JPWO2015008586A1 - 基板の製造方法および電子デバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

素材基板の表面を研磨することと、前記素材基板の表面を研磨したのちに、前記素材基板の表面に平坦化膜を形成することとを含む基板の製造方法。

Description

本技術は、特にフレキシブル性の高い電子デバイスの形成に好適な基板の製造方法、およびこの基板の製造方法を用いた電子デバイスの製造方法に関する。
表示装置等の電子デバイスでは、基板表面に、電子回路および表示体等を含む機能部が設けられている。基板表面に傷や陥没などの欠陥がある場合には、電子回路へのダメージを抑えるため、電子回路形成前にそれらの欠陥を修復しておくことが望ましい。例えば特許文献1では、ガラス等の基板表面の傷や陥没などの欠陥に復元剤を注入し、復元剤を硬化させたのち、硬化した復元剤を局所的に研磨することにより基板表面を平坦化することが提案されている。
特開2010−15123号公報
基板表面には傷や窪みなどの凹欠陥ばかりではなく、突起などの凸欠陥も存在しているが、凹欠陥および凸欠陥の両方に対応可能な平坦化技術は未だ存在していなかった。
従って、基板表面の平滑性を高めることが可能な基板の製造方法、およびこの基板の製造方法を用いた電子デバイスの製造方法を提供することが望ましい。
本開示の一実施の形態に係る基板の製造方法は、素材基板の表面を研磨することと、素材基板の表面を研磨したのちに、素材基板の表面に平坦化膜を形成することとを含むものである。
本開示の一実施の形態の基板の製造方法では、素材基板の表面を研磨することにより、素材基板の表面に存在する突起などの凸欠陥が除去される。そののち、素材基板の表面に平坦化膜が形成されることにより、素材基板の表面に存在する窪みなどの凹欠陥や、研磨により生じた傷が、平坦化膜で埋め込まれる。
本開示の一実施の形態に係る電子デバイスの製造方法は、基板を形成することと、基板に機能部を形成することとを含み、基板を形成することは、上記本開示に係る基板の製造方法により行われるものである。
本開示の一実施の形態の基板の製造方法、または本開示の一実施の形態の電子デバイスの製造方法によれば、素材基板の表面を研磨したのちに、素材基板の表面に平坦化膜を形成するようにしたので、基板表面の凹欠陥および凸欠陥の両方に対応可能となり、基板表面の平滑性を高めることが可能となる。
本開示の一実施の形態に係る基板の製造方法の流れを表す図である。 素材基板の一例を表す断面図である。 図2に示した素材基板を支持体に貼り合わせた状態を表す断面図である。 図3に示した素材基板の表面を研磨する工程を表す断面図である。 図4に示した素材基板の表面に平坦化膜を形成する工程を表す断面図である。 図5に示した平坦化膜の表面にバリアコートを形成する工程を表す断面図である。 本開示の一実施の形態に係る電子デバイス(表示装置)の製造方法の流れを表す図である。 図6に示した基板にTFT層を形成する工程を表す断面図である。 TFT層の上に表示体を形成する工程を表す断面図である。 素材基板および平坦化膜を含む基板本体を支持体から剥離する工程を表す断面図である。 基板本体を切断し、モジュールを形成する工程を表す断面図である。 基板を切断し、モジュールを形成する工程を表す斜視図である。 素材基板および平坦化膜を含む基板本体を支持体から剥離する工程を表す断面図である。 図8に示した表示体の一例としての電気泳動素子の構成を表す平面図である。 図14に示した電気泳動素子の構成を表す断面図である。 図14に示した電気泳動素子を有する電子デバイス(表示装置)の構成を表す断面図である。 図16に示した電子デバイス(表示装置)の動作を説明するための断面図である。 変形例1に係る電子デバイス(表示装置)の製造方法の流れを表す図である。 素材基板の表面に平坦化膜を形成する工程を表す断面図である。 変形例2に係る電子デバイス(表示装置)において、図8に示した表示体の他の例としての有機EL素子の構成を表す断面図である。 図20に示した有機EL素子を有する電子デバイス(表示装置)の全体構成を表す図である。 図21に示した画素駆動回路の一例を表す図である。 電子デバイスの適用例1の外観を表す斜視図である。 適用例1の外観を表す他の斜視図である。 電子デバイスの適用例2の外観を表す斜視図である。 電子デバイスの適用例3の外観を表す斜視図である。 電子デバイスの適用例4の外観を表す斜視図である。 電子デバイスの適用例5の表側から見た外観を表す斜視図である 適用例5の裏側から見た外観を表す斜視図である。 電子デバイスの適用例6の外観を表す斜視図である。 電子デバイスの適用例7の外観を表す斜視図である。 電子デバイスの適用例8の開いた状態を表す斜視図である。 適用例8の閉じた状態を表す斜視図である。 電子デバイスの適用例9の閉じた状態を表す図である。 適用例9の開いた状態を表す図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(平坦化膜として樹脂膜を形成し、平坦化膜の表面に無機膜よりなるバリアコートを形成する例)
2.変形例1(平坦化膜としてバリアコートを兼ねる無機膜を形成する例)
3.変形例2(表示体として有機EL(Electroluminescence )素子を有する例)
4.適用例
(基板の製造方法)
まず、図1ないし図6を参照して、本開示の一実施の形態に係る基板の製造方法について説明する。本実施の形態の基板1の製造方法は、プラスチックフィルム等の可撓性を有する素材基板10を用い、この素材基板10の表面に存在する凹欠陥および凸欠陥を均して、平滑性の高い表面を有する基板1を形成するものである。本実施の形態の基板1の製造方法は、素材基板10の表面を研磨することと、素材基板10の表面を研磨したのちに、素材基板10の表面に平坦化膜20を形成することとを含んでいる。得られた基板1は、表示装置やセンサなどの電子デバイスの製造に用いられる。
(素材基板10を支持体30に貼り合わせる工程)
素材基板10は、例えば図2に示したように、可撓性を有する樹脂シート(プラスチックシート)により構成されている。具体的には、素材基板10の厚みは、例えば、200μm以下であることが好ましく、50μm以下であればより好ましい。素材基板10の構成材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などのプラスチックシートが挙げられる。
素材基板10の表面には、同じく図2に示したように、凸欠陥11と、凹欠陥12とが存在する。凸欠陥11としては、例えば、基準面10Aからの高さが2μm以上の高い突起11A、または、基準面10Aからの高さが2μm以下の低い突起11Bがありうる。凹欠陥12としては、基準面10Aからクレータ状に窪んだ陥没12A、または、基準面10Aから楔状に掘り込まれた傷12Bなどがありうる。なお、陥没12Aの基準面10Aからの深さは例えば2.0μm以下であり、傷12Bの基準面10Aからの深さは例えば1.0μm以下である。
このような素材基板10を、研磨工程の前に、図3に示したように、支持体30に粘着層40を用いて貼り付ける(図1のステップS101)。これにより、研磨する工程および平坦化膜20を形成する工程を、素材基板10を支持体30に貼り付けた状態で行い、素材基板10の裏面の平坦性を担保することが可能となる。
素材基板10の支持体30への貼り付けは、例えば、次のようにして行うことができる。まず、支持体30または素材基板10に、スピンコート、ダイコート、グラビアコートなどの印刷法で塗布するか、または粘着テープを貼付することにより、粘着層40を形成する。次いで、ラミネーターで素材基板10を支持体30に貼り合わせて固定する。
支持体30には、石英ガラス、耐熱ガラス、金属、セラミック等の融点が500℃以上の材質を用いることが好ましい。また、支持体30の線膨張係数は、例えば、10ppm/K以下であることが好ましい。より好ましくは、支持体30の線膨張係数は、0.1ppm/K以上10ppm/K以下である。支持体30の厚みT30は、機械強度や取り扱い性の点から、例えば0.3mm以上であることが好ましい。より好ましくは、支持体30の厚みT30は、0.3mm以上2.0mm以下であることが好ましい。
粘着層40には、汎用的な粘着剤、粘着テープを用いることが可能である。そのため、粘着力を低下させる特別な処理を行うこと無く、素材基板10を支持体30から剥離し、基板1に後述する機能部3等を作成することが可能である。具体的には、粘着層40としては、アクリル系粘着剤、シリコーン系、シロキサン系、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤などを用いることが可能である。
(素材基板10の表面を研磨する工程)
素材基板10を支持体30に固定したのち、図4に示したように、研磨部材Pを用いて、素材基板10の表面を研磨する(図1のステップS102)。これにより、素材基板10の表面に存在する凸欠陥11が削り取られて除去される。
研磨方法は、機械的な研磨でもよいし、研磨効率を上げるために適切にPHを調整した研磨剤(スラリー)等を用いることも可能である。具体的には、研磨方法としては、CMP(Chemical Mechanical Polishing ;化学機械研磨)、テープ研磨、ロール研磨などの手法を用いることが可能である。
