JPWO2015060313A1 - 放出制御能を有する製剤およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明により、製造均一性、取り扱い性および生産性に優れる、放出制御能を有する製剤、およびその製造方法を提供する。本発明は、ゼラチンおよび多糖類を含有する外皮膜と、該外皮膜の内部に薬剤を含む内容物とを包含することを特徴とし、または薬剤、水膨潤性多糖類および37℃以上の融点を有する油脂を含む内容物と、該内容物を被覆する外皮膜とを包含することを特徴とする放出制御能を有する製剤に関する。

Description

本発明は、放出制御能を有する製剤およびその製造方法に関する。
薬剤の放出制御技術は、薬剤の溶解、放出挙動を、空間、時間的に制御する技術であり、大きく分けると、上記薬剤を徐放化する技術と、上記薬剤を被覆して放出制御する技術とがある。必要最小限の薬剤を、必要な場所に、必要な時に供給することによって、効率的に薬剤の効果を向上しようとするものである。このような目的を達成するために、そのような薬剤を含む製剤の形態および構成成分などを中心に、数多くの放出制御型製剤が提案されてきた(特許文献1〜2等)。
特許文献1には、コア物質、及び殻壁材料が、グルタルアルデヒドで架橋されたゼラチン及び前記コア物質が前記架橋されたゼラチンを通って移動するのを禁止する1〜75重量%の少なくとも1種の水溶性可塑剤を含む、前記コア物質を完全に囲むカプセル殻壁を含んで成るマイクロカプセルであって、前記水溶性可塑剤が水溶性澱粉類,糖類,シクロデキストリン類,マルトデキストリン類,コーンシロップソリッド類,及びソルビトールから選択される、前記マイクロカプセルが記載されている。しかしながら、上記マイクロカプセルにおいては、コア物質を放出させるための皮膜の溶解時間の調整ができないなどの問題があった。
特許文献2には、放出制御型の剤形であって、(a)浸透剤、並びに低溶解性の薬物からなるコアであって、前記薬物が分散ポリマー中で前記薬剤の固体分散物の形態であり、及び前記薬剤の少なくとも大部分が非晶性であるもの;及び(b)前記コアの周囲の、実質的に水透過性のコーティングであって、前記コーティング中には少なくとも1個の送達ポートが存在し、前記コーティングが水性使用環境から前記コアへの水の流入を制御して、前記コアの少なくとも一部が前記少なくとも1個の送達ポートを通って前記水性使用環境へ押し出され、及び前記コーティングが前記薬物放出の間、非溶解性であり、かつ非侵食性であるもの;からなる、前記剤形が記載されている。しかしながら、上記放出制御型剤形においては、送達ポートを製剤作製後に改めて作製する必要があるなどの問題があった。
特開平6‐40807号公報 特開2000‐229846号公報
本発明は上記のような従来の放出制御型製剤の有する問題点を解決し、製造均一性、取り扱い性および生産性を損なうことなく、優れた放出制御能を有する製剤、およびその製造方法を提供することを目的とする。
以上のような課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究の結果、外皮膜および内容物から成る製剤において、ゼラチンおよび特定の多糖類、特に水膨潤性多糖類を含む外皮膜を使用するか、或いは、薬剤、多糖類、特に水膨潤性多糖類および特定の融点を有する油脂を含む内容物を使用することによって、優れた製造均一性、取り扱い性および生産性を有し、かつ優れた放出制御能を有する製剤、およびその製造方法を提供し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ゼラチンおよび多糖類を含有する外皮膜と、該外皮膜によって覆われた内部に薬剤を含有する内容物を含み、外皮膜が多糖類の膨潤により薬剤を放出することによって薬剤の放出が制御されることを特徴とする、放出制御能を有する製剤に関する。
本発明の別の態様として、薬剤、水膨潤性多糖類および37℃以上の融点を有する油脂を含む内容物と、該内容物を被覆する水溶解性または水透過性の外皮膜とを含み、水膨潤性多糖類の膨潤により37℃以上の融点を有する油脂から薬剤が放出されることによって薬剤の放出が制御されることを特徴とする、放出制御能を有する製剤がある。
