JPWO2015064059A1 - シール材及びそれを用いたシール構造 - Google Patents

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Abstract

シール材(10)は、樹脂リング(11)と弾性体リング(12)とを有する。樹脂リング(11)は、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含み、且つJIS K7210に準じ、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されている。

Description

本発明は、シール材及びそれを用いたシール構造に関する。
パワーショベル等のスイベルジョイントでは、円筒状のハウジングに軸が挿通され、また、それらのハウジング及び軸の間にリング状のシール材が介設され、そして、シール材は、ハウジングの内周に形成された窪みに内嵌めされるように収容される。このシール材は、窪みの開口側に突出するように配置される樹脂リングと、窪みの底側に配置されるゴム製の弾性体リングとを有し、ゴム製の弾性体リングが側方から高圧を受けると、樹脂リングを窪みから押し出すように弾性変形してハウジング及び軸の間のシール性を高めるように構成されている。
特許文献1には、かかるシール材について、耐久性の改善を目的として、樹脂リングを、ポリアミド樹脂にガラス繊維等の充填材を配合した樹脂組成物で形成することが開示されている。
特許第4790923号公報
本発明のシール材は、樹脂リングと、前記樹脂リングに対してその内径を拡大又は縮小させるように弾性変形する弾性体リングとを有し、前記樹脂リングは、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含み、且つJIS K7210に準じ、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレート(以下「MFR」という。)が1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されている。
本発明のシール構造は、軸と、前記軸が挿通された外装体と、前記軸及び前記外装体の間に設けられたシール材とを備え、前記軸の外周及び/又は前記外装体の内周には窪みが形成され、且つ前記窪みには前記シール材が収容されており、前記シール材は、前記窪みの開口から突出するように設けられた樹脂リングと、前記樹脂リングを前記窪みから押し出すように弾性変形する弾性体リングとを有し、前記樹脂リングは、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含み、且つJIS K7210に準じ、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるMFRが1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されている。
実施形態1のシール材の平面図である。 図1におけるII-II断面図である。 図2における要部拡大図である。 実施形態1のシール材を用いたシール構造の縦断面図である。 実施形態1のシール材によるシール動作の説明図である。 (a)は実施形態1のシール材の装着方法の説明図であり、(b)は図6(a)におけるVIB-VIB断面図である。 (a)〜(c)は、実施形態1のシール材の変形例を示す部分断面図である。 実施形態2のシール材の平面図である。 図8におけるIX-IX断面図である。 図9における要部拡大図である。 実施形態2のシール材を用いたシール構造の縦断面図である。 実施形態2のシール材によるシール動作の説明図である。 (a)は実施形態2のシール材の装着方法の説明図であり、(b)は図13(a)におけるXIIIB-XIIIB断面図である。 (a)〜(c)は、実施形態2のシール材の変形例を示す部分断面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ実施形態1及び2の別の変形例のシール構造の部分断面図である。 耐摩耗性試験の説明図である。
以下、実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1〜3は実施形態1に係るシール材10を示す。
実施形態1に係るシール材10は、内周側の樹脂リング11と外周側の弾性体リング12とで構成されている。実施形態1に係るシール材10は、樹脂リング11の外径L及び弾性体リング12の内径Lが概ね同一であると共に、樹脂リング11の外周面の幅W11(直径方向に直交する方向の寸法)が弾性体リング12の幅W以上であり、樹脂リング11の外周面に弾性体リング12の内周面が非接着で面接触するように設けられている。
樹脂リング11の断面形状は、外周側部分11aが矩形に形成されており、内周側部分11bが、内周側に行くに従って幅方向の両側がテーパ状に先細った等脚台形を横にしたような形状に形成されている。つまり、樹脂リング11は、角リングの内周側部分11bにテーパ加工を施したものである。このような角リングの内周側部分11bにテーパ加工を施した樹脂リング11は、被接触物に対して面圧を上げる効果があり、そのためシール性がよくなり、また、低コストになるという利点がある。
