JPWO2015093512A1 - 光学反射フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の波長の光反射性に優れ、経時での膜剥がれおよび色むらが抑制される、光学反射フィルムを提供する。【解決手段】基材上に、高屈折率層と低屈折率層とを積層した少なくとも1つのユニットを有する反射層と、前記反射層に隣接して、窒素原子を含む化合物を用いて構成されてなる窒素含有層と、前記窒素含有層上に形成され、銀、または銀を主成分とし、アルミニウム、金、インジウム、銅、パラジウム、および白金からなる群から選択される1以上の添加元素を含有する合金から構成される透明薄銀層と、を有する、光学反射フィルムである。【選択図】なし

Description

本発明は、光学反射フィルムに関する。
近年、建築用ガラスや車両用ガラスにおいて、室内あるいは車内に入る太陽輻射エネルギーを遮蔽し、温度上昇、冷房負荷を低減する目的で、赤外線の遮蔽性を有する断熱ガラスが採用されている。一方、屈折率の異なる層を積層して形成した光学反射フィルムは従来知られており、この光学反射フィルムをガラスに貼付することにより、太陽光の中、熱線の透過を遮断する方法が、より簡便な方法として注目されている。
光学反射フィルムとしては、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層させた積層膜を蒸着法、スパッタ、などの気相成膜法で作製する方法がある。しかしながら、気相成膜法は製造コストが高く、大面積化が困難であり、耐熱性素材に限定される等の課題がある。
したがって、光学反射フィルムの製造の際には、製造コストが安く、大面積化が可能であり、基材の選択幅が広いといった観点から液相成膜法(ウェット)を用いるほうが有利である。
液相成膜法のうち、塗布法を用いる場合、基材上に2層以上の積層膜を塗布で作製する方法としては、1層ずつ塗布・乾燥して積層する逐次塗布と、同時に複数の層を塗布する同時重層塗布がある。逐次塗布としては、スピンコート法、バーコート法、ブレード塗布、グラビア塗布などがあるが、赤外反射フィルムのような多層膜を作成する場合には塗布・乾燥回数が多くなるため生産性が低い。一方、同時重層塗布としてはカーテン塗布やスライドビード塗布などを用いた方法があり、同時に複数の層が形成できるため生産性が高い。
一方、銀などの金属蒸着膜による熱線反射についても知られている。例えば、特表平11−508380号公報および特開2009−86659号公報には、金属蒸着膜を熱線反射膜として用い、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層させた積層膜と組み合わせた光学反射フィルムが開示されている。
しかしながら、熱線反射率をさらに向上させた光学反射フィルムが求められている。また、光学反射フィルムの使用される環境は、高温多湿から低温低湿まで多様化してきており、その中で熱線反射率のみでなく、外観品質や取り扱い時の耐久性が求められている。特表平11−508380号公報または特開2009−86659号公報に記載される光学フィルムでは、基材と積層膜の密着性が悪いため、このような環境変化により積層膜がはがれやすく、その結果、熱線反射率の低下や、色むらといった外観品質の劣化が生じるという問題があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、所望の波長の光反射性に優れ、経時での膜剥がれおよび色むらが抑制される、光学反射フィルムを提供することである。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った。その結果、高屈折率層と低屈折率層とを積層したユニットに隣接して、窒素原子を含む化合物を用いて構成される窒素含有層と、銀または銀を主成分として特定の添加元素を含む銀合金から構成される透明薄銀層とを配置することによって、密着性が向上し、色むらが抑制されることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、基材上に、高屈折率層と低屈折率層とを積層した少なくとも1つのユニットを有する反射層と、前記反射層に隣接して、窒素原子を含む化合物を用いて構成されてなる窒素含有層と、前記窒素含有層上に形成され、銀、または銀を主成分とし、アルミニウム、金、インジウム、銅、パラジウム、および白金からなる群から選択される1以上の添加元素を含有する合金から構成される透明薄銀層と、を有する、光学反射フィルムである。
本発明の光学反射フィルムの一実施形態の概略断面図である。1は光学反射フィルムであり、11は基材であり、12は窒素含有層であり、13は反射層(9層重層品)であり、14は低屈折率層であり、15は高屈折率層であり、16はハードコート層であり、17は透明接着層であり、18は基体であり、19は透明薄銀層であり、Lは太陽光である。 本発明の光学反射フィルムの他の実施形態の概略断面図である。1’は光学反射フィルムであり、11は基材であり、12は窒素含有層であり、13’は反射層(18層重層品)であり、14は低屈折率層であり、15は高屈折率層であり、16はハードコート層であり、17は透明接着層であり、18は基体であり、19は透明薄銀層であり、Lは太陽光である。 本発明の光学反射フィルムのさらに他の実施形態の概略断面図である。1”は光学反射フィルムであり、11は基材であり、12は窒素含有層であり、13は反射層(9層重層品)であり、14は低屈折率層であり、15は高屈折率層であり、16はハードコート層であり、17は透明接着層であり、18は基体であり、19は透明薄銀層であり、Lは太陽光である。
本発明の一実施形態は、基材上に、高屈折率層と低屈折率層とを積層した少なくとも1つのユニットを有する反射層と、前記反射層に隣接して、窒素原子を含む化合物を用いて構成されてなる窒素含有層と、前記窒素含有層上に形成され、銀、または銀を主成分とし、アルミニウム、金、インジウム、銅、パラジウム、および白金からなる群から選択される1以上の添加元素を含有する合金から構成される透明薄銀層と、を有する、光学反射フィルムである。
上記構成により、所望の波長の光反射性を向上させ、経時での膜剥がれおよび色むらを抑制することができる。すなわち、基材と、高屈折率層と低屈折率層とを積層したユニット(誘電多層膜)との間、または前記ユニット同士の間に、銀または特定の銀合金から構成される透明薄銀層を導入することで光学反射フィルムの熱線反射率を向上させることができる。この際、基材と透明薄銀層との間、または前記ユニットと透明薄銀層との間に、窒素原子を含む化合物を用いて構成された窒素含有層を積層することによって、基材と高屈折率層と低屈折率層とを積層したユニットとの間の密着性、または前記ユニット同士の密着性が向上しうる。これは、透明薄銀層を構成する銀原子が、窒素含有層を構成する窒素原子を含む化合物と相互作用し、界面においての銀の拡散距離が減少し、銀の凝集が抑えられる。このため、透明薄銀層が単層成長型(Frank−van der Merwe:FW型)の膜成長によって成膜されるようになる。したがって、薄い膜厚でありながらも、均一な膜厚の薄膜が得られるようになる。この結果、より薄い膜厚とし、電磁波透過性を有しつつも、均一で密着性の高い薄膜とすることが可能となる。その結果、経時での膜剥がれや、色調の変化が抑制され、耐久性に優れた光学反射フィルムが得られるものと考えられる。
ただし、上記メカニズムは推定であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
以下、本発明の光学反射フィルムの構成について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「光学反射フィルム」とは、赤外線、好適には波長が約700nm〜2500nmの近赤外線を反射または吸収することにより、赤外線の全部または一部を遮ることができるフィルムである。
また、他方に対して屈折率の高い屈折率層を高屈折率層と、他方に対して屈折率の低い屈折率層を低屈折率層と称する。
図1は、本発明の光学反射フィルムの一実施形態を示す概略断面図である。
図1に示すように、本実施形態の光学反射フィルム1は、基材11と、基材11の両面に形成された窒素含有層12と、窒素含有層12上に形成された透明薄銀層19と、透明薄銀層19上に形成された積層ユニット(反射層)13とを有する。すなわち、本発明の光学反射フィルムにおいては、窒素含有層12と透明薄銀層19とは、低屈折率層14と、高屈折率層15とが交互に積層されたユニットが少なくとも1つ以上有してなるように構成されているユニット(反射層)13に隣接して設置されている。基材11の両面に形成された各ユニット(反射層)13は、低屈折率層14と、高屈折率層15とが交互に積層されたユニットを少なくとも1つ有してなるように構成されている。具体的には、図1に示す本実施形態では、ユニット数が4.5個からなる構成であって、基材側の最下層と最上層とに低屈折率層14が配置されるように、5層の低屈折率層14と、4層の高屈折率層15とを交互に積層した9層重層品(反射層13)が、基板11の両面にそれぞれ形成された構成となっている。本実施形態では、基材11の片面(例えば、太陽光Lが差し込む側とは反対側の屋内側の面)の9層重層品(反射層13)の最上層の低屈折率層14上に透明なハードコート層(HC層)16が形成されており、基材11のもう一方の面(例えば、自動車窓などの基体18に貼りつけられる面)の9層重層品(反射層13)の最上層の低屈折率層14上に透明接着層17が形成されている。この場合には、自動車窓や建物のガラス窓などの基体18の屋内(車内または室内)側に光学反射フィルム1を貼りつければよい(図1では基体18に光学反射フィルム1を貼りつけ後の様子を表している)。また、使用形態によっては、ハードコート層(HC層)16や透明接着層17は必ずしも必要ではなく、これらの層を設けない構成とすることもできる。また、透明接着層17は、ハードコート層(HC層)16上に形成するようにしてもよい。また、透明接着層17の上には、剥離層(図示せず)を設けておき、基体18に貼りつける際に、この剥離層を剥がすようにしてもよい。同様に、ハードコート層(HC層)16の上にも、剥離層(図示せず)を設けておき、基体18に貼りつけた後に、この剥離層を剥がすようにしてもよい。また、ハードコート層(HC層)16や透明接着層17だけでなく、各種機能層(例えば、導電性層、帯電防止層、ガスバリア層、易接着層、防汚層、消臭層、流滴層、易滑層、耐摩耗性層、反射防止層、電磁波シールド層、紫外線吸収層、赤外線吸収層、印刷層、蛍光発光層、ホログラム層、剥離層、粘着層、接着層、本発明の高屈折率層および低屈折率層以外の特定波長領域のカット層(金属層、液晶層)、着色層(可視光線吸収層)、合わせガラスに利用される中間膜層などの機能層の1つ以上)を単独もしくは適当に組み合わせて用いてもよい。