この研磨工程では、素材基板10の表面全体を研磨することが好ましい。素材基板10の表面の一部を局所的に研磨するだけでは、研磨されない領域には凸欠陥11が残存する可能性がある。残存した凸欠陥11は、その高さによっては、後工程で形成する平坦化膜20によってもカバーしきれず、基板1の表面平滑性を低下させるおそれがある。
また、この研磨工程では、凸欠陥11の高さが、後工程で形成する平坦化膜20の厚み以下、例えば1μm以下となるように研磨を行うことが好ましい。凸欠陥11の高さが1μm以下であれば、後工程で形成する平坦化膜20によってカバーすることが可能となる。
研磨工程において、素材基板10の表面に研磨傷13がつくことは許容される。研磨傷13により、表面積が増加することにより、素材基板10と平坦化膜20の接触面積が増加し、アンカー効果が生じることによって密着性を向上させる効果が見込まれる。研磨傷13の深さD13は、後工程で形成する平坦化膜20の厚み以下、例えば3μm以下であることが好ましく、1μm以下であればより好ましい。研磨傷13の深さD13がこの程度であれば、後工程で形成する平坦化膜20によって平坦化が可能となる。
(洗浄)
素材基板10の表面を研磨したのち、次工程の平坦化膜20の成膜に備えて、素材基板10の表面を洗浄する(図1のステップS103)。洗浄工程により、研磨カスや研磨剤(スラリー)などを除去して、清浄な表面を得る。洗浄方法は水洗もしくは有機洗浄、またこれに加えて超音波洗浄などを実施することも可能である。更に、UV(紫外線)洗浄またはオゾン洗浄も行うようにしてもよい。
(前処理)
素材基板10の表面を洗浄したのち、平坦化膜20を形成する前に、前処理を行う(図1のステップS104)。前処理では、平坦化膜20の密着性を向上させるためのUV処理、プラズマ処理、シランカップリング剤塗布などを行うことが可能である。
(素材基板10の表面に平坦化膜20を形成する工程)
前処理を終了したのち、図5に示したように、素材基板10の表面に平坦化膜20を形成する(図1のステップS105)。これにより、素材基板10の表面に存在する凹欠陥12および研磨工程で生じた研磨傷13が平坦化膜20で埋め込まれる。これと同時に、研磨後に残存している凸欠陥11が平坦化膜20でカバーされる。よって、平坦化膜20の表面が平滑に形成される。
平坦化膜20は樹脂膜でもよいし、無機膜でもよい。樹脂膜ではアクリル系、ポリイミド系などが挙げられる。無機膜ではSiOx膜、SiNx膜、SiON膜、Al23 膜などが挙げられる。また、平坦化膜20は、樹脂膜と無機膜とのハイブリッド膜でもよい。平坦化膜20をTEOS(Tetraethyl orthosilicate)とすることも可能であり、素材基板10の表面に凹欠陥12が存在していても容易に平坦化膜20の表面を平滑にすることが可能となる。
平坦化膜20の成膜手法としては、樹脂膜の場合は、スリットコート、スクリーン印刷、グラビアコート、スピンコート、スプレーコートなどの方法を用いることが可能である。無機膜の場合は、上記方法に加えて、CVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)、ALD(Atomic Layer Deposition ;原子層堆積)、スパッタ法などを用いることが可能である。
平坦化膜20と素材基板10の熱挙動が大きく異なる場合は、製造プロセス中の熱工程により歪応力が蓄積される。例えば、熱膨張係数差が大きい場合は加熱工程中に基板反りや膜剥がれが生じる可能性があり、熱収縮差が大きい場合は加熱工程後に常温に戻った際に基板反りや膜剥がれが生じる可能性がある。そこで、平坦化膜20の熱膨張係数や熱収縮などの熱挙動が同じまたは略同じ材料により構成することが好ましい。更に、平坦化膜20は、素材基板10との化学組成や官能基などの親和性の高い材料により構成されていることが好ましい。加えて、平坦化膜20は、後の機能部3の形成の際の温度に対して耐熱性を備えていることが好ましい。
平坦化膜20の厚みT20は、素材基板10の厚みT10よりも薄くすることが好ましい。素材基板10のほうが平坦化膜20よりも薄い場合には、素材基板10の表面の研磨後に残存している凸欠陥11をカバーしきれないおそれがある。また、平坦化膜20の熱収縮が大きいと後の機能部形成の際の加熱工程などにより平坦化膜20の膜収縮が大きくなり基板1に反りが生じる。また、厚みT20が大きいほどその影響が大きくなる。そのため、平坦化膜20の厚みT20は、例えば、素材基板10の厚みT10の5分の1以下であることが好ましく、より好ましくは7分の1以下、更に好ましくは10分の1以下である。
(ポストベーク)
素材基板10の表面に平坦化膜20を形成したのち、オーブン、IR(infrared)炉などにより、平坦化膜20の焼結(ポストベーク)を行う(図1のステップS106)。この際の温度は、素材基板10、平坦化膜20、支持体30および粘着層40を含む積層構造体の各層の材料の耐熱温度以下で行うことが好ましい。また、焼成温度は、後の工程で樹脂膜が分解しない温度で行うことが好ましい。更に、樹脂膜などから脱ガスが極力出なくなるまで十分に加熱することが好ましい。
(バリアコート形成)
ポストベークを終了したのち、図6に示したように、平坦化膜20の表面にバリアコート50を形成する(図1のステップS107)。バリアコート50は、例えば、厚みが数十nm〜数百nmであり、SiOx膜、SiNx膜、SiON膜、Al23 膜、TEOS膜などの無機膜により構成されていることが好ましい。以上により、基板1が完成する。
(電子デバイス(表示装置)の製造方法)
続いて、図7ないし図13を参照して、本実施の形態に係る電子デバイス(表示装置)の製造方法について説明する。本実施の形態の電子デバイス2の製造方法は、上述した基板1の製造方法により基板1を形成したのち、この基板1に画像表示またはセンシング等の所望の機能を有する機能部3を形成し、切断およびモジュール化を行うものである。
(機能部3を形成する工程)
まず、図8に示したように、基板1のバリアコート50の表面に、TFT層60を形成する(図7のステップS201)。
次いで、図9に示したように、TFT層60の上に表示体70を形成する(図7のステップS202)。これにより、基板1に画像表示を行う機能部3が形成される。
(切断およびモジュール化を行う工程)
基板1に機能部3を形成したのち、図10の矢印R1に示したように、素材基板10、平坦化膜20およびバリアコート50を含む基板本体4を、支持体30および粘着層40から剥離する(図7のステップS301)。
続いて、図11に示したように、基板本体4および機能部3を切断線CLで切断して所定の寸法・形状に整え、フレキシブル配線基板5を接続することにより、モジュール6を形成する(図7のステップS302)。最後に、モジュール6を筐体(図示せず)に組み込むことにより、電子デバイス2が完成する。
あるいは、切断およびモジュール6形成を行ったのちに基板本体4を支持体30から剥離することも可能である。その場合には、例えば、基板1に機能部3を形成したのち、図12に示したように、基板1および機能部3を切断線CLで切断して所定の寸法・形状に整え、フレキシブル配線基板5を接続することにより、モジュール6を形成する(図7のステップS303)。
続いて、図13の矢印R2に示したように、得られたモジュール6において、素材基板10、平坦化膜20およびバリアコート50を含む基板本体4を、支持体30および粘着層40から剥離する(図7のステップS304)。最後に、モジュール6を筐体(図示せず)に組み込むことにより、電子デバイス2が完成する。
(表示体70として電気泳動素子を形成する例)
以下、図14ないし図17を参照して、表示体70として電気泳動素子を形成し、電子デバイス2として電子ペーパーディスプレイを製造する例について説明する。
図14は表示体70の一例である電気泳動素子71の平面構成、図15は電気泳動素子71の断面構成をそれぞれ表している。この電気泳動素子71は、電気泳動現象を利用してコントラストを生じさせるものであり、例えば表示装置などの多様な電子機器に適用される。電気泳動素子71は、絶縁性液体72中に、泳動粒子73(第1粒子)と細孔74Aを有する多孔質層74とを含んでいる。なお、図14および図15は電気泳動素子71の構成を模式的に表したものであり、実際の寸法、形状とは異なる場合がある。
絶縁性液体72は、例えばパラフィンまたはイソパラフィンなどの有機溶媒により構成されている。絶縁性液体72には、1種類の有機溶媒を用いてもよく、あるいは複数種類の有機溶媒を用いるようにしてもよい。絶縁性液体72の粘度および屈折率は、できるだけ低くすることが好ましい。絶縁性液体72の粘度を低くすると泳動粒子73の移動性(応答速度)が向上する。また、これに応じて泳動粒子73の移動のためのエネルギー(消費電力)は低くなる。絶縁性液体72の屈折率を低くすると、絶縁性液体72と多孔質層74との屈折率の差が大きくなり、多孔質層74の反射率が高くなる。
絶縁性液体72には、例えば、着色剤,電荷調整剤,分散安定剤,粘度調整剤,界面活性剤または樹脂などを添加するようにしてもよい。
