JPWO2015029846A1 - 表示素子用封止剤及びオキシムエステル開始剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、アウトガスの発生や他材料の汚染を抑制することができ、接着性、及び、硬化物の透明性に優れる表示素子用封止剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該表示素子用封止剤に好適に用いることができるオキシムエステル開始剤を提供することを目的とする。本発明は、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオールモノマー、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマー、及び、ラジカル重合開始剤を含有し、前記ラジカル重合開始剤は、光照射又は加熱によりラジカルを発生する官能基と、反応性官能基とを有する化合物である表示素子用封止剤である。

Description

本発明は、アウトガスの発生や他材料の汚染を抑制することができ、接着性、及び、硬化物の透明性に優れる表示素子用封止剤に関する。また、本発明は、該表示素子用封止剤に好適に用いることができるオキシムエステル開始剤に関する。
近年、薄型、軽量、低消費電力等の特徴を有する表示素子として、液晶表示素子や有機EL表示素子等が広く利用されている。これらの表示素子では、通常、液晶や発光層の封止、基板や光学フィルムや保護フィルムの接着等に表示素子用封止剤が用いられる。
液晶表示素子では、基板の表面に接着剤を介して偏光フィルム等の光学フィルムや保護フィルムが貼着されている。例えば、特許文献1には、アクリル系の樹脂組成物からなる偏光フィルム用の粘着剤が開示されている。
また、有機EL表示素子では、有機発光材料層や電極が外気に曝されると、その性能が急激に劣化してしまうため、有機EL表示素子の安定性や耐久性を高めるために、有機発光材料層と電極とを、無機材料膜を介して樹脂膜で被覆して封止する方法が提案されている。例えば、特許文献2には、無機材料膜の上にアクリル系の樹脂組成物からなる樹脂膜を形成する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示されているようなアクリル系の表示素子用封止剤は、表示素子の製造過程で残存するアクリル樹脂により多量のアウトガスを発生させたり、接着性や硬化物の透明性に劣るものであったりするという問題があった。
特開2010−196001号公報 特開2001−307873号公報
本発明は、アウトガスの発生や他材料の汚染を抑制することができ、接着性、及び、硬化物の透明性に優れる表示素子用封止剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該表示素子用封止剤に好適に用いることができるオキシムエステル開始剤を提供することを目的とする。
本発明は、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオールモノマー、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマー、及び、ラジカル重合開始剤を含有し、前記ラジカル重合開始剤は、光照射又は加熱によりラジカルを発生する官能基と、反応性官能基とを有する化合物である表示素子用封止剤である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者は、接着性、及び、硬化物の透明性に優れる表示素子用封止剤として、アクリル樹脂に代えて、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオールモノマーと、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマーとを含有する樹脂組成物を用いることを検討した。しかしながら、このような樹脂組成物を用いた場合でも、アウトガス発生の問題は完全には解決できなかった。また、得られた表示素子用封止剤が液晶表示素子の液晶と接触した場合に液晶を汚染したり、有機EL表示素子の有機発光材料層と接触した場合に有機発光材料層にダメージを与えたりすることがあった。
本発明者は、アウトガスの発生を充分に抑制できなかったり、他材料を汚染したりする原因が、表示素子用封止剤に含有されるラジカル重合開始剤にあると考えた。そこで本発明者は、ポリチオールモノマーとポリエンモノマーとを含有する表示素子用封止剤に特定のラジカル重合開始剤を用いることにより、アウトガスの発生や他材料の汚染を抑制することができ、接着性、及び、硬化物の透明性に優れる表示素子用封止剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の表示素子用封止剤は、重合性化合物として、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオールモノマー(以下、単に「ポリチオールモノマー」ともいう)と、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマー(以下、単に「ポリエンモノマー」ともいう)とを含有する。これらの成分を含有する本発明の表示素子用封止剤は、接着性、及び、硬化物の透明性に優れるものとなる。
なお、本明細書において上記「炭素−炭素二重結合」は、エチレン性不飽和結合を意味する。
上記ポリチオールモノマーとしては、例えば、エタンジチオール、プロパンジチオール、ヘキサメチレンジチオール、デカメチレンジチオール等の脂肪族ポリチオールや、トリレン−2,4−ジチオール、キシレンジチオール等の芳香族ポリチオールや、下記式(1)で表される1,4−ジチアン環含有ポリチオール化合物等の環状スルフィド化合物や、エステル結合含有ポリチオール化合物や、ジグリコールジメルカプタン、トリグリコールジメルカプタン、テトラグリコールジメルカプタン、チオジグリコールジメルカプタン、チオトリグリコールジメルカプタン、チオテトラグリコールジメルカプタン、トリス−(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチルイソシアヌレート、テトラエチレングリコール−ビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトール−ヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、4−(メルカプトメチル)−3,6−ジチアオクタン−1,8−ジチオール、4,8−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、1,3,4,6−テトラメルカプトプロピオニルグリコールウリル等のその他のポリチオールモノマー等が挙げられる。これらのポリチオールモノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 2015029846
式(1)中、lは、1〜5の整数を表す。
上記式(1)で表される1,4−ジチアン環含有ポリチオール化合物としては、具体的には例えば、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトエチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトプロピル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトブチル−1,4−ジチアン等が挙げられる。
上記ポリチオールモノマーのなかでも、得られる表示素子用封止剤が透明性に優れるものとなるため、エステル結合含有ポリチオールモノマーが好ましい。
上記エステル結合含有ポリチオールモノマーとしては、具体的には例えば、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス−((3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル)−イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)等が挙げられる。
なかでも、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトール−ヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ジチアン環含有ポリチオール化合物が好ましく、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトール−ヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)がより好ましい。
また、上記ポリチオールモノマーは、1分子中に3個以上のチオール基を有するモノマー(3官能以上のポリチオールモノマー)を含有することが好ましい。
上記3官能以上のポリチオールモノマーとしては、1分子中に3〜20個のチオール基を有するモノマーが好ましく、1分子中に3〜8個のチオール基を有するモノマーを含有がより好ましい。
上記重合性化合物全体100重量部中における上記ポリチオールモノマーの含有量の好ましい下限は1重量部、好ましい上限は89重量部である。上記ポリチオールモノマーの含有量が1重量部未満であると、塗工性が悪化することがある。上記ポリチオールモノマーの含有量が89重量部を超えると、アウトガスの発生を充分に抑制できなくなることがある。上記ポリチオールモノマーの含有量のより好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は69重量部である。
上記ポリエンモノマーとしては、例えば、(メタ)アリル化合物、(メタ)アクリル化合物、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらのポリエンモノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アリル」とはアリル又はメタリルを意味し、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記(メタ)アリル化合物としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、ジアリルマレエート、ジアリルアジペート、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、テトラアリルピロメリテート、グリセリンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトール、ジアリルエーテル、1,3−ジアリル−5−グリシジルイソシアヌレート、1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリル、1,3,4,6−テトラアリル−3a−メチルグリコールウリル、1,3,4,6−テトラアリル−3a,6a−ジメチルグリコールウリル等が挙げられる。なかでも、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリルが好ましい。
上記(メタ)アクリル化合物としては、アクリロイル基又はメタクリロイル基を1分子中に2個以上有する化合物であれば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物との反応により得られるエポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ化合物中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られるものが挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの原料となるエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ化合物、水添ビスフェノール型エポキシ化合物、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ化合物、レゾルシノール型エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、スルフィド型エポキシ化合物、ジフェニルエーテル型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、オルトクレゾールノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物、アルキルポリオール型エポキシ化合物、ゴム変性型エポキシ化合物、グリシジルエステル化合物、ビスフェノールA型エピスルフィド化合物等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物のうち、2官能のものとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエンルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記エステル化合物のうち、3官能以上のものとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等が挙げられる。