更に本発明を好適に実施するために、
上記薬剤が水溶性および/または非水溶性であり;
上記水膨潤性多糖類が、寒天、ゲランガム、カラギーナン、澱粉、化工澱粉、デキストリン、マルトデキストリン、セルロース、アセチル化セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースから選択される1つ以上であり;
上記製剤が、軟カプセルまたはシームレスカプセルのいずれかである;
ことが望ましい。
本発明の更に別の態様として、(i)薬剤、水膨潤性多糖類および37℃以上の融点を有する油脂を混合して、内容物を形成する工程、
(ii)外皮膜形成用材料を調製する工程、
(iii)該内容物を該外皮膜形成用材料で被覆して、該外皮膜の内部に該内容物を含む製剤を形成する工程
を含む、製剤の製造方法がある。
本発明によれば、外皮膜および内容物から成る製剤において、ゼラチンおよび特定の多糖類、特に水膨潤性多糖類を含む外皮膜を使用することによって、或いは、薬剤、多糖類、特に水膨潤性多糖類および特定の融点を有する油脂を含む内容物を使用することによって、優れた製造均一性、取り扱い性および生産性を有し、かつ優れた放出制御能を有する製剤、およびその製造方法を提供することができる。
本発明の放出制御能を有する製剤の1つの態様の薬剤放出メカニズムを説明する概略図である。 本発明の放出制御能を有する製剤の他の態様の薬剤放出メカニズムを説明する概略図である。 本発明の放出制御能を有する製剤の1つの態様のシームレスカプセルである。 本発明の放出制御能を有する製剤をシームレスカプセルの形態にした1つの態様(2層構造)の製造装置のノズル部の1つの態様を示す模式的縦断面図を示す。 本発明の実施例A−1−1〜A−1−4の軟カプセルにおける薬剤(カルバマゼピン)の放出挙動を示すグラフ図である。 本発明の実施例A−1−5〜A−1−8の軟カプセルにおける薬剤(カルバマゼピン)の放出挙動を示すグラフ図である。 本発明の実施例B−1−1〜B−1−4のシームレスカプセルにおける薬剤(カルバマゼピン)の放出挙動を示すグラフ図である。 本発明の実施例B−1−5〜B−1−8のシームレスカプセルにおける薬剤(カルバマゼピン)の放出挙動を示すグラフ図である。 比較例Cの軟カプセルと比較した、本発明の実施例Cの軟カプセルにおける薬剤(カルバマゼピン)の放出挙動を示すグラフ図である。 比較例Dのシームレスカプセルと比較した、本発明の実施例Dのシームレスカプセルにおける薬剤(イブプロフェン)の放出挙動を示すグラフ図である。
本発明の放出制御能を有する製剤として、
(a)ゼラチンおよび多糖類を含有する外皮膜と、該外皮膜の内部に薬剤を含む内容物とを包含することを特徴とするものと、
(b)薬剤、水膨潤性多糖類および37℃以上の融点を有する油脂を含む内容物と、該内容物を被覆する外皮膜とを包含するものと、がある。
上記多糖類の例として、それらに限定されないが、寒天、ゲランガム、カラギーナン、化工澱粉、デキストリン、マルトデキストリン、プルラン、トレハロース、アラビアガム、アラビノガラクタン、ファーセレラン、ペクチン、カードラン、サイリウムシードガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアーガム、アルギン酸、グルコマンナン、イヌリン、フコイダン、グルカン、硫酸コンドロイチン、キチン、キトサン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、アセチル化セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースなどの水膨潤性多糖類、および澱粉、セルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの水油非膨潤性多糖類、並びにそれらの1種以上の組み合わせが挙げられる。本明細書中で「低置換ヒドロキシプロピルセルロース」とは、グルコース環にヒドロキシプロポキシ基をモル置換度0.2〜0.4で導入したものである。
