JP2010005157A - 放射線画像撮影装置およびその制御方法 - Google Patents

放射線画像撮影装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】トモシンセシス撮影で被写体に繰り返し照射される放射線の線量を最適化する。
【解決手段】放射線画像撮影装置は、撮影台24、放射線検出器241、放射線検出器241と被写体Mを挟んで対向するように配置された移動可能な放射線源26を備える。放射線源コントローラ53は、被写体Mに対する放射線の入射角が、互いに異なる入射角となるような複数の位置P1〜P5に、放射線源26を順次配置する。放射線源コントローラ53は、各位置における放射線の発生条件を、それぞれの位置における放射線の被写体に対する入射角θi(1≦i≦n)に基づいて決定してから、放射線の照射を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、トモシンセシス撮影機能を備えた放射線画像撮影装置と、その制御方法に関する。詳しくは、トモシンセシス撮影時の被写体の被爆量が必要最小限の量となるように、放射線源を制御する制御機構に関する。
フラットパネルディテクタ(FPD:Flat Panel Detector)が提供され、放射線画像の連続撮影が容易になったことに伴い、近年、被写体を異なる方向から連続撮影することにより、断層画像を生成に用いられる複数の投影画像を一括して取得する、トモシンセシス(Tomosynthesis)撮影装置が実用化されている。
トモシンセシス撮影では、撮影の開始から終了までに、被写体に対し繰り返し放射線を照射する。このため、通常のX線撮影と同様の方法で放射線の線量を定めると、被写体の被爆量が許容範囲を超えてしまう。例えば、通常のX線撮影では、予備撮影で得られた画像の状態をみて、本撮影の条件(放射線線量等)を決定するが、トモシンセシス撮影の場合、予備撮影と本撮影を各方向についてそれぞれ行うことは、被爆量の増大につながる。予備撮影を1回のみ行い、それにより決定された条件で連続撮影を行えば、被爆量を多少抑えることはできるものの、必ずしも十分ではない。
このほか、トモシンセシス撮影時の被写体の被爆量を抑える方法としては、通常のX線撮影の条件とトモシンセシス撮影の条件との対応づけをルックアップテーブルとして記憶しておいて、両方の検査を行う場合に先に通常のX線撮影を行い、そのとき決定された条件をルックアップテーブルにより読み替えて、次に行うトモシンセシス撮影の条件とする方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、他の方法として、予備撮影と本撮影の2回の撮影による被爆量が通常の本撮影一回分程度の被爆量となるようにするなど、前に行った撮影で取得された画像に基づいて次に行う撮影の条件を決める方法も提案されている(特許文献2参照)。
特開2007−050264号公報 特開2007−325796号公報
特許文献1、2の方法は、トモシンセシス撮影全体を通してみれば、被爆量を低減するものと認められるが、個々の撮影に着目した場合、常に適正な線量で放射線撮影が行われているとは言い難い。このため、被写体の被爆量をさらに低減する装置あるいは方法の提案が望まれる。
本発明は、トモシンセシス撮影時に被写体に繰り返し照射される放射線の線量を、個別に最適化することができる放射線画像撮影装置と、その制御方法を提案するものである。
本発明の放射線画像撮影装置は、被写体配置面を備えた撮影台と、被写体配置面の下に配置された放射線検出器と、放射線検出器に対し被写体配置面を挟んで対向するように配置された移動可能な放射線源を備える。また、放射線源が発する放射線の被写体配置面に対する入射角が、互いに異なる入射角θ1、θ2・・・θnとなるような複数の位置P1、P2・・・Pnに、前記移動可能な放射線源を順次配置する放射線源移動手段と、放射線源が前記各位置において放射線を発したときに、放射線検出器によりそれぞれ取得される複数の画像を記録する画像記録手段を備える。「入射角」は、例えば被写体配置面に垂直な法線と放射線の入射方向とがなす角度と定義することができる。但し、被写体に対する放射線の入射方向を特定できれば、他の角度でもよい。
