JPWO2015152145A1 - 2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、従来よりも回収率を向上させ、かつ工程時間を短縮することのでき、しかも得られる粉末の溶解作業性も向上させることができる、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸(AG)結晶粉末の製造方法を提供する。本発明に係るAG結晶粉末の製造方法は、下記(a)〜(d)の工程を含む:(a)L−アスコルビン酸とα−グルコシル糖化合物とを含有する溶液に、糖転移酵素を作用させ、次いでグルコアミラーゼを作用させることによって得たAG含有溶液を準備する工程;(b)前記AG含有溶液を精製して、AGの含有量が無水物換算で90質量%以上である精製物の水溶液を得る工程;(c)前記精製物の水溶液と有機溶剤とを混合した後、溶液の温度を下げることにより、AGの結晶を晶析させる工程;(d)前記晶析したAGの結晶を回収し、当該回収された結晶を乾燥することにより、AG結晶粉末を得る工程。

Description

本発明は、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法に関し、詳細には、従来に比べて2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の回収率およびその回収物の溶解作業性に優れた製造方法に関する。
L−アスコルビン酸は、その優れた生理活性や抗酸化作用の故に、従来から飲食品、化粧品などを含め種々の用途に使用されている。反面、L−アスコルビン酸は、直接還元性故に不安定であり、酸化分解を受け易く、生理活性を失い易いという大きな欠点を有している。このL−アスコルビン酸の欠点を解消すべく、L−アスコルビン酸の2位の水酸基に1分子のD−グルコースが結合した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸(本明細書において「アスコルビン酸2−グルコシド」と略称することがある。)が開発されている。この2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は、直接還元性を示さず、安定であり、かつ、生体内では、生体内にもともと存在する酵素によってL−アスコルビン酸とD−グルコースとに分解されてL−アスコルビン酸本来の生理活性を発揮するという画期的な特性を有している。また、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の用途に関しても多数開発されており、食品素材、食品添加物素材、化粧品素材、医薬部外品素材、或いは医薬品素材として、従来からのL−アスコルビン酸の用途はもとより、L−アスコルビン酸が不安定であるために従来はL−アスコルビン酸を用いることができなかったその他の用途にも広く使用されるに至っている。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は、一般的に、L−アスコルビン酸とα−グルコシル糖化合物とを含有する溶液に、シクロマルトデキストリン・グルカノトランスフェラーゼ(以下、「CGTase」と略称する。)又はα−グルコシダーゼなどの糖転移酵素、あるいはそのような糖転移酵素とグルコアミラーゼとを作用させることによって生成する(特許文献1)。また、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の過飽和水溶液からは2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を晶析させることができ、結晶2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸およびそれを含有する2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶含有粉末も開発されている(特許文献2)。
さらに、アスコルビン酸2−グルコシドおよびその製造方法に関連する各種の技術が現在も開発中である。たとえば、特許文献3には、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸無水結晶と共存しうる、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含水結晶およびその製造方法が開示されている。また、特許文献4には、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を無水物換算で86質量%超含有する溶液から、特定の制御された冷却方法(制御冷却法または疑似制御冷却法)によって無水結晶を析出させることで、従来品よりも固結しにくい2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸無水結晶含有粉末が得られる製造方法が開示されている。
特開平3−139288号公報 特開平3−135992号公報 国際公開WO2012/033218号パンフレット 特開2013−55932号公報
酵素法に基づく2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法については様々なものが開発されてきているが、回収率の向上および工程時間の短縮については改善の余地があった。また、酵素法により得られる2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の溶解作業性の向上についても改善の余地があった。
本発明は、従来よりも回収率を向上させ、かつ工程時間を短縮することのでき、しかも得られる粉末の溶解作業性も向上させることができる、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、純度が特定の値以上の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸精製物の水溶液を、水と相溶性を有するエタノール等の有機溶剤と混合した後、温度を下げて晶析させることにより、晶析の際に水のみを用いる従来の方法よりも、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶を高い回収率かつ短い工程時間で得ることができることを見出した。しかも、得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末は溶解作業性が従来品よりも高く、その要因として特定の物性値により規定される噴流性や比表面積が向上していることが考えられること、すなわち本発明の方法によって得られる2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末は、従来品と物質として区別できるものであることも見出した。
すなわち、本発明には以下の発明が包含される。
[1]
下記(a)〜(d)の工程を含む、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法:
