JPWO2015194348A1 - 吸湿フィルムを備えた吸湿性積層体 - Google Patents

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Abstract

基材の折り曲げ又は落下時の衝撃によって破損が生じにくく、かつリワークすることができる化学吸着剤を含む吸湿フィルムを備えた吸湿性積層体を提供する。本発明の吸湿性積層体は、基材、吸湿フィルム、前記基材と前記吸湿フィルムとの接着層を有する吸湿性積層体であって、前記吸湿フィルムは、熱可塑性樹脂バインダー及び化学吸着剤を含む吸湿層を有し、前記基材と吸湿開始前の前記吸湿フィルムとのはく離接着強さY(N/25mm)が、吸湿後の前記吸湿フィルムの体積膨張率X(%)を用いて、次の関係を満たす:Y≧0.0011X2+0.058X−0.26 (ここで、0<Y≦5.00)

Description

本発明は、吸湿フィルム及び基材を備えた吸湿性積層体に関する。特に、本発明は、基材への接着後に容易に剥離することができ、かつ吸湿フィルムが吸湿しても基材からの剥離が生じにくい、吸湿フィルム及び基材を備えた吸湿性積層体に関する。
電子デバイスの代表例である有機EL装置では、有機EL素子内部への水分の侵入により、いわゆるダークスポット(非発光部)が発生するという問題が知られている。また、太陽電池素子の発電セル部及び導線部は水分によって劣化するため、発電効率が経時で低下してしまうという問題が知られている。そこで、これらの装置においては、水分を吸収する吸湿材等が用いられている。
例えば有機EL装置では、一般に、水分を吸着する吸湿剤又は乾燥剤を熱可塑性樹脂中に分散させ、シート状等に成形した成形物(ゲッター材と呼ばれる)を、低水分濃度雰囲気にて装置内部に封止することによって、水分による劣化を防止している。
装置内に吸湿材を組み込む方法としては、封止板にざぐり等の加工をして吸湿材を挿入する方法、吸湿剤をバインダーで固めたシートを貼り合わせる方法(例えば、特許文献1)、吸湿材をコーティングにより積層させる方法(例えば、特許文献2)等があげられる。
特開2011−124216号公報 特許第4240893号公報
封止板にざぐり等の加工をし、吸湿材を挿入する方法では、加工コストが上がるとともに、装置設計にも制限がかかることとなる。
さらに、電子デバイス中で用いる吸湿フィルムでは、特許文献1及び特許文献2のように、熱硬化性樹脂がバインダーとして用いられてきた。これは、加熱処理等によって吸収した水分を放出するおそれが少なく、かつ吸湿性能が高い化学吸着剤が、吸湿剤として用いられるためである。
すなわち、水分吸収性の化学吸着剤は吸湿することによって体積が膨張するため、熱可塑性樹脂バインダーと組み合わせて用いると、吸湿フィルム自体も膨張する。吸湿フィルムが膨張すると、貼り合わせた基材からフィルムが剥離しやすいため、膨張が起こりにくい熱硬化性樹脂バインダーが用いられている。
しかし、熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂と比較して靱性が劣っており、例えば代表的な熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂と、代表的な熱可塑性樹脂である低密度ポリエチレン(LDPE)とで比較すると、LDPEはアイゾット衝撃試験(ASTM D638)で破壊されないのに対し、エポキシ樹脂は16〜533J/mで破壊される。また、破断伸びについても、LDPEは100〜650%程度であるのに対し、エポキシ樹脂は3〜6%となっている。
すなわち、電子デバイス中で従来から用いられている特許文献1及び特許文献2に記載されている吸湿フィルムでは、基材の折り曲げ又は落下時の衝撃によって破損が生じやすいという課題がある。また、熱硬化性樹脂を用いたこれらの吸湿フィルムを基材に接着させた後では、吸湿フィルムを剥がすことができないために、吸湿フィルムの位置の再調整、交換等ができないという課題もある。
本発明者らは、上記の課題に対応して、以下の本発明を見出した。
〈1〉基材、吸湿フィルム、前記基材と前記吸湿フィルムとの接着層を有する吸湿性積層体であって、
前記吸湿フィルムは、熱可塑性樹脂バインダー及び化学吸着剤を含む吸湿層を有し、
前記基材と吸湿開始前の前記吸湿フィルムとのはく離接着強さY(N/25mm)が、吸湿後の前記吸湿フィルムの体積膨張率X(%)を用いて、次の関係を満たす吸湿性積層体:
Y≧0.0011X+0.058X−0.26 (ここで、0<Y≦5.00)
〈2〉前記化学吸着剤が、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸コバルト、硫酸ガリウム、硫酸チタン及び硫酸ニッケルからなる群より選択される、上記〈1〉に記載の吸湿性積層体。