上記薬剤の例示として、舌で不快な味を感じないようにしたり、舌下吸収抑制または特定の消化器官で薬剤を放出したりするため、苦みなどの不快な味を有する薬剤、水溶性薬剤、非水溶性の親油性薬剤などが挙げられる。上記薬剤としては、次の例示に限定されないが、アセトアミノフェン、マレイン酸クロルフェニラミン、メキタジン、ヒベンズ酸チペピジン、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、塩酸メクリジン、塩酸メチルエフェドリン、グアイフェネシン、リン酸ジヒドロコデイン、イブプロフェン、塩酸チクロピジン、塩化ベルベリン、ジギトキシン、スルピリン、塩酸アゼラスチン、塩酸エチレフリン、塩酸ジルチアゼム、塩酸プロプラノロール、クロラムフェニコール、アミノフィリン、エリスロマイシン、フェノバルビタール、パントテン酸カルシウム、塩酸アミノグアニジン、塩酸ドネペジル、塩酸メクリジン、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸フェニルプロパノールアミン、ニコチン酸アミド、無水カフェイン、ビタミンB1(VB1)、ビタミンB2(VB2)、ビタミンB6(VB6)、ビタミンB12(VB12);イベルメクチン、スピラマイシン、セフチオフル、アモキシシリン、エリスロマイシン、オキシテトラサイクリン、リンコマイシン、デキサメタゾン、フェニルブタゾン、レボチロキシン、パルミチン酸デキサメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、酢酸ハロプレドン、インドメタシン、アスピリン、プロスタグランジンE1、アセトヘキサミド、エストラジオール、フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、バルプロ酸、エトスクシミド、ゾニサミド、ガバペンチン、トピラマート、ラモトリギン、アトロピン、ノルヒヨスチアミン、スコポラミン塩酸塩、スコポラミン臭化水素塩、テオフィリン、リドカイン、メヒバカイン、ジブカインなどが挙げられる。
放出制御能を有する製剤(a)
本発明の上記製剤(a)は、ゼラチンおよび多糖類を含有する外皮膜と、上記外皮膜の内部に薬剤を含む内容物を包含する。上記外皮膜に用いられる多糖類として、水油非膨潤性多糖類による水膨潤性多糖類への外部環境からの水分供給が必須であるため、上記の例示の中でも、水膨潤性多糖類および水油非膨潤性多糖類の組み合わせが好ましく、それぞれ寒天および結晶セルロースの組み合わせが更に好ましい。図1に示されるように、上記製剤(20)は、ゼラチン(24)、水膨潤性多糖類(22)および水油非膨潤性多糖類(23)を含有する外皮膜と、上記外皮膜の内部に薬剤(21)を含む内容物を包含し、上記水膨潤性多糖類(22)をゼラチン(24)基剤中に含むことによって、製剤(20)を水(25)の中に入れると、上記水膨潤性多糖類(22)が膨潤または溶解して、外皮膜から薬剤(21)が溶出する経路(26)を形成し、または外皮膜を崩壊し、上記水膨潤性多糖類の種類や含有量を調節することによって薬剤放出を0.5〜30分間の範囲内で制御可能となる。
上記水膨潤性多糖類の上記外皮膜中での乾燥含有量は、0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜25質量%、より好ましくは0.1〜20質量%であることが望ましい。上記水膨潤性多糖類の含有量が、0.01質量%未満では薬剤の溶出速度が高くなり過ぎ、30質量%を超えると薬剤の溶出速度が低いか、または溶出されない。また、上記水油非膨潤性多糖類の上記外皮膜中での乾燥含有量は、0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜25質量%、より好ましくは0.1〜20質量%であることが望ましい。上記水油非膨潤性多糖類の含有量が、0.01質量%未満では外部からの外皮膜に対する水分の供給量および供給速度が低下し、上記皮膜の溶解または崩壊が見られないため内部薬剤放出が見られなくなり、30質量%を超えると薬剤の溶出速度が高くなり過ぎる。
