JPWO2015025989A1 - 作業車両 - Google Patents

作業車両 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2015025989A1
JPWO2015025989A1 JP2014547592A JP2014547592A JPWO2015025989A1 JP WO2015025989 A1 JPWO2015025989 A1 JP WO2015025989A1 JP 2014547592 A JP2014547592 A JP 2014547592A JP 2014547592 A JP2014547592 A JP 2014547592A JP WO2015025989 A1 JPWO2015025989 A1 JP WO2015025989A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bucket
weight
speed
boom
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014547592A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5791827B2 (ja
Inventor
佑基 島野
佑基 島野
悠人 藤井
悠人 藤井
健 ▲高▼浦
健 ▲高▼浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP5791827B2 publication Critical patent/JP5791827B2/ja
Publication of JPWO2015025989A1 publication Critical patent/JPWO2015025989A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/26Indicating devices
    • E02F9/264Sensors and their calibration for indicating the position of the work tool
    • E02F9/265Sensors and their calibration for indicating the position of the work tool with follow-up actions (e.g. control signals sent to actuate the work tool)
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F3/00Dredgers; Soil-shifting machines
    • E02F3/04Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven
    • E02F3/28Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven with digging tools mounted on a dipper- or bucket-arm, i.e. there is either one arm or a pair of arms, e.g. dippers, buckets
    • E02F3/36Component parts
    • E02F3/42Drives for dippers, buckets, dipper-arms or bucket-arms
    • E02F3/43Control of dipper or bucket position; Control of sequence of drive operations
    • E02F3/435Control of dipper or bucket position; Control of sequence of drive operations for dipper-arms, backhoes or the like
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/20Drives; Control devices
    • E02F9/2025Particular purposes of control systems not otherwise provided for
    • E02F9/2029Controlling the position of implements in function of its load, e.g. modifying the attitude of implements in accordance to vehicle speed
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/26Indicating devices
    • E02F9/261Surveying the work-site to be treated
    • E02F9/262Surveying the work-site to be treated with follow-up actions to control the work tool, e.g. controller
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F3/00Dredgers; Soil-shifting machines
    • E02F3/04Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven
    • E02F3/28Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven with digging tools mounted on a dipper- or bucket-arm, i.e. there is either one arm or a pair of arms, e.g. dippers, buckets
    • E02F3/30Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven with digging tools mounted on a dipper- or bucket-arm, i.e. there is either one arm or a pair of arms, e.g. dippers, buckets with a dipper-arm pivoted on a cantilever beam, i.e. boom
    • E02F3/32Dredgers; Soil-shifting machines mechanically-driven with digging tools mounted on a dipper- or bucket-arm, i.e. there is either one arm or a pair of arms, e.g. dippers, buckets with a dipper-arm pivoted on a cantilever beam, i.e. boom working downwardly and towards the machine, e.g. with backhoes
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/20Drives; Control devices
    • E02F9/22Hydraulic or pneumatic drives
    • E02F9/2221Control of flow rate; Load sensing arrangements

Abstract

停止制御部(54)は、バケット重量特定部(59)によりバケット(8)の重量が大きい重量であると特定された第1特定状態とバケット(8)の重量が小さい重量であると特定された第2特定状態との双方においてバケット(8)の目標設計地形へ向かう方向の移動速度が同じであるとき、上記第1特定状態においては上記第2特定状態よりも目標設計地形から離れた位置からバケット(8)の目標設計地形へ向かう方向の移動速度が減速されるよう制御する。

