JPWO2015129876A1 - 炭化珪素の結晶のインゴット、炭化珪素のウェハ、炭化珪素の結晶のインゴットおよび炭化珪素のウェハの製造方法 - Google Patents

炭化珪素の結晶のインゴット、炭化珪素のウェハ、炭化珪素の結晶のインゴットおよび炭化珪素のウェハの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴット1は、それぞれドナーまたはアクセプタを含んでおり、かつ交互に配置された複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4を備え、第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度は、上または下に接している第1結晶層3におけるドナーまたはアクセプタの濃度よりも高い。

Description

本発明は、炭化珪素の結晶のインゴット、炭化珪素のウェハ、炭化珪素の結晶のインゴットおよび炭化珪素のウェハの製造方法に関する。
現在、電子部品の基板の材料として炭化珪素(SiC)が注目されている。例えば、特開2012―136391号公報には、電子部品の基板となる炭化珪素の結晶のインゴットおよびウェハを製造することが記載されている。
このような炭化珪素の結晶のインゴットおよびウェハの製造方法では、高純度の炭化珪素の結晶を製造しようとしている。
しかしながら、単に炭化珪素の結晶を高純度にした場合には、例えば、電子部品の基板となるウェハ内のドナーやアクセプタが少なく、基板の電気抵抗が高くなる。その結果、電子部品の性能が低下する可能性がある。
また、炭化珪素の結晶を高純度にした場合には、炭化珪素の結晶のインゴットおよびウェハに結晶成長の履歴が残りにくい。その結果、結晶のインゴットまたはウェハに不具合があったときに、インゴットまたはウェハの製造工程の不備を推定しにくいことがある。
本発明は、このような事情に鑑みて案出されたものであり、電子部品の性能を向上させたり、または製造工程の不備を推定可能にしたりする炭化珪素の結晶のインゴットおよびウェハを提供することを目的とするものである。
本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットは、それぞれドナーまたはアクセプタを含んでおり、かつ交互に配置された複数の第1結晶層および複数の第2結晶層を備え、該第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度は、上または下に接している前記第1結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度よりも高い。
本発明の一実施形態に係る炭化珪素のウェハは、それぞれドナーまたはアクセプタを含んでおり、かつ交互に配置された複数の第1結晶層および複数の第2結晶層を備え、該第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度は、上または下に接している前記第1結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度よりも高い。
本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットは、結晶成長の方向に交互に配置された複数の第1結晶層および複数の第2結晶層を備え、該第2結晶層は、上または下に接している前記第1結晶層よりも色調が濃い。
本発明の一実施形態に係る炭化珪素のウェハは、交互に配置された複数の第1結晶層および複数の第2結晶層を備え、該第2結晶層は、上または下に接している前記第1結晶層よりも色調が濃い。
本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットまたはウェハによれば、電子部品の性能を向上させたり、または製造工程での不備を推定可能にしたりすることができる。
本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットを模式的に示した側面図である。 本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットを模式的に拡大して示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットを模式的に拡大して示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットを模式的に示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットを模式的に拡大して示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットを模式的に拡大して示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る炭化珪素のウェハを模式的に示した側面図である。 本発明の一実施形態に係る炭化珪素のウェハを模式的に拡大して示した断面図である。 本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットに使用する結晶製造装置の一例を示す断面図である。
<炭化珪素の結晶のインゴット>
以下に、本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットについて、図1〜図6を参照しつつ説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットを模式的に示した側面図である。図2は、図1に示したインゴットを上下方向(Z軸方向)に切断したときの断面の一部を拡大して、インゴット内のドナーまたはアクセプタの濃度およびインゴットの色調について示している断面図である。図3は、図2に示したインゴットの断面の一部をさらに拡大し、インゴット内のドナーまたはアクセプタの濃度およびインゴットの色調について示している断面図である。図4は、図1に示したインゴットとは異なる実施形態に係るインゴットを模式的に示した側面図である。図5は、図4に示したインゴットを上下方向に切断したときの断面の一部を拡大して、インゴット内のドナーまたはアクセプタの濃度およびインゴットの色調について示している断面図である。図6は、図1および図4に示したインゴットとは異なる実施形態に係るインゴットを上下方向に切断した時の断面の一部を拡大して、インゴット内のドナーまたはアクセプタの濃度およびインゴットの側面の形状について示している断面図である。また、図7は、本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のウェハを模式的に示した側面図である。
