JPWO2016038850A1 - ブラシレスモータおよびこれを搭載した洗濯機 - Google Patents

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Abstract

本ブラシレスモータは、巻線を巻回したステータおよび永久磁石を保持したロータを含むモータ部と、モータ制御用のマイコンと、パワー素子を内蔵して巻線への印加電圧量を制御するインバータ回路と、パワー素子の温度を検出する温度検出素子と、電源電流あるいは巻線の電流を検出する電流検出素子を備えた洗濯機用のブラシレスモータである。連続運転動作することを前提にして、パワー素子の接合部温度が所定値を超えないように設定される電流制限値を第1の電流制限値としたとき、本ブラシレスモータは、第1の電流制限値よりも高い第2の電流制限値を設定し、ブラシレスモータの起動後の所定時間のみ、第2の電流制限値で運転するようにした。

Description

本発明は、洗濯槽の運転制御機能を内蔵したブラシレスモータ、およびこれを搭載した洗濯機に関するものである。
まず、一般的な全自動洗濯機、あるいはドラム式洗濯機(以下、単に洗濯機という)に搭載される従来のブラシレスモータの例を図9にて説明する。図9は、入力される回転速度(以下、単に速度という)指令に従い速度制御が可能なブラシレスモータ610を搭載した従来の洗濯機600のブロック図である。
ブラシレスモータ610は、演算処理機能を持たないアナログIC仕様のモータ制御回路620と、インバータ回路20と、インバータ回路20に内蔵するパワー素子の温度を検出する温度センサ21と、電源電流Izを検出する電流検出素子22と、モータ部50と、ロータ位置を検出する位置センサ57から構成されている。モータ制御回路620は、本体側マイクロコントローラ(以下、マイコンと呼ぶ)670から通知される速度指令信号Szや図示しない基準三角波の信号などにより、PWM(パルス幅変調)デューティ信号を生成する速度制御部621を有している。
洗濯機本体601は、本体側マイコン670と、電源部80と、ブラシレスモータ610と、洗濯槽90と、各種センサ130と、操作部112と、表示部113とから構成されている。本体側マイコン670は、本体制御機能部71と、モータ速度指令部72とから構成される。本体制御機能部71は、各種センサ130の信号と、ブラシレスモータ610で信号処理された速度信号とを用いて、洗濯槽90を任意の動作となるように制御する。モータ速度指令部72は、洗濯槽90が任意の動作を実行するように、ブラシレスモータ610を最適に運転するための速度指令を生成し、速度指令信号Szとしてブラシレスモータ610に出力する。
ここで、モータ動作のロジックを説明する。図10は、ブラシレスモータ610の洗濯1サイクル分における動作例を示す図で、図11は、その起動時の拡大図である。図10および図11において、横軸を時間tとして、上から、速度指令信号Szの信号波形Sz(t)、その実際の電圧波形Vz(t)、電源電流Izの電流波形Iz(t)、回転数RTz(t)、およびパワー素子温度Tzの温度変化Tz(t)を示している。
操作部112で選択された運転モードに従い、洗濯槽の運転/停止動作を繰り返すため、本体側マイコン670からモータ制御回路620に対し、図10および図11に示すような立上り/立下りを有するパルス状の信号波形Sz(t)として速度指令信号Szが出力される。ここで、速度指令信号Szの電圧が指令速度に対応している。このとき、モータ制御回路620に至るまでの間には、各種インピーダンス成分が存在する。このため、実際の速度指令信号Szの波形としては、電圧波形Vz(t)に示すように、立上り/立下り時の時定数(例として200msec前後)を有して、アナログ信号波形としてモータ制御回路620に入力される。
モータ制御回路620は、このような速度指令信号Szに基づき、およそ10〜20kHzのPWMデューティ信号に変換し、インバータ回路20を駆動する。これにより、インバータ回路20は、PWMデューティ信号に応じた電圧をモータ部50の巻線に印加して、ブラシレスモータ610が運転される。
その結果、電源ラインに流れる電流のピーク値の軌跡を記録したとき、電源電流Izの電流波形Iz(t)に示すような波形となる。起動からおよそ数msec〜数100msecの間は、モータの回転数RTz(t)が比較的小さいので、巻線に発生する逆起電力が小さい。このため、印加電圧のほぼ全ての電圧が巻線に印加されることとなり、図11に示すように、電流ピークが電流制限値Ip1に達した状態(過負荷状態)となる。
ここで、電流制限の動作について説明する。電源電流Izが電流検出素子22で電圧信号として検出され、電流制限値に相当する基準電圧と比較される。そして、電圧信号がこの基準電圧値以上の場合、電流制限の動作をおこなう。例えば、電流制限として、インバータ回路20のパワー素子のPWMデューティ信号に従うスイッチングを一旦OFFし、次のデューティ指令のタイミングでスイッチングを再開するという動作を繰り返すことで、過電流を制限するように動作する。
このとき、モータの回転数は回転数RTz(t)に示すように、所定の回転数に向けて立上がっていく。起動後、この所定の回転数に漸近していくと同時に、電源電流Izのピークも電流制限値Iqに漸近していく。なお、上述の電流制限値Ip1は、過負荷状態(起動時)での電流制限値Ip1であり、ここでの電流制限値Iqは、定常負荷状態での電流制限値Iqである。
ここで、電流制限値Ip1は、次のように設定される。まず、一般的に連続運転動作することを前提にして、パワー素子の接合部温度が許容される最大値である最大許容接合部温度Tjmaxを超えないようなパッケージ温度を保護動作温度とする。このとき、その保護動作温度において許容される電流値の最大の値が、電流制限値Ip1として設定される。また、電流制限値Iqは、所定の回転数で回転するのに必要なトルクを発生することができる電流値の最大の値である。なお、以下、このような電流制限値Ip1を第1の電流制限値Ip1として適宜説明する。
インバータ回路20に内蔵されたパワー素子の温度(パッケージ温度)であるパワー素子温度Tzは、その温度変化Tz(t)で表されるように、運転(洗濯動作)指令中は上昇し、停止指令中は低下する。通常、洗濯時の1サイクルの動作中にパワー素子の温度は上昇/下降を繰り返しながら、全体的には右肩上がりに上昇し続ける。
図12は、実機負荷動作時のパワー素子温度Tzの上昇カーブの一例を示す図である。実機の温度上昇の確認は、一般的に洗濯/すすぎ/脱水を1サイクルとして、これを3サイクル繰り返しておこなう。通常、洗濯機を構成する部品の中でモータのパワー素子の温度上昇が最も大きくなる。このため、3サイクル後のパワー素子の温度が保護動作温度を超えることがないように、本体制御設計がなされている。
ただし、洗濯機の実使用上においては想定外の過負荷運転やモータロックに至るような異常な使用方法がなされる可能性があり、この場合はパワー素子の温度が異常に上昇する。このため、従来、接合部温度が最大許容接合部温度Tjmaxを超えてパワー素子が破壊しないように工夫した技術が提案されている。その一例として、モータ側で保護動作温度を予め設けておき、パワー素子の温度がこの温度に達した場合、これを超えないように保護動作をすることでパワー素子が破壊することを防いでいる(例えば、特許文献1〜3参照)。
図13は、このような保護動作のさらに具体的な動作例を示す図である。図13に示す動作例では、パワー素子温度Tzが保護動作温度Tpを超えた場合は、速度指令信号Szの電圧をOFFレベルにして、インバータ回路20の駆動を停止させている。このような動作により、モータへの電圧印加がなくなるため、電流が流れなくなりモータは回転せず、洗濯槽は停止する。そして、保護解除温度を下回れば再度運転を開始する。
図14は、このような保護動作のさらに他の具体的な動作例を示す図である。図14に示す動作例では、電流制限値を下げる方法を示し、調整後の電流制限値Ip1’は、Ip1>Ip1’>Iqとなるような値に設定される。この時、パワー素子温度Tzと電流制限値はアナログ回路で一義的に決まり、パワー素子温度Tzに従い電流制限値が受け身的に上下する。また、電流制限値Ip1’は、Ip1’<Ip1のため、起動時の電流が減少し、モータが発生するトルクが減少することで所定の回転数に至るまでの時間が長くなるという状況になる。