〈3〉前記熱可塑性樹脂バインダーが、ポリオレフィン系樹脂である、上記〈1〉又は〈2〉に記載の吸湿性積層体。
〈4〉吸湿フィルムが、前記吸湿層の片面又は両面に、ポリオレフィン系樹脂を含むスキン層を有する、上記〈1〉〜〈3〉のいずれか一項に記載の吸湿性積層体。
〈5〉上記〈1〉〜〈4〉のいずれか一項に記載の吸湿性積層体を含む、電子デバイス。
〈6〉有機ELモジュール、無機ELモジュール、又は太陽電池である、上記〈5〉に記載の電子デバイス。
本発明の吸湿フィルムを備えた吸湿性積層体は、吸湿による吸湿フィルムの体積膨張率に応じた適切なはく離接着強さを有することによって、体積膨張による剥離が発生せず、かつ吸湿フィルムを再剥離(リワーク)することができる。
具体的には、本発明においては、熱可塑性樹脂バインダーと化学吸着剤と組み合わせて用いた吸湿フィルムを用いる。上記の通り、このような吸湿フィルムは、リワーク性を持たせるように基材に接着させると、吸湿後に膨張して、通常は基材と剥離する。
これに対して、本発明においては、吸湿フィルムの体積膨張率に応じた適切なはく離接着強さを、基材と吸湿フィルムとの間に与えることによって、吸湿によって吸湿フィルム自体が膨張しても剥離が発生せず、また熱可塑性樹脂に靱性があるため、剥離時等に吸湿フィルムが折れ曲げられても、割れや破損が生じにくく、かつリワークできる吸湿フィルムを備えた吸湿性積層体を与えることができる。
本発明の吸湿性積層体の概略図である。 本発明の吸湿性積層体についての、吸湿フィルムの吸湿前のはく離接着強さと、吸湿後の体積膨張率との関係を示す図である。 化学吸着剤含有量と、化学吸着剤を含む吸湿フィルムの膨張率の関係を示す図である。
《吸湿性積層体》
本発明の吸湿性積層体は、基材、吸湿フィルム、基材と吸湿フィルムとの接着層を有する。図1は、本発明の吸湿性積層体(10)の概略図であり、2つのスキン層(21,23)及び吸湿層(22)を含む吸湿フィルム(2)が、基材(1)と接着層(3)を介して接着している。
吸湿フィルムと基材とを接着層で接着させるが、吸湿フィルムは吸湿することによって膨張し、吸湿フィルムには基材から剥離する力が生じる。そこで、吸湿フィルムが膨張した後でも基材から剥離しないように、かつ吸湿フィルムのリワーク性を保つように、吸湿フィルムを適切な接着強度で基材に接着させる。
本発明者らは、この適切な接着強度が吸湿フィルムの膨張性によって大きく変わることを発見し、吸湿フィルムの吸湿後の体積膨張率と、吸湿フィルムの吸湿前のはく離接着強さとか次の関係式を満たす場合に、非常に有用な吸湿性積層体となることを見出した:
Y≧0.0011X+0.058X−0.26 (ここで、0<Y≦5.00)
なお、この関係式は、下記の実施例で得られた結果に基づいて、Excel2003の近似線追加機能を用いて、多項式近似(次数2)にて近似曲線を作成し、導いたものである。
図2にこの関係式のXとYのグラフを示す。
図2のX−Yグラフにおいて、Y≧0.0011X+0.058X−0.26(0<Y≦5.00)となっている領域は、このフィルムが吸湿しても剥離しない、安全な領域を示しているといえる。したがって、この関係式の右辺に0.10、0.20、0.30、0.50、1.00、1.50、又は2.00を加えた場合に、上記の関係式は、フィルムがより剥離しにくい安全な領域を示すといえる。しかし、当業者は、上記関係式が、実施例において実際に剥離しなかった試験例のみから作成されているため、この関係式の右辺に−0.15、−0.10、−0.05、−0.03、又は−0.01程度を加えた場合であっても、その式が、フィルムが剥離しないであろう安全な領域を示していると理解することができる。
一方、リワーク性は、吸湿前のはく離接着強さが低ければ低いほど、良好であると言える。したがって、上記の関係式の右辺に、例えば3.00を加え、不等号を反対にした関係を満たし、かつ上記の関係式も同時に満たす場合、つまり、下記関係式の範囲では、吸湿フィルムの膨張による剥離に対する安全性とリワーク性とのバランスが両立でき、本発明で特に有効であるといえる。
0.0011X+0.058X−0.26≦Y≦0.0011X+0.058X+2.74 (ここで、0<Y≦5.00)
上記の式においては、3.00を加えているが、これは0.50、1.00、1.50、2.00、2.50、3.50、4.00、又は4.50であってもよい。
〈吸湿フィルム〉
吸湿フィルムは、熱可塑性樹脂バインダー及び化学吸着剤を含む吸湿層を有する。この吸湿フィルムには、吸湿速度を調整する目的で、かつ/又は吸湿性積層体の製造時若しくは使用時の取り扱い性を向上させる目的で、スキン層を与えることができる。
