JPWO2015068672A1 - 半導体用濡れ剤及び研磨用組成物 - Google Patents

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Abstract

N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位を50〜100mol%有し、実質的にカチオン性基を含まない水溶性高分子を含有する半導体用濡れ剤とする。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2013年11月8日に出願された日本国特許出願である特願2013−231752の関連出願であり、この日本出願に基づく優先権を主張するものであり、この日本出願に記載された全ての内容を参照により本明細書に組み込まれたものとする。
本発明は、半導体用濡れ剤及び研磨用組成物に関し、さらに詳しくは、シリコンウェーハの仕上げ研磨等に用いられる半導体用濡れ剤及び研磨用組成物に関する。
パソコン及び携帯電話等の情報通信機器、並びに、デジタルカメラ及びテレビ等のデジタル家電製品では、シリコンウェーハを基板とする半導体デバイスが広く用いられている。近年の半導体チップの高集積化、大容量化に伴い、半導体デバイスの加工精度は微細化の一途をたどっており、デバイス形成前のウェーハに対しては、その平滑性、及びキズ等の欠陥を有さないいわゆる無傷性の要求がますます厳しいものとなっている。
ウェーハの平滑化技術としては、CMP(ケミカルメカニカルポリッシング:化学機械研磨)と呼ばれる研磨プロセスがよく用いられている。CMPによる平滑化処理では、微細な砥粒と塩基性化合物を含有した研磨用組成物が使用される。この研磨用組成物を研磨パッド表面に供給しながら、圧接した研磨パッドと被研磨物であるウェーハとを相対移動させて表面を研磨する。このとき、砥粒によるメカニカル研磨と、塩基性化合物によるケミカル研磨とが同時に進行することにより、広範囲にわたりウェーハ表面を高精度に平滑化することができる。
一般に、CMPによるウェーハ研磨では、3〜4段階の研磨を行うことにより、高精度の平滑化を実現している。第1段階および第2段階に行う1次研磨および2次研磨では、表面の平滑化を主な目的としていることから、研磨速度が重要視される傾向がある。これに対し、第3段階または第4段階の仕上げ研磨では、ウェーハ表面のヘイズ及びCOP(Crystal Originated Particles;結晶欠陥)の抑制、更には凝集した研磨砥粒、研磨パッド屑、研磨により除去されたシリコン粉といったいわゆるパーティクルの付着による汚染防止などについても重要視される。
上記仕上げ研磨に使用される研磨用組成物としては、研磨用組成物中に水溶性高分子化合物を添加する方法が有効であることが知られている。特許文献1には、分子量10万以上の水溶解性の高分子化合物及び水溶解性の塩類等を含有してなる研磨用組成物が開示されている。また、特許文献2には、特定のポリアクリルアミド誘導体を含む研磨用組成物が示されている。さらに、特許文献3には、水溶性高分子化合物を含む研磨用組成物が記載され、該水溶性高分子化合物として、セルロース誘導体又はポリビニルアルコールを用いることができる旨が記載されている。
特開平2−158684号公報 特許第4915736号公報 特開平11−116942号公報
しかし、特許文献1に記載の発明では、用いられる水溶解性高分子化合物のウェーハ表面への吸着性が十分ではなく、仕上げ研磨後のウェーハ表面のヘイズ及びCOPが満足できるものではなかった。また、研磨性向上の目的で添加される水溶解性の塩類もシリカ砥粒の分散性の観点からは好ましくないものであった。シリカ砥粒の分散性が不十分な場合、仕上げ研磨後のウェーハ表面の表面粗さが大きくなり、さらにはスクラッチ傷が発生するなどの問題が起こり易くなる傾向がある。
また、特許文献2では、ポリアクリルアミド誘導体の具体例として実施例においてN,N−ジメチルアクリルアミドの単独重合体が開示されるのみであるが、研磨砥粒の分散性が十分ではないものであった。このため、仕上げ研磨後のウェーハ表面の平滑性が不十分であったり、スクラッチ傷が発生する等の問題が生じ易くなる。
特許文献3に記載のセルロース誘導体又はポリビニルアルコールも同様にウェーハ表面に対する吸着性は十分なものではなかった。加えて、特許文献2の実施例では、具体的な水溶性高分子化合物としてヒドロキシエチルセルロースを用いた実験例が開示されているが、天然物由来の化合物であるために品質のばらつきが大きいという問題もあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、シリコンウェーハの表面研磨において、ウェーハ表面を高精度に平滑化し、COPの抑制に有効な半導体用濡れ剤及び研磨用組成物を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明者らは、N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位を主体とし、実質的にカチオン性基を有さない水溶性高分子を含む半導体用濡れ剤を用いることにより、研磨後のウェーハ表面の平滑化及びCOP抑制に効果を奏することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下の通りである。
