JPWO2015141721A1 - エンジンの動弁装置 - Google Patents

エンジンの動弁装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2015141721A1
JPWO2015141721A1 JP2016508762A JP2016508762A JPWO2015141721A1 JP WO2015141721 A1 JPWO2015141721 A1 JP WO2015141721A1 JP 2016508762 A JP2016508762 A JP 2016508762A JP 2016508762 A JP2016508762 A JP 2016508762A JP WO2015141721 A1 JPWO2015141721 A1 JP WO2015141721A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
cam follower
backward
camshaft
slider
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016508762A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6255480B2 (ja
Inventor
拓朗 神近
拓朗 神近
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
Publication of JPWO2015141721A1 publication Critical patent/JPWO2015141721A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6255480B2 publication Critical patent/JP6255480B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L13/00Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations
    • F01L13/0015Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque
    • F01L13/0036Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque the valves being driven by two or more cams with different shape, size or timing or a single cam profiled in axial and radial direction
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/12Transmitting gear between valve drive and valve
    • F01L1/18Rocking arms or levers
    • F01L1/185Overhead end-pivot rocking arms
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L13/00Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations
    • F01L13/0015Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque
    • F01L13/0036Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque the valves being driven by two or more cams with different shape, size or timing or a single cam profiled in axial and radial direction
    • F01L2013/0052Modifications of valve-gear to facilitate reversing, braking, starting, changing compression ratio, or other specific operations for optimising engine performances by modifying valve lift according to various working parameters, e.g. rotational speed, load, torque the valves being driven by two or more cams with different shape, size or timing or a single cam profiled in axial and radial direction with cams provided on an axially slidable sleeve
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L2305/00Valve arrangements comprising rollers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)

Abstract

カムシャフト本体と、第1のカムと、第2のカムと、ロッカーアーム(5)とを備える。第1のカムと第2のカムのバルブリフト量が共に0であるときにカムシャフト本体の回転を軸線方向の往復運動に変換してロッカアーム(5)に伝達し、ロッカーアーム(5)を軸線方向に駆動する駆動装置(6)を備える。駆動装置(6)は、カムシャフト本体の外周部に設けられた前進用カムおよび後退用カムと、前進用カムおよび後退用カムをカムシャフト本体の径方向の一方と他方とから挟む一対のアーム(45,46)を有するスライダ(42)を備える。一方のアームに保持され、前進用カムに選択的に接触する前進用カムフォロアと、他方のアームに保持され、後退用カムに選択的に接触する後退用カムフォロア(48)とを備える。前進用カムと後退用カムとを動力源として運転形態を切替える駆動装置を備えるエンジンの動弁装置をカムシャフトの軸線方向にコンパクトに形成する。

Description

本発明は、バルブリフト特性が異なる複数のカムを切替える機能を有する多気筒エンジンの動弁装置に関する。
車両に搭載される近年のエンジンとしては、運転中に運転形態を切替えることが可能なものがある。切替えられる運転形態は、燃料消費量や出力特性などが異なる二つの運転形態である。運転形態の切替えは、吸気弁や排気弁を駆動する動弁装置を使用して行われることが多い。
運転形態を切替えることが可能な従来の動弁装置としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に開示された動弁装置は、カムシャフトと、このカムシャフトと吸気弁または排気弁との間で駆動力を伝達するロッカーアームと、運転形態を切替えるための駆動装置とを備えている。カムシャフトには、吸気弁または排気弁を駆動するための第1のカムおよび第2のカムと、運転形態を切替えるための前進用カムおよび後退用カムとが設けられている。第1のカムと第2のカムは、バルブリフト量が異なる形状に形成されている。これらの第1のカムおよび第2のカムと、ロッカーアームとのうちいずれか一方は、カムシャフトの軸線方向に移動自在に構成されている。
前進用カムと後退用カムは、それぞれ螺旋状に形成されたカム溝によって構成されており、カムシャフトの軸線方向に並べて配設されている。前進用カムの螺旋は、カムシャフトの外周面に沿って軸線方向の一方と回転方向とに延びている。後退用カムの螺旋は、カムシャフトの外周面に沿って軸線方向の他方と回転方向とに延びている。すなわち、前進用カムと後退用カムとは、螺旋の延びる方向が逆方向となる形状に形成されている。
駆動装置は、前進用カムに選択的に接触する前進用カムフォロアと、後退用カムに選択的に接触する後退用カムフォロアとを備えている。前進用カムフォロアと後退用カムフォロアは、第1のカムおよび第2のカムと、ロッカーアームとのうちいずれか一方に連結されている。
この駆動装置の前進用カムフォロアが前進用カムに接触する状態においては、第1のカムおよび第2のカムと、ロッカーアームとのうちいずれか一方がカムシャフトの軸線方向の一方に移動する。後退用カムフォロアが後退用カムに接触することによって、第1のカムおよび第2のカムと、ロッカーアームとのうちいずれか一方がカムシャフトの軸線方向の他方に移動する。このため、第1のカムがロッカーアームに接触する第1の運転形態と、第2のカムがロッカーアームに接触する第2の運転形態とが切り替えられる。このように運転形態が切り替えられる時期は、吸気弁または排気弁が閉じている時期である。
特開2010−249123号公報
特許文献1に記載されている従来のエンジンの動弁装置では、カムシャフトの軸線方向に大型化するという問題があった。この理由は、前進用カムと後退用カムとがカムシャフトの軸線方向に並べて設けられており、カムシャフトが軸線方向に長く形成されるからである。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、前進用カムと後退用カムとを動力源として運転形態を切替える駆動装置を備えているにもかかわらず、カムシャフトの軸線方向にコンパクトに形成されたエンジンの動弁装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係るエンジンの動弁装置は、シリンダヘッドに回転自在に支持されたカムシャフト本体と、前記カムシャフト本体の吸気弁または排気弁と対応する位置に設けられた第1のカムと、前記第1のカムとはバルブリフト特性が異なる形状に形成され、前記第1のカムと前記カムシャフト本体の軸線方向に隣り合う位置に設けられた第2のカムと、前記カムシャフト本体と平行なロッカーシャフトを中心として揺動自在に支持されるとともに前記軸線方向に移動自在に支持され、前記第1のカムまたは第2のカムと吸気弁または排気弁との間に介在するロッカーアームと、前記カムシャフト本体の回転を前記軸線方向の往復運動に変換して前記ロッカアームに伝達し、前記第1のカムと前記第2のカムのバルブリフト量が共に0であるときに前記ロッカーアームに前記軸線方向へ推力を加え、このロッカーアームを前記第1のカムと接触する第1の位置と前記第2のカムに接触する第2の位置とのいずれか一方の位置に位置付ける駆動装置とを備え、前記駆動装置は、前記カムシャフト本体の外周部に設けられ、前記軸線方向の一方と前記カムシャフト本体の回転方向とに延びる傾斜部を有する前進用カムと、前記カムシャフト本体の外周部における前記前進用カムと前記カムシャフト本体の周方向に並ぶ位置に設けられ、前記軸線方向の他方と前記回転方向とに延びる傾斜部を有する後退用カムと、前記前進用カムおよび後退用カムを前記カムシャフト本体の径方向の一方と他方とからそれぞれ挟む一対のアームを有しかつ前記ロッカーアームに連結されたスライダと、前記スライダの前記一対のアームのうちの一方のアームに保持され、前記前進用カムに選択的に接触する前進用カムフォロアと、前記スライダの前記一対のアームのうちの他方のアームに保持され、前記後退用カムに選択的に接触する後退用カムフォロアとを備えるものである。