そして、本発明の装置は、前記各位置における放射線の発生条件を、それぞれの位置における放射線の被写体配置面に対する入射角θi(1≦i≦n)に基づいて決定する条件決定手段を備えることを特徴とする。放射線の「発生条件」は管電流、管電圧、フィルタの種類など、被写体の被爆量に直接または間接的に影響する条件とする。
条件決定手段は、例えば、放射線源の管電流時間積を、次式
=t/cos(θ
Δd=d−di+1
R=Xi+1/X=exp(−αΔd)
i+1i+1=I/R
但し、iは放射線源の位置Piに対応する変数 1≦i≦n、
dは放射線が被写体を透過する距離、
Xは被写体による放射線吸収量、
αは吸収係数、
Rは放射線吸収比
Tは放射線照射時間
に基づき決定するものとすることができる。
あるいは、条件決定手段は、例えば、放射線源の管電流を、次式
=t/cos(θ
Δd=d−di+1
R=Xi+1/X=exp(−αΔd)
i+1=I/R
但し、iは放射線源の位置Piに対応する変数 1≦i≦n、
dは放射線が被写体を透過する距離、
Xは被写体による放射線吸収量、
αは吸収係数、
Rは放射線吸収比
に基づき決定するものとすることができる。
また、本発明の方法は、上記放射線画像撮影装置を制御する方法であって、放射線源が発する放射線の被写体配置面に対する入射角が、互いに異なる入射角θ1、θ2・・・θnとなるような複数の位置P1、P2・・・Pnに、移動可能な放射線源を順次配置し、各位置における放射線の発生条件を、それぞれの位置における放射線の被写体配置面に対する入射角θi(1≦i≦n)に基づいて決定する方法である。この方法では、放射線源が各位置において決定された発生条件で放射線を発したときに、放射線検出器によりそれぞれ取得される複数の画像を記録する。
上記放射線画像撮影装置は、被写体の、被写体配置面に対し垂直な方向の厚さtを認識する厚さ認識手段を備えることが好ましい。放射線の入射角と被写体の厚さの情報があれば、放射線が被写体を透過する距離を演算により求めることができ、その距離に基づいて条件を決定することができるからである。なお、厚さtを「認識する」とは、計測により厚さを求めることのほか、オペレータから入力された厚さデータを厚さtとして認識する場合なども含むものとする。この場合、条件決定手段は、厚さ認識手段が認識する厚さtと入射角θiとに基づいて、位置Piにおける放射線の発生条件を決定する。
また、上記放射線画像撮影装置は、例えばマンモグラフィ装置等、撮影台に被写体を押しつけて固定する圧迫板と、圧迫板の位置および圧迫板が被写体に与える圧力を制御する圧迫板制御手段とを備えたものであることが好ましい。このような構成では、厚さ認識手段は、圧迫板制御手段が被写体配置面から圧迫板下面までの高さと認識した値を、被写体の前記厚さtとして認識することができるからである。
この際、圧迫板制御手段が被写体配置面から圧迫板下面までの高さと認識した値と、被写体配置面から圧迫板下面までの実測された高さの値との差分を、圧力ごとに記憶する補正量記憶手段を設け、厚さ認識手段が、圧迫板制御手段が被写体配置面から圧迫板下面までの高さと認識した値を、補正量記憶手段に記憶されている差分を利用して補正すれば、さらに好ましい。
本発明の装置および方法によれば、トモシンセシス撮影で、被写体に照射される放射線の線量等を、方向ごとに個別に最適化することができる。これにより、どの方向から放射線を照射するときも、被写体の被爆量を最小限に抑えることができる。
装置が被写体の厚さの情報を認識している場合には、放射線の入射角と被写体の厚さから、放射線が被写体を透過する距離がわかるので、放射線の発生条件を、放射線の透過の度合に応じて決めることができる。
