JPWO2015063948A1 - エッジライト型バックライト用光反射板、液晶ディスプレイ用バックライト、及びエッジライト型バックライト用光反射板の製造方法 - Google Patents

エッジライト型バックライト用光反射板、液晶ディスプレイ用バックライト、及びエッジライト型バックライト用光反射板の製造方法 Download PDF

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Abstract

下記(i)〜(iv)を満たすエッジライト型バックライト用光反射板:(i)23℃、相対湿度60%の条件で、0.1Nにおける曲げたわみ量が5.0mm以下であること、(ii)少なくとも一方の表面に凹凸が形成されており、該凹凸表面の最大高さ粗さRzが5μm以上80μm以下であること、(iii)前記凹凸表面の静止摩擦係数が0.1以上0.4以下であること、及び(iv)前記凹凸表面における表面固有抵抗値が1.0×1015Ω/□未満であること。

Description

本発明は、エッジライト型バックライト用として好適な光反射板、より具体的にはエッジライト方式の液晶ディスプレイに用いるバックライト用として好適な光反射板に関する。
また、本発明は、上記光反射板を具備する液晶ディスプレイ用バックライトに関する。
また、本発明は、上記光反射板の製造方法に関する。
液晶ディスプレイは、液晶層の背面側から光を照らすためのバックライトを備えている。近年、このバックライトとして、光源の数を減らすことができ、省エネルギー化に有利なエッジライト型バックライトの採用が増えている。エッジライト型バックライトでは、導光板に隣接して光反射板が設置される。この光反射板は、光源から導光板内に導かれた光のうち光反射板側に漏れた光を液晶層側に戻して、液晶ディスプレイの輝度を高める役割を担う。液晶ディスプレイには表示面(画面)全体に渡って均一な輝度が要求されるため、エッジライト型バックライトにはこれを実現する性能が求められる。
エッジライト型バックライトにおいて、光反射板と導光板との間には、通常、凹凸形状による隙間が形成される。これは、光反射板と導光板とを密着させると、部分的に面状の明暗の差が生じ、表示面の輝度にムラが生じる恐れがあるためである。例えば、導光板が熱等で部分的に変形し、変形部位が他の部位よりも光反射板に強く押しつけられると、当該変形部位とそれ以外の部位との輝度が均一にならず、ホワイトスポット等の輝度ムラが生じる原因となる。
また、導光版と光反射板との間の摩擦により導光板に傷が生じることがあるが、この導光板の傷もまた輝度ムラの原因となる。
導光板と光反射板との不均一な密着を防ぎ、且つ、導光板と光反射板との接触による傷の発生を抑えることで、輝度ムラの発生を抑えることができる。例えば、特許文献1には、剛性度が特定の範囲内にあり、且つ、少なくとも片側の面に、芳香族ポリエステルを含有する特定形状の凸部が形成されたエッジライト型バックライト用白色反射フィルムが記載され、白色反射フィルムと導光板との摩擦による導光板の傷の発生を抑えて輝度ムラを抑制したことが記載されている。
他にも、例えば特許文献2及び3には、輝度ムラを改善するために光反射シートないし光反射フィルムの光反射面に凹凸を設けることが記載され、特許文献4には、表面にビーズ層を有する形態の反射フィルムにより、反射フィルムと導光板との貼り付きを抑制したことが記載されている。
また、特許文献5には、熱可塑性樹脂発泡体の表面に微細な凹凸を形成することで、紫外線劣化の少ない光反射板として使用できることも記載されている。
特許第5218931号公報 特開2003−270415号公報 特開2001−266629号公報 特開2012−159610号公報 国際公開第2007/142260号パンフレット
液晶ディスプレイの表示面全体の輝度をより均一に保つ要求は年々高まっており、例えば、輸送中等の振動による導光板のミクロな傷の発生をも抑えて、より均一性の高い輝度を安定的に維持することが求められている。
また、液晶ディスプレイの大型化に伴い、バックライトの導光板の素材には、アクリル樹脂や、メチルメタクリレートとスチレンとの共重合体であるMS樹脂等が用いられるようになっている。特に最近では、コストの観点から3〜5mm厚のMS樹脂製の板が用いられることが多くなり、これに円やドットを印刷した凸部を有する導光板や、レーザー加工やUV転写法により凹部を設けた導光板、さらには、樹脂ペレットを射出成形して得た表面に凸部を有する導光板が多用されている。MS樹脂は安価であるが、柔らかく傷付きやすい。そのため、より均一性の高い輝度を安定的に維持するためには、MS樹脂等の柔らかい樹脂材料からなる導光板と接触しても当該導光板を傷付けにくい光反射板が必要となる。また、光反射板の傷つきにより生じた削り粉によっても導光板が傷つくことがあるため、光反射板自体も傷つきにくいことが必要となる。
しかし、上記各特許文献に記載の光反射板は、未だ上記の要求を十分に満たすとはいえない。
本発明は、エッジライト型バックライト用光反射板であって、導光板と接触しても導光板を傷つけにくく且つ光反射板自体も傷つきにくく、導光板と光反射板との接触面においてよりミクロな傷の発生をも抑えることができ、輝度ムラの発生をより高いレベルで抑制することができる光反射板、当該光反射板を備えた液晶ディスプレイ用バックライト、及び当該光反射板の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、表面に特定の凹凸形状を有し、且つ、曲げたわみ量、静止摩擦係数及び表面固有抵抗値のすべてが特定のレベルにある光反射板が、導光板と接触させて擦り合わせても傷つきにくく、且つ、導光板の傷の発生も抑えられることを見い出した。そして、当該光反射板を液晶ディスプレイのエッジライト型バックライトに用いると、表示面の輝度ムラの発生をより効果的に抑制できることを見い出した。本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至ったものである。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
〔1〕下記(i)〜(iv)を満たすエッジライト型バックライト用光反射板:
(i)23℃、相対湿度60%の条件で、0.1Nにおける曲げたわみ量が0.5mm以上5.0mm以下であること、
(ii)少なくとも一方の表面に凹凸が形成されており、該凹凸表面の最大高さ粗さRzが5μm以上80μm以下であること、
(iii)前記凹凸表面の静止摩擦係数が0.1以上0.4以下であること、及び
(iv)前記凹凸表面における表面固有抵抗値が1.0×1015Ω/□未満であること。
〔2〕前記光反射板が樹脂からなり、前記凹凸表面を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さが70未満である、〔1〕に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
〔3〕前記光反射板が樹脂製発泡シートからなる、〔1〕又は〔2〕に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
〔4〕前記凹凸表面側において、該表面から光反射板の厚み方向に向けて少なくとも5μmの深さまで気泡が存在しない、〔3〕に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
〔5〕前記凹凸を形成する樹脂が、熱可塑性芳香族ポリエステルを含む樹脂である、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