図2は、本発明の光学反射フィルムの他の実施形態を示す概略断面図である。図2に示すように、本実施形態の光学反射フィルム1’は、基材11と、基材11の片面上に形成された窒素含有層12と、窒素含有層12上に形成された透明薄銀層19と、透明薄銀層19上に形成された積層ユニット(反射層)13’を有する。積層ユニット(反射層)13’は、低屈折率層14と、高屈折率層15とが交互に積層されたユニットが少なくとも1つ以上有してなるように構成されている。具体的には、図2に示す実施形態では、ユニット数4.5個が2組からなる構成であって、基材側の最下層と最上層とに低屈折率層14が配置されるように、5層の低屈折率層14と、4層の高屈折率層15とを交互に積層した9層重層品が形成され、更にその上に、同様の構成となるように5層の低屈折率層14と、4層の高屈折率層15とを交互に積層した9層重層品が形成された片面18層重層品(反射層13’)の構成となっている。本実施形態では、基材11の片面(例えば、太陽光Lが差し込む側とは反対側の屋内側の面)の18層重層品(反射層13’)の最上層の低屈折率層14上に透明なハードコート層(HC層)16が形成されており、基材11のもう一方の面(例えば、自動車窓などの基体18に貼りつけられる面)上に透明接着層17が形成されている。この場合には、自動車窓や建物のガラス窓などの基体18の屋内(車内または室内)側に光学反射フィルム1’を貼りつければよい(図2でも基体18に光学反射フィルム1’を貼りつけ後の様子を表している)。また、ハードコート層(HC層)16や透明接着層17を設けない構成とすることもできる。また、透明接着層17は、ハードコート層(HC層)16上に形成するようにしてもよい。また、透明接着層17の上には、剥離層(図示せず)を設けておき、基体18に貼りつける際に、この剥離層を剥がすようにしてもよい。同様に、ハードコート層(HC層)16の上にも、剥離層(図示せず)を設けておき、基体18に貼りつけた後に、この剥離層を剥がすようにしてもよい。また、第1実施形態と同様に、各種機能層を単独もしくは適当に組み合わせて用いてもよい。
本発明の光学反射フィルムにおいては、窒素含有層12と透明薄銀層19とは、低屈折率層14と、高屈折率層15とが交互に積層されたユニットが少なくとも1つ以上有してなるように構成されている反射層13に隣接して設置されている構成であればよい。例えば、さらに他の実施形態として、図3の光学反射フィルム1”のように、窒素含有層12および透明薄銀層19が低屈折率層14と、高屈折率層15とが交互に積層されたユニットの間に形成されていてもよい。
中でも、基材と反射層との密着性を高めることが光学反射フィルムの密着性の向上に重要であることから、図1、図2に示すように、基材11、窒素含有層12と透明薄銀層19、反射層13または13’がこの順で形成されることが好ましい。
以下、本発明の光学反射フィルムの構成要素について説明する。
<基材>
光学反射フィルムの支持体である基材の厚みは、5〜200μmであることが好ましく、より好ましくは15〜150μmである。また、基材は、2枚を重ねたものであっても良く、この場合、その種類が同じでも異なってもよい。
光学反射フィルムに適用する基材としては、透明であれば特に制限されることはなく、種々の樹脂フィルムを用いることができ、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、3酢酸セルロース等を用いることができ、好ましくはポリエステルフィルムである。ポリエステルフィルム(以降ポリエステルと称す)としては、特に限定されるものではないが、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするフィルム形成性を有するポリエステルであることが好ましい。中でも透明性、機械的強度、寸法安定性などの点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸や2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジオール成分として、エチレングリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエステルがより好ましい。さらに、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを主要な構成成分とするポリエステルや、テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールからなる共重合ポリエステル、およびこれらのポリエステルの二種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。
また、基材は、JIS R3106−1998で示される可視光領域の透過率が85%以上であることが好ましく、特に90%以上であることが好ましい。基材が上記透過率以上であることにより、光学反射フィルムとしたときのJIS R3106−1998で示される可視光領域の透過率が50%以上となるという点で有利であり、好ましい。
また、上記樹脂等を用いた基材は、未延伸フィルムでもよく、延伸フィルムでもよい。強度向上、熱膨張抑制の点から延伸フィルムが好ましい。
基材は、従来公知の一般的な方法により製造することが可能である。例えば、材料となる樹脂を押し出し機により溶融し、環状ダイやTダイにより押し出して急冷することにより、実質的に無定形で配向していない未延伸の基材を製造することができる。また、未延伸の基材を一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸などの公知の方法により、基材の流れ(縦軸)方向、または基材の流れ方向と直角(横軸)方向に延伸することにより延伸基材を製造することができる。この場合の延伸倍率は、基材の原料となる樹脂に合わせて適宜選択することできるが、縦軸方向及び横軸方向にそれぞれ2〜10倍が好ましい。
<窒素含有層>
窒素含有層12は、窒素原子を含む化合物を用いて構成された層である。このような窒素含有層12が基材11上に成膜されたものである場合、その成膜方法としては、塗布法、インクジェット法、コーティング法、ディップ法などのウェットプロセスを用いる方法や、蒸着法(抵抗加熱、EB法(電子ビーム蒸着法)など)、スパッタ法、CVD法(化学気相蒸着法)などのドライプロセスを用いる方法などが挙げられる。生産性の観点から、塗布法、インクジェット法、コーティング法、ディップ法などのウェットプロセスを用いる方法が好ましく適用される。
窒素含有層を塗布法によって形成する場合、窒素原子を含む化合物を溶媒に溶解させた塗布液を用いることが好ましい。窒素原子を含む化合物を溶解させる溶媒が限定されることはない。溶媒としては、例えば、ペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ソルベッソ、ターベン等の、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素溶媒;塩化メチレン、トリクロロエタン等のハロゲン炭化水素溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、モノ−およびポリアルキレングリコールジアルキルエーテル(ジグライム類)等の脂肪族エーテル、脂環式エーテル等のエーテル類などが用いられうる。さらに、複数の窒素を含む化合物を用いて窒素含有層を成膜する場合であれば、複数の窒素を含む化合物を溶解させることが可能な溶媒を用いて塗布液を作製すればよい。
窒素含有層12の厚さは、本発明の効果を奏し得るものであればよく、好ましくは0.1nm以上(1分子膜以上)であればよい。窒素含有層12の厚さの上限は特に制限されないが、好ましくは1μm以下、より好ましくは100nm以下である。窒素含有層12の厚さが0.1nm以上(1分子膜以上)であれば、透明薄銀層を構成する銀原子が窒素含有層を構成する窒素原子を含んだ化合物と相互作用し、銀原子の窒素含有層表面においての拡散距離が減少し、銀の凝集が抑えられる。このため、銀層が単層成長型(FW型)の膜成長によって成膜されるようにできる。窒素含有層12の厚さが1μm以下では、高い透光性を損なうことなく、上記効果を奏することができる。
窒素含有層12を構成する窒素原子を含む化合物は、特に限定はないが、窒素原子をヘテロ原子とした複素環を有する化合物が好ましい。窒素原子をヘテロ原子とした複素環としては、アジリジン、アジリン、アゼチジン、アゼト、アゾリジン、アゾール、アジナン、ピリジン、アゼパン、アゼピン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾリン、ピラジン、モルホリン、チアジン、インドール、イソインドール、ベンゾイミダゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、カルバゾール、ベンゾ−C−シンノリン、ポルフィリン、クロリン、コリン等の環が挙げられる。中でも、ピリジン環を有する化合物が好ましい。また、窒素原子をヘテロ原子とした複素環は、化合物の末端に有することがより好ましい。
また、以上のような窒素原子をヘテロ原子とした複素環を有する化合物として特に好ましいのは、下記一般式(1)で表される化合物である。
一般式(1)中、n1は1以上の整数を表し、Y1はn1が1の場合は置換基を表し、n1が2以上の場合は単なる結合手またはn1価の連結基を表す。Ar1は後記する一般式(A)で表される基を表し、n1が2以上の場合、複数のAr1は同一でも異なっていてもよい。但し、前記一般式(1)で表される化合物は分子内に3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環を少なくとも2つ有する。
