JP6305768B2 - 可変動弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの可変動弁装置に関し、特にバルブを開閉駆動させるカムをエンジンの回転数に応じて適宜使い分けるようにしたエンジンの可変動弁装置に関するものである。本発明は、特に、ハイドロラッシュアジャスタを用いた場合に好適である。
並置された少なくとも一対のロッカーアームをカムシャフトの低速用吸気カムおよび高速用吸気カムにそれぞれ当接させるとともに、前記一対のロッカーアームの連結および分離を、該ロッカーアームの内部に形成したピン孔に摺動自在に嵌合する連結ピンにより達成することで、吸気弁のバルブリフトおよびバルブタイミングを変更する可変動弁装置が、下記特許文献1に開示されている。
特開2009−264200号公報
ところで、連結ピンによる一対のロッカーアームの連結は、一方のロッカーアームのピン孔に収納された連結ピンを油圧あるいはスプリングで移動させ、他方のロッカーアームのピン孔に嵌合させることで行われるが、その際に連結ピンの先端が前記他方のロッカーアームのピン孔の開口部に引っ掛かってしまい、一対のロッカーアームの連結が不可能になったり、時間を要する場合があった。
このとき、一方のロッカーアームがアジャストボルトを介して吸気弁に当接していれば、そのロッカーアームはタペットクリアランスの範囲で自由に揺動可能なため、他方のロッカーアームがロストモーションスプリングの弾性力でカムに向けて付勢されて揺動不能であっても、両ロッカーアームのピン孔の位置を一致させて連結ピンを嵌合させることができる。
しかしながら、一方のロッカーアームに前記アジャストボルトの代わりにハイドロラッシュアジャスタを用いた場合は、その一方のロッカーアームもハイドロラッシュアジャスタの弾性力でカムに向けて付勢されてタペットクリアランスが消滅するため、両ロッカーアームのピン孔の位置を一致させる遊びがなくなって連結ピンを嵌合させることが困難になる可能性がある。これらの問題を解決するには、ピン孔の直径を広げて連結ピンを嵌合しやすくする方法が考えられるが、連結された一対のロッカーアームの間に生じるガタの影響により、吸気弁が所定の高さまで開弁されない恐れがある。また、油圧を高めて強制的に連結ピンを移動させる方法も考えられるが、油圧装置が大型化したり、油圧を得るために必要な動力が増加した結果、燃費が悪化する等の不具合が懸念される。
特許文献1には、低速用吸気ロッカーアームはハイドロラッシュアジャスタにより常時低速用吸気カムに密着しているが、高速用吸気ロッカーアームとロストモーションスプリングの間に所定の隙間を形成することにより、連結ピンで低速用吸気ロッカーアームと高速用吸気ロッカーアームを連結する際に、それらのピン孔の位置誤差を前記隙間による遊びで吸収して連結ピンをピン孔に嵌合する構成が開示されている。
ところが、隙間を設ける場合でも、連結ピンとピン孔を一致させる方法としては、連結ピンを強制的に押し込み、高速用吸気ロッカーアームのピン孔を低速用吸気ロッカーアームのピン孔に無理やり一致させるようにする以外は、前記両ロッカーアームのピン孔が偶然一致するに任せるしかない。この場合、ピン孔を一致させる時間や偶然ピン孔が一致するまでの時間が必要となり、所定の時間内に連結を完了できない恐れがある。さらに隙間を設けるためには、ロストモーションスプリングの動きを制限するストッパーのような部材が必須となる。従って、ロストモーションスプリングを組み込んだ後、そのストッパーを設ける工程が必要となる。また、ストッパー部分にはロストモーションスプリングの往復運動による衝撃が常に加わるが、ロストモーションスプリングが組み込まれている部分は一般的にアルミニウム製であり、強度が低いのでストッパーを設けるには適していない。さらに、隙間を設けることにより、騒音は避けられず、静粛性が損なわれてしまう。
