JPWO2015129452A1 - インキュベータおよびこれを備えた細胞培養システム - Google Patents

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Abstract

インキュベータ(3)は、培養空間(S2)を内部に有する本体と、本体におけるアイソレータ(2)側に設けられアイソレータ(2)側から除染ガスが流入する開口部(3a)と、本体内に設けられ本体内に循環経路を形成し開口部付近に負圧を生じさせる循環部(37)と、を備えている。

Description

本発明は、細胞の培養を行う培養空間を有するインキュベータおよびこれを備えた細胞培養システムに関する。
近年、処置者がグローブを介して前処理を行う処理室(アイソレータ)と細胞の培養空間を有する培養室(インキュベータ)とを備えた細胞培養システムにおいて、インキュベータ内の除染を行うために、処理室側で過酸化水素水を超音波により霧化した除染ガスを培養室の供給口から供給して、培養室の除染が行われている(例えば、下記特許文献1)。
特開2011−160672号公報
上記従来の構成では、培養室の除染が十分に行われないことであった。
すなわち、培養室の供給口から供給された除染ガス(例えば、過酸化水素水を気化した除染ガス)は、主に、窒素、酸素等によって構成される培養室内の雰囲気よりも比重が重い。このため、そのまま除染ガスを培養室内に供給しただけでは、除染ガスは培養室の下方に溜まる状態となって、培養室内を十分に循環しない。よって、培養室内に除染ガスが十分に行き渡らず、培養室の除染が十分に行われないおそれがある。
そこで、本発明は、除染ガスを効率よく循環させて培養室の除染を十分に行うことが可能なインキュベータを提供することを目的とするものである。
本発明に係るインキュベータは、細胞操作チャンバ内に形成された清浄操作空間から培養が行われる細胞を受け取って、細胞の培養を行う培養空間を内部に形成するインキュベータであって、本体と、開口部と、循環部と、を備えている。本体は、培養空間を内部に有する。開口部は、本体における細胞操作チャンバ側に設けられ、細胞操作チャンバ側から除染ガスが流入する。循環部は、本体内に設けられ、本体内に循環経路を形成し、開口部に交差する方向に空気を流して、開口部付近に負圧を生じさせる。
(発明の効果)
本発明に係るインキュベータによれば、循環部によって生成される空気の流れに対して、開口部から流入した除染ガスを引き込み、その後、循環経路の空気の流れに沿ってインキュベータ本体内部を循環させることができるため、培養室の除染を十分に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るインキュベータを含む細胞培養システムの全体構成を示す正面図。 (a)〜(c)は、図1の細胞培養システムに含まれるインキュベータの内部の構成を示す正面図、斜視図。 図1の細胞培養システムに含まれる連結ボックス内の構成を示す斜視図。 (a)および(b)は、容器が載せられる大・小トレイの構成を示す平面図。 (a)および(b)は、各種容器の種別を判別する容器検知部の構成を示す模式図。 本発明の他の実施形態に係る細胞培養システムの全体構成を示す正面図。 (a)は、図1のインキュベータの内部の開口部付近の構成を示す正面図。(b)は、(a)のA−A線断面図。 図1のインキュベータの内部の開口部付近の構成を示す正面図。 (a),(b)は、図1のインキュベータと連結ボックスの接合部分付近の構成を示す正面図、断面図。 図3の平面Bにおけるインキュベータの断面図。 図1の窓からインキュベータ内部の容器を目視観察できるよう、容器を提示する動作中のインキュベータの内部を示す斜視図。
本発明の一実施形態に係るインキュベータ3を備えた細胞培養システム1について、図1〜図5(b)および図7(a)から図10を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、以下の説明において登場する清浄操作空間S1には、滅菌または除染された空間や、清浄度の高いクリーンルーム等が含まれる。
(細胞培養システム1全体の構成)
本実施形態に係る細胞培養システム1は、清浄操作空間S1内において前処理された細胞の培養を行うシステムであって、図1に示すように、アイソレータ(細胞操作チャンバ)2と、インキュベータ3と、連結ボックス4と、を備えている。
(アイソレータ2)
アイソレータ2は、細胞操作チャンバの一例であって、図1に示すように、外気と隔離された清浄操作空間S1を内部に形成している。
清浄操作空間S1は、アイソレータ2の上部および下部に設置されたHEPAフィルタを介して流入してきた清浄空気を上から下に循環させることにより、一定レベル以上の清浄度が維持されている。
