JPWO2015012323A1 - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

CT画像から求めたノイズ情報を用いて、精度よくCT画像のノイズを低減する。X線装置のX線検出部が得た測定投影データから、被写体の再構成範囲についてのCT画像を再構成し、CT画像を計算により順投影して求めた計算投影データと、X線検出部が検出した測定投影データと計算投影データが等しくなるように、CT画像を逐次修正する逐次近似再構成部を有する。逐次近似再構成部は、CT画像におけるノイズ強度を少なくとも所定の関心領域について算出するノイズ計測部を備え、算出したノイズ強度を用いて関心領域のCT画像を逐次修正する。

Description

本発明は、X線CT装置に関し、特に、CT画像に含まれるノイズの分布を求め、ノイズを除去したCT画像を生成する技術に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置は、被写体を多方向から撮影して得た測定投影データから被写体内の各点のX線吸収係数を算出し、X線吸収係数分布画像(以下、CT画像と称する)を得る装置である。X線吸収係数は、規格化したCT値(空気を−1000、水を0)に置き換えられ、CT画像が生成される。
CT画像は、被検体の断層像を示す。医療現場においては、CT画像を用いることにより、正確かつ即時に患者の病状を診断できるため、臨床上有用である。しかし、医師の診断に必要な高い画質のCT画像を取得するためには、一定量の被曝を伴う。低被曝化を実現するために照射する線量を低くすると、検出した信号に対するノイズの比率が増加する。これにより、誤診断の原因になるライン状のストリークアーチファクトや粒状性のノイズが多く発生する。そのため、低線量撮影時にストリークアーチファクトやノイズを低減することにより、良質な診断と低被曝化を両立させることが望まれている。
特許文献1には、被写体像を除去したノイズマップ(差分画像)を生成する方法が開示されている。この方法は、同一被写体の同一位置をほぼ同一時刻にスキャンして取得した複数の測定投影データを投影角度によって二つに分割し、分割後の投影データからそれぞれCT画像を再構成した後、2つのCT画像の差分画像を求め、この差分画像からノイズマップを求める。特許文献1の技術では、このノイズマップを用いてフィルタを生成し、CT画像のノイズを除去する。この方法では、実際のCT画像から求めたノイズマップに基づいてフィルタを生成するため、従来の高周波成分を除去するフィルタと比較して、被写体像を劣化させにくい。
米国特許第7706497号明細書
特許文献1の技術では、ノイズマップを求めるために、複数の投影角で得た測定投影データを2つに分割する。しかしながら、1回転あたりの撮影回数(投影角)は、全ての投影角の測定投影データを用いてCT画像を再構成した場合にアーチファクトの少ないCT画像が再構成できるように定められているため、投影角によって測定投影データを2分割した画像からCT画像を再構成した場合、アーチファクトが無視できないレベルになる。特に、CT装置の回転中心から離れた、CT画像の周辺領域では、X線の通過経路(データの間隔)が疎になるため、アーチファクトの影響が大きくなる。そのため、特許文献1のように、投影角によって2分割した測定投影データから得たCT画像を差分して得たノイズマップは、ノイズの値の誤差が画像の周辺領域で大きくなる。よって、このノイズマップを用いてフィルタ処理によってCT画像のノイズを低減した場合には、画像の周辺領域の精度が劣化する。
本発明の目的は、精度よくCT画像のノイズを低減することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の第1の態様では、測定投影データから再構成したCT画像におけるノイズ強度を少なくとも所定の関心領域について算出するノイズ計測部を備える。そして、ノイズ計測部の算出したノイズ強度を用いて、関心領域のCT画像を逐次修正する。
本発明の第2の態様では、測定投影データを、チャネル方向およびスライス方向のうち少なくとも1方向について、分割することにより、CT画像におけるノイズ強度を関心領域について算出するノイズ計測部を備える。ノイズ計測部の算出したノイズ強度を用いて関心領域の前記CT画像のノイズを低減する。
本発明の第1の態様によれば、被写体のCT画像に含まれるノイズのCT値を選択的に修正し、CT画像のノイズを低下させることができる。また、第2の態様によれば、アーチファクトの影響による画像劣化を低減し、精度よくノイズを低下させることができる。
実施形態1における、X線CT装置各部のハードウェアの構成を説明するブロック図である。 実施形態1における、X線CT装置の機能ブロック図である。 実施形態1における、撮影条件入力部131の撮影条件受付画面141を説明するための説明図である。 実施形態1における、逐次近似再構成部136の機能を説明する機能ブロック図である。 実施形態1における、ノイズ計測部151の計算手順を説明するためのフローチャートである。 (a)〜(i)は、実施形態1における、ノイズ計測部151の計算結果を説明するための説明図である。 実施形態1における、逐次近似再構成手法の計算手順を説明するためのフローチャートである。 実施形態1における、Prior計算に用いる関数の一例を示すグラフである。 実施形態2における、逐次近似再構成部136の機能を説明する機能ブロック図である。 実施形態3における、(a)投影角度方向、(b)チャネル方向、にそれぞれ分割した測定投影データから計算した差分補正画像と、その領域を示す説明図である。 実施形態3における、CT画像の領域ごとに投影角度方向またはチャネル方向を選択したノイズ画像と、その領域を示す説明図である。 実施形態4における、逐次近似再構成部136の機能を説明する機能ブロック図である。 実施形態5における、(a)CT画像と、最適化した関心領域の形状とを示す説明図、(b)差分補正画像と、関心領域とを示す説明図である。 実施形態6における、入力画面の寄与率設定領域を説明するための説明図である。 実施形態7における、画像出力領域を説明するための説明図である。 実施形態8における、X線CT装置各部のハードウェアの構成を説明するブロック図である。 実施形態8における、X線CT装置の機能ブロック図である。 実施形態8における、撮影条件入力部131の撮影条件受付画面141を説明するための説明図である。 実施形態8における、再構成処理部236および画像処理部138の機能を説明する機能ブロック図である。 実施形態8における、ノイズ計測部151の計算手順を説明するためのフローチャートである。 (a)〜(i)は、実施形態8における、ノイズ計測部151の計算結果を説明するための説明図である。 実施形態8における、別の例の再構成処理部236および画像処理部138の機能を説明する機能ブロック図である。 実施形態8における、(a)投影角度方向、(b)チャネル方向、にそれぞれ分割した測定投影データから計算した差分補正画像と、その領域を示す説明図である。 実施形態8における、CT画像の領域ごとに投影角度方向またはチャネル方向を選択したノイズ画像と、その領域を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<実施形態1>
本発明のX線CT装置は、図1、図2に示すように、X線を発生するX線発生部1と、被写体を透過後のX線を検出し、測定投影データを得るX線検出部2と、X線発生部1とX線検出部2とを搭載して被写体の周囲を回転する回転板4と、逐次近似再構成部136を有する。逐次近似再構成部136は、X線検出部が得た測定投影データから、被写体の再構成範囲についてCT画像を再構成し、CT画像を計算により順投影することにより計算投影データを求め、計算投影データと測定投影データとが等しくなるように、CT画像を逐次修正する。逐次近似再構成部136には、CT画像におけるノイズ強度を少なくとも所定の関心領域について算出するノイズ計測部151が配置される。逐次近似再構成部136は、ノイズ計測部151の算出したノイズ強度を用いて関心領域のCT画像を逐次修正する。
このように、CT画像から計測したノイズを逐次近似再構成に導入することで、CT画像に含まれる被写体像を劣化させずにCT画像のノイズを低下させることができる。
なお、本発明において、被写体とは撮影対象を意味し、被検体6と、被検体6を支える寝台5とを包含する。なお、被検体6は、人体に限らず、ファントムや機械等の検査対象の物体であってもよい。
逐次近似再構成部136は、測定投影データと計算投影データの差を用いて当該差が小さくなるようにCT画像を修正する計算と、修正前のCT画像の2以上の画素間のCT値差を用いてCT値差が小さくなるようにCT画像を修正するPrior計算とを繰り返し行う逐次近似処理部152を含む。本発明では、ノイズ計測部が算出した関心領域のノイズ強度をPrior計算に用いて、関心領域についてCT画像を修正する。このように、ノイズ計測部151が計測したノイズ強度を、Prior計算に用いることにより、効率よくノイズを低減することができる。
Prior計算においては、関心領域内の所定の第1画素と、第1画素から所定の位置関係にある第2画素とのCT値差が、関心領域について求めたノイズ強度より小さいか、大きいかにより、第1画素のCT値の修正量を変更する。例えば、関心領域内の2以上の画素のCT値差が、その関心領域のノイズ強度より小さい場合には、CT値差の絶対値に応じた修正量で第1画素のCT値を修正し、CT値差が、ノイズ強度より大きい場合には、CT値差に係らず所定の修正量で第1画素のCT値を修正する。これにより、ノイズの画素を選択的に修正することができるため、CT画像の被写体像の劣化を抑制しながら、ノイズを低減することができる。
ノイズ計測部151は、CT画像について複数の関心領域を設定し、それぞれの関心領域についてノイズ強度を算出することにより、CT画像全体についてノイズ強度の分布を算出し、ノイズ強度の分布を表すノイズ画像を生成してもよい。このようにCT画像全体のノイズ画像を求めることにより、CT画像全体のノイズ低減処理を行うことが可能になる。
ノイズ計測部151は、例えば図4のように、測定投影データを、M個に分割(Mは2以上)する分割計算部153と、分割計算部153が分割したM個の測定投影データについてそれぞれCT画像を再構成する分割画像計算部154と、分割画像計算部154が再構成したM個のCT画像の差分画像を求め、差分画像における関心領域のCT値のばらつきをノイズ強度として算出する分割ノイズ計測部155とを備える構成とする。
以下、図面を参照して、実施形態1のX線CT装置についてさらに具体的に説明する。