Description

本発明は、作業車両に関する。
油圧ショベルのような作業車両は、ブームとアームとバケットとを含む作業機を備える。作業車両の制御において、掘削対象の目標形状である目標設計地形(設計地形)に基づいてバケットを移動させる自動制御が知られている。
特許文献1には、バケットの刃先が基準面に沿って移動することによりバケットに当接する土砂を掻き均し、平らな基準面に対応した平行な面を作るならい作業を自動制御する方式が提案されている。
また上記自動制御には、上記ならい制御以外に、作業機の動作を自動停止させる制御(停止制御)も存在する。この停止制御は、バケットの刃先が目標設計地形に食い込まないように目標設計地形手前で作業機の動作を自動停止させるものである。このような停止制御は例えば特許文献2に開示されている。
特開平9−328774号公報 特許第5548306号
バケットが交換される場合、重量が異なるバケットがアームに接続されると、作業機を駆動する油圧シリンダに作用する負荷が変わる可能性がある。油圧シリンダに作用する負荷が変わると、上記停止制御時において油圧シリンダが想定された動作を実行できない可能性がある。その結果、掘削精度が低下する可能性がある。
例えば重量の大きいバケットに交換された場合には、バケットの慣性が大きくなるため、作業機の動作が停止しにくくなる。このため、停止制御による停止の精度が悪化する。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、掘削精度が高い作業車両を提供することを目的とする。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本発明の作業車両は、作業機と、重量特定部と、距離取得部と、停止制御部とを備えている。作業機は、ブームと、アームと、バケットとを含んでいる。重量特定部は、アームに装着されたバケットの重量を特定するためのものである。距離取得部は、バケットの刃先と目標設計地形との距離を取得するものである。停止制御部は、バケットの刃先が目標設計地形に接近するときバケットの刃先が目標設計地形に到達する手前で作業機の動作を停止する停止制御を実行するものである。停止制御部は、重量特定部によりバケットの重量が第1の重量であると特定される第1特定状態とバケットの重量が第1の重量よりも小さい第2の重量であると特定される第2特定状態との双方においてバケットの目標設計地形へ向かう方向の移動速度が同じであるとき、第1特定状態においては第2特定状態よりも目標設計地形から離れた位置からバケットの目標設計地形へ向かう方向の移動速度が減速されるよう制御する。
本発明の作業車両によれば、重量の小さいバケットから重量の大きいバケットに交換された場合でも、そのバケットの重量が大きいことが特定される。そしてバケットの重量が大きい第1特定状態においては、バケットの重量が小さい第2特定状態よりも目標設計地形から離れた位置からバケットの移動速度を減速することができる。このため、重量の大きいバケットに交換した場合でもバケットの刃先が目標設計地形を侵食することが抑制される。これにより停止制御において想定された動作が実行でき、掘削精度を高めることが可能となる。
上記の作業車両において、前記停止制御部は、記憶部と、選択部と、制限速度取得部とを有している。記憶部は、バケットの刃先と目標設計地形との距離と、バケットの刃先の制限速度との関係を規定する関係データを、バケットの重量に応じて複数記憶している。選択部は、重量特定部で特定されたバケットの重量に基づき、記憶部に記憶された複数の関係データの中から、1つの関係データを選択する。制限速度取得部は、選択部により選択された1つの関係データを用いて、距離取得部で得られた距離に基づいてバケットの刃先の制限速度を取得する。停止制御部は、バケットの刃先の制限速度に基づいて停止制御を実行する。
このように複数の関係データを記憶部に記憶させることにより、重量の大きいバケットを用いた場合と、重量の小さいバケットを用いた場合とでバケットの制御を変更することが容易となる。
上記の作業車両において、複数の関係データは、第1関係データと、第2関係データとを含んでいる。第1関係データが選択されるときのバケットの重量は、第2関係データが選択されるときのバケットの重量よりも大きい。第1関係データにおいてバケットの刃先の制限速度の減速が開始される上記距離は、第2関係データにおいてバケットの刃先の制限速度の減速が開始される上記距離よりも大きい。
このように第1の関係データと第2の関係データとを規定することにより、バケットの重量が大きい第1特定状態においては、バケットの重量が小さい第2特定状態よりも目標設計地形から離れた位置からバケットの移動速度を減速することが可能となる。
上記の作業車両において、第1関係データは、第1減速区間と、第2減速区間とを有している。第1減速区間は第2減速区間よりも目標設計地形に近い位置に設定され、かつ第2減速区間におけるバケットの刃先と目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いは、第1減速区間におけるバケットの刃先と目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いよりも大きい。
これにより重量の大きいバケットを目標設計地形に向けて移動させる際に、目標設計地形から離れた位置では、バケットの刃先と目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いを大きくしてバケットの速度を急激に小さくできる。また目標設計地形に近い位置では、バケットの刃先と目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いを小さくして、バケットの刃先を目標設計地形に正確に合わせることが可能となる。
上記の作業車両において、第2関係データは、第3減速区間と、第4減速区間とを有している。第3減速区間は第4減速区間よりも目標設計地形に近い位置に設定され、かつ第4減速区間におけるバケットの刃先と目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いは、第3減速区間におけるバケットの刃先と目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いよりも大きい。第4減速区間は第2減速区間よりも目標設計地形に近い位置に設定される。
これにより重量の小さいバケットを目標設計地形に向けて移動させる際に、目標設計地形から離れた位置では、バケットの刃先と目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いを大きくしてバケットの速度を急激に小さくできる。また目標設計地形に近い位置では、バケットの刃先と目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いを小さくして、バケットの刃先を目標設計地形に正確に合わせることが可能となる。
上記の作業車両において、作業機を駆動する油圧シリンダがさらに備えられている。重量特定部は、バケットが宙に浮いている状態での油圧シリンダの内部に発生する圧力に基づいて、アームに装着されたバケットの重量を特定する。
これにより油圧シリンダの内部に発生する圧力からバケットの重量を自動的に特定することができる。このため、オペレータが手動でバケットの重量を入力する必要がなくなり、労力を省略することができる。
上記の作業車両において、オペレータがバケットの重量を入力操作可能なモニタがさらに備えられている。重量特定部は、オペレータによってモニタに入力されたバケットの重量に基づいて、アームに装着されたバケットの重量を特定する。
これによりオペレータの手動の入力作業によりバケットの重量を特定することが可能となる。
上記の作業車両において、推定速度決定部と、方向制御弁とがさらに備えられている。推定速度決定部は、操作部材の操作量に基づいてブームの速度を推定するものである。方向制御弁は、移動可能なスプールを有し、スプールの移動により作業機を駆動する油圧シリンダに対する作動油の供給を制御するものである。記憶部は、バケットの重量に応じた、油圧シリンダのシリンダ速度と油圧シリンダを動作させる操作指令値との関係を示す複数の相関データを記憶している。推定速度決定部は、重量特定部で特定されたバケットの重量に基づき、記憶部に記憶された複数の相関データの中から1つの相関データを選択し、かつ選択された1つの相関データを用いてブームの推定速度を取得する。停止制御部は、ブームの推定速度とブームの制限速度とに基づいて停止制御を実行する。
これにより停止制御においてバケットの刃先を目標設計地形に合わせることがより容易となり、掘削精度をより向上させることができる。
以上説明したように本発明によれば、掘削精度が高い作業車両を実現することができる。
実施形態に基づく作業車両100の構成を示す斜視図である。 実施形態に基づく作業車両100の構成を模式的に示す側面図(A)および背面図(B)である。 実施形態に基づく制御システム200の構成を説明する機能ブロック図である。 実施形態に基づく油圧システムの構成を説明する図である。 実施形態に基づく停止制御が行われている際の作業機2の動作の一例を模式的に示す図である。 実施形態に基づく停止制御を実行する制御システム200の機能ブロック図である。 実施形態に基づくオペレータがバケット重量を入力する際の表示部322の表示画面を示す図(A)、(B)である。 図6に示す制御システム200の停止制御部54内の機能ブロック図である。 実施形態に基づく推定速度決定部52の演算処理を説明する機能ブロックを説明する図である。 実施形態に基づく垂直速度成分Vcy_bm、Vcy_bktの算出方式を説明する図(A)、(B)、(C)である。 実施形態に基づくバケット8の刃先8aと目標掘削地形Uの表面との間の最短となる距離dを説明する図である。 実施形態に基づく作業車両100の停止制御を説明するフロー図である。 実施形態に基づく停止制御における作業機2全体の刃先制限速度テーブルの一例を説明する図(A)と、図13(A)の領域Rを拡大して示す図(B)である。 実施形態に基づく刃先制限速度テーブルを用いた停止制御方法を説明するためのフローチャートである。 変形例に基づくスプールストロークとシリンダ速度との関係を示す第1相関データの一例を示す図である。 変形例に基づく第1〜第3相関データを用いた停止制御方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の要件は、適宜組み合わせることが可能である。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
<作業車両の全体構成>
図1は、実施形態に基づく作業車両100の外観図である。
図1に示されるように、作業車両100として、本例においては、おもに油圧ショベルを例に挙げて説明する。
作業車両100は、車両本体1と、油圧により作動する作業機2とを有している。なお、後述するように、作業車両100には掘削制御を実行する制御システム200(図3)が搭載されている。
車両本体1は、旋回体3と、走行装置5とを有している。走行装置5は、一対の履帯5Crを有している。履帯5Crの回転により、作業車両100が走行可能である。なお、走行装置5が車輪(タイヤ)を含んでもよい。
旋回体3は、走行装置5の上に配置され、かつ走行装置5により支持されている。旋回体3は、旋回軸AXを中心として走行装置5に対して旋回可能である。
旋回体3は運転室4を有している。この運転室4には、オペレータが着座する運転席4Sが設けられている。オペレータは、運転室4において作業車両100を操作可能である。
本例においては、運転席4Sに着座したオペレータを基準として各部の位置関係について説明する。前後方向とは、運転席4Sに着座したオペレータの前後方向をいう。左右方向とは、運転席4Sに着座したオペレータの左右方向をいう。運転席4Sに着座したオペレータに正対する方向を前方向とし、前方向に対向する方向を後方向とする。運転席4Sに着座したオペレータが正面に正対したときの右側、左側をそれぞれ右方向、左方向とする。
旋回体3は、エンジンが収容されるエンジンルーム9と、旋回体3の後部に設けられるカウンタウェイトとを有している。旋回体3において、エンジンルーム9の前方に手すり19が設けられている。エンジンルーム9には、図示しないエンジン及び油圧ポンプなどが配置されている。
作業機2は、旋回体3に支持されている。作業機2は、ブーム6と、アーム7と、バケット8と、ブームシリンダ10と、アームシリンダ11と、バケットシリンダ12とを有している。ブーム6は旋回体3に接続されている。アーム7はブーム6に接続されている。バケット8はアーム7に接続されている。
ブームシリンダ10はブーム6を駆動するためのものである。アームシリンダ11はアーム7を駆動するためのものである。バケットシリンダ12はバケット8を駆動するためのものである。ブームシリンダ10、アームシリンダ11、及びバケットシリンダ12のそれぞれは、作動油によって駆動される油圧シリンダである。
ブーム6の基端部は、ブームピン13を介して旋回体3に接続されている。アーム7の基端部は、アームピン14を介してブーム6の先端部に接続されている。バケット8は、バケットピン15を介してアーム7の先端部に接続されている。
ブーム6は、ブームピン13を中心に回転可能である。アーム7は、アームピン14を中心に回転可能である。バケット8は、バケットピン15を中心に回転可能である。
アーム7及びバケット8のそれぞれは、ブーム6の先端側で移動可能な可動部材である。バケット8は、アーム7に対して交換可能に設けられている。例えば、掘削作業内容に応じて、適切なバケット8の種別が選択され、その選択されたバケット8がアーム7に接続される。
図2(A)及び図2(B)は、実施形態に基づく作業車両100を模式的に説明する図である。図2(A)には、作業車両100の側面図が示されている。図2(B)には、作業車両100の背面図が示されている。
図2(A)及び図2(B)に示されるように、ブーム6の長さL1は、ブームピン13とアームピン14との距離である。アーム7の長さL2は、アームピン14とバケットピン15との距離である。バケット8の長さL3は、バケットピン15とバケット8の刃先8aとの距離である。バケット8は、複数の刃を有し、本例においては、バケット8の先端部は刃先8aと称される。
なお、バケット8は、刃を有していなくてもよい。バケット8の先端部は、ストレート形状の鋼板で形成されてもよい。
作業車両100は、ブームシリンダストロークセンサ16と、アームシリンダストロークセンサ17と、バケットシリンダストロークセンサ18とを有している。ブームシリンダストロークセンサ16はブームシリンダ10に配置されている。アームシリンダストロークセンサ17はアームシリンダ11に配置されている。バケットシリンダストロークセンサ18はバケットシリンダ12に配置されている。なお、ブームシリンダストロークセンサ16、アームシリンダストロークセンサ17及びバケットシリンダストロークセンサ18は総称してシリンダストロークセンサとも称される。
ブームシリンダストロークセンサ16の検出結果に基づいて、ブームシリンダ10のストローク長さが求められる。アームシリンダストロークセンサ17の検出結果に基づいて、アームシリンダ11のストローク長さが求められる。バケットシリンダストロークセンサ18の検出結果に基づいて、バケットシリンダ12のストローク長さが求められる。
なお、本例においては、ブームシリンダ10、アームシリンダ11及びバケットシリンダ12のストローク長さはそれぞれブームシリンダ長、アームシリンダ長及びバケットシリンダ長とも称される。また、本例においては、ブームシリンダ長、アームシリンダ長、及びバケットシリンダ長は総称してシリンダ長データLとも称される。なお、角度センサを用いてストローク長さを検出する方式を採用することも可能である。
作業車両100は、作業車両100の位置を検出可能な位置検出装置20を備えている。
位置検出装置20は、アンテナ21と、グローバル座標演算部23と、IMU(Inertial Measurement Unit)24とを有している。
アンテナ21は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite Systems:全地球航法衛星システム)用のアンテナである。アンテナ21は、例えばRTK−GNSS(Real Time Kinematic-Global Navigation Satellite Systems)用アンテナである。
アンテナ21は、旋回体3に設けられている。本例においては、アンテナ21は、旋回体3の手すり19に設けられている。なお、アンテナ21は、エンジンルーム9の後方向に設けられてもよい。例えば、旋回体3のカウンタウェイトにアンテナ21が設けられてもよい。アンテナ21は、受信した電波(GNSS電波)に応じた信号をグローバル座標演算部23に出力する。
グローバル座標演算部23は、グローバル座標系におけるアンテナ21の設置位置P1を検出する。グローバル座標系は、作業エリアに設置した基準位置Prを元にした3次元座標系(Xg、Yg、Zg)である。本例においては、基準位置Prは、作業エリアに設定された基準杭の先端の位置である。また、ローカル座標系とは、作業車両100を基準とした、(X、Y、Z)で示される3次元座標系である。ローカル座標系の基準位置は、旋回体3の旋回軸(旋回中心)AXに位置する基準位置P2を示すデータである。
