JPWO2015045484A1 - 乳房厚測定装置及び乳房厚測定方法 - Google Patents

乳房厚測定装置及び乳房厚測定方法 Download PDF

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Abstract

乳房厚測定装置(10)及び乳房厚測定方法において、圧迫状態の乳房(14)に複数の異なる角度から放射線(40)を照射して放射線検出器(42)で複数の画像データを生成し、生成後の各画像データに基づいて再構成して複数の断層画像(100)を生成する。各断層画像(100)中、第1マーカ(56)に焦点が合っている断層画像(100)と、第2マーカ(58)に焦点が合っている断層画像(100)とに基づいて、圧迫された乳房(14)の厚みを算出する。

Description

本発明は、支持台及び圧迫板により圧迫された被写体の乳房の厚みを測定する乳房厚測定装置及び乳房厚測定方法に関する。
従来、放射線画像撮影装置を用いて被写体の乳房に対する放射線撮影を行う場合、乳房を支持台に載置し、該支持台に指向して圧迫板を変位させることにより乳房を圧迫した後に、放射線源から乳房に放射線を照射することにより、該乳房を透過した放射線を放射線検出器で画像データに変換する。
この場合、圧迫状態の乳房の厚みを正確に把握することが望ましい。特開平6−261896号公報、特開2004−208752号公報及び特開2009−22536号公報には、被写体の胸壁から離間した圧迫板の基端部に位置検出センサを設け、位置検出センサによって圧迫板の高さ位置を検出することにより、圧迫板と支持台との間隔、すなわち、圧迫された乳房の厚みを測定することが開示されている。
このように、従来は、乳房に対して放射線撮影を行う際、圧迫板の先端部側で乳房を圧迫する一方で、被写体の胸壁(乳房)から離間した圧迫板の基端部側で乳房の厚みを測定する。この場合、良好な画像データを取得するために、放射線技師は、支持台に載置された乳房を触り、薄く広げた状態で圧迫板により当該乳房を圧迫させる。そのため、圧迫時の乳房の形が歪んでいれば、乳房の厚みに局部的なずれが生じるため、位置検出センサの測定誤差が大きくなり、乳房の正確な厚みを測定することが困難となる。しかも、圧迫状態の乳房から離れた圧迫板の基端部側で乳房の厚みを測定するため、測定誤差が一層大きくなる。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、圧迫状態の乳房の厚みを正確に把握することが可能となる乳房厚測定装置及び乳房厚測定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る乳房厚測定装置は、基本的には、被写体の乳房が載置される支持台と、該支持台に指向して変位することにより乳房を圧迫する圧迫板と、圧迫された乳房に対して複数の異なる角度から放射線を照射する放射線源と、乳房を透過した各放射線に基づいて複数の画像データを生成する放射線検出器と、各画像データに基づいて再構成して複数の断層画像を生成する再構成処理部とを有する。
そして、本発明に係る乳房厚測定装置は、上記の目的を達成するために、圧迫板における被写体の胸壁側に設けられた第1マーカと、支持台における被写体の胸壁側に設けられた第2マーカと、各断層画像中、第1マーカが写り込んだ断層画像と第2マーカが写り込んだ断層画像とを検出するマーカ検出部と、第1マーカが写り込んだ断層画像のうち、第1マーカに焦点が合っている断層画像を選択し、且つ、第2マーカが写り込んだ断層画像のうち、第2マーカに焦点が合っている断層画像を選択するマーカ選択部と、第1マーカに焦点が合っている断層画像及び第2マーカに焦点が合っている断層画像に基づいて、圧迫された乳房の厚みを算出する厚み算出部とをさらに有する。
また、本発明に係る乳房厚測定方法は、上記の目的を達成するために、下記の第1〜第6のステップを有する。
すなわち、第1のステップでは、被写体の胸壁側に第1マーカが設けられた圧迫板を、該被写体の胸壁側に第2マーカが設けられた支持台に指向して変位させることにより、支持台に載置された被写体の乳房を圧迫する。第2のステップでは、圧迫された乳房に対して複数の異なる角度から放射線源が放射線を照射することにより、乳房を透過した各放射線に基づいて放射線検出器で複数の画像データを生成する。第3のステップでは、再構成処理部により、各画像データに基づいて再構成して複数の断層画像を生成する。第4のステップでは、マーカ検出部により、各断層画像中、第1マーカが写り込んだ断層画像と第2マーカが写り込んだ断層画像とを検出する。第5のステップでは、マーカ選択部により、第1マーカが写り込んだ断層画像のうち、第1マーカに焦点が合っている断層画像を選択し、且つ、第2マーカが写り込んだ断層画像のうち、第2マーカに焦点が合っている断層画像を選択する。第6のステップでは、厚み算出部により、第1マーカに焦点が合っている断層画像及び第2マーカに焦点が合っている断層画像に基づいて、圧迫された乳房の厚みを算出する。
本発明によれば、圧迫状態の乳房に対して複数の異なる角度から放射線を照射するトモシンセシス撮影を行い、当該トモシンセシス撮影によって得られた各画像データに基づいて再構成して複数の断層画像を生成する。この場合、第1マーカは、圧迫板に設けられると共に、第2マーカは、支持台に設けられている。そのため、第1マーカに焦点が合っている断層画像は、乳房の厚み方向に沿った当該乳房の上端の画像を示し、一方で、第2マーカに焦点が合っている断層画像は、当該厚み方向に沿った乳房の下端の画像を示すことになる。従って、第1マーカに焦点が合っている断層画像と、第2マーカに焦点が合っている断層画像とを用いることにより、圧迫状態にある乳房の厚みを直接的に算出することが可能となる。
しかも、第1マーカ及び第2マーカは、いずれも、被写体の胸壁側に配置されている。そのため、上記の各公報に開示された技術と比較して、圧迫状態にある乳房の厚みを精度良く算出することができる。
従って、本発明によれば、圧迫状態の乳房の厚みを正確に把握することができる。
なお、断層画像は、所定のスライス間隔の離散的な断面での画像となるため、スライス間隔やスライス方法によっては、必ずしも、第1マーカ又は第2マーカの高さ位置での断層画像が得られない場合も想定される。そこで、本発明では、上述のように、第1マーカが写り込んだ複数の断層画像のうち、第1マーカがはっきりと見えている断層画像を、第1マーカに焦点が合っている断層画像として選択する。同様に、第2マーカが写り込んだ複数の断層画像のうち、第2マーカがはっきりと見えている断層画像を、第2マーカに焦点が合っている断層画像として選択する。このように、第1マーカの断層画像及び第2マーカの断層画像を選択することで、スライス間隔やスライス方法に起因して、乳房の厚みの算出精度が低下することを抑えることができる。
また、厚み算出部は、各断層画像のスライス間隔と、第1マーカに焦点が合っている断層画像から第2マーカに焦点が合っている断層画像までの断層画像の枚数とに基づいて、乳房の厚みを算出すればよい。これにより、実際の乳房の厚みを確実に算出することができる。
なお、スライス間隔は、図示しない市販のキャリブレーション用ファントム(ジオメトリックキャリブレーションファントム)を用いることにより、予め調整され、例えば、乳房厚測定装置に備わるメモリに予め記憶されている。
この場合、再構成処理部は、各断層画像が支持台と平行にスライスされた画像となるように、各画像データに基づいて再構成して各断層画像を生成すればよい。これにより、第1マーカ又は第2マーカが写り込んだ断層画像を容易に検出することが可能となる。
ここで、第1マーカ及び第2マーカは、下記[1]〜[3]のように配置されていればよい。
[1]第1マーカ及び第2マーカは、平面視で、重なり合うように配置されていることが好ましい。これにより、各断層画像から二次元画像を生成するための補正処理の負荷が軽減される。
この場合、放射線源は、回転軸を中心として回動可能に支持されると共に、回転軸に直交する垂直軸を中心として所定角度回動し、支持台、圧迫板及び放射線検出器は、垂直軸上に配置され、第1マーカ及び第2マーカは、垂直軸を通るように配置されていることが好ましい。
[2]圧迫板の胸壁側における当該胸壁に沿った一方の隅部及び他方の隅部に第1マーカがそれぞれ配置されていることが好ましい。すなわち、被写体から見て、圧迫板における胸壁側の左右の角部(一方の隅部、他方の隅部)に第1マーカがそれぞれ配置されていれば、支持台に対して圧迫板が相対的に傾斜した状態で圧迫板を圧迫した場合でも、2つの第1マーカの高さ位置の平均から圧迫状態の乳房の厚みを算出することが可能となる。
[3]上記[2]の場合、圧迫板の胸壁側における中央部に第1マーカがさらに配置されていることが好ましい。これにより、3つの第1マーカの高さ位置から当該圧迫板が歪んでいるか否かを把握することが可能となる。
また、本発明において、乳房厚測定装置は、複数の断層画像に対して加算処理を行うことにより乳房の二次元画像を生成する二次元画像生成部をさらに有してもよい。但し、複数の断層画像から乳房の二次元画像を生成する場合、全ての断層画像に対して単純加算処理を行えば、第1マーカ及び第2マーカが写り込んだ二次元画像が生成されることになり、医師が読影診断する際、第1マーカ及び第2マーカと、乳房内に形成された石灰化部分、マス、スピキュラ等とを誤認し、当該医師の負担が増える可能性がある。
そこで、本発明において、二次元画像生成部は、下記(1)〜(3)のように、第1マーカ及び第2マーカを排除する所定の補正処理を施して二次元画像を生成する。
(1)二次元画像生成部は、各断層画像中、第1マーカ又は第2マーカが写り込んでいない断層画像を単純加算して二次元画像を生成する。