〔6〕前記光反射板の嵩比重が0.7以下であり、且つ、前記光反射板の厚さが0.1mm以上1.0mm以下である、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
〔7〕前記光反射板の嵩比重が0.45未満である、〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
〔8〕前記光反射板が樹脂からなり、前記凹凸表面を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さが、前記エッジライト型バックライトが具備する導光板を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さより小さい、〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
〔9〕光源と、導光板と、〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の光反射板とを有する液晶ディスプレイ用バックライトであって、
前記光反射板が前記凹凸表面を導光板側に向けて配設され、
前記導光板を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さが70以上である、液晶ディスプレイ用バックライト。
〔10〕前記導光板がメチルメタクリレートとスチレンとの共重合体を含む樹脂からなる、〔9〕に記載の液晶ディスプレイ用バックライト。
〔11〕〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板の製造方法であって、下記工程(a)〜(c)を含む製造方法:
(a)押出成形によりシート状に吐出された基材樹脂シートを、凹凸を有するエンボスロールと接触させ、少なくとも一方の面に凹凸を有する基材樹脂シートを得る工程、
(b)凹凸表面を有する基材樹脂シートに不活性ガスを含浸させる工程、及び
(c)不活性ガスを含浸させた凹凸表面を有する基材樹脂シートを加熱し、発泡させる工程。
本明細書において、表面の「凹凸」とは、表面に凹部が形成された形態、表面に凸部が形成された形態、及び表面に凹部と凸部が形成された形態のいずれも包含する意味に用いる。
本発明のエッジライト型バックライト用光反射板は、導光板と接触しても傷つきにくく、且つ、導光板の傷の発生も抑えることができる。すなわち、本発明のエッジライト型バックライト用光反射板を用いることで、導光板と光反射板との接触面においてよりミクロな傷の発生をも抑えることができ、液晶ディスプレイの表示面の輝度ムラをより高いレベルで抑制することができる。
本発明の液晶ディスプレイ用バックライトは、液晶ディスプレイの表示面の輝度ムラをより高いレベルで抑制することができる。
本発明のエッジライト型バックライト用光反射板の製造方法によれば、上記本発明の光反射板を効率的に製造することができ、生産効率に優れる。
本発明の上記及び他の特徴及び利点は、適宜添付の図面を参照して、下記の記載からより明らかになるであろう。
図1は、本発明の液晶ディスプレイ用バックライトの断面を示す模式図である。 図2は、本発明の液晶ディスプレイ用バックライトにおいて、導光板と光反射板との境界及びその近傍の状態を示す模式図である。
本発明に係る光反射板の実施の形態を以下に詳細に説明する。
[光反射板]
本発明の光反射板は、液晶ディスプレイ等に用いるエッジライト型バックライトに組み込まれて使用される。本発明の光反射板は好ましくは白色反射板である。本発明の光反射板が組み込まれたエッジライト型バックライトの好ましい一実施態様を図1に示す。
図1に示すように、エッジライト型バックライト(1)には、導光板(3)に隣接して光反射板(4)が設置される。光反射板は、少なくとも一方の表面に後述する凹凸が形成されており、この凹凸表面を導光板側に向けて配設され、光源(8)から導光板内に導かれた光のうち光反射板側に漏れた光を液晶層側に戻す役割を担う。
本発明の光反射板の特性ないし構造について以下に説明する。
(曲げたわみ量)
本発明の光反射板は、23℃において0.1Nの荷重を印加したときの曲げたわみ量(以下、単に「曲げたわみ量」という。)が0.5mm以上5.0mm以下である。
当該曲げたわみ量は、光反射板を23℃、60%RHの条件下で24時間保管した後、23℃、60%RHの条件下で3点曲げ試験を行うことで測定される。より具体的には、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
曲げたわみ量を5.0mm以下とすることで、エッジライト型バックライトに組み込まれた際に光反射板自体の重さ等によるたわみが生じにくく、バックライトが組み込まれる液晶ディスプレイの表示面における輝度ムラを効果的に防ぐことができる。また、曲げたわみ量が0.5mm未満となると、ホワイトスポット耐性が悪化することがあり、また、光反射板の柔軟性が損なわれ、搬送時や、バックライトに組み込むサイズに切りだす加工の際に割れが生じることがあり、生産性に劣る場合がある。
本発明の光反射板の曲げたわみ量は4.8mm以下であることが好ましくは、より好ましくは4.6mm以下である。また、輝度ムラをより抑える観点から、曲げたわみ量は1.0mm以上であることが好ましく、1.5mm以上とすることがより好ましい。
光反射板の曲げたわみ量は、例えば、光反射板に用いる材料、光反射板の厚みや比重等を適宜に調節することで制御することができる。さらに、光反射板が樹脂製発泡シートであれば、気泡の分布、大きさ、密度等、気泡の存在形態を適宜に調節することでも曲げたわみ量を制御することができる。
(表面凹凸形状)
本発明の光反射板は、少なくとも一方の表面に凹凸が形成されており、この凹凸表面の最大高さ粗さ(Rz)が5μm以上80μm以下である。凹凸表面のRzを5μm以上80μm以下とすることで、エッジライト型バックライトに組み込まれた際に導光板との間に適度な隙間を形成することができ、輝度ムラを効果的に防ぐことができる。上記凹凸表面のRzは7μm以上であることが好ましく、8μm以上であることがより好ましく、10μm以上であることがさらに好ましく、15μm以上であってもよく、20μm以上であってもよく、25μm以上であってもよい。また上記凹凸表面のRzは70μm以下であることが好ましく、60μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることがさらに好ましく、40μm以下であることがさらに好ましく、35μm以下であることがさらに好ましい。
Rzは、JIS B0601(2001)に基づき測定される値である。
なお、本発明の光反射板は、両面に凹凸が形成され、その一方の面のRzが5μm以上80μm以下で、他方の面のRzが5μm未満又は80μm超である形態でもよい。エッジライト型バックライトに組み込む際には、Rzが5μm以上80μm以下である面を導光板側に向けて配設する。
以下、光反射板の「凹凸表面」という場合には、特に断わりのない限り、エッジライト型バックライトに組み込まれる際に導光板側に向けられる面を意味する。
本発明の光反射板において、凹凸表面を形成する方法に特に制限はなく、種々の方法を採用することができる。例えば、光反射板の表面にフィラーを練り込んだり、光反射板の表面にフィラーを付着させたり、押出成形の際、あるいは加熱後にエンボスロールに接触させたり、紫外線硬化性樹脂を表面にコーティングして特定の凹凸パターンになるように紫外線照射したりすることで所望の凹凸形状を形成することができる。また、上記の方法を組み合わせて凹凸形状を形成することもできる。
