JPH09312996A - ブラシレスモータの制御方法 - Google Patents

ブラシレスモータの制御方法

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JPH09312996A
JPH09312996A JP8151753A JP15175396A JPH09312996A JP H09312996 A JPH09312996 A JP H09312996A JP 8151753 A JP8151753 A JP 8151753A JP 15175396 A JP15175396 A JP 15175396A JP H09312996 A JPH09312996 A JP H09312996A
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JP
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brushless motor
temperature
starting
armature winding
pattern
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JP8151753A
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Inventor
Yoshiyuki Ohara
義之 尾原
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Fujitsu General Ltd
Original Assignee
Fujitsu General Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラシレスモータの周囲(電機子巻線)温度
変化にかかわらず、過電流による異常停止の発生もな
く、適切な起動を可能とする。 【解決手段】 ブラシレスモータの制御装置は、位置検
出回路5,8からの位置検出信号を制御回路11,12
に出力する。制御回路11,12は位置検出信号をもと
にしてインバータ部3を駆動する信号を駆動回路7に出
力して同インバータ部3を制御し、直流電源をインバー
タ部3でスイチングしてブラシレスモータ4に印加す
る。制御回路11,12は、内部に電機子巻線の温度に
応じた複数の起動のパターンを予めパターンテーブル1
1a,12aに記憶しており、ブラシレスモータ4の起
動に際して、ブラシレスモータ4の周囲温度を温度セン
サ(吐出温度センサ)10によって検出し、この検出温
度に応じて複数起動のパターンのうち1つの起動のパタ
ーンを選択し、この選択起動のパターンにしたがってイ
ンバータ部3を駆動する信号を出力してブラシレスモー
タを起動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は空気調和機の圧縮
機等のモータに用いるセンサレス直流ブラシレスモータ
(以下ブラシレスモータと記す)の起動制御技術に係
り、特に詳しくは温度変化による電機子巻線の抵抗値変
動にかかわらず、最適な起動を可能とするブラシレスモ
ータの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のブラシレスモータの場合、回転
子の位置検出素子を用いずに回転子の位置を知る必要が
あり、その1つとしてブラシレスモータの非通電相(非
通電電機子巻線)に発生する誘起電圧を用いて回転子の
位置を検出し、このようにして検出した位置検出をもと
にしてブラシレスモータの電機子巻線電流の通電を切り
替える。また、このブラシレスモータの起動開始時には
回転子が停止しているために誘起電圧が発生しないこと
から同期運転等を行う必要がある。
【0003】そのため、例えば図3に示す制御装置を必
要とし、この制御装置は交流電源1をAC/DC変換部
2で所定の直流電源に変換し、この直流電源をインバー
タ部3のスイッチング素子Ua,Va,Wa,X,Y,
Zでスイッチングしてブラシレスモータ(DCM)4の
電機子巻線に供給する。
【0004】ブラシレスモータ4をアナログ方式で制御
する場合、位置検出回路5はブラシレスモータ4の端子