〔1〕N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位を50〜100mol%有し、実質的にカチオン性基を含まない水溶性高分子を含有する半導体用濡れ剤。
〔2〕前記N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位が100mol%である前記〔1〕に記載の半導体用濡れ剤。
〔3〕前記水溶性高分子の数平均分子量が、1,000〜300,000の範囲であることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の半導体用濡れ剤。
〔4〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の水溶性高分子の製造方法であって、重合開始剤としてノニオン性及び/又はアニオン性の重合開始剤を使用し、N−(メタ)アクリロイルモルホリン50〜100mol%およびその他の単量体0〜50mol%をラジカル重合することを特徴とする水溶性重合体の製造方法。
〔5〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の半導体用濡れ剤、水、砥粒及びアルカリ化合物を含んでなることを特徴とする研磨用組成物。
〔6〕N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位を50〜100mol%有し、実質的にカチオン性基を含まない水溶性高分子を用いて、シリコンウェーハを研磨する方法。
本発明の半導体用濡れ剤は、研磨後のウェーハ表面への吸着性に優れるものである。このため、該半導体用濡れ剤を含む研磨用組成物を用いることにより、研磨後のウェーハ表面の平滑性を高め、かつ、耐エッチング性に優れることからCOPを抑制することが可能となる。さらに、シリカの分散性も良好であることから、凝集したシリカ砥粒による擦傷や表面荒れも少なく、無傷性に優れたウェーハ表面を得ることができる。
以下、本開示の代表的かつ非限定的な具体例について、詳細に説明する。この詳細な説明は、本発明の好ましい例を実施するための詳細を当業者に示すことを単純に意図しており、本開示の範囲を限定することを意図したものではない。また、以下に開示される追加的な特徴ならびに発明は、さらに改善された半導体用濡れ剤及び研磨用組成物を提供するために、他の特徴や発明とは別に、又は共に用いることができる。
また、以下の詳細な説明で開示される特徴や工程の組み合わせは、最も広い意味において本開示を実施する際に必須のものではなく、特に本開示の代表的な具体例を説明するためにのみ記載されるものである。さらに、上記及び下記の代表的な具体例の様々な特徴、ならびに、独立及び従属クレームに記載されるものの様々な特徴は、本開示の追加的かつ有用な実施形態を提供するにあたって、ここに記載される具体例のとおりに、あるいは列挙された順番のとおりに組合せなければならないものではない。
本明細書及び/又はクレームに記載された全ての特徴は、実施例及び/又はクレームに記載された特徴の構成とは別に、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、個別に、かつ互いに独立して開示されることを意図するものである。さらに、全ての数値範囲及びグループ又は集団に関する記載は、出願当初の開示ならびにクレームされた特定事項に対する限定として、それらの中間の構成を開示する意図を持ってなされている。
以下、本発明を詳しく説明する。尚、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートを意味する。また、「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基及びメタクリロイル基を意味する。
<水溶性高分子>
本発明の半導体用濡れ剤は、N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位を50〜100mol%有し、実質的にカチオン性基を含まない水溶性高分子を含有する。N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位は、70〜100mol%の範囲であることが好ましく、90〜100mol%の範囲であることがより好ましく、100mol%が最も好ましい。