絶縁性液体72中に分散された泳動粒子73は、1または2以上の荷電粒子であり、このような帯電した泳動粒子73が電界に応じ細孔74Aを経て移動する。泳動粒子73は、任意の光学的反射特性(光反射率)を有しており、泳動粒子73の光反射率と多孔質層74の光反射率との違いによりコントラストが生じるようになっている。例えば、泳動粒子73が明表示し、多孔質層74が暗表示するようにしてもよく、泳動粒子73が暗表示し、多孔質層74が明表示するようにしてもよい。
外部から電気泳動素子71を見ると、泳動粒子73が明表示する場合には泳動粒子73は例えば白色または白色に近い色に視認され、暗表示する場合には、例えば黒色または黒色に近い色に視認される。このような泳動粒子73の色は、コントラストを生じさせることができれば特に限定されない。
泳動粒子73は、例えば、有機顔料,無機顔料,染料,炭素材料,金属材料,金属酸化物,ガラスまたは高分子材料(樹脂)などの粒子(粉末)により構成されている。泳動粒子73に、これらのうちの1種類を用いてもよく、または2種類以上を用いてもよい。泳動粒子73を、上記粒子を含む樹脂固形分の粉砕粒子またはカプセル粒子などにより構成することも可能である。なお、上記炭素材料,金属材料,金属酸化物,ガラスまたは高分子材料に該当する材料は、有機顔料,無機顔料または染料に該当する材料から除く。泳動粒子73の粒径は例えば30nm〜300nmである。
上記の有機顔料は、例えば、アゾ系顔料、メタルコンプレックスアゾ系顔料、ポリ縮合アゾ系顔料、フラバンスロン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、アントラピリジン系顔料、ピランスロン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料またはインダンスレン系顔料などである。無機顔料は、例えば、亜鉛華、アンチモン白、鉄黒、硼化チタン、ベンガラ、マピコエロー、鉛丹、カドミウムエロー、硫化亜鉛、リトポン、硫化バリウム、セレン化カドミウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クロム酸鉛、硫酸鉛、炭酸バリウム、鉛白またはアルミナホワイトなどである。染料は、例えば、ニグロシン系染料、アゾ系染料、フタロシアニン系染料、キノフタロン系染料、アントラキノン系染料またはメチン系染料などである。炭素材料は、例えば、カーボンブラックなどである。金属材料は、例えば、金、銀または銅などである。金属酸化物は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、銅−クロム酸化物、銅−マンガン酸化物、銅−鉄−マンガン酸化物、銅−クロム−マンガン酸化物または銅−鉄−クロム酸化物などである。高分子材料は、例えば、可視光領域に光吸収域を有する官能基が導入された高分子化合物などである。可視光領域に光吸収域を有する高分子化合物であれば、その種類は特に限定されない。
泳動粒子73の具体的な材料は、例えば、泳動粒子73がコントラストを生じさせるために担う役割に応じて選択される。泳動粒子73が明表示する場合、泳動粒子73には例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウムまたはチタン酸カリウムなどの金属酸化物等が用いられる。泳動粒子73が暗表示する場合、泳動粒子73には例えば、カーボンブラックなどの炭素材料または銅−クロム酸化物、銅−マンガン酸化物、銅−鉄−マンガン酸化物、銅−クロム−マンガン酸化物および銅−鉄−クロム酸化物などの金属酸化物等が用いられる。中でも、泳動粒子73には炭素材料を用いることが好ましい。炭素材料からなる泳動粒子73は、優れた化学的安定性、移動性および光吸収性を示す。
絶縁性液体72中における泳動粒子73の含有量(濃度)は、特に限定されないが、例えば、0.1重量%〜10重量%である。この濃度範囲では、泳動粒子73の遮蔽性および移動性が確保される。詳細には、泳動粒子73の含有量が0.1重量%よりも少ないと、泳動粒子73が多孔質層74を遮蔽(隠蔽)しにくくなり、十分にコントラストを生じさせることが難しい可能性がある。一方、泳動粒子73の含有量が10重量%よりも多いと、泳動粒子73の分散性が低下するため、その泳動粒子73が泳動しにくくなり、凝集する虞がある。
泳動粒子73は、絶縁性液体72中で長期間に渡って分散および帯電しやすく、また、多孔質層74に吸着しにくいことが好ましい。このため、例えば絶縁性液体72中に分散剤が添加される。分散剤と電荷調整剤とを併用するようにしてもよい。
この分散剤または電荷調整剤は、例えば、正、負のどちらか一方、または両方の電荷を有しており、絶縁性液体72中の帯電量を増加させると共に、静電反発により泳動粒子73を分散させるためのものである。このような分散剤として、例えば、Lubrizol社製のSolsperceシリーズ、BYK−Chemic社製のBYKシリーズまたはAnti−Terraシリーズ、あるいはTCI America社製Spanシリーズなどが挙げられる。
泳動粒子73の分散性を向上させるため、泳動粒子73に表面処理を施すようにしてもよい。この表面処理は、例えば、ロジン処理、界面活性剤処理、顔料誘導体処理、カップリング剤処理、グラフト重合処理またはマイクロカプセル化処理などである。特に、グラフト重合処理、マイクロカプセル化処理またはこれらを組み合わせて処理を行うことにより、泳動粒子10の長期間の分散安定性を維持することができる。
このような表面処理には、例えば、泳動粒子73の表面に吸着可能な官能基と重合性官能基とを有する材料(吸着性材料)などが用いられる。吸着可能な官能基は、泳動粒子73の形成材料に応じて決定する。例えば、泳動粒子73がカーボンブラックなどの炭素材料により構成されている場合には、4−ビニルアニリンなどのアニリン誘導体、泳動粒子10が金属酸化物により構成されている場合には、メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルなどのオルガノシラン誘導体をそれぞれ吸着することができる。重合性官能基は、例えば、ビニル基、アクリル基、メタクリル基などである。
泳動粒子73の表面に重合性官能基を導入し、これにグラフトさせて表面処理を行うようにしてもよい(グラフト性材料)。グラフト性材料は、例えば重合性官能基と分散用官能基とを有している。分散用官能基は、絶縁性液体72中に泳動粒子73を分散させ、その立体障害により分散性を保持するものである。絶縁性液体72が例えばパラフィンである場合、分散用官能基として分岐状のアルキル基などを用いることができる。重合性官能基は、例えばビニル基、アクリル基、メタクリル基などである。グラフト性材料を重合およびグラフトさせるためには、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)などの重合開始剤を用いればよい。
上記泳動粒子73を絶縁性液体72中に分散させる方法の詳細については、「超微粒子の分散技術とその評価〜表面処理・微粉砕と気中/液中/高分子中の分散安定化〜(サイエンス&テクノロジー社)」などの書籍に掲載されている。
多孔質層74は泳動粒子73を遮蔽可能なものであり、繊維状構造体74Bおよび繊維状構造体74Bに保持された非泳動粒子74C(第2粒子)を有している。この多孔質層74は、繊維状構造体74Bにより形成された3次元立体構造物(不織布のような不規則なネットワーク構造物)であり、複数の隙間(細孔74A)が設けられている。繊維状構造体74Bにより、多孔質層74の3次元立体構造を構成することで、光(外光)が乱反射(多重散乱)し、多孔質層74の反射率が高くなる。従って、多孔質層74の厚みが小さい場合であっても高反射率を得ることができ、電気泳動素子71のコントラストを向上させると共に泳動粒子73の移動のためのエネルギーを小さくすることができる。また、細孔74Aの平均孔径が大きくなり、かつ、多くの細孔74Aが多孔質層74に設けられる。これにより、泳動粒子73が細孔74Aを経由して移動し易くなり、応答速度が向上すると共に、泳動粒子73を移動させるためのエネルギーがより小さくなる。このような多孔質層74の厚みは、例えば、5μm〜100μmである。
繊維状構造体74Bは、繊維径(直径)に対して十分な長さを有する繊維状物質である。例えば、複数の繊維状構造体21が集合し、ランダムに重なって多孔質層74を構成する。1つの繊維状構造体74Bがランダムに絡みあって多孔質層74を構成していてもよい。あるいは、1つの繊維状構造体74Bによる多孔質層74と複数の繊維状構造体74Bによる多孔質層74とが混在していてもよい。
繊維状構造体74Bは、例えば、高分子材料または無機材料等により構成されている。高分子材料としては、例えば、ナイロン,ポリ乳酸,ポリアミド,ポリイミド,ポリエチレンテレフタレート,ポリアクリロニトリル,ポリエチレンオキシド,ポリビニルカルバゾール,ポリビニルクロライド,ポリウレタン,ポリスチレン,ポリビニルアルコール,ポリサルフォン,ポリビニルピロリドン,ポリビニリデンフロリド,ポリヘキサフルオロプロピレン,セルロースアセテート,コラーゲン,ゼラチン,キトサンまたはそれらのコポリマーなどが挙げられる。無機材料は、例えば酸化チタンなどである。繊維状構造体74Bには、高分子材料を用いることが好ましい。高分子材料は、例えば光などに対する反応性が低く、化学的に安定であるためである。即ち、高分子材料を用いることにより、意図しない繊維状構造体74Bの分解反応を防ぐことができる。繊維状構造体74Bが高反応性の材料により構成される場合には、表面を任意の保護層で被覆しておくことが好ましい。