本発明に係る動弁装置において、エンジンの運転形態を切替えるためには、前進用カムフォロアを前進用カムに接触させるか、後退用カムフォロアを後退用カムに接触させる。前進用カムまたは後退用カムは、カムシャフト本体と一体に回転することにより、所定の切替時期に前進用カムフォロアまたは後退用カムフォロアをカムシャフト本体の軸線方向の一方または他方に押す。この押圧動作は、第1のカムと第2のカムのバルブリフト量が共に0になる期間内(吸気弁または排気弁が閉じている期間内)に行われる。
前進用カムフォロアまたは後退用カムフォロアがカムシャフト本体の軸線方向に押されることにより、スライダと、このスライダに連結されたロッカーアームとが一体となってカムシャフト本体の軸線方向の一方または他方に移動する。
ロッカーアームは、このようにスライダと一体に移動することによって、第1の位置または第2の位置に位置付けられる。ロッカーアームが第1の位置に位置付けられると、第1のカムがロッカーアームに接触し、第1のカムによって規定されるバルブリフト特性に基づいて吸気弁または排気弁が動作する。
一方、ロッカーアームが第2の位置に位置付けられると、第2のカムがロッカーアームに接触し、第2のカムによって規定されるバルブリフト特性に基づいて吸気弁または排気弁が動作する。すなわち、ロッカーアームが第1の位置から第2の位置へ移動したり、あるいは第2の位置から第1の位置に移動することにより、運転形態が切替えられる。切替えられる運転形態としては、出力特性や燃料消費量などが異なる2つの運転形態である。
本発明に係るエンジンの動弁装置においては、前進用カムと後退用カムとがカムシャフト本体の周方向に並ぶ位置に設けられている。このため、この動弁装置におけるカムシャフト本体の軸線方向に推力を発生させる駆動装置は、前進用カムと後退用カムとがカムシャフト本体の軸線方向に並べて配置されている動弁装置と較べると、カムシャフト本体の軸線方向の長さを短く形成することができる。
したがって、本発明によれば、前進用カムと後退用カムとを動力源として運転形態を切替える駆動装置を備えているにもかかわらず、カムシャフトの軸線方向にコンパクトに形成されたエンジンの動弁装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるエンジンの動弁装置の正面図である。同図においては、この動弁装置が装備されるシリンダヘッドの一部を破断した状態で描いてある。 図2は、第1の実施の形態による動弁装置の側面図である。 図3は、第1の実施の形態によるカムシャフトの側面図である。 図4は、第1の実施の形態によるカムシャフトの断面図である。図4は、図3におけるIV−IV線断面図である。 図5は、第1の実施の形態によるカムシャフトの回転角とバルブリフト量の関係を示すグラフである。 図6Aは、第1の実施の形態による前進用カムと後退用カムの構成を示す左側面図である。 図6Bは、第1の実施の形態による前進用カムと後退用カムの構成を示す断面図である。 図6Cは、第1の実施の形態による前進用カムと後退用カムの構成を示す右側面図である。 図6Dは、前進用カムと後退用カムとを仮に同一平面上に展開させて示す展開図である。 図7は、第1の実施の形態によるスライダと連結部材の斜視図である。 図8は、第1の実施の形態によるスライダの正面図で、同図は後退用アームの先端部を破断した状態で描いてある。 図9Aは、第1の実施の形態によるスライダにおける前進用カムフォロアまたは後退用カムフォロアを支持する部分の断面図で、前進用カムフォロアまたは後退用カムフォロアが使用位置に位置している状態を示す。 図9Bは、第1の実施の形態によるスライダにおける前進用カムフォロアまたは後退用カムフォロアを支持する部分の断面図で、前進用カムフォロアまたは後退用カムフォロアが中間位置に位置している状態を示す。 図9Cは、第1の実施の形態によるスライダにおける前進用カムフォロアまたは後退用カムフォロアを支持する部分の断面図で、前進用カムフォロアまたは後退用カムフォロアが退避位置に位置している状態を示す。 図10Aは、第1の実施の形態による押圧機構の右側面図である。 図10Bは、第1の実施の形態による押圧機構の正面図である。 図10Cは、第1の実施の形態による押圧機構の左側面図である。 図10Dは、第1の実施の形態による押圧機構の底面図である。 図11は、図10AにおけるXI−XI線断面図である。 図12は、図10AにおけるXII−XII線断面図である。 図13は、図10BにおけるXIII−XIII線断面図である。 図14は、図10BにおけるXIV−XIV線断面図である。 図15Aは、第1の実施の形態によるストッパと移動部材の一部を拡大して示す断面図で、移動部材が移動する以前の状態を示す。 図15Bは、第1の実施の形態によるストッパと移動部材の一部を拡大して示す断面図で、移動部材が第1のストッパ本体に当接した状態を示す。 図16は、第1の実施の形態による動弁装置と駆動装置の斜視図である。 図17は、第1の実施の形態による制御装置の構成を示すブロック図である。 図18Aは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、アクチュエータ部分の断面図である。図18Aの破断位置は、図13と同一である。 図18Bは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、ストッパーの支軸部分の断面図である。図18Bの破断位置は、図14と同一である。 図19Aは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するためのアクチュエータ部分の断面図である。図19Aの破断位置は、図13と同一である。 図19Bは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するためのストッパーの支軸部分の断面図である。図19Bの破断位置は、図14と同一である。 図20は、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、ストッパーの支軸部分の断面図である。図20の破断位置は、図14と同一である。 図21は、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、ストッパーの支軸部分の断面図である。図21の破断位置は、図14と同一である。 図22は、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、ストッパーの支軸部分の断面図である。図22の破断位置は、図14と同一である。 図23Aは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、アクチュエータ部分の断面図である。図23Aの破断位置は、図13と同一である。 図23Bは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、ストッパーの支軸部分の断面図である。図23Bの破断位置は、図14と同一である。 図24Aは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、アクチュエータ部分の断面図である。図24Aの破断位置は、図13と同一である。 図24Bは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、ストッパーの支軸部分の断面図である。図24Bの破断位置は、図14と同一である。 図25Aは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、アクチュエータ部分の断面図である。図25Aの破断位置は、図13と同一である。 図25Bは、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、ストッパーの支軸部分の断面図である。図25B)の破断位置は、図14と同一である。 図26は、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、ストッパーの支軸部分の断面図である。図26の破断位置は、図14と同一である。 図27は、第1の実施の形態による押圧機構の動作を説明するための、ストッパーの支軸部分の断面図である。図27の破断位置は、図14と同一である。 図28Aは、第2の実施の形態による係合部材を説明するための、スライダの正面図である。 図28Bは、第2の実施の形態による係合部材を説明するための、後退用アームの先端部を示す側面図である。 図28Cは、図28AにおけるC−C線断面図である。 図28Dは、図28BにおけるD−D線断面図である。
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係るエンジンの動弁装置の一実施の形態を図1〜図27によって詳細に説明する。
図1に示すエンジンの動弁装置1は、単気筒あるいは多気筒エンジン用シリンダヘッド2に設けられたカムシャフト3と、このカムシャフト3と吸気弁4との間に介在するロッカーアーム5とを備えている。この実施の形態においては、単気筒エンジンの動弁装置あるいは多気筒エンジンの1つの気筒に用いられる動弁装置について説明する。
カムシャフト3とロッカーアーム5とには、後述する駆動装置6が連結されている。この駆動装置6は、エンジンの出力が相対的に大きくなる第1の運転形態と、出力が相対的に小さくなる第2の運転形態とを切替えるためのものである。これらの運転形態の切替えは、ロッカーアーム5が駆動装置6により駆動されてカムシャフト3の軸線方向に移動することにより行われる。
本発明は、図1に示す吸気弁用動弁装置1と、排気弁7を駆動するための排気弁用動弁装置(図示せず)の両方に適用される。本発明が適用された排気弁用動弁装置は、本発明が適用された吸気弁用動弁装置1と同一構造のものである。このため、この実施形態においては、吸気弁用動弁装置1のみについて図示および説明を行い、排気弁用動弁装置の図示および説明を省略した。
吸気弁4は、図2に示すように、1気筒当たり2本設けられている。これらの吸気弁4は、シリンダヘッド2(図1参照)の吸気ポート11を開閉する弁体4aと、この弁体4aからシリンダヘッド2の動弁室12内に延びるバルブステム4bとによって構成されている。バルブステム4bは、シリンダヘッド2にバルブステムガイド13によって移動自在に支持されている。バルブステム4bの先端部とシリンダヘッド2との間には、吸気弁4を閉じる方向に付勢するバルブスプリング14が設けられている。バルブステム4bの先端部には、キャップ状のシム4cが設けられている。