一般式(1)において、Y1で表される置換基の例としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する任意の炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、例えば、トリアゾール環、ピロール環、ピリジン環、ピラジン環、キノキサリン環、チオフェン環、オキサジアゾール環、インドール環からなる群から導出される基や、3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環から導出される基等(ここで、3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環としては、好ましくはN、O及びSから選択されたヘテロ原子を、縮合環を構成する元素として含有する芳香族複素縮合環であることが好ましく、具体的には、アクリジン環、ベンゾキノリン環、カルバゾール環、フェナジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、カルボリン環、サイクラジン環、キンドリン環、テペニジン環、キニンドリン環、トリフェノジチアジン環、トリフェノジオキサジン環、フェナントラジン環、アントラジン環、ペリミジン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭素原子の任意の一つが窒素原子で置き換わったものを表す)、フェナントロリン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ナフトフラン環、ナフトチオフェン環、ベンゾジフラン環、ベンゾジチオフェン環、ナフトジフラン環、ナフトジチオフェン環、アントラフラン環、アントラジフラン環、アントラチオフェン環、アントラジチオフェン環、チアントレン環、フェノキサチイン環、チオファントレン環(ナフトチオフェン環)等)が挙げられる。)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基またはヘテロアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基、ピペリジル基(ピペリジニル基ともいう)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)、リン酸エステル基(例えば、ジヘキシルホスホリル基等)、亜リン酸エステル基(例えばジフェニルホスフィニル基等)、ホスホノ基等が挙げられる。
これらの置換基は、上記の置換基によってさらに置換されていてもよい。また、これらの置換基は複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
一般式(1)において、Y1で表されるn1価の連結基としては、具体的には、2価の連結基、3価の連結基、4価の連結基等が挙げられる。
一般式(1)において、Y1で表される2価の連結基としては、アルキレン基(例えば、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、プロピレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、シクロヘキシレン基(例えば、1,6−シクロヘキサンジイル基等)、シクロペンチレン基(例えば、1,5−シクロペンタンジイル基など)等)、アルケニレン基(例えば、ビニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ペンテニレン基、1−メチルビニレン基、1−メチルプロペニレン基、2−メチルプロペニレン基、1−メチルペンテニレン基、3−メチルペンテニレン基、1−エチルビニレン基、1−エチルプロペニレン基、1−エチルブテニレン基、3−エチルブテニレン基等)、アルキニレン基(例えば、エチニレン基、1−プロピニレン基、1−ブチニレン基、1−ペンチニレン基、1−ヘキシニレン基、2−ブチニレン基、2−ペンチニレン基、1−メチルエチニレン基、3−メチル−1−プロピニレン基、3−メチル−1−ブチニレン基等)、アリーレン基(例えば、o−フェニレン基、p−フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、ナフタセンジイル基、ピレンジイル基、ナフチルナフタレンジイル基、ビフェニルジイル基(例えば、[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジイル基、3,3’−ビフェニルジイル基、3,6−ビフェニルジイル基等)、テルフェニルジイル基、クアテルフェニルジイル基、キンクフェニルジイル基、セキシフェニルジイル基、セプチフェニルジイル基、オクチフェニルジイル基、ノビフェニルジイル基、デシフェニルジイル基等)、ヘテロアリーレン基(例えば、カルバゾール環、カルボリン環、ジアザカルバゾール環(モノアザカルボリン環ともいい、カルボリン環を構成する炭素原子のひとつが窒素原子で置き換わった構成の環構成を示す)、トリアゾール環、ピロール環、ピリジン環、ピラジン環、キノキサリン環、チオフェン環、オキサジアゾール環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、インドール環からなる群から導出される2価の基等)、酸素や硫黄などのカルコゲン原子、3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環から導出される基等(ここで、3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環としては、好ましくはN、O及びSから選択されたヘテロ原子を、縮合環を構成する元素として含有する芳香族複素縮合環であることが好ましく、具体的には、アクリジン環、ベンゾキノリン環、カルバゾール環、フェナジン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、カルボリン環、サイクラジン環、キンドリン環、テペニジン環、キニンドリン環、トリフェノジチアジン環、トリフェノジオキサジン環、フェナントラジン環、アントラジン環、ペリミジン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭素原子の任意の一つが窒素原子で置き換わったものを表す)、フェナントロリン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ナフトフラン環、ナフトチオフェン環、ベンゾジフラン環、ベンゾジチオフェン環、ナフトジフラン環、ナフトジチオフェン環、アントラフラン環、アントラジフラン環、アントラチオフェン環、アントラジチオフェン環、チアントレン環、フェノキサチイン環、チオファントレン環(ナフトチオフェン環)等)が挙げられる。
一般式(1)において、Y1で表される3価の連結基としては、例えば、エタントリイル基、プロパントリイル基、ブタントリイル基、ペンタントリイル基、ヘキサントリイル基、ヘプタントリイル基、オクタントリイル基、ノナントリイル基、デカントリイル基、ウンデカントリイル基、ドデカントリイル基、シクロヘキサントリイル基、シクロペンタントリイル基、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基、ピリジントリイル基、カルバゾールトリイル基等が挙げられる。
一般式(1)において、Y1で表される4価の連結基としては、上記の3価の基にさらにひとつ結合基がついたものであり、例えば、プロパンジイリデン基、1,3−プロパンジイル−2−イリデン基、ブタンジイリデン基、ペンタンジイリデン基、ヘキサンジイリデン基、ヘプタンジイリデン基、オクタンジイリデン基、ノナンジイリデン基、デカンジイリデン基、ウンデカンジイリデン基、ドデカンジイリデン基、シクロヘキサンジイリデン基、シクロペンタンジイリデン基、ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基、ピリジンテトライル基、カルバゾールテトライル基等が挙げられる。
なお、上記の2価の連結基、3価の連結基、4価の連結基は、各々さらに、一般式(1)において、Y1で表される置換基を有していてもよい。
一般式(1)で表される化合物の好ましい態様としては、Y1が3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環から導出される基を表すことが好ましく、当該3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環としては、ジベンゾフラン環またはジベンゾチオフェン環が好ましい。また、n1が2以上であることが好ましい。
さらに、一般式(1)で表される化合物は、分子内に上記の3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環を少なくとも2つ有する。
また、Y1がn1価の連結基を表す場合、一般式(1)で表される化合物の三重項励起エネルギーを高く保つために、Y1は非共役であることが好ましく、さらに、Tg(ガラス転移点)を向上させる点から、芳香環(芳香族炭化水素環+芳香族複素環)で構成されていることが好ましい。
ここで、非共役とは、連結基が単結合(一重結合ともいう)と二重結合の繰り返しによって表記できないか、または連結基を構成する芳香環同士の共役が立体的に切断されている場合を意味する。
[一般式(A)で表される基]
一般式(1)中におけるAr1は、下記一般式(A)で表される基を表す。
式中、Xは、−N(R)−、−O−、−S−または−Si(R)(R’)−を表し、E1〜E8は、それぞれ独立して、−C(R1)=または−N=を表し、この際、R、R’及びR1は水素原子、置換基またはY1との連結部位を表す。*はY1との連結部位を表す。Y2は単なる結合手または2価の連結基を表す。Y3及びY4は、それぞれ独立して、5員または6員の芳香族環から導出される基を表し、少なくとも一方は環構成原子として窒素原子を含む芳香族複素環から導出される基を表す。n2は1〜4の整数を表す。
ここで、一般式(A)のXで表される−N(R)−または−Si(R)(R’)−において、さらに、E1〜E8で表される−C(R1)=において、R、R’及びR1で各々表される置換基は、一般式(1)において、Y1で表される置換基と同義である。
また、一般式(A)において、Y2で表される2価の連結基としては、一般式(1)において、Y1で表される2価の連結基と同義である。
さらに、一般式(A)において、Y3及びY4で各々表される5員または6員の芳香族環から導出される基の形成に用いられる5員または6員の芳香族環としては、ベンゼン環、オキサゾール環、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ジアジン環、トリアジン環、イミダゾール環、イソオキサゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環等が挙げられる。
さらに、Y3及びY4で各々表される5員または6員の芳香族環から導出される基の少なくとも一方は、環構成原子として窒素原子を含む芳香族複素環から導出される基を表すが、当該環構成原子として窒素原子を含む芳香族複素環としては、オキサゾール環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ジアジン環、トリアジン環、イミダゾール環、イソオキサゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環等が挙げられる。
(Y3で表される基の好ましい態様)
一般式(A)において、Y3で表される基としては、上記6員の芳香族環から導出される基であることが好ましく、さらに好ましくは、ベンゼン環から導出される基である。