繊維状構造体74Bは例えば直線状に延在している。繊維状構造体74Bの形状は、どのようなものであってもよく、例えば、縮れていたり、途中で折れ曲がったりしていてもよい。あるいは、繊維状構造体74Bは途中で分岐していてもよい。
繊維状構造体74Bの平均繊維径は、例えば50nm以上2000nm以下であるが、上記範囲外であってもよい。平均繊維径を小さくすることにより、光が乱反射し易くなり、また、細孔74Aの孔径が大きくなる。繊維状構造体74Bが非泳動粒子74Cを保持できるよう、その繊維径を決定する。平均繊維径は、例えば、走査型電子顕微鏡などを用いた顕微鏡観察により測定することができる。繊維状構造体74Bの平均長さは任意である。繊維状構造体74Bは、例えば、相分離法,相反転法,静電(電界)紡糸法,溶融紡糸法,湿式紡糸法,乾式紡糸法,ゲル紡糸法,ゾルゲル法またはスプレー塗布法などにより形成される。このような方法を用いることにより、繊維径に対して十分な長さを有する繊維状構造体74Bを容易に、かつ安定して形成することができる。
繊維状構造体74Bは、ナノファイバーにより構成することが好ましい。ここでナノファイバーとは、繊維径が1nm〜1000nmであり、長さが繊維径の100倍以上である繊維状物質である。このようなナノファイバーを繊維状構造体74Bとして用いることにより、光が乱反射し易くなり、多孔質層74の反射率をより向上させることができる。即ち、電気泳動素子71のコントラストを向上させることが可能となる。また、ナノファイバーからなる繊維状構造体74Bでは、単位体積中に占める細孔74Aの割合が大きくなり、細孔74Aを経由して泳動粒子73が移動がし易くなる。従って、泳動粒子73の移動のためのエネルギーを小さくすることができる。ナノファイバーからなる繊維状構造体74Bは、静電紡糸法により形成することが好ましい。静電紡糸法を用いることにより繊維径が小さい繊維状構造体74Bを容易に、かつ安定して形成することができる。
繊維状構造体74Bには、その光反射率が泳動粒子73の光反射率と異なるものを用いることが好ましい。これにより、多孔質層74と泳動粒子73との光反射率の差によるコントラストが形成され易くなる。絶縁性液体72中で光透過性(無色透明)を示す繊維状構造体74Bを用いるようにしてもよい。
細孔74Aは、複数の繊維状構造体74Bが重なり合い、または1つの繊維状構造体74Bが絡まりあうことにより構成されている。この細孔74Aは、泳動粒子73が細孔74Aを経て移動し易いよう、できるだけ大きな平均孔径を有していることが好ましい。細孔74Aの平均孔径は、例えば、0.1μm〜10μmである。
非泳動粒子74Cは繊維状構造体74Bに固定されており、その光反射率は泳動粒子73の光反射率と異なっている。非泳動粒子74Cは、上記泳動粒子73と同様の材料により構成することが可能である。詳細には、非泳動粒子74C(多孔質層74)が明表示する場合には上記泳動粒子73が明表示する場合の材料、非泳動粒子74Cが暗表示する場合には上記泳動粒子73が暗表示する場合の材料をそれぞれ用いることができる。多孔質層74により明表示を行うとき、非泳動粒子74Cを金属酸化物により構成することが好ましい。これにより、優れた化学的安定性、定着性および光反射性を得ることができる。中でも、非泳動粒子74Cを屈折率の高い金属酸化物、例えばルチル型の酸化チタンにより構成することが好ましい。非泳動粒子74C、泳動粒子73それぞれの構成材料は同じであってもよく、異なっていてもよい。非泳動粒子74Cは、繊維状構造体74Bの内部に完全に埋設されていてもよく、あるいは、繊維状構造体74Cから部分的に露出していてもよい。非泳動粒子74Cが明表示または暗表示を行うときに外部から視認される色は、上記泳動粒子73について説明したものと同様である。
このような多孔質層74は、例えば以下の方法により形成することができる。まず有機溶剤などに、例えば高分子材料等の繊維状構造体74Bの構成材料を溶解させ、紡糸溶液を調製する。次いで、この紡糸溶液に非泳動粒子74Cを加えて十分に攪拌し、非泳動粒子74Cを分散させる。最後に、この紡糸溶液から例えば静電紡糸法により紡糸を行って非泳動粒子74Cを繊維状構造体74Bに固定し、多孔質層74を形成する。多孔質層74は、高分子フィルムに、レーザを使用して穴開け加工を施して細孔74Aを形成するようにしてもよく、多孔質層74に合成繊維等により編まれた布、または連泡多孔性高分子などを用いるようにしてもよい。
電気泳動素子71は、上記のように、泳動粒子73の光反射率と多孔質層74の光反射率との差によりコントラストを生じさせるものである。具体的には、泳動粒子73および多孔質層74のうち、明表示する方の光反射率が暗表示する方の光反射率よりも高くなっている。非泳動粒子74Cの光反射率を、泳動粒子73よりも高くして、多孔質層74で明表示し、泳動粒子73で暗表示することが好ましい。このような表示を行うことにより、明表示がなされる際の光反射率が、多孔質層74(3次元立体構造物)による光の乱反射を利用して著しく高くなる。従って、これに応じ、コントラストも著しく向上する。
電気泳動素子71では、電界が印加された範囲内で泳動粒子73が多孔質層74の細孔74Aを経て移動する。泳動粒子73の移動した領域、移動しない領域に応じて、明表示および暗表示のうちのどちらか一方がなされ、画像が表示される。
図16は、表示体70として電気泳動素子71を用いた電子デバイス(表示装置)2の断面構成の一例を表したものである。この電子デバイス2は、電気泳動現象を利用して画像(例えば文字情報など)を表示する電気泳動型ディスプレイ(いわゆる電子ペーパーディスプレイ)である。電子デバイス2は、例えば、基板1に、TFT層60と、表示体70としての電気泳動素子71とを有する機能部3が設けられたものである。
TFT層60は、例えば、TFT61と、保護層62と、平坦化絶縁層63とを有している。
TFT61は、画素を選択するためのスイッチング用素子である。TFT61は、チャネル層として無機半導体層を用いた無機TFTでもよいし、有機半導体層を用いた有機TFTでもよい。保護層62および平坦化絶縁層63は、例えば、ポリイミドなどの絶縁性樹脂材料により構成されている。保護層62の表面が十分に平坦であれば、平坦化絶縁層63を省略することも可能である。
表示体70は、画素電極75と、上述した電気泳動素子71と、対向基板76とを有している。TFT層60と対向基板76との間にはスペーサ77が介在している。
画素電極75は、例えば、金(Au)、銀(Ag)または銅(Cu)などの金属材料により形成されている。画素電極75は、保護層62および平坦化絶縁層63に設けられたコンタクトホール(図示せず)を通じてTFT61に接続されている。TFT61および画素電極75は、例えば画素配置に応じてマトリクス状またはセグメント状に配置されている。
対向基板76は、例えば板状部材76Aおよび対向電極76Bを有しており、板状部材76Aの全面(基板1との対向面)に対向電極76Bが設けられている。対向電極76Bを、画素電極75と同様に、マトリクス状またはセグメント状に配置するようにしてもよい。
板状部材76Aは、光透過性を有し、例えば、無機材料,金属材料またはプラスチック材料などにより構成されている。無機材料としては、例えば、ケイ素(Si),酸化ケイ素(SiOx ),窒化ケイ素(SiNx )または酸化アルミニウム(AlOx )などが挙げられる。酸化ケイ素には、ガラスまたはスピンオングラス(SOG)などが含まれる。金属材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)またはステンレスなどが挙げられ、プラスチック材料としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)またはポリエチルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられる。
対向電極76Bには、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO)、酸化アンチモン−酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)またはアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)などの光透光性導電性材料(透明電極材料)を用いることができる。
対向基板76側に画像を表示する場合には、対向電極76Bを介して電気泳動素子71を見ることになるため、対向電極76Bの光透過性(透過率)は、できるだけ高いことが好ましく、例えば、80%以上である。また、対向電極76Bの電気抵抗は、できるだけ低いことが好ましく、例えば、100Ω/□以下である。