本発明は、従来の前記問題点に鑑みてこれを改良したものであって、可変動弁装置の一対のロッカーアームを連結ピンで連結する際に、その連結ピンの引っ掛かりを防止して、連結不可能となったり、時間を要することなく連結することができる、簡単な構成の可変動弁装置を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために本願発明は、カム軸にリフト量が大きい高速用第一カムとリフト量が小さい低速用第二カムとを設け、ロッカーシャフトに揺動自在に軸支した高速用第一ロッカーアームの一端を前記高速用第一カムに当接させ、前記高速用第一ロッカーアームの側方に隣接するように前記ロッカーシャフトに揺動自在に軸支した低速用第二ロッカーアームの一端を前記低速用第二カムおよびエンジンバルブに当接させ、エンジンの回転数に応じて前記低速用第二ロッカーアームと高速用第一ロッカーアームとを連結または分離させて前記エンジンバルブの開閉動作を切り替えるエンジンの可変動弁装置において、前記高速用第一カムのベース円部の半径は前記低速用第二カムのベース円部の半径より小さく設定され、高速用第一ロッカーアームの下面に設けたばね座がシリンダヘッドに設けたロストモーションスプリングによって上向きに付勢されており、前記ロストモーションスプリングの弾性力で高速用第一ロッカーアームのローラが高速用第一カムに押し付けられることを特徴としている。
一般に、高速用第一カム(例えば、高速用吸気カム)ではベース円部から突出するリフト部の高さが高く、低速用第二カム(例えば、低速用吸気カム)ではベース円部から突出するリフト部の高さが低く設定される。本発明では、前記高速用第一カムのベース円部の半径は前記低速用第二カムのベース円部の半径より小さく設定されるので、エンジンバルブ(例えば、吸気バルブ)の閉弁時には、小径側の高速用第一カムに当接する高速用第一ロッカーアーム(例えば、高速用吸気ロッカーアーム)のピン孔は、大径側の低速用第二カムに当接する低速用第二ロッカーアーム(例えば、低速用吸気ロッカーアーム)のピン孔よりカム軸に近い方に偏位している。カム軸が回転してエンジンバルブが開弁するにつれ、高速用第一ロッカーアームと低速用第二ロッカーアームはカム軸から離れるように作動するが、低速用第二カムより高速用第一カムのリフト部の高さが高いため、高速用第一ロッカーアームと低速用第二ロッカーアームのピン孔の偏位量は徐々に減少し、高速用第一ロッカーアームと低速用第二ロッカーアームを連結させるためのピン孔を一致させることが可能になる。そこで、前記両ロッカーアームを連結する連結ピンをそのピン孔に挿入することによって高速用第一ロッカーアームと低速用第二ロッカーアームを一体に連結することができる。さらに、 高速用第一ロッカーアームの下面に設けたばね座がシリンダヘッドに設けたロストモーションスプリングによって上向きに付勢されており、前記ロストモーションスプリングの弾性力で高速用第一ロッカーアームのローラが高速用第一カムに押し付けられるので、ロッカーアームとカムの間に遊びがなく、カムのリフト部の高さに応じて正確に作動し、ピン孔が一致する位置へロッカーアームを確実に移動させることができるという効果がある。
エンジンのシリンダヘッド部の縦断面図である。 図1の2−2線矢視図である。 図2の3−3線断面図である。 図2の4−4線断面図である。 図1の5−5線断面図である。 図1の6−6線断面図である。 本発明の可変動弁装置によるロッカーアームの連結動作を説明する概念図である。 比較例の可変動弁装置によるロッカーアームの連結動作を説明する概念図である。
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1に示すように、内燃機関のシリンダブロック1の頂面にシリンダヘッド2が結合されており、シリンダブロック1に設けたシリンダ3にピストン4が摺動自在に嵌合する。ピストン4の頂面に臨むようにシリンダヘッド2の下面に形成された燃焼室5に各2個の吸気弁孔2a、2aおよび排気弁孔2b、2bが開口しており、吸気弁孔2a、2aに連なる吸気ポート2cおよび排気弁孔2b、2bに連なる排気ポート2dがシリンダヘッド2の内部に形成されている。
