JP2015193820A - 硬化性樹脂組成物及び基板端部保護剤 - Google Patents

硬化性樹脂組成物及び基板端部保護剤 Download PDF

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良隆 国広
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Abstract

【課題】基板端部の耐衝撃性を向上させる効果に優れる基板端部保護剤を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供する。また、該硬化性樹脂組成物を用いてなる基板端部保護剤を提供する。
【解決手段】1分子中に2個以上のアルケニル基を有する変性シリコーン化合物と、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物と、ラジカル重合開始剤とを含有する硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、基板端部の耐衝撃性を向上させる効果に優れる基板端部保護剤を得ることができる硬化性樹脂組成物に関する。また、本発明は、該硬化性樹脂組成物を用いてなる基板端部保護剤に関する。
近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のディスプレイの表面にタッチパネルの機能を設けた入力装置が広く利用されている。
このタッチパネルには、通常、大きな荷重が加えられた場合や、落下した場合等における基板の破損を防止するため、例えば、特許文献1に開示されているような保護フィルムが表面に設けられている。
しかしながら、このような保護フィルムが設けられたタッチパネルは、基板の画像表示部の破損を防止する性能に優れるものの、基板端部の耐衝撃性が充分でなかった。特に、近年の表示装置の薄型化に伴い、基板端部に大きな荷重が加えられた場合や、落下により基板端部が地面と衝突した場合等に破損が生じやすくなっていた。
特開2005−239977号公報
本発明は、基板端部の耐衝撃性を向上させる効果に優れる基板端部保護剤を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、該硬化性樹脂組成物を用いてなる基板端部保護剤を提供することを目的とする。
本発明は、1分子中に2個以上のアルケニル基を有する変性シリコーン化合物と、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物と、ラジカル重合開始剤とを含有する硬化性樹脂組成物である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、基板端部において破損が生じやすい原因が、基板作製時の原板からの切り出し工程や研磨工程において基板端部に生じた微小な傷が破損の起点となっていることであると考え、該基板端部を衝撃から保護するための材料で覆うことにより、破損を防止することを検討した。そこで本発明者らは鋭意検討した結果、1分子中に2個以上のアルケニル基を有する変性シリコーン化合物と、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物と、ラジカル重合開始剤とを含有する硬化性樹脂組成物を基板端部保護剤として用いることにより、端部の耐衝撃性に優れる基板を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の硬化性樹脂組成物は、1分子中に2個以上のアルケニル基を有する変性シリコーン化合物(以下、単に「変性シリコーン化合物」ともいう)を含有する。上記変性シリコーン化合物を後述するポリチオール化合物と反応させることにより、耐衝撃性に優れる硬化物を得ることができる。
なお、本明細書において、上記「基板端部」とは、基板の縁近傍の部分を意味する。
上記変性シリコーン化合物は特に限定されないが、オルガノポリシロキサンと、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物(以下、「ポリエン化合物」ともいう)とのヒドロシリル化反応により得られる化合物が好ましい。
上記オルガノポリシロキサンとしては、下記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンが好適に用いられる。
Figure 2015193820
式(1)中、p、q、及び、rは、p/(p+q+r)=0.05〜0.50、q/(p+q+r)=0.20〜0.90、及び、r/(p+q+r)=0〜0.80を満たし、R〜Rは、少なくとも1個がアリール基を表し、少なくとも1個がケイ素原子に結合した水素原子を表し、アリール基及びケイ原子に結合した水素原子以外のR〜Rは、炭素数1〜8の炭化水素基を表す。
上記式(1)は、平均組成式を示す。
上記式(1)中のp、q、及び、rにおいて、上記p/(p+q+r)の下限は0.05、上限は0.50である。上記p/(p+q+r)がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が接着性に優れるものとなる。上記p/(p+q+r)の好ましい上限は0.40、より好ましい上限は0.30である。
上記式(1)中のp、q、及び、rにおいて、上記q/(p+q+r)の下限は0.20、上限は0.90である。上記q/(p+q+r)がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が硬化性や保存安定性に優れるものとなる。上記q/(p+q+r)の好ましい下限は0.25、好ましい上限は0.85、より好ましい下限は0.30、より好ましい上限は0.80である。
上記式(1)中のp、q、及び、rにおいて、上記r/(p+q+r)の下限は0、上限は0.80である。上記r/(p+q+r)がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物の硬化物の硬度が上がり、傷及びゴミの付着を防止でき、更に、塗布性や接着性に優れるものとなる。なお、rが0であり、r/(p+q+r)が0である場合、上記式(1)中、(RSiO3/2)の構造単位は存在しない。
上記式(1)中、R〜Rは、少なくとも1個がケイ素原子に結合した水素原子を表す。なかでも、R〜Rのうち2個以上がケイ素原子に結合した水素原子であることが好ましい。
上記式(1)中、アリール基及びケイ素原子に結合した水素原子以外のR〜Rで示される炭素数1〜8の炭化水素基は、直鎖状であってもよいし、分岐鎖状であってもよい。具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、イソへキシル基、シクロヘキシル基、ビニル基、アリル基等が挙げられる。