また、上記ポリエンモノマーは、1分子中に3個以上の炭素−炭素二重結合を有するモノマー(3官能以上のポリエンモノマー)を含有することが好ましい。
上記3官能以上のポリエンモノマーとしては、1分子中に3〜20個の炭素−炭素二重結合を有するモノマーが好ましく、1分子中に3〜8個の炭素−炭素二重結合を有するモノマーがより好ましい。
上記重合性化合物全体100重量部中における上記ポリエンモノマーの含有量の好ましい下限は1重量部、好ましい上限は89重量部である。上記ポリエンモノマーの含有量が1重量部未満であると、塗工性が悪化することがある。上記ポリエンモノマーの含有量が89重量部を超えると、ポリエンモノマーの未反応物が残りアウトガスが発生することがある。上記ポリエンモノマーの含有量のより好ましい下限は5重量部、より好ましい上限は79重量部、更に好ましい上限は69重量部である。
得られる表示素子用封止剤の硬化物が高い弾性率を有し、透明性や接着性に優れるものとなることから、上記ポリチオールモノマー及び/又は上記ポリエンモノマーとして、シロキサン結合を有するものも好適に用いられる。
上記シロキサン結合は、シルセスキオキサン由来のものであることが好ましい。
即ち、上記シロキサン結合を有するポリチオールモノマーは、1分子中に2個以上のチオール基を有するシルセスキオキサン樹脂(以下、「チオール基含有シルセスキオキサン樹脂」ともいう)であることが好ましく、上記シロキサン結合を有するポリエンモノマーは、反応性官能基を1分子中に2個以上有するシルセスキオキサン樹脂(以下、「反応性官能基含有シルセスキオキサン樹脂」ともいう)であることが好ましい。
上記ポリチオールモノマーとなるチオール基含有シルセスキオキサン樹脂は、下記式(2)で表されるチオール基含有シラン化合物の加水分解縮合物(以下、「加水分解縮合物(a)」ともいう)であることが好ましい。上記ポリチオールモノマーとして、上記加水分解縮合物(a)を用いる場合、得られる樹脂組成物の硬化物の透明性や、弾性率や、接着性を更に高めることができる。
Figure 2015029846
式(2)中、Rは、チオール基を有しかつ芳香環を有さない炭素数1〜8の有機基、又は、チオール基を有しかつ芳香環を有する有機基を表し、Rは、水素原子、芳香環を有さない炭素数1〜8の有機基、又は、芳香環を有する有機基を表す。
上記Rとしては、具体的には例えば、チオール基を有する炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、チオール基を有する炭素数1〜8の脂環式炭化水素基、チオール基を有する芳香族炭化水素基等が挙げられる。なお、上記Rにおける炭化水素基は、炭素原子と水素原子とだけでなく、チオール基に由来する硫黄原子も含む基である。
上記Rとしては、具体的には例えば、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜8の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
上記Rは、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記式(2)で表されるチオール基含有シラン化合物を加水分解及び縮合させることにより、加水分解縮合物(a)を得ることができる。すなわち、加水分解反応及び縮合反応により、加水分解縮合物(a)を得ることができる。
上記式(2)で表されるチオール基含有シラン化合物としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリブトキシシラン、1,4−ジメルカプト−2−(トリメトキシシリル)ブタン、1,4−ジメルカプト−2−(トリエトキシシリル)ブタン、1,4−ジメルカプト−2−(トリプロポキシシリル)ブタン、1,4−ジメルカプト−2−(トリブトキシシリル)ブタン、2−メルカプトメチル−3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトメチル−3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトメチル−3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、2−メルカプトメチル−3−メルカプトプロピルトリブトキシシラン、1,2−ジメルカプトエチルトリメトキシシラン、1,2−ジメルカプトエチルトリエトキシシラン、1,2−ジメルカプトエチルトリプロポキシシラン、1,2−ジメルカプトエチルトリブトキシシラン等が挙げられる。なかでも、加水分解反応の反応性が高く、かつ入手が容易であるため、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好ましい。上記式(2)で表されるチオール基含有シラン化合物は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、上記加水分解縮合物(a)を得るに際し、上記チオール基含有シラン化合物に加えて、他の架橋性化合物を用いてもよい。
上記他の架橋性化合物としては、トリアルキルアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン、アルキルトリアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン、テトラアルコキシチタン、テトラアルコキシジルコニウム等が挙げられる。
上記他の架橋性化合物として、トリアルキルアルコキシシラン、ジアルキルジアルコキシシラン、テトラアルコキシシランを使用した場合、加水分解縮合物(a)の架橋密度を容易に調整できる。
また、上記他の架橋性化合物としてアルキルトリアルコキシシランを使用した場合、加水分解縮合物(a)に含まれるチオール基の数を容易に調整できる。
上記他の架橋性化合物としてテトラアルコキシチタン又はテトラアルコキシジルコニウムを使用した場合、得られる樹脂組成物の硬化物の屈折率を高めることができる。
上記他の架橋性化合物は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記トリアルキルアルコキシシランとしては、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン等が挙げられる。
上記ジアルキルジアルコキシシランとしては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
上記アルキルトリアルコキシシランとしては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が挙げられる。
上記テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。
上記テトラアルコキシチタンとしては、例えば、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等が挙げられる。
上記テトラアルコキシジルコニウムとしては、例えば、テトラエトキシジルコニウム、テトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム等が挙げられる。
上記加水分解縮合物(a)を得るための加水分解反応では、触媒を用いることが好ましい。
上記触媒としては、従来公知の触媒を用いることができ、特に限定されないが、触媒活性が高く、縮合反応の触媒としても機能するので、ギ酸であることが好ましい。
上記触媒の含有量は、上記チオール基含有シラン化合物100重量部、又は、上記チオール基含有シラン化合物と上記他の架橋性化合物との合計100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が25重量部である。上記触媒の含有量が0.1重量部未満であると、触媒効果が充分に発揮されないことがある。上記触媒の含有量が25重量部を超えると、チオール基を含有するシルセスキオキサン樹脂の保存安定性が低くなったり、後工程で触媒を容易に除去でなかったりすることがある。上記触媒の含有量のより好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は10重量部である。
上記加水分解反応の反応温度及び反応時間は、上記チオール基含有シラン化合物の反応性、又は、上記チオール基含有シラン化合物及び上記他の架橋性化合物の反応性に応じて任意に設定できる。
上記反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜60℃であり、上記反応時間は、1分〜2時間程度である。
上記加水分解反応の際には、溶剤を用いてもよい。
上記溶剤の種類は特に限定されないが、後述する縮合反応に用いられる溶剤と同じであることが好ましい。
上記チオール基含有シラン化合物の反応性、又は、上記チオール基含有シラン化合物及び上記他の架橋性化合物の反応性が低い場合は、上記加水分解反応の際に、溶剤を用いないことが好ましい。
上記加水分解により生じた水酸基間だけでなく、該水酸基と残存アルコキシ基との間でも縮合反応が進行するため、上記加水分解反応は、[加水分解反応により生じた水酸基のモル数]/[上記チオール基含有シラン化合物、又は、上記チオール基含有シラン化合物と上記他の架橋性化合物を含む組成物に含まれるアルコキシ基の合計モル数](以下、「モル比A」ともいう)が0.5以上となるように進行させることが好ましい。上記モル比Aは0.8以上であることがより好ましい。
上記縮合反応では、加水分解により生じた水酸基間で水が生成し、更に、水酸基とアルコキシ基間でアルコールが生成する。この縮合反応により、加水分解縮合物(a)はガラス化する。
上記縮合反応では、従来公知の縮合触媒を用いることができる。ギ酸は、触媒活性が高く、加水分解反応の触媒としてだけでなく、縮合反応の触媒としても作用する。従って、上記縮合触媒は、ギ酸であることが好ましい。
上記縮合反応での反応温度及び反応時間はそれぞれ、上記チオール基含有シラン化合物の反応性、又は、上記チオール基含有シラン化合物及び上記他の架橋性化合物の反応性に応じて任意に設定できる。
上記反応温度は、通常40〜150℃程度、好ましくは60〜100℃であり、上記反応時間は、30分〜12時間程度である。
未反応の水酸基とアルコキシ基とが、樹脂組成物の保管中に縮合反応してゲル化し難くなり、更に、硬化物において縮合反応が進行し難くなり、クラックが発生し難くなることから、上記縮合反応は、[未反応の水酸基と未反応のアルコキシ基との合計モル数]/[上記チオール基含有シラン化合物、又は、上記チオール基含有シラン化合物と上記他の架橋性化合物を含む組成物に含まれるアルコキシ基の合計モル数](以下、「モル比B」ともいう)が0.3以下となるように進行させることが好ましい。上記モル比Bは0.2以下であることがより好ましい。
上記縮合反応における、上記チオール基含有シラン化合物、又は、上記チオール基含有シラン化合物及び上記他の架橋性化合物の合計の濃度の好ましい下限は2重量%、好ましい上限は80重量%である。上記濃度が上記範囲内にある場合には、反応中にゲル化し難くなり、加水分解縮合物(a)の分子量が大きくなりすぎず、加水分解縮合物(a)の保存安定性がより一層高くなる。上記濃度のより好ましい下限は15重量%、より好ましい上限は60重量%である。
上記縮合反応においては、上記縮合反応によって生成する水及びアルコールよりも沸点が高い溶剤を用いることが好ましい。この場合には、反応系中から、溶剤を容易に除去できる。上記溶剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、上記他の架橋性化合物を溶剤として用いることもできる。
上記縮合反応の後に、触媒を除去することが好ましい。触媒の除去により、加水分解縮合物(a)の保存安定性を高めることができる。上記触媒の除去方法は、触媒の種類に応じて公知方法を適宜に選択でき、触媒の沸点以上に加熱する方法、減圧する方法等が挙げられる。上記触媒がギ酸である場合には、これらの方法によりギ酸を容易に除去できる。
上記ポリエンモノマーとなる反応性官能基含有シルセスキオキサン樹脂としては、上記チオール基含有シルセスキオキサン樹脂のチオール基を炭素−炭素二重結合を有する基としたもの等が挙げられる。
具体的には、上記式(2)におけるRを、上記反応性官能基又は上記反応性官能基を含む基とした反応性官能基含有シラン化合物の加水分解縮合物(以下、「加水分解縮合物(b)」ともいう)であることが好ましい。上記ポリエンモノマーとして、上記加水分解縮合物(b)を用いる場合、得られる樹脂組成物の硬化物の透明性や、弾性率や、接着性を更に高めることができる。
上記加水分解縮合物(b)は、上記チオール基含有シラン化合物を反応性官能基含有シラン化合物とすること以外は、上記加水分解縮合物(a)と同様にして作製することができる。