(2)二次元画像生成部は、各断層画像中、第1マーカ又は第2マーカが存在しない画像領域について、当該各断層画像を単純加算する第1加算処理を行い、各断層画像中、第1マーカ又は第2マーカが存在する画像領域について、第1マーカ又は第2マーカが写り込んだ断層画像を除外した残りの断層画像を単純加算する第2加算処理を行い、第1加算処理及び第2加算処理によって得られた2つの新たな画像を合成して二次元画像を生成する。
(3)前記二次元画像生成部は、各断層画像中、第1マーカ又は第2マーカが写り込んでいる断層画像に対して、第1マーカ又は第2マーカを除去する補正処理を行い、第1マーカ又は第2マーカが写り込んでいない断層画像と、補正処理後の断層画像とを単純加算して二次元画像を生成する。
また、乳房厚測定装置は、厚み算出部が算出した乳房の厚みに基づいて平均乳腺線量を算出する平均乳腺線量算出部をさらに有してもよい。これにより、正確な乳房の被曝線量を把握することが可能となる。従って、例えば、トモシンセシス撮影で得られた各断層画像から圧迫状態の乳房の厚みを精度良く算出し、算出した乳房の厚みに基づいて平均乳腺線量を正確に算出できれば、トモシンセシス撮影後の乳房に対して通常撮影を行う際、当該平均乳腺線量に基づき、通常撮影で必要な放射線の照射線量を正確に算出することが可能となる。
本実施形態に係る乳房厚測定装置が適用される放射線画像撮影装置の側面図である。 図1の放射線画像撮影装置の正面図である。 圧迫板及び撮影台の胸壁側を図示した平面図である。 本実施形態に係る乳房厚測定装置のブロック図である。 図4の乳房厚測定装置の動作を説明するフローチャートである。 断層画像のスライス間隔を模式的に図示した説明図である。 断層画像の説明図である。 図1及び図2の放射線画像撮影装置の他の構成(第1変形例)を図示した側面図である。 断層画像のスライス間隔を模式的に図示した説明図である。 図1及び図2の放射線画像撮影装置の他の構成(第2変形例)を図示した側面図である。 図10の放射線画像撮影装置の正面図である。 圧迫板及び撮影台の胸壁側を図示した平面図である。 断層画像のスライス間隔を模式的に図示した説明図である。 図1及び図2の放射線画像撮影装置の他の構成(第3変形例)を図示した正面図である。 断層画像のスライス間隔を模式的に図示した説明図である。 断層画像から2D画像を生成する場合(第4変形例)を模式的に図示した説明図である。 2D画像の説明図である。 圧迫板の他の構成(第5変形例)を図示した平面図である。 圧迫板の他の構成(第6変形例)を図示した平面図である。
本発明に係る乳房厚測定装置について、乳房厚測定方法との関係において、好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[乳房厚測定装置の構成]
本実施形態に係る乳房厚測定装置10は、図1〜図4に示すように、例えば、医療機関の放射線科において、被写体12の乳房14に対して放射線撮影を行う放射線画像撮影装置16と、当該放射線画像撮影装置16を制御するコンソール18とから構成される放射線撮影システム20に適用される。
放射線画像撮影装置16には、図1及び図2に示すように、立設状態の基台22が設けられ、該基台22の被写体12に対向する側面の上部には、水平方向としての矢印Y方向に延在する回転軸24が取り付けられている。回転軸24には、アーム部材26が固定されている。
回転軸24に軸支されるアーム部材26の先端部は、放射線源28を収容する放射線源収容部30として構成される。また、回転軸24に対して垂直軸32が上下方向(矢印Z方向)に直交し、アーム部材26、放射線源28及び放射線源収容部30は、回転軸24の回転に伴って、垂直軸32を中心角度(θ=0°)とした所定角度の範囲内(−θ1〜+θ1)で一体的に回動可能である。なお、以下の説明では、θ=0°での放射線源28の位置をA位置、θ=+θ1°での放射線源28の位置をB位置、θ=−θ1°での放射線源28の位置をC位置ともいう。
回転軸24の先端部には、保持部34が連結されている。保持部34の下端には、被写体12の乳房14が載置される撮影台(支持台)36が取り付けられている。撮影台36は、少なくとも乳房14が載置される載置面38側が放射線40(図4参照)を透過可能な物質からなり、撮影台36の内部には、放射線源28から出力された放射線40に基づいて放射線画像(画像データの一例)を生成する放射線検出器42が収容されている。
また、保持部34には、放射線40を透過可能な物質からなる圧迫板44が取り付けられている。圧迫板44は、保持部34内に設けられたレール等の圧迫板移動機構46により、矢印Z方向に沿って変位可能である。そして、保持部34、撮影台36、放射線検出器42及び圧迫板44は、垂直軸32を中心として、矢印X方向に沿って左右対称に配置されている。
ここで、被写体12の胸壁48を撮影台36の被写体12側の側面50に接触させ、且つ、乳房14を載置面38に載置した状態で、圧迫板移動機構46により圧迫板44を撮影台36に指向して下降させると、撮影台36の載置面38と圧迫板44の底面である圧迫面52との間で乳房14を圧迫することができる。
なお、回転軸24及び保持部34には、図示しないギヤがそれぞれ設けられている。この場合、ギヤ同士の噛合状態を調整することにより、保持部34が回転軸24に連結されて一体的に回動する状態と、保持部34が回転軸24から分離されて空転する状態とに切り替え可能である。また、以下の説明では、保持部34が回転軸24に対して空転状態にあることで、撮影台36の載置面38が水平方向(矢印X方向及び矢印Y方向)に沿って配置されている場合について説明する。
本実施形態では、圧迫板44における被写体12の胸壁48側の側面54近傍の箇所に第1マーカ56を設けると共に、撮影台36における胸壁48側の側面50近傍の箇所に第2マーカ58を設ける。
具体的に、第1マーカ56は、圧迫板44における側面54近傍であって、垂直軸32に直交し且つ回転軸24と同軸の中心線60を通る位置、すなわち、側面54近傍の中央位置において、圧迫面52と略面一となるように、当該圧迫板44に埋め込まれている。また、第2マーカ58は、撮影台36における側面50近傍であって、垂直軸32及び中心線60を通る位置、すなわち、側面50近傍の中央位置において、載置面38と略面一となるように、当該撮影台36に埋め込まれている。
つまり、図3に示すように、撮影台36の矢印X方向に沿った横幅をXs、放射線検出器42の横幅をXd、圧迫板44の横幅をXpとした場合、第1マーカ56及び第2マーカ58は、平面視で、撮影台36、放射線検出器42及び圧迫板44の矢印X方向の中心位置である中心線60上にあって、側面50、54から回転軸24の方向にYmだけ奥まった位置で、互いに重なり合うように設けられる。
この場合、側面50、54からYmだけ奥まった位置は、平面視で、放射線検出器42上の位置となるため、第1マーカ56及び第2マーカ58は、いずれも、放射線40の照射範囲内に配置されることになる。また、第1マーカ56及び第2マーカ58は、放射線40の照射範囲内で、且つ、側面50、54近傍の箇所に設けられていればよく、従って、Ymについては、圧迫板44の中心部まで至らない程度の距離(例えば、側面50、54から数mm程度)でも許容され得る。
また、撮影台36は、圧迫板44よりも硬い(機械的強度が大きい)ので、第2マーカ58は、側面50近傍の任意の箇所に設けられることが可能であるが、図2及び図3では、一例として、垂直軸32及び中心線60を通る位置に設けられた場合を図示している。
なお、第1マーカ56及び第2マーカ58は、銅、鉛、白金、金、タンタル合金、アルミナ等、放射線40を吸収可能な物質(放射線40を透過しない物質)からなることが好ましい。また、第1マーカ56及び第2マーカ58の形状は、乳房14内に形成される石灰化部分、スピキュラ、マス等と識別可能な形状であればよく、例えば、平面視で円状、リング状、十字、ハート形の形状であればよい。
本実施形態に係る乳房厚測定装置10が適用される放射線撮影システム20は、図4に示すように、放射線画像撮影装置16とコンソール18とを有する。
放射線画像撮影装置16は、図1〜図3に示す各構成要素に加え、放射線源制御部62、検出器制御部64、表示操作部66及び送受信部68をさらに備える。放射線源制御部62は、コンソール18から送受信部68を介して送信される撮影条件に従って、放射線源28を制御する。検出器制御部64は、撮影条件に従って放射線検出器42を制御することにより、該放射線検出器42で生成された放射線画像を取得し、取得した放射線画像を、送受信部68を介してコンソール18に送信する。表示操作部66は、被写体12の撮影部位、撮影方向等の撮影情報、被写体12のID情報等を表示すると共に、必要に応じてこれらの情報を設定可能である。送受信部68は、コンソール18との間で信号の送受信を行う。
なお、撮影条件とは、乳房14に照射する放射線40の線量を規定する管電圧、mAs値等の条件であり、乳房14に対する放射線撮影の際には、これらの撮影条件が放射線源制御部62に設定される。
コンソール18は、放射線科の撮影室に隣接する処理室に設置され、放射線画像撮影装置16を管理制御する。また、コンソール18は、図示しない院内ネットワークを介して、病院内の医療事務処理を管理する医事情報システム(HIS)、HISの管理下において、放射線科での放射線画像の撮影処理を管理する放射線科情報システム(RIS)、医師による読影診断を行うためのビューアに接続されている。
