JPWO2015037316A1 - 器官画像撮影装置および器官画像撮影方法 - Google Patents

器官画像撮影装置および器官画像撮影方法 Download PDF

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Abstract

器官画像撮影装置(1)は、撮像部(3)と、表示部(4)と、情報抽出部(10)とを備える。撮像部(3)は、生体の器官を含む撮影対象を撮影する。表示部(4)は、撮像部(3)での撮影によって取得される画像を表示する。情報抽出部(10)は、撮像部(3)での撮影によって取得された上記撮影対象の画像から、診断に必要な情報を抽出する。表示部(4)は、撮影対象に含まれる器官の撮影位置を規定するための枠線(P)を、撮像部(3)での撮影によって取得される画像とともに表示する。

Description

本発明は、生体の器官を撮影して、診断に必要な情報を抽出する器官画像撮影装置および器官画像撮影方法に関するものである。
東洋医学においては、人間の舌の状態を観察することにより、健康状態や病状を診断する診断手法(舌診)が知られている。血液や体液の代謝および循環、免疫力や自律神経のバランス、栄養や体のエネルギーの状態に問題が生じると、舌の粘膜に変化が現れるため、その色や形を観察することにより診断に役立てている。
これらの診断は、専門の医師が実施しているが、経験や勘に頼っているため、個人差があり、客観性に乏しい。また、過去の状態の記憶もあいまいで、客観的な状態の変化を捉えることができない。
これらを解決するため、デジタルカメラを用いて被写体を撮影し、撮影画像からその特徴を数値化して記録、診断するシステムが提案されている。例えば、特許文献1では、デジタルカメラで撮影した舌の映像から、舌尖、舌中などの関心領域を抽出し、データベースに保存された基本映像と比較することにより、健康状態を判別できるようにしている。また、特許文献2では、撮影された舌の画像データから、舌の形状、舌表面の色等に基づく状態パラメータを抽出し、舌診データ(予め記憶されている状態パラメータと舌診結果とを対応付けたもの)と比較して、舌診結果を抽出するようにしている。
ところで、舌を人に見せる機会は一般的に少なく、舌の見せ方の個人差も大きいことから、各個人の舌を常に(撮影時期が異なっても)同じような状態(出し方)で撮影することは難しい。特に、舌は口の中の器官であり、筋肉組織があるため、口から出す舌の長さや舌を出すときの力の入れ方などにより、舌の形状は大きく変化する。また、口から出す舌の角度が変化すると、照明光の当たり方が変わり、色や濃淡の変化が大きくなるため、上記角度を所定範囲内に収める必要がある。使用者や撮影時期によって舌の出し方が変化すると、撮影画像から診断に必要な情報を安定して正確に抽出することが困難となり、診断の精度が低下することが懸念される。
この点、例えば特許文献2〜4では、顎や額を支持体によって支持することで、顔の位置を固定するようにしている。特に、特許文献2では、鏡の中央に穴を空けてカメラを配置し、鏡の像を見ながら舌の出し方を調節できるようにしている。また、特許文献5では、舌の先端を接触させる器具を用意し、舌を出して器具に接触させることで、舌を安定的に静止させるようにしている。
特開2004−209245号公報(段落〔0013〕、〔0014〕等参照) 特開2009−28058号公報(請求項1、段落〔0011〕、〔0031〕、〔0038〕、図2、図4等参照) 特開2001−314376号公報(段落〔0024〕、図4等参照) 特開平7−398号公報(段落〔0014〕、図11等参照) 特開2010−259487号公報(請求項4、段落〔0023〕、〔0025〕、図2等参照)
ところが、特許文献2〜4では、顎や額を固定しても、舌の出し方までは規定していないため、各個人の舌を常に同じような状態で撮影することが困難な点に変わりはない。なお、特許文献2では、鏡を見ながら舌の位置を各自で調節することができるが、舌の位置が適切かどうかは各自の判断に委ねられるため、各個人間で常に舌を同じような状態で撮影できるとは限らない。また、特許文献5のように、舌の先端を接触させる器具を用いると、舌の先端を伸ばそうとして、かえって舌に力が入り、舌の形状が変化しやすくなるため、やはり、各個人間で舌を同じような状態で撮影できるとは言えない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、撮影対象に含まれる生体の器官を、使用者や撮影時期が異なっても常に同じような状態で撮影することができ、これによって、撮影画像から、診断に必要な情報を安定して正確に抽出することができる器官画像撮影装置および器官画像撮影方法を提供することにある。
本発明の一側面に係る器官画像撮影装置は、生体の器官を含む撮影対象を撮影する撮像部と、前記撮像部での撮影によって取得される画像を表示する表示部と、前記撮像部での撮影によって取得された前記撮影対象の画像から、診断に必要な情報を抽出する情報抽出部とを備え、前記表示部は、前記撮影対象に含まれる前記器官の撮影位置を規定するための枠線を、前記撮像部での撮影によって取得される前記画像とともに表示する。
上記の構成によれば、使用者や撮影時期が異なっても、生体の器官を再現性良く、安定して撮影することができる。その結果、器官を含む撮影対象の撮影画像から、診断に必要な情報を安定して正確に抽出することができる。
本発明の実施の一形態に係る器官画像撮影装置の外観を示す斜視図である。 上記器官画像撮影装置の概略の構成を示すブロック図である。 上記器官画像撮影装置における撮影対象の照明角度を示す説明図である。 上記器官画像撮影装置にて撮影された画像であって、舌の撮影状態が良い例を示す説明図である。 上記器官画像撮影装置にて撮影された画像であって、舌の撮影状態が悪い例を示す説明図である。 上記器官画像撮影装置の表示部に、撮影画像とともに枠線を表示した状態を示す説明図である。 上記枠線の他の例を示す説明図である。 舌の撮影画像と、その撮影画像から得られる舌の輪郭線とを示す説明図である。 上記枠線と上記輪郭線との位置関係を示す説明図である。 舌の3つの診断領域を模式的に示す説明図である。 上記枠線と3つの診断領域の位置関係を示す説明図である。 上記器官画像撮影装置における動作の流れを示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態に係る器官画像撮影装置の概略の構成を示すブロック図である。 上記器官画像撮影装置で撮影される画像の第1の領域および第2の領域の一例を示す説明図である。 上記第1の領域および上記第2の領域の他の例を示す説明図である。 平滑化フィルタの一例を示すとともに、上記平滑化フィルタを用いて作成されたボケ画像を模式的に示す説明図である。 階調変換の際に用いるγカーブの一例を示すとともに、上記γカーブを用いて階調を変換した画像を模式的に示す説明図である。 RGBの色データを輝度データYに変換する演算式の一例を示すとともに、輝度が段階的に変化した輝度画像を模式的に示す説明図である。 上記第1の領域の画像の画質よりも上記第2の領域の画像の画質が低下した劣化画像の一例を示す説明図である。 上記器官画像撮影装置における動作の流れを示すフローチャートである。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本明細書において、数値範囲をA〜Bと表記した場合、その数値範囲に下限Aおよび上限Bの値は含まれるものとする。