清浄度は、一般には清浄度グレードと呼ばれる指標で表される。培養細胞の処理に使用されるアイソレータ2内は、グレードAを担保することが必要であると言われている。
(i)グレードA:製品への汚染リスクを高いレベルで防ぐ必要のある作業を行う局所的
な区域である。
(ii)グレードB:製品への汚染リスクを比較的高いレベルで防ぐ必要のある作業を行う多目的な区域である。
(iii)グレードC,D:製品への汚染リスクが比較的高い作業を行う区域である。
なお、各グレードの定義については、以下を参照。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)
無菌医薬品製造区域の環境モニタリング法(http://www.pmda.go.jp/public/pubcome_201012/file/028-1012.pdf)
アイソレータ2と外部空間の間には、パスボックス20が設けられている。パスボックス20には、開口部2aを封鎖している開閉扉21を介して外部から各種物品がアイソレータ2内の清浄操作空間S1の清浄度を保ったまま搬入される。
具体的には、パスボックス20には、図示しない内部扉、エアレーションファン、エアレーションフィルタを備えている。そして、内部扉と、開閉扉21とは同時に開放できない構造になっている。
各種物品をパスボックス20内に搬入する際には、開閉扉21を開放して各種物品を搬入した後、開閉扉21を閉鎖すると、エアレーションファンの動作によってエアレーションフィルタを介して清浄空気が流入し、パスボックス20内および各種物品の表面を清浄する。その後、内部扉が開放されて、グローブ22a,22bを介して各種物品がアイソレータ2内に搬入され、内部扉が閉鎖される。
なお、開閉扉21は、取っ手21aを有しており、ユーザは取っ手21aを持って開閉扉21を開閉する。
具体的には、アイソレータ2内の清浄操作空間S1では、インキュベータ3において培養される細胞に対する培地への播種、培地交換、継代等の各種処理が行われる。
アイソレータ2の周囲は、グレードCまたはDの清浄度を有している。そして、アイソレータ2の周囲は、人の作業および菌の繁殖を防止するために、概ね20〜25℃、かつ低湿度になる様に管理されている。アイソレータ2内の清浄操作空間S1も、その周囲空間に対しては密閉されているが、ほぼ同一の温度、湿度となる。
アイソレータ2内において行われる処理は、予め無菌処理された道具や容器等を用いて行われる。これらの道具、容器等は、上述したように、パスボックス20を経由して清浄操作空間S1の清浄度を保ったままアイソレータ2内へ搬入される。
(インキュベータ3)
インキュベータ3は、図1および図2(a)に示すように、連結ボックス4を介してアイソレータ2から容器に入れられた状態で開口部3a(図2(a)〜図2(c)参照)を介して受け取った細胞の培養を行う培養空間S2(図2(a)〜図2(c)参照)を内部に形成する。インキュベータ3内の培養空間S2の温度は、例えば、ヒト細胞の場合であれば、細胞の培養を促すために、アイソレータ2内の清浄操作空間S1よりも高い温度(約37℃)であって、かつ高湿度になるように管理されている。
また、インキュベータ3は、図2(a)〜図2(c)に示すように、培養棚31a,31bと、搬送機構32と、を備えている。培養棚31a,31bおよび搬送機構32は、培養空間S2内に配置されたフレーム33に取り付けられている。さらに、インキュベータ3は、ファン37を備えている。加えて、インキュベータ3は、培養空間S2から遮蔽された遮蔽培養部38を備えていてもよい。
なお、インキュベータ3の詳細な構成については、後段にて詳述する。
(連結ボックス4)
連結ボックス4は、アイソレータ2とインキュベータ3との間で細胞が導入された容器や各種道具等の物品を受け渡しするために設けられており、図1に示すように、アイソレータ2とインキュベータ3との間に設置されている。具体的には、連結ボックス4は、有事の際に外部へ物品を取り出す非常用の開閉扉41に加え、アイソレータ2の清浄操作空間S1内で前処理された細胞が入れられた容器等を、無菌状態を維持したまま、インキュベータ3の培養空間S2へと受け渡す搬送機構42(図3参照)を有している。
また、連結ボックス4は、図1および図3に示すように、開口部4a〜4cを備えている。なお、開口部4aは、開閉扉41で封鎖されている。開口部4b,4cも、それぞれ扉(図示せず)で開閉可能に封鎖されている。さらに、連結ボックス4は、開口部4b,4cに向けて配置されたファン43,44を備えている。
搬送機構42は、図3に示すように、連結ボックス4において、アイソレータ2およびインキュベータ3の間において搬送される各種物品を受け渡す機構であって、回転軸42aを中心に回転可能な載置台42bを有している。これにより、開口部4bあるいは開口部4c付近において回転軸42aを中心にして載置台42bを回転させることで、アイソレータ2側、あるいはインキュベータ3側に載置台42bを近づけることができる。