具体的に、コンソール18は、放射線画像撮影装置16との間で信号の送受信を行うと共に、院内ネットワークを介してビューア、HIS及びRISと信号の送受信を行う送受信部70と、放射線画像撮影装置16及びコンソール18内の各部を制御する制御部72とを有する。コンソール18内において、制御部72には、撮影条件メモリ74、投影画像メモリ76、断層画像メモリ78、2D画像メモリ80、入力操作部82、表示部84、再構成処理部86、マーカ検出部88、マーカ決定部(マーカ選択部)90、圧迫厚算出部(厚み算出部)92、AGD算出部(平均乳腺線量算出部)94及び2D画像生成部(二次元画像生成部)96が接続されている。
撮影条件メモリ74には、放射線技師による入力操作部82の操作で設定された撮影条件が記憶される。従って、制御部72は、乳房14に対する放射線撮影の際、当該撮影条件を、送受信部68、70を介して放射線源制御部62に設定することができる。
投影画像メモリ76には、放射線画像撮影装置16から取得した放射線画像が記憶される。すなわち、放射線撮影システム20において、乳房14に対してトモシンセシス撮影を行う場合、当該トモシンセシス撮影に応じた撮影条件が放射線源制御部62に設定されると、放射線源制御部62は、設定された撮影条件に従って、回転軸24を回転させ、アーム部材26を−θ1〜+θ1の角度範囲内(B位置とC位置との範囲内)で回動させる(図1及び図2参照)。
その際、放射線源制御部62は、放射線源28を制御し、当該角度範囲内における複数の異なる角度θの位置から、撮影台36及び圧迫板44によって圧迫された乳房14に放射線40をそれぞれ照射させる。従って、放射線検出器42は、乳房14を透過した放射線40が放射線検出器42に投影される毎に、投影された放射線40を放射線画像に変換し、検出器制御部64は、放射線検出器42を制御することにより、変換された放射線画像を取得する。従って、検出器制御部64は、乳房14に対するトモシンセシス撮影によって、放射線検出器42から複数の放射線画像を取得することができる。取得した各放射線画像は、検出器制御部64から送受信部68、70を介してコンソール18に送信される。
従って、投影画像メモリ76には、角度θ毎に乳房14を透過して放射線検出器42に投影された画像データである複数の放射線画像が記憶される。なお、放射線40の照射範囲内には、放射線40を吸収可能な第1マーカ56及び第2マーカ58が設けられているため、各放射線画像は、第1マーカ56及び第2マーカ58が写り込んだ画像データとなる。また、投影画像メモリ76には、放射線画像の番号、ファイル名又はヘッダ等の放射線画像に付された各種の情報も、当該放射線画像に併せて記憶される。
再構成処理部86は、投影画像メモリ76に記憶された各放射線画像を読み出し、読み出した各放射線画像について、FBP(Filtered Back Projection)法等の公知の画像再構成法を適用することにより、Z方向に沿った任意の断層位置(裁断高さ)における乳房14の断層画像(再構成画像)を生成する。従って、再構成処理部86によって生成される各断層画像は、撮影台36の載置面38と平行にスライスされた再構成画像となる。再構成後の各断層画像は、断層画像メモリ78に記憶される。また、断層画像メモリ78には、断層画像の番号、ファイル名又はヘッダ等の断層画像に付された各種の情報も、当該断層画像に併せて記憶される。
マーカ検出部88は、断層画像メモリ78に記憶された各断層画像中、第1マーカ56が写り込んだ断層画像と、第2マーカ58が写り込んだ断層画像とをそれぞれ検出する。マーカ決定部90は、マーカ検出部88が検出した断層画像のうち、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像と、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像とをそれぞれ選択する。
なお、断層画像は、所定のスライス間隔の離散的な断面での画像となる。そのため、スライス間隔やスライス方法によっては、必ずしも、第1マーカ56又は第2マーカ58の高さ位置での断層画像が得られない場合も想定される。そのため、マーカ決定部90は、第1マーカ56が写り込んだ複数の断層画像のうち、第1マーカ56がはっきりと見えている断層画像を、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像として選択する。また、マーカ決定部90は、第2マーカ58が写り込んだ複数の断層画像のうち、第2マーカ58がはっきりと見えている断層画像を、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像として選択する。
また、断層画像メモリ78には、断層画像に加え、当該断層画像に関わる各種の情報も記憶されている。そのため、マーカ検出部88による断層画像の検出処理、及び、マーカ決定部90による断層画像の選択処理では、断層画像に付された各種の情報を用いて各種処理を行ってもよい。
具体的に、マーカ検出部88は、複数の断層画像に付された各種の情報の中から、第1マーカ56が写り込んだ断層画像及び第2マーカ58が写り込んだ断層画像に付された各種の情報を特定することにより、第1マーカ56が写り込んだ断層画像及び第2マーカ58が写り込んだ断層画像を検出してもよい。
また、マーカ決定部90は、第1マーカ56が写り込んだ断層画像及び第2マーカ58が写り込んだ断層画像に付された各種の情報から、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像に付された各種の情報を特定することにより、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像を選択してもよい。
従って、マーカ検出部88での断層画像の検出処理、及び、マーカ決定部90での断層画像の選択処理は、断層画像に付された各種の情報に関わる処理も含む。
圧迫厚算出部92は、マーカ決定部90が選択した、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像と、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像とを用いて、圧迫状態の乳房14の厚み(圧迫厚)を算出する。すなわち、第1マーカ56及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像は、それぞれ、第1マーカ56及び第2マーカ58の高さ位置でスライスされた断層画像とみなすことができる。そのため、圧迫厚算出部92は、第1マーカ56及び第2マーカ58の高さ位置に応じた2つの断層画像に基づいて、圧迫厚を算出する。
なお、圧迫厚算出部92は、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像に付された各種の情報を用いて、圧迫厚を算出してもよい。そのため、圧迫厚算出部92での算出処理は、断層画像に付された各種の情報を用いて圧迫厚を算出することも包含する概念である。
AGD算出部94は、圧迫厚算出部92が算出した圧迫厚に基づいて、乳房14の平均乳腺線量(AGD)を算出する。2D画像生成部96は、断層画像メモリ78に記憶された各断層画像を用いて、所定の加算処理を行うことにより、ビューアでの医師の読影診断に供する2D画像(二次元画像)を生成する。生成された2D画像は、2D画像メモリ80に記憶される。
表示部84は、撮影条件メモリ74に記憶された撮影条件、投影画像メモリ76に記憶された各放射線画像及び当該各放射線画像に付された各種の情報、断層画像メモリ78に記憶された各断層画像及び当該各断層画像に付された各種の情報、2D画像メモリ80に記憶された2D画像、圧迫厚算出部92で算出された圧迫厚、並びに/又は、AGD算出部94で算出されたAGDを表示する。
なお、上述の2D画像メモリ80、AGD算出部94及び2D画像生成部96は、必要に応じてコンソール18内に設けられるものであり、必須の構成要素ではない。また、放射線画像撮影装置16には、圧迫板44のX方向又はY方向(水平面)に対する傾斜角度を検出するための角度センサ98、99が設けられる場合がある。この角度センサ98、99も、必要に応じて放射線画像撮影装置16内に設けられるものであり、必須の構成要素ではない。
ここで、画像データについて、より詳しく説明する。上記の説明では、放射線検出器42が画像データの一例である放射線画像を生成し、検出器制御部64が放射線画像を読み出してコンソール18に送信し、コンソール18の再構成処理部86が各放射線画像を再構成して複数の断層画像を生成する場合について説明した。
本実施形態において、「画像データ」とは、放射線検出器42で生成される画像データや、検出器制御部64から送受信部68、70を介してコンソール18に送信する画像データや、再構成処理部86での再構成処理に供される画像データを包含する総括名称である。
すなわち、「画像データ」とは、乳房14を透過して放射線検出器42に照射される放射線40に基づいて生成される画像をいう。従って、「画像データ」は、放射線検出器42で放射線40から変換された電気信号を示すローデータ(アナログデータ)や、アナログデータを図示しないA/D変換部で変換することにより得られるデジタルデータや、図示しない信号処理部がデジタルデータに対して所定の信号処理を施すことにより得られる画像データを含む概念である。そのため、断層画像とは、放射線検出器42で生成された画像データに基づき、再構成処理部86で再構成することにより生成される画像である。
また、本実施形態において、「放射線画像」とは、上述の信号処理によって得られる画像データをいう。従って、乳房厚測定装置10の構成に関する上記の説明では、放射線検出器42が所定の信号処理まで行って放射線画像を生成する場合、すなわち、放射線検出器42がA/D変換部及び信号処理部を備える場合を説明している。なお、上述の信号処理とは、医師による読影診断が可能な乳房14の画像を得るために必要な所定の信号処理をいう。