吸気ポート11は、シリンダヘッド2の内部で二又状に分岐する形状に形成されている。この吸気ポート11の上流端は、シリンダヘッド2の側部に開口している。吸気ポート11の2つの下流端は、それぞれ燃焼室15に開口している。燃焼室15の中央部には点火プラグ16が設けられている。
カムシャフト3は、図示していないクランクシャフトの回転が伝動装置(図示せず)を介して伝達されることにより回転する。この実施の形態によるカムシャフト3は、図3に示すように、棒状に形成されたカムシャフト本体21と、吸気弁4毎の動弁用カム22と切替用カム23とを備えている。動弁用カム22と切替用カム23は、カムシャフト本体21における各吸気弁4と対応する位置にそれぞれ設けられている。1気筒あたり2つある動弁用カム22,22は、互いに隣り合う状態で並べられている。1気筒あたり2つある切替用カム23,23は、2つの動弁用カム22を両側から挟む位置に設けられている。
カムシャフト本体21は、シリンダヘッド2の軸受部24に回転自在に支持されている。このカムシャフト本体21にクランク軸の回転を伝達する伝動装置は、カムシャフト本体21の軸線方向の一端部に接続されている。以下においては、カムシャフト本体21における伝動装置が接続される一端部を便宜上、前端部21aとし、他端部を便宜上、後端部21bとして説明する。また、以下においては、カムシャフト本体21の前端部21a側を単に前側と呼称し、後端部21b側を単に後側と呼称する。前側は、図2においては右側で、図2中に符号Fを付して示す。後側は、図2においては左側で、図2中に符号Bを付して示す。
動弁用カム22,22は、後述するロッカーアーム5と接触するものである。これらの動弁用カム22は、それぞれカムシャフト本体21の軸線方向に隣り合う第1のカム25と第2のカム26とによって構成されている。これらの第1のカム25と第2のカム26とのうち、いずれか一方のカムと吸気弁4との間に後述するロッカーアーム5が介在される。第1のカム25は、第1の運転形態が採られるときにロッカーアーム5と接触する。第2のカム26は、第2の運転形態が採られるときにロッカーアーム5と接触する。
2つの動弁用カム22の各々の第1のカム25は、同一の形状に形成されている。第1のカム25は、図4に示すように、ベース円部25aと頂部25bとを有している。ベース円部25aは、吸気弁4が閉じているときに使用され、頂部25bは、吸気弁4を開閉するときに使用される。ベース円部25aは、カムシャフト本体21と同一軸線上に位置する円柱の一部となる形状に形成されている。頂部25bは、ベース円部25aから径方向の外側へ断面山形状に突出する形状に形成されている。
第1のカム25のカムプロフィールは、図5中に実線で示すように形成されている。図5においては、第1のカム25の頂部25bが後述するロッカーアーム5に接触して吸気弁4が開く期間を「吸気弁開」として示す。また、図5において、第1のカム25のベース円部25aがロッカーアーム5に接触して吸気弁4が閉じる期間を「吸気弁閉」として示す。
2つの動弁用カム22の各々の第2のカム26は、第1のカム25とはバルブリフト特性が異なる形状に形成されている。また、2つの第2のカム26のうち、カムシャフト本体21の前側Fに位置する一方の第2のカム26Aは、第1のカム25と同様にベース円部26Aaと頂部26Abとを有している。ベース円部26Aaの曲率半径は、第1のカム25のベース円部25aの曲率半径と同一である。頂部26Abは、図5中に破線で示すように、第1のカム25の頂部25bよりバルブリフト量が少なくなる形状に形成されている。
2つの第2のカム26のうち、カムシャフト本体21の後側Bに位置する他方の第2のカム26Bは、カムシャフト本体21と同一軸線上に位置する円柱状に形成されている。この第2のカム26Bの曲率半径は、第1のカム25のベース円部25aの曲率半径と同一である。すなわち、この第2のカム26Bは、バルブリフト量が0になる形状に形成されている。このため、第2の運転形態が採られるときは、一方の吸気弁4のバルブリフト量が第1の運転形態の場合と較べて少なくなり、他方の吸気弁4のバルブリフト量が0になる。ここでいう一方の吸気弁4とは、第2のカム26Aにロッカーアーム5を介して接続される吸気弁4である。他方の吸気弁4のバルブリフト量が0になることは、この吸気弁4が全閉状態に保たれ、いわゆる休止状態になることを意味する。
切替用カム23は、駆動装置6の動力源となるものである。この切替用カム23は、図3および図6A〜図6Dに示すように、カムシャフト本体21の大径部27に形成されている。この大径部27は、カムシャフト本体21の他の部位より外径が大きくなる円柱状に形成されている。また、大径部27は、カムシャフト本体21における各動弁用カム22の近傍であって、この動弁用カム22よりカムシャフト本体21の軸端側に配設されている。
切替用カム23は、この大径部27の外周面に開口するカム溝27a(図3参照)からなる前進用カム31と後退用カム32とによって構成されている。前進用カム31と後退用カム32は、一つの大径部27の外周部分に設けられている。後退用カム32は、前進用カム31に対して、大径部27の周方向に並ぶ位置に設けられている。この実施の形態による前進用カム31と後退用カム32とにおけるカムシャフト本体21の回転方向の長さは、図6Bに示すように、大径部27を周方向に2分する長さに形成されている。なお、図6Bは、カムシャフト本体21を前進用カム31と後退用カム32に沿う位置で破断した状態で描いてある。カムシャフト本体21の回転方向は、図6Bにおいては矢印Rで示すように時計方向である。
前進用カム31と後退用カム32は、同一平面上に展開すると図6Dに示す形状になる。図6Dは、図6B中の始点(1)を最上部に位置付けて前進用カム31と後退用カム32とを図6Bにおいて反時計方向に展開したものである。図6B中の点(1)〜(6)と図6D中の点(1)〜(6)は同一地点を示している。
前進用カム31と後退用カム32は、それぞれ後述する3つの機能部によって構成されている。前進用カム31の3つの機能部とは、図6Dの下半部で傾斜する傾斜部33Fと、この傾斜部33Fより回転方向の上流側(図6Dにおいては下側)に形成された直線部34Fと、傾斜部33Fより回転方向の下流側(図6Dにおいては上側)に形成された開始端部35Fである。
後退用カム32の3つの機能部とは、図6Dの上半部で傾斜する傾斜部33Bと、この傾斜部33Bより回転方向の上流側(図6Dにおいては下側)に形成された直線部34Bと、傾斜部33Bより回転方向の下流側(図6Dにおいては上側)に形成された開始端部35Bである。前進用カム31の傾斜部33Fと、後退用カム32の傾斜部33Bは、カムシャフト本体21の軸線方向に推力を発生させるためのものである。
前進用カム31は、図6Dに示すように、同図中に点(4)として示す開始端31aから傾斜開始点31bと傾斜終了点31cとを経て終端31dに至る形状に形成されている。前進用カム31の傾斜部33Fは、回転方向の上流側(図6Dにおいては下側)に向かうにしたがって次第にカムシャフト3の前側(図6Dにおいては右側)に傾斜している。傾斜部33Fの深さは一定である。このため、カムシャフト本体21が回転することにより、前進用カム31の位置は図6Dにおいて大径部27の左側(カムシャフト本体21の後側)から右側(カムシャフト本体21の前側)へ移行する。
前進用カム31の直線部34Fは、傾斜部33Fにおける回転方向の上流端に接続されており、回転方向に直線状に延びている。また、この直線部34Fの深さは、図6Bに示すように、傾斜部33Fから回転方向の上流側に離れるにしたがって次第に浅くなっている。この直線部34Fの上流端(終端31d)は、大径部27の外周面と同一周面上に位置し、後退用カム32の開始端32aを構成している。すなわち、前進用カム31の直線部34Fは、前進用カム31の傾斜部33Fの回転方向における上流端と、後退用カム32の傾斜部33Bの下流端とを接続し、前進用カム31の傾斜部33Fから回転方向の上流側に離れるにしたがって深さが次第に浅くなる。
前進用カム31の開始端部35Fは、図6Bに示すように、回転方向の下流側に向かうにしたがって深さが次第に浅くなる形状に形成されている。開始端部35Fの底の傾斜角は、直線部34Fの底の傾斜角と較べて急峻である。
前進用カム31の開始端31aは、大径部27の外周面と同一周面上に位置し、後退用カム32の終端32dを構成している。
後退用カム32は、図6Dに示すように、開始端32aから傾斜開始点32bと傾斜終了点32cとを経て終端32dに至る形状に形成されている。後退用カム32の傾斜部33Bは、回転方向の上流側に向かうにしたがって次第にカムシャフト3の後側に傾斜している。傾斜部33Bの深さは一定である。このため、カムシャフト本体21が回転することにより、後退用カム32の位置は図6Dにおいて大径部27の右側(カムシャフト本体21の前側)から左側(カムシャフト本体21の後側)へ移行する。
後退用カム32の直線部34Bは、傾斜部33Bにおける回転方向の上流端に接続されており、回転方向に直線状に延びている。また、この直線部34Bの深さは、図6Bに示すように、傾斜部33Bから回転方向の上流側に離れるにしたがって次第に浅くなっている。この直線部34Bの上流端(終端32d)は、大径部27の外周面と同一周面上に位置し、前進用カム31の開始端31aを構成している。後退用カム32の直線部34Bは、後退用カム32の傾斜部33Bの回転方向における上流端と、前進用カム31の傾斜部33Fの下流端とを接続し、後退用カム32の傾斜部33Bから回転方向の上流側に離れるにしたがって深さが次第に浅くなる。
後退用カム32の開始端部35Bは、図6Bに示すように、回転方向の下流側に向かうにしたがって深さが次第に浅くなる形状に形成されている。開始端部35Bの底の傾斜角は、直線部34Bの底の傾斜角と較べて急峻である。後退用カム32の開始端32aは、大径部27の外周面と同一周面上に位置し、前進用カム31の終端31dを構成している。
前進用カム31と後退用カム32とにおいて、傾斜開始点31b,32bから傾斜終了点31c,32cに達するために必要なカムシャフト3の回転角である切替動作角d(図5参照)は、一つの気筒において吸気弁4が閉じている期間に相当するカムシャフト3の回転角を最大として可及的大きく設定することが望ましい。ここでいう吸気弁4が閉じている期間とは、図5中に「吸気弁閉」として示す期間である。
ロッカーアーム5は、図2に示すように、カムシャフト3の動弁用カム22毎(吸気弁4毎)に設けられており、カムシャフト3の近傍に位置するロッカーシャフト36を介してシリンダヘッド2に支持されている。ロッカーシャフト36は、カムシャフト3と平行に延びる状態でシリンダヘッド2に支持されている。
