JPWO2015104774A1 - 回路遮断器 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の実施形態に係る回路遮断器10について図1から図4を参照して説明する。図1は、回路遮断器10における閉極状態(ON状態)の側面図である。図2は、回路遮断器10における開極状態(OFF状態)の側面図である。図3は、回路遮断器10のトリップ状態の側面図である。図4は、回路遮断器10のアーク電流迂回部100の側面図である。
図1は回路遮断器10の閉極状態を示している。ハンドル14が筐体11の上面に倒れることで、リンク52が下降する。これにより軸16を中心に回動する駆動部材41が反時計方向に回動し、可動接触子31が閉極動作される。その結果、可動接点32が固定接点22に接触する。この状態において、駆動部材41には、開極ばね42から、時計方向に回動させる力が加わっている。ラッチ部材53の第2係止部53bは、トリップ部材54により係止されている。ラッチ部材53の第1係止部53aは、駆動部材41の押圧部41aを開極ばね42に抗して押圧している。
図2は回路遮断器10の開極状態を示している。ハンドル14を、倒れた状態(ON状態)から起立した状態(OFF状態)にする際、ハンドル14は、所定の回動位置を超えると、開極ばね42のばね力により反時計方向に付勢されて貫通孔11aの縁部に係止する。このとき、ラッチ部材53が引き上げられ、駆動部材41が時計方向に回動する。このため可動接触子31が開極動作し、可動接点32が固定接点22から離れて電路が開く。このとき、可動接触子31と固定接触子21との間でアーク電流は、固定接触子21(固定接点22以外)、固定側対向部61b、可動側対向部61a、リベット32a、可動接触子31(可動接点32以外)間を通過する。即ち固定接点22及び可動接点32にアーク電流は流れないため、固定接点22及び可動接点32におけるアーク電流による熱的なダメージが緩和される。開極時における可動接触子31と可動側対向部61aとの間の距離L1と、固定接触子21と固定側対向部61bとの間の距離L2との和(L1+L2)は、開極時における可動接点32と固定接点22との間の距離L3よりも短い。図4に示すように、本実施形態における可動接触子31と可動側対向部61aとの間の距離L1は、リベット32aの先端部(可動接触子31の一部)と可動側対向部61aにおける可動接触子31の対向面との距離である。この構成により、転流部61を介したアーク電流の経路が形成されやすくなる。
図3は回路遮断器10のトリップ状態を示している。電路に異常電流、例えば過電流が流れるとバイメタル57が湾曲して、バイメタル57の先端部57bがトリップ部材54を押す。すると、トリップ部材54は軸55を中心に時計方向に回動して、トリップ部材54に支持されていたラッチ部材53の第2係止部53bは、トリップ部材54から離れる。このため、開極ばね42のばね力を受けている駆動部材41は軸16を中心に時計方向に回動し、ラッチ部材53がリンク52の他端部52bを支点に時計方向に回動する。駆動部材41は時計方向に回動するので可動接触子31が開極動作する。
トリップ後のリセットは、バイメタル57が電流の停止により冷却されて復帰し、かつトリップ部材54がばね56により復帰した状態でハンドル14をOFF側に起立(OFF状態に)することにより行われる。ハンドル14を起立するとリンク52が引き上げられ、ラッチ部材53の第1係止部53aが押圧部41aを支点にして反時計方向に回動する。同時に第2係止部53bも反時計方向に回動し、引き上げられ、トリップ部材54に係止する。その結果、図2に示す開極状態となる。
本発明の実施形態の変形例1に係るアーク電流迂回部101を、図5を参照して説明する。図5はアーク電流迂回部101の側面図である。アーク電流迂回部101は、固定接点22以外の固定接触子21の箇所と転流部61と可動接点32以外の可動接触子31の箇所により構成されている。アーク電流迂回部101は、回路遮断器10のアーク電流迂回部100と置き換えることができる。アーク電流迂回部101がアーク電流迂回部100と異なる点は、固定接触子21が転流部61(固定側対向部61b)に向かって突出する固定側突出部21aを有する点である。それ以外の構成は、アーク電流迂回部100と同じである。固定側突出部21aによって、転流部61の固定側対向部61bと固定接触子21の固定接点22を除く箇所との距離L2を短くすることができる。その結果、固定側突出部21aと固定側対向部61bとの間でアーク電流が流れしやすくなり、より確実に転流部61を介してアーク電流を迂回させることができる。となるため、固定接点22及び可動接点32におけるアークによる熱的ダメージを低減させることができる。なお、固定側突出部21aは、固定接触子21を筐体11に固定するための固定部材であってもよい。
本発明の実施形態の変形例2に係るアーク電流迂回部102を、図6及び図7を参照して説明する。図7はアーク電流迂回部102の側面図である。図8はアーク電流迂回部102の固定接触子21の斜視図である。アーク電流迂回部102は、固定接点22以外の固定接触子21の箇所と転流部61と可動接点32以外の可動接触子31の箇所により構成されている。アーク電流迂回部102は、回路遮断器10のアーク電流迂回部100と置き換えることができる。アーク電流迂回部101がアーク電流迂回部100と異なる点は、アーク電流を転流部61に誘導するアーク誘導部を有する点である。それ以外の構成は、アーク電流迂回部100と同じである。