特に、圧迫板で被写体を押しつけて撮影する装置は、被写体の厚さを比較的正確に認識できるので、正確な値に基づいて放射線の発生条件を定めることができる。また、被写体の厚さの補正値を圧力ごとに記憶しておき必要に応じて補正すれば、圧迫板に歪み等が生じた場合でも、放射線の発生条件を適切に定めることができる。
以下、本発明の一実施形態として、トモシンセシス撮影機能を備えた乳房画像撮影装置(マンモグラフィ装置)を例示する。
図1に、乳房の断層画像を生成するシステムの概略構成を示す。このシステム1は、被写体である乳房に対し異なる方向から放射線を照射することにより乳房について複数の投影画像を取得する乳房画像撮影装置2と、乳房画像撮影装置2により取得された複数の投影画像を再構成して乳房の断層画像を生成する断層画像生成装置3と、乳房画像撮影装置2と断層画像生成装置3を接続するネットワーク4とにより構成される。
乳房画像撮影装置2は、基台21と、基台21に対し上下方向に移動可能で且つ回転可能な軸22と、軸22により基台21と連結されたアーム部23により構成される。図2は、装置の正面、すなわち図1の右方向から見たアーム部23を表している。
基台21には、アーム部23の上下移動および回転を制御するアームコントローラ51(放射線源移動手段)と、乳房画像撮影装置2が取得した一連の投影画像を記録するメモリ56(画像記録手段)と、メモリ56に記録されている一連の投影画像を断層画像生成装置3に転送する通信コントローラ52が組み込まれている。
アーム部23はアルファベットのCの形をしており、その下端には撮影台24が取り付けられている。撮影台24の内部には、フラットパネルディテクタ等の放射線検出器241と、放射線の線量を検出する線量検出器242と、放射線検出器241に記録された潜像の読み取り等を制御する検出器コントローラ55が備えられている。
なお、撮影台24は、図2に示すように、放射線検出器241の中心が軸22の延長線上にくるような位置関係で、アーム部23に取り付けられている。また、撮影台24はアーム部23に対し回転可能であり、基台21に対してアーム部23が回転したときでも、撮影台24の向きは基台21に対し固定された向きとすることができる。
アーム部23の上端には、撮影台24と対向するように放射線源収納部25が取り付けられている。放射線源収納部25の中には放射線源26と、放射線源26による放射線の発生を制御する放射線源コントローラ53(条件決定手段)が収納されている。
アーム部23の中央部には、撮影台の上方に配置され乳房Mを押さえつけて圧迫する圧迫板27と、その圧迫板27を支持する圧迫板支持体28と、圧迫板支持体28を上下方向に移動させる移動機構29とが設けられている。移動機構29の内部には、圧迫板支持体28の上下方向の動きを制御する圧迫板コントローラ54(圧迫板制御手段)が備えられている。
また、基台21には、複数の操作ボタンを備えた操作部30が設けられている。オペレータによるボタン操作が行われると、操作部30から上記各コントローラに対し指示信号が送られ、アームの上下移動、回転、圧迫板の上下移動、撮影の開始、終了等、装置の動作が制御される。
図3は、撮影開始から終了までの、放射線源の位置の変移と、放射線の照射ポイントQを示す図である。撮影開始を指示する操作が行われると、アームコントローラ51は放射線源26が位置P1に配置されるようにアーム部23を回転させる。放射線源コントローラ53は、位置P1において発する放射線の線量を定める管電流、管電圧、フィルタの種類など、すなわち放射線の発生条件を決定し、放射線が照射ポイントQに向かって照射されるように制御を行う。照射ポイントQは、撮影台24の上面に乳房Mを置いたときに乳房Mの中心となる位置より2cm程度上の点とすることが好ましい。これにより、乳房Mの投影画像が放射線検出器241に電荷潜像として記録される。