(a)L−アスコルビン酸とα−グルコシル糖化合物とを含有する溶液に、糖転移酵素を作用させ、次いでグルコアミラーゼを作用させることによって得た2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液を準備する工程;
(b)前記2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液を精製して、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の含有量が無水物換算で90質量%以上である精製物の水溶液を得る工程;
(c)前記精製物の水溶液と有機溶剤とを混合した後、溶液の温度を下げることにより、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を晶析させる工程;
(d)前記晶析した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を回収し、当該回収された結晶を乾燥することにより、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得る工程。
[2]
前記工程(c)における有機溶剤が、アルコール系溶剤またはケトン系溶剤である、[1]に記載の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法。
[3]
前記工程(c)において、前記精製物の水溶液に対して、10〜500質量%の前記有機溶剤を混合する、[1]または[2]に記載の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法。
[4]
[1]〜[3]のいずれか一項に記載の製造方法により得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末。
本発明によれば、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の水溶液に有機溶剤を混合してから晶析させることで、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の水溶液から晶析させるよりも、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率を高め、かつ工程時間を短縮することができ、それにより量産性に優れた製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、噴流性および比表面積が向上し、それにより溶解作業性に優れた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を提供することができる。
<2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法>
本発明の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法は、基本的に、下記(a)〜(d)の工程を含む:
下記(a)〜(d)の工程を含む、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法:
(a)L−アスコルビン酸とα−グルコシル糖化合物とを含有する溶液に、糖転移酵素を作用させ、次いでグルコアミラーゼを作用させることによって得た2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液を準備する工程(酵素処理工程);
(b)前記2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液を精製して、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の含有量が無水物換算で90質量%以上である精製物の水溶液を得る工程(精製工程);
(c)前記精製物の水溶液と有機溶剤とを混合した後、その溶液の温度を下げることで、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を晶析させる工程(晶析工程);
(d)前記晶析した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を回収し、回収された前記結晶を乾燥することにより、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得る工程(乾燥工程)。
・(a)酵素処理工程
酵素処理工程(a)は、L−アスコルビン酸とα−グルコシル糖化合物とを含有する溶液に、糖転移酵素を作用させ、次いでグルコアミラーゼを作用させることによって得た2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液を準備する工程である。このような2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液の調製方法は公知であり、上記の基本的な要件以外の好ましい要件をさらに含む改良法など、各種の製造方法を利用することができる。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の原料(酵素反応の基質)の一方として用いる「L−アスコルビン酸」は、ヒドロキシ酸のままの形態のものであっても、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの金属塩の形態のものであっても、それらの混合物であってもよい。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の原料のもう一方として用いる「α−グルコシル糖化合物」は、同時に糖転移酵素を作用させることにより、L−アスコルビン酸から2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸を生成させることのできるものであれば特に限定されるものではない。そのようなα−グルコシル糖化合物としては、たとえば、マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオース、マルトオクタオースなどのマルトオリゴ糖、デキストリン、シクロデキストリン、アミロースなどの澱粉部分加水分解物、さらに液化澱粉(馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ、小麦澱粉などの澱粉に耐熱性α−アミラーゼを作用させることで得られる液状の澱粉)、糊化澱粉(澱粉を水中に懸濁して加熱すると得られる、粒子が崩壊してゲル状に変化した澱粉)、可溶性澱粉(澱粉を酸処理により水に可溶化し、さらに溶液の粘度を低下させて得られる澱粉)などが挙げられる。
