JPWO2016010035A1 - 流体の流量を制御する方法、当該方法を実行する質量流量制御装置及び当該質量流量制御装置を用いた質量流量制御システム - Google Patents

流体の流量を制御する方法、当該方法を実行する質量流量制御装置及び当該質量流量制御装置を用いた質量流量制御システム Download PDF

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Abstract

流量の設定値が0(ゼロ)ではない値に変化してから流量制御弁への開信号の出力が開始するまでの待機時間を、管理応答時間の目標値と計測値との差異に基づいて修正する制御動作を繰り返し実行する。これにより、流量の設定値が変化してから流量が設定値に到達するまでの応答時間を、流体の種類、設定流量、温度、圧力及び機器の個体差等によらず、所望の値とすることができる。管理応答時間の目標値と計測値の差に重み係数を乗じてもよく、予め定められた流量の複数の範囲のそれぞれに対応して上記制御動作を実行するようにしてもよい。

Description

本発明は、流体の流量を制御する方法、当該方法を実行する質量流量制御装置及び当該質量流量制御装置を用いた質量流量制御システムに関する。例えば、本発明は、半導体製造装置に供給されるプロセスガスの供給の開始及び停止並びに供給量の制御に好適に用いることができる流体の流量を制御する方法、当該方法を実行する質量流量制御装置及び当該質量流量制御装置を用いた質量流量制御システムに関する。
質量流量制御装置(マスフローコントローラ)は、例えば、半導体の製造プロセスにおいてチャンバー内に供給されるプロセスガスの流量を制御することを目的として広く使用されている。質量流量制御装置は、単独で使用されるのみならず、複数の質量流量制御装置と他の部品との組み合わせを含む質量流量制御システムを構成する部品としても使用される。
質量流量制御装置は、一般に、流量の計測手段としての流量計、流量の制御手段としての流量制御弁及びこれらを制御する制御部を備える。使用者は、流体(例えば、プロセスガスなど)の供給が必要なときに流量制御弁を開いて流体の供給を開始し、流体の供給が不要になれば流量制御弁を閉じて流体の供給を停止することができる。また、流量制御弁が開かれている間は、流量計により流体の流量を計測することができ、計測された流量の値に応じて流量制御弁の開きを制御することもできる。
半導体の製造プロセスにおいては、さまざまな種類のプロセスガスをチャンバー内に供給することにより、緻密で複雑な構造を有する半導体デバイスが製造される。必要なプロセスガスを必要なときに必要なだけ供給するためには、制御部から流量制御弁に信号が伝達されてから実際に流体の供給が開始されたり停止されたりするまでの時間をできるだけ短くすることが望ましい。このため、質量流量制御装置の流量制御弁を遅延なく高速に開閉させるためのさまざまな技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、本発明の出願人の提案に係る高速な流量応答を可能にする流量制御装置及びプログラムの発明が開示されている。この発明によれば、例えば駆動回路から流量制御弁にスパイク状の電圧信号を出力することにより、流量制御弁を閉状態から開状態にするのに必要な時間を短縮することができる。
国際公開第2013/115298号
上述の通り、従来技術によれば、流量制御弁の開閉動作に要する時間を一定の範囲内で短縮することが可能である。しかし、機械的な要素を含む流量制御弁を閉状態から開状態にするには一定の時間が必要であり、また、流量制御弁の開閉動作に応答して流体の質量流量が変化するにも一定の時間が必要である。従って、質量流量制御装置の流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化してから流体の流量がその設定値に到達するまでの時間(以下「応答時間」(Response Time)という。)を完全に0(ゼロ)にすることは不可能である。
むしろ、応答時間を限りなく0(ゼロ)に近づけることよりも、流体(例えば、プロセスガスなど)の種類並びに流量の設定値、温度及び圧力等の条件(以降、「設定条件」と称呼される場合がある。)に依らずに応答時間が一定であることの方がより好ましい場合がある。後者を達成するための方法としては、例えば、使用が予想される全ての流体について、いろいろな設定条件における応答時間を予め計測しておき、流量制御弁への信号の伝達に際して、予め定められた応答時間の目標値からその応答時間の計測値を差し引いた待機時間を設ける方法などが考えられる。しかし、このような方法は、いろいろな設定条件における応答時間を計測するための時間的及び経済的な負担が大きく、現実的でない。
また、複数の質量流量制御装置を用いた質量流量制御システムの場合、流体の種類や設定条件が同じであっても、質量流量制御装置ごとに応答時間が異なることが考えられる。このような質量流量制御装置の個体差があると、質量流量制御システム全体として応答時間にばらつきが生じるため、好ましくない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、流体(例えば、プロセスガスなど)の種類及び設定条件並びに個体差等に起因して応答時間に差が生じない、流体の流量を制御する方法、当該方法を実行する質量流量制御装置及び当該質量流量制御装置を用いた質量流量制御システムを提供することを1つの目的としている。