本発明の上記製剤(a)の内容物としては、上記薬剤を、上記製剤の使用環境下で液状の油脂(融点37℃未満)に溶解してもよい。上記油脂の例示として、それらに限定されないが、ヤシ油、菜種油、パーム油、オリーブ油、ホホバ油、コーン油、米油、米胚芽油、大豆油、魚油などの動植物油、シリコーン油、炭素数が4〜10である飽和脂肪酸とグリセロールとの置換エステルなどが挙げられる。製剤面の点で、菜種油、ヤシ油、パーム油、大豆油などが好ましい。
上記製剤(a)の内容物中での上記薬剤の含有量は、0.1〜30質量%、好ましくは0.5〜30質量%、より好ましくは1〜30質量%であることが望ましい。上記薬剤の含有量が、0.1質量%未満では上記薬剤の効果が小さく、30質量%を超えると製剤面で望ましくない。
本発明の上記製剤(a)の製造方法は、
(i)薬剤を含む内容物を提供する工程、
(ii)ゼラチンおよび多糖類を混合して外皮膜形成用材料を調製する工程、
(iii)上記内容物を上記外皮膜形成用材料で被覆して、上記外皮膜の内部に上記内容物を含む製剤を形成する工程
を含む。
上記工程(iii)の上記内容物を上記外皮膜形成用材料で被覆する方法としては、特に限定されないが、製剤の製造均一性、生産性などを考慮すると、後述のシームレスカプセルや軟カプセルを形成する方法が望ましい。
本発明の上記製剤(a)の製造方法、特に上記内容物を上記外皮膜で被覆する方法としては、特に限定されないが、製剤の製造均一性、生産性などを考慮すると、後述のシームレスカプセルや軟カプセルを形成する方法が望ましい。
放出制御能を有する製剤(b)
本発明の上記製剤(b)は、薬剤、水膨潤性多糖類および37℃以上の融点を有する油脂を含む内容物と、上記内容物を被覆する外皮膜とを包含する。上記内容物に用いられる多糖類として、上記の例示の中でも、水膨潤性多糖類が好ましく、カラギーナンが更に好ましい。図2に示されるように、上記製剤(30)は、薬剤(31)、水膨潤性多糖類(32)および37℃以上の融点を有する油脂(33)を含む内容物と、上記内容物を被覆する外皮膜(34)とを包含し、上記水膨潤性多糖類(32)を内容物中に含むことによって、製剤(30)を水(35)の中に入れると、上記水膨潤性多糖類(32)が膨潤または溶解して、内容物中に薬剤(31)が溶出する経路を形成し、上記水膨潤性多糖類の種類や含有量を調節することによって放出制御が可能となる。
上記37℃以上の融点を有する油脂の例示として、上記製剤の使用環境下で固形であれば特に限定されないが、ヤシ油、菜種油、大豆油、牛脂、豚脂、魚油などの動植物油、それらを水素添加した硬化油、蜜蝋、カルナバ蝋、炭素数が4〜10である飽和脂肪酸とグリセロールとの置換エステルなどが挙げられる。製剤面の点で、ヤシ油、菜種油、大豆油、またはそれらの水素添加した硬化油などが好ましい。上記油脂の融点は、好ましくは40℃以上、より好ましくは40〜90℃である。
上記製剤(b)の内容物中での上記薬剤の含有量は、0.1〜40質量%、好ましくは0.5〜40質量%、より好ましくは1〜35質量%であることが望ましい。上記薬剤の含有量が、0.1質量%未満では上記薬剤の効果が小さく、40質量%を超えると製剤面で好ましくない。
上記製剤(b)の内容物中での上記多糖類の含有量は、0.01〜40質量%、好ましくは0.1〜40質量%、より好ましくは0.5〜35質量%であることが望ましい。上記多糖類の含有量が、0.01質量%未満では薬剤の溶出速度が低いか、または溶出されず、40質量%を超えると薬剤の溶出速度が高くなり過ぎる。
上記製剤(b)の内容物中での上記37℃以上の融点を有する油脂の含有量は、5〜95質量%、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜80質量%であることが望ましい。上記油脂の含有量が、5質量%未満では内容物の固定化ができず、95質量%を超えると薬剤含有量が減るため、効果的な放出量を維持できなくなる。
上記製剤(b)では、上記のように、内容物のみで放出制御能を有する製剤として機能することができるため、内容物のみを成形して製剤としてもよいが、取り扱い性、生産性などを考慮すると、上記内容物をゼラチンなどの通常のカプセル皮膜材料を用いた外皮膜で被覆することが望ましい。