樹脂リング11は、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含む熱可塑性の樹脂組成物で形成されている。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物に含まれるポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612などの脂肪族ナイロン、ナイロン6Tやナイロン9Tの半芳香族ナイロン、ポリアミドエラストマー等が挙げられる。ポリアミド樹脂は、単一種が含まれていても、また、複数種が含まれていても、どちらでもよい。樹脂リング11の成型時には、樹脂組成物を、そこに含まれるポリアミド樹脂の融点以上に加熱する必要があるが、その際、樹脂組成物に含まれるポリオレフィン樹脂が熱分解して機械的特定が低下するのを抑制する観点から、ポリアミド樹脂の融点は230℃未満であることが好ましい。ここで、融点は、JIS K7122に準じた示差走査熱量測定(DSC)による昇温速度10℃/分としたときの融解ピークの温度として測定される。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物に含まれるポリオレフィン樹脂は、例えば、α−オレフィンの単独重合体又は共重合体である。α−オレフィンとしては、例えば、エチレン(分子内炭素数:2)、プロピレン(分子内炭素数:3)、1−ブテン(分子内炭素数:4)、1−ペンテン(分子内炭素数:5)、1−ヘキセン(分子内炭素数:6)、1−オクテン(分子内炭素数:8)、1−デセン(分子内炭素数:10)、1−ドデセン(分子内炭素数:12)、4−メチル−1−ペンテン(分子内炭素数:6)、3−メチル−1−ペンテン(分子内炭素数:6)等が挙げられる。α−オレフィンの分子内炭素数は、好ましくは2〜20、より好ましくは2〜10である。
具体的には、ポリオレフィン樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合体、マレイン酸変性ポリプロピレン等が挙げられる。ポリオレフィン樹脂は、エチレンの単独重合体、及び/又は、エチレンを主成分とする共重合体を含むことが好ましい。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物に含まれるポリオレフィン樹脂は、超高分子量ポリオレフィン(以下「A成分」という。)と高分子量乃至低分子量ポリオレフィン(以下「B成分」という。)とを含んでいてもよい。
A成分の粘度平均分子量は、樹脂リング11の良好な耐摩耗性が得られる観点から、好ましくは30万以上であり、また、良好な成形性が得られるという観点から、好ましくは700万以下、より好ましくは100万以下である。B成分の粘度平均分子量は、樹脂リング11表面へのブリードを抑制する観点から、好ましくは5000以上、より好ましくは1万以上であり、また、良好な成形性が得られるという観点から、好ましくは30万未満、より好ましくは20万以下である。ここで、粘度平均分子量は、JIS K7367に準じた極限粘度数の測定から求められる。
A成分とB成分との含有質量比は、樹脂リング11の良好な耐摩耗性が得られると共に良好な成形性が得られるという観点から、好ましくはA成分/B成分=15/85〜95/5、より好ましくは30/70〜80/20である。
A成分とB成分とを含むポリオレフィンは、多段重合法により得ることができる。例えば、特開昭63−12606号公報や特開昭63−10647号公報には、チーグラー型触媒の存在下においてオレフィンを重合させてA成分を生成させる重合工程と、水素の存在下においてオレフィンを重合させてB成分を生成させる重合工程とを含む多段重合法が開示されている。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物におけるポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂との含有質量比は、好ましくはポリアミド樹脂/ポリオレフィン樹脂=55/45〜97/3、より好ましくは70/30〜90/10である。従って、ポリアミド樹脂の含有質量の方がポリオレフィン樹脂の含有質量よりも多いことが好ましい。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物には、必要に応じて充填剤や添加剤が配合されていてもよい。充填剤としては、例えば、ガラス繊維、ブロンズ微粒子、カーボン繊維、カーボンブラック微粒子、グラファイト微粒子、フッ素樹脂微粉末、二硫化モリブデン微粒子、ポリフェニレンサルファイド樹脂微粉末、ポリイミド樹脂微粉末等が挙げられる。充填剤は、シール材10の使用条件や用途に応じて配合され、例えば、荷重変形率を小さくしたい場合には、ガラス繊維、ブロンズ微粒子、カーボン繊維等が用いられ、また、摩擦摩耗特性を高めたい場合には、グラファイト微粒子、フッ素樹脂微粉末、二硫化モリブデン微粒子が用いられ、グラファイト微粒子が好適に用いられる。