(Y4で表される基の好ましい態様)
一般式(A)において、Y4で表される基としては、上記6員の芳香族環から導出される基であることが好ましく、さらに好ましくは、窒素原子を環構成原子と含む芳香族複素環から導出される基であり、特に好ましくは、Y4がピリジン環から導出される基であることである。
(一般式(A)で表される基の好ましい態様)
一般式(A)で表される基の好ましい態様としては、下記一般式(A−1)、(A−2)、(A−3)または(A−4)のいずれかで表される基が挙げられる。
上記一般式(A−1)中、X、E1〜E8、Y2、*、n2は、一般式(A)と同義である。E11〜E20は、それぞれ独立して、−C(R2)=または−N=を表し、かつ少なくとも1つは−N=を表し、この際、R2は、水素原子、置換基または連結部位を表す。但し、E11およびE12の少なくとも1つは−C(R2)=を表し、この際、R2は連結部位を表す。
上記一般式(A−2)中、X、E1〜E8、Y2、*、およびn2は、一般式(A)と同義である。E21〜E25は、それぞれ独立して、−C(R2)=または−N=を表し、E26〜E30は、それぞれ独立して、−C(R2)=、−N=、−O−、−S−または−Si(R3)(R4)−を表し、この際、R2は、水素原子、置換基または連結部位を表し、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を表し、E21〜E30の少なくとも1つは−N=を表す。但し、E21およびE22の少なくとも1つは−C(R2)=を表し、この際、R2は連結部位を表す。
上記一般式(A−3)中、X、E1〜E8、Y2、*、およびn2は、一般式(A)と同義である。E31〜E35は、それぞれ独立して、−C(R2)=、−N=、−O−、−S−または−Si(R3)(R4)−を表し、E36〜E40は、それぞれ独立して、−C(R2)=または−N=を表し、E31〜E40の少なくとも1つは−N=を表す。R2は、水素原子、置換基または連結部位を表し、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を表す。但し、E32またはE33の少なくとも1つは−C(R2)=で表され、この際、R2は連結部位を表す。
上記一般式(A−4)中、X、E1〜E8、Y2、*、およびn2は、一般式(A)と同義である。E41〜E50は、それぞれ独立して、−C(R2)=、−N=、−O−、−S−または−Si(R3)(R4)−を表し、E41〜E50の少なくとも1つは−N=を表す。R2は、水素原子、置換基または連結部位を表し、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を表す。但し、E42およびE43の少なくとも1つは−C(R2)=を表し、この際、R2は連結部位を表す。
以下、一般式(A−1)〜(A−4)のいずれかで表される基について説明する。
一般式(A−1)〜(A−4)で表される基のXで表される−N(R)−または−Si(R)(R’)−において、さらに、E1〜E8で表される−C(R1)=において、R、R’およびR1で各々表される置換基は、一般式(1)において、Y1で表される置換基と同義である。
一般式(A−1)〜(A−4)で表される基のY2で表される2価の連結基は、一般式(1)において、Y1で表される2価の連結基と同義である。
一般式(A−1)のE11〜E20、一般式(A−2)のE21〜E30、一般式(A−3)のE31〜E40、一般式(A−4)のE41〜E50で、各々表される−C(R2)=のR2で表される置換基は、一般式(1)において、Y1で表される置換基と同義である。
次に、本発明に係る一般式(1)で表される化合物のさらに好ましい態様について説明する。
[一般式(2)で表される化合物]
本発明では、上記一般式(1)で表される化合物の中でも、下記一般式(2)で表される化合物が好ましい。以下、一般式(2)で表される化合物について説明する。
上記一般式(2)中、Y5は、アリーレン基、ヘテロアリーレン基またはそれらの組み合わせからなる2価の連結基を表す。E51〜E66は、それぞれ独立して、−C(R3)=または−N=を表し、この際、R3は水素原子または置換基を表す。Y6〜Y9は、それぞれ独立して、芳香族炭化水素環から導出される基または芳香族複素環から導出される基を表し、Y6およびY7の少なくとも一方、ならびにY8およびY9の少なくとも一方は、N原子を含む芳香族複素環から導出される基を表す。n3およびn4は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表し、かつn3+n4は2以上の整数である。
一般式(2)において、Y5で表されるアリーレン基、ヘテロアリーレン基は、一般式(1)において、Y1で表される2価の連結基の一例として記載されているアリーレン基、ヘテロアリーレン基と各々同義である。
Y5で表されるアリーレン基、ヘテロアリーレン基またはそれらの組み合わせからなる2価の連結基の好ましい態様としては、ヘテロアリーレン基の中でも、3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環から導出される基を含むことが好ましく、また、当該3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環から導出される基としては、ジベンゾフラン環から導出される基またはジベンゾチオフェン環から導出される基が好ましい。
一般式(2)において、E51〜E66で各々表される−C(R3)=のR3で表される置換基は、一般式(1)において、Y1で表される置換基と同義である。
一般式(2)において、E51〜E66で各々表される基としては、E51〜E58のうちの6つ以上及びE59〜E66のうちの6つ以上が、各々−C(R3)=で表されることが好ましい。
一般式(2)において、Y6〜Y9は、それぞれ独立して、芳香族炭化水素環から導出される基であるが、その芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アズレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン環、ナフタセン環、トリフェニレン環、o−テルフェニル環、m−テルフェニル環、p−テルフェニル環、アセナフテン環、コロネン環、フルオレン環、フルオラントレン環、ナフタセン環、ペンタセン環、ペリレン環、ペンタフェン環、ピセン環、ピレン環、ピラントレン環、アンスラアントレン環等が挙げられる。
さらに、前記芳香族炭化水素環は、一般式(1)において、Y1で表される置換基を有してもよい。
一般式(2)において、Y6〜Y9は、それぞれ独立して、芳香族複素環から導出される基であるが、その芳香族複素環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、オキサゾール環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、カルバゾール環、カルボリン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭素原子の一つがさらに窒素原子で置換されている環を示す)等が挙げられる。
さらに、前記芳香族複素環は、一般式(1)において、Y1で表される置換基を有してもよい。
一般式(2)において、Y6およびY7の少なくとも一方、ならびにY8およびY9の少なくとも一方で用いられるN原子を含む芳香族複素環から導出される基の形成に用いられるN原子を含む芳香族複素環としては、例えば、オキサゾール環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ベンゾイミダゾール環、オキサジアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、インドール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、カルバゾール環、カルボリン環、ジアザカルバゾール環(カルボリン環を構成する炭素原子の一つがさらに窒素原子で置換されている環を示す)等が挙げられる。
一般式(2)において、Y7およびY9で表される基としては、各々ピリジン環から導出される基を表すことが好ましい。
また、一般式(2)において、Y6およびY8で表される基としては、各々ベンゼン環から導出される基を表すことが好ましい。
さらに、本発明に係る一般式(2)で表される化合物の中でもさらに好ましい態様について説明する。
[一般式(3)で表される化合物]
本発明では、上記一般式(2)で表される化合物の中でも、さらに下記一般式(3)で表される化合物が好ましい。以下、一般式(3)で表される化合物について説明する。
上記一般式(3)中、Y5は、アリーレン基、ヘテロアリーレン基またはそれらの組み合わせからなる2価の連結基を表す。E51〜E66、E71〜E88は、それぞれ独立して、−C(R3)=または−N=を表し、この際、R3は水素原子または置換基を表す。但し、E71〜E79の少なくとも1つおよびE80〜E88の少なくとも1つは−N=を表す。n3およびn4は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表し、かつn3+n4は2以上の整数である。
一般式(3)において、Y5で表されるアリーレン基、ヘテロアリーレン基は、一般式(1)において、Y1で表される2価の連結基の一例として記載されているアリーレン基、ヘテロアリーレン基と各々同義である。
Y5で表されるアリーレン基、ヘテロアリーレン基またはそれらの組み合わせからなる2価の連結基の好ましい態様としては、ヘテロアリーレン基の中でも、3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環から導出される基を含むことが好ましく、また、当該3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環から導出される基としては、ジベンゾフラン環から導出される基またはジベンゾチオフェン環から導出される基が好ましい。
一般式(3)において、E51〜E66、E71〜E88で各々表される−C(R3)=のR3で表される置換基は、一般式(1)において、Y1で表される置換基と同義である。
一般式(3)において、E51〜E58のうちの6つ以上およびE59〜E66のうちの6つ以上が、各々−C(R3)=で表されることが好ましい。
一般式(3)において、E75〜E79の少なくとも1つおよびE84〜E88の少なくとも1つが−N=を表すことが好ましい。
さらには、一般式(3)において、E75〜E79のいずれか1つおよびE84〜E88のいずれか1つが−N=を表すことが好ましい。