また、連結ボックス4は、アイソレータ2側から受け取った容器について、インキュベータ3へ受け渡す前の段階で容器(トレイ)の種別を判別するトレイ検知部50(図3および図5(a),図5(b)参照)を有している。
トレイ検知部50は、図3および図5(a),図5(b)に示すように、搬送機構42に取り付けられており、3つのセンサ部SW1〜SW3を有している。
ここで、本実施形態では、アイソレータ2からインキュベータ3に対して搬送されてくる容器には、2種類の容器が用いられており、それぞれの容器ごとに異なるトレイ51、52に載せられて搬送される。具体的には、本実施形態では、図4(a),図4(b)に示すように、トレイ51,52が用いられている。搬送機構42は、各種容器等が上面に載置されるトレイ51,52を、載置台42bに乗せて搬送する。
トレイ51は、細胞が入れられる容器が載せられるトレイであって、図4(a)に示すように、本体部51aと、被検出部51ba,51bbと、把持部51cと、を有している。
本体部51aは、上部に培養容器が載せられる部分であって、内側に開口部分を有しており、平面視において略長方形状のフレーム部分によって形成されている。
被検出部51ba,51bbは、本体部51aのフレーム部分の内側における互いに対向する位置から内側に突出するように形成された突出面であって、後述するセンサ部SW1〜SW3によって検出される。
把持部51cは、後述するインキュベータ3側の搬送機構32に含まれる搬送部32aの先端部に取り付けられる爪部材32bが下方から挿入され、インキュベータ3内において所望の位置まで搬送される。
トレイ52は、細胞が入れられる容器のうち、トレイ51よりも大きい容器、あるいは複数の容器が載せられるトレイであって、図4(b)に示すように、本体部52aと、被検出部52ba,52bbと、把持部52cと、を有している。
本体部52aは、上部に培養容器が載せられる部分であって、内側に開口部分を有しており、平面視において略長方形状のフレーム部分によって形成されている。また、本体部52aは、図4(a)に示すトレイ51の本体部51aと比較して、長手方向における寸法が長い。
被検出部52ba,52bbは、本体部52aのフレーム部分の内側における互いに対向する位置から内側に突出するように形成された突出面であって、後述するセンサ部SW1〜SW3によって検出される。具体的には、図5(a)に示すように、センサ部SW1〜SW3のうち、センサ部SW1,SW2によってのみ検出される。
被検出部52ba,52bbは、本体部52aが本体部51aよりも長手方向に長いため、図4(a)に示すトレイ51の被検出部51ba,51bbよりも間隔が大きくなるように配置されている。
これにより、トレイ51,52が載置された際に、被検出部51ba,51bb、被検出部52ba,52bbを検出するセンサ部SW1〜SW3が異なる。具体的には、図5(b)に示すように、センサ部SW1〜SW3のうち、センサ部SW1,SW3だけに検出される。よって、トレイ51,52のいずれかが載置されているかを容易に判別することができる。
把持部52cは、図4(a)に示すトレイ51の把持部51cと同じ大きさ・形状を有しており、後述するインキュベータ3側の搬送機構32に含まれる搬送部32aの先端部に取り付けられる爪部材32bが下方から挿入され、インキュベータ3内において所望の位置まで搬送される。
本実施形態では、以上のように、容器(トレイ)の種別を判別するためのトレイ検知部50が設けられている。
これにより、上述したように、いずれかのトレイ51,52が搬送機構42上に載置されたことをセンサ部SW1が検出状態となることで検知することができるとともに、どのトレイ51,52が載置されたかを、センサ部SW2,SW3の検出状態によって判別することができる。
(インキュベータ3の詳細な構成)
本実施形態のインキュベータ3は、図2(a)〜図2(c)に示すように、上述したアイソレータ2において前処理された細胞が入れられた容器を受け取って細胞を培養する培養空間S2を内部に形成している。なお、培養空間S2内には、少なくとも1つの加湿皿(図示せず)が設けられている。そして、加湿皿内に貯められた水の蒸発によって培養空間S2が加湿される。
また、インキュベータ3は、図2(a)〜図2(c)に示すように、培養棚31a,31bと、搬送機構32と、を備えている。培養棚31a,31bおよび搬送機構32は、培養空間S2内に配置されたフレーム33に取り付けられている。さらに、インキュベータ3は、ファン37を備えている。さらに、インキュベータ3は、培養空間S2から遮蔽された、遮蔽培養部38を備えていてもよい。