〔器官画像撮影装置の全体構成〕
図1は、本実施形態の器官画像撮影装置1の外観を示す斜視図であり、図2は、器官画像撮影装置1の概略の構成を示すブロック図である。器官画像撮影装置1は、生体の器官を含む撮影対象を撮影して、撮影対象の診断に必要な情報を抽出するものである。上記の撮影対象には、生体の器官(例えば舌、眼)およびその周縁部(例えば舌の周辺、眼の下)が含まれる。以下では、例として、撮影対象が生体の器官としての舌を含む場合を示す。
器官画像撮影装置1は、照明部2、撮像部3、表示部4、操作部5、輪郭抽出部6、ずれ量検出部7、警告部8、診断領域設定部9、情報抽出部10、記憶部11、通信部12および制御部13を備えている。照明部2は筐体21に設けられており、照明部2以外の構成(例えば撮像部3、表示部4、操作部5)は、筐体22に設けられている。筐体21と筐体22とは相対的に回転可能に連結されている。なお、照明部2とそれ以外の構成とは、単一の筐体に設けられていてもよい。また、器官画像撮影装置1は、多機能携帯情報端末で構成されてもよい。
照明部2は、撮影対象を上方より照明する照明器で構成されている。照明部2の光源としては、色再現性を向上するため、例えばキセノンランプなどの昼光色を発光するものを用いている。光源の明るさは、撮像部3の感度や撮影対象までの距離により異なるが、一例としては、撮影対象の照度が1000〜10000lxとなるような明るさを考えることができる。照明部2は、上記の光源の他に、点灯回路や調光回路を有しており、制御部13からの指令によって点灯/消灯および調光が制御される。
撮像部3は、照明部2による撮影対象の照明下で、撮影対象を撮影して画像を取得するものである。本実施形態では、撮像部3は、撮影対象の診断に必要な情報(例えば舌の色や形)を検出するために撮影対象を撮影する本撮影と、本撮影に先だって、撮影対象の構図を決めるための予備撮影とを行う。
このような撮像部3は、撮像レンズとエリアセンサ(撮像素子)とを有している。撮像レンズの絞り(レンズの明るさ)、シャッター速度、焦点距離は、撮影対象の全ての範囲に焦点が合うように設定されている。一例としては、Fナンバー:16、シャッター速度:1/120秒、焦点距離:20mmである。
エリアセンサは、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)のような撮像素子で構成されており、撮影対象の色および形状を十分に検出できるように、感度や解像度などが設定されている。一例としては、感度:60db、解像度:1000万画素である。
撮像部3による撮影は、制御部13によって制御されている。また、撮像部3は、撮像レンズやエリアセンサの他にも、不図示のフォーカス機構、絞り機構、駆動回路およびA/D変換回路などを有しており、制御部13からの指令により、フォーカスや絞りの制御、A/D変換などが制御される。撮像部3では、撮影画像のデータとして、赤(R)、緑(G)、青(B)のそれぞれについて、例えば8ビットで0〜255のデータが取得される。
表示部4は、不図示の液晶パネル、バックライト、点灯回路および制御回路を有しており、制御部13からの指令により、撮像部3での撮影によって取得される画像を表示する。特に、表示部4は、撮影対象に含まれる器官の撮影位置を規定するための枠線を、撮像部3での撮影によって取得される画像とともに表示する。なお、枠線の表示の詳細については後述する。また、表示部4は、診断領域設定部9にて設定された診断領域を表示したり、通信部12を介して外部から取得した情報(例えば外部の医療機関に情報を送信して診断された結果)を表示することもできる。
なお、撮像部3での撮影によって取得された撮影対象の画像は、間引き処理や色補正処理などの画像処理が画像処理部(図示せず)によって施された後に、表示部4に表示されてもよい。以下での説明において、単に「撮影対象の(撮影)画像」と表現した場合は、特に断らない限り、撮像部3での撮影によって取得されて、表示に必要な上記の画像処理が施される前の画像を指すものとする。
操作部5は、撮像部3による撮影を指示するための入力部であり、OKボタン(撮影実行ボタン)5aおよびCANCELボタン5bで構成されている。本実施形態では、表示部4および操作部5を、共通のタッチパネル表示装置14で構成し、タッチパネル表示装置14における表示部4の表示領域と操作部5の表示領域とを別々にしている。なお、操作部5は、タッチパネル表示装置14以外の入力部で構成されてもよい(タッチパネル表示装置14の表示領域外の位置に操作部5を設けてもよい)。
輪郭抽出部6は、撮影部3の本撮影によって取得された撮影対象の画像のデータに基づいて、器官の輪郭を抽出する。例えば撮影画像における舌のエッジ付近では、隣接画素間で輝度変化が現れるため、隣接画素間での輝度変化の差分が閾値以上となる画素を抽出することにより、舌の輪郭を抽出することができる。ずれ量検出部7は、輪郭抽出部6にて抽出された輪郭と、表示部4に表示した枠線とのずれ量を検出するが、その詳細については後述する。輪郭抽出部6およびずれ量検出部7は、不図示の演算部(演算処理回路)で構成されている。
警告部8は、ずれ量検出部7にて検出された、輪郭と枠線とのずれ量に応じて警告を発する。警告部8としては、例えば音声出力部、バイブレータ(振動部材)、表示部4などで構成することができ、それぞれ、音声出力、振動、文字や画像の表示によって警告を発することができる。
診断領域設定部9は、表示部4の表示画面上で、枠線を基準として器官の診断領域を設定するものであるが、その詳細については後述する。
情報抽出部10は、不図示の演算部を有しており、撮像部3での撮影によって取得された撮影対象の画像から、診断に必要な情報を抽出する。例えば、撮影対象に含まれる器官が舌の場合、情報抽出部10は、本撮影によって取得された撮影対象の画像から、舌の色および形(例えば厚さ)と、苔の色および形(例えば厚さ)を検出するためのデータを抽出する。また、情報抽出部10は、上記撮影対象の画像から、診断領域設定部9にて設定された診断領域に対応する位置の画像のデータを抽出することで、舌の色等を検出するためのデータを抽出してもよい。なお、「診断領域に対応する位置の画像」とは、撮影対象の撮影画像のうち、上記撮影画像が表示部4に表示されたときに診断領域に位置する画像を指す。
また、情報抽出部10は、撮像部3から出力されるR(赤)、G(緑)、B(青)の画像データを、公知の手法で輝度信号Yおよび色差信号Cr、CbからなるYCCのデータに変換することにより、撮影対象の輝度情報を取得し、得られた輝度情報に基づいて撮影対象に含まれる器官の輪郭を検出することもできる。この場合、情報抽出部10は、輪郭抽出部6を兼ねることができる。
記憶部11は、撮像部3にて取得した画像のデータや、輪郭抽出部6、ずれ量検出部7、情報抽出部10にて検出された情報、外部から受信した情報などを記憶するメモリである。通信部12は、上記の画像データや情報を、通信回線(有線や無線を含む)を介して外部に送信したり、外部からの情報を受信するためのインターフェースである。制御部13は、器官画像撮影装置1の各部の動作を制御するものであり、例えばCPU(Central Processing Unit)と、各部を制御するためのプログラムを格納するメモリとを有して構成されている。