N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位は、ウェーハ表面への吸着性が良好であり、かつ、耐加水分解性にも優れる。このため、前記構造単位を主体とする水溶性高分子を含有する半導体用濡れ剤は、アルカリ化合物等とともに研磨用組成物を形成した場合にも優れた耐アルカリ性を示し、また、当該研磨用組成物は良好な耐エッチング性を発揮する。
本発明では、N−(メタ)アクリロイルモルホリン以外に、これと共重合可能なその他の単量体を用いても良い。その他の単量体は特に限定されるものではないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸及びフマル酸等の不飽和酸並びにこれらのアルキルエステル類;無水マレイン酸等の不飽和酸無水物;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩類等のスルホン酸基含有単量体;メチル(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、n−プロピル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、n−ブチル(メタ)アクリルアミド及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド等のN−アルキル(メタ)アクリルアミド;メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、エチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(ジ)アルキルアミノアルキルアミド類;メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の(ジ)アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;スチレン、ビニルトルエン及びビニルキシレン等の芳香族ビニル化合物;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル及びn−デシルビニルエーテル等の炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルビニルエーテル類;ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピパリン酸ビニル及びバーサチック酸ビニル等のビニルエステル化合物;エチレン、プロピレン、ブチレン等のα―オレフィン類等が挙げられ、これらの内の1種又は2種以上を用いることができる。
水溶性高分子におけるこれらの単量体の使用量は、0〜50mol%の範囲であり、0〜30mol%の範囲が好ましく、0〜10mol%の範囲がより好ましい。その他の単量体の使用量が50mol%を超えると、前記N−(メタ)アクリロイルモルホリンの使用量が50mol%未満となるため、ウェーハへの吸着性が十分でなく、本発明の半導体用濡れ剤の効果が得られない場合がある。
本発明の水溶性高分子は、実質的にカチオン性基を含まないものである。カチオン性基は4級アンモニウム塩基等のカチオン性基を有する単量体又は開始剤等により導入されるため、本発明において「実質的にカチオン性基を含まない」とは、これらの成分を原料として使用していないことを意味する。
水溶性高分子の数平均分子量(Mn)は、1,000〜300,000の範囲であることが好ましく、より好ましくは1,500〜150,000の範囲であり、さらに好ましくは2,000〜100,000の範囲である。数平均分子量(Mn)が1,000以上であれば、ウェーハの濡れ性が十分確保され、300,000以下であれば、研磨砥粒の分散性を確保することができる。なお、数平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、例えば、HLC−8220、東ソー製)を用いて、ポリスチレン換算により測定できる。
また、水溶性高分子の分子量分布(PDI)は狭い方が好ましい。具体的には、重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除した値が4.0以下であることが好ましく、3.5以下であることがより好ましく、3.0以下であることがさらに好ましい。分子量分布(PDI)が4.0以下であれば、十分な濡れ性を示し、かつ、高分子量体に起因する(シリカ)砥粒の分散性悪化も回避することができる。
<水溶性高分子の製造方法>