1段階目の酵素反応(以下「第1酵素反応」と称する。)で用いる「糖転移酵素」は、α−グルコシル糖化合物に由来する糖残基を、L−アスコルビン酸の2位の水酸基に転移して結合させる作用を有する酵素である。そのような糖転移酵素としては、α−グルコシダーゼ(EC 3.2.1.20)、シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)(EC 2.4.1.19)、α−アミラーゼ(EC 3.2.1.1)などが挙げられる。CGTaseは、様々な生物、特に微生物に由来するものが公知であり、適切なものを選択して用いることができる。また、CGTaseは、そのような生物に由来する天然のアミノ酸配列を有するものであってもよいし、天然のアミノ酸配列に置換、付加(挿入)、欠失などの修飾を施したアミノ酸配列を有するもの(変異体)であってもよい。
糖転移酵素の種類によって、効率的に糖を転移させることとのできるα−グルコシル糖化合物の種類は相違する。糖転移酵素としてα−グルコシダーゼを用いる場合、α−グルコシル糖化合物としては、マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオース、マルトオクタオースなどのマルトオリゴ糖、またはDE値(Dextrose Equivalent:ブドウ糖を100とした場合の、澱粉等の糖液の持つ還元力を固形分当りにした値であり、大きいほど分解度が高く低分子化が進んでいることを表す。)約5〜60のデキストリン、澱粉部分加水分解物などが好ましい。糖転移酵素としてCGTaseを用いる場合、α−グルコシル糖化合物としては、シクロデキストリンまたはDE値1未満の澱粉糊化物からDE値約60のデキストリンまでの澱粉部分加水分解物などが好ましい。糖転移酵素としてα−アミラーゼを用いる場合、α−グルコシル糖化合物としては、DE値1未満の澱粉糊化物からDE値約30のデキストリンまでの澱粉部分加水分解物などが好ましい。
2段階目の酵素反応(以下「第2酵素反応」と称する。)で用いる「グルコアミラーゼ」(EC 3.2.1.3)は、第1酵素反応で用いた糖転移酵素の作用により副生する、α−D−グルコシル基が2個以上連結した糖残基がL−アスコルビン酸の2位の水酸基に結合している化合物を、α−D−グルコシル基が1つだけ結合している2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に変換するための酵素であって、前記副生物の糖残基を加水分解してα−D−グルコシル基の数を1個にまで減らす作用を有する酵素である。それと同時に、グルコアミラーゼは反応液中に残存している未反応のα−グルコシル糖化合物を加水分解してD−グルコースに変換する作用も有しており、それにより次に行われる精製工程(b)における除去を容易にすることができる。グルコアミラーゼは、様々な生物、特に微生物に由来するものが公知であり、適切なものを選択して用いることができる。
糖転移酵素としてCGTaseまたはα−アミラーゼを用いる場合、α−グルコシダーゼを用いる場合よりも、酵素の作用によってL−アスコルビン酸の2位の水酸基に結合するα−D−グルコシル基の数が多い傾向にある。たとえば、CGTaseを用いる場合、結合するα−D−グルコシル基の数は1〜7程度まで分布する、つまり、目的とする2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸(結合するα−D−グルコシル基の数は1)のみならず、2−O−α−D−マルトシル−L−アスコルビン酸(同2)、2−O−α−D−マルトトリオシル−L−アスコルビン酸(同3)、2−O−α−D−マルトテトラオシル−L−アスコルビン酸(同4)、2−O−α−D−マルトペンタオシル−L−アスコルビン酸(同5)、2−O−α−D−マルトヘキサオシル−L−アスコルビン酸(同6)、2−O−α−D−マルトヘプタオシル−L−アスコルビン酸(同7)などの副生物を含む混合物が生成する。α−アミラーゼを用いる場合も、CGTaseを用いる場合より分布はやや狭いが、同様の混合物が生成する。したがって、糖転移酵素としてそのような副生物を生じる酵素を用いる場合であっても、グルコアミラーゼを併用することで、副生物を目的とする2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に変換することで、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の純度を向上させることができる。副生物は可能な限り2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸に変換しておく、つまり副生物の残存量は可能な限り低くしておくことが、続く工程(b)で得られる精製物の純度を特定の値以上に高くするために好適である。
第1酵素反応が行われる、L−アスコルビン酸とα−グルコシル糖化合物とを含有する溶液(通常は水溶液)の濃度は、基質となるL−アスコルビン酸およびα−グルコシル糖化合物の合計で、通常は1〜40質量%である。また、L−アスコルビン酸とα−グルコシル糖化合物との質量比は、通常は2:8〜7:3である。α−グルコシル糖化合物の量が前記比率の範囲を超えて多くなると、L−アスコルビン酸への糖転移は効率よく進行するものの、L−アスコルビン酸の始発濃度の低さによる制約を受けて、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の生成率が低いものに留まる。逆に、L−アスコルビン酸の量が前記比率の範囲を超えて多くなると、未反応のL−アスコルビン酸の残存量も多くなり、工業的生産にとって非効率的である。
第1酵素反応のための糖転移酵素の使用量は、基質となるL−アスコルビン酸およびα−グルコシル糖化合物の合計量1gあたり、通常1〜500単位である。このような量の糖転移酵素を、L−アスコルビン酸とα−グルコシル糖化合物とを含有する溶液に添加し、通常、当該溶液のpHを3〜10、温度を30〜70℃に保ち、6時間以上、好ましくは12〜96時間、反応を進行させることにより、第1酵素反応を行うことができる。
第2酵素反応のためのグルコアミラーゼの使用量は、第1酵素反応によって生成する前述したような副生物の量に応じて調節することができるが、前述したような条件に従って第1酵素反応を行う場合、基質となるα−グルコシル糖化合物の合計量1gあたり、通常100〜5000単位である。グルコアミラーゼは、第1酵素反応の反応液を加熱することで、糖転移酵素を失活させて第1酵素反応を停止させた後、その反応液に添加するようにする。加熱された酵素反応液の冷却に要するエネルギーと時間を節約することができるように、比較的高い温度、例えば40〜60℃であっても実用に足る酵素活性を発揮しうるグルコアミラーゼを用いることが好ましい。通常、グルコアミラーゼを添加した反応液のpHを2.5〜6.5、温度を20〜75℃に保ち、2時間以上、好ましくは4〜12時間、反応を進行させることにより、第2酵素反応を行うことができる。
・(b)精製工程
精製工程(b)は、工程(a)により準備した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液を精製して、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の含有量が無水物換算で90質量%以上である精製物の水溶液を得る工程である。