但し、本実施形態に係る乳房厚測定装置10は、上記の構成に限定されることはない。すなわち、放射線検出器42は、放射線40を検出してアナログデータに変換する機能を少なくとも有すればよい。従って、A/D変換部及び信号処理部は、放射線検出器42以外の構成要素に備わってもよい。
具体的に、検出器制御部64は、信号処理部を備えるか、又は、A/D変換部及び信号処理部を備えてもよい。この場合、放射線検出器42は、アナログデータ又はデジタルデータを検出器制御部64に出力し、検出器制御部64が放射線画像を生成する。検出器制御部64は、コンソール18に放射線画像を送信し、投影画像メモリ76に記憶させる。また、検出器制御部64は、放射線画像に加え、デジタルデータもコンソール18に送信し、投影画像メモリ76にデジタルデータ及び放射線画像を記憶させてもよい。
あるいは、A/D変換部が放射線検出器42又は検出器制御部64に備わり、一方で、信号処理部がコンソール18の制御部72又は再構成処理部86に備わってもよい。この場合、検出器制御部64は、デジタルデータをコンソール18に送信し、投影画像メモリ76にデジタルデータを記憶させる。制御部72又は再構成処理部86は、投影画像メモリ76に記憶されたデジタルデータに対して所定の信号処理を行うことにより放射線画像を生成し、生成した放射線画像を投影画像メモリ76に記憶する。
なお、以下の説明では、特に断りがない限り、放射線検出器42が放射線画像を生成する場合について説明する。
[乳房厚測定装置の動作(乳房厚測定方法)]
本実施形態に係る乳房厚測定装置10は、以上のように構成されるものである。次に、当該乳房厚測定装置10の動作(乳房厚測定方法)について、図5〜図7を参照しながら説明する。この動作説明では、必要に応じて、図1〜図4も参照しながら説明する。ここでは、B位置及びC位置間の範囲内で放射線源28を移動させ、異なる角度θの放射線源28から圧迫状態の乳房14に向けて放射線40を照射するトモシンセシス撮影を行う場合について説明する。
先ず、図5のステップS1において、放射線技師は、コンソール18の入力操作部82(図4参照)を操作して、被写体12のID情報、乳房14に対する撮影方法及び撮影条件の設定を行う。なお、ID情報とは、被写体12の氏名、年齢等、被写体12を特定するための情報である。
制御部72は、設定されたID情報、撮影方法及び撮影条件を表示部84に表示させると共に、撮影条件を撮影条件メモリ74に一旦記憶させる。なお、放射線技師は、表示部84に表示された情報を確認し、必要に応じて、入力操作部82を用いて情報の追加、変更等を行うことができる。決定された撮影条件は、送受信部70から放射線画像撮影装置16の送受信部68に送信され、放射線源制御部62に設定される。
撮影条件が設定された後、放射線画像撮影装置16を用いたトモシンセシス撮影を開始する。この場合、コンソール18から放射線画像撮影装置16の表示操作部66に各種の情報を送信して表示させることにより、放射線技師は、表示内容を確認しながら放射線画像撮影装置16の調整を行うことができる。
この場合、先ず、放射線画像撮影装置16に対する被写体12の乳房14のポジショニングを行う。すなわち、被写体12の胸壁48が撮影台36の側面50に接触し、且つ、撮影対象の乳房14が中心線60に対して左右対称となるように、乳房14を撮影台36の載置面38に載置する。次に、圧迫板移動機構46によって圧迫板44を撮影台36に指向して徐々に近接させることにより、撮影台36及び圧迫板44間の所定位置で乳房14を位置決め保持させる。
次に、撮影台36及び圧迫板44間で圧迫固定された乳房14の位置に従い、回転軸24を回転させて、アーム部材26を回動させることにより、放射線源収容部30をB位置とC位置との間の所定位置(撮影開始位置)に移動させる。
次のステップS2において、放射線源制御部62は、撮影条件に従い、回転軸24を回転させてアーム部材26を回動させつつ、複数の異なる角度θに配置された放射線源28から圧迫状態の乳房14に向けて放射線40を照射させる。
この場合、放射線40の照射範囲内には、第1マーカ56及び第2マーカ58が配置されている。そのため、放射線源28から出力されて圧迫板44に照射された放射線40のうち、第1マーカ56に照射される放射線40は、第1マーカ56で吸収され、残りの放射線40が乳房14に照射される。
また、乳房14を透過して撮影台36の載置面38に到達する放射線40のうち、第2マーカ58に照射される放射線40は、第2マーカ58で吸収され、残りの放射線40が放射線検出器42に到達する。従って、放射線検出器42は、当該放射線検出器42に到達した放射線40を検出し、放射線画像に変換する。検出器制御部64は、放射線検出器42から放射線画像を取得する。
前述のように、放射線源28は、B位置とC位置との間で移動しつつ、複数の異なる角度θから乳房14に放射線40を照射する。そのため、検出器制御部64は、放射線源28から乳房14に放射線40が照射される毎に、放射線検出器42で放射線40から変換された放射線画像を取得する。従って、ステップS2のトモシンセシス撮影が完了すると、検出器制御部64は、乳房14に関わる複数の放射線画像を取得することになる。
次のステップS3において、検出器制御部64は、取得した複数の放射線画像を、送受信部68、70を介してコンソール18に送信する。制御部72は、複数の放射線画像を受信すると、投影画像メモリ76に記憶する。その際、投影画像メモリ76には、放射線画像の番号、ファイル名又はヘッダ等の放射線画像に付された各種の情報も記憶される。
次のステップS4において、再構成処理部86は、投影画像メモリ76に記憶された複数の放射線画像を読み出し、読み出した各放射線画像を再構成することにより、複数の断層画像を生成し、生成した各断層画像を断層画像メモリ78に記憶する。その際、断層画像メモリ78には、断層画像の番号、ファイル名又はヘッダ等の断層画像に付された各種の情報も記憶される。
図6は、再構成処理部86(図4参照)で再構成処理を行う際の各断層画像のスライス間隔を模式的に図示した説明図である。図7は、再構成処理によって生成された各断層画像の説明図である。
再構成処理部86では、矢印Z方向に沿った所定のスライス間隔tで複数の断層画像を生成する。従って、各断層画像は、撮影台36の載置面38と平行にスライスされた画像となる。なお、スライス間隔tは、図示しない市販のキャリブレーション用ファントム(ジオメトリックキャリブレーションファントム)を用いることにより、予め調整され、例えば、撮影条件メモリ74に予め記憶されている。
また、図6において、圧迫板44の圧迫面52から撮影台36の載置面38までの間にスライスされる断層画像の枚数をn枚とし、圧迫面52から載置面38に向かって、各断層画像の番号を1、2、3、…、(n−2)、(n−1)、nとすれば、1番目からn番目までの各断層画像は、図7のようになる。
図7において、各断層画像100には、乳房14を示す乳房画像102が写り込んでいる。また、1番目及び2番目の断層画像100には、第1マーカ56を示すマーカ画像104が写り込んでいる。また、1番目及び2番目の断層画像100中、破線で図示した領域は、マーカ画像104の写り込みが可能なマーカ画像表示領域106である。
ここで、1番目の断層画像100には、第1マーカ56を示す1つの円がマーカ画像104としてマーカ画像表示領域106に鮮明に写り込んでいる。また、2番目の断層画像100には、第1マーカ56を示す複数の円が、ぼやけた状態でマーカ画像104としてマーカ画像表示領域106に写り込んでいる。従って、1番目の断層画像100は、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像であり、2番目の断層画像100は、第1マーカ56とは焦点が合っていない断層画像であると判断できる。
一方、(n−1)番目及びn番目の断層画像100には、第2マーカ58を示すマーカ画像108が写り込んでいる。また、(n−1)番目及びn番目の断層画像100中、破線で図示した領域は、マーカ画像108が写り込むマーカ画像表示領域110である。
ここで、n番目の断層画像100には、第2マーカ58を示す1つの円がマーカ画像108としてマーカ画像表示領域110に鮮明に写り込んでいる。また、(n−1)番目の断層画像100には、第2マーカ58を示す複数の円が、ぼやけた状態でマーカ画像108としてマーカ画像表示領域110に写り込んでいる。従って、n番目の断層画像100は、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像であり、一方で、(n−1)番目の断層画像100は、第2マーカ58とは焦点が合っていない断層画像であると判断できる。
3番目〜(n−2)番目の断層画像100には、乳房画像102のみが写り込んでおり、マーカ画像表示領域106、110には、マーカ画像104、108は写り込んでいない。従って、3番目〜(n−2)番目の断層画像100は、第1マーカ56及び第2マーカ58の位置とは異なる高さ位置でスライスされた断層画像であると判断できる。
なお、図6では、第1マーカ56及び第2マーカ58の水平方向(矢印X方向、矢印Y方向)に沿った大きさが、放射線検出器42を構成し且つ放射線40を電気信号に変換する1つの画素112に応じた大きさで図示されている。本実施形態では、第1マーカ56及び第2マーカ58の大きさは、第1マーカ56及び第2マーカ58と焦点が合う断層画像100が得られるような大きさであればよく、例えば、直径100μm〜数mmの大きさであればよい。従って、第1マーカ56及び第2マーカ58の大きさは、1画素分の大きさであってもよいし、数画素分の大きさであってもよい。