電圧(チョッピングされた電圧)を積分回路等に通して
得た電圧波形と基準レベルとの交点の位置検出信号(積
分回路の1次遅れ効果による交点)を制御回路(マイク
ロコンピュータ)6に出力する。
【0005】制御回路7は位置検出信号により積分回路
の1次遅れ効果を利用してブラシレスモータ4の電機子
巻線電流の通電を切り替える駆動信号(PWM信号)を
駆動回路7に出力し、インバータ部3のスイッチング素
子Ua,Va,Wa,X,Y,Zを所定に駆動する。
【0006】また、ブラシレスモータをディジタル方式
で制御する場合、位置検出回路8は電機子巻線に発生す
る誘起電圧と基準電圧とを直接に比較し、この比較結果
(交点;位置検出点)の位置検出信号を制御回路9に出
力する。
【0007】制御回路9は、位置検出信号により回転子
の位置を検出し、この位置検出を基準にして電機子巻線
電流の通電切り替えタイミングを算出し、この算出通電
切り替えタイミングでブラシレスモータ4の電機子巻線
電流の通電を切り替える駆動信号(PWM信号)を駆動
回路7に出力し、インバータ部3のスイッチング素子U
a,Va,Wa,X,Y,Zを所定に駆動する。
【0008】ところで、ブラシレスモータ4の起動時に
あっては、アナログ方式、ディジタル方式の何れも同期
運転が欠かせない要素であるが、この同期運転ではステ
ータに任意の回転磁界の発生により、回転子をその回転
磁界に追従させ、同期させて強制的に回転させる。その
ために、回転磁界と回転子との位相を最適な状態に維持
しながら、回転子を回転させ、かつ必要程度に加速する
ことは困難である。
【0009】そこで、ディジタル方式の起動において
は、同期運転と位置検出運転とを併用して起動するハイ
ブリッド起動が提案されている。このハイブリッド起動
は起動開始時では同期運転を行うが、回転子の位置が検
出できたときには同位置検出をもとにして電機子巻線電
流の通電を切り替えるものである。
【0010】そのため、回転時間と回転子との位相を最
適な状態とすることができ、この最適な位相状態を維持
しながら加速することができ、結果位置検出運転モード
への移行を速やかに、スムーズに行うことができる。
【0011】一方、アナログ方式の起動では、回転子が
回転磁界との位相関係を無視して単に回転磁界を追従す
る形式であるが、この回転子と回転時間との位相がずれ
ると、トルクが低下するため、起動中に連続して大電流
が流れる(図4参照)。
【0012】また、ディジタル方式の起動であっても、
位置検出ができるまで、つまり同期引き込みが終了する
までの僅かな時間ではあるが、回転子のロック状態等が
存在し、不安定な回転をする期間があり、この期間に大
電流が流れる(図5参照)。
【0013】前記アナログ方式、ディジタル方式の何れ
でも、ブラシレスモータ4に過電流が流れると、電機子
巻線が焼けたり、回転子(永久磁石)の減磁といった致
命的な問題が生じる。そのため、電圧変動や負荷変動を
考慮しても十分な起動トルクが得られるように、インバ
ータ部3の過電流保護回路(図示せず)のマージン内で
印加電圧を設定している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ブ
ラシレスモータの制御方法において、アナログ方式、デ
ィジタル方式の何れでも、1つの起動パターン(過電流
保護回路のマージン内で設定した印加電圧等)にしたが
っているため、使用環境(電機子巻線の温度低下による
抵抗値低下)によって過電流保護が働き、つまり異常停
止状態となり、起動できないこともある。
【0015】例えば、ディジタル方式による起動の場
合、PWM信号のキャリア周期を340μsecとし、
起動のアクティブパルス幅を12μsecとし、倍電圧
整流して得た直流電圧を280Vとすると、平均的な印
加電圧は280×12/340(約10V)となる。回
転子ロック時には、非通電相の誘起電圧が0Vで、ブラ
シレスモータ4の等価回路は純抵抗のみとなり、この純
抵抗の値を0.8Ωとすると、電機子巻線に流れる電流
は10/0.8=12.5(A)(最大値)となる。
【0016】ここに、例えば極めて寒い環境にある空気
調和機がしばらく暖房運転されておらず、つまりブラシ
レスモータ4が周囲と同じ低い温度となり、この低温に
より圧縮機モータとしてのブラシレスモータ4の電機子