本発明の上記製剤(b)の製造方法は、
(i)薬剤、水膨潤性多糖類および37℃以上の融点を有する油脂を混合して、内容物を形成する工程、
(ii)外皮膜形成用材料を調製する工程、
(iii)上記内容物を上記外皮膜形成用材料で被覆して、上記外皮膜の内部に上記内容物を含む製剤を形成する工程
を含む。
上記工程(iii)の上記内容物を上記外皮膜形成用材料で被覆する方法としては、特に限定されないが、製剤の製造均一性、生産性などを考慮すると、後述のシームレスカプセルや軟カプセルを形成する方法が望ましい。
(シームレスカプセル)
以下、本発明の放出制御能を有する製剤の1つの形態としてのシームレスカプセルとその製造方法について詳細に説明する。本発明のシームレスカプセルは、内容物および上記内容物を包含する外皮膜からなる。上記シームレスカプセルは、直径0.1〜10mm、好ましくは直径0.3〜8mmの範囲内で形成することができる。
以下、図3〜4を用いて、本発明の放出制御能を有する製剤の1つの形態としてのシームレスカプセルおよびその製造方法を更に詳細に説明する。図3は本発明の放出制御能を有する製剤をシームレスカプセルの形態にした1つの態様(2層構造)を模式的に示す概略断面図である。上記シームレスカプセル(10)は、薬剤を含む内容物(1)および上記内容物を包含する外皮膜(2)から成る。上記シームレスカプセルの形態として最も単純な構造は、図3に示すように、1層の外皮膜(2)を有する2層構造のシームレスカプセルである。
上記シームレスカプセルの製造方法は、基本的に、内容物液を多重ノズルの内側ノズルから、外側ノズルから外皮膜形成用材料としての外皮膜調製液を、同時にキャリア流体中に吐出することで、上記内容物液を上記外皮膜調製液で包み込んだ2層構造のシームレスカプセルが形成され所望のカプセルを得る。
上記外皮膜調製液の粘度は、60℃で30〜350mPa・sであるのが好ましく、50〜300mPa・sであるのがより好ましく、100〜250mPa・sであるのがさらに好ましい。上記外皮膜調製液の粘度が上記範囲であることによって、滴下法によるシームレスカプセル調製が良好に行うことができるという利点がある。
上記内容物液の粘度は、60℃で20〜350mPa・sであるのが好ましく、50〜300mPa・sであるのがより好ましく、100〜250mPa・sであるのがさらに好ましい。
本発明の1態様であるシームレスカプセルの製造方法としては、図4に示すように、二重ノズルを用いて、外皮膜調製液を内側の第1ノズル(120)へ、内容物液を外側の第2ノズル(110)へそれぞれ供給する。そして、各環状孔先端からこれらの液を同時に押出し、得られた2相の複合ジェットを、流下する冷却液中へ放出することにより、本発明によるシームレスカプセル(10)を得ることができる。ここで、「ジェット」とは流体が連続的に押出された押出物をいい、「複合ジェット」とは複数の相(層)を有するジェットをいう。
この冷却液は、典型的には35℃以下であり、好ましくは0〜30℃である。また、ノズルから押出される各液の温度は、特に限定されるものではないが、典型的には15〜90℃、好ましくは20〜85℃である。
冷却液として、例えば中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)、植物油脂(ヤシ油、ヒマワリ油、ベニバナ油、ゴマ油、ナタネ油、グレープ種子油、およびこれらの混合物など)、流動パラフィンおよびこれらの混合物を使用することができる。
上記の製造方法において、振動手段を用いて複合ジェット流に適度な振動を与えて複合ジェットの切れを良くして、粒径を均一にし、カプセル化を容易とすることもできる。また上記の多重ノズルとして、同心多重ノズルを用いるのがより好ましい。
更に、精密な放出制御を行うために、3層構造や4層構造のシームレスカプセルとすることもできる。シームレスカプセルが3層構造である場合、内容物と外皮膜とを隔離する液状物として、例えば、上記した親油性液状物などが含まれる。3層構造のシームレスカプセルを調製する場合は、図4に記載される第1ノズル(120)(内側ノズル)のさらに内側に、新たにノズルを設けた同心三重ノズルを用いること以外は、上記図4に示される方法と同様の方法を用いて作製することができる。なお、同様の手法を用いて、4層構造のシームレスカプセルを作製することもできる。