そこで、本発明に係る流体の流量を制御する方法は、流体の流量の計測値を計測する流量計と、前記流量を増減させる流量制御弁と、前記計測値に基づいて前記流量制御弁を制御して前記流量を調節する制御部と、を備えた質量流量制御装置に適用される。
更に、前記制御部は、以下に示すパラメータを記憶する記憶手段を備える。
(1)前記流量の設定値、
(2)前記流量の前記設定値に対応する前記流量の管理値、
(3)前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときから前記流量制御弁に開信号を出力するまでの期間である待機時間W、及び、
(4)前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときから前記流量の前記計測値が前記流量の前記管理値に到達するまでの期間である管理応答時間の目標値Tt。
加えて、本発明に係る流体の流量を制御する方法には、以下に示す第1のステップから第6のステップが含まれる。
第1のステップ:前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときに、前記制御部が経過時間の計測を開始する。
第2のステップ:前記経過時間が前記待機時間Wに到達したときに、前記制御部が前記流量制御弁に前記流量の前記設定値に応じた前記開信号を出力する。
第3のステップ:前記流量の前記計測値が前記流量の前記管理値に到達したときの前記経過時間の値を、前記管理応答時間の計測値Tmとして前記制御部が計測する。
第4のステップ。前記目標値Ttから前記計測値Tmを差し引いた値を前記待機時間Wの差分ΔWとして前記制御部が算出する。
第5のステップ:前記流量の前記設定値がゼロではない値からゼロに変化したときに、前記制御部が、前記流量制御弁に閉信号を出力するとともに、前記経過時間の計測を停止し、前記経過時間の値をゼロにリセットする。
第6のステップ:前記制御部が、前記待機時間Wに前記差分ΔWを加えた値に前記待機時間Wの値を更新する。
上記のような各ステップを含む制御動作が繰り返し実行されるたびに待機時間Wが更新されて、管理応答時間の計測値Tmが目標値Ttに限りなく近づいていくので、応答時間のばらつきの問題が解消される。
本発明の好ましい実施形態に係る流体の流量を制御する方法によれば、前記制御部が、前記第4のステップにおいて、前記目標値Ttから前記計測値Tmを差し引いた値に重み係数を乗じた値を前記待機時間の差分ΔWとして算出する。重み係数を乗じることにより、計測値Tmが目標値Ttに近づく速度(必要な制御動作の繰り返し回数)を適切に調整することができるので、例えば信号のノイズ等の突発的な要因に起因して管理応答時間が過剰に修正されるのを効果的に防止することができ、質量流量制御装置の動作をより安定なものにすることができる。
更に、本発明のもう1つの好ましい実施形態に係る流体の流量を制御する方法は、前記制御部が、予め定められた流量の複数の範囲のそれぞれに対応する前記流量の前記管理値、前記待機時間W及び前記目標値Ttを記憶するように構成された質量流量制御装置に適用される。当該方法によれば、前記制御部が、前記第2、第3、第4及び第6のステップにおいて、前記流量の複数の範囲のうち前記流量の前記設定値が含まれる範囲に対応する前記流量の前記管理値、前記待機時間W及び前記目標値Ttを用いる。このように流量の設定値(の範囲)に応じて流量の管理値、待機時間W及び目標値Ttを使い分けることにより、流量の設定値が大きいときも、逆に流量の設定値が小さいときも、同じ応答時間を達成することができ、質量流量制御装置の動作をさらに安定なものにすることができる。
本発明は、上記のような流体の流量を制御する方法を実行する質量流量制御装置にも関する。本発明に係る質量流量制御装置によれば、流体(例えば、プロセスガスなど)の種類及び設定条件並びに個体差等に起因する応答時間のばらつきの問題を解消することができる。加えて、本発明は、本発明に係る質量流量制御装置を1個又は2個以上用いた質量流量制御システムにも関する。かかる構成により、例えば複数の種類のプロセスガス供給ラインを有するシステムにおいても、それぞれの質量流量制御装置の管理応答時間を任意の目標値Ttに限りなく近づけることができる。
本発明に係る流体の流量を制御する方法、質量流量制御装置及び質量流量制御システムによれば、流量の設定値を受け付けてから流量の計測値がその設定値に到達するまでの応答時間を、使用者が任意に設定することができる目標値に限りなく近づけることができるので、流体の種類及び設定条件並びに装置の個体差に起因する応答時間のばらつきの問題を解決することが可能である。また、本発明に係る質量流量制御装置を用いて質量流量制御システムを組み立てれば、従来に比べて半導体製造プロセスの再現性が向上することなどが期待される。
本発明に係る流体の流量を制御する方法において制御部が実行する制御動作を示すフローチャートである。 本発明に係る流体の流量を制御する方法において最初に実行される制御動作の模式図である。 本発明に係る流体の流量を制御する方法において2回目以降に実行される制御動作の模式図である。 本発明に係る流体の流量を制御する方法における制御動作回数(学習回数)と管理応答時間の計測値との関係を示すグラフである。 本発明に係る流体の流量を制御する方法における制御動作回数(学習回数)と応答曲線との関係を示すグラフである。