続いて、検出器コントローラ55の制御の下、電荷潜像として放射線検出器241に記録されていた投影画像が読み出される。読み出された投影画像は、デジタルデータとしてメモリ56に記録される。以降、各コントローラの制御により、放射線源26は被写体の胸壁H付近の面上を円弧を描くように移動し、移動線上の各位置Pi(図ではiは1〜5)において、乳房の投影画像が取得される。
設定された範囲の走査が終了すると、通信コントローラ52の制御の下、メモリ56に記録された投影画像群が、断層画像生成装置3に転送される。なお、説明の便宜上、図3ではP1〜P5の5つの位置しか示していないが、実際の撮影では、撮影台24の被写体配置面に垂直な方向を基準として±30度程度の範囲において、10〜20程度の投影画像が取得される。なお、以下の説明では、被写体配置面に垂直な方向と被写体配置面に放射線が入射する方向とがなす鋭角の角度を放射線の入射角と称するものとする。
図4は、被写体である乳房Mの厚さtと、放射線の入射角の絶対値θ(以下、入射角θ)と、放射線が乳房Mを透過するときの透過距離dの関係を示す図である。同図から明らかであるように、厚さt、入射角θ、透過距離dは、d=t/cosθという関係にあり、透過距離dは、入射角θが小さいほど短くなる。例えば、同図に示す例では、入射角θのときの透過距離dは、より大きい入射角θのときの透過距離dより短くなる。そこで、本実施形態では、アーム部23を回転させた結果、透過距離dが短くなった場合に、短くなった分に応じて放射線源の管電流時間積を小さくすることで、被写体の被爆量を必要最小量に抑える。
乳房画像撮影装置2の構成では、乳房Mの厚さtは、撮影台24の上面(被写体配置面)から圧迫板27の下面までの高さと、概ね等しい。前述のとおり、圧迫板27の上下方向の位置は圧迫板コントローラ54により制御されるので、被写体配置面から圧迫板27の下面までの高さを示す値は、圧迫板コントローラ54により保持されている。この場合、圧迫板コントローラ54が、厚さ認識手段として機能することになる。圧迫板コントローラ54は、撮影開始の操作が行われた時点で、その値を示すデータを放射線源コントローラ53に供給する。
また、乳房画像撮影装置2の構成では、前述のとおり、アーム部23の回転動作はアームコントローラ51により制御される。入射角θはアーム部23の回転角度に等しいので、アームコントローラ51には、入射角θに相当する値が保持されている。アームコントローラ51は、アーム部23を回転させ、放射線源の位置を確定した時点で、その値を示すデータを、放射線源コントローラ53に供給する。
放射線源コントローラ53は、次式(1)
=t/cos(θ
Δd=d−di+1
R=Xi+1/X=exp(−αΔd)
i+1i+1=I/R … (1)
但し、iは放射線源の位置Piに対応する変数 1≦i≦n、
dは放射線が被写体を透過する距離、
Xは被写体による放射線吸収量、
αは吸収係数、
Rは放射線吸収比
Tは放射線照射時間
に基づいて、位置Pi+1における放射線源の管電流時間積を決定し、決定した条件で照射を行う。
但し、i=1の場合、すなわち最初の撮影位置では、予備撮影を行って得られた画像に基づいて放射線源の管電流を決定して、照射を行う。もしくは、線量検出器242により予備撮影時に被写体を透過した線量を測り、その値に基づいて放射線の発生条件を決定してもよい。この他、年齢、体重等、被爆の影響の大きさを示唆する被写体情報に基づいて、放射線の発生条件を決定する方法も考えられる。
以上に説明したように、本実施形態では、放射線源コントローラ53が、アームコントローラ51および圧迫板コントローラ54が保持するデータを用いて、放射線の発生条件を入射角ごとに最適化するので、各々の位置での撮影による被写体の被爆量を最小量とすることができ、全体として被写体の被爆量を必要最小限に抑えることができる。