図1は、実施形態1のX線CT装置のハードウェア構成を示す図である。このX線CT装置は、後述するように、逐次近似再構成部136をソフトウェアとして搭載しているが、逐次近似再構成部136の一部または全部をASIC(application specific integrated circuit)やFPGA(field-programmable gate array)等のプログラマブル集積回路を用いてハードウェアで構成することも可能である。図2は、図1のX線CT装置の機能ブロック図である。
図1のX線CT装置は、X線照射条件等の撮影条件や画像再構成の条件を入力する入力部101と、撮影の制御やX線の照射および検出を行う撮影部102と、検出した信号に対して補正や画像再構成を行い、画像を出力する画像生成部103とを備えて構成される。なお、入力部101および画像生成部103は、撮影部102を備える本体装置と必ずしも一体に構成する必要はなく、撮影部102とは離れた場所に配置し、ネットワークを介して接続してもよい。また、入力部101と画像生成部103は、これらの構成を実現する入出力部や処理部や記憶部などのハードウェアを共用しても良い。
図2に示すように、入力部101は、撮影条件を入力する撮影条件入力部131として機能する。撮影部102は、撮影条件入力部131で入力された撮影条件に基づき撮影を制御する撮影制御部132と、X線の照射および検出を行う撮影部133として機能する。画像生成部103は、検出した信号をディジタル信号に変換する信号収集部134、ディジタル信号に対して補正する補正処理部135、補正した投影データに対して画像再構成する逐次近似再構成部136、および、再構成したCT画像を出力する画像表示部137として機能する。
図1のように、入力部101は、撮影条件の入力等を行うために、キーボード111およびマウス112を備える。また、図示していないが、ペンタブレットやタッチパネル等の他の入力手段を備えていてもよい。さらに、入力部101は、中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)114と、メモリ113やHDD(Hard Disk Drive)装置115等の記憶部と、図示を省略したモニタとを備えている。各構成要素はデータバス101aによって接続されている。キーボード111等により入力されたデータは、処理部であるCPU114に受け渡される。CPU114は、メモリ113、HDD装置115等に予め格納されている所定のプログラムを展開・起動することにより、図2の撮影条件入力部131として機能する。また、CPU114は、別のプログラムを展開・起動することにより、撮影部102に制御信号を送り、図2の撮影制御部132の一部としても機能する。
図1の撮影部102は、ガントリー3と、被検体6を支える寝台5と、X線制御器117と、ガントリー制御器116と、寝台制御器118とを備えて構成される。ガントリー3は、X線管(X線発生部)1とX線検出器(X線検出部)2と、これらを搭載する回転板4とを含む。ガントリー3および回転板4の中央には、円形の開口部7が設けられ、寝台5は開口部7内に挿入される。ガントリー制御器116、X線制御器117および寝台制御器118は、図2の撮影制御部132として機能する。ガントリー3および寝台5は、図2の撮影部133として機能する。
X線管1とX線検出器2は、被検体6へのX線の照射および検出を実現する。X線管1のX線発生点とX線検出器2のX線入力面との距離の代表例は1000[mm]である。開口部7の直径の代表例は700[mm]である。回転板4の1回転の所要時間の代表例は1.0[s]である。X線検出器2は、シンチレータ及びフォトダイオード等から構成される公知のX線検出素子を含み、X線検出素子は、チャネル方向(回転板4の主平面に平行な面内でX線管1から等距離の円弧に沿った方向)およびスライス方向(被検体6の体軸方向)にそれぞれ配列されている。例えば、チャネル方向のX線検出素子の数(以下、チャネル数とする)は、1000個である。各X線検出素子のチャネル方向のサイズの代表例は1[mm]である。回転板4の1回転における撮影部102の撮影回数は900回であり、回転板4が0.4度回転する毎に1回の撮影が行われる。撮影を行う際の回転板4の角度を、投影角と呼ぶ。なお、各仕様は、上記の値に限定されるものはなく、X線CT装置の構成に応じて種々変更可能である。
ガントリー制御器116は、回転板4の回転動作を制御する。X線制御器117は、X線管1の動作を制御する。寝台制御器118は、寝台5の位置を制御する。
画像生成部103は、データ収集システム(DAS;Data Acquisition System)119、中央処理装置(CPU)121、メモリ120やHDD装置122等の記憶部、モニタ123を備えて構成される。これらはデータバス103aによって接続される。DAS119は、図2の信号収集部134として機能する。CPU121は、メモリ120、HDD装置122等に予め格納されている所定のプログラムを展開・起動することにより、図2の補正処理部および逐次近似再構成部136として機能する。モニタ123は、画像表示部137として機能する。
撮影部102のX線検出器2で検出された信号は、信号収集部134として機能するDAS119によって収集されて、ディジタル信号に変換され、CPU121に受け渡される。CPU121は、補正を行い、逐次近似処理を用いて画像再構成を行う。また、HDD装置122等にデータは保存され、必要に応じて、データは外部へ入出力される。画像再構成したCT画像は、画像表示部137として機能する液晶ディスプレイやCRT等のモニタ123に表示される。上述のようにCPU121やメモリ120やモニタ123等は入力部101と共用できる。
次に、実施形態1のX線CT装置の撮影動作の流れを図2の機能ブロック図を中心に、図1のハードウェア構成および図3を用いて説明する。図3は、撮影条件入力部131のモニタ123に表示される撮影条件受付画面141の一例を示す図である。
図2の撮影条件入力部131は、図3の撮影条件受付画面141をモニタ123に表示し、操作者の入力を受け付ける。図3の撮影条件受付画面141は、照射するX線のエネルギー及び出力量に対応する管電圧、管電流時間積、および、1回転における撮影回数を設定するためのX線条件設定領域142と、再構成画像の範囲を設定する再構成範囲設定領域143と、CT画像のノイズを計測する為に必要な条件を選択するノイズ計測設定領域144と、撮影部位を設定する撮影部位設定領域145とを含む。
操作者は、撮影条件受付画面141を見ながら、マウス112やキーボード111等を操作して、X線条件をX線条件設定領域142に、再構成範囲を再構成範囲設定領域143に、ノイズ計測の設定条件をノイズ計測設定領域144に、撮影部位を影部位設定領域145に、それぞれ設定する。以下、さらに詳しく説明する。
図3では一例として、操作者によってX線条件設定領域142に、管電圧値120[kV]、管電流時間積200[mAs]、撮影回数900[回/回転]が設定されている例を示している。なお、図3では、1種類のエネルギースペクトルを有するX線を用いる例について示しているが、2種類以上のX線を用いるマルチエネルギーCTの場合には、管電圧、管電流時間積、及び撮影回数の項目をX線条件設定領域142に追加し、X線の種類ごとに同様に設定する。
また、図3の再構成範囲設定領域143において、操作者は、画像再構成を行う領域である再構成範囲(FOV)を設定する。図3の再構成範囲設定領域143は、FOVの大きさと中心位置を設定することにより再構成範囲を設定する構成である。本実施形態では一例として、FOVを正方形で定義する。図3の例では、FOVは一辺600[mm]が設定され、FOVの中心位置は、回転中心と等しい、X=Y=Z=0[mm]に設定されている。ただし、FOVは、正方形に限ることはなく、円形、長方形、立方体、直方体、球等の任意の形状に設定することも可能である。この場合も本発明を適用できる。
ノイズ計測設定領域144は、後述するCT画像のノイズ計測方法を設定するための領域である。実施形態1では、測定投影データからCT画像に含まれるノイズを算出するために、測定投影データをチャネル方向、またはスライス方向について分割する。この分割を行う際の条件として、分割する方向、分割数および分割の方法をノイズ計測設定領域144に設定する。分割方向はチャネル方向およびスライス方向から選択する。分割数は2以上の任意の数に設定する。分割の方法は、例えば測定投影データを交互に分割する方法と、前半・後半に分割する方法と、測定投影データの任意の一部とそれ以外のデータに分割する方法のうちいずれかを選択する。図3の例では、分割する方向はチャネル方向、分割数は2、交互に分割する方法を選択している。
図3の撮影部位設定領域145は、撮像部位を、X線照射対象(頭部、胸部、肺野等の部位や組織)を選択するか、またはX線照射範囲を数値で指定するかにより設定する。図3の例では、腹部が選択されている。
なお、撮影条件受付画面141は、図3の画面構成に限定されるものではない。また、撮影条件受付画面141で設定を受け付けるX線条件、再構成範囲、再構成条件および撮影部位の設定条件の組み合わせをHDD装置115に予め保存しておき、撮影条件入力部131がHDD装置115から読み出す構成にすることも可能である。この場合、毎回操作者が、X線条件等を入力する必要はない。また、上記設定条件の組み合わせを予め複数種類保存しておき、操作者が複数種類の中から選択する構成にすることも可能である。
次に、図2の撮影部102は、撮影条件入力部131が受け付けた撮影条件に応じたX線撮影を行う。操作者がマウス112やキーボード111等を用いて撮影開始を指示すると、CPU114は、撮影制御部132の寝台制御器118およびガントリー制御器116に出力する。寝台制御器118は、制御信号を受けて、寝台5を回転板4の回転軸方向に移動させる制御を行い、被検体6の撮影部位が、X線管1とX線検出器2の間のX線通過範囲(撮影位置)に一致した時点で、寝台5の移動を停止させる。これにより被検体6の撮影位置への配置が完了する。
また、ガントリー制御器116は、CPU114から撮影開始が指示されると同時に駆動モーターを介して回転板4の回転を開始させる。回転板4の回転が定速状態に入り、かつ、被検体6の撮影位置への配置が終了した時点で、CPU114は、X線制御器117にX線管1のX線照射タイミング、及び、X線検出器2の撮影タイミングを指示する。X線制御器117は、この指示に従ってX線管1からX線を照射させ、X線検出器2は、X線を検出して撮影を開始する。また、X線制御器117は、例えば操作者が設定したX線管1の管電圧および管電流時間積により、照射するX線のエネルギースペクトルと出力量を決定する。
なお、ここでは1種類のエネルギースペクトルを有するX線を使用する例について説明したが、本発明はマルチエネルギーCTにも適用できる。その場合には、例えば、1回転毎または1回転中に管電圧を高速に切り替えて2種類以上のエネルギースペクトルを有するX線を照射し、撮影データを取得するように制御する。