グラファイト微粒子の配合量は、機械特性を損なわずに摩擦摩耗特性を高める観点から、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂との総量に対して、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%である。グラファイト微粒子の粒径は例えば0.1〜200μmである。添加剤としては、例えば、潤滑剤、酸化防止剤、加工助剤、着色剤、分散剤等が挙げられる。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物は、JIS K7210に準じ、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるMFRが1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されている。この樹脂組成物のMFRは、好ましくは2g/10min以上、より好ましくは5g/10min以上であり、また、好ましくは30g/10min以下、より好ましくは20g/10min以下である。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物は、ASTM D1505に準じて測定される密度が例えば990〜1250kg/mである。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物は、樹脂リング11の高圧下における耐変形性及び耐摩耗性を高める観点から、ASTM D695に準じて測定される25℃条件下での10%歪み時の圧縮強度が、好ましくは20MPa以上、より好ましくは25MPa以上であり、また、高圧下においても弾性体リング12からの力を樹脂リング11に伝えて優れたシール性を得る観点から、好ましくは200MPa以下、より好ましくは180MPa以下である。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物は、樹脂リング11の優れたシール性を得る観点から、ASTM D621に準じて測定される荷重変形率が、好ましくは10%以下、より好ましくは8%以下である。
樹脂リング11を形成する樹脂組成物は、樹脂リング11の高圧下における耐変形性を高める観点から、ASTM D790に準じて測定される曲げ弾性率が、好ましくは1GPa以上、より好ましくは2GPa以上であり、また、優れた装着性を得る観点から、好ましくは3GPa以下、より好ましくは2.5GPa以下である。
樹脂リング11は、熱圧縮プレス、押出成形、射出成形等の成形加工、切削加工、或いは、それらの組み合わせによって製造することができる。特に、射出成形では、樹脂リング11を効率よく製造することができる。
樹脂リング11の製造に用いる樹脂組成物は、ポリアミド樹脂及びポリオレフィン樹脂並びにその他の充填剤を、例えば、二軸押出機、ニーダー、リボンブレンダー、流動式混合機等により混練して調製してもよく、また、市販材料をそのまま使用してもよい。かかる市販材料としては、例えば三井化学社製の商品名「リュブマーLS4140」等が挙げられる。
弾性体リング12の断面形状は矩形に形成されている。弾性体リング12は、内径Lが樹脂リング11の外径Lと概ね同一であり、また、幅Wが樹脂リング11の外周面の幅W11以下である。
弾性体リング12は、ゴム成分に各種配合剤が配合されたゴム組成物で形成されていることが好ましい。弾性体リングを形成するゴム組成物のゴム成分としては、例えば、ニトリルゴム(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴムなどのオレフィン系ゴム等が挙げられる。これらのうち、スイベルジョイント用途の場合、耐油性、耐磨耗性、圧縮永久歪、成形性等の観点から、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、フッ素ゴムが好ましく、ニトリルゴムがより好ましい。弾性体リング12は、プレス成形等により製造することができる。
図4は、実施形態1に係るシール材10を用いたシール構造20を示す。このシール構造20は、高圧流体の存在下、例えば、油圧機器のスイベルジョイントにおける軸21及びハウジングの外装体22の間等に構成されるものである。なお、シール対象の高圧流体としては、例えば、鉱油、タービン油、ガソリン油、冷凍機油、生分解性油などの各種の油、フロンガス、フルオロ炭化水素などの冷媒等が挙げられる。
このシール構造20では、軸21が外装体22に形成された軸孔23に挿通されている。例えば、スイベルジョイントの場合には、軸21及びハウジングの外装体22は、相対移動することにより、つまり、少なくとも一方が運動することにより、それらの位置関係が変化する。軸21の運動としては、軸回転及び軸方向移動、並びにこれらの組み合わせの複合動が挙げられる。軸回転は、軸線周りに回転する運動であり、これには、一方向に180°回転した後に逆方向に180°回転する運動や一方向に360°回転した後に逆方向に360°回転する揺動も含まれる。軸方向移動は、軸方向に沿った運動であり、これには軸方向の往復運動も含まれる。複合動は、軸回転及び軸方向移動を同時に行う運動である。