吸湿フィルムの吸湿後の体積膨張率は、大きすぎると非常に強く接着する必要性が生じ、それによりリワーク性が失われるため、48%以下、40%以下、又は30%以下であることが好ましい。また、体積膨張率が低すぎることは、化学吸着剤の量が非常に少ないことを意味し、吸湿フィルムとしての機能が低いことになるため、体積膨張率は、2%以上、3%以上、5%以上、10%以上又は15%であることが好ましい。
吸湿フィルムの厚さは、例えば10μm以上、20μm以上、又は30μm以上であり、300μm以下、200μm以下、150μm以下、100μm以下、又は80μm以下である。
本発明の吸湿性積層体は、電子デバイスにおいて用いることができ、例えば有機EL、無機EL、及び太陽電池において用いることができる。例えば、EL素子においては、透明基板上にTFT、透明電極、EL層(発光層)、金属電極、吸湿性積層体をこの順に有する。
太陽電池は、入射光側にある透明基材、発電セル、発電セル及び外部との連結用の導線、発電セル及び導線を封止するための封止樹脂、及び透明基材と反対側にある防湿性のバックシートを含み、本発明の吸湿性積層体はバックシートの少なくとも一部となることができる。
〈吸湿フィルム−熱可塑性樹脂バインダー〉
吸湿フィルムの吸湿層の熱可塑性樹脂バインダーとして用いることができる樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂が挙げられ、特に低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、メタロセン触媒を用いて重合したポリエチレン、プロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、メタロセン触媒を用いて重合したポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレン−アクリル酸共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー、カルボン酸変性ポリエチレン、カルボン酸変性ポリプロピレン、カルボン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体が挙げられ、さらに飽和ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、及びこれらの混合物も挙げられる。
これらの中でも特に、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、プロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)等を用いることが好ましい。
熱可塑性樹脂バインダーとして用いることができる樹脂のメルトマスフローレートは、温度190℃かつ荷重21.18Nの条件の下で、JIS K7210に準拠して測定した場合に、例えば0.1g/10min以上、0.5g/10min以上、1.0g以上、3.0g/10min以上、10.0g/10min以上、又は15.0g/10min以上であり、200g/10min以下、100g/10min以下、50g/10min以下、又は40g/10min以下である。
〈吸湿フィルム−化学吸着剤〉
本発明で用いる化学吸着剤は、化学結合により水分を吸着する化学吸着系の吸湿剤を含み、吸湿することによって膨張する。それによって、吸湿フィルムも膨張し、吸湿フィルムが基材から剥離する力が生じる。
化学吸着剤としては、化学吸着系の吸湿剤を挙げることができる。このような吸湿剤としては、無機化合物を挙げることができ、例えば酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸コバルト、硫酸ガリウム、硫酸チタン、硫酸ニッケルを挙げることができる。
化学吸着剤の含有量は、低すぎると吸湿性が低くなり、高すぎると吸湿後のフィルム膨張率が高くなりすぎる。したがって、化学吸着剤は、吸湿フィルム中に、例えば1体積%、5体積%以上、10体積%以上、又は20.0体積%以上で、48.0体積%以下、40体積%以下、35.1体積%以下、又は30.0体積%以下の範囲とすることができる。また、化学吸着剤は、吸湿フィルム中に、例えば1重量%、5重量%以上、10重量%以上、30.0重量%以上、又は50.0重量%以上で、66.6重量%以下、又は60.0重量%以下の範囲とすることができる。
〈吸湿フィルム−スキン層〉
吸湿層の片面又は両面には、吸湿フィルムの膨張を抑制する目的、吸湿速度を調整する目的、吸湿性積層体の製造時若しくは使用時の取り扱い性を向上させる目的、及び/又は化学吸着剤が直接外部に接触するのを防ぐ目的で、スキン層を与えることができる。