画像生成部103の信号収集部134は、X線検出器2の出力信号をディジタル信号に変換し、メモリ120に保存する。このデータに対し、補正処理部135では、X線の検出信号のゼロ値を較正するオフセット補正や、投影角度毎に検出した信号成分のばらつきを補正するリファレンス補正や、検出素子間の感度を補正する公知のエアキャリブレーション処理等の補正を行い、被検体6の測定投影データを取得する。測定投影データは、逐次近似再構成部136に送られる。
図4に、逐次近似再構成部136のさらに詳しい機能構成を示す。逐次近似再構成部136は、CT画像のノイズ強度を少なくとも関心領域について計測するノイズ計測部151と、計測したノイズを導入し、CT画像を逐次修正する逐次近似処理部152とを備えている。ノイズ計測部151は、測定投影データを分割する分割計算部153と、分割した測定投影データをそれぞれ再構成する分割画像計算部154と、分割したCT画像からノイズを計測する分割ノイズ計測部155と、逐次近似再構成の初期画像を作成する加算画像計算部156を備えている。このとき、分割ノイズ計測部155は、分割画像計算部154が再構成した画像からノイズを計測するために、再構成画像の差分をとる差分画像計算部157を備えている。
逐次近似処理部152は、解析的再構成部161、順投影部162、差分部163、逆投影処理部164、Prior計算部165および、画像修正部166を含む。これらの構成により、逐次近似処理部152は、CT画像を計算により順投影して求めた計算投影データと、測定投影データとが等しくなるように逐次的にCT画像を修正する。このときPrior計算部165は、CT画像を構成する画素間のCT値の差分値に対して、係数を乗算後、計算中の修正画像に加算することにより、画素間のCT値差を小さくすることで、ノイズを低下させる。
本発明では、ノイズ計測部151で算出したCT画像のノイズ強度を、逐次近似処理部152の関心領域のCT画像の逐次修正に用いる。これにより、CT画像のノイズを選択的に逐次修正することができるため、CT画像のノイズを高精度に除去できるとともに、ノイズ以外の例えば被写体画像の劣化を防止できる。具体的には、本実施形態では、Prior計算部165の計算を、ノイズ計測部151で計測したノイズ強度を用いて行う。
これらの各機能ブロックは図5および図7のフローチャートのように動作する。以下、詳細に説明する。
図5のステップ171において、図4の分割計算部153は、測定投影データR(i)をチャネル方向について2以上に分割する。ここでは、検出素子の番号が、奇数番号の測定投影データRc,odd(i)の組と、偶数番号の測定投影データRc,even(i)の組の2つに分割する例について説明する。ただし、iは、X線検出器2の検出素子の番号を示す。図6(a)には、一例として1000チャネルの測定投影データR(i)を示す。図6(a)の横軸はチャネル番号、縦軸は投影角度(X線管1とX線検出器2の回転角度)を表す。図6(a)の測定投影データの濃度はそれぞれの画素の値(CT値)を示している。図6(b)は、分割後の奇数番号の測定投影データRc,odd(i)を示し、図6(c)は、偶数番号の測定投影データRc,even(i)を示す。図6(b)、(c)のデータは、図6(a)の測定投影データR(i)をチャネル方向に2分割したため、500チャネルである。
なお、このステップ171において、分割後の測定投影データRc,odd(i)およびRc,even(i)のチャネル間のデータを補間することにより分割前の測定投影データのチャネル数に増加させてもよい。例えば、分割後の隣接するチャネル間の測定投影データの値から公知である補間方法を用いて、不足チャネルのデータを算出する。例えば補間方法は、加算平均等の線形補間、またはスプライン補間等の非線形補間が用いられる。もしくは、不足チャネルを近傍のデータを、そのまま不足チャネルの値として用いてもよい。これらの補間処理を行った場合には、分割後の測定投影データRc,odd(i)およびRc,even(i)のチャネル数は、それぞれ500チャネルから1000チャネルに増加する。
次に、図5のステップ172において、図4の分割画像計算部154は、奇数番号の測定投影データRc,odd(i)および偶数番号の測定投影データRc,even(i)から、それぞれ被写体のCT値を表すCT画像λc,odd(j)、λc,even(j)を解析的再構成手法を用いて計算により求める。ここで、jは、CT画像の画素番号を示し、CT画像は、J個の画素で構成されているものとする。解析的再構成手法としては、例えばFeldkamp法等の公知の手法を用いる。CT画像としては、一般的な2次元(x、y方向)の断層像だけでなく、1次元データ(x方向)、体軸方向zに像を重ね合わせた3次元データ(x、y、z方向)、または3次元に時間方向tを考慮した4次元データ(x、y、z、t)を求めることも可能である。図6(d)には、奇数番号のCT画像λc,odd(j)を、図6(e)には、偶数番号のCT画像λc,even(j)をそれぞれ示す。
次に、図5のステップ173において、図4の分割ノイズ計測部155の差分画像計算部157は、式(1)に示すように、奇数番号のCT画像λc,odd(j)と偶数番号のCT画像λc,even(j)の差分をとり、差分画像Δλ(j)を求める。
Figure 2015012323
図6(f)には、差分画像Δλc(j)の一例を示す。奇数番号のCT画像λc,odd(j)と偶数番号のCT画像λc,even(j)は、測定投影データを2分割したデータをそれぞれ再構成して得たCT画像であるため、同一の被写体像を含んでいる。よって、両画像の差分をとることにより、差分画像Δλ(j)は、図6(f)のように被写体像が除去され、CT画像に含まれるノイズのCT値の分布画像が得られる。
差分画像Δλ(j)に表されているノイズのCT値は、分割後の測定投影データに対応した値になっている。具体的には、ノイズのCT値は、測定投影データの2分割により√2倍に増幅した値になっている。そこで、次のステップ174で補正し、分割していない測定投影データのCT値に対応したノイズのCT値の強度分布を示す補正差分画像Δλ’(j)を得る。
具体的には、図5のステップ174において、差分画像Δλ(j)のノイズのCT値の強度を補正するため、差分画像Δλ(j)に補正係数αを乗算し、図6(g)に示す補正差分画像Δλ’(j)を得る。2分割の場合、式(1)の差分処理で√2倍に増幅しているため、それを補正する補正係数αは、α=1/√2とする。補正差分画像Δλ’(j)は、分割されていない測定投影データから再構成したCT画像から、被写体の情報を除去したノイズだけの情報(CT値)を表している。
なお、分割後の測定投影データRc,odd(i)およびRc,even(i)のチャネル間を補間し、チャネル数を分割前のチャネル数に増加させてからステップ172,173を行った場合には、上記補正係数α=1である。
次に、図5のステップ175において、分割ノイズ計測部155は、補正差分画像Δλ’(j)に関心領域を設定し、関心領域におけるノイズのCT値の振幅(強度)を算出する。具体的には、補正差分画像Δλ’(j)の所定位置に関心領域を設定し、関心領域内のノイズの強度を求めるために、関心領域のノイズのCT値のばらつき(振幅)を求める。ここでは、ばらつきとして、標準偏差σを計算する。これにより、関心領域のノイズの強度(標準偏差σ)を求めることができる。関心領域は、例えば、画素j’を中心として縦(x方向)100画素×横(y方向)100画素の範囲とする。
分割ノイズ計測部155は、さらに関心領域の中心画素j’の位置をずらしながら、それぞれの位置の関心領域についてノイズの強度(標準偏差σ)を計算する。そして、関心領域の特定位置(例えば中心画素j’)に、求めた標準偏差σの値を対応させることにより、ノイズ画像Nc(j)を図6(h)のように生成する。
一方、図5のステップ176において、図4に示す加算画像計算部156は、ステップ172において求めた奇数番号のCT画像λc,odd(j)と偶数番号のCT画像λc,even(j)を式(2)により加算し、図6(i)に示す加算画像λk=0(j)を生成する。
Figure 2015012323
加算画像λk=0(j)は、分割していない測定投影データR(i)を直接再構成したCT画像と等価であり、逐次近似処理部152の逐次近似の初期画像として使用することができる。式(2)のλk=0(j)において、kは、逐次近似再構成の修正回数を表し、k=0は、λk=0(j)が初期画像であることを示している。
このように、加算画像計算部156によって、分割された画像を加算することにより逐次近似再構成の初期画像の生成することができる。このため、後述する解析的再構成部161により、分割していない測定投影データR(i)を画像再構成処理して初期画像を得る場合と比較して、演算時間を短縮することができる。なお、後述する解析的再構成部161により、初期画像λk=0(j)を算出する場合には、加算画像計算部156を備えない構成にすることが可能である。また、加算画像計算部156を備える場合には、後述する解析的再構成部161を備えない構成にすることが可能である。
次に、図5のステップ177に進み、逐次近似処理部152によって、ノイズ計測部155で算出したノイズ強度を用いて、逐次近似再構成処理により画像を修正し、高精度にノイズを除去したCT画像を生成する。
以下、図7を用いて、ステップ177の処理について詳細に説明する。
図7のようにステップ177は、ステップ181〜188を含む。まず、ステップ181において、逐次近似処理部152の解析的再構成部161(図4)は、公知であるFeldkamp法等の解析的再構成手法を用いて、補正処理部135が補正した測定投影データR(i)からCT画像λk=0(j)を計算する。ただし、加算画像計算部156によってCT画像λk=0(j)を計算する場合、ステップ181は省略可能である。
次に、ステップ182のように、初期画像として上記CT画像λk=0(j)を用いて、修正回数kが予め設定された修正回数Kに達するまで、CT画像をステップ183〜186により逐次的に修正する。
画像を修正するアルゴリズムとしては、公知の逐次近似再構成手法を用いることができる。ここでは一例としては、SPS(Separable−Paraboloidal−Surrogate)法を用いる場合について説明する。このSPSは、式(3)で表される。
Figure 2015012323
上記式(3)において、W(i)は、画像を修正する割合を表す重みである。式(3)に示すP1およびP2は、それぞれ分子および分母のPrior計算の計算式を表す。本実施形態では、Prior計算のP1およびP2に、それぞれノイズ強度(標準偏差σ)を導入することにより、ノイズが選択的に除去されるようにCT画像を修正する。式(3)による逐次近似再構成は、以下のステップ183〜186により行われる。
まず、ステップ183において、順投影部162(図4)は、式(4)を計算することにより、CT画像λ(j)の画素を順投影処理し、計算投影データを求める。