また、一般式(3)において、E71〜E74およびE80〜E83が、各々−C(R3)=で表されることが好ましい態様として挙げられる。
さらに、一般式(2)または一般式(3)で表される化合物において、E53が−C(R3)=で表され、且つ、R3が連結部位を表すことが好ましく、さらに、E61も同時に−C(R3)=で表され、且つ、R3が連結部位を表すことが好ましい。
さらに、E75およびE84が−N=で表されることが好ましく、E71〜E74およびE80〜E83が、各々−C(R3)=で表されることが好ましい。
[化合物の具体例]
以下に、本発明に係る一般式(1)、(2)または(3)で表される化合物の具体例(1〜112)を示すが、これらに限定されない。
[化合物の合成例]
以下に代表的な化合物の合成例として、化合物5の具体的な合成例を示すが、これに限定されない。
工程1:(中間体1の合成)
窒素雰囲気下、3,6−ジブロモジベンゾフラン(1.0モル)、カルバゾール(2.0モル)、銅粉末(3.0モル)、炭酸カリウム(1.5モル)を、DMAc(ジメチルアセトアミド)300ml中に混合し、130℃で24時間撹拌した。これによって得た反応液を室温まで冷却後、トルエン1Lを加え、蒸留水で3回洗浄し、有機層を減圧下に溶媒を留去し、残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(n−ヘプタン:トルエン=4:1〜3:1(質量比))にて精製し、中間体1を収率85%で得た。
工程2:(中間体2の合成)
室温、大気下で中間体1(0.5モル)をDMF(ジメチルホルムアミド)100mlに溶解し、NBS(N−ブロモコハク酸イミド)(2.0モル)を加え、一晩室温で撹拌した。得られた沈殿を濾過し、メタノールで洗浄し、中間体2を収率92%で得た。
工程3:(化合物5の合成)
窒素雰囲気下、中間体2(0.25モル)、2−フェニルピリジン(1.0モル)、ルテニウム錯体[(η6−C)RuCl(0.05モル)、トリフェニルホスフィン(0.2モル)、炭酸カリウム(12モル)を、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)3L中で混合し、140℃で一晩撹拌した。
反応液を室温まで冷却後、ジクロロメタン5Lを加え、反応液を濾過した。濾液は減圧下に溶媒を留去し(800Pa、80℃)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(CHCl:EtN(トリエチルアミン)=20:1〜10:1(質量比))にて精製した。
各フラクション(留分)を集めて溶媒を減圧下に留去後、残渣をジクロロメタンに再び溶解し、水で3回洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去して化合物5を収率68%で得た。
<透明薄銀層>
透明薄銀層19は、銀または銀を主成分とする合金を用いて構成された層であって、窒素含有層12に隣接して成膜された層である。透明薄銀層が銀で構成される場合には、銀の純度が99%以上であることが好ましい。また、銀の安定性を確保するためにパラジウム(Pd)、銅(Cu)、金(Au)等が添加されていてもよい。
透明薄銀層が銀を主成分とする合金から構成される場合には、銀の含有率が50質量%以上であることが好ましく、熱線反射特性の観点から70質量%以上であることがより好ましい。銀を主成分とする合金は、銀と均一に溶け合って固溶体を構成する添加元素として、アルミニウム(Al)、金(Au)、インジウム(In)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、および白金(Pt)からなる群から選択される1以上の添加元素を含有する。透明薄銀層が、銀を主成分とし、上記の添加元素を含む合金から構成される場合、高い熱線反射率を有すると同時に、電磁波透過性が特に向上しうる。
このような合金の一例として、銀銅(AgCu)、銀パラジウム(AgPd)、銀パラジウム銅(AgPdCu)、銀インジウム(AgIn)、銀金(AgAu)、銀アルミニウム(AgAl)、銀白金(AgPt)等が挙げられる。
上述した添加元素の濃度は、特に制限されないが、好ましくは0.01〜10.0原子%の範囲である。
また、以上のような透明薄銀層は、銀または銀を主成分として添加元素を含有する合金の層が、必要に応じて複数の層に分けて積層された構成であってもよい。つまり、銀の層と、合金の層とが交互に複数回積層された構成であってもよく、または異なる合金の層が複数層積層された構成であってもよい。また、1層または複数の層に分けて積層された各層に複数種類の添加元素が添加されていてもよい。
また、透明薄銀層は、連続膜(平滑膜)であっても、島状や孔を有する層(例えば海島構造の層)であってもよい。密着性を高め、可視光の反射による色ムラを低減することができることから、連続膜であることが好ましい。
透明薄銀層は、膜厚が1〜30nmの範囲にあることが好ましく、2〜20nmの範囲にあることがより好ましく、特に、4〜12nmの範囲にあることが好ましい。ここで膜厚とは、銀または銀を主成分とした合金が均一膜厚となっていることを仮定して換算した膜厚である。こうした膜厚は蒸着レイトから換算したり、単位面積あたりの銀または銀を主成分とした合金を抽出して定量することにより求めることができる。膜厚が30nm以下であることにより、層の吸収成分又は反射成分が低く抑えられ、可視光透過率が維持されるため好ましい。また、膜厚が1nm以上であれば、所望の波長の光の反射率が高く、密着性を高め、経時による色むらを抑制する効果が高い。
このような透明薄銀層の成膜方法としては、塗布法、インクジェット法、コーティング法、ディップ法などのウェットプロセスを用いる方法や、蒸着法(抵抗加熱、EB法など)、スパッタ法、CVD法などのドライプロセスを用いる方法などが挙げられる。なかでも本発明においては、スパッタ法または蒸着法が特に好ましく適用される。また、透明薄銀層は、窒素含有層上に成膜されることにより、成膜後の高温アニール処理等がなくても十分に導電性を有することを特徴とするが、必要に応じて、成膜後に高温アニール処理等を行ってもよい。
例えば、スパッタ法を適用して、添加元素を含む銀合金の透明薄銀層の成膜であれば、主材料である銀(Ag)に対して添加元素の濃度があらかじめ調整されたスパッタターゲット用意し、このスパッタターゲットを用いたスパッタ成膜を行う。上述した添加元素を用いる全ての場合において、スパッタ法を適用した透明薄銀層の成膜が行われるが、特に添加元素として銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)の何れかを用いる場合には、スパッタ法を適用した成膜が行われる。
また、特に、添加元素としてアルミニウム(Al)、金(Au)、In(インジウム)を用いる場合であれば、蒸着法を適用した透明薄銀層の成膜が行われる。この場合、これらの添加元素と銀(Ag)とを共蒸着する。この際、添加元素の蒸着速度と銀(Ag)の蒸着速度とをそれぞれ調整することにより、主材料である銀(Ag)に対する添加元素の添加濃度を調整した蒸着成膜を行うことができる。
また透明薄銀層19は、窒素含有層12上に成膜されることにより、成膜後の高温アニール処理等がなくても十分に密着性を有することを特徴とするが、必要に応じて、成膜後に高温アニール処理等を行ったものであっても良い。
また、上記添加元素の量や、アニール処理条件を変化させることにより、海島構造等の不連続膜を作製することができる。
<低屈折率層>
本発明の低屈折率層は、屈折率が1.5以下の層であることが好ましく、さらには1.3〜1.45であることが好ましい。低屈折率層としては、所望の屈折率が得られていれば、樹脂のみにより形成されていても良いが、樹脂中に無機酸化物粒子のような化合物を添加して屈折率を調整した樹脂を、好ましく利用できる。
本発明の低屈折率層には無機酸化物としてシリカ(二酸化ケイ素)を用いることが好ましく、具体的な例としては、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、酸化亜鉛、アルミナ、コロイダルアルミナ等が挙げられる。これらのうち、コロイダルシリカゾル、特に酸性のコロイダルシリカゾルを用いることがより好ましく、有機溶媒に分散させたコロイダルシリカを用いることが特に好ましい。特には、後述するシラノール変性ポリビニルアルコールを吸着したシリカ粒子を用いることが好ましい。また、屈折率をより低減させるために、低屈折率層の無機酸化物微粒子として、粒子の内部に空孔を有する中空微粒子を用いてもよく、特にシリカ(二酸化ケイ素)の中空微粒子が好ましい。また、シリカ以外の公知の無機酸化物粒子も使用することができる。屈折率を調整するために、低屈折率層には無機酸化物粒子は、1種であっても2種以上を併用してもよい。
低屈折率層に含まれる無機酸化物粒子(好ましくは二酸化ケイ素)は、その平均粒径(個数平均;直径)が1〜100nm、特には3〜100nmであることが好ましい。一次粒子の状態で分散された二酸化ケイ素の一次粒子の平均粒径(塗布前の分散液状態での粒径)は、1〜50nmであるのがより好ましく、3〜40nmであるのがさらに好ましく、3〜20nmであるのが特に好ましく、4〜10nmであるのが最も好ましい。また、二次粒子の平均粒径としては、30nm以下であることが、ヘイズが少なく可視光透過性に優れる観点で好ましい。
本明細書において一次平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)等による電子顕微鏡写真から計測することができる。動的光散乱法や静的光散乱法等を利用する粒度分布計等によって計測してもよい。
透過型電子顕微鏡から求める場合、粒子の一次平均粒径は、粒子そのものあるいは屈折率層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で観察し、1000個の任意の粒子の粒径を測定し、その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定したときの直径で表したものである。
また、低屈折率層の無機酸化物粒子の粒径は、一次平均粒径の他に、体積平均粒径により求めることもできる。
低屈折率層における無機酸化物粒子の含有量としては、低屈折率層の全固形分100質量%に対して、15〜85質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましく、30〜75質量%であることがさらに好ましい。上記範囲とすることで、光学反射特性の良好なものとできる。
低屈折率層は、必要により、バインダー樹脂、硬化剤、界面活性剤、および各種添加剤等を含んでもよい。バインダー樹脂、硬化剤、界面活性剤、および各種添加剤については後述する。
<高屈折率層>