本発明を実施するための形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。なお、ここに記載された本発明の実施形態は本発明の内容をより具体的に説明することを目的として記載されたものであり、本発明は明細書及び図面に記載された実施形態に限定されない。
本発明に係る流体の流量を制御する方法は、流量計と、流量制御弁と、制御部と、を備えた質量流量制御装置に適用される。流量計は、流体の流量の計測値を計測する。即ち、流量計は、制御の対象である流体の流量の計測手段として構成されており、より具体的には、熱式流量計、差圧式流量計等の公知の流量計測手段により構成することができる。流量制御弁は、前記流量を増減させる。即ち、流量制御弁は、制御の対象である流体の流量の制御手段として構成されており、より具体的には、流体の流路を開閉する弁体及び弁体を駆動する圧電素子又はソレノイドコイル等によって構成することができる。制御部は、前記計測値に基づいて前記流量制御弁を制御して前記流量を調節する。即ち、制御部は、質量流量制御装置を構成する構成部材全体を制御する手段として構成されており、より具体的には、各構成部材との信号のやり取りや演算処理を行う演算素子、入出力手段及び記憶素子等によって構成することができる。
前記制御部は、前記流量の設定値、前記流量の前記設定値に対応する前記流量の管理値、前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときから前記流量制御弁に開信号を出力するまでの期間である待機時間W、及び、前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときから前記流量の前記計測値が前記流量の前記管理値に到達するまでの期間である管理応答時間の目標値Tt、を記憶する記憶手段を備える。これらの値はいずれも「本発明に係る流体の流量を制御する方法」を実行するために必要なパラメータである。上記記憶手段は、例えば、上述した記憶素子等によって構成することができる。なお、以下の説明において、「本発明に係る流体の流量を制御する方法」の実行に必要な制御を行う制御部の動作を「制御部による制御動作」と称呼する場合がある。
流量の設定値とは、質量流量制御装置によって制御しようとする流体の流量の目標値である。流量の設定値は、例えば、制御部が備える入出力手段を介して使用者によって入力され、制御部が備える記憶手段に記憶され得る。あるいは、流量の設定値は、制御部が備える記憶手段に予め記憶されていてもよい。更に、記憶手段に記憶された流量の設定値は、入出力手段を介して使用者によって入力される流量の設定値によって更新され得る。
制御部が記憶している流量の設定値が0(ゼロ)である間は、制御部による制御動作は実行されず、流量制御弁への開信号は出力されないため、流体は流れない。制御部が記憶している設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化したときは、制御部による制御動作が実行され、流量制御弁への開信号が出力され、流体が流れる。制御部が制御動作を実行している間は、質量流量制御装置は、流体の流量の計測値が設定値と一致するように、公知の方法により流量制御弁の開きを制御する。流量の設定値は、例えば、標準リットル毎分(standard liter per minute)などの単位を用いて設定される。
流量の設定値に対応する流量の管理値とは、0(ゼロ)ではない値に設定された流量の設定値ごとに定められるものである。流量の管理値もまた、例えば、制御部が備える入出力手段を介して使用者によって入力され、制御部が備える記憶手段に記憶され得る。或いは、流量の管理値は、詳しくは後述するように、流量の設定値から導かれ得る。記憶手段に記憶された流量の管理値は、入出力手段を介して使用者によって入力される流量の管理値又は流量の設定値から導かれる流量の管理値によって更新され得る。
流量の設定値が0(ゼロ)のときは、制御部による制御動作が実行されないので、流量の管理値を定める必要はない。流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化したときから流量の計測値が流量の管理値に到達するまでの経過時間を管理応答時間といい、その計測値は記号Tmによって表される。流量の管理値を0(ゼロ)にすると管理応答時間の計測値Tmも0(ゼロ)になってしまい、制御部による制御動作を行うことができない。よって、流量の管理値は、0(ゼロ)よりも大きな値に定めなければならない。また、流量の管理値を流量の設定値と同じ値にすると、何らかの理由により流量の計測値が設定値にいつまでも到達しない場合に管理応答時間の計測値Tmが、その目標値(後述する目標値Tt)に比べて著しく大きくなってしまい、制御部による制御動作が不安定となる。よって、流量の管理値は流量の設定値よりも小さな値にすることが好ましい。