Figure 2015012323
式(4)において、lは、修正対象の画素jとX線検出器iを結ぶライン上にあるL個の画素の番号を表す。C(i、l)は、画素lがX線検出器iに寄与する割合を表し、C(i、l)の値は、X線検出器の位置や順投影計算、または逆投影計算の手法によって異なる値が設定される。
次に、ステップ184において、差分部163(図4)は、式(5)のように測定投影データR(i)から式(4)の計算投影データを減算し、修正投影データΔR(i)を求める。
Figure 2015012323
次に、ステップ185において、逆投影処理部164(図4)は、式(6)により、修正投影データΔR(i)を逆投影処理し、修正画像Δλ(j)を生成する。
Figure 2015012323
ただし、式(6)のP1、P2は、Prior計算部165(図4)が式(7)、(8)により求めた値を用いる。式(7)、(8)は、P1、P2を求める式の一例であり、Prior計算の一つであるGeneralized−Geman−Priorにより、式(7)の1階導関数の計算によりP1を求め、式(8)の2階導関数の計算によりP2を求める。
Figure 2015012323
Figure 2015012323
上記式(7)、式(8)において、βはPriorの強度を示す定数である。Ψ(λj k−λ k)は、CT画像λ(j)における2画素のCT値の差分値(λj k−λ k)を変数とする関数であり、式(9)で表される。Ψ(λj k−λ k)は、逐次近似再構成のPrior計算におけるCT画像のj番目の画素のCT値(画素値)の修正量を表している。λj kは、j番目の画素の画素値であり、λ kは、m番目の画素の画素値である。m番目の画素は、j番目の画素に対して、予め定めた位置関係(例えば、j番目の画素と左右や上下に隣接する関係)にある画素である。m番目の画素の数は、予め定めた1以上とする(例えば8個)。式(7)、(8)から明らかなように、m番目の画素の数が複数である場合には、m番目の画素ごとのΨ(λj k−λ k)の合計(Σ)を求めてP1、P2に用いる。
Figure 2015012323
式(9)に示すp、δはPrior計算に用いるパラメータ定数である。
本発明では、j番目の画素とm番目の画素とのCT値差と、j番目の画素を中心画素とする関心領域について求めたノイズ強度σ(以下、σと呼ぶ)との大小関係に応じてPrior計算におけるj番目の画素のCT値の修正量を変更する。具体的には例えば、j番目の画素のCT値(画素値)の修正量を表すΨ(λj k−λ k)として、式(9)のような関数を用い、式(9)の定数δをノイズ強度(標準偏差σ)に対応させ、δ=σとする。図8は、式(9)のΨ(λj k−λ k)を示すグラフである。図8において横軸は、2画素のCT値差(λj k−λ k)を示し、縦軸は、式(9)のΨ(λj k−λ k)の値を示す。Ψ(λj k−λ k)は、CT値差の絶対値|(λj k−λ k)|がδより小さい場合、CT値差(λj k−λ k)に応じて大きくなるが、CT値差|(λj k−λ k)|>δに場合には、一定値となる。図8は、一例としてδ=20のグラフを示す。なお、定数δとして、二以上の定数(δ1、δ2等)を用いて、CT値差の(λj k−λ k)とδ1、δ2等との大小関係に応じて、CT値の修正量Ψ(λj k−λ k)を定めてもよい。
このように、式(9)のΨ(λj k−λ k)を用いることにより、CT値差の絶対値|(λj k−λ k)|がノイズ強度σ(=δ)以下の場合には、画素jのCT値は、CT値差(λj k−λ k)に応じて修正されるのに対し、CT値差の絶対値|(λj k−λ k)|がノイズ強度σ(=δ)より大きい場合には、CT値差が大きくなっても修正量が一定値以上には大きくならず、修正量が抑制される。これにより、画素jのCT値がノイズである(すなわち、ノイズ強度より小さい)場合、選択的に修正することができる。一方、画素jのCT値が被写体像である(すなわち、ノイズ強度より大きい)場合に、Prior計算によるCT画像の劣化を防止することができる。
以上により、式(6)の修正画像Δλ(j)が算出される(ステップ185)。
次に、ステップ186において、画像修正部166は、式(10)を計算することにより、修正画像Δλ(j)を用いて修正したCT画像λk+1(j)を求める。
Figure 2015012323
以上のステップ183〜186を終了後、ステップ187において、修正回数kはk+1にインクリメントされ、ステップ182に戻る。これにより、インクリメント後の修正回数kが予め設定された修正回数Kと等しくなるまで、ステップ182〜187が繰り返し行われる。修正回数kがKに達したならば修正終了となり、ステップ188に進み、CT画像が出力され、画像表示部137(図2)により、モニタ123に表示される。
このCT画像は、逐次近似再構成により生成されているため、これを投影した計算投影データは、測定投影データとよく一致し、測定投影データを高精度に画像化したCT画像を得ることができる。
なお、ステップ188においてはCT画像を、ネットワークアダプタを用いて、ローカルエリアネットワーク、電話回線、インターネット等のネットワークを介して外部の端末に送信することも可能である。
また、本実施形態では、ステップ171〜177およびステップ181〜188によって、予めCT画像からノイズ強度を計測し、関心領域内の画素のCT値とノイズ強度との大小関係に応じて、画素のCT値の修正量を変更するため、被写体像の劣化を抑制しながら、ノイズを低減することができる。
なお、本実施形態では、CT値差の絶対値|(λj k−λ k)|がノイズ強度σ(=δ)より大きい場合には、Ψ(λj k−λ k)が一定値になるように式(9)を定めているが、本発明はこれに限定されるものではなく、|(λj k−λ k)|がノイズ強度σ(=δ)より大きい場合には、|(λj k−λ k)|がσより小さい場合よりも、Ψ(λj k−λ k)が小さくなるように設定してもよい。
また、本実施形態では、逐次近似再構成のノイズの低減効果は、測定投影データの精度とパラメータの設定値に依存することに着目し、計測したノイズ強度を逐次近似再構成処理のパラメータの値として用いている。これにより、逐次近似再構成処理自体を大きく変更することなく、計測したノイズ強度を処理に容易に導入できる。
なお、本実施形態では、計測したノイズ強度を導入するパラメータとしてδを選択しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、Prior計算に用いる他のパラメータに適用することも可能である。
また、本実施形態では、複数の関心領域をCT画像の全域で位置をずらして設定することにより、CT画像全域についてのノイズ強度(標準偏差σ)を求め(図5のステップ175)、CT画像全体についてノイズ強度を導入したPrior計算を行っている。しかしながら、本発明は必ずしもCT画像の全域についてノイズ強度を求めなくてもよく、1以上の関心領域についてノイズ強度を計測してもよい。その場合、逐次近似再構成の処理(図5のステップ177)では、CT画像の関心領域についてのPrior計算のパラメータにのみ、計測したノイズ強度を導入し、関心領域外のPrior計算には、所定値のパラメータを用いる。これにより、少なくとも関心領域については、ノイズを選択的に除去し、被写体の劣化を抑制することができる。
なお、上述の式(3)で示した逐次近似再構成手法は一例であり、公知であるOS−SPS、PWLS、OS−PWLS、ASIRT、MSIRT、GRADY、CONGR、ART、SART、ML−EM、OS−EM、FIRA、RAMLA、DRAMA等、他の手法に適用しても構わない。
また、図6(f)〜(i)の差分画像Δλ(j)、補正差分画像Δλ’(j)、ノイズ画像Nc(j)、加算画像λk=0(j)を、画像生成部103のモニタ123により操作者等に表示する構成にしてもよい。
本実施形態では、一周分の回転から取得した測定投影データを用いて、CT画像を再構成したが、一周に限定することはなく、公知であるハーフ再構成または一周以上の測定投影データを用いる再構成に対しても適用可能である。
本実施形態では、寝台5およびガントリー3が静止した状態であるコンベンショナルスキャン方式で測定投影データを取得する例について説明したが、本発明はこの方式に限定されるものではなく、寝台5の動作と停止を一定間隔で順に繰り返しながらコンベンショナルスキャンを行うステップアンドシュート方式や、寝台5を動かしながら撮影する螺旋スキャン方式で取得した測定投影データに対しても、本発明を適用可能なことは言うまでも無い。
本実施形態では、一例として生体用のX線CT装置を示したが、爆発物検査や製品検査等の非破壊検査を目的としたX線CT装置に本発明を適用することももちろん可能である。また、本実施形態は一例として公知の第3世代のマルチスライスX線CT装置について説明したが、公知の第1、第2、第4世代のX線CT装置にも適用でき、公知のシングルスライスX線CT装置やエレクトロンビームCTにも適用できる。
上述してきた実施形態では、測定投影データの分割方向を、図3のようにチャネル方向またはスライス方向に設定する例について説明したが、分割方向を投影角方向に設定しても構わない。分割方向を投影角方向に設定した場合、分割後のCT画像の中心から離れた領域(周辺部)にアーチファクトが発生しやすくなる。このアーチファクトは、差分処理後の差分画像および補正差分画像に残存する為,周辺部ではノイズ強度の計測誤差が大きくなる。
<実施形態2>
次に、実施形態2のX線CT装置について説明する。
上述の実施形態1では、測定投影データを分割し、分割後の測定投影データからそれぞれCT画像を生成し、その差分画像を求める構成であったが、実施形態2では、始めに、分割後の測定投影データ間の差分をとった後、差分の測定投影データを再構成して、差分画像を求める。
以下、実施形態2のX線CT装置の構成について、実施形態1のX線CT装置と異なる構成を中心に説明する。以下の説明において、実施形態1と同じ構成について、実施形態1と同じ符号を付けてその詳しい説明を省略する。
図9に、実施形態2の逐次近似再構成部136の詳しい機能構成を示す。逐次近似再構成部136は、CT画像のノイズを計測するノイズ計測部151と、計測したノイズを導入してCT画像を逐次修正する逐次近似処理部152とを備えている。ノイズ計測部151は、測定投影データを分割する分割計算部153と、分割した2種類以上の測定投影データの差分値を計算する差分投影計算部158と、計算した差分測定投影データを再構成して差分画像を計算する差分画像計算部159と、取得した差分画像からノイズを計測する差分ノイズ計測部160を備えている。
分割計算部153は、実施形態1の図4の分割計算部153と同様に測定投影データを分割する。分割後の測定投影データに対して、実施形態1で述べたように補間処理を行っても行わなくてもよい。