〔照明部および撮像部の配置例〕
図3は、器官画像撮影装置1における撮影対象の照明角度を示す説明図である。同図に示すように、撮像部3は、撮影対象(舌や顔)に正対して配置されている。照明部2は、撮影対象を通る撮像部3の撮影光軸Xに対して、例えば0°〜45°の角度Aで撮影対象を照明するように配置されている。なお、撮影光軸Xとは、撮像部3が有する撮像レンズの光軸を指す。
ここで、照明時の角度Aが大きいと、上唇の影により、舌を撮影できる範囲が小さくなる。逆に、角度Aが小さいと、正反射による色とびが大きくなる。以上のことを考慮すると、照明時の角度Aの好ましい範囲は、15°〜30°である。
また、撮像部3の撮影範囲(撮影領域)は、舌を含んだ顔のほぼ下半分に設定されている。すなわち、左右方向の撮影範囲は、顔の幅程度であり、上下方向の撮影範囲は、鼻から顎までがほぼ入る範囲である。
〔撮影画像の例〕
図4および図5は、撮像部3による撮影によって取得され、表示部4に表示された画像の例を示している。図4は、舌の撮影状態が良い例を示している。図4のいずれの画像においても、舌に力みがなく、十分に舌が出されており、舌の表面が撮像部3に正対するよう、ほぼ真っ直ぐ下方に舌が伸ばされている。これに対して、図5は、舌の撮影状態が悪い例を示しており、舌が前に突き出ている、舌の出方が少ない、舌に力みがあり表面が湾曲している、などの不具合が生じている。このように撮影状態の悪い画像からは、診断に必要な情報を安定して正確に抽出することができず、抽出した情報に基づく診断の精度が低下するおそれがある。
〔枠線の表示〕
図6は、表示部4に、撮像部3にて撮影した画像とともに枠線Pを表示した状態を示している。枠線Pは、舌の出し方をガイド(案内)するとともに、舌の撮影位置を規定するものであり、表示部4の中央に表示されている。枠線Pは、舌の理想的な形を模して、上部が左右方向に伸びる直線状の線(破線)で構成されており、その直線状の線の下方は曲線状(楕円の半分)の線(破線)で構成されている。
表示部4には、予備撮影で得られた舌の画像がリアルタイムで動画表示される。使用者は、表示された枠線Pに沿うように、舌の出し方(口から出す舌の長さ、角度、力の入れ具合い)を調節する。カメラ(撮像部3)が固定焦点のため、装置と舌との距離により、撮影画像における舌の大きさが変化する。舌の出し方を適切に調節するとともに、舌が枠線P内に収まるようにカメラに対する顔(舌)の左右、前後の位置や角度を調節することにより、本撮影のための撮影位置(構図)を決定することができる。
ここで、枠線Pの縦横比は、縦:横=1:0.5〜1.5の範囲が適切である。種々の調査の結果、舌が力みなく十分に口の外に出された場合、舌の縦:横の比率は、概ね1:0.7〜1.1の範囲に入ることがわかっている。したがって、枠線Pの縦横比を、0.5〜1.5の範囲、望ましくは縦:横=1:0.7〜1.1の範囲、より望ましくは縦:横=1:0.9前後、に設定すると、舌のほとんどが枠線P内に収まって適切な状態で舌を撮影(本撮影)することが可能となる。
なお、個人差により、舌の縦横比は変化するが、装置を使用する最初の時期に、漢方医などが適切な舌の出し方を指導し、そのときに撮影した画像を手本として使用者ごとに独自の縦横比を有する枠線を設定することも可能である。
図7は、枠線Pの他の例を示している。同図に示すように、枠線Pは、上下左右を規定する矩形状の線であってもよい。また、枠線Pの線種は特に限定されず、図6および図7に示すように破線であってもよいし、図示はしないが実線であってもよい。
〔構図の良否判定〕
図8は、撮像部3で撮影した舌の画像と、その撮影画像から得られる舌の輪郭線Qとを示している。撮影画像の良否(構図の良否)は、以下のようにして判定される。
使用者は、予備撮影において撮影された舌の画像が枠線P内に収まったと判断すると、本撮影を行うべく、操作部5のOKボタン5a(図1参照)を押圧する。このとき、輪郭抽出部6は、上述したように、撮影画像の各画素の輝度情報を用いて、舌の輪郭を抽出する。抽出した輪郭を、輪郭線Qとする。
次に、ずれ量検出部7は、枠線Pと舌の輪郭線Qの左右端および上下端の位置を比較して、その差が一定以上であれば、構図が不良と判断し、その結果を受けて警告部8が使用者に警告を発する。
図9は、枠線Pと輪郭線Qとの位置関係を示している。例えば、(1)枠線Pの左端と輪郭線Qの左端の左右方向のずれ量ΔHが閾値以上である場合、(2)枠線Pの上端と輪郭線Qの上端の上下方向のずれ量ΔVが閾値以上である場合、(3)枠線Pの上部左端と輪郭線Qの上部左端の左右方向のずれ量ΔH1および上下方向のずれ量ΔV1と、枠線Pの上部右端と輪郭線Qの上部右端の左右方向のずれ量ΔH2および上下方向のずれ量ΔV2とが閾値以上である場合、(4)枠線Pの下端と輪郭線Qの下端の上下方向のずれ量ΔV3が閾値以上である場合には、舌の画像が枠線Pに対して左右または上下にシフトしている、回転している、一方が他方に対して拡大または縮小の関係にある、のいずれかである可能性が高い。したがって、上記(1)〜(4)の場合には、舌の画像が枠線P内に収まるように、舌の撮影位置の調整を使用者に促すべく、警告部8により警告がなされる。
上記のずれ量と比較される各閾値は、枠線Pの全幅または全長の10%に設定されるのが適切である。ずれ量が閾値以上であるかどうかの判断は、ずれ量検出部7が行ってもよいし、制御部13が行ってもよい。
警告部8は、警告時に、必要に応じて警告の理由や対処方法を表示や音声によって提示してもよい。これにより、左右方向や上下方向の位置ズレであれば、左右方向や上下方向の舌の位置の修正を使用者に確実に促し、大きさや回転の位置ズレであれば、前後方向の舌の位置や角度の修正を使用者に確実に促すことができる。
〔診断領域の設定〕
図10は、舌の診断領域R1、R2、R3を模式的に示しており、図11は、枠線Pと各診断領域R1、R2、R3の位置関係を示している。本実施形態では、診断領域設定部9は、表示部4に表示された枠線P内の左右方向の中央に、上部、中部、下部の3つの診断領域R1、R2、R3を設定し、表示部4に表示している。各診断領域R1、R2、R3は、枠線Pの上下方向の長さをHとし、左右方向の長さ(幅)をWとして、例えば図11に示すサイズで設定され、表示した枠線Pを基準にして、各診断領域R1、R2、R3の位置が同図のように設定される。各診断領域R1、R2、R3の具体的な位置や大きさは、漢方医の診断方法に準じて設定することができる。
診断領域設定部9が、上記の枠線Pを基準として、左右方向の中央に、上下方向に並ぶ3つの診断領域R1、R2、R3を設定しているのは、以下の理由による。なお、以下での説明において、「診断領域の画像データ」とは、撮影対象(ここでは舌)の撮影画像が診断領域とともに表示部4に表示されたときに、その診断領域に位置する画像のデータを指すものとする。
漢方医学で用いられている舌診には、様々な診断項目が提案されている。主要な診断項目は、舌の色と形(厚さ)、苔の色と形(厚さ)の4種である。苔は、舌粘膜の乳頭組織が角化したものであり、舌の左右方向の中央の上下に帯状の領域において、上部から中部に存在し、特に上部の領域に多い。したがって、苔の色は、上部の診断領域R1の画像データを用いて判断することが望ましい。
一方、舌の色は、一般に、苔の無い左右端部か、下部で診断されている。舌の左右端部は、表面の凹凸により照明光の当たり方が変化して、濃淡が発生しやすい。このため、舌の色は、下部の診断領域R3の画像データを用いて判断することが望ましい。
