JPWO2015146861A1 - ポリフルオロアルキルポリマー、表面改質剤、撥水撥油層形成材料、防汚層形成材料及び離型層形成材料 - Google Patents
ポリフルオロアルキルポリマー、表面改質剤、撥水撥油層形成材料、防汚層形成材料及び離型層形成材料 Download PDFInfo
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Abstract
本発明は、水、インク、油、指紋などの付着を防止し、また付着しても容易に拭き取ることができる、耐久性の高い撥水撥油層を、被処理物の表面に形成することを目的とし、下記一般式(1)で表されることを特徴とするポリフルオロアルキルポリマー、該ポリマーを含む表面改質剤、該ポリマーからなる撥水撥油層形成材料、防汚層形成材料、及び離型層形成材料によって解決される。一般式(1)C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OCONHR2Si(OR3)3(上記一般式(1)において、R1、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1から50の整数である。)
Description
本発明は、撥水撥油層を形成することができるポリフルオロアルキルポリマー及びこれを含有する表面改質剤、並びに、該ポリフルオロアルキルポリマーからなる撥水撥油層形成材料、防汚層形成材料及び離型層形成材料に関する。
含フッ素化合物は、撥水撥油膜剤等の表面処理剤として利用されている。該化合物をガラス等の無機基材または樹脂基材や成形品の表面に塗布して、塗膜を形成することにより、撥水撥油性等を有する物品が得られる。
特許文献1〜3には、特定の含フッ素化合物を含み、撥水撥油性を付与する表面処理剤が開示されている。
しかしながら、特許文献1〜3の表面処理剤では、水、インク、油、指紋などの付着を防止する観点で、更なる改善の余地があり、更に、これらが付着した場合に、容易に拭き取る観点でも、更なる改善の余地があった。また、撥水撥油特性の耐久性の面でも、更なる改善の余地があった。
そこで、本発明の課題は、水、インク、油、指紋などの付着を防止し、また付着しても容易に拭き取ることができる、耐久性の高い撥水撥油層を、被処理物の表面に形成できるポリフルオロアルキルポリマー及びこれを含有する表面改質剤、並びに、該ポリフルオロアルキルポリマーからなる撥水撥油層形成材料、防汚層形成材料及び離型層形成材料を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
下記一般式(1)で表されることを特徴とするポリフルオロアルキルポリマー。
一般式(1)
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OCONHR2Si(OR3)3
(上記一般式(1)において、R1、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1から50の整数である。)
下記一般式(1)で表されることを特徴とするポリフルオロアルキルポリマー。
一般式(1)
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OCONHR2Si(OR3)3
(上記一般式(1)において、R1、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1から50の整数である。)
2.
下記一般式(2)で表されるポリフルオロアルキルアルコール誘導体と、下記一般式(3)で表されるシラン誘導体との反応により得られたことを特徴とする上記1記載のポリフルオロアルキルポリマー。
一般式(2)
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OH
(上記一般式(2)において、R1は炭素数1〜10のアルキレン基であり、mは1から50の整数である。)
一般式(3)
R4R2Si(OR3)3
(上記一般式(3)において、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、R4はイソシアネート基である。)
下記一般式(2)で表されるポリフルオロアルキルアルコール誘導体と、下記一般式(3)で表されるシラン誘導体との反応により得られたことを特徴とする上記1記載のポリフルオロアルキルポリマー。
一般式(2)
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OH
(上記一般式(2)において、R1は炭素数1〜10のアルキレン基であり、mは1から50の整数である。)
一般式(3)
R4R2Si(OR3)3
(上記一般式(3)において、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、R4はイソシアネート基である。)
3.
前記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体と前記シラン誘導体の重量比を、ポリフルオロアルキルアルコール誘導体:シラン誘導体=99〜1:1〜99の範囲で配合して、前記反応により得られたことを特徴とする上記2記載のポリフルオロアルキルポリマー。
前記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体と前記シラン誘導体の重量比を、ポリフルオロアルキルアルコール誘導体:シラン誘導体=99〜1:1〜99の範囲で配合して、前記反応により得られたことを特徴とする上記2記載のポリフルオロアルキルポリマー。
4.