電気泳動素子71は、上述したように、絶縁性液体72中に、泳動粒子73と、複数の細孔74Aを有する多孔質層74とを含んでいる。絶縁性液体72は、TFT層60と対向基板76との間の空間に充填されており、多孔質層74は、例えば、スペーサ77により支持されている。絶縁性液体72が充填されている空間は、例えば、多孔質層74を境界として、画素電極75に近い側の待避領域R1と、対向電極76Bに近い側の表示領域R2とに区分けされている。絶縁性液体72、泳動粒子73および多孔質層74の構成は、上述と同様である。なお、図16および後述の図17では、図示内容を簡略化するために、細孔74Aの一部だけを示している。
多孔質層74は、画素電極75および対向電極76Bのうちのどちらか一方に隣接していてもよく、待避領域R1と表示領域R2とが明確に区切られていなくてもよい。泳動粒子73は、電界に応じて画素電極75または対向電極76Bに向かって移動する。
スペーサ77の厚みは、例えば10μm〜100μmであり、できるだけ、薄くすることが好ましい。これにより、消費電力を抑えることができる。スペーサ77は、例えば、高分子材料などの絶縁性材料により構成され、TFT層60と対向基板76との間に例えば格子状に設けられている。スペーサ77の配置形状は、特に限定されないが、泳動粒子73の移動を妨げず、かつ、泳動粒子73を均一分布させるように設けることが好ましい。
初期状態の電子デバイス2では、泳動粒子73が待避領域R1に配置されている(図16)。この場合には、全ての画素で泳動粒子73が多孔質層74により遮蔽されているため、対向基板76側から電気泳動素子71を見ると、コントラストが生じていない(画像が表示されていない)状態にある。
一方、TFT61により画素が選択され、画素電極75と対向電極76Aとの間に電界が印加されると、図17に示したように、画素毎に泳動粒子73が待避領域R1から多孔質層74(細孔74A)を経由して表示領域R2に移動する。この場合には、泳動粒子73が多孔質層74により遮蔽されている画素と遮蔽されていない画素とが併存するため、対向基板76側から電気泳動素子71を見ると、コントラストが生じている状態になる。これにより、画像が表示される。
このように本実施の形態では、素材基板10の表面を研磨したのちに、素材基板10の表面に平坦化膜20を形成するようにしたので、素材基板10の表面の凹欠陥12および凸欠陥11の両方に対応可能となり、凹凸欠陥の少ない、表面平滑性の優れた基板1を得ることが可能となる。よって、TFT層60などの電子素子へのダメージが少なく、歩留まりの向上が可能となる。
また、プラスチックシートよりなるフレキシブルな素材基板10上に電子回路を形成するためには、電気特性への影響を考慮して高い表面平滑性が求められ、素材基板10の選択肢が限られていた。本実施の形態では、表面平滑性がそれほど高くない素材基板10も使用することが可能となり、素材基板10の選択肢を広げることが可能となる。
更に、プラスチックシートよりなるフレキシブルな素材基板10上に電子回路を形成するためには、凹凸欠陥の少ない素材基板10が好ましく、素材基板10の受け入れ基準が高く設定されることによりコスト増加の原因となっていた。本実施の形態では、素材基板10の受け入れ基準を緩和することが可能となり、素材基板10のコストを抑制することが可能となる。
(変形例1)
図18は、変形例1に係る基板1の製造方法の流れを表したものである。本変形例は、平坦化膜20としてバリアコートを兼ねる無機膜を形成することを除いては、上記実施の形態の基板1の製造方法と同じである。よって、上記実施の形態と重複する工程については、図2ないし図4を参照して説明する。
(素材基板10を支持体30に貼り合わせる工程)
まず、上記実施の形態と同様にして、図2および図3に示した工程により、素材基板10を、支持体30に粘着層40を用いて貼り付ける(図18のステップS101)。
(素材基板10の表面を研磨する工程)
次いで、上記実施の形態と同様にして、図4に示した工程により、素材基板10の表面を研磨する(図18のステップS102)。これにより、素材基板10の表面に存在する凸欠陥11が削り取られて除去される。
(洗浄および前処理)
続いて、次工程の平坦化膜20の成膜に備えて、素材基板10の表面を洗浄し(図18のステップS103)、前処理を行う(図18のステップS104)。
(素材基板10の表面に平坦化膜20を形成する工程)
そののち、図19に示したように、素材基板10の表面に平坦化膜20を形成する(図18のステップS108)。これにより、素材基板10の表面に存在する凹欠陥12および研磨工程で生じた研磨傷13が平坦化膜20で埋め込まれる。これと同時に、研磨後に残存している凸欠陥11が平坦化膜20でカバーされる。よって、平坦化膜20の表面が平滑に形成される。
本変形例では、平坦化膜20として、バリアコートを兼ねる無機膜を形成する。無機膜の材料は、SiOx膜、SiNx膜、SiON膜、Al23 膜などが挙げられる。なお、平坦化膜20は、バリアコート性能を有していれば、樹脂膜と無機膜とのハイブリッド膜でもよい。
平坦化膜20の成膜手法としては、スリットコート、スクリーン印刷、グラビアコート、スピンコート、スプレーコート、CVD、ALD、スパッタ法などを用いることが可能である。
平坦化膜20と素材基板10の熱挙動が大きく異なる場合は、製造プロセス中の熱工程により歪応力が蓄積される。例えば、熱膨張係数差が大きい場合は加熱工程中に基板反りや膜剥がれが生じる可能性があり、熱収縮差が大きい場合は加熱工程後に常温に戻った際に基板反りや膜剥がれが生じる可能性がある。そこで、平坦化膜20の熱膨張係数や熱収縮などの熱挙動が同じまたは略同じ材料により構成することが好ましい。更に、平坦化膜20は、素材基板10との化学組成や官能基などの親和性の高い材料により構成されていることが好ましい。加えて、平坦化膜20は、後の機能部3の形成の際の温度に対し耐熱性を備えていることが好ましい。
平坦化膜20の厚みT20は、上記実施の形態と同様に、素材基板10の厚みT10よりも薄くすることが好ましい。素材基板10のほうが平坦化膜20よりも薄い場合には、素材基板10の表面の研磨後に残存している凸欠陥11をカバーしきれないおそれがある。また、平坦化膜20の熱収縮が大きいと、後の機能部形成の際の加熱工程などにより平坦化膜20の膜収縮が大きくなり基板1に反りが生じる。また、厚みT20が大きいほどその影響が大きくなる。そのため、平坦化膜20の厚みT20は、例えば、素材基板10の厚みT10の5分の1以下であることが好ましく、より好ましくは7分の1以下、更に好ましくは10分の1以下である。
(ポストベーク)
なお、平坦化膜20として樹脂膜と無機膜とのハイブリッド膜を形成した場合には、素材基板10の表面に平坦化膜20を形成したのち、オーブン、IR(infrared)炉などにより、平坦化膜20の焼結(ポストベーク)を行ってもよい。この際の温度は、素材基板10、平坦化膜20、支持体30および粘着層40を含む積層構造体の各層の材料の耐熱温度以下で行うことが好ましい。また、焼成温度は、後の工程で樹脂膜が分解しない温度で行うことが好ましい。更に、樹脂膜などから脱ガスが極力出なくなるまで十分に加熱することが好ましい以上により、基板1が完成する。
(変形例2)
次に、図20ないし図22を参照して、変形例2について説明する。本変形例は、表示体70として有機EL素子81を形成し、電子デバイス2として有機ELディスプレイを製造するものである。
図20は、表示体70として有機EL素子81を用いた電子デバイス(表示装置)2の断面構成の一例を表したものである。この電子デバイス2は、有機EL素子81の発光を利用して画像表示を行う有機ELディスプレイであり、例えば、基板1に、TFT層60と、表示体70としての有機EL素子81とを有する機能部3が設けられたものである。
TFT層60は、例えば、TFT64と、平坦化絶縁層65とを有している。
TFT64は、いわゆるボトムゲート型のTFTであり、チャネル(活性層)に、例えば酸化物半導体を用いたものである。このTFT64では、基板1上に、ゲート電極64A、ゲート絶縁膜(第1ゲート絶縁膜64B,第2ゲート絶縁膜64C)、酸化物半導体層64D、チャネル保護膜64Eおよびソース・ドレイン電極64Fがこの順に形成されている。ソース・ドレイン電極64F上には、基板1の全面に渡ってTFT64の凹凸を平坦化させるための平坦化絶縁層65が形成されている。
ゲート電極64Aは、TFT64に印加されるゲート電圧によって酸化物半導体層64D中のキャリア密度(ここでは、電子密度)を制御する役割を果たすものである。このゲート電極64Aは、例えばMo,Alおよびアルミニウム合金等のうちの1種よりなる単層膜、または2種以上よりなる積層膜により構成されている。なお、アルミニウム合金としては、例えばアルミニウム−ネオジム合金が挙げられる。
第1ゲート絶縁膜64Bおよび第2ゲート絶縁膜64Cは、SiO2 、Si34、シリコン窒化酸化物(SiON)および酸化アルミニウム(Al23 )等のうちの1種よりなる単層膜、またはこれらのうちの2種以上よりなる積層膜である。ここでは、第1ゲート絶縁膜64Bおよび第2ゲート絶縁膜64Cは2層構造を有し、第1ゲート絶縁膜64Bが例えばSiO2 膜、第2ゲート絶縁膜64Cは例えばSi34 膜によりそれぞれ構成されている。第1ゲート絶縁膜64Bおよび第2ゲート絶縁膜64Cの総膜厚は、例えば200nm〜300nmである。