インゴット1は、加工されてウェハ2になる。その後、ウェハ2は、半導体部品の製造プロセスを経て、例えばトランジスタまたはダイオード等の電子部品の一部となる。インゴット1は、炭化珪素の結晶からなる。インゴット1は、例えば板状または柱状に形成されている。インゴット1の平面形状は、例えば円形状または多角形状である。本実施形態では、インゴット1は、図1に示すように柱状に形成されており、インゴット1の平面形状は円形状である。すなわち、インゴット1の形状は円柱状である。なお、1つのインゴット1からは、例えば45枚以上225枚以下のウェハ2が得られる。
なお、図1に記載した下向きの点線の矢印は、結晶成長の方向を示している。また、図2、図3および図6についても同様である。
インゴット1の高さは、例えば30mm以上150mm以下に設定されている。インゴット1の直径は、例えば75mm以上210mm以下に設定されている。インゴット1の高さおよび直径は、例えばノギスを使用して測定することができる。
インゴット1は、図3に示すように、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4を有している。インゴット1は、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4のそれぞれが1層ずつ交互に配置されて形成されている。第1結晶層3および第2結晶層4は、インゴット1内に形成された層状の領域である。第1結晶層3および第2結晶層4の平面形状は、インゴット1と同様に、例えば円形状または多角形状の平面形状を有している。本実施形態では、第1結晶層3および第2結晶層4の平面形状は円形状である。
複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4のそれぞれは、ドナーまたはアクセプタを含んでいる。第1結晶層3または第2結晶層4に含まれるドナーとしては、例えば窒素(N)、リン(P)、ヒ素(As)等の材料が選択される。第1結晶層3または第2結晶層4に含まれるアクセプタとして、例えばアルミニウム(Al)、ボロン(B)またはガリウム(Ga)等の材料が選択される。なお、電子部品の種類および使い方によって、第1結晶層3および第2結晶層4にドナーをドーピングするか、またはアクセプタをドーピングするかは適宜選択される。
1層の第1結晶層3の厚みは、例えば3μm以上300μm以下に設定されている。1層の第2結晶層4の厚みは、例えば3μm以上300μm以下に設定されている。上記の通り、第1結晶層3および第2結晶層4の厚みが十分に薄いことから、インゴット1をウェハ2に加工した際に、ウェハ2は複数の第1結晶層3と複数の第2結晶層4を有することになる。なお、第1結晶層3または第2結晶層4の厚みは、例えば第1結晶層3または第2結晶層4の断面から、光学顕微鏡を使用することによって測定することができる。また、第1結晶層3および第2結晶層4の直径は、インゴット1の直径と同じである。
複数の第2結晶層4のそれぞれにおけるドナーまたはアクセプタの濃度は、上または下に接している第1結晶層3のドナーまたはアクセプタの濃度よりも高い。そのため、第2結晶層4の導電率は第1結晶層3よりも高い。その結果、インゴット1からウェハ2を切り出して電子部品を製造した場合には、基板となるウェハ2がドナー等の濃度が高い複数の第2結晶層4を有するため、電子部品となる基板の電気抵抗を低くすることができる。したがって、電子部品の性能を向上させることができる。
また、インゴット1は、第2結晶層4よりもドナーまたはアクセプタの濃度が低い第1結晶層3を含んでいる。その結果、例えばインゴット1から切り出したウェハ2を作製する際に、ウェハ2上に成長させるエピタキシャル層の格子定数によって、ウェハ2の表面を第1結晶層3にするか第2結晶層4にするかを選択することができる。その結果、例えばウェハ2上に成長させるエピタキシャル層の材料の選択肢が多くなり、インゴット1の汎用性を向上させることができる。
第1結晶層3は、第1結晶層3のキャリア密度が例えば1×1018個/cm以上5×1018個/cm以下になるように、ドナーまたはアクセプタを含有している。第2結晶層4は、第2結晶層4のキャリア密度は、第1結晶層3のキャリア密度よりも高く、かつ1×1020個/cm以下になるように、ドナーまたはアクセプタを含有している。なお、第1結晶層3および第2結晶層4におけるキャリア密度は、例えばホール効果を利用したキャリア濃度測定によって測定することができる。
また、第2結晶層4のキャリア密度は、例えば第1結晶層3のキャリア密度の1.1倍以上10倍以下に設定される。第2結晶層4が第1結晶層3の1.1倍以上のキャリア密度を有することによって、インゴット1の導電率を効果的に向上させることができる。また、第2結晶層4が第1結晶層3の10倍以下のキャリア密度を有することによって、第2結晶層4中の欠陥の発生を低減することができる。
複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4は、周期的に配置されていてもよい。すなわち、規則的に複数の第2結晶層4と複数の第1結晶層3とが交互に配置されていればよい。その結果、インゴット1から作製する複数のウェハ2のそれぞれについて品質のばらつきを低減することができる。
インゴット1は、図2に示すように、インゴット1の下面に向かってドナーまたはアクセプタの濃度が高くなる濃度傾斜領域5を備えていてもよい。本実施形態では、濃度傾斜領域5において、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度が、複数の第1結晶層3のそれぞれ、または複数の第2結晶層4のそれぞれの位置が結晶成長の方向に進むにつれて高くなっている。言い換えれば、1つの濃度傾斜領域5中で、ある第1結晶層3は、これよりも上方に位置する第1結晶層3よりもドナーまたはアクセプタの濃度が高くなる。また、1つの濃度傾斜領域5中で、ある第2結晶層4は、これよりも上方に位置する第2結晶層3よりもドナーまたはアクセプタの濃度が高くなる。すなわち、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4があることによって、濃度傾斜領域5におけるドナーまたはアクセプタの濃度は、微視的には高くなったり低くなったりしつつ、全体としては下面に向かって徐々に高くなっている。このような構成を有することによって、ウェハ2の表面の格子定数を制御することができ、例えばウェハ2上に成長させるエピタキシャル層の材料の選択肢が多くなる。その結果、例えばインゴット1の汎用性を向上させることができる。