培養棚31a,31bは、トレイ51,52が載置される棚であって、図2(a)〜図2(c)に示すように、正面視において、インキュベータ3の左側面、右側面に沿って複数配置されている。
培養棚31aは、図2(a)〜図2(c)に示すように、連結ボックス4側から各種容器等が搬送されてくる開口部3aが形成された側面とは反対側の側面に取り付けられており、鉛直方向に沿って複数設けられている。
培養棚31bは、培養棚31aよりも載置面積が小さい棚であって、開口部3aが形成された側面における開口部3aよりも上部に鉛直方向に沿って複数設けられている。
搬送機構32は、連結ボックス4側から搬送されてくる各種容器をトレイ51、52ごと受け取って、所望の位置まで搬送する機構であって、ロボットアームとしての搬送部32a、爪部材32b、補助昇降部32cを有している。
搬送部32aは、鉛直方向に沿って移動可能、かつ6軸で駆動されるロボットアームである。また、搬送部32aは、ロボットアームの手先部分に、トレイ51,52をつかんで搬送するための爪部材32bを有している。そして、搬送部32aは、フレーム33に取り付けられた補助昇降部32cに固定されており、幅広い高さの範囲に配置された培養棚31a,31bにトレイ51,52を搬送することができる。
ファン37は、図2(a)〜図2(c)に示すように、インキュベータ3における培養空間S2の上部に配置されており、培養空間S2の周囲を囲うように設けられた循環経路(循環部)37a(図2(a)〜図2(c)中の矢印37b参照)を介して、空気流を形成する。すなわち、ファン37によって形成された空気流は、培養空間S2の上方を通過して開口部3aが形成された側面に沿って下方へと導かれる。そして、空気流は、図5(a)および図5(b)に示すように、培養棚31bの背面側を通過した後、培養空間S2へと流れていき、インキュベータ3内を循環する。これにより、培養空間S2内の環境を均一に保つことができる。
<除染ガス生成部54>
パスボックス20の上方には、除染ガス生成部54が設けられている。除染ガス生成部54は、連結ボックス4内の空間、およびインキュベータ3内の培養空間S2を除染するための除染ガスを生成する。
除染ガスは、除染剤溶液(例えば、過酸化水素水等)を加熱気化することで生成される。
除染ガス生成部54で生成された除染ガスは、まず、アイソレータ2の外部に設けた配管(図示せず)に供給され、この配管を通って、アイソレータ2の清浄操作空間S1における連結ボックス4との接続側付近に供給される。そして、アイソレータ2内に設けたファンによって連結ボックス4に入っていく。連結ボックス4内には、図3に示すように、送風用のファン43、44が設けられており、これらファン43、44の送風によって、開口部3aよりインキュベータ3に供給される。
<インキュベータ3内における除染ガスの循環>
インキュベータ3内から開口部3a付近の構成を見た正面図を図7(a)に、図7(a)のA−A線断面図を図7(b)に示す。
本実施形態のインキュベータ3内の除染ガスの循環について説明すれば以下の通りである。
すなわち、本実施形態のインキュベータ3では、ファン(循環部)37によって生成される空気の流れに対して、開口部3aから流入した除染ガスが引き込まれるように吸引される機能を利用して、ファン37によって生成された空気流に除染ガスを混入させる。その後、空気流の循環経路に沿ってインキュベータ3の本体内部を循環させる。これにより、培養空間S2内の除染を十分に行うことができる。
以下、除染ガスを吸引するための構成について説明する。
図7(a)および図7(b)、図8に示すように、開口部3aが設けられたインキュベータ3の本体内面55に対向する位置には、所定の距離だけ離れた位置に、パネル56が設けられている。これにより、本体内面55とパネル56との間には、循環空間S5が形成される。なお、循環空間S5は、循環経路37aの一部である。
また、パネル56は、開口部3aの開口部分に対向する位置に開口57を有している。開口部3aおよびパネル56の開口57の形状は、ともに略四角形状になっている。
パネル56の開口57を構成する四辺の開口端の中で、開口端58(上辺)、開口端59(左辺)、開口端60(右辺)からは、下側の部分開口61を除いて、開口部3aの対向する各開口端に向けて、遮蔽リブ62が設けられている。
遮蔽リブ62は、本体内面55とパネル56との間を遮蔽することで、局所的に循環経路37aを狭くする。
ファン37によって生成された空気流は、循環経路37aに沿って形成され、本体内面55とパネル56との間において、循環空間S5に達する。このとき、循環経路37aは、上述の通り、上流側における空間と比較して急に狭くなる。このため、循環空間S5を流れる空気流は急速に速くなる。