酸化物半導体層64Dは、例えばインジウム(In),ガリウム(Ga),亜鉛(Zn),スズ(Sn),Al,Tiのうちの少なくとも1種の酸化物を主成分として含んでいる。この酸化物半導体層64Dは、ゲート電圧の印加によりソース・ドレイン電極64F間にチャネルを形成するものである。この酸化物半導体層64Dの膜厚は負の電荷の影響がチャネルへ及ぶように、薄膜トランジスタのオン電流の悪化を引き起こさない程度であることが望ましく、具体的には5nm〜100nmであることが望ましい。
チャネル保護膜64Eは、酸化物半導体層64D上に形成され、ソース・ドレイン電極64F形成時におけるチャネルの損傷を防止するものである。チャネル保護膜64Eの厚みは、例えば10〜300nmである。
ソース・ドレイン電極64Fは、例えばMo,Al,銅(Cu),Ti,ITOおよびTiO等のうち1種よりなる単層膜またはこれらのうちの2種以上よりなる積層膜である。例えば、Mo,Al,Moの順に、50nm,500nm,50nmの膜厚で積層した3層膜や、ITOおよび酸化チタン等の酸素を含む金属化合物のような酸素との結びつきの弱い金属または金属化合物を用いることが望ましい。これにより、酸化物半導体の電気特性を安定して保持することができる。
平坦化絶縁層65は、例えばポリイミド、ノボラック等の有機材料が用いられる。この平坦化層27の厚みは、例えば10nm〜100nmであり、好ましくは50nm以下である。平坦化絶縁層65上には、有機EL素子81のアノード電極82が形成されている。
有機EL素子81は、TFT層60の上に、アノード電極82、隔壁絶縁膜83、発光層を含む有機層84、カソード電極85、保護層86および封止基板87をこの順に積層した構成を有している。有機EL素子81は、アノード電極82から注入された正孔とカソード電極85から注入された電子が有機層84の発光層内で再結合する際に生じた発光光を基板1と反対側(カソード電極83側)から光を取り出す上面発光型(トップエミッション型)の表示素子である。上面発光型の有機EL素子81を用いることにより電子デバイス(表示装置)2の発光部の開口率が向上する。なお、本開示の有機EL素子81は、このような構成に限定されることはなく、例えば基板1側から光を取り出す透過型、即ち下面発光型(ボトムエミッション型)の表示素子としてもよい。
アノード電極82は、例えば電子デバイス(表示装置)2が上面発光型である場合には、高反射性材料、例えば、Al,Ti,Cr等により構成されている。アノード電極82は、電子デバイス(表示装置)2が透過型である場合には、透明材料、例えばITO,IZO,IGZO等が用いられる。
隔壁絶縁膜83は、ポリイミドまたはノボラック等の有機材料により形成され、アノード電極82とカソード電極85との絶縁性を確保する機能も有している。隔壁絶縁膜83は、アノード電極82の発光領域を囲むように設けられると共に、TFT64のソース・ドレイン電極64Fとアノード電極82との接続部上に設けられている。
有機層84は、図示しないが、アノード電極82側から順に、正孔注入層,正孔輸送層,発光層,電子輸送層および電子注入層を積層した構成を有する。有機層84は例えば真空蒸着法やスピンコート法等によって形成される。この有機層84の上面はカソード電極85によって被覆されている。有機層84を構成する各層の膜厚および構成材料等は特に限定されないが、一例を以下に示す。
正孔注入層は、発光層への正孔注入効率を高めると共に、リークを防止するためのバッファ層である。正孔注入層の厚みは例えば5nm〜200nmであることが好ましく、さらに好ましくは8nm〜150nmである。正孔注入層の構成材料は、電極や隣接する層の材料との関係で適宜選択すればよく、例えばポリアニリン,ポリチオフェン,ポリピロール,ポリフェニレンビニレン,ポリチエニレンビニレン,ポリキノリン,ポリキノキサリンおよびそれらの誘導体、芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体などの導電性高分子,金属フタロシアニン(銅フタロシアニン等),カーボンなどが挙げられる。導電性高分子の具体例としてはオリゴアニリンおよびポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などのポリジオキシチオフェンが挙げられる。
正孔輸送層は、発光層への正孔輸送効率を高めるためのものである。正孔輸送層15Bの厚みは、素子の全体構成にもよるが、例えば5nm〜200nmであることが好ましく、さらに好ましくは8nm〜150nmである。正孔輸送層を構成する材料としては、有機溶媒に可溶な発光材料、例えば、ポリビニルカルバゾール,ポリフルオレン,ポリアニリン,ポリシランまたはそれらの誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体,ポリチオフェンおよびその誘導体,ポリピロールまたはAlq3などを用いることができる。
発光層では、電界がかかると電子と正孔との再結合が起こり発光する。発光層の厚みは、素子の全体構成にもよるが、例えば10nm〜200nmであることが好ましく、さらに好ましくは20nm〜150nmである。発光層は、単層あるいは積層構造であってもよい。具体的には、正孔輸送層上に赤色,緑色,青色の発光層が単層設けられていてもよい。あるいは、青色発光層を赤色,緑色および青色の有機EL素子の共通層とし、赤色有機EL素子には赤色発光層上に青色発光層が積層され、緑色有機EL素子には緑色発光層上に青色発光層が積層されていてもよい。また、赤色発光層,緑色発光層および青色発光層を積層してもよく、これらを積層することにより白色有機EL素子が形成される。
発光層を構成する材料は、それぞれの発光色に応じた材料を用いればよく、例えばポリフルオレン系高分子誘導体や、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体,ポリフェニレン誘導体,ポリビニルカルバゾール誘導体,ポリチオフェン誘導体,ペリレン系色素,クマリン系色素,ローダミン系色素,あるいは上記高分子に有機EL材料をドープしたものが挙げられる。ドープ材料としては、例えばルブレン,ペリレン,9,10−ジフェニルアントラセン,テトラフェニルブタジエン,ナイルレッド,クマリン6等を用いることができる。なお、発光層を構成する材料は、上記材料を2種類以上混合して用いてもよい。また、上記高分子量の材料に限らず、低分子量の材料を組み合わせて用いてもよい。低分子材料の例としては、ベンジン,スチリルアミン,トリフェニルアミン,ポルフィリン,トリフェニレン,アザトリフェニレン,テトラシアノキノジメタン,トリアゾール,イミダゾール,オキサジアゾール,ポリアリールアルカン,フェニレンジアミン,アリールアミン,オキザゾール,アントラセン,フルオレノン,ヒドラゾン,スチルベンあるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物,ビニルカルバゾール系化合物,チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマーあるいはオリゴマーが挙げられる。
発光層を構成する材料としては、上記材料の他に発光性ゲスト材料として、発光効率が高い材料、例えば、低分子蛍光材料、りん光色素あるいは金属錯体等の有機発光材料を用いることができる。
なお、発光層は、例えば上述した正孔輸送層を兼ねた正孔輸送性の発光層としてもよく、また、電子輸送層を兼ねた電子輸送性の発光層としてもよい。
電子輸送層および電子注入層は、発光層への電子輸送効率を高めるためのものである。電子輸送層および電子注入層の総膜厚は素子の全体構成にもよるが、例えば5nm〜200nmであることが好ましく、より好ましくは10nm〜180nmである。電子輸送層の材料としては、優れた電子輸送能を有する有機材料を用いることが好ましい。発光層への電子輸送効率を高めることにより、電界強度による発光色の変化が抑制される。具体的には、例えばアリールピリジン誘導体およびベンゾイミダゾール誘導体などを用いることが好ましい。これにより、低い駆動電圧でも高い電子の供給効率が維持されるからである。電子注入層の材料としては、アルカリ金属,アルカリ土類金属,希土類金属およびその酸化物,複合酸化物,フッ化物,炭酸塩等が挙げられる。
なお、有機層84は、真空蒸着法やスピンコート法の他にディッピング法,ドクターブレード法,吐出コート法,スプレーコート法などの塗布法、インクジェット法,オフセット印刷法,凸版印刷法,凹版印刷法,スクリーン印刷法,マイクログラビアコート法などの印刷法などによる形成も可能であり、各層や各部材の性質に応じて、ドライプロセスとウエットプロセスを併用しても構わない。
カソード電極85は、例えば、厚みが10nm程度であり、光透過性が良好で仕事関数が小さい材料により構成されている。また、酸化物を用いて透明導電膜を形成することによっても光取り出しを担保することができる。この場合には、ZnO,ITO,IZnO,InSnZnO等を用いる事が可能である。カソード電極85は単層でもよいし、積層構造でもよい。