濃度傾斜領域5のキャリア密度は、例えば1×1018個/cm以上1×1020個/cm以下に設定される。より好ましくは、濃度傾斜領域5のキャリア密度は、例えば5×1018個/cm以上1×1019個/cm以下に設定される。濃度傾斜領域5のキャリア密度が5×1018個/cm以上であれば、効果的にインゴット1の導電性を向上させることができる。また、濃度傾斜領域5のキャリア密度が1×1019個/cm以下であれば、インゴット1中の欠陥の発生を低減することができる。
インゴット1は、複数の濃度傾斜領域5を有していてもよい。そして、複数の濃度傾斜領域5は、結晶成長の方向に離れて存在していてもよいし、結晶成長の方向に連続していてもよい。これにより、複数のウェハ2に濃度傾斜領域5が含まれることになり、複数のウェハ2に徐々に格子状数が変化する領域を形成することができるため、インゴット1から汎用性が高い複数のウェハ2を作製することができる。
濃度傾斜領域5の厚みは、例えば500μm以上900μm以下に設定される。また、濃度傾斜領域5の数は、例えば、1つのインゴット1から切り出すウェハ2の数の1/2倍以上2倍以下に設定される。また、複数の濃度傾斜領域5同士は、例えば1.2mm以下の間隔で配置される。
濃度傾斜領域5は、結晶成長の方向に連続していてもよい。その場合には、例えば濃度傾斜領域5に合わせてインゴット1からウェハ2を切り出せば、ウェハ2ごとの品質のばらつきを低減することができる。
インゴット1は、図4に示すように、中央部に位置する中央領域6と、結晶成長の方向に進むにつれて径が広がっている周辺領域7とを有していてもよい。そして、図5に示すように、周辺領域7において、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4が中央領域における結晶成長の方向に対して斜めに配置されていてもよい。これによって、例えばウェハ2の切り出し時に円筒研削する場合に、周辺領域7と中央領域6との境界を目安に研削することができる。その結果、作業効率を向上させることができる。なお、種結晶がある場合に、中央領域6は種結晶の下方向に位置する部分であり、周辺領域7は種結晶の下面よりも幅が広い部分である。
なお、周辺領域7の複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4のそれぞれは、中央領域6の複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4のそれぞれの面に対して、例えば50°以上80°以下の範囲で斜めに配置される。
なお、図4および図5に示す破線は、中央領域6と周辺領域7とを分けるものであり、図中に便宜上示したものである。また、図4および図5に記載した下向きの点線の矢印は、中央領域6における結晶成長の方向を示している。
周辺領域7における複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4は、内側の第1結晶層3および第2結晶層4よりもドナーまたはアクセプタの濃度が低くてもよい。このような構成を有することによって、周辺領域7は中央領域6よりも強度が高くなることから、インゴット1を割れにくくすることができる。その結果、インゴット1の割れあるいは欠けによる生産効率の低下を低減することができる。
なお、周辺領域7のキャリア密度は、例えば1×1016個/cm以上3×1018個/cm以下に設定される。そして、特に周辺領域7のキャリア密度は、5×1017個/cm以上2×1018個/cm以下にすることがよい。周辺領域7のキャリア密度を5×1017個/cm以上にすることで、例えば中央領域6とのキャリア密度の差を小さくして、インゴット1の加工中の割れ等の発生を低減することができる。また、周辺領域7のキャリア密度を2×1018個/cm以下にすることで、例えば中央領域6と周辺領域7とを区別しやすくすることができる。
第1結晶層3の厚みは、第2結晶層4の厚みよりも小さく(薄く)てもよい。この場合には、インゴット1をウェハ2に加工する際に、インゴット1内での第2結晶層4の割合が大きくなる。その結果、炭化珪素の結晶からなるインゴット1を加工しやすくすることができる。なお、このとき第1結晶層3の厚みは、例えば第2結晶層4の厚みの50%以上70%以下に設定される。
インゴット1の上面は、第1結晶層3で形成されてもよい。この場合には、インゴット1は後述するように結晶製造装置100によって種結晶101の下面に形成されるが、インゴット1の上面を格子定数の小さい第1結晶層3で形成することで、インゴット1と種結晶101との間の歪みを小さくすることができる。
インゴット1の下面は、第1結晶層3で形成されてもよい。この場合には、インゴット1の下部を切り落とすことで、切り落としたインゴット1の下部を、次にインゴット1を製造する際の種結晶101として使用することができる。したがって、インゴット1の品質は種結晶101の品質に左右されることから、複数のインゴット1間の品質のばらつきを低減することができる。
インゴット1の側面には、図6に示すように、複数の凹部11と複数の凸部12が連続して形成されていてもよい。この場合には、インゴット1の側面の表面積を大きくすることができ、インゴット1が放熱しやすくなることから、インゴット1の成長速度を向上させることができる。なお、本実施形態においては、複数の第1結晶層3と複数の第2結晶層4とに対応して、複数の凹部11と複数の凸部12とが形成されている。なお、図6は、インゴット1の片側の側面を図中の右側に示している。なお、凹部11の深さは、例えば25μm以上100μm以下に設定される。また、凸部12の高さは、例えば25μm以上100μm以下に設定される。
また、インゴット1において、複数の第2結晶層4のそれぞれは、上または下に接している第1結晶層3よりも色調が濃い。すなわち、インゴット1には、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4の色調の違いによって、縞模様が形成されている。これは、インゴット1に結晶成長の履歴が視認可能な状態で残っていることであるため、例えばインゴット1に不具合があった場合に、色調の変化を確認することによって製造工程での不備を推定することができる。
なお、本実施形態においては、複数の第1結晶層3と複数の第2結晶層4とのドナーまたはアクセプタ等の不純物の濃度に違いをつけることによって、複数の第1結晶層3の色調と複数の第2結晶層4の色調とにも違いをつけている。そして、本実施形態においては、光学式の顕微鏡によって結晶層の色調を識別することができる。なお、本実施形態では、ドナーまたはアクセプタの濃度に違いをつけることによって複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4の色調に変化をつけているが、ドナーおよびアクセプタを同時に取り込ませて色調に変化をつけてもよい。また、例えばドナーまたはアクセプタとは異なる不純物をインゴット1に取り込ませて色調に変化をつけてもよい。