そして、このシール構造20では、軸21及び外装体22の間に実施形態1に係るリング状のシール材10が設けられている。
外装体22の軸孔23の内周には、周方向に延びる断面コの字状の環状溝の窪み24が軸方向に間隔をおいて複数形成されており、各窪み24にシール材10が収容されている。ここで、シール材10としては、樹脂リング11の内径Lが軸21の外径よりもやや大きく、また、弾性体リング12の外径Lが窪み24の底面における内径以上であり、さらに、樹脂リング11及び弾性体リング12の厚さの和(L−L)が窪み24の深さよりもやや大きいものが選択される。
シール材10は、樹脂リング11が窪み24の開口側に配置され、且つ窪み24の開口からその一部分が突出して内周面が軸21の外周面に当接するように設けられており、一方、弾性体リング12が窪み24の底側に配置されている。シール材10は、弾性体リング12が高圧流体からの圧力により幅方向に圧縮されると、図5に示すように、弾性体リング12が弾性変形し、樹脂リング11に対してその内径を拡大させて窪み24から押し出し、それによって樹脂リング11の内周面の軸21の外周面への押接力を高め、その結果、この自封性による優れたシール性を発現する。
また、樹脂リング11がポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含み且つMFRが1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されているので、樹脂リング11が軸21に長期に亘って繰り返し摺動しても、動的疲労劣化が極めて小さく、摩耗や変形が起こりにくく、軸21と外装体22との間の隙間にはみ出して侵入しにくく、その優れたシール性を長期間持続することができる。しかも、かかる優れたシール性の長期間の持続性は、室温下で作動させた場合のみならず、80〜100℃といった高温下や−30℃レベルの低温下で作動させた場合においても得ることができる。
さらに、弾性体リング12の断面形状が矩形に形成されているので、弾性体リング12から樹脂リング11に均一な面圧で力が伝えられ、樹脂リング11の内周面も均一な面圧で軸21の外周面に接触することとなり、それらの間の摩擦抵抗を低く抑えることができると共に、それによって樹脂リング11の摩耗を抑制することができる。
以上の構成のシール構造20は、まず、弾性体リング12を外装体22に形成された窪み24に収容して装着した後、樹脂リング11を窪み24内の弾性体リング12上に載せるように収容して装着することにより得ることができる。このとき、樹脂リング11は、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含み且つMFRが1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されているので十分に柔らかく、樹脂リング11の外径は軸孔23の内径よりも大きいものの、例えば図6(a)及び(b)に示すようにハート型に変形させて縮径させることにより軸孔23を通して窪み24に容易に収容して装着することができる。なお、弾性体リング12についても、同様の方法で窪み24への収容及び装着が可能である。
なお、シール材10は、図7(a)に示すように、弾性体リング12の断面形状が円形に形成されたもの、つまり、弾性体リング12がOリングであるものであってもよい。この場合、弾性体リング12から樹脂リング11にピークを有する面圧で力が伝えられ、樹脂リング11の内周面もピークを有する面圧で軸21の外周面に接触するので、それらの間の高いシール性を得ることができる。
シール材10は、図7(b)に示すように、弾性体リング12がOリングであり、樹脂リング11の断面形状が外向きに開口したコの字状に形成されたものであってもよい。この場合、樹脂リング11を薄くすることができるので、弾性体リング12からの力を樹脂リング11の外周面(軸21の外周面との接触面)に良好に伝えることができ、また、変形容易となることから外装体22の窪み24への装着性に優れ、さらに、断面形状がコの字状に形成されているので、弾性体リング12のずれを抑制することができる。
シール材10は、図7(c)に示すように、樹脂リング11の内周に周方向に延びて環状に構成された突条11cが幅方向に間隔をおいて複数条形成され(図7(c)では2条)、外周にそれらの突条11cに対応するようにコの字溝11dが形成されたものであってもよい。この場合、樹脂リング11の内周側の突条11cの凹凸の凹部に油を保持することにより、樹脂リング11と軸21との間の摩擦抵抗を低く抑え、それによって樹脂リング11の摩耗を抑制することができる。また、樹脂リング11の外周側のコの字溝11dの凹凸による噛み合いにより、樹脂リング11と弾性体リング12との間での摺動を抑制することができる。樹脂リング11には、内周側の凹凸のみが形成されていてもよく、また、外周側の凹凸のみが形成されていてもよい。