吸気弁孔2a、2aを開閉する一対の吸気弁(エンジンバルブ)6、6がシリンダヘッド2に設けたバルブガイド7、7に摺動自在に支持され、吸気弁スプリング8、8で閉弁方向に付勢される。また、排気弁孔2b、2bを開閉する一対の排気弁9、9がシリンダヘッド2に設けたバルブガイド10に摺動自在に支持され、排気弁スプリング11、11で閉弁方向に付勢される。
シリンダヘッド2の頂面に結合されたカムシャフトホルダ12およびカムシャフトキャップ13間に、吸気カムシャフト14および排気カムシャフト15が回転自在に支持される。吸気カムシャフト14の軸端に設けた吸気スプロケット16と、排気カムシャフト15の軸端に設けた排気スプロケット17と、クランクシャフトの軸端に設けたクランクスプロケット(図示せず)とにタイミングチェーン18が巻き掛けられており、吸気カムシャフト14および排気カムシャフト15はクランクシャフトの2分の1の回転数で同方向に回転する。
カムシャフトホルダ12に吸気ロッカーシャフト20および排気ロッカーシャフト21が固定されている。吸気カムシャフト14の下方に位置する吸気ロッカーシャフト20には、吸気弁6、6のステムエンドに当接するハイドロラッシュアジャスタ19、19を先端に有する低速用吸気ロッカーアーム(低速用第二ロッカーアーム)22、23と、その低速用吸気ロッカーアーム22と23の間に隣接するように配置された高速用吸気ロッカーアーム(高速用第一ロッカーアーム)24とが揺動自在に支持されている(図2参照)。
また、排気カムシャフト15の下方に位置する排気ロッカーシャフト21には、排気弁9、9のステムエンドに当接するアジャストスクリュー25、25を有する排気ロッカーアーム26が揺動自在に支持されている。
吸気カムシャフト14には、図3に示すように、ベース円部27から突出するリフト部28の高さが低い低速用吸気カム(低速用第二カム)29、30と、図4に示すように、ベース円部31から突出するリフト部32の高さが高い高速用吸気カム(高速用第一カム)33とが設けられている。図3の紙面直上に、低速用吸気カム30は位置している。図3に示すように、低速用吸気カム29、30は低速用吸気ロッカーアーム22、23に、それぞれ設けられたローラ34、35に当接するとともに、図4に示すように、高速用吸気カム33は高速用吸気ロッカーアーム24に設けられたローラ36に当接する(図2参照)。また、ロッカーアームとカムとの摺動をローラではなく、スリッパ面にて行うこともできる。
図5に示すように、低速用吸気ロッカーアーム22に設けられたローラ34は、外輪37aとニードル37bと支軸38からなり、低速用吸気ロッカーアーム23に設けられたローラ35は、外輪39aとニードル39bと支軸40からなり、高速用吸気ロッカーアーム24に設けられたローラ36は、外輪41aとニードル41bと支軸42からなる。これら支軸38、40、42の内側には同軸かつ同径に整列した開口部が形成されている。支軸38の内側に形成された開口部にはカップ状の第1連結ピン43が摺動自在に嵌合するとともに、支軸42の内側に形成された開口部には中実の第2連結ピン44が摺動自在に嵌合するとともに、支軸40の内側に形成された開口部には中実の第3連結ピン45が摺動自在に嵌合する。支軸38の内側に形成された開口部の端部壁46と第1連結ピン43の間にはコイルスプリング47が配置されている。このコイルスプリング47の弾性力で第一連結ピン43を介して付勢された第2連結ピン44と第3連結ピン45は、支軸40の内側に形成された開口部の端部壁48に当接する。支軸40の内側に形成された開口部の端部壁48側には、油室49aおよび油路49bが形成されている。
図4に示すように、高速用吸気ロッカーアーム24の下面に設けたばね座50が、シリンダヘッド2に設けたロストモーションスプリング51によって上向きに付勢されており、このロストモーションスプリング51の弾性力で高速用吸気ロッカーアーム24のローラ36が高速用吸気カム33に押し付けられる。