上記シロキサン結合を有するポリエンモノマーのうち、その他のものとしては、例えば、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、2,4,6,8−テトラメチル−2,4,6,8−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3−ジビニルプロパンジシロキサン、1,5−ビス[2−(2,3−エポキシノルボルナン−5−イル)エチル]−1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルペンタントリシロキサン、1,3,5,7,9,11,13,15−オクタキス[2−(トリアリルシリル)エチル]ペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]イコサンオクタシロキサン、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンと1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンと2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサンの1,3−ビス(2−{4,6,8−トリス[2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル]−2,4,6,8−テトラメチルシクロテトラシロキサン−2−イル}エチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビスメタクリル酸オキシビス[ジメチルシリレン(3,1−プロパンジイル)]、1,5−ジメタクリロキシヘキサメチルトリシロキサン等が挙げられる。
上記シロキサン結合を有するポリエンモノマーのうち市販されているものとしては、例えば、AC−SQシリーズ(東亞合成社製)等が挙げられる。
上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの配合割合としては、上記ポリチオールモノマーのチオール基と、上記ポリエンモノマーの炭素−炭素二重結合とのモル比がチオール基:炭素−炭素二重結合=3:1〜1:3となる範囲で配合することが好ましく、チオール基:炭素−炭素二重結合=2:1〜1:2となる範囲で配合することがより好ましい。
本発明の表示素子用封止剤は、上記重合性化合物として、上記ポリエンモノマーに加えて、ポリエンオリゴマーを含有することが好ましい。上記ポリエンオリゴマーを含有することにより、アウトガスの発生を抑制する効果や塗布性を向上させることができる。
なお、本明細書において、上記「ポリエンオリゴマー」は、上記「ポリエンモノマー」には含まれない。
上記ポリエンオリゴマーに由来するポリエンモノマーとしては、上述した、(メタ)アリル化合物(メタ)アクリル化合物、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
上記ポリエンオリゴマーを製造する方法としては、例えば、上記ポリエンモノマーを、後述するラジカル重合開始剤等の存在下で反応させる方法等が挙げられる。上記ラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤が挙げられ、熱ラジカル重合開始剤が好ましく用いられる。
上記ポリエンオリゴマーの重量平均分子量の好ましい下限は300、好ましい上限は2万である。上記ポリエンオリゴマーの重量平均分子量が300未満であると、アウトガスの発生を抑制する効果を充分に向上させることができないことがある。上記ポリエンオリゴマーの重量平均分子量が2万を超えると、得られる表示素子用封止剤の粘度が高くなりすぎて塗工性が悪化することがある。上記ポリエンオリゴマーの重量平均分子量のより好ましい下限は400、より好ましい上限は4000である。
なお、本明細書において、上記「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際に用いるカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記重合性化合物全体100重量部中における上記ポリエンオリゴマーの含有量の好ましい下限は30重量部、好ましい上限は90重量部である。上記ポリエンオリゴマーの含有量が30重量部未満であると、アウトガスの発生を更に抑制する効果が充分に発揮されなかったりする。上記ポリエンオリゴマーの含有量が90重量部を超えると、得られる表示素子用封止剤の粘度が高くなりすぎて塗工性が悪化することがある。上記チオエーテルオリゴマーの含有量のより好ましい下限は35重量部、より好ましい上限は80重量部である。
本発明の表示素子用封止剤は、ポリチオールモノマーとポリエンモノマーとの反応により形成されるチオエーテルオリゴマーを含有することが好ましい。上記チオエーテルオリゴマーを形成することにより、アウトガスの発生を抑制することができる。更に、上記チオエーテルオリゴマーを含有することにより、表示素子用封止剤の粘度が適度に高くなり、塗工時にムラが生じにくくなる。
上記チオエーテルオリゴマーは、上記ポリチオールモノマーと、上記ポリチオールモノマーに対してモル比で3:1〜1:3となる範囲の上記ポリエンモノマーとを、ラジカル重合開始剤の存在下で光照射や加熱により付加重合反応させることにより重合体として反応混合物中に得られる。上記ラジカル重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、熱ラジカル重合開始剤が挙げられ、熱ラジカル重合開始剤が好ましく用いられる。
なお、上記チオエーテルオリゴマーは、未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含んでいてもよいし、未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含んでいなくてもよい。即ち、上記ポリチオールモノマーと上記ポリエンモノマーとの付加重合反応を充分に進めて得られる未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含まないオリゴマーであってもよいし、該付加重合反応の途中で反応を停止させることにより得られる未反応チオール基や未反応炭素−炭素二重結合を含むオリゴマーであってもよい。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
また、上記光ラジカル重合開始剤としては、後述する本発明の表示素子用封止剤に含有される光ラジカル重合開始剤と同様のものを用いることができる。
上述したポリチオールモノマーとポリエンモノマーとの付加重合反応において、ポリエンモノマーの炭素−炭素二重結合のモル数に対するポリチオールモノマーのチオール基のモル数(チオール基のモル数/炭素−炭素二重結合のモル数)が0.15以下である場合は、通常、得られる反応混合物中にポリエンモノマーが未反応成分として残る。
なお、本発明の表示素子用封止剤は、上述したポリチオールモノマーとポリエンモノマーとの付加重合反応において、付加重合反応の途中で反応を停止させることにより得られるポリチオールモノマーとポリエンモノマーとチオエーテルオリゴマーの混合物にラジカル重合開始剤を含有させたものであってもよい。
また、上記チオエーテルオリゴマーは、予め作製したものをポリチオールモノマー及びポリエンモノマーと混合してもよい。
上記チオエーテルオリゴマーを予め作製する場合、上記チオエーテルオリゴマーの原料となるポリチオールモノマー及びポリエンモノマーは、上述した、本発明の表示素子用封止剤に含有されるポリチオールモノマー及びポリエンモノマーと同一のものであってもよいし、異なるものであってもよい。
上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量の好ましい下限は500である。上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量が500未満であると、得られる表示素子用封止剤の塗工時のムラを防止する効果が充分に発揮されないことがある。上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量は1500を超えることがより好ましく、2000以上であることが更に好ましい。
また、上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量の好ましい上限は4万である。上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量が4万を超えると、得られる表示素子用封止剤が、粘度が高くなりすぎて塗工性に劣るものとなる。上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量のより好ましい上限は1万、更に好ましい上限は8000である。
上記重合性化合物全体100重量部中における上記チオエーテルオリゴマーの含有量の好ましい下限は30重量部である。上記チオエーテルオリゴマーの含有量が30重量部未満であると、アウトガスの発生を充分に抑制することができなかったり、得られる表示素子用封止剤の塗工時のムラを防止する効果が充分に発揮されなかったりする。上記チオエーテルオリゴマーの含有量のより好ましい下限は35重量部、更に好ましい下限は40重量部である。
また、上記重合性化合物全体100重量部中における上記チオエーテルオリゴマーの含有量の好ましい上限は90重量部である。上記チオエーテルオリゴマーの含有量が90重量部を超えると、得られる表示素子用封止剤の粘度が高くなりすぎて塗工性が悪化することがある。上記チオエーテルオリゴマーの含有量のより好ましい上限は80重量部である。
本発明の表示素子用封止剤全体中における、ポリチオールモノマーの含有量は5〜40重量%であり、ポリエンモノマーの含有量は5〜40重量%であり、チオエーテルオリゴマーの含有量は30〜90重量%であることが好ましい。上記ポリチオールモノマー、上記ポリエンモノマー、及び、上記チオエーテルオリゴマーの含有量がこの範囲であることにより、アウトガスの発生を抑制する効果、塗工性、接着性、及び、硬化物の透明性の全てにおいて、充分な効果を発揮できるものとなる。
本発明の表示素子用封止剤は、本発明の目的を阻害しない範囲において、上記ポリチオールモノマー、上記ポリエンモノマー、上記ポリエンオリゴマー、及び、上記チオエーテルオリゴマー以外のその他の重合性化合物を含有してもよい。
上記その他の重合性化合物としては、光又は熱で硬化反応するものであれば特に限定されず、例えば、上述したエポキシ(メタ)アクリレートの原料となるエポキシ化合物や、部分(メタ)アクリル変性エポキシ化合物等が挙げられる。
なお、本明細書において上記「部分(メタ)アクリル変性エポキシ化合物」とは、1分子中に1個以上のエポキシ基と1個の(メタ)アクリロイル基とを有する化合物を意味する。また、本明細書において上記「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。
上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ化合物は、例えば、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物の1個のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
本発明の表示素子用封止剤は、ラジカル重合開始剤を含有する。
上記ラジカル重合開始剤は、光照射又は加熱によりラジカルを発生する官能基と、反応性官能基とを有する化合物(以下、「本発明にかかるラジカル重合開始剤」ともいう)である。本発明にかかるラジカル重合開始剤は、上記光照射又は加熱によりラジカルを発生する官能基により開始剤としての性能を発揮しつつ、上記反応性官能基を有することにより硬化物中に取り込まれるため、アウトガスの発生を充分に抑制することができる。
上記ラジカル重合開始剤は、光照射によりラジカルを発生する官能基と、反応性官能基とを有する化合物であることが好ましい。
また、本発明の表示素子用封止剤は、光重合開始剤を含有することが好ましく、該光重合開始剤として、光照射によりラジカルを発生する官能基と、反応性官能基とを有する化合物を含有することがより好ましい。
上記光照射又は加熱によりラジカルを発生する官能基としては、例えば、アシルホスフィンオキサイド系官能基、α−アミノアルキルフェノン系官能基、ベンジルケタール系官能基、α−ヒドロキシアルキルフェノン系官能基、ベンゾイン系官能基、オキシムエステル系官能基、チタノセン系官能基、有機過酸化物系官能基、アゾ化合物系官能基等が挙げられる。なかでも、光硬化性の観点から、アシルホスフィンオキサイド系官能基、α−アミノアルキルフェノン系官能基、ベンジルケタール系官能基、α−ヒドロキシアルキルフェノン系官能基、ベンゾイン系官能基、オキシムエステル系官能基、チタノセン系官能基からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましく、アシルホスフィンオキサイド系官能基であることがより好ましい。これらの官能基は単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