本発明における水溶性高分子は、重合溶媒中、重合開始剤としてノニオン性及び/又はアニオン性の重合開始剤を使用し、N−(メタ)アクリロイルモルホリン50〜100mol%及びその他の単量体0〜50mol%をラジカル重合することにより得ることができる。
重合方法は特に制限されるものではないが、水溶性高分子を均一な状態で得ることができる点で、溶液重合法が好ましい。溶液重合の際の重合溶媒は、水、又は、水及び有機溶剤からなる混合溶媒を用いることができる。前記有機溶剤としては、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン及びメチルエチルケトン等が挙げられ、これらの内の1種、又は2種以上を併用して用いてもよい。上記の内でも、水を重合溶媒とする水溶液重合法を採用することが好ましい。
また、重合の際にはノニオン性及び/又はアニオン性の重合開始剤であれば公知のものを使用することができるが、特にラジカル重合開始剤が好ましく用いられる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、過酸化水素等の水溶性過酸化物、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類等の油溶性の過酸化物、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]及び4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸等の水溶性アゾ化合物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等の油溶性アゾ化合物等が挙げられる。
前記ラジカル重合開始剤は1種類のみ使用しても又は2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合開始剤の中でも、重合反応の制御が行い易い点から過硫酸塩類や水溶性アゾ化合物が好ましく、特に好ましくは水溶性アゾ化合物である。
ラジカル重合開始剤の使用割合は特に制限されないが、水溶性高分子全体を構成する全単量体の合計重量に基づいて、0.1〜10質量%の割合で使用することが好ましく、0.1〜5質量%の割合がより好ましく、0.2〜3質量%の割合がさらに好ましい。
水溶性重合体の重合は、必要に応じて連鎖移動剤の存在下で実施しても良い。連鎖移動剤を使用することにより、水溶性高分子の分子量を適度に調整することができる。
連鎖移動剤は公知のものを使用することができ、具体的には、エタンチオール、1−プロパンチオール、2−プロパンチオール、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−ヘキサンチオール、2−ヘキサンチオール、2−メチルヘプタン−2−チオール、2−ブチルブタン−1−チオール、1,1−ジメチル−1−ペンタンチオール、1−オクタンチオール、2−オクタンチオール、1−デカンチオール、3−デカンチオール、1−ウンデカンチオール、1−ドデカンチオール、2−ドデカンチオール、1−トリデカンチオール、1−テトラデカンチオール、3−メチル−3−ウンデカンチオール、5−エチル−5−デカンチオール、tert−テトラデカンチオール、1−ヘキサデカンチオール、1−ヘプタデカンチオール及び1−オクタデカンチオール等の炭素数2〜20のアルキル基を有するアルキルチオール化合物の他、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトエタノール等が挙げられ、これらの内の1種又は2種以上を用いることができる。
連鎖移動剤の中でも、ウェーハへの吸着性が良好となる点から炭素数2〜20のアルキル基を有するアルキルチオール化合物が好ましく、炭素数4〜20のアルキル基を有するものがより好ましく、炭素数6〜20のアルキル基を有するものがさらに好ましい。
連鎖移動剤を用いる際、その好ましい使用量は、全単量体の量に対して0.1〜10質量%であり、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。
重合時における反応温度としては、30〜100℃が好ましく、40〜90℃がより好ましく、50〜80℃がさらに好ましい。
<半導体用濡れ剤>
本発明の半導体用濡れ剤は、前記水溶性高分子及び水を含んでなる。水は、濡れ剤としての効果を損なわないよう、純度の高いものを用いることが好ましい。具体的には、イオン交換樹脂により不純物イオンを除去した後、濾過により異物を除去した純水若しくは超純水、又は、蒸留水を使用することが好ましい。濡れ剤には、この他に、水との混和性が高いアルコール及びケトン類等の有機溶剤等を含んでいてもよい。
半導体用濡れ剤中の水溶性高分子の割合は、水溶液として扱いやすい粘度であれば特に限定されないが、1〜50質量%の範囲が好ましく、3〜40質量%の範囲がより好ましく、5〜30質量%の範囲がさらに好ましい。
