JPH11322367A - フラットパネルディスプレイ用ガラス基板およびその製造方法 - Google Patents

フラットパネルディスプレイ用ガラス基板およびその製造方法

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JPH11322367A
JPH11322367A JP13240598A JP13240598A JPH11322367A JP H11322367 A JPH11322367 A JP H11322367A JP 13240598 A JP13240598 A JP 13240598A JP 13240598 A JP13240598 A JP 13240598A JP H11322367 A JPH11322367 A JP H11322367A
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glass substrate
protective film
face
flat panel
panel display
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Masami Kaneko
正己 金子
Tomoya Takigawa
具也 滝川
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Asahi Glass Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C15/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by etching

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度のフラットパネルディスプレイ用ガラス
基板およびその製造方法を得る。 【解決手段】エッチング処理された端面が、鉛筆引っか
き値5H以上である硬さを有する保護膜により被覆され
ているフラットパネルディスプレイ用ガラス基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度のフラット
パネルディスプレイ用ガラス基板およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ(以下LCDとい
う。)、プラズマディスプレイ(以下PDという。)、
無機および有機エレクトロルミネッセンスディスプレ
イ、フィールドエミッションディスプレイ(以下FED
という。)、などのフラットパネルディスプレイ用のガ
ラス基板として、従来、種々の組成のガラス基板が使用
されている。
【0003】フラットパネルディスプレイ用ガラス基板
は、たとえば以下の工程を経て製造される。 (1)用途に合わせた組成となるように調合された原料
を溶融して、フロート法、フュージョン法、ダウンドロ
ー法などによって、ガラス素板を製造する。 (2)フラットパネルディスプレイの製造工程で使用さ
れる寸法に前記ガラス素板を切断し、その端面を砥石な
どを用いて面取り・仕上げ加工を行う。平坦度を向上さ
せる必要がある場合には、ガラス基板の主表面のうち、
少なくとも、フラットパネルディスプレイの製造工程で
成膜される面を研磨加工する。ここで、主表面とは板状
体のガラス基板の表裏面を指し、その端面は除かれた部
分をいう。
【0004】近年、フラットパネルディスプレイ、特に
LCDおよびPDの大型化・薄型化の進行により、製造
工程でのハンドリングがますます困難になってきてい
る。特に、大型基板は自重により大きな曲げ応力を受け
ることが多いため、わずかな傷の存在が製造工程での割
れにつながる。
【0005】フラットパネルディスプレイ用ガラス基板
の機械的強度を支配する因子の一つは、ガラス基板端面
に存在する傷である。しかし、フラットパネルディスプ
レイ用ガラス基板においては、高い平坦度が要求される
ガラス基板の主表面と比べて、端面の面粗さはそれより
も粗いのが一般的である。その理由は、端面はそもそも
ガラス素板から切り出した切断面であるため、面取り・
仕上げ加工前の面品質がもともと良くないこと、画像表
示に関与しないため高い平坦度が要求されないこと、な
どである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ガラス基板の機械的強
度をより向上させるため、従来#500メッシュよりも
細かい粒径の砥粒により端面の仕上げ加工を行い、端面
の傷の深さを低減させることも行われているが、それで