図15は、このような保護動作のさらに他の具体的な動作例を示す図である。図15に示す動作例では、電流制限値Ip1’をIp1’<Iqと設定する場合を示す。この場合、電流制限値Ip1’が所定の回転数で回転するのに必要なトルクを発生することができる電流制限値Iqを下回るため、所定の回転数に至らないという状況になる。
このように、従来の洗濯機のブラシレスモータにおいては、パワー素子の温度上昇によってモータが停止、あるいは電流制限値が低下して発生トルクが低下するといった保護機能を有している。このため、パワー素子の過熱時には洗濯槽が停止したり、あるいは、所定の回転数まで達しなかったりする可能性があった。
従って、洗濯機本体の制御としては、モータ出力が変化して洗濯時間や洗濯物の汚れ落ちに影響を及ぼすことがないように、モータ運転/停止動作の繰り返しにおいて過熱保護動作に至らないよう配慮する必要があった。
すなわち、運転時間を短くする、あるいは停止時間を長くするといった時間の調整や、所定の回転数の設定をする際に、最悪条件においてもパワー素子の温度上昇が絶対に保護動作温度に至ることがないように余裕を持たせた設定が必要となる。しかも、洗濯機本体の制御設計側が、パワー素子が過熱しないようなモータ制御設計までする必要があった。
以上、図9に示した従来のアナログIC内蔵仕様のブラシレスモータでは、パワー素子温度と電流制限値の関係性について判断ができない。すなわち、パワー素子の温度情報と基準電圧と比較して電流制限値を変化させるのみである。
パワー素子温度の変化のスピードや基準電圧に対する余裕度を情報として読み取り、以降の温度の変化量や余裕度を推定するといったことができないため、一般的には、連続運転動作することを前提にしてパワー素子の接合部温度がTjmaxを超えないような保護動作温度を決め、その温度において許容できる最大の電流値を電流制限値Ip1として設定している。
そのため、電流制限値Ip1以上の電流制限値の設定をすることができなかった。従って、保護動作温度に達した後に電流制限値を下げるという動作をおこなうだけの受け身的な機能であった。
特開平10−201280号公報 特開2004−208450号公報 特開2000−166289号公報
本発明のブラシレスモータは、巻線を巻回したステータおよび永久磁石を保持したロータを含むモータ部と、モータ制御用のマイコンと、パワー素子を内蔵して巻線への印加電圧量を制御するインバータ回路と、パワー素子の温度を検出する温度検出素子と、電源電流あるいは巻線の電流を検出する電流検出素子を備えた洗濯機用のブラシレスモータである。連続運転動作することを前提にして、パワー素子の接合部温度が所定値を超えないように設定される電流制限値を第1の電流制限値としたとき、本ブラシレスモータは、第1の電流制限値よりも高い第2の電流制限値を設定し、ブラシレスモータの起動後の所定時間のみ、第2の電流制限値で運転する構成である。
また、本発明の洗濯機は、このブラシレスモータを搭載した構成である。
これにより、起動時のトルクアップを目的として従来の第1の電流制限値を超える第2の電流制限値を任意に設定し、パワー素子の温度を抑制しながら最大トルクで起動させることが可能となる。
このため、本発明により、洗浄効果を高めながらもパワー素子の温度上昇を抑制してパワー素子の破壊を防ぐとともに、洗濯時間の短縮を図ることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るブラシレスモータを備えた洗濯機のブロック図である。 図2は、同洗濯機の構成例を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係るブラシレスモータの構成例を示す図である。 図4は、同洗濯機の洗濯動作時のフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態に係るブラシレスモータの洗濯1サイクル分における動作例を示す図である。 図6は、図5の洗濯時の動作説明図において、起動時を拡大した図である。 図7は、同ブラシレスモータ電流波形Ix(t)と比較例の電流波形Iz(t)とを示す図である。 図8は、同ブラシレスモータのパワー素子の温度上昇図である。 図9は、従来の洗濯機のブロック図である。 図10は、従来のブラシレスモータの洗濯1サイクル分における動作例を示す図である。 図11は、図10における起動時の拡大図である。 図12は、従来の実機負荷動作時のパワー素子温度Tzの上昇カーブの一例を示す図である。 図13は、従来の洗濯機におけるパワー素子の温度保護動作の具体的な一例を示す図である。 図14は、同パワー素子の温度保護動作の具体的な他の例を示す図である。 図15は、同パワー素子の温度保護動作の具体的なさらに他の例を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るブラシレスモータ10を備えた洗濯機100のブロック図である。また、図2は、洗濯機100の構成例を示す図である。また、図3は、ブラシレスモータ10の構成例を示す図である。
まず、図2を参照しながら、洗濯機100の構成について説明する。図2に示すように、洗濯機100は、水平方向または傾斜方向に回転の軸心を有する回転ドラムである洗濯槽90を内包して回転自在に支持し、洗濯機本体内に弾性的に支持された水槽91を備える。水槽91の背面には、洗濯槽90にシャフト92を介して動力を伝達するプーリー93が配置され、プーリー93に動力を伝達するブラシレスモータ(以下、適宜、単にモータと呼ぶ)10が、水槽91の下方に取付部37を介して固定されている。そして、モータ10の回転軸47の先端に取り付けられたモータプーリー95とプーリー93とが、回転を伝達するようにベルト94によって結ばれている。このような構成において、モータ10の回転軸47が回転することにより、洗濯槽90が回転し、これによって洗濯槽90内の洗濯物を洗濯する。また、使用者の操作により使用者からの指示を入力する操作部112や、使用者に洗濯状態などを提示するための表示部113が洗濯機本体111の上部に配置されている。さらに、例えば操作部112からの指示に応じた洗濯動作をおこなったり、その動作のためにモータ10を制御したりするなどの目的で、洗濯機100は、その内部において本体側マイコン70を有している。また、本体側マイコン70と、上述の操作部112や表示部113、各種のセンサ130、およびモータ10とは、情報の伝達が可能なように、例えば所定の通信フォーマットに基づくシリアルデータ通信などの通信線を介して接続されている。
次に、図3を参照しながら、ブラシレスモータ10の構成について説明する。モータ10は、洗濯機100の水槽91に固定されるステータ30と、ステータ30に対向して回転自在に保持されたロータ40とを備えている。
ステータ30は、ステータコア31と、巻線33と、ステータフレーム38と、取付部37とを備えている。ステータコア31は、例えば薄い鉄板を積層して構成される。巻線33は、巻線絶縁材を介してステータコア31に巻回される。取付部37は、モータ10を水槽91に固定するために設けている。そして、ステータフレーム38は、ステータコア31および軸受35を保持し、取付部37を介して水槽91に固定される。
また、ロータ40は、軸受35により回転自在に保持された回転軸47を中心として、ロータコア41と、磁石42と、モータプーリー95とを備えている。ロータコア41は、回転軸47の略中央部において回転軸47に固定され、例えば薄い鉄板を積層して構成される。磁石42は、永久磁石であり、ロータコア41の外周に配設されている。そして、ロータ40が発生する動力を洗濯槽90に伝達するため、回転軸47の一端側にモータプーリー95が固定されている。
このように構成されたステータ30とロータ40とにより、モータ部50が構成される。モータ部50は、ステータ30の巻線33に駆動電圧を印加して巻線電流を流すように通電駆動することで、ロータ40が回転する。
また、本実施の形態では、モータ部50内に、巻線33を通電駆動するための駆動回路を内蔵したブラシレスモータの一例を挙げている。すなわち、図3に示すように、モータ10は、さらに、駆動回路となる回路部品を実装した回路基板55を内蔵している。回路基板55上には、例えば、巻線33に駆動電圧を供給するインバータ回路20用のパワー素子や位置センサ57などに加えて、本実施の形態では、モータ制御用マイコン13も実装されている。
