JPWO2015083832A1 - 端面保護された硬質基板およびその製造方法 - Google Patents

端面保護された硬質基板およびその製造方法 Download PDF

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幸雄 江田
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Abstract

端面に対する優れた保護性能を維持しつつも、厚みが薄くでき、主表面へフィルム等を貼る際の邪魔にならないような保護層(17)を有する硬質基板(11)を提供する。端面が保護層(17)で被覆された硬質基板(11)を製造する方法は、硬質基板(11)を接着剤層(12)を介して少なくとも3枚貼り合わせた硬質基板積層体を作製する工程1と、硬質基板積層体を構成する各硬質基板(11)の端面に対して接着剤層(12)が相対的に突出するように各硬質基板(11)の端面を、トリミングする工程2と、工程2を実施後、各硬質基板(11)の端面を硬化性樹脂で被覆する工程3と、硬化性樹脂を硬化して保護膜(17)を形成する工程4と、硬質基板積層体から各硬質基板(11)を分離する工程5とを含む。

Description

本発明は、端面保護された硬質基板に関する。また、本発明はそのような硬質基板の製造方法に関する。
テレビ、ノートパソコン、カーナビゲーション、電卓、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット型端末、電子手帳、及びPDA(Personal Digital Assistant)といった各種電子機器の表示装置には、液晶ディスプレイ(LCD)、有機ELディスプレイ(OELD)、電界発光ディスプレイ(ELD)、電界放出ディスプレイ(FED)、及びプラズマディスプレイ(PDP)等の表示素子が使用されている。そして、表示素子を保護するため、表示素子と対向させて保護用の板ガラス製品を設置するのが一般である。最近では、保護用の板ガラス製品の表面に所定のパターンが施された導電膜を設けてタッチパネルとしての役割をもたせることも多い。
この板ガラス製品は板ガラスを各表示装置に適した大きさ及び形状に加工したものであるが、何らかの理由で衝撃を受けると、板ガラス製品が割れる、欠けが発生する、などの損傷を受ける可能性がある。特に、携帯電話及びタブレット型端末に代表される携行可能な電子デバイスの場合は、落下や接触によってそれに使用されている板ガラス製品の損傷が起こる可能性も高くなる。
板ガラス製品の損傷を防止するため、エッジ部に保護層を形成させる方法が提案されている。特許文献1(特開平11−305201号公報)では、液晶表示パネルのエッジ部にディスペンサーで樹脂を塗布する方法や、樹脂を入れた容器にエッジ部を浸漬させることで、エッジ部に保護膜としての樹脂層を形成させる技術が提案されている(特許文献1の図1参照)。
特許文献2(特開2006−164373号公報)は、磁気ディスク用ドーナツ状ガラス基板の内周端面をコーティングする方法において、複数枚のドーナツ状ガラス基板を揃えて積層した状態で、その内周端面に塗布液を塗布することにより、一度に多数のガラス基板の内周端面に塗布液を塗布することが記載されている。
特許文献3(特開平10−43014号公報)は、角部を形成しない又は角部を鈍角にすることで、ガラス板のコーティングされる端部に樹脂の厚みを略均一に形成し、ガラス板の端部を略均一な強度で保護することが記載されている(特許文献3の図3及び図5参照)。
特許文献4(特開2007−176733号公報)には、金網入りガラス板、金属線入りガラス板および合わせガラス等において、水分が浸入することによる金属線の錆の発生、金属線が錆びたことによるガラス板の割れ、合わせフィルム層の白濁の発生を抑制するためのガラス板の端面保護層であり、更に、該端面保護層を設けたとしても、目立たない端面保護層を提供することを目的として、シール材を使用してガラス板の端面を被覆するガラス板の端面保護層であって、ガラス板の端面より間隔をあけ保護板を隔離して設置し、形成された隙間にシール材が充填されてなることを特徴とするガラス板の端面保護層が記載されている。そして、ガラス板の端面と保護板との間隔が2.0mmより狭いとシール材を充填し難いことから、ガラス板の端面と保護板1との間隔、言い換えれば、シール部2のシール材の厚みは、2.0mm以上、6.0mm以下が好ましいことが記載されている。
特許文献5(WO2011/089964)には、固着剤で貼り合わせられた透光性硬質基板積層体が記載されており、積層体の端面を回転ブラシ等で加工すると、固着剤が障害となって各透光性硬質基板積層体の角部が面取りされず、逆に中心部が多く削られ、透光性硬質基板の耐衝撃強さが不十分となることが記載されている(特許文献5の図14参照)。この問題に対して、当該文献には、エッジ部に保護層を設けることは記載されていないが、固着剤外縁の接着力を弱めた後に端面加工し、各透光性硬質基板が面取りされるようにすることが記載されている(特許文献5の図15参照)。
特開平11−305201号公報 特開2006−164373号公報 特開平10−43014号公報 特開2007−176733号公報 WO2011/089964
このように、板ガラス製品のエッジ部の損傷を防止する技術は種々開発されている。
しかしながら、特許文献1の手法ではパネル1枚ごとに保護層の形成を行うために生産効率が悪い上、得られた保護層についてもパネルエッジ部の角部への厚みが小さくなるという問題がある。また、角部における保護層の厚みを大きくしようとして樹脂の塗布量を増加するとパネルの主表面へ樹脂が回り込む。これは、樹脂の使用量が無駄に増加したり、不要な樹脂を拭き取る手間が掛かったりするともに、パネルの主表面へ保護フィルムやLCDデバイスなどを貼る際に干渉する、または、トータルの部材厚みが増すことで、デバイス自体の薄化に対応できないといった問題が発生する。
また、特許文献2の手法は、多数のドーナツ状ガラス基板を積層した状態で内周面にコーティング処理を行うことから生産効率は高い。しかしながら、内周面全体がコーティングされているため、コーティング処理を行った後、積層状態から各ガラス基板に分離する際に内周面のコーティング皮膜を上手く分離し難いと考えられる。
特許文献3の手法では、ガラス板の端部にコーティングされた樹脂がパネルの主表面にも回り込むため、パネルの主表面へ保護フィルムやLCDデバイス等を貼る際に干渉する、または、トータルの部材厚みが増すことで、デバイス自体の薄化に対応できないといった問題が発生する。また、ガラス板1枚ごとにコーティングを行うために生産効率が悪い。
特許文献4に記載の手法では、ガラス板と保護板の間の隙間にシール材を充填する関係上、どうしてもシール材の厚みを大きくする必要があるため、1mm未満の厚みでシール材を形成することは困難である。厚みが大きいほど、外周部の厚みの均一性が損なわれるため外観に影響を及ぼしやすく(つまり、左右・上下同じギャップ材厚みでないと不格好)、厚みが大きいほど、携帯電話等のデバイスを構成する表面積に対するシール材が暴露された面積の割合が、大きくなるため、シール材への異物の付着抑止のため、被覆材の必要性が生じる、もしくは、表面粘着自体をなくす必要がある。
そこで、本発明は、端面に対する優れた保護性能を維持しつつも、厚みが薄くでき、主表面へフィルム等を貼る際の邪魔にならないような保護皮膜を有する硬質基板を提供することを課題の一つとする。また、本発明は、端面保護膜の形成された硬質基板の製造方法において、硬質基板の端面に精度良く効率的に形成可能であり、厚みの制御を簡便に行うことができる方法を提供することを別の課題の一つとする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を重ねたところ、以下の知見を得た。接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体を作製し、積層体の端面から接着剤層が相対的に突出するように積層体の端面を化学研磨すると、硬質基板間が接着剤層で形成された壁で仕切られた状態、換言すれば、接着剤層間に硬質基板の端面が底となる溝が形成された状態となる。この状態で溝内に保護膜となる硬化性樹脂を供給して硬化させると、端面から各硬質基板の二つの主表面に沿って延設された保護膜が形成される。
この場合、接着剤層で形成された壁が“型”の役割を果たすので、硬質基板の主表面に硬化性樹脂が回り込むこともなく、保護膜が精度良く形成される。更に、保護膜は接着剤で仕切られているため、硬質基板積層体から各硬質基板を分離する際にも、各硬質基板に上手く追随して保護膜が分離される。また、溝の深さを調節したり、硬化性樹脂の被覆量を調節したりすることで容易に厚みを制御できる。
本発明は以上のような知見に基づいて完成したものであり、一側面において、
硬質基板を接着剤層を介して少なくとも3枚貼り合わせた硬質基板積層体を作製する工程1と、
当該積層体を構成する各硬質基板の端面に対して接着剤層が相対的に突出するように各硬質基板の端面を、トリミングする工程2と、
工程2を実施後、各硬質基板の端面を硬化性樹脂で被覆する工程3と、
前記硬化性樹脂を硬化して保護膜を形成する工程4と、
硬質基板積層体から各硬質基板を分離する工程5と、
を含む端面被覆された硬質基板の製造方法である。
本発明に係る硬質基板の製造方法の一実施態様によれば、硬質基板を少なくとも3枚接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体を作製する工程1と、
当該積層体を構成する各硬質基板の端面に対して接着剤層が相対的に突出するように各硬質基板の端面を、化学研磨及び電解研磨の少なくとも一方により、優先的にトリミングする工程2と、
工程2を実施後、各硬質基板の端面をシリコーン系硬化性樹脂で被覆する工程3と、
前記硬化性樹脂を硬化して保護膜を形成する工程4と、
硬質基板積層体から各硬質基板を分離する工程5と、
を含む端面被覆された硬質基板の製造方法である。
本発明に係る硬質基板の製造方法の一実施態様によれば、工程2における研磨は、各硬質基板の端面から貼り合わせ面方向への面取りを兼ねる。
本発明に係る硬質基板の製造方法の別の一実施態様によれば、工程3は、余分な硬化性樹脂を除去する工程を伴う。
本発明に係る硬質基板の製造方法の更に別の一実施態様によれば、硬化性樹脂の除去は遠心力を利用して実施する。