低速用吸気カム29又は30のベース円部27の半径R2は高速用吸気カム33のベース円部31の半径R1より、0.01〜0.03mm程度大きく設定されている(すなわち、高速用吸気カムのベース円部の半径は低速用吸気カムのベース円部の半径より僅かに小さい)。また、低速用吸気カムと高速用吸気カムの間において、ベース円部の半径に差を設けるだけでなく、リフト部の高さに差を設けることもできる。すなわち、低速用吸気カム29又は30のリフト部28の高さを高速用吸気カム33のリフト部32の高さより、0.01〜0.03mm程度大きく設定することができる。その結果、バルブリフト量が僅かに減少するが、吸気量の変化は無視し得る程度であり、エンジン性能に影響を与えることはない。ベース円部の半径とともにリフト部の高さを同量だけ変化させるのであれば、カムプロフィル全体を等しく変更できるため、製造技術上の問題もほとんどなく、変更が容易である。すなわち、マスターカムを使用した研削盤にてカムを製作する場合は、マスターカムの変更が不要となり、研削砥石の切り込み量の変更のみで製作が可能である。
図3に示すように、ハイドロラッシュアジャスタ19は、低速用吸気ロッカーアーム22または23の先端に形成した取付孔52に摺動自在に嵌合するプランジャ53を備えており、取付孔52から突出するプランジャ53の下端が吸気弁6のステムエンドに当接する。プランジャ53の内側には円筒状のボディ54を備えており、ボディ54の上端が取付孔52の端部壁に当接している。プランジャ53の内側には油室56が区画されている。油室56とボディ54の上端とは油路57で接続されている。吸気ロッカーシャフト20の内部に形成された油路58a、58bおよび低速用吸気ロッカーアーム22に形成された油溝58c、油路58d、油溝58e、油路58fを経て、前記油路57に通じている。また、プランジャ53およびボディ54の内部にはプランジャ53を突出方向に付勢するコイルスプリング59と、油路57側から油室56側への作動油の流入のみを許容するチェックバルブ60とが設けられている。
しかして、吸気弁6のステムエンドとプランジャ53の下端との間に隙間が発生すると、コイルスプリング59の弾性力で前記隙間を消滅させるべくプランジャ53が突出し、それに伴ってチェックバルブ60が開弁して油室56に作動油が供給される。このようにしてプランジャ53が突出して前記隙間を消滅させた後、吸気弁6側からの荷重がプランジャ53を後退させようとしても、前記チェックバルブ60が閉弁してプランジャ53の後退が阻止される。このようにして、ハイドロラッシュアジャスタ19により、タペットクリアランスを殆どゼロの状態に維持することができる。また、タペットクリアランスを無くす方法として、油圧ではなく、機械式ラッシュアジャスタを用いることもできる。
以上のように構成される本発明の可変動弁装置によれば、低速用吸気ロッカーアームと高速用吸気ロッカーアームの連結と解除は以下のように行われる。
図5に示すように、低速用吸気ロッカーアーム23の油室49aに油圧源から油路49bを経て油圧が作用していないとき、低速用吸気ロッカーアーム22に設けたコイルスプリング47の弾性力で第1連結ピン43が高速用吸気ロッカーアーム24側に押圧され、第2連結ピン44は低速用吸気ロッカーアーム22のピン孔から離脱して高速用吸気ロッカーアーム24のピン孔に後退するため、低速用吸気ロッカーアーム22および高速用吸気ロッカーアーム24の連結が解除される。さらに、第1連結ピン43を介してコイルスプリング47の弾性力で、第2連結ピン44が低速用吸気ロッカーアーム23側に押圧され、第3連結ピン45は高速用吸気ロッカーアーム24のピン孔から離脱して低速用吸気ロッカーアーム23のピン孔に後退するため、高速用吸気ロッカーアーム24および低速用吸気ロッカーアーム23の連結が解除される。
この状態で吸気カムシャフト14が回転すると、低速用吸気カム29、30にローラ34、35を介して押圧された低速用吸気ロッカーアーム22、23が吸気ロッカーシャフト20を中心に揺動し、その先端に設けたハイドロラッシュアジャスタ19、19で一対の吸気弁6、6のステムエンドを押圧することで、一対の吸気弁6、6は低速用吸気カム29、30のリフト部28の高さに応じた低リフト量で開閉駆動される。