上記1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーを含むことを特徴とする表面改質剤。
上記1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーを含むことを特徴とする表面改質剤。
5.
上記1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーからなることを特徴とする撥水撥油層形成材料。
上記1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーからなることを特徴とする撥水撥油層形成材料。
6.
上記1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーからなることを特徴とする防汚層形成材料。
上記1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーからなることを特徴とする防汚層形成材料。
7.
上記1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーからなることを特徴とする離型層形成材料。
上記1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーからなることを特徴とする離型層形成材料。
本発明によれば、水、インク、油、指紋などの付着を防止し、また付着しても容易に拭き取ることができる、耐久性の高い撥水撥油層を、被処理物の表面に形成できるポリフルオロアルキルポリマー及びこれを含有する表面改質剤、並びに、該ポリフルオロアルキルポリマーからなる撥水撥油層形成材料、防汚層形成材料及び離型層形成材料を提供することができる。
本発明のポリフルオロアルキルポリマーは、下記一般式(1)で表される。
一般式(1)
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OCONHR2Si(OR3)3
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OCONHR2Si(OR3)3
上記一般式(1)において、R1、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1から50の整数である。
R1、R2で示される炭素数1〜10のアルキレン基としては、格別限定されるものではないが、例えば、メチレン基等の炭素数1のアルキレン基;メチルメチレン基(エチリデン基)、エチレン基等の炭素数2のアルキレン基;エチルメチレン基(プロピリデン基)、ジメチルメチレン基(イソプロピリデン基)、メチルエチレン基(プロピレン基)、トリメチレン基等の炭素数3のアルキレン基;n−プロピルメチレン基(ブチリデン基)、イソプロピルメチレン基(イソブチリデン基)、エチルメチルメチレン基、エチルエチレン基、1,1−ジメチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、テトラメチレン基等の炭素数4のアルキレン基;n−ブチルメチレン基(ペンチリデン基)、sec−ブチルメチレン基、イソブチルメチレン基(イソペンチリデン基)、tert−ブチルメチレン基、n−プロピルメチルメチレン基、イソプロピルメチルメチレン基、ジエチルメチレン基、n−プロピルエチレン基、イソプロピルエチレン基、1−エチル−1−メチルエチレン基、1−エチル−2−メチルエチレン基、トリメチルエチレン基、1−エチルトリメチレン基、2−エチルトリメチレン基、1,1−ジメチルトリメチレン基、1,2−ジメチルトリメチレン基、1,3−ジメチルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基、1−メチルテトラメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、ペンタメチレン基等の炭素数5のアルキレン基;1−メチルペンタメチレン基、2−メチルペンタメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等の炭素数6のアルキレン基(全ての炭素数6のアルキレン基を含む);1−メチルヘキサメチレン基、2−メチルヘキサメチレン基、3−メチルヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基等の炭素数7のアルキレン基(全ての炭素数7のアルキレン基を含む);1−メチルヘプタメチレン基、2−メチルヘプタメチレン基、3−メチルヘプタメチレン基、4−メチルヘプタメチレン基、オクタメチレン基等の炭素数8のアルキレン基(全ての炭素数8のアルキレン基を含む);1−メチルオクタメチレン基、2−メチルオクタメチレン基、3−メチルオクタメチレン基、4−メチルオクタメチレン基、ノナメチレン基等の炭素数9のアルキレン基(全ての炭素数9のアルキレン基を含む);1−メチルノナメチレン基、2−メチルノナメチレン基、3−メチルノナメチレン基、4−メチルノナメチレン基、5−メチルノナメチレン基、デカメチレン基等の炭素数10のアルキレン基(全ての炭素数10のアルキレン基を含む)等が挙げられる。R1、R2で示される炭素数1〜10のアルキレン基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよいが、直鎖状であることがより好ましい。