本発明の実施形態の変形例3に係るアーク電流迂回部103を、図8を参照して説明する。図8はアーク電流迂回部103の側面図である。アーク電流迂回部103は、固定接点22以外の固定接触子21の箇所と転流部61と可動接点32以外の可動接触子31の箇所により構成されている。アーク電流迂回部103は、回路遮断器10のアーク電流迂回部100と置き換えることができる。アーク電流迂回部103がアーク電流迂回部100と異なる点は、転流部61が円柱状または線状の形状である点である。それ以外の構成は、アーク電流迂回部100と同じである。具体的には、転流部61は電線で構成されている。電線は絶縁性の被覆部62により被覆されている。つまり、被覆部62は、転流部61の両端部を露出するように転流部61の周囲を覆い、絶縁材料で構成される。転流部61の一端が可動側対向部61aであり他端が固定側対向部61bである。
本発明の実施形態の変形例4に係るアーク電流迂回部104を、図9を参照して説明する。図9はアーク電流迂回部104の側面図である。アーク電流迂回部104は、固定接点22以外の固定接触子21の箇所と転流部61と可動接点32以外の可動接触子31の箇所により構成されている。アーク電流迂回部104は、回路遮断器10のアーク電流迂回部100と置き換えることができる。アーク電流迂回部100における固定接触子21と転流部61とは離間されている。アーク電流迂回部104においては、固定接触子21と転流部61とが一体形成され、電気的に接続されている。この点においてアーク電流迂回部104はアーク電流迂回部100と異なり、それ以外の構成は同じである。このような構成とすることで、転流部61の固定がより確実且つ容易に行うことが可能となる。また、単に固定接触子21と、転流部61とを当接させる構成を採用してもよい。
11 筐体
14 ハンドル
21 固定接触子
21a 固定側突出部
21b コイル部(アーク誘導部)
22 固定接点
31 可動接触子
32 可動接点
32a リベット(可動側突出部及び固定部材)
41 駆動部材
51 開閉トリップ機構
52 リンク
53 ラッチ部材
54 トリップ部材
57 バイメタル
60 延出部(絶縁部)
60a 可動側延出部
60b 固定側延出部
61 転流部
61a 可動側対向部
61b 固定側対向部
62 被覆部
100,101,102,103,104 アーク電流迂回部
Claims (15)
- 固定接点を有する固定接触子と、
前記固定接点に対して開閉動作により接離可能な可動接点を有する可動接触子と、
前記開閉動作中に前記可動接触子と干渉しない位置に配設され、開極時において、前記固定接点以外の前記固定接触子の箇所と前記可動接点以外の前記可動接触子の箇所との間に電気的に介在し、アーク電流が通過する転流部と、を備える
回路遮断器。 - 前記転流部は、前記固定接点以外の前記固定接触子の箇所と対向する固定側対向部と、前記可動接点以外の前記可動接触子の箇所と対向する可動側対向部とを有し、
前記可動接触子は板状であって、前記可動接点は、前記可動接触子の一方の面に設けられており、
前記可動側対向部は、前記可動接触子における前記一方の面と背向する他方の面と、前記開極時において対向する
請求項1に記載の回路遮断器。 - さらに、前記転流部と前記固定接触子との間及び前記転流部と前記可動接触子との間において、前記固定側対向部及び前記可動側対向部を除く箇所に絶縁部材を備える
請求項2に記載の回路遮断器。 - 開極時における前記可動接触子と前記可動側対向部との間の距離と、前記固定接触子と前記固定側対向部との間の距離との和は、開極時における前記可動接点と前記固定接点との間の距離よりも短い
請求項2又は3に記載の回路遮断器。 - 前記転流部は、磁性体で構成される
請求項1〜4のいずれか一項に記載の回路遮断器。 - 前記固定接触子は、前記転流部に向かって突出する固定側突出部を有する
請求項1〜5のいずれか一項に記載の回路遮断器。 - 前記固定側突出部は、前記固定接触子を前記回路遮断器の筐体に固定するための固定部材である
請求項6に記載の回路遮断器。 - 前記可動接触子は、前記転流部に向かってに突出する可動側突出部を有する
請求項1〜7のいずれか一項に記載の回路遮断器。 - 前記可動側突出部は、前記可動接触子に前記可動接点を固定するための固定部材である
請求項8に記載の回路遮断器。 - さらに、前記アーク電流を前記転流部に誘導するアーク誘導部を備える
請求項1〜9のいずれか一項に記載の回路遮断器。 - 前記アーク誘導部は、電磁誘導によって前記転流部にアーク電流を誘導するコイル部を有する
請求項10に記載の回路遮断器。 - 前記アーク誘導部は、磁界によって前記転流部にアークを誘導する永久磁石を有する
請求項10に記載の回路遮断器。 - 前記転流部は円柱状または線状であり、
前記回路遮断器は、さらに、前記転流部の両端部を露出するように前記転流部の周囲を覆い、絶縁材料で構成される被覆部を備える
請求項1〜12のいずれか一項に記載の回路遮断器。 - 前記転流部は電線である
請求項13に記載の回路遮断器。 - 前記転流部は、前記固定接触子と一体形成される
請求項1〜12のいずれか一項に記載の回路遮断器。
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