流量の設定値に対応して流量の管理値を定める方法には、いろいろな手法を採用することができる。例えば、流量の設定値から一定の値を差し引いた値を流量の管理値としてもよいし、あるいは、流量の設定値に0(ゼロ)を超えて1よりも小さい任意の値を乗じた値を流量の管理値してもよい。後者の場合、流量の設定値に乗ずる値を例えば0(ゼロ)に近い値に設定することもできるが、この場合、流量の計測値が設定値に比べてかなり小さいにもかかわらず流量の管理値に到達したとみなされるため、好ましくない。従って、流量の計測値に乗ずる値は0.50以上、1未満の範囲に設定することが好ましい。より好ましい範囲は0.70以上、0.98以下である。更に、制御部が備える記憶手段に予め記憶された方法により、流量の設定値に対応して流量の管理値を定めるようにしてもよい。
待機時間とは、流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化したときから制御部が流量制御弁への開信号の出力を開始するまでの時間をいい、記号Wによって表される。待機時間Wは必ずしも一定の値ではなく、制御部による制御動作が繰り返されるたびに新たな値に更新される。制御部による制御動作が最初に実行されるときの待機時間Wを待機時間Wの初期値といい、最初の制御動作はこの初期値を用いて実行される。制御部は原則として待機時間Wの入力を受け付けて記憶し、この待機時間Wを初期値として使用するが、この入力は省略することができる。待機時間Wの入力が省略された場合は、制御部は、記憶手段に予め記憶された0(ゼロ)を含む適当な値を、待機時間Wの初期値として設定することができる。
管理応答時間の目標値(Target Value of Controlled Response Time)とは、流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化したときから流量の計測値が流量の管理値に到達するまでの時間の目標値であり、記号Ttによって表される。管理応答時間は、上述した応答時間(質量流量制御装置の流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化してから流量がその管理値に到達するまでの時間)に対応する。流量の管理値を流量の設定値と同じ値にした場合は、管理応答時間は応答時間と等しくなる。流量の管理値を流量の設定値よりも小さな値にした場合には、管理応答時間は応答時間よりも短くなる。
流量の管理値が流量の設定値と大きく異ならない場合は、管理応答時間も応答時間と大きく異ならないので、管理応答時間は応答時間の長さの目安となる。例えば、詳しくは後述する図5の例に示したように、流量の管理値を流量の設定値の0.90倍に、管理応答時間の目標値Ttを1.0s(秒)に、それぞれ設定して上記制御動作を実行した場合、結果として達成される応答時間は1.0sよりも少し長い時間となる。このようにして、管理応答時間の目標値Ttを適宜設定することにより、応答時間の長さを好ましい長さに近づけることができる。
また、管理応答時間の目標値Ttは、その質量流量制御装置において想定される設定条件において、制御部が開信号を出力してから流量が管理値に到達するまでの時間のうち、最も長い時間と同じか、それよりも長い時間に設定することが好ましい。そのようにすることにより、予定されている設定条件において常に管理応答時間を目標値Ttに限りなく近づけることができる。
以上に説明した4つの値(流体の流量の設定値及び管理値、待機時間、並びに管理応答時間の目標値)は、例えば、制御動作を開始する前に入出力手段を介して使用者によって入力されるか、あるいは制御部が備える記憶手段に初期値として予め記憶されて、同記憶手段によって記憶され、必要の都度、演算素子によって参照される。
次に、制御部によって実行される制御動作について説明する。図1は、制御部による制御動作を示すフローチャートである。本発明における制御動作は、第1のステップから第6のステップまでの6個のステップを含んでいる。制御動作は、本発明の要旨を変更しない範囲において、ここに例示された6個のステップを実行する順序を変更してもよく、これら以外のステップを含んでもよく、また、ステップの一部を省略してもよい。
第1のステップ(S1)は、流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)でない値に変化したときに、経過時間の計測を開始するステップである。流量設定値が0(ゼロ)である間は、流量制御弁は閉じた状態を維持する。流量設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化したときに、制御部はそのときを起点とする経過時間の計測を開始し、以後、第5のステップにおいて経過時間の計測が停止されるまでの間は、経過時間の計測を継続する。
第2のステップ(S2)は、経過時間が待機時間Wに到達したときに、流量制御弁に流量の設定値に応じた開信号を出力するステップである。ここでいう「待機時間W」とは、制御部が制御動作を最初に実行する場合は、制御部が受け付けた又は制御部によって設定された待機時間Wの初期値を意味し、制御部が2回目以降の制御動作を実行する場合は、その前に実行された制御動作の第6のステップ(S6)において更新された待機時間Wを意味する。
また、「開信号」とは、流量制御弁を閉状態から開状態に変化させ、その開状態を維持するために制御部から流量制御弁に与えられる信号を指す。例えば、ノーマルオープン型の流量制御弁を用いる場合は、出力が0(ゼロ)であるときに流量制御弁の開度が全開となる。従って、開信号は、出力が例えば0(ゼロ)である場合を含む。流量制御弁の弁体の駆動に圧電素子を用いる場合は開信号として電圧信号を用いることができ、ソレノイドコイルを用いる場合は開信号として電流信号を用いることができる。第2のステップにおいて開始された開信号の出力は、後述する第5のステップにおいて停止されるまで継続される。