上記フィラーの種類については特に制限はない。例えば、フィラーの形状としては球状もしくは板状のものを用いることができる。より具体的には、例えば、タルク粒子、マイカ粒子、炭酸カルシウム粒子、シリカ粒子、シリコーン粒子、架橋PBMA(ポリブチルメタクリレート)粒子、ナイロン粒子、架橋アクリル粒子、又はこれらの粒子から選ばれる2種以上を混合したものを用いることができる。なかでも、光反射板の白色度や光反射性能、曲げたわみ量を適切に制御する観点から、シリコーン粒子及びタルク粒子から選ばれる1種又は2種以上の粒子を用いることが好ましい。
上記フィラーの粒径については特に制限されるものではないが、平均粒子径が3μm以上30μm以下であることが好ましく、8μm以上20μm以下であることがより好ましい。こうすることで凹凸表面のRzを所望の範囲に調節しやすく、また、エッジライト型バックライトに組み込まれた際には導光板が傷つきにくい。平均粒子径は動的光散乱法やレーザー回析法などで求めることができる。
凹凸形状は、光反射板の少なくともいずれか一方の表面全体に渡って存在していることが好ましい。また、凹凸形状は光反射板の表面に整列させずに、不規則に分散して存在することが好ましい。こうすることで、光反射板をエッジライト型バックライトに組み込んだ際に光の干渉等に伴う縞模様が生じにくくなり、表示面の輝度をより均一にすることができる。
(静止摩擦係数)
本発明の光反射板は、凹凸表面における静止摩擦係数が0.1以上0.4以下である。当該静止摩擦係数は、メチルメタクリレートとスチレンとの共重合体を含む樹脂(MS樹脂)からなる板に対する静止摩擦係数であり、具体的には後述する実施例に記載の方法で測定される値である。
光反射板の静止摩擦係数を0.4以下とすることで、エッジライト型バックライトに組み込まれた状態で、導光板との間の摩擦により導光板に傷が付くのを効果的に防ぐことができる。また、光反射板の静止摩擦係数を0.1以上とすることで、光反射板を積載した際の荷崩れが生じにくくなり、光反射板の保管、運搬ないし作業効率の悪化を防ぐことができる。本発明の光反射板の凹凸表面における静止摩擦係数は、より好ましくは0.1以上0.35以下であり、さらに好ましくは0.2以上0.3以下である。
光反射板の静止摩擦係数は、例えば、光反射板の表面を構成する樹脂の硬さや、シート表面の凹凸の高さを調節したり、導光板と反射板の接触面積を調整したりすることで調節することができる。
(表面固有抵抗値)
本発明の光反射板は、凹凸表面における表面固有抵抗値が1.0×1015Ω/□未満である。凹凸表面における表面固有抵抗値が1.0×1015Ω/□未満とすることで、凹凸表面に微細なゴミや異物が付着しにくくなり、エッジライト型バックライトに組み込まれた際に導光板の傷の発生をより抑えることができる。
本発明の光反射板の凹凸表面における表面固有抵抗値は5.0×1014Ω/□未満とすることが好ましく、1.0×1014Ω/□未満とすることがより好ましい。また、当該表面固有抵抗値の下限値に特に制限はないが、帯電防止剤の使用量や光反射板の剛性を考慮すると1.0×1010Ω/□以上とするのが実際的であり、通常は1.0×1011Ω/□以上である。
表面固有抵抗値は、例えば凹凸表面に帯電防止剤を存在させることで調節することができる。帯電防止剤は、凹凸表面を構成する素材中に含有させておいてもよいし、凹凸表面にコーティングしてもよい。
上記表面固有抵抗値とするために添加されうる帯電防止剤は特に制限されるものではないが、アルカリ金属塩、アニオン、カチオン等の帯電防止剤を使用することが望ましい。カーボンブラックや炭素繊維に代表される無機帯電防止剤を用いた場合には、シートの表面固有抵抗値は所望の範囲を得ることができるが、光反射板が黒く着色し、反射率や画面輝度を損なうため好ましくない。一方で、上記アルカリ金属塩等の帯電防止剤であれば、光反射板の色調を損なうことなく所望の表面固有抵抗値を得ることができることから好ましい。アルカリ金属塩については特に制限されるものではない。
本発明では、帯電防止剤として界面活性剤が好ましい。当該界面活性剤としては、例えばノニオン系、アニオン系、カチオン系の界面活性剤が挙げられ、なかでもアニオン系界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、ポリマー(例えば、ポリエーテルエステルアミドポリマー、エチレンオキシド−エピクロルヒドリン共重合体、ポリエーテルポリエステルポリマー、ポリスチレンスルホン酸塩、四級アンモニウム基を有する(メタ)アクリレートのポリマー)であっても構わない。また、ポリマーでない界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸のアルカリ金属塩及びアルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩から選ばれる1種又は2種以上を好適に用いることができる。なかでもアルキルスルホン酸ナトリウム及びアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上を用いることが好ましい。上記アルキル基の炭素数は6〜20であることが好ましく、8〜15であることがより好ましく、10〜14であることがさらに好ましい。
帯電防止剤は、凹凸表面を構成する樹脂中に含有させるのが好ましい。したがって、本発明の光反射材が樹脂製発泡シートである場合には、帯電防止剤は、凹凸表面を含む凹凸表面側の非発泡領域に含有させるのが好ましい。この場合、凹凸表面を含む凹凸表面側の非発泡領域の樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下含有させることが好ましく、 0.3質量部以上5質量部以下含有させることがより好ましい。
(ロックウェル硬度)
本発明の光反射板は樹脂からなることが好ましい。本発明の光反射板が樹脂からなる場合において、エッジライト型バックライトに組み込まれた際に導光板の傷の発生をより抑える観点から、凹凸表面を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さは、本発明の光反射板が組み込まれるエッジライト型バックライトが具備する導光板を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さよりも小さい(すなわち柔らかい)ことが好ましい。
前述のとおり、導光板の素材として、アクリル樹脂やMS樹脂等の柔らかい樹脂が多用されるようになっている。そして、アクリル樹脂のロックウェルRスケール硬さは通常は120程度であり、MS樹脂のロックウェルRスケール硬さは通常は105程度である。本発明の光反射板の凹凸表面を構成する樹脂は、そのロックウェルRスケール硬さが70未満であることが好ましく、65未満であることがより好ましく、60未満であることがさらに好ましい。
また、本発明の光反射板において、凹凸表面を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さの下限値に特に制限はないが、光反射板や導光板の熱変形等により面圧がかかった場合でも、光反射板と導光板との間の隙間を保って輝度ムラの発生を効果的に抑えたり、光反射板側が傷つき、削り粉が発生しその削り粉によって導光板側が傷つくのを抑制したりするために、40以上であることが好ましく、43以上であることがより好ましく、45以上であることがさらに好ましい。
(比重)
本発明の光反射板の嵩比重(以下、単に「比重」という。)は、光反射板の質量を抑える観点から0.7以下であることが好ましい。光反射板の質量を抑えることで、導光板と接触した際の傷の発生をより抑えることもできる。また、光反射板が樹脂製発泡シートである場合、比重を0.7以下とすることで、微細気泡が良好に分布した形態とすることができ、光反射率をより向上させることができる。