シール材10は、樹脂リング11がOリングであってもよく、また、低コストの角リングであってもよい。
(実施形態2)
図8〜10は実施形態2に係るシール材10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部分は同一符号で示す。
実施形態2に係るシール材10は、外周側の樹脂リング11と内周側の弾性体リング12とで構成されている。実施形態2に係るシール材10は、樹脂リング11の内径及び弾性体リング12の外径が概ね同一であると共に、樹脂リング11の内周面の幅W12(直径方向に直交する方向の寸法)が弾性体リング12の幅W以上であり、樹脂リング11の内周面に弾性体リング12の外周面が非接着で面接触するように設けられている。
樹脂リング11の断面形状は、外周側部分11aが、外周側に行くに従って幅方向の両側がテーパ状に先細った等脚台形を横にしたような形状に形成されており、内周側部分11bが矩形に形成されている。つまり、樹脂リング11は、角リングの外周側部分11aにテーパ加工を施したものである。このような角リングの外周側部分11aにテーパ加工を施した樹脂リング11は、被接触物に対して面圧を上げる効果があり、それによってシール性がよくなり、また、低コストになるという利点がある。
弾性体リング12の断面形状は矩形に形成されている。弾性体リング12は、外径Lが樹脂リング11の内径Lと概ね同一であり、また、幅Wが樹脂リング11の内周面の幅W12以下である。
図11は、実施形態2に係るシール材10を用いたシール構造20を示す。このシール構造20は、高圧流体の存在下、例えば、エンジン機構などにおけるピストンの軸21及びシリンダーの外装体22の間、冷蔵庫、冷凍庫、エアコンディショナなどの冷却装置や空調装置のコンプレッサにおける軸21及びハウジングの外装体22の間等に構成されるものである。なお、シール対象の高圧流体としては、例えば、鉱油、タービン油、ガソリン油、冷凍機油、生分解性油などの各種の油、フロンガス、フルオロ炭化水素などの冷媒等が挙げられる。
このシール構造20では、軸21が外装体22に形成された軸孔23に挿通されている。例えば、軸21及び外装体22は、相対移動することにより、つまり、少なくとも一方が運動することにより、それらの位置関係が変化する。軸21の運動としては、軸回転及び軸方向移動、並びにこれらの組み合わせの複合動が挙げられる。軸回転は、軸線周りに回転する運動であり、これには、一方向に180°回転した後に逆方向に180°回転する運動や一方向に360°回転した後に逆方向に360°回転する揺動も含まれる。軸方向移動は、軸方向に沿った運動であり、これには軸方向の往復運動も含まれる。複合動は、軸回転及び軸方向移動を同時に行う運動である。
そして、このシール構造20では、軸21及び外装体22の間に実施形態2に係るリング状のシール材10が設けられている。
軸21の外周には、周方向に延びる断面コの字状の環状溝の窪み24が軸方向に間隔をおいて複数形成されており、各窪み24にシール材10が収容されている。ここで、シール材10としては、樹脂リング11の外径Lが軸孔23の内径よりもやや小さく、また、弾性体リング12の内径Lが窪み24の底面における外径と同一であり、さらに、樹脂リング11及び弾性体リング12の厚さの和(L−L)が窪み24の深さもやや大きいものが選択される。
シール材10は、樹脂リング11が窪み24の開口側に配置され、且つ窪み24の開口からその一部分が突出して内周面が軸孔23の内周面に当接するように設けられており、一方、弾性体リング12が窪み24の底側に配置されている。シール材10は、弾性体リング12が高圧流体からの圧力により幅方向に圧縮されると、図12に示すように、弾性体リング12が弾性変形し、樹脂リング11に対してその外径を拡大させて窪み24から押し出し、それによって樹脂リング11の外周面の軸孔23の内周面への押接力を高め、その結果、この自封性による優れたシール性を発現する。
また、樹脂リング11がポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含み且つMFRが1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されているので、樹脂リング11が外装体22に長期に亘って繰り返し摺動しても、動的疲労劣化が極めて小さく、摩耗や変形が起こりにくく、軸21と外装体22との間の隙間にはみ出して侵入しにくく、その優れたシール性を長期間持続することができる。しかも、かかる優れたシール性の長期間の持続性は、室温下で作動させた場合のみならず、80〜100℃といった高温下や−30℃レベルの低温下で作動させた場合においても得ることができる。
さらに、弾性体リング12の断面形状が矩形に形成されているので、弾性体リング12から樹脂リング11に均一な面圧で力が伝えられ、樹脂リング11の外周面も均一な面圧で軸孔23の内周面に接触することとなり、それらの間の摩擦抵抗を低く抑えることができると共に、それによって樹脂リング11の摩耗を抑制することができる。