ここで、上記アシルホスフィンオキサイド系官能基とは、アシルホスフィンオキサイド又はその一部が別の基に置換した構造を有する基を意味する。上記α−アミノアルキルフェノン系官能基とは、α−アミノアルキルフェノン又はその一部が別の基に置換した構造を有する基を意味する。上記ベンジルケタール系官能基とは、α−ジヒドロキシアセトフェノン又はその一部が別の基に置換した構造を有する基を意味する。上記α−ヒドロキシアルキルフェノン系官能基とは、α−モノヒドロキシアルキルフェノン又はその水酸基以外の一部が別の基に置換した構造を有する基を意味する。上記ベンゾイン系官能基とは、ベンゾイン又はその一部が別の基に置換した構造を有する基を意味する。上記オキシムエステル系官能基とは、N−アセチルジメチルオキシム又はその一部が別の基に置換した構造を有する基を意味する。上記チタノセン系官能基とは、チタノセン又はその一部が別の基に置換した構造を有する基を意味する。上記有機過酸化物系官能基とは、ペルオキシ基を有する基を意味する。上記アゾ化合物系官能基とは、アゾ基を有する基を意味する。
上記アシルホスフィンオキサイド系官能基としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
上記α−アミノアルキルフェノン系官能基としては、例えば、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン、1,2−(ジメチルアミノ)−2−((4−メチルフェニル)メチル)−1−(4−(4−モルホリニル)フェニル)−1−ブタノン等が挙げられる。
上記ベンジルケタール系官能基としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等が挙げられる。
上記α−ヒドロキシアルキルフェノン系官能基としては、例えば、2−ヒロドキシ−1−(4−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル)フェニル)−2−メチル−プロパン−1−オン等が挙げられる。
上記ベンゾイン系官能基としては、例えば、ベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記オキシムエステル系官能基としては、例えば、1,2−オクタンジオン−1−(4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム))、エタノン−1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル)−1−(O−アセチルオキシム)等が挙げられる。
上記チタノセン系官能基としては、例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム等が挙げられる。
上記反応性官能基としては、チオール基及び/又は炭素−炭素二重結合であることが好ましい。上記反応性官能基としてチオール基及び/又は炭素−炭素二重結合を有することにより、本発明にかかるラジカル重合開始剤は、硬化物中に取り込まれやすいものとなる。
本発明にかかるラジカル重合開始剤は、側鎖に上記反応性官能基を有することが好ましい。側鎖に上記反応性官能基を有することにより、本発明にかかるラジカル重合開始剤は、より硬化物中に取り込まれやすいものとなる。
本発明にかかるラジカル重合開始剤は、上記反応性官能基を1分子中に2個以上有することが好ましい。上記反応性官能基を1分子中に2個以上有することにより、本発明にかかるラジカル重合開始剤は、より硬化物中に取り込まれやすいものとなる。
なお、上記光照射又は加熱によりラジカルを発生する官能基を有し、かつ、上記反応性官能基として炭素−炭素二重結合を有する官能基を1分子中に2個以上有する化合物は、上記ポリエンモノマーではなく、本発明にかかるラジカル重合開始剤とする。
本発明の表示素子用封止剤は、光反応性に優れ、アウトガスの発生等の悪影響を抑制することができることから、本発明にかかるラジカル重合開始剤として下記式(3)で表される化合物であるオキシムエステル開始剤を含有することが好ましい。下記式(3)で表される化合物であるオキシムエステル開始剤もまた、本発明の1つである。
Figure 2015029846
式(3)中、Rは、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子、−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルキル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/若しくは、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、ベンゾイル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されていてもよい)、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/若しくは、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、フェノキシカルボニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子、−OR10基、及び、−NR1213基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されていてもよい)、−CONR1213基、−CN基、−NO基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜6の−S(O)−アルキル基、炭素数6〜12の−S(O)−アリール基(炭素数1〜12のアルキル基により置換されていてもよい)、炭素数1〜6の−SOO−アルキル基、炭素数6〜10の−SOO−アリール基、又は、ジフェニルホスフィノイル基であり、mは、1又は2である。
及びRは、それぞれ独立して、反応性官能基、水素結合性官能基を有する基、水素原子、炭素数3〜20のカルボアルコキシアルキル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/又は、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基(−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されていてもよい)、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/又は、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、フェノキシカルボニル基、−OR10基、−SR11基、−SOR11基、−SO11基、或いは、−NR1213基(ここで、−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基は、フェニル環の有する置換基若しくはフェニル環の炭素原子の一つと、R10、R11、R12、及び/若しくは、R13を介して5員環又は6員環を形成していてもよい)である。ただし、R及びRの少なくとも一方は、反応性官能基である。
、R、R、及び、Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基(−OR10基、−SR11基、若しくは、−NR1213基により置換されていてもよい)、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/若しくは、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、フェノキシカルボニル基、−OR10基、−SR11基、−SOR11基、−SO11基、又は、−NR1213基であり、−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基は、フェニル環の有する置換基又はフェニル環の炭素原子の一つと、R10、R11、R12、及び/又は、R13を介して5員環又は6員環を形成していてもよい。
10は、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルキル基(−OH基、−SH基、−CN基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数3〜6のアルケンオキシ基、−OCHCHCN基、炭素数4〜7の−OCHCH(CO)O−アルキル基、炭素数2〜5の−O(CO)−アルキル基、−O(CO)−フェニル基、−(CO)OH基、若しくは、炭素数2〜5の−(CO)O−アルキル基で置換されている)、炭素数2〜6のアルキル基(1個以上の酸素原子により中断されている)、−(CHCHO)H基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、シクロヘキシル基、フェニル基(ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、若しくは、炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数7〜9のフェニルアルキル基、−Si(炭素数1〜8のアルキル)(フェニル)3−r基、又は、下記式(4)で表される基のいずれかである。nは、1〜20であり、rは、1〜3である。
11は、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基、シクロヘキシル基、炭素数2〜6のアルキル基(−OH基、−SH基、−CN基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数3〜6のアルケンオキシ基、−OCHCHCN基、炭素数4〜7の−OCHCH(CO)O−アルキル基、炭素数2〜5の−O(CO)−アルキル基、−O(CO)−フェニル基、−(CO)OH基、若しくは、炭素数2〜5の−(CO)O−アルキル基で置換されている)、炭素数2〜12のアルキル基(1個以上の酸素原子若しくは硫黄原子により中断されている)、フェニル基(ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、若しくは、炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数7〜9のフェニルアルキル基、又は、下記式(5)で表される基のいずれかである。
12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数7〜9のフェニルアルキル基、フェニル基(炭素数1〜12のアルキル基若しくは炭素数1〜4のアルコキシ基により置換されている)、炭素数2〜3のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、或いは、R12及びR13が1つの基となった炭素数2〜6のアルキレン基(酸素原子若しくは−NR10−基により中断、及び/又は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアルカノイルオキシ基、若しくは、ベンゾイルオキシ基で置換されていてもよい)である。R12が水素原子である場合、R13は、下記式(6)で表される基であってもよい。
Figure 2015029846
式(4)中、R及びRは、式(3)と同じものが挙げられる。Mは、結合手、又は、炭素数1〜12のアルキレンオキシ基(1〜5個の酸素原子、硫黄原子、及び/若しくは、−NR12−基により中断されていてもよい)である。
Figure 2015029846
式(5)中、R及びRは、式(3)と同じものが挙げられる。Mは、結合手、又は、炭素数1〜12のアルキレン−S−基(1〜5個の酸素原子、硫黄原子、及び/若しくは、−NR12−基により中断されていてもよい)である。
Figure 2015029846
式(6)中、R及び、Rは、式(3)と同じものが挙げられる。Mは、結合手、ピペラジノ基、又は、炭素数1〜12のアルキレン−NH−基(1〜5個の酸素原子、硫黄原子、及び/若しくは、−NR12−基により中断されていてもよい)である。
本発明のオキシムエステル開始剤は、上記式(3)で表される化合物である。
以下、置換基についての説明は、特に指定しない限り、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、及び、R13のそれぞれ該当するものに共通する事項についての説明である。
上記フェニル基が置換されている場合、該フェニル基は、1〜4個の置換基にて置換されており、1〜3個置換されていることが好ましく、2個置換されていることがより好ましい。フェニル環の置換基は、フェニル環の4−位、3,4−位、3,4,5−位、2,6−位、2,4−位、又は、2,4,6−位に位置することが好ましく、4−位又は3,4−位に位置することがより好ましい。
上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基等のうち、炭素原子の相当する数のものが挙げられる。