本発明に係る硬質基板の製造方法の更に別の一実施態様によれば、硬質基板の板厚方向中央部における保護膜の平均厚みAが10〜150μmであり、硬質基板の板厚方向両端部における保護膜の平均厚みBが80〜230μmである。
本発明に係る硬質基板の製造方法の更に別の一実施態様によれば、保護膜の平均厚みAよりも保護膜の平均厚みBの方が大きい。
本発明に係る硬質基板の製造方法の更に別の一実施態様によれば、工程2における化学研磨は、各硬質基板の端面が内側に湾曲した形状に研磨される条件で実施する。
本発明に係る硬質基板の製造方法の更に別の一実施態様によれば、工程2を実施する前に、前記積層体を構成する各硬質基板の端面に対して、機械加工による物理的な外力の負荷を更に与えることを含む。
本発明に係る硬質基板の製造方法の更に別の一実施態様によれば、硬化性樹脂が顔料を含有する。
本発明は別の一側面において、端面が硬化性樹脂で形成された保護膜によって被覆された硬質基板であって、保護膜は硬質基板の二つの主表面に沿って延設されており、硬質基板の板厚方向中央部における保護膜の平均厚みAが10〜150μmであり、硬質基板の板厚方向両端部における保護膜の平均厚みBが80〜230μmである硬質基板である。
本発明は別の一側面において、端面がシリコーン系硬化性樹脂で形成された保護膜によって被覆された硬質基板であって、保護膜は硬質基板の二つの主表面に沿って延設されており、硬質基板の板厚方向中央部における保護膜の平均厚みAが10〜150μmであり、硬質基板の板厚方向両端部における保護膜の平均厚みBが80〜230μmである硬質基板である。
本発明に係る硬質基板の一実施態様によれば、端面が各主表面に向かう面取り部を有する。
本発明に係る硬質基板の別の一実施態様によれば、端面が内側に湾曲した形状をもつ。
本発明に係る硬質基板の更に別の一実施態様によれば、保護膜の平均厚みAよりも保護膜の平均厚みBの方が大きい。
本発明は更に別の一側面において、硬質基板を接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体であって、接着剤層が各硬質基板の端面よりも貼り合わせ面に平行な方向に相対的に突出しており、少なくとも一つの硬質基板の端面は各主表面に向かう面取り部を有する硬質基板積層体である。
本発明は更に別の一側面において、硬質基板を少なくとも3枚接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体であって、接着剤層が各硬質基板の端面よりも貼り合わせ面に平行な方向に相対的に突出しており、少なくとも一つの硬質基板の端面は各主表面に向かう面取り部を有する硬質基板積層体である。
本発明に係る硬質基板積層体の一実施態様によれば、各硬質基板の端面の板厚方向中央部を基準にして、接着剤層が貼り合わせ面に平行な方向に平均で10〜300μm突出している。
本発明に係る硬質基板積層体の別の一実施態様によれば、硬質基板の端面が内側に湾曲した形状をもつ。
本発明に係る硬質基板積層体の更に別の一実施態様によれば、各硬質基板の端面にシリコーン系の硬化性樹脂による保護膜が形成されている。
本発明に係る硬質基板積層体の更に別の一実施態様によれば、各硬質基板の端面の板厚方向中央部における保護膜の厚みは、各硬質基板の端面の板厚方向中央部を基準にして接着剤層が貼り合わせ面に平行な方向に突出している長さよりも小さい。
本発明に係る硬質基板積層体の更に別の一実施態様によれば、硬化性樹脂が顔料を含有する。
本発明に係る硬質基板では、端面を被覆する保護皮膜が硬質基板の二つの主表面に沿って延設されているので、主表面へのフィルム貼付を容易に行うことができ、また、角部における耐衝撃性が向上する。保護皮膜は必要以上に厚く形成されていない一方で、薄くなりがちな硬質基板の角部に対しては十分な厚みで形成されている。
本発明に係る硬質基板の製造方法では、硬質基板を積層した状態で保護膜の形成を行うため、硬質基板の端面に保護膜を効率的に形成可能である。また、保護膜となる硬化性樹脂で硬質基板の端面を被覆する際、接着剤で形成された壁を“型”として利用できるので、保護膜を精度良く簡便に形成することが可能となる。
本発明に係る硬質基板積層体の一例の斜視図である。 硬質基板積層体の切断加工線の一例を示す模式図である。 トリミング前の本発明に係る硬質基板積層体の端部の断面模式図である。 トリミング後の本発明に係る硬質基板積層体の端部の断面模式図である。 トリミング後の本発明に係る硬質基板の端面の形状例である。 本発明に係る硬質基板積層体を構成する各硬質基板の端面に保護膜を形成したときの端部の断面模式図である。 保護膜の断面形状の例を示す模式図である。(a)は比較例、(b)、(c)及び(d)は発明例である。 回転砥石を使用してC面取りする際の硬質基板積層体と回転砥石の相対的な関係を示す。 振り子衝撃試験を行うときの様子を模式的に表した図である。 サンドペーパーによって板ガラスに傷を付けるときの様子を模式的に表した図である。 4点曲げ試験を行うときの様子を模式的に表した図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明に係る端面保護された硬質基板の製造方法は一実施形態において、
硬質基板を少なくとも3枚接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体を作製する工程1と、
当該積層体を構成する各硬質基板の端面に対して接着剤層が相対的に突出するように各硬質基板の端面をトリミングする工程2と、
工程2を実施後の端面に硬化性樹脂を供給する工程3と、
前記硬化性樹脂を硬化して保護膜を形成する工程4と、
硬質基板積層体から各硬質基板を分離する工程5と、
を含む。
<工程1>
工程1においては、硬質基板11を少なくとも3枚接着剤層12を介して貼り合わせた硬質基板積層体10を作製することが好ましい。図1に、硬質基板積層体の一例の模式図を示す。硬質基板を少なくとも3枚貼り合わせることとしたのは接着剤層で挟まれた硬質基板が最低1枚形成されるからである。最上層の硬質基板と最下層の硬質基板については、それら自身を(最終的に製品にならない)ダミー基板として使用することも可能であるし、また、それぞれの外表面にダミー基板を接着剤層を介して貼り合わせておくことで、内側の硬質基板と同様の保護膜を端面に形成することも可能である。
積層体10は、図2に示す点線13(切断加工線)に沿って厚み方向に切断することにより、所望の数の分割された硬質基板積層体14として提供することもできる。分割方法は特に制限はないが、円板カッター(ダイヤモンドディスク、超硬合金ディスク)、固定砥粒式又は遊離砥粒式ワイヤソー、レーザービーム、エッチング(例:フッ酸や硫酸等を用いた化学エッチングや電解エッチング)、ウォータージェット、及び電熱帯(ニクロム線)、をそれぞれ単独で又は組み合わせて使用して、同サイズの直方体形状に分割する方法が挙げられる。
更に、分割された硬質基板積層体それぞれに対して所望の形状加工を行うこともできる。分割された硬質基板積層体毎に目的とする板状製品の形状に一体的に加工を行うことができるため、板状製品の生産速度を格段に高められるという利点がある。形状加工は公知の任意の手段によって行えばよいが、例えば回転砥石による研削、超音波振動ドリルによる孔開け、回転ブラシによる端面加工、エッチングによる孔開け、エッチングによる端面加工、エッチングによる外形加工、バーナーを用いた火炎加工等が挙げられる。ウォータージェットやサンドブラストなども使用できる。加工方法はそれぞれ単独で又は組み合わせて使用することができる。
本発明で使用可能な硬質基板としては、特に制限はないが、接着剤として光硬化性接着剤を使用するときや表示素子の保護目的で使用するときは透光性であることが必要であり、例えば、板ガラス(素材板ガラス、強化板ガラス、透明導電膜付きガラス基板、電極や回路が形成されたガラス基板等)、サファイア基板、石英基板、プラスチック基板、フッ化マグネシウム基板などが好適に使用可能である。また、透光性を有する硬質基板であっても、主たる硬化形態が熱硬化型、湿気硬化型である接着剤なども使用可能である。熱硬化型としては、2液混合型、1液型等が挙げられる。本発明においては、熱硬化型接着剤には常温で硬化するものも含む。硬質基板として、透光性を有しない硬質基板を使用することもでき、この場合は、主たる硬化形態が熱硬化型や湿気硬化型である接着剤などを使用することができる。
硬質基板の厚みに特に制限はないが、典型的には0.1〜2mm程度の厚みを有することができる。各硬質基板は同じサイズであるのが一般的である。限定的ではないが、各硬質基板の表面には板状製品の機能の一つを奏するための所定の印刷パターンやめっきパターンを付すことができる。印刷パターンの例としては携帯電話の表示画面のデザイン、めっきパターンの例としてはクロムめっきパターンが施されているロータリーエンコーダーが挙げられる。また、基板表面には金属層、樹脂層、シリカ層、オルガノシリケート層及び透明電極層よりなる群から選択される1種又は2種以上を備えることも可能である。
接着剤としては、限定的ではないが、湿気硬化型接着剤、熱硬化性接着剤、光硬化性接着剤等、または、これらの併用型が挙げられる。生産性及び作業性の観点からは光硬化性接着剤が好ましく、一方、硬質基板同士の層間接着剤の硬化性を極力均一な状態とする観点からは、おもな反応形態が熱硬化性接着剤であるものの使用が好ましい。熱硬化性接着剤としては、2液混合型接着剤、1液型接着剤等が挙げられる。光硬化性接着剤を使用する場合は、透光性硬質基板同士を貼り合わせた後に、両基板に挟まれて拡がっている接着剤を硬化するための光を照射することによって積層することができる。光照射は、基板間に挟まれた接着剤の移動を抑制するために、透光性硬質基板を1枚積層する度に実施することが望ましい。
照射する光の波長は、使用する接着剤の特性に応じて適宜変更すればよいが、例えばマイクロ波、赤外線、可視光、紫外線、X線、γ線、電子線等を照射することができる。簡便に使用でき、比較的高エネルギーをもつことから一般的には照射光は紫外線である。このように、本発明において、光とは可視光のみならず、幅広い波長領域を包含する電磁波(エネルギー線)を指す。