R3で示される炭素数1〜3のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等を挙げることができる。一般式(1)で表される化合物は、3つのR3を有するが、これらは独立して選択されてもよく、即ち3つのR3は、互いに同一でも異なってもよいが、同一であることがより好ましい。
一般式(1)において「C3F7」で表される部分構造は、「CF3−CF2−CF2−」又は「CF3−CF(CF3)−」の何れでもよい。
一般式(1)において、mは1から50の整数であればよく、1であってもよいが、2以上であることが好ましい。
かかる本発明のポリフルオロアルキルポリマーは、特定の加水分解性架橋基を有することにより、基材表面の水酸基等と架橋し、撥水撥油性を耐久性良く保持できる等、表面改質性能に優れる。特に、一般式(1)中、パーフルオロアルキルエーテル鎖中(特にmで繰り返される繰り返し単位中)に、分岐鎖(−CF3)を有することにより、優れた表面改質性能と耐久性が発揮されるものと推定される。
本発明のポリフルオロアルキルポリマーは、容易に合成できるメリットもある。ポリフルオロアルキルポリマーは、以下に説明するように、ポリフルオロアルキルアルコール誘導体とシラン誘導体との反応により合成されたものであることが好ましい。
ポリフルオロアルキルアルコール誘導体は、下記一般式(2)で表される。
一般式(2)
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OH
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OH
上記一般式(2)において、R1は炭素数1〜10のアルキレン基であり、mは1から50の整数である。
このようなポリフルオロアルキルアルコール誘導体は、例えば、対応するフルオロポリエーテルカルボン酸エステルを還元することにより容易に合成することができる。具体例を挙げれば、下記反応式(1)に示すように、還元剤に対して不活性な溶媒存在下、対応するフルオロポリエーテルカルボン酸エステルに、水素化アルミニウムリチウムや水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を作用させることにより、ポリフルオロアルキルアルコール誘導体を得ることができる。
上記反応式(1)において、mは1から50の整数であり、Rは炭素数1〜12のアルキル基である。
シラン誘導体は、下記一般式(3)で表される。
一般式(3)
R4R2Si(OR3)3
R4R2Si(OR3)3
上記一般式(3)において、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、R4はイソシアネート基(即ち、「−N=C=O」)である。
このようなシラン誘導体は、例えば、モメンティブ社製「Silquest A-Link 35」等として市販されているものを用いることも好ましい。
上述したポリフルオロアルキルアルコール誘導体とシラン誘導体とを反応させる際の具体的な条件は、格別限定されないが、ポリフルオロアルキルアルコール誘導体とシラン誘導体の重量比を、ポリフルオロアルキルアルコール誘導体:シラン誘導体=99〜1:1〜99の範囲とした条件で反応させることが好ましい。
また、かかる反応は、触媒の存在下で進行させることも好ましい。触媒としては、例えば、塩基性触媒等を好適に用いることができる。塩基性触媒としては、格別限定されないが、例えば、トリエチルアミン等を好ましく例示できる。
本発明の表面改質剤は、以上に説明した本発明のポリフルオロアルキルポリマーを含むことにより、改質の対象となる表面に、撥水撥油性及び防汚性等を付与することができる。更に、このような特性を、高い耐久性で保持することができる。
表面改質剤は、ポリフルオロアルキルポリマーの末端加水分解性基を予め公知の方法により部分的に加水分解し、縮合させて得られる部分加水分解縮合物を含んでいてもよい。
表面処理剤には、必要に応じて、加水分解縮合触媒、例えば、有機錫化合物(ジブチル錫ジメトキシド、ジラウリン酸ジブチル錫など)、有機チタン化合物(テトラn−ブチルチタネートなど)、有機酸(酢酸、メタンスルホン酸や、フッ素変性カルボン酸など)、無機酸(塩酸、硫酸など)を添加してもよい。これらの中でも、酸(有機酸、無機酸)が好ましく、特に、トリフルオロ酢酸や塩酸などが好ましい。
表面改質剤の形態は、格別限定されず、固体状、液体状等の形態を有することができるが、改質の対象となる表面への付与を容易にする観点で、液体状の形態を有することが好ましい。
表面改質剤は、溶媒を含有することが好ましい。溶媒は、ポリフルオロアルキルポリマーを溶解又は分散させることができるものであることが好ましく、均一に溶解させることができるものであることが、より好ましい。
このような溶媒は、格別限定されないが、例えば、水、有機溶剤、フッ素原子を含む化合物からなる溶剤(フッ素系溶剤という場合がある。)などを好ましく例示でき、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機溶剤は、格別限定されないが、例えば、アルコール系溶剤(メタノール、エタノール、プロパノールなど)、炭化水素系溶剤(石油ベンジン、ミネラルスピリッツ、トルエン、キシレンなど)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)等を好ましく例示することができる。