また、本実施形態では、少なくとも、第1マーカ56及び第2マーカ58に焦点の合ったマーカ画像104、108の写り込んだ断層画像100が1枚ずつ取得できればよい。従って、再構成処理部86は、図7に示された各断層画像100に代えて、焦点の合ったマーカ画像104、108が写り込んだ1番目の断層画像100及びn番目の断層画像100をそれぞれ生成すると共に、マーカ画像104、108が写り込まない2番目〜(n−1)番目の断層画像100を生成することも可能である。
次のステップS5において、マーカ検出部88は、断層画像メモリ78に記憶された各断層画像100中、マーカ画像104、108の写り込んだ断層画像100を検出する。例えば、図7に示す各断層画像100が断層画像メモリ78に記憶されている場合、マーカ検出部88は、マーカ画像104の写り込んだ1番目及び2番目の断層画像100と、マーカ画像108の写り込んだ(n−1)番目及びn番目の断層画像100とを検出する。
なお、ステップS5において、マーカ検出部88は、上記の処理に代えて、マーカ画像104の写り込んだ1番目及び2番目の断層画像100に付された各種の情報(当該断層画像100を示す「1」及び「2」の番号、断層画像100のファイル名又はヘッダ等)と、マーカ画像108の写り込んだ(n−1)番目及びn番目の断層画像100に付された各種の情報(当該断層画像100を示す「n−1」及び「n」の番号、断層画像100のファイル名又はヘッダ等)とを特定することにより、マーカ画像104の写り込んだ1番目及び2番目の断層画像100と、マーカ画像108の写り込んだ(n−1)番目及びn番目の断層画像100とを検出してもよい。
次のステップS6において、マーカ決定部90は、マーカ検出部88が検出した断層画像100のうち、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100と、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100とをそれぞれ選択する。この場合、マーカ決定部90は、1番目及び2番目の断層画像100のうち、1番目の断層画像100を選択すると共に、(n−1)番目及びn番目の断層画像100のうち、n番目の断層画像100を選択する。
なお、ステップS6において、マーカ決定部90は、上記の処理に代えて、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100に付された各種の情報を特定することにより、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100を選択してもよい。
次のステップS7において、表示部84は、断層画像メモリ78に記憶された全ての断層画像100を表示する。
また、ステップS8において、圧迫厚算出部92は、ステップS6でマーカ決定部90が選択した、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100(1番目の断層画像100)と、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100(n番目の断層画像100)とを用いて、乳房14の圧迫厚Tを算出する。
ここで、第1マーカ56に焦点が合っている1番目の断層画像100は、第1マーカ56の高さ位置でスライスされた断層画像とみなすことができる。また、第2マーカ58に焦点が合っているn番目の断層画像100は、第2マーカ58の高さ位置でスライスされた断層画像とみなすことができる。しかも、第1マーカ56は、圧迫面52と略面一に圧迫板44に埋め込まれたマーカであり、一方で、第2マーカ58は、載置面38と略面一に撮影台36に埋め込まれたマーカである。従って、圧迫厚算出部92は、下記の(1)式を用いて、圧迫厚Tを算出する。
T=t×(n−1) (1)
なお、ステップS8において、圧迫厚算出部92は、上記の処理に代えて、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100に付された各種の情報を用いて、圧迫厚Tを算出してもよい。具体的に、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100の番号をn1とし、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100の番号をn2とした場合、圧迫厚算出部92は、下記の(2)式を用いて、圧迫厚Tを算出する。
T=t×(n2−n1) (2)
図6及び図7の例では、n1=1(1番目の断層画像100)、n2=n(n番目の断層画像)であるため、圧迫厚算出部92は、(2)式を用いて、圧迫厚Tを容易に算出することができる。また、(2)式中、(n2−n1)は、n1番の断層画像100からn2番の断層画像100までの間の断層画像100の枚数を表わしていることになる。
従って、例えば、複数の断層画像100に対して1、2、3、…、100の番号が付され、第1マーカ56が最も鮮明な断層画像100が5番目であり、且つ、第2マーカ58が最も鮮明な断層画像100が95番目である場合に、圧迫厚算出部92は、(2)式を用い、n1=5、n2=95として、T=t×(95−5)から圧迫厚Tを求めることができる。
次のステップS9において、表示部84は、圧迫厚算出部92が算出した圧迫厚Tを表示する。これにより、放射線技師は、圧迫状態の乳房14の厚み(圧迫厚)Tを正確に把握することができる。
なお、本実施形態では、ステップS9後、必要に応じて、ステップS10〜S13の処理を行ってもよい。
ステップS10において、AGD算出部94は、圧迫厚算出部92が算出した圧迫厚Tに基づいて、乳房14のAGDを算出し、次のステップS11において、表示部84は、AGD算出部94が算出したAGDを表示する。これにより、放射線技師は、圧迫状態の乳房14に対する正確なAGDを把握することができる。
また、ステップS12において、2D画像生成部96は、断層画像メモリ78に記憶された各断層画像100に対して所定の加算処理を行うことにより、2D画像を生成し、生成した2D画像を2D画像メモリ80に記憶する。ステップS13において、表示部84は、2D画像メモリ80に記憶された2D画像を表示する。これにより、放射線技師は、圧迫状態の乳房14の2D画像を見ることができる。また、コンソール18から院内ネットワークを介してビューアに2D画像を送信することにより、医師は、ビューアに表示された2D画像に対する読影診断を行うことが可能となる。
なお、ステップS12での2D画像の生成処理の詳細については後述する。
[本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係る乳房厚測定装置10及び乳房厚測定方法によれば、圧迫状態の乳房14に対して複数の異なる角度θから放射線40を照射するトモシンセシス撮影を行い、当該トモシンセシス撮影によって得られた各放射線画像を再構成して複数の断層画像100を生成する。
この場合、第1マーカ56は、圧迫板44に設けられると共に、第2マーカ58は、撮影台36に設けられている。そのため、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100は、乳房14の厚み方向(矢印Z方向)に沿った当該乳房14の上端の断層画像を示す。一方、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100は、矢印Z方向に沿った乳房14の下端の断層画像を示す。
従って、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100と、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100とを用いることにより、圧迫状態の乳房14の厚み(圧迫厚T)を直接的に算出することが可能となる。
しかも、第1マーカ56及び第2マーカ58は、いずれも、被写体12の胸壁48側に配置されている。そのため、上記の各公報に開示された技術と比較して、圧迫厚Tを精度良く算出することができる。
従って、本実施形態によれば、圧迫厚Tを正確に把握することができる。
具体的に、マーカ決定部90は、各断層画像100中、第1マーカ56(に応じたマーカ画像104)と焦点が合っている断層画像100を選択し、一方で、第2マーカ58(に応じたマーカ画像108)と焦点が合っている画像を選択する。圧迫厚算出部92は、マーカ決定部90が選択した2つの断層画像100に基づいて圧迫厚Tを算出する。このように、第1マーカ56及び第2マーカ58の高さ位置でスライスされた断層画像とみなすことができる。第1マーカ56及び第2マーカ58と焦点の合った2つの断層画像100を選択することにより、圧迫厚Tを精度良く算出することができる。
なお、断層画像100は、後述のように、所定のスライス間隔tの離散的な断面での画像となるため、スライス間隔tやスライス方法によっては、必ずしも、第1マーカ56又は第2マーカ58の高さ位置での断層画像100が得られない場合も想定される。そのため、本実施形態では、上述のように、第1マーカ56(に応じたマーカ画像104)が写り込んだ複数の断層画像100のうち、第1マーカ56がはっきりと見えている断層画像100を、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100として選択する。同様に、第2マーカ58(に応じたマーカ画像108)が写り込んだ複数の断層画像100のうち、第2マーカ58がはっきりと見えている断層画像100を、第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100として選択する。
