JPWO2015125689A1 - ポリビニルアセタール溶液からなる接着性改良剤 - Google Patents
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Abstract
Description
ポリビニルアセタールを含む溶液からなる接着性改良剤であって;
前記ポリビニルアセタールの、アセタール化度が50〜85モル%、ビニルエステル単量体単位の含有量が0.1〜20モル%、粘度平均重合度が200〜5000であり、230℃において3時間加熱された前記ポリビニルアセタールをゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定したときの、示差屈折率検出器で測定されるピークトップ分子量(A)と、吸光光度検出器(測定波長280nm)で測定されるピークトップ分子量(B)が下記式(1)
(A−B)/A<0.60 (1)
を満たし、かつピークトップ分子量(B)における吸光度が0.50×10−3〜1.00×10−2となることを特徴とする接着性改良剤により解決される。
移動相:20mmol/lトリフルオロ酢酸ナトリウム含有ヘキサフルオロイソプロパノール(以下、ヘキサフルオロイソプロパノールをHFIPと略記することがある。)
試料濃度:1.00mg/ml
試料注入量:100μl
カラム:昭和電工株式会社製「GPC HFIP−806M」
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
吸光光度検出器のセル長:10mm
である。
(A−B)/A<0.60 (1)
を満たし、かつピークトップ分子量(B)における吸光度が0.50×10−3〜1.00×10−2となるものである。
移動相:20mmol/lトリフルオロ酢酸ナトリウム含有HFIP
試料濃度:1.00mg/ml
試料注入量:100μl
カラム:昭和電工株式会社製「GPC HFIP−806M」
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
吸光光度検出器のセル長:10mm
である。
(A−B)/A<0.60 (1)
P=([η]×10000/8.29)(1/0.62)
これらのアルデヒドの中で、炭素数1〜8のアルデヒドが好ましく、炭素数4〜6のアルデヒドがより好ましく、n−ブチルアルデヒドが特に好ましく用いられる。本発明においては、アルデヒドを2種類以上併用して得られるポリビニルアセタールを使用することもできる。
アミノ基を官能基として有するアルデヒドとしては、アミノアセトアルデヒド、ジメチルアミノアセトアルデヒド、ジエチルアミノアセトアルデヒド、アミノプロピオンアルデヒド、ジメチルアミノプロピオンアルデヒド、アミノブチルアルデヒド、アミノペンチルアルデヒド、アミノベンズアルデヒド、ジメチルアミノベンズアルデヒド、エチルメチルアミノベンズアルデヒド、ジエチルアミノベンズアルデヒド、ピロリジルアセトアルデヒド、ピペリジルアセトアルデヒド、ピリジルアセトアルデヒド等が挙げられ、アミノブチルアルデヒドが生産性の観点からより好ましい。
ビニル基を官能基として有するアルデヒドとしてはアクロレイン等が挙げられる。
PVAc−1
撹拌機、温度計、窒素導入チューブ、還流管を備え付けた6Lセパラブルフラスコに、あらかじめ脱酸素し、アセトアルデヒド(AA)を500ppm、アセトアルデヒドジメチルアセタール(DMA)を50ppm含有する酢酸ビニル(VAM)2555g;アセトアルデヒドジメチルアセタールを50ppm含有し、アセトアルデヒドの含有量が1ppm未満であるメタノール(MeOH)945g;酢酸ビニル中の酒石酸の含有量が20ppmとなる量の酒石酸1%メタノール溶液を仕込んだ。前記フラスコ内に窒素を吹き込みながら、フラスコ内の温度を60℃に調整した。なお、還流管には−10℃のエチレングリコール/水溶液を循環させた。