本例においては、アンテナ21は、車幅方向に互いに離れるように旋回体3に設けられた第1アンテナ21A及び第2アンテナ21Bを含んでいる。
グローバル座標演算部23は、第1アンテナ21Aの設置位置P1a及び第2アンテナ21Bの設置位置P1bを検出する。グローバル座標演算部23は、グローバル座標で表される基準位置データPを取得する。本例においては、基準位置データPは、旋回体3の旋回軸(旋回中心)AXに位置する基準位置P2を示すデータである。なお、基準位置データPは、設置位置P1を示すデータでもよい。
本例においては、グローバル座標演算部23は、2つの設置位置P1a及び設置位置P1bに基づいて旋回体方位データQを生成する。旋回体方位データQは、設置位置P1aと設置位置P1bとで決定される直線がグローバル座標の基準方位(例えば北)に対してなす角に基づいて決定される。旋回体方位データQは、旋回体3(作業機2)が向いている方位を示す。グローバル座標演算部23は、後述する表示コントローラ28に基準位置データP及び旋回体方位データQを出力する。
IMU24は、旋回体3に設けられている。本例においては、IMU24は、運転室4の下部に配置されている。旋回体3において、運転室4の下部に高剛性のフレームが配置されている。IMU24は、そのフレーム上に配置されている。なお、IMU24は、旋回体3の旋回軸AX(基準位置P2)の側方(右側又は左側)に配置されてもよい。IMU24は、車両本体1の左右方向に傾斜する傾斜角θ4と、車両本体1の前後方向に傾斜する傾斜角θ5とを検出する。
<制御システムの構成>
次に、実施形態に基づく制御システム200の概要について説明する。
図3は、実施形態に基づく制御システム200の構成を示す機能ブロック図である。
図3に示されるように、制御システム200は、作業機2を用いる掘削処理を制御する。本例においては、掘削処理の制御は、停止制御及びならい制御を含む。
停止制御は、図1に示されるように、バケット8の刃先8aが目標設計地形に食い込まないように目標設計地形手前で作業機が自動停止するように制御することを意味する。停止制御は、オペレータによるアーム7の操作がなく、ブーム6またはバケット8の操作があり、かつバケット8の刃先8a及び目標設計地形間の距離とバケット8の刃先8aの速度とが所定条件を満たす場合に実行される。
ならい制御は、バケット8の刃先8aが目標設計地形に沿って移動することによりバケットに当接する土砂を掻き均し、平らな目標設計地形に対応した面を作るならい作業を自動制御することを意味し、制限掘削制御とも称される。ならい制御は、オペレータによるアーム7の操作があり、バケット8の刃先と目標設計地形との距離及び刃先の速度が基準内である場合に実行される。オペレータは、ならい制御中は通常、ブーム6を下げる方向に常に操作しつつ、アーム7を操作する。
図3に示されるように、制御システム200は、ブームシリンダストロークセンサ16と、アームシリンダストロークセンサ17と、バケットシリンダストロークセンサ18と、アンテナ21と、グローバル座標演算部23と、IMU24と、操作装置25と、作業機コントローラ26と、圧力センサ66及び圧力センサ67と、制御弁27と、方向制御弁64と、表示コントローラ28と、表示部29と、センサコントローラ30と、マンマシンインターフェース部32と、油圧シリンダ60とを含んでいる。
操作装置25は、運転室4(図1)に配置されている。オペレータにより操作装置25が操作される。操作装置25は、作業機2を駆動するオペレータ操作を受け付ける。本例においては、操作装置25は、パイロット油圧方式の操作装置である。
方向制御弁64により、油圧シリンダ60に対する作動油の供給量が調整される。方向制御弁64は、第1油圧室及び第2油圧室に供給される油によって作動する。なお、本例においては、油圧シリンダ60(ブームシリンダ10、アームシリンダ11、及びバケットシリンダ12)を作動するために、その油圧シリンダに供給される油は作動油とも称される。また、方向制御弁64を作動するためにその方向制御弁64に供給される油はパイロット油と称される。また、パイロット油の圧力はパイロット油圧とも称される。
作動油及びパイロット油は、同一の油圧ポンプから送出されてもよい。例えば、油圧ポンプから送出された作動油の一部が減圧弁で減圧され、その減圧された作動油がパイロット油として使用されてもよい。また、作動油を送出する油圧ポンプ(メイン油圧ポンプ)と、パイロット油を送出する油圧ポンプ(パイロット油圧ポンプ)とが別の油圧ポンプでもよい。
操作装置25は、第1操作レバー25Rと、第2操作レバー25Lとを有している。第1操作レバー25Rは、例えば運転席4S(図1)の右側に配置されている。第2操作レバー25Lは、例えば運転席4Sの左側に配置されている。第1操作レバー25R及び第2操作レバー25Lでは、前後左右の動作が2軸の動作に対応している。
第1操作レバー25Rにより、ブーム6及びバケット8が操作される。
第1操作レバー25Rの前後方向の操作は、ブーム6の操作に対応し、前後方向の操作に応じてブーム6の下げ動作及び上げ動作が実行される。ブーム6を操作するために第1操作レバー25Rが操作され、パイロット油路450にパイロット油が供給された時、圧力センサ66に発生する検出圧力をMBとする。
第1操作レバー25Rの左右方向の操作は、バケット8の操作に対応し、左右方向の操作に応じてバケット8の掘削動作及び開放動作が実行される。バケット8を操作する為に第1操作レバー25Rが操作され、パイロット油路450にパイロット油が供給された時、圧力センサ66に発生する検出圧力をMTとする。
第2操作レバー25Lにより、アーム7及び旋回体3が操作される。
第2操作レバー25Lの前後方向の操作は、アーム7の操作に対応し、前後方向の操作に応じてアーム7の上げ動作及び下げ動作が実行される。アーム7を操作する為に第2操作レバー25Lが操作されパイロット油路450にパイロット油が供給された時、圧力センサ66に発生する検出圧力をMAとする。
第2操作レバー25Lの左右方向の操作は、旋回体3の旋回に対応し、左右方向の操作に応じて旋回体3の右旋回動作及び左旋回動作が実行される。
本例においては、ブーム6の上げ動作は、ダンプ動作に相当する。ブーム6の下げ動作は、掘削動作に相当する。アーム7の下げ動作は、掘削動作に相当する。アーム7の上げ動作は、ダンプ動作に相当する。バケット8の下げ動作は、掘削動作に相当する。なお、アーム7の下げ動作を曲げ動作とも称する。アーム7の上げ動作は伸長動作と称される。
メイン油圧ポンプから送出され、減圧弁によって減圧されたパイロット油が操作装置25に供給される。操作装置25の操作量に基づいてパイロット油圧が調整される。
パイロット油路450には、圧力センサ66及び圧力センサ67が配置されている。圧力センサ66及び圧力センサ67は、パイロット油圧(PPC圧力)を検出する。圧力センサ66及び圧力センサ67の検出結果は、作業機コントローラ26に出力される。
第1操作レバー25Rの前後方向の操作量(ブーム操作量)に応じて、ブーム6を駆動するためのブームシリンダ10に供給される作動油の流れ方向及び流量が方向制御弁64によって調整される。
第1操作レバー25Rの左右方向の操作量(バケット操作量)に応じて、バケット8を駆動するためのバケットシリンダ12に供給される作動油が流れる方向制御弁64が駆動される。
第2操作レバー25Lの前後方向の操作量(アーム操作量)に応じて、アーム7を駆動するためのアームシリンダ11に供給される作動油が流れる方向制御弁64が駆動される。
第2操作レバー25Lの左右方向の操作量に応じて、旋回体3を駆動するための油圧アクチュエータに供給される作動油が流れる方向制御弁64が駆動される。
なお、第1操作レバー25Rの左右方向の操作がブーム6の操作に対応し、前後方向の操作がバケット8の操作に対応してもよい。また、第2操作レバー25Lの左右方向がアーム7の操作に対応し、前後方向の操作が旋回体3の操作に対応してもよい。
制御弁27は、油圧シリンダ60(ブームシリンダ10、アームシリンダ11、及びバケットシリンダ12)に対する作動油の供給量を調整する。制御弁27は、作業機コントローラ26からの制御信号に基づいて作動する。
マンマシンインターフェース部32は、入力部321と表示部(モニタ)322とを有する。
本例においては、入力部321は、表示部322の周囲に配置される操作ボタンを含む。なお、入力部321がタッチパネルを含んでもよい。マンマシンインターフェース部32を、マルチモニタとも称する。
表示部322は、基本情報として燃料残量、冷却水温度等を表示する。この表示部322は、画面上の表示を押すことで機器を操作可能なタッチパネル(入力装置)であってもよい。
入力部321は、オペレータによって操作される。入力部321の操作により生成された指令信号は、作業機コントローラ26に出力される。
センサコントローラ30は、ブームシリンダストロークセンサ16の検出結果に基づいて、ブームシリンダ長を算出する。ブームシリンダストロークセンサ16は、周回動作に伴うパルスをセンサコントローラ30に出力する。センサコントローラ30は、ブームシリンダストロークセンサ16から出力されたパルスに基づいて、ブームシリンダ長を算出する。
同様に、センサコントローラ30は、アームシリンダストロークセンサ17の検出結果に基づいて、アームシリンダ長を算出する。センサコントローラ30は、バケットシリンダストロークセンサ18の検出結果に基づいて、バケットシリンダ長を算出する。
センサコントローラ30は、ブームシリンダストロークセンサ16の検出結果に基づいて取得されたブームシリンダ長から、旋回体3の垂直方向に対するブーム6の傾斜角θ1を算出する。
センサコントローラ30は、アームシリンダストロークセンサ17の検出結果に基づいて取得されたアームシリンダ長から、ブーム6に対するアーム7の傾斜角θ2を算出する。
センサコントローラ30は、バケットシリンダストロークセンサ18の検出結果に基づいて取得されたバケットシリンダ長から、アーム7に対するバケット8の刃先8aの傾斜角θ3を算出する。
上記算出結果である傾斜角θ1、θ2、θ3と、基準位置データP、旋回体方位データQ、及びシリンダ長データLに基づいて、作業車両100のブーム6、アーム7及びバケット8の位置を特定することが可能となり、バケット8の3次元位置を示すバケット位置データを生成することが可能である。
なお、ブーム6の傾斜角θ1、アーム7の傾斜角θ2、及びバケット8の傾斜角θ3は、シリンダストロークセンサ16、17、18で検出されなくてもよい。ロータリーエンコーダのような角度検出器でブーム6の傾斜角θ1が検出されてもよい。角度検出器は、旋回体3に対するブーム6の屈曲角度を検出して、傾斜角θ1を検出する。同様に、アーム7の傾斜角θ2がアーム7に取り付けられた角度検出器で検出されてもよい。バケット8の傾斜角θ3がバケット8に取り付けられた角度検出器で検出されてもよい。
<油圧回路の構成>
図4は、実施形態に基づく油圧システムの構成を説明する図である。
図4に示されるように、油圧システム300は、ブームシリンダ10、アームシリンダ11、及びバケットシリンダ12(複数の油圧シリンダ60)と、旋回体3を旋回させる旋回モータ63とを備えている。なお、ここで、ブームシリンダ10を油圧シリンダ10(60)とも表記する。他の油圧シリンダについても同様である。
油圧シリンダ60は、図示しないメイン油圧ポンプから供給された作動油によって作動する。旋回モータ63は、油圧モータであり、メイン油圧ポンプから供給された作動油によって作動する。
本例においては、各油圧シリンダ60に対して作動油が流れる方向及び流量を制御する方向制御弁64が設けられている。メイン油圧ポンプから供給された作動油は、方向制御弁64を介して、各油圧シリンダ60に供給される。また、旋回モータ63に対して方向制御弁64が設けられている。
各油圧シリンダ60は、キャップ側(ボトム側)油室40Aと、ロッド側(ヘッド側)油室40Bとを有している。
方向制御弁64は、ロッド状のスプールを動かして作動油が流れる方向を切り替えるスプール方式である。スプールが軸方向に移動することにより、キャップ側油室40Aに対する作動油の供給と、ロッド側油室40Bに対する作動油の供給とが切り替わる。また、スプールが軸方向に移動することにより、油圧シリンダ60に対する作動油の供給量(単位時間当たりの供給量)が調整される。
油圧シリンダ60に対する作動油の供給量が調整されることにより、油圧シリンダ60のシリンダ速度(シリンダロッドの移動速度)が調整される。シリンダ速度を調整することにより、ブーム6、アーム7及びバケット8の速度が制御される。本例においては、方向制御弁64が、スプールの移動により作業機2を駆動する油圧シリンダ60に対する作動油の供給量を調整可能な調整装置として機能する。
各方向制御弁64には、スプールの移動距離(スプールストローク)を検出するスプールストロークセンサ65が設けられている。スプールストロークセンサ65の検出信号は、作業機コントローラ26に出力される。
各方向制御弁64の駆動は、操作装置25によって調整される。本例においては、操作装置25は、上記のとおりパイロット油圧方式の操作装置である。
メイン油圧ポンプから送出され、減圧弁によって減圧されたパイロット油が操作装置25に供給される。
操作装置25は、パイロット油圧調整弁を含む。操作装置25の操作量に基づいて、パイロット油圧が調整される。パイロット油圧によって、方向制御弁64が駆動される。操作装置25によりパイロット油圧が調整されることによって、軸方向に関するスプールの移動量及び移動速度が調整される。また、操作装置25によりキャップ側油室40Aに対する作動油の供給と、ロッド側油室40Bに対する作動油の供給とが切り替わる。
操作装置25と各方向制御弁64とは、パイロット油路450を介して接続されている。本例においては、パイロット油路450に、制御弁27、圧力センサ66、及び圧力センサ67が配置されている。
各制御弁27の両側に、パイロット油圧を検出する圧力センサ66及び圧力センサ67が設けられている。本例においては、圧力センサ66は、操作装置25と制御弁27との間の油路451に配置されている。圧力センサ67は、制御弁27と方向制御弁64との間の油路452に配置されている。圧力センサ66は、制御弁27によって調整される前のパイロット油圧を検出する。圧力センサ67は、制御弁27によって調整されたパイロット油圧を検出する。圧力センサ66及び圧力センサ67の検出結果は、作業機コントローラ26に出力される。
制御弁27は、作業機コントローラ26からの制御信号(EPC電流)に基づいて、パイロット油圧を調整する。制御弁27は、電磁比例制御弁であり、作業機コントローラ26からの制御信号に基づいて制御される。制御弁27は、制御弁27Bと、制御弁27Aとを含む。制御弁27Bは、方向制御弁64の第2受圧室に供給されるパイロット油のパイロット油圧を調整して、方向制御弁64を介してキャップ側油室40Aに供給される作動油の供給量を調整可能である。制御弁27Aは、方向制御弁64の第1受圧室に供給されるパイロット油のパイロット油圧を調整して、方向制御弁64を介してロッド側油室40Bに供給される作動油の供給量を調整可能である。
なお、本例においては、パイロット油路450のうち、操作装置25と制御弁27との間のパイロット油路450は油路(上流油路)451と称される。また、制御弁27と方向制御弁64との間のパイロット油路450は油路(下流油路)452と称される。
パイロット油は、油路452を介して各方向制御弁64に供給される。
油路452は、第1受圧室に接続される油路452Aと、第2受圧室に接続される油路452Bとを含んでいる。
方向制御弁64の第2受圧室に対して、パイロット油が油路452Bを介して供給されると、そのパイロット油圧に応じてスプールが移動する。方向制御弁64を介してキャップ側油室40Aに作動油が供給される。キャップ側油室40Aに対する作動油の供給量は、操作装置25の操作量に応じたスプールの移動量により調整される。
方向制御弁64の第1受圧室に対して、パイロット油が油路452Aを介して供給されると、そのパイロット油圧に応じてスプールが移動する。方向制御弁64を介してロッド側油室40Bに作動油が供給される。ロッド側油室40Bに対する作動油の供給量は、操作装置25の操作量によるスプールの移動量により調整される。
したがって、操作装置25によりパイロット油圧が調整されたパイロット油が方向制御弁64に供給されることにより、軸方向に関するスプールの位置が調整される。
油路451は、油路452Aと操作装置25とを接続する油路451Aと、油路452Bと操作装置25とを接続する油路451Bとを含んでいる。
[操作装置25の操作と油圧システムの動作について]
上述のように、操作装置25の操作により、ブーム6は、下げ動作及び上げ動作の2種類の動作を実行する。
ブーム6の下げ動作が実行されるように操作装置25が操作されることにより、ブームシリンダ10に接続された方向制御弁64に、油路451A及び油路452Aを介して、パイロット油が供給される。
これにより、メイン油圧ポンプからの作動油がブームシリンダ10に供給され、ブーム6の下げ動作が実行される。