ここで、開口部3aから流入した除染ガスは、循環経路37aに沿って流れる空気流に引き込まれる。そして、その後、循環経路37aの空気の流れに沿ってインキュベータ3の本体内部を循環するので、培養空間S2の除染を十分に行うことができる。
そして、本体内面55とパネル56との間に形成された循環空間S5においては、空間が狭くなるため、インキュベータ3の内部上方に設けられたファン37によって形成された空気流が、急速に速度を上げて通過する。上述したように、開口部3aの上方の開口端と左右の開口端とは、遮蔽リブ62によって循環空間S5から遮蔽されている。よって、空気流は、図8に示すように開口部3aの上方から流入し、開口部3aの近傍において流速を上げながら左右両端を抜け、下方に流れていく。
ここで、開口部3aの下方の部分開口61には、開口を広げる方向に傾斜した傾斜部61aが設けられている。傾斜部61aは、連結ボックス4の開口部4c側から見て、インキュベータ3の内部に向かって下方傾斜するように形成されている。そして、部分開口61は、循環空間S5と循環経路37aとの間を遮蔽されておらず、開放された状態となっている。
よって、部分開口61においては、ファン37によって形成された空気流の循環経路37aによって、部分開口61の左右から流入した空気流が下方に向かって流れていく。
つまり、開口部3aの下部では、部分開口61から遠ざかる方向に空気が流れていくので、部分開口61付近においては、負圧の状態が形成される。そのため、アイソレータ2から開口部3aを介して流入してくる除染ガスは、負圧状態となった開口部3aの下方の部分開口61からインキュベータ3内の循環空間S5に吸引されるように流入する。そして、除染ガスは、循環経路37aによる空気流に引き込まれて、インキュベータ3内を循環する。
本実施形態では、アイソレータ(細胞操作チャンバ)2内に形成された清浄操作空間S1から培養が行われる細胞を受け取って、細胞の培養を行う培養空間S2を内部に形成するインキュベータ3であって、本体と、開口部3aと、ファン(循環部)37と、を備えている。本体は、培養空間S2を内部に有する。開口部3aは、本体におけるアイソレータ2側に設けられ、アイソレータ2側から除染ガスが流入する。ファン37は、本体内に設けられ、開口部3aに交差する方向に空気を流して、開口部3a付近に負圧を生じさせる。
これにより、培養空間S2内の除染を十分に行うことができる。
すなわち、ファン37によってインキュベータ3内に生成された空気流は、循環経路37aに沿って、開口部3aの開口に対して上方から下方(図8内の矢印)に向かって流れる。このため、循環経路37aに沿った空気の流れの下流側に位置する部分開口61付近においては、空気が離れていく方向に流れていく。よって、開口部3aから流入してくる除染ガスに対しては、部分開口61付近の気圧が負圧となっており、部分開口61がファン37の循環経路37aに対して開放されているため、除染ガスはインキュベータ3の本体に効率よく引き込まれる。この結果、その後、除染ガスは、循環経路37aの空気の流れに沿ってインキュベータ3の本体内部を循環するので、培養空間S2の除染を十分に行うことができる。
なお、インキュベータ3に入った除染ガスは、ある程度の量は、自然に水蒸気と酸素に分解される。また、アイソレータ2内には分解用の触媒が設けられている。除染終了後は、エアレーション動作を行う。
すなわち、エアレーション動作では、アイソレータ2内の触媒を通過させることで過酸化水素ガスを分解すると共に、ガス導入時と同様に、アイソレータ2からインキュベータ3内、またインキュベータ3内からアイソレータ2内に除染ガス濃度が低下した空気を循環させる。これにより、除染ガスの分解を促進することができる。
アイソレータ2内には、図示しない除染ガス濃度を検出する検出装置が設けられている。よって、除染ガス濃度が所定値以下となり、培養物や人体に対する安全が確保されると、エアレーション動作が終了する。
<インキュベータ3と連結ボックス4との接合部分>
インキュベータ3と連結ボックス4との接合部分の構成を図9(a)および図9(b)に示す。
図9(a)は、インキュベータ3と連結ボックス4との接合部分を連結ボックス4側から見た図である。図9(b)は、図9(a)の接合部分を正面から見た図である。
図9(b)に示すように、接合部分は、インキュベータ3側と、連結ボックス4側とに、一対の構造を有している。それぞれの構成としては、金属板63に開口を有する2段重ねの樹脂板64が嵌め込まれた構成となっている。
一対の樹脂板64の間には、ヒータ65が挟みこまれた構成となっている。
図9(a)に、ヒータ65の配置を示す。長方形状のヒータ65は、四角形状の開口部3aの周りに設けられている。ヒータ65を適切な温度に加熱制御することによって、インキュベータ3の内面の開口部3aの周辺に発生する結露を防止することができる。