第1および第2酵素反応を終えた反応溶液には、生成した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸以外に、原料として用い、未反応のまま残存しているL−アスコルビン酸およびα−グルコシル糖化合物や、前述したような副生物などが混合している。反応溶液からそのような未反応物や副生物などを除去することにより、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の含有量が無水物換算で90質量%以上である精製物の水溶液を調製することができる。
なお、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液中の、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸精製物の純度(つまり当該精製物中の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の含有量)は、たとえば、次に述べる精製処理のためのカラムクロマトグラフィーにおいて作成される、クロマトグラムに描かれる各成分のピーク面積に基づく定量値から算出することができる。純度[%]=(2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の無水物のピーク面積)/(全成分のピーク面積の総和)である。この際、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の水和物を表すピーク面積については、(2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の無水物の分子量)/(2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の水和物の分子量)を乗じて換算することにより、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の無水物とみなして純度の計算に組み入れる。
精製処理に用いる方法は特に限定されるものではないが、一般的には、第1および第2酵素反応を終えた反応溶液をまず活性炭などにより脱色濾過し、続いて濾液をカチオン交換樹脂により脱塩した後、前記未反応物等を除去するためのカラムクロマトグラフィーを適用する精製処理により、上記所定の純度以上の精製物の水溶液が得られる。
カラムクロマトグラフィーとしては、たとえば、未反応物のうちD−グルコースなどのα−グルコシル糖化合物を除去するためのアニオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィーに続いて、未反応物のうちL−アスコルビン酸を除去するためのカチオン交換樹脂または多孔性樹脂を用いるカラムクロマトグラフィーを行うことが好ましい。この順序は逆にしてもよく、L−アスコルビン酸を除去するためのカチオン交換樹脂または多孔性樹脂を用いるカラムクロマトグラフィーに続いて、D−グルコースなどのα−グルコシル糖化合物を除去するためのアニオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィーを行うこともできる。このようなアニオン交換樹脂、カチオン交換樹脂または多孔性樹脂を用いるカラムクロマトフグラフィーによる2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の精製方法は公知であり、これらのカラムクロマトグラフィーに関する諸条件、たとえばカラムに負荷する反応液の濃度(固形分換算)、樹脂に対する反応液の負荷量(容積比)、溶離液として通液する精製水の線速度および量などは適宜調整することができる。
・(c)晶析工程
晶析工程(c)は、精製工程(b)で得られた精製物の水溶液と有機溶剤とを混合した後、その溶液の温度を下げることで、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を晶析させる工程である。この工程を2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法に含めることにより、高純度の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を、高い回収率で、かつ短時間で得られるが、その理由としては、有機溶剤が水よりも容易に気化するため、続く乾燥工程(d)にかかる時間が短時間で済むようになることが考えられる。
精製工程(b)で得られた精製物の水溶液は、通常、有機溶剤と混合する前に、水分を減少させて濃縮し、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸が過飽和状態となるようにしておく。この濃縮処理は、常法に従って、加熱および/または減圧により行うことができる。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の過飽和度は、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸水溶液の濃度および温度に依存するが、通常は1.05〜1.50となるよう調節される。たとえば、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸水溶液を、温度30〜45℃の範囲で、濃度65〜85質量%にまで濃縮することにより、そのような過飽和度となる。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の過飽和水溶液と有機溶剤との混合は、前者に後者を添加して行ってもよいし、後者に前者を添加して行ってもよい。また、添加方法は一括添加および逐次添加のいずれの方法で行ってもよく、逐次添加の場合、連続的な滴下により添加しても、分割して順次添加してもよい。
精製物の水溶液と混合するための「有機溶剤」としては、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の過飽和水溶液との混和性(相溶性)がよく、かつ2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶に対して難溶解性であるものが好適である。そのような性質を有する有機溶剤としては、たとえば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等のグリコール系溶剤;前記グリコール系溶剤のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のエーテルアルコール系溶剤;前記グリコール系溶剤のジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル等のポリエーテル系溶剤;およびアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶剤が挙げられる。このうち、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤などの有機溶剤は、入手が容易であり、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率の向上および晶析時間の短縮化などの、本発明の作用効果に優れているため好ましい。なかでもメタノールおよびエタノール、特にエタノールは、そのような本発明の作用効果に優れるという観点のみならず、本発明の製造方法により得られる2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を、食品、化粧品、医薬部外品、医薬品などの用途において使用する際の安全性の観点からも、好適な有機溶剤といえる。