(軟カプセル)
軟カプセルは、シームレスカプセルの場合と同様、非水性溶媒溶液を内容物液とし、外皮膜シートでこれを取り囲む構造を有する。
内容物液は、シームレスカプセルの場合と同様に調製され、外皮膜シートの材料としては、上記シームレスカプセルの外皮膜形成用材料と同様の材料を用いて常法に従ってシートとしたものを使用することができる。軟カプセルの作製においては、上記外皮膜シートと内容物液とを用い、ロータリーダイ式カプセル充填機(例えば、株式会社カマタ製の「S−1」)を使用して、上記外皮膜シートが一対の回転円筒型金型の間に送られ、これと連動するポンプで上記内容物液をシート間に噴出することにより、軟カプセルが形成される。
軟カプセルの長径は、通常3〜16mm、短径は、通常2〜10mmであり、好ましくは、長径が5〜7mm、短径が2〜3mmであることが望ましい。
1.カプセル内容物液(懸濁液)の作製
(内容物液1−1)
ユニショートK(不二製油株式会社製の高融点油脂;mp:56.5〜60.5℃)250質量部、カラギーナン30質量部およびカルバマゼピン20質量部を100℃に加熱し、撹拌して懸濁液を作製した。
(内容物液1−2〜1−4)
カラギーナンを、以下の表1に示した配合量とした以外は、内容物液1−1と同様にして懸濁液を作製した。
(内容物液1−5〜1−8)
「ユニショートK」を、「メラノ H−3000」(不二製油株式会社製の高融点油脂;mp:42〜44℃)とした以外は、それぞれ内容物液1−1〜1−4と同様にして懸濁液を作製した。
(内容物液2−1〜2−8)
カラギーナンを、寒天とした以外は、それぞれ内容物液1−1〜1−8と同様にして懸濁液を作製した。
(内容物液3−1〜3−8)
カラギーナンを、結晶セルロースとした以外は、それぞれ内容物液1−1〜1−8と同様にして懸濁液を作製した。
(内容物液4−1〜4−8)
カラギーナンを、カルボキシメチルセルロースナトリウムとした以外は、それぞれ内容物液1−1〜1−8と同様にして懸濁液を作製した。
Figure 2015060313
(1)ユニショート:不二製油株式会社から商品名「ユニショートK」で市販の高融点油脂(mp:56.5〜60.5℃)
(2)メラノ:不二製油株式会社から商品名「メラノ H−3000」で市販の高融点油脂(mp:42〜44℃)
(3)カラギーナン:MRCポリサッカライド製の「MV101」
(4)寒天:伊那食品工業株式会社製の「伊那寒天マックス」
(5)結晶セルロース:旭化成株式会社製の「セオラスUF−F702」
(6)CMC:カルボキシメチルセルロースナトリウム(ニチリン化学工業株式会社製の「キッコレートF−120」)
(7)CBZ:カルバマゼピン(Carbamazepine;山本化学工業株式会社製の「日局カルバマゼピン」)
(8)イブプロフェン;(Ibuprofen;米沢浜理薬品工業製の「日局イブプロフェン」
(内容物液5)
イブプロフェン30質量部を80℃で菜種油70質量部に溶解させて、カプセルの内容物液を作製した。
2.軟カプセルの作製
(1)実施例A−1−1〜A−4−8
ゼラチン80質量部、グリセリン20質量部を温水25質量部に溶解して皮膜用フィルムを作製し、ロータリーダイ式カプセル充填機(株式会社カマタ製の「S−1」)を使用して、それぞれ、前述のようにして得られたカプセル内容物としての内容物液1−1〜1−8を用いて、長径4mm、短径3mmの軟カプセルを作製した。
(2)実施例C
カラギーナン1質量部を水20質量部100℃で溶解させた。ゼラチン85質量部、グリセリン10質量部に水23質量部を加え60℃で溶解させ、澱粉4質量部を混合し、十分に撹拌後、皮膜用シートを作製した。上記ロータリーダイ式カプセル充填機を使用して、得られたシートが一対の回転円筒型金型の間に送られ、これと連動するポンプで上記内容物5をシート間に噴出することにより、長径4mm、短径3mmの軟カプセルを得た。
(3)比較例C