このように、第1マーカ56の断層画像100及び第2マーカ58の断層画像100を選択することで、スライス間隔tやスライス方法に起因して、圧迫厚Tの算出精度が低下することを抑えるようにしている。なお、第1マーカ56の高さ位置での断層画像100と、第2マーカ58の高さ位置での断層画像100とが得られた場合、これらの断層画像100を用いれば、圧迫厚Tを高精度で算出できることは勿論である。
また、断層画像100には、断層画像100の番号、ファイル名又はヘッダ等の当該断層画像100に関わる各種の情報が付され、断層画像メモリ78に保存される。そのため、本実施形態において、マーカ検出部88による断層画像100の検出処理、マーカ決定部90による断層画像100の選択処理、及び、圧迫厚算出部92における圧迫厚Tの算出処理では、断層画像100に付された各種の情報を用いて各種処理を行ってもよい。
具体的に、断層画像メモリ78に各断層画像100及び各種の情報が記憶されている場合、マーカ検出部88は、第1マーカ56が写り込んだ断層画像100及び第2マーカ58が写り込んだ断層画像100に付された各種の情報を特定することにより、第1マーカ56が写り込んだ断層画像100及び第2マーカ58が写り込んだ断層画像100を検出してもよい。
また、マーカ決定部90は、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100に付された各種の情報を特定することにより、第1マーカ56が写り込んだ断層画像100及び第2マーカ58が写り込んだ断層画像100の中から、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100を選択してもよい。
さらに、圧迫厚算出部92は、第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100に付された情報を用いて、圧迫厚Tを算出してもよい。
従って、マーカ検出部88での断層画像100の検出処理、マーカ決定部90での断層画像100の選択処理、及び、圧迫厚算出部92での算出処理は、断層画像100に付された各種の情報に関わる処理も含む。例えば、「第1マーカ56に焦点が合っている断層画像100及び第2マーカ58に焦点が合っている断層画像100に基づいて、圧迫厚Tを算出する」とは、これらの断層画像100に付された各種の情報を用いて、圧迫厚Tを算出することも包含する概念である。
また、圧迫厚算出部92は、上記(1)式又は(2)式から圧迫厚Tを算出するので、圧迫状態にある実際の乳房14の厚みを確実に算出することができる。
さらに、再構成処理部86は、各断層画像100が撮影台36と平行にスライスされた断層画像となるように、各放射線画像を再構成して各断層画像100を生成する。従って、マーカ検出部88は、第1マーカ56又は第2マーカ58が写り込んだ断層画像100を容易に検出することが可能となる。
また、第1マーカ56及び第2マーカ58は、平面視で、重なり合うように配置されているので、各断層画像100から2D画像を生成するための補正処理の負荷が軽減される。
しかも、撮影台36、放射線検出器42、圧迫板44、第1マーカ56及び第2マーカ58は、放射線源28の中心角度(θ=0°)である垂直軸32上に配置されているため、上記の補正処理の負荷を一層軽減することができる。
また、AGD算出部94は、圧迫厚算出部92が算出した圧迫厚Tに基づいてAGDを算出するので、正確な乳房14の被曝線量を把握することが可能となる。従って、例えば、トモシンセシス撮影で得られた各断層画像100から圧迫厚Tを精度良く算出し、算出した圧迫厚Tに基づいてAGDを正確に算出できれば、トモシンセシス撮影後の乳房14に対して通常撮影を行う際、当該AGDに基づき、通常撮影で必要な放射線40の照射線量を正確に算出することが可能となる。
[本実施形態の変形例]
次に、本実施形態に係る乳房厚測定装置10及び乳房厚測定方法の変形例(第1〜第6変形例)について、図8〜図19を参照しながら説明する。
[第1変形例]
第1変形例では、図8及び図9に示すように、圧迫板44の基端部に軸部114が設けられ、該圧迫板44が軸部114を中心として回動可能に構成されている。従って、圧迫板移動機構46によって圧迫板44が撮影台36に指向して下降し、乳房14に接触した際、圧迫板44は、軸部114を中心として、側面54側が図8及び図9の反時計方向(放射線源28側)に回動する。これにより、圧迫板44は、乳房14に沿って傾斜した状態で当該乳房14を圧迫することになる。この場合、軸部114には角度センサ98が装着されており、角度センサ98は、水平面(乳房14に接触する前の圧迫板44の角度)に対する圧迫板44の傾斜角度φを検出する。
また、第1変形例においても、第1マーカ56は、圧迫板44の側面54近傍の箇所に配置されると共に、第2マーカ58は、撮影台36の側面50近傍の箇所に配置されている。そのため、圧迫厚Tは、傾斜状態の圧迫板44の圧迫面52における側面54の箇所と、撮影台36の載置面38との間隔となる。また、第1変形例においても、再構成処理部86は、各断層画像100が載置面38と平行にスライスされるように、各放射線画像を再構成して各断層画像100を生成する。
ところで、圧迫板44が傾斜した状態で乳房14を圧迫する場合、上記の各公報に開示された技術では、圧迫板44の基端部側で当該圧迫板44の位置を検出する。そのため、検出した圧迫板44の基端部側の位置から圧迫厚Tを推定すれば、推定誤差が大きくなり、正確な圧迫厚Tを取得することができない。
これに対して、第1変形例では、被写体12の胸壁48側に第1マーカ56及び第2マーカ58が配置され、第1マーカ56及び第2マーカ58が写り込んだ断層画像100を用いて圧迫厚Tを算出する。すなわち、第1変形例では、実際に圧迫している乳房14の厚み(圧迫厚T)を、当該断層画像100から直接的に測定している。そのため、第1変形例では、上記の各公報に開示された技術と比較して、圧迫厚Tをより正確に測定することができる。
[第2変形例]
第2変形例では、図10〜図13に示すように、回転軸116を介して圧迫板44が保持部34に取り付けられ、該圧迫板44が回転軸116を中心として回動可能に構成されている。この場合、水平方向(矢印X方向及び矢印Y方向)に対する圧迫板44の傾斜角度αは、角度センサ99で検出される。
そして、第2変形例では、圧迫板44の側面54近傍における矢印X方向に沿った左右の隅部(角部)に第1マーカ56がそれぞれ配置されている。すなわち、図12に示すように、第2変形例において、2つの第1マーカ56は、中心線60から左右にXmだけ離れた位置にあって、且つ、側面54から回転軸24に向かってYmだけ奥まった位置で、圧迫面52と略面一となるように、圧迫板44に埋め込まれている。従って、第2変形例では、中心線60上に第1マーカ56が配置されていない。また、第2変形例においても、2つの第1マーカ56は、平面視で、放射線検出器42上に位置しており、放射線40の照射範囲内に配置される。
なお、第2変形例において、第2マーカ58は、図1〜図3の第2マーカ58と同じ位置(中心線60上で且つ側面50から回転軸24に向かってYmだけ奥まった位置)に配置されている。前述のように、撮影台36は、圧迫板44よりも硬いので、第2マーカ58は、撮影台36において、1箇所にのみ配置されている。
そして、第2変形例では、図11及び図13に示すように、回転軸116を回転させて圧迫板44を回動した状態(矢印X方向に沿って左右に傾斜させた状態)で、当該圧迫板44を撮影台36に指向して下降させることにより、乳房14を左右に傾斜した状態で圧迫保持することができる。
この場合、垂直軸32上にある圧迫板44の圧迫面52の中心位置と撮影台36の載置面38の中心位置との間隔を、第2変形例における乳房14の圧迫厚T(平均値)とすれば、当該圧迫厚Tは、下記の(3)式で表わされる。
T=(Za+Zb)/2 (3)
ここで、Zaは、図11及び図13の左側の第1マーカ56と、載置面38との間隔であり、Zbは、図11及び図13の右側の第1マーカ56と、載置面38との間隔である。
すなわち、2つの第1マーカ56は、中心線60に対して左右に等距離(Xm)だけ離れた状態で圧迫板44に設けられている。そのため、2つの第1マーカ56の中間位置での圧迫厚Tは、2つの間隔Za、Zbから容易に算出することができる。
なお、間隔Zaは、左側の第1マーカ56が写り込んだ1番目の断層画像100と、第2マーカ58が写り込んだn番目の断層画像100とに基づいて、上記(1)式を用いた下記(4)式、又は、上記(2)式を用いた下記(5)式で算出することができる。
Za=t×(n−1) (4)
Za=t×(n2−n1) (5)
また、間隔Zbは、右側の第1マーカ56が写り込んだi番目の断層画像100と、第2マーカ58が写り込んだn番目の断層画像100とを用いて、上記(1)式又は(2)式を一部変更した下記(6)式で算出することができる。
Zb=t×(n−i) (6)
従って、第2変形例において、マーカ検出部88は、左側の第1マーカ56が写り込んだ断層画像100(1番目の断層画像100)と、右側の第1マーカ56が写り込んだ断層画像100(i番目の断層画像100)と、第2マーカ58が写り込んだ断層画像100(n番目の断層画像100)とを検出する。また、マーカ決定部90は、マーカ検出部88が検出した断層画像100から、左側の第1マーカ56、右側の第1マーカ56及び第2マーカ58に焦点の合った断層画像100をそれぞれ選択する。圧迫厚算出部92は、上記(3)式〜(6)式を用いて、間隔Za、Zb及び圧迫厚Tを算出する。