ヒータ65は、培養空間S2内において細胞等を培養している間は常にONされ、過酸化水素ガスなどを用いた除染動作を行う際は、過酸化水素ガスが高温では分解されやすくなるためOFFとする。
開口部3a周辺の温度は、培養空間S2内の設定温度に応じて、サーモスタット(図示しない)等を用いて、培養空間S2の温度と同じか、少し高めになるように制御してもよい。あるいは、ヒータ65の出力を予め適切な温度となるように設計してもよい。
金属板63は、除染ガスに晒されるおそれがあるため、除染ガスによる腐食等に耐性のある金属が推奨される。たとえば、SUSや、アルマイト処理されたアルミ等である。
樹脂板64は、除染ガスに晒されると共に、ヒータ65が直接接触するため、除染ガスによる腐食への耐性と、ヒータ温度に対応した耐熱性のあるものが推奨される。例えば、フッ素樹脂などである。
(遮蔽培養部38)
インキュベータ3は、図2(b)、図2(c)に示すように、培養空間S2から遮蔽された遮蔽培養部38を備えていてもよい。
遮蔽培養部38は、固定遮蔽部38aと、開閉遮蔽部38bと、遮蔽培養棚38cと、内部照明38dとを有している。内部照明38dは、開閉遮蔽部38bに取り付けられている。
図2(b)は、開閉遮蔽部38bが開いている状態を示している。培養用容器は、この状態において、搬送機構32によって遮蔽培養部38内に搬送される。
図2(c)は、開閉遮蔽部38bが閉じている状態を示している。遮蔽培養部38は、この状態において、培養空間S2から遮蔽されている。
内部照明38dは、特定の波長の光を出力する光源であって、開閉遮蔽部38bによって遮蔽されており、遮蔽培養部38が培養空間S2から遮蔽されている時のみ光を照射する。これにより、遮蔽培養棚38cに配置した培養用容器に対して、特定の波長を照射することで、特定の光下で培養を行うことができる。
なお、遮蔽培養部38は、内部照明38dの光が直接培養空間S2に照射されないように構成されている。
本実施形態において、遮蔽培養部38は、循環経路37aに対して開放されており、内部照明38dから照射された光が培養空間S2に到達するには、少なくとも1回の反射が必要な構造である。これにより、培養空間S2に到達する内部照明38dから照射された光は、十分に強度が低下する。このため、培養空間S2内で培養している細胞に影響を与えることは無い。
なお、遮蔽培養部38と循環経路37aとの接続部は、光の反射回数を増加させることで反射光の強度を低下させるために、例えば、わずかな隙間や折れ曲がり構造といった構造であってもよい。
また、本実施形態では、ステンレスによって構成されているが、反射による光の強度をより低下させるために、例えば、アルマイト処理が施されたアルミニウム等、反射率が低い材質を使用してもよい。
ここで、開閉遮蔽部38bについて、図10を用いて説明する。なお、図10は、図2(c)に示す開閉遮蔽部38bの回転軸を通過する平面Bにおける断面図である。
開閉遮蔽部38bは、蓋部材71と、回転軸72と、軸保持部73と、内外連通部74と、回転モーター75とを有している。
回転モーター75のトルクは、回転軸72を介してインキュベータ3内に伝えられ、蓋部材71を回転させることにより、開閉遮蔽部38bは開閉動作が行われる。
また、回転軸72は、培養空間S2内部に配置され蓋部材71を回転させる庫内回転軸72aと、インキュベータ3外部に配置され回転モーター75と接続されている庫外回転軸72bと、庫内回転軸72aと庫外回転軸72bとを内外連通部74内で接続するカップリング72cとを有している。
この構成により、接続箇所には熱抵抗が生じるため、回転軸72を介した熱伝導によって、インキュベ−タ3の外部の気温が培養空間S2に与える影響を低減することができる。さらに、カップリング72cを樹脂カップリングとすることにより、より高い効果を得ることができる。
また、軸保持部73は、フレーム33に固定されており、軸受73aによって庫内回転軸72aを回転自在に保持している。さらに、軸受73aの前後には、オイルシール73bが設けられている。これにより、培養空間S2内に軸受73aの動作による粉塵等が漏出することを防止することができる。
そして、内外連通部74は、インキュベータ3の断熱層3cを貫通して庫内と庫外を接続しており、庫内側部材74aと庫外側部材74bとを断熱層3cの内部で接続する。
この構成により、接続箇所には熱抵抗が生じるため、熱伝導によって内外連通部74を介してインキュベ−タ3の外部の気温が培養空間S2に与える影響を低減することができる。さらに、庫内側部材74a、庫外側部材74bの少なくとも片方を樹脂部材とすることにより、より高い効果を得ることができる。