巻線の抵抗値が0.6Ωに低下したものとする。する
と、前述同様の計算により最大電流値Imax(図5参
照)は16.7(A)にもなり、ほぼ4(A)も電流が
増加することになる。その結果、過電流防止機能が働
き、つまり異常状態となり、起動できなくなる。
【0017】また、アナログ方式による起動の場合、L
Rの過渡現象があるために、単純に計算することは難し
いが、例えば起動期間中10(A)の電流が一様に流れ
ており、このときに電機子巻線の抵抗値の変化により2
0(%)変化すれば、起動電流が12(A)に上昇す
る。その結果、過電流防止機能が働き、異常停止とな
る。
【0018】このように、例えば真夏では外気温度は3
0℃以上になり、真冬では外気温度が−10℃以下にな
り、この外気温度に応じてブラシレスモータ4の電機子
巻線の温度が変化し、つまり温度変化により電機子巻線
の抵抗値が変化し、特に外気温度が低い場合にはその抵
抗値が低下するため、起動電流が増加する。したがっ
て、ブラシレスモータ4の使用環境(温度変化)によ
り、過電流保護機能が働き、異常停止が起こり、適切な
起動ができない。
【0019】この発明は前記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は周囲(電機子巻線)温度変化にかかわ
らず、過電流による異常停止が発生することなく、適切
な起動を行うことができるようにしたブラシレスモータ
の制御方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明はブラシレスモータを起動し、しかる後位
置検出運転へモード移行するブラシレスモータの制御方
法において、前記ブラシレスモータの起動に際して同ブ
ラシレスモータの電機子巻線の温度を検出し、該検出温
度に応じた起動パターンにしたがって前記ブラシレスモ
ータを起動し、前記電機子巻線の抵抗変化に関わらず一
様な起動を可能としたことを特徴としている。
【0021】この発明のブラシレスモータの制御方法
は、前記ブラシレスモータの起動に際して同ブラシレス
モータの電機子巻線の温度を検出し、該検出温度に応じ
て前記ブラシレスモータの起動電圧を適応的に変え、前
記ブラシレスモータの電機子巻線の抵抗変化に関わらず
一様な起動を可能としたことを特徴としている。
【0022】この発明のブラシレスモータの制御方法
は、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温度が少なく
とも常温より低い場合に同ブラシレスモータの電機子巻
線の抵抗値減少により増大する起動過電流を抑えるため
の起動パターンを有しており、前記ブラシレスモータの
起動に際して同ブラシレスモータの電機子巻線の温度を
検出し、該検出温度が常温より低いときには前記起動パ
ターンに切り替えて前記ブラシレスモータを起動するよ
うにしたことを特徴としている。
【0023】この場合、前記起動パターンは前記電機子
巻線の温度変化に応じて複数個あり、前記ブラシレスモ
ータの起動に際して同ブラシレスモータの電機子巻線の
温度を検出し、該検出温度に応じた1つの起動パターン
を選択し、該選択した起動パターンにしたがって前記ブ
ラシレスモータを起動するとよい。
【0024】また、この発明のブラシレスモータの制御
方法は、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温度が少
なくとも常温より高い場合に最大トルクとなる起動電流
を決定し、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温度が
低下するにしたがって前記起動電流が減少するように同
ブラシレスモータの起動電圧あるいは起動パターンを変
え、前記ブラシレスモータを安定して起動するようにし
たことを特徴としている。
【0025】この発明のブラシレスモータの制御方法
は、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温度が少なく
とも常温より低い場合に最大トルクとなる起動電流を決
定し、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温度が上昇
するにしたがって同ブラシレスモータの起動電圧を上