ブーム6の上げ動作が実行されるように操作装置25が操作されることにより、ブームシリンダ10に接続された方向制御弁64に、油路451B及び油路452Bを介して、パイロット油が供給される。方向制御弁64はパイロット油圧に基づいて作動する。
これにより、メイン油圧ポンプからの作動油がブームシリンダ10に供給され、ブーム6の上げ動作が実行される。
本例においては、ブームシリンダ10が縮退することにより、ブーム6が下げ動作し、ブームシリンダ10が伸長することにより、ブーム6が上げ動作する。ブームシリンダ10のロッド側油室40Bに作動油が供給されることにより、ブームシリンダ10が縮退し、ブーム6が下げ動作する。ブームシリンダ10のキャップ側油室40Aに作動油が供給されることにより、ブームシリンダ10が伸長し、ブーム6が上げ動作する。
また、操作装置25の操作により、アーム7は、下げ動作及び上げ動作の2種類の動作を実行する。
アーム7の下げ動作が実行されるように操作装置25が操作されることにより、アームシリンダ11に接続された方向制御弁64に、油路451B及び油路452Bを介して、パイロット油が供給される。
これにより、メイン油圧ポンプからの作動油がアームシリンダ11に供給され、アーム7の下げ動作が実行される。
アーム7の上げ動作が実行されるように操作装置25が操作されることにより、アームシリンダ11に接続された方向制御弁64に、油路451A及び油路452Aを介して、パイロット油が供給される。
これにより、メイン油圧ポンプからの作動油がアームシリンダ11に供給され、アーム7の上げ動作が実行される。
本例においては、アームシリンダ11が伸長することにより、アーム7が下げ動作(掘削動作)し、アームシリンダ11が縮退することにより、アーム7が上げ動作(ダンプ動作)する。アームシリンダ11のキャップ側油室40Aに作動油が供給されることにより、アームシリンダ11が伸長し、アーム7が下げ動作する。アームシリンダ11のロッド側油室40Bに作動油が供給されることにより、アームシリンダ11が縮退し、アーム7が上げ動作する。
また、操作装置25の操作により、バケット8は、下げ動作及び上げ動作の2種類の動作を実行する。
バケット8の下げ動作が実行されるように操作装置25が操作されることにより、バケットシリンダ12に接続された方向制御弁64に、油路451B及び油路452Bを介して、パイロット油が供給される。
これにより、メイン油圧ポンプからの作動油がバケットシリンダ12に供給され、バケット8の下げ動作が実行される。
バケット8の上げ動作が実行されるように操作装置25が操作されることにより、バケットシリンダ12に接続された方向制御弁64に、油路451A及び油路452Aを介して、パイロット油が供給される。方向制御弁64はパイロット油圧に基づいて作動する。
これにより、メイン油圧ポンプからの作動油がバケットシリンダ12に供給され、バケット8の上げ動作が実行される。
本例においては、バケットシリンダ12が伸長することにより、バケット8が下げ動作(掘削動作)し、バケットシリンダ12が縮退することにより、バケット8が上げ動作(ダンプ動作)する。バケットシリンダ12のキャップ側油室40Aに作動油が供給されることにより、バケットシリンダ12が伸長し、バケット8が下げ動作する。バケットシリンダ12のロッド側油室40Bに作動油が供給されることにより、バケットシリンダ12が縮退し、バケット8が上げ動作する。
また、操作装置25の操作により、旋回体3は、右旋回動作及び左旋回動作の2種類の動作を実行する。
旋回体3の右旋回動作が実行されるように操作装置25が操作されることにより、作動油が旋回モータ63に供給される。旋回体3の左旋回動作が実行されるように操作装置25が操作されることにより、作動油が旋回モータ63に供給される。
<通常制御及び自動制御(停止制御)と油圧システムの動作について>
まずは、自動制御(停止制御)を実行しない、通常制御について説明する。
通常制御の場合、作業機2は操作装置25の操作量に従って動作する。
具体的には、図4に示されるように、作業機コントローラ26は制御弁27を開放する。制御弁27を開放することにより、油路451のパイロット油圧と油路452のパイロット油圧とは等しくなる。制御弁27が開放された状態で、パイロット油圧(PPC圧力)は、操作装置25の操作量に基づいて調整される。これにより、方向制御弁64が調整されて、上記で説明したブーム6、バケット8の下げ動作を実行することが可能である。
次に、自動制御(停止制御)について説明する。
自動制御(停止制御)の場合、作業機2は、操作装置25の操作に基づいて作業機コントローラ26によって制御される。
具体的には、図4に示されるように、作業機コントローラ26は、制御弁27に制御信号を出力する。油路451は、例えばパイロット油圧調整弁の作用により所定の圧力を有する。
制御弁27は、作業機コントローラ26の制御信号に基づいて作動する。油路451の作動油は、制御弁27を介して、油路452に供給される。したがって、油路452の作動油の圧力は、制御弁27により調整(減圧)することが可能である。
油路452の作動油の圧力が、方向制御弁64に作用する。これにより、方向制御弁64は、制御弁27で制御されたパイロット油圧に基づいて作動する。
例えば、作業機コントローラ26は、制御弁27A及び制御弁27Bの少なくとも一方に制御信号を出力して、ブームシリンダ10に接続された方向制御弁64に対するパイロット油圧を調整することができる。制御弁27Aにより圧力が調整された作動油が方向制御弁64に供給されることにより、スプールは軸方向に関して一方側に移動する。制御弁27Bにより圧力が調整された作動油が方向制御弁64に供給されることにより、スプールは軸方向に関して他方側に移動する。これにより、軸方向に関するスプールの位置が調整される。
さらに、作業機コントローラ26は、制御弁27Cに制御信号を出力して、ブームシリンダ10に接続された方向制御弁64に対するパイロット油圧を調整する。
また、同様に作業機コントローラ26は、制御弁27A及び制御弁27Bの少なくとも一方に制御信号を出力して、バケットシリンダ12に接続された方向制御弁64に対するパイロット油圧を調整することができる。
これにより、作業機コントローラ26は、バケット8の刃先8aが目標掘削地形U(図5)に侵入しないように、ブーム6の動きを制御(停止制御)する。
本例において、目標掘削地形Uに対する刃先8aの侵入が抑制されるように、ブームシリンダ10に接続された制御弁27に制御信号を出力して、ブーム6の位置を制御することを停止制御と称する。
具体的には、作業機コントローラ26は、掘削対象の目標形状である目標設計地形を示す目標掘削地形Uとバケット8の刃先8aの位置を示すバケット位置データSとに基づいて、目標掘削地形Uとバケット8との距離dに応じてバケット8が目標掘削地形Uに近づく速度が小さくなるように、ブーム6の速度を制御する。
本実施形態の油圧システム300における停止制御は、ブーム6の下げ側の電磁弁27Aを閉じる制御をしてブーム6の下げ速度を落とすことにより行なわれる。
油路200(300)は、制御弁27Aに接続され、ブームシリンダ10に接続された方向制御弁64に供給されるパイロット油を供給する。
圧力センサ66は、油路200(300)のパイロット油のパイロット油圧を検出する。
制御弁27Aは、停止制御を実行するために作業機コントローラ26から出力された制御信号に基づいて制御される。
本例においては、作業機コントローラ26は、停止制御を実行しない場合には、操作装置25の操作によって調整されたパイロット油圧に基づいて方向制御弁64が駆動されるように、制御弁27Cに対して油路501を閉じるように制御信号を出力する。
また、作業機コントローラ26は、停止制御を実行する場合には、制御弁27Aによって調整されたパイロット油圧に基づいて方向制御弁64が駆動されるように、各制御弁27に対して制御信号を出力する。
例えば、ブーム6の移動を制限する停止制御を実行する場合、作業機コントローラ26は、制御弁27Aによって出力されるパイロット油圧が、操作装置25によって調整されるパイロット油圧よりも低くなるように、制御弁27Aを制御する。
なお油路501、502と、制御弁27Cと、シャトル弁51と、圧力センサ68とは、ならい制御時のブーム自動上げに用いられるものである。
<停止制御>
図5は、実施形態に基づく停止制御が行われている際の作業機2の動作の一例を模式的に示す図である。
図4及び図5に示されるように、停止制御において、バケット8が目標設計地形(目標掘削地形U)に侵入しないように、ブーム6を制御する停止制御が実行される。具体的には、油圧システム300はバケット8の刃先8aが目標掘削地形Uに近づいたときにバケット8が目標掘削地形Uに近づく速度が小さくなるようにブーム6の速度を制御する。
図6は、実施形態に基づく停止制御を実行する制御システム200の機能ブロック図である。
図6に示されるように、制御システム200に含まれる作業機コントローラ26及び表示コントローラ28の機能ブロックが示されている。
ここでは、ブーム6の停止制御について説明する。上記で説明したように停止制御は、オペレータによるブーム下げ操作によりバケット8の刃先8aが目標掘削地形Uの上方から目標掘削地形Uに近づく際に、バケット8の刃先8aが目標掘削地形Uに侵入しないように、ブーム6の動きを制御するものである。
具体的には、作業機コントローラ26は、掘削対象の目標形状である目標設計地形を示す目標掘削地形Uとバケット8の刃先8aの位置を示すバケット位置データSとに基づいて、目標掘削地形Uとバケット8との距離dを算出する。そして、距離dに応じてバケット8が目標掘削地形Uに近づく速度が小さくなるように、ブーム6の停止制御による制御弁27への制御信号CBIを出力する。
まず、作業機コントローラ26は、操作装置25の操作による操作指令に基づくブーム6、バケット8の動作によるバケットの刃先8aの速度を算出する。そして、算出結果に基づいてバケット8の刃先8aが目標掘削地形Uに侵入しないように、ブーム6の速度を制御するブーム制限速度(目標速度)を算出する。そして、ブーム制限速度でブーム6が動作するように制御弁27への制御信号CBIを出力する。
以下、機能ブロックについて図6を用いて具体的に説明する。
図6に示されるように、表示コントローラ28は、目標施工情報格納部28Aと、バケット位置データ生成部28Bと、目標掘削地形データ生成部28Cとを有している。表示コントローラ28は、位置検出装置20による検出結果に基づいて、グローバル座標系で見たときのローカル座標の位置を算出可能である。
表示コントローラ28は、センサコントローラ30からの入力を受ける。
センサコントローラ30は、各シリンダストロークセンサ16、17、18の検出結果から各シリンダ長データL及び傾斜角θ1、θ2、θ3を取得する。また、センサコントローラ30は、IMU24から出力される傾斜角θ4のデータ及び傾斜角θ5のデータを取得する。センサコントローラ30は、シリンダ長データL、傾斜角θ1、θ2、θ3のデータと、傾斜角θ4のデータ、及び傾斜角θ5のデータを、表示コントローラ28に出力する。
上述のように、本例においては、シリンダストロークセンサ16、17、18の検出結果、及びIMU24の検出結果がセンサコントローラ30に出力され、センサコントローラ30が所定の演算処理を行う。
本例においては、センサコントローラ30の機能が、作業機コントローラ26で代用されてもよい。例えば、シリンダストロークセンサ16、17、18の検出結果が作業機コントローラ26に出力され、作業機コントローラ26が、シリンダストロークセンサ16、17、18の検出結果に基づいて、シリンダ長(ブームシリンダ長、アームシリンダ長、及びバケットシリンダ長)を算出してもよい。IMU24の検出結果が、作業機コントローラ26に出力されてもよい。
グローバル座標演算部23は、基準位置データP及び旋回体方位データQを取得し、表示コントローラ28に出力する。
目標施工情報格納部28Aは、作業エリアの目標形状である立体設計地形を示す目標施工情報(立体設計地形データ)Tを格納している。目標施工情報Tは、掘削対象の目標形状である設計地形を示す目標掘削地形(設計地形データ)Uを生成するために必要とされる座標データ及び角度データを含む。目標施工情報Tは、例えば無線通信装置を介して表示コントローラ28に供給されてもよい。
バケット位置データ生成部28Bは、傾斜角θ1、θ2、θ3、θ4、θ5と、基準位置データP、旋回体方位データQ、及びシリンダ長データLに基づいて、バケット8の3次元位置を示すバケット位置データSを生成する。なお、刃先8aの位置情報は、メモリ等の接続式記録装置から転送されてもよい。
本例においては、バケット位置データSは、刃先8aの3次元位置を示すデータである。
目標掘削地形データ生成部28Cは、バケット位置データ生成部28Bより取得するバケット位置データSと目標施工情報格納部28Aに格納する後述する目標施工情報Tを用いて、掘削対象の目標形状を示す目標掘削地形Uを生成する。
また、目標掘削地形データ生成部28Cは、生成した目標掘削地形Uに関するデータを表示部29に出力する。これにより、表示部29は、目標掘削地形を表示する。
表示部29は、例えばモニタであり、作業車両100の各種の情報を表示する。本例においては、表示部29は、情報化施工用のガイダンスモニタとしてのHMI(Human Machine Interface)モニタを含んでいる。
目標掘削地形データ生成部28Cは、作業機コントローラ26に対して目標掘削地形Uに関するデータを出力する。また、バケット位置データ生成部28Bは、生成したバケット位置データSを作業機コントローラ26に出力する。
作業機コントローラ26は、推定速度決定部52と、距離取得部53と、停止制御部54と、作業機制御部57と、記憶部58と、バケット重量特定部59とを有している。
作業機コントローラ26は、操作装置25からの操作指令(圧力MB、MT)と、表示コントローラ28からバケット位置データS及び目標掘削地形Uとを取得し、制御弁27への制御信号CBIを出力する。また作業機コントローラ26は、必要に応じてセンサコントローラ30及びグローバル座標演算部23から演算処理に必要な各種パラメータを取得する。また作業機コントローラ26は、マンマシンインターフェース部32(又は油圧シリンダ60)からのバケット8の重量を取得する。
推定速度決定部52は、ブーム6、バケット8の駆動のための操作装置25のレバー操作に対応したブーム推定速度Vc_bm、バケット推定速度Vc_bktを算出する。
ここで、ブーム推定速度Vc_bmは、ブームシリンダ10のみが駆動される場合のバケット8の刃先8aの速度である。バケット推定速度Vc_bktは、バケットシリンダ12のみが駆動される場合のバケット8の刃先8aの速度である。
推定速度決定部52は、ブーム操作指令(圧力MB)に対応するブーム推定速度Vc_bmを算出する。また、同様に推定速度決定部52は、バケット操作指令(圧力MT)に対応するバケット推定速度Vc_bktを算出する。これにより各操作指令に対応するバケット8の刃先8aの速度を算出することが可能である。
記憶部58は、推定速度決定部52が演算処理するための各種テーブル等のデータを格納する。
距離取得部53は、目標掘削地形データ生成部28Cから目標掘削地形Uのデータを取得する。距離取得部53は、バケット位置データ生成部28Bから、バケット8の刃先8aの位置を示すバケット位置データSを取得する。距離取得部53は、バケット位置データS及び目標掘削地形Uに基づいて、目標掘削地形Uに垂直な方向におけるバケット8の刃先8aと目標掘削地形Uとの距離dを算出する。
バケット重量特定部59は、マンマシンインターフェース部32においてオペレータによって選択されたバケット8の重量を取得する。バケット重量特定部59は、オペレータによって選択されたバケット8の重量を取得すると、バケット8の重量を停止制御部54へ出力する。
オペレータによるバケット重量のマンマシンインターフェース部32への入力は、入力部321への入力操作によって行われてもよく、また表示部322がタッチパネルよりなる場合には表示部322への入力操作によって行われてもよい。オペレータによるバケット8の重量の選択時には、例えば図7(A)に示されるように、「バケット重量設定」の項目が表示される。オペレータがこの「バケット重量設定」の項目を選択すると、例えば図7(B)に示されるように、表示部322にはバケット8の重量に応じて「重量大」、「重量中」、「重量小」の項目が表示される。オペレータがこれらの「重量大」、「重量中」、「重量小」からいずれかの項目を選択することにより、バケット8の重量が選択される。
またバケット8の重量は、オペレータによって手動で選択されなくても、油圧シリンダ60(ブームシリンダ10、アームシリンダ11、及びバケットシリンダ12)の内部に発生する圧力に基づいて自動的に検知されてもよい。この場合、例えば作業車両100が特定の姿勢で、かつバケット8が宙に浮いている状態で、油圧シリンダ60の内部に発生する圧力が検知される。検知された油圧シリンダ60内部の圧力は、例えばバケット重量特定部59に入力される。バケット重量特定部59は、入力された油圧シリンダ60内部の圧力から、アーム7に装着されたバケット8の重量を特定する。