上記式(1)中、(RSiO2/2)で表される構造単位及び(RSiO3/2)で表される構造単位は、それぞれアルコキシ基を有していてもよく、ヒドロキシ基を有していてもよい。
即ち、上記式(1)中、(RSiO2/2)で表される構造単位における酸素原子部分、(RSiO3/2)で表される構造単位における酸素原子部分は、それぞれシロキサン結合を形成している酸素原子部分、アルコキシ基の酸素原子部分、又は、ヒドロキシ基の酸素原子部分を示す。
得られる硬化性樹脂組成物の硬化性を向上させる等の観点から、上記式(1)中の(RSiO1/2)で表される構造単位は、Rがケイ素原子に結合した水素原子を表し、かつ、R及びRがケイ素原子に結合した水素原子、アリール基、又は、炭素数1〜8の炭化水素基を表す構造単位を含むことが好ましく、Rがケイ素原子に結合した水素原子を表し、かつ、R及びRがアリール基又は炭素数1〜8の炭化水素基を表す構造単位を含むことがより好ましい。
即ち、上記式(1)中、(RSiO1/2)で表される構造単位は、下記式(2)で表される構造単位を含むことが好ましい。(RSiO1/2)で表される構造単位は、下記式(2)で表される構造単位のみを有していてもよいし、下記式(2)で表される構造単位と下記式(2)で表される構造単位以外の構造単位とを有していてもよい。
Figure 2015193820
式(2)中、R及びRは、それぞれケイ素原子に結合した水素原子、アリール基、又は、炭素数1〜8の炭化水素基を表す。R及びRは、それぞれアリール基又は炭素数1〜8の炭化水素基であることが好ましい。
得られる硬化性樹脂組成物の硬化性や硬化物の耐熱性を向上させる観点から、上記式(1)中の全構造単位100モル%中、(RSiO1/2)で表される構造単位であって、上記式(2)で表される構造単位の割合の、好ましい上限は50モル%、より好ましい上限は45モル%である。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンにおいて、(RSiO2/2)で表される構造単位(以下、「二官能構造単位」ともいう)は、下記式(3)で表される構造、即ち、二官能構造単位中のケイ素原子に結合した酸素原子の1つがヒドロキシ基又はアルコキシ基を構成する構造を含んでいてもよい。
Figure 2015193820
式(3)中、R及びRは、それぞれ式(1)中のR及びRと同じ基である。上記式(3)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
上記式(3)において、XがORである場合のORで表される直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、及び、t−ブトキシ基が挙げられる。
上記二官能構造単位は、下記式(4)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含み、更に、下記式(5)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含んでいてもよい。即ち、R及びRで表される基を有し、かつ、アルコキシ基又はヒドロキシ基が末端に残存している構造単位も、上記二官能構造単位に含まれる。
Figure 2015193820
Figure 2015193820
式(4)及び(5)中、R及びRは、それぞれ式(1)中のR及びRと同じ基である。上記式(5)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
上記式(5)において、XがORである場合のORで表される直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、及び、t−ブトキシ基が挙げられる。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンにおいて、(RSiO3/2)で表される構造単位(以下、「三官能構造単位」ともいう)は、下記式(6)又は下記式(7)で表される構造、即ち、三官能構造単位中のケイ素原子に結合した酸素原子の2つがそれぞれヒドロキシ基若しくはアルコキシ基を構成する構造、又は、三官能構造単位中のケイ素原子に結合した酸素原子の1つがヒドロキシ基若しくはアルコキシ基を構成する構造を含んでいてもよい。
Figure 2015193820
Figure 2015193820
式(6)及び(7)中、Rは、式(1)中のRと同じ基である。上記式(6)及び(7)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
上記式(6)及び(7)において、XがORである場合のORで表される直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、及び、t−ブトキシ基が挙げられる。
上記三官能構造単位は、下記式(8)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含み、更に下記式(9)又は(10)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含んでいてもよい。即ち、Rで表される基を有し、かつ、アルコキシ基又はヒドロキシ基が末端に残存している構造単位も、上記三官能構造単位に含まれる。
Figure 2015193820
Figure 2015193820
Figure 2015193820
式(8)〜(10)中、Rは、式(1)中のRと同じ基である。上記式(9)及び(10)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。
上記式(9)及び(10)において、XがORである場合のORで表される直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、及び、t−ブトキシ基が挙げられる。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンのアルコキシ基の含有割合の好ましい下限は0.5モル%、好ましい上限は10モル%である。上記アルコキシ基の含有割合がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が接着性や保存安定性や硬化物の耐熱性に優れるものとなる。上記アルコキシ基の含有割合のより好ましい下限は1モル%、より好ましい上限は5モル%である。