また、苔の厚さは、下地となる舌の色との差異を用いて検出することができる。すなわち、舌の撮影画像における左右方向の中央において、上部と下部との間の中部の色が、上部の色に近ければ苔が厚く、下部の色に近ければ苔が薄いことになる。したがって、苔の厚さは、中部の診断領域R2の画像データを用いて判断することができる。
上記した苔の色、舌の色、苔の厚さは、RGB、Yxy、Labなどの様々な表色系を用いて数値化することができる。これらの数値を用いることにより、検出結果を定量化することができる。
例えば、苔の色は、角化組織の分量により、白から茶色を呈するため、RGBの画像データのうちで、主にG成分または(G+R)成分が増減する。このため、舌の中心上部の診断領域R1におけるGの比率(G/(R+G+B))または(G+R)の比率((G+R)/(R+G+B))を求めることにより、苔の色を定量化することができる。なお、上記のRGBのデータとしては、診断領域R1を構成する複数の画素間でのRの画像データの平均値、Gの画像データの平均値、Bの画像データの平均値を用いることができる。
舌の色は、血液の色を反映するため、RGBの画像データのうちで、主にR成分またはB成分が増減する。このため、舌の中心下部の診断領域R3におけるRの比率(R/(R+G+B))またはBの比率(B/(R+G+B))を求めることにより、舌の色を定量化することができる。なお、上記のRGBのデータとしては、診断領域R3を構成する複数の画素間でのRの画像データの平均値、Gの画像データの平均値、Bの画像データの平均値を用いることができる。
苔は、厚くなると舌の赤色から苔の白色に変化するため、RGBの画像データのうちで、主にR成分またはG成分が増減する。このため、舌の中心中部の診断領域R2におけるRの比率(R/(R+G+B))またはGの比率(G/(R+G+B))を求めることにより、苔の厚さを定量化することができる。なお、上記のRGBのデータとしては、診断領域R2を構成する複数の画素間でのRの画像データの平均値、Gの画像データの平均値、Bの画像データの平均値を用いることができる。また、舌の上部と中部の色の差(例えば色度差)と、中部と下部の色の差(例えば色度差)との比率を求めることにより、苔の厚さを定量化することもできる。
以上のことから、撮影対象に含まれる器官が舌の場合、上部の診断領域R1は、苔の色を検出するための領域であり、中部の診断領域R2は、苔の形(厚さ)を検出するための領域であり、下部の診断領域R3は、舌の色を検出するための領域であると言うことができる。情報抽出部10は、本撮影によって取得された撮影対象の画像から、上記した各診断領域R1、R2、R3に対応する位置の画像のデータを抽出することにより、苔の色、苔の形、舌の色を検出することができ、これらを診断項目として診断を行うことが可能となる。
なお、上記の診断は、器官画像撮影装置1自体(例えば情報抽出部10)が行うようにしてもよいし、抽出したデータを外部に送信して外部にて行うようにしてもよい。前者の場合、例えば、記憶部11に、健康度に応じた舌の色等の情報を記憶しておき、情報抽出部10が、上記検出した情報と記憶部11に記憶された情報とを比較して、使用者の健康度を判断するようにしてもよい。
また、情報抽出部10は、撮影部3の本撮影によって取得された画像のデータから、舌の厚さ(形状)を検出することもできる。例えば、舌が薄い場合は、舌のエッジが急峻なため、舌の端部での輝度変化が急激となるが、舌が膨れていると、舌の厚さが端部に向かって徐々に薄くため(厚さの変化が滑らかなため)、舌の端部での輝度変化が滑らかになる。したがって、舌の端部における輝度変化を検出することにより、舌の膨らみ具合(厚さ)を検出することができる。なお、上記の輝度変化は、RGBの少なくとも1つの画像データの変化を検出することで検出できる。また、舌が膨らむと、舌が歯に当たって歯痕が生じ、これによって舌の輪郭に凹凸が生じるため、舌の輪郭の凹凸(または滑らかさ)を検出することにより、舌の厚さを検出することもできる。
以上のことから、情報抽出部10は、本撮影によって取得された撮影対象の画像から、舌の色および形(厚さ)と、苔の色および形(厚さ)とを検出するための少なくとも1つのデータ(RGBの少なくとも1つのデータ)を抽出するものであると言うことができる。
〔制御フロー〕
図12は、本実施形態の器官画像撮影装置1における動作の流れを示すフローチャートである。器官画像撮影装置1は、操作部5または不図示の入力部により、撮影指示を受け付けると、制御部13は照明部2を点灯させ(S1)、表示部4に枠線Pを表示させて(S2)、撮像部3を制御して撮影対象の予備撮影を行う(S3;撮影工程)。予備撮影で撮影された画像は、上記の枠線Pとともに表示部4にリアルタイムで動画表示され(S4;表示工程)、撮影対象の配置や角度、舌の出し方などの構図の確認をユーザに促す(S5)。
S5にて、構図が定まり、操作部5により本撮影の指示を受け付けると、撮像部3により撮影対象の本撮影を行う(S6)。続いて、輪郭抽出部6は、本撮影で得られた撮影対象の画像のデータに基づいて、器官(例えば舌)の輪郭を抽出し(S7)、ずれ量検出部7によって輪郭(輪郭線Q)と枠線Pとのずれ量が検出される(S8)。検出されたずれ量が閾値以上であれば(S9にてNo)、警告部8により警告が発生され(S10)、構図を修正すべく、S3以降の動作が繰り返される。
一方、検出されたずれ量が所定範囲内であれば(S9にてYes)、診断領域設定部9により、表示部4の表示画面上で、枠線Pを基準として3つの診断領域R1、R2、R3が設定され、表示される(S11)。そして、情報抽出部10は、各診断領域R1、R2、R3の画像データを抽出して色度値などを演算し、舌の色、苔の色および形(厚さ)を検出、数値化する(S12;情報抽出工程)。このとき、情報抽出部10は、舌の厚さを上述の方法によって同時に検出してもよい。
情報抽出部10は、数値化した情報に基づいて、使用者の健康度を判断し(S13)、その結果を表示部4に表示したり、必要に応じて出力装置(図示せず)に出力したり、通信部12を介して外部に転送する(S14)。舌の色や形の情報を数値化することにより、同一人の過去の状態や他人との比較を客観的に行うことができる。なお、S13の処理を省略し(当該装置にて健康度の判断を行わず)、情報抽出部10が数値化した情報を外部に転送して、外部にて使用者の健康度を判断するようにしてもよい。
以上のように、表示部4に枠線Pと撮影画像とを表示することにより、器官の撮影位置を適切な位置(枠線P内)に案内することができる。これにより、使用者や撮影時期が異なっても、生体の器官を常に同じような状態で(再現性良く)、安定して撮影することができる。その結果、情報抽出部10は、器官を含む撮影対象の撮影画像から、診断に必要な情報を安定して正確に抽出することができる。
特に、表示部4は、撮像部3の予備撮影で取得される画像を、枠線Pとともにリアルタイムで表示することにより、使用者は予備撮影で取得された画像を見ながら、枠線P内に収まるように器官の撮影位置を調節することができる。そして、撮像部3は、予備撮影後の本撮影において、生体の器官を再現性良く、安定して撮影することができる。