なおバケット重量特定部59によるバケット重量の特定の機能は、マンマシンインターフェース部32において行われてもよく、また停止制御部54において行われてもよい。この場合には、バケット重量特定部59は省略されてもよい。
停止制御部54は、バケット8の刃先8aが目標設計地形に接近するときバケット8の刃先8aが目標設計地形に到達する手前で作業機2の動作を停止する停止制御を実行する。停止制御部54は、図8に示されるように、記憶部54aと、選択部54bと、制限速度取得部54cとを有している。
記憶部54aは、停止制御のために、バケット8の刃先8aと目標設計地形との距離dと、バケット8の刃先8aの制限速度との関係を規定する関係データを、バケット8の重量に応じて複数記憶している。選択部54bは、バケット重量特定部59で特定されたバケット8の重量に基づき、記憶部54aに記憶された上記複数の関係データの中から1つの関係データを選択する。選択部54bは、選択した1つの関係データを制限速度取得部54cに出力する。制限速度取得部54cは、選択部54bにて選択された1つの関係データを用いて、距離取得部53で得られた上記距離dに基づいてバケット8の刃先8aの制限速度Vc_lmtを取得する。
停止制御部54は、上記で取得されたバケット8の刃先8aの制限速度Vc_lmtと、推定速度決定部52から取得した推定速度Vc_bm、Vc_bktとからブーム6の制限速度Vc_bm_lmtを決定する。停止制御部54は、その制限速度Vc_bm_lmtを作業機制御部57へ出力する。
作業機制御部57は、ブーム制限速度Vc_bm_lmtを取得し、そのブーム制限速度Vc_bm_lmtに基づいて制御信号CBIを生成する。作業機制御部57はその制御信号CBIを制御弁27Cへ出力する。
これにより、ブームシリンダ10に接続された制御弁27が制御され、ブーム6の停止制御が実行される。
また記憶部58は、停止制御のために、油圧シリンダ60のシリンダ速度と油圧シリンダ60を動作させる操作指令値との関係を規定する相関データを、バケットの重量に応じて複数記憶していることが好ましい。操作指令値は、スプール80の移動量、PPC圧力、及びEPC電流の少なくとも一つである。この相関データを用いた停止制御については以下の変形例にて詳細に説明する。
停止制御は、ブーム推定速度Vc_bmが目標掘削地形Uに対するバケット8の刃先8aが目標掘削地形Uに近づくことを制限するブーム制限速度Vc_bm_lmtよりも大きい場合に実行される。したがって、停止制御は、ブーム推定速度Vc_bmがブーム制限速度Vc_bm_lmtよりも小さい場合には実行されない。なおブーム制限速度Vc_bm_lmtは、目標掘削地形Uに対するバケット8の刃先8aが目標掘削地形Uに近づくことを制限する。
[推定速度の決定]
図9は、実施形態に基づく推定速度決定部52の演算処理を説明する機能ブロックを説明する図である。
図9に示されるように、推定速度決定部52は、ブーム操作指令(圧力MB)に対応するブーム推定速度Vc_bm及びバケット操作指令(圧力MT)に対応するバケット推定速度Vc_bktを算出する。上記したように、ブーム推定速度Vc_bmは、ブームシリンダ10のみが駆動される場合のバケット8の刃先8aの速度である。バケット推定速度Vc_bktは、バケットシリンダ12のみが駆動される場合のバケット8の刃先8aの速度である。
推定速度決定部52は、スプールストローク演算部52Aと、シリンダ速度演算部52Bと、推定速度演算部52Cとを含む。
スプールストローク演算部52Aは、記憶部58に格納されている操作指令(圧力)に従うスプールストロークテーブルに基づいて油圧シリンダ60のスプール80のスプールストローク量を算出する。なお、スプール80を移動するためのパイロット油の圧力はPPC圧力とも称される。
スプール80の移動量は、操作装置25又は制御弁27によって制御される油路452の圧力(パイロット油圧)によって調整される。油路452のパイロット油圧は、スプールを移動するための油路452のパイロット油の圧力であり、操作装置25又は制御弁27によって調整される。したがって、スプールの移動量(スプールストローク)とPPC圧力とは相関する。
シリンダ速度演算部52Bは、算出されたスプールストローク量に従うシリンダ速度テーブルに基づいて油圧シリンダ60のシリンダ速度を算出する。
油圧シリンダ60のシリンダ速度は、メイン油圧ポンプから方向制御弁64を介して供給される単位時間当たりの作動油の供給量に基づいて調整される。方向制御弁64は、移動可能なスプール80を有する。スプール80の移動量に基づいて、油圧シリンダ60に対する単位時間当たりの作動油の供給量が調整される。したがって、シリンダ速度とスプールの移動量(スプールストローク)とは相関する。
推定速度演算部52Cは、算出された油圧シリンダ60のシリンダ速度に従う推定速度テーブルに基づいて推定速度を算出する。
油圧シリンダ60のシリンダ速度に従って作業機2(ブーム6、アーム7、バケット8)が動作するためシリンダ速度と推定速度とは相関する。
上記処理により、推定速度決定部52は、ブーム操作指令(圧力MB)に対応するブーム推定速度Vc_bm及びバケット操作指令(圧力MT)に対応するバケット推定速度Vc_bktを算出する。なお、スプールストロークテーブル、シリンダ速度テーブル、推定速度テーブルは、ブーム6、バケット8に対してそれぞれ設けられており、実験又はシミュレーションに基づいて求められ、記憶部58に予め記憶されている。
これにより各操作指令に対応するバケット8の刃先8aの目標速度を算出することが可能である。
[推定速度の垂直速度成分への変換]
ブーム制限速度を算出するにあたり、ブーム6及びバケット8の各々の推定速度Vc_bm、Vc_bktの目標掘削地形Uの表面に垂直な方向の速度成分(垂直速度成分)Vcy_bm、Vcy_bktを算出する必要がある。このため、まずは上記垂直速度成分Vcy_bm、Vcy_bktを算出する方式について説明する。
図10(A)〜図10(C)は、本実施形態に基づく上記垂直速度成分Vcy_bm、Vcy_bktの算出方式を説明する図である。
図10(A)に示すように、停止制御部54(図6、図8)は、ブーム推定速度Vc_bmを、目標掘削地形Uの表面に垂直な方向の速度成分(垂直速度成分)Vcy_bmと、目標掘削地形Uの表面に平行な方向の速度成分(水平速度成分と)Vcx_bmとに変換する。
この点で、停止制御部54は、センサコントローラ30から取得した傾斜角及び目標掘削地形Uなどから、グローバル座標系の垂直軸に対するローカル座標系の垂直軸(旋回体3の旋回軸AX)の傾きと、グローバル座標系の垂直軸に対する目標掘削地形Uの表面の垂直方向における傾きとを求める。停止制御部54は、これらの傾きからローカル座標系の垂直軸と目標掘削地形Uの表面の垂直方向との傾きを表す角度β1を求める。
そして、図10(B)に示すように、停止制御部54は、ローカル座標系の垂直軸とブーム推定速度Vc_bmの方向とのなす角度β2とから、三角関数により、ブーム推定速度Vc_bmを、ローカル座標系の垂直軸方向の速度成分VL1_bmと、水平軸方向の速度成分VL2_bmとに変換する。
そして、図10(C)に示すように、停止制御部54は、ローカル座標系の垂直軸と目標掘削地形Uの表面の垂直方向との傾きβ1から、三角関数により、ローカル座標系の垂直軸方向における速度成分VL1_bmと、水平軸方向における速度成分VL2_bmとを、目標掘削地形Uに対する垂直速度成分Vcy_bm及び水平速度成分Vcx_bmに変換する。同様にして、停止制御部54は、バケット推定速度Vc_bktを、ローカル座標系の垂直軸方向における垂直速度成分Vcy_bkt及び水平速度成分Vcx_bktに変換する。
このようにして、上記垂直速度成分Vcy_bm、Vcy_bktが算出される。
[バケット8の刃先8aと目標掘削地形Uとの間の距離dの算出]
図11は、実施形態に基づくバケット8の刃先8aと目標掘削地形Uとの間の距離dを取得することを説明する図である。
図11に示されるように、距離取得部53(図6、図8)は、バケット8の刃先8aの位置情報(バケット位置データS)に基づいてバケット8の刃先8aと目標掘削地形Uの表面との間の最短となる距離dを算出する。
本例においては、バケット8の刃先8aと目標掘削地形Uの表面との間の最短となる距離dに基づいて停止制御が実行される。
[停止制御のフローチャート]
図12は、停止制御の一例を示すフローチャートである。図6、図9〜図14を用いて、本実施形態に係る停止制御のフローの一例について説明する。
図12に示されるように、まず目標設計地形(目標掘削地形U)が設定される(ステップSA1:図12)。
目標掘削地形Uが設定された後、図6に示されるように、作業機コントローラ26は、作業機2の推定速度Vcを決定する(ステップSA2:図12)。作業機2の推定速度Vcは、ブーム推定速度Vc_bm及びバケット推定速度Vc_bktを含む。ブーム推定速度Vc_bmは、ブーム操作量に基づいて算出される。バケット推定速度Vc_bktは、バケット操作量に基づいて算出される。
作業機コントローラ26の記憶部58に、図9に示されるような、ブーム操作量とブーム推定速度Vc_bmとの関係を規定する推定速度情報が記憶されている。作業機コントローラ26は、推定速度情報に基づいて、ブーム操作量に対応するブーム推定速度Vc_bmを決定する。推定速度情報は、例えば、ブーム操作量に対するブーム推定速度Vc_bmの大きさが記述されたマップである。推定速度情報は、テーブル又は数式等の形態でもよい。
また推定速度情報は、バケット操作量とバケット推定速度Vc_bktとの関係を規定する情報を含む。作業機コントローラ26は、推定速度情報に基づいて、バケット操作量に対応するバケット推定速度Vc_bktを決定する。
図10(A)に示されるように、作業機コントローラ26は、ブーム推定速度Vc_bmを、目標掘削地形Uの表面に垂直な方向の速度成分(垂直速度成分)Vcy_bmと、目標掘削地形Uの表面に平行な方向の速度成分(水平速度成分と)Vcx_bmとに変換する(ステップSA3:図12)。
作業機コントローラ26は、基準位置データP及び目標掘削地形Uなどから、グローバル座標系の垂直軸に対するローカル座標系の垂直軸(旋回体3の旋回軸AX)の傾きと、グローバル座標系の垂直軸に対する目標掘削地形Uの表面の垂直方向における傾きとを求める。作業機コントローラ26は、これらの傾きからローカル座標系の垂直軸と目標掘削地形Uの表面の垂直方向との傾きを表す角度β1を求める。
図10(B)に示されるように、作業機コントローラ26は、ローカル座標系の垂直軸とブーム目標速度Vc_bmの方向とのなす角度β2とから、三角関数により、ブーム推定速度Vc_bmを、ローカル座標系の垂直軸方向の速度成分VL1_bmと、水平軸方向の速度成分VL2_bmとに変換する。
図10(C)に示されるように、作業機コントローラ26は、ローカル座標系の垂直軸と目標掘削地形Uの表面の垂直方向との傾きβ1から、三角関数により、ローカル座標系の垂直軸方向における速度成分VL1_bmと、水平軸方向における速度成分VL2_bmとを、目標掘削地形Uに対する垂直速度成分Vcy_bm及び水平速度成分Vcx_bmに変換する。作業機コントローラ26は、同様に、バケット推定速度Vc_bktを、ローカル座標系の垂直軸方向における垂直速度成分Vcy_bkt及び水平速度成分Vcx_bktに変換する。
図11に示されるように、作業機コントローラ26は、バケット8の刃先8aと目標掘削地形Uとの間の距離dを取得する(ステップSA4:図12)。作業機コントローラ26は、刃先8aの位置情報、目標掘削地形Uなどから、バケット8の刃先8aと目標掘削地形Uの表面との間の最短となる距離dを算出する。本実施形態においては、バケット8の刃先8aと目標掘削地形Uの表面との間の最短となる距離dに基づいて、停止制御が実行される。
作業機コントローラ26は、バケット8の刃先8aと目標掘削地形Uの表面との間の距離dに基づいて、作業機2全体の制限速度Vcy_lmtを算出する(ステップSA5:図12)。作業機2全体の制限速度Vcy_lmtは、バケット8の刃先8aが目標掘削地形Uに接近する方向において許容できる刃先8aの移動速度(許容速度又は刃先制限速度とも称される)である。作業機コントローラ26の記憶部54aには、距離dと制限速度Vcy_lmtとの関係を規定する制限速度情報が記憶されている。この制限速度情報と、上記で算出された距離dとから作業機2全体の制限速度Vcy_lmtが算出される。
上記制限速度Vcy_lmtの算出に用いられる制限速度情報は、作業機2全体の刃先制限速度テーブルである。この作業機2全体の刃先制限速度テーブルについて図13(A)および図13(B)を用いて説明する。
図13(A)は、実施形態に基づく停止制御における作業機2全体の刃先制限速度テーブルの一例を説明する図である。図13(B)は、図13(A)の領域Rを拡大して示す図である。
図13(A)及び図13(B)に示されるように、ここでは、縦軸が目標設計地形方向の刃先制限速度を表し、横軸が刃先と目標設計地形との間の距離dを表している。このような作業機2全体の刃先制限速度テーブルは例えば停止制御部54の記憶部54a(図8)に格納されている。
また、バケット8の重量に応じて複数の刃先制限速度テーブルが記憶部54aに記憶されている。本実施形態においては、例えば重量が相対的に大きい大バケット用の刃先制限速度テーブル(第1関係データ)と、重量が相対的に小さい中・小バケット用の刃先制限速度テーブル(第2関係データ)との2つが記憶部54aに記憶されている。上記の大バケット用の刃先制限速度テーブルは破線で示されており、中・小バケット用の刃先制限速度テーブルは実線で示されている。
なお記憶部54aに記憶されている刃先制限速度テーブルは2つに限定されるものではなく、大バケット、中バケット、小バケットに対応して3つであってもよく、また4つ以上であってもよい。
図13(A)に示されるように目標設計地形方向の刃先制限速度は、高速度領域VHと、低速度領域VL(領域Rに対応)とを有している。高速度領域VHにおいては、大バケット8の刃先制限速度と中・小バケット8の刃先制限速度とは同じである。低速度領域VLにおいては、大バケット8の刃先制限速度と中・小バケット8の刃先制限速度とは異なっている。
この低速度領域VLにおいては、大バケット8の場合(第1特定状態)と中・小バケット8の場合(第2特定状態)とで2点鎖線で示すようにバケット8の刃先8aの速度が同じ速度Vaである場合には、破線で示す大バケット用の刃先制限速度テーブルにおいて刃先8aの減速が開始される距離daは、中・小バケット用の刃先制限速度テーブルにおいて刃先8aの減速が開始される距離dbよりも大きい。バケット8の刃先8aが目標設計地形の上方から目標設計地形に向かって移動する場合、大バケット8を用いた場合と中・小バケット8を用いた場合とで刃先8aの速度が同じであれば、大バケット8の方が中・小バケット8よりも、目標設計地形から離れた位置から目標設計地形への位置合わせのための減速制御が開始される。
図13(B)に示す領域Rにおいて大バケット用の刃先制限速度テーブルは、第1減速区間D1と、第2減速区間D2とを有している。第1減速区間D1は前記第2減速区間D2よりも目標設計地形(距離d=0)に近い位置に設定されている。第2減速区間D2における刃先8aと目標設計地形との距離dの変化(減少)に対する減速の度合いは、第1減速区間D1における刃先8aと目標設計地形との距離dの変化(減少)に対する減速の度合いよりも大きく設定されている。
中・小バケット用の刃先制限速度テーブルは、第3減速区間D3と、第4減速区間D4とを有している。第3減速区間D3は第4減速区間D4よりも目標設計地形に近い位置に設定されている。第4減速区間D4における刃先8aと目標設計地形との距離dの変化(減少)に対する減速の度合いは、第3減速区間D3における刃先8aと目標設計地形との距離dの変化(減少)に対する減速の度合いよりも大きく設定されている。
中・小バケット用の刃先制限速度テーブルの第3減速区間D3は大バケット用の刃先制限速度テーブルの第1減速区間D1よりも目標設計地形に近い位置に設定されている。また、中・小バケット用の刃先制限速度テーブルの第4減速区間D4は大バケット用の刃先制限速度テーブルの第2減速区間D2よりも目標設計地形に近い位置に設定されている。
上記の刃先制限速度テーブルを用いた停止制御方法は、以下の通りである。
図14は、刃先制限速度テーブルを用いた停止制御方法を説明するためのフローチャートである。
図14及び図8に示されるように、バケット8の重量に応じて求められた、複数の関係データ(図13に示した大バケット用の刃先制限速度テーブルと中・小バケット用の刃先制限速度テーブル)が、記憶部54aに記憶されている(ステップSB1:図14)。
バケット8が交換された後(ステップSB2:図14)、オペレータによりマンマシンインターフェース部32が操作され、バケット8の重量を示す重量データが入力部321または表示部322を介してバケット重量特定部59に入力される。これにより、バケット重量特定部59は、重量データを取得する(ステップSB3:図14)。バケット重量特定部59は、重量データを特定して選択部54bへ出力する。