以上のように、モータ10は、演算処理機能を持つモータ制御用としてのモータ制御用マイコン13と、インバータ回路20と、モータ部50と、位置センサ57とを含む構成である。そして、本実施の形態では、図1に示すように、モータ10が、インバータ回路20に内蔵されてそのパワー素子の温度を検出する温度検出素子としての温度センサ21と、電源部80からの電源電流Ixや巻線の電流を検出する電流検出素子22とを、さらに備えている。
モータ制御用マイコン(以下、適宜、モータ側マイコンと呼ぶ)13は、モータ10を制御するために設けており、本体側マイコン70とデータ通信が可能である。モータ側マイコン13は、モータ制御機能部15と速度制御部14とを備えている。モータ制御機能部15は、位置センサ57の信号と電流検出素子22の信号と温度センサ21の信号とを用いて、洗濯槽90を任意の動作となるようにモータ部50を制御する。速度制御部14は、本体側マイコン70の速度指令と位置センサ57の信号に基づき検出あるいは推定した実速度とが等しくなるような駆動量を算出する。そして、この駆動量に応じた信号と図示しない基準三角波とにより、駆動量に応じたデューティ幅のパルスで構成されるPWMデューティ信号Dpを生成する。生成したPWMデューティ信号Dpは、巻線33への印加電圧量を制御するインバータ回路20に供給される。インバータ回路20は、パルス信号によってスイッチングされるパワー素子を有しており、PWMデューティ信号Dpのパルスのレベルに従って、インバータ回路20に内蔵するスイッチングパワー素子のそれぞれがオンオフ制御される。インバータ回路20がこのように動作することにより、駆動量に応じた駆動電圧が生成され、この駆動電圧がモータ部50の巻線33に供給される。このように、インバータ回路20が駆動電圧を巻線33に印加することで、巻線33には巻線電流が流れて、巻線33が通電駆動される。
また、本体側マイコン70は、本体制御機能部71とシーケンス指令部73とを備えている。本体制御機能部71は、各種センサ130の信号とモータ10で信号処理された速度信号とを用いて、洗濯槽90を任意の動作となるように制御する。シーケンス指令部73は、洗濯槽90を任意の運転モードとなるようにモータ10の動作モードを指定する。
ここで、本体側マイコン70の役割は、上位のコントローラとして洗濯機トータルの動作をコントロールする働きをすることである。すなわち、本体側マイコン70は、洗濯物の量や汚れ具合、洗濯機を操作する人間の要望に合わせて、洗濯/すすぎ/脱水の基本動作をモータ10が正確におこなうように管理している。
一方、モータ側マイコン13の役割は、下位のコントローラとして本体側マイコン70の指令に従いモータ10の動作をコントロールする働きをすることである。すなわち、モータ側マイコン13は、それぞれの基本動作について、洗浄力を最大限発揮し、石鹸成分が残らないように充分なすすぎを行い、洗濯物が乾きやすいようにしっかりと脱水するとともに、洗濯物が傷まないように、また、電気量や水の量を節約するようにモータ10を制御している。
このとき、データ通信機能を用いることで、本体側マイコン70からモータ側マイコン13への情報として、プログラムそのものやパラメータ、動作シーケンスや動作モードといったデジタルデータが送付される。また、モータ側マイコン13から本体側マイコン70への情報としては、モータ10の電流値や回転数、温度情報や負荷情報、洗濯槽の状況といったデータがやり取りされる。図1では、モータ側マイコン13と本体側マイコン70との間で、データDxが伝送される例を示している。
図4は、本実施の形態における洗濯機100の洗濯動作時のフローチャートである。次に、モータ10の動作のロジックを図4のフローチャートを参照しながら説明する。操作部112で選択された運転モードに従い、本体側マイコン70からモータ側マイコン13に、洗濯/すすぎ/脱水等の各モードの運転指令や各々のモードの所定の運転時間といったシーケンス指令が入力される(ステップS31)。
洗濯物の汚れ落ち等の補正情報が、本体側マイコン70からモータ側マイコン13に入力される(ステップS32)。シーケンス指令入力後、電流検出素子22が検出した電源や巻線の電流Ixの電流値を、予め用意しているテーブルと照らし合わせて、モータ側マイコン13が洗濯物を負荷量として推定する(ステップS33)。
洗濯物が各運転モードで最適な動きをするように、推定した負荷量と予め用意しているテーブルとから起動時に必要なトルクや回転数を導き出して、モータ側マイコン13が、最大電流値や回転数を設定する(ステップS34)。そして、モータ側マイコン13が、インバータ回路20にPWMデューティ信号Dpを出力することで、モータ部50の巻線33に駆動電圧を印加してモータ10を運転する(ステップS35)。モータ側マイコン13がモータ10の回転数を確認する(ステップ36)。
また、インバータ回路20に内蔵されたパワー素子の温度(パッケージ温度)は、温度センサ21にて検出され(ステップS37)、検出した温度に基づき、モータ側マイコン13が接合部温度を推定する(ステップS38)。その後、モータ側マイコン13は、このまま運転を続けた場合に接合部温度が所定値の温度としての最大許容接合部温度Tjmax(以下、適宜、単に、Tjmaxと呼ぶ)に至るかどうかを判定する(ステップS39)。このとき、接合部温度がTjmaxを超えるとモータ制御用マイコン13が判断した場合、ステップS34に戻って、Tjmaxを超えないように電流値を調整する。なお、接合部の温度は、パワー素子のパッケージの温度にパッケージと接合部間の温度差を加えることで求めることができる。パッケージと接合部間の温度差は、パッケージと接合部間の熱抵抗と接合部での損失の積で求められる。
特に、本実施の形態では、マイコン仕様のブラシレスモータ10としているため、このようなパワー素子温度と電流制限値の関係性について、得られた情報からモータ自身で判断ができる。このため、連続運転動作が可能かどうかに関係なく、パワー素子の接合部温度がTjmaxを超えないように適応的に電流制限値を設定できる。
すなわち、本実施の形態では、このような適応的な制御が可能であることを利用して、モータ起動時において、上述した第1の電流制御値Ip1以上に電流制限値を上げる(以下、ブーストアップという)処理をおこなう構成としており、これによってモータ起動時のトルクアップを図っている。このように、本実施の形態では、保護動作温度といった基準を閾値とすることなく、リアルタイムに観測するパワー素子の温度情報から接合部の温度上昇を推定して、Tjmaxに至るかどうかを判断するといった主体的な機能を持たせている。詳細については以下で説明するが、本実施の形態では、このような構成とすることで、パワー素子の温度上昇を抑制するとともに、トルクアップを利用して洗濯時間の短縮を図っている。
最後に、ここまでに要した時間と各運転モードに必要な所定時間とを比較し、所定時間以下の場合は、ステップS32に戻り、所定の時間が経過するまでモータ側マイコン13が同様の手順を繰り返す(ステップ40)。
図5は、本実施の形態に係るブラシレスモータ10の洗濯1サイクル分における動作例を示す図であり、洗濯1サイクルにおけるモータ10の時間経過に伴う動作を示している。また、図6は、図5のモータ10の起動時を拡大した図である。図5および図6において、横軸を時間tとして、上から、シーケンス指令データDx、その指令データDxが示す速度指令値Vx(t)、電源電流Ixの電流波形Ix(t)、回転数RTx(t)、およびパワー素子温度Txの温度変化Tx(t)を示している。また、図6において、本実施の形態の電流波形Ix(t)、回転数RTx(t)および温度変化Tx(t)を実線で示すとともに、比較のために、図11で説明した従来例の電流波形Iz(t)、回転数RTz(t)および温度変化Tz(t)を一点鎖線で示している。
操作部112で選択された運転モードに従い、洗濯槽90を運転するために、本体側マイコン70のシーケンス指令部73からモータ制御用マイコン13に、デジタル信号としてシーケンス指令データDxが入力される。本体側マイコン70からは通信によるシーケンス指令データDxが入力されるため、アナログ電圧による立上り/立下り信号波形はなく、時定数はほぼ関係ない。すなわち、図5に示すように、速度指令値Vx(t)は、停止時の0から運転時の所定の速度を示す値Vx1へと瞬時に変化する。
なお、運転/停止動作を繰り返すための速度指令値Vx(t)は、モータ10に内蔵されたモータ側マイコン13内部のデジタル値として存在する。速度指令値Vx(t)などを用いたモータ側マイコン13内部の演算処理にて算出される駆動値は、およそ周波数10〜20kHzのPWMデューティ信号Dpに変換され、インバータ回路20をパルス駆動し、モータ部50の巻線33にこの駆動値に対応する電圧を印加してモータ10が運転される。