透光性硬質基板の積層は例えば、一方又は両方の貼り合わせ面に光硬化性接着剤が所定のパターンにて塗布された各透光性硬質基板11同士を貼り合わせた後に、両透光性硬質基板に挟まれて広がっている接着剤を硬化するための光を照射することによって実施することができる。これを所望の回数だけ繰り返すことにより、所望の枚数の透光性硬質基板が積層された透光性硬質基板積層体を作製することができる。光照射は、透光性硬質基板を1枚積層する度に実施してもよく、接着剤へ光が到達する限りにおいて、複数枚を積層した後にまとめて実施してもよい。このとき光照射量が強すぎると透光性硬質基板積層体の剥離性や外観が経時劣化しやすくなる一方で、光照射量が弱すぎると接着剤の硬化が不十分となる。さらに、光照射量が多すぎると硬化した接着剤の層が均一とならず、ムラが生じてしまうおそれがある。このようなムラが原因で、切断、切削、研削、研磨時に用いる切削液や研磨材スラリー、エッチング液が基板間に入り込んでしまい、基板剥離や基板上に形成された金属パターンや印刷塗料の腐食を発生させることがある。これらの観点から、透光性硬質基板を貼り合わせる毎に接着剤を硬化するために照射する光の照射量を10〜10000mJ/cm2とすることが好ましく、300〜6000mJ/cm2とすることがより好ましく、500〜3000mJ/cm2とすることが更により好ましい。照射時間は1〜200秒が好ましく、1〜100秒がより好ましい。
硬化性接着剤としては、公知の任意のものが使用でき特に制限はないが、例えばWO2008/018252、WO2012/067205、WO2013/039226に記載のような(A)多官能(メタ)アクリレート、(B)単官能(メタ)アクリレート、及び(C)重合開始剤を含有する接着性組成物が好適である。
(A)多官能(メタ)アクリレートとしては、オリゴマー/ポリマー末端又は側鎖に2個以上(メタ)アクロイル化された多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーや、2個以上の(メタ)アクロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートモノマーを使用することができる。例えば、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーとしては、1,2-ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本曹達社製「TE−2000」、「TEA−1000」)、その水素添加物(例えば、日本曹達社製「TEAI−1000」)、1,4−ポリブタジエン末端ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、大阪有機化学社製「BAC−45」)、ポリイソプレン末端(メタ)アクリレート、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本合成化学社製「UV−2000B」、「UV−3000B」、「UV−7000B」、根上工業社製「KHP−11」、「KHP−17」)、ポリエーテル系ウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本合成化学社製「UV−3700B」、「UV−6100B」)、又はビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらの中では、ポリエステル系ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
ここで、ウレタン(メタ)アクリレートとは、ポリオール化合物(以後、Xで表す)と有機ポリイソシアネート化合物(以後、Yで表す)とヒドロキシ(メタ)アクリレート(以後、Zで表す)とを反応(例えば、重付加反応)させることにより得られる、ウレタン(メタ)アクリレートをいう。
ポリオール化合物(X)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ポリブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ブチルエチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、ポリカプロラクトン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコールや、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック又はランダム共重合の少なくとも1種の構造を有するポリエーテルポリオール、該多価アルコール又はポリエーテルポリオールと無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物であるポリエステルポリオール、カプロラクトン変性ポリテトラメチレンポリオール等のカプロラクトン変性ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水素化ポリブタジエンポリオール、水素化ポリイソプレンポリオール等のポリジエン系ポリオール、ポリジメチルシロキサンポリオール等のシリコーンポリオール等が挙げられる。これらの中では、ポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオールがより好ましい。
有機ポリイソシアネート化合物(Y)としては、格別に限定される必要はないが、例えば芳香族系、脂肪族系、環式脂肪族系、脂環式系等のポリイソシアネートが使用でき、中でもトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート(H−MDI)、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(クルードMDI)、変性ジフェニルメタンジイソシアネート(変性MDI)、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMXDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(m−TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(H6XDI)等のポリイソシアネート或いはこれらポリイソシアネートの三量体化合物、これらポリイソシアネートとポリオールの反応生成物等が好適に用いられる。これらの中では、水添化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)及び/又はイソホロンジイソシアネート(IPDI)が好ましく、イソホロンジイソシアネート(IPDI)が最も好ましい。
ヒドロキシ(メタ)アクリレート(Z)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、4−ブチルヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましい。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種以上が好ましい。
多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーの重量平均分子量は、7000〜60000が好ましく、8000〜40000がより好ましく、8500〜30000が最も好ましい。実施例においては、重量平均分子量は、下記の条件にて、溶剤としてテトラヒドロフランを用い、GPCシステム(東ソ−社製SC−8010)を使用し、市販の標準ポリスチレンで検量線を作成して求めた。
流速:1.0ml/min
設定温度:40℃カラム構成:東ソー社製「TSK guardcolumn MP(×L)」6.0mmID×4.0cm1本、および東ソー社製「TSK−GELMULTIPOREHXL−M」7.8mmID×30.0cm(理論段数16,000段)2本、計3本(全体として理論段数32,000段)
サンプル注入量:100μl(試料液濃度1mg/ml)
送液圧力:39kg/cm2
検出器:RI検出器明者
2官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリストールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、又は2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。3官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロイキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。4官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、又はジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。2官能(メタ)アクリレートモノマーの中では、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレートが好ましい。
多官能(メタ)アクリレートの中では、効果が大きい点で、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマー及び/又は2官能(メタ)アクリレートモノマーを含有することが好ましく、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーと2官能(メタ)アクリレートモノマーを併用することがより好ましい。多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーと2官能(メタ)アクリレートモノマーを併用する場合の含有割合は、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマーと2官能(メタ)アクリレートモノマーの合計100質量部中、質量比で、多官能(メタ)アクリレートオリゴマー/ポリマー:2官能(メタ)アクリレートモノマー=10〜90:90〜10が好ましく、25〜75:75〜25がより好ましく、40〜65:60〜35が最も好ましい。
(A)多官能(メタ)アクリレートは、疎水性のものが好ましい。疎水性の多官能(メタ)アクリレートとは、水酸基を有さない(メタ)アクリレートをいう。水溶性の場合には、切削加工時に組成物の硬化体が膨潤することにより位置ずれを起こし、加工精度が劣る懼れがあるため好ましくない。親水性であっても、その組成物の硬化体が水により大きく膨潤又は一部溶解することがなければ、使用してもよい。