選択部54bは、重量データに基づいて、記憶部54aに記憶されている複数の関係データから、重量データに対応した1つの関係データを選択する(ステップSB4:図14)。本実施形態においては、複数の関係データとして例えば大バケット用の刃先制限速度テーブル及び中・小バケット用の刃先制限速度テーブルの中から、バケット8の重量データに対応した、1つの刃先制限速度テーブルが選択される。選択部54bは、選択した関係データを制限速度取得部54cへ出力する。
一方、図6に示されるように、バケット位置データ生成部28Bは、基準位置データP、旋回体方位データQ及びシリンダ長データLに基づいてバケット位置データSを生成する。目標掘削地形データ生成部28Cは、バケット位置データ生成部28Bより取得するバケット位置データSと目標施工情報格納部28Aに格納された目標施工情報Tとを用いて目標掘削地形Uを生成し、その目標掘削地形Uを距離取得部53に出力する。
図14及び図8に示されるように、距離取得部53は、表示コントローラ28から目標掘削地形Uを取得し、刃先8aのバケット位置データSと目標掘削地形Uとに基づいて距離dを算出する。この距離dを算出する工程は、図12に示すステップSA4に対応する。
距離取得部53は、上記距離dを制限速度取得部54cへ出力する。制限速度取得部54cは、選択部54bから入力された上記関係データと距離取得部53から入力された上記距離dとに基づいてバケット8の刃先8aの制限速度Vcy_lmtを取得する(ステップSB5:図14)。この制限速度Vcy_lmtを取得する工程は、図12に示すステップSA5に対応する。
制限速度Vcy_lmtを取得した後、作業機コントローラ26は、作業機2全体の制限速度Vcy_lmtとブーム推定速度Vc_bmとバケット推定速度Vc_bktとからブーム6の制限速度(目標速度)の垂直速度成分(制限垂直速度成分)Vcy_bm_lmtを算出する(ステップSA6:図12)。
図12および図6に示されるように、作業機コントローラ26は、ブーム6の制限垂直速度成分Vcy_bm_lmtを、ブーム6の制限速度(ブーム制限速度)Vc_bm_lmtに変換する(ステップSA7:図12)。
作業機コントローラ26は、ブーム6の回転角度α、アーム7の回転角度β、バケット8の回転角度、車両本体位置データP、及び目標掘削地形Uなどから、目標掘削地形Uの表面に垂直な方向とブーム制限速度Vc_bm_lmtの方向との間の関係を求め、ブーム6の制限垂直速度成分Vcy_bm_lmtを、ブーム制限速度Vc_bm_lmtに変換する。この場合の演算は、前述したブーム推定速度Vc_bmから目標掘削地形Uの表面に垂直な方向の垂直速度成分Vcy_bmを求めた演算と逆の手順により行われる。
図14および図6に示されるように、制限速度取得部54cは、取得したブーム制限速度Vc_bm_lmtを作業機制御部57に出力する。作業機制御部57は、ブーム制限速度Vc_bm_lmtに対応するシリンダ速度を決定し、シリンダ速度に対応した指令電流(制御信号)を制御弁27Aに出力する。(ステップSB6:図14)。これにより、スプールの移動量を含む作業機2の制御が行われる。
刃先8aが目標掘削地形Uより上方に位置している場合には、刃先8aが目標掘削地形Uに近づくほど、ブーム6の制限垂直速度成分Vcy_bm_lmtの絶対値が小さくなるとともに、目標掘削地形Uの表面に平行な方向へのブーム6の制限速度の速度成分(制限水平速度成分)Vcx_bm_lmtの絶対値も小さくなる。したがって、刃先8aが目標掘削地形Uより上方に位置している場合には、刃先8aが目標掘削地形Uに近づくほど、ブーム6の目標掘削地形Uの表面に垂直な方向への速度と、ブーム6の目標掘削地形Uの表面に平行な方向への速度とがともに減速される。
[効果]
バケット8の種別が異なると、バケット8の重量が異なる場合が多い。重量が異なるバケット8がアーム7に接続されると、作業機2を駆動する油圧シリンダ60に作用する負荷が変わり、方向制御弁のスプールの移動量に対するシリンダ速度が変わる。これにより停止制御の制御誤差が大きくなり、停止制御が精度良く行われない可能性がある。その結果、掘削精度が低下する可能性がある。例えば重量の大きいバケットに交換された場合には、バケットの慣性が大きくなるため、作業機の動作が停止しにくくなり、停止制御による停止の精度が悪化する。
これに対して本実施形態によれば、中・小バケット8から大バケット8に交換された場合でも、大バケット8の重量が中・小バケット8の重量よりも大きいことが特定される。そして大バケット8が用いられている状態においては、中・小バケット8が用いられている状態よりも目標設計地形から離れた位置からバケット8の移動速度を減速することができる。このため、大バケット8に交換した場合でもバケット8の刃先8aが目標設計地形を侵食することが抑制される。これにより停止制御において想定された動作が実行でき、掘削精度を高めることが可能となる。
具体的には、図13(B)に示されるように、目標設計地形方向への刃先8aの移動速度がVaの場合には、中・小バケット8では刃先8aと目標設計地形との距離がdbになると目標設計地形方向への刃先8aの移動速度の減速が開始される。これに対して大バケット8では刃先8aと目標設計地形との距離がdbよりも大きいdaになると目標設計地形方向への刃先8aの移動速度の減速が開始される。このように中・小バケット8から大バケット8に交換された場合には、中・小バケット8を用いた場合よりも目標設計地形から離れた位置daから刃先8aの移動速度が減速される。このため、バケット8の刃先8aが目標設計地形を侵食することを防止することが可能となる。
また、図13(B)に示されるように、大バケット8から中・小バケット8に交換された場合には、大バケット8を用いた場合よりも目標設計地形から近い位置dbから移動速度が減速される。仮に目標設計地形から離れた位置から移動速度が自動で減速されるとオペレータが作業機の故障などと勘違いする可能性もある。このため、中・小バケット8を用いた場合には目標設計地形により近い位置dbから移動速度が減速されることによりオペレータの上記官能上の勘違いを抑制することが可能となる。
このように停止制御を精度よく行うことが可能になり掘削精度が向上するとともに、バケット8の刃先8aを目標設計地形に位置合わせする際にオペレータによる官能上の勘違いを抑制することもできる。
また図13(B)に示されるように大バケット用の刃先制限速度テーブルにおいては、目標設計地形から離れた第2減速区間D2における刃先8aと目標設計地形との距離dの変化に対する減速の度合いが、目標設計地形に近い第1減速区間D1における刃先8aと目標設計地形との距離dの変化に対する減速の度合いよりも大きい。これにより重量の大きいバケット8を目標設計地形に向けて移動させる際に、目標設計地形から離れた位置では、刃先8aと目標設計地形との距離dの変化に対する減速の度合いを大きくしてバケット8の速度を急激に小さくできる。また目標設計地形に近い位置では、刃先8aと目標設計地形との距離dの変化に対する減速の度合いを小さくして、バケット8の刃先8aを目標設計地形に正確に合わせることが可能となる。
また図13(B)に示されるように中・小バケット用の刃先制限速度テーブルにおいては、目標設計地形から離れた第4減速区間D4における刃先8aと目標設計地形との距離dの変化に対する減速の度合いが、目標設計地形に近い第3減速区間D3における刃先8aと目標設計地形との距離dの変化に対する減速の度合いよりも大きい。これにより重量の小さいバケット8を目標設計地形に向けて移動させる際に、目標設計地形から離れた位置では、刃先8aと目標設計地形との距離dの変化に対する減速の度合いを大きくしてバケット8の速度を急激に小さくできる。また目標設計地形に近い位置では、刃先8aと目標設計地形との距離dの変化に対する減速の度合いを小さくして、バケット8の刃先8aを目標設計地形に正確に合わせることが可能となる。
<変形例>
本変形例の停止制御においては、図13に示す関係データ(刃先制限速度テーブル)による制御に加えて、以下の相関データによる制御が行われてもよい。
[相関データ]
本変形例は、図9における推定速度決定部52のシリンダ速度演算部52Bで利用される、スプールストローク−シリンダ速度特性をバケット重量に応じて変更するものである。このようにすることで、バケット重量の違いを推定速度に反映させることができ、推定速度の精度を上げることが可能となり、停止制御の精度向上につながる。
以下、上記変形例における停止制御に用いられるスプールストローク−シリンダ速度特性の一例について図15を用いて説明する。
図15は、スプールストローク−シリンダ速度特性の一例を示す図である。
図15に示されるように、横軸はスプールストロークであり、縦軸はシリンダ速度である。スプールストロークが零(原点)である状態は、スプールが初期位置に存在する状態である。ラインLN1は、バケット8が大重量である場合の第1相関データを示す。ラインLN2は、バケット8が中重量である場合の第1相関データを示す。ラインLN3は、バケット8が小重量である場合の第1相関データを示す。このように第1相関データは、バケット8の重量に応じて変化する。
スプールストロークがプラスになるようにスプールが移動することにより、作業機2は上げ動作する。スプールストロークがマイナスになるようにスプールが移動することにより、作業機2は下げ動作する。
作業機2の上げ動作と下げ動作とで、シリンダ速度の変化量が異なる。すなわち、上げ動作が実行されるようにスプールストロークが原点から所定量Strだけ変化したときのシリンダ速度の変化量Vuと、下げ動作が実行されるようにスプールストロークが原点から所定量Strだけ変化したときのシリンダ速度の変化量Vdとは異なる。本変形例においては、特に、下げ動作についての相関データに基づいて、操作指令値(スプールストローク、PPC圧力、及びシリンダ速度)に対して作業機2の動作が制御される。
ブーム6の下げ動作において、ブーム6の重力作用(自重)により、作業機2は上げ動作の場合よりも高速で移動する。作業機2の下げ動作において、バケット8の重力が大きくなるほど、シリンダ速度は早くなる。したがって、ブーム6(作業機2)での下げ動作において、シリンダ速度の速度プロファイルは、バケット8の重量に応じて大きく変化する。
停止制御が実行される場合、上述のように、ブームシリンダ10は、ブーム6の下げ動作を実行する。したがって、図15に示すような第1相関データに基づいてブームシリンダ10が制御されることにより、バケット8の重量が変化しても、そのバケット8を目標設計地形Uに基づいて精度良く移動させることができる。すなわち、油圧シリンダ60の動き出し時に、バケット8の重量が変更された場合でも油圧シリンダ60がきめ細やかに制御されることによって、高精度な制限掘削制御が実行される。
[制御方法]
次に、本変形例に係る油圧ショベル100の動作の一例について図16を用いて説明する。
図8及び図16に示されるように、第1相関データが、バケット8の重量に応じて複数求められ、記憶部58に記憶されている(ステップSC1:図16)。また第2相関データ(PPC圧力−スプールストローク特性)及び第3相関データ(シリンダ速度−推定速度特性)が記憶部58に記憶されていてもよい。これらの第2相関データおよび第3相関データの各々は、バケット8の重量に応じて複数求められ、記憶部58に記憶されていてもよい。
バケット8が交換された後(ステップSC2:図16)、オペレータによりマンマシンインターフェース部32が操作され、バケット8の重量を示す重量データが入力部321を介してバケット重量特定部59に入力される。バケット重量特定部59は、重量データを取得する(ステップSC3:図16)。バケット重量特定部59は、重量データを推定速度決定部52へ出力する。
推定速度決定部52は、重量データに基づいて、記憶部58に記憶されている複数の第1相関データから、重量データに対応した、1つの第1相関データを選択する(ステップSC4:図16)。本変形例においては、図15に示すラインLN1で示す第1相関データ、ラインLN2で示す第1相関データ、及びラインLN3で示す第1相関データの中から、バケット8の重量データに対応した、1つの相関データが選択される。同様に、重量データに対応した第2相関データ及び第3相関データが選択される。
推定速度決定部52は、選択された第1相関データ、第2相関データ、及び第3相関データと、入力された情報など(スプールストローク、PPC圧力、及びシリンダ速度)とに基づいて推定速度を決定する(ステップSC5:図16)。この推定速度を決定する工程は、図12に示すステップSA2に対応する。
具体的には、推定速度決定部52は、選択された第1相関データを用いて、入力されたスプールストロークに基づいてシリンダ速度を決定する。推定速度決定部52は、選択された第2相関データを用いて、得られたシリンダ速度に基づいて推定速度を決定する。また必要に応じて推定速度決定部52は第3相関データを用いて、パイロット圧力(PPC圧力)からスプールストロークを決定してもよい。
推定速度決定部52は、決定された推定速度を制限速度取得部54cに出力する。制限速度取得部54cは、この推定速度を用いて、図12及び図14のフローにてブーム6の制限速度Vc_bm_lmtを決定する。停止制御部54は、その制限速度Vc_bm_lmtを作業機制御部57へ出力する。
作業機制御部57は、ブーム制限速度Vc_bm_lmtを取得し、そのブーム制限速度Vc_bm_lmtに基づいて制御信号CBIを生成する。作業機制御部57はその制御信号CBIを制御弁27Cへ出力する(ステップSC6:図16)。
以上により、図8に示す作業機コントローラ26は、停止制御によりバケット8の刃先8aが目標掘削地形Uに侵入しないように、ブーム6を制御することが可能である。
<その他>
以上、本発明の一実施形態及び変形例について説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、バケット8の重量に応じてバケット8の刃先8aの制限速度が連続的に変更するように制御することも可能である。例えば、図13に示すような2つの刃先制限速度テーブルを用いて、2つの刃先制限速度テーブルの間を補間することにより、刃先8aの制限速度が連続的に変更するように制御することが可能となる。
また上記においては図13に示すような2つの刃先制限速度テーブルを用いた場合について説明したが、このようなテーブルが記憶されていなくても、演算により上記の制御がなされてもよい。
また上記においては、操作装置25がパイロット油圧方式である場合について説明したが、操作装置25は電気レバー方式でもよい。例えば、操作装置25の操作レバーの操作量を検出し、その操作量に応じた電圧値を作業機コントローラ26に出力するポテンショメータ等の操作レバー検出部が設けられてもよい。作業機コントローラ26は、その操作レバー検出部の検出結果に基づいて、制御弁27に制御信号を出力して、パイロット油圧を調整してもよい。本制御は作業機コントローラで行われたが、センサコントローラ30等の他のコントローラで行われてもよい。
上記においては、図8に示されるように記憶部54a、58を別々に示しているが、記憶部54a、58は1つのRAM、ROMなどに含まれていてもよく、互いに共通の記憶部であってもよい。また記憶部54a、58は互いに異なるRAM、ROMなどに含まれていてもよい。
上記においては、作業車両が油圧ショベル100である場合について説明したが、作業車両は油圧ショベルに限定されず、他の種類の作業車両であってもよい。
またグローバル座標系における油圧ショベル100の位置の取得は、GNSSに限らず、他の測位手段によって行われてもよい。従って、刃先8aと目標設計地形との距離dの取得は、GNSSに限らず、他の測位手段によって行われてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 車両本体、2 作業機、3 旋回体、4 運転室、4S 運転席、5 走行装置、5Cr 履帯、6 ブーム、7 アーム、8 バケット、8a 刃先、9 エンジンルーム、10 ブームシリンダ、11 アームシリンダ、12 バケットシリンダ、13 ブームピン、14 アームピン、15 バケットピン、16 ブームシリンダストロークセンサ、17 アームシリンダストロークセンサ、18 バケットシリンダストロークセンサ、19 手すり、20 位置検出装置、21 アンテナ、21A 第1アンテナ、21B 第2アンテナ、23 グローバル座標演算部、25 操作装置、25L 第2操作レバー、25R 第1操作レバー、26 作業機コントローラ、27,27A,27B,27C 制御弁、28 表示コントローラ、28A 目標施工情報格納部、28B バケット位置データ生成部、28C 目標掘削地形データ生成部、29,322 表示部、30 センサコントローラ、32 マンマシンインターフェース部、40A キャップ側油室、40B ロッド側油室、51 シャトル弁、52 推定速度決定部、52A スプールストローク演算部、52B シリンダ速度演算部、52C 目標速度演算部、53 距離取得部、54 停止制御部、54a,58 記憶部、54b 選択部、54c 制限速度取得部、57 作業機制御部、59 バケット重量特定部、60 油圧シリンダ、63 旋回モータ、64 方向制御弁、65 スプールストロークセンサ、66,67,68 圧力センサ、80 スプール、100 作業車両、200 制御システム、300 油圧システム、321 入力部、450 パイロット油路、451,451A,451B,452,452A,452B,501,502 油路。