更に、この有機EL素子81が、キャビティ構造となっている場合には、カソード電極85が半透過半反射材料を用いて構成されることが好ましい。これにより、アノード電極82側の光反射面と、カソード電極85側の光反射面との間で多重干渉させた発光光がカソード電極85側から取り出される。この場合、アノード電極82側の光反射面とカソード電極85側の光反射面との間の光学的距離は、取り出したい光の波長によって規定され、この光学的距離を満たすように各層の膜厚が設定されていることとする。このような上面発光型の有機EL素子81においては、このキャビティ構造を積極的に用いることにより、外部への光取り出し効率の改善や発光スペクトルの制御を行うことが可能となる。
保護層86は、有機層84への水分の浸入を防止するためのものであり、透過性および透水性の低い材料を用いて、例えば厚さ2〜3μmで形成される。保護層86の材料としては、絶縁性材料または導電性材料のいずれにより構成されていてもよい。絶縁性材料としては、無機アモルファス性の絶縁性材料、例えばアモルファスシリコン(α−Si), アモルファス炭化シリコン(α−SiC), アモルファス窒化シリコン(α−Si1-xx ),アモルファスカーボン(α−C)などが好ましい。このような無機アモルファ
ス性の絶縁性材料は、グレインを構成しないため透水性が低く、良好な保護膜となる。
封止用基板87は、有機EL素子81のカソード電極85の側に位置しており、接着層(図示せず)と共に有機EL素子81を封止するものである。封止用基板87は、有機EL素子81で発生した光に対して透明なガラスなどの材料により構成されている。封止用基板81には、例えば、カラーフィルタおよびブラックマトリクスとしての遮光膜(いずれも図示せず)が設けられており、有機EL素子81で発生した光を取り出すと共に、各有機EL素子10間の配線において反射された外光を吸収し、コントラストを改善するようになっている。
カラーフィルタは、赤色フィルタ,緑色フィルタおよび青色フィルタ(いずれも図示せず)を有しており、順に配置されている。赤色フィルタ,緑色フィルタおよび青色フィルタは、それぞれ例えば矩形形状で隙間なく形成されている。これら赤色フィルタ,緑色フィルタおよび青色フィルタは、顔料を混入した樹脂によりそれぞれ構成されており、顔料を選択することにより、目的とする赤,緑あるいは青の波長域における光透過率が高く、他の波長域における光透過率が低くなるように調整されている。
遮光膜は、例えば黒色の着色剤を混入した光学濃度が1以上の黒色の樹脂膜、または薄膜の干渉を利用した薄膜フィルタにより構成されている。このうち黒色の樹脂膜により構成するようにすれば、安価で容易に形成することができるので好ましい。薄膜フィルタは、例えば、金属,金属窒化物あるいは金属酸化物よりなる薄膜を1層以上積層し、薄膜の干渉を利用して光を減衰させるものである。薄膜フィルタとしては、具体的には、Crと酸化クロム(III)(Cr23 )とを交互に積層したものが挙げられる。
図21は、この電子デバイス(表示装置)2の概略構成を表したものである。この電子デバイス(表示装置)2は、有機ELテレビジョン装置などとして用いられるものであり、基板1の上に、TFT層60と、表示体70とを含む機能部3が形成されている。機能部3は、基板1の上に、表示領域110Aと、周辺領域110Bとを有している。表示領域110Aには、赤色の光を発生する赤色有機EL素子81Rと、緑色の光を発生する緑色有機EL素子81Gと、青色の光を発生する青色有機EL素子81Bとが、順に全体としてマトリクス状に配置されている。周辺領域110Bは、表示領域110を囲うように配置されている。周辺領域110Bには、映像表示用のドライバである信号線駆動回路120および走査線駆動回路130が設けられている。
表示領域110A内には画素駆動回路140が設けられている。図22は、画素駆動回路140の一例を表したものである。画素駆動回路140は、アノード電極81の下層のTFT層60に形成されたアクティブ型の駆動回路である。すなわち、この画素駆動回路140は、駆動トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2と、これらトランジスタTr1,Tr2の間のキャパシタ(保持容量)Csと、第1の電源ライン(Vcc)および第2の電源ライン(GND)の間において駆動トランジスタTr1に直列に接続された赤色有機EL素子81R(または緑色有機EL素子81G,青色有機EL素子81B)とを有する。駆動トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2は、例えば、図20に示したTFT64のようなボトムゲート型の酸化物半導体TFTにより構成されている。
画素駆動回路140において、列方向には信号線120Aが複数配置され、行方向には走査線130Aが複数配置されている。各信号線120Aと各走査線130Aとの交差点が、赤色有機EL素子81R,緑色有機EL素子81G,青色有機EL素子81Bのいずれか一つに対応している。各信号線120Aは、信号線駆動回路120に接続され、この信号線駆動回路120から信号線120Aを介して書き込みトランジスタTr2のソース電極に画像信号が供給されるようになっている。各走査線130Aは走査線駆動回路130に接続され、この走査線駆動回路130から走査線130Aを介して書き込みトランジスタTr2のゲート電極に走査信号が順次供給されるようになっている。
この電子デバイス(表示装置)2では、各画素に対して走査線駆動回路130から書き込みトランジスタTr2のゲート電極を介して走査信号が供給されると共に、信号線駆動回路120から画像信号が書き込みトランジスタTr2を介して保持容量Csに保持される。即ち、この保持容量Csに保持された信号に応じて駆動トランジスタTr1がオンオフ制御され、これにより、有機EL素子81に駆動電流Idが注入され、正孔と電子とが再結合して発光が起こる。この光は、下面発光(ボトムエミッション)の場合にはアノード電極82および基板1を透過して、上面発光(トップエミッション)の場合にはカソード85,カラーフィルタ(図示せず)および封止用基板87を透過して取り出される。
(適用例)
以下、上記のような電子デバイス(表示装置)2の電子機器への適用例について説明する。電子機器としては、例えばテレビジョン装置,デジタルカメラ,ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラ等が挙げられる。すなわち、上記表示装置は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
(適用例1)
図23および図24は、電子ブック210の外観構成を表している。この電子ブック210は、例えば、表示部211および非表示部212と、操作部213とを備えている。なお、操作部213は、図23に示したように非表示部212の前面に設けられていてもよいし、図24に示したように非表示部212の上面に設けられていてもよい。表示部211が電子デバイス(表示装置)2により構成される。なお、電子デバイス(表示装置)2は、図23および図24に示した電子ブックと同様の構成を有するPDA(Personal Digital Assistants )などに搭載されてもよい。
(適用例2)
図25は、スマートフォン220の外観を表したものである。このスマートフォン220は、例えば、表示部221および非表示部222を有している。表示部221が電子デバイス(表示装置)2により構成されている。
(適用例3)
図26は、上記実施の形態の表示装置が適用されるテレビジョン装置230の外観を表したものである。このテレビジョン装置230は、例えば、フロントパネル231およびフィルターガラス232を含む映像表示画面部233を有している。映像表示画面部233が電子デバイス(表示装置)2により構成されている。
(適用例4)
図27は、タブレットパーソナルコンピュータ240の外観を表したものである。このタブレットパーソナルコンピュータ240は、例えば、タッチパネル部241および筐体242を有しており、タッチパネル部241が電子デバイス(表示装置)2により構成されている。
(適用例5)
図28および図29は、デジタルスチルカメラ250の外観を表したものである。このデジタルスチルカメラ250は、例えば、フラッシュ用の発光部251、表示部252、メニュースイッチ253およびシャッターボタン254を有しており、表示部252が電子デバイス(表示装置)2により構成されている。
(適用例6)
図30は、ノートブック型パーソナルコンピュータ260の外観を表したものである。このノートブック型パーソナルコンピュータ260は、例えば、本体261,文字等の入力操作のためのキーボード262および画像を表示する表示部263を有しており、表示部263が電子デバイス(表示装置)2により構成されている。
(適用例7)
図31は、ビデオカメラ270の外観を表したものである。このビデオカメラ270は、例えば、本体部271,この本体部271の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ272,撮影時のスタート/ストップスイッチ273および表示部274を有している。表示部274が電子デバイス(表示装置)2により構成されている。