なお、上記アルコキシ基の含有割合は、上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンの平均組成式中に含まれるアルコキシ基の割合を意味する。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンは、シラノール基を含有しないことが好ましい。上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンがシラノール基を含有しないことにより、得られる硬化性樹脂組成物が保存安定性に優れるものとなる。上記シラノール基の含有量は、赤外分光法を用いて測定でき、上記シラノール基は、真空下での加熱により減少させることができる。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンの数平均分子量の好ましい下限は500、好ましい上限は5万である。上記数平均分子量がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が塗布性に優れるものとなる。上記数平均分子量のより好ましい下限は800、より好ましい上限は15000、更に好ましい下限は1000である。
なお、本明細書において、上記数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレンを標準物質して求めた値であり、具体的には、Waters社製の測定装置(カラム:昭和電工社製 Shodex GPC LF−804(長さ300mm)を2本、測定温度:40℃、流速:1mL/分、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)を用いて測定された値を意味する。
得られる硬化性樹脂組成物の保存安定性や硬化性を向上させる等の観点から、上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンは、下記式(11)で表されるオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
Figure 2015193820
式(11)中、p及びqは、p/(p+q)=0.05〜0.50及びq/(p+q)=0.50〜0.95を満たし、R〜R、R、Rは、少なくとも1個がアリール基を表し、少なくとも1個がケイ素原子に結合した水素原子を表し、アリール基及びケイ素原子に結合した水素原子以外のR〜R、Rは、炭素数1〜8の炭化水素基を表す。
上記式(11)は、平均組成式を示す。
上記式(11)中のp及びqにおいて、p/(p+q)の下限は0.05、上限は0.50である。上記p/(p+q)がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が流動性や硬化物の耐衝撃性に優れるものとなる。
上記式(11)中のp及びqにおいて、q/(p+q)の下限は0.50、上限は0.95である。上記q/(p+q)がこの範囲であることにより、得られる硬化性樹脂組成物が流動性や硬化物の耐衝撃性に優れるものとなる。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンは、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンを合成する方法としては、例えば、有機ケイ素化合物を加水分解し縮合反応させる方法、クロロシラン化合物を加水分解し縮合させる方法等が挙げられる。なかでも、反応の制御の観点から有機ケイ素化合物を加水分解し縮合反応させる方法が好ましい。
上記有機ケイ素化合物を加水分解し縮合反応させる方法としては、例えば、有機ケイ素化合物を、水と酸性触媒又は塩基性触媒との存在下で反応させる方法等が挙げられる。また、ジシロキサン化合物を加水分解して用いてもよい。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンにアリール基を導入するための有機ケイ素化合物としては、例えば、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチル(フェニル)ジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンにケイ素原子に結合した水素原子を導入するための有機ケイ素化合物としては、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等が挙げられる。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンを得るために用いることができる他の有機ケイ素化合物としては、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、イソプロピル(メチル)ジメトキシシラン、シクロヘキシル(メチル)ジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記酸性触媒としては、例えば、無機酸、有機酸、無機酸の酸無水物、該無機酸の酸無水物の誘導体、有機酸の酸無水物、該有機酸の酸無水物の誘導体等が挙げられる。
上記無機酸としては、例えば、塩酸、リン酸、ホウ酸、炭酸等が挙げられる。
上記有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、オレイン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。
上記塩基性触媒としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシド、アルカリ金属のシラノール化合物等が挙げられる。
上記アルカリ金属の水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化セシウム等が挙げられる。
上記アルカリ金属のアルコキシドとしては、例えば、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシド、セシウム−t−ブトキシド等が挙げられる。
上記アルカリ金属のシラノール化合物としては、例えば、ナトリウムシラノレート化合物、カリウムシラノレート化合物、セシウムシラノレート化合物等が挙げられる。
なかでも、カリウム系触媒又はセシウム系触媒が好適である。
上記ポリエン化合物としては、例えば、アリルアルコール誘導体、(メタ)アクリル化合物、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらのポリエン化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
上記アリルアルコール誘導体としては、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルマレエート、ジアリルアジペート、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、テトラアリルピロメリテート、グリセリン1,3−ジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、トリメタリルイソシアヌレート、1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリル等が挙げられる。なかでも、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートがより好ましい。