このとき、吸気カムシャフト14にローラ36を介して押圧された高速用吸気ロッカーアーム24は、ロストモーションスプリング51を伸縮させながら吸気ロッカーシャフト20を中心に揺動するが、高速用吸気ロッカーアーム24は低速用吸気ロッカーアーム22、23から切り離されているため、高速用吸気ロッカーアーム24の揺動が吸気弁6、6の開閉に影響を与えることはない。
図5に示す低速用吸気ロッカーアーム23の油室49aに油圧源から油路49bを経て油圧を作用すると、コイルスプリング47を圧縮しながら第3連結ピン45を第2連結ピン44側に摺動し、第2連結ピン44が第1連結ピン43側に摺動し、低速用吸気ロッカーアーム23と高速用吸気ロッカーアーム24のピン孔に跨る第3連結ピン45と、高速用吸気ロッカーアーム24と低速用吸気ロッカーアーム22のピン孔に跨る第2連結ピン44によって、低速用吸気ロッカーアーム22、23および高速用吸気ロッカーアーム24が一体に結合される。
この状態では、リフト部の高さが高い高速用吸気カム33にローラ36を介して押圧された高速用吸気ロッカーアーム24の揺動が第2連結ピン44と第3連結ピン45を介して低速用吸気ロッカーアーム22、23に伝達されるため、低速用吸気ロッカーアーム22、23に接続された一対の吸気弁6、6が高速用吸気カム33のリフト部32の高さに応じて高リフト量で開閉駆動される。このとき、低速用吸気カム29、30の高さの低いリフト部28は、低速用吸気ロッカーアーム22、23のローラ34、35から離間して空動する。
図7は、本発明の可変動弁装置によるロッカーアームの連結動作を説明する概念図であり、図8は、比較例の可変動弁装置によるロッカーアームの連結動作を説明する概念図である。本発明によれば、リフト量が大きい高速用吸気カムとリフト量が小さい低速用吸気カムとを有し、エンジンの回転数に応じて低速用吸気ロッカーアームと高速用吸気ロッカーアームとを連結または分離させてエンジンバルブの開閉動作を切り替えるエンジンの可変動弁装置において、高速用吸気カムのベース円部の半径が低速用吸気カムのベース円部の半径より小さく設定されているので、低速用吸気ロッカーアームと高速用吸気ロッカーアームとの連結可能時間を長くすることができる。すなわち、図7、図8において、線Aは高速用吸気カムのリフト量の時間推移を示し、線Bは低速用吸気カムのリフト量の時間推移を示し、線C、Dは、それぞれ、作動機構および製造要因(低速用吸気ロッカーアームと高速用吸気ロッカーアームとを連結する連結ピンおよびピン孔のクリアランス、製造上において避けられない寸法誤差など)によって、低速用吸気ロッカーアームのピン孔と高速用吸気ロッカーアームのピン孔の偏位を吸収して連結を可能とする上限、下限を示す線である。図7と図8において、線B、C、Dは同じ軌跡を示し、図上の位置が同じであるから重ね合わせることができる。しかし、高速用吸気カムのリフト量の時間推移を示す線Aは、図7と図8において同じ軌跡を示すが、図7の線Aは図8の線Aより下方にあるので(高速用吸気カムのベース円部の半径が低速用吸気カムのベース円部の半径より小さい分に相当する量だけ)、原点から線Cと線Aとの交点までの時間長さ(連結可能時間)が長くなることが分かる。(L1>L2)
このように本発明によれば、ハイドロラッシュアジャスタを用いた場合において、ロッカーアーム、ロッカーアームに組み込まれるローラ、ロッカーシャフト、カム軸およびそれらが取り付けられるカムシャフトホルダ等に製造誤差があった場合、高速用吸気ロッカーアームを高速用吸気カムに当接させるときに高速用吸気ロッカーアームとロストモーションスプリングとの間に隙間を有することでは、低速用吸気ロッカーアームと高速用吸気ロッカーアームのピン孔を一致させることが困難な場合でも、高速用吸気カムのベース円部の半径が低速用吸気カムのベース円部の半径より小さく、リフト量が大きい高速用吸気ロッカーアームのピン孔がカム軸から離れるように位置ずれするため、低速用吸気ロッカーアームと高速用吸気ロッカーアームのピン孔を一致させることが可能である。