ロッカーアーム5は、図1に示すように、ロッカーシャフト36が一端部を貫通するロッカーアーム本体37と、このロッカーアーム本体37に設けられた押圧子38およびローラ39とによって構成されている。ロッカーアーム本体37は、ロッカーシャフト36にこのロッカーシャフト36を中心として揺動自在かつ軸線方向へ移動自在に支持されている。この実施の形態によるロッカーアーム本体37は、図2に示すように、後述する連結部材41とともにロッカーシャフト36に組み付けられている。
ロッカーアーム5の押圧子38は、吸気弁4の先端部を押圧するためのもので、ロッカーアーム本体37の揺動端部に一体に形成されている。この押圧子38は、図2に示すように、ロッカーシャフト36の軸線方向に所定の長さを有する形状に形成されている。押圧子38の長さは、第1のカム25と第2のカム26の形成間隔以上の長さに形成されている。この形成間隔とは、第1のカム25のカム幅方向(軸線方向)の中心と、第2のカム26のカム幅方向の中心との距離、すなわち両カム25,26の形成ピッチである。
ロッカーアーム5のローラ39は、ロッカーアーム5の中間部分に回転自在に支持されている。ローラ39の軸線は、ロッカーシャフト36の軸線と平行である。このローラ39は、第1のカム25または第2のカム26に接触して回転する位置に設けられている。ローラ39は、ロッカーアーム5が軸線方向の一方に移動することにより、第1のカム25と第2のカム26とのうちいずれか一方のカムに接触する。また、ローラ39は、ロッカーアーム5が軸線方向の他方に移動することにより、他方のカムに接触する。
連結部材41は、ロッカーアーム5と駆動装置6の後述するスライダ42とを連結するためのものである。この連結部材41は、図7に示すように、ロッカーアーム連結部43とスライダ連結部44とによって構成されている。ロッカーアーム連結部43は、ロッカーアーム本体37を挟む一対の板状片43a,43aと、これらの板状片43aどうしを連結する半円筒状の連結板43bとによって構成されている。ロッカーアーム本体37は、一対の板状片43a,43aの間に回動自在に挿入され、連結部材41と一体に軸線方向へ移動する。
スライダ連結部44は、ロッカーシャフト36が回動自在に嵌合する筒体44aと、この筒体44aに形成された切り欠き44bとによって構成されている。筒体44aは、上述した一対の板状片43aおよび連結板43bと一体成型により一体に形成されている。
切り欠き44bは、筒体44aの外周部を周方向の約半分だけ部分的に取り除いた形状に形成されている。なお、連結部材41は、ロッカーアーム5に一体に形成したり、後述するスライダ42に設けることができる。
スライダ42は、カムシャフト3およびロッカーシャフト36に対して軸線方向に移動するもので、図7に示すように、連結部材41の切り欠き44bに嵌る半円状に形成された係合部42aと、この係合部42aに一体に形成されたアーム部42bとによって構成されている。
アーム部42bには、図8に示すように、前進用アーム45と後退用アーム46とが設けられている。この実施の形態においては、これらの前進用アーム45と後退用アーム46とによって、本発明でいう「一対のアーム」が構成されている。
前進用アーム45と後退用アーム46は、図1に示すように、カムシャフト3の軸線方向から見て、カムシャフト本体21の大径部27が回転自在に嵌合する半円状に形成されている。すなわち、これらのアーム45,46は、前進用カム31および後退用カム32をカムシャフト本体21の径方向の一方と他方とから挟む形状に形成されている。
前進用アーム45の先端部には、前進用カム31に選択的に接触する前進用カムフォロア47が保持されている。後退用アーム46の先端部には、後退用カム32に選択的に接触する後退用カムフォロア48が保持されている。
前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48は、前進用カム31および後退用カム32の中に挿入可能な円柱状のピン49,50(図7参照)によって形成されている。このカムフォロア47,48は、アーム45,46をカムシャフト本体21の径方向に貫通する長さに形成されている。また、これらのカムフォロア47,48は、後述する係合部材51が係合することによって、所定の位置に保持されている。この所定の位置とは、カムフォロア47,48が前進用カム31または後退用カム32に挿入される使用位置と、カムフォロア47,48が前進用カム31または後退用カム32から出る退避位置とのいずれか一方の位置である。図8は、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48が退避位置に位置している状態を示す。すなわち、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48をそれぞれ形成するピン49,50は、スライダ42の前進用アーム45と後退用アーム46とともにピン49,50をカム溝27aに挿入される使用位置と、カム溝27aから出る退避位置とのいずれか一方の位置に保持する係合部材51と係合している。前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48の長さは、退避位置に位置している状態において、前進用アーム45および後退用アーム46からカムシャフト本体21とは反対側に突出部分47a,48aが突出する長さに形成されている。
前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48の保持は、図9A〜図9Cに示すように、前進用アーム45と後退用アーム46の先端部に形成されたピン孔52と、このピン孔52の孔壁面に保持された二つの係合部材51とを用いて行われている。ピン孔52は、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48が長手方向(カムシャフト本体21の径方向)に移動自在に嵌合する形状に形成されている。
この実施の形態による係合部材51は、C字状に形成されたスナップリングによって構成されており、ピン孔52の孔壁面に形成された第1の環状溝52aと第2の環状溝52bの中にそれぞれ収容されて支持されている。
この係合部材51の自然状態における内径は、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48の外径より小さく形成されている。また、この係合部材51は、その内部を前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48が通ることが可能な大きさに弾性変形可能なものである。第1の環状溝52aと第2の環状溝52bは、図9Bに示すように、係合部材51が弾性変形してその外径が大きくなることを許容する大きさに形成されている。この第1の環状溝52aと第2の環状溝52bの溝深さは、係合部材51の線径以上の深さに形成されている。
前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48の外周部分には、それぞれ第3の環状溝53が形成されている。この第3の環状溝53は、係合部材51の内周部が係合可能な形状に形成されている。この第3の環状溝53の溝深さは、係合部材51の線径の1/2以下とすることが望ましい。すなわち、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48がアーム45,46に対して長手方向に移動することにより、第3の環状溝53に第1の環状溝52a内の係合部材51または第2の環状溝52b内の係合部材51が係合する。
この実施の形態による前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48は、図9Aに示すように、第1の環状溝52a内の係合部材51が第3の環状溝53に係合することにより、使用位置に保持される。また、これらのカムフォロア47,48は、図9Cに示すように、第2の環状溝52b内の係合部材51が第3の環状溝53に係合することにより、退避位置に保持される。
前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48とにおける使用位置から退避位置へ向かう方向の端部(カムシャフト本体21から離れる方向の端部)には、図1および図10A〜図14に示すように、押圧機構54が接続されている。この押圧機構54は、前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48のうち一方のカムフォロアを押圧して使用位置に位置付けるためのものである。この実施の形態による押圧機構54は、シリンダヘッド2に固定されたストッパー55と、このストッパー55に対して移動する移動部材56とを備えている。
ストッパー55と移動部材56は、図1に示すように、カムシャフト3の軸線方向から見て門形状を呈する形状に形成されている。移動部材56は、ストッパー55の内部に移動自在に収容されており、カムシャフト3の軸線方向から見て、スライダ42と協働してカムシャフト3を囲む位置に配置されている。
ストッパー55は、カムシャフト本体21の両側方に位置する第1のストッパー本体57と第2のストッパー本体58とを備えている。第1のストッパー本体57と第2のストッパー本体58とは、カムシャフト3の軸線およびシリンダ軸線Cと直交する方向に並んでいる。この実施の形態によるストッパー55は、このように両ストッパー本体57,58が並ぶ状態で図示していないブラケットによってシリンダヘッド2に固定されている。
カムシャフト3の軸線方向におけるストッパー55の位置は、図2に示すように、カムシャフト本体21の大径部27と同じ位置である。移動部材56の移動する方向は、第1のストッパー本体57と第2のストッパー本体58とが並ぶ方向(前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48を形成するピン49,50がスライダ42の一対のアーム(前進用アーム45と後退用アーム46)をそれぞれ貫通する方向)である。移動部材56は、詳しくは後述するが、この移動方向に平行移動する。
第1のストッパー本体57と第2のストッパー本体58は、移動部材56の移動方向の一方側と他方側とから移動部材56に予め定めた間隔をおいて対向している。これらの第1のストッパー本体57と第2のストッパー本体58の基端部(図10Bにおいては上端部)には、図10A〜図10Cに示すように、前進用アクチュエータ61と後退用アクチュエータ62とが設けられている。これらのアクチュエータ61,62は、詳細には図示してはいないが、油圧または電力によって第1および第2のストッパー本体57,58に対して出没する押圧子63(図13参照)を備えている。この実施の形態においては、これらの前進用アクチュエータ61と後退用アクチュエータ62とによって、請求項3記載の発明でいう「アクチュエータ」が構成されている。
第1のストッパー本体57に設けられている前進用アクチュエータ61は、移動部材56を押圧子63によって移動方向の一方へ押し、第2のストッパー本体58に当接させる。第2のストッパー本体58に設けられている後退用アクチュエータ62は、移動部材56を押圧子63によって移動方向の他方に押し、第1のストッパー本体57に当接させる。これらの前進用アクチュエータ61と後退用アクチュエータ62の動作は、後述する制御装置64(図17参照)によって制御される。