高屈折率層としては、上記低屈折率層よりも屈折率が高い層であれば特に限定されないが、屈折率の制御が容易であることから、高屈折率層が金属酸化物粒子を含むことが好ましい。ここで、高屈折率層に含まれる金属酸化物粒子は、屈折率差を生じさせるために低屈折率層とは異なる金属酸化物粒子であることが好ましい。
高屈折率層に用いられる金属酸化物粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、アルミナ、コロイダルアルミナ、酸化ニオブ、酸化ユーロピウム、ジルコン、を挙げることができる。屈折率を調整するために、金属酸化物は1種であっても2種以上を併用してもよい。
透明でより屈折率の高い高屈折率層を形成するために、高屈折率層は、高屈折率を有する酸化チタンまたは酸化ジルコニウムを含むことが好ましい。すなわち、本発明の好適な一実施形態は、高屈折率層が酸化チタンおよび酸化ジルコニウムの少なくとも一方を含む。赤外反射率を一層向上させることができることから、高屈折率層が少なくとも酸化チタンを含むことがより好ましい。また、体積平均粒径が100nm以下のルチル型(正方晶形)酸化チタン粒子を含有することがさらに好ましい。また、複数種の酸化チタン粒子を混合してもよい。
また、低屈折率層に含まれる金属酸化物粒子と高屈折率層に含まれる金属酸化物粒子とは、イオン性をそろえた状態(すなわち、電荷が同符号)にしてもよい。例えば、同時重層塗布する場合にはイオン性が異なると、界面で反応し凝集物ができヘイズが悪くなるためである。イオン性をそろえる手段としては、例えば、後述するように、酸化チタンを含ケイ素の水和酸化物で処理してアニオン化したりすることが可能である。
高屈折率層に含まれる金属酸化物粒子は、その平均粒径(個数平均)が3〜100nmであることが好ましく、3〜50nmであることがより好ましい。ここで、平均粒径(個数平均)は、粒子そのものあるいは屈折率層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で観察し、1,000個の任意の粒子の粒径を測定し、その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定したときの直径で表したものである。
高屈折率層における金属酸化物粒子の含有量としては、高屈折率層の全固形分100質量%に対して、15〜85質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましく、30〜75質量%であることがさらに好ましい。上記範囲とすることで、光学反射特性の良好なものとできる。
酸化チタン粒子としては、水系の酸化チタンゾルの表面を変性して有機溶剤等に分散可能な状態にしたものを用いることが好ましい。
水系の酸化チタンゾルの調製方法としては、例えば、特開昭63−17221号公報、特開平7−819号公報、特開平9−165218号公報、特開平11−43327号公報、特開昭63−17221号公報等に記載された事項を参照にすることができる。
金属酸化物粒子として酸化チタン粒子を用いる場合、酸化チタン粒子のその他の製造方法については、例えば、「酸化チタン−物性と応用技術」清野学 p255〜258(2000年)技報堂出版株式会社、またはWO2007/039953号明細書の段落番号0011〜0023に記載の工程(2)の方法を参考にすることができる。
また、高屈折率層に含まれる金属酸化物粒子は、酸化チタン粒子が含ケイ素の水和酸化物で被覆されたコアシェル粒子の形態が好ましい。コアシェル粒子としては、コアの部分である酸化チタン粒子の体積平均粒径が、好ましくは1nm超40nm未満、より好ましくは4nm以上40nm未満であり、当該酸化チタン粒子の表面を、コアとなる酸化チタン100質量%に対して、含ケイ素の水和酸化物の被覆量がSiOとして3〜30質量%となるように含ケイ素の水和酸化物からなるシェルが被覆してなる構造である。コアシェル粒子を含有させることで、シェル層の含ケイ素の水和酸化物とバインダー樹脂との相互作用により、高屈折率層と低屈折率層との層間混合が抑制される効果を奏する。
本明細書における含ケイ素の水和酸化物とは、無機ケイ素化合物の水和物、有機ケイ素化合物の加水分解物および/または縮合物のいずれでもよいが、本発明の効果を得るためにはシラノール基を有することがより好ましい。よって、本発明において、高屈折率層に含まれる金属酸化物粒子としては、酸化チタン粒子がシリカ変性されたシリカ変性(シラノール変性)酸化チタン粒子であることが好ましい。
酸化チタンの含ケイ素の水和化合物の被覆量は、酸化チタン100質量%に対して、3〜30質量%、好ましくは3〜10質量%、より好ましくは3〜8質量%である。被覆量が30質量%以下であると、高屈折率層の所望の屈折率化が得られ、被覆量が3質量%以上であると粒子を安定に形成することができるからである。
高屈折率層は、必要により、バインダー樹脂、硬化剤、界面活性剤、および各種添加剤等を含んでもよい。
以下、低屈折率層および高屈折率層に場合により含まれるバインダー樹脂、硬化剤、界面活性剤、および各種添加剤について説明する。
[バインダー樹脂]
本明細書中、バインダー樹脂とは、金属酸化物粒子等の被分散物の分散媒体であって、重量平均分子量が1,000〜200,000(好ましくは3,000〜60,000)の高分子化合物を意味する。ここで重量平均分子量は、公知の方法によって測定することができ、例えば、静的光散乱法、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(GPC)、TOFMASSなどによって測定することができる。バインダー樹脂を含有することでウェット塗布が可能となり、生産性を向上させることができる。
バインダー樹脂は、屈折率層の固形分100質量%に対し、5質量%以上、かつ75質量%以下の範囲で含有させることが好ましく、10質量%以上、かつ70質量%以下の範囲で含有させることがより好ましい。但し、例えば、エマルジョン樹脂を併用する場合には、3質量%以上含有すればよい。バインダー樹脂が少ないと、屈折率層を塗工した後の乾燥時に、膜面が乱れて透明性が劣化する傾向が大きくなる。一方、含有量が75質量%以下であれば、相対的な金属酸化物の含有量が適切となり、高屈折率層と低屈折率層の屈折率差を大きくすることが容易になる。
バインダー樹脂としては、水溶性高分子を含むことが好ましい。中でも少なくとも低屈折率層はバインダー樹脂として水溶性高分子を含むことが好ましい。水溶性高分子は、シリカ粒子に吸着しているシラノール変性ポリビニルアルコールとの相溶性がよいため、水溶性高分子をバインダー樹脂として用いた場合、安定した塗布液が作成でき、重層塗布、特に同時重層塗布を容易に行うことができるからである。
なお、水溶性高分子とは、該水溶性高分子が最も溶解する温度で、0.5質量%の濃度に水に溶解させた際、G2グラスフィルタ(最大細孔40〜50μm)で濾過した場合に濾別される不溶物の質量が、加えた該水溶性高分子の50質量%以内であるものを言う。
水溶性高分子としては、例えば、反応性官能基を有するポリマー、ゼラチン、または増粘多糖類などが挙げられる。これらの水溶性高分子は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、水溶性高分子は合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。
<機能層>
光学反射フィルムは、基材の下または基材と反対側の最表面層の上に、さらなる機能の付加を目的として、導電性層、帯電防止層、ガスバリア層、易接着層(接着層)、防汚層、消臭層、流滴層、易滑層、ハードコート層、耐摩耗性層、反射防止層、電磁波シールド層、紫外線吸収層、赤外線吸収層、印刷層、蛍光発光層、ホログラム層、剥離層、粘着層、接着層、本発明の高屈折率層および低屈折率層以外の赤外線カット層(金属層、液晶層)、着色層(可視光線吸収層)、合わせガラスに利用される中間膜層などの機能層の1つ以上を有していてもよい。
光学反射フィルムにおける上述の各種の機能層を有する際の積層順としては、特に制限されない。
例えば、窓ガラスの室内側に本発明の光学反射フィルムを貼る(内貼り)仕様では、窒素含有層と透明薄銀層とを積層した基材上に、上記高屈折率層および低屈折率層を積層したユニットを少なくとも1つ含む反射層、粘着層の順に積層し、さらにこれらの層が積層されている側とは逆の側の基材表面にハードコート層を塗設する形態が好ましい一例として挙げられる。また、窓ガラスの室外側に本発明の光学反射フィルムを貼る(外貼り)仕様でも好ましい一例を挙げると、窒素含有層と透明薄銀層とを積層した基材表面に反射層、粘着層の順に積層し、さらにこれらの層が積層されている側とは逆の側の基材表面にハードコート層が塗設する構成である。
<膜設計>
本発明の光学反射フィルムは、基材の片面上または両面上に、高屈折率層および低屈折率層のユニットを少なくとも1つ含み、好適には高屈折率層と低屈折率層が交互に積層して形成された多層の光学干渉膜を有する。生産性の観点から、基材の片面あたりの好ましい高屈折率層および低屈折率層の総層数の範囲は、100層以下12層以上、より好ましくは45層以下15層以上である。なお、前記の好ましい高屈折率層および低屈折率層の総層数の範囲は、基材の片面にのみ積層される場合においても適応可能であり、基材の両面に同時に積層される場合においても適応可能である。基材の両面に積層される場合において、基材一の面と他の面との高屈折率層および低屈折率層の総層数は、同じであってもよく、異なっていてもよい。また、光学反射フィルムにおいて、最下層(基材または透明薄銀層と接触する層)および最表層は、高屈折率層および低屈折率層のいずれであってもよい。しかしながら、低屈折率層が最下層および最表層に位置する層構成とすることにより、最下層の基材または透明薄銀層への密着性、最上層の吹かれ耐性、さらには最表層へのハードコート層等の塗布性や密着性に優れるという観点から、光学反射フィルムとしては、最下層および最表層が低屈折率層である層構成が好ましい。
一般に、光学反射フィルムにおいては、高屈折率層と低屈折率層との屈折率の差を大きく設計することが、少ない層数で所望の光線に対する反射率を高くすることができるという観点から好ましい。本発明では、隣接する高屈折率層と低屈折率層との屈折率差は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.25以上であり、さらに好ましくは0.3以上であり、よりさらに好ましくは0.35以上であり、もっとも好ましくは0.4以上である。また、上限は特に制限はないが通常1.4以下である。
この屈折率差と、必要な層数とについては、市販の光学設計ソフトを用いて計算することができる。例えば、近赤外線反射率90%以上を得るためには、屈折率差が0.1より小さいと200層以上の積層が必要になり、生産性が低下するだけでなく、積層界面での散乱が大きくなり、透明性が低下し、故障なく製造することも非常に困難になる場合がある。