このように、第2変形例では、X方向に沿って圧迫板44が左右に傾斜した状態で乳房14が圧迫保持されている場合でも、圧迫板44の左右に第1マーカ56が設けられていることにより、圧迫厚Tを正確に測定することが可能となる。
また、第2変形例では、圧迫厚である間隔Za、Zbを正確に測定できるため、撮影台36の載置面38(水平方向である矢印X方向)に対する圧迫板44の傾きも、間隔Za、Zbから正確に算出することが可能である。
[第3変形例]
第3変形例は、図14及び図15に示すように、圧迫板44における側面54近傍の中心位置(垂直軸32を通る位置)に第1マーカ56をさらに配置した点で、第2変形例(図10〜図13参照)とは異なる。従って、第3変形例は、図1〜図3の本実施形態の構成と、図10〜図13の第2変形例の構成とを組み合わせた構成である。
第3変形例では、図15に示すように、圧迫板44が湾曲している場合(図15では上方に凸となるように湾曲)に、圧迫板44がどの程度歪んでいるのかを把握することができる。
すなわち、図15において、中央の第1マーカ56と載置面38との間隔をZcとし、例えば、中央の第1マーカ56が1番目の断層画像100に写り込み、左側及び右側の第1マーカ56が3番目の断層画像100に写り込んでいる場合、各間隔Za、Zb、Zcは、下記(7)及び(8)式で表わされる。
Za=Zb=t×(n−3) (7)
Zc=t×(n−1) (8)
そして、各間隔Za、Zb、Zcが下記(9)式の関係にあれば、圧迫板44に歪みが発生していると容易に判定することができる。
Zc>(Za+Zb)/2 (9)
この場合、マーカ検出部88は、各第1マーカ56が写り込んだ断層画像100(1番目及び3番目の断層画像100)と、第2マーカ58が写り込んだ断層画像100(n番目の断層画像100)とを検出する。また、マーカ決定部90は、マーカ検出部88が検出した断層画像100から、各第1マーカ56及び第2マーカ58に焦点の合った断層画像100をそれぞれ選択する。圧迫厚算出部92は、上記(7)式〜(9)式を用いて、圧迫板44の歪みの発生の有無を検出する。
このように、第3変形例では、圧迫板44の側面54近傍における左右の隅部及び中央部に第1マーカ56をそれぞれ設けると共に、撮影台36の側面50近傍に第2マーカ58を設けることにより、圧迫板44に歪みが発生しているか否かを精度よく測定することができる。しかも、撮影台36は、圧迫板44よりも硬いため、撮影台36に第2マーカ58を1個のみ配置した場合でも、圧迫板44の歪みの発生を高い精度で測定することができる。
なお、第3変形例では、圧迫板44が撮影台36の載置面38(水平方向である矢印X方向)に対して平行に乳房14を圧迫する場合について説明したが、第2変形例(図10〜図13参照)のように、載置面38に対して圧迫板44を傾けた状態で乳房14を圧迫した場合でも、(9)式を適用することができる。
[第4変形例]
第4変形例では、図4の2D画像生成部96における2D画像の生成処理(図5のステップS12)の詳細について、図16及び図17を参照しながら説明する。
前述のように、2D画像生成部96は、複数の断層画像100に対して所定の加算処理を行うことにより乳房14の2D画像を生成する。
ここで、全ての断層画像100に対して単純加算処理を行うことにより2D画像を生成する場合の問題点について説明する。
図16で模式的に示すように、例えば、2D画像の特定箇所に応じた画素を画素112dとすれば、単純加算処理では、各断層画像100について、放射線源28から画素112dに放射線40dが照射されたときの当該放射線40dの経路上の箇所120dでの画素値を単純に加算することで、当該画素112dに応じた2D画像の特定箇所での画素値とする。
従って、単純加算処理で2D画像を生成する場合には、放射線40dの経路上の各箇所120dの画素値を単純に加算する処理を、放射線検出器42内の全ての画素112を対象として行うことにより、2D画像を生成することになる。
しかしながら、このような単純加算処理では、次のような問題が発生する。すなわち、単純加算処理では、放射線40dの経路上の各箇所120dの画素値を単純に加算する。そのため、第1マーカ56又は第2マーカ58に放射線40eを照射した際に、当該放射線40eを受ける画素112eに応じた2D画像の箇所でも、放射線40eの経路上の各箇所に対して単純加算処理を行う。また、乳房14内に石灰化部分、マス、スピキュラ等の異常箇所122が形成されている場合、当該異常箇所122を透過した放射線40fを受ける画素112fに応じた2D画像の箇所でも、当該放射線40fの経路上の各箇所に対して単純加算処理を行う。
従って、図17に示すように、単純加算処理によって得られる2D画像130(左側の比較例の画像)には、乳房14に応じた乳房画像132に、第1マーカ56及び第2マーカ58に応じたマーカ画像134と、異常箇所122に応じた異常画像136とが共に写り込むことになる。この結果、医師は、ビューアに表示された2D画像130を読影診断する際、第1マーカ56及び第2マーカ58と、乳房14内に形成された石灰化部分、マス、スピキュラ等の異常箇所122とを誤認し、当該医師の負担が増える可能性がある。
そこで、第4変形例において、2D画像生成部96は、図5のステップS12で下記(1)〜(3)のようなマーカ画像134を排除する補正処理を施し、図17の右側に示すような乳房画像132に異常画像136のみが写り込んだ2D画像140を生成する。
(1)2D画像生成部96は、各断層画像100中、第1マーカ56(に応じたマーカ画像104)又は第2マーカ58(に応じたマーカ画像108)が写り込んでいない断層画像100(例えば、図7では3番目〜(n−2)番目の断層画像100)を単純加算して2D画像140を生成する。
(2)2D画像生成部96は、各断層画像100中、マーカ画像104、108が存在しない画像領域(マーカ画像表示領域106以外の領域)について、各断層画像100を単純加算する第1加算処理を行う。次に、2D画像生成部96は、各断層画像100中、マーカ画像表示領域106、110について、マーカ画像104、108が写り込んだ断層画像100を除外した残りの断層画像100(例えば、図7では3番目〜(n−2)番目の断層画像100)を単純加算する第2加算処理を行う。最後に、2D画像生成部96は、第1加算処理及び第2加算処理によって得られた2つの新たな画像を合成して2D画像140を生成する。
(3)2D画像生成部96は、各断層画像100中、マーカ画像104、108が写り込んでいる断層画像100に対して、マーカ画像104、108を除去する補正処理を行う。次に、2D画像生成部96は、マーカ画像104、108が写り込んでいない断層画像100と、補正処理後の断層画像100とを単純加算して2D画像140を生成する。
このようにしてステップS12で各断層画像100に対する上記の加算処理を行った後、生成された2D画像140は、2D画像メモリ80に記憶される。従って、ステップS13において、表示部84は、2D画像メモリ80に記憶された2D画像140を表示することができる。また、制御部72が院内ネットワークを介してビューアに2D画像140を送信することにより、医師は、ビューアに表示された2D画像140を見ながら読影診断を正確に行うことができる。
このように、第4変形例では、各断層画像100に対して上記(1)〜(3)のいずれかの加算処理を行うことにより、第1マーカ56及び第2マーカ58が写り込んでいない2D画像140を生成することができる。この結果、医師は、当該2D画像140を見ることにより、乳房14に対する読影診断を正確に行うことができる。
なお、前述のように、第1マーカ56及び第2マーカ58は、円状、リング状、十字、ハート形の形状であり、石灰化部分、マス、スピキュラ等と区別しやすい形状である。従って、2D画像生成部96は、公知の形状認識処理により、第1マーカ56及び第2マーカ58と、石灰化部分、マス、スピキュラとを区別した上で、上記(1)〜(3)の加算処理を行うことが望ましい。
上記の説明では、再構成処理後の各断層画像100に対して(1)〜(3)の加算処理を施すことにより、2D画像140を生成する場合について説明した。本実施形態において、2D画像生成部96は、投影画像メモリ76に記憶された各放射線画像に対して加算処理を施すことにより、2D画像140を生成することも可能である。
[第5変形例]
第5変形例では、図18に示すように、圧迫板44の基端部側にも2つの第1マーカ56を配置することにより、圧迫板44の四隅に第1マーカ56が設けられる点で、第2変形例(図10〜図13参照)とは異なる。
これにより、第5変形例では、X方向に沿って圧迫板44が左右に傾斜する場合に限らず、Y方向に沿って圧迫板44が傾斜する場合でも、撮影台36の載置面38(矢印X方向及び矢印Y方向の平面)に対する圧迫板44の傾きを正確に算出することが可能である。
また、圧迫板44の四隅に第1マーカ56を配置することにより、矢印X方向及び矢印Y方向の2次元平面において、任意の位置での圧迫厚Tを算出することが可能となる。これにより、トモシンセシス撮影後に乳房14に対して通常撮影を行う場合に、当該通常撮影での放射線40の正確な照射線量を決定することができる。
[第6変形例]
第6変形例では、図19に示すように、圧迫板44における側面54近傍の中心位置(垂直軸32及び中心線60を通る位置)に第1マーカ56をさらに配置した点で、第5変形例(図18参照)とは異なる。従って、第6変形例は、図18の第5変形例の構成と、図14及び図15の第3変形例の構成とを組み合わせた構成である。