また、光反射板の剛性を考慮すると、本発明の光反射板の比重は0.2以上とすることが好ましい。より好ましくは、本発明の光反射板の比重は0.25以上0.6未満であり、さらに好ましくは0.275以上0.5未満であり、さらに好ましくは0.275以上0.45未満である。
(光反射率)
本発明の光反射板の光反射率は、550nmの波長の光に対して、酸化アルミニウム比で95%よりも高いことが好ましく、特に98%以上であることが好ましい。ここで述べる光反射率とは、正反射と拡散反射の合計に基づき算出されるものである。上記光反射率は、550nmの波長において酸化アルミニウム白板(グレード:210−0740、株式会社日立ハイテクフィールディング製)の光反射率を100%としたときの相対値であり、例えば、分光光度計(装置名:U−4100、株式会社日立ハイテクフィールディング製)を用いて測定することができる。
(光反射板の構造)
本発明の光反射板は樹脂製発泡シート(以下、単に「発泡シート」という。)であってもよいし、樹脂に白色顔料等の無機フィラーを含有させて光反射性能を持たせたものでもよいし、樹脂等の表層をアルミニウム等の金属で構成して反射性能を持たせたものでもよいが、光反射板の比重を小さくして軽量化することができ、また、裁断してもフィラーの脱落等が生じにくく作業環境の汚染が生じにくい観点から、発泡シートであることが好ましい。
本発明の光反射板が発泡シートである場合、凹凸表面側において、表面から光反射板の厚み方向に向けて少なくとも5μmの深さまでの間には気泡が存在しないことが好ましい。こうすることで、十分な硬度と剛性を付与することができる。
また、光反射板の凹凸表面側において、表面から光反射板の厚み方向に向けて30μmの深さより深い位置には気泡が存在していることが好ましい。こうすることで、比重を小さくすることができ、且つ、高い光反射率を示す光反射板とすることができる。
すなわち、本発明の光反射板が発泡シートである場合、光反射板の凹凸表面側において、表面から光反射板の厚み方向に向けて、気泡の存在しない部分を1つの層(非発泡層)としてみることができ、当該層厚は5μm以上30μm以下であることが好ましく、8μm以上25μm以下であることがより好ましく、8μm以上20μm以下であることがさらに好ましい。
また、凹凸表面側において気泡の存在しない層の厚み(μm)と、凹凸表面のRz(μm)との関係では、気泡の存在しない層の厚みと凹凸表面のRzの大きさは異なっていてもよいし、同じであってもよい。また、気泡の存在しない層の厚みと凹凸表面のRzの大きさが異なっている場合は、気泡の存在しない層の厚みの方が大きくてもよいし、凹凸表面のRzの方が大きくてもよい。輝度ムラをより効果的に抑えながら、比重を小さくして光反射板の質量を軽減し、且つ、十分な光反射率を実現する観点から、凹凸表面側において気泡の存在しない層の厚みよりも凹凸表面のRzを大きくすることが好ましい。この場合において、[凹凸表面側における気泡の存在しない層の厚み(μm)]/[凹凸表面のRz(μm)]は0.2〜0.9であることが好ましく、0.3〜0.8であることがより好ましく、0.3〜0.6であることがさらに好ましい。
本発明の光反射板が発泡シートである場合において、光反射板に含まれる気泡の平均気泡径は20μm以下であることが好ましい。こうすることで、入射光が光反射板の内部まで侵入することを効果的に防ぐことができる。すなわち、気泡界面における乱反射の回数が増えることにより、光透過率を抑えて高い光反射率を示す光反射板とすることができる。
平均気泡径の下限に特に制限はないが、より高い光反射率を得る観点から0.2μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましく、1.0μm以上であることがさらに好ましく、1.5μm以上であることがさらに好ましい。
光反射率、比重、気泡数密度を考慮すると、平均気泡径は0.2μm以上10μm以下であることがより好ましく、0.5μm以上5.0μm以下であることがさらに好ましく、0.5μm以上3.0μm以下であることがさらに好ましく、1.0μm以上3.0μm以下であることがさらに好ましく、1.5μm以上3.0μm以下であることがさらに好ましい。
光反射板の平均気泡径は、ASTM D3576−77により求められる値をいう。具体的には、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
本明細書において、「気泡」とは、光反射板中に存在する不活性ガス等を含んだ空間であり、その断面において短辺の長さが0.1μmを超える部分を有するものをいう。本明細書おいて「気泡」の形状に特に制限はない。また、気泡を含有しない層の厚さ、平均気泡径、気泡数密度の測定に際しては、光反射板の断面を観察した際に、当該断面において短辺の長さが0.1μmを超えるものを気泡とした。
本発明の光反射板が発泡シートである場合において、気泡が存在する部分(発泡層)における気泡数密度は5.0×1010〜1.0×1014であることが好ましく、1.0×1011〜1.0×1013であることがより好ましい。発泡層の気泡数密度を上記好ましい範囲内とすることで、可視光線の波長すべての範囲で高いレベルの光反射率を維持することができる。
光反射板の気泡数密度の測定では、光反射板の縦断面(厚さ方向に破断した断面)についてSEM写真を撮影し、当該SEM写真上において発泡層中(気泡が存在する領域中)の任意の100μm×100μmの領域を無作為に選び、その中に存在する気泡数nを計数(上記断面観察において短辺が0.1μmを超えるものを気泡として計数)し、1mm当たりに存在する気泡数を算出する。得られた数値を3/2乗することで1mm当たりの気泡数に換算し気泡数密度が測定される。
本発明の光反射板は、1種類の材料からなる単層構造であってもよいし、各層の材料が異なる複層構造であってもよい。例えば発泡シートであれば、凹凸表面を形成する層を発泡しにくい樹脂で形成するなどすることで、凹凸表面側の表面から所望の深さまでを非発泡層とすることができる。凹凸の形成性や光反射性の観点から、例えば、発泡しやすい樹脂層をはさむようにして発泡しにくい樹脂層を積層して3層構造とすることも好ましい。
本発明の光反射板が樹脂からなる場合、少なくとも凹凸表面を構成する樹脂は熱可塑性ポリエステルを含むことが好ましく、熱可塑性芳香族ポリエステルを含むことがより好ましい。さらに好ましくは、凹凸表面を構成する樹脂は熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂からなる。熱可塑性芳香族ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート又はこれらのブレンド樹脂が挙げられる。なかでも、ポリエチレンテレフタレート、又は、ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートとのブレンド樹脂を好適に用いることができる。
本発明の光反射板は、その全体が熱可塑性ポリエステル樹脂からなることが好ましく、熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂からなることがより好ましい。熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂の好ましい例は上記と同様である。
本発明の光反射板は、結晶化核剤、結晶化促進剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、光安定剤、蛍光増白剤、顔料、染料、相溶化剤、滑材、強化剤、難燃剤、架橋剤、架橋助剤、可塑剤、増粘剤、減粘剤等の各種添加剤を含有してもよい。
(厚み)