差分投影計算部158は、分割後の測定投影データ間の差分をとる。次に、差分画像計算部159は、公知であるFeldkamp法等の解析的再構成手法を用いて、差分測定投影データを画像再構成し、図6(f)に示す差分画像Δλ(j)を取得する。
次に、差分ノイズ計測部160では、図5のステップ174と同様にして、取得した差分画像Δλ(j)からCT画像のノイズの強度に補正する為、差分画像Δλ(j)に補正係数αを乗算する。乗算した結果は、図6(g)に示す補正差分画像Δλ’(j)とする。例えば分割後の測定投影データを補間処理しない場合、補正係数αは、差分投影計算部158の差分処理で√2倍に増幅したノイズ強度を補正する為、α=1/√2を乗算する。補正差分画像Δλ’(j)は、CT画像から被写体の情報(CT値)を除去したノイズだけの情報(CT値)を表している。なお、分割後の測定投影データを補間処理した場合、処理方法に応じて上記補正係数αを変更することはいうまでもない。
次に、差分ノイズ計測部160は、図5のステップ175と同様にして、ノイズ分布を示すノイズ画像を取得する為、補正差分画像Δλ’(j)に関心領域を設定し、関心領域について標準偏差σを求めることにより、ノイズの強度を求める。差分ノイズ計測部160は、さらに関心領域の中心画素j’の位置をずらしながら、それぞれの位置の関心領域についてノイズの強度(標準偏差σ)を計算し、中心画素j’に、求めた標準偏差σの値を対応させることにより、ノイズ画像Nc(j)を図6(h)のように生成する。
逐次近似処理部152の動作については、実施形態1と同じであるので説明を省略する。
実施形態2では、分割後の測定投影データ間の差分を求め、差分画像を再構成するため、実施形態1のように、分割後の測定投影データをそれぞれ画像再構成して、画像間の差分を求めて差分画像を得る処理と比較して、再構成する画像の数が少なく、計算時間を短縮およびメモリ容量を低減できるという効果が得られる。この計算時間短縮およびメモリ容量低減の効果は、特に、測定投影データの分割数が多い場合に特に顕著に得られる。
<実施形態3>
次に、実施形態3のX線CT装置について説明する。
実施形態1では、CT画像上の関心領域の位置に係らず、分割計算部153は、図3のノイズ計測設定領域144で操作者が選択した所定の分割方向に測定投影データを分割する構成であった。実施形態3では、ノイズ計測部151は、関心領域のCT画像上の位置に応じて、分割計算部の測定投影データの分割方向を選択する。
例えば、分割計算部153は、測定投影データを、チャネル方向、スライス方向および投影角方向のうちの少なくとも2方向について分割可能な構成とする。ノイズ計測部151は、関心領域が、CT画像の回転板の回転中心に対応する位置から予め定めた範囲に位置する場合には、測定投影データの分割方向として投影角方向を選択し、予め定めた範囲の外側に位置する場合には、分割方向としてチャネル方向およびスライス方向のいずれかを選択するように構成する。
このように、CT画像上の関心領域の位置によって分割方向を選択することにより、ノイズ強度の計測精度を高めることができる。
まず、投影角方向の分割によって、CT画像の周辺部でアーチファクトが発生する理由について説明する。例えば、撮影回数900回/回転の測定投影データを、投影角度方向に均等に2分割すると、分割した各CT画像は、900/2=450[回/回転]の撮影回数の測定投影データを用いて再構成した画像と等価である。1回転あたりの撮影回数が少ない場合、投影角度方向のサンプリング密度が小さくなるため、回転中心から距離rが大きくなるにつれ、アーチファクトが多く発生する。例えば、図10(a)は投影角度方向に分割した測定投影データから計算した補正差分画像の一例である。1回転あたりの撮影回数(データ取得回数)が少ないため、図10(a)に示すライン191を境界として、外側の領域192では、強度の大きいアーチファクトが発生する。このアーチファクトは、投影角度方向の測定投影データの分割により発生した誤差であり、CT画像の外周部に関心領域がある場合、ノイズ強度の計測誤差が大きくなる。
一方、測定投影データ(1000チャネル)をチャネル方向に均等に2分割する場合、CT画像は、1000/2=500チャネル数の測定投影データによって再構成される。500チャネルのチャネル間のデータは、省略したまま(500チャネルのまま)か、または補間計算により1000チャネルにして、CT画像を再構成する他なく、再構成後のCT画像には、位置によらず一様にアーチファクトが生じるため、CT画像上の関心領域の位置に係らず、図10(b)のように補正差分画像の全域193で一様にノイズ強度の計測誤差が生じる。
そこで本実施形態3では、CT画像を領域分けし、領域ごとに予め定めておいた、ノイズ強度の計測誤差が小さくなる分割方向を選択する。どの領域に位置するかによって、ノイズ強度の計測誤差が小さくなる分割方向を選択する。具体的には、1回転あたりの撮影回数が通常の撮影回数である場合、図11のノイズ画像のように、CT画像の中心(回転板4の回転中心に対応する位置)から所定の距離(例えばr=200mm)未満の中心領域195は、投影角方向に測定投影データを分割した方がノイズ強度の計測誤差が小さくなるので、投影角方向を選択する。CT画像の中心から所定の距離以上の外側領域196は、投影角方向に測定投影データを分割した場合よりも、チャネル方向またはスライス方向に分割した場合の方が、ノイズ強度の計測誤差が小さくなるので、チャネル方向またはスライス方向を選択する。中心領域195と外側領域196の境界のライン194の半径rは、予め定めた値を用いることも可能であるし、操作者が撮影条件入力部131から入力した値を用いてもよい。
具体的な処理方法としては、例えば、ノイズ計測部151は、実施形態1のステップ171〜176により、チャネル方向について測定投影データを分割してノイズ画像N(j)を生成するとともに、投影角度方向について測定投影データを分割してノイズ画像N(j)を生成する。中心領域195についてはノイズ画像N(j)の画素値を用い、外側領域196についてはノイズ画像N(j)の画素値を用いることにより、図11のように選択後のノイズ画像を生成することができる。
なお、上記説明では、中心領域195と外側領域196においてチャネル方向および前記スライス方向のいずれか一つの分割方向を選択しているが、本発明は、一つの分割方法を選択するものに限定されるものではなく、2以上の分割方向について求めたノイズ強度を重み付けして加算して用いる構成にすることも可能である。すなわち、ノイズ計測部151は、分割計算部153の測定投影データの分割方向をチャネル方向、スライス方向および投影角方向から少なくとも2方向を選択して、それぞれの方向について求めたノイズ強度を重み付けして加算した和をノイズ強度とする。このとき、重みの値を、CT画像上の関心領域の位置に応じて変化させる。これにより、CT画像上の関心領域の位置によって、ノイズ強度の計測誤差を小さくすることができる。
具体的には、まず、ノイズ計測部151は、実施形態1のステップ171〜176により、チャネル方向について測定投影データを分割してノイズ画像N(j)を生成するとともに、投影角度方向について測定投影データを分割してノイズ画像N(j)を生成する。
式(11)に示すように、ノイズ画像N(j)、およびN(j)の画素値に対して、回転中心からの距離rを変数とする重み関数w(r)、w(r)をそれぞれ乗算して加算し、加算後のノイズ画像Ntotal(j)を求める。
Figure 2015012323
前述した重み関数w(r)、及びw(r)は、図3に示す撮影部位設定領域145で設定した撮影部位によって適切に選択される。2方向の重み関数は、例えばw(r)+w(r)=1の条件とする。これにより、2方向以上の計測したノイズ値を連続的に変化させることができる。
例えば、頭部領域では、FOVが小さいため、回転中心に近い領域で高い精度が求められる。このため、全域において、投影角度方向のノイズ画像N(r)を用いる。このとき、w(r)=0に設定することで、チャネル方向のノイズ計測を省略できるため、計算時間を短縮できる。一方、腹部領域ではFOVが大きいため、周辺の領域においても高い精度が求められる。このため、r=200mm以上の領域において、投影角度方向の重み関数w(r)がチャネル方向の重み関数w(r)と比較して、大きくなるように重み関数を設定する。
また、1回転毎の撮影回数に応じて重み関数を設定してもよい。例えば、1回転ごとの撮影回数が多い(例えば、2000[回/回転])場合、周辺の領域において投影角度方向のサンプリング密度が高いため、投影角度方向のノイズ画像の計測誤差は、中心領域195のみならず外側領域196においても小さい。この場合、w(r)=0と設定することで、チャネル方向のノイズ計測を省略でき、計算時間を短縮できる。一方、1回転ごとの撮影回数が少ない(例えば、1000[回/回転])場合、CT画像の周辺領域において投影角度方向のサンプリング密度は小さくなる。そのため、投影角度方向の測定投影データから計測したノイズ画像の計測精度は、周辺領域において低下する。そこで、計測精度を向上させるため、外側領域196(例えば、r=200mm以上)において、投影角度方向の重み関数w(r)が、チャネル方向の重み関数w(r)と比較して小さくなるように設定する。
なお、分割方向は、チャネル方向と投影角方向の2方向に限定されるものではなく、チャネル方向、スライス方向および投影角方向のうちの2以上を任意の組み合わせで選択することができる。
本実施形態3で用いるノイズ画像は、実施形態1の処理方法で求めたもののみならず、実施形態2の処理方法で求めたノイズ画像を用いることももちろん可能である。
本実施形態3においては、図11に示したような領域ごとに異なる分割方向で求めたノイズ画像を画像生成部103のモニタ123に表示することができる。
他の構成は、実施形態1、2と同様であるので説明を省略する。
<実施形態4>
次に、実施形態4のX線CT装置について説明する。
実施形態4では、実施形態1における、図4の分割計算部153、分割画像計算部154、分割ノイズ計測部155の機能によるノイズ強度を計測処理に、ファンビーム・パラレルビームを導入する場合について説明する。
実施形態4では、X線管1は、X線検出器2に対して扇状のX線(ファンビーム)を照射する。逐次近似再構成部136の構成を図12に示す。図12のように、分割計算部153と分割画像計算部154との間に、ファンビーム・パラレルビーム167が配置され、分割後の測定投影データ(ファンビームデータ)をパラレルビームデータに変換する。変換方法は、公知の方法を用いる。分割画像計算部154は、変換後の測定投影データ(パラレルビームデータ)からCT画像をそれぞれ生成し、分割ノイズ計測部155および差分画像計算部157が、CT画像のノイズ強度を計測する。