上記(メタ)アクリル化合物としては、メタクリロイル基若しくはアクリロイル基を1分子中に2個以上有する樹脂、又は、メタクリロイル基若しくはアクリロイル基を1分子中に1個有し、かつ、他のアルケニル基を1分子中に1個以上有するであれば特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸とエポキシ樹脂との反応により得られるエポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物、イソシアネートに水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、上記「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、上記「エポキシ(メタ)アクリレート」とは、エポキシ樹脂中の全てのエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させた化合物のことを表す。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、(メタ)アクリル酸とエポキシ樹脂とを、常法に従って塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られるものが挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの原料となるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2’−ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物、ビスフェノールA型エピスルフィド樹脂等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸に水酸基を有する化合物を反応させることにより得られるエステル化合物のうち、2官能のものとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエンルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエーテルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、上記エステル化合物のうち、3官能以上のものとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、水添MDI、ポリメリックMDI、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添XDI、リジンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート等が挙げられる。
また、上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となるイソシアネートとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、トリメチロールプロパン、カーボネートジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカプロラクトンジオール等のポリオールと過剰のイソシアネートとの反応により得られる鎖延長されたイソシアネート化合物も使用することができる。
上記ウレタン(メタ)アクリレートの原料となる、水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートや、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノ(メタ)アクリレートや、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノ(メタ)アクリレート又はジ(メタ)アクリレートや、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンと上記ポリエン化合物とのヒドロシリル化反応において、上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンと上記ポリエン化合物との使用割合は、モル比で、式(1)で表されるオルガノポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子:ポリエン化合物=1:5〜1:20であることが好ましい。上記式(1)で表されるオルガノポリシロキサンと上記ポリエン化合物との使用割合がこの範囲であることにより、ゲル状異物の発生を抑え、塗布の均一性に優れた組成物を得ることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物(以下、単に「ポリチオール化合物」ともいう)を含有する。
上記ポリチオール化合物としては、例えば、エタンジチオール、プロパンジチオール、ヘキサメチレンジチオール、デカメチレンジチオール等の脂肪族ポリチオールや、トリレン−2,4−ジチオール、キシレンジチオール等の芳香族ポリチオールや、下記式(12)で表される1,4−ジチアン環含有ポリチオール化合物等の環状スルフィド化合物や、エステル結合含有ポリチオール化合物や、ジグリコールジメルカプタン、トリグリコールジメルカプタン、テトラグリコールジメルカプタン、チオジグリコールジメルカプタン、チオトリグリコールジメルカプタン、チオテトラグリコールジメルカプタン、トリス(3−メルカプトプロピオニルオキシ)エチルイソシアヌレート、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、4−(メルカプトメチル)−3,6−ジチアオクタン−1,8−ジチオール、4,8−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等のその他のポリチオール化合物等が挙げられる。これらのポリチオール化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 2015193820
式(12)中、lは、1〜5の整数を表す。
上記式(12)で表される1,4−ジチアン環含有ポリチオール化合物としては、具体的には例えば、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトエチル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトプロピル−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトブチル−1,4−ジチアン等が挙げられる。