また、庫内側部材74aは、オイルシール74cを有している。これにより、インキュベータ3の外部の空気が培養空間S2内に侵入することを防ぎ、培養空間S2内の環境を清浄に保つことができる。
なお、庫外側部材74bは、オイルシール74dを有していてもよい。これにより、内外連通部74の内部がインキュベータ3の外部から隔離される。このため、内外連通部74の周囲において、より高い断熱効果を得ることができるため、インキュベ−タ3の外部の気温が培養空間S2に与える影響を低減することができる。
なお、回転モーター75は、カバー76によって覆われている。
(遮蔽培養部38内の容器の確認方法)
遮蔽培養部38は、内部照明38dにより遮蔽培養棚38cに設置された培養容器81に特定の波長の光を照射している。
一方で、培養空間S2においては、培養する細胞に内部照明38dの光が当たらないように遮蔽する必要がある。このため、遮蔽培養部38内に設置された培養容器81は、インキュベータ3の正面の窓3b越しに見えない位置に収納されている。よって、遮蔽培養部38内に設置された培養容器81の状態は、目で確認することができない。
そこで、本実施形態のインキュベータ3では、図11に示すように、搬送機構42が、培養容器81を保持した状態で、インキュベータ3の正面の窓3b越しに確認可能となるように、培養容器81およびトレイ51を確認用の位置まで搬送可能としている。
これにより、遮蔽培養部38において、内部照明38dの光を照射している培養容器81の状態を確認することができる。
また、上述の培養容器81の状態確認は、遮蔽培養部38内に設置された、少なくとも1つの培養容器81に対して、1つの容器を指定して実施してもよい。また、全ての容器を順番に実施してもよい。
なお、本実施形態では、培養容器81は、シャーレのような一端が開口した円筒状の容器を用いているが、容器としては他の形状を有するものであってもよい。
また、遮蔽培養棚38cに配置する物品は培養用容器に限ったものではなく、細胞を含まない容器であってもよい。例えば培地を注入した容器を遮蔽培養棚38cに配置し、内部照明38dに紫外線を照射する殺菌灯を用いることで、培地を保温しながら液体内の殺菌を行うことができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、容器の種別を判別する容器検知部を、連結ボックス内に設けた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、連結ボックスから容器を受け取るインキュベータ内に、容器検知部を設けてもよい。
この場合には、図2(a)〜図2(c)等に示すロボットアームの先端部分に容器検知部を設ければよい。
これにより、インキュベータ内において容器を受け取る際に、受け取った容器の種別を判別することができるため、細胞が入れられた培養容器を誤搬送してしまうことを防止することができるという、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(B)
上記実施形態では、インキュベータ3とアイソレータ2との間に、連結ボックス4を設けた細胞培養システム1を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、インキュベータとアイソレータとが直接接続された細胞培養システムであってもよい。
(C)
上記実施形態では、インキュベータ3内において容器等を搬送する搬送機構として、ロボットアームを用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、インキュベータ内における搬送は、ロボットアームに限らず、他の搬送機構を採用してもよい。
(D)
上記実施形態では、アイソレータ2、インキュベータ3、および連結ボックス4を含む細胞培養システム1を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、細胞培養システムの設置環境が、上述したグレードAまたはBである場合には、アイソレータの代わりに、バイオハザードキャビネット(細胞操作チャンバ)102を設けた細胞培養システム101としてもよい。
この場合には、細胞培養システム101を設置する環境がグレードCまたはDであれば、アイソレータを使用する必要があるが、環境がグレードBであれば、バイオハザードキャビネット102を使用することができる。
バイオハザードキャビネット102は、正面ガラスは開閉可能になっており、扉を所定量開けてそこから手を入れて作業を行う。作業空間S4には、HEPAフィルタ等のフィルタを介した清浄空気流が上から下に空気流が発生しており、作業空間S4内を清浄に保っている。正面ガラス付近では、さらに速い空気流によりエアカーテンが形成されているとともに、下端部で吸引動作がなされているので、扉を開けても内部から外部に物質が漏れ出ることがない。