(B)単官能(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エトキシカルボニルメチル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド2モル変性)(メタ)アクリレート、フェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド4モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(エチレンオキサイド8モル変性)(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(プロピレンオキサイド2.5モル変性)(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性コハク酸(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー、β−(メタ)アクロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、n−(メタ)アクリロイルオキシアルキルヘキサヒドロフタルイミド、2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート、エトキシエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ここでは、単官能(メタ)アクリレートとして、マレイン酸、フマル酸も包含する。
単官能(メタ)アクリレートの中では、効果が大きい点で、式(1)のフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、式(2)のイミド(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種以上が好ましい。式(1)の中では、R1は水素が好ましい。R2は炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基がより好ましい。アルキレン基の水素を水酸基に置換しても良い。mは1〜3が好ましい。
式(1)の中では、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種以上が好ましい。式(2)の中では、R4は水素が好ましい。R5は炭素数2〜4のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基がより好ましい。nは1〜3が好ましい。式(2)の中では、2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレートが好ましい。
Figure 2015083832
1は水素又はアルキル基である。R2はアルキレン基であり、アルキレン基中の水素は水酸基で置換しても良い。R3は水素又はメチル基である。mは1〜6。
Figure 2015083832
4は水素又はアルキル基である。R5はアルキレン基であり、アルキレン基中の水素は水酸基で置換しても良い。R6は水素又はメチル基である。nは1〜6。
単官能(メタ)アクリレートの中では、効果が大きい点で、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート、2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートからなる群のうちの1種以上が好ましい。フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレートと、2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び/又は2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートとを併用することがより好ましい。
フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレートと、2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び/又は2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートとを併用する場合の含有割合は、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート、2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートの合計100質量部中、質量比で、フェノールエチレンオキサイド2モル変性(メタ)アクリレート:2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチル(メタ)アクリレート及び/又は2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート=5〜80:95〜20が好ましく、15〜60:85〜40がより好ましく、20〜40:80〜60が最も好ましい。
(B)単官能(メタ)アクリレートは、(A)同様に疎水性のものがより好ましい。疎水性の多官能(メタ)アクリレートとは、水酸基を有さない(メタ)アクリレートをいう。水溶性の場合には、切削加工時に組成物の硬化体が膨潤することにより位置ずれを起こし、加工精度が劣る懼れがあるため好ましくない。親水性であっても、その組成物の硬化体が水によって膨潤又は一部溶解することがなければ、使用してもよい。
(A)多官能(メタ)アクリレートの使用量は、(A)及び(B)の合計量100質量部中、15〜95質量部が好ましく、20〜50質量部が好ましい。15質量部以上であれば、組成物の硬化体を温水に浸漬した時に被着物より当該硬化体が剥離する性質(以下、単に「剥離性」という)が充分に助長されるし、組成物の硬化体がフィルム状に剥離できる。95質量部以下であれば、初期の接着性が低下する懼れもない。
(C)重合開始剤は、樹脂組成物の硬化を促進するために配合するものであり、公知の各種重合開始剤が使用可能である。重合開始剤としては、(C−1)光ラジカル重合開始剤(以下光重合開始剤ということもある)、(C−2)熱ラジカル重合開始剤(以下熱重合開始剤ということもある)等が挙げられる。
(C−1)光重合開始剤は、光硬化性接着剤に使用するものであり、可視光線や紫外線の活性光線により増感させて樹脂組成物の光硬化を促進するために配合するものであり、公知の各種光重合開始剤が使用可能である。具体的にはベンゾフェノン又はその誘導体;ベンジル又はその誘導体;アントラキノン又はその誘導体;ベンゾイン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン誘導体;ジエトキシアセトフェノン、4−t−ブチルトリクロロアセトフェノン等のアセトフェノン誘導体;2−ジメチルアミノエチルベンゾエート;p−ジメチルアミノエチルベンゾエート;ジフェニルジスルフィド;チオキサントン又はその誘導体;カンファーキノン;7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−ブロモエチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボキシ−2−メチルエステル、7,7−ジメチル−2,3−ジオキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−カルボン酸クロライド等のカンファーキノン誘導体;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のα−アミノアルキルフェノン誘導体;ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシポスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジメトキシフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジエトキシフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド誘導体、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステル等が挙げられる。光重合開始剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中では、効果が大きい点で、ベンジルジメチルケタール、オキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ]−エチルエステル及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−[2−ヒドロキシ−エトキシ]−エチルエステルからなる群のうちの1種又は2種以上が好ましい。
(C−1)光重合開始剤の含有量は、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜25質量部がより好ましく、1〜20質量部が最も好ましい。0.1質量部以上であれば、硬化促進の効果が確実に得られるし、30質量部以下で充分な硬化速度を得ることができる。(C−1)成分を1質量部以上添加することは、光照射量に依存なく硬化可能となり、さらに組成物の硬化体の架橋度が高くなり、切削加工時に位置ずれ等を起こさなくなる点や剥離性が向上する点で、さらに好ましい。
(C−2)熱重合開始剤は、熱硬化性接着剤に使用するものであり、熱により樹脂組成物の熱硬化を促進するために配合するものであり、公知の各種熱重合開始剤が使用可能である。(C−2)熱重合開始剤を使用すると、透光性を有しない硬質基板11の積層に使用した場合、硬化性が確実に得られる。