げ、前記ブラシレスモータを高速起動するようにしたこ
とを特徴としている。
【0026】前記ブラシレスモータの起動にアナログ方
式を採用し、かつ前記ブラシレスモータの過電流保護に
よる異常停止を行い、前記ブラシレスモータの起動に際
して前記電機子巻線の温度が低くとも、前記異常停止が
起こらないように前記ブラシレスモータの起動パターン
あるいは起動電圧を設定するとよい。
【0027】前記ブラシレスモータをディジタル方式に
よるハイブリッド起動する一方、前記ブラシレスモータ
の過電流保護による異常停止を行い、前記ブラシレスモ
ータの起動に際して前記電機子巻線の温度が低くとも、
前記異常停止が起こらないように前記ブラシレスモータ
を起動するとよい。
【0028】前記ブラシレスモータの周囲温度あるいは
同ブラシレスモータの電機子巻線の温度を複数のゾーン
に分け、該各ゾーンに対して1つの起動パターンを対応
させ、あるいは複数のゾーンに対して1つの起動パター
ンを対応させるとよい。
【0029】前記ブラシレスモータは空気調和機の圧縮
機モータであり、前記空気調和機の室外機に備えられて
いる温度センサによって検出された温度を前記ブラシレ
スモータの電機子巻線の温度とするとよい。
【0030】前記ブラシレスモータは空気調和機の圧縮
機モータであり、前記空気調和機の室外機に備えられて
いる吐出温度センサによって検出された温度を前記ブラ
シレスモータの電機子巻線の温度とすると好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1および図2を参照して詳細に説明する。なお、図1
中、図3と同一部分には同一符号を付して重複説明を省
略する。
【0032】この発明のブラシレスモータの制御方法
は、ブラシレスモータの起動に際して同ブラシレスモー
タの電機子巻線の温度を検出し、この検出温度に応じて
複数の起動パターン(あるいは起動パラメタもしくは電
圧パラメタ)のうちの1つを決定する。
【0033】アナログ方式による起動の場合、予め経験
的に求めた複数の起動パターンを有しており、前記電機
子巻線の温度に応じた最適な1つの起動パターンを選択
し、この選択起動パターンにしたがってブラシレスモー
タを起動する。
【0034】ディジタル方式によるハイブリッド起動の
場合、予め経験的に求めた複数の起動パラメタまたは複
数の電圧パラメタを有しており、前記電機子巻線の温度
に応じた最適な1つの起動パラメタまたは電圧パラメタ
を選択し、この選択起動パラメタまたは電圧パラメタに
したがってブラシレスモータを起動する同期運転と位置
検出運転とを併用して起動する。
【0035】そのため、このブラシレスモータの制御装
置は、ブラシレスモータ4の電機子巻線の温度を検出す
る温度センサ10と、図3に示す制御回路6の機能の他
に、温度センサ10による検出信号をA/D変換して得
た温度のゾーンを決定するとともに、この決定温度ゾー
ンに対応するパターン(起動パターン)を選択してブラ
シモータ4を起動する制御回路(マイクロコンピュー
タ)11とを備えている。
【0036】また、ディジタル方式の制御装置の場合、
前記制御回路11に代えて、前記決定温度ゾーンに対応
するパターン(起動パラメタまたは電圧パラメタ)を選
択してブラシモータ4を起動し、この同期運転と位置検
出運転とを併用してブラシレスモータ4を起動する制御
回路(マイクロコンピュータ)12を用いる。
【0037】前記温度センサ10による温度検出につい
ては、ブラシレスモータの周囲温度(外気温度)を検出
し、この検出温度を前記電機子巻線の温度と見なしても
よいが、例えば空気調和機の場合室外機にある圧縮機の
吐出温度センサを用いて検出した温度を前記電機子巻線
の温度と見なすと好ましい。すなわち、外気温度が低く
とも、圧縮機がある程度暖まっていることもあり、例え
ば再起動時の場合前の起動で圧縮機が暖まっているから
である。なお、室外機には外気温度を検出するセンサ等
が備えられていることから、これらセンサを用いて検出
温度を利用してもよい。
【0038】前記温度センサ10による検出温度の温度
ゾーンについては、図2に示すように、使用環境温度
(電機子巻線の温度)tの最大値Cn,最小値C0を規
定し、この間を複数のゾーンに分割する。