Claims (8)

  1. ブームと、アームと、バケットとを含む作業機と、
    前記アームに装着された前記バケットの重量を特定するための重量特定部と、
    前記バケットの刃先と目標設計地形との距離を取得する距離取得部と、
    前記バケットの前記刃先が前記目標設計地形に接近するとき前記バケットの前記刃先が前記目標設計地形に到達する手前で前記作業機の動作を停止する停止制御を実行する停止制御部と、
    を備え、
    前記停止制御部は、前記重量特定部により前記バケットの重量が第1の重量であると特定される第1特定状態と前記バケットの重量が前記第1の重量よりも小さい第2の重量であると特定される第2特定状態との双方において前記バケットの前記目標設計地形へ向かう方向の移動速度が同じであるとき、前記第1特定状態においては前記第2特定状態よりも前記目標設計地形から離れた位置から前記バケットの前記目標設計地形へ向かう方向の移動速度が減速されるよう制御する、作業車両。
  2. 前記停止制御部は、
    前記バケットの前記刃先と前記目標設計地形との距離と、前記バケットの前記刃先の制限速度との関係を規定する関係データを、前記バケットの重量に応じて複数記憶する記憶部と、
    前記重量特定部で特定された前記バケットの重量に基づき、前記記憶部に記憶された複数の前記関係データの中から、1つの関係データを選択する選択部と、
    前記選択部により選択された前記1つの関係データを用いて、前記距離取得部で得られた前記距離に基づいて前記バケットの前記刃先の前記制限速度を取得する制限速度取得部と、を有し、
    前記停止制御部は、前記バケットの前記刃先の前記制限速度に基づいて前記停止制御を実行する、請求項1に記載の作業車両。
  3. 複数の前記関係データは、第1関係データと、第2関係データとを含み、
    前記第1関係データが選択されるときの前記バケットの重量は、前記第2関係データが選択されるときの前記バケットの重量よりも大きく、
    前記第1関係データにおいて前記バケットの前記刃先の前記制限速度の減速が開始される前記距離は、前記第2関係データにおいて前記バケットの前記刃先の前記制限速度の減速が開始される前記距離よりも大きい、請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記第1関係データは、第1減速区間と、第2減速区間とを有し、
    前記第1減速区間は前記第2減速区間よりも前記目標設計地形に近い位置に設定され、かつ前記第2減速区間における前記バケットの前記刃先と前記目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いは、前記第1減速区間における前記バケットの前記刃先と前記目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いよりも大きい、請求項3に記載の作業車両。
  5. 前記第2関係データは、第3減速区間と、第4減速区間とを有し、
    前記第3減速区間は前記第4減速区間よりも前記目標設計地形に近い位置に設定され、かつ前記第4減速区間における前記バケットの前記刃先と前記目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いは、前記第3減速区間における前記バケットの前記刃先と前記目標設計地形との距離の変化に対する減速の度合いよりも大きく、
    前記第4減速区間は前記第2減速区間よりも前記目標設計地形に近い位置に設定される、請求項4記載の作業車両。
  6. 前記作業機を駆動する油圧シリンダをさらに備え、
    前記重量特定部は、前記バケットが宙に浮いている状態での前記油圧シリンダの内部に発生する圧力に基づいて、前記アームに装着された前記バケットの重量を特定する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の作業車両。
  7. オペレータが前記バケットの重量を入力操作可能なモニタをさらに備え、
    前記重量特定部は、前記オペレータによって前記モニタに入力された前記バケットの重量に基づいて、前記アームに装着された前記バケットの重量を特定する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の作業車両。
  8. 操作部材の操作量に基づいて前記ブームの速度を推定する推定速度決定部と、
    移動可能なスプールを有し、前記スプールの移動により前記作業機を駆動する油圧シリンダに対する作動油の供給を制御する方向制御弁とをさらに備え、
    前記記憶部は、前記バケットの重量に応じた、前記油圧シリンダのシリンダ速度と前記油圧シリンダを動作させる操作指令値との関係を示す複数の相関データを記憶しており、
    前記推定速度決定部は、前記重量特定部で特定された前記バケットの重量に基づき、前記記憶部に記憶された複数の前記相関データの中から1つの相関データを選択し、かつ選択された前記1つの相関データを用いて前記ブームの推定速度を取得し、
    前記停止制御部は、前記ブームの前記推定速度と前記ブームの前記制限速度とに基づいて前記停止制御を実行する、請求項2に記載の作業車両。
JP2014547592A 2014-09-10 2014-09-10 作業車両 Active JP5791827B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2014/074010 WO2015025989A1 (ja) 2014-09-10 2014-09-10 作業車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5791827B2 JP5791827B2 (ja) 2015-10-07
JPWO2015025989A1 true JPWO2015025989A1 (ja) 2017-03-02