なお、本実施形態に係るインゴット1では、光を当てて見たときに、不純物の濃度が濃い個所は焦茶色から茶色と認識でき、不純物の濃度が淡い個所は茶色から黄土色と認識することができる。すなわち、インゴット1では、不純物の濃度によって光の透過度が変わり、不純物の濃度の影響を受けて同系色の色調の変化を確認することができる。なお、光を当てたときの色調は、インゴット1の結晶の多形によっても変化する。例えばインゴット1の結晶の多形が4Hの場合にはインゴット1は茶色系統の色調になり、多形が6Hの場合にはインゴット1は緑色系統の色調となる。したがって、インゴット1の色を識別することによって、結晶の多形も把握することができる。
インゴット1は、図2に示すように、インゴット1の下面に向かって色調が濃くなる色調傾斜領域8を備えていてもよい。本実施形態では、色調傾斜領域8において、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4の色調が、複数の第1結晶層3のそれぞれ、または複数の第2結晶層4のそれぞれの位置が結晶成長の方向に進むにつれて濃くなっている。言い換えれば、1つの色調傾斜領域8中で、ある第1結晶層3は、これよりも上方に位置する第1結晶層3よりも色調が濃くなる。また、1つの色調傾斜領域8中で、ある第2結晶層4は、これよりも上方に位置する第2結晶層3よりも色調が濃くなる。すなわち、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4があることによって、色調傾斜領域8における色調は、微視的には濃くなったり淡くなったりしつつ、全体としては下面に向かって徐々に濃くなっている。この場合には、結晶の格子定数を徐々に変化させることができる。また、ウェハ2の表面での不純物濃度をウェハ2上に形成するエピタキシャル層の不純物濃度に合わせるように調整することによって、エピタキシャル層の形成時にエピタキシャル結晶の品質を向上させることが可能となる。
色調傾斜領域8の厚みは、例えば500μm以上900μm以下に設定される。また、色調傾斜領域8は、例えば黄土色から焦茶色までの色調を含むように形成される。
インゴット1は、結晶成長の方向に複数の色調傾斜領域8を有していてもよい。そして、複数の色調傾斜領域8は、結晶成長の方向に離れて存在していてもよいし、結晶成長の方向に連続していてもよい。これにより、複数のウェハ2に濃度傾斜領域5が含まれることになり、複数のウェハ2に徐々に格子定数が変化する領域を形成することができるため、インゴット1から汎用性が高い複数のウェハ2を作製することができる。
また、濃度傾斜領域5の数は、例えば、1つのインゴット1から切り出すウェハ2の数の1/2倍以上2倍以下に設定される。また、複数の濃度傾斜領域5同士は、例えば1.2mm以下の間隔で配置される。
中でも、色調傾斜領域8を結晶成長の方向に連続して複数有しているとよい。この場合には、例えば色調傾斜領域8に合わせてインゴット1からウェハ2を切り出せば、ウェハ2ごとの品質のばらつきを低減することができる。
周辺領域7における複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4は、内側の第1結晶層3および第2結晶層4よりも色調が淡くてもよい。この場合には、周辺領域7の不純物が内側に比べて少ないことから、周辺領域7の結晶の硬度が高くなり、インゴット1を割れにくくすることができる。なお、周辺領域7は、中央領域6よりも不純物の濃度が小さいことから、中央領域6よりも透明度が高く、中央領域6よりも明るい茶色になっている。
また、周辺領域7において、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4が中央領域における結晶成長の方向に対して斜めに配置されているのがよい。これによって、例えばウェハ2の切り出し時に円筒研削する場合に、周辺領域7と中央領域6との境界を目安に研削することができる。その結果、作業効率を向上させることができる。
<炭化珪素のウェハ>
次に、本発明の一実施形態に係る炭化珪素のウェハについて、図7および図8を参照しつつ説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
図8は、図7に示したウェハを上下方向に切断したときの断面の一部を拡大して示しており、ウェハ内のドナーまたはアクセプタの濃度およびウェハの色調について示している断面図である。
ウェハ2は、例えば電子部品の基板となる。ウェハ2は、図7に示すように、板状に形成されており、第1主面9と第1主面9に対向する第2主面10とを有している。ウェハ2の平面形状は、例えば円形状または多角形状である。ウェハ2の厚みは、例えば350μm以上600μm以下に設定される。
ウェハ2は、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4を有している。ウェハ2は、図8に示すように、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4のそれぞれが1層ずつ交互に配置されている。そして、複数の第2結晶層4のそれぞれにおけるドナーまたはアクセプタの濃度は、上または下に接している第1結晶層3のドナーまたはアクセプタの濃度よりも高い。そのため、第2結晶層4の導電率は前記第1結晶層3の導電率よりも高い。その結果、基板となるウェハ2がドナー等の濃度が高い複数の第2結晶層4を有するため、電子部品となる基板の電気抵抗を低くすることができる。したがって、電子部品の性能を向上させることができる。
なお、第1結晶層3の抵抗率は、例えば15mΩ・cm以下に設定される。また、第2結晶層4の抵抗率は、例えば20mΩ・cm以下に設定される。そして、第2結晶層4の抵抗率と第1結晶層3の抵抗率との差は、例えば1mΩ・cm以上15mΩ・cm以下に設定される。第1結晶層3および第2結晶層4の抵抗率が20mΩ・cm以下に設定されると、電子部品としての性能を確保しやすくなる。
また、ウェハ2は、第2結晶層4よりもドナーまたはアクセプタの濃度が低い第1結晶層3を含んでいる。その結果、例えばウェハ2上にエピタキシャル層を成長させる際に、ドナー等の濃度が低く格子定数がエピタキシャル層に近い第1結晶層3を下地にすることができる。したがって、エピタキシャル層における格子定数の違いに起因した歪みまたは転移等の発生を低減することができる。