【0039】C0≦t<C1のゾーンにはパターンP0
が対応し、C1≦t<C2にはパターンP1が対応し、
以下同様にして各温度ゾーンにはP2ないしPn−1に
対応する。なお、各温度ゾーンに対するパターンは1対
1であるが、複数の温度ゾーンに対して1つのパターン
であってもよい。
【0040】前記n個のパターンについて説明すると、
電圧変動や負荷状態を考慮しても十分な起動トルクを得
ることができるように、インバータ部3の過電流保護回
路のマージン内で、起動パターンあるいは起動パラメタ
もしくは電圧パラメタを設定する。
【0041】例えば、アナログ方式による起動の場合、
回転子と回転磁界との位相ずれによるトルク低下から連
続して大電流が流れるだけなく(図4参照)、起動完了
までに時間がかかることもあって(数秒間かかることも
あって)、積分トリップの考慮も併せて印加電圧を設定
する。
【0042】また、ディジタル方式によるハイブリッド
起動の場合、前述したように、起動初期の非同期区間に
おいて大電流が流れ、この値は回転子のロック時の最大
電流値(図5参照)に対応する最大値となることから、
この最大値も考慮して印加電圧を設定する。
【0043】なお、常温起動で最大電流値を規定したと
きには温度降下に伴って起動電圧が下がるように設定し
てもよいが、低温時起動で最大電流を規定したときには
温度上昇に伴って起動電圧が上がるように設定すると好
ましい。すなわち、気温が極めて低く、空気調和機がし
ばらく運転されない状態にある場合、冷媒やオイルの粘
性から大きいトルクが必要であり、低温時起動で最大電
流を規定し、温度上昇に伴って起動電圧が上がるように
設定すると、より大きいトルクで高速起動を実現するこ
とができるからである。
【0044】具体的には、アナログ式による起動の場
合、n個のパターンの内容としては印加電圧、各相の通
電切り替え時間およびモード移行(同期運転から位置検
出運転へのモード移行)タイミングがある。制御回路1
1は前記n個のパターンをテーブル形式にしたパターン
テーブル11aを予め記憶する。
【0045】ディジタル式によるハイブリッド起動の場
合、n個のパターンの内容は印加電圧、強制的通電切り
替え時間、マスク(通電切り替え直後の位置検出マス
ク)時間およびモード移行タイミングである。制御回路
12は、前記n個のパターンをテーブル形式にしたパタ
ーンテーブル12aを予め記憶する。
【0046】例えば、前記制御回路11,12を空気調
和機の室外機制御回路とし、ブラシレスモータ4を圧縮
機モータとした場合について説明すると、室内機側から
の運転指令が制御回路11,12に送られることによ
り、制御回路11,12は圧縮機を起動する際温度セン
サ10による検出信号により吐出温度を検出し、この検
出温度により前記n個の温度ゾーンの1つの温度ゾーン
を決定するとともに、この決定温度ゾーンに対応するパ
ターンを選択する。アナログ式による起動の場合、制御
回路11は選択パターンにしたがってブラシレスモータ
4を起動して同期運転を行い、モード移行タイミング
(所定時間経過後)で位置検出運転に移行する。
【0047】ディジタル式によるハイブリッド起動の場
合、制御回路12は選択パターンにしたがってブラシレ
スモータ4を同期引き込みを行う一方、位置検出ができ
たときには同位置検出をもとにして通電を切り替えてハ
イブリッド起動を行い、モード移行タイミングで位置検
出運転に移行する。なお、モード移行タイミングとして
は、ハイブリッド起動が所定時間経過したタイミング、
あるいは位置検出が安定して得られるようになったとき
のタイミング(安定条件を満足するようになったときの
タイミング)である。
【0048】このように、電機子巻線温度の変化により
同電機子巻線の抵抗値が変化しても、この抵抗値の変化
に応じた最適なパターンにしたがってブラシレスモータ
4を適切に起動することができ、しかも最大トルクで高
速起動が可能である。
【0049】また、前記起動のパターンは、インバータ
部3の過電流保護の異常停止とならないように設定され
ていることから、電機子巻線の温度変化にかかわらず過
電流が流れることもなく、つまり異常停止がなくなる。
【0050】さらに、電機子巻線の温度検出には、例え
ば空気調和機の場合既に備えられている温度センサ(室