第1のストッパー本体57と第2のストッパー本体58の先端部には、図14に示すように、支軸65がそれぞれ設けられている。これらの支軸65は、移動部56の移動を許容しながら、移動部材56をカムシャフト3の軸線方向(図14においては上下方向)においてストッパー55と同一位置に保持するためのものである。この支軸65は、図15Aおよび図15Bに示すように、第1のストッパー本体57または第2のストッパー本体58に移動自在に嵌合する有底円筒状の筒状部66と、移動部材56の貫通孔67に移動自在に嵌合する軸部68とによって構成されている。
筒状部66は、軸部68とは反対側に位置する大径部66aと、この大径部66aと軸部68との間に位置する小径部66bとによって構成されており、ストッパー本体57,58の貫通穴69に移動自在に嵌合している。小径部66bと軸部68との間には段部70が形成されている。
貫通穴69は、大径部66aが嵌合する大径穴69aと、小径部66bが嵌合する小径穴69bとから構成されている。大径穴69aと小径穴69bとの境界部分には段部71が形成されている。
大径穴69aの開口部分は蓋体72によって閉塞されている。この蓋体72と支軸65との間には、圧縮コイルばね73が圧縮した状態で挿入されている。この圧縮コイルばね73の一端部は、支軸65の筒状部66内に収容されている。すなわち、支軸65は、この圧縮コイルばね73のばね力によって移動部材56に向けて付勢されている。支軸65は、図15Aに示すように、移動部材56によって押されていない状態においては、貫通穴69の穴壁面に形成された段部71に大径部66aが当接することによって、ストッパー本体57,58から突出した状態に保持される。
一方、支軸65は、図15Bに示すように、移動部材56がアクチュエータ61,62によって押されて第1のストッパー本体57または第2のストッパー本体58に当接する行程において、段部70が移動部材56によって押され、圧縮コイルばね73のばね力に抗して移動部材56と共に移動する。
第1のストッパー本体57の支軸65は、図14に示すように、第1のストッパー本体57の前側(カムシャフト本体21の前端部21a側であって、図14においては上側)に偏る位置に設けられている。第2のストッパー本体58の支軸65は、第2のストッパー本体58の後側に偏る位置に設けられている。
移動部材56は、図10Bに示すように、上述した第1および第2のストッパー本体57,58と対向する第1および第2の側部74,75と、これらの第1および第2の側部74,75の一端部どうしを連結する連結部76とによってカムシャフト3の軸線方向から見て門形状に形成されている。第1の側部74と第2の側部75の間隔は、スライダ42の前進用アーム45と後退用アーム46との間隔より広く形成されている。
第1の側部74の他端部には、スライダ42の前進用アーム45の先端部が収容される第1の凹部77が形成されている。前進用アーム45の先端部は、図11および図12に示すように、移動部材56の第2の側部75が第2のストッパー本体58に当接した状態において、第1の凹部77内に収容される。
第2の側部75の他端部には、スライダ42の後退用アーム46の先端部が収容される第2の凹部78が形成されている。後退用アーム46の先端部は、移動部材56の第1の側部74が第1のストッパー55に当接した状態において、第2の凹部78内に収容される。
第1の凹部77と第2の凹部78とには、図14、図15Aおよび図15Bに示すように、上述した貫通孔67と、この貫通孔67とは前後方向(図において上下方向)において反対側に位置する押圧部材81と、カムシャフト3の前後方向に延びる第1および第2のガイド溝82,83とが設けられている。第1のガイド溝82は、第1の凹部77に形成されている。第2のガイド溝83は、第2の凹部78に形成されている。貫通孔67は、第1および第2のガイド溝82,83の一端部の底に開口している。この実施の形態においては、移動部材56の貫通孔67が本願発明でいう「カムフォロアの先端部が挿入される穴」に相当する。
押圧部材81は、前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48を押圧して使用位置に移動させるもので、移動部材56を貫通する貫通穴84の中に移動自在に収容されている。貫通穴84は、穴径が相対的に大きい大径穴84aと、穴径が相対的に小さい小径穴84bとから構成されている。小径穴84bは、第1および第2のガイド溝82,83の他端部の底に開口している。小径穴84bの穴経は、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48が移動自在に嵌合する穴経に形成されている。大径穴84aの開口部分は蓋体85によって閉塞されている。この蓋体85と押圧部材81との間には、圧縮コイルばね86が圧縮された状態で挿入されている。
押圧部材81は、大径穴84aに移動自在に嵌合した筒状部81aと、小径穴84bに嵌合可能な突子81bとから構成されている。圧縮コイルばね86の一端部は、筒状部81aの中に収容されている。すなわち、押圧部材81は、突子81bが小径穴84bに嵌合する方向に圧縮コイルばね86のばね力によって付勢されている。この押圧部材81が嵌合する貫通穴84と貫通孔67との間隔は、前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48が前進用カム31または後退用カム32に沿ってカムシャフト3の軸線方向に移動するときの移動距離と一致している。
第1および第2のガイド溝82,83は、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48がスライダ42とともにカムシャフト3の軸線方向に移動するときにカムフォロア47,48の移動方向を規制するためのものである。この第1および第2のガイド溝82,83は、カムシャフト本体21側に向けて開口している。これらの第1および第2のガイド溝82,83の溝幅は、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48が摺動可能な溝幅に形成されている。
制御装置64は、図17に示すように、運転形態判別部91とアクチュエータ駆動部92とを有している。運転形態判別部91は、目標とする運転形態を判別する機能を有している。この判別は、人為的に操作される運転形態選択スイッチ93の動作に基づいて行ったり、エンジンの現在の運転状態を予め定めた判別用運転パターンと比較して行うことができる。この運転形態判別部91によって判別される運転形態は、後述する第1の運転形態と第2の運転形態とのうちいずれか一方の運転形態である。第1の運転形態は、通常の運転形態である。第2の運転形態は、通常の運転形態より出力が小さくなるとともに燃料消費量が少なくなる運転形態である。
アクチュエータ駆動部92は、運転形態判別部91によって判別された第1の運転形態または第2の運転形態が実現される状態を目標として前進用アクチュエータ61または後退用アクチュエータ62を動作させる。アクチュエータ駆動部92は、第2の運転形態から第1の運転形態に切替える場合、前進用アクチュエータ61を押圧子63が移動部材56を押す方向に所定の時間だけ動作させる。また、アクチュエータ駆動部92は、第1の運転形態から第2の運転形態に切替える場合、後退用アクチュエータ62を押圧子63が移動部材56を押す方向に所定の時間だけ動作させる。
次に、上述したように構成された駆動装置6の動作を説明する。
駆動装置6は、前進用カム31と、後退用カム32と、スライダ42と、前進用カムフォロア47と、後退用カムフォロア48とを用いてカムシャフト本体21の回転を軸線方向の往復運動に変換し、ロッカーアーム5に伝達する。ここでは先ず、通常時の運転形態である第1の運転形態から第2の運転形態に切替わるときの動作を説明する。
この実施の形態による動弁装置11において、運転形態の切替えは、目標とする運転形態が現在の運転形態と異なる場合に制御装置64が駆動装置6の前進用アクチュエータ61または後退用アクチュエータ62を動作させることにより実施される。
この動弁装置11において、第1の運転形態が採られているときは、図2に示すように、第1のカム25にロッカーアーム5のローラ39が接触している。また、第1の運転形態において、スライダ42は、図14に示すように、ストッパー55および移動部材56に対してカムシャフト本体21の前側(図14において上側)に位置している。移動部材56は、図11および図12に示すように、ストッパー55の第2のストッパー本体58に当接している。
スライダ42に設けられている前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48は、第1の運転形態や第2の運転形態が採られている状態においては、図14に示すように、退避位置に保持されている。前進用カムフォロア47の突出部分47aは、移動部材56の第1のガイド溝82から貫通孔67に挿入され、第1のストッパー本体57の支軸65に当接している。後退用カムフォロア48の突出部分48aは、移動部材56の第2のガイド溝83に挿入されている。
また、第1の実施の形態が採られているときの前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48は、カムシャフト本体21の軸線方向において、前進用カム31の終端31d(図6A〜図6D参照)および後退用カム32の開始端32aと同一位置に位置している。
第1の運転形態から第2の運転形態に切替えられる場合は、後退用アクチュエータ62が制御装置64による制御によって動作する。すなわち、後退用アクチュエータ62の押圧子63が移動部材56を第1のストッパー本体57に向けて押す。このように移動部材56が押圧子63によって押されると、図18Aおよび図18Bに示すように、移動部材56がストッパー55の第2のストッパー本体58から離れて第1のストッパー本体57に向けて移動する。なお、後述する図19A、図19Bおよび図23A〜図25Bにおいて図19A、図23A、図24Aおよび図25Aの破断位置は、図18Aの破断位置と同一である。また、後述する図20〜図22、図26および図27の破断位置と、図19B、図23B、図24Bおよび図25Bの破断位置は、図18Bの破断位置と同一である。
移動部材56の第1の側部74は、移動部材56が移動する途中で第1のストッパー本体57の支軸65(段部70)に当たり、この支軸65を圧縮コイルばね73のばね力に抗して押す。また、移動部材56の移動に伴って後退用カムフォロア48が第2の側部75の押圧部材81に当接する。後退用カムフォロア48は、係合部材51のばね力や摩擦抵抗などからなる力(以下この力を便宜上、保持力という)によって後退用アーム46に保持されている。一方、押圧部材81は、圧縮コイルばね86のばね力によって後退用カムフォロア48に向けて付勢されている。この押圧部材81が後退用カムフォロア48に当接した状態で移動部材56が移動すると、移動初期においては圧縮コイルばね86のばね力の方が保持力より小さいために、圧縮コイルばね86が圧縮される。