フッ素系溶剤は、格別限定されないが、例えば、フッ素変性脂肪族炭化水素系溶剤(パーフルオロヘプタン、パーフルオロクタンなど)、フッ素変性芳香族炭化水素系溶剤(m−キシレンヘキサフルオライド、ベンゾトリフルオライド、1,3トリフルオロメチルベンゼンなど)、フッ素変性エーテル系溶剤(メチルパーフルオロブチルエーテル、エチルパーフルオロブチルエーテル、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)など)、フッ素変性アルキルアミン系溶剤(パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリペンチルアミンなど)を好ましく例示できる。また、市販されているフッ素系溶剤としては、例えば、「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)等を好ましく例示できる。
表面処理剤は、刷毛塗り、ディッピング、スプレー、蒸着処理など公知の方法で基材に施与することができる。
表面改質剤は、例えば、基材の表面に、水や油を弾く性質を付与する撥水撥油剤であり得る。
また、表面改質剤は、例えば、表面への汚れの付着を防止する、又は付着した汚れを剥離し易くする防汚剤であり得る。防汚剤は、例えば、油性又は水性インクの付着防止及び剥離促進や、指紋の付着防止及び剥離促進を実現することができる。
また、表面改質剤は、より具体的には、例えば、離型剤、ウォーターバリア剤、オイルバリア剤等であり得る。離型剤とは、例えば、成形されたゴムや樹脂等の部材を、成形用の型から剥離する際の剥離を容易にする離型層を形成するもの等を指す。
表面改質の対象となる表面の材質は、格別限定されず、樹脂、ガラス、石材、金属等を好ましく例示できる。
このような表面を備えた基材としては、格別限定されないが、インプリンティング用金型、射出成型用金型、採光部材、光学部材(反射防止膜、光学フィルター、光学レンズ、眼鏡レンズ、ビームスプリッター、プリズム、鏡等)、太陽電池、タッチパネル、感光ドラム、定着ドラム、輸送機材用窓ガラス、建築用窓ガラス、各種フィルム(フィルムコンデンサ、ガラス窓用反射防止フィルム等)、ディスプレイ(液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、プロジェクションテレビ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ等)の表示画面の表面に適用される光学機能性部材、ディスプレイの表示画面の表面に該光学機能性部材を貼り合わせた表示装置等が挙げられる。
本発明のポリフルオロアルキルポリマーは、上述した通り、表面改質剤の有効成分として機能し得るものであり、具体的には、改質の対象となる表面に、撥水撥油性及び防汚性等を付与することができる。従って、本発明のポリフルオロアルキルポリマーは、撥水撥油層形成材料、防汚層形成材料、離型層形成材料等ということもできる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
1.ポリフルオロアルキルポリマー
(実施例1)
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、下記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(1)40.0g(41ミリモル)、下記シラン誘導体(1)10.9g(67ミリモル)、及び、塩基性触媒としてトリエチルアミン0.02g(0.2ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温70℃下で17時間加熱を行い、反応生成物(合成物)50.9gを得た。
(実施例1)
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、下記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(1)40.0g(41ミリモル)、下記シラン誘導体(1)10.9g(67ミリモル)、及び、塩基性触媒としてトリエチルアミン0.02g(0.2ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温70℃下で17時間加熱を行い、反応生成物(合成物)50.9gを得た。
<ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(1)>
C3F7O(CF(CF3)CF2O)4CF(CF3)CH2OH
C3F7O(CF(CF3)CF2O)4CF(CF3)CH2OH
図1に、上記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(1)の1H−NMR(aceton−d6, TMS)チャートを示した。
<シラン誘導体(1)>;3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン
OCN(CH2)3Si(OC2H5)3