その結果、電源部80からの電源ラインに流れる電源電流Ixのピーク値の軌跡を記録したとき、電源電流Ixの電流波形Ix(t)に示すような波形となる。特に、本実施の形態では、モータ起動時、およそ数msec〜数100msecの間、電流ピークである電流波形Ix(t)が第2の電流制限値Ip2に達することを特徴としている。すなわち、本実施の形態では上述のように、第1の電流制限値Ip1よりも大きい第2の電流制限値Ip2を設け、ブーストアップを図っている。この時間中は、モータの回転数が比較的小さいため巻線に発生する逆起電力が小さく、印加電圧のほぼ全ての電圧が巻線に印加されることになり、電流ピークが電流制限値Ip2に達してしまうので、一般的に過負荷状態と称される。
モータの回転数は回転数RTx(t)のように、所定の回転数に向けて立上がっていく。起動後、この所定の回転数RTx1に漸近していくと同時に、電源電流Ixのピークも定常負荷状態での電流制限値Iqに漸近していく。ここで、背景技術においても説明したように、過負荷状態(起動時)での第1の電流制限値Ip1は、一般的に、連続運転動作することを前提にしてパワー素子の接合部温度が所定値であるTjmaxを超えないような保護動作温度を決めた時、その温度において許容される電流値の最大の値である。また、定常負荷状態での電流制限値Iqは、所定の回転数で回転するのに必要なトルクを発生することができる電流値の最大の値である。
これに対し、本実施の形態で設定している過負荷状態(起動時)での第2の電流制限値Ip2は、連続運転動作することを前提とせず、Tjmaxを超えない範囲において任意に設定可能な値である。すなわち、第2の電流制限値Ip2は、ブーストアップを目的として図6に示すような第1の電流制限値Ip1以上の値にも設定できる。このため、図6に示すように、起動時の電流のピークは、第1の電流制限値Ip1よりも大きい第2の電流制限値Ip2へと変化する。そして、それによるトルクアップによって、所定の回転数に達する時間が短くなっており、第1の電流制限値Ip1の場合に比べて、起動時(過負荷状態)の時間がtzpからtxpへと短くなる。このように、本実施の形態では、従来の第1の電流制限値Ip1の設定例における回転数RTz(t)の立上りに比べて、図6の回転数RTx(t)で示すように、回転数をいち早く立上げることができる。
以上説明したように、本実施の形態は、第1の電流制限値Ip1よりも高い第2の電流制限値Ip2を設定し、モータ10の起動後の所定時間のみ、第2の電流制限値Ip2で運転するように構成している。そして、本実施の形態によれば、いち早く回転数が立上り、その後、所定の回転数となる定常負荷点に至るので、速やかに定常負荷点のトルクを発生するに足る電流制限値Iqを設定している。
このような動作状況である時、電源電流の電流波形に対して設ける電流制限値Ip1、Ip2、Iqの関係はIp2>Ip1>Iqと表される。また、本実施の形態では、上述のように、モータ側マイコン13が、リアルタイムにTjmaxに至るかどうかを判断するため、Ip2>Ip1と設定しながらも温度保護動作を回避することが可能となっている。
ところで、単にIp2>Ip1と設定した場合、パワー素子における温度上昇の主要因である電流が単純に増えることになり、温度上昇が大きくなる。その一方で、起動時に回転数がいち早く立上がるため、洗濯サイクル時間を短縮できることになる。すなわち、本実施の形態では、起動時に回転数がいち早く立上がることで洗浄効果が高くなった分だけ、一洗濯サイクルの動作時間を短縮している。これにより、起動時間txpでの電流増加分と、定常負荷状態の時間txqの電流減少分があたかも相殺されるように働いて、結果的にパワー素子の温度上昇を抑制することができる。
図7は、上側に示す本実施の形態における電源電流Ixの電流波形Ix(t)と、下側に示す比較例としての図11で説明した従来例の電源電流Izの電流波形Iz(t)とを示す図である。図7に示すように、比較例の場合は、運転時間は、起動時の過負荷状態の時間tzpと定常負荷状態の時間tzqとなる。これに対し、本実施の形態では、起動時の回転数が高速で立上がるため、比較例に比べて、運転時間を起動時の過負荷状態の時間txpと定常負荷状態の時間txqとに短縮することができる。
すなわち、図7に示す比較例(従来)のように、電流制限値Ip1とした場合での、起動時の過負荷状態の時間tzpと定常負荷状態の時間tzqとの期間における電流値の積算量(面積)をS1とする。また、図7に示す本実施の形態の電流制限値Ip2とした場合での、起動時の過負荷状態の時間txpと定常負荷状態の時間txqとの期間における電流値の積算量(面積)をS2とする。そして、積算量(面積)S2を積算量(面積)S1と同等かそれ以下に抑えれば、パワー素子の温度上昇は変わらず、従来と同様に温度上昇を抑制することができる。このように、本実施の形態では、第2の電流制限値Ip2で起動し、その後、第1の電流制限値Ip1より低い定常負荷状態での電流制限値Iqで運転した場合の電流積算量S2を、第1の電流制限値Ip1で起動してその後定常負荷状態での電流制限値Iqで運転した場合の電流積算量S1と同等もしくはそれ以下としている。言い換えると、本実施の形態では、電流積算量S2が、第1の電流制限値Ip1で起動して運転した場合の電流積算量S1と同等もしくはそれ以下となるような第2の電流制限値Ip2でモータ10を起動するように構成している。
図8は、本実施の形態のブラシレスモータ10の実機負荷動作時のパワー素子の温度変化Tx(t)を示す図である。図8において、本実施の形態の温度変化Tx(t)を実線で示すとともに、比較のために、図7に示す比較例の場合の温度変化Tz(t)を一点鎖線で示している。
図6に示すように洗濯動作時に起動時の電流制限値を第2の電流制限値Ip2にまで上げてブーストアップすることで、図8に示すように、従来の温度変化Tz(t)に対して、本実施の形態の温度変化Tx(t)での温度上昇は大きくなるが、洗濯動作時の時間が時間tssだけ短縮される。このように、一洗濯動作時間が短縮した分、早く洗濯時間を終えることができると同時に、すすぎや脱水のようにブーストアップする必要がない動作時に電流制限値を従来と同じに留めることができる。このため、洗濯/すすぎ/脱水の1サイクル当りの温度上昇を抑えることができ、3サイクル後のパワー素子の温度上昇を従来の保護動作温度以下に抑えることができる。
洗濯物の汚れ落ちの向上、洗濯時間の短縮を図るときに有効な洗濯槽の動きの一つの例としては、起動時の回転数の立上りをいかに短時間で行い、起動後はいかにムラなく安定して回転数を一定に保つかということが重要である。本実施の形態では、パワー素子の破壊を防ぐとともに、必要な起動トルクと回転数立上がり応答性の改善を実現するための最適な電流制限値と通電時間とをモータ自身で実現することで、従来以上にブラシレスモータの使い勝手を向上させることができる。
以上のように本発明によれば、パワー素子の破壊を防ぐとともに、洗濯運転時に必要な起動トルクと回転数立上がり応答性の改善を実現するための最適な電流制限値と通電時間とをモータ自身で実現しているため、洗濯機用の高機能なブラシレスモータとして最適である。
10,610 ブラシレスモータ
13 モータ制御用マイコン
14,621 速度制御部
15 モータ制御機能部
20 インバータ回路
21 温度センサ
22 電流検出素子
30 ステータ
31 ステータコア
33 巻線
35 軸受
37 取付部
38 ステータフレーム
40 ロータ
41 ロータコア
42 磁石
47 回転軸
50 モータ部
55 回路基板
57 位置センサ
70,670 本体側マイコン
71 本体制御機能部
72 モータ速度指令部
73 シーケンス指令部
80 電源部
90 洗濯槽
91 水槽
92 シャフト
93 プーリー
94 ベルト
95 モータプーリー
100,600 洗濯機
111,601 洗濯機本体
112 操作部
113 表示部
本発明は、洗濯槽の運転制御機能を内蔵したブラシレスモータ、およびこれを搭載した洗濯機に関するものである。
まず、一般的な全自動洗濯機、あるいはドラム式洗濯機(以下、単に洗濯機という)に搭載される従来のブラシレスモータの例を図9にて説明する。図9は、入力される回転速度(以下、単に速度という)指令に従い速度制御が可能なブラシレスモータ610を搭載した従来の洗濯機600のブロック図である。