上記ポリチオール化合物のなかでも、エステル結合含有ポリチオール化合物が好ましい。上記エステル結合含有ポリチオール化合物としては、具体的には例えば、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリス((3−メルカプトプロピオニルオキシ)エチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)等が挙げられる。
上記ポリチオール化合物は、硬化性の観点で1分子中のチオール基の数が3個以上であることが好ましい。上記チオール基の数が1分子中に3個以上であることにより、光照射後の硬化性樹脂組成物の表面のべたつきを抑制しつつ、充分に硬化させることができる。
また、上記ポリチオール化合物は、被着体への接着性の観点で1分子中のチオール基の数が6個以下であることが好ましい。上記チオール基の数が1分子中に6個以下であることにより、被着体への接着力を高めることができる。上記チオール基の数は、1分子中に5個以下であることがより好ましい。
上記ポリチオール化合物と上記変性シリコーン化合物との配合割合としては、チオール基とアルケニル基とのモル比がチオール基:アルケニル基=1:0.9〜1:5となる範囲で配合することが好ましく、チオール基:アルケニル基=1:1〜1:4となる範囲で配合することがより好ましい。
なお、本発明の硬化性樹脂組成物が上記変性シリコーン化合物以外のその他のポリエン化合物やモノエン化合物を含有する場合、上記「チオール基とアルケニル基とのモル比」におけるアルケニル基は、該その他のポリエン化合物やモノエン化合物の有するアルケニル基を含むものとする。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記ポリチオール化合物と上記変性シリコーン化合物とを反応させることにより形成されるチオエーテルオリゴマーを含有することが好ましい。上記チオエーテルオリゴマーを含有することにより、得られる硬化性樹脂組成物の粘度が適度に高くなり、塗布時にムラが生じにくくなる。
なお、上記チオエーテルオリゴマーを含有する場合、上記変性シリコーン化合物の含有量、上記ポリチオール化合物と上記変性シリコーン化合物との合計、及び、上記ポリチオール化合物と上記変性シリコーン化合物との配合割合は、それぞれ上記チオエーテルオリゴマーの原料となったものを含めたものを意味する。
上記チオエーテルオリゴマーは、上記ポリチオール化合物と、上記ポリチオール化合物に対して当モル量又は過剰量の上記変性シリコーン化合物とを、熱重合開始剤の存在下で加熱して付加重合反応させることにより、両末端に変性シリコーン化合物の炭素−炭素二重結合を有する重合体として反応混合物中に得られる。
なお、上記チオエーテルオリゴマーは、未反応チオール基を含んでいてもよいし、未反応チオール基を含んでいなくてもよい。即ち、上記ポリチオール化合物と上記変性シリコーン化合物との付加重合反応を充分に進めて得られるチオール基を含まないチオエーテルオリゴマーであってもよいし、該付加重合反応の途中で反応を停止させることにより得られる未反応チオール基を含むチオエーテルオリゴマーであってもよい。
上記熱重合開始剤としては特に限定されないが、熱ラジカル重合開始剤が好適に用いられる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物等からなるものが挙げられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
上述したポリチオール化合物と変性シリコーン化合物との付加重合反応において、変性シリコーン化合物の炭素−炭素二重結合のモル数に対するポリチオール化合物のチオール基のモル数(チオール基のモル数/炭素−炭素二重結合のモル数)が0.15以下である場合は、通常、得られる反応混合物中に変性シリコーン化合物が未反応成分として残る。
上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量の好ましい下限は500、好ましい上限は4万である。上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量が500未満であると、得られる硬化性樹脂組成物の塗布時のムラを防止する効果が充分に発揮されないことがある。上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量が4万を超えると、得られる硬化性樹脂組成物が、粘度が高くなりすぎて塗布性に劣るものとなる。上記チオエーテルオリゴマーの重量平均分子量のより好ましい下限は1000、より好ましい上限は1万である。
なお、本明細書において、上記「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際に用いるカラムとしては、例えば、Shodex LF−804(昭和電工社製)等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記ポリチオール化合物及び上記変性シリコーン化合物以外のその他の硬化性化合物を含有してもよい。
上記その他の硬化性化合物としては、光又は熱で硬化反応するものであれば特に限定されず、例えば、上述した(メタ)アクリル化合物等のその他のポリエン化合物や、上述したエポキシ(メタ)アクリレートの原料となるエポキシ樹脂や、部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂等のモノエン化合物等が挙げられる。
なお、本明細書において上記「部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂」とは、1分子中に1個以上のエポキシ基と1個の(メタ)アクリロイル基とを有する樹脂を意味する。また、本明細書において上記「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。
上記部分(メタ)アクリル変性エポキシ樹脂は、例えば、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂の1個のエポキシ基を(メタ)アクリル酸と反応させることによって得ることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、ラジカル重合開始剤を含有する。上記ラジカル重合開始剤としては、熱ラジカル重合開始剤や光ラジカル重合開始剤が挙げられる。