このように、本実施形態4では、分割後の測定投影データをファンビーム・パラレルビーム変換することにより、ファンビーム・パラレルビーム変換後の測定投影データを用いて高精度にノイズ強度を測定することができる。その理由は、分割計算部153による分割の前に、測定投影データをファンビーム・パラレルビーム変換した場合、分割後の測定投影データ間のノイズの相関性が高くなり、差分画像計算部157による差分処理により、相関性の高いノイズ同士が打ち消されてしまうため、ノイズを精度よく検出できなくなるためである。例えば、変換前の測定投影データ(投影角θ−1、θ−2・・・)を測定投影データRfan(i、θ−1)、Rfan(i、θ−2)・・・とすると、これらの補間処理により、投影角度θにおけるパラレルビーム変換後の測定投影データRpara(i、θ)が算出される。これを分割すると、分割後の測定投影データRpara、odd(i、θ)、Rpara、even(i、θ)には、同じ測定投影データRfan(i、θ−1)、Rfan(i、θ−2)・・・から算出されたデータが含まれるため、ノイズの相関性が高くなる。このため、差分画像計算部157が差分を求めると、相関性の高いノイズ同士が打ち消され、ノイズの計測精度が低下する。これに対し、実施形態4のように、ファンビームデータのまま、測定投影データを分割し、分割後にファンビーム・パラレルビーム変換することにより、分割後の測定投影データ間のノイズの相関性は高くならない。
以上より、図12のように、分割計算部153、ファンビーム・パラレルビーム変換部167、分割画像計算部154の順に処理を実施することで、ノイズの計測精度の低下を防止しながら、ファンビーム・パラレルビーム変換を実現できる。
他の構成は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
なお、本実施形態4に、実施形態2の構成を適用することも可能である。その場合、実施形態2の図9の分割計算部153と差分投影計算部158との間にファンビーム・パラレルビーム変換部167を配置することにより、上述の説明と同様に、ノイズの計測精度の低下を防止しながら、ファンビーム・パラレルビーム変換を実現できる。
<実施形態5>
次に、実施形態5のX線CT装置について説明する。
実施形態1では、分割ノイズ計測部155は、所定の大きさ(例えば、画素j’を中心として縦100画素×横100画素)の関心領域を、補正差分画像Δλ’(j)を設定して、ノイズ強度(CT値の標準偏差σ)を求める構成であった。このため関心領域内に、ノイズ強度のレベルが大きく異なる組織(例えば骨と空気等)の画像が混在する場合、計測精度を低下させるおそれがある。そこで、本実施形態5では、関心領域の形状を被写体の組織形状に対応した形状に設定する。
具体的には、実施形態5では、図13に示すようにCT画像の情報を用いて、補正差分画像に設定する関心領域の形状を最適化し、被写体の組織形状に対応させる。これにより、ノイズ強度のレベルが大きく異なる組織が関心領域内に混在しないようにする。関心領域の形状の最適化に用いるCT画像は、分割画像計算部154が生成した分割画像や、加算画像計算部156または解析的再構成部161で計算したCT画像を用いる。例えば、CT画像のCT値の分布が一様である領域は、ノイズ強度のレベルが大きく異ならない組織であると仮定し、関心領域の形状を設定する。CT値の分布が一様であるかどうかは、CT値のばらつきが予め定めた範囲内であるかどうかにより判断する。例えば、図13(a)に示す肝臓部の関心領域201は、予め定めた範囲の円形に設定した場合、関心領域201内のCT値分布が一様である。よって、図13(b)の差分画像の同じ位置に同じ形状の関心領域201を設定して、関心領域201のノイズ強度(CT値の標準偏差σ)を求める。一方、図13(a)のように、脊髄周辺の関心領域202は、円形に設定すると一部脊髄が含まれ、脊髄のCT値のレベルは、脊髄周辺のCT値のレベルよりも高いため、CT値分布が予め定めた範囲から外れる。そこで、脊髄を除外するように、関心領域202の形状を変形させている(最適化)。この最適化された関心領域202を、図13(b)の差分画像の同じ位置に設定して、関心領域202のノイズ強度を求める。
CT値が異なるレベルの領域を関心領域202から除外して、関心領域202の形状を変形させる処理は、ノイズ計測部151が、関心領域202内の画素ごとのCT値のレベルを判断して、レベルの異なる画素を除外することにより実現することができる。また、図13(a)のCT画像をモニタに表示して、操作者がマウス112等を操作して関心領域202の形状を変形させることにより行う構成にすることも可能である。その場合,操作者は隣り合う画素間で近いCT値,かつノイズの強度で構成される組織を判断し,関心領域を選択する必要がある。
実施形態5の構成により、関心領域内に、ノイズ強度のレベルが大きく異なる組織(例えば骨と空気等)が混在しないため、関心領域のノイズ強度の計測精度を向上できる。
他の構成は、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
<実施形態6>
実施形態1では、計測したノイズ強度(σ)をPrior計算に用いるため、式(9)のパラメータδに、δ=σとして代入して用いたが、実施形態6では、式(12)のように、σに寄与率qを乗じた値をδに代入する。これにより、寄与率qを任意に設定することにより、低減したいノイズのレベルを選択することができる。
Figure 2015012323
図14に、実施形態6の撮影条件受付画面141を示す。図14の撮影条件受け付け画面141は、図3の撮影条件受付画面141に、寄与率を設定するための寄与率設定領域146を追加した構成である。
操作者は、図14の寄与率設定領域146において、低減したいノイズの強度を選択する。例えば、寄与率「強」を選択した場合、q=3となり、計測したノイズ強度(σ)の3倍の値(σ×3)が、式(9)のδに代入される。寄与率「中」、「弱」を選択した場合、それぞれq=2、q=1となり、σ×2倍、σが式(9)のδに代入される。また、操作者が、任意の数値を入力することにより、寄与率qを指定することもできる。また操作者は,撮影部位設定領域145で設定した撮影部位,またはCT画像における例えば心臓等の各領域に応じて,寄与率を選択することができる。
正規分布をもつノイズは、σ×3の範囲内に99.4%が含まれるため、寄与率「強」を選択することにより、大きなノイズ低減効果を得ることができる。ただし、ノイズ強度(σ)の3倍程度の被写体の画素値も低減させてしまうため、CT画像の分解能が低下する。そのため、操作者は、ノイズ低減効果と分解能の劣化のトレードオフの関係にあることを把握したうえで、状況に応じて寄与率を変更することが望ましい。
本実施形態では、画素jごとに計算したノイズに応じて、CT画像のノイズ低減範囲を変化させることができる。寄与率が同じであれば、ノイズが含まれる範囲(3σの場合、99.4%)は相対的に等しいため、被写体のノイズ強度のレベルが異なる組織においても、各画素に応じて視認性向上が期待できる。
<実施形態7>
次に、実施形態7のX線CT装置について説明する。
実施形態7では、CT画像、補正差分画像およびノイズ画像の少なくとも一つから、ノイズやアーチファクトを検出し、その検出結果を用いて、実施形態1の式(9)のパラメータδを設定する構成とする。
具体的には、ノイズ計測部151は、CT画像、補正差分画像およびノイズ画像のうちの少なくとも一つに設定した関心領域に含まれるアーチファクトを画像処理等により検出し、アーチファクトの画素のCT値と、関心領域のアーチファクトではない画素のCT値との差をノイズ強度として算出する。このノイズ強度を式(9)のδに代入するかまたは、実施形態6の所定の寄与率を乗じてからδに代入する。
例えば、図15に、実施形態7の撮影条件受付画面141を示す。図15の撮影条件受付画面141は、実施形態1の図3の撮影条件受付画面141に画像出力領域147を追加した構成である。画像出力領域147には、CT画像211、補正差分画像212およびノイズ画像213の少なくとも1画像が表示される。
例えば、CT画像211に関心領域214が設定されると、ノイズ計測部151は、公知の画像処理技術を用いて、関心領域214の内部から強度の高い画素をアーチファクトとして検出する。このアーチファクトの画素と、関心領域214の組織のアーチファクトではない画素のCT値差を算出し、ノイズ強度とする。算出したノイズ強度を、式(9)のδとして設定する。これにより、逐次近似処理部152は、関心領域214のアーチファクトに対応したノイズ強度に対して、ノイズ低減処理を実施することができる。同様にして、補正差分画像212やノイズ画像213から関心領域215内のアーチファクトやノイズを検出することで、アーチファクトに適したノイズ低減を実施することができる。
このように、実施形態6では、実施形態1のように関心領域内のCT値のばらつき(標準偏差σ)をノイズ強度として検出する場合と比較して、アーチファクトを直接検出してその画素のCT値からノイズ強度を算出することができるため、強度の大きなアーチファクトがある場合に、その強度を正確に測定することができる。よって、強度の大きなアーチファクトを効率よく除去することができる。
また、図15のように画像出力領域147に、(a)CT画像211、(b)補正差分画像212および(c)ノイズ画像213を並べて表示することにより、(a)のCT画像211より被検体6の臓器の境界位置を確認することができる。また、(b)の補正差分画像212には、特有の横線のアーチファクトを確認できる。したがって、(a)のCT画像211と(b)の補正差分画像212の両方を確認しながら関心領域214,215を設定することができ、(c)のノイズ画像213により関心領域214,215のノイズ強度の分布を確認することができる。よって、関心領域214,215を自動で設定する場合には、(a)CT画像211、(b)補正差分画像212および(c)ノイズ画像213により、設定されている位置が適切かどうかの確認ができ、手動で設定する場合には、設定した位置が適切かどうか確認しながら位置の調整ができる。
他の構成は、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
<実施形態8>
実施形態8のX線CT装置について説明する。
実施形態8のX線CT装置は、CT画像のノイズ強度を計測する点については実施形態1と同様であるが、実施形態1とは異なり逐次近似再構成を行わず、平滑化処理等の画像処理によりノイズを低減する。投影角方向に測定投影データを分割すると、回転中心から離れた領域のノイズ計測の精度低下の影響を受け、ノイズ除去の精度が低下する。そのため、実施形態8では、少なくとも回転中心から離れた領域については、測定投影データの分割方向をチャネル方向またはスライス方向に設定する。これにより、画像処理によってノイズを精度よく低減する。