本発明の光反射板の厚みは0.1mm以上であることが好ましい。こうすることで、十分な剛性を備えた光反射板とすることができ、波シワの発生を効果的の抑えることができる。また、生産性を考慮すると、当該厚みは1mm以下であることが好ましい。より好ましくは、本発明の光反射板の厚みは0.2mm以上1.0mm以下であり、さらに好ましくは0.3mm以上1.0mm以下であり、さらに好ましくは0.3mm以上0.8mm以下であり、さらに好ましくは0.3mm以上0.7mm以下である。
光反射板の厚みは、例えば、光反射板が樹脂からなる場合にはフラットロールやクラウンのついたロールを用いて冷間プレスすることで調節することができる。冷間プレスによって、剛性を損なわずに厚みを調節することができる。また、光反射板を構成する樹脂のガラス転移温度以上の温度で熱処理することで寸法安定性を改善することもできる。
(光反射板の製造)
本発明の光反射板の製造方法に特に制限はなく、種々の製法を採用することができる。例えば、本発明の光反射板が発泡シートであれば、圧力容器内で、樹脂シートに不活性ガスを含浸させた後に加熱して発泡させるバッチ発泡法、押出機のダイから樹脂シートを押し出すと共に発泡させる押出発泡法、フィラー入りの樹脂シートを押出してから延伸してフィラーと樹脂の界面に空洞をつくる延伸法等を採用することができる。また、発泡シートでない場合には、例えば、樹脂に白色顔料(無機フィラー)を高含有させるフィラー充填法を採用することができる。また、凹凸の形成については上述した方法を採用することができる。さらに、樹脂シートの表面を金属薄膜で覆い、この金属薄膜の上にフィラーを散布することで所望の凹凸表面を有する本発明の光反射板を製造することもできる。
なかでもバッチ発泡法は、気泡を微細化しやすく高い光反射率を実現でき、また、光反射板の比重をより抑えて軽量化できる点で、本発明の光反射板の製造方法として好適である。バッチ発泡法により本発明の光反射板を製造する方法の好ましい態様(以下、「本発明の製造方法」という。)について以下にさらに詳細に説明するが、本発明の光反射板の製造方法はこれに限定されるものではない。
本発明の製造方法は下記(a)〜(c)の工程を含む。
(a)押出成形によりシート状に吐出された基材樹脂シートを、凹凸を有するエンボスロールと接触させ、少なくとも一方の面に凹凸を有する基材樹脂シートを得る工程、
(b)凹凸表面を有する基材樹脂シートに不活性ガスを含浸させる工程、及び
(c)不活性ガスを含浸させた凹凸表面を有する基材樹脂シートを加熱し、発泡させる工程。
−工程(a)−
上記工程(a)における基材樹脂シートは熱可塑性樹脂であれば特に制限はないが、熱可塑性ポリエステルを含むことが好ましく、より好ましくは熱可塑性ポリエステル樹脂からなる。熱可塑性ポリエステル樹脂の好ましい形態は上述したものと同一である。基材樹脂シートの構成に特に制限はなく、単層であっても複層であってもよい。なかでも、不活性ガスを含浸させて加熱した際に発泡しやすい樹脂層(I)をはさむように、不活性ガスを含浸させて加熱しても発泡しにくい樹脂層(II)を積層した3層構造とすることが好ましい。基材樹脂シートは、所望の樹脂を押出成形によりTダイから単層構造あるいは複層構造に吐出させることで得ることができる。
樹脂層(I)は、例えばポリエチレンテレフタレートを60質量%以上含有する構成とすることができる。さらに、樹脂層(I)はポリエチレンテレフタレートを70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上含有することが好ましい。また、樹脂層(I)はポリエチレンテレフタレート樹脂からなる層であることも好ましい。また、後述する気泡核剤を含有させた樹脂を用いることも好ましい。
また、樹脂層(II)は、例えばポリブチレンテレフタレートを50質量%以上含有する構成とすることができる。さらに、樹脂層(II)はポリブチレンテレフタレートを55質量%以上含有する層とすることが好ましい。樹脂層(II)はポリブチレンテレフタレート樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂とのブレンド樹脂からなることが好ましい。
基材樹脂シートは気泡核剤を含有していてもよい。気泡核剤とは、熱可塑性樹脂が気泡を形成する際に気泡核の形成を促すものであり、気泡の微細化と均一性に効果を示す。気泡核剤としては、例えばタルクなどの無機化合物、アゾジカルボンアミドなどの有機化合物、窒素などの不活性ガス、溶融型結晶化核剤または熱可塑性エラストマーなどが挙げられ、その中でも特に熱可塑性エラストマーが好ましい。
上記熱可塑性エラストマーとしては、限定されるものではないが、光反射率および輝度の向上の点で、分子中にパラフェニレン骨格およびエステル結合を有するブロック共重合体、ハードセグメントが芳香族ポリエステルでソフトセグメントがポリエーテルからなるポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体、ハードセグメントが芳香族ポリエステルでソフトセグメントが脂肪族ポリエステルからなるポリエステル・ポリエステルブロック共重合体などを適宜選択することができる。これらは一種を単独で用いても、二種以上を混合して用いても良い。
上記ポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体は、芳香族ポリエステルとポリエーテルとを公知の方法により共縮合させることにより得ることができる。上記ポリエステル・ポリエステルブロック共重合体は、芳香族ポリエステルと脂肪族ポリエステルとを公知の方法により共縮合させることにより得ることができる。
上記ポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体およびポリエステル・ポリエステルブロック共重合体を構成する芳香族ポリエステルセグメントは、芳香族ジカルボンから導かれる単位と、ジオール化合物から導かれる単位とからなることができる。芳香族ジカルボン酸として、具体的には、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸などが挙げられる。これらは、2種以上の組み合わせであってもよい。また、ジオール化合物として、具体的には、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコールなどの脂肪族ジオール化合物;p−キシレングリコールなどの芳香族ジオール化合物;シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオール化合物が挙げられる。これらは、2種以上の組み合わせであってもよい。
芳香族ポリエステルセグメントは、芳香族ジカルボン酸成分およびジオール化合物成分1種ずつからなるポリエステルであってもよく、いずれか一方が2種以上からなるか、あるいは両成分がそれぞれ2種以上からなるポリエステルであってもよい。
また、ポリエステル・ポリエーテルブロック共重合体のソフトセグメントであるポリエーテルとしては、具体的にポリブタンジオール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。
ポリエステル・ポリエステルブロック共重合体のソフトセグメントである脂肪族ポリエステルは、脂肪族ジカルボン酸から導かれる単位と、ジオール化合物から導かれる単位とからなることができる。脂肪族ジカルボン酸としては、具体的にアジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸およびこれらの誘導体などが挙げられ、これらの組み合わせであってもよい。ジオール化合物は、上記芳香族ポリエステルセグメントで説明したものと同様のものが挙げることができる。