ジn−プロピルパーオキシジカーボネートの0.55質量%メタノール溶液を調製し、18.6mLを前記フラスコ内に添加し重合を開始した。このときのジn−プロピルパーオキシジカーボネートの添加量は0.081gであった。ジn−プロピルパーオキシジカーボネートのメタノール溶液を20.9mL/時間の速度で重合終了まで逐次添加した。重合中、フラスコ内の温度を60℃に保った。重合開始から4時間後、重合液の固形分濃度が25.1%となった時点で、ソルビン酸を0.0141g(重合液中に未分解で残存するジn−プロピルパーオキシジカーボネートの3モル当量に相当する)含有するメタノールを1200g添加した後、重合液を冷却し重合を停止した。重合停止時の酢酸ビニルの重合率は35.0%であった。重合液を室温まで冷却した後、水流アスピレータを用いてフラスコ内を減圧することにより、酢酸ビニルおよびメタノールを留去し、ポリ酢酸ビニルを析出させた。析出したポリ酢酸ビニルにメタノールを3000g添加し、30℃で加温しつつポリ酢酸ビニルを溶解させた後、再び水流アスピレータを用いてフラスコ内を減圧することにより、酢酸ビニルおよびメタノールを留去してポリ酢酸ビニルを析出させた。ポリ酢酸ビニルをメタノールに溶解させた後、析出させる操作をさらに2回繰り返した。析出したポリ酢酸ビニルにメタノールを添加し、酢酸ビニルの除去率99.8%のポリ酢酸ビニル(PVAc−1)の40質量%のメタノール溶液を得た。
表1に記載した条件に変更したこと以外は、PVAc−1と同様の方法により、ポリ酢酸ビニル(PVAc−2〜PVAc−20)を得た。なお、表1中の「ND」は1ppm未満を意味する。得られた各ポリ酢酸ビニルの重合度をPVAc−1と同様にして求めた。その結果を表1に示す。
表2に記載した条件に変更したこと以外は、PVAc−1と同様の方法により、ポリ酢酸ビニルPVAc−A〜Hを得た。各コモノマーの変性量はDMSO−d6あるいはCDCl3に溶解したサンプルを500MHzのプロトンNMR測定装置(JEOL GX−500)を用いて求めた。
PVA−1
PVAc−1のポリ酢酸ビニルの40質量%のメタノール溶液に対して、総固形分濃度(けん化濃度)が30質量%となるように、メタノールおよびポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニル単量体単位に対する水酸化ナトリウムのモル比が0.020となるように水酸化ナトリウムの8%メタノール溶液を撹拌下に加え、40℃でけん化反応を開始した。けん化反応の進行に伴ってゲル化物が生成した時点でゲルを粉砕し、粉砕後のゲルを40℃の容器に移し、けん化反応の開始から60分経過した時点で、メタノール/酢酸メチル/水(25/70/5質量比)の溶液に浸漬し、中和処理した。得られた膨潤ゲルを遠心分離し、膨潤ゲルの質量に対して、2倍の質量のメタノールを添加、浸漬し30分間放置した後、遠心分離する操作を4回繰り返し、60℃1時間、100℃で2時間乾燥してPVA−1を得た。
表3に示す条件に変更したこと以外はPVA−1と同様にして各PVAを合成した。得られたPVAの重合度、けん化度及び酢酸ナトリウムの含有量(ナトリウムの質量換算)をPVA−1と同様にして測定した。それらの結果を表3に示す。
表4に示す条件に変更した以外はPVA−1と同様にして各PVAを合成した。得られたPVAの重合度、けん化度および酢酸ナトリウムの含有量(ナトリウムの質量換算)をPVA−1と同様にして測定した。それらの結果を表4に示す。
(PVAの分析方法)
PVAの分析は、特に断らない限りJIS K6726に記載の方法にしたがって行った。PVAに含まれるN−ビニルアミド単量体単位、アクリルアミド単量体単位の含有量は、DMSO−d6に溶解したサンプルを500MHzのプロトンNMR測定装置(JEOL GX−500)を用いて求めた。
<実施例1>