光学反射フィルムにおいて高屈折率層および低屈折率層を交互に積層する場合には、高屈折率層と低屈折率層との屈折率差が、上記好適な屈折率差の範囲内にあることが好ましい。ただし、例えば、最表層はフィルムを保護するための層として形成される場合または最下層が接着性改良層として形成される場合などにおいて、最表層や最下層に関しては、上記好適な屈折率差の範囲外の構成であってもよい。
さらには、光学反射フィルムの光学特性として、JIS R3106−1998で示される可視光領域の透過率が50%以上であることが好ましく、より好ましくは75%以上であり、さらに好ましくは85%以上である。また、波長900nm〜1400nmの領域に反射率50%を超える領域を有することが好ましい。
低屈折率層の屈折率は、好ましくは1.10〜1.60であり、より好ましくは1.30〜1.50である。
高屈折率層の屈折率は、好ましくは1.80〜2.50であり、より好ましくは1.90〜2.20である。
各屈折率層の1層あたりの厚みは、20〜800nmであることが好ましく、50〜350nmであることがより好ましい。
ここで、1層あたりの厚みを測定する場合、高屈折率層と低屈折率層とは、これらの間に明確な界面をもっていても、徐々に変化していてもよい。界面が徐々に変化している場合には、それぞれの層が混合し屈折率が連続的に変化する領域中で、最大屈折率−最小屈折率=Δnとした場合、2層間の最小屈折率+Δn/2の地点を層界面とみなす。
高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層して形成された光学干渉膜である積層膜の場合、金属酸化物濃度プロファイルは、スパッタ法を用いて表面から深さ方向へエッチングを行い、XPS表面分析装置を用いて、最表面を0nmとして、0.5nm/minの速度でスパッタし、原子組成比を測定することで見ることが出来る。また、積層膜を切断して切断面をXPS表面分析装置で原子組成比を測定することで見ることも可能である。混合領域において金属酸化物の濃度が不連続に変化している場合には電子顕微鏡(TEM)による断層写真により境界はわかる。
XPS表面分析装置としては、特に限定なく、いかなる機種も使用することができるが、VGサイエンティフィックス社製ESCALAB−200Rを用いた。X線アノードにはMgを用い、出力600W(加速電圧15kV、エミッション電流40mA)で測定する。
光学反射フィルムの全体の厚みは、好ましくは12μm〜315μm、より好ましくは15μm〜200μm、さらに好ましくは20μm〜100μmである。
<光学反射フィルムの製造方法>
光学反射フィルムの製造方法について特に制限はなく、基材上、または、基材上に形成された窒素含有層および透明薄銀層の上に、高屈折率層と低屈折率層とから構成されるユニットを少なくとも1つ形成することができるのであれば、いかなる方法でも用いられうる。
具体的には、基材上、または、基材上に形成された窒素含有層および透明薄銀層の上に、高屈折率層と低屈折率層とを交互に塗布、乾燥してユニットを形成することが好ましい。ユニットの形成方法としては、具体的には以下の形態が挙げられる;(1)高屈折率層塗布液を塗布し乾燥して高屈折率層を形成した後、低屈折率層塗布液を塗布し乾燥して低屈折率層を形成し、ユニットを形成する方法;(2)低屈折率層塗布液を塗布し乾燥して低屈折率層を形成した後、高屈折率層塗布液を塗布し乾燥して高屈折率層を形成し、ユニットを形成する方法;(3)高屈折率層塗布液と、低屈折率層塗布液とを交互に逐次重層塗布した後乾燥して、高屈折率層、および低屈折率層を含むユニットを形成する方法;(4)高屈折率層塗布液と、低屈折率層塗布液と、を同時重層塗布し、乾燥して、高屈折率層、および低屈折率層を含むユニットを形成する方法;などが挙げられる。なかでも、より簡便な製造プロセスとなる上記(4)の方法が好ましい。
窒素含有層および透明薄銀層の形成方法は、上記<窒素含有層>および<透明薄銀層>の項で説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
ユニットの具体的な形成方法については、特開2013−148849号公報の段落「0138」〜「0156」に開示される材料、方法等が適宜採用される。
<光学反射体>
上記光学反射フィルムは、幅広い分野に応用することができる。例えば、建物の屋外の窓や自動車窓等長期間太陽光に晒らされる設備(基体)に貼り合せ、熱線反射効果を付与する熱線反射フィルム等の窓貼用フィルム、農業用ビニールハウス用フィルム等として、主として耐候性を高める目的で用いられる。特に、本発明に係る光学反射フィルムが直接または接着剤を介してガラスまたはガラス代替の樹脂などの基体に貼合されている部材に好適である。
基体の具体的な例、光学反射フィルムと基体とを貼り合わせる接着層または粘着層の位置、光学反射フィルムと基体とを貼り合わせる接着剤の種類等は、特開2013−148849号公報の段落「0160」〜「0164」に開示される材料、方法等が適宜採用される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」または「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」または「質量%」を表す。
なお、物性等の測定に関しては特に断りがない場合は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%で測定する。
<実施例1:試料1の作製>
(窒素含有層の作製)
基材として、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(A4300:両面易接着層、東洋紡社製)を準備した。
次いで、窒素原子を含む化合物として、下記の化合物2を、2mol/Lの濃度で溶媒であるメチルエチルケトンに溶解させ、塗布液を調製した。その後、上記のPETフィルム上にスライドホッパー塗布装置で塗布液を塗布し、乾燥させて、厚さ50nmの窒素含有層を得た。
(透明薄銀層の作製)
次に、窒素含有層の上に、銀(Ag)にアルミニウム(Al)を添加した透明薄銀層を形成した。
先ず、窒素含有層を形成した基材を、市販の真空蒸着装置の基材ホルダーに固定した。また、タングステン製の各抵抗加熱ボートに、銀(Ag)とアルミニウム(Al)とをそれぞれ入れ、これらの基板ホルダーと各抵抗加熱ボートとを真空蒸着装置の真空槽に取り付けた。次に、真空槽を4×10−4Paまで減圧した後、各抵抗加熱ボートへの電流調整によって蒸着速度を調整した共蒸着により、銀(Ag)にアルミニウム(Al)を5原子%の濃度で添加して透明薄銀層を膜厚9nmで連続膜として形成した(Ag:Al=95:5)。
(低屈折率層塗布液L1の調製)
はじめに、以下の手順で、シラノール変性ポリビニルアルコールを吸着したシリカ微粒子Aを作製した。
コロイダルシリカの10質量%水溶液(粒径(体積平均)4〜6nm、スノーテックスOXS 日産化学工業(株)社製)80質量部を撹拌しながら50℃に加温した後、シラノール変性ポリビニルアルコール(PVA−R1130、クラレ社製)の4.0質量%水溶液15質量部と、純水5質量部を添加した。その後、液温を50℃に維持しながら2時間撹拌した後25℃に冷却し、得られたものをシリカ微粒子A液とした。
この液中のシリカ微粒子Aの粒径を、ゼータサイザーNano−S(マルバーン社)を用いて測定したところ、体積平均粒径80nmであった。
次いで、40℃に加温した68質量部のシリカ微粒子A液に、3質量%ホウ酸水溶液20質量部を撹拌しながら加えた後、ポリビニルアルコール(PVA235、重量平均分子量15万、クラレ社製)の5質量%水溶液280質量部と純水240質量部とを添加して10分間攪拌した後、5質量%界面活性剤水溶液(ソフタゾリンLSB−R、川研ファインケミカル社製)0.64質量部を添加して低屈折率層塗布液L1を調製した。
(高屈折率層用塗布液H1の調製)
二酸化チタン水和物を水に懸濁させた水性懸濁液(TiO濃度100g/L)10L(リットル)に、水酸化ナトリウム水溶液(濃度10モル/L)30Lを撹拌下で添加し、90℃に昇温し、5時間熟成した後、塩酸で中和、濾過、水洗した。なお、上記反応(処理)において、二酸化チタン水和物は公知の手法に従い、硫酸チタン水溶液を熱加水分解して得られたものを用いた。
塩基処理チタン化合物をTiO濃度20g/Lになるよう純水に懸濁させ、撹拌下クエン酸をTiO量に対し0.4モル%加え昇温した。液温が95℃になったところで、濃塩酸を塩酸濃度30g/Lになるように加え、液温を維持しつつ3時間撹拌した。
得られた酸化チタンゾル水系分散液のpHおよびゼータ電位を測定したところ、pHは1.4、ゼータ電位は+40mVであった。さらに、マルバーン社製ゼータサイザーナノにより粒径測定を行ったところ、体積平均粒径は35nm、単分散度は16%であった。
体積平均粒径35nmのルチル型酸化チタン粒子を含む20.0質量%酸化チタンゾル水系分散液1kgに純水1kgを添加した。
・ケイ酸水溶液の調製
SiO濃度が2.0質量%のケイ酸水溶液を調製した。
・シリカ変性酸化チタン粒子の調製
上記の10.0質量%酸化チタンゾル水系分散液0.5kgに、純水2kgを加えた後、90℃に加熱した。その後、2.0質量%のケイ酸水溶液1.3kgを徐々に添加し、次いで、得られた分散液をオートクレーブ中、175℃で18時間加熱処理を行い、さらに濃縮して、ルチル型構造を有する酸化チタンで、被覆層がSiOである、20質量%のシリカ変性酸化チタン粒子のゾル水分散液を得た。
以下に挙げる材料を45℃で上から順に添加して塗布液を調整した。
シリカ変性酸化チタン粒子のゾル水分散液(20.0質量%) 320部
クエン酸水溶液(1.92質量%) 120部
ポリビニルアルコール(10質量%) 20部
(PVA103、重合度300、鹸化度99mol%、クラレ社製)
ほう酸水溶液(3質量%) 100部
ポリビニルアルコール(4質量%) 350部
(クラレ社製、PVA−124、重合度2400、鹸化度88mol%)
界面活性剤(5質量%) 1部
(ソフタゾリンLSB−R、川研ファインケミカル社製)
純水で1000部に仕上げ、高屈折率層用塗布液H1を調製した。
(高屈折率層と低屈折率層とを積層したユニットの作製)
9層重層塗布可能なスライドホッパー塗布装置を用い、上記で得られた低屈折率層用塗布液L1および高屈折率層用塗布液H1を45℃に保温しながら、45℃に加温した、上記で作製した窒素含有層および透明薄銀層を積層した基材の上に、最下層と最上層は低屈折率層とし、それ以外はそれぞれ交互に、乾燥時の膜厚が低屈折率層は各層150nm、高屈折率層は各層130nmになるように計9層の同時重層塗布を行った。