以下、実施形態8のX線CT装置を図16〜図24を用いて説明するが、そのうちのいくつかは、実施形態1の説明に用いた図面と重複した内容のものもあるが、実施形態8のX線CT装置の全体構成の明確にするため、重複した内容の図面も省略せずに用いる。ただし、実施形態1と重複した構成については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図16は、実施形態8のX線CT装置のハードウェア構成を示す図である。図16に示すように、実施形態8のX線CT装置のハードウェア構成は、実施形態1の図1と同様であるので詳細な説明は省略する。
図17は、実施形態8のX線CT装置の機能ブロック図である。図17の入力部101は、撮影条件を入力する撮影条件入力部131として機能する。撮影部102は、撮影条件入力部131で入力された撮影条件に基づき撮影を制御する撮影制御部132と、X線の照射および検出を行う撮影部133として機能する。これらの機能は、実施形態1と同じである。画像生成部103は、検出した信号をディジタル信号に変換する信号収集部134、ディジタル信号に対して補正する補正処理部135、補正した投影データに対して画像再構成する再構成処理部236、再構成したCT画像に対して、公知である平滑化処理等の画像処理を実施する画像処理部138および、画像処理したCT画像を出力する画像表示部137として機能する。ここで、実施形態1と異なる機能は、再構成処理部236および画像処理部138であるが、これらは、画像生成部103のCPU121が、メモリ120やHDD装置122等に予め格納されている所定のプログラムを展開・起動することにより実現する。
図18は、撮影条件入力部131モニタ123に表示される撮影条件受付画面141の一例を示す図である。撮影条件入力部131の撮影条件入力部131は、図3の撮影条件受付画面141をモニタ123に表示し、操作者の入力を受け付ける。
図17の撮影条件入力部131は、図18の撮影条件受付画面141をモニタ123に表示し、操作者の入力を受け付ける。図18の撮影条件受付画面141は、実施形態1の図3と同じ構成であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
次に、図17の撮影制御部132および撮影部133は、撮影条件入力部131が受け付けた撮影条件に応じて、X線撮影を行う。図17の信号収集部134は、X線検出器2の出力信号を取得し、補正処理部135では、補正処理を行って、測定投影データを取得する。これらの処理については、実施形態1と同様である。
図19に、再構成処理部236と画像処理部138の詳しい機能構成を示す。再構成処理部236は、CT画像のノイズを計測するノイズ計測部151を備えている。画像処理部138は、計測したノイズ強度を用いて、CT画像のノイズを除去する画像処理する処理計算部221を備えている。
ノイズ計測部151の機能構成およびその動作は、図19、図20および図21に示すように実施形態1と同じであり、図20のステップ171〜175において、測定投影データR(i)(図21(a))をチャネル方向またはスライス方向に分割した分割後の測定投影データRc,odd(i)およびRc,even(i)(図21(b)、(c))を得る。これらのデータをそれぞれ再構成して、分割画像λc,odd(j)、λc,even(j)を生成する(図21(d)、(e))。分割画像間の差分画像Δλ(j)を求めた後(図21(f))、これを補正して補正差分画像Δλ’(j)を求め(図21(g))、関心領域を設定して、標準偏差σをノイズ強度として求める。関心領域をずらして、ノイズ強度を検出することにより、ノイズ画像Nc(j)を生成する(図21(h))。また、図20のステップ176において、加算画像計算部156により、式(13)により分割画像を加算し、加算画像λ(j)も生成する(図21(i))。
Figure 2015012323
加算画像λ(j)は、測定投影データを再構成処理して得たCT画像と等価である。画像処理部138の処理計算部221は、図20のステップ179において、ノイズ計測部151が算出したノイズ強度を用いて、CT画像のノイズを選択的に低減する。これより、CT画像のノイズ以外のCT値、例えば被写体像の劣化を防止する。
次に、処理計算部221の処理について説明する。処理計算部221の処理としては、公知であるガウス関数による平滑化処理を用いることができる。この処理は、重みを変化させた加重マトリクスを用いて空間フィルタリングを行うものである。ガウス関数は、広がりを表す標準偏差σがパラメータとして含まれており、σの値を変えることによって、平滑化の度合い、あるいは画像の空間分解能を調節することができる。2次元の画像λ(x、y)の場合、ガウス関数による平滑化の計算は式(14)で行われる。式(14)は、平均値0、標準偏差σの2次元の等法的なガウス関数を表す。
Figure 2015012323
G(x、y)とλ(x、y)を畳み込むことによって、式(15)のように、平滑化処理後の画像F(x,y)が得られる。
Figure 2015012323
本実施例では、図20に示すノイズ計測部151で算出したノイズ強度として検出した標準偏差σ(ノイズ画像Nc(j)の画素値)を式(14)のσに代入する。これにより、計測したノイズ強度を用いて、CT画像のノイズを選択的に処理することができる。これにより、ノイズ以外の例えば被写体像のCT値の劣化を防止できる。例えば、ノイズ強度(σ)が大きい場合には、平滑化の作用が大きくなり、空間分解能を落とした画像が生成されるため、ノイズに影響されることなく画像の大局的な構造を表す画像を生成することができる。一方、ノイズ強度(σ)が小さい場合、平滑化の作用は小さくなり、空間分解能を大きく劣化させることがなく、被写体の詳細な形状を把握できる画像を生成することができる。
他の構成および処理については、実施形態1と同様であるので説明を省略する。
上記実施形態8では、ノイズ計測部151は、測定投影データをチャネル方向またはスライス方向の一方に分割した後、再構成してから差分する処理構成であったが、実施形態2で説明したように、分割した2種類以上の測定投影データの差分をとり、差分処理後の差分測定投影データを再構成し、差分画像を取得する方法を用いることも可能である。具体的には、図22に示したように、ノイズ計測部151の機能構成を、実施形態2の図9と同様の構成にする。図22のノイズ計測部151の詳しい構成は、実施形態2と同様であるので説明を省略する。
また、ノイズ計測部151の測定投影データの分割方向については、チャネル方向およびスライス方向のいずれか一方に限られるものではなく、実施形態3のように、関心領域のCT画像上の位置に応じて、測定投影データの分割方向を選択する構成にすることも可能である。具体的には、ノイズ計測部151は、関心領域が、CT画像の回転板の回転中心に対応する位置から予め定めた範囲に位置する場合には、測定投影データの分割方向として投影角方向を選択し、予め定めた範囲の外側に位置する場合には、分割方向として、チャネル方向およびスライス方向のいずれかを選択する構成にすることができる。
例えば、図23(a)に、投影角度方向に分割した測定投影データから計算した補正差分画像の一例を示す。通常の1回転あたりの撮影回数では、図23(a)に示すライン191を境界として、外側の領域192では、強度の大きいアーチファクトが発生する。一方、測定投影データをチャネル方向に均等に2分割する場合、CT画像上の関心領域の位置に係らず、図23(b)のように補正差分画像の全域193で一様にノイズ強度の計測誤差が生じる。
そこで本実施形態8においても、本実施形態3と同様に、CT画像を領域分けし、図24のノイズ画像のように、回転板4の回転中心に対応する位置から所定の距離のライン194の内側の中心領域195は、分割方向を投影角方向に設定して求めたノイズ強度を用い、外側領域196は、分割方向をチャネル方向またはスライス方向に設定して求めたノイズ強度を用いる。ライン194の半径rは、予め定めた値を用いることも可能であるし、操作者が撮影条件入力部131から入力した値を用いてもよい。詳細な構成および処理方法は、実施形態3と同様であるのでここでは説明を省略する。
このように、CT画像上の関心領域の位置によって分割方向を選択することにより、ノイズ強度の計測精度を高めることができる。
また、別の構成としては、ノイズ計測部151は、測定投影データの分割方向をチャネル方向、スライス方向および投影角方向から少なくとも2方向を選択して、それぞれの方向について求めたノイズ強度を重み付けして加算した和をノイズ強度とする構成としてもよい。重みの値を、CT画像上の前記関心領域の位置に応じて変化させる。このように、CT画像上の関心領域の位置によって重みを変更することにより、ノイズ強度の計測精度を高めることができる。詳細な構成および処理方法は、実施形態3と同様であるのでここでは説明を省略する。
実施形態8の式(15)で示したガウス関数による平滑化処理は一例であり、公知である閾値処理に基づく画像処理法を用いることももちろん可能である。
なお、実施形態8のX線CT装置は、上記した構成に限られるものではなく、実施形態1で述べた種々のバリエーションを実施形態8の装置に適用することが可能である。
1…X線管、2…X線検出器、3…ガントリー、4…回転板、5…寝台、6…撮影対象、7…円形の開口部、101…入力部、102…撮影部、103…画像生成部、111…キーボード、112…マウス、113…メモリ、114…中央処理装置、115…HDD装置、116…ガントリー制御器、117…X線制御部、118…寝台制御器、119…DAS、120…メモリ、121…中央処理装置、122…HDD装置、123…モニタ、131…撮影条件入力部、132…撮影制御部、133…撮影部、134…信号収集部、135…補正処理部、136…逐次近似再構成部、137…画像表示部、138…画像処理部、141…撮影条件受付画面、142…X線条件設定領域、143…再構成範囲設定領域、144…ノイズ計測設定領域、145…撮影部位設定領域、146…寄与率設定領域、147…画像出力領域、151…ノイズ計測部、152…逐次近似処理部、153…分割計算部、154…分割画像計算部、155…分割ノイズ計測部、156…加算画像計算部、157…差分画像計算部、158…ファンビーム・パラレルビーム変換部、161…解析的再構成部、162…順投影部、163…差分部、164…逆投影処理部、165…Prior計算部、166…画像修正部、167…ファンビーム・パラレルビーム変換部、191…チャネル方向、および投影角度方向のノイズ画像におけるライン(境界)、192…外側の領域、193…チャネル方向における差分補正画像、194…チャネル方向、および投影角度方向のノイズ画像におけるライン(境界)、195…投影角度方向のノイズ画像、196…チャネル方向のノイズ画像、201…関心領域(円形)、202…脊髄周辺の関心領域、211…CT画像、212…補正差分画像、213…ノイズ画像、214…関心領域、215…関心領域、221…処理計算部、236…再構成処理部