外機の温度センサ、特に吐出温度センサ)を用いること
ができるため、コストアップにならずに済む。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のブラシ
レスモータの制御方法のうち請求項1の発明によると、
ブラシレスモータの電機子巻線の温度を検出し、この検
出温度に応じた起動パターンにしたがって前記ブラシレ
スモータを起動するようにしたので、電機子巻線温度変
化により電機子巻線の抵抗値が変化しても、この抵抗値
の変化に適応して適切な起動(安定な起動)を行うこと
ができ、例えばブラシレスモータの過電流による異常停
止機能を有してる場合起動電流が最大値以下に抑えるこ
とができるために同異常停止の発生も起こらなくなると
いう効果がある。
【0052】請求項2の発明によると、ブラシレスモー
タの電機子巻線の温度を検出し、この検出温度に応じて
前記ブラシレスモータの起動電圧を適応的に変えるよう
にしたので、電機子巻線温度変化により電機子巻線の抵
抗値が変化しても、この抵抗値の変化に適応した起動パ
ターンが変わるために、請求項1と同じ効果を奏する。
【0053】請求項3の発明によると、ブラシレスモー
タの電機子巻線温度が少なくとも常温より低い場合に同
ブラシレスモータの電機子巻線の抵抗値減少により増大
する起動過電流を抑えるための起動パターンを有し、電
機子巻線の温度が常温より低いときには前記起動パター
ンに切り替えて前記ブラシレスモータを起動するように
したので、ブラシレスモータの周囲温度が低く、電機子
巻線の抵抗値が小さくなっても、起動電流が増大するこ
となく、適切な起動(安定な起動)を行うことができ、
例えばブラシレスモータの過電流による異常停止機能を
有してる場合起動電流が最大値以下に抑えることができ
るために同異常停止の発生も起こらなくなるという効果
がある。
【0054】請求項4の発明によると、請求項3の起動
パターンは前記電機子巻線の温度変化に応じて複数個で
あり、前記ブラシレスモータの起動に際して同ブラシレ
スモータの電機子巻線の温度を検出し、この検出温度に
応じた1つの起動パターンを選択し、この選択した起動
パターンにしたがって前記ブラシレスモータを起動する
ようにしたので、請求項3の効果においてより適切な起
動を行うことができ、かつ異常停止の発生もより起こら
なくなるという効果がある。
【0055】請求項5の発明によると、ブラシレスモー
タの電機子巻線温度が少なくとも常温より高い場合に最
大トルクとなる起動電流を決定し、前記ブラシレスモー
タの電機子巻線の温度が低下するにしたがって前記起動
電流が減少するように同ブラシレスモータの起動電圧あ
るいは起動パターンを変えるようにしたので、ブラシレ
スモータを安定して起動することができ、つまり適切な
起動を行うことができ、ブラシレスモータの周囲温度が
下降した場合起動電流を減少させるために電機子巻線の
抵抗値が小さくなっても、異常停止の発生が起こらない
という効果がある。
【0056】請求項6の発明によると、ブラシレスモー
タの電機子巻線温度が少なくとも常温より低い場合に最
大トルクとなる起動電流を決定し、前記ブラシレスモー
タの電機子巻線の温度が上昇するにしたがって同ブラシ
レスモータの起動電圧を上げるようにしたので、ブラシ
レスモータを高速起動することができ、つまり適切な起
動を行うことができ、ブラシレスモータの周囲温度が上
昇した場合電機子巻線の抵抗値が大きくなるために起動
電圧を上げても、異常停止の発生が起こらないという効
果がある。
【0057】請求項7の発明によると、請求項1,2,
3,4,5または6に加え、ブラシレスモータの起動に
アナログ方式を採用し、かつブラシレスモータの過電流
保護による異常停止を行い、ブラシレスモータの起動に
際して電機子巻線の温度が低くとも、前記異常停止が起
こらないように前記ブラシレスモータを起動するように
したので、アナログ方式の起動においても、請求項1,
2,3,4,5または6の効果を奏する。
【0058】請求項8の発明によると、請求項1,2,
3,4,5または6に加え、ブラシレスモータをディジ
タル方式によるハイブリッド起動する一方、ブラシレス
モータの過電流保護による異常停止を行い、ブラシレス
モータの起動に際して電機子巻線の温度が低くとも、前