皮膜をゼラチン90質量部、グリセリン10質量部を温水25質量部に溶解撹拌して皮膜用シートを作製したこと以外は、実施例Cと同様にして、比較例Cの軟カプセルを得た。
3.シームレスカプセルの作製
(1)実施例B−1−1〜B−4−8
ゼラチン80質量部、グリセリン20質量部を温水300質量部に溶解して外皮膜液を調製し、上記内容物液1−1〜4−8を使用して、図4に示すようなシームレスカプセル製造装置(森下仁丹株式会社製の「製造機KC-1」)を用いて、直径4mmのシームレスカプセルを作製した。
(2)実施例D
寒天2質量部を水80質量部に100℃で溶解させ、60℃に放冷後、ゼラチン88質量部、グリセリン10質量部を60℃の温水250質量部に溶解させたもの、結晶セルロース5質量部を60℃の温水70質量部に懸濁したものを撹拌して、シームレスカプセル用の外皮膜液を調製し、上記内容物液5を使用して、上記シームレスカプセル製造装置を用いて、直径4mmのシームレスカプセルを作製した。
(3)比較例D
皮膜をゼラチン90質量部、グリセリン10質量部を温水355質量部に溶解撹拌して上記皮膜液を作製したこと以外は、実施例Dと同様にして、比較例Dの軟カプセルを得た。
4.カプセルの性能評価
得られた軟カプセルおよびシームレスカプセルについて、米国薬局方(United States Pharmacopeia:USP)溶出試験を行った。試験方法は以下の通りとした。
(試験方法)
(1)カルバマゼピン(CBZ)の溶出試験
米国薬局方(USP)に記載されている溶出試験法により、以下の条件で評価した。
回転バスケット法(100rpm)
溶出試験液(蒸留水900mL、37℃)
試験装置:富山産業社製の「NTR−6100A」
サンプリング時間:1、2、3、4.5、6、9、12、15、18、21および24時間
1粒あたりカルバマゼピン2mgを含有するカプセル100粒を、USP Carbamazepine Extended−Release Tablets 溶出試験法に従い試験を行った。所定時間において溶出試験液5mLを量りとり、試料溶液とした。試料溶液は、以下の高速液体クロマトグラムの条件で濃度を測定した。
HPLC条件
波長:240nm
カラム:4.6mm×15mm ODSカラム(GL Sciences製:InertsilODS−3)
カラム温度:40℃
移動相:7mM酢酸緩衝液(pH7)とアセトニトリルの混液(7:3)
注入量:20μL
流速:1.0mL/分(カルバマゼピンの保持時間9分)
その結果を、図9にCBZの溶出挙動として示す。
(2)イブプロフェンの溶出試験
米国薬局方(USP)に記載されている溶出試験法により以下の条件で評価した。
パドル法(50rpm)
溶出試験液(pH7.2 リン酸緩衝液900mL、37℃)
試験装置:富山産業社製の「NTR−6100A」
サンプリング時間:1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、60分
1粒あたりイブプロフェン9mgを含有するカプセル11粒を、USP イブプロフェンタブレットの溶出試験法に従い試験を行った。所定時間において溶出試験液4mLを量りとり、試料溶液とした。試料溶液は以下の高速液体クロマトグラムの条件で濃度を測定した。
HPLC条件
波長:264nm
カラム:4.6mm×150mm ODSカラム(東ソー株式会社製TSK−gel ODS−100S)
カラム温度:40℃
移動相:0.05mol/Lリン酸二水素ナトリウム試液(pH2.6)とアセトニトリルの混液(2:3)
注入量:50μL
流速:0.85mL/分(イブプロフェンの保持時間6分)
その結果を、図10にイブプロフェンの溶出挙動として示す。
(試験結果)
(1)実施例A−1−1〜A−1−8
実施例A−1−1〜A−1−4(高融点油脂「ユニショートK」)および実施例A−1−5〜A−1−8(高融点油脂「メラノ H−3000」)において、それぞれ図5および図6に示すような溶出挙動がみられ、硬化油の種類にかかわらず、崩壊剤としての水膨潤性多糖類の濃度により、放出性を制御できることが分かった。
(2)実施例B−1−1〜B−1−8