ウェハ2において、第1主面9側の第1結晶層3および第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度は、第2主面10側の第1結晶層3および第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度よりも高くてもよい。この場合には、電子部品を製造する際に、例えばSiCのエピタキシャル層を形成する場合に、第1主面9でエピタキシャル層を形成すれば、格子定数が近いことからエピタキシャル層の品質を向上させることができる。一方で、第2主面10側は、ドナーまたはアクセプタの濃度が高くなっていることから、電子部品の基板内の電気抵抗を低くすることができる。
なお、この場合に、第1主面9側の第1結晶層3および第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度は、例えば第2主面10側の第1結晶層3および第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度の1.1倍以上10倍以下に設定される。
複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度は、複数の第1結晶層3のそれぞれ、または複数の第2結晶層4のそれぞれが第1主面9に近くなるにつれて高くなってもよい。この場合には、格子定数を徐々に変化させることができ、ウェハ2の内部応力を低減することができる。
第1主面9側および第2主面10側の第1結晶層3および第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度は、厚み方向の途中の第1結晶層3および第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度よりも低くてもよい。この場合には、第1主面9側と第2主面10側とにおける不純物の濃度差を小さくすることができ、例えば電子部品の作製時における高温処理の際に、線膨脹係数差による基板の歪みを低減することができる。
なお、この場合に、厚み方向の途中の第1結晶層3および第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度は、例えば第1主面9側および第2主面10側の第1結晶層3および第2結晶層4におけるドナーまたはアクセプタの濃度の1.1倍以上10倍以下に設定される。
複数の第2結晶層4のそれぞれは、上または下に接している第1結晶層3よりも色調が濃い。すなわち、ウェハ2には、複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4の色調の違いによって、縞模様が形成されている。その結果、その色調の変化を確認することにより、製造工程での不備を推定することができる。
複数の第2結晶層4と複数の第1結晶層3とは、周期的に配置されていてもよい。すなわち、規則的に複数の第2結晶層4と複数の第1結晶層3とが交互に配置されていてもよい。その結果、インゴット1から作製する複数のウェハ2のそれぞれについて品質のばらつきを低減することができる。
第1主面9側の第1結晶層3および第2結晶層4の色調は、それぞれ第2主面10側の第1結晶層3および第2結晶層4の色調よりも濃くてもよい。この場合には、例えばウェハ2内の色調の違いは不純物の違いまたは不純物の量の違いに起因することから、第1主面9と第2主面10とでは格子定数が異なることになる。その結果、エピタキシャル層の材料に合わせて格子定数が近い第1主面9または第2主面10にエピタキシャル層を形成することができ、ウェハ2の汎用性を向上させることができる。
複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4の色調は、それぞれの第1結晶層3および第2結晶層4の位置が第1主面9に近くなるにつれて濃くなってもよい。この場合には、ウェハ2の厚み方向において格子定数を徐々に変化させることができ、ウェハ2の内部応力を低減することができる。
複数の第1結晶層3および複数の第2結晶層4の色調は、それぞれの第1結晶層3および第2結晶層4の位置が第2主面10から第1主面9に近くなるにつれて濃くなり、途中で急に薄くなり、さらに第1主面9に近くなるにつれて濃くなっていてもよい。この場合には、例えばウェハ2内の色調の違いは不純物の量の違いに起因することから、不純物濃度は、ウェハ2の内側で高く第1主面9側および第2主面10側で小さくなる。その結果、例えば電子部品の作製時における高温処理の際に、第1主面9側と第2主面10側とにおける熱膨張の差を小さくすることができ、熱膨張による基板の歪みを低減することができる。
<結晶製造装置>
以下に、本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴット1およびウェハ2を製造する製造方法に使用する結晶製造装置の一例について、図9を参照しつつ本実施形態を説明する。図9の断面図は、結晶製造装置の一例の概略を示している。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
結晶製造装置100は、インゴット1を製造する装置である。結晶製造装置100は、種結晶101の下面に炭化珪素の結晶を成長させることによって、インゴット1を製造する。結晶製造装置100は、図9に示すように、主に保持部材102および坩堝103を含んでおり、保持部材102には種結晶101が固定され、坩堝103内には溶液104が貯留される。結晶製造装置100によって、種結晶101の下面を溶液104に接触させて、種結晶101の下面にインゴット1を作製する。
種結晶101は、結晶製造装置100で成長させる結晶のインゴット1の種となる、炭化珪素の結晶である。種結晶101は、例えば円形状または多角形状の平面形状を有する平板状である。
種結晶101は、保持部材102の下面に固定されている。種結晶101は、例えば炭素を含んだ接着材(図示せず)によって、保持部材102に固定されている。また、種結晶101は、保持部材102によって、上下方向に移動可能となっている。
保持部材102は、種結晶101を保持している。また、保持部材102は、種結晶101を溶液104に接触させたり、溶液104からインゴット1を遠ざけたりする機能を有する。保持部材102は、図9に示すように、移動装置105の移動機構(図示せず)に固定されている。移動装置105は、移動装置105に固定されている保持部材102を、例えばモータを利用して上下方向に移動させる移動機構を有している。その結果、移動装置105によって保持部材102は上下方向に移動し、種結晶101は保持部材102の移動に伴って上下方向に移動する。
保持部材102は、例えば柱状に形成されている。保持部材102は、例えば炭素の多結晶体または炭素を焼成した焼成体からなる。保持部材102は、保持部材102の平面形状の中心部を貫通して上下方向に伸びた軸の周囲に回転可能な状態で、移動装置105に固定されていてもよい。すなわち、保持部材102は、自転可能であってもよい。