以上の構成のシール構造20は、まず、弾性体リング12を軸21に形成された窪み24に収容して装着した後、樹脂リング11を窪み24内の弾性体リング12上に載せるように収容して装着することにより得ることができる。このとき、樹脂リング11は、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含み且つMFRが1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されているので十分に柔らかく、樹脂リング11の内径Lは軸21の外径よりも小さいものの、例えば図13(a)及び(b)に示すように引っ張って内径が大きくなるように変形させることにより軸21に被せるようにして窪み24に容易に収容して装着することができる。なお、弾性体リング12についても、同様の方法で窪み24への収容及び装着が可能である。
なお、シール材10は、図14(a)に示すように、弾性体リング12の断面形状が円形に形成されたもの、つまり、弾性体リング12がOリングであるものであってもよい。この場合、弾性体リング12から樹脂リング11にピークを有する面圧で力が伝えられ、樹脂リング11の外周面もピークを有する面圧で軸孔23の内周面に接触するので、それらの間の高いシール性を得ることができる。
シール材10は、図14(b)に示すように、弾性体リング12がOリングであり、樹脂リング11の断面形状が内向きに開口したコの字状に形成されたものであってもよい。この場合、樹脂リング11を薄くすることができるので、弾性体リング12からの力を樹脂リング11の外周面(軸孔23の内周面との接触面)に良好に伝えることができ、また、変形容易となることから軸21の窪み24への装着性に優れ、さらに、断面形状がコの字状に形成されているので、弾性体リング12のずれを抑制することができる。
シール材10は、図14(c)に示すように、樹脂リング11の外周に周方向に延びて環状に構成された突条11cが幅方向に間隔をおいて複数条形成され(図14(c)では2条)、内周にそれらの突条11cに対応するようにコの字溝11dが形成されたものであってもよい。この場合、樹脂リング11の外周側の突条11cの凹凸の凹部に油を保持することにより、樹脂リング11の外周面と軸孔23の内周面との間の摩擦抵抗を低く抑え、それによって樹脂リング11の摩耗を抑制することができる。また、樹脂リング11の内周側のコの字溝11dの凹凸による噛み合いにより、樹脂リング11と弾性体リング12との間での摺動を抑制することができる。樹脂リング11には、外周側の凹凸のみが形成されていてもよく、また、内周側の凹凸のみが形成されていてもよい。
シール材10は、樹脂リング11がOリングであってもよく、また、低コストの角リングであってもよい。
その他の構成及び作用効果は実施形態1と同一である。
(その他の実施形態)
実施形態1及び2では、軸21又は外装体22に形成された窪み24にシール材10のみを配置した構成としたが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、図15(a)及び(b)に示すように、弾性体リング12の樹脂リング11に接触する側の部分が突条12aに形成されていると、樹脂リング11の幅方向の固定度が低くなるが、このような場合に、軸21及び外装体22が軸方向の相対移動を繰り返したときでも、樹脂リング11が窪み24内に固定されるように、窪み24内の樹脂リング11の幅方向の両側にバックアップリング30を配置してもよい。このバックアップリング30は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ナイロン樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアセタール樹脂等の樹脂材料で形成される。
(樹脂組成物)
<実施例1>
実施例1の樹脂組成物として、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含む市販の樹脂組成物(三井化学社製 商品名:リュブマーLS4140)を準備した。実施例1の樹脂組成物は、JIS K7210に準じ、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるMFRが14g/10min、ASTM D1505に準じて測定される密度が1099kg/m、及びASTM D790に準じて測定される温度25℃での曲げ弾性率が2.2GPaである。
射出成形機(日精樹脂工業社製 型締め力40t、スクリュー径φ26mm)を用い、実施例1の樹脂組成物により図1〜3に示すのと同様の形態の樹脂リング(L:104.53mm、L:100.25mm、W11:4.6mm、W12:3.6mm、テーパ角度θ:30°)を射出成形して作製した。このとき、ノズル温度を245℃、シリンダー温度を210〜245℃、金型温度を60℃、並びに乾燥温度を80℃及び乾燥時間を10時間として真空乾燥した。