OCN(CH2)3Si(OC2H5)3
得られた合成物の、1H−NMR(aceton−d6, TMS)チャートを図2に示した。−OH(5.3ppm)の消失、及び、NHCOO−(6.8ppm)を確認し、次式で示される化合物(合成物(1))であることが確認された。収率は、99.8%と算出された。
<合成物(1)>
C3F7O(CF(CF3)CF2O)4CF(CF3)CH2OCONH(CH2)3Si(OC2H5)3
C3F7O(CF(CF3)CF2O)4CF(CF3)CH2OCONH(CH2)3Si(OC2H5)3
1H−NMR(aceton−d6, TMS)
δ5.3ppm; −CH2OH
δ6.8ppm; −OCONH−
δ5.3ppm; −CH2OH
δ6.8ppm; −OCONH−
上記合成物(1)は、上述した一般式(1)において、m、R1、R2、R3を下記の条件とした化合物に相当する。
m=4
R1:メチレン基(炭素数1)
R2:n−プロピレン基(炭素数3)
R3:何れもエチル基(炭素数2)
R1:メチレン基(炭素数1)
R2:n−プロピレン基(炭素数3)
R3:何れもエチル基(炭素数2)
(実施例2)
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、上記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(1)42.4g(43ミリモル)、及び、下記シラン誘導体(2)9.6g(47ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温70℃下で5時間加熱を行い、反応生成物(合成物)49.0gを得た。
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、上記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(1)42.4g(43ミリモル)、及び、下記シラン誘導体(2)9.6g(47ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温70℃下で5時間加熱を行い、反応生成物(合成物)49.0gを得た。
<シラン誘導体(2)>;3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン
OCN(CH2)3Si(OCH3)3
OCN(CH2)3Si(OCH3)3
得られた合成物の、1H−NMR(aceton−d6, TMS)チャートを図3に示した。−OH(5.3ppm)の消失、及び、NHCOO−(6.7ppm)を確認し、次式で示される化合物(合成物(2))であることが確認された。収率は、94.2%と算出された。
<合成物(2)>
C3F7O(CF(CF3)CF2O)4CF(CF3)CH2OCONH(CH2)3Si(OCH3)3
C3F7O(CF(CF3)CF2O)4CF(CF3)CH2OCONH(CH2)3Si(OCH3)3
1H−NMR(aceton−d6, TMS)
δ5.3ppm; −CH2OH
δ6.7ppm; −OCONH−
δ5.3ppm; −CH2OH
δ6.7ppm; −OCONH−
上記合成物(2)は、上述した一般式(1)において、m、R1、R2、R3を下記の条件とした化合物に相当する。
m=4
R1:メチレン基(炭素数1)
R2:n−プロピレン基(炭素数3)
R3:何れもメチル基(炭素数1)
R1:メチレン基(炭素数1)
R2:n−プロピレン基(炭素数3)
R3:何れもメチル基(炭素数1)
(実施例3)
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、下記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(2)47.9g(99ミリモル)、及び、上記シラン誘導体(2)22.5g(110ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温60℃下で6時間加熱を行い、反応生成物(合成物)67.9gを得た。
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、下記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(2)47.9g(99ミリモル)、及び、上記シラン誘導体(2)22.5g(110ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温60℃下で6時間加熱を行い、反応生成物(合成物)67.9gを得た。
<ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(2)>
C3F7O(CF(CF3)CF2O)CF(CF3)CH2OH
C3F7O(CF(CF3)CF2O)CF(CF3)CH2OH
図4に、上記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(2)の1H−NMR(aceton−d6, TMS)チャートを示した。
得られた合成物の、1H−NMR(aceton−d6, TMS)チャートを図5に示した。−OH(5.3ppm)の消失、及び、NHCOO−(5.8ppm)を確認し、次式で示される化合物(合成物(3))であることが確認された。収率は、96.4%と算出された。