また、警告部8が、輪郭(輪郭線Q)と枠線Pとのずれ量に応じて警告を発することにより、ずれ量が大きく、舌の位置や出し方が不適切な場合には、使用者にそのことを告知して、撮影対象の撮影状態の修正を促すことができる。これにより、撮影画像が不適切なまま取得されたり、そのような不適切な撮影画像に基づく診断の誤りなどを防止することができる。
また、器官が舌である場合、情報抽出部10は、本撮影によって取得された撮影対象の画像から、舌の色および形と、苔の色および形とを検出するための少なくとも1つのデータを抽出するので、抽出したデータに基づき舌の色等を検出して、器官画像撮影装置1または外部にて、舌の色等を診断項目として診断することが可能となる。
また、診断領域設定部9が、(形状が変動しない)枠線Pを基準として診断領域を設定するので、形状が撮影状態によって変動するおそれのある器官の輪郭線Qを基準として診断領域を設定する構成に比べて、診断領域の設定が容易であり、器官の輪郭線Qを検出する処理も不要となる。また、表示部4は、診断領域設定部9にて設定された診断領域を表示するので、使用者は、表示画面上で、撮影対象の診断領域を確認、把握することができる。
また、診断領域設定部9は、枠線Pを基準にして、上部、中部、下部の3つの診断領域R1、R2、R3を、苔の色、苔の形、舌の色を検出するための領域としてそれぞれ設定し、情報抽出部10は、本撮影によって取得された撮影対象の画像から、各診断領域R1、R2、R3に対応する位置の画像のデータを抽出する。これにより、抽出した画像のデータに基づいて、苔の色等を検出し、器官画像撮影装置1または外部にて、苔の色等を診断項目として診断することが可能となる。
〔その他〕
西洋医学においても、人間の眼の下(下瞼)の色やたるみを観察することにより、循環器系や消化器系の疾患を診断する方法が知られている。本実施形態では、生体の器官が舌である場合を例に説明したが、器官は眼であってもよい。したがって、表示部4の表示画面上に、眼の位置や角度を規定する枠線を表示して、構図を案内することも可能である。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態1と同一の構成には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
〔器官画像撮影装置の基本構成〕
図13は、本実施形態の器官画像撮影装置1の概略の構成を示すブロック図である。本実施形態の器官画像撮影装置1は、実施の形態1の構成に加えて、画像処理部15をさらに備えたものである。画像処理部15は、撮像部3での撮影によって取得された画像のうち、診断に必要な第1の領域以外の第2の領域の画像の画質を、第1の領域の画像の画質よりも劣化させる劣化処理を行うものである。なお、劣化処理の詳細については後述する。このような画像処理部15は、例えばASIC(application specific integrated circuit)で構成することが可能であり、その動作は制御部13によって制御されている。
ここで、図14は、第1の領域および第2の領域の一例を示している。同図に示すように、診断に必要な第1の領域M1は、撮像部3での撮影によって取得された画像を枠線Pとともに表示部4に表示したときに、枠線Pで囲まれる領域(図14では表示画像中のハッチングなし(白塗り)の領域)であり、画質を劣化させる第2の領域M2は、表示画像のうちで枠線Pの外側の領域(図14ではハッチングを付した領域)であってもよい。
また、図15は、第1の領域および第2の領域の他の例を示している。同図に示すように、診断に必要な第1の領域M1は、撮像部3での撮影によって取得された画像のうち、輪郭抽出部6によって抽出される輪郭線Qで囲まれた領域(図15では表示画像中のハッチングなし(白塗り)の領域に対応)であり、画質を劣化させる第2の領域M2は、輪郭線Qの外側の領域(図15ではハッチングを付した領域に対応)であってもよい。なお、上記の輪郭抽出部6は、撮影部3での撮影によって取得された画像のデータに基づいて、器官の輪郭線を抽出する輪郭線抽出部であるが、輪郭線の抽出は、実施の形態1と同様に、隣接画素間での輝度変化を検出することで行うことができる。
以上のことから、第1の領域M1と第2の領域M2との境界としては、表示部4に表示されたときの枠線Pを考えることもできるし、抽出された器官の輪郭線Qを考えることもできると言える。
〔劣化処理について〕
次に、上記した劣化処理の詳細について説明する。なお、劣化処理の対象となる、撮像部3での撮影(特に本撮影)によって取得された画像のデータは、記憶部11に記憶されているものとする。
(1)解像度の低下
上記の劣化処理は、第2の領域M2の画像の解像度を、第1の領域M1の画像の解像度よりも低下させる処理であってもよい。
解像度の低下は、例えば図16の上図に示す平滑化フィルタを用い、このフィルタを画像全体に掛け合わせることで行うことができる。すなわち、注目画素に同図の3近傍(3×3)のフィルタを掛け合わせた場合、注目画素のデータは、その縦横3近傍の画素(計9画素)のデータの平均値となる。画像全体の各画素にこのフィルタを掛け合わせることにより、図16の下図に示すようなボケ画像(第1の領域M1+第2の領域M2)を得ることができる。
ボケの程度は、フィルタの大きさ(5近傍(5×5)、7近傍(7×7)など)と、その係数(注目画素の比重を大きくするか、周辺画素の比重を大きくするか)により調節することができる。例えば、1000万画素の撮像部3で撮影した画像に対して、9近傍の平滑化フィルタを掛け合わせると、撮影された人物の特定が困難になる程度まで解像度が低下したボケ画像を得ることができる。
このようにして作成したボケ画像と、(フィルタ処理がされていない)元々の第1の領域M1の画像とを合成することにより、第2の領域M2の画像の解像度を、第1の領域M1の画像の解像度よりも低下させた劣化画像を得ることができる。作成された劣化画像のデータは、記憶部11に記憶され、その後の再生に用いられる。
(2)階調の低下
上記の劣化処理は、第2の領域M2の画像の階調(数)を、第1の領域M1の画像の階調(数)よりも低下させる処理であってもよい。
階調の低下は、例えば図17の上図に示すような階調補正用の階段状のγカーブを用いて各画素のデータ(階調)を変換することにより行うことができる。つまり、各画素のデータがRGBともに例えば256階調のデータ(0〜255)からなる場合、0〜63までの階調データを0に変換し、64〜127までの階調データを1に変換し、128〜191までの階調データを2に変換し、192〜255までのデータを3に変換する。このように、0〜255の256階調のデータを0〜3の4階調のデータに変換することにより、図17の下図で示すように、階調数(色数)の低下した画像(第1の領域M1+第2の領域M2)を得ることができる。
階調数(色数)は、γカーブの階段数で調節することができるが、図17のように、256階調のデータを4階調程度に減数することにより、撮影された人物の特定が困難になる程度まで階調が低下した画像を得ることができる。
このようにして作成した低階調数の画像と、元々の第1の領域M1の画像とを合成することにより、第2の領域M2の画像の階調を、第1の領域M1の画像の階調よりも低下させた劣化画像を得ることができる。作成された劣化画像のデータは、記憶部11に記憶され、その後の再生に用いられる。
(3)輝度画像への変換