上記熱ラジカル重合開始剤としては、上述したチオエーテルオリゴマーを作製する際に用いる熱ラジカル重合開始剤と同様のものを用いることができる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、光硬化性の観点から、アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物、α−アミノアセトフェノン骨格を有する化合物、ベンジルケタール骨格を有する化合物、α−ヒドロキシアセトフェノン骨格を有する化合物、ベンゾイン骨格を有する化合物、オキシムエステル骨格を有する化合物、チタノセン骨格を有する化合物、及び、オリゴマー化合物からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましく、アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物及び/又はオリゴマー化合物であることがより好ましい。
ここで、上記アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物とは、アシルホスフィンオキサイドの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記α−アミノアセトフェノン骨格を有する化合物とは、α−アミノアセトフェノンの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記ベンジルケタール骨格を有する化合物とは、α−ジヒドロキシアセトフェノンの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記α−ヒドロキシアセトフェノン骨格を有する化合物とは、α−モノヒドロキシアセトフェノンの水酸基以外の一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記ベンゾイン骨格を有する化合物とは、ベンゾインの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記オキシムエステル骨格を有する化合物とは、N−アセチルジメチルオキシムの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記チタノセン骨格を有する化合物とは、チタノセンの一部が別の基に置換した化合物を意味する。上記有機過酸化物とは、ペルオキシ基を有する化合物を意味する。上記アゾ化合物とは、アゾ基を有する化合物を意味する。
上記アシルホスフィンオキサイド骨格を有する化合物としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、「LUCILIN TPO」)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、「IRGACURE 819」)等が挙げられる。
上記α−アミノアセトフェノン骨格を有する化合物としては、例えば、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASF社製、「IRGACURE 907」)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン(BASF社製、「IRGACURE 369」)、1,2−(ジメチルアミノ)−2−((4−メチルフェニル)メチル)−1−(4−(4−モルホリニル)フェニル)−1−ブタノン(BASF社製、「IRGACURE 379」)等が挙げられる。
上記ベンジルケタール骨格を有する化合物としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(BASF社製、「IRGACURE 651」)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(BASF社製、「DAROCUR 1173」)等が挙げられる。
上記α−ヒドロキシアセトフェノン骨格を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−1−(4−(4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル)フェニル)−2−メチル−プロパン−1−オン(BASF社製、「IRGACURE 127」)等が挙げられる。
上記オキシムエステル骨格を有する化合物としては、例えば、1,2−オクタンジオン−1−(4−フェニルチオ−2−(O−ベンゾイルオキシム))(BASF社製、「IRGACURE OXE01」)、エタノン−1−(9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル)−1−(O−アセチルオキシム)(BASF社製、「IRGACURE OXE02」)等が挙げられる。
上記チタノセン骨格を有する化合物としては、例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム(BASF社製、「IRGACURE 784」)等が挙げられる。
上記オリゴマー化合物は、アウトガスの発生を低減する観点から、重合度が2〜10のものが好ましく、更に、アウトガスが発生しにくいことから、水酸基やアミノ基等の水酸結合性官能基を有することが好ましい。
具体的には例えば、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパン)(Lamberti社製、「ESACURE KIP 150」)、ポリエチレングリコール200−ジ(β−4(4−(2−ジメチルアミノ−2−ベンジル)ブタノニルフェニル)ピペラジン)(IGM社製、「Omnipol 910」)、(2−カルボキシメトキシチオキサントン)−(ポリテトラメチレングリコール250)ジエステル(IGM社製、「Omnipol TX」)、(カルボキシメトキシメトキシベンゾフェノン)−(ポリエチレングリコール250)ジエステル(IGM社製、「Omnipol BP」)等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の含有量は、上記ポリチオール化合物と上記変性シリコーン化合物との合計100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が5重量部である。上記ラジカル重合開始剤の含有量が0.1重量部未満であると、得られる硬化性樹脂組成物の硬化が充分に進行しないことがある。上記ラジカル重合開始剤の含有量が5重量部を超えると、硬化反応が速くなりすぎて、作業性が低下したり、得られる硬化性樹脂組成物の硬化物が不均一となったりすることがある。上記ラジカル重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は3重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、熱硬化剤を含有してもよい。
上記熱硬化剤は、硬化後の硬化物が透明となるものが好ましく、例えば、イミダゾール誘導体、アミン化合物、多価フェノール系化合物、酸無水物等が挙げられる。