(C−2)熱重合開始剤の中では、有機過酸化物が好ましい。(C−2)有機過酸化物としては、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、クミルパーオキシネオデカノエイト、ヘキシルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート等のアルキルパーオキシエステル類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジノルマルプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−ターシャリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート及びジアリルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーオキシカーボネート類、ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類、ジキュミルパーオキサイド、t−ブチルキュミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、クメンハイドロパーオキサイド、テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等が挙げられる。これらの中では、アルキルパーオキシエステル類及び/又はハイドロパーオキサイド類が好ましく、ハイドロパーオキサイド類がより好ましく、クメンハイドロパーオキサイドが最も好ましい。
(C−2)熱重合開始剤の使用量は、(A)及び(B)の合計量100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましく、1〜3質量部が最も好ましい。0.01質量部以上であれば、硬化性が確実に得られるし、10質量部以下であれば十分な貯蔵安定性が得られ、皮膚刺激性が低くなる。
硬化性接着剤は、接着剤の成分(A)、(B)及び(C)に溶解しない(D)粒状物質を含有するのが好ましい。これにより、硬化後の組成物が一定の厚みを保持できるため、後述のように加工精度が向上する。
(D)粒状物質の材質としては、一般的に使用される有機粒子、又は無機粒子いずれでもかまわない。具体的には、有機粒子としては、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、架橋ポリ(メタ)アクリル酸メチル粒子、架橋ポリスチレン粒子などが挙げられる。無機粒子としてはガラス、シリカ、アルミナ、チタンなどセラミック粒子が挙げられる。これらの中では、有機粒子が好ましく、架橋ポリスチレン粒子がより好ましい。
粒状物質は、加工精度の向上、つまり接着剤層12の膜厚制御の観点から球状であることが好ましい。粒状物質のレーザー法による平均粒径は20〜200μmの範囲にあることが好ましい。前記粒状物質の平均粒径が20μm未満であると、後工程の硬質基板と硬化接着剤の分離(作業性)を低下させることがあり、200μmを超えると接着剤の使用量が多くなりコスト高になるため生産性に劣ることがある。より好ましい平均粒径(D50)は70〜150μmであり、更に好ましくは80〜120μmである。粒径分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定される。
(D)粒状物質の使用量は、接着性、加工精度、剥離性の観点から、(A)及び(B)の合計量100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.2〜10質量部がより好ましく、0.2〜6質量部が最も好ましい。
硬化性接着剤には、貯蔵安定性向上のため(E)重合禁止剤を添加することができる。重合禁止剤としては、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、カテコール、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノターシャリーブチルハイドロキノン、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジターシャリーブチル−p−ベンゾキノン、ピクリン酸、クエン酸、フェノチアジン、ターシャリーブチルカテコール、2−ブチル−4−ヒドロキシアニソール及び2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール等が挙げられる。
(E)重合禁止剤の使用量は、(A)及び(B)の合計量100質量部に対して、0.001〜3質量部が好ましく、0.01〜2質量部がより好ましい。0.001質量部以上であれば、貯蔵安定性が確保されるし、3質量部以下であれば、良好な接着性が得られ、未硬化になることもない。
(C−2)熱重合開始剤を使用する場合、(F)分解促進剤を含有しても良い。これにより、常温でも硬化性が確実に得られる。
(F)分解促進剤としては、有機過酸化物の分解を促進する分解促進剤が好ましい。(F)有機過酸化物の分解を促進する分解促進剤としては、以下が挙げられる。
有機過酸化物としてハイドロパーオキサイド類やケトンパーオキサイド類のものを使用する場合、分解促進剤としては、有機酸金属塩や有機金属キレート等が挙げられる。有機酸金属塩や有機金属キレートとしては、例えば、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅、ナフテン酸マンガン、オクテン酸コバルト、オクテン酸銅、オクテン酸マンガン、オクチル酸コバルト、銅アセチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネート、クロムアセチルアセトネート、鉄アセチルアセトネート、バナジルアセチルアセトネート及びコバルトアセチルアセトネート等が挙げられる。これらの中では、オクチル酸コバルト及び/又はバナジルアセチルアセトネートが好ましく、オクチル酸コバルトが最も好ましい。その他の分解促進剤としては、チオ尿素誘導体類、メルカプトベンゾイミダゾール、アミン類等が挙げられる。これらの(F)分解促進剤は、1種又は2種以上を使用することができる。
(F)分解促進剤の使用量は、(A)及び(B)の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部がより好ましく、0.3〜3質量部が最も好ましい。0.01質量部以上であれば、硬化性が確実に得られるし、10質量部以下であれば十分な貯蔵安定性が得られる。
(C−2)熱重合開始剤と(F)分解促進剤を含有する硬化性接着剤は典型的には、二剤型の組成物として提供される。二剤型については、硬化性接着剤の必須成分全てを貯蔵中は混合せず、硬化性接着剤を第一剤及び第二剤に分けて貯蔵することが好ましい。この場合、両剤を同時に又は別々に部材に塗布して接触、硬化することにより、二剤型の硬化性接着剤として使用できる。二剤型の硬化性接着剤として使用する場合、第一剤が少なくとも(C−2)熱重合開始剤を含有し、第二剤が少なくとも(F)分解促進剤を含有することが好ましい。本発明は、加熱しなくても、二剤の混合のみによっても組成物を硬化させることができる。
本発明は更に、(C−1)光重合開始剤と(C−2)熱重合開始剤と(F)分解促進剤を併用しても良い。これにより透光性硬質基板に光が透過しない印刷パターンが意匠性の点から施されていたとしても硬化性が確実に得られる。(C−1)光重合開始剤と(C−2)熱重合開始剤と(F)分解促進剤を併用した場合、(C−1)光重合開始剤は、第一剤及び第二剤のいずれか一方又は両方に含有して良い。
<工程2>
図3に、トリミング前の積層体の断面模式図を示す。硬質基板11の端面と接着剤層12の端面は同一平面上にある。この状態で工程3に進み、保護膜を形成する硬化性樹脂を塗布すると、硬化後の保護膜は接着剤層を跨がって隣接する硬質基板を連続的に被覆することになるため、最終的に硬質基板同士を分離するときに分離しにくくなる。無理に分離すると保護膜が破損したり、裂け目が不均一な形状となったりするため、品質管理上好ましくない。
これに対して、本発明においては、硬質基板積層体を構成する各硬質基板の端面に対して接着剤層が相対的に突出するように各硬質基板の端面を化学研磨及び電解研磨の少なくとも一方により優先的にトリミングすることが好ましい。その結果、硬質基板を少なくとも3枚接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体であって、接着剤が各硬質基板の端面よりも貼り合わせ面に平行な方向に相対的に突出した硬質基板積層体が得られる。図4に化学研磨によりトリミングした後の積層体の断面の一例を模式的に示す。典型的には、化学研磨を行う端面は硬質基板積層体の外周端面であるが、基板内部に貫通穴が開いている場合には、内周端面を化学研磨する事も可能である。また、例えば、3枚の硬質基板積層体から表裏何れか一方の硬質基板を剥離することで、硬質基板を接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体であって、接着剤層が各硬質基板の端面よりも貼り合わせ面に平行な方向に相対的に突出しており、少なくとも一つの硬質基板の端面は各主表面に向かう面取り部を有する硬質基板積層体を得ることもできる。
化学研磨又は電解研磨の際、原因は解明されていないが、硬質基板と接着剤の境界付近は相対的に研磨速度が高くなりやすい。そのため、化学研磨によって各硬質基板の端面から貼り合わせ面(上面及び下面)方向への面取りを行うことも可能である。これによって、少なくとも一つの硬質基板の端面15が各主表面(上面及び下面)に向かう面取り部16を有する硬質基板積層体が得られる。化学研磨及び電解研磨は、何れか一方を実施することもでき、両者を組み合わせて実施することもできるが、一般的に電解研磨は、化学研磨に比較して、研磨後、表面平滑性が優れることから、後の工程で、研磨端面に設けた樹脂層のアンカー効果による密着性の向上が期待できないため、化学研磨のほうが好ましい。