溶液104は、坩堝103の内部に溜められており、インゴット1の原料を種結晶101に供給する機能を有する。溶液104は、インゴット1と同じ材料を含む。すなわち、インゴット1は炭化珪素の結晶であるから、溶液104は炭素と珪素とを含む。本実施形態において、溶液104は、珪素溶媒に炭素を溶質として溶解させたものである。なお、溶液104は、炭素の溶解度を向上させる等の理由から、例えばネオジム(Nd)、タンタル(Ta)、スカンジウム(Sc)、クロム(Cr)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)またはイットリウム(Y)等の金属材料を、添加材として1種類または2種類以上含んでいてもよい。
坩堝103は、溶液104を収容するものである。また、坩堝103は、インゴット1の原料を内部で融解させる容器としての機能を担っている。坩堝103は、例えば黒鉛で形成されている。本実施形態では、坩堝103の中で珪素を融解させて、融解した珪素に坩堝103の一部(炭素)を溶解させることによって、溶液104としている。坩堝103は、溶液104を貯留するために、例えば上面に開口を有する凹状に形成されている。
本実施形態では、炭化珪素の結晶のインゴット1を成長させる方法として溶液法を用いている。溶液法では、溶液104を、種結晶101の下面において準安定状態(熱力学的に結晶の析出と溶出とが平衡している安定状態に極めて近い状態)に保ちつつ、種結晶101の温度を下げること等によって結晶の析出が溶出よりも僅かに進行する条件に制御し、種結晶101の下面に結晶を成長させている。
坩堝103は、坩堝容器106の内部に配されている。坩堝容器106は、坩堝103を保持する機能を担っている。この坩堝容器106と坩堝103との間には、保温材107が配されている。この保温材107は、坩堝103の周囲を囲んでいる。保温材107は、坩堝103からの放熱を抑制し、坩堝103内の温度分布を均一に近付ける。坩堝103は、坩堝103の底面の中心部を貫通して上下方向に伸びた軸の周囲に回転可能な状態で坩堝容器106の内部に配されていてもよい。すなわち、坩堝103は、自転可能であってもよい。
坩堝容器106は、チャンバー108の内部に配されている。チャンバー108は、結晶のインゴット1の成長を行なう空間と外部の雰囲気とを分離するものである。チャンバー108を有することによって、結晶のインゴット1に余分な不純物が混じることを低減することができる。チャンバー108の内部の雰囲気中は、不活性ガスで満たされている。これによって、チャンバー108の内部を外部から遮断することができる。なお、坩堝容器106は、チャンバー108の底面に支持されていてもよいが、坩堝容器106の底面が、この底面からチャンバー108の底部を貫通して下方に伸びる支持軸(図示せず)によって支持されていてもよい。
チャンバー108は、保持部材102が通過する通過孔109と、チャンバー108内にガスを供給するための給気孔110と、チャンバー108内からガスを排出する排気孔111とを有している。そして、結晶製造装置100は、チャンバー108の内部にガスを供給するガス供給手段(不図示)を有しており、ガス供給手段を介して給気孔110からチャンバー108内にガスが供給され、排気孔111から排出される。
チャンバー108は、例えば円筒状に形成される。チャンバー108は、例えば150mm以上1000mm以下の直径を有する円形状の下端部を底面とし、例えば500mm以上2000mm以下の高さに設定される。チャンバー108は、例えばステンレスまたは絶縁性の石英等の材料で形成される。チャンバー108内に供給される不活性ガスとしては、例えばアルゴン(Ar)またはヘリウム(He)等が挙げられる。
坩堝103には、加熱装置112によって、熱が加えられる。本実施形態の加熱装置112は、コイル113および交流電源114を含んでおり、例えば電磁波を利用した誘導加熱方式によって坩堝103の加熱を行なう。なお、加熱装置112は、例えば、カーボン等の発熱抵抗体で生じた熱を伝熱する方式等の他の方式を採用することができる。この伝熱方式の加熱装置を採用する場合は、(坩堝103と保温材107との間に)発熱抵抗体が配されることになる。
コイル113は、導体によって形成され、坩堝103の周囲を囲んでいる。具体的には、コイル113は、坩堝103を円筒状に囲むように、チャンバー108の周囲に配されている。コイル113を有する加熱装置112は、コイル113による円筒状の加熱領域を有している。なお、本実施形態では、チャンバー108の周囲にコイル113を配置しているが、コイル113はチャンバー108の内側に位置していてもよい。
交流電源114は、コイル113に交流電流を流すためのものでる。コイル113に電流が流れて電場が発生することによって、電場内に位置した坩堝容器106に誘導電流が発生する。この誘導電流のジュール熱によって坩堝容器106が加熱される。そして、坩堝容器106の熱が保温材107を介して坩堝103へ伝達されることで、坩堝103が加熱される。交流電流の周波数を坩堝容器106に誘導電流が流れやすいように調整することで、坩堝103内の設定温度までの加熱時間を短縮したり、電力効率を向上させたりすることができる。
本実施形態では、交流電源114および移動装置105が制御装置115に接続されて制御されている。つまり、結晶製造装置100は、制御装置115によって、溶液104の加熱および温度制御と、種結晶101の搬入出とが連動して制御されている。制御装置115は、中央演算処理装置およびメモリ等の記憶装置を含んでおり、例えば公知のコンピュータからなる。
<炭化珪素の結晶のインゴットの製造方法>
以下、本発明の一実施形態に係る炭化珪素のウェハ2および炭化珪素の結晶のインゴット1の製造方法について説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
本発明の一実施形態に係る炭化珪素の結晶のインゴットの製造方法は、準備工程、接触工程、結晶成長工程および引き離し工程を有する。
(準備工程)
結晶製造装置100を準備する。結晶製造装置100は、上述したように、主に保持部材102、坩堝103、保持部材102に固定された種結晶101、および坩堝103内にある溶液104を含んでいる。
種結晶101を準備する。種結晶101は、例えば昇華法または溶液成長法等によって製造された炭化珪素の結晶の塊に切断等の加工を行なって平板状に形成したものを用いる。
保持部材102を準備する。次に、保持部材102の下面に種結晶101を固定する。具体的には、保持部材102の下面に炭素を含有する接着材を塗布する。その後、接着材を挟んで保持部材102の下面上に種結晶101を配して、種結晶101を保持部材102に固定する。