第3のステップ(S3)は、流量の計測値が流量の管理値に到達したときの経過時間の値を、管理応答時間の計測値Tmとして計測するステップである。ここで、図2を参照すると、図2は、本発明において最初に実行される制御動作を表す模式図である。横軸は経過時間を表し、縦軸は流量(設定値、管理値及び計測値)を表す。実線によって示された(矩形によって構成された)グラフは、あるときに流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)でない値に設定され(S1)、一定時間が経過した後、再び0(ゼロ)に設定される(S5)までの様子を表している。破線によって示された(曲線を含む)グラフは、流量計が計測した流量の計測値の変化を表している。流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に設定されてから待機時間(Stanby Time)Wだけ経過すると、流量制御弁への開信号の出力が開始される(S2)。流量が管理値(図2においては流量の設定値に0.90を乗じた値)に到達したときの経過時間は管理応答時間の計測値(Measured Value of Controlled Response Time)として計測される。この計測値は、記号Tmによって表される。
第4のステップ(S4)は、管理応答時間の目標値Ttから計測値Tmを差し引いた値を待機時間Wの差分ΔWとして算出するステップである。管理応答時間(の計測値Tm)を目標値Ttに近づける方法としては、さまざまな手法が考えられるが、本発明においては、具体的な手法として、待機時間Wを更新する方法を採用する。より具体的には、待機時間Wに、目標応答時間管理応答時間の目標値Ttから計測値Tmを引いた値(即ち、差分ΔW)を加えた値を、新たな待機時間Wとして採用することにより、次回以降の動作における管理応答時間の計測値Tmを目標値Ttに近づけることができる。第4のステップは、これらの一連の調整動作のうち、待機時間Wの差分ΔWを求めるステップである。
ここで、再び図2を参照すると、図2においては、管理応答時間の計測値Tmは目標値Ttよりも短くなっており、両者には差がある。そこで、管理応答時間の目標値Ttから計測値Tmを差し引いた値を計算し、その値を待機時間Wの差分ΔWとみなす。
第5のステップ(S5)は、流量の設定値が0(ゼロ)ではない値から0(ゼロ)に変化したときに、流量制御弁に閉信号を出力するとともに、経過時間の計測を停止し、計測時間を0(ゼロ)にリセットするステップである。「閉信号」とは、流量制御弁を開状態から閉状態に変化させ、その閉状態を維持するために与えられる信号を指す。例えば、ノーマルクローズ型の流量制御弁を用いる場合は、出力が0(ゼロ)であるときに流量制御弁の開度が全閉となる。従って、閉信号は、出力が例えば0(ゼロ)である場合を含む。開信号と同様に、閉信号には電圧信号又は電流信号を用いることができる。第5のステップにおいて開始された閉信号の出力は、次の制御動作における第2のステップにおいて開信号が出力されるまで継続される。
経過時間を0(ゼロ)にリセットする理由は、前回の制御動作において計測された経過時間を一旦0(ゼロ)にして、流量の設定値が再び0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化したときを起点として新たに経過時間の計測を開始するためである。なお、1回の制御動作において経過時間の値を使用するステップは第1のステップから第3のステップまでである。従って、経過時間の計測の停止と値のリセットとを実行するタイミングは、第3のステップが完了してから第6のステップが開始するまでの間であればどこでもよく、両者を別々のタイミングにて実行してもよい。
第6のステップ(S6)は、待機時間Wの値を、待機時間Wに前記差分ΔWを加えた値に更新するステップである。質量流量制御装置が流体の供給を行っている間に上記の第1から第6までのステップを実行することにより、次回以降の制御に使用される待機時間Wが更新(update)される。
なお、待機時間Wの更新に必要な差分ΔWの値は第4のステップにおいて得られている。従って、待機時間Wの更新を実行するタイミングは、第4のステップが完了してから次の制御動作における第1のステップが開始するまでの間であれば、どこでもよい。
本発明における制御部は、第1から第6までのステップを含む制御動作を最初に実行した後、流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化するたびに、この制御動作を繰り返し実行する。これにより、制御動作が繰り返されるごとに制御部による学習が行われて待機時間Wが更新され、その結果として管理応答時間の計測値Tmを目標値Ttに限りなく近づけることができる。
ここで、図3を参照すると、図3は、本発明において2回目以降に実行される制御動作を表す模式図である。図3において待機時間Wと表記されている時間は、前回の制御動作における第6のステップにおいて更新された待機時間を表している。このように、図3においては、待機時間Wが新規な値に更新されたために、図2の場合に比べて待機時間Wが長くなっている。その結果、管理応答時間の目標値Ttと計測値Tmとの差がほとんどなくなり、両者がほぼ一致している。