本発明における水溶性高分子は、ウェーハ表面等への吸着性に優れ、特に完全に酸化膜が除去された状態のウェーハ表面に対して高い吸着性を示す。このため、ウェーハの表面処理工程に本発明の半導体用濡れ剤を用いた場合、研磨後のウェーハ表面の平滑性を高め、COP及びパーティクル付着による汚染等を低減することができる。これらの効果が得られる理由として、以下のメカニズムを想定している。
ウェーハ表面の平滑性に関しては、半導体用濡れ剤中の水溶性高分子がウェーハ表面に吸着することで、CMPのメカニカル研磨においてウェーハ表面と砥粒との間の摩擦が緩和される。このため、メカニカル研磨によりウェーハ表面に形成される微小な凹凸が低減され、平滑性が向上すると考えられる。
また、上述した通り、メカニカル研磨では、ウェーハ表面に研磨用組成物が供給されるとともに研磨パッドがウェーハ表面に押し付けられて回転することにより、ウェーハ表面を物理的に研磨する。よって、ウェーハ表面ではCOP以外の箇所に研磨パッドが押し付けられ、ウェーハ表面に対して垂直方向に研磨されることとなる。メカニカル研磨の進行に伴いCOPは次第に小さくなり、その深さ以上にウェーハ表面が研磨されたときにCOPは消滅することとなる。したがって、メカニカル研磨は、COPの数を減少させ、又その大きさを低減する効果を示すと考えられる。
一方、ケミカル研磨では、研磨の際にCOP内に研磨用組成物が入り込み、塩基性化合物がCOP内部を腐食又はエッチングする。このように、COP内部では、その内部壁に対して垂直方向に研磨されるため、ケミカル研磨の進行に伴いウェーハ表面のCOPは大きくなると考えられる。
本発明では、ウェーハ表面に吸着した水溶性高分子は、メカニカル研磨以上にケミカル研磨を抑制する働きを有するものと想定している。ウェーハに対する水溶性高分子の吸着性が高いほどこの傾向は強くなり、結果として平滑性が高くCOPの少ないウェーハ表面を得ることができると推察される。
さらに、ウェーハ表面に水溶性高分子が吸着することにより、その表面が親水化される。これにより、研磨の際のパーティクルの付着による汚染も防止することができる。
なお、本発明によれば、こうした水溶性高分子をウェーハに対して吸着させてウェーハを研磨する方法も提供される。水溶性高分子をウェーハに対して吸着させる形態としては、水溶性高分子と水とを含む半導体用濡れ剤として供給するほか、本開示の水溶性高分子、水、砥粒及びアルカリ化合物を含む研磨用組成物をウェーハに対して供給する形態が含まれる。
<研磨用組成物>
本発明の研磨用組成物は、上記半導体用濡れ剤、水、砥粒及びアルカリ化合物を含んでなるものである。研磨用組成物中の半導体用濡れ剤の割合は、特に限定されるものではないが、研磨用組成物がCMPにおける扱い上、又ウェーハ表面に吸着するにあたり適度な粘度とすることが好ましい。研磨用組成物の具体的な粘度は、0.1〜10mPa・sの範囲であることが好ましく、0.3〜8mPa・sの範囲であることがより好ましく、0.5〜5mPa・sの範囲であることがさらに好ましい。
また、上記水溶性高分子は、研磨剤用組成物全体の0.001〜10質量%の範囲となるよう用いることが好ましく、0.005〜5質量%の範囲であることがより好ましい。
砥粒としてはコロイダルシリカ等を用いることができる。砥粒としてコロイダルシリカを用いる場合、研磨用組成物におけるその含有量は、0.1〜50質量%であることが好ましく、1〜30質量%であることがより好ましく、3〜20質量%であることがさらに好ましい。コロイダルシリカの使用量が0.1質量%以上であればメカニカル研磨の研磨速度が良好なものとなる。また、50質量%以下であれば、砥粒の分散性が保持され、ウェーハ表面の平滑性が良好なものとすることができる。
コリダルシリカの平均粒子径は、必要とする研磨速度と研磨後のウェーハ表面の平滑性から適宜選択されるが、一般的には、2〜500nmの範囲であり、5〜300nmの範囲が好ましく、5〜200nmの範囲がより好ましい。
アルカリ化合物としては、水溶性のアルカリ化合物であれば特に制限はなく、アルカリ金属水酸化物、アミン類又はアンモニア若しくは4級水酸化アンモニウム塩等を使用することができる。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等が挙げられる。アミン類としては、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルペンタミン及びテトラエチルペンタミン等が挙げられる。4級水酸化アンモニウム塩としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム及び水酸化テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。これらの内では、半導体基板に対する汚染が少ないという点からアンモニア又は4級水酸化アンモニウム塩が好ましい。