上記の劣化処理は、第2の領域M2の画像を輝度画像に変換することにより、第1の領域M1の画像よりも画質を劣化させる処理であってもよい。
例えば図18の上段に示す演算式より、各画素のRGBの色データから輝度データYを生成することができる。したがって、このような演算(輝度データYの生成)を画像全体の各画素に対して行うことにより、輝度画像(第1の領域M1+第2の領域M2)を得ることができる。輝度画像は、白、黒および様々な濃度の灰色からなる無彩色の画像であるため、有彩色のカラー画像に比べると、画質が劣化したものであると言える。したがって、撮影画像がRGBの色データからなる場合、上記の輝度画像と、元々の第1の領域M1の画像(カラー画像)とを合成することにより、第1の領域M1の画像の画質よりも第2の領域M2の画像の画質が劣化した劣化画像を得ることができる。作成された劣化画像のデータは、記憶部11に記憶され、その後の再生に用いられる。
また、上記した3通りの手法を組み合わせることも可能である。例えば、上記(2)の手法(4階調への変換)と上記(3)の手法(色変換)とを組み合わせることにより、図18の下図で示すように、輝度が段階的に変化する輝度画像を得ることができる。したがって、この輝度画像と元々の第1の領域M1の画像とを合成することにより、図19に示すように、第1の領域M1の画像の画質よりも第2の領域M2の画像の画質が劣化した劣化画像を得ることができる。
なお、劣化処理は、上記の手法に限定されるわけではない。その他、第2の領域M2の画像の色を他の色に置き換える方法や、第2の領域M2の画像の階調を反転する方法など、種々の方法を用いることが可能である。
なお、以上では、撮影画像の第1の領域M1および第2の領域M2の両方の画像に対して画質を劣化させた後、元々の第1の領域M1の画像を合成することで、第2の領域M2の画像のみ画質が劣化した劣化画像を作成しているが、これは、撮影画像の第2の領域M2の画像のみ画質を劣化させた後、第1の領域M1の画像と合成して劣化画像を作成しているのと等価である(後者の方法で劣化画像を作成してもよい)。
〔制御フロー〕
図20は、本実施形態の器官画像撮影装置1における動作の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、S1〜S8、S11〜S14までの動作、および、S8で検出された舌の輪郭線Qと枠線Pとのずれ量が閾値以上のときに(S9にてNo)、S10にて、警告部8により警告が発生される点は、実施の形態1と同様である。
S8で検出された上記ずれ量が所定範囲内であれば(S9にてYes)、S6の本撮影で撮影した画像のデータが記憶部11に記憶された後、画像処理部15によって劣化処理が行われる(S10−1)。すなわち、画像処理部15は、記憶部11に記憶された画像のデータを抽出し、撮影画像全体の画質を上述の方法で劣化させた後、画質が劣化していない第1の領域M1の画像を合成して劣化画像を作成する。そして、作成した劣化画像を表示部4に表示し(S10−2)、使用者(撮影された人物)に画像の確認を促す。
使用者は、表示部4に表示された劣化画像を見て、問題ないと判断すれば(S10−3にてYes)、操作部5のOKボタン5aを押圧することで、上記劣化画像の画像データが記憶部11に記憶され、その後の再生に備える(S10−4)。そして、S11以降の動作が引き続き行われる。
一方、表示された劣化画像に問題があるようであれば(S10−3にてNo)、使用者はCANCELボタン5bを押圧してその旨を入力する。これにより、画像処理部15は再度劣化処理を行い、S10−1以降の動作が繰り返される。このとき、使用者は、必要に応じて、操作部5を介して第2の領域M2の画質の劣化度合い(用いる平滑化フィルタの大きさや係数、変更する階調数など)を設定してもよい。
以上のように、本実施形態では、画像処理部15による劣化処理により、撮影画像のうちで、診断に必要な第1の領域M1以外の第2の領域M2の画像の画質が劣化するので、撮影画像(合成後の劣化画像)全体からは、撮影された人物を即座に特定することが困難となる。
一般に、自分の舌を他人に見せる機会は少ないため、舌を撮影すること自体や、舌の撮影画像のデータを記録して残すことに抵抗感を抱く人が少なくない。特に、女性は、起床直後の撮影など、化粧されていない顔や唇の撮影に抵抗感を抱きやすい。しかし、上記の劣化処理により、撮影画像全体からは、撮影された人物を即座に特定することが困難となるため、上記の抵抗感を少しでも和らげて本装置を使用させることが可能となる。つまり、自分の顔の撮影に抵抗感を抱きやすい人でも、本装置を使用しやすくなる。
また、診断に必要な第1の領域M1の画像の画質は、それ以外の第2の領域M2の画像の画質よりも相対的に高いので、その後、情報抽出部10が第1の領域M1に含まれる各診断領域R1、R2、R3の画像データを抽出して、抽出した情報に基づく診断を適切に行うことが可能となる(S11〜S13参照)。したがって、画像処理部15が劣化処理を行うことによって、診断に支障が生じることはない。
また、第1の領域M1は、撮影画像のうちで、該撮影画像が表示部4に表示されたときの枠線Pで囲まれた領域であってもよく、撮影画像のうちで、輪郭抽出部6によって抽出される輪郭線Qで囲まれた領域であってもよい。これらの場合、第2の領域M2の画像の画質を劣化させることにより、撮影画像全体から、撮影された人物の特定を確実に困難にしながら、画質の相対的に高い第1の領域M1の画像から、診断に必要な情報を確実に抽出して適切な診断を行うことが可能となる。
また、上記の劣化処理は、S6の本撮影で取得された画像に対して行われ、その前のS3の予備撮影で取得された画像に対しては行われないため、予備撮影では、使用者は、表示部4に表示された上記画像を見ながら、撮影対象の構図を決めやすくなり、構図の設定に支障が生じることはない。
また、記憶部11には、画質が劣化した第2の領域M2の画像と、画質が劣化していない第1の領域M1の画像との合成画像(劣化画像)が記憶される。第2の領域M2の画像は、第1の領域M1の画像に比べて画質は劣化しているが残っているため、合成画像の記憶部11への記憶時、または記憶部11からの合成画像の取り出し時(再生時)に、他人の画像と識別しやすくなる。なお、記憶される第2の画像M2の画質は劣化しているため、撮影された人物の特定は困難であることに変わりはない。
また、劣化処理は、(1)第2の領域M2の画像の解像度を、第1の領域M1の画像の解像度よりも低下させる処理、(2)第2の領域M2の画像の階調を、第1の領域M1の画像の階調よりも低下させる処理、(3)第2の領域M2の画像を輝度画像に変換することにより、第1の領域M1の画像よりも画質を劣化させる処理、のいずれかまたは組み合わせである。いずれの処理であっても、第2の領域M2の画像の画質を、第1の領域M1の画像の画質よりも劣化させる劣化処理を確実に実現することができる。
以上で説明した器官画像撮影装置および器官画像撮影方法は、以下のように表現することができ、これによって以下の作用効果を奏する。
以上で説明した器官画像撮影装置は、生体の器官を含む撮影対象を撮影する撮像部と、前記撮像部での撮影によって取得される画像を表示する表示部と、前記撮像部での撮影によって取得された前記撮影対象の画像から、診断に必要な情報を抽出する情報抽出部とを備え、前記表示部は、前記撮影対象に含まれる前記器官の撮影位置を規定するための枠線を、前記撮像部での撮影によって取得される前記画像とともに表示する。