坩堝103を準備する。そして、坩堝103内に珪素の原料となる珪素粒子を入れて、坩堝103を珪素の融点(1,420℃)以上に加熱することによって、溶液104を準備する。具体的には、液化した珪素(溶媒)内に坩堝103を形成している炭素(溶質)が溶解して溶液104を準備することができる。
(接触工程)
種結晶101の下面を溶液104に接触させる。種結晶101は、保持部材102を下方に移動させることで溶液104に接触させる。なお、本実施形態では、種結晶101を下方向へ移動させることで種結晶101を溶液104に接触させているが、坩堝103を上方向へ移動させることで種結晶101を溶液104に接触させてもよい。
種結晶101は、下面の少なくとも一部が溶液104の液面に接触していればよい。それゆえ、種結晶101の下面全体が溶液104に接触するようにしてもよいし、種結晶101の側面または上面まで浸かるように溶液104に接触させてもよい。
(結晶成長工程)
接触工程で溶液104に接触させた種結晶101の下面に、溶液104から炭化珪素の結晶を成長させる。すなわち、種結晶101の下面を溶液104に接触させることによって、種結晶101の下面と種結晶101の下面付近の溶液104との間に温度差ができる。そして、その温度差によって、炭素が過飽和状態になり、溶液104中の炭素および珪素を炭化珪素の結晶のインゴット1として種結晶101の下面に析出させることができる。
次に、種結晶101を溶液104から引き上げて、インゴット1を柱状に成長させる。なお、インゴット1の平面方向および下方への成長速度を調整しながら種結晶101を上方向に少しずつ引き上げることによって、一定の径を保った状態でインゴット1を成長させることができる。具体的には、種結晶101の引き上げの速度は、例えば50μm/h以上150μm/h以下に設定することができる。
炭化珪素の結晶の成長は、例えば、溶液104内にドナーまたはアクセプタとなる不純物を溶解させつつ、種結晶101または坩堝103の回転を周期的に反転させながら行なう。種結晶101または坩堝103の回転を反転させることよって、インゴット1の成長中に、坩堝103の側壁面を下降して坩堝103の底面中央部から上昇するように、溶液104に周期的に流れを発生させることができる。その結果、回転を反転させたときに、成長する結晶に対する原料の供給量が多くなり、取り込まれる不純物の量が小さくなることから、不純物濃度を調整しながら第1結晶層3および第2結晶層4を形成することができる。
また、炭化珪素の結晶の成長は、チャンバー108内にドナーまたはアクセプタとなる不純物を気体として供給するとともに、周期的に供給量を増減させつつ行なう。その結果、成長する炭化珪素の結晶中にドナーまたはアクセプタが取り込まれ、濃度傾斜領域5または色調傾斜領域8を形成することができる。
また、インゴット1の成長面と溶液104の液面との間で形成されるメニスカスの高さを調整することによって、インゴット1の側面に複数の凹部11と複数の凸部12とを形成したり、インゴット1に周辺領域7を形成したりすることができる。
炭化珪素の結晶の成長は、種結晶101の下面に第1結晶層3を形成するように行なってもよい。種結晶101の下面に格子定数の小さい第1結晶層3を形成することで、成長する炭化珪素の結晶と種結晶101との間の歪みを小さくすることができる。その結果、成長する炭化珪素の結晶と種結晶101との間の歪みに起因した転移の発生を低減し、インゴット1の品質を向上させることができる。
溶液104の温度は、例えば1,400℃以上2,000℃以下となるように設定されている。溶液104の温度が変動する場合には、溶液104の温度として、例えば一定時間において複数回測定した温度を平均した温度を用いることができる。溶液104の温度を測定する方法としては、例えば熱電対で直接的に測定する方法、または放射温度計を用いて間接的に測定する方法等を用いることができる。
なお、本実施形態では、結晶成長工程において、種結晶101または坩堝103を回転させているが、導入するガスの種類を周期的に変えて、ドナーまたはアクセプタの分圧比を周期的に変更させることによって、第1結晶層3および第2結晶層4を形成してもよい。また、上記手段によって、濃度傾斜領域5または色調傾斜領域8を形成してもよい。
また、結晶成長工程において、インゴット1の成長面と溶液104の液面との間で形成されるメニスカスの高さを周期的に変えて、インゴット1の成長速度を周期的に変化させることによって、第1結晶層3および第2結晶層4あるいは濃度傾斜領域5または色調傾斜領域8を形成してもよい。
また、結晶成長工程において、坩堝103とコイル113または保温材107との位置を周期的に変えて、溶液104に対するドナーまたはアクセプタの溶解度を変化させることによって、第1結晶層3および第2結晶層4あるいは濃度傾斜領域5または色調傾斜領域8を形成してもよい。
(引き離し工程)
炭化珪素の結晶を成長させた後、成長した炭化珪素の結晶のインゴット1を溶液104から引き離し、結晶成長を終了する。次いで、成長した炭化珪素の結晶のインゴット1を種結晶101から切り離す。これにより、インゴット1を製造することができる。
<炭化珪素のウェハの製造方法>
以下、本発明の一実施形態に係る炭化珪素のウェハ2の製造方法について説明する。なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
炭化珪素のウェハ2は、上記製造工程によって製造された炭化珪素の結晶のインゴット1を切断することによって製造する。具体的には、炭化珪素のウェハ2は、インゴット1を第1結晶層3および第2結晶層4が含まれるように輪切りにすることで製造する。すなわち、インゴット1を長手方向(結晶成長の方向)に対して垂直に切断することによって、第1結晶層3および第2結晶層4が含まれた炭化珪素のウェハ2を製造する。なお、インゴット1の切断箇所を適宜調整することによって、ウェハ2内のドナーまたはアクセプタの濃度分布あるいは色調変化を調整することができる。
インゴット1の切断は、第2結晶層4を切断するように行なってもよい。この場合には、第2結晶層4は第1結晶層3よりも含有物が多く、結晶の強度が低下しやすいことから、インゴット1を切断しやすくなる。
1 インゴット
2 ウェハ
3 第1結晶層
4 第2結晶層
5 濃度傾斜領域
6 中央領域
7 周辺領域
8 色調傾斜領域
9 第1主面
10 第2主面
11 凹部
12 凸部
100 結晶製造装置
101 種結晶
102 保持部材
103 坩堝
104 溶液
105 移動装置
106 坩堝容器
107 保温材
108 チャンバー
109 通過孔
110 給気孔
111 排気孔
112 加熱装置
113 コイル
114 交流電源
115 制御装置

Claims (24)

  1. それぞれドナーまたはアクセプタを含んでおり、かつ交互に配置された複数の第1結晶層および複数の第2結晶層を備え、