上記炭素数2〜20のアルキル基が1個以上の酸素原子により中断されている場合、1個以上の酸素原子により中断された炭素数2〜20のアルキル基としては、例えば、−CH−CH−O−CHCH基、−(CHCHO)−CH基(ここで、yは、1〜9である)、−(CH−CHO)−CHCH基、−CHCH(CH)−O−CHCHCH基、−CHCH(CH)−O−CHCH基、−CH−CH−O−CH−CH−O−CHCH基、−CH−CH−O−CHCH基等が挙げられる。
上記炭素数2〜20のアルキル基が1個以上のヒドロキシル基により置換されている場合、1個以上のヒドロキシル基により置換された炭素数2〜20のアルキル基としては、例えば、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2,4−ジヒドロキシブチル基等が挙げられる。
上記シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基等のうち、炭素原子の相当する数のものが挙げられる。なかでも、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましく、シクロヘキシル基がより好ましい。
上記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基等のうち、炭素原子の相当する数のものが挙げられる。
上記炭素数2〜10のアルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基、プロポキシメチル基、プロポキシエチル基、プロポキシプロピル基等が挙げられる。
上記アルカノイル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブタノイル基、イソブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基、ペンタデカノイル基、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、イコサノイル基等のうち、炭素原子の相当する数のものが挙げられる。なかでも、アセチル基が好ましい。
上記炭素数2〜4のアルカノイルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブタノイルオキシ基、イソブタノイルオキシ基等が挙げられる。なかでも、アセチルオキシ基が好ましい。
上記炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、n−ブチルオキシオカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、ウンデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。なかでも、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基が好ましく、メトキシカルボニル基がより好ましい。
上記フェノキシカルボニル基が置換されている場合、該フェノキシカルボニル基は、1〜4個の置換基にて置換されており、1〜3個置換されていることが好ましく、2個置換されていることがより好ましい。フェニル環の置換基は、フェニル環の4−位、3,4−位、3,4,5−位、2,6−位、2,4−位、又は、2,4,6−位に位置することが好ましく、4−位又は3,4−位に位置することがより好ましい。
上記炭素数7〜9のフェニルアルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基等が挙げられる。なかでも、ベンジル基が好ましい。
上記アルケニル基としては、例えば、アリル基、メタリル基、1,1−ジメチルアリル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、1,3−ペンタジエニル基、5−ヘキセニル基、7−オクテニル基、ドデシル基等のうち、炭素原子の相当する数のものが挙げられる。なかでも、アリル基が好ましい。
上記炭素数3〜6のアルケンオキシ基としては、例えば、アリルオキシ基、メタリルオキシ基、ブテニルオキシ基、ペンテンオキシ基、1,3−ペンタジエニルオキシ基、5−ヘキセニルオキシ基等が挙げられる。
上記炭素数3〜6のアルケノイル基としては、例えば、プロペノイル基、2−メチル−プロペノイル基、ブテノイル基、ペンテノイル基、1,3−ペンタジエノイル基、5−ヘキセノイル基等が挙げられる。
上記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。なかでも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、フッ素原子、塩素原子がより好ましい。
上記アリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のうち、炭素原子の相当する数のものが挙げられる。なかでも、フェニル基が好ましい。
は、炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましい。
また、上記式(3)中、R、R、R、及び、Rは、水素原子であることが好ましい。
上記式(3)中、R及びRは、それぞれ独立して、反応性官能基、水素結合性官能基を有する基、水素原子、炭素数3〜20のカルボアルコキシアルキル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/又は、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基(−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されていてもよい)、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/又は、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、フェノキシカルボニル基、−OR10基、−SR11基、−SOR11基、−SO11基、或いは、−NR1213基(ここで、−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基は、フェニル環の有する置換基若しくはフェニル環の炭素原子の一つと、R10、R11、R12、及び/若しくは、R13を介して5員環又は6員環を形成していてもよい)である。ただし、R及びRの少なくとも一方は、反応性官能基である。
本発明のオキシムエステル開始剤の有する反応性官能基は、上記重合性化合物と反応し得る官能基を意味する。
上記式(3)中、R及びRの少なくとも一方が反応性官能基であることにより、本発明のオキシムエステル開始剤を重合性化合物の重合反応に用いた際に、該重合反応を開始させるとともに、重合性化合物と反応して硬化物中に取り込まれるため、アウトガスの発生や、液晶等へ溶出することによる汚染を充分に抑制することができる。
及びRは、両方が反応性官能基であることが好ましい。
本発明のオキシムエステル開始剤の有する反応性官能基としては、例えば、ビニル基、チオール基、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基等が挙げられる。なかでも、ビニル基、チオール基が好ましく、ビニル基がより好ましい。
上記式(3)中、R及びRの一方が反応性官能基である場合、もう一方は水素結合性官能基を有する基であってもよい。
上記水素結合性官能基は、水素結合性を有する官能基を意味する。
上記式(3)中、R及びRの一方が水素結合性官能基を有する基である場合、重合性化合物との相溶性が高くなり、液晶等へ溶出することによる汚染を充分に抑制することができる。
上記水素結合性官能基としては、例えば、−OH基、−NH基、−NHR基(Rは、芳香族、脂肪族炭化水素、又は、これらの誘導体を表す)、−COOH基、−CONH基、−NHOH基等の官能基や、−NHCO−結合、−NH−結合、−CONHCO−結合、−NH−NH−結合等の残基が挙げられる。なかでも、−OH基が好ましい。
又はRが炭素数3〜20のカルボアルコキシアルキル基である場合、該カルボアルコキシアルキル基としては、例えば、カルボメトキシメチル基、カルボエトキシメチル基、カルボメトキシエチル基、カルボキシエトキシエチル基、カルボキシメトキシプロピル基、カルボキシメトキシオクチル基、カルボキシメトキシラウリル基、カルボキシメトキシステアリル基、カルボキシプロポキシメチル基、カルボキシプロポキシエチル基、カルボキシプロポキシプロピル基、カルボキシオクトキシメチル基、カルボキシラウロキシメチル基、カルボキシミリストキシメチル基、カルボキシオクトキシエチル基、カルボキシラウロキシエチル基、カルボキシステアロキシエチル基等が挙げられる。
本発明のオキシムエステル開始剤としては、光反応性に優れ、かつ、アウトガスの発生等の悪影響を抑制する効果に特に優れることから、下記式(7)〜(11)で表される化合物が好ましく、下記式(7)〜(10)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2015029846
Figure 2015029846
Figure 2015029846
Figure 2015029846
Figure 2015029846
本発明のオキシムエステル開始剤を製造する方法としては、例えば、上記式(3)における=N−OC(=O)−R基及びR以外の部分が上記式(3)と同様であり、=N−OC(=O)−R基の部分が水素原子であるアシル化合物をオキシム化して、オキシム化合物を得た後、上記式(3)におけるRの部分を形成し、更に、Rを有するアシルクロリドを反応させる方法等が挙げられる。
具体的には例えば、上記式(7)で表される化合物は、以下の方法等により製造することができる。即ち、まず、2−フェニルチオメタノールを、ジクロロメタン中、トリエチルアミンの存在下で塩化アセチルと反応させて酢酸2−フェニルチオエチルを得た後、得られた酢酸2−フェニルチオエチルを、ジクロロメタン中、塩化アルミニウムの存在下でオクタン酸クロリドと反応させて下記式(12−1)で表されるアシル化合物を作製する。次いで、得られたアシル化合物を、テトラヒドロフラン中、濃塩酸の存在下でイソアミルナイトライトと反応させて下記式(12−2)で表されるオキシム化合物を作製し、得られたオキシム化合物を、テトラヒドロフラン中、トリエチルアミンの存在下で3−アリルオキシプロピオン酸クロリドと反応させることにより、上記式(7)で表される化合物を製造することができる。
Figure 2015029846
本発明にかかるラジカル重合開始剤は、分子量の好ましい下限が250、好ましい上限が1500である。分子量が250〜1500のラジカル重合開始剤を用いることにより、本発明の表示素子用封止剤は、アウトガスの発生を抑制する効果に更に優れるものとなる。本発明にかかるラジカル重合開始剤の分子量が250未満であると、アウトガス発生の原因となることがある。本発明にかかるラジカル重合開始剤の分子量が1500を超えると、硬化が不充分となることがある。なかでも、アウトガスの発生を低減する等の観点から、本発明にかかるラジカル重合開始剤の分子量のより好ましい下限は300、より好ましい上限は1050、更に好ましい下限は348、更に好ましい上限は790である。
本発明にかかるラジカル重合開始剤の含有量は、上記重合性化合物全体100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が5重量部である。本発明にかかるラジカル重合開始剤の含有量が0.1重量部未満であると、得られる表示素子用封止剤の重合が充分に進行しないことがある。本発明にかかるラジカル重合開始剤の含有量が5重量部を超えると、硬化反応が速くなりすぎて、作業性が低下したり、得られる表示素子用封止剤の硬化物が不均一となったりすることがある。本発明にかかるラジカル重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は3重量部である。
本発明の表示素子用封止剤は、本発明の目的を阻害しない範囲において、本発明にかかるラジカル重合開始剤に加えて、その他の重合開始剤を含有してもよい。
本発明の表示素子用封止剤は、接着性付与剤を含有してもよい。
上記接着性付与剤としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤や、チタンカップリング剤や、アルミニウムカップリング剤等が挙げられる。これらの接着性付与剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明の表示素子用封止剤は、酸化防止等を目的として安定剤を含有してもよい。