表示部が、器官の撮影位置を規定するための枠線と、撮影部にて取得される画像とを表示することにより、使用者は、表示部を見て、撮影対象に含まれる器官の撮影位置が枠線内に収まっているかどうか、つまり、適切な撮影位置にあるかどうかを判断することが可能となり、枠線内に収まっていない場合には、枠線内に収まるように器官の撮影位置を調節することが可能となる。例えば、器官が舌である場合は、撮像部に対する舌の前後方向、左右方向、上下方向の位置や、撮影時に口から出す舌の長さ、角度、力の入れ具合いを調節することで、器官の撮影位置を枠線内に収めることができる。
このように枠線と撮影画像とを両方表示することにより、器官の撮影位置を適切な位置に案内できるので、使用者や撮影時期が異なっても、生体の器官を常に同じような状態で(再現性良く)、安定して撮影することができる。その結果、情報抽出部は、器官を含む撮影対象の撮影画像から、診断に必要な情報を安定して正確に抽出することができる。
前記表示部は、前記情報を抽出するために前記撮影対象を撮影する本撮影の前に行われる、前記撮影対象の構図を決めるための予備撮影で、前記撮像部にて取得される前記画像を、前記枠線とともにリアルタイムで表示することが望ましい。
この場合、使用者は予備撮影で撮影された画像を見ながら、枠線内に収まるように器官の撮影位置を調節することができる。そして、撮像部は、予備撮影後の本撮影において、生体の器官を再現性良く、安定して撮影することができる。
前記器官画像撮影装置は、前記本撮影によって取得された前記撮影対象の画像のデータに基づいて、前記器官の輪郭を抽出する輪郭抽出部と、前記輪郭と前記枠線とのずれ量を検出するずれ量検出部と、前記ずれ量に応じて警告を発する警告部とをさらに備えていることが望ましい。
警告部が、輪郭と枠線とのずれ量に応じて警告を発することにより、ずれ量が大きい場合には、つまり、撮影対象の状態(例えば舌の位置や出し方)が不適切である場合には、使用者にそのことを告知して、撮影対象の撮影状態の修正を促すことができる。これにより、撮影画像が不適切なまま取得されたり、そのような不適切な撮影画像に基づく診断の誤りなどを防止することができる。
前記器官は、舌であり、前記情報抽出部は、前記本撮影によって取得された前記撮影対象の画像から、舌の色および形と、苔の色および形とを検出するための少なくとも1つのデータを抽出してもよい。
この場合、情報抽出部は、抽出したデータから、舌の色および形と、苔の色および形とを検出し、これらを診断項目として診断を行うことが可能となる。なお、上記の診断は、上記のように情報抽出部が行うようにしてもよいし、抽出したデータを外部に送信して外部にて行うようにしてもよい。
前記器官画像撮影装置は、前記表示部の表示画面上で、前記枠線を基準として前記器官の診断領域を設定する診断領域設定部を備えていることが望ましい。
診断領域設定部が、形状が一定の枠線を基準として診断領域を設定するので、例えば形状が撮影状態によって変動するおそれのある器官の輪郭線を基準として診断領域を設定する構成に比べて、診断領域の設定が容易であり、また、上記の輪郭線を検出する処理も不要となる。
前記表示部は、前記診断領域設定部にて設定された前記診断領域を表示することが望ましい。この場合、使用者は、表示部の表示画面上で、撮影対象の診断領域を確認、把握することができる。
前記診断領域設定部は、前記枠線内の左右方向の中央に、上部、中部、下部の3つの診断領域を設定し、前記器官は、舌であり、前記上部の診断領域は、苔の色を検出するための領域であり、前記中部の診断領域は、苔の形を検出するための領域であり、前記下部の診断領域は、舌の色を検出するための領域であり、前記情報抽出部は、前記本撮影によって取得された前記撮影対象の画像から、前記各診断領域に対応する位置の画像のデータを抽出してもよい。
この場合、情報抽出部は、抽出したデータから、苔の色、苔の形、舌の色を検出し、これらを診断項目として診断を行うことが可能となる。なお、上記の診断は、上記のように情報抽出部が行うようにしてもよいし、抽出したデータを外部に送信して外部にて行うようにしてもよい。
前記枠線の縦横比は、縦:横=1:0.5〜1.5の範囲であることが望ましい。この範囲であれば、撮影画像において器官に相当する部分を枠線内に十分に案内することができる。
前記器官画像撮影装置は、前記撮像部での撮影によって取得された画像のうち、診断に必要な第1の領域以外の第2の領域の画像の画質を、前記第1の領域の画像の画質よりも劣化させる劣化処理を行う画像処理部をさらに備えていてもよい。
画像処理部による劣化処理により、撮影画像のうち、診断に必要な第1の領域以外の第2の領域の画像の画質が劣化するので、撮影画像全体からは、撮影された人物を特定することが困難となる。これにより、自分の撮影画像が他人に見られることに抵抗感を持つ人(例えば女性)に対して、そのような抵抗感を和らげて本装置を使用させることができる。また、診断に必要な第1の領域の画像の画質は、第2の領域の画像の画質よりも相対的に高いので、情報抽出部が第1の領域の画像から診断に必要な情報を抽出することで、抽出した情報に基づく診断を(当該装置または外部にて)適切に行うことが可能となる。したがって、上記の劣化処理によって診断に支障が生じることはない。
前記第1の領域は、前記撮像部での撮影によって取得された画像を前記枠線とともに前記表示部に表示したときに前記枠線で囲まれる領域であってもよい。
表示部に枠線が表示されることで、器官の撮影位置が適切に案内され、撮影時に枠線内に器官が位置しているものと推測される。したがって、撮影画像のうち、該撮影画像が表示部にされたときの枠線で囲まれる領域(第1の領域)以外の領域(第2の領域)の画質を劣化させることで、撮影画像全体から、撮影された人物の特定を確実に困難にしながら、第2の領域よりも画質が相対的に高い第1の領域の画像、つまり、枠線内の器官の画像から、診断に必要な情報を確実に抽出して適切な診断を行うことが可能となる。
前記器官画像撮影装置は、前記撮影部での撮影によって取得された画像のデータに基づいて、前記器官の輪郭線を抽出する輪郭線抽出部をさらに備え、前記第1の領域は、前記撮像部での撮影によって取得された画像のうち、前記輪郭線抽出部によって抽出される輪郭線で囲まれた領域であってもよい。
撮影画像のうち、輪郭線抽出部で抽出される器官の輪郭線で囲まれた領域(第1の領域)以外の領域(第2の領域)の画質を劣化させることで、撮影画像全体から、撮影された人物の特定を確実に困難にしながら、第2の領域よりも画質が相対的に高い第1の領域の画像、つまり、輪郭線で囲まれた器官の画像から、診断に必要な情報を確実に抽出して適切な診断を行うことが可能となる。
前記画像処理部は、前記情報抽出部が情報を抽出するために前記撮影対象を撮影する本撮影の前に行われる、前記撮影対象の構図を決めるための予備撮影で取得された画像に対しては前記劣化処理を行わず、前記本撮影で取得された画像に対して前記劣化処理を行ってもよい。
上記の劣化処理は、本撮影で取得された画像に対して行われ、その前の予備撮影で取得された画像に対しては行われないため、予備撮影では、使用者は、表示部に表示された上記画像を見ながら、撮影対象の構図(撮影位置)を決めやすくなる。
前記器官画像撮影装置は、画質が劣化した前記第2の領域の画像を、前記第1の領域の画像と合成して記憶する記憶部をさらに備えていてもよい。