還流冷却器、温度計、イカリ形攪拌翼を備えた10リットルのガラス製容器に、イオン交換水を8100gとPVA−1を660g仕込み(PVA濃度7.5%)、内容物を95℃に昇温してPVAを完全に溶解させた。次に内容物を120rpmで攪拌しながら、10℃まで約30分かけて徐々に冷却した後、前記容器にn−ブチルアルデヒド384gと20%の塩酸540mLを添加し、ブチラール化反応を150分間行った。その後60分かけて60℃まで昇温し、60℃にて120分間保持した後、室温まで冷却した。析出した樹脂をイオン交換水で洗浄後、過剰量の水酸化ナトリウム水溶液を添加して中和した。引き続き、イオン交換水で樹脂を再洗浄した後、乾燥してポリビニルブチラールを得た。
ポリビニルブチラールのブチラール化度(アセタール化度)、酢酸ビニル単量体単位の含有量、及びビニルアルコール単量体単位の含有量はJIS K6728に従って測定した。得られたポリビニルブチラールのブチラール化度(アセタール化度)は68.5モル%、酢酸ビニル単量体単位の含有量は0.9モル%であり、ビニルアルコール単量体単位の含有量は30.9モル%であった。結果を表5に示す。
ポリビニルブチラールのブチラール化度(アセタール化度)、酢酸ビニル単量体単位の含有量、及びビニルアルコール単量体単位の含有量はJIS K6728に従って測定した。ビニルアセタール系重合体中のアミノアセタールの変性量は、DMSO−d6に溶解したサンプルを500MHzのプロトンNMR測定装置(JEOL GX−500)を用いて求めた。
VISCOTECH製「GPCmax」を用いてGPC測定を行った。示差屈折率検出器としてVISCOTECH製「TDA305」を用いた。紫外可視吸光光度検出器としてVISCOTECH製「UV Detector2600」を用いた。当該吸光光度検出器の検出用セルの光路長は10mmである。GPCカラムには昭和電工株式会社製「GPC HFIP−806M」を用いた。また、解析ソフトには、装置付属のOmniSEC(Version 4.7.0.406)を用いた。
移動相には、20mmol/lトリフルオロ酢酸ナトリウム含有HFIPを用いた。移動相の流速は1.0ml/分とした。試料注入量は100μlとし、GPCカラム温度40℃にて測定した。
試料濃度1.00mg/mlにおける吸光度=(1.00/α)×吸光度の測定値
標品として、Agilent Technologies製のポリメタクリル酸メチル(以下「PMMA」と略記する)(ピークトップ分子量:1944000、790000、467400、271400、144000、79250、35300、13300、7100、1960、1020、690)を測定し、示差屈折率検出器および吸光光度検出器のそれぞれについて、溶出容量をPMMA分子量に換算するための検量線を作成した。各検量線の作成には、前記解析ソフトを用いた。なお、本測定においてはポリメタクリル酸メチルの測定において、1944000と271400の両分子量の標準試料同士のピークが分離できる状態のカラムを用いた。
得られた粉末状のPVB−1を、圧力2MPa、230℃にて、3時間熱プレスすることにより、加熱されたポリビニルアセタール(フィルム)を得た。このときのフィルムの厚みは、760μmであった。これをGPC測定に供した。
(A−B)/A
に代入して得られた値は0.23であった。ピークトップ分子量(B)における吸光度(b)は2.21×10−3であった。図1中の、クロマトグラム(RI)から求めた数平均分子量Mnに対する重量平均分子量Mwの比Mw/Mnは3.4であった。これらの結果を表5にも示す。
原料PVAを表5に示すものに変更したこと以外は同様にしてポリビニルブチラールを合成した。そして、同様にして得られたポリビニルアセタールの評価(GPC測定)を行った。その結果を表5に示す。
4−アミノジエチルアセタールを21.5g、n−ブチルアルデヒドの量を375gにしたこと以外は、実施例1と同様にして変性ポリビニルブチラールを合成した。そして、実施例1と同様にして評価した。結果を表5に示す。