    該第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度は、上または下に接している前記第1結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度よりも高い、炭化珪素の結晶のインゴット。
  2. 前記複数の第1結晶層および前記複数の第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度が、それぞれ当該結晶層の位置が結晶成長の方向に進むにつれて高くなっている濃度傾斜領域をさらに備えている、請求項1に記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  3. 前記濃度傾斜領域を結晶成長の方向に連続して複数有する、請求項2に記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  4. 結晶成長の方向に進むにつれて径が広がっており、径が広がった周辺領域において、複数の前記第1結晶層および複数の前記第2結晶層が中央領域における結晶成長の方向に対して斜めに配置されている、請求項3に記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  5. 前記周辺領域における前記複数の第1結晶層および前記複数の第2結晶層は、内側の前記第1結晶層および前記第2結晶層よりも前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度が低い、請求項4に記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  6. 前記第1結晶層および前記第2結晶層の厚みが、それぞれ3〜300μmである、請求項1〜5のいずれかに記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  7. 前記濃度傾斜領域の結晶成長の方向の厚みが、500〜900μmである、請求項2〜5のいずれかに記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  8. それぞれドナーまたはアクセプタを含んでおり、かつ交互に配置された複数の第1結晶層および複数の第2結晶層を備え、
    該第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度は、上または下に接している前記第1結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度よりも高い、炭化珪素のウェハ。
  9. 前記第1結晶層の導電率は、前記第2結晶層の導電率よりも低い、請求項8に記載の炭化珪素のウェハ。
  10. 第1主面側の前記第1結晶層および前記第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度は、第2主面側の前記第1結晶層および前記第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度よりも高い、請求項8に記載の炭化珪素のウェハ。
  11. 前記複数の第1結晶層および前記複数の第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度は、当該結晶層の位置が前記第1主面に近くなるにつれて高くなっている、請求項10に記載の炭化珪素のウェハ。
  12. 前記第1主面側および前記第2主面側の前記第1結晶層および前記第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度は、厚み方向の途中の前記第1結晶層および前記第2結晶層における前記ドナーまたは前記アクセプタの濃度よりも低い、請求項8に記載の炭化珪素のウェハ。
  13. 結晶成長の方向に交互に配置された複数の第1結晶層および複数の第2結晶層を備え、該第2結晶層は、上または下に接している前記第1結晶層よりも色調が濃い、炭化珪素の結晶のインゴット。
  14. 前記複数の第1結晶層および前記複数の第2結晶層の色調が、それぞれ当該結晶層の位置が結晶成長の方向に進むにつれて濃くなっている色調傾斜領域を有する、請求項13に記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  15. 前記色調傾斜領域を結晶成長の方向に連続して複数有する、請求項14に記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  16. 結晶成長の方向に進むにつれて径が広がっており、径が広がった周辺領域において、複数の前記第1結晶層および複数の前記第2結晶層が中央領域における結晶成長の方向に対して斜めに配置されている、請求項13に記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  17. 前記周辺領域における前記複数の第1結晶層および前記複数の第2結晶層は、内側の前記第1結晶層および前記第2結晶層よりも色調が淡い、請求項16に記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  18. 前記第1結晶層および前記第2結晶層の厚みが、それぞれ3〜300μmである、請求項13〜17のいずれかに記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  19. 前記色調傾斜領域の結晶成長の方向の厚みが、500〜900μmである、請求項14〜17のいずれかに記載の炭化珪素の結晶のインゴット。
  20. 交互に配置された複数の第1結晶層および複数の第2結晶層を備え、該第2結晶層は、上または下に接している前記第1結晶層よりも色調が濃い、炭化珪素のウェハ。
  21. 第1主面側の前記第1結晶層および前記第2結晶層の色調が、それぞれ第2主面側の前記第1結晶層および前記第2結晶層の色調よりも濃い、請求項20に記載の炭化珪素のウェハ。
  22. 前記複数の第1結晶層および前記複数の第2結晶層の色調が、それぞれ当該結晶層の位置が第1主面に近くなるにつれて濃くなっている、請求項21に記載のウェハ。
  23. 前記複数の第1結晶層および前記複数の第2結晶層の色調が、それぞれ当該結晶層の位置が第2主面から第1主面に近くなるにつれて濃くなり、途中で急に薄くなり、さらに第1主面に近くなるにつれて濃くなっている、請求項20に記載のウェハ。
  24. 前記第1結晶層および前記第2結晶層の厚みが、それぞれ3〜300μmである、請求項20〜23のいずれかに記載の炭化珪素のウェハ。
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