ここで、乳房Mの厚さtと、撮影台24の被写体配置面から圧迫板27の下面までの高さとは、前述したとおり概ね等しいが、図5に例示するように乳房の弾性により圧迫板27が押し戻されてしまうと、圧迫板コントローラ54が認識している高さと、乳房Mの実際の厚さとが一致しないことがある。よって、放射線の発生条件をより的確に制御するためには、上記実施形態の乳房画像撮影装置2に、さらに次の機能を設けるとよい。
まず、乳房画像撮影装置の利用を始める前に、例えば装置の製造工程あるいは検査工程において、平均的な乳房の大きさと硬さを模倣した乳房ファントム(疑似乳房)を、被写体配置面に置いて圧迫板27で固定し、圧迫板27の圧力を段階的に強めていく。そして、その各段階において、被写体配置面から圧迫板27の下面までの高さを定規その他の計測器を用いて実測し、横軸を圧迫圧、縦軸を圧迫厚とする座標系にプロットする。一方で、各段階において、圧迫板コントローラ54が認識している、被写体配置面から圧迫板27の下面までの高さを、同じ座標系にプロットする。すなわち、図6に例示するようなグラフを作成する。
このグラフから、実測値と認識値との差分の求め、代表的な圧迫圧についての差分値を、厚さtの補正量として記録しておく。例えば、図7に例示するようなテーブルを、圧迫板コントローラ54もしくは放射線源コントローラ53が参照可能なメモリ56(または、図示しない他のメモリでもよい)(補正量記憶手段)に記憶しておく。なお、圧迫圧ごとの補正量は、圧迫板の形状や機能、材質により決まる弾性率から演算により求めることもできるが、そのような演算は複雑で手間もかかるので、上記のように実測により補正量を求め、テーブルを作成するほうが効率がよい。
上記テーブルは撮影の開始時に、圧迫板コントローラ54もしくは放射線源コントローラ53により参照される。圧迫板コントローラ54が認識した高さの値に、そのときの圧迫厚に対応する補正量を加算すれば、乳房Mの実際の厚さtが求まる。この処理は、圧迫板コントローラ54が行うことが好ましいが、放射線源コントローラ53が行ってもよい。
図8は、以上に説明した乳房画像撮影装置による撮影の流れをフローチャートにまとめたものである。乳房Mが被写体配置面に配置され(S101)、オペレータにより圧迫板の位置が決められると、圧迫板コントローラ54が乳房Mの厚さtを計測する(S102)。ここで厚さtの計測とは、前述のとおり被写体配置面から圧迫板27の下面までの高さの計測に相当する。続いて、計測された厚さtを補正テーブルを参照して補正する(S103)。
続いて、アームコントローラ51によりアーム部23が回転され(S104)、放射線源が初期位置P1に配置される。アームコントローラ51は、その状態で放射線の入射角θの値を取得する(S105)。そして、厚さtと入射角θとに基づいて、放射線の発光条件を上記(1)式に基づき決定する(S106)。続いて、決定された条件で放射線が照射され(S107)、画像が取得される(S108)。以降、アーム部23による走査が終了もしくは中断されるまで、同様の処理が繰り返され(S109),最後にメモリ56に蓄積された投影画像群が出力される(S110)。
以上に説明した装置は、圧迫板を備えた乳房画像撮影装置であるが、次に、本発明の他の実施形態として、トモシンセシス撮影機能を備えた一般X線撮影装置を例示する。図9に、このX線撮影システム6の概略構成を示す。X線撮影システム6は、診察室もしくは検査室の天井に配備されたレール61と、レール61に取り付けられ、レール61沿って移動可能な放射線源収納部63と、撮影台64と2より構成される。放射線源収納部63には放射線源62が収納されている。また、撮影台64の内部には、放射線検出器641が備えられている。
図9に示すX線撮影システム6は、放射線源の移動線が円弧ではなく直線であるという点で、図1に示す装置と異なるが、放射線源の位置によって放射線の入射角が変化する点は同じである。よって、図1の乳房画像撮影装置が備える各種コントローラと同等の機能を提供するコントローラを組み込むことにより、各方向から被写体に照射される放射線の線量等を最適化することができる。