Family

ID=52483757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014547592A Active JP5791827B2 (ja) 2014-09-10 2014-09-10 作業車両

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9556594B2 (ja)
JP (1) JP5791827B2 (ja)
KR (1) KR101658325B1 (ja)
CN (1) CN104619920B (ja)
DE (1) DE112014000127B4 (ja)
WO (1) WO2015025989A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019167754A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 住友重機械工業株式会社 ショベル

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10385544B2 (en) * 2013-12-26 2019-08-20 Doosan Infracore Co., Ltd. Method and device for controlling main control valve of construction machinery
KR102488448B1 (ko) * 2015-03-27 2023-01-12 스미토모 겐키 가부시키가이샤 쇼벨
JP6545609B2 (ja) * 2015-12-04 2019-07-17 日立建機株式会社 油圧建設機械の制御装置
KR101838120B1 (ko) * 2016-02-29 2018-03-13 가부시키가이샤 고마쓰 세이사쿠쇼 작업 기계의 제어 장치, 작업 기계 및 작업 기계의 제어 방법
JP6703942B2 (ja) * 2016-03-17 2020-06-03 株式会社小松製作所 作業車両の制御システム、制御方法、及び作業車両
JP6506205B2 (ja) * 2016-03-31 2019-04-24 日立建機株式会社 建設機械
JP6666209B2 (ja) * 2016-07-06 2020-03-13 日立建機株式会社 作業機械
JP6526321B2 (ja) * 2016-09-16 2019-06-05 日立建機株式会社 作業機械
CN107002384B (zh) * 2017-01-13 2020-06-09 株式会社小松制作所 作业机械的控制系统及作业机械的控制方法
JP7133539B2 (ja) * 2017-03-02 2022-09-08 株式会社小松製作所 作業車両の制御システム、作業機の軌跡設定方法、及び作業車両
JP6876623B2 (ja) * 2017-07-14 2021-05-26 株式会社小松製作所 作業機械および作業機械の制御方法
JP7033938B2 (ja) * 2018-01-26 2022-03-11 株式会社小松製作所 作業機械および作業機械の制御方法
JP6841784B2 (ja) * 2018-03-28 2021-03-10 日立建機株式会社 作業機械
KR20200135379A (ko) * 2018-03-30 2020-12-02 스미토모 겐키 가부시키가이샤 쇼벨
JP7141894B2 (ja) * 2018-09-05 2022-09-26 日立建機株式会社 作業機械
CN113454292A (zh) * 2019-02-15 2021-09-28 住友重机械工业株式会社 挖土机
JP6894464B2 (ja) * 2019-04-22 2021-06-30 株式会社小松製作所 作業機械、作業機械の制御方法、施工管理装置および施工管理装置の制御方法
JP7318414B2 (ja) * 2019-08-21 2023-08-01 コベルコ建機株式会社 作業機械
US11236492B1 (en) * 2020-08-25 2022-02-01 Built Robotics Inc. Graphical user interface for real-time management of an earth shaping vehicle
FI129572B (fi) * 2021-01-27 2022-05-13 Mikrosys Menetelmä ja järjestelmä kuorman punnitsemiseksi työkoneen kauhassa sekä työkone
US11573592B1 (en) * 2021-08-17 2023-02-07 Zoomlion Heavy Industry Na, Inc. One-handed joystick with adaptive control

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1126846C (zh) 1994-04-28 2003-11-05 日立建机株式会社 建筑机械的限定区域挖掘控制装置
US5957989A (en) 1996-01-22 1999-09-28 Hitachi Construction Machinery Co. Ltd. Interference preventing system for construction machine
JP3154656B2 (ja) * 1996-03-21 2001-04-09 日立建機株式会社 建設機械の制御ユニットにおける制御定数の設定方法、建設機械の制御方法及び建設機械の制御ユニット
JPH09328774A (ja) 1996-06-07 1997-12-22 Hitachi Constr Mach Co Ltd 油圧建設機械の自動軌跡制御装置
JP3306301B2 (ja) 1996-06-26 2002-07-24 日立建機株式会社 建設機械のフロント制御装置
JP2002206251A (ja) * 2001-01-12 2002-07-26 Kubota Corp バックホウ
US7441404B2 (en) 2004-11-30 2008-10-28 Caterpillar Inc. Configurable hydraulic control system
US20090198409A1 (en) 2008-01-31 2009-08-06 Caterpillar Inc. Work tool data system
US8095281B2 (en) 2008-12-11 2012-01-10 Caterpillar Inc. System for controlling a hydraulic system
DE112012000540B4 (de) 2011-03-24 2019-01-31 Komatsu Ltd. Steuersystem für eine Arbeitseinheit, Baumaschine und Steuerverfahren für eine Arbeitseinheit
JP5603520B1 (ja) 2012-10-19 2014-10-08 株式会社小松製作所 油圧ショベルの掘削制御システム
US9464406B2 (en) 2013-04-12 2016-10-11 Komatsu Ltd. Control system for construction machine and control method
US8954243B2 (en) * 2013-05-09 2015-02-10 Caterpillar Inc. Dynamic tip-off detection, display and location selection

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019167754A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 住友重機械工業株式会社 ショベル

Also Published As

Publication number Publication date
US9556594B2 (en) 2017-01-31
KR101658325B1 (ko) 2016-09-22
DE112014000127T5 (de) 2015-06-25
WO2015025989A1 (ja) 2015-02-26
US20160258135A1 (en) 2016-09-08
KR20160043923A (ko) 2016-04-22
JP5791827B2 (ja) 2015-10-07
DE112014000127B4 (de) 2022-11-17
CN104619920B (zh) 2016-09-28
CN104619920A (zh) 2015-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5791827B2 (ja) 作業車両
JP5865510B2 (ja) 作業車両および作業車両の制御方法
JP5864775B2 (ja) 作業車両
JP5990642B2 (ja) 建設機械の制御システム、建設機械、及び建設機械の制御方法
JP5732598B1 (ja) 作業車両
JP5732599B1 (ja) 作業車両
KR101746324B1 (ko) 건설 기계의 제어 시스템, 건설 기계, 및 건설 기계의 제어 방법
JP5654144B1 (ja) 建設機械の制御システム及び制御方法
KR101777935B1 (ko) 건설 기계의 제어 시스템, 건설 기계, 및 건설 기계의 제어 방법
JP5873217B1 (ja) 建設機械の制御システム、建設機械、及び建設機械の制御方法
WO2015137524A1 (ja) 建設機械の制御システム、建設機械、及び建設機械の制御方法
WO2015129931A1 (ja) 建設機械の制御システム、建設機械、及び建設機械の制御方法
JP5823080B1 (ja) 建設機械の制御システム、建設機械、及び建設機械の制御方法
JP6826050B2 (ja) 建設機械および制御方法
KR101584946B1 (ko) 작업 차량
JPWO2015129931A1 (ja) 建設機械の制御システム、建設機械、及び建設機械の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150804

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5791827

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250