このスキン層を、上記の熱可塑性樹脂バインダーとして用いることができる樹脂から得ることができる。スキン層の樹脂のメルトマスフローレートは、温度190℃かつ荷重21.18Nの条件の下で、JIS K7210に準拠して測定した場合に、例えば0.1g/10min以上、0.5g/10min以上、1.0g以上、3.0g/10min以上、又は10.0g/10min以上であり、100g/10min以下、50g/10min以下、又は20g/10min以下である。
スキン層の厚さは、例えば5μm以上、又は8μm以上であり、30μm以下、20μm以下、又は15μm以下である。
吸湿フィルムは、本発明の主旨を逸脱せず、かつフィルム化が可能な範囲で、物理吸着剤、アンチブロッキング剤、滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤等の各種添加剤を含んでもよい。
〈吸湿フィルム−製造方法〉
吸湿フィルムは、上記の熱可塑性樹脂バインダー及び化学吸着剤等を混練して樹脂組成物を得て、これをフィルム化することによって製造することができる。混練は、例えば、ニーダー、バンバリーミキサー、ミキシングロールコニカルミキサー、などのバッチ式混練機や、2軸混練機などの連続混練機などが用いられる。この際には、使用する材料に応じて、100℃以上、120℃以上、又は140℃以上で、かつ220℃以下、200℃以下、又は180℃以下の温度で混練することができる。
上記の混練した樹脂組成物をフィルムに成形して、吸湿フィルムを得ることができる。例えば、上記の混練した樹脂組成物を、プレス成型、インフレーション法、Tダイ法、共押出等の押出成型又は射出成型等することによりフィルム状に成形することができる。
スキン層の樹脂を、上記の樹脂組成物と共に多層インフレーション法によって成形することで、スキン層を有する吸湿フィルムを得てもよい。また、上記の樹脂組成物のフィルムの両面又は片面にスキン層の樹脂を共押出して、又はスキン層となるフィルムを熱圧着等によってラミネートして、吸湿フィルムを得てもよい。
〈基材〉
基材としては、特に限定されず、あらゆる材料の基材を使用することができる。例えば、無機材料であってもよく、有機材料であってもよい。無機材料としては、無機酸化物材料、金属材料等を挙げることができる。
具体的には、無機酸化物としては、ガラス、セラミック等を挙げることができる。また、金属材料としては、鉄、アルミニウム、銅及びそれらの合金(例えば、ステンレス鋼等)を挙げることができる。有機材料としては、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)等のポリマー材料を挙げることができる。
これらの基材は、はく離接着強さを調整するために、表面処理がされていてもよく、例えばシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等からなる剥離層を有するPETフィルム等を用いてもよい。
〈接着層〉
接着層によって吸湿フィルムを基材に貼り合わせる。このような接着層は、塗布した接着剤、接着剤を有する接着テープ等によって構成することができる。
接着層は、リワーク性が得られるように、基材と吸湿フィルムとの間に適度なはく離接着強さを与えることが好ましく、そのはく離接着強さは、5.00N/25mm以下とすることが好ましい。
基材と吸湿後の吸湿フィルムとが剥離しないように、接着層によって与えられるはく離接着強さは、上記の関係式に基づいてその下限を決定することができる。はく離接着強さは、用いる接着剤の種類、接着条件、基材の種類等によって、調整することができる。
例えば、この接着層で用いることができる接着剤としては、ウレタン系接着剤、オレフィン系樹脂接着剤、ブチルゴム系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ポリエステル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、シリコーン樹脂系接着剤等が挙げられる。この中でも特に、アウトガスの発生がないこと、吸湿性が低いこと、及び耐熱性が高いことから、アクリル系接着剤が好ましい。
《サンプル作製》
熱可塑性樹脂バインダーとしてLDPE(製品名:ペトロセン202R、東ソー株式会社製、メルトフローレート:24g/10min、融点:106℃)と、化学吸着剤として酸化カルシウム(CaO、密度:3.35g/cm)とを、酸化カルシウム含有率が4〜40体積%になるように混練して吸湿性組成物を得た。混練は、ラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製)を用いて行った。
吸湿層の表裏に貼り合わせるスキン層用の樹脂として、LLDPE(製品名:エボリューSP2520、プライムポリマー株式会社製、メルトフローレート:1.9g/10min 融点:122℃)を用いた。上記の吸湿性組成物とスキン層用の樹脂を3層共押出しのTダイによって、吸湿層の厚みが40μm、表裏のスキン層がそれぞれ10μmとになるように成膜し、吸湿フィルムを得た。