なお、本発明の最終目的は応答時間のばらつきを低減することであるが、応答時間を直接調整することはできないので、その代替手段として待機時間を制御量として管理応答時間のばらつきの低減を実現している。ここで、管理応答時間と応答時間とは必ずしも1次関数のような単純な対応関係にはないと考えられる。しかし、本発明によれば、第1から第6までのステップを含む一連の制御動作を繰り返し実行することにより管理応答時間の計測値Tmを目標値Ttに限りなく近づけることができ、その結果として応答時間のばらつきを低減することができる。
ところで、上述したような制御動作は、例えば、制御部が備える記憶手段に格納されたプログラムに従って、演算素子が種々の演算処理及び信号の入出力を行うことによって実現することができる。
次に、待機時間Wの更新において重み係数を用いる本発明の好ましい実施の形態について説明する。この実施の形態においては、第4のステップにおいて、管理応答時間の目標値Ttから計測値Tmを差し引いた値に重み係数を乗じた値を前記待機時間の差分ΔWとして算出する。即ち、「重み係数」とは、前回の制御動作において取得された目標値Ttと計測値Tmとの差を、次回の制御動作に、どの程度反映させるかの指標となる数値である。
重み係数が1である場合、第6のステップにおいて、管理応答時間の目標値Ttから計測値Tmの値を差し引いた値がそのまま待機時間Wの値に加えられて、待機時間Wが更新される。重み係数が0(ゼロ)である場合、管理応答時間の目標値Ttから計測値Tmの値を差し引いた値が待機時間Wの値に加えられず、待機時間Wの値は更新されない。この場合、前回の制御動作における学習の結果は、次回の制御動作に全く反映されない。重み係数が0(ゼロ)から1の間の数値に設定された場合、待機時間Wが修正される度合いは重み係数が1のときに比べて少なくなる。従って、重み係数としては、0(ゼロ)よりも大きく、1以下の値を設定することができる。
本発明において重み係数を用いることによる利点は以下の通りである。質量流量制御装置を用いて流体の流量を制御しているときに、なんらかの理由(例えば、装置外部からの電気信号ノイズの影響及び配管系の圧力の突発的な変動など)により管理応答時間の計測値Tmが異常値を示した場合を想定する。重み係数が1に設定されている場合、待機時間Wは、この異常値の影響を強く受けて、それまでの値とは大きく異なる値に更新される。そうすると、その後の質量流量制御装置の動作が不安定となり、結果として、管理応答時間の計測値Tmの目標値Ttからの乖離が大きくなり、管理応答時間の計測値Tmが目標値Ttに到達するまでに要する時間が長くなるおそれがある。
一方、重み係数が1よりも小さい値に設定されている場合、先の制御動作に基づく待機時間Wの修正が少しずつ行われるため、異常値の影響を受けにくい。その結果、質量流量制御装置の動作が安定するという効果がもたらされる。本発明において、重み係数は単独の数値(一定の固定値)に設定することができ、あるいは、質量流量制御装置を動作させる条件に従って複数の重み係数を使い分けるようにすることもできる。
図4は、重み係数を変えたときの制御動作回数(学習回数)と管理応答時間の計測値Tmとの関係を示したグラフである。このグラフにおいては、離散的なデータが滑らかな曲線によってつながれて表示されている。流量の管理値は設定値の0.90倍、待機時間Wの初期値は0.3s(秒)(300ms)、管理応答時間の目標値Ttは0.8s(800ms)である。重み係数を0.1、0.3、0.5、0.7及び0.9に設定したときのグラフを比較すると、重み係数の値が0に近いときは管理応答時間の計測値Tmが目標値Ttにゆっくりと近づくのに対し、重み係数の値が1に近いときは計測値Tmが目標値Ttに急速に近づくことがわかる。
なお、本発明の上記実施の形態においては、第4のステップにおいて、管理応答時間の目標値Ttと計測値Tmとの差に重み係数を乗じた値を待機時間の差分ΔWとみなした。しかしながら、このような本発明の実施の形態の1つの変形例において、第4のステップにおいては管理応答時間の目標値Ttと計測値Tmとの差異(例えば、前者から後者を差し引いた値)を待機時間の差分ΔWとみなし、第6のステップにおいて、待機時間の差分ΔWに重み係数を乗じた値を待機時間Wに加えることによって、待機時間Wを更新するようにしてもよい。
図5は、制御動作回数(学習回数)ごとの質量流量制御装置の流量の応答曲線を示したグラフである。流量の管理値は設定値の0.90倍、待機時間Wの初期値は0(ゼロ)s、管理応答時間の目標値Ttは1.0s、重み係数は0.5である。グラフの横軸は経過時間の計測開始からの時間(s)、縦軸は定格流量に対する流量比率(%)である。最初の制御動作においては管理応答時間の計測値Tmは0.5s程度であったが、制御動作の回数を重ねるごとに目標値Ttの1.0sに限りなく近づいていくことがわかる。
ところで、一般に、応答時間は流量の設定値の変化が大きいほど短く、流量設定値の変化が小さいほど長い傾向がある。しかしながら、前述したように、流量の設定値の変化の大小にかかわらず応答時間が一定であることが望ましい。そこで、本発明のもう1つの好ましい実施の形態においては、流量が複数の範囲に区分され、これら複数の範囲のそれぞれに対応する流量の管理値、待機時間W及び管理応答期間の目標値Ttを制御部が記憶する。さらに、制御部は、上述した第2、第3、第4及び第6のステップにおいて、流量の複数の範囲のうち流量の設定値が含まれる範囲に対応する流量の管理値、待機時間W及び目標値Ttを用いる。