実施例B−1−1〜B−1−4(高融点油脂「ユニショートK」)および実施例B−1−5〜B−1−8(高融点油脂「メラノ H−3000」)において、それぞれ図7および図8に示すような溶出挙動がみられ、上記軟カプセルの場合と同様に硬化油の種類にかかわらず、崩壊剤としての水膨潤性多糖類の濃度により、放出性を制御できることが分かった。
(3)実施例A−2−1〜A−4−8およびB−2−1〜B−4−8
実施例A−2−1〜A−4−8およびB−2−1〜B−4−8まで、それぞれ挙動を観察し、12時間後の溶出率(薬剤放出濃度)は以下の通りとなった。その結果を以下の表2に示す。
Figure 2015060313
Figure 2015060313
このことから、種々多糖類の混合量によって、放出挙動を制御し得ることがわかった。
(4)実施例Cおよび比較例C
本発明の製剤としての軟カプセルにおいて、図9に示されるイブプロフェンの溶出挙動から、比較例Cでは2分後に内容物の放出が見られたが、実施例Cでは5分間の遅れ時間経過後に内容物の放出が見られ、放出速度を制御できることが示された。更に、60分経過後、理論通りのすべてのイブプロフェンの溶出が確認された。
(5)実施例Dおよび比較例D
本発明の製剤としてのシームレスカプセルにおいて、図10に示されるイブプロフェンの溶出挙動から、比較例Dのサンプルでは2分後に内容物の放出が見られたが、実施例Dでは5分間の遅れ時間経過後に内容物の放出が見られ、放出速度を制御できることが示された。更に、60分経過後、理論通りのすべてのイブプロフェンの溶出が確認された。
本発明の放出制御能を有する製剤は、優れた製造均一性、取り扱い性および生産性を有し、かつ優れた放出制御能を有するため、放出制御能を有する軟カプセルまたはシームレスカプセルなどの形態の製剤の用途に用いることができる。
1、12 … 内容物
2、11、34 … 外皮膜
10 … シームレスカプセル
20、30 … 放出制御能を有する製剤
21、31 … 薬剤
22、32 … 水膨潤性多糖類
23 … 水油非膨潤性多糖類
24 … ゼラチン
26 … 薬剤溶出経路
33 … 37℃以上の融点を有する油脂
25、35 … 水
110… 第2ノズル(外側ノズル)
120… 第1ノズル(内側ノズル)

Claims (7)

  1. ゼラチンおよび多糖類を含有する外皮膜と、該外皮膜によって覆われた薬剤を含有する内容物を含み、外皮膜が多糖類の膨潤により薬剤を放出することによって薬剤の放出が制御されることを特徴とする、放出制御能を有する製剤。
  2. 前記多糖類が、寒天、ゲランガム、カラギーナン、化工澱粉、セルロースおよび低置換ヒドロキシプロピルセルロースから選択される1つ以上である、請求項1に記載の放出制御能を有する製剤。
  3. 薬剤、水膨潤性多糖類および37℃以上の融点を有する油脂を含む内容物と、該内容物を被覆する水溶解性または水透過性の外皮膜とを含み、水膨潤性多糖類の膨潤により37℃以上の融点を有する油脂から薬剤が放出されることによって薬剤の放出が制御されることを特徴とする、放出制御能を有する製剤。
  4. 前記水膨潤性多糖類が、寒天、ゲランガム、カラギーナン、化工澱粉および低置換ヒドロキシプロピルセルロースから選択される1つ以上である、請求項3に記載の放出制御能を有する製剤。
  5. 前記薬剤が水溶性および/または非水溶性である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の放出制御能を有する製剤。
  6. 製剤が、軟カプセルまたはシームレスカプセルのいずれかである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の放出制御能を有する製剤。
  7. (i)薬剤、水膨潤性多糖類および37℃以上の融点を有する油脂を混合して、内容物を形成する工程、
    (ii)外皮膜形成用材料を調製する工程、
    (iii)該内容物を該外皮膜形成用材料で被覆して、該外皮膜の内部に該内容物を含む製剤を形成する工程
    を含む、製剤の製造方法。
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