原料PVAを表5に示すものに変更したこと以外は同様にしてポリビニルブチラールを合成した。そして、同様に得られたポリビニルアセタールの評価(GPC測定)を行った。
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、300mlのセパラブルフラスコに計りとり、トルエンとエタノールとの重量比1:1の混合溶媒を加え、50℃で3時間攪拌し、10重量%溶液を作製した。得られた溶液の粘度を溶液温度が20℃の条件でB型粘度計を用いて測定した。
(2)溶液の保存安定性
上記(1)で得られた溶液を、密閉容器に入れ、30℃で5ヶ月保管し、上記と同様の条件で測定し粘度変化を確認した。
A: 粘度変化率が5%未満
B: 粘度変化率が5%以上10%未満
C: 粘度変化率が10%以上
計算式 粘度変化率=(100−保管後の粘度/初期粘度)×100 [%]
(3)未溶解分の測定(直径2μm以上の粒子の数の測定)
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、トルエンとエタノールとの重量比1:1の混合溶媒に溶解して、2重量%溶液とし、PVB溶液5mlの粒子径分布をパーティクルカウンター(PMS社製)、センサー(Liq uilaz S05)を用いて測定し、1mlあたりの直径2μm以上の粒子の個数を算出した。
評価 A:2μm以上の粒子が500個/ml以下
B:2μm以上の粒子が500〜1500個/ml未満
C:2μm以上の粒子が1500個/ml以上
比較例1で得られたポリビニルブチラール15質量部を、トルエン30質量部とエタノール30質量部との混合溶剤に加えた後、攪拌してポリビニルブチラールを溶解させた。当該溶液に、可塑剤としてジオクチルフタレート3質量部を加えた後、攪拌して可塑剤を溶解させた。得られた溶液に、セラミック粉体としてチタン酸バリウム(「BT−02」、堺化学工業社製、平均粒子径0.2μm)100質量部を加え、ボールミルで24時間混合してセラミックスラリーを得た。
上記で得られたセラミックスラリーを、離型処理したポリエステルフィルム上に、乾燥後の厚みが約10μmとなるように塗工し、常温で1時間風乾後、熱風乾燥機を用いて80℃の温度で3時間、続いて120℃の温度で2時間乾燥させて、セラミックグリーンシートを得た。得られたグリーンシートを接着試験用の基材として使用した。
上記で得られたグリーンシートを、10cm×10cmの大きさに切断し、実施例1で得られたポリビニルアセタール溶液を乾燥後の厚みが0.5μmとなるよう、片面にスクリーン印刷で塗布した。その後、熱風乾燥機を用いて80℃の温度で3時間、続いて120℃の温度で2時間乾燥させて、ポリビニルアセタール樹脂が製膜されたグリーンシートを得た。続いて、同様のグリーンシートに、大気圧プラズマ装置を用いて、窒素ガス150L/分、ドライ純エアー0.5l/分の流速の混合ガスを用い、電圧11kV、サンプル移動速度10mm/秒、電極間距離2mmの条件でプラズマ照射して表面改質したサンプルも併せて作製した。
(6)接着性試験サンプルの作製および接着性評価
上記(4)で得られたグリーンシートと(5)で得られたグリーンシートをそれぞれ、2枚積層し、熱プレス機を用い下記の条件で熱圧着試験を行った。
プレス温度 45℃
圧力 1Mpa
時間 5秒
得られたグリーンシートの層間の接着性を目視を主体とする官能試験によって以下の3段階で評価した。
A:全く層間剥離が認められず、強固に接着している。
B:層間剥離が一部認められた。
C:層間剥離がかなり多く認められた。
(7)接着安定性の評価方法
上記(6)で評価した試験片と同様の方法で作製した試験片を温度25℃、湿度60%RHの雰囲気条件(常温)で一定期間暗所保管し、(6)と同様の方法で接着性試験と行った。
A:50日間保管後、前記接着直後の接着状態と比較し、接着性が変化なし、強固に接着している。
B:50日間保管後、前記接着直後の接着状態と比較し、層間剥離部位がわずかに増加していた。