ブラシレスモータ610は、演算処理機能を持たないアナログIC仕様のモータ制御回路620と、インバータ回路20と、インバータ回路20に内蔵するパワー素子の温度を検出する温度センサ21と、電源電流Izを検出する電流検出素子22と、モータ部50と、ロータ位置を検出する位置センサ57から構成されている。モータ制御回路620は、本体側マイクロコントローラ(以下、マイコンと呼ぶ)670から通知される速度指令信号Szや図示しない基準三角波の信号などにより、PWM(パルス幅変調)デューティ信号を生成する速度制御部621を有している。
洗濯機本体601は、本体側マイコン670と、電源部80と、ブラシレスモータ610と、洗濯槽90と、各種センサ130と、操作部112と、表示部113とから構成されている。本体側マイコン670は、本体制御機能部71と、モータ速度指令部72とから構成される。本体制御機能部71は、各種センサ130の信号と、ブラシレスモータ610で信号処理された速度信号とを用いて、洗濯槽90を任意の動作となるように制御する。モータ速度指令部72は、洗濯槽90が任意の動作を実行するように、ブラシレスモータ610を最適に運転するための速度指令を生成し、速度指令信号Szとしてブラシレスモータ610に出力する。
ここで、モータ動作のロジックを説明する。図10は、ブラシレスモータ610の洗濯1サイクル分における動作例を示す図で、図11は、その起動時の拡大図である。図10および図11において、横軸を時間tとして、上から、速度指令信号Szの信号波形Sz(t)、その実際の電圧波形Vz(t)、電源電流Izの電流波形Iz(t)、回転数RTz(t)、およびパワー素子温度Tzの温度変化Tz(t)を示している。
操作部112で選択された運転モードに従い、洗濯槽の運転/停止動作を繰り返すため、本体側マイコン670からモータ制御回路620に対し、図10および図11に示すような立上り/立下りを有するパルス状の信号波形Sz(t)として速度指令信号Szが出力される。ここで、速度指令信号Szの電圧が指令速度に対応している。このとき、モータ制御回路620に至るまでの間には、各種インピーダンス成分が存在する。このため、実際の速度指令信号Szの波形としては、電圧波形Vz(t)に示すように、立上り/立下り時の時定数(例として200msec前後)を有して、アナログ信号波形としてモータ制御回路620に入力される。
モータ制御回路620は、このような速度指令信号Szに基づき、およそ10〜20kHzのPWMデューティ信号に変換し、インバータ回路20を駆動する。これにより、インバータ回路20は、PWMデューティ信号に応じた電圧をモータ部50の巻線に印加して、ブラシレスモータ610が運転される。
その結果、電源ラインに流れる電流のピーク値の軌跡を記録したとき、電源電流Izの電流波形Iz(t)に示すような波形となる。起動からおよそ数msec〜数100msecの間は、モータの回転数RTz(t)が比較的小さいので、巻線に発生する逆起電力が小さい。このため、印加電圧のほぼ全ての電圧が巻線に印加されることとなり、図11に示すように、電流ピークが電流制限値Ip1に達した状態(過負荷状態)となる。
ここで、電流制限の動作について説明する。電源電流Izが電流検出素子22で電圧信号として検出され、電流制限値に相当する基準電圧と比較される。そして、電圧信号がこの基準電圧値以上の場合、電流制限の動作をおこなう。例えば、電流制限として、インバータ回路20のパワー素子のPWMデューティ信号に従うスイッチングを一旦OFFし、次のデューティ指令のタイミングでスイッチングを再開するという動作を繰り返すことで、過電流を制限するように動作する。
このとき、モータの回転数は回転数RTz(t)に示すように、所定の回転数に向けて立上がっていく。起動後、この所定の回転数に漸近していくと同時に、電源電流Izのピークも電流制限値Iqに漸近していく。なお、上述の電流制限値Ip1は、過負荷状態(起動時)での電流制限値Ip1であり、ここでの電流制限値Iqは、定常負荷状態での電流制限値Iqである。
ここで、電流制限値Ip1は、次のように設定される。まず、一般的に連続運転動作することを前提にして、パワー素子の接合部温度が許容される最大値である最大許容接合部温度Tjmaxを超えないようなパッケージ温度を保護動作温度とする。このとき、その保護動作温度において許容される電流値の最大の値が、電流制限値Ip1として設定される。また、電流制限値Iqは、所定の回転数で回転するのに必要なトルクを発生することができる電流値の最大の値である。なお、以下、このような電流制限値Ip1を第1の電流制限値Ip1として適宜説明する。
インバータ回路20に内蔵されたパワー素子の温度(パッケージ温度)であるパワー素子温度Tzは、その温度変化Tz(t)で表されるように、運転(洗濯動作)指令中は上昇し、停止指令中は低下する。通常、洗濯時の1サイクルの動作中にパワー素子の温度は上昇/下降を繰り返しながら、全体的には右肩上がりに上昇し続ける。
図12は、実機負荷動作時のパワー素子温度Tzの上昇カーブの一例を示す図である。実機の温度上昇の確認は、一般的に洗濯/すすぎ/脱水を1サイクルとして、これを3サイクル繰り返しておこなう。通常、洗濯機を構成する部品の中でモータのパワー素子の温度上昇が最も大きくなる。このため、3サイクル後のパワー素子の温度が保護動作温度を超えることがないように、本体制御設計がなされている。
ただし、洗濯機の実使用上においては想定外の過負荷運転やモータロックに至るような異常な使用方法がなされる可能性があり、この場合はパワー素子の温度が異常に上昇する。このため、従来、接合部温度が最大許容接合部温度Tjmaxを超えてパワー素子が破壊しないように工夫した技術が提案されている。その一例として、モータ側で保護動作温度を予め設けておき、パワー素子の温度がこの温度に達した場合、これを超えないように保護動作をすることでパワー素子が破壊することを防いでいる(例えば、特許文献1〜3参照)。
図13は、このような保護動作のさらに具体的な動作例を示す図である。図13に示す動作例では、パワー素子温度Tzが保護動作温度Tpを超えた場合は、速度指令信号Szの電圧をOFFレベルにして、インバータ回路20の駆動を停止させている。このような動作により、モータへの電圧印加がなくなるため、電流が流れなくなりモータは回転せず、洗濯槽は停止する。そして、保護解除温度を下回れば再度運転を開始する。
図14は、このような保護動作のさらに他の具体的な動作例を示す図である。図14に示す動作例では、電流制限値を下げる方法を示し、調整後の電流制限値Ip1’は、Ip1>Ip1’>Iqとなるような値に設定される。この時、パワー素子温度Tzと電流制限値はアナログ回路で一義的に決まり、パワー素子温度Tzに従い電流制限値が受け身的に上下する。また、電流制限値Ip1’は、Ip1’<Ip1のため、起動時の電流が減少し、モータが発生するトルクが減少することで所定の回転数に至るまでの時間が長くなるという状況になる。
図15は、このような保護動作のさらに他の具体的な動作例を示す図である。図15に示す動作例では、電流制限値Ip1’をIp1’<Iqと設定する場合を示す。この場合、電流制限値Ip1’が所定の回転数で回転するのに必要なトルクを発生することができる電流制限値Iqを下回るため、所定の回転数に至らないという状況になる。
このように、従来の洗濯機のブラシレスモータにおいては、パワー素子の温度上昇によってモータが停止、あるいは電流制限値が低下して発生トルクが低下するといった保護機能を有している。このため、パワー素子の過熱時には洗濯槽が停止したり、あるいは、所定の回転数まで達しなかったりする可能性があった。
従って、洗濯機本体の制御としては、モータ出力が変化して洗濯時間や洗濯物の汚れ落ちに影響を及ぼすことがないように、モータ運転/停止動作の繰り返しにおいて過熱保護動作に至らないよう配慮する必要があった。
すなわち、運転時間を短くする、あるいは停止時間を長くするといった時間の調整や、所定の回転数の設定をする際に、最悪条件においてもパワー素子の温度上昇が絶対に保護動作温度に至ることがないように余裕を持たせた設定が必要となる。しかも、洗濯機本体の制御設計側が、パワー素子が過熱しないようなモータ制御設計までする必要があった。
以上、図9に示した従来のアナログIC内蔵仕様のブラシレスモータでは、パワー素子温度と電流制限値の関係性について判断ができない。すなわち、パワー素子の温度情報と基準電圧と比較して電流制限値を変化させるのみである。