記異常停止が起こらないようにしたので、ブラシレスモ
ータをディジタル方式によるハイブリッド起動において
も、請求項1,2,3,4,5または6の効果を奏す
る。
【0059】請求項9の発明によると、請求項3,4,
5,6,7または8に加え、前記ブラシレスモータの周
囲温度あるいは同ブラシレスモータの電機子巻線温度を
複数のゾーンに分け、各ゾーンに対して1つの起動パタ
ーンを対応させ、あるいは複数のゾーンに対して1つの
起動パターンを対応させるようにしたので、請求項3,
4,5,6,7または8の効果に加え、より適切な起動
を行うことができ、より異常停止の発生をなくすことが
できるという効果がある。
【0060】請求項10の発明によると、請求項1,
2,3,4,5,6,7,8または9におけるブラシレ
スモータは空気調和機の圧縮機モータであり、前記空気
調和機の室外機に備えられている温度センサによって検
出された温度を前記ブラシレスモータの電機子巻線温度
としたので、請求項1,2,3,4,5,6,7,8ま
たは9の効果に加え、新たな温度センサを設ける必要が
なく、コストアップにならずに済むという効果がある。
【0061】請求項11の発明によると、請求項1,
2,3,4,5,6,7,8または9におけるブラシレ
スモータは空気調和機の圧縮機モータであり、前記空気
調和機の室外機に備えられている吐出温度センサによっ
て検出された温度を前記ブラシレスモータの電機子巻線
温度としたので、請求項1,2,3,4,5,6,7,
8または9の効果に加え、電機子巻線温度をより正確に
検出することができ、結果より適切な起動を行うことが
でき、より異常停止の発生をなくすことができ、また新
たな温度センサを設ける必要がなく、コストアップにな
らずに済むという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示し、ブラシレスモ
ータの制御方法が適用される制御装置の概略的ブロック
線図。
【図2】図1に示す制御装置の動作を説明するための概
略的模式図。
【図3】従来のブラシレスモータの制御装置の概略的ブ
ロック線図。
【図4】アナログ方式によるブラシレスモータの起動時
の電流波形を説明するための概略的タイムチャート図。
【図5】アナログ方式によるブラシレスモータの起動時
のロック電流波形を説明するための概略的タイムチャー
ト図
【符号の説明】
3 インバータ部 4 ブラシレスモータ(センサレス直流ブラシレスモー
タ) 5,8 位置検出回路 6,9,11,12 制御回路(マイクロコンピュー
タ) 10 温度センサ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシレスモータを起動し、しかる後位
    置検出運転へモード移行するブラシレスモータの制御方
    法において、前記ブラシレスモータの起動に際して同ブ
    ラシレスモータの電機子巻線の温度を検出し、該検出温
    度に応じた起動パターンにしたがって前記ブラシレスモ
    ータを起動し、前記電機子巻線の抵抗変化に関わらず一
    様な起動を可能としたことを特徴とするブラシレスモー
    タの制御方法。
  2. 【請求項2】 ブラシレスモータを起動し、しかる後位
    置検出運転へモード移行するブラシレスモータの制御方
    法において、前記ブラシレスモータの起動に際して同ブ
    ラシレスモータの電機子巻線の温度を検出し、該検出温
    度に応じて前記ブラシレスモータの起動電圧を適応的に
    変え、前記ブラシレスモータの電機子巻線の抵抗変化に
    関わらず一様な起動を可能としたことを特徴とするブラ
    シレスモータの制御方法。
  3. 【請求項3】 ブラシレスモータを起動し、しかる後位
    置検出運転へモード移行するブラシレスモータの制御方
    法において、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温度
    が少なくとも常温より低い場合に同ブラシレスモータの
    電機子巻線の抵抗値減少により増大する起動過電流を抑
    えるための起動パターンを有しており、前記ブラシレス
    モータの起動に際して同ブラシレスモータの電機子巻線