基材樹脂シートは溶融型結晶化核剤を含有していてもよい。溶融型結晶化核剤とは、熱可塑性樹脂中に添加することで、溶融混練時に樹脂中に溶融分散し、降温凝固過程において凝集固化した気泡核剤のことをいう。
溶融型結晶化核剤としては、限定されるものではないが、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミド(市販品としては、例えば新日本理化製のエヌジェスターNU−100)、リカクリアPC−1(商品名、新日本理化製)、T1465N(商品名、ADEKA製)などを適宜選択することができる。これらは一種を単独で用いても、二種以上を混合して用いても良い。光反射板の比重や光反射性能の観点から、N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドを好適に用いることができる。
上記工程(a)では、基材樹脂シートの少なくとも一方の面を所望の凹凸形状を有するエンボスロールと接触させることで表面に所望の凹凸を有する基材樹脂シートを得る。基材樹脂シートとエンボスロールとの接触は、Tダイから吐出された直後に行うことが好ましいが、冷えて固まった状態の基材樹脂シートを加熱してから接触させることもできる。
また、基材樹脂シートの凹凸を形成する表面には、上述したようにシリコーン粒子やタルク粒子等の無機フィラーを含有させておくことも好ましい。無機フィラーを含有させておくことで、生産性を損なわずに凹凸表面のRzを所望の範囲に制御しやすくなる。無機フィラーは、凹凸表面を構成する樹脂100質量部に対して、0.5〜5質量部含有させることが好ましい。
基材樹脂シートは無延伸であることが好ましい。無延伸であると不活性ガスの浸透性が高く、より優れた光反射性能の光反射板を製造することができる。
−工程(b)−
上記工程(b)では、上記工程(a)で得られた凹凸表面を有する基材樹脂シートに不活性ガスを含浸させる。上記工程(a)で得られた基材樹脂シートとセパレータとを重ねて巻くことによりロールを形成し、このロールを加圧不活性ガス雰囲気中に保持して樹脂シートに不活性ガスを含浸させることが好ましい。当該セパレータは、不活性ガスや必要に応じて用いられる有機溶剤が自由に出入りする空隙を有し、かつそれ自身への不活性ガスの浸透が無視できるものであればいかなるものでもよい。セパレータの好適な例を示せば、樹脂性不織布や金属製の網が挙げられる。
ロールを形成した樹脂シートに不活性ガスを含浸させる前に、樹脂シートに有機溶剤を含有せしめてもよい。樹脂シートに有機溶剤を含有させると、熱可塑性樹脂シートの結晶化度を向上させることができ、シートの剛性が向上してシート表面にセパレータの跡が残存しにくくなる。また、不活性ガスの浸透時間を短縮させる効果も期待できる。
当該有機溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、メチルエチルケトン、ギ酸エチル、アセトン、酢酸、ジオキサン、m−クレゾール、アニリン、アクリロニトリル、フタル酸ジメチル、ニトロエタン、ニトロメタン、ベンジルアルコールが挙げられる。なかでもアセトンが好適に用いられる。
上記不活性ガスとしては、ヘリウム、窒素、二酸化炭素、アルゴン等が挙げられる。なかでも二酸化炭素は、熱可塑性樹脂中に多量に含有させることができる点で好ましい。不活性ガスの浸透圧力は好ましくは30〜70kg/cm、より好ましくは50〜70kg/cmである。また、不活性ガスの浸透時間は通常には1時間以上であり、飽和状態になるまで不活性ガスを浸透させることが好ましい。通常は浸透時間を24時間以上とすれば、不活性ガスの浸透を飽和状態とすることができる。
−工程(c)−
上記工程(c)では、上記工程(b)で得られた、不活性ガスを含浸させた凹凸表面を有する樹脂シートを発泡させる。この発泡工程は、ロールからセパレータを取り除き、樹脂シートを、常圧下で、発泡層を形成するための熱可塑性樹脂の軟化点以上の温度に加熱して行う。この加熱は、発泡層の融点よりも低い温度で行うことが好ましい。発泡層がポリエチレンテレフタレートであれば、発泡のための加熱温度は150〜240℃、好ましくは180〜230℃である。
基材樹脂シートの凹凸表面を非発泡性の樹脂で構成したり、結晶化核剤や結晶化促進剤を含有させたりして発泡しにくい状態にしておけば、凹凸表面を非発泡層とすることができる。また、不活性ガスを含浸後、時間経過と共に樹脂から不活性ガスが抜けていくため、工程(b)の後、不活性ガスを抜くための時間を一定時間とることで、凹凸表面の発泡を抑えることができる。
[液晶ディスプレイ用バックライト]
本発明の液晶ディスプレイ用バックライトは、図1に示すように、光源(8)と、導光板(3)と、本発明の光反射板(4)とを有する。本発明の光反射板(4)は、その凹凸表面が導光板(3)側に向けた状態で配設される。また、導光板(3)のロックウェルRスケール硬さは70以上であることが好ましい。なお、図1は、本発明の液晶ディスプレイ用バックライトの構造を模式的に示したものであり、各部材のサイズないし相対的な大小関係等は説明の便宜上大小を変えている場合があり、実際の関係をそのまま示すものではない。また、本発明で規定する事項以外はこれらの図面に示された外形、形状に限定されるものでもない。
導光板(3)の材質は、ロックウェルRスケール硬さが70以上の樹脂であることが好ましく、メチルメタクリレートとスチレンとの共重合体であるMS樹脂を含有することがより好ましく、MS樹脂からなることがさらに好ましい。また、アクリル樹脂製の導光板も好適に用いることができる。
なかでも、MS樹脂板(3〜5mm厚み)にドット印刷を施して表面に凹凸を形成した導光板、UV転写法により表面に凹凸を形成した導光板、及びレーザー加工により表面に凹凸を形成した導光板が、生産能力の点で好ましい。特に、ドット印刷を施して凹凸を形成した導光板と本発明の光反射板とを、互いの凹凸表面を向い合せて配設した形態とすることで、導光板の傷つきをより効果的に抑えることができる。また、互いの凸部がスペーサーの役割を果たし、間に空気層が設けられるため、白色反射板と導光板との密着を効果的に防いで輝度ムラを抑えると同時に、エッジライトから導光板に入射した光を効果的にバックライト前面へと返すことができる。
本発明の液晶ディスプレイ用バックライトは、導光板の凹凸表面のRzと比べて、これと向き合う光反射板の凹凸表面のRzの方が大きいことが好ましい。こうすることで、導光板と光反射板の接触面積が制御しやすくなるため、導光板と光反射板の密着による輝度ムラをより効果的に抑制することができる。
本発明のバックライトを用いる液晶ディスプレイは、例えば、液晶テレビ、液晶モニターや、エッジライト型の看板、照明器具等に用いられる。
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[測定・評価方法]
(1) 0.1Nにおける曲げたわみ量
光反射板を25mm幅×80mm長さに切り出し、インストロン5567(インストロンジャパン カンパニイリミテッド製)を用いて3点曲げ試験を行った。支点間距離を64mm、曲げ速度を10mm/minとして、0.1Nの荷重をかけたときの曲げたわみ量をチャートから読み取った。曲げたわみ量の測定は、温度23℃、測定湿度60%RHの条件で光反射板試料を24時間保管した後、当該保管温湿度と同じ条件で実施した。
(2) 最大高さ粗さ(Rz)
光反射板を100×100mmに打ち抜き、その凹凸表面から無作為に選んだ3箇所(12mmの長さ)についてRzを測定し、その平均値を光反射板のRzとした。Rzは、SurfTest SJ−210(株式会社ミツトヨ製)を用いて、JIS B0601(2001)に基づき測定した。
(3) 静止摩擦係数