かかる構成により、待機時間Wの初期値を流量の設定値の範囲に応じてより細かく調整することができる。具体的には、例えば、流量の設定値が大きいときは待機時間Wの初期値を比較的大きな値に設定し、逆に流量の設定値が小さいときは待機時間Wの初期値を比較的小さな値に設定することができる。その結果、広い範囲にわたる流量の設定値において、管理応答時間を同一の目標値Ttに近づけることができる。従って、流量の設定値が大きいときも、逆に流量の設定値が小さいときも、同じ応答時間を達成することができ、質量流量制御装置の動作をさらに安定なものにすることができる。
本発明に係る質量流量制御装置は、一般的な質量流量制御装置と同様に、流体の流量の計測値を計測する流量計と、流体の流量を増減させる流量制御弁と、流量計によって計測された計測値に基づいて流量制御弁を制御して流体の流量を調節する制御部とを備える。更に、本発明に係る質量流量制御装置が備える制御部は、流量の設定値、流量の設定値に対応する管理値、流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化したときから流量制御弁に開信号を出力するまでの期間である待機時間W、及び、流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化したときから流量の計測値が流量の管理値に到達するまでの期間である管理応答時間の目標値Tt、を記憶する記憶手段を備える。
加えて、上記制御部は、上述したような本発明に係る流体の流量を制御する方法(即ち、制御動作)を実行する。具体的には、上記制御部は、流量の設定値が0(ゼロ)から0(ゼロ)ではない値に変化したときに経過時間の計測を開始し、経過時間が待機時間Wに到達したときに流量制御弁に流量の設定値に応じた開信号を出力し、流量の計測値が流量の管理値に到達したときの経過時間の値を管理応答時間の計測値Tmとして計測し、管理応答時間の目標値Ttから計測値Tmを差し引いた値を待機時間Wの差分ΔWとして算出し、流量の設定値が0(ゼロ)ではない値から0(ゼロ)に変化したときに流量制御弁に閉信号を出力するとともに経過時間の計測を停止し且つ経過時間の値を0(ゼロ)にリセットし、待機時間Wに差分ΔWを加えた値に待機時間Wの値を更新する。
本発明の好ましい実施の形態に係る質量流量制御装置において、上記制御部は、管理応答時間の目標値Ttから計測値Tmを差し引いた値に重み係数を乗じた値を待機時間の差分ΔWとして算出するように構成される。これにより、先の制御動作に基づく待機時間Wの修正が少しずつ行われるため、異常値の影響を受けにくい。その結果、質量流量制御装置の動作が安定するという効果がもたらされる。
本発明のもう1つの好ましい実施の形態に係る質量流量制御装置において、上記記憶手段は、予め定められた流量の複数の範囲のそれぞれに対応する流量の管理値、待機時間W及び管理応答時間の目標値Ttを記憶するように構成されており、上記制御部は、制御動作において、流量の複数の範囲のうち流量の設定値が含まれる範囲に対応する流量の管理値、待機時間W及び目標値Ttを用いるように構成される。これにより、広い範囲にわたる流量の設定値において、管理応答時間を同一の目標値Ttに近づけることにより、同じ応答時間を達成することができ、質量流量制御装置の動作をさらに安定なものにすることができる。
なお、上記のような制御部を備える本発明に係る質量流量制御装置の構成及び当該質量流量制御装置が実行する制御動作については、本発明に係る流体の流量を制御する方法についての上記説明において既に詳しく述べたので、ここでの説明は省略する。
本発明に係る質量流量制御システムは、本発明に係る質量流量制御装置を1個又は2個以上用いる。ここで「質量流量制御システム」とは、流体の質量流量の制御を目的とする複数の質量流量制御装置と他の部品との組み合わせを含むシステムを指す。かかる構成により、質量流量制御装置を1個備えた場合には、上述した本発明の効果を有する質量流量制御システムを構築することができる。また、2個以上備えた場合には、例えば、使用されるプロセスガスの種類ごとに独立して設けられた配管のそれぞれに設置された複数の質量流量制御装置について応答時間を一の値に揃えたり、応答時間の個体差がある場合にその個体差をなくしたりすることができる。
S1: 第1のステップ
S2: 第2のステップ
S3: 第3のステップ
S4: 第4のステップ
S5: 第5のステップ
S6: 第6のステップ
W: 待機時間
ΔW: 待機時間の差分
Tm: 管理応答時間の計測値
Tt: 管理応答時間の目標値

Claims (7)

  1. 流体の流量の計測値を計測する流量計と、
    前記流量を増減させる流量制御弁と、
    前記計測値に基づいて前記流量制御弁を制御して前記流量を調節する制御部と、
    を備えた質量流量制御装置を用いて流体の流量を制御する方法であって、
    前記制御部は、
    前記流量の設定値、
    前記流量の前記設定値に対応する前記流量の管理値、
    前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときから前記流量制御弁に開信号を出力するまでの期間である待機時間W、及び、