上記熱硬化剤のうち市販されているものとしては、例えば、HN−2200、HN−2000、HN−5500、MHAC−P(以上、日立化成社製)、フジキュアー7000、フジキュアー7001、フジキュアー7002、トーマイド410−N、トーマイド215−70X、トーマイド423、トーマイド437、トーマイドTXC−636−A(以上、T&K TOKA社製)、MEH−8000H、MEH−8005(以上、明和化成社製)等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、接着性付与剤を含有してもよい。
上記接着性付与剤としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤や、チタンカップリング剤や、アルミニウムカップリング剤等が挙げられる。これらの接着性付与剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、酸化防止等を目的として安定剤を含有してもよい。
上記安定剤としては、例えば、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。これらの安定剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、更に、本発明の目的を阻害しない範囲において、充填剤、硬化促進剤、可塑剤、界面活性剤、難燃剤、帯電防止剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収材、有機溶剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、ポリチオール化合物と変性シリコーン化合物と、ラジカル重合開始剤と、必要に応じて添加される接着性付与剤等とを、撹拌機を用いて均一に混合する方法等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、コーンローター式粘度計を用いて、25℃、10rpmの条件で測定した粘度の好ましい下限が300mPa・s、好ましい上限が1万mPa・sである。上記粘度がこの範囲外であると、得られる硬化性樹脂組成物に組成ムラが発生したり、塗布が困難になったりすることがある。上記粘度のより好ましい下限は1000mPa・s、より好ましい上限は5000mPa・sである。
本発明の硬化性樹脂組成物は、基板端部に塗布し、硬化させることにより、基板端部の耐衝撃性を向上させることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物を用いてなる基板端部保護剤もまた、本発明の1つである。
上記基板としては、例えば、ガラス基板、セラミック基板、樹脂基板等が挙げられ、ガラス基板に好適に用いられる。
本発明の基板端部保護剤は、基板端部全体に塗布することが好ましい。
本発明の基板端部保護剤を基板端部に塗布する方法としては、例えば、(ジェット)ディスペンサー塗布、スプレー塗布、ローラー塗布等が挙げられる。
本発明の基板端部保護剤は、光照射や加熱により硬化させることができる。
本発明の基板端部保護剤を光硬化させる方法としては、例えば、300〜400nmの波長及び300〜3000mJ/cmの積算光量の光を照射する方法等が挙げられる。
本発明の基板端部保護剤に光を照射するための光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、LEDランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
本発明の基板端部保護剤への光の照射手段としては、例えば、各種光源の同時照射、時間差をおいての逐次照射、同時照射と逐次照射との組み合わせ照射等が挙げられ、いずれの照射手段を用いてもよい。
本発明の基板端部保護剤は、上記加熱を行うことで、加熱を行わない場合に比べて、基板に対する接着性をより高めることができる。
本発明の基板端部保護剤を加熱により硬化させる際の温度(加熱温度)の好ましい下限は60℃、好ましい上限は200℃である。上記加熱温度がこの範囲であることにより、悪影響を及ぼすことなく基板端部保護剤を充分に硬化させることができる。上記加熱温度のより好ましい下限は80℃、より好ましい上限は150℃である。
本発明によれば、基板端部の耐衝撃性を向上させる効果に優れる基板端部保護剤を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該硬化性樹脂組成物を用いてなる基板端部保護剤を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(オルガノポリシロキサンAの合成)
温度計、滴下装置、及び、撹拌機を備えた1000mL容のセパラブルフラスコに、トリメチルメトキシシラン31g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン40g、ジフェニルジメトキシシラン77g、フェニルトリメトキシシラン328g、及び、ビニルトリメトキシシラン45gを入れ、50℃で撹拌した。その中に、塩酸1.4gと水116gの溶液をゆっくりと滴下し、滴下後に50℃で6時間撹拌し、反応させて、反応液を得た。次に、減圧して揮発成分を除去してポリマーを得た。得られたポリマーにヘキサン150gと酢酸エチル150gとを添加し、イオン交換水300gで10回洗浄を行い、減圧して揮発成分を除去してオルガノポリシロキサンAを得た。
得られたオルガノポリシロキサンAの数平均分子量は、1000であった。29Si−NMRにより化学構造を同定した結果、オルガノポリシロキサンAは、下記の平均組成式を有していた。なお、下記式中、Meはメチル基、Phはフェニル基、Viはビニル基を示す。
(MeSiO1/20.10(HMeSiO1/20.19(PhSiO2/20.08(PhSiO3/20.53(ViSiO3/20.10
(変性シリコーン化合物Aの合成)
得られたオルガノポリシロキサンA113g(ケイ素原子に結合した水素原子の物質量0.19モル)と、ポリエン化合物としてトリアリルイソシアヌレート158g(1.9モル)と、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(混合物全体に対して白金金属が重量単位で10ppmとなる量)とを混合し、減圧して白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体溶液中の揮発成分を除去し、80℃で3時間加熱撹拌した後、100℃で1時間加熱撹拌を行い、1分子中に2個以上のアリル基を有する変性シリコーン化合物AのCrude(変性シリコーン化合物とポリエン化合物との混合物)を得た。得られた変性シリコーン化合物AのCrudeを減圧蒸留操作により精製し、変性シリコーン化合物Aを得た。
(オルガノポリシロキサンBの合成)