<合成物(3)>
C3F7O(CF(CF3)CF2O)CF(CF3)CH2OCONH(CH2)3Si(OCH3)3
C3F7O(CF(CF3)CF2O)CF(CF3)CH2OCONH(CH2)3Si(OCH3)3
1H−NMR(aceton−d6, TMS)
δ5.3ppm; −CH2OH
δ5.8ppm; −OCONH−
δ5.3ppm; −CH2OH
δ5.8ppm; −OCONH−
上記合成物(3)は、上述した一般式(1)において、m、R1、R2、R3を下記の条件とした化合物に相当する。
m=1
R1:メチレン基(炭素数1)
R2:n−プロピレン基(炭素数3)
R3:何れもメチル基(炭素数1)
R1:メチレン基(炭素数1)
R2:n−プロピレン基(炭素数3)
R3:何れもメチル基(炭素数1)
(実施例4)
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、下記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(3)15.0g(5ミリモル)、及び、上記シラン誘導体(2)1.2g(6ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温86℃下で7時間加熱を行い、反応生成物(合成物)16.0gを得た。
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、下記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(3)15.0g(5ミリモル)、及び、上記シラン誘導体(2)1.2g(6ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温86℃下で7時間加熱を行い、反応生成物(合成物)16.0gを得た。
<ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(3)>
C3F7O(CF(CF3)CF2O)18CF(CF3)CH2OH
C3F7O(CF(CF3)CF2O)18CF(CF3)CH2OH
図6に、上記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(3)の1H−NMR(CDCL3, TMS)チャートを示した。
得られた合成物の、1H−NMR(CDCL3, TMS)チャートを図7に示した。−OH(3.6ppm)の消失、及び、NHCOO−(3.5ppm)を確認し、次式で示される化合物(合成物(4))であることが確認された。収率は、98.8%と算出された。
<合成物(4)>
C3F7O(CF(CF3)CF2O)18CF(CF3)CH2OCONH(CH2)3Si(OCH3)3
C3F7O(CF(CF3)CF2O)18CF(CF3)CH2OCONH(CH2)3Si(OCH3)3
1H−NMR(CDCL3, TMS)
δ3.6ppm; −CH2OH
δ3.5ppm; −OCONH−
δ3.6ppm; −CH2OH
δ3.5ppm; −OCONH−
上記合成物(4)は、上述した一般式(1)において、m、R1、R2、R3を下記の条件とした化合物に相当する。
m=18
R1:メチレン基(炭素数1)
R2:n−プロピレン基(炭素数3)
R3:何れもメチル基(炭素数1)
R1:メチレン基(炭素数1)
R2:n−プロピレン基(炭素数3)
R3:何れもメチル基(炭素数1)
(参考例1)
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、下記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(4)24.8g(94ミリモル)、及び、上記シラン誘導体(2)22.5g(110ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温60℃下で6時間加熱を行い、反応生成物(合成物)47.1gを得た。
撹拌機、温度調整手段を備えた容量200mlの反応容器に、下記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(4)24.8g(94ミリモル)、及び、上記シラン誘導体(2)22.5g(110ミリモル)を仕込み、スターラーで撹拌した後、内温60℃下で6時間加熱を行い、反応生成物(合成物)47.1gを得た。
<ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(4)>
C4F9CH2CH2OH
C4F9CH2CH2OH
図8に、上記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体(4)の1H−NMR(CDCL3, TMS)チャートを示した。
得られた合成物の、1H−NMR(CDCL3, TMS)チャートを図9に示した。−OH(3.2ppm)の消失、及び、NHCOO−(5.7ppm)を確認し、次式で示される化合物(合成物(5))であることが確認された。収率は、99.6%と算出された。
<合成物(5)>:参考化合物
C4F9CH2CH2OCONH(CH2)3Si(OCH3)3