パワー素子温度の変化のスピードや基準電圧に対する余裕度を情報として読み取り、以降の温度の変化量や余裕度を推定するといったことができないため、一般的には、連続運転動作することを前提にしてパワー素子の接合部温度がTjmaxを超えないような保護動作温度を決め、その温度において許容できる最大の電流値を電流制限値Ip1として設定している。
そのため、電流制限値Ip1以上の電流制限値の設定をすることができなかった。従って、保護動作温度に達した後に電流制限値を下げるという動作をおこなうだけの受け身的な機能であった。
特開平10−201280号公報 特開2004−208450号公報 特開2000−166289号公報
本発明のブラシレスモータは、巻線を巻回したステータおよび永久磁石を保持したロータを含むモータ部と、モータ制御用のマイコンと、パワー素子を内蔵して巻線への印加電圧量を制御するインバータ回路と、パワー素子の温度を検出する温度検出素子と、電源電流あるいは巻線の電流を検出する電流検出素子を備えた洗濯機用のブラシレスモータである。連続運転動作することを前提にして、パワー素子の接合部温度が所定値を超えないように設定される電流制限値を第1の電流制限値としたとき、本ブラシレスモータは、第1の電流制限値よりも高い第2の電流制限値を設定し、ブラシレスモータの起動後の所定時間のみ、第2の電流制限値で運転する構成である。
また、本発明の洗濯機は、このブラシレスモータを搭載した構成である。
これにより、起動時のトルクアップを目的として従来の第1の電流制限値を超える第2の電流制限値を任意に設定し、パワー素子の温度を抑制しながら最大トルクで起動させることが可能となる。
このため、本発明により、洗浄効果を高めながらもパワー素子の温度上昇を抑制してパワー素子の破壊を防ぐとともに、洗濯時間の短縮を図ることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るブラシレスモータを備えた洗濯機のブロック図である。 図2は、同洗濯機の構成例を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係るブラシレスモータの構成例を示す図である。 図4は、同洗濯機の洗濯動作時のフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態に係るブラシレスモータの洗濯1サイクル分における動作例を示す図である。 図6は、図5の洗濯時の動作説明図において、起動時を拡大した図である。 図7は、同ブラシレスモータ電流波形Ix(t)と比較例の電流波形Iz(t)とを示す図である。 図8は、同ブラシレスモータのパワー素子の温度上昇図である。 図9は、従来の洗濯機のブロック図である。 図10は、従来のブラシレスモータの洗濯1サイクル分における動作例を示す図である。 図11は、図10における起動時の拡大図である。 図12は、従来の実機負荷動作時のパワー素子温度Tzの上昇カーブの一例を示す図である。 図13は、従来の洗濯機におけるパワー素子の温度保護動作の具体的な一例を示す図である。 図14は、同パワー素子の温度保護動作の具体的な他の例を示す図である。 図15は、同パワー素子の温度保護動作の具体的なさらに他の例を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るブラシレスモータ10を備えた洗濯機100のブロック図である。また、図2は、洗濯機100の構成例を示す図である。また、図3は、ブラシレスモータ10の構成例を示す図である。
まず、図2を参照しながら、洗濯機100の構成について説明する。図2に示すように、洗濯機100は、水平方向または傾斜方向に回転の軸心を有する回転ドラムである洗濯槽90を内包して回転自在に支持し、洗濯機本体内に弾性的に支持された水槽91を備える。水槽91の背面には、洗濯槽90にシャフト92を介して動力を伝達するプーリー93が配置され、プーリー93に動力を伝達するブラシレスモータ(以下、適宜、単にモータと呼ぶ)10が、水槽91の下方に取付部37を介して固定されている。そして、モータ10の回転軸47の先端に取り付けられたモータプーリー95とプーリー93とが、回転を伝達するようにベルト94によって結ばれている。このような構成において、モータ10の回転軸47が回転することにより、洗濯槽90が回転し、これによって洗濯槽90内の洗濯物を洗濯する。また、使用者の操作により使用者からの指示を入力する操作部112や、使用者に洗濯状態などを提示するための表示部113が洗濯機本体111の上部に配置されている。さらに、例えば操作部112からの指示に応じた洗濯動作をおこなったり、その動作のためにモータ10を制御したりするなどの目的で、洗濯機100は、その内部において本体側マイコン70を有している。また、本体側マイコン70と、上述の操作部112や表示部113、各種のセンサ130、およびモータ10とは、情報の伝達が可能なように、例えば所定の通信フォーマットに基づくシリアルデータ通信などの通信線を介して接続されている。
次に、図3を参照しながら、ブラシレスモータ10の構成について説明する。モータ10は、洗濯機100の水槽91に固定されるステータ30と、ステータ30に対向して回転自在に保持されたロータ40とを備えている。
ステータ30は、ステータコア31と、巻線33と、ステータフレーム38と、取付部37とを備えている。ステータコア31は、例えば薄い鉄板を積層して構成される。巻線33は、巻線絶縁材を介してステータコア31に巻回される。取付部37は、モータ10を水槽91に固定するために設けている。そして、ステータフレーム38は、ステータコア31および軸受35を保持し、取付部37を介して水槽91に固定される。
また、ロータ40は、軸受35により回転自在に保持された回転軸47を中心として、ロータコア41と、磁石42と、モータプーリー95とを備えている。ロータコア41は、回転軸47の略中央部において回転軸47に固定され、例えば薄い鉄板を積層して構成される。磁石42は、永久磁石であり、ロータコア41の外周に配設されている。そして、ロータ40が発生する動力を洗濯槽90に伝達するため、回転軸47の一端側にモータプーリー95が固定されている。
このように構成されたステータ30とロータ40とにより、モータ部50が構成される。モータ部50は、ステータ30の巻線33に駆動電圧を印加して巻線電流を流すように通電駆動することで、ロータ40が回転する。
また、本実施の形態では、モータ部50内に、巻線33を通電駆動するための駆動回路を内蔵したブラシレスモータの一例を挙げている。すなわち、図3に示すように、モータ10は、さらに、駆動回路となる回路部品を実装した回路基板55を内蔵している。回路基板55上には、例えば、巻線33に駆動電圧を供給するインバータ回路20用のパワー素子や位置センサ57などに加えて、本実施の形態では、モータ制御用マイコン13も実装されている。
以上のように、モータ10は、演算処理機能を持つモータ制御用としてのモータ制御用マイコン13と、インバータ回路20と、モータ部50と、位置センサ57とを含む構成である。そして、本実施の形態では、図1に示すように、モータ10が、インバータ回路20に内蔵されてそのパワー素子の温度を検出する温度検出素子としての温度センサ21と、電源部80からの電源電流Ixや巻線の電流を検出する電流検出素子22とを、さらに備えている。
モータ制御用マイコン(以下、適宜、モータ側マイコンと呼ぶ)13は、モータ10を制御するために設けており、本体側マイコン70とデータ通信が可能である。モータ側マイコン13は、モータ制御機能部15と速度制御部14とを備えている。モータ制御機能部15は、位置センサ57の信号と電流検出素子22の信号と温度センサ21の信号とを用いて、洗濯槽90を任意の動作となるようにモータ部50を制御する。速度制御部14は、本体側マイコン70の速度指令と位置センサ57の信号に基づき検出あるいは推定した実速度とが等しくなるような駆動量を算出する。そして、この駆動量に応じた信号と図示しない基準三角波とにより、駆動量に応じたデューティ幅のパルスで構成されるPWMデューティ信号Dpを生成する。生成したPWMデューティ信号Dpは、巻線33への印加電圧量を制御するインバータ回路20に供給される。インバータ回路20は、パルス信号によってスイッチングされるパワー素子を有しており、PWMデューティ信号Dpのパルスのレベルに従って、インバータ回路20に内蔵するスイッチングパワー素子のそれぞれがオンオフ制御される。インバータ回路20がこのように動作することにより、駆動量に応じた駆動電圧が生成され、この駆動電圧がモータ部50の巻線33に供給される。このように、インバータ回路20が駆動電圧を巻線33に印加することで、巻線33には巻線電流が流れて、巻線33が通電駆動される。