光反射板を150×250mmに切り出し、自動静摩擦係数測定器(株式会社安田精機製)の測定面に凹凸表面が上になるように貼り付けた。金属製の錘に導光板の材料であるMS樹脂(デンカTX−100S 電気化学工業株式会社製)製の板(5×60×80mm)を貼り付け、このMS樹脂を測定面に貼り付けた光反射板の凹凸面に乗せ、傾斜をかけて錘が滑り始める角度θを記録した。静止摩擦係数μstaticは、下記式(1)を用いて算出した。なお、上記MS樹脂製板は、100mm×100mm×5mmのプレス成形したMS樹脂製板から前述の規定サイズに切り出し、その表面を研磨材(商品名:ピカール金属磨、日本磨料工業株式会社製)を用いて研磨し、平滑にした面を光反射板側に向けて使用した。
なお、MS樹脂製板の光反射板と接触させる表面の状態はRzで2μm以下とした。また、上記MS樹脂製板のロックウェルRスケール硬さは105であった。
μstatic=tanθ (1)

光反射板1つにつき5回測定を繰り返し、その平均値を光反射板の静止摩擦係数とした。
(4) ロックウェルRスケール硬さ
JIS K7202−2に基づいて、光反射板の表層を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さを測定した。
(5) 表面固有抵抗値
光反射板の凹凸表面の表面固有抵抗を、JIS K 6911:2006に基づき測定した。より詳細には、測定試料を温度23℃、湿度60%RHの条件で24時間保管した後、当該保管温湿度と同じ条件で、印加電圧を100Vとして、1分後の表面固有抵抗値(Ω/□)を測定した。
(6) 比重(嵩比重)
JIS K7112のA法(水中置換法)により測定した。
(7) 光反射板の厚さ
光反射板から100×100mm角のサンプルを切り抜き、サンプルの4角、4辺及び中心における厚みをマイクロメータにより測定し、合計9点の平均値を光反射板の厚みとした。
(8) 気泡を含有しない層の厚さ
光反射板を、凍結破断により厚さ方向に破断して断面を出し、これをステージ上に設置した後、走査型電子顕微鏡(装置名:JSM−6390LV、日本電子株式会社製)を用いて1000倍にて断面の観察を行った。凹凸表面側において、表面からシートの厚さ方向に向けて垂線を下ろし、気泡にぶつかるまでの長さを測定した。1試料につき無作為に5点を抽出して測定を行い、その平均値を、気泡を含有しない層の厚さとした。なお、上記測定では、上記断面観察において短辺の長さが0.1μmを超えるものを気泡とした。
ここで、無作為に抽出した5点における平均値を気泡を含有しない層の厚さとした場合と、無作為に抽出した10点における平均値を気泡を含有しない層の厚さとした場合について、各3回の測定を実施したところ(すなわち、無作為抽出した5点における平均値の算出を3回及び無作為抽出した10点における平均値の算出を3回実施したところ)、得られた気泡を含有しない層の厚さはいずれも、前記各3回(計6回)の測定値の平均値±0.2μmの範囲内に収まっていた。すなわち、無作為抽出した5点の測定の平均値として算出される気泡を含有しない層の厚さが、光反射板全体における気泡を含有しない層の厚さを反映したものであるといえる。
(9) 光反射率
光反射板を100×100mmに切り出し、分光光度計(株式会社日立ハイテクフィールディング製U−4100)を用いて、分光スリット4nmの条件にて光線波長550nmでの分光全反射率の測定を行った。リファレンスは酸化アルミニウム白板(グレード:210−0740、株式会社日立ハイテクフィールディング製)を使用し、測定値はリファレンスの光反射率を100%としたときの相対値とした。
(10) 平均気泡径
平均気泡径は、ASTM D3576−77により求めた。詳細は下記のとおりである。
光反射板の厚さ方向に平行な断面において、表面から厚みの四分の一の深さとその付近の気泡構造を、走査型電子顕微鏡(装置名:JSM−6390LV、日本電子株式会社)を用いて1000倍ないしは5000倍で撮影した。得られた写真上に水平方向と垂直方向に直線を引き、直線が横切る個々の気泡の弦の長さを求め、この平均値tを得た。写真の倍率をMとして、下記式に代入して平均気泡径dを求めた。なお、上記撮影領域は、その周りにも気泡が存在する領域である。上記写真観察においては、短辺の長さが0.1μmを超える気泡を測定対象として平均気泡径を算出した。
d=t/(0.616×M)
(11) ホワイトスポット耐性
市販の42インチのエッジライト型液晶テレビのバックライトパネル(導光板の材料:MS樹脂、ロックウェルRスケール硬さ:105、光反射板と向き合う面のRz:16.5μm)に、評価を行う光反射板を表面の凹凸が導光板側に向くようにして光反射板として組み込み、その後、液晶を除いてバックライトパネルを元のように組み直した。続いて、バックライトパネルの導光板の上から40Nの荷重で圧縮した。荷重は、15cm四方の角部の4か所に均等な質量の重りをのせることで行った。次いで、目視によって、異常に明るい部分が発生しているか否かを観察することでホワイトスポットの有無を調べた。異常に明るい部分がなければ、ホワイトスポットが発生していないとして合格(評価A)と判定し、異常に明るい部分があればホワイトスポットが発生しているとして、不合格(評価C)と判定した。「異常に明るい」とは、異常に明るい部分がその周辺部分より、目視によってはっきりと認識できる輝度差を生じている状態をいう。
(12) 傷つき防止性
金属棒を設置した毎分250回、振幅6mmで左右に振動する振動試験機の上に、評価対象の光反射板を凹凸表面を上にして載せて、その上から半径約1mmのドットパターンが印刷されたMS樹脂製の導光板(12.5cm、4.5g)をドットパターンが光反射板の凹凸表面に向くように乗せ、5分間振動させた。振動させた後の導光板の表面および反射板の表面に光を入射し、導光板表面と光反射板表面の傷の有無を、マイクロスコープを用いて調べた。同一の光反射板から無作為に切り出した3サンプルについて傷つきを評価し、3サンプルすべての試験において、導光板と光反射板のいずれの表面(検査面積は4cm)にも傷つきが発生していなければ合格(評価A)、3サンプルのうち少なくとも1サンプルの試験において、導光板もしくは光反射板のどちらか一方に傷が生じていた場合を評価Bとし、3サンプルのうち少なくとも1サンプルの試験において、導光板と反射板の両者に傷つきが発生していれば不合格(評価C)と判断した。
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレート(グレード:RT553C、日本ユニペット製)40質量部に対して、ポリブチレンテレフタレート(グレード:ノバデュラン5026、三菱エンジニアリングプラスチック製)60質量部、シリコーンパウダー(グレード:トスパール3120、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン製、平均粒径11μm)2質量部、帯電防止剤(グレード:EMB−7A2019、住化カラー製)1質量部を含有する樹脂組成物を二軸押出機にて混練し、最表層に配置し、ポリエチレンテレフタレート98質量部(グレード:RT553C、日本ユニペット製)に対して、気泡核剤(グレード:プリマロイB1942N、三菱化学株式会社製)2質量部を含有する樹脂組成物を二軸押出機にて混練し、中心層に配置した2種3層のシートをTダイから吐出した。さらに溶融状態のシートをTダイ直後に配置した梨地模様のエンボスロールに接触させ梨地柄を転写させ、0.3mm厚×525mm幅×330m長さの基材樹脂シートを作製した。