化学研磨液又は電解研磨液は、硬質基板の材質に応じて適宜選択すればよいが、例えば、硬質基板がガラスでできている場合、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、酸性フッ化アンモニウムなどに代表される腐食性フッ化物の水溶液や酸化セリウムの懸濁液等が挙げられる。化学研磨液に硬質基板積層体を浸漬すると、硬質基板が優先的にエッチングされるので、エッチングされにくい接着剤層が相対的に突出した形状を得ることができる。フッ化水素酸(フッ酸)で化学研磨する場合、ガラスの材質にもよるが、5〜25vol.%の濃度として、トータル1200〜120秒浸漬することで、50〜100μmエッチングすることができる。研磨液の滞留抑止のため、揺動及び/又は液循環を実施することが好ましい。化学研磨の時間を長くすればエッチング量が多くなり、接着剤層の突出量も増加する。接着剤層の突出量が小さすぎると、次工程で硬化性樹脂が供給された際に硬化性樹脂を保持するのに十分な溝が形成されない一方で、接着剤層の突出量を過度に大きくすると、研磨時間が長くなって生産効率が落ちる、これは、連続的に研磨処理を行うと、硬質基板に起因する溶解生成物の拡散律速となり、端面形状が不安定形状となり易いため、この溶解生成物の硬質基板端面近傍の存在確率を下げ、化学研磨の障壁となる端面近傍での存在を抑止する必要がある。したがって、研磨量を増大させるため、適宜、化学研磨液中より硬質基板積層体を取り出し、水洗後、再度、化学研磨液中に浸漬させるといった繰り返し動作が必要となるという点でコストアップとなり不利となる。そこで、各硬質基板の端面の板厚方向中央部を基準にして、接着剤層が貼り合わせ面に平行な方向に、平均で10〜300μm突出していることが好ましく、平均で40〜250μm突出していることがより好ましく、100〜200μm突出しているのが更により好ましい(図6のC参照)。
エッチングレート(エッチング速度)を変化させることで、硬質基板の端面形状を変化させることが可能である。エッチングレートは化学研磨液の濃度や種類を変化させることで調整可能である。エッチングレートが小さいうちは化学研磨後の端面は平坦な形状であるが(図5の(a))、エッチングレートが高くなると内側に湾曲した形状を示すようになる(図5の(b))。一方で、エッチングレートを過度に低くすると、図5(c)のように外側に湾曲した形状となるが、量産性という観点からは不利である。
化学研磨又は電解研磨の前に、例えば各硬質基板の端面と貼り合わせ面(上面及び下面)の境界を形成する稜線に面取り部を粗形成する目的で、前記積層体を構成する各硬質基板の端面に対して機械加工による物理的な外力の負荷を与えてもよい。機械加工の方法としては、目的に沿った機械加工を行う限り特に制限はないが、図8に示すような、側面からみてソロバン玉が重なった形状の砥石をもつ回転砥石18を使用して、C面取りする方法が挙げられる。この場合、ソロバン玉の凸部の先端を接着剤層12の中央付近に配置する一方で、ソロバン玉の凹部の先端を硬質基板11の中央付近に配置することで、均質な面取り操作を行うことができる。図8中、(a)は機械加工前、(b)は機械加工中、(c)は機械加工後の様子を模式的に示している。機械加工による面取り部の粗形成直後は、当該面取り部がチッピング等何らかの損傷を受けているため、化学研磨又は電解研磨によるトリミングを行うことが肝要である。
<工程3>
工程2を実施後、硬質基板の端面を硬化性樹脂で被覆する工程3を行う。硬化性樹脂としては、シリコーン系が剥離しやすさの観点から好ましい。端面を硬化性樹脂で被覆する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、硬化性樹脂を溶液状又は分散液状にして、浸漬、刷毛塗り、ローラ塗り、ノズル先端から端面に向かい直接吐出する方式、噴霧、一旦他の部材に塗布した塗材を端面全体に押し付けながら塗布する転写方式等を行うウェットコーティング法が挙げられる。これらの中でも、塗布量を調節しやすいことからディスペンサー、ポンプ、電磁弁などによって吐出制御を行いながら、スプレー方式やノズル先端から端面に向かい直接吐出する方式が好ましい。
端面に付着する硬化性樹脂の量が少なすぎると、未被覆の部分が生じるおそれがあるとともに、端面の保護性能も低下する。一方、硬質基板の端面を被覆する硬化性樹脂の量が多すぎると、硬化性樹脂が突出した接着剤層でできた隔壁を乗り越え、硬質基板の端面を連続的に被覆することになる。この状態で硬化性樹脂を硬化すると、これが接着剤の役割を果たすため、後工程において硬質基板を分離し難くなる。また、ある程度被覆すれば十分な端面保護の効果が得られるので、過度に被覆量を増やす必要はない。そこで、硬化性樹脂の被覆量は、硬化性樹脂が接着剤による隔壁を乗り越えない程度の量で、硬化後の保護膜の平均膜厚が後述する範囲となるように調整することが好ましい。
硬化性樹脂の被覆量の調整方法としては、硬化性樹脂のせん断粘度が1〜500mPasである硬化性樹脂と硬質基板の接触時間を調整する方法、積層体の端面に付着した余分な硬化性樹脂を除去する方法などが挙げられる。硬化性樹脂で硬質基板を被覆する際には、接着剤層部分にも硬化性樹脂が付着する場合があることから、積層体の端面に付着した余分な硬化性樹脂を除去することは、後工程で行う硬質基板の分離を容易化する上で有効である。硬化性樹脂の除去方法としては、硬化性樹脂を拭き取る方法、遠心力を利用して硬化性樹脂を吹き飛ばす方法、硬化後に削り取る方法などが挙げられるが、ムラ無く均一に被覆する観点から、遠心力を利用して硬化性樹脂を吹き飛ばす方法が優れている。
硬質基板の端面を被覆する硬化性樹脂の硬化機構としては、湿気硬化型、熱硬化性(常温硬化性を含む)、光硬化性等、または、これらの併用型が挙げられる。これらの中でも、光硬化性樹脂は、ラジカル重合タイプの場合、反応速度が速いものの、無酸素下で反応を進行させる必要がある、カチオン重合タイプでは、酸素阻害の影響はないものの、反応が遅いといったデメリットがある。一方、熱硬化性樹脂は、熱負荷時に一旦粘度が下がることで、端面に形成される樹脂形状は、重力の影響を受けやすく所望の樹脂形状の維持が困難である。また、硬化させる温度に耐えうる素材で構成される硬質基板積層体であることが必須である。これらを勘案すると、常温での反応が可能な湿気硬化型が好ましい。また、硬化性樹脂の分子構造としては、接着剤層との分離性からはシリコーン系が好ましく、必要に応じ、異物付着等の抑制のため、表面粘着を抑止する観点から、架橋密度を調整するため、多官能性の分子を使用しても良く、硬質基板の表面性に応じ、各種シランカップリング剤などのプライマー機能をもつ素材も併用しても良い。シリコーン系硬化性樹脂としては、シロキサン骨格を有する硬化性樹脂等が挙げられる。シロキサン骨格を有する硬化性樹脂としては、シルセスキオキサンを含有する硬化性樹脂等が挙げられる。硬化性樹脂にはシリコーン系以外にもポリシラザン系、ポリイミド系、アクリル系、エポキシ系、イソシアネート系などが考えられるが、これらの硬化性樹脂では剥離が困難である可能性がある。無理に剥がそうとすると、保護膜を損傷するなどの不具合を生じるので好ましくない可能性がある。
硬化性樹脂は、絶縁材料に限定されるが、後の工程の温水剥離性を損なわない程度に顔料を含有することもできる。可視光に対し、反射または、吸収しやすい素材色の場合、これにより、遮光性が得られるため、硬質基板を電子デバイスとして搭載する際に、端面からの光漏れの抑止が可能であり、遮光材を省略できるという利点が得られる。顔料の添加量は、多すぎると硬化前に液粘度が上昇することから、塗布方法に限定されやすい、一方で、少なすぎると遮光性に劣ることから、硬化性樹脂中の0.1〜30質量%とすることが好ましく、1〜15質量%とすることがより好ましい。顔料としては、絶縁性であり、遮光性が得られれば特に限定されないが、特に黒色が得られるものが最も好ましく、例えばチタン系黒色顔料、ベンズイミダゾ・ペリレン黒色顔料、絶縁性炭素系黒色顔料、酸化鉄、銅及びクロムの複合酸化物、銅、クロム及び亜鉛の複合酸化物等の酸化物系黒色顔料、フタロシアニン系黒色顔料、アゾ系黒色顔料などが挙げられ、白色であれば酸化チタン系のものでもよい。中でも少量で遮光性に高い効果が得られることから、チタン系黒色顔料やペリレン黒色顔料、アゾ系黒色顔料、絶縁性炭素系黒色顔料などが好ましい。なお、硬質基板の貼り合わせ用に、接着剤として光硬化性接着剤を使用する場合は、硬質基板積層体を解体するときに照射する光が内部に届きにくくなり、解体に時間を要するという弊害を生じることから、多量に添加するのは望ましくなく、添加しないことがより好ましい。
<工程4>
工程4では硬化性樹脂を硬化して保護膜を形成する。硬化方法は硬化性樹脂の種類に応じて適切な方法を採用すればよい。工程4を行うことによって、各硬質基板の端面に硬化性樹脂による保護膜が形成された硬質基板積層体を得ることができる。図6に、当該硬質基板積層体の断面の一例の模式図を示す。接着剤層で形成された壁が“型”の役割を果たすので、硬質基板の主表面に硬化性樹脂が回り込むこともなく、端面から各硬質基板の二つの主表面に沿って延設された保護膜17が精度良く形成されることが理解できる。また、保護膜17は面取り部16において硬質基板11の主表面方向に厚く形成されることで、特に衝撃から角部を保護する効果が高い。
本発明に係る硬質基板積層体は一実施形態において、各硬質基板11の端面の板厚方向中央部における保護膜の厚みAが、各硬質基板の端面の板厚方向中央部を基準にして接着剤層が貼り合わせ面に平行な方向に突出している長さCよりも小さい。典型的には、各硬質基板11の端面の板厚方向中央部における保護膜の厚みAは、各硬質基板の端面の板厚方向中央部を基準にして接着剤層が貼り合わせ面に平行な方向に突出している長さCよりも80〜120μm小さい。
図7(a)に、一枚ごとに保護膜を形成した場合の従来の保護膜の形状の例を比較のために示す。また、図7の(b)、(c)及び(d)に、本発明に係る硬質基板積層体が有し得る保護膜の形状の例が示してある。図7(a)の比較例においては硬質基板の角部における保護膜が薄くなってしまう。ところが、本発明によれば角部における保護膜を厚く形成できるので、改善された耐衝撃性を得られることが理解できる。特に、図7の(b)及び(c)の形状が好ましい。
エッチングレートを低く、硬化性樹脂の粘度を低く、又は、被覆量調整時の遠心力の強さを小さくすると図7(b)のような平坦な形状を得ることが可能である。逆に、エッチングレートを高く、硬化性樹脂の粘度を高く、又は、被覆量調整時の遠心力の強さを大きくすると図7(c)のような外側に湾曲した形状を得ることが可能である。
保護膜の硬度は高い方が、保護膜自体の材料強度が得られるとともに、表面粘着性がなく、異物の付着が抑制可能といった観点から好ましい。具体的にはJIS K6253に準拠して測定したショア硬度Aで表して、40以上であることが好ましく、50以上であることがより好ましく、60以上であることが更により好ましい。一方で、保護膜の硬度は高すぎると今度は材料自体の非粘着性は優れるものの材料自体が脆くなりやすい。そこで、JIS K6253に準拠して測定したショア硬度Aで表して、95以下であることが好ましく、90以下であることがより好ましく、85以下であることが更により好ましい。