本発明の研磨用組成物は、前記アルカリ化合物を添加することにより、そのpHが8〜13となるように調整されるのが好ましい。pHの範囲は8.5〜12に調整するのがより好ましい。
研磨剤用組成物には、上記以外にも、必要に応じて有機溶剤、各種キレート剤及び界面活性剤等を添加することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。尚、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。尚、以下において「部」及び「%」は、特に断らない限り質量部及び質量%を意味する。
製造例で得られた水溶性高分子の分析方法並びに、実施例及び比較例における半導体用濡れ剤又は研磨用組成物の評価方法について以下に記載する。
<分子量測定>
各製造例で得られた重合体について、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー HLC−8220、東ソー製)を用いて、ポリスチレン換算により重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を測定した。また、得られた値から分子量分布(PDI=Mw/Mn)を算出した。
<耐エッチング性(E.R.)>
ガラスカッターで3×6cmに切出したウェーハの重量を測定後、3%フッ酸水溶液に20秒浸漬してウェーハ表面の酸化膜を除去し、その後純水で10秒洗浄した。この工程をウェーハの表面が完全撥水になるまで繰り返した。次いで、アンモニア:水の重量比が1:19であるアンモニア水に、水溶性高分子の濃度が0.18wt%となるように半導体用濡れ剤を加えて、エッチング薬液を調整した。ウェーハをエッチング薬液に完全に浸漬させ、25℃、12時間静置してエッチングした。エッチング前後のウェーハ重量変化から、次式に従いエッチングレート(E.R.)を算出した。
Figure 2015068672
<濡れ性>
耐エッチング性と同様の方法にてウェーハ表面の酸化膜を除去後、0.18wt%の水溶性高分子溶液中に5分間浸漬した。浸漬後、ピンセットを用いて、ウェーハの表面が液面に対して垂直になるように引き上げ、10秒経過時点におけるウェーハ端部からの撥水距離を目視で確認し、以下の基準により判定した。
○:撥水距離 5mm未満
△:撥水距離 5〜10mm
×:撥水距離 10mm超
<ウェーハ外観>
耐エッチング性と同様の方法でエッチングを行った後の、ウェーハ表面を目視で確認し、以下の基準により判定した。
○:表面に荒れが認められない
△:表面がやや荒れている
×:表面が著しく荒れている
<耐アルカリ性>
50ccのスクリュー瓶に水酸化ナトリウムを水に溶かして調整したpH10のアルカリ水溶液40gを入れた後、水溶性高分子5.0gを加え、蓋をして良く混合した。アルミブロックヒーター内で50℃、1ヶ月静置後の加水分解率をGC(ガスクロマトグラフィー GC−2014、島津製作所製)で評価し、以下の基準より判定した。
○:水溶性高分子の加水分解率が5%未満
×:水溶性高分子の加水分解率が5%以上
<シリカ分散性>
9ccスクリュー瓶にコロイダルシリカ(1次粒子径:30〜50nm)5.0gに樹脂固形分20%の水溶性高分子水溶液を0.5g加えて、良く混合した。一晩静置後のシリカの粒子径(A)を動的光散乱法(ELSZ−1000、大塚電子製)により測定し、水溶性高分子を加えていないコロイダルシリカの粒子径(B)からの変化率を下式に従って算出し、以下の基準より判定した。
変化率(%)={(A−B)/B}×100
○:変化率が10%未満
△:変化率が10%以上〜30%未満
×:変化率が30%以上
製造例1
≪水溶性高分子の合成≫
攪拌翼、還流冷却管、温度計、各種導入管を備えた5Lの4つ口フラスコを用意し、純水1000部を仕込んだ後、窒素導入管から10ml/minの流量にて窒素を吹き込みつつ、攪拌しながら40minかけて内温を80℃に昇温した。
昇温を確認後、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸(大塚化学社製、商品名「ACVA」)2.8部を純水30部に溶解した開始剤溶液を一括で加えた。5分後、N−アクリロイルモルホリン(興人社製、以下「ACMO」という)700部を純水1600部に溶解したモノマー水溶液をモノマー導入管から1時間かけて滴下し、重合を行った。また、モノマー水溶液と並行して、2−メルカプトエタノール(和光純薬工業社製)1.4部を純水140部に溶解した連鎖移動剤水溶液を別の導入管から1時間かけて滴下した。