移動部材56は、図19Aおよび図19Bに示すように、第1の側部74が第1のストッパー本体57に当接し、それ以上の移動が規制されることにより停止する。このときの前進用カムフォロア47の突出部分47aは、貫通孔67から出て第1のガイド溝82の中に位置付けられる。
移動部材56が第1のストッパー本体57に当接した状態においては、第2の側部75に設けられている押圧部材81を付勢する圧縮コイルばね86の圧縮量が増大し、この圧縮コイルばね86のばね力が保持力より大きくなる。しかし、このとき、後退用カムフォロア48がカムシャフト本体21の外周面と対向している場合は、後退用カムフォロア48がばね力で押されて外周面に押し付けられる。すなわち、図19Bに示すように、後退用カムフォロア48の移動が規制され、後退用カムフォロア48が退避位置で待機する。
このときの後退用カムフォロア48は、図6Dにおいて符号Cで示すように、カムシャフト本体21の外周面に接触する位置にある。この後退用カムフォロア48よりカムシャフト3の回転方向の上流側(図6Dにおいては下側)には、前進用カム31の直線部34Fが位置している。すなわち、後退用カムフォロア48は、カムシャフト3が回転することにより、ばね力によって係合部材51との係合状態が解除されて後退用スライダ42に対してカムシャフト本体21側に移動し、前進用カム31の直線部34Fを経て後退用カム32の開始端32aに入る。
後退用カムフォロア48は、このように後退用カム32に入ることによって、後退用アーム46に対してカムシャフト本体21側に移動し、使用位置に位置付けられる(図20参照)。そして、後退用カムフォロア48は、後退用カム32の傾斜部33Bを通ることによって、スライダ42とともにカムシャフト3の後側に向けて移動する(図21参照)。このとき、後退用カムフォロア48は、移動部材56の第2のガイド溝83内を移動し、前進用カムフォロア47は、第1のガイド溝82内を移動する。このスライダ42の後側への移動は、第1のカム25と第2のカム26のバルブリフト量が共に0になる期間内(吸気弁4が閉じている期間内)に行われる。
前進用カムフォロア47がスライダ42と一体に後側へ移動することにより、スライダ42に連結部材41を介して連結されたロッカーアーム5が一体に後側に向けて移動する。このようにロッカーアーム5が後側に移動することにより、ロッカーアーム5のローラ39が第2のカム26に接触し、このエンジンの運転形態が第1の運転形態から第2の運転形態に切り替えられる。
後側へ移動した後退用カムフォロア48は、後退用カム32の傾斜部33Bから直線部34Bに入る。直線部34Bの深さは、カムシャフト3の回転方向の上流側に向かうにしたがって次第に浅くなる。このため、後退用カムフォロア48は、カムシャフト3の回転に伴って後退用カム32によって強制的に長手方向(カムシャフト本体21の径方向の外側)に押され、後退用カム32から出る(図22参照)。そして、後退用カムフォロア48は退避位置に位置付けられる。この後退用カムフォロア48の突出部分48aは、図22に示すように、第2のガイド溝83を通して第2の側部75の貫通孔67に挿入される。このように後退用カムフォロア48が貫通孔67に挿入されることにより、スライダ42の前後方向への移動が規制される。
その後、図23Aに示すように、制御装置64による制御によって後退用アクチュエータ62が動作し、後退用アクチュエータ62の押圧子63が初期の位置に戻される。退避位置に位置している後退用カムフォロア48は、係合部材51と係合した状態に保持されるから、不必要に前進用カム31や後退用カム32に接触することがない。
第2の運転形態から第1の運転形態に移行する場合は、先ず、図24Aに示すように、前進用アクチュエータ61の押圧子63が移動部材56を第2のストッパー本体58に向けて押す。そして、図25Aおよび図25Bに示すように、移動部材56がストッパー55の第2のストッパー本体58に当接し、前進用カムフォロア47が第1の側部74の押圧部材81によって押された状態になる。そして、カムシャフト3が回ることによって前進用カムフォロア47が前進用カム31に入り、図26に示すように、前進用カムフォロア47が使用位置に移動する。その後、前進用カムフォロア47は、前進用カム31の傾斜部33Fを通過することによって、スライダ42とともにカムシャフト本体21の前側に向けて移動する(図27参照)。このスライダ42の前側への移動は、第1のカム25と第2のカム26のバルブリフト量が共に0になる期間内(吸気弁4が閉じている期間内)に行われる。
前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48は、この移動時にも第1および第2のガイド溝82,83内を通る。スライダ42は、連結部材41およびロッカーアーム5と一体に前側に移動する。ロッカーアーム5が前側に移動することにより、ロッカーアーム5のローラ39が第1のカム25に接触し、このエンジンの運転形態が第2の運転形態から第1の運転形態に移行する。
その後、前進用カムフォロア47は、前進用カム31の直線部34Fを通ることによりこの直線部34Fによって強制的に長手方向(カムシャフト本体21の径方向の外側)に押され、前進用カム31から出る(図14参照)。そして、前進用カムフォロア47は退避位置に位置付けられる。このとき、前進用カムフォロア47の突出部分47aは、図14に示すように、第2のガイド溝83を通して第1の側部74の貫通孔67に挿入される。その後、図13に示すように、制御装置64による制御によって前進用アクチュエータ61が動作し、前進用アクチュエータ61の押圧子63が初期の位置に戻される。退避位置に位置している前進用カムフォロア47は、係合部材51と係合した状態に保持されるから、不必要に前進用カム31や後退用カム32に接触することがない。
この実施の形態によるエンジンの動弁装置1においては、前進用カム31と後退用カム32とがカムシャフト本体21の周方向に並ぶ位置に設けられている。このため、この動弁装置1の駆動装置6は、前進用カム31と後退用カム32とがカムシャフト本体21の軸線方向に並べて配置されている動弁装置と較べると、カムシャフト本体21の軸線方向の長さが短く形成される。
したがって、この実施の形態によれば、前進用カム31と後退用カム32とを動力源として運転形態を切替える駆動装置6を備えているにもかかわらず、カムシャフト3の軸線方向にコンパクトに形成されたエンジンの動弁装置を提供することができる。
この実施の形態による前進用カム31および後退用カム32は、カムシャフト本体21の外周面に開口するカム溝27aによって形成されている。カム溝27aは、回転方向に延びるとともに、前進用カム31および後退用カム32の一方の前記傾斜部33F(33B)の回転方向における上流端と他方の傾斜部33B(33F)の下流端とを接続している。また、カム溝27aは、傾斜部33F,33Bから回転方向の上流側に離れるにしたがって深さが次第に浅くなる直線部34F,34Bを有している。
前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48は、スライダ42の前進用アーム45または後退用アーム46をカムシャフト本体21の径方向に貫通するピン49,50によって形成されている。これらの前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48をそれぞれ形成するピン49,50は、スライダ42の前進用アーム31および後退用アーム32とともにピン49,50をカム溝27aに挿入される使用位置と、カム溝27aから出る退避位置とのいずれか一方の位置に保持する係合部材51と係合している。また、ピン49,50は、ピン49,50の使用位置から後退位置へ向かう方向の端部を押圧して、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48のうち一方を選択的に使用位置に位置付ける押圧機構54と接続されている。
この実施の形態において、前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48は、押圧機構54により押されてカム溝27a(前進用カム31または後退用カム32)に入ることにより退避位置から使用位置に移動する。使用位置に移動した前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48は、係合部材51によって使用位置に保持される。
この前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48は、係合部材51によって使用位置に保持された状態で前進用カム31または後退用カム32の傾斜部33F,33Bを進み、スライダ42をカムシャフト本体21の軸線方向に押す。その後、前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48は、傾斜部33F,33Bから直線部34F,34Bに進み、この直線部34F,34Bを通過したときに、カム溝27aの底によってカムシャフト本体21の径方向の外側に押される。このように前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48が押されることにより、係合部材51の係合状態が解除される。前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48は、直線部34F,34Bを通過して前進用カム31または後退用カム32から出てカムシャフト本体21の外周面に接触することにより、係合部材51によって退避位置に保持される。
この実施の形態によれば、前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48が係合部材51によって使用位置または退避位置に保持される。このため、これらのカムフォロア47,48の位置を定めるためにカムフォロア47,48を押圧機構54側に付勢する機構をスライダ42に設ける場合と較べると、スライダ42が軽量かつコンパクトに形成される。
スライダ42の軽量化と小型化とが図られると、本発明の動弁装置1を小型エンジンに搭載することが可能になる。また、スライダ移動時の慣性力が小さくなるから、運転形態を切替えることが可能なエンジン回転数をより一層高くすることができる。すなわち、運転形態を切替える制御を行うにあたって、自由度が高くなる。
前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48は、係合部材51によって使用位置に保持された状態で前進用カム31または後退用カム32の中を進む。このため、切替動作中に押圧機構54による押圧力が消失したとしても切替動作が中断することなく終了するから、切替動作の信頼性が高い動弁装置を提供することができる。