有機溶剤の使用量は、本発明の作用効果、すなわち2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率や本工程の時間、さらに最終的に得られる2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の溶解作業性を改善する作用効果が奏されるよう、有機溶剤の種類やその他の条件を考慮しながら設定することができるが、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の精製物の(過飽和)水溶液に対して、好ましくは10〜500質量%であり、より好ましくは50〜300質量%である。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸過飽和水溶液と有機溶剤とを混合して2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶を晶析させる際の温度は、特に限定されるものではないが、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の熱安定性が悪いため、60℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましい。たとえば、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン過飽和水溶液と有機溶剤との混合溶液を、好ましくは30〜60℃の範囲で、より好ましくは30〜50℃の範囲で加熱しておき、その混合溶液を冷却しながら、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶を晶析させるようにすればよい。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸過飽和水溶液と有機溶剤との混合溶液との冷却方法は特に限定されるものではないが、たとえば、自然冷却によりゆっくりと混合溶液の温度を下げるようにすればよい。必要な晶析時間は、通常12時間以下、好ましくは24時間以下、より好ましくは36時間以下である。
また、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸過飽和水溶液と有機溶剤とを混合する際に、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の種結晶を添加してもよい。たとえば、有機溶剤と混合する前に、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸過飽和水溶液に種結晶を添加して一部を晶析させ、その後有機溶剤と混合するようにすればよい。
種結晶の添加量は特に限定されるものではないが、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸過飽和水溶液に対して、好ましくは0.01〜5.0質量%であり、より好ましくは0.1〜1.0質量%である。
・(d)乾燥工程
乾燥工程(d)は、晶析工程(c)で得られた晶析した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を回収し、当該回収された結晶を乾燥することにより、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得る工程である。
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶は、常法の分蜜方式に従い、晶析工程(c)で得られたマスキット(結晶と糖蜜との混合物)を遠心分離にかけて、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶をマスキットから分離することにより回収することができる。回収された2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶は、通常、表面に付着している非晶質の糖蜜を除去するため、少量の精製水またはエタノール、たとえば回収された結晶の30質量%以下の精製水をスプレー(シャワー)して洗浄される。
回収および洗浄された2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶を、所定の温度および湿度雰囲気中に一定時間保持し、乾燥させることで、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末が得られる。この乾燥処理のための温度、湿度および時間の条件は、用途に応じた品質(たとえば結晶化度)を有する2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末が得られるよう、また晶析工程(c)で用いた有機溶剤の種類を考慮しながら、適宜調節することができる。乾燥処理の好ましい条件としては、温度は20〜55℃、湿度(相対湿度)は60〜90%、時間は3〜20時間とすることが挙げられる。また、乾燥処理のために、必要に応じて減圧してもよい。
本発明の製造方法により得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末中に残存する有機溶媒の濃度は、通常0.1〜10,000ppm、好ましくは1〜5000ppm、より好ましくは10〜1000ppmである。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末中に残存する有機溶媒の濃度は、ガスクロマトグラフィー法(測定条件は実施例に記載する)により測定することができる。
乾燥処理を経た2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末は、次いで、室温まで自然放冷されるか、室温程度の清浄な空気を吹き付けて強制的に冷却される。
<2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末およびその用途>
本発明の製造方法により得られる2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末(以下「本発明の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末」と称する。)は、従来の製造方法により得られる2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末(以下「従来の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末と称する。」と比較して(晶析工程において有機溶剤を添加しない以外は同等の条件とした場合)、溶解作業性に優れたものとなり、たとえば水等の溶媒に結晶粉末を添加して混合したときにより短い時間で溶解することができる。