なお、高速用吸気カムのベース円部の半径を低速用吸気カムのベース円部の半径より小さくする設定する構成の代わりに、高速用吸気ロッカーアームのローラ半径を低速用吸気ロッカーアームのローラ半径より小さくする設定する構成を採用することもできる。同様に、ロッカーアームとカムとの摺動をローラではなく、スリッパ面にて行い、高速用吸気ロッカーアームのスリッパ面を低速用吸気ロッカーアームのスリッパ面より低く設定する構成を採用することもできる。さらに、アジャストボルトを用いた場合でも、ロッカーアーム、ロッカーアームに組み込まれるローラ、ロッカーシャフト、カム軸、さらにそれらが取り付けられるカムシャフトホルダ等の製造誤差により、高速用吸気ロッカーアームのピン孔がカムから遠い方に離れるように位置ずれし、タペットクリアランスによる遊びでは両ロッカーアームのピン孔を一致させられなくなった場合にも本発明は有効である。
本発明は、特にバルブを開閉駆動させるカムをエンジンの回転数に応じて適宜使い分けるようにしたエンジンの可変動弁装置に好適に用いることができる。
1…シリンダブロック
2…シリンダヘッド
2a…吸気弁孔
2b…排気弁孔
2c…吸気ポート
2d…排気ポート
3…シリンダ
4…ピストン
5…燃焼室
6…吸気弁
7…バルブガイド
8…吸気弁スプリング
9…排気弁
10…バルブガイド
11…排気弁スプリング
12…カムシャフトホルダ
13…カムシャフトキャップ
14…吸気カムシャフト
15…排気カムシャフト
16…吸気スプロケット
17…排気スプロケット
18…タイミングチェーン
19…ハイドロラッシュアジャスタ
20…吸気ロッカーシャフト
21…排気ロッカーシャフト
22…低速用吸気ロッカーアーム
23…低速用吸気ロッカーアーム
24…高速用吸気ロッカーアーム
25…アジャストスクリュー
26…排気ロッカーアーム
27…ベース円部
28…リフト部
29…低速用吸気カム
30…低速用吸気カム
31…ベース円部
32…リフト部
33…高速用吸気カム
34…ローラ
35…ローラ
36…ローラ
37a…外輪
37b…ニードル
38…支軸
39a…外輪
39b…ニードル
40…支軸
41a…外輪
41b…ニードル
42…支軸
43…第1連結ピン
44…第2連結ピン
45…第3連結ピン
46…端部壁
47…コイルスプリング
48…端部壁
49a…油室
49b…油路
50…ばね座
51…ロストモーションスプリング
52…取付孔
53…プランジャ
54…ボディ
56…油室
57…油路
58a、58b…油路
58c…油溝
58d…油路
58e…油溝
58f…油路
59…コイルスプリング
60…チェックバルブ

Claims (1)

  1. カム軸にリフト量が大きい高速用第一カムとリフト量が小さい低速用第二カムとを設け、ロッカーシャフトに揺動自在に軸支した高速用第一ロッカーアームの一端を前記高速用第一カムに当接させ、前記高速用第一ロッカーアームの側方に隣接するように前記ロッカーシャフトに揺動自在に軸支した低速用第二ロッカーアームの一端を前記低速用第二カムおよび吸気弁に当接させ、エンジンの回転数に応じて前記低速用第二ロッカーアームと高速用第一ロッカーアームとを連結または分離させて前記エンジンバルブの開閉動作を切り替えるエンジンの可変動弁装置において、前記低速用第二ロッカーアームの先端に設けたハイドロラッシュアジャスタは摺動自在のプランジャを備え、当該プランジャの内部にはプランジャを突出方向に付勢するコイルスプリングと、プランジャが突出方向と反対方向に後退することを油圧力で阻止する手段とを備え、前記プランジャが吸気弁に当接し、前記高速用第一カムのベース円部の半径は前記低速用第二カムのベース円部の半径より0.01〜0.03mm小さく設定され、高速用第一ロッカーアームの下面に設けたばね座がシリンダヘッドに設けたロストモーションスプリングによって上向きに付勢されており、前記ロストモーションスプリングの弾性力で高速用第一ロッカーアームのローラが高速用第一カムに押し付けられることを特徴とする可変動弁装置。
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