塗布直後、5℃の冷風を吹き付けてセットさせた。セット完了後、80℃の温風を吹き付けて乾燥させて、重層塗布品を作製した。
さらに、上記で得られたユニット上に10.0質量%のポリビニルアセタール樹脂のエタノール液(BX−L、アセタール化度61mol%、積水化学社製)をドライ膜厚が1μmの厚さとなるように塗布し、光学反射フィルム試料1を作製した。
<実施例2:試料2の作製>
透明薄銀層の作製において、アルミニウムに代えて、金(Au)を5原子%の濃度で銀に添加して合金化した透明薄銀層としたことを除いては、試料1の作製と同様にして試料2を作製した。
<実施例3:試料3の作製>
透明薄銀層の作製において、アルミニウムに代えて、インジウム(In)を5原子%の濃度で銀に添加して合金化した透明薄銀層としたことを除いては、試料1の作製と同様にして試料3を作製した。
<実施例4:試料4の作製>
透明薄銀層の作製において、アルミニウムに代えて、銅(Cu)を10原子%の濃度で銀に添加して合金化した透明薄銀層としたことを除いては、試料1の作製と同様にして試料4を作製した。
<実施例5:試料5の作製>
透明薄銀層の作製において、アルミニウムに代えて、パラジウム(Pd)を5原子%の濃度で銀に添加して合金化した透明薄銀層としたことを除いては、試料1の作製と同様にして試料5を作製した。
<実施例6:試料6の作製>
透明薄銀層の作製において、アルミニウムに代えて、白金(Pt)を3原子%の濃度で銀に添加して合金化した透明薄銀層としたことを除いては、試料1の作製と同様にして試料6を作製した。
<実施例7:試料7の作製>
透明薄銀層の作製において、膜厚を9nmから12nmに変更したことを除いては、試料1の作製と同様にして試料7を作製した。
<実施例8:試料8の作製>
透明薄銀層の作製において、膜厚を9nmから3nmに変更したことを除いては、試料1の作製と同様にして試料8を作製した。
<実施例9:試料9の作製>
(高屈折率層塗布液H2の調製)
シリカ変性酸化チタン粒子に替えてジルコニアゾル(ナノユースZR30−AR 日産化学工業(株)社製)を用いた以外は、高屈折率層用塗布液H1の調製と同様にして、高屈折率層塗布液H2を調製した。
高屈折率層と低屈折率層とを積層したユニットの作製において、高屈折率層用塗布液H1に代えて、上記のように調製した、高屈折率層用塗布液H2を用いたことを除いては、試料1の作製と同様にして試料9を作製した。
<実施例10:試料10の作製>
透明薄銀層の作製において、アルミニウム(Al)を30原子%の濃度で添加し、蒸着速度を調整して、膜厚を30nm以下の不連続膜になるようにして、海島構造の膜としたことを除いては、試料1の作製と同様にして試料10を作製した。なお、海島構造の膜は、最大膜厚30nm、最小膜厚0nmであり、平均膜厚が9nmであった。
<実施例11:試料11の作製>
試料1の作製と同様にしてスライドホッパー塗布装置を用い、基材の上に、最下層と最上層は低屈折率層とし、それ以外はそれぞれ交互に、乾燥時の膜厚が低屈折率層は各層150nm、高屈折率層は各層130nmになるように計5層の同時重層塗布を行った。
次いで、上記で作製した高屈折率層と低屈折率層とを積層したユニットの上に、窒素原子を含む化合物2の2mol/Lメチルエチルケトン溶液をスライドホッパー塗布装置で塗布し、乾燥させて、厚さ50nmの窒素含有層を得た。
これを、市販の真空蒸着装置に入れ、実施例1と同様の方法により膜厚9nmの透明薄銀層を形成した。
さらに、上記で作製した高屈折率層と低屈折率層とを積層したユニット、窒素含有層および透明薄銀層を積層した基材の上に、スライドホッパー塗布装置を用い、低屈折率層と高屈折率層を交互に、乾燥時の膜厚が低屈折率層は各層150nm、高屈折率層は各層130nmになるように計4層の同時重層塗布を行い、試料11を作製した。
<実施例12:試料12の作製>
試料1と同様にして(ただし、窒素含有層の膜厚を5nmに変更して)、厚さ50μmのPETフィルム上に、厚さ5nmの窒素含有層と厚さ9nmの透明薄銀層を順次形成した。この透明薄銀層を形成したPETフィルムをスパッタ成膜装置にセットして、スパッタリング法により厚さ105nmのTiO層と、厚さ175nmのSiO層を順次積層し、最下層と最上層は低屈折率層となるように計9層の積層膜を形成した試料12を作製した。
<比較例1:試料13の作製>
窒素含有層を作製しなかったことを除いては、試料1の作製と同様にして試料13を作製した。
<比較例2:試料14の作製>
窒素含有層および透明薄銀層を作製しなかったことを除いては、試料1の作製と同様にして試料14を作製した。
<比較例3:試料15の作製>
透明薄銀層を作製しなかったことを除いては、試料1の作製と同様にして試料15を作製した。
<比較例4:試料16の作製>
窒素含有層および透明薄銀層を作製しなかったことを除いては、試料12の作製と同様にして試料16を作製した。
(評価)
得られた試料1〜16を、以下に示す異なる条件下に48時間保持し、各々の試料について近赤外透過率、密着性、色むらの比較評価を行った。
条件1:25℃、55%RH、
条件2:50℃、80%RH、
条件3:50℃、20%RH。
<近赤外透過率の測定>
分光光度計(積分球使用、日立製作所社製、U−4000型)を用い、各試料の300nm〜2000nmの領域における透過率を測定した。近赤外透過率は1200nmにおける透過率の値を用いた。
<密着性>
各試料について、JIS−K5600−5−6:1999のクロスカット法に従い、得られた試料の最表面に片刃のカミソリの刃を面に対して90°の角度で、2mm間隔でクロスカットし、10mm角の碁盤目を作製した。日東電工(株)製のセロハンテープNo.29を貼り付けて、テープをはがし、膜の剥離状態を調べた。クロスカットしたマス目の数をn、テープ剥離後に支持体に膜が残っているマス目の数をn1とした時に、F=n1/n×100(%)を計算し、以下の基準で評価した。
また、膜が剥離した部分の断面を電子顕微鏡で観察し、どの層で剥離が生じているかを確認した。
◎:Fが100%、
○:Fが80%以上100%未満、
△:Fが50%以上80%未満、
×:Fが50%未満。
<色むら>
各試料を、目視により表面の色むらを以下の評価にしたがって評価した。
5:透明感があり、反射色はなし、
4:やや反射色が見えるが色むらはなし、
3:均一な反射色があり、ところどころ色むらが見える、
2:色々な反射色があり、ところどころ色むらが見える、
1:色々な反射色があり、色ムラも大きい。
結果を下記の表に示す。
上記結果からわかるように、窒素含有層および透明薄銀層を有する試料1〜12の光学反射フィルムは、反射率が高く、密着性に優れ、色むらを低減させることができる。
なお、本出願は、2013年12月20日に出願された日本特許出願第2013−264626号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。

Claims (7)

  1. 基材上に、高屈折率層と低屈折率層とを積層した少なくとも1つのユニットを有する反射層と、
    前記反射層に隣接して、窒素原子を含む化合物を用いて構成されてなる窒素含有層と、前記窒素含有層上に形成され、銀、または銀を主成分とし、アルミニウム、金、インジウム、銅、パラジウム、および白金からなる群から選択される1以上の添加元素を含有する合金から構成される透明薄銀層と、を有する、光学反射フィルム。
  2. 前記基材上に、前記窒素含有層、前記透明薄銀層、前記反射層がこの順に形成される、請求項1に記載の光学反射フィルム。
  3. 前記窒素原子を含む化合物が、下記一般式(1)で表される化合物を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光学反射フィルム;
    一般式(1)の式中、n1は1以上の整数を表し、Y1はn1が1の場合は置換基を表し、n1が2以上の場合は単なる結合手またはn1価の連結基を表し、Ar1は下記一般式(A)で表される基を表し、n1が2以上の場合、複数のAr1は同一でも異なっていてもよく、但し、前記一般式(1)で表される化合物は分子内に3環以上の環が縮合してなる縮合芳香族複素環を少なくとも2つ有する;
    一般式(A)中、Xは、−N(R)−、−O−、−S−または−Si(R)(R’)−を表し、E1〜E8は、それぞれ独立して、−C(R1)=または−N=を表し、この際、R、R’およびR1は、それぞれ独立して、水素原子、置換基またはY1との連結部位を表し、*はY1との連結部位を表し、Y2は単なる結合手または2価の連結基を表し、Y3およびY4は、各々5員または6員の芳香族環から導出される基を表し、少なくとも一方は環構成原子として窒素原子を含む芳香族複素環から導出される基を表し、n2は1〜4の整数を表す。
  4. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である請求項3に記載の光学反射フィルム;
    上記一般式(2)中、Y5は、アリーレン基、ヘテロアリーレン基またはそれらの組み合わせからなる2価の連結基を表し、E51〜E66は、それぞれ独立して、−C(R3)=または−N=を表し、R3は水素原子または置換基を表し、Y6〜Y9は、それぞれ独立して、芳香族炭化水素環から導出される基または芳香族複素環から導出される基を表し、Y6およびY7の少なくとも一方ならびにY8およびY9の少なくとも一方は、N原子を含む芳香族複素環から導出される基を表し、n3およびn4は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表し、かつn3+n4は2以上の整数である。
  5. 前記一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(3)で表される化合物である請求項4に記載の光学反射フィルム;
    上記一般式(3)の式中、Y5は、アリーレン基、ヘテロアリーレン基またはそれらの組み合わせからなる2価の連結基を表し、E51〜E66、E71〜E88は、それぞれ独立して、−C(R3)=または−N=を表し、R3は水素原子または置換基を表し、但し、E71〜E79の少なくとも1つおよびE80〜E88の少なくとも1つは−N=を表し、n3およびn4は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表し、かつn3+n4は2以上の整数である。
  6. 前記透明薄銀層の厚さが、1〜30nmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学反射フィルム。
  7. 前記透明薄銀層が連続膜である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学反射フィルム。
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