また、本発明の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末は、従来の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末と物性においても差がある。たとえば、噴流性に関する物性の一つである差角(=安息角−崩壊角)は、本発明の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の方が大きくなり、それによって粉体物性(噴流性、流動性等)の評価手法として知られているDr.Carrの指数(噴流性指数)が高くなり、噴流性の評価に優れる傾向にある。なお、噴流性(および流動性)などに関係する各種の粉体物性は、「パウダテスタPT−X」(ホソカワミクロン株式会社)を用いて、パウダテスト法に従って測定することができ、その測定値を用いてDr.Carrの指数および評価を求めることができる。
さらに、本発明の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末は、従来の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末に比べて比表面積も大きくなる傾向にある。
本発明の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の各物性値は次の通りである。安息角の範囲は、通常58.0°〜65.0°、好ましくは59.5°〜63.0°である。差角の範囲は、通常10.0°〜25.0°、好ましくは12.0〜20.0°である。噴流性指数の範囲は、通常41〜56、好ましくは43〜51である。比表面積の範囲は、通常0.50〜1.00、好ましくは0.60〜0.90である。
このような本発明の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末は、従来の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末と同様の、食品、化粧品、医薬部外品、医薬品およびその他の分野における用途を有する。特に、本発明の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末は、水溶液を調製して各種の製品の製造工程で用いる際の溶解作業性に優れているので、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の水溶液を添加して製造される製品の原料として好適である。
以下の実施例の記載において、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
[実施例1]
(a)酵素処理工程
澱粉加水分解物2.5部を水6部に加えて加熱溶解し、さらにL−アスコルビン酸1.5部を加え、pHを5に調整し、基質溶液とした。これに、CGTase酵素液(NOVOZYMES)を澱粉加水分解物1g当り150単位加え、50℃で40時間反応させ、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸とともに、2−O−α−マルトシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−マルトトリオシル−L−アスコルビン酸、2−O−α−マルトテトラオシル−L−アスコルビン酸などのα−グリコシル−L−アスコルビン酸を生成させた。本反応液の酵素反応を停止し、これにグルコアミラーゼ剤(天野エンザイム株式会社販売、商品名「酒造用グルコアミラーゼアマノ」250,000単位/g)を澱粉加水分解物1g当り600単位加え、60℃で4時間処理し、α−グリコシル−L−アスコルビン酸を、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸にまで、また、混在する糖質をD-グルコースまで分解した。
(b)精製工程
上記工程(a)で得られた、酵素反応停止後の反応液を、活性炭で脱色濾過した。得られた脱色後の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有水溶液の濃度は46.5%であった。濾液をカチオン交換樹脂(H+型)にて脱塩し、次いでアニオン交換樹脂(OH-型)にL−アスコルビン酸を優先的に吸着させることで除去し、次いで2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸をアニオン交換樹脂(OH-型)に吸着させ、水洗してD-グルコースを除いた後、0.1N水酸化ナトリウム水溶液で溶出した。さらにこの溶出液を固形分約20%にまで濃縮し、カチオン交換樹脂(H+型)にて脱塩した。上記工程で得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の純度は無水物換算で91%であった。
(c)晶析工程
上記工程(b)で得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有水溶液85部(内、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸は無水物換算で39.5部)を加熱減圧濃縮し、水分を留去することで、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の濃度が66%である水溶液60部を得た。
得られた水溶液を攪拌下、40℃に加熱した後、攪拌しながらエタノールを50部、種結晶を0.15部添加した。この水溶液を、40℃で1時間、35℃で1時間、30℃で1時間、25℃で20時間攪拌することで、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を晶析させた。
(d)乾燥工程
上記工程(c)で得られたマスキットを遠心分離機にかけて固液分離を行った。分離した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶をエタノールで洗浄した後、35℃で減圧乾燥し、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末30部を得た。以上の製造方法による2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は75.9%であった。
<エタノール濃度の測定>
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末に残存するエタノール濃度は、下記のような条件に従ったガスクロマトグラフィー法により測定することができる。
(ガスクロマトグラフィーの測定条件)
装置:ガスクロマトグラフィー(アジレントテクノロジー社製、6890N)