温度計、滴下装置、及び、撹拌機を備えた1000mL容のセパラブルフラスコに、トリメチルメトキシシラン31g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン40g、フェニルトリメトキシシラン399g、及び、ビニルトリメトキシシラン45gを入れ、50℃で撹拌した。その中に、塩酸1.4gと水116gの溶液をゆっくりと滴下し、滴下後に50℃で6時間撹拌し、反応させて、反応液を得た。次に、減圧して揮発成分を除去してポリマーを得た。得られたポリマーにヘキサン150gと酢酸エチル150gとを添加し、イオン交換水300gで10回洗浄を行い、減圧して揮発成分を除去してオルガノポリシロキサンBを得た。
得られたオルガノポリシロキサンBの数平均分子量は、1000であった。29Si−NMRにより化学構造を同定した結果、オルガノポリシロキサンBは、下記の平均組成式を有していた。なお、下記式中、Meはメチル基、Phはフェニル基、Viはビニル基を示す。
(MeSiO1/20.10(HMeSiO1/20.20(PhSiO3/20.60(ViSiO3/20.10
(変性シリコーン化合物Bの合成)
得られたオルガノポリシロキサンB149g(ケイ素原子に結合した水素原子の物質量0.2モル)と、ポリエン化合物としてトリアリルイソシアヌレート100g(0.4モル)と、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(混合物全体に対して白金金属が重量単位で10ppmとなる量)とを混合し、減圧して白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体溶液中の揮発成分を除去し、80℃で3時間加熱撹拌した後、100℃で1時間加熱撹拌を行い、1分子中に2個以上のアリル基を有する変性シリコーン化合物BのCrude(変性シリコーン化合物とポリエン化合物との混合物)を得た。得られた変性シリコーン化合物BのCrudeを減圧蒸留操作により精製し、変性シリコーン化合物Bを得た。
(変性シリコーン化合物Cの合成)
得られたオルガノポリシロキサンB149g(ケイ素原子に結合した水素原子の物質量0.2モル)とポリエン化合物として1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリル151g(0.5モル)と、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(混合物全体に対して白金金属が重量単位で10ppmとなる量)とを混合し、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体溶液中の揮発成分を除去し、80℃で3時間加熱撹拌した後、100℃で1時間加熱撹拌を行い、1分子中に2個以上のアリル基を有する変性シリコーン化合物CのCrude(変性シリコーン化合物とポリエン化合物との混合物)を得た。得られた変性シリコーン化合物CのCrudeを減圧蒸留操作により精製し、変性シリコーン化合物Cを得た。
(実施例1〜8、比較例2)
表1に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌し、脱泡を行うことにより、実施例1〜8、比較例2の各硬化性樹脂組成物を調製した。
得られた硬化性樹脂組成物を基板端部保護剤として、AeroJet(武蔵エンジニアリング社製)によりガラス基板(長さ100mm、幅67mm、厚さ0.7mm)の端部全体に塗布し、高圧水銀ランプによって1500mJ/cm光照射することにより、基板端部保護剤を硬化させ、端部を保護したガラス基板を得た。
(実施例9)
表1に記載された配合比に従い、各材料を、遊星式撹拌装置(シンキー社製、「あわとり練太郎」)にて撹拌し、脱泡を行うことにより、実施例9の硬化性樹脂組成物を調製した。
得られた硬化性樹脂組成物を基板端部保護剤として、AeroJet(武蔵エンジニアリング社製)によりガラス基板(長さ100mm、幅67mm、厚さ0.7mm)の端部全体に塗布し、150℃オーブンにて30分加熱することにより、基板端部保護剤を硬化させ、端部を保護したガラス基板を得た。
(比較例1)
端部を保護していないガラス基板(長さ100mm、幅67mm、厚さ0.7mm)を用意した。
<評価>
実施例1〜9及び比較例2で得られた各硬化性樹脂組成物、並びに、実施例1〜9及び比較例1、2で得られた各基板について、以下の方法により評価を行った。結果を表1に示した。
(1)粘度
実施例1〜9及び比較例2で得られた各硬化性樹脂組成物について、コーンローター式粘度計(東機産業社製、「TV−22型」)を用いて、25℃、10rpmの条件で粘度を測定した。
(2)耐衝撃性
実施例及び比較例で得られた各基板をそれぞれ5枚ずつ用意し、100gの削り出しボール(舟辺精工社製、フック付き)を、端部を保護したガラス基板の端部へ5cmの高さから筒を通じて落下させ、ガラスの状態を目視で観察した。また、100gの削り出しボールを落とした位置に、もう一度100gの削り出しボールを5cmの高さから筒を通じて落下させ、ガラスの状態を目視で観察した。2度の削り出しボールの落下においても全ての基板にひびや割れが生じなかった場合を「◎」、1度目の削り出しボールの落下においては全ての基板にひびや割れが生じなかったが、2度目の削り出しボールの落下により5枚中、1枚の基板にひびや割れが生じていた場合を「○」、1度目の削り出しボールの落下においては全ての基板にひびや割れが生じなかったが、2度目の削り出しボールの落下により5枚中、2枚以上の基板にひびや割れが生じていた場合を「△」、1度目の削り出しボールの落下においていずれかの基板にひびや割れが生じた場合を「×」として耐衝撃性を評価した。
Figure 2015193820
本発明によれば、基板端部の耐衝撃性を向上させる効果に優れる基板端部保護剤を得ることができる硬化性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、該硬化性樹脂組成物を用いてなる基板端部保護剤を提供することができる。

Claims (3)

  1. 1分子中に2個以上のアルケニル基を有する変性シリコーン化合物と、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物と、ラジカル重合開始剤とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 1分子中に2個以上のアルケニル基を有する変性シリコーン化合物は、オルガノポリシロキサンと、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物とのヒドロシリル化反応により得られる化合物であることを特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物を用いてなることを特徴とする基板端部保護剤。
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