モノマー及び連鎖移動剤の各水溶液の滴下終了後、80℃でさらに2時間重合を行った。その後、フラスコを室温まで冷却し、4−メトキシフェノールを0.3部加えて重合を停止することにより重合体1を得た。この重合体1の数平均分子量(Mn)は24,000であり、分子量分布(PDI)は2.4であった。また、GCから算出した重合率は100%であった。
製造例2
製造例1において、連鎖移動剤を使用しなかった以外は同様の操作を行い、重合体2を得た。重合体2のMnは120,000であり、PDIは3.0であった。また、重合率は99%であった。
製造例3
製造例2において、開始剤であるACVAの使用量を0.5部に変更した以外は同様の操作を行い、重合体3を得た。重合体3のMnは250,000であり、PDIは3.3であった。また、重合率は99%であった。
製造例4
製造例1において、使用するモノマーをACMO630部(82mol%)、アクリル酸70部(18mol%)に変更した以外は同様の操作を行い、重合体4を得た。重合体4のMnは25,000であり、PDIは2.5であった。また、重合率は99%であった。
製造例5
製造例1において、使用するモノマーをACMO560部(60mol%)、アクリル酸140部(40mol%)に変更した以外は同様の操作を行い、重合体5を得た。重合体5のMnは25,000であり、PDIは2.4であった。また、重合率は99%であった。
製造例6
製造例1において、使用した開始剤を2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二硫酸塩二水和物(和光純薬工業社製、商品名「VA−046B」)0.6部に変更し、重合温度を60℃とした以外は同様の操作を行い、重合体6を得た。重合体6のMnは25,000であり、PDIは2.5であった。また、重合率は99%であった。
製造例7
製造例1において、使用するモノマーをACMO420部(43mol%)、アクリル酸280部(57mol%)に変更した以外は同様の操作を行い、重合体7を得た。重合体7のMnは24,000であり、PDIは2.4であった。また、重合率は98%であった。
製造例8
製造例1において、使用するモノマーをN,N−ジメチルアクリルアミド700部に変更した以外は同様の操作を行い、重合体8を得た。重合体8のMnは22,000であり、PDIは2.2であった。また、重合率は99%であった。
製造例1〜8で得られた各重合体の内容及び物性値について表1に記載した。
Figure 2015068672
表1に示された化合物の詳細は以下の通り。
ACMO:アクリロイルモルホリン
AA:アクリル酸
DMAA:N,N−ジメチルアクリルアミド
ACVA:4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸(大塚化学社製)
VA−064B:2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二硫酸塩二水和物(和光純薬工業社製)
実施例1
水溶性高分子である重合体1の濃度が15質量%となるように水を加え、半導体用濡れ剤を調整した。得られた半導体用濡れ剤について、耐エッチング性、濡れ性、ウェーハ外観及び耐アルカリ性の評価を行った。得られた結果について表2に示した。
また、アンモニア水を加えてpHを10.0に調整したコロイダルシリカ分散液(1次粒子系30〜50nm、シリカ固形分10%)10.0g、上記半導体用濡れ剤を0.1g添加して、研磨剤用組成物を得た。得られた研磨剤用組成物についてシリカ分散性を評価し、表2に結果を示した。
実施例2
水溶性高分子として重合体2を使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
実施例3
水溶性高分子として重合体3を使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
実施例4
水溶性高分子である重合体1の濃度が10.5質量%となるように水を加え、半導体用濡れ剤を調整した。得られた半導体用濡れ剤について、耐エッチング性、濡れ性、ウェーハ外観及び耐アルカリ性の評価を行った。得られた結果について表2に示した。
また、前記半導体濡れ剤を用いて実施例1と同様の操作により研磨剤用組成物を得た。得られた研磨剤用組成物についてシリカ分散性を評価し、表2に結果を示した。
実施例5
水溶性高分子である重合体1の濃度が4.5質量%となるように水を加え、半導体用濡れ剤を調整した。得られた半導体用濡れ剤について、耐エッチング性、濡れ性、ウェーハ外観及び耐アルカリ性の評価を行った。得られた結果について表2に示した。
また、前記半導体濡れ剤を用いて実施例1と同様の操作により研磨剤用組成物を得た。得られた研磨剤用組成物についてシリカ分散性を評価し、表2に結果を示した。
実施例6
水溶性高分子として重合体1を50%及び重合体2を50%使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