前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48は、前進用カム31または後退用カム32の直線部34F,34Bによってカムシャフト本体21の径方向の外側に向けて押され、これらのカム31,32の外に出る。すなわち、前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48は、スライダ42がカムシャフト本体21の軸線方向に移動した後、前進用カム31または後退用カム32によって使用位置から退避位置に強制的に移動させられる。このため、低温時などの潤滑油の粘度が低く摩擦抵抗が大きくなる場合であっても、前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48が正しい時期に退避位置に戻される。本発明に係る動弁装置1においては、これらのカムフォロア47,48が速やかに退避位置に戻ることができるために、次の切替え動作を迅速に行うことが可能になり、運転形態を切替える制御の自由度が高くなる。
この実施の形態による押圧機構54は、ピン49,50がスライダ42の一対のアーム45,46それぞれ貫通する方向を移動方向としてスライダ42に対して平行移動可能な移動部材56と、この移動部材56に予め定めた間隔をおいて移動方向の一方側と他方側とから対向するストッパー55(第1のストッパー本体57、第2のストッパー本体58)とを備えている。また、押圧機構54は、移動部材56を移動方向の一方または他方に押圧してストッパー55に当接させる前進用アクチュエータ61と後退用アクチュエータ62とを備えている。移動部材56における移動方向の両端部には、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48のうち一方のカムフォロアを押圧して使用位置に移動させる押圧部材81と、スライダ42がカムシャフト本体21の軸線方向に移動した後に一方のカムフォロアが退避位置に移動することによりこのカムフォロアの突出部分(先端部)が挿入される貫通孔67とが設けられている。
この実施の形態によれば、移動部材56が前進用アクチュエータ61または後退用アクチュエータ62による駆動によってスライダ42に対して一方または他方に移動することにより、前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48が退避位置から使用位置に移動する。
この実施の形態において、スライダ42と、移動部材56と、ストッパー55と、前進用アクチュエータ61および後退用アクチュエータ62とは、カムシャフト本体21の軸線方向において、前進用カム31および後退用カム32と同一位置に配置することができる。
したがって、この実施の形態によれば、スライダ42と、移動部材56と、ストッパー55と、前進用アクチュエータ61および後退用アクチュエータ62などを有する駆動装置6がカムシャフト本体21の軸線方向において小型に形成されるから、より一層コンパクトなエンジンの動弁装置を提供することができる。
さらに、この実施の形態による押圧機構54は、前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48とのいずれか一方のカムフォロアを押すときは他方のカムフォロアを押すことができない状態になる。このため、2つのカムフォロアが同時に押されることがないから、動作の信頼性が高いエンジンの動弁装置を提供することができる。
この実施の形態による係合部材51は、スライダ42に支持されたスナップリングによって構成されている。スナップリングは、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48に形成された第3の環状溝53に係合可能な形状に形成されている。
この実施の形態によれば、前進用カムフォロア47および後退用カムフォロア48を構成するピン49,50が使用位置と退避位置との間で移動するときにスナップリングが弾性変形し、係合状態が解除される。この係合状態を解除する動作は、自動で行われる。
このため、前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48の係合状態を解除するための機構は不要であるから、これらのカムフォロアを使用位置と退避位置とに保持する機構の簡素化を図ることができる。したがって、スライダ42のより一層の小型化を図ることができ、更に小型化されたエンジンの動弁装置を提供することができる。
(第2の実施の形態)
カムフォアを退避位置または使用位置に保持するための係合部材は、図28A〜図28Dに示すように構成することができる。図28A〜図28Dにおいて、図1〜図27によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
この実施の形態による前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48の外周部には、図28Dに示すように、使用位置側環状溝101と退避位置側環状溝102とが所定の間隔をおいて形成されている。これらの使用位置側環状溝101と退避位置側環状溝102の溝幅は、第1の実施の形態で示す第3の環状溝53の溝幅より広く形成されている。これらのカムフォロア47,48が移動自在に嵌合されたスライダ42のピン孔52は、カムシャフト本体21の軸線方向およびシリンダ軸線とは直交する方向に延びて前進用アーム45および後退用アーム46の先端部を貫通している。
前進用アーム45と後退用アーム46には、図28Cに示すように、このピン孔52の一部と交差する貫通孔103が形成されている。この貫通孔103の一端の開口部には、ボール104が挿入されている。このボール104は、前進用アーム45および後退用アーム46に設けられた板ばね105によって押され、貫通孔103の他端に向けて(前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48に向けて)付勢されている。このため、ボール104は、板ばね105と前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48とに挟まれている。板ばね105は、図28Bおよび図28Cに示すように、前進用アーム45および後退用アーム46にストッパープレート106とともに固定用ボルト107によって固定されている。
この実施の形態によるボール104は、前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48が前進用アーム45または後退用アーム46に対して移動することにより、使用位置側環状溝101または退避位置側環状溝102に係入する。ボール104が使用位置側環状溝101に係合することにより、前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48が使用位置に保持される。また、ボール104が退避位置側環状溝102に係合することによって、前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48が退避位置に保持される。この実施の形態においては、このボール104が請求項5記載の発明でいう「係合部材」に相当する。また、この実施の形態においては、板ばね105が請求項5記載の発明でいう「ばね部材」に相当する。
この実施の形態によれば、前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48とが使用位置と退避位置との間で移動するときに板ばね105が弾性変形し、ボール104と使用位置側環状溝101または退避位置側環状溝102との係合状態が解除される。この係合状態を解除する動作は、自動で行われる。このため、前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48の係合状態を解除するための専用の機構は不要であるから、これらのカムフォロア47,48を使用位置と退避位置とに保持する機構の簡素化を図ることができる。したがって、この実施の形態においても、スライダ42のより一層の小型化を図ることができ、更に小型化されたエンジンの動弁装置を提供することができる。
上述した第1および第2の実施の形態を採る場合の前進用カムフォロア47と後退用カムフォロア48は、それぞれ第3の環状溝53や使用位置側環状溝101、退避位置側環状溝102などが形成されている。また、第1の実施の形態による係合部材51(スナップリング)は、1本の前進用カムフォロア47や後退用カムフォロア48に対して2個ずつ設けられている。第2の実施の形態による係合部材(ボール104)は、1本の前進用カムフォロア47や後退用カムフォロア48に対して1個ずつ設けられている。
しかし、本発明は、このような限定にとらわれることはない。すなわち、係合部材と、この係合部材が係合する環状溝の数や、係合部材が設けられる部材は、適宜変更することができる。例えば、係合部材を前進用カムフォロア47または後退用カムフォロア48に1つあるいは2つ設け、この係合部材と係合する環状溝を前進用アーム45および後退用アーム46に2つあるいは1つ設けることがもできる。
1…動弁装置、2…シリンダヘッド、3…カムシャフト、4…吸気弁、5…ロッカーアーム、6…駆動装置、7…排気弁、21…カムシャフト本体、25…第1のカム、26…第2のカム、31…前進用カム、32…後退用カム、33F,33B…傾斜部、34F,34B…直線部、42…スライダ、45…前進用アーム、46…後退用アーム、47…前進用カムフォロア、48…後退用カムフォロア、51…係合部材、53…第3の環状溝、54…押圧機構、55…ストッパー、56…移動部材、61…前進用アクチュエータ、62…後退用アクチュエータ、67…貫通孔(穴)、81…押圧部材、101…使用位置側環状溝、102…退避位置側環状溝、104…ボール、105…板ばね(ばね部材)。

Claims (5)

  1. シリンダヘッドに回転自在に支持されたカムシャフト本体と、
    前記カムシャフト本体の吸気弁または排気弁と対応する位置に設けられた第1のカムと、
    前記第1のカムとはバルブリフト特性が異なる形状に形成され、前記第1のカムと前記カムシャフト本体の軸線方向に隣り合う位置に設けられた第2のカムと、
    前記カムシャフト本体と平行なロッカーシャフトを中心として揺動自在に支持されるとともに前記軸線方向に移動自在に支持され、前記第1のカムまたは第2のカムと吸気弁または排気弁との間に介在するロッカーアームと、
    前記カムシャフト本体の回転を前記軸線方向の往復運動に変換して前記ロッカアームに伝達し、前記第1のカムと前記第2のカムのバルブリフト量が共に0であるときに前記ロッカーアームに前記軸線方向へ推力を加え、このロッカーアームを前記第1のカムと接触する第1の位置と前記第2のカムに接触する第2の位置とのいずれか一方の位置に位置付ける駆動装置とを備え、