C:50日間保管後、前記接着直後の接着状態と比較し、層間剥離がかなり増加していた。
実施例1で得られたポリビニルアセタール樹脂を用い、ポリエチレンテレフタレート(PET;帝人株式会社製「ボトルTR−8550」)上に、実施例1で得られた溶液を乾燥後の厚みが0.5μmとなるように、バーコーターで塗布した。その後、熱風乾燥機を用いて80℃の温度で3時間、続いて120℃の温度で2時間乾燥させて、ポリビニルアセタール樹脂が製膜されたPETフィルムを得た。続いて、PETフィルム上のポリビニルアセタール面に大気圧プラズマ装置を用いて表面改質したサンプルも併せて作製した。
(9)(接着性試験サンプルの作製および接着性評価
上記(8)で使用したポリビニルアセタール溶液が塗布されていないPET面と(8)で得られたPETフィルムをそれぞれ、2枚積層し、熱プレス機を用い下記の条件で熱圧着試験を行った。
プレス温度 45℃
圧力 1MPa
時間 5秒
上記で作製した積層体について、株式会社島津製作所「オートグラフAG−5000B」を使用して、JIS K6854−2に準じて、剥離角度180°、引張速度50mm/minの条件で剥離接着強さ試験を行い、接着性を目視を主体とする官能試験によって以下の3段階で評価した。
A:全く層間剥離が認められず、強固に接着し、非常に良好な接着性を示した。
(10N/25mmより大きい)
B:層間剥離が一部認められたが、良好な接着性を示す。
(1N/25mm〜10N/25mm)
C:層間剥離で認められ、接着性不良と判断。
(1N/mm未満)
(11)接着安定性の評価方法
上記(10)で評価した試験片と同様の方法で作製した試験片を温度25℃、湿度60%RHの雰囲気条件(常温)で一定期間暗所保管し、(10)と同様の方法で接着性試験と行った。
A:50日間保管後、前記接着直後の接着強度と比較し、接着性が変化なし、もしくは接着性の低下率が5%未満
B:50日間保管後、前記接着直後の接着強度と比較し、接着性の低下率が20%未満
C:50日間保管後、前記接着直後の接着強度と比較し、接着性の低下率が20%以上
Claims (7)
- ポリビニルアセタールを含む溶液からなる接着性改良剤であって;
前記ポリビニルアセタールの、アセタール化度が50〜85モル%、ビニルエステル単量体単位の含有量が0.1〜20モル%、粘度平均重合度が200〜5000であり、230℃において3時間加熱された前記ポリビニルアセタールをゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定したときの、示差屈折率検出器で測定されるピークトップ分子量(A)と、吸光光度検出器(測定波長280nm)で測定されるピークトップ分子量(B)が下記式(1)
(A−B)/A<0.60 (1)
を満たし、かつピークトップ分子量(B)における吸光度が0.50×10−3〜1.00×10−2となることを特徴とする接着性改良剤。 - 前記ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定における、示差屈折率検出器によって求められる、前記ポリビニルアセタールの数平均分子量Mnに対する重量平均分子量Mwの比Mw/Mnが2.8〜12.0となる請求項1に記載の接着性改良剤。
- 前記ポリビニルアセタールが、側鎖にアミド基、アミノ基、エステル基、カルボニル基、ビニル基から選ばれる官能基を有するものである、請求項1または2に記載の接着性改良剤。
- 前記ポリビニルアセタールの有する官能基がアミド基またはアミノ基である、請求項3に記載の接着性改良剤。
- 基材上に請求項1〜4のいずれかに記載の接着性改良剤を塗布、製膜してなる成形体。
- 表面の少なくとも一部にプラズマを照射してなる請求項5に記載の成形体。
- 請求項6に記載の成形体に被着体を接着してなる積層体。
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