も端面にはかなり深い傷が存在している。さらに、端面
の仕上げを改善するためには、段階的に粒径の細かい砥
粒を用いた多段階加工が必要となり、この多段階加工に
は、さらに大幅に生産性を低下させコストを著しく増大
させる問題があった。
【0007】端面の仕上げ改善とは異なるガラス基板強
度向上方法としては、ガラス基板を溶融硝酸カリウム塩
の浴に浸漬してガラス表面のNaイオンと溶融硝酸カリ
ウム塩のKイオンとをイオン交換し、ガラス表面に圧縮
層を形成してガラス基板の強度を向上させる、イオン交
換強化方法と呼ばれる化学強化法により高強度化を図る
方法が挙げられる。
【0008】しかし、化学強化法による強度向上の効果
があるのは、所定割合のNaやLi等のアルカリ金属を
含有するガラスに対してのみである。フラットパネルデ
ィスプレイを構成するに際して、a−SiTFT、p−
SiTFTなどの半導体または酸化物の薄膜などをガラ
ス基板上に形成させるもの、たとえばTFT−LCDに
おいては、ガラス基板中にアルカリ金属が多く存在する
と、アルカリ金属イオンが前記薄膜中に拡散して膜特性
を劣化させるため、実質的にアルカリ金属イオンを含ま
ないガラス基板が用いられる。この場合、化学強化法の
適用は困難である。
【0009】さらに、薄膜形成工程などフラットパネル
ディスプレイの製造工程においては高温の熱処理プロセ
スが存在することが多く、この場合化学強化法によって
形成されたガラス表面の圧縮層が緩和され充分な効果が
得られないことが多い。本発明は、上で述べたような問
題を解決する高強度のフラットパネルディスプレイ用ガ
ラス基板およびその製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、フラットパネ
ルディスプレイ用ガラス基板であって、該ガラス基板は
エッチング処理されており、かつエッチング処理された
端面が、鉛筆引っかき値5H以上である硬さを有する保
護膜により被覆されているフラットパネルディスプレイ
用ガラス基板、および、ガラス基板をエッチング処理
し、次いでエッチング処理されたガラス基板の端面を鉛
筆引っかき値5H以上である硬さを有する保護膜で被覆
するフラットパネルディスプレイ用ガラス基板の製造方
法、を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明でいうフラットパネルディ
スプレイは、LCD、PD、無機および有機エレクトロ
ルミネッセンスディスプレイ、FED、など画面が平坦
なディスプレイである。
【0012】本発明でいうガラス基板は、ガラス素板を
所定寸法に切断したものである。本発明のフラットパネ
ルディスプレイ用ガラス基板として通常利用されている
形状は長方形であり、その寸法はmm表示で、長辺65
0、短辺550、板厚0.7、または長辺1050、短
辺650、板厚2.8、等種々のものがあり、特に限定
されない。本発明でいうガラス基板の主表面とは、前述
したように、板状体のガラス基板の表裏面を指し、その
端面は除かれた部分をいう。
【0013】本発明のフラットパネルディスプレイ用ガ
ラス基板においては、該ガラス基板はエッチング処理さ
れており、かつエッチング処理された端面が、鉛筆引っ
かき値5H以上である硬さを有する保護膜により被覆さ
れている。
【0014】前記エッチング処理には、一般的なガラス
のエッチング方法であるエッチング液を用いたウェット
エッチング方法、エッチングガスを用いたドライエッチ
ング方法、等が使用できる。なかでも、フッ酸液、フツ
硫酸液、ケイフッ化水素酸などのエッチング液を用いた
ウェットエッチング方法が好適に使用できるが、フツ硫
酸液を用いた方法が特に好適に使用できる。なお、前記
エッチング処理に先立って、ガラス基板の端面を#20
0〜#1000メッシュ程度の砥粒により仕上げ加工を
行っておくことが好ましい。
【0015】前記エッチング処理により、フラットパネ
ルディスプレイ用ガラス基板の曲げ強度を支配する端面
に存在する深い傷を除去できる。前記エッチング処理の
エッチング深さは、好ましくは15μm以上である。1
5μm未満では、端面に存在する深い傷の除去が不充分
となり、機械的強度の改善効果が低下するおそれがあ
る。
【0016】端面を被覆する保護膜の硬さは、鉛筆引っ
かき値5H以上である。4H以下であると、保護膜被覆
後のフラットパネルディスク用ガラス基板の取り扱い等
にともなって発生する傷が保護膜を貫通して端面に達し
やすくなり、機械的強度の改善効果が低下する。なお、
前記鉛筆引っかき値は、JIS K 5400の8.