また、本体側マイコン70は、本体制御機能部71とシーケンス指令部73とを備えている。本体制御機能部71は、各種センサ130の信号とモータ10で信号処理された速度信号とを用いて、洗濯槽90を任意の動作となるように制御する。シーケンス指令部73は、洗濯槽90を任意の運転モードとなるようにモータ10の動作モードを指定する。
ここで、本体側マイコン70の役割は、上位のコントローラとして洗濯機トータルの動作をコントロールする働きをすることである。すなわち、本体側マイコン70は、洗濯物の量や汚れ具合、洗濯機を操作する人間の要望に合わせて、洗濯/すすぎ/脱水の基本動作をモータ10が正確におこなうように管理している。
一方、モータ側マイコン13の役割は、下位のコントローラとして本体側マイコン70の指令に従いモータ10の動作をコントロールする働きをすることである。すなわち、モータ側マイコン13は、それぞれの基本動作について、洗浄力を最大限発揮し、石鹸成分が残らないように充分なすすぎを行い、洗濯物が乾きやすいようにしっかりと脱水するとともに、洗濯物が傷まないように、また、電気量や水の量を節約するようにモータ10を制御している。
このとき、データ通信機能を用いることで、本体側マイコン70からモータ側マイコン13への情報として、プログラムそのものやパラメータ、動作シーケンスや動作モードといったデジタルデータが送付される。また、モータ側マイコン13から本体側マイコン70への情報としては、モータ10の電流値や回転数、温度情報や負荷情報、洗濯槽の状況といったデータがやり取りされる。図1では、モータ側マイコン13と本体側マイコン70との間で、データDxが伝送される例を示している。
図4は、本実施の形態における洗濯機100の洗濯動作時のフローチャートである。次に、モータ10の動作のロジックを図4のフローチャートを参照しながら説明する。操作部112で選択された運転モードに従い、本体側マイコン70からモータ側マイコン13に、洗濯/すすぎ/脱水等の各モードの運転指令や各々のモードの所定の運転時間といったシーケンス指令が入力される(ステップS31)。
洗濯物の汚れ落ち等の補正情報が、本体側マイコン70からモータ側マイコン13に入力される(ステップS32)。シーケンス指令入力後、電流検出素子22が検出した電源や巻線の電流Ixの電流値を、予め用意しているテーブルと照らし合わせて、モータ側マイコン13が洗濯物を負荷量として推定する(ステップS33)。
洗濯物が各運転モードで最適な動きをするように、推定した負荷量と予め用意しているテーブルとから起動時に必要なトルクや回転数を導き出して、モータ側マイコン13が、最大電流値や回転数を設定する(ステップS34)。そして、モータ側マイコン13が、インバータ回路20にPWMデューティ信号Dpを出力することで、モータ部50の巻線33に駆動電圧を印加してモータ10を運転する(ステップS35)。モータ側マイコン13がモータ10の回転数を確認する(ステップ36)。
また、インバータ回路20に内蔵されたパワー素子の温度(パッケージ温度)は、温度センサ21にて検出され(ステップS37)、検出した温度に基づき、モータ側マイコン13が接合部温度を推定する(ステップS38)。その後、モータ側マイコン13は、このまま運転を続けた場合に接合部温度が所定値の温度としての最大許容接合部温度Tjmax(以下、適宜、単に、Tjmaxと呼ぶ)に至るかどうかを判定する(ステップS39)。このとき、接合部温度がTjmaxを超えるとモータ制御用マイコン13が判断した場合、ステップS34に戻って、Tjmaxを超えないように電流値を調整する。なお、接合部の温度は、パワー素子のパッケージの温度にパッケージと接合部間の温度差を加えることで求めることができる。パッケージと接合部間の温度差は、パッケージと接合部間の熱抵抗と接合部での損失の積で求められる。
特に、本実施の形態では、マイコン仕様のブラシレスモータ10としているため、このようなパワー素子温度と電流制限値の関係性について、得られた情報からモータ自身で判断ができる。このため、連続運転動作が可能かどうかに関係なく、パワー素子の接合部温度がTjmaxを超えないように適応的に電流制限値を設定できる。
すなわち、本実施の形態では、このような適応的な制御が可能であることを利用して、モータ起動時において、上述した第1の電流制御値Ip1以上に電流制限値を上げる(以下、ブーストアップという)処理をおこなう構成としており、これによってモータ起動時のトルクアップを図っている。このように、本実施の形態では、保護動作温度といった基準を閾値とすることなく、リアルタイムに観測するパワー素子の温度情報から接合部の温度上昇を推定して、Tjmaxに至るかどうかを判断するといった主体的な機能を持たせている。詳細については以下で説明するが、本実施の形態では、このような構成とすることで、パワー素子の温度上昇を抑制するとともに、トルクアップを利用して洗濯時間の短縮を図っている。
最後に、ここまでに要した時間と各運転モードに必要な所定時間とを比較し、所定時間以下の場合は、ステップS32に戻り、所定の時間が経過するまでモータ側マイコン13が同様の手順を繰り返す(ステップ40)。
図5は、本実施の形態に係るブラシレスモータ10の洗濯1サイクル分における動作例を示す図であり、洗濯1サイクルにおけるモータ10の時間経過に伴う動作を示している。また、図6は、図5のモータ10の起動時を拡大した図である。図5および図6において、横軸を時間tとして、上から、シーケンス指令データDx、その指令データDxが示す速度指令値Vx(t)、電源電流Ixの電流波形Ix(t)、回転数RTx(t)、およびパワー素子温度Txの温度変化Tx(t)を示している。また、図6において、本実施の形態の電流波形Ix(t)、回転数RTx(t)および温度変化Tx(t)を実線で示すとともに、比較のために、図11で説明した従来例の電流波形Iz(t)、回転数RTz(t)および温度変化Tz(t)を一点鎖線で示している。
操作部112で選択された運転モードに従い、洗濯槽90を運転するために、本体側マイコン70のシーケンス指令部73からモータ制御用マイコン13に、デジタル信号としてシーケンス指令データDxが入力される。本体側マイコン70からは通信によるシーケンス指令データDxが入力されるため、アナログ電圧による立上り/立下り信号波形はなく、時定数はほぼ関係ない。すなわち、図5に示すように、速度指令値Vx(t)は、停止時の0から運転時の所定の速度を示す値Vx1へと瞬時に変化する。
なお、運転/停止動作を繰り返すための速度指令値Vx(t)は、モータ10に内蔵されたモータ側マイコン13内部のデジタル値として存在する。速度指令値Vx(t)などを用いたモータ側マイコン13内部の演算処理にて算出される駆動値は、およそ周波数10〜20kHzのPWMデューティ信号Dpに変換され、インバータ回路20をパルス駆動し、モータ部50の巻線33にこの駆動値に対応する電圧を印加してモータ10が運転される。
その結果、電源部80からの電源ラインに流れる電源電流Ixのピーク値の軌跡を記録したとき、電源電流Ixの電流波形Ix(t)に示すような波形となる。特に、本実施の形態では、モータ起動時、およそ数msec〜数100msecの間、電流ピークである電流波形Ix(t)が第2の電流制限値Ip2に達することを特徴としている。すなわち、本実施の形態では上述のように、第1の電流制限値Ip1よりも大きい第2の電流制限値Ip2を設け、ブーストアップを図っている。この時間中は、モータの回転数が比較的小さいため巻線に発生する逆起電力が小さく、印加電圧のほぼ全ての電圧が巻線に印加されることになり、電流ピークが電流制限値Ip2に達してしまうので、一般的に過負荷状態と称される。
モータの回転数は回転数RTx(t)のように、所定の回転数に向けて立上がっていく。起動後、この所定の回転数RTx1に漸近していくと同時に、電源電流Ixのピークも定常負荷状態での電流制限値Iqに漸近していく。ここで、背景技術においても説明したように、過負荷状態(起動時)での第1の電流制限値Ip1は、一般的に、連続運転動作することを前提にしてパワー素子の接合部温度が所定値であるTjmaxを超えないような保護動作温度を決めた時、その温度において許容される電流値の最大の値である。また、定常負荷状態での電流制限値Iqは、所定の回転数で回転するのに必要なトルクを発生することができる電流値の最大の値である。