C4F9CH2CH2OCONH(CH2)3Si(OCH3)3
1H−NMR(CDCL3, TMS)
δ3.2ppm; −CH2OH
δ5.7ppm; −OCONH−
δ3.2ppm; −CH2OH
δ5.7ppm; −OCONH−
以上の結果を表1に示す。
2.表面改質剤
(実施例5)
<塗布液の調製>
実施例1で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(1))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
(実施例5)
<塗布液の調製>
実施例1で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(1))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<試験片の作製>
得られた塗布液0.5gを、2cm×5cmのガラス板にスピンコーターを用いて塗布し、60℃、湿度80%の雰囲気下で、2時間以上乾燥させて、試験片を得た。
得られた塗布液0.5gを、2cm×5cmのガラス板にスピンコーターを用いて塗布し、60℃、湿度80%の雰囲気下で、2時間以上乾燥させて、試験片を得た。
(実施例6)
<塗布液の調製>
実施例2で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(2))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、1mol/Lに調整したトリフルオロ酢酸水溶液40mg、及び、メタノール5ml(3.96g)を、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<塗布液の調製>
実施例2で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(2))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、1mol/Lに調整したトリフルオロ酢酸水溶液40mg、及び、メタノール5ml(3.96g)を、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<試験片の作製>
上記塗布液を用いたこと以外は実施例5と同様にして試験片を得た。
上記塗布液を用いたこと以外は実施例5と同様にして試験片を得た。
(実施例7)
<塗布液の調製>
実施例2で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(2))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<塗布液の調製>
実施例2で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(2))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<試験片の作製>
上記塗布液を用いたこと以外は実施例5と同様にして試験片を得た。
(実施例8)
<塗布液の調製>
実施例3で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(3))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<塗布液の調製>
実施例3で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(3))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<試験片の作製>
上記塗布液を用いたこと以外は実施例5と同様にして試験片を得た。
上記塗布液を用いたこと以外は実施例5と同様にして試験片を得た。
(実施例9)
<塗布液の調製>
実施例4で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(4))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<塗布液の調製>
実施例4で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(4))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<試験片の作製>
上記塗布液を用いたこと以外は実施例5と同様にして試験片を得た。
上記塗布液を用いたこと以外は実施例5と同様にして試験片を得た。
(比較例1)
<塗布液の調製>
参考例1で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(5))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<塗布液の調製>
参考例1で得られたポリフルオロアルキルポリマー(合成物(5))0.1g、フッ素系溶剤「バートレルXF」(三井・デュポン フロロケミカル社製)99.9g、及び、0.05mol/L塩酸水溶液40mgを、容積200mlの反応容器に仕込み、室温で30分間、撹拌混合を行い、混合溶液(塗布液)を得た。
<試験片の作製>