また、簡易射出成形機(井元製作所社製 型番:1614/1615)を用い、実施例1の樹脂組成物により、圧縮強度測定用の直径φ8mm及び長さ10mmの円柱状試験片、荷重変形率測定用の直径φ14.3mm、長さ12.7mmの円柱状試験片、耐摩耗性試験用の直径φ4mm及び長さ10mmの円柱状試験片を射出成形して作製した。このときシリンダー温度を250℃とした。
<実施例2>
実施例2の樹脂組成物として、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含む市販の樹脂組成物(三井化学社製 商品名:リュブマーLS4140)95質量%にグラファイト微粒子(オリエンタル産業製 商品名:AT−No.20)5質量%を押出機によって混練添加した樹脂組成物を準備した。実施例2の樹脂組成物は、JIS K7210に準じ、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるMFRが13g/10min、ASTM D1505に準じて測定される密度が1123kg/m、及びASTM D790に準じて測定される温度25℃での曲げ弾性率が2.3GPaである。
また、実施例2の樹脂組成物を用いて、実施例1と同じ条件で、射出成形により樹脂リングを、簡易射出成形機により円柱状の試験片をそれぞれ作製した。
<比較例1>
比較例1の樹脂組成物として、ポリオレフィン樹脂を含む市販の樹脂組成物(三井化学社製 商品名:リュブマーL3000)を準備した。比較例1の樹脂組成物は、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるMFRが0.3g/10min、密度が969kg/m、及び温度25℃での曲げ弾性率が1.5GPaである。
ノズル温度を220℃及びシリンダー温度を200〜220℃としたことを除き、比較例1の樹脂組成物により実施例1の場合と同様の樹脂リングを射出成形して作製した。
また、シリンダー温度を230℃としたことを除き、比較例1の樹脂組成物により実施例1の場合と同様の円柱状の試験片を射出成形して作製した。
<比較例2>
比較例2の樹脂組成物として、ナイロン11樹脂を含む市販の樹脂組成物(アルケマ社製 商品名:リルサンBESN TL)を準備した。比較例2の樹脂組成物は、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるMFRが1g/10min、密度が1020kg/m、及び温度25℃での曲げ弾性率が1.0GPaである。
ノズル温度を210℃及びシリンダー温度を200〜210℃としたことを除き、比較例2の樹脂組成物により実施例1の場合と同様の樹脂リングを射出成形して作製した。
また、シリンダー温度を220℃としたことを除き、比較例2の樹脂組成物により実施例1の場合と同様の円柱状の試験片を射出成形して作製した。
(試験評価方法)
<耐久性試験>
ニトリル樹脂組成物で形成された弾性体リング(L:111.2mm、L:104.4mm、W:4.6mm)を準備し、実施例1及び2並びに比較例1及び2のそれぞれの樹脂組成物で形成した樹脂リングと組み合わせてシール材を構成した。
続いて、外径がφ100mmの軸がハウジング(外装体)に形成された軸孔に挿通されたスイベルジョイントにおいて、その軸孔の内周に形成された幅5mm及び深さ5mmの窪みに前記シール材を装着した。
そして、このスイベルジョイントを、作動油:タービン#56、作動温度:室温(24℃)、作動圧力の変動範囲:0〜35MPa、作動速度:30cpm、作動回転数:15rpm、及び作動回数:70万回の条件で作動させ、油漏れの有無を目視にて確認した。
<圧縮強度>
実施例1及び2並びに比較例1及び2のそれぞれの樹脂組成物を射出成形して作製した直径φ8mm及び長さ10mmの円柱状試験片について、ASTM D695に準じ、温度25℃において、測定速度1mm/minとして10%歪み時の圧縮強度を測定した。
<荷重変形率>
実施例1及び2並びに比較例1及び2のそれぞれの樹脂組成物を射出成形して作製した直径φ14.3mm及び長さ12.7mmの円柱状試験片についてASTM D621に準じ、温度25℃において、測定開始10秒後から24時間後までの荷重変形率を測定した。
<耐摩耗性試験>
図16に示すように、実施例1及び2並びに比較例1及び2のそれぞれの樹脂組成物を射出成形して作製した円柱状の試験片41について、試料ホルダ42に保持した後、それを試験片41の下面が鋳鉄(S45C)製の相手材43に当接するようにセットし、続いて、試験片41を相手材43に押接させるように785Nの荷重を負荷した状態で、常温下、潤滑油を介在させずに、試験片41の下面が摺接するように相手材43を50rpmの回転数で回転させ、そして、24時間経過後の質量減量から下記式に基づいて摩耗深さを算出した。
摩耗深さ(μm)=[試験片の質量減量(mg)×10]/摺動部面積(cm)×試験片の比重(g/cm)
(試験評価結果)
表1は試験評価結果を示す。
Figure 2015064059
圧縮強度は、実施例1が35MPa、実施例2が36MPa、比較例1が24MPa、及び比較例2が41MPaであった。
荷重変形率は、実施例1が6.8%、実施例2が6.6%、比較例1が30%以上、及び比較例2が5.5%であった。