硬度の調節は2官能又は3官能を有する反応性成分の添加や、無機充填剤の添加によって行うことができる。例えば、硬度を高くしたいときはシリカ等の無機フィラーを添加したり、3官能のシランカップリング剤などを添加したりすることが有効であり、硬度を低くしたいときは2官能の反応性成分を添加することが有効である。
<工程5>
工程5では、硬質基板積層体から各硬質基板を分離する。分離方法には特に制限はないが、例示的には、保護膜形成後の硬質基板積層体を加熱することで貼り合わせられていた硬質基板同士を分離する。これにより、複数の板状製品が得られる。加熱方法としては特に制限はないが、接着剤がフィルム状に軟化して各板状製品に上手く分離するため、水に形状加工後の透光性硬質基板積層体を浸漬する方法が好ましい。好適な水の温度は採用する接着剤によって異なるが、40℃以上が好ましく、60〜95℃がより好ましく、80〜90℃が最も好ましい。また、剥離の進行を効率的に行う目的で、適宜、界面活性剤や溶剤を添加してもよい。この際、保護膜としての樹脂は、硬質基板上へのアンカー効果や基板上の活性基との化学結合により、接着される一方で、接着剤層の表面自由エネルギーが低いことから、保護膜は硬質基板から剥離しない一方で、接着剤層からは上手く剥離することができる。
従って、本発明によれば、端面が硬化性樹脂で形成された保護膜によって被覆された硬質基板であって、保護膜は硬質基板の二つの主表面(上面及び下面)に沿って延設された硬質基板を提供することができる。
硬質基板の板厚方向中央部における保護膜の平均厚みA(図6のA参照)は、優れた保護性能を発揮する観点から、10μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましく、40μm以上であることが更により好ましい。一方、当該平均厚みAは、過度に大きくしても保護性能が飽和する傾向にあることから、150μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
硬質基板の板厚方向両端部における保護膜の平均厚みB(図6のB参照)は、優れた保護性能を発揮する観点から、80μm以上あることが好ましく、100μm以上あることがより好ましく、120μm以上あることが更により好ましい。一方、当該平均厚みBは、過度に大きくしても保護性能が飽和する傾向にあることから、170μm以下であることが好ましく、150μm以下であることがより好ましく、130μm以下であることが更により好ましい。
本発明に係る硬質基板においては、トリミング工程で形成された面取り部を引き続き有することが可能である。この場合、保護膜の平均厚みAよりも保護膜の平均厚みBの方が大きいのが通常である。これは、角部への衝撃に対する保護性能を考慮すると、好ましい態様である。
以下、本発明について、実施例を用いて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜9、比較例1〜3)
1.光硬化性接着剤の作製
以下の(A)〜(E)の成分を混合して光硬化性接着剤を作製した。
(A)多官能(メタ)アクリレートとして、日本合成社製「UV-3000B」(ウレタンアクリレート、重量平均分子量18000、ポリオール化合物はポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物はイソホロンジイソシアネート、ヒドロキシ(メタ)アクリレートは2−ヒドロキシエチルアクリレート)15質量部、ジシクロペンタニルジアクリレート(日本化薬社製「KAYARAD R−684」)15質量部、
(B)単官能(メタ)アクリレートとして、2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチルアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−140」)45質量部、フェノールエチレンオキサイド2モル変性アクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−101A」)25質量部、
(C−1)光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール(BASF社製「IRGACURE651」)10質量部、
(D)粒状物質として平均粒径(D50)が100μmの球状架橋ポリスチレン粒子(ガンツ化成社製「GS−100S」)1質量部、
(E)重合禁止剤として2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)(住友化学社製「スミライザーMDP−S」)0.1質量部
2.板ガラス積層体の作製
透光性硬質基板として板ガラス(横530mm×縦420mm×厚み0.7mm)を12枚用意した。各板ガラス表面には、金属配線、ITO膜、有機樹脂膜、及びオルガノシリケート膜が形成されている。1枚目の板ガラス上に、上記光硬化性接着剤を所定重量塗布した。
次いで、1枚目の板ガラスの長辺の一側縁上に2枚目の板ガラスの長辺の一側縁を重ねた後、これを軸にして2枚目の板ガラスを1枚目の板ガラスに向かって倒しながら、ロールプレス形式にて、余分な空気を押し出すように、対向する側縁に向かって順次貼り合わせた。その後、2枚目の板ガラスの表面側からUV照射し、上記光硬化性接着剤を硬化させた。光照射量500mJ/cm2(365nmの受光器による積算照度計による測定)とし、UV照射時間は10秒とした。この手順を繰り返すことで、12枚の板ガラスからなる厚み8mm(この厚みは12枚の板ガラスを合計した積層体の厚みである)の種々の空隙率をもつ板ガラス積層体を作製した。
3.板ガラス積層体の切断加工
次に、板ガラスの積層体を受け台に固定した後、円板カッターによって所定の切断加工線に沿って厚み方向に切断し、分割された板ガラスの積層体を作製した。このとき、各板ガラスは、周縁部の端材を除き、縦100mm×横50mm×厚み0.7mm(この厚みは板ガラス1枚の厚みである)の大きさの板ガラスの積層体24個に分割された。
4.板ガラス積層体の端面トリミング
次に、板ガラス積層体を化学研磨液槽内に浸漬してトリミングを行った。化学研磨液槽内には濃度10vol.%のフッ酸が入っており、液温25℃に制御した状態で、浸漬時間を変化させることで端面形状(図5)、トリミング深さ(図6のC参照)、面取り深さ(図6のAとBの差)を変化させた。
5.保護膜形成
トリミング後、表1に記載の硬化性樹脂で積層体端面を被覆した。表1中、シリコーン系樹脂には湿気硬化型のシルセスキオキサンを含有する硬化性樹脂(モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン合同会社製、商品名ECC3020H)を使用した。また、硬度調節の目的で、架橋剤成分(市販品)の添加量を0.5〜2質量%の範囲で変化させた。
溶液状又は分散液状にして、エアー圧および送液配管のバルブの開閉を電磁弁による開閉を弁の開放時間を制御する方法によって吐出制御を行いながら、スプレー方式で硬化性樹脂を塗布した。その後、積層体を遠心機内に入れて回転させ、積層体の端面に付着した樹脂を吹き飛ばした。回転速度及び回転時間を変えることで、樹脂の被覆量(図6のA参照)を調節した。次いで、樹脂を硬化させるためにUV照射、または加熱硬化、または、室温放置を行った。
6.保護膜の厚み及び形状、並びに接着剤層の突出長さ
得られた各ガラス板積層体について、硬質基板の板厚方向中央部における保護膜の平均厚みA(図6のA参照)、硬質基板の板厚方向両端部における保護膜の平均厚みB(図6のB参照)、各硬質基板の端面の板厚方向中央部を基準にして、接着剤層が貼り合わせ面に平行な方向に突出している平均長さC(図6のC参照)をそれぞれ測定した。
平均厚みA、平均厚みB及び平均長さCの測定法は以下である。板ガラス積層体を板厚方向に切断し、断面を露出させて、実体顕微鏡によって断面観察した。それぞれ任意の10箇所を測定し、平均値を求めた。また、このときに端面における保護膜形状を観察し、図7の(a)〜(d)に示された保護膜形状のどれに該当するかを確認した。
7.保護膜の硬度
JIS K6253に準拠し、高分子計器社製型式デュロメーターの硬度計を用いて、保護膜のショア硬度を求めた。硬度の測定に伴う、測定用のサンプルの準備は、ガラス板の端部に、保護膜としての樹脂硬化物を配する際の硬化条件と同一にし、それぞれの樹脂について円柱形状(Φ28mm×5mm厚み)に樹脂を硬化させることにより行った。この測定用のサンプルを各10個作製し、硬度をN=10で測定し、平均値を求めた。
8.温水分離性
保護膜の形成された板ガラス積層体を90℃の温水に浸漬させた。15分経過後、常温の水槽に移し、冷却した。このとき、接着剤を介し、積層した板ガラス積層体のうち、所定の時間内に全数が人手で容易に分離可能なものを◎、1〜2枚程度が剥離困難で、浸漬時間の15分延長によって全数が人手で分離が可能なものを○、浸漬時間を45分延長しても、人手による全数の分離が困難であったものを×とした。
9.振り子衝撃試験
図9に示すように、温水分離後の板ガラス21を、平行に置かれた2本の円筒状の支持棒22の上に載置し、板ガラスの端面に向かって振り子による衝撃を与えた。振り子は長さLが30cmの糸の先端に33.5gのφ(直径)20mmの鋼球20が取り付けられている。振り子の初期位置の角度θを5°刻みで大きくし、板ガラスが破壊したときの角度θを測定する。10個の板ガラスに対して試験を行ったときの平均値を測定値とした。
10.サンドペーパー/4点曲げ試験
電子秤の上に♯320のサンドペーパーを敷いた。図10に示すように、サンドペーパーに対して45°の角度で板ガラスの長手方向の稜線の中央部45mmを接触させ、約250gの荷重を人手で加えながら10mm移動させた。この処理を長手方向の稜線すべて(表裏、両側)について1回ずつ(合計で4回)行った。
次いで、図11に示すように、サンドペーパーによる傷を付けられた板ガラス21を、Ls=36mmの間隔で平行に置かれたφ=6mmの2本の円筒状の支持棒の上に左右均等に載置した。また、板ガラス21の長手方向が支持棒の軸と直角になる方向に載置した。板ガラス21の上にφ=6mmの2本の円筒をLl=18mmの間隔で左右均等に乗せ、5mm/minの速度で荷重を掛けた。このときの破断強度(σ)を次式により計算した。測定は5回行い、その平均値を測定値とした。
Figure 2015083832
(式中、Pは破断時の圧力(N)、Dは板ガラスの支持棒の軸に平行な辺の長さ(mm)、tはガラスの厚み(mm)を指す。)