上記塗布液を用いたこと以外は実施例5と同様にして試験片を得た。
上記塗布液を用いたこと以外は実施例5と同様にして試験片を得た。
3.評価方法
実施例5〜9及び比較例1において得られた試験片を、下記の評価方法で評価した。
実施例5〜9及び比較例1において得られた試験片を、下記の評価方法で評価した。
・撥水撥油性(静的接触角)
撥水撥油性を評価する指標として、静的接触角の測定を行った。
試験片の表面改質された面(即ち、上記塗布液が塗布された面)において、水の静的接触角及びn−ヘキサデカンの静的接触角を、共和界面化学社製「Drop Master DM500」を用いて、セシルドロップ法により測定した。
撥水撥油性を評価する指標として、静的接触角の測定を行った。
試験片の表面改質された面(即ち、上記塗布液が塗布された面)において、水の静的接触角及びn−ヘキサデカンの静的接触角を、共和界面化学社製「Drop Master DM500」を用いて、セシルドロップ法により測定した。
・防汚性(インク弾き性、インク拭き取り性)
防汚性を評価する指標として、インク弾き性、インク拭き取り性を観察した。
防汚性を評価する指標として、インク弾き性、インク拭き取り性を観察した。
<耐インク性(インク弾き性)>
試験片の表面改質された面(即ち、上記塗布液が塗布された面)に、油性インクマーカー「ZEBRA社製ハイマッキー1mm」を用いて線を引き、これを目視で観察し、下記の評価基準で評価した。
試験片の表面改質された面(即ち、上記塗布液が塗布された面)に、油性インクマーカー「ZEBRA社製ハイマッキー1mm」を用いて線を引き、これを目視で観察し、下記の評価基準で評価した。
A:インクが弾かれて、独立した多数の油滴になり、線が描画できない。
B:インクが弾かれて、多数の油滴が形成されるが、一部が互いに繋がっている。
C:インクによる連続的な線が描画できる。
B:インクが弾かれて、多数の油滴が形成されるが、一部が互いに繋がっている。
C:インクによる連続的な線が描画できる。
なお、上記A、Bの基準を満たす場合は、インクを弾く性質が強く、表面の特性がインクの影響を受けにくいため、耐久性が高いと評価することができる。
<インク拭き取り性>
上記「<インク弾き性>」において描画された線(あるいは、インクが弾かれた結果としての油的)を1分間放置した後、これをティッシュペーパーにて拭き取った後の表面を目視で観察し、下記の評価基準で評価した。
上記「<インク弾き性>」において描画された線(あるいは、インクが弾かれた結果としての油的)を1分間放置した後、これをティッシュペーパーにて拭き取った後の表面を目視で観察し、下記の評価基準で評価した。
A:容易にインクを拭き取ることができる。
B:強く力を入れることによってインクを拭き取ることができる。
C:強く力を入れてもインクを拭き取ることができず、インクが残留する。
B:強く力を入れることによってインクを拭き取ることができる。
C:強く力を入れてもインクを拭き取ることができず、インクが残留する。
以上の結果を表2に示す。
Claims (7)
- 下記一般式(1)で表されることを特徴とするポリフルオロアルキルポリマー。
一般式(1)
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OCONHR2Si(OR3)3
(上記一般式(1)において、R1、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、mは1から50の整数である。) - 下記一般式(2)で表されるポリフルオロアルキルアルコール誘導体と、下記一般式(3)で表されるシラン誘導体との反応により得られたことを特徴とする請求項1記載のポリフルオロアルキルポリマー。
一般式(2)
C3F7O(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)R1OH
(上記一般式(2)において、R1は炭素数1〜10のアルキレン基であり、mは1から50の整数である。)
一般式(3)
R4R2Si(OR3)3
(上記一般式(3)において、R2は炭素数1〜10のアルキレン基であり、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、R4はイソシアネート基である。) - 前記ポリフルオロアルキルアルコール誘導体と前記シラン誘導体の重量比を、ポリフルオロアルキルアルコール誘導体:シラン誘導体=99〜1:1〜99の範囲で配合して、前記反応により得られたことを特徴とする請求項2記載のポリフルオロアルキルポリマー。
- 請求項1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーを含むことを特徴とする表面改質剤。
- 請求項1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーからなることを特徴とする撥水撥油層形成材料。
- 請求項1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーからなることを特徴とする防汚層形成材料。
- 請求項1〜3の何れかに記載のポリフルオロアルキルポリマーからなることを特徴とする離型層形成材料。
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