(E)
上記実施形態では、培養空間S2内の除染を行うための除染ガスを発生させる除染ガス生成部54が、アイソレータ2側(パスボックス20の上)に設けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、除染ガス生成部は、インキュベータとアイソレータとの間に設けられた連結ボックス内に設けられていてもよい。
つまり、インキュベータの開口部から除染ガスを流入させる構成であればよいため、インキュベータよりも上流側に配置された構成に、除染ガス生成部を設ければよい。
本発明に係るインキュベータによれば、培養室の除染を十分に行うことができるという効果を奏するものであることから、培養空間内の除染処理を行うインキュベータに対して広く適用可能である。
1 細胞培養システム
2 アイソレータ(細胞操作チャンバ)
2a 開口部
3 インキュベータ
3a 開口部
3b 窓
4 連結ボックス
4a〜4c 開口部
20 パスボックス
21 開閉扉
21a 取っ手
22a,22b グローブ
31a,31b 培養棚
32 搬送機構
32a 搬送部
32b 爪部材
32c 補助昇降部
37 ファン(循環部)
37a 循環経路(循環部)
38 遮蔽培養部
41 開閉扉
42 搬送機構
42a 回転軸
42b 載置台
43,44 ファン
50 トレイ検知部
51 トレイ(小)
51a 本体部
51ba,51bb 被検出部
51c 把持部
52 トレイ(大)
52a 本体部
52ba,52bb 被検出部
52c 把持部
102 バイオハザードキャビネット(細胞操作チャンバ)
54 除染ガス生成部
55 本体内面
56 パネル
57 開口
58,59,60 開口端
61 部分開口
61a 傾斜部
62 遮蔽リブ
63 金属板
64 樹脂板
65 ヒータ
S1 清浄操作空間
S2 培養空間
S4 作業空間
S5 循環空間
SW1〜SW3 センサ部

Claims (9)

  1. 細胞操作チャンバ内に形成された清浄操作空間から培養が行われる細胞を受け取って、前記細胞の培養を行う培養空間を内部に形成するインキュベータであって、
    前記培養空間を内部に有する本体と、
    前記本体における前記細胞操作チャンバ側に設けられ、前記細胞操作チャンバ側から除染ガスが流入する開口部と、
    前記本体内に設けられ、前記本体内に循環経路を形成し、前記開口部付近に負圧を生じさせる循環部と、
    を備えたインキュベータ。
  2. 前記開口部は、前記循環部によって生成される空気流の下流側に配置された開口端が開放されるように形成されている、
    請求項1に記載のインキュベータ。
  3. 前記開口部は、前記循環部によって生成される空気流の下流側に位置する開口端に、前記細胞操作チャンバ側から見て前記培養空間に向かって下方傾斜する傾斜面を有している、
    請求項2に記載のインキュベータ。
  4. 前記本体の内面側における前記開口部が設けられた部分の周辺にパネルをさらに備えており、
    前記循環部は、前記本体の内面と前記パネルとの間の隙間に前記循環経路を形成する、
    請求項1から3のいずれか1つに記載のインキュベータ。
  5. 前記開口部は、前記細胞操作チャンバ内に形成された前記清浄操作空間から搬送されてくる各種物品を受け取る搬送口である、
    請求項1から4のいずれか1つに記載のインキュベータ。
  6. 前記インキュベータの本体内に設けられており、前記本体内を加湿する加湿部をさらに備えており、
    前記循環部によって形成された前記循環経路は、前記加湿部で生成された加湿水を含む空気を循環させる、
    請求項1から5のいずれか1つに記載のインキュベータ。
  7. 前記開口部は、横断面形状が略四角の形状である、
    請求項1から6のいずれか1つに記載のインキュベータ。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のインキュベータと、
    前記細胞に対して前処理が実施されるとともに、前記除染ガスを生成する除染ガス生成部を有し、前記インキュベータの開口部を通して前記除染ガスを前記インキュベータに供給する細胞操作チャンバと、
    を備えた細胞培養システム。
  9. 前記パネルは、前記開口部に対応する位置に開口を有し、前記開口部の形状に沿った形状であって、
    前記循環部は、前記循環経路において、前記開口部近傍の一部のみを除いて遮蔽リブを有しており、
    前記遮蔽リブによって、前記循環経路における空気流の速度を局所的に上昇させる、
    請求項4に記載のインキュベータ。
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