但し、図1の装置の圧迫板および圧迫板コントローラに相当するものは備えていない。したがって、オペレータは、定規等を使って被写体の厚さtを計測し、図示しない端末を使って、計測結果を装置に入力する必要がある。この場合、オペレータの入力を受け付けるプログラム等が厚さ認識手段として機能することになる。
また、図9に示す構成では、撮影台64の被写体配置面から天井までの距離は一定である。よって、天井に超音波もしくはレーダの反射時間に基づいて距離を計測する装置を取り付け、天井から被写体の表面までの距離を計測すれば、天井から撮影台の被写体配置面までの距離との差分を求めることで、被写体の厚さtを得ることができる。
X線撮影システム6の放射線源コントローラ(図示せず)は、上記手順により計測された被写体の厚さtから、例えば、次式(2)
=t/cos(θ
Δd=d−di+1
R=Xi+1/X=exp(−αΔd)
i+1=I/R … (2)
但し、iは放射線源の位置Piに対応する変数 1≦i≦n、
dは放射線が被写体を透過する距離、
Xは被写体による放射線吸収量、
αは吸収係数、
Rは放射線吸収比
に基づいて、位置Pi+1における放射線源の管電流を決定する。そして、各位置において、それぞれ決定された管電流で一定時間ずつ照射を行う。
なお、上記2つの実施形態の中で例示した計算式(1)および(2)は、いずれも例示に過ぎず、他の計算式によって管電流時間積や管電流を求めてもよいことは言うまでもない。また、管電流時間積や管電流以外の放射線発生条件を計算し決定することにより、被写体に照射される放射線の線量を変化させてもよい。
また、上記2つの実施形態は、いずれも被写体の厚さtを放射線の発光条件の決定に利用するものであるが、被写体の厚さの情報は利用せず、放射線の入射角のみに基づいて、放射線の発光条件を決定してもよい。図4を参照して説明したように、放射線の透過距離は、被写体配置面に対する法線を基準とする入射角が小さいほど短いので、放射線源の位置が法線に近づくにつれて、放射線源の管電流時間積等を一定の減衰率で低下させるといった方法も考えられる。このように、本発明は、被写体の厚さ情報を取得することができない装置あるいは環境でも、適用可能である。
本発明の一実施形態である乳房画像撮影装置を含む断層画像生成システムの概略構成図 乳房画像撮影装置のアーム部の正面図 放射線源の位置の変移と、放射線の照射ポイントQを示す図 被写体の厚さtと、放射線の入射角θと、放射線の透過距離dの関係を示す図 変形された圧迫板を例示した図 補正テーブルの生成に用いられるグラフの一例を示す図 補正テーブルの一例を示す図 乳房画像撮影装置の動作を示すフローチャート 本発明の他の実施形態である一般X線撮影装置の概略構成図
符号の説明
1 断層画像を取得するシステム、 2 乳房画像撮影装置、 3 断層画像生成装置、
4 ネットワーク、 6 X線撮影システム、
21 基台、 22 軸、 23 アーム部、 24 撮影台、 25放射線源収納部、
26 放射線源、 27 圧迫板、 28 圧迫板支持体、 29 移動機構、
30 操作部、
51 アームコントローラ、 52 通信コントローラ、 53放射線源コントローラ、
54 圧迫板コントローラ、 55 検出器コントローラ、 56 メモリ、
61 レール、 62 放射線源、 63 放射線源収納部、 64 撮影台、
241 放射線検出器、 242 線量検出器、 641 放射線検出器。

Claims (7)

  1. 被写体配置面を備えた撮影台と、
    前記被写体配置面の下に配置された放射線検出器と、
    前記放射線検出器に対し前記被写体配置面を挟んで対向するように配置された移動可能な放射線源と、
    前記放射線源が発する放射線の前記被写体配置面に対する入射角が、互いに異なる入射角θ1、θ2・・・θnとなるような複数の位置P1、P2・・・Pnに、前記移動可能な放射線源を順次配置する放射線源移動手段と、