上記安定剤としては、例えば、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。これらの安定剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明の表示素子用封止剤は、更に、本発明の目的を阻害しない範囲において、充填剤、硬化促進剤、可塑剤、界面活性剤、難燃剤、帯電防止剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収材、有機溶剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の表示素子用封止剤を製造する方法としては、例えば、ポリチオールモノマー、ポリエンモノマー、本発明にかかるラジカル重合開始剤、及び、必要に応じて添加される接着性付与剤等を、撹拌機を用いて均一に混合する方法等が挙げられる。
本発明の表示素子用封止剤は、コーンローター式粘度計を用いて、20℃、20rpmの条件で測定した粘度の好ましい下限が0.4Pa・s、好ましい上限が40Pa・sである。上記粘度が0.4Pa・s未満であると、得られる表示素子用封止剤に組成ムラが発生したり、塗工が困難になったり、得られる表示素子の表示特性が悪くなったりすることがある。上記粘度が40Pa・sを超えると、塗工が困難となることがある。上記粘度のより好ましい下限は0.5Pa・s、より好ましい上限は10Pa・s、更に好ましい下限は1Pa・s、更に好ましい上限は6Pa・s、特に好ましい下限は2Pa・s、特に好ましい上限は4Pa・sである。
本発明の表示素子用封止剤は、硬化物の波長380〜780nmの領域での可視光の平均透過率が80%以上であることが好ましい。上記可視光の平均透過率が80%以上であることにより、透明性が求められる用途に好適に用いることができる。上記可視光の平均透過率は、95%以上であることがより好ましい。
なお、上記可視光の平均透過率を測定する硬化物は、本発明の表示素子用封止剤に対して、2000mJ/cmの紫外線を照射する方法により得ることができる。
本発明の表示素子用封止剤は、厚さ100μmの硬化物を、昇温速度10℃/minで130℃まで加熱したときの重量減少率が0.15%以下であることが好ましい。上記重量減少率は、アウトガス発生量とみなすことができるため、0.15%以下であることにより、表示素子への悪影響を抑制できるものとなる。上記重量減少率は、0.1%以下であることがより好ましい。
なお、上記重量減少率を測定する硬化物は、厚さ100μmとなるように塗布した本発明の表示素子用封止剤に対して、2000mJ/cmの紫外線を照射する方法により得ることができる。
本発明の表示素子用封止剤は、光照射又は加熱により硬化させることができ、光照射により硬化させることが好ましい。
本発明の表示素子用封止剤を光硬化させる方法としては、例えば、300〜400nmの波長及び300〜3000mJ/cmの積算光量の光を照射する方法等が挙げられる。
本発明の表示素子用封止剤に光を照射するための光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、LEDランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明の表示素子用封止剤への光の照射手段としては、例えば、各種光源の同時照射、時間差をおいての逐次照射、同時照射と逐次照射との組み合わせ照射等が挙げられ、いずれの照射手段を用いてもよい。
本発明の表示素子用封止剤は、表示素子の全面、前面、後面、若しくは、周囲を封止するための封止剤、又は、表示素子に設けられた開口部を封止するための封口剤として用いることができ、なかでも、表示素子の全面を封止するために好適に用いられる。
なお、本明細書において上記「全面」とは、表示素子を有する面の必ずしも100%を意味するものではなく、表示素子に求められる必要な封止面を意味する。また、上記「前面」とは、光線を取り出す側、即ち、視認側の面を意味する
本発明の表示素子用封止剤は、例えば、有機EL表示素子用封止剤、液晶表示素子用封止剤、エレクトロクロミック基板用封止剤、電子ペーパー用封止剤等に用いることができる。
本発明によれば、アウトガスの発生や他材料の汚染を抑制することができ、接着性、及び、硬化物の透明性に優れる表示素子用封止剤を提供することができる。また、本発明によれば、該表示素子用封止剤に好適に用いることができるオキシムエステル開始剤を提供することができる。
式(7)で表される化合物のH−NMRスペクトルである。 式(8)で表される化合物のH−NMRスペクトルである。 式(9)で表される化合物のH−NMRスペクトルである。 式(10)で表される化合物のH−NMRスペクトルである。 式(11)で表される化合物のH−NMRスペクトルである。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(チオエーテルオリゴマーの作製)
ポリチオールモノマーとしてトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)63重量部と、ポリエンモノマーとしてトリアリルイソシアヌレート37重量部とを加熱撹拌しながら、熱ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2重量部を徐々に添加し、得られた反応混合物を貧溶媒に流し、沈殿したオリゴマーを集め、溶媒を真空下で除去することにより、チオエーテルオリゴマーを得た。
得られたチオエーテルオリゴマーについて、カラムとしてShodex LF−804(昭和電工社製)を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にてポリスチレン換算による重量平均分子量を測定した。その結果、チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量は5000であった。
(ポリエンオリゴマーの作製)
ポリエンモノマーとしてトリアリルイソシアヌレート100重量部を加熱撹拌しながら、熱ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2重量部を徐々に添加し、得られた反応混合物を貧溶媒に流し、沈殿したオリゴマーを集め、溶媒を真空下で除去することにより、ポリエンオリゴマーを得た。
得られたポリエンオリゴマーについて、カラムとしてShodex LF−804(昭和電工社製)を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にてポリスチレン換算による重量平均分子量を測定した。その結果、チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量は1250であった。
(実施例1〜7、比較例1)
表1に記載された配合比に従い、各材料を、撹拌機(新東科学社製、「スリーワンモーター HEIDON BLH300」)を用いて混合することにより、実施例1〜7及び比較例1の表示素子用封止剤を調製した。
なお、本発明にかかるラジカル重合開始剤として、実施例1〜3、6、7では、開始剤Aとして、分子内にα−ヒドロキシアルキルフェノン系官能基とアクリロイル基とを有する化合物(ケーエスエム社製、「UV−H−4000」、重量平均分子量850)を用い、実施例4では、開始剤Bとして、α−アミノアルキルフェノン系官能基とチオール基とを有する下記式(13)で表される化合物(分子量353)を用い、実施例5では、開始剤Cとして、開始剤A50重量部とトリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)50重量部とに熱ラジカル重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2重量部を徐々に添加し、得られた反応混合物を貧溶媒に流し、沈殿物を集め、溶媒を真空下で除去することにより得られた化合物(重量平均分子量9万8000)を用いた。また、その他の光重合開始剤として、比較例1では、開始剤Dとして、1−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(BASF Japan社製、「IRGACURE2959」)を用いた。
Figure 2015029846
<評価>
実施例1〜7及び比較例1で得られた各表示素子用封止剤について、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
(1)粘度
コーンローター式粘度計(東機産業社製、「TV−22型」)を用いて、20℃、20rpmの条件で実施例1〜7及び比較例1で得られた各表示素子用封止剤の粘度を測定した。
(2)塗工性
ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社製、「SHOTMASTER300」)を用いて、ガラス基板上に実施例1〜7及び比較例1で得られた各表示素子用封止剤を塗工した際の塗工性を評価した。ディスペンスノズルを400μm、ノズルギャップを30μm、塗出圧を300kPaに固定して塗工したとき、かすれやダレがなく塗工できた場合「○」、かすれやダレが生じた場合「△」、大きな塗工切れや塗工ムラが生じたり、全く塗工できなかったりした場合「×」として塗工性を評価した。
(3)アウトガス発生量
実施例1〜7及び比較例1で得られた各表示素子用封止剤を、バーコーターを用いて塗工後の厚さが100μmとなるように塗工し、超高圧水銀灯を用いて2000mJ/cmの紫外線を照射してフィルムを形成した。
得られたフィルムを熱分析装置(Seiko Instruments社製、「TG/DTA6200」)を用いて、昇温速度10℃/minで150℃まで加熱したときの重量減少率を測定し、これをアウトガス発生量とした。
(4)接着性
実施例1〜7及び比較例1で得られた各表示素子用封止剤をマイクロピペットを用いてガラス基板上に0.05g塗工した。この基板を、スペーサーを配置した別のガラス基板と50μmの厚みとなるように貼り合わせ、高圧水銀灯を用いて2000mJ/cmの紫外線を照射して、接着力試験用試料を作製した。得られた接着力試験用試料について、EZ GRAPH(島津製作所社製)を用いて、剥離速度5mm/minの条件で剥離試験を行い、接着力を測定した。接着力が1.0N/cm以上であったものを「○」、接着力が1.0N/cm未満であったものを「×」として接着性を評価した。
(5)硬化物の透明性(透過率)
実施例1〜7及び比較例1で得られた各表示素子用封止剤を、PET樹脂フィルムに挟み、2000mJ/cmの紫外線を照射して、厚さ100μmの透過率測定用サンプルを作製した。得られた透過率測定用サンプルについて、分光光度計(日立製作所社製、「U−3000」、条件300〜800nm)を用いて、波長380〜780nmにおける光線透過率を測定した。
(6)表示素子の表示性能
(有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の作製)
ガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)にITO電極を1000Åの厚さで成膜したものを基板とした。上記基板をアセトン、アルカリ水溶液、イオン交換水、イソプロピルアルコールにてそれぞれ15分間超音波洗浄した後、煮沸させたイソプロピルアルコールにて10分間洗浄し、更に、UV−オゾンクリーナ(日本レーザー電子社製、「NL−UV253」)にて直前処理を行った。
次に、この基板を真空蒸着装置の基板フォルダに固定し、素焼きの坩堝にN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)を200mg、他の異なる素焼き坩堝にトリス(8−ヒドロキシキノリラ)アルミニウム(Alq)を200mg入れ、真空チャンバー内を、1×10−4Paまで減圧した。その後、α−NPDの入った坩堝を加熱し、α−NPDを蒸着速度15Å/sで基板に堆積させ、膜厚600Åの正孔輸送層を成膜した。次いで、Alqの入った坩堝を加熱し、15Å/sの蒸着速度で膜厚600Åの有機発光材料層を成膜した。その後、正孔輸送層及び有機発光材料層が形成された基板を別の真空蒸着装置に移し、この真空蒸着装置内のタングステン製抵抗加熱ボートにフッ化リチウム200mgを、別のタングステン製ボートにアルミニウム線1.0gを入れた。その後、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10−4Paまで減圧してフッ化リチウムを0.2Å/sの蒸着速度で5Å成膜した後、アルミニウムを20Å/sの速度で1000Å成膜した。窒素により蒸着器内を常圧に戻し、10mm×10mmの有機発光材料層を含む積層体が配置された基板を取り出した。
(無機材料膜Aによる被覆)
得られた有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の、該積層体の全体を覆うように、13mm×13mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Aを形成した。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiHガス及び窒素ガスを用い、各々の流量を10sccm及び200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成された無機材料膜Aの厚さは、約0.2μmであった。
(樹脂保護膜の形成)