この場合、第2の領域の画像は、第1の領域の画像に比べて画質は劣化しているが残っているため、合成画像の記憶部への記憶時、または記憶部からの画像の取り出し時(再生時)に、他人の画像と識別しやすくなる。
前記劣化処理は、(1)前記第2の領域の画像の解像度を、前記第1の領域の画像の解像度よりも低下させる処理であってもよく、(2)前記第2の領域の画像の階調を、前記第1の領域の画像の階調よりも低下させる処理であってもよく、(3)前記第2の領域の画像を輝度画像に変換することにより、前記第1の領域の画像よりも画質を劣化させる処理であってもよい。
上記(1)〜(3)のいずれの処理であっても、第2の領域の画像の画質を、第1の領域の画像の画質よりも劣化させる劣化処理を確実に実現できる。
以上で説明した器官画像撮影方法は、生体の器官を含む撮影対象を撮像部によって撮影する撮影工程と、前記撮像部での撮影によって取得される画像を表示部に表示する表示工程と、前記撮像部での撮影によって取得された前記撮影対象の画像から、診断に必要な情報を抽出する情報抽出工程とを有し、前記表示工程では、前記撮影対象に含まれる前記器官の撮影位置を規定するための枠線を、前記撮像部での撮影によって取得される前記画像とともに表示する。これにより、上述した器官画像撮影装置の構成による効果と同様の効果を得ることができる。
本発明は、生体の器官を撮影して、診断に必要な情報を抽出する装置および方法に利用可能である。
1 器官画像撮影装置
3 撮像部
4 表示部
6 輪郭抽出部(輪郭線抽出部)
7 ずれ量検出部
8 警告部
9 診断領域設定部
10 情報抽出部
11 記憶部
15 画像処理部
M1 第1の領域
M2 第2の領域
P 枠線
Q 輪郭線
R1 診断領域
R2 診断領域
R3 診断領域

Claims (17)

  1. 生体の器官を含む撮影対象を撮影する撮像部と、
    前記撮像部での撮影によって取得される画像を表示する表示部と、
    前記撮像部での撮影によって取得された前記撮影対象の画像から、診断に必要な情報を抽出する情報抽出部とを備え、
    前記表示部は、前記撮影対象に含まれる前記器官の撮影位置を規定するための枠線を、前記撮像部での撮影によって取得される前記画像とともに表示することを特徴とする器官画像撮影装置。
  2. 前記表示部は、前記情報を抽出するために前記撮影対象を撮影する本撮影の前に行われる、前記撮影対象の構図を決めるための予備撮影で、前記撮像部にて取得される前記画像を、前記枠線とともにリアルタイムで表示することを特徴とする請求項1に記載の器官画像撮影装置。
  3. 前記本撮影によって取得された前記撮影対象の画像のデータに基づいて、前記器官の輪郭を抽出する輪郭抽出部と、
    前記輪郭と前記枠線とのずれ量を検出するずれ量検出部と、
    前記ずれ量に応じて警告を発する警告部とをさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載の器官画像撮影装置。
  4. 前記器官は、舌であり、
    前記情報抽出部は、前記本撮影によって取得された前記撮影対象の画像から、舌の色および形と、苔の色および形とを検出するための少なくとも1つのデータを抽出することを特徴とする請求項2または3に記載の器官画像撮影装置。
  5. 前記表示部の表示画面上で、前記枠線を基準として前記器官の診断領域を設定する診断領域設定部をさらに備えていることを特徴とする請求項2または3に記載の器官画像撮影装置。
  6. 前記表示部は、前記診断領域設定部にて設定された前記診断領域を表示することを特徴とする請求項5に記載の器官画像撮影装置。
  7. 前記診断領域設定部は、前記枠線内の左右方向の中央に、上部、中部、下部の3つの診断領域を設定し、
    前記器官は、舌であり、
    前記上部の診断領域は、苔の色を検出するための領域であり、
    前記中部の診断領域は、苔の形を検出するための領域であり、
    前記下部の診断領域は、舌の色を検出するための領域であり、
    前記情報抽出部は、前記本撮影によって取得された前記撮影対象の画像から、前記各診断領域に対応する位置の画像のデータを抽出することを特徴とする請求項5または6に記載の器官画像撮影装置。
  8. 前記枠線の縦横比は、縦:横=1:0.5〜1.5の範囲であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の器官画像撮影装置。
  9. 前記撮像部での撮影によって取得された画像のうち、診断に必要な第1の領域以外の第2の領域の画像の画質を、前記第1の領域の画像の画質よりも劣化させる劣化処理を行う画像処理部をさらに備えていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の器官画像撮影装置。
  10. 前記第1の領域は、前記撮像部での撮影によって取得された画像を前記枠線とともに前記表示部に表示したときに前記枠線で囲まれる領域であることを特徴とする請求項9に記載の器官画像撮影装置。
  11. 前記撮影部での撮影によって取得された画像のデータに基づいて、前記器官の輪郭線を抽出する輪郭線抽出部をさらに備え、
    前記第1の領域は、前記撮像部での撮影によって取得された画像のうち、前記輪郭線抽出部によって抽出される輪郭線で囲まれた領域であることを特徴とする請求項9に記載の器官画像撮影装置。
  12. 前記画像処理部は、前記情報抽出部が情報を抽出するために前記撮影対象を撮影する本撮影の前に行われる、前記撮影対象の構図を決めるための予備撮影で取得された画像に対しては前記劣化処理を行わず、前記本撮影で取得された画像に対して前記劣化処理を行うことを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の器官画像撮影装置。
  13. 画質が劣化した前記第2の領域の画像を、前記第1の領域の画像と合成して記憶する記憶部をさらに備えていることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の器官画像撮影装置。
  14. 前記劣化処理は、前記第2の領域の画像の解像度を、前記第1の領域の画像の解像度よりも低下させる処理であることを特徴とする請求項9から13のいずれかに記載の器官画像撮影装置。
  15. 前記劣化処理は、前記第2の領域の画像の階調を、前記第1の領域の画像の階調よりも低下させる処理であることを特徴とする請求項9から14のいずれかに記載の器官画像撮影装置。
  16. 前記劣化処理は、前記第2の領域の画像を輝度画像に変換することにより、前記第1の領域の画像よりも画質を劣化させる処理であることを特徴とする請求項9から15のいずれかに記載の器官画像撮影装置。
  17. 生体の器官を含む撮影対象を撮像部によって撮影する撮影工程と、
    前記撮像部での撮影によって取得される画像を表示部に表示する表示工程と、
    前記撮像部での撮影によって取得された前記撮影対象の画像から、診断に必要な情報を抽出する情報抽出工程とを有し、
    前記表示工程では、前記撮影対象に含まれる前記器官の撮影位置を規定するための枠線を、前記撮像部での撮影によって取得される前記画像とともに表示することを特徴とする器官画像撮影方法。
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