このように、実施形態では、実施形態1のように関心領域内のCT値のばらつき(標準偏差σ)をノイズ強度として検出する場合と比較して、アーチファクトを直接検出してその画素のCT値からノイズ強度を算出することができるため、強度の大きなアーチファクトがある場合に、その強度を正確に測定することができる。よって、強度の大きなアーチファクトを効率よく除去することができる。

Claims (20)

  1. X線を発生するX線発生部と、
    被写体を透過後の前記X線を検出し、測定投影データを得るX線検出部と、
    前記X線発生部と前記X線検出部とを搭載して前記被写体の周囲を回転する回転板と、
    前記X線検出部が得た測定投影データから、前記被写体の再構成範囲についてCT画像を再構成し、前記CT画像を計算により順投影することにより計算投影データを求め、前記計算投影データと前記測定投影データとが等しくなるように、前記CT画像を逐次修正する逐次近似再構成部とを有し、
    前記逐次近似再構成部は、前記CT画像におけるノイズ強度を少なくとも所定の関心領域について算出するノイズ計測部を備え、前記ノイズ計測部の算出した前記ノイズ強度を用いて前記関心領域の前記CT画像を逐次修正することを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項1に記載のX線CT装置において、前記逐次近似再構成部は、前記測定投影データと前記計算投影データの差を用いて当該差が小さくなるように前記CT画像を修正する計算と、修正前の前記CT画像の2以上の画素間のCT値差を用いて前記CT値差が小さくなるように前記CT画像を修正するPrior計算とを繰り返し行い、前記Prior計算では、前記ノイズ計測部が算出した前記関心領域の前記ノイズ強度を用いて、前記関心領域内の前記CT画像を修正することを特徴とするX線CT装置。
  3. 請求項2に記載のX線CT装置において、前記ノイズ計測部は、前記CT画像について複数の前記関心領域を設定し、それぞれの前記関心領域についてノイズ強度を算出することにより、前記CT画像全体について前記ノイズ強度の分布を算出し、前記ノイズ強度の分布を表すノイズ画像を生成することを特徴とするX線CT装置。
  4. 請求項2に記載のX線CT装置において、前記逐次近似再構成部は、前記Prior計算の際に、前記関心領域内の所定の第1画素と前記第1画素に対して所定の位置関係にある第2画素とのCT値差と、前記関心領域について求めた前記ノイズ強度との大小関係に応じて、前記第1画素のCT値の修正量を変更することを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項4に記載のX線CT装置において、前記逐次近似再構成部は、前記第1画素と第2画素とのCT値差が、前記関心領域について求めた前記ノイズ強度より小さい場合には前記CT値差の絶対値に応じた修正量で前記第1画素のCT値を修正し、前記CT値差が、前記ノイズ強度より大きい場合には、前記CT値差に係らず所定の修正量で前記第1画素のCT値を修正することを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項2に記載のX線CT装置において、前記逐次近似再構成部は、前記Prior計算の際に、前記関心領域内の所定の第1画素と前記第1画素から所定の位置関係にある第2画素とのCT値差と、前記関心領域について求めた前記ノイズ強度に所定の寄与率を乗じた値との大小関係に応じて、前記第1画素のCT値の修正量を変更することを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項1に記載のX線CT装置において、
    前記ノイズ計測部は、
    前記測定投影データを、M個に分割する分割計算部と、
    前記分割計算部が分割したM個の前記測定投影データについてそれぞれCT画像を再構成する分割画像計算部と、
    前記分割画像計算部が再構成したM個の前記CT画像の差分画像を求め、前記差分画像における前記関心領域のCT値のばらつきを前記ノイズ強度として算出する分割ノイズ計測部とを備えることを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項1に記載のX線CT装置において、
    前記ノイズ計測部は、
    前記測定投影データを、M個に分割する分割計算部と、
    前記分割計算部が分割したM個の前記測定投影データを差分した差分投影データを求める差分投影計算部と、
    前記差分投影データを画像再構成した差分画像を求める差分画像計算部と、
    前記差分画像における前記関心領域のCT値のばらつきを前記ノイズ強度として算出する分割ノイズ計測部とを備えることを特徴とするX線CT装置。
  9. 請求項1に記載のX線CT装置において、前記ノイズ計測部は、前記CT画像の前記関心領域に含まれるアーチファクトを検出し、前記アーチファクトの画素のCT値と、前記関心領域のアーチファクトではない画素のCT値との差をノイズ強度として算出することを特徴とするX線CT装置。
  10. 請求項7に記載のX線CT装置において、
    前記X線検出部は、チャネル方向およびスライス方向に配列された複数のX線検出素子を含み、
    前記分割計算部は、前記測定投影データを、チャネル方向およびスライス方向のうち少なくとも1方向について、M個に分割することを特徴とするX線CT装置。
  11. 請求項7に記載のX線CT装置において、
    前記X線検出部は、チャネル方向およびスライス方向に配列された複数のX線検出素子を含み、
    前記X線検出部は、前記回転板が1回転する間の複数の投影角において前記X線を検出し、
    前記分割計算部は、前記測定投影データを、前記チャネル方向、前記スライス方向および前記投影角方向のうちの少なくとも2方向について分割可能であり、
    前記ノイズ計測部は、前記関心領域の前記CT画像上の位置に応じて、前記分割計算部の前記測定投影データの分割方向を選択することを特徴とするX線CT装置。
  12. 請求項11に記載のX線CT装置において、
    前記ノイズ計測部は、前記関心領域が、前記CT画像の前記回転板の回転中心に対応する位置から予め定めた範囲に位置する場合には、前記測定投影データの分割方向として前記投影角方向を選択し、前記予め定めた範囲の外側に位置する場合には、前記分割方向として、前記チャネル方向および前記スライス方向のいずれかを選択することを特徴とするX線CT装置。
  13. 請求項7に記載のX線CT装置において、
    前記X線検出部は、チャネル方向およびスライス方向に配列された複数のX線検出素子を含み、
    前記X線検出部は、前記回転板が1回転する間の複数の投影角において前記X線を検出し、
    前記分割計算部は、前記測定投影データを、前記チャネル方向、前記スライス方向および前記投影角方向のうちの少なくとも2方向について分割可能であり、
    前記ノイズ計測部は、前記分割計算部の前記測定投影データの分割方向を前記チャネル方向、前記スライス方向および前記投影角方向から少なくとも2方向を選択して、それぞれの方向について求めた前記ノイズ強度を重み付けして加算した和をノイズ強度とし、前記重みの値を、前記CT画像上の前記関心領域の位置に応じて変化させることを特徴とするX線CT装置。
  14. 請求項7に記載のX線CT装置において、
    前記X線発生部は、前記X線検出部に対して扇状のX線(ファンビーム)を照射し、
    前記ノイズ計測部は、前記ファンビームにより取得した測定投影データを平行なX線経路(パラレルビーム)の測定投影データに変換するファンビーム・パラレルビーム変換部を備え、
    前記ファンビーム・パラレルビーム変換部は、前記分割計算部が分割した後の前記測定投影データを前記パラレルビームの測定投影データに変換することを特徴とするX線CT装置。
  15. 請求項7に記載のX線CT装置において、
    前記ノイズ計測部は、前記分割画像計算部が再構成したM個のCT画像のうちの2以上を加算する画像加算部を備え、
    前記逐次近似再構成部は、前記画像加算部が加算したCT画像を逐次修正の初期画像とすることを特徴とするX線CT装置。
  16. 請求項1に記載のX線CT装置において、
    前記逐次近似再構成部は、前記関心領域の形状を前記被写体の組織形状に対応した形状に設定することを特徴とするX線CT装置。
  17. チャネル方向およびスライス方向に配列された複数のX線検出素子を含み、X線を発生するX線発生部と、
    被写体を透過後の前記X線を検出し、測定投影データを得るX線検出部と、
    前記X線発生部と前記X線検出部とを搭載して前記被写体の周囲を回転する回転板と、
    前記X線検出部が得た測定投影データから前記被写体の再構成範囲についてCT画像を再構成する画像生成部とを有し、
    前記画像生成部は、前記CT画像におけるノイズ強度を少なくとも所定の関心領域について算出するノイズ計測部と、前記ノイズ計測部の算出した前記ノイズ強度を用いて前記関心領域の前記CT画像のノイズを低減する画像処理部とを含み、
    前記ノイズ計測部は、前記測定投影データを、チャネル方向およびスライス方向のうち少なくとも1方向について、M個に分割する分割計算部を備えることを特徴とするX線CT装置。
  18. 請求項17に記載のX線CT装置において、
    前記ノイズ計測部は、
    前記分割計算部が分割したM個の前記測定投影データについてそれぞれCT画像を再構成する分割画像計算部と、
    前記分割画像計算部が再構成したM個の前記CT画像の差分画像を求め、前記差分画像における前記関心領域のCT値のばらつきを前記ノイズ強度として算出する分割ノイズ計測部と
    をさらに備えることを特徴とするX線CT装置。
  19. 請求項17に記載のX線CT装置において、
    前記ノイズ計測部は、
    前記分割計算部が分割したM個の測定投影データを差分した差分投影データを求める差分投影計算部と、
    前記差分投影データを画像再構成した差分画像を求める差分画像計算部と、
    前記差分画像における前記関心領域のCT値のばらつきを前記ノイズ強度として算出する分割ノイズ計測部と
    をさらに備えることを特徴とするX線CT装置。
  20. 請求項17に記載のX線CT装置において、
    前記X線検出部は、前記回転板が1回転する間の複数の投影角において前記X線を検出し、
    前記分割計算部は、前記測定投影データを、前記チャネル方向、前記スライス方向および前記投影角方向のうちの少なくとも2方向について分割可能であり、
    前記ノイズ計測部は、前記関心領域の前記CT画像上の位置に応じて、前記分割計算部の前記測定投影データの分割方向を選択することを特徴とするX線CT装置。
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