結果を表1に示す。比較例1は保護膜を形成しなかった例である。シリコーン樹脂による保護膜を形成することにより、振り子衝撃試験及びサンドペーパー/4点曲げ試験の結果が何れも好ましい値に向上していることが分かる。実施例1は、保護膜の形状(例えば、実施例4との比較)、硬度(例えば、実施例9との比較)、厚み(例えば、実施例2〜9との比較)が最適な点で、最も好ましいことが分かる。
(比較例2)
板ガラス積層体の切断加工工程までは上記試験例と同様に行い、その後、端面トリミングを実施せずに、温水分離を行った。得られた枚葉板ガラスに対して端面保護膜を形成した。具体的には、枚葉板ガラスの端部を深さ0.5mm程度のシリコーン系樹脂(上述の実施例と同じ)の液に浸漬することによって端面に樹脂をつけ、室温放置により硬化させた。得られた保護膜は図7(a)に示すような形態であった。
得られた保護膜付き板ガラスに対して、先と同様にして、保護膜の厚み及び形状を観察し、振り子衝撃試験及びサンドペーパー/4点曲げ試験を行った。結果を表2に示す。衝撃が付加される方向が端面に垂直な方向となる振り子衝撃試験については、発明例と比較して有意な差は見られなかったが、角部の強度が反映されるサンドペーパー/4点曲げ試験の結果が本発明に比べて顕著に低下した。
Figure 2015083832
Figure 2015083832
(実施例10)
光硬化性接着剤を第一剤及び第二剤に分け、第一剤には、(A)及び(B)の合計量100質量部に対して、熱重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド(市販品)2質量部を使用し、第二剤には、(A)及び(B)の合計量100質量部に対して、分解促進剤としてオクチル酸コバルト(市販品)2質量部を使用し、使用時に第一剤と第二剤を等量混合したこと以外は、実施例1と同様に行った。実施例1と同様に優れた効果を示した。
実施例10の光硬化性接着剤の組成は以下の通りである。
(第一剤)
(A)多官能(メタ)アクリレートとして、日本合成社製「UV-3000B」(ウレタンアクリレート、重量平均分子量18000、ポリオール化合物はポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物はイソホロンジイソシアネート、ヒドロキシ(メタ)アクリレートは2−ヒドロキシエチルアクリレート)15質量部、ジシクロペンタニルジアクリレート(日本化薬社製「KAYARAD R−684」)15質量部、
(B)単官能(メタ)アクリレートとして、2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチルアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−140」)45質量部、フェノールエチレンオキサイド2モル変性アクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−101A」)25質量部、
(C−1)光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール(BASF社製「IRGACURE651」)10質量部、
(D)粒状物質として平均粒径(D50)が100μmの球状架橋ポリスチレン粒子(ガンツ化成社製「GS−100S」)1質量部、
(E)重合禁止剤として2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)(住友化学社製「スミライザーMDP−S」)0.1質量部
(C−2)熱重合開始剤としてクメンハイドロパーオキサイド(市販品)2質量部
(第二剤)
(A)多官能(メタ)アクリレートとして、日本合成社製「UV-3000B」(ウレタンアクリレート、重量平均分子量18000、ポリオール化合物はポリエステルポリオール、有機ポリイソシアネート化合物はイソホロンジイソシアネート、ヒドロキシ(メタ)アクリレートは2−ヒドロキシエチルアクリレート)15質量部、ジシクロペンタニルジアクリレート(日本化薬社製「KAYARAD R−684」)15質量部、
(B)単官能(メタ)アクリレートとして、2−(1,2−シクロヘキサジカルボキシイミド)エチルアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−140」)45質量部、フェノールエチレンオキサイド2モル変性アクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−101A」)25質量部、
(C−1)光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール(BASF社製「IRGACURE651」)10質量部、
(D)粒状物質として平均粒径(D50)が100μmの球状架橋ポリスチレン粒子(ガンツ化成社製「GS−100S」)1質量部、
(E)重合禁止剤として2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)(住友化学社製「スミライザーMDP−S」)0.1質量部
(F)分解促進剤としてオクチル酸コバルト(市販品)2質量部
10 分割前の硬質基板積層体
11 硬質基板
12 接着剤層
13 分割加工線
14 分割された硬質基板積層体
15 硬質基板の端面
16 面取り部
17 保護膜
18 回転砥石
20 鋼球
21 板ガラス
22 支持棒

Claims (22)

  1. 硬質基板を接着剤層を介して少なくとも3枚貼り合わせた硬質基板積層体を作製する工程1と、
    当該積層体を構成する各硬質基板の端面に対して接着剤層が相対的に突出するように各硬質基板の端面を、トリミングする工程2と、
    工程2を実施後、各硬質基板の端面を硬化性樹脂で被覆する工程3と、
    前記硬化性樹脂を硬化して保護膜を形成する工程4と、
    硬質基板積層体から各硬質基板を分離する工程5と、
    を含む端面被覆された硬質基板の製造方法。
  2. 硬質基板を少なくとも3枚接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体を作製する工程1と、
    当該積層体を構成する各硬質基板の端面に対して接着剤層が相対的に突出するように各硬質基板の端面を、化学研磨及び電解研磨の少なくとも一方により、優先的にトリミングする工程2と、
    工程2を実施後、各硬質基板の端面をシリコーン系硬化性樹脂で被覆する工程3と、
    前記硬化性樹脂を硬化して保護膜を形成する工程4と、
    硬質基板積層体から各硬質基板を分離する工程5と、
    を含む端面被覆された硬質基板の製造方法。
  3. 工程2における研磨は、各硬質基板の端面から貼り合わせ面方向への面取りを兼ねる請求項1又は2記載の硬質基板の製造方法。
  4. 工程3は、余分な硬化性樹脂を除去する工程を伴う請求項1〜3の何れか一項記載の硬質基板の製造方法。
  5. 硬化性樹脂の除去は遠心力を利用して実施する請求項4記載の硬質基板の製造方法。
  6. 硬質基板の板厚方向中央部における保護膜の平均厚みAが10〜150μmであり、硬質基板の板厚方向両端部における保護膜の平均厚みBが80〜230μmである請求項1〜5の何れか一項記載の硬質基板の製造方法。
  7. 保護膜の平均厚みAよりも保護膜の平均厚みBの方が大きい請求項6記載の硬質基板の製造方法。
  8. 工程2における化学研磨は、各硬質基板の端面が内側に湾曲した形状に研磨される条件で実施する請求項1〜7の何れか一項記載の硬質基板の製造方法。
  9. 工程2を実施する前に、前記積層体を構成する各硬質基板の端面に対して、機械加工による物理的な外力の負荷を更に与えることを含む請求項1〜8の何れか一項記載の硬質基板の製造方法。
  10. 硬化性樹脂が顔料を含有する請求項1〜9の何れか一項記載の硬質基板の製造方法。
  11. 端面が硬化性樹脂で形成された保護膜によって被覆された硬質基板であって、保護膜は硬質基板の二つの主表面に沿って延設されており、硬質基板の板厚方向中央部における保護膜の平均厚みAが10〜150μmであり、硬質基板の板厚方向両端部における保護膜の平均厚みBが80〜230μmである硬質基板。
  12. 端面がシリコーン系の硬化性樹脂で形成された保護膜によって被覆された硬質基板であって、保護膜は硬質基板の二つの主表面に沿って延設されており、硬質基板の板厚方向中央部における保護膜の平均厚みAが10〜150μmであり、硬質基板の板厚方向両端部における保護膜の平均厚みBが80〜230μmである硬質基板。
  13. 端面が各主表面に向かう面取り部を有する請求項11又は12記載の硬質基板。
  14. 端面が内側に湾曲した形状をもつ請求項11〜13の何れか一項記載の硬質基板。
  15. 保護膜の平均厚みAよりも保護膜の平均厚みBの方が大きい請求項11〜14の何れか一項記載の硬質基板。
  16. 硬質基板を接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体であって、接着剤層が各硬質基板の端面よりも貼り合わせ面に平行な方向に相対的に突出しており、少なくとも一つの硬質基板の端面は各主表面に向かう面取り部を有する硬質基板積層体。
  17. 硬質基板を少なくとも3枚接着剤層を介して貼り合わせた硬質基板積層体であって、接着剤層が各硬質基板の端面よりも貼り合わせ面に平行な方向に相対的に突出しており、少なくとも一つの硬質基板の端面は各主表面に向かう面取り部を有する硬質基板積層体。
  18. 各硬質基板の端面の板厚方向中央部を基準にして、接着剤層が貼り合わせ面に平行な方向に平均で10〜300μm突出している請求項16又は17記載の硬質基板積層体。
  19. 硬質基板の端面が内側に湾曲した形状をもつ請求項16〜18の何れか一項記載の硬質基板積層体。
  20. 各硬質基板の端面にシリコーン系の硬化性樹脂による保護膜が形成されている請求項16〜19の何れか一項記載の硬質基板積層体。
  21. 各硬質基板の端面の板厚方向中央部における保護膜の厚みは、各硬質基板の端面の板厚方向中央部を基準にして接着剤層が貼り合わせ面に平行な方向に突出している長さよりも小さい請求項20記載の硬質基板積層体。
  22. 硬化性樹脂が顔料を含有する請求項20又は21記載の硬質基板積層体。
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