    前記放射線源が前記各位置において放射線を発したときに、前記放射線検出器によりそれぞれ取得される複数の画像を記録する画像記録手段と、
    前記各位置における前記放射線の発生条件を、当該位置における前記放射線の前記被写体配置面に対する入射角θi(1≦i≦n)に基づいて決定する条件決定手段と
    を備えた放射線画像撮影装置。
  2. 被写体の、前記被写体配置面に対し垂直な方向の厚さtを認識する厚さ認識手段を備え、
    前記条件決定手段が、前記厚さ認識手段が認識する厚さtと前記入射角θiとに基づいて、前記位置Piにおける前記放射線の発生条件を決定することを特徴とする請求項1記載の放射線画像撮影装置。
  3. 前記撮影台に前記被写体を押しつけて固定する圧迫板と、
    前記圧迫板の位置および該圧迫板が前記被写体に与える圧力を制御する圧迫板制御手段とを備え、
    前記厚さ認識手段が、前記圧迫板制御手段が前記被写体配置面から前記圧迫板下面までの高さと認識した値を、前記被写体の前記厚さtと認識することを特徴とする請求項2記載の放射線画像撮影装置。
  4. 前記撮影台に前記被写体を押しつけて固定する圧迫板と、
    前記圧迫板の位置および該圧迫板が前記被写体に与える圧力を制御する圧迫板制御手段と、
    前記圧迫板制御手段が前記被写体配置面から前記圧迫板下面までの高さと認識した値と、前記被写体配置面から前記圧迫板下面までの実測された高さの値との差分を、圧力ごとに記憶する補正量記憶手段を備え、
    前記厚さ認識手段が、前記圧迫板制御手段が前記被写体配置面から前記圧迫板下面までの高さと認識した値を、前記補正量記憶手段に記憶されている前記差分を利用して補正することを特徴とする請求項2記載の放射線画像撮影装置。
  5. 前記条件決定手段が、前記放射線源の管電流時間積を、次式
    =t/cos(θ
    Δd=d−di+1
    R=Xi+1/X=exp(−αΔd)
    i+1i+1=I/R
    但し、iは放射線源の位置Piに対応する変数 1≦i≦n、
    dは放射線が被写体を透過する距離、
    Xは被写体による放射線吸収量、
    αは吸収係数、
    Rは放射線吸収比
    Tは放射線照射時間
    に基づき決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の放射線画像撮影装置。
  6. 前記条件決定手段が、前記放射線源の管電流を、次式
    =t/cos(θ
    Δd=d−di+1
    R=Xi+1/X=exp(−αΔd)
    i+1=I/R
    但し、iは放射線源の位置Piに対応する変数 1≦i≦n、
    dは放射線が被写体を透過する距離、
    Xは被写体による放射線吸収量、
    αは吸収係数、
    Rは放射線吸収比
    に基づき決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の放射線画像撮影装置。
  7. 被写体配置面を備えた撮影台と、前記被写体配置面の下に配置された放射線検出器と、
    前記放射線検出器に対し前記被写体配置面を挟んで対向するように配置された移動可能な放射線源とを備える放射線画像撮影装置の制御方法であって、
    前記放射線源が発する放射線の前記被写体配置面に対する入射角が、互いに異なる入射角θ1、θ2・・・θnとなるような複数の位置P1、P2・・・Pnに、前記移動可能な放射線源を順次配置し、
    前記各位置における前記放射線の発生条件を、当該位置における前記放射線の前記被写体配置面に対する入射角θi(1≦i≦n)に基づいて決定し、
    前記放射線源が前記各位置において前記決定された発生条件で放射線を発したときに、前記放射線検出器によりそれぞれ取得される複数の画像を記録することを特徴とする放射線撮影装置の制御方法。
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