これに対し、本実施の形態で設定している過負荷状態(起動時)での第2の電流制限値Ip2は、連続運転動作することを前提とせず、Tjmaxを超えない範囲において任意に設定可能な値である。すなわち、第2の電流制限値Ip2は、ブーストアップを目的として図6に示すような第1の電流制限値Ip1以上の値にも設定できる。このため、図6に示すように、起動時の電流のピークは、第1の電流制限値Ip1よりも大きい第2の電流制限値Ip2へと変化する。そして、それによるトルクアップによって、所定の回転数に達する時間が短くなっており、第1の電流制限値Ip1の場合に比べて、起動時(過負荷状態)の時間がtzpからtxpへと短くなる。このように、本実施の形態では、従来の第1の電流制限値Ip1の設定例における回転数RTz(t)の立上りに比べて、図6の回転数RTx(t)で示すように、回転数をいち早く立上げることができる。
以上説明したように、本実施の形態は、第1の電流制限値Ip1よりも高い第2の電流制限値Ip2を設定し、モータ10の起動後の所定時間のみ、第2の電流制限値Ip2で運転するように構成している。そして、本実施の形態によれば、いち早く回転数が立上り、その後、所定の回転数となる定常負荷点に至るので、速やかに定常負荷点のトルクを発生するに足る電流制限値Iqを設定している。
このような動作状況である時、電源電流の電流波形に対して設ける電流制限値Ip1、Ip2、Iqの関係はIp2>Ip1>Iqと表される。また、本実施の形態では、上述のように、モータ側マイコン13が、リアルタイムにTjmaxに至るかどうかを判断するため、Ip2>Ip1と設定しながらも温度保護動作を回避することが可能となっている。
ところで、単にIp2>Ip1と設定した場合、パワー素子における温度上昇の主要因である電流が単純に増えることになり、温度上昇が大きくなる。その一方で、起動時に回転数がいち早く立上がるため、洗濯サイクル時間を短縮できることになる。すなわち、本実施の形態では、起動時に回転数がいち早く立上がることで洗浄効果が高くなった分だけ、一洗濯サイクルの動作時間を短縮している。これにより、起動時間txpでの電流増加分と、定常負荷状態の時間txqの電流減少分があたかも相殺されるように働いて、結果的にパワー素子の温度上昇を抑制することができる。
図7は、上側に示す本実施の形態における電源電流Ixの電流波形Ix(t)と、下側に示す比較例としての図11で説明した従来例の電源電流Izの電流波形Iz(t)とを示す図である。図7に示すように、比較例の場合は、運転時間は、起動時の過負荷状態の時間tzpと定常負荷状態の時間tzqとなる。これに対し、本実施の形態では、起動時の回転数が高速で立上がるため、比較例に比べて、運転時間を起動時の過負荷状態の時間txpと定常負荷状態の時間txqとに短縮することができる。
すなわち、図7に示す比較例(従来)のように、電流制限値Ip1とした場合での、起動時の過負荷状態の時間tzpと定常負荷状態の時間tzqとの期間における電流値の積算量(面積)をS1とする。また、図7に示す本実施の形態の電流制限値Ip2とした場合での、起動時の過負荷状態の時間txpと定常負荷状態の時間txqとの期間における電流値の積算量(面積)をS2とする。そして、積算量(面積)S2を積算量(面積)S1と同等かそれ以下に抑えれば、パワー素子の温度上昇は変わらず、従来と同様に温度上昇を抑制することができる。このように、本実施の形態では、第2の電流制限値Ip2で起動し、その後、第1の電流制限値Ip1より低い定常負荷状態での電流制限値Iqで運転した場合の電流積算量S2を、第1の電流制限値Ip1で起動してその後定常負荷状態での電流制限値Iqで運転した場合の電流積算量S1と同等もしくはそれ以下としている。言い換えると、本実施の形態では、電流積算量S2が、第1の電流制限値Ip1で起動して運転した場合の電流積算量S1と同等もしくはそれ以下となるような第2の電流制限値Ip2でモータ10を起動するように構成している。
図8は、本実施の形態のブラシレスモータ10の実機負荷動作時のパワー素子の温度変化Tx(t)を示す図である。図8において、本実施の形態の温度変化Tx(t)を実線で示すとともに、比較のために、図7に示す比較例の場合の温度変化Tz(t)を一点鎖線で示している。
図6に示すように洗濯動作時に起動時の電流制限値を第2の電流制限値Ip2にまで上げてブーストアップすることで、図8に示すように、従来の温度変化Tz(t)に対して、本実施の形態の温度変化Tx(t)での温度上昇は大きくなるが、洗濯動作時の時間が時間tssだけ短縮される。このように、一洗濯動作時間が短縮した分、早く洗濯時間を終えることができると同時に、すすぎや脱水のようにブーストアップする必要がない動作時に電流制限値を従来と同じに留めることができる。このため、洗濯/すすぎ/脱水の1サイクル当りの温度上昇を抑えることができ、3サイクル後のパワー素子の温度上昇を従来の保護動作温度以下に抑えることができる。
洗濯物の汚れ落ちの向上、洗濯時間の短縮を図るときに有効な洗濯槽の動きの一つの例としては、起動時の回転数の立上りをいかに短時間で行い、起動後はいかにムラなく安定して回転数を一定に保つかということが重要である。本実施の形態では、パワー素子の破壊を防ぐとともに、必要な起動トルクと回転数立上がり応答性の改善を実現するための最適な電流制限値と通電時間とをモータ自身で実現することで、従来以上にブラシレスモータの使い勝手を向上させることができる。
以上のように本発明によれば、パワー素子の破壊を防ぐとともに、洗濯運転時に必要な起動トルクと回転数立上がり応答性の改善を実現するための最適な電流制限値と通電時間とをモータ自身で実現しているため、洗濯機用の高機能なブラシレスモータとして最適である。
10,610 ブラシレスモータ
13 モータ制御用マイコン
14,621 速度制御部
15 モータ制御機能部
20 インバータ回路
21 温度センサ
22 電流検出素子
30 ステータ
31 ステータコア
33 巻線
35 軸受
37 取付部
38 ステータフレーム
40 ロータ
41 ロータコア
42 磁石
47 回転軸
50 モータ部
55 回路基板
57 位置センサ
70,670 本体側マイコン
71 本体制御機能部
72 モータ速度指令部
73 シーケンス指令部
80 電源部
90 洗濯槽
91 水槽
92 シャフト
93 プーリー
94 ベルト
95 モータプーリー
100,600 洗濯機
111,601 洗濯機本体
112 操作部
113 表示部

Claims (4)

  1. 巻線を巻回したステータおよび永久磁石を保持したロータを含むモータ部と、モータ制御用のマイコンと、パワー素子を内蔵して前記巻線への印加電圧量を制御するインバータ回路と、前記パワー素子の温度を検出する温度検出素子と、電源電流あるいは前記巻線の電流を検出する電流検出素子とを備えた洗濯機用のブラシレスモータであって、
    連続運転動作することを前提にして、前記パワー素子の接合部温度が所定値を超えないように設定される電流制限値を第1の電流制限値としたとき、
    前記第1の電流制限値よりも高い第2の電流制限値を設定し、前記ブラシレスモータの起動後の所定時間のみ、前記第2の電流制限値で運転することを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 前記ブラシレスモータの起動時の時間と定常負荷状態の時間とを合わせた電流積算量において、前記第2の電流制限値で起動し、その後、前記第1の電流制限値より低い前記定常負荷状態での電流制限値で運転した場合の電流積算量を、前記第1の電流制限値で起動して運転した場合の電流積算量と同等もしくはそれ以下としたことを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. 前記モータ制御用のマイコンは、洗濯機本体に備えた本体側のマイコンと相互に通信が可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のブラシレスモータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラシレスモータを搭載した洗濯機。
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