耐摩耗性試験における摩耗深さは、実施例1が206μm、実施例2が51μm、比較例1が163μm、及び比較例2が468μmであった。
耐久性試験においては、実施例1及び2では油漏れ無し、比較例1及び2では油漏れ有りであった。
本発明はシール材及びそれを用いたシール構造について有用である。
10 シール材
11 樹脂リング
11a 外周側部分
11b 内周側部分
11c 突条
11d コの字溝
12 弾性体リング
12a 突条
20 シール構造
21 軸
22 外装体
23 軸孔23
24 窪み
30 バックアップリング
41 試験片
42 試料ホルダ
43 相手材

Claims (14)

  1. 樹脂リングと、前記樹脂リングに対してその内径を拡大又は縮小させるように弾性変形する弾性体リングと、を有するシール材であって、
    前記樹脂リングは、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含み、且つJIS K7210に準じ、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されているシール材。
  2. 請求項1に記載されたシール材において、
    前記樹脂リングを形成する樹脂組成物には、グラファイト微粒子が配合されているシール材。
  3. 請求項2に記載されたシール材において、
    前記グラファイト微粒子の配合量がポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂との総量に対して0.1〜20質量%であるシール材。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載されたシール材において、
    前記樹脂リングを形成する樹脂組成物は、ASTM D1505に準じて測定される密度が990〜1250kg/mであるシール材。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載されたシール材において、
    前記樹脂リングを形成する樹脂組成物は、ASTM D695に準じて測定される圧縮強度が20MPa以上であるシール材。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載されたシール材において、
    前記樹脂リングを形成する樹脂組成物は、ASTM D621に準じて測定される荷重変形率が10%以下であるシール材。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載されたシール材において、
    前記樹脂リングを形成する樹脂組成物は、ASTM D790に準じて測定される曲げ弾性率が1GPa以上であるシール材。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載されたシール材において、
    前記樹脂リングを形成する樹脂組成物は、ポリアミド樹脂の含有質量の方がポリオレフィン樹脂の含有質量よりも多いシール材。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載されたシール材において、
    前記樹脂リングを形成する樹脂組成物に含まれるポリアミド樹脂の融点が230℃未満であるシール材。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載されたシール材において、
    前記樹脂リングを形成する樹脂組成物に含まれるポリオレフィン樹脂がα−オレフィンの単独重合体又は共重合体であるシール材。
  11. 請求項10に記載されたシール材において、
    前記α−オレフィンの分子内炭素数が2〜20であるシール材。
  12. 請求項11に記載されたシール材において、
    前記α−オレフィンの分子内炭素数がエチレンであるシール材。
  13. 軸と、前記軸が挿通された外装体と、前記軸及び前記外装体の間に設けられたリング状のシール材と、を備えたシール構造であって、
    前記軸の外周及び/又は前記外装体の内周には窪みが形成され、且つ前記窪みには前記シール材が収容されており、
    前記シール材は、前記窪みの開口から突出するように設けられた樹脂リングと、前記樹脂リングを前記窪みから押し出すように弾性変形する弾性体リングと、を有し、
    前記樹脂リングは、ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂とを含み、且つJIS K 7210に準じ、温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが1〜50g/10minである樹脂組成物で形成されているシール構造。
  14. 請求項13に記載されたシール構造において、
    前記シール構造がスイベルジョイントに構成されているシール構造。
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