真空装置内に、無機材料膜Aで被覆された積層体が配置された基板を設置し、真空装置の中に設置された加熱ボートに実施例1〜7及び比較例1で得られた各表示素子用封止剤を0.5g入れ、10Paに減圧して、積層体を含む11mm×11mmの四角形の部分に、表示素子用封止剤を200℃にて加熱し、厚さが0.5μmになるように真空蒸着を行った。その後、真空環境下で高圧水銀灯を用いて波長365nmの紫外線を照射量が3000mJ/cmとなるように照射して、表示素子用封止剤を硬化させて樹脂保護膜を形成した。
(無機材料膜Bによる被覆)
樹脂保護膜が形成された基板の11mm×11mmの樹脂保護膜の全体を覆うように、12mm×12mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Bを形成して表示素子(有機EL表示素子)を得た。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiHガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiHガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成された無機材料膜Bの厚さは、約1μmであった。
(有機EL表示素子の発光状態)
作製した有機EL表示素子をそれぞれ60℃、90%RHの条件下に100時間暴露した後、3Vの電圧を印加し、発光状態(発光及びダークスポット、画素周辺消光の有無)を目視で観察し、ダークスポットや周辺消光が無く均一に発光した場合を「○」、ダークスポットや周辺消光が認められた場合を「△」、非発光部が著しく拡大した場合を「×」として評価した。
Figure 2015029846
(製造例1(式(7)で表される化合物の製造))
(アシル化合物Aの製造)
ジクロロメタン200mLとトリエチルアミン29mLとを含有する溶液に、2−フェニルチオエタノール104mmol及び塩化アセチル8.2mLを添加し、0℃で撹拌し、水洗浄した。次いで、ジクロロメタン200mLに溶解した塩化アルミニウム12gを添加した後に、ジクロロメタン360mLと塩化アルミニウム14.8gとオクタン酸クロリド18.4mLとを含む溶液を0℃で滴下した。0℃で撹拌して反応を進行させた後、反応液を水で洗浄した。次いで、ジイソプロピルエチルエーテルで粉砕し、21.6gのアシル化合物Aを得た。
(オキシム化合物Aの製造)
上記「(アシル化合物Aの製造)」で得られたアシル化合物A14gをテトラヒドロフラン240mLに溶解し、濃塩酸7.2mL及びイソアミルナイトライト9.2mLを室温下で加えた。52時間撹拌して反応を進行させた後、反応液を水洗浄した。次いで、シリカゲルカラムで濾過して9.2gのオキシム化合物Aを得た。
(オキシム化合物Aのオキシムエステル化)
トリエチルアミン18.8mLとテトラヒドロフラン200mLとを含有する溶液に、上記「(オキシム化合物Aの製造)」で得られたオキシム化合物A9.2gを加え、3−アリルオキシプロピオン酸クロリド9.6gを−10℃の温度下で滴下し、撹拌した。得られた反応物を、0.5mol/Lの塩酸で洗浄し、シリカゲルカラムで濾過して上記式(7)で表される化合物を得た。得られた式(7)で表される化合物のH−NMRスペクトルを図1に示す。
(製造例2(式(8)で表される化合物の製造))
(アシル化合物Bの製造)
ジクロロメタン450mLと塩化アルミニウム25.8gとオクタン酸クロリド31.7mLとを含有する溶液に、0℃で、ジクロロメタン250mLとフェニルチオ酢酸25gと塩化アルミニウム19.8gとを含む溶液を加えて撹拌した。水で洗浄した後、ジエチルエーテルで粉砕して38.5gのアシル化合物Bを得た。
(オキシム化合物B−1の製造)
上記「(アシル化合物Bの製造)」で得られたアシル化合物B10gをテトラヒドロフラン100mLに溶解し、濃塩酸5.7mLに溶解したイソアミルナイトライト7.2mLを室温下で加え、12時間撹拌して反応を進行させた。次いで、水で洗浄した後、トルエンにて再結晶化して5.2gの反応物を得た。次いで、得られた反応物3.5gに18mol/Lの硫酸0.17mL及びアリルアルコール17mLを加え、室温で12時間撹拌し、反応液を得た。得られた反応液を水洗浄した後、シリカゲルカラムで濾過し、3.3gのオキシム化合物B−1を得た。
(オキシム化合物B−1のオキシムエステル化)
トリエチルアミン3.15mLとテトラヒドロフラン50mLとを含有する溶液に、−10℃にて上記「(オキシム化合物B−1の製造)」で得られたオキシム化合物B−1を3.3g加え、3−アリルオキシプロピオン酸クロリド1.7gを−10℃の温度下で滴下し撹拌した。得られた反応物を、0.5mol/Lの塩酸で洗浄し、シリカゲルカラムで濾過して上記式(8)で表される化合物を得た。得られた式(8)で表される化合物のH−NMRスペクトルを図2に示す。
(製造例3(式(9)で表される化合物及び式(10)で表される化合物の製造))
(オキシム化合物B−2及びオキシム化合物B−3の製造)
上記製造例2における「(アシル化合物Bの製造)」と同様にして得られたアシル化合物B28.3gをテトラヒドロフラン280mLに溶解し、濃塩酸16.2mL及びイソアミルナイトライト20.4mLを室温下で加え、12時間撹拌して反応を進行させ、水で洗浄した後、トルエンにて再結晶化して11.6gの反応物を得た。次いで、18mol/Lの硫酸0.57mL及び1,3−ブタンジオール55mLを加え撹拌し、反応液を得た。得られた反応液を水洗浄後、シリカゲルカラムで濾過し、オキシム化合物B−2とオキシム化合物B−3との混合物8.6gを得た。
(オキシム化合物B−2及びオキシム化合物B−3のオキシムエステル化)
トリエチルアミン9.1mLとテトラヒドロフラン170mLとを含有する溶液に、上記「(オキシム化合物B−2及びオキシム化合物B−3の製造)」で得られたオキシム化合物B−2とオキシム化合物B−3との混合物8.6gを加え、3−アリルオキシプロピオン酸クロリド4.85gを−10℃の温度下で滴下し、撹拌した。得られた反応物を水洗浄後、カラム濾過により式(9)で表される化合物と式(10)で表される化合物とを分離した。得られた上記式(9)で表される化合物及び上記式(10)で表される化合物のH−NMRスペクトルをそれぞれ図3及び図4に示す。
(製造例4(式(11)で表される化合物の製造))
(アシル化合物Cの製造)
ジクロロメタン100mLと塩化アルミニウム9.2gとプロピオン酸クロリド5.8mLとを含有する溶液に、フェニルチオ酢酸10g、塩化アルミニウム8gとジクロロメタン180mLとを含有する溶液を0℃で加え、撹拌して反応を進行させた後、水洗浄し、10.6gのアシル化合物Cを得た。
(オキシム化合物Cの製造)
上記「(アシル化合物Cの製造)」で得られたアシル化合物C10.6gをテトラヒドロフラン10mLに溶解し、濃塩酸5.64mL及びイソアミルナイトライト0.96mLを室温下で加え、12時間撹拌して反応を進行させた。次いで、水洗浄後、トルエンにて再結晶化して7.2gのオキシム化合物Cを得た。
(オキシム化合物Cのオキシムエステル化)
上記「(オキシム化合物Cの製造)」で得られたオキシム化合物C7.2gを、エタノール72mLと濃硫酸2.8mLとを含有する溶液に添加して溶解させた。室温で12時間撹拌後、水洗浄した後にシリカゲルカラムで濾過して7.2gのエステル化合物を得た。
得られたエステル化合物7.2gをトリエチルアミン9mLとテトラヒドロフラン180mLとを含有する溶液に加え、テトラヒドロフラン18mLに溶解した3−アリルオキシプロピオン酸クロリド4.68gを−5℃の温度下で滴下し、90分撹拌した。得られた反応物を、0.5mol/Lの塩酸で洗浄し、シリカゲルカラムで濾過して、上記式(11)で表される化合物を得た。得られた式(11)で表される化合物のH−NMRスペクトルを図5に示す。
(実施例8〜14、比較例2、3)
表2に記載された配合比に従い、各材料を、攪拌機(新東科学社製、「スリーワンモーター HEIDON BLH300」)を用いて70℃にて3時間加熱混合することにより、表示素子用封止剤を調製した。
<評価>
実施例8〜14及び比較例2、3で得られた各表示素子用封止剤について以下の評価を行った。結果を表2に示した。
(1)光硬化性
実施例8〜14及び比較例2、3で得られた各表示素子用封止剤をガラス基板上に塗工し、波長365nmのLEDランプを用いて、積算光量が1000mJ/cmとなるように光を照射した。その後、FT−IRを用いた分析方法により、アリル基の反応率を測定した。アリル基の反応率が70%を超えた場合を「○」、50〜70%であった場合を「△」、50%未満であった場合を「×」として光硬化性を評価した。
(2)硬化物の透明性(透過率)
実施例8〜14及び比較例2、3で得られた各表示素子用封止剤を、PET樹脂フィルムに挟み、2000mJ/cmの紫外線を照射して、厚さ100μmの透過率測定用サンプルを作製した。得られた透過率測定用サンプルについて、分光光度計(日立製作所社製、「U−3000」、条件300〜800nm)を用いて、波長380〜780nmにおける光線透過率を測定した。
(3)アウトガス発生量
実施例8〜14及び比較例2、3で得られた各表示素子用封止剤を、バーコーターを用いて塗工後の厚さが100μmとなるように塗工し、超高圧水銀灯を用いて2000mJ/cmの紫外線を照射してフィルムを形成した。得られたフィルムを熱分析装置(Seiko Instruments社製、「TG/DTA6200」)を用いて、昇温速度10℃/minで150℃まで加熱したときの重量減少率を測定し、これをアウトガス発生量とした。
(4)表示素子の表示性能
(4−1)液晶表示素子の表示性能
(液晶表示素子の作製)
厚さ1000ÅのITO電極を表面に成膜した後、更にスピンコートにて厚さ800Åの配向膜を表面に塗布したガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)を2枚用意し、一方の基板に熱硬化性エポキシ樹脂(周辺シール剤)を用いて、液晶注入口部を設けるようにしたパターンの印刷をスクリーン印刷にて行った。次に、パターンの印刷を行った基板を80℃で3分間保持することにより予備乾燥と基板への周辺シール剤の融着とを行った後、室温に戻した。次いで、もう一方の基板に5μmのスペーサーを散布した後、それぞれの基板を貼り合わせ、130℃に加熱した熱プレスで2時間の圧着を行って周辺シール剤を硬化させ、空のセルを得た。得られた空のセルを真空吸引した後、注入口より液晶(メルク社製、「ZLI−4792」)を注入し、注入口を実施例8〜14及び比較例2、3で得られた各表示素子用封止剤を用いて封止し、高圧水銀灯を用いて3000mJ/cmの紫外線を照射して封止剤を硬化させた。その後、120℃で1時間液晶のアニールを行い、液晶表示素子を作製した。
(液晶表示素子の配向乱れ)
得られた液晶表示素子を、AC3.5Vの電圧にて中間調の表示状態で駆動させ、注入口近傍の液晶の配向乱れを偏光顕微鏡で観察した。配向乱れが確認されなかった場合を「○」、1mm未満の配向乱れが確認された場合を「△」、1mm以上のはっきりとした配向乱れ(濃い色むら)があった場合を「×」として液晶表示素子の表示性能を評価した。
(4−2)有機EL表示素子の表示性能
(有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の作製)
ガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)にITO電極を1000Åの厚さで成膜したものを基板とした。上記基板をアセトン、アルカリ水溶液、イオン交換水、イソプロピルアルコールにてそれぞれ15分間超音波洗浄した後、煮沸させたイソプロピルアルコールにて10分間洗浄し、更に、UV−オゾンクリーナ(日本レーザー電子社製、「NL−UV253」)にて直前処理を行った。
次に、この基板を真空蒸着装置の基板フォルダに固定し、素焼きの坩堝にN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)を200mg、他の異なる素焼き坩堝にトリス(8−ヒドロキシキノリラ)アルミニウム(Alq)を200mg入れ、真空チャンバー内を、1×10−4Paまで減圧した。その後、α−NPDの入った坩堝を加熱し、α−NPDを蒸着速度15Å/sで基板に堆積させ、膜厚600Åの正孔輸送層を成膜した。次いで、Alqの入った坩堝を加熱し、15Å/sの蒸着速度で膜厚600Åの有機発光材料層を成膜した。その後、正孔輸送層及び有機発光材料層が形成された基板を別の真空蒸着装置に移し、この真空蒸着装置内のタングステン製抵抗加熱ボートにフッ化リチウム200mgを、別のタングステン製ボートにアルミニウム線1.0gを入れた。その後、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10−4Paまで減圧してフッ化リチウムを0.2Å/sの蒸着速度で5Å成膜した後、アルミニウムを20Å/sの速度で1000Å成膜した。窒素により蒸着器内を常圧に戻し、10mm×10mmの有機発光材料層を含む積層体が配置された基板を取り出した。
(無機材料膜Aによる被覆)