(適用例8)
図32および図33は、他の電子ブック280の外観を表したものである。電子ブック280は、柔らかい素材をコンポーネント化して形成された薄型のフレキシブルディスプレイである。この電子ブック280では、複数枚の紙(頁)を綴じて作られる実際の本のように、装置全体を閉じたり(折り畳んだり)、あるいは開いたりすることができるようになっている。ユーザは実際に本を読んでいるかのような感覚で、電子ブック3に表示された内容(例えば書籍の頁等)を閲覧することが可能である。
電子ブック280は、支持基板281上に、表示部282を備えたものであり、本における「背」の部分(背283A)には、ヒンジ部283を有している。この電子ブック280の下面(閉じたときに外側になる面)側には軟らかい樹脂フィルムよりなるカバー284が設けられ、上面(閉じたときに内側になる面)側は、柔らかく、かつ表示光に対して透明性を有する樹脂フィルムよりなる保護シート285により覆われている。表示部282が電子デバイス(表示装置)2により構成されている。
(適用例9)
図34および図35は、携帯電話機290の外観を表したものである。この携帯電話機290は、例えば、上側筐体291と下側筐体292とを連結部(ヒンジ部)293で連結したものであり、ディスプレイ294,サブディスプレイ295,ピクチャーライト296およびカメラ297を有している。ディスプレイ294またはサブディスプレイ295が電子デバイス(表示装置)2により構成されている。
以上、実施の形態を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれら実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態等では、電子デバイス(表示装置)2として電子ペーパーディスプレイおよび有機EL表示装置について説明したが、液晶表示装置などの他の表示装置であってもよい。また、本技術の電子デバイス2は、表示装置のほか、センサ等への適用も可能である。
また、上記実施の形態等において説明した各層の材料および厚さ、または成膜方法および成膜条件等は限定されるものではなく、他の材料および厚さとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
更に、上記実施の形態等では、基板1および電子デバイス2の構成を具体的に挙げて説明したが、本技術の基板1および電子デバイス2は、図示した構成要素を全て備えるものに限定されるものではない。また、一部の構成要素を他の構成要素に置換することもできる。
本技術は以下のような構成を取り得るものである。
(1)
素材基板の表面を研磨することと、
前記素材基板の表面を研磨したのちに、前記素材基板の表面に平坦化膜を形成することと
を含む基板の製造方法。
(2)
前記研磨することおよび前記平坦化膜を形成することを、前記素材基板を支持体に貼り付けた状態で行う
前記(1)記載の基板の製造方法。
(3)
前記平坦化膜を、前記素材基板の線膨張係数と同じまたは略同じ線膨張係数をもつ材料により構成する
前記(1)または(2)記載の基板の製造方法。
(4)
前記平坦化膜を、前記素材基板の熱収縮と同じまたは略同じ熱収縮をもつ材料により構成する
前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の基板の製造方法。
(5)
前記平坦化膜の厚みを、前記素材基板の厚みよりも薄くする
前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の基板の製造方法。
(6)
前記平坦化膜の厚みを、前記素材基板の厚みの5分の1以下とする
前記(5)記載の基板の製造方法。
(7)
前記素材基板の表面を研磨することにおいて、前記素材基板の表面全体を研磨する
前記(1)ないし(6)のいずれかに記載の基板の製造方法。
(8)
前記素材基板の表面を研磨することにおいて、前記素材基板の表面に存在する凸欠陥の高さが前記平坦化膜の厚み以下になるまで研磨する
前記(7)記載の基板の製造方法。
(9)
前記素材基板の表面を研磨することにおいて、前記素材基板の研磨傷の深さを前記平坦化膜の厚み以下とする
前記(8)記載の基板の製造方法。
(10)
前記素材基板を、可撓性をもつ樹脂シートにより構成する
前記(1)ないし(9)のいずれかに記載の基板の製造方法。
(11)
前記平坦化膜として樹脂膜を形成する
前記(1)ないし(10)のいずれかに記載の基板の製造方法。
(12)
前記平坦化膜の表面に、無機膜よりなるバリアコートを形成することを更に含む
前記(1)ないし(11)のいずれかに記載の基板の製造方法。
(13)
前記平坦化膜としてバリアコートを兼ねる無機膜を形成する
前記(1)ないし(10)のいずれかに記載の基板の製造方法。
(14)
基板を形成することと、前記基板に機能部を形成することとを含み、
前記基板を形成することは、
素材基板の表面を研磨することと、
前記素材基板の表面を研磨したのちに、前記素材基板の表面に平坦化膜を形成することと
を含む電子デバイスの製造方法。
(15)
前記研磨することおよび前記平坦化膜を形成することを、前記素材基板を支持体に貼り付けた状態で行う
前記(14)記載の電子デバイスの製造方法。
(16)
前記基板に機能部を形成したのちに、
前記素材基板および前記平坦化膜を含む基板本体を、前記支持体から剥離することと、
前記基板本体を切断してモジュールを形成することと
を更に含む前記(15)記載の電子デバイスの製造方法。
(17)
前記基板に機能部を形成したのちに、
前記基板を切断してモジュールを形成することと、
前記素材基板および前記平坦化膜を含む基板本体を、前記支持体から剥離することと
を更に含む前記(15)記載の電子デバイスの製造方法。
本出願は、日本国特許庁において2013年7月16日に出願された日本特許出願番号2013−147741号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims (17)

  1. 素材基板の表面を研磨することと、
    前記素材基板の表面を研磨したのちに、前記素材基板の表面に平坦化膜を形成することと
    を含む基板の製造方法。
  2. 前記研磨することおよび前記平坦化膜を形成することを、前記素材基板を支持体に貼り付けた状態で行う
    請求項1記載の基板の製造方法。
  3. 前記平坦化膜を、前記素材基板の線膨張係数と同じまたは略同じ線膨張係数をもつ材料により構成する
    請求項1記載の基板の製造方法。
  4. 前記平坦化膜を、前記素材基板の熱収縮と同じまたは略同じ熱収縮をもつ材料により構成する
    請求項1記載の基板の製造方法。
  5. 前記平坦化膜の厚みを、前記素材基板の厚みよりも薄くする
    請求項1記載の基板の製造方法。
  6. 前記平坦化膜の厚みを、前記素材基板の厚みの5分の1以下とする
    請求項5記載の基板の製造方法。
  7. 前記素材基板の表面を研磨することにおいて、前記素材基板の表面全体を研磨する
    請求項1記載の基板の製造方法。
  8. 前記素材基板の表面を研磨することにおいて、前記素材基板の表面に存在する凸欠陥の高さが前記平坦化膜の厚み以下になるまで研磨する
    請求項7記載の基板の製造方法。
  9. 前記素材基板の表面を研磨することにおいて、前記素材基板の研磨傷の深さを前記平坦化膜の厚み以下とする
    請求項8記載の基板の製造方法。
  10. 前記素材基板を、可撓性をもつ樹脂シートにより構成する
    請求項1記載の基板の製造方法。
  11. 前記平坦化膜として樹脂膜を形成する
    請求項1記載の基板の製造方法。
  12. 前記平坦化膜の表面に、無機膜よりなるバリアコートを形成することを更に含む
    請求項1記載の基板の製造方法。
  13. 前記平坦化膜としてバリアコートを兼ねる無機膜を形成する
    請求項1記載の基板の製造方法。
  14. 基板を形成することと、前記基板に機能部を形成することとを含み、
    前記基板を形成することは、
    素材基板の表面を研磨することと、
    前記素材基板の表面を研磨したのちに、前記素材基板の表面に平坦化膜を形成することと
    を含む電子デバイスの製造方法。
  15. 前記研磨することおよび前記平坦化膜を形成することを、前記素材基板を支持体に貼り付けた状態で行う
    請求項14記載の電子デバイスの製造方法。
  16. 前記基板に機能部を形成したのちに、
    前記素材基板および前記平坦化膜を含む基板本体を、前記支持体から剥離することと、
    前記基板本体を切断してモジュールを形成することと
    を更に含む請求項15記載の電子デバイスの製造方法。
  17. 前記基板に機能部を形成したのちに、
    前記基板を切断してモジュールを形成することと、
    前記素材基板および前記平坦化膜を含む基板本体を、前記支持体から剥離することと
    を更に含む請求項15記載の電子デバイスの製造方法。
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