    前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときから前記流量の前記計測値が前記流量の前記管理値に到達するまでの期間である管理応答時間の目標値Tt、
    を記憶する記憶手段を備え、
    前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときに、前記制御部が経過時間の計測を開始する第1のステップと、
    前記経過時間が前記待機時間Wに到達したときに、前記制御部が前記流量制御弁に前記流量の前記設定値に応じた前記開信号を出力する第2のステップと、
    前記流量の前記計測値が前記流量の前記管理値に到達したときの前記経過時間の値を、前記管理応答時間の計測値Tmとして前記制御部が計測する第3のステップと、
    前記目標値Ttから前記計測値Tmを差し引いた値を前記待機時間Wの差分ΔWとして前記制御部が算出する第4のステップと、
    前記流量の前記設定値がゼロではない値からゼロに変化したときに、前記制御部が、前記流量制御弁に閉信号を出力するとともに、前記経過時間の計測を停止し、前記経過時間の値をゼロにリセットする第5のステップと、
    前記制御部が、前記待機時間Wに前記差分ΔWを加えた値に前記待機時間Wの値を更新する第6のステップと、
    を含む、流体の流量を制御する方法。
  2. 請求項1に記載の流体の流量を制御する方法であって、
    前記第4のステップにおいて、前記目標値Ttから前記計測値Tmを差し引いた値に重み係数を乗じた値を前記待機時間の差分ΔWとして前記制御部が算出する、
    流体の流量を制御する方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の流体の流量を制御する方法であって、
    前記制御部は、予め定められた流量の複数の範囲のそれぞれに対応する前記流量の前記管理値、前記待機時間W及び前記目標値Ttを記憶するように構成されており、
    前記第2、第3、第4及び第6のステップにおいて、前記流量の複数の範囲のうち前記流量の前記設定値が含まれる範囲に対応する前記流量の前記管理値、前記待機時間W及び前記目標値Ttを前記制御部が用いる、
    流体の流量を制御する方法。
  4. 流体の流量の計測値を計測する流量計と、
    前記流量を増減させる流量制御弁と、
    前記計測値に基づいて前記流量制御弁を制御して前記流量を調節する制御部と、
    を備えた質量流量制御装置であって、
    前記制御部は、
    前記流量の設定値、
    前記流量の前記設定値に対応する前記流量の管理値、
    前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときから前記流量制御弁に開信号を出力するまでの期間である待機時間W、及び、
    前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときから前記流量の前記計測値が前記流量の前記管理値に到達するまでの期間である管理応答時間の目標値Tt、
    を記憶する記憶手段を備え、
    前記制御部は、
    前記流量の前記設定値がゼロからゼロではない値に変化したときに、経過時間の計測を開始し、
    前記経過時間が前記待機時間Wに到達したときに、前記流量制御弁に前記流量の前記設定値に応じた前記開信号を出力し、
    前記流量の前記計測値が前記流量の前記管理値に到達したときの前記経過時間の値を、前記管理応答時間の計測値Tmとして計測し、
    前記目標値Ttから前記計測値Tmを差し引いた値を前記待機時間Wの差分ΔWとして算出し、
    前記流量の前記設定値がゼロではない値からゼロに変化したときに、前記流量制御弁に閉信号を出力するとともに、前記経過時間の計測を停止し、前記経過時間の値をゼロにリセットし、
    前記待機時間Wに前記差分ΔWを加えた値に前記待機時間Wの値を更新する、
    制御動作を実行するように構成された、
    質量流量制御装置。
  5. 請求項4に記載の質量流量制御装置であって、
    前記制御部は、前記目標値Ttから前記計測値Tmを差し引いた値に重み係数を乗じた値を前記待機時間の差分ΔWとして算出するように構成された、
    質量流量制御装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の質量流量制御装置であって、
    前記記憶手段は、予め定められた流量の複数の範囲のそれぞれに対応する前記流量の前記管理値、前記待機時間W及び前記目標値Ttを記憶するように構成されており、
    前記制御部は、前記制御動作において、前記流量の複数の範囲のうち前記流量の前記設定値が含まれる範囲に対応する前記流量の前記管理値、前記待機時間W及び前記目標値Ttを用いるように構成された、
    質量流量制御装置。
  7. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の質量流量制御装置を1個又は2個以上用いた質量流量制御システム。
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