実施例7
水溶性高分子として重合体4を使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
実施例8
水溶性高分子として重合体5を使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
比較例1
水溶性高分子として重合体6を使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
比較例2
水溶性高分子として重合体7を使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
比較例3
水溶性高分子として重合体8を使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
比較例4
水溶性高分子としてヒドロキシエチルセルロース(和光純薬工業社製、重量平均分子量90,000)を使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
比較例5
水溶性高分子としてPVP K30を使用した以外は実施例1と同様に半導体用濡れ剤及び研磨剤組成物を調製し、同様の評価を行った。得られた評価結果について表2に示した。
Figure 2015068672
表2に示された水溶性高分子の詳細は以下の通り。
HEC:ヒドロキシエチルセルロース(和光純薬工業社製、重量平均分子量90,000)
PVP K30:ポリビニルピロリドン(東京化成工業社製)
実施例1〜8は、本発明で規定する水溶性高分子を用いた実験例であり、ウェーハへの吸着性が高いため、耐エッチング性、濡れ性及びウェーハへの外観に優れる結果が得られている。また、研磨剤組成物とした場合のシリカ分散性にも優れることが確認された。中でも、同程度の数平均分子量及び分子量分布を有する水溶性高分子を用いた実施例1、7及び8の結果から、N−(メタ)アクリロイルモルホリン100mol%からなる実施例1は、耐エッチング性により良好な結果を示し、ウェーハへの外観にも優れたものであった。
一方、カチオン性の重合開始剤により得られた水溶性高分子を用いた比較例1は、シリカ分散性に大きく劣る結果となった。また、N−(メタ)アクリロイルモルホリンの使用割合が少ない水溶性高分子を用いた比較例2は、耐エッチング性や濡れ性が十分ではなく、ウェーハの外観にも劣るものであった。比較例3は、N−(メタ)アクリロイルモルホリンとは異なるアミド系化合物からなる水溶性高分子を使用した実験例であるが、濡れ性及び耐アルカリ性に大きく劣る結果が得られた。比較例4及び5は、従来の研磨用組成物に用いられる水溶性高分子であるセルロース誘導体等を用いた例であるが、ウェーハ表面への吸着性及びシリカ分散性の点で、満足するものではなかった。
本発明の半導体用濡れ剤は、研磨後のウェーハ表面への吸着性に優れるため、該半導体用濡れ剤を含む研磨用組成物を用いることにより、研磨後のウェーハ表面の平滑性を高め、かつ、COPを抑制することが可能となる。さらに、シリカの分散性も良好であることから、シリコンウェーハの仕上げ研磨用組成物として特に有用である。

Claims (6)

  1. N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位を50〜100mol%有し、実質的にカチオン性基を含まない水溶性高分子を含有する半導体用濡れ剤。
  2. 前記N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位が100mol%である請求項1に記載の半導体用濡れ剤。
  3. 前記水溶性高分子の数平均分子量が、1,000〜300,000の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体用濡れ剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の水溶性高分子の製造方法であって、重合開始剤としてノニオン性及び/又はアニオン性の重合開始剤を使用し、N−(メタ)アクリロイルモルホリン50〜100mol%およびその他の単量体0〜50mol%をラジカル重合することを特徴とする水溶性重合体の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体用濡れ剤、水、砥粒及びアルカリ化合物を含んでなることを特徴とする研磨用組成物。
  6. N−(メタ)アクリロイルモルホリンに由来する構造単位を50〜100mol%有し、実質的にカチオン性基を含まない水溶性高分子を用いて、シリコンウェーハを研磨する方法。
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