4.2(手かき法)に準じて鉛筆のしんで保護膜を引っ
かいて調べ、鉛筆の濃度記号で表わしたものである。
【0017】前記保護膜としては、ゾルゲル法によって
形成されたシリカ層等種々のものを使用できるが、ポリ
シラザンを含む被覆組成物(以下、硬化性被覆組成物と
いう。)の硬化物であるシリカ層を使用することが好ま
しい。
【0018】前記硬化性被覆組成物は、ポリシラザン以
外に通常は溶剤を含む。また、溶剤以外に触媒やその他
の添加剤を含んでもよい。ポリシラザンは、(−Si−
N−)の単位を2以上有する重合体であり、この化学式
においてSi原子(4価)の残りの2つの結合手、N原
子(3価)の残りの1つの結合手には、それぞれH原子
や有機基(アルキル基など)が結合している。また、前
記繰り返し単位のみからなる線状構造の重合体ばかりで
なく、前記Si原子の残りの2つの結合手の一方または
両方と前記窒素原子の結合手とが結合して環状構造が形
成されていてもよい。重合体は環状構造のみの繰り返し
からなっていてもよく、一部に環状構造を有する線状の
重合体であってもよい。
【0019】これらポリシラザンについては例えば特開
平9−31333やそこで引用されている文献に記載さ
れているようなポリシラザンがあり、そのようなポリシ
ラザンを本発明におけるポリシラザンとして使用でき
る。また、特開平9−31333やそこで引用されてい
る文献に記載されているような変性ポリシラザンもまた
本発明におけるポリシラザンとして使用できる。
【0020】ポリシラザンは酸素存在下で分解しN原子
がO原子に置換してシリカが形成される。ポリシラザン
から形成されるシリカは加水分解性シラン化合物から形
成されるシリカに比較してより緻密なシリカが形成され
る。例えば、ペルヒドロポリシラザンから形成されたシ
リカは、4官能性の加水分解性シラン化合物(例えばテ
トラアルコキシシラン)から形成されたシリカに比較し
てより緻密であり耐摩耗性等の表面特性が優れている。
【0021】ポリシラザンとしては実質的に有機基を含
まないポリシラザン(ペルヒドロポリシラザン)、アル
コキシ基などの加水分解性基がSi原子に結合したポリ
シラザン、Si原子やN原子にアルキル基などの非加水
分解性基が結合しているポリシラザン(以下、非加水分
解性基タイプポリシラザンという。)などがある。
【0022】ポリシラザンは、鎖状、環状もしくは架橋
構造を有する重合体、または分子内にこれらの複数の構
造の混合物からなる。ポリシラザンの分子量としては数
平均分子量で200〜5万であるものが好ましい。数平
均分子量が200未満では焼成しても均一な保護膜が得
にくい。また、数平均分子量が5万超では溶剤に溶解し
がたくなり、また前記硬化性被覆組成物が粘稠になるお
それがあることより、好ましくない。
【0023】ポリシラザンを溶解する溶剤としては脂肪
族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化
水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、脂肪族エーテル、
脂環式エーテル等のエーテル類が使用できる。具体的に
は、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、メチルペンタ
ン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタ
ン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素、塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム、塩化エ
チレン、塩化エチリデン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素、エチルエーテル、
イソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、ブチル
エーテル、ジオキサン、ジメチルジオキサン、テトラヒ
ドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル類などが
ある。
【0024】これらの溶剤を使用する場合、ポリシラザ
ンの溶解度や溶剤の蒸発速度を調節するために複数の種
類の溶剤を混合してもよい。溶剤の使用量は採用される
塗工方法およびポリシラザンの構造や平均分子量などに
よって異なるが、固形分濃度で0. 5〜80重量%の範
囲で調製することが好ましい。
【0025】ポリシラザンの焼成温度を低下させるため
に通常は触媒が使用される。触媒の種類や量により低温
で焼成でき、場合によっては室温での硬化が可能とな
る。また、焼成を行う雰囲気としては空気中などの酸素
の存在する雰囲気であることが好ましい。ポリシラザン
の焼成によりそのN原子がO原子に置換しシリカが生成
する。充分な酸素の存在する雰囲気中で焼成することに
より緻密なシリカの層が形成される。また、水や水蒸気
による処理も低温での硬化に有用である(特開平7−2
23867参照)。
【0026】触媒としては、より低温でポリシラザンを
硬化させうる触媒を用いることが好ましい。そのような
触媒としては、例えば、金、銀、パラジウム、白金、ニ
ッケルなどの金属の微粒子からなる金属触媒(特開平7
−196986参照)、アミン類や酸類(特開平9−3
1333参照)がある。アミン類としては、例えば、ア
ルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミ
ン、アリールアミン、ジアリールアミン、環状アミンな
どがある。酸類としては、例えば酢酸などの有機酸や塩
酸などの無機酸がある。
【0027】金属触媒の微粒子の粒径は0. 1μmより
小さいことが好ましく、さらに硬化物の透明性を確保す
るためには0. 05μmよりも小さいことが好ましい。
加えて、粒径が小さくなるに従い比表面積が増大し触媒
能が増大することより触媒性能向上の面でもより小さい
粒径の触媒を使用することが好ましい。アミン類や酸類
はポリシラザン溶液に配合でき、またアミン類や酸類の
溶液(水溶液を含む)やそれらの蒸気(水溶液からの蒸
気を含む)をポリシラザンに接触させることで硬化を促
進させうる。
【0028】ポリシラザンに触媒を配合して使用する場
合、触媒の配合量としてはポリシラザン100重量部に
対して0. 01〜10重量部、より好ましくは0. 05
〜5重量部である。配合量が0. 01重量部未満では充
分な触媒効果が期待できず、10重量部超では触媒同士
の凝集が起こりやすくなり、透明性を損なうおそれがあ
るために好ましくない。
【0029】また、前記硬化性被覆組成物には必要に応
じて紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤などの安定
剤、レベリング剤、消泡剤、増粘剤、沈降防止剤、分散
剤、帯電防止剤などの界面活性剤類を適宜配合して用い
てもよい。
【0030】前記硬化性被覆組成物を用いて形成される
保護膜の厚さは0.05〜10μmであることが好まし
い。10μm超では、耐擦傷性の表面特性のそれ以上の
向上が期待できないうえ、層が脆くなりフラットパネル
ディスプレイ用ガラス基板のわずかな変形によってもこ
の層にクラックなどが生じやすくなる。また、0.05
μm未満では、この耐擦傷性が充分発現できないおそれ
がある。前記硬化性被覆組成物を用いて形成される保護
膜のより好ましい厚さは0.1〜4μmである。
【0031】本発明のフラットパネルディスプレイ用ガ
ラス基板の製造方法は、ガラス基板に前記エッチング処
理を行い、次いで端面を鉛筆引っかき値5H以上である
硬さを有する保護膜で被覆することを特徴とする。
【0032】保護膜の被覆方法は、端面を被覆できるも
のであれば限定されない。ゾルゲル法、その他のウエッ
トコーティング方法、スパッタ法等のドライコーティン
グ方法、ディッピング法等を使用できるが、その具体的
塗布方法としては、刷毛塗り法、フェルト塗布法、ロー
ルコート法等を含む塗布法の使用が簡便で好ましい。こ
こでいうウエットコーティング法は、塗布等によりコー
ティングしたウエットコーティング膜の焼成・乾燥まで
を含む。
【0033】本発明においてガラス基板の端面に保護膜
を形成する際、たとえば端面にフェルト塗布法を用いて
保護膜形成液を塗布した場合、端面から回りこんで主表
面の周辺部にも余剰の保護膜が形成されたり、あるいは
ディッピング法による場合には主表面の全面にも保護膜
が形成される。したがって、本発明においては主表面全
体の平坦化のため主表面を研磨し余剰の保護膜を除去し
たり、あるいは全面に形成された保護膜の表面の平坦化
のための研磨処理を施してもよい。なお、ガラス基板の
主表面の全面に均一に平坦な保護膜が形成されている場
合は、前記研磨処理を施さなくてもよい。
【0034】ガラス基板の主表面の保護膜の除去のため
の研磨方法としては、ガラス基板表面の平坦化の通常の
研磨方法が使用できる。本発明のフラットパネルディス
プレイ用ガラス基板に使用できるガラスの組成は特に限
定されない。
【0035】
【実施例】[実施例1]重量%で表示した組成がSiO
2 :56%、B23 :6%、Al23 :11%、F
23 :0.05%、Na2 O:0.1%、MgO:
2%、CaO:3%、BaO:15%、SrO:6.5
%である、厚さ0.7mmのLCD用のガラス素板を用
意した。
【0036】前記ガラス素板を、長辺650mm、短辺
550mmに切断してガラス基板とし、端面を#500
メッシュのダイヤモンド砥石を用いて面取り・仕上げ研
磨を行った。次に、フッ酸と硫酸をそれぞれ5%含むフ
ツ硫酸液中に15分間浸漬し、エッチング深さ約20μ
mのエッチング処理を行った。
【0037】エッチング処理を行ったガラス基板の主と
して端面に、数平均分子量が1000であり触媒を含有
する非加水分解性基タイプポリシラザン(東燃株式会社
製商品名「L701」)のキシレン溶液(固形分濃度2
0重量%)を刷毛塗りした。この後、50〜60℃で1
0〜20分間、恒温槽で乾燥させた後、400℃で1時
間電気炉にて焼成した。これによって形成された被膜の
厚さは、場所によってばらつきがあるが2〜3μmであ
った。
【0038】この後、この被膜付ガラス基板の主表面の
表裏2面の内、LCD製造工程で成膜される片面のみ
を、砥粒として平均粒径2μmの酸化セリウムを含む研
磨液を用いてポリッシュ研磨を行った。この際、端面か
らはみ出した被膜も同時に除去された。
【0039】以上のようにして得られた、端面が被膜で
被覆されたLCD用ガラス基板の端面の鉛筆引っかき値
をJIS K 5400の8.4.2(手かき法)に準
じて調べた結果、8Hであった。
【0040】[実施例2]重量%で表示した組成がSi
2 :59.4%、Al23 :7.1%、MgO:
3.2%、CaO:5.2%、BaO:3.6%、Sr
O:7.2%、Na2 O:3.5%、K2 O:7.6
%、ZrO2 :3.1%である、厚さ2.8mmのPD
用のガラス素板を用意した。
【0041】前記ガラス素板を、長辺1050mm、短
辺650mmに切断してガラス基板とし、端面を#50
0メッシュのダイヤモンド砥石を用いて面取り・仕上げ
研磨を行った。次に、フッ酸と硫酸をそれぞれ5%含む
フツ硫酸液中に20分間浸漬し、エッチング深さ約25
μmのエッチング処理を行った。
【0042】エッチング処理を行ったガラス基板の主と
して端面に、数平均分子量が1000であり触媒を含有
する非加水分解性基タイプポリシラザン(東燃株式会社
製商品名「L701」)のキシレン溶液(固形分濃度2
0重量%)を刷毛塗りした。この後、50〜60℃で1
0〜15分間、恒温槽で乾燥させた後、PD製造工程に
おけるガラス基板の収縮を低減するための前熱処理(最
高温度600℃、処理時間6時間)を行った。これによ
って形成された被膜の厚さは、場所によってばらつきが
あるが2〜3μmであった。
【0043】以上のようにして得られた、端面が被膜で
被覆されたPD用ガラス基板の端面の鉛筆引っかき値を
JIS K 5400の8.4.2(手かき法)に準じ
て調べた結果、8Hであった。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、化学強化を必ずしも必
要とせず、ガラス基板の機械的強度に大きく影響を与え
る端面の傷をエッチングにより可及的に除去し、さらに
その端面に強固に保護膜を被着させるという方法によ
り、高強度のフラットパネルディスプレイ用ガラス基板
およびその製造方法を提供できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フラットパネルディスプレイ用ガラス基板
    であって、該ガラス基板はエッチング処理されており、
    かつエッチング処理された端面が、鉛筆引っかき値5H
    以上である硬さを有する保護膜により被覆されているフ
    ラットパネルディスプレイ用ガラス基板。
  2. 【請求項2】保護膜が、ポリシラザンを含む被覆組成物
    の硬化物であるシリカ層である請求項1記載のフラット
    パネルディスプレイ用ガラス基板。
  3. 【請求項3】ガラス基板をエッチング処理し、次いでエ
    ッチング処理されたガラス基板の端面を鉛筆引っかき値
    5H以上である硬さを有する保護膜で被覆するフラット
    パネルディスプレイ用ガラス基板の製造方法。
  4. 【請求項4】エッチング処理されたガラス基板の少なく
    とも端面を鉛筆引っかき値5H以上である硬さを有する
    保護膜で被覆し、次に、保護膜を形成されたガラス基板
    の端面を除く少なくとも一方の主表面を研磨し、ガラス
    基板の主表面の保護膜を除去する、請求項3記載のフラ
    ットパネルディスプレイ用ガラス基板の製造方法。
  5. 【請求項5】エッチング処理されたガラス基板の少なく
    とも端面にポリシラザンを含む被覆組成物を塗布し、加
    熱硬化させて鉛筆引っかき値5H以上である硬さを有す
    る保護膜を形成し、次に、端面に保護膜を形成されたガ
    ラス基板の端面を除く少なくとも一方の主表面を研磨
    し、ガラス基板の該主表面の保護膜を除去する、請求項
    4記載のフラットパネルディスプレイ用ガラス基板の製
    造方法。
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