得られた有機発光材料層を含む積層体が配置された基板の、該積層体の全体を覆うように、13mm×13mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Aを形成した。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiHガス及び窒素ガスを用い、各々の流量を10sccm及び200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Aの厚さは、約0.2μmであった。
(樹脂保護膜の形成)
真空装置内に、無機材料膜Aで被覆された積層体が配置された基板を設置し、真空装置の中に設置された加熱ボートに実施例8〜14及び比較例2、3で得られた各表示素子用封止剤を0.5g入れ、10Paに減圧して、積層体を含む11mm×11mmの四角形の部分に、表示素子用封止剤を200℃にて加熱し、厚さが0.5μmになるように真空蒸着を行った。その後、真空環境下で高圧水銀灯を用いて波長365nmの紫外線を照射量が3000mJ/cmとなるように照射して、表示素子用封止剤を硬化させて樹脂保護膜を形成した。
(無機材料膜Bによる被覆)
樹脂保護膜が形成された基板の11mm×11mmの樹脂保護膜の全体を覆うように、12mm×12mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Bを形成して表示素子(有機EL表示素子)を得た。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiHガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiHガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成されたシリコンナイトライドの無機材料膜Bの厚さは、約1μmであった。
(有機EL表示素子の発光状態)
作製した有機EL表示素子をそれぞれ60℃、90%RHの条件下に100時間暴露した後、3Vの電圧を印加し、発光状態(発光及びダークスポット、画素周辺消光の有無)を目視で観察し、ダークスポットや周辺消光が無く均一に発光した場合を「○」、ダークスポットや周辺消光が認められた場合を「△」、非発光部が著しく拡大した場合を「×」として有機EL表示素子の表示性能を評価した。
Figure 2015029846
本発明によれば、アウトガスの発生や他材料の汚染を抑制することができ、接着性、及び、硬化物の透明性に優れる表示素子用封止剤を提供することができる。また、本発明によれば、該表示素子用封止剤に好適に用いることができるオキシムエステル開始剤を提供することができる。

Claims (9)

  1. 1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオールモノマー、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエンモノマー、及び、ラジカル重合開始剤を含有し、
    前記ラジカル重合開始剤は、光照射又は加熱によりラジカルを発生する官能基と、反応性官能基とを有する化合物である
    ことを特徴とする表示素子用封止剤。
  2. ポリチオールモノマーは、1分子中に3個以上のチオール基を有するモノマーを含有することを特徴とする請求項1記載の表示素子用封止剤。
  3. ポリエンモノマーは、1分子中に3個以上の炭素−炭素二重結合を有するモノマーを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の表示素子用封止剤。
  4. ポリエンオリゴマーを含有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の表示素子用封止剤。
  5. ポリチオールモノマーとポリエンモノマーとの反応により形成されるチオエーテルオリゴマーを含有する請求項1、2、3又は4記載の表示素子用封止剤。
  6. チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量が500〜4万であることを特徴とする請求項5記載の表示素子用封止剤。
  7. ラジカル重合開始剤の有する反応性官能基は、チオール基及び/又は炭素−炭素二重結合であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の表示素子用封止剤。
  8. ラジカル重合開始剤は、反応性官能基を1分子中に2個以上有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の表示素子用封止剤。
  9. 下記式(3)で表される化合物であることを特徴とするオキシムエステル開始剤。
    Figure 2015029846
    式(3)中、Rは、フェニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子、−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されていてもよい)、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルキル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/若しくは、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、ベンゾイル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されていてもよい)、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/若しくは、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、フェノキシカルボニル基(炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ハロゲン原子、−OR10基、及び、−NR1213基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されていてもよい)、−CONR1213基、−CN基、−NO基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜6の−S(O)−アルキル基、炭素数6〜12の−S(O)−アリール基(炭素数1〜12のアルキル基により置換されていてもよい)、炭素数1〜6の−SOO−アルキル基、炭素数6〜10の−SOO−アリール基、又は、ジフェニルホスフィノイル基であり、mは、1又は2である。
    及びRは、それぞれ独立して、反応性官能基、水素結合性官能基を有する基、水素原子、炭素数3〜20のカルボアルコキシアルキル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/又は、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基(−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基からなる群より選択される少なくとも1種により置換されていてもよい)、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/又は、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、フェノキシカルボニル基、−OR10基、−SR11基、−SOR11基、−SO11基、或いは、−NR1213基(ここで、−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基は、フェニル環の有する置換基若しくはフェニル環の炭素原子の一つと、R10、R11、R12、及び/若しくは、R13を介して5員環又は6員環を形成していてもよい)である。ただし、R及びRの少なくとも一方は、反応性官能基である。
    、R、R、及び、Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基(−OR10基、−SR11基、若しくは、−NR1213基により置換されていてもよい)、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基(1個以上の酸素原子により中断、及び/若しくは、1個以上のヒドロキシル基により置換されていてもよい)、フェノキシカルボニル基、−OR10基、−SR11基、−SOR11基、−SO11基、又は、−NR1213基であり、−OR10基、−SR11基、及び、−NR1213基は、フェニル環の有する置換基又はフェニル環の炭素原子の一つと、R10、R11、R12、及び/又は、R13を介して5員環又は6員環を形成していてもよい。
    10は、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜6のアルキル基(−OH基、−SH基、−CN基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数3〜6のアルケンオキシ基、−OCHCHCN基、炭素数4〜7の−OCHCH(CO)O−アルキル基、炭素数2〜5の−O(CO)−アルキル基、−O(CO)−フェニル基、−(CO)OH基、若しくは、炭素数2〜5の−(CO)O−アルキル基で置換されている)、炭素数2〜6のアルキル基(1個以上の酸素原子により中断されている)、−(CHCHO)H基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、シクロヘキシル基、フェニル基(ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、若しくは、炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数7〜9のフェニルアルキル基、−Si(炭素数1〜8のアルキル)(フェニル)3−r基、又は、下記式(4)で表される基のいずれかである。nは、1〜20であり、rは、1〜3である。
    11は、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基、シクロヘキシル基、炭素数2〜6のアルキル基(−OH基、−SH基、−CN基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数3〜6のアルケンオキシ基、−OCHCHCN基、炭素数4〜7の−OCHCH(CO)O−アルキル基、炭素数2〜5の−O(CO)−アルキル基、−O(CO)−フェニル基、−(CO)OH基、若しくは、炭素数2〜5の−(CO)O−アルキル基で置換されている)、炭素数2〜12のアルキル基(1個以上の酸素原子若しくは硫黄原子により中断されている)、フェニル基(ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、若しくは、炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されていてもよい)、炭素数7〜9のフェニルアルキル基、又は、下記式(5)で表される基のいずれかである。
    12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数7〜9のフェニルアルキル基、フェニル基(炭素数1〜12のアルキル基若しくは炭素数1〜4のアルコキシ基により置換されている)、炭素数2〜3のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、或いは、R12及びR13が1つの基となった炭素数2〜6のアルキレン基(酸素原子若しくは−NR10−基により中断、及び/又は、ヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアルカノイルオキシ基、若しくは、ベンゾイルオキシ基で置換されていてもよい)である。R12が水素原子である場合、R13は、下記式(6)で表される基であってもよい。
    Figure 2015029846
    式(4)中、R及びRは、式(3)と同じものが挙げられる。Mは、結合手、又は、炭素数1〜12のアルキレンオキシ基(1〜5個の酸素原子、硫黄原子、及び/若しくは、−NR12−基により中断されていてもよい)である。
    Figure 2015029846
    式(5)中、R及びRは、式(3)と同じものが挙げられる。Mは、結合手、又は、炭素数1〜12のアルキレン−S−基(1〜5個の酸素原子、硫黄原子、及び/若しくは、−NR12−基により中断されていてもよい)である。
    Figure 2015029846
    式(6)中、R及び、Rは、式(3)と同じものが挙げられる。Mは、結合手、ピペラジノ基、又は、炭素数1〜12のアルキレン−NH−基(1〜5個の酸素原子、硫黄原子、及び/若しくは、−NR12−基により中断されていてもよい)である。
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