そのため、第6変形例では、第5変形例と第3変形例との双方の効果が容易に得られる。すなわち、第6変形例では、撮影台36の載置面38(矢印X方向及び矢印Y方向の平面)に対する圧迫板44の傾きに加え、圧迫板44の歪みも測定することができる。
また、第6変形例においても、矢印X方向及び矢印Y方向の2次元平面の任意の位置での圧迫厚Tを算出することができるので、トモシンセシス撮影後に乳房14に対して通常撮影を行う場合に、当該通常撮影での放射線40の照射線量を一層正確に決定することができる。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。

Claims (12)

  1. 被写体(12)の乳房(14)が載置される支持台(36)と、
    前記支持台(36)に指向して変位することにより前記乳房(14)を圧迫する圧迫板(44)と、
    前記圧迫板(44)における前記被写体(12)の胸壁(48)側に設けられた第1マーカ(56)と、
    前記支持台(36)における前記被写体(12)の胸壁(48)側に設けられた第2マーカ(58)と、
    圧迫された前記乳房(14)に対して複数の異なる角度から放射線(40)を照射する放射線源(28)と、
    前記乳房(14)を透過した前記各放射線(40)に基づいて複数の画像データを生成する放射線検出器(42)と、
    前記各画像データに基づいて再構成して複数の断層画像(100)を生成する再構成処理部(86)と、
    前記各断層画像(100)中、前記第1マーカ(56)が写り込んだ断層画像と前記第2マーカ(58)が写り込んだ断層画像とを検出するマーカ検出部(88)と、
    前記第1マーカ(56)が写り込んだ断層画像のうち、前記第1マーカ(56)に焦点が合っている断層画像を選択し、且つ、前記第2マーカ(58)が写り込んだ断層画像のうち、前記第2マーカ(58)に焦点が合っている断層画像を選択するマーカ選択部(90)と、
    前記第1マーカ(56)に焦点が合っている断層画像及び前記第2マーカ(58)に焦点が合っている断層画像に基づいて、圧迫された前記乳房(14)の厚みを算出する厚み算出部(92)と、
    を有することを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  2. 請求項1記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記厚み算出部(92)は、前記各断層画像(100)のスライス間隔と、前記第1マーカ(56)に焦点が合っている断層画像から前記第2マーカ(58)に焦点が合っている断層画像までの断層画像(100)の枚数とに基づいて、前記乳房(14)の厚みを算出することを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  3. 請求項2記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記再構成処理部(86)は、前記各断層画像(100)が前記支持台(36)と平行にスライスされた画像となるように、前記各画像データに基づいて再構成して前記各断層画像(100)を生成することを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  4. 請求項1記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記第1マーカ(56)及び前記第2マーカ(58)は、平面視で、重なり合うように配置されていることを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  5. 請求項4記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記放射線源(28)は、回転軸(24)を中心として回動可能に支持されると共に、前記回転軸(24)に直交する垂直軸(32)を中心として所定角度回動し、
    前記支持台(36)、前記圧迫板(44)及び前記放射線検出器(42)は、前記垂直軸(32)上に配置され、
    前記第1マーカ(56)及び前記第2マーカ(58)は、前記垂直軸(32)を通るように配置されていることを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  6. 請求項1記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記圧迫板(44)の前記胸壁(48)側における当該胸壁(48)に沿った一方の隅部及び他方の隅部に前記第1マーカ(56)がそれぞれ配置されていることを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  7. 請求項6記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記圧迫板(44)の前記胸壁(48)側における中央部に前記第1マーカ(56)がさらに配置されていることを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  8. 請求項1記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記各断層画像(100)に対して加算処理を行うことにより前記乳房(14)の二次元画像を生成する二次元画像生成部(96)をさらに有し、
    前記二次元画像生成部(96)は、前記各断層画像(100)中、前記第1マーカ(56)又は前記第2マーカ(58)が写り込んでいない断層画像を単純加算して前記二次元画像を生成することを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  9. 請求項1記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記各断層画像(100)に対して加算処理を行うことにより前記乳房(14)の二次元画像を生成する二次元画像生成部(96)をさらに有し、
    前記二次元画像生成部(96)は、
    前記各断層画像(100)中、前記第1マーカ(56)又は前記第2マーカ(58)が存在しない画像領域について、当該各断層画像(100)を単純加算する第1加算処理を行い、
    前記各断層画像(100)中、前記第1マーカ(56)又は前記第2マーカ(58)が存在する画像領域(106、110)について、前記第1マーカ(56)又は前記第2マーカ(58)が写り込んだ断層画像(100)を除外した残りの断層画像(100)を単純加算する第2加算処理を行い、
    前記第1加算処理及び前記第2加算処理によって得られた2つの新たな画像を合成して前記二次元画像を生成することを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  10. 請求項1記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記各断層画像(100)に対して加算処理を行うことにより前記乳房(14)の二次元画像を生成する二次元画像生成部(96)をさらに有し、
    前記二次元画像生成部(96)は、
    前記各断層画像(100)中、前記第1マーカ(56)又は前記第2マーカ(58)が写り込んでいる断層画像(100)に対して、前記第1マーカ(56)又は前記第2マーカ(58)を除去する補正処理を行い、
    前記第1マーカ(56)又は前記第2マーカ(58)が写り込んでいない断層画像(100)と、補正処理後の断層画像(100)とを単純加算して前記二次元画像を生成することを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  11. 請求項1記載の乳房厚測定装置(10)において、
    前記厚み算出部(92)が算出した前記乳房(14)の厚みに基づいて平均乳腺線量を算出する平均乳腺線量算出部(94)をさらに有することを特徴とする乳房厚測定装置(10)。
  12. 被写体(12)の胸壁(48)側に第1マーカ(56)が設けられた圧迫板(44)を、該被写体(12)の胸壁(48)側に第2マーカ(58)が設けられた支持台(36)に指向して変位させることにより、前記支持台(36)に載置された前記被写体(12)の乳房(14)を圧迫する第1のステップと、
    圧迫された前記乳房(14)に対して複数の異なる角度から放射線源(28)が放射線(40)を照射することにより、前記乳房(14)を透過した前記各放射線(40)に基づいて放射線検出器(42)で複数の画像データを生成する第2のステップと、
    再構成処理部(86)により、前記各画像データに基づいて再構成して複数の断層画像(100)を生成する第3のステップと、
    マーカ検出部(88)により、前記各断層画像(100)中、前記第1マーカ(56)が写り込んだ断層画像と前記第2マーカ(58)が写り込んだ断層画像とを検出する第4のステップと、
    マーカ選択部(90)により、前記第1マーカ(56)が写り込んだ断層画像のうち、前記第1マーカ(56)に焦点が合っている断層画像を選択し、且つ、前記第2マーカ(58)が写り込んだ断層画像のうち、前記第2マーカ(58)に焦点が合っている断層画像を選択する第5のステップと、
    厚み算出部(92)により、前記第1マーカ(56)に焦点が合っている断層画像及び前記第2マーカ(58)に焦点が合っている断層画像に基づいて、圧迫された前記乳房(14)の厚みを算出する第6のステップと、
    を有することを特徴とする乳房厚測定方法。
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