    前記駆動装置は、
    前記カムシャフト本体の外周部に設けられ、前記軸線方向の一方と前記カムシャフト本体の回転方向とに延びる傾斜部を有する前進用カムと、
    前記カムシャフト本体の外周部における前記前進用カムと前記カムシャフト本体の周方向に並ぶ位置に設けられ、前記軸線方向の他方と前記回転方向とに延びる傾斜部を有する後退用カムと、
    前記前進用カムおよび後退用カムを前記カムシャフト本体の径方向の一方と他方とからそれぞれ挟む一対のアームを有しかつ前記ロッカーアームに連結されたスライダと、
    前記スライダの前記一対のアームのうちの一方のアームに保持され、前記前進用カムに選択的に接触する前進用カムフォロアと、
    前記スライダの前記一対のアームのうちの他方のアームに保持され、前記後退用カムに選択的に接触する後退用カムフォロアとを備えることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの動弁装置において、
    前記前進用カムおよび前記後退用カムは、前記カムシャフト本体の外周面に開口するカム溝によって形成されており、
    前記カム溝は、前記回転方向に延びるとともに、前記前進用カムおよび前記後退用カムの一方の前記傾斜部の前記回転方向における上流端と他方の前記傾斜部の下流端とを接続し、前記各傾斜部から前記回転方向の上流側に離れるにしたがって深さが次第に浅くなる直線部を有し、
    前記前進用カムフォロアと前記後退用カムフォロアは、前記スライダのアームを前記カムシャフト本体の径方向に貫通するピンによって形成され、
    前記前進用カムフォロアおよび前記後退用カムフォロアをそれぞれ形成する前記ピンは、
    前記スライダのアームとともに前記ピンを前記カム溝に挿入される使用位置と、前記カム溝から出る退避位置とのいずれか一方の位置に保持する係合部材と係合し、かつ、前記ピンの前記使用位置から前記後退位置へ向かう方向の端部を押圧して、前記前進用カムフォロアおよび前記後退用カムフォロアのうち一方を選択的に前記使用位置に位置付ける押圧機構と接続されていることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  3. 請求項2記載のエンジンの動弁装置において、
    前記押圧機構は、
    前記ピンが前記スライダの前記一対のアームをそれぞれ貫通する方向を移動方向として前記スライダに対して平行移動可能な移動部材と、
    この移動部材に予め定めた間隔をおいて前記移動方向の一方側と他方側とから対向するストッパーと、
    前記移動部材を前記移動方向の一方または他方に押圧して前記ストッパーに当接させるアクチュエータとを備え、
    前記移動部材における前記移動方向の両端部には、前記前進用カムフォロアおよび前記後退用カムフォロアのうち一方のカムフォロアを押圧して使用位置に移動させる押圧部材と、前記スライダが前記軸線方向に移動した後に前記一方のカムフォロアが前記退避位置に移動することによりこのカムフォロアの先端部が挿入される穴とが設けられていることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  4. 請求項2または請求項3記載のエンジンの動弁装置において、
    前記係合部材は、前記スライダと前記ピンとのうちいずれか一方の部材に支持されたスナップリングによって構成され、
    前記スナップリングは、前記スライダと前記ピンとのうち他方の部材に形成された環状溝に係合可能な形状に形成されていることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  5. 請求項2または請求項3記載のエンジンの動弁装置において、
    前記係合部材は、前記スライダに保持されるとともにばね部材によって前記ピンに向けて付勢されたボールによって構成され、
    前記ピンには、前記ボールが係合する環状溝が形成されていることを特徴とするエンジンの動弁装置。
JP2016508762A 2014-03-20 2015-03-18 エンジンの動弁装置 Expired - Fee Related JP6255480B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014057588 2014-03-20
JP2014057588 2014-03-20
PCT/JP2015/058047 WO2015141721A1 (ja) 2014-03-20 2015-03-18 エンジンの動弁装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015141721A1 true JPWO2015141721A1 (ja) 2017-04-13
JP6255480B2 JP6255480B2 (ja) 2017-12-27

Family

ID=54144685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016508762A Expired - Fee Related JP6255480B2 (ja) 2014-03-20 2015-03-18 エンジンの動弁装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6255480B2 (ja)
WO (1) WO2015141721A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010249123A (ja) * 2009-03-23 2010-11-04 Otics Corp 可変動弁機構
WO2011043301A1 (ja) * 2009-10-06 2011-04-14 ヤマハ発動機株式会社 エンジンの動弁装置
JP2013096344A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Otics Corp 可変動弁機構
JP2013139739A (ja) * 2011-12-29 2013-07-18 Otics Corp 可変動弁機構
JP2013234592A (ja) * 2012-05-08 2013-11-21 Denso Corp バルブリフト調整装置
JP2013234601A (ja) * 2012-05-08 2013-11-21 Toyota Motor Corp 可変動弁装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009180141A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Toyota Motor Corp 内燃機関の動弁システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010249123A (ja) * 2009-03-23 2010-11-04 Otics Corp 可変動弁機構
WO2011043301A1 (ja) * 2009-10-06 2011-04-14 ヤマハ発動機株式会社 エンジンの動弁装置
JP2013096344A (ja) * 2011-11-02 2013-05-20 Otics Corp 可変動弁機構
JP2013139739A (ja) * 2011-12-29 2013-07-18 Otics Corp 可変動弁機構
JP2013234592A (ja) * 2012-05-08 2013-11-21 Denso Corp バルブリフト調整装置
JP2013234601A (ja) * 2012-05-08 2013-11-21 Toyota Motor Corp 可変動弁装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6255480B2 (ja) 2017-12-27
WO2015141721A1 (ja) 2015-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9745873B2 (en) Multiple variable valve lift apparatus
JP5615828B2 (ja) エンジンの動弁装置
JP4911246B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
KR101036533B1 (ko) 엔진의 감압 장치
JP6145567B2 (ja) 多気筒エンジンの動弁装置
JP2012007520A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP4549321B2 (ja) 内燃機関のデコンプ装置
JP2011202625A (ja) エンジンにおけるデコンプ装置の配置構造
US20170350284A1 (en) Valve gear for engine
JP2015132225A (ja) 車両用エンジンの可変動弁装置
JP2009264200A (ja) 可変動弁装置
JP2013060858A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP6255480B2 (ja) エンジンの動弁装置
US10641141B2 (en) Valve gear for engine
US20060102115A1 (en) Compression ratio variable device of internal combustion engine
JP2016017451A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP4539741B2 (ja) エンジンの可変動弁機構
US10352201B2 (en) Valve mechanism of engine
JP6295991B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2006299876A (ja) 油圧タペット
JP2011202577A (ja) エンジンの可変動弁装置
JP6305768B2 (ja) 可変動弁装置
JP2019157815A (ja) 内燃機関の可変動弁機構
JP2010101270A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP5461252B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170509

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171010

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6255480

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees