JPWO2015083792A1 - ガスクロマトグラフ及びそのバリデーション方法 - Google Patents

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Abstract

試料ガスに含まれる測定対象成分が未知であっても、当該測定対象成分の濃度を簡便に測定するために、試料ガスを通過させて該試料ガスに含まれる各種測定対象成分を分離するカラム10と、該カラム10を通過した試料ガスに含まれる測定対象成分を、1分子に含まれる基準元素の数が既知の所定の誘導体に変換する変換部20と、誘導体の濃度を測定する濃度測定部30と、測定対象成分1分子に含まれる基準元素の数を取得する基準元素数取得部50と、誘導体1分子に含まれる基準元素の数、測定対象成分1分子に含まれる基準元素の数及び前記誘導体の濃度に基づいて試料ガスに含まれる測定対象成分の濃度を算定する濃度算定部40とを具備するようにした。

Description

本発明は、カラムに試料ガスを通過させて各測定対象成分に分離し、さらに測定対象成分を酸化・還元反応させて例えばメタン置換し、該メタンの濃度に基づいて試料ガスに含まれる前記各測定対象成分の濃度を測定する、いわゆるポストカラム反応ガスクロマトグラフ及びそのバリデーション方法に関するものである。
従来、この種の反応ガスクロマトグラフを用いて、例えば内燃機関の排ガスや光化学スモッグに含まれる各種有機化合物の成分濃度を測定することが行われている(非特許文献1)。より具体的には、下式に示すように、試料ガスに含まれる有機化合物を、酸化触媒を有した酸化反応部において酸化ガス(酸素)と反応させて二酸化炭素と水に分解し、さらにその二酸化炭素を、還元触媒を有した還元反応部において還元ガス(水素)と還元反応させてメタンに変換する。
酸化反応部・・・C+(x+y/4−z/2)O→xCO+(2/y−z)H
還元反応部・・・xCO+4xH→xCH+2xH
その後、前記反応によって生成されたメタン濃度を、例えばFIDによって測定し、そのメタン濃度を前記有機化合物の1分子に含まれる炭素数xで割ることによって、試料ガスに含まれる該有機化合物の濃度を測定する。
したがって、ポストカラム反応ガスクロマトグラフを用いる場合には、測定対象成分の1分子に含まれる基準元素(ここでは炭素)数xの情報が必要であり、言い換えれば、この炭素数xをユーザーが予め把握している必要がある。
しかしながら、測定対象成分が未知の場合、該測定対象成分の炭素数xをユーザが把握するためには、別装置を用いたり別途調査したりする必要があり、この作業に多大な時間と労力を費やさなければならない。
産総研 TODAY Vol.7(2007) No.1「揮発性有機化合物の定量技術」
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、ガスクロマトグラフにおいて、試料ガスに含まれる測定対象成分が未知であっても、当該測定対象成分の濃度を簡便に測定できるようにすることをその主たる所期課題としたものである。
すなわち、本発明に係るガスクロマトグラフは、試料ガスを通過させて該試料ガスに含まれる各種測定対象成分を分離するカラムと、該カラムを通過した試料ガスに含まれる前記測定対象成分を、1分子に含まれる基準元素の数が既知の所定の誘導体に変換する変換部と、前記誘導体の濃度を測定する濃度測定部と、前記測定対象成分1分子に含まれる前記基準元素の数を取得する基準元素数取得部と、前記誘導体1分子に含まれる基準元素の数、前記測定対象成分1分子に含まれる前記基準元素の数及び前記誘導体の濃度に基づいて前記試料ガスに含まれる測定対象成分の濃度を算定する濃度算定部とを具備することを特徴とするものである。
このようなものであれば、測定対象成分が未知の試料であっても、基準元素数取得部が、この測定対象成分1分子に含まれる基準元素の数を取得するので、従来のように前記基準元素の数を予め把握すべく別装置を用いたり別途調査したりする必要がなく、その分の時間や労力を軽減することができ、測定対象成分の濃度を簡便に測定することが可能になる。
濃度測定部として水素炎イオン化検出器(FID)を具備するものを用いたときの実施態様としては、前記基準元素数取得部が、前記測定対象成分がカラムを通過する時間に基づいて、前記測定対象成分1分子に含まれる前記基準元素の数を取得するものが好ましい。
これらならば、FIDの出力に基づいてリテンションタイムを算出し、このリテンションタイムから測定対象成分1分子に含まれる基準元素の数を特定することができるので、前記基準元素の数を把握するために、わざわざ専用の装置を設ける必要がなく、測定対象成分の濃度をより簡便に測定することができる。
前記基準元素数取得部が、前記カラムに接続されて該カラムを通過した試料ガスに含まれる測定対象成分の質量を分析する質量分析部と、前記質量分析部で分析された測定対象成分の質量から該測定対象成分1分子に含まれる前記基準元素の数を算出する基準元素数算出部とを具備するものが好ましい。
これらならば、カラムの温度や試料ガスの温度等に影響されることなく、測定対象成分の質量から該測定対象成分1分子に含まれる基準元素の数を精度良く把握することができ、測定対象成分の濃度を簡便に測定するとともに、測定精度を向上させることができる。
本発明の効果が顕著に現れる実施態様としては、前記基準元素が炭素であり、前記測定対象成分が有機化合物であり、前記誘導体がメタンであり、前記濃度測定部がFIDを具備したものが挙げられる。
また、このような構成のガスクロマトグラフの好適なバリデーション方法としては、互いに基準元素数が異なる複数の既知の測定対象成分を用いて、同一濃度にしたときの各測定対象成分から得られる前記誘導体の濃度と、対応する測定対象成分の炭素数との関係を表す検量線を作成する検量線作成ステップと、前記検量線作成ステップで用いなかった別の測定対象成分を用いた場合の、誘導体の濃度と当該測定対象成分の炭素数との関係が、前記検量線上にあるか否かによって当該ガスクロマトグラフのバリデーションを行うバリデーションステップとを有するものが挙げられることができる。
前記基準元素が炭素であり、前記誘導体がメタンである場合において、前記検量線作成ステップにおいてはアルカンを測定対象成分として用い、前記バリデーションステップにおいては前記アルカンよりも吸着性の強い有機化合物を測定対象成分として用いるものが好ましい。
このようなものであれば、試料ガスに含まれる種々の有機化合物に対して、有機化合物の有する吸着性がどの程度の強さまでであれば、その測定に信頼性があるかを予め把握することができ、測定に無駄な時間や労力を費やすことを未然に防ぐことができる。
このように構成した本発明によれば、試料ガスに含まれる測定対象成分が未知であっても、当該測定対象成分の濃度を簡便に測定することができる。
第1実施形態におけるガスクロマトグラフの概略構成図。 同実施形態における基準元素数取得部の機能を示す機能ブロック図。 第2実施形態におけるガスクロマトグラフの概略構成図。 第3実施形態におけるバリデーション方法を説明するグラフ。 第3実施形態におけるバリデーション方法を説明するフローチャート。
100・・・反応ガスクロマトグラフ
10 ・・・カラム
20 ・・・変換部
21 ・・・酸化反応部
22 ・・・還元反応部
30 ・・・濃度測定部
40 ・・・濃度算定部
50 ・・・基準元素数取得部
51 ・・・リテンションタイム測定部
52 ・・・炭素数特定部
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
<第1実施形態>
本実施形態に係るガスクロマトグラフ(以下、反応ガスクロマトグラフと言う。)100は、自動車から排出される排ガスや光化学スモッグなど(以下、試料ガスと言う。)に含まれる各種の有機化合物(請求項で言う測定対象成分に該当する。)の濃度を測定するためのものである。
そしてこのものは、図1に示すように、試料ガスを通過させて該試料ガスに含まれる各種有機化合物を分離するカラム10と、該カラム10を通過した試料ガスに含まれる前記有機化合物を、その1分子に含まれる基準元素(ここでは炭素C)の数が既知の所定の誘導体(ここではメタンCH)に変換する変換部20と、前記CHの濃度を測定する濃度測定部30と、前記CH1分子に含まれるCの数、前記有機化合物1分子に含まれるCの数及び前記CHの濃度に基づいて当該有機化合物の濃度を算定する濃度算定部40とを具備する。
以下に、その各部の構成を説明する。
カラム10は、ここではその内壁に固定相を塗布したキャピラリーカラムである。この固定相としては、適宜公知のものを使用することができる。このカラム10は、例えば所定の温度(例えば400℃)に維持されたオーブン等の恒温槽101に収容されている。
変換部20は、カラム10から導出された試料ガスに含まれる測定対象成分を酸化して中間体を生成する酸化反応部21と、該酸化反応部21を通過した試料ガスに含まれる中間体を還元する還元反応部22とからなるものである。
酸化反応部21は、ヒータによって例えば400℃に加熱された酸化反応管(図示しない)と、酸化反応管内に収容された酸化触媒とを具備するものである。
この酸化反応管には、酸化ガスである酸素及びカラム10を通過した試料ガスが、高温に保たれて導入される。そして、該試料ガス中の有機化合物Cが、酸化触媒を介して酸素によって酸化され、CO及びHOに変換されるように構成してある。酸化触媒としては、例えばパラジウム等を用いている。
すなわち、この酸化反応部21では、以下のような反応が生じる。
+(x+y/4−z/2)O→xCO+(2/y−z)H
還元反応部22は、ヒータによって例えば400℃に加熱された還元反応管(図示しない)と、還元反応管内に収容された還元触媒とを具備するものである。
この還元反応管は、前記酸化反応管と第1接続管L1を介して接続されており、酸化反応部21で有機化合物が酸化され、COに変換された試料ガス(以下、中間ガスと言う。)が前記第1接続管L1を通じて導入される。その一方で、該還元反応管には還元ガスである水素が導入されるようにしてあり、前記COが、還元触媒を介して前記水素によって還元されることにより、誘導体であるCH(メタン)に変換されるように構成してある。
すなわち、この還元反応部22では、以下のような反応が生じる。
xCO+4xH→xCH+2xH
なお、前記第1接続管L1は、加熱部(図示しない)により所定の温度(例えば120℃)に加熱されている。
濃度測定部30は、前記還元反応管と第2接続管L2を介して接続された、例えば、水素炎イオン化検出器(FID)を具備するものであり、還元反応部22で還元された中間ガス(以下、最終ガスと言う。)が、前記第2接続管L2を介して導入され、その最終ガス中の誘導体(CH)の濃度が測定される。
濃度算定部40は、CPU、メモリ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ等を備えた汎用乃至専用のコンピュータに設けられたものであり、前記メモリに記憶されたプログラムにしたがってCPUやその周辺機器が協働することにより、このコンピュータが濃度算定部40として機能する。
この濃度算定部40は、前記濃度測定部30で測定されたCHの濃度を、前記有機化合物(C)1分子に含まれるCの数xで割ることと等価な演算をすることによって、有機化合物(C)の濃度を算定するものである。
ところで、この実施形態に係る反応ガスクロマトグラフ100は、図1に示すように、前記有機化合物(C)1分子に含まれる前記Cの数xを自動取得する基準元素数取得部50をさらに具備しており、前記濃度算定部40は、前記有機化合物(C)1分子に含まれるCの数xを、当該基準元素数取得部50から受け取って有機化合物(C)の濃度を算定するように構成してある。
前記基準元素数取得部50は、試料ガスに含まれる測定対象成分を分析する過程で得られる分析データに基づき、該測定対象成分1分子に含まれる基準元素の数を取得するものであって、ここでは例えば、前記有機化合物がカラム10を通過する時間、すなわちリテンションタイムに基づいて、前記有機化合物1分子に含まれるCの数を取得するものである。より詳細にこの基準元素数取得部50は、図2に示すように、リテンションタイムを測定するリテンションタイム測定部51と、前記リテンションタイム測定部51で測定したリテンションタイムに対応する有機化合物を決定し、その有機化合物の1分子に含まれるCの数を特定する炭素数特定部52とを具備する。
図2を参照して、より具体的に説明する。
リテンションタイム測定部51は、FIDが各有機化合物を検出する検出タイミングに基づいてカラム10を通って分離された有機化合物のリテンションタイムを算出するものである。
炭素数特定部52は、前記コンピュータのメモリに設定されたリテンションタイムテーブルを参照して、前記リテンションタイム測定部51で測定されたリテンションタイムに対応する有機化合物を決定し、その有機化合物の1分子に含まれるCの数を特定するものである。各種有機化合物がカラム10を通過する時間は、カラム10の種類や構造、試料ガスの圧送圧力などによってそれぞれ定まるが、ここでは、予め、予想される複数種類の既知の有機化合物のリテンションタイムを測定し、その測定した各リテンションタイムを対応する有機化合物と関連付けて、前記リテンションタイムテーブルに格納してある。
しかして、このようなものであれば、有機化合物が未知の試料であっても、基準元素数取得部50が、この有機化合物1分子に含まれるCの数を取得するので、従来のように前記有機化合物1分子に含まれるCの数を予め把握すべく別装置を用いたり別途調査したりする必要がなく、その分の時間や労力を軽減することができ、有機化合物の濃度を簡便に測定することが可能になる。
また、基準元素数取得部50が、FIDにより各有機化合物を検出する検出タイミングに基づいてリテンションタイムを算出し、このリテンションタイムに基づいて有機化合物1分子に含まれるCの数を特定するので、Cの数を把握するために、わざわざ専用の装置を設ける必要がなく、有機化合物の濃度をより簡便に測定することができる。
<第2実施形態>
前記基準元素数取得部50として、以下のような構成も挙げることができる。
本実施形態では、図3に示すように、カラム10と酸化反応部21とを接続する第3接続管L3から分岐する分岐管L4が設けられている。より詳細にこの分岐管L4は、前記第3接続管L3において、酸化ガスが流れる酸化ガス配管L5よりも上流から分岐して設けられている。
しかして、本実施形態の基準元素数取得部50は、図3に示すように、前記分岐管L4に接続され、カラム10を通過し、酸化ガスが混合される前の試料ガスの一部が導入されて、該試料ガスに含まれる有機化合物の質量を分析する質量分析部53と、質量分析部53で分析された有機化合物の質量から該有機化合物1分子に含まれる基準元素(ここでは炭素C)の数を算出する基準元素算出部54とを具備する、いわゆる質量分析計である。
より具体的に説明する。
質量分析部53は、例えば、カラム10を通過して導入された試料ガスをイオン化して、有機化合物の質量を分析するものであり、本実施形態では、飛行時間型のものである。
なお、飛行時間型でなくとも良く、例えば、磁場型、四重極型、イオントラップ型、イオンサイクロトロン型等であっても良い。
基準元素算出部54は、上述したコンピュータのメモリに設定された質量テーブルを参照して、質量分析部53で測定された質量に対応する有機化合物を決定し、その有機化合物の1分子に含まれるCの数を特定するものである。ここでは、予め、予想される複数種類の既知の有機化合物1分子当りの質量と、その質量に対応する有機化合物とを関連付けて、前記質量テーブルに格納してある。
このようなものであれば、カラム10の温度や試料ガスの温度等に影響されることなく、有機化合物の質量から有機化合物1分子に含まれるCの数を容易に精度良く把握することができ、有機化合物の濃度を簡便に測定するとともに、測定精度を向上させることができる。
<第3実施形態>
この実施形態では、前記各実施形態で説明した反応ガスクロマトグラフ100のバリデーション方法(動作検証方法)を図4のグラフ及び図5のフローチャートを参照して説明する。
まず、図4に示すように、互いに基準元素(ここでは炭素C)が異なる複数の既知の有機化合物(例えば、Cx1y1z1及びCx2y2z2)を用いて、同一濃度にしたときの各有機化合物から得られるCHの濃度と、対応する有機化合物のCの数(x1及びx2)との関係を表す検量線を作成する(ステップS1)。
なお、上述したCx1y1z1及びCx2y2z2は、本実施形態ではいずれもアルカンである。
次に、ステップS1で用いなかった別の有機化合物(例えば、Cx3y3z3)を用いた場合の、CHの濃度と当該有機化合物のCの数(x3)との関係が、前記検量線上にあるか否かを判定する(ステップS2)。
なお、上述したCx3y3z3は、アルカンよりも吸着性の強い有機化合物であり、本実施形態では、例えばヒドロキシ基(−OH)を官能基として有するものである。
そして、ステップS2の判定において、Cx3y3z3を用いた場合のCHの濃度とCの数(x3)との関係が、検量線上にある場合は、−OHを官能基として有する有機化合物に対しては、測定結果に信頼性がある(正常)と判定する(ステップS3)。
また、そして、ステップS2の判定において、Cx3y3z3を用いた場合のCHの濃度とCの数(x3)との関係が、検量線上にない場合は、−OHを官能基として有する有機化合物に対しては、測定結果に信頼性がない(異常)と判定する(ステップS4)。
上述したように、例えば−OH基を有する有機化合物に対してバリデーションが終了した後は、−OH基とは異なる官能基を有する種々の有機化合物に対して次々バリデーションを行うようにする。
このようなものであれば、例えば、種々の有機化合物に対して、有機化合物の有する吸着力がどの程度の強さまでであれば測定に信頼性があるかを予め把握することができ、測定に無駄な時間や労力を費やすことを未然に防ぐことができるとともに、装置に不具合があった場合は、その異常を測定前に気づくことができる。
なお、本発明は前記各実施形態に限られるものではない。
例えば、測定対象成分は、前記各実施形態では有機化合物であったが、窒素化合物等の有機化合物以外のものであっても良い。
また、前記各実施形態の誘導体は、含まれるCの数が1であるCH(メタン)であったが、例えば含まれるCの数が2以上である成分を誘導体としても良い。この場合、濃度算定部は、誘導体の濃度を、有機化合物1分子に含まれるCに数で割るとともに、誘導体1分子に含まれるCの数を乗じることと等価な演算をすることによって、有機化合物の濃度を算定するようにすれば良い。
さらに、前記第1実施形態では、基準元素数取得部50がリテンションタイムに基づいて、有機化合物1分子に含まれるCの数を取得するものであったが、例えば、リテンションタイムインデクスに基づいて有機化合物1分子に含まれるCの数を取得するものであっても良い。
加えて、前記実施形態の反応ガスクロマトグラフは、酸化反応部と還元反応部とを具備するものであったが、酸化反応部又は還元反応部のいずれか一方のみを具備するものであっても良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明によれば、試料ガスに含まれる測定対象成分が未知であっても、当該測定対象成分の濃度を簡便に測定することができる。

Claims (6)

  1. 試料ガスを通過させて該試料ガスに含まれる各種測定対象成分を分離するカラムと、
    該カラムを通過した試料ガスに含まれる前記測定対象成分を、1分子に含まれる基準元素の数が既知の所定の誘導体に変換する変換部と、
    前記誘導体の濃度を測定する濃度測定部と、
    前記測定対象成分1分子に含まれる前記基準元素の数を取得する基準元素数取得部と、
    前記誘導体1分子に含まれる基準元素の数、前記測定対象成分1分子に含まれる前記基準元素の数及び前記誘導体の濃度に基づいて前記試料ガスに含まれる測定対象成分の濃度を算定する濃度算定部とを具備することを特徴とするガスクロマトグラフ。
  2. 前記基準元素数取得部が、前記測定対象成分がカラムを通過する時間に基づいて、前記測定対象成分1分子に含まれる前記基準元素の数を取得するものである請求項1記載のガスクロマトグラフ。
  3. 前記基準元素数取得部が、前記カラムに接続されて該カラムを通過した試料ガスに含まれる測定対象成分の質量を分析する質量分析部と、前記質量分析部で分析された測定対象成分の質量から該測定対象成分1分子に含まれる前記基準元素の数を算出する基準元素数算出部とを具備するものである請求項1記載のガスクロマトグラフ。
  4. 前記基準元素が炭素であり、前記測定対象成分が有機化合物であり、前記誘導体がメタンであり、前記濃度測定部がFIDを具備したものである請求項1記載のガスクロマトグラフ。
  5. 試料ガスを通過させて該試料ガスに含まれる各種測定対象成分を分離するカラムと、
    該カラムを通過した試料ガスに含まれる前記測定対象成分を、1分子に含まれる基準元素の数が既知の所定の誘導体に変換する変換部と、
    前記誘導体の濃度を測定する濃度測定部と、
    前記誘導体1分子に含まれる基準元素の数、前記測定対象成分1分子に含まれる前記基準元素の数及び前記誘導体の濃度に基づいて前記試料ガスに含まれる測定対象成分の濃度を算定する濃度算定部とを具備することを特徴とするガスクロマトグラフのバリデーション方法であって、
    互いに基準元素数が異なる複数の既知の測定対象成分を用いて、同一濃度にしたときの各測定対象成分から得られる前記誘導体の濃度と、対応する測定対象成分の炭素数との関係を表す検量線を作成する検量線作成ステップと、
    前記検量線作成ステップで用いなかった別の測定対象成分を用いた場合の、誘導体の濃度と当該測定対象成分の炭素数との関係が、前記検量線上にあるか否かによって当該ガスクロマトグラフのバリデーションを行うバリデーションステップとを有することを特徴とするガスクロマトグラフのバリデーション方法。
  6. 前記基準元素が炭素であり、前記誘導体がメタンである場合において、
    前記検量線作成ステップにおいてはアルカンを測定対象成分として用い、前記バリデーションステップにおいては前記アルカンよりも吸着性の強い有機化合物を測定対象成分として用いる請求項5記載のガスクロマトグラフのバリデーション方法。
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