吸湿フィルムに、アクリル系接着剤をワイヤーバーにて塗工し、これを40℃で7日間エージングして接着剤付きの吸湿フィルムを得た。そして、これを各種の基材に貼り合せることで、吸湿性積層体を得た。ここで、各サンプルのアクリル系接着剤及び基材の種類を、表1及び表2に示す。
《評価方法》
1.はく離接着強さの測定
接着剤付きの吸湿フィルムを25mm幅にカットし、各種基材に貼合したのち、JIS K 6854−2に記載の180°剥離法に準拠して、引っ張り試験機により、基材と吸湿フィルムとの密着強度を測定した(N=3)。なお、つかみ移動速度は、100mm/minであった。
2.剥離有無の外観検査
接着剤付きの吸湿フィルム(25mm×50mm)を基材に貼合し、温度60℃、相対湿度90%の環境下に24時間以上放置し、吸湿フィルムを飽和吸湿させた後の状態を外観検査した。外観から剥離が生じていることが確認できるものを×、確認できないものを○とした。
3.フィルムの体積膨張率測定
10cm角の吸湿フィルムの中心を通り、フィルムの端から端まで至り、互いに直交する2本の標線を引き、標線によって区切られた4つの区画の中心と、標線の交点の計5箇所の厚みを測定した。吸湿フィルムの厚みの測定値を、これら5点の厚みの数平均によって平均厚みを求め、フィルムの縦横の寸法を用いて、吸湿前の吸湿フィルムの体積を算出した。体積を測定した吸湿フィルムを、温度60℃、相対湿度90%の環境下に24時間以上放置し、飽和吸湿させた後、同様にして平均厚みを求め、また標線の長さを測定し、飽和吸湿後の吸湿フィルムの体積を算出した。そして、その比率から吸湿前後の体積膨張率を算出した(N=5)。
《評価結果》
はく離接着強さが10N/25mm以下となる範囲で基材及び接着剤を変更して作成した表1に記載の各種の吸湿性積層体について、上述の評価方法にて評価した結果を表1に記す。
Figure 2015194348
Figure 2015194348
表1から分かるように、吸湿フィルムの吸湿による体積膨張率に依存して、吸湿後に剥離が生じないようにするのに必要なはく離接着強さが異なることがわかる。例えば、吸湿フィルムが吸湿後に56%もの体積膨張をする場合には、吸湿前の吸湿フィルムと基材との間に6.4N/25mmのはく離接着強さを必要とするが、体積膨張が3%程度で非常に小さい場合には、はく離接着強さは0.033N/25mmで十分となっている。
図2に、上記の試験例の結果から作成した、吸湿後の体積膨張率と、吸湿後に剥離を生じさせない吸湿前の吸湿フィルムと基材との間のはく離接着強さとの関係を示す。ここでは、吸湿後に剥離が生じなかった最も低いはく離接着強さと、堆積膨張率との関係から2次近似式を作成している。
図3に、酸化カルシウム(化学吸着剤)の含有量と、それを含む吸湿フィルムの膨張率の関係を示す。
1 基材
2 吸湿フィルム
21 内スキン層
22 吸湿層
23 外スキン層
3 接着層
10 吸湿性積層体

Claims (6)

  1. 基材、吸湿フィルム、前記基材と前記吸湿フィルムとの接着層を有する吸湿性積層体であって、
    前記吸湿フィルムは、熱可塑性樹脂バインダー及び化学吸着剤を含む吸湿層を有し、
    前記基材と吸湿開始前の前記吸湿フィルムとのはく離接着強さY(N/25mm)が、吸湿後の前記吸湿フィルムの体積膨張率X(%)を用いて、次の関係を満たす吸湿性積層体:
    Y≧0.0011X+0.058X−0.26 (ここで、0<Y≦5.00)
  2. 前記化学吸着剤が、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸コバルト、硫酸ガリウム、硫酸チタン及び硫酸ニッケルからなる群より選択される、請求項1に記載の吸湿性積層体。
  3. 前記熱可塑性樹脂バインダーが、ポリオレフィン系樹脂である、請求項1又は2に記載の吸湿性積層体。
  4. 吸湿フィルムが、前記吸湿層の片面又は両面に、ポリオレフィン系樹脂を含むスキン層を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸湿性積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸湿性積層体を含む、電子デバイス。
  6. 有機ELモジュール、無機ELモジュール、又は太陽電池である、請求項5に記載の電子デバイス。
JP2016529212A 2014-06-20 2015-05-29 吸湿フィルムを備えた吸湿性積層体 Active JP6611711B2 (ja)

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