カラム:アジレントテクノロジー社製 HP50+
インジェクター:260℃
ディテクター:300℃
昇温条件:50℃3分保持し、毎分50℃で260℃まで昇温させ、260℃で10分保持した。
水2mlに2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末0.5部を加え溶解させて、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の水溶液を得た。この水溶液を用いて、エタノール濃度を上記測定条件により測定した。実施例1により得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末中に残存するエタノールの濃度は、500ppmであった。
<溶解作業性試験>
2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶1部を、25℃の条件下で水10部に投入し、撹拌して溶解作業性を評価した。5分未満で溶解した場合は良好、溶解するのに5分以上かかった場合は良好でないとした。実施例1により得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の溶解作業性は良好であった。
[実施例2]
上述した工程(b)における有機溶剤をエタノールからメタノールに変更した以外は、実施例1と同様にして2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得た。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は74.7%、溶解作業性は良好であった。
[実施例3]
上述した工程(b)における有機溶剤をエタノールからアセトンに変更した以外は、実施例1と同様にして2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得た。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は72.1%、溶解作業性は良好であった。
[実施例4]
上述した工程(b)における有機溶剤をエタノールからメチルエチルケトンに変更した以外は、実施例1と同様にして2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得た。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は70.6%、溶解作業性は良好であった。
[比較例1]
上述した工程(b)において、有機溶剤としてのエタノールを用いず、水のみから晶析させたこと以外は、実施例1と同様にして2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得た。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は45.3%、溶解作業性は良好でなかった。
[実施例5]
実施例1において、(c)晶析工程の「2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の濃度が66%である水溶液60部」を「2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の濃度が73%である水溶液55部」に変更した以外は実施例1と同様にして2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得た。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は92.1%、溶解作業性は良好であった。
[実施例6]
実施例5において、工程(b)における有機溶剤をエタノールからメタノールに変更した以外は実施例1と同様にして2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得た。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は89.5%、溶解作業性は良好であった。
[実施例7]
実施例5において、工程(b)における有機溶剤をエタノールからアセトンに変更した以外は実施例1と同様にして2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得た。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は80.1%、溶解作業性は良好であった。
[実施例8]
実施例5において、工程(b)における有機溶剤をエタノールからメチルエチルケトンに変更した以外は実施例1と同様にして2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得た。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は78.5%、溶解作業性は良好であった。
[比較例2]
実施例5において、工程(b)において、有機溶剤としてのエタノールを用いず、水のみから晶析させたこと以外は実施例5と同様にして2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得た。2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶の回収率は49.5%、溶解作業性は良好ではなかった。
以上の実施例および比較例の結果を下記表1、2にまとめて示す。比較例に比べて、実施例1〜4、5〜8は回収率が大きく、溶解作業性に優れていることがわかる。特に実施例1、2、5、6のアルコール系溶剤を用いたものでは回収率が高いことがわかる。
Figure 2015152145
Figure 2015152145
<粉体物性測定>
粉体の物性は、流動性と噴流性で評価できる。流動性は粉体の流れやすさ、噴流性は飛散の起こりやすさ、という観点で評価されることが多い。前記実施例1と同様の手順により得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶(以下「エタノール晶析サンプル」と称する。)と、前記比較例と同様の手順により得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶(以下「水晶析サンプル」と称する。)について、以下のような手法により、流動性および噴流性に関する各種の物性値の分析、試験を行い、その測定結果をDr. Carrの指数により数値化し、合計値から粉体の物性を評価した。なお、粒度分布および真比重は、上記流動性と噴流性の数値には影響されないが、粉体の物性を知る上での重要な数値となるため、合わせて測定した。
(1)分析・試験方法
(1−1)粒度分布(中心粒径等):マイクロトラック粒度分布系「MT−3300EX II」(日機装株式会社)を用いて、湿式レーザー回折法に従い、試料をアセトンにいれ、超音波分散(10分間)した後に測定した。