この基材樹脂シートにオレフィン系不織布のセパレータ(グレード:FT300、日本バイリーン製)を重ねて巻き、ロール状にした。その後、上記ロールを圧力容器に入れ、炭酸ガスで5.3MPaに加圧し、樹脂シートに炭酸ガスを浸透させた。浸透時間は72時間とした。浸透完了後、圧力容器からロールを取り出し、セパレータを取り除きながら基材樹脂シートだけを220℃に設定した熱風炉に供給して発泡させ、表面に凹凸を有する白色光反射板を得た。
[実施例2]
実施例1において、基材樹脂シートの厚さを2種3層の層構成は変更せずに全体的に厚くして0.36mmとしたこと以外は実施例1と同じ方法で光反射板を作製した。
[実施例3]
実施例1において、シリコーンパウダーを添加しなかったこと以外は実施例1と同じ方法で光反射板を作製した。
[実施例4]
実施例1において、エンボスロールをフラットロールに変更した以外は実施例1と同じ方法で光反射板を作製した。
[実施例5]
実施例4において、基材樹脂シート厚さを2種3層の層構成は変更せずに全体的に厚くして0.48mmとし、さらに熱風炉の設定温度を240℃としたこと以外は実施例4と同じ方法で光反射板を作製した。
実施例1〜5の光反射板は、気泡数密度が1.25×1011〜1.42×1012の範囲内にあった。
[比較例1]
ポリエチレンテレフタレート(グレード:RT553C、日本ユニペット製)69質量部に対して、ポリブチレンテレフタレート(グレード:ノバデュラン5026、三菱エンジニアリングプラスチック製)30質量部、帯電防止剤(グレード:EMB−7A2019、住化カラー製)1質量部を含有する樹脂組成物を二軸押出機にて混練し、最表層に配置し、ポリエチレンテレフタレート98質量部(グレード:RT553C、日本ユニペット製)に対して、気泡核剤(グレード:プリマロイB1942N、三菱化学株式会社製)2質量部を含有する樹脂組成物を二軸押出機にて混練し、中心層に配置した2種3層のシートをTダイから吐出した。さらに溶融状態のシートをTダイ直後に配置したフラットロールに接触させ、0.36mm厚×525mm幅×330m長さの基材樹脂シートを作製した。その基材樹脂シートを、実施例1と同様にして炭酸ガスを含浸させ、発泡炉に供することで白色光反射板を作製した。
[比較例2]
比較例1の光反射板の片面に架橋PBMAビーズ(グレード:GB−50、アイカ工業株式会社製)とアクリルバインダ(ZR−FDR01 住友大阪セメント株式会社製)を混合したものを塗布し、加熱乾燥させて表面に凹凸のある光反射板を作製した。
[比較例3]
東レ社製の「ルミラー」(登録商標)E6WAを用いた。
[比較例4]
帝人デュポンフィルム社製の「テトロン」(登録商標)UXK1を用いた。
[比較例5]
古河電気工業社製の「MCPOLYCA」(登録商標)を用いた。
[比較例6]
東レ社製の「ルミラー」(登録商標)E60Lを用いた。
[比較例7]
実施例1において、帯電防止剤を添加しなかったこと以外は実施例1と同じ方法で基材樹脂シートを作製し、実施例1と同じ方法で光反射板を作製した。
上記各実施例、比較例の光反射板の特性、構造、及び評価結果を下記表1に示す。
Figure 2015063948
表1の結果から、凹凸表面の表面固有抵抗値が本発明で規定するよりも大きな比較例2〜7の光反射板では、いずれも導光板との接触面において、導光板あるいは光反射板のいずれか又は双方に傷が生じていた。
また、Rzが本発明で規定するよりも小さいと、静止摩擦係数が大きくなる傾向があり、Rzと静止摩擦係数が本発明の規定外であると、傷つき防止性とホワイトスポット耐性のいずれにも劣る結果となった(比較例1、6)。
また、曲げたわみ量が小さすぎるとホワイトスポット耐性が悪化することもわかった(比較例4と5の比較)。
これに対し、本発明で規定する要件を満たす実施例1〜5の光反射板は、導光板との接触面において導光板や光反射板自体の傷つきを生じにくく、ホワイトスポットの発生もより抑えられていた。
1 エッジライト型バックライト
2 リフレクタ
3 導光板
4 光反射板
5 凸部
6 気泡(微細気泡)
7 気泡を含有しない層
8 光源

Claims (11)

  1. 下記(i)〜(iv)を満たすエッジライト型バックライト用光反射板:
    (i)23℃、相対湿度60%の条件で、0.1Nにおける曲げたわみ量が0.5mm以上5.0mm以下であること、
    (ii)少なくとも一方の表面に凹凸が形成されており、該凹凸表面の最大高さ粗さRzが5μm以上80μm以下であること、
    (iii)前記凹凸表面の静止摩擦係数が0.1以上0.4以下であること、及び
    (iv)前記凹凸表面における表面固有抵抗値が1.0×1015Ω/□未満であること。
  2. 前記光反射板が樹脂からなり、前記凹凸表面を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さが70未満である、請求項1に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
  3. 前記光反射板が樹脂製発泡シートからなる、請求項1又は2に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
  4. 前記凹凸表面側において、該表面から光反射板の厚み方向に向けて少なくとも5μmの深さまで気泡が存在しない、請求項3に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
  5. 前記凹凸を形成する樹脂が、熱可塑性芳香族ポリエステルを含む樹脂である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
  6. 前記光反射板の嵩比重が0.7以下であり、且つ、前記光反射板の厚さが0.1mm以上1.0mm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
  7. 前記光反射板の嵩比重が0.45未満である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
  8. 前記光反射板が樹脂からなり、前記凹凸表面を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さが、前記エッジライト型バックライトが具備する導光板を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さより小さい、請求項1〜7のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板。
  9. 光源と、樹脂からなる導光板と、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光反射板とを有する液晶ディスプレイ用バックライトであって、
    前記光反射板が前記凹凸表面を導光板側に向けて配設され、
    前記導光板を構成する樹脂のロックウェルRスケール硬さが70以上である、液晶ディスプレイ用バックライト。
  10. 前記導光板がメチルメタクリレートとスチレンとの共重合体を含む樹脂からなる、請求項9に記載の液晶ディスプレイ用バックライト。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のエッジライト型バックライト用光反射板の製造方法であって、下記工程(a)〜(c)を含む製造方法:
    (a)押出成形によりシート状に吐出された基材樹脂シートを、凹凸を有するエンボスロールと接触させ、少なくとも一方の面に凹凸を有する基材樹脂シートを得る工程、
    (b)凹凸表面を有する基材樹脂シートに不活性ガスを含浸させる工程、及び
    (c)不活性ガスを含浸させた凹凸表面を有する基材樹脂シートを加熱し、発泡させる工程。
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