    の温度を検出し、該検出温度が常温より低いときには前
    記起動パターンに切り替えて前記ブラシレスモータを起
    動するようにしたことを特徴とするブラシレスモータの
    制御方法。
  4. 【請求項4】 前記起動パターンは前記電機子巻線の温
    度変化に応じて複数個あり、前記ブラシレスモータの起
    動に際して同ブラシレスモータの電機子巻線の温度を検
    出し、該検出温度に応じた1つの起動パターンを選択
    し、該選択した起動パターンにしたがって前記ブラシレ
    スモータを起動するようにした請求項3記載のブラシレ
    スモータの制御方法。
  5. 【請求項5】 ブラシレスモータを起動し、しかる後位
    置検出運転へモード移行するブラシレスモータの制御方
    法において、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温度
    が少なくとも常温より高い場合に最大トルクとなる起動
    電流を決定し、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温
    度が低下するにしたがって前記起動電流が減少するよう
    に同ブラシレスモータの起動電圧あるいは起動パターン
    を変え、前記ブラシレスモータを安定して起動するよう
    にしたことを特徴とするブラシレスモータの制御方法。
  6. 【請求項6】 ブラシレスモータを起動し、しかる後位
    置検出運転へモード移行するブラシレスモータの制御方
    法において、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温度
    が少なくとも常温より低い場合に最大トルクとなる起動
    電流を決定し、前記ブラシレスモータの電機子巻線の温
    度が上昇するにしたがって同ブラシレスモータの起動電
    圧を上げ、前記ブラシレスモータを高速起動するように
    したことを特徴とするブラシレスモータの制御方法。
  7. 【請求項7】 前記ブラシレスモータの起動にアナログ
    方式を採用し、かつ前記ブラシレスモータの過電流保護
    による異常停止を行い、前記ブラシレスモータの起動に
    際して前記電機子巻線の温度が低くとも、前記異常停止
    が起こらないように前記ブラシレスモータの起動パター
    ンあるいは起動電圧を設定するようにした請求項1,
    2,3,4,5または6記載のブラシレスモータの制御
    方法。
  8. 【請求項8】 前記ブラシレスモータをディジタル方式
    によるハイブリッド起動する一方、前記ブラシレスモー
    タの過電流保護による異常停止を行い、前記ブラシレス
    モータの起動に際して前記電機子巻線の温度が低くと
    も、前記異常停止が起こらないように前記ブラシレスモ
    ータを起動するようにした請求項1,2,3,4,5ま
    たは6記載のブラシレスモータの制御方法。
  9. 【請求項9】 前記ブラシレスモータの周囲温度あるい
    は同ブラシレスモータの電機子巻線の温度を複数のゾー
    ンに分け、該各ゾーンに対して1つの起動パターンを対
    応させ、あるいは複数のゾーンに対して1つの起動パタ
    ーンを対応させるようにした請求項3,4,5,6,7
    または8記載のブラシレスモータの制御方法。
  10. 【請求項10】 前記ブラシレスモータは空気調和機の
    圧縮機モータであり、前記空気調和機の室外機に備えら
    れている温度センサによって検出された温度を前記ブラ
    シレスモータの電機子巻線の温度とした請求項1,2,
    3,4,5,6,7,8または9記載のブラシレスモー
    タの制御方法。
  11. 【請求項11】 前記ブラシレスモータは空気調和機の
    圧縮機モータであり、前記空気調和機の室外機に備えら
    れている吐出温度センサによって検出された温度を前記
    ブラシレスモータの電機子巻線の温度とした請求項1,
    2,3,4,5,6,7,8または9記載のブラシレス
    モータの制御方法。
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