(1−2)真比重:乾式自動密度計「AccuPyc II 1340」(マクロメリティックスジャパン)を用いて、気体容積法に従い、試料を常温で15時間真空乾燥した後、Heガス置換法で測定した。
(1−3)流動性および噴流性に関する各種の物性:下記の項目について、「パウダテスタPT−X」(ホソカワミクロン株式会社)を用いて、パウダテスト法に従い、試料乾燥なしで測定した。均一度は粒度分布結果から算出した。
(1−3−1)流動性に関する項目
・ゆるめかさ密度:粉体を測定容器に自然落下状態で充填したときの密度
・固めかさ密度:粉体を測定容器に自然落下状態で充填した後、タッピングを180回行ったときのかさ密度
・動的見かけ比重:ゆるめかさ密度(a)、固めかさ密度(b)および圧縮度(c)から、式[(b-a)×c/100+a]から算出される値
・圧縮度:ゆるめかさ密度(a)と固めかさ密度(b)の差から得られるかさべり度((b-a)/b×100)
・安息角:粉体を自然落下させた状態で形成される粉体の山の角度(仰角)
・スパチュラ角:静止状態の粉体がその状態を維持できる限界の角度
・均一度:凝集性が小さく、粒度の揃った粉体の場合に計算から求める流動性評価の値(粒径分布の狭さ度合いを表す指標) 均一度=(60%篩下粒子径)/(10%篩下粒子径)
(1−3−2)噴流性に関する項目
・崩潰角:安息角を形成させた後、衝撃を与える事で崩潰させた粉体の山の角度
・差角:安息角から崩潰角を引いた角度で、噴流性(フラッシング性)を推測するための簡便な測定値
・分散度:自然落下させた時の広がり度を評価する指標(粒度分布の幅が広いほど大きくなり、粒度分布が広いほど流動性が悪くなることを数値化したもの) 分散度=(1-ウォッチグラス上残量/サンプル投入量)×100
(1−4)比表面積:流動式比表面積自動測定装置「フローソーブIII2310」(株式会社島津製作所製)を用いて、BET法に従い、測定セルに試料0.5gを入れ、120℃で20分間脱ガスした後、吸着ガスとして窒素を用いて測定した。
(2)結果
上記の各項目の測定結果を表3に示す。
Figure 2015152145
粒度分布の測定から求められた中心粒径は、アセトン中で超音波破砕10分後のデータであるためか、乾式測定した場合(参考:約150μm)よりも小さな値となった。これは、アセトンにわずかに溶けた上、超音波でより小さくなったためだと考えられる。中心粒径は、エタノール晶析サンプルの方が水晶析サンプルよりやや小さな値となっているものの、均一度(=60%径/10%径)は、双方ほぼ同じ値となっているため、粒子自体を真球と仮定した場合には、結晶に大きな差はないと予想される。
エタノール晶析サンプルと水晶析サンプルで差が見られたのは、見かけ比重のところである。動的見かけ比重は、実工程での動的挙動が「最も粗に充填した状態から若干圧縮された状態(ゆるめと固めの中間)」にあり、「その動的圧縮の程度が圧縮度に依存する」という考えのもと、前記式から算出されている。ゆるめかさ密度、固めかさ密度、動的見かけ比重、いずれもエタノール晶析サンプルの方が小さい結果となっており、粉体全体として空気を含んでいることが分かる。そのため、圧縮度にも約9%の違いが生じており、エタノール晶析サンプルは粒子間に隙間があることが予想される。
安息角もエタノール晶析サンプルの方がやや大きな値となったが、崩壊角はエタノール晶析サンプルの方が小さくなり、これにより差角(=安息角−崩壊角)に大きな違いが見られた。これは、見かけ比重の差が示すように、エタノール晶析サンプルでは結晶同士が離れており、そのため山が崩れやすかったからだと予想される。
スパチュラ角は水晶析サンプルの方が小さくなった。スパチュラ角と安息角は概ね似た傾向を示す。今回、両サンプルで逆の結果になったのは、結晶の形が影響している可能性がある(エタノール晶析サンプルはやや結晶が不規則な形、水晶析サンプルは比較的規則的な形)。
上記のように、安息角とスパチュラ角に逆の傾向が見られたため、流動性の数値は両サンプルとも39.5となり、「低い」という評価になった。しかし、噴流性は差角の差が影響したため、エタノール晶析サンプルが「高い」、水晶析サンプルは「普通」となった。噴流性が高いということは、一般的に空気輸送に適しており、空気に乗りやすいということである。そのため、空気に乗せる気流乾燥にも適しており(パウダテスタ測定値の応用参照)、エタノールが含まれていることも加味すると、エタノールサンプルは気流乾燥を用いた場合は、水サンプルよりもより乾燥しやすいと言える。しかし、量的制御は難しいため、正確な量を求める場合には、空気輸送以外の方法を取った方が好ましい。
また、空気を含んでいる粉体は、同じ重量で比較した時に体積が大きくなるものの、水と混ざりやすい。さらに、結晶の形が不規則ということになると、より水と混じりやすくなることが予想される。
最後に、比表面積もエタノール晶析サンプルの方が水晶析サンプルより大きいことが示された。
以上のような噴流性および比表面積の違いにより、エタノール晶析サンプルでは、水晶析サンプルと比較した場合に溶解作業性が高くなったと考えられる。

Claims (4)

  1. 下記(a)〜(d)の工程を含む、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法:
    (a)L−アスコルビン酸とα−グルコシル糖化合物とを含有する溶液に、糖転移酵素を作用させ、次いでグルコアミラーゼを作用させることによって得た2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液を準備する工程;
    (b)前記2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸含有溶液を精製して、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の含有量が無水物換算で90質量%以上である精製物の水溶液を得る工程;
    (c)前記精製物の水溶液と有機溶剤とを混合した後、溶液の温度を下げることにより、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を晶析させる工程;
    (d)前記晶析した2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸の結晶を回収し、当該回収された結晶を乾燥することにより、2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末を得る工程。
  2. 前記工程(c)における有機溶剤が、アルコール系溶剤またはケトン系溶剤である、請求項1に記載の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法。
  3. 前記工程(c)において、前記精製物の水溶液に対して、10〜500質量%の前記有機溶剤を混合する、請求項1または2に記載の2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法により得られた2−O−α−D−グルコシル−L−アスコルビン酸結晶粉末。
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