JP2020177147A - 赤外線カットフィルム、光学フィルタ、生体認証装置及び撮像装置 - Google Patents

赤外線カットフィルム、光学フィルタ、生体認証装置及び撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】近赤外光を遮断し、光の入射角又は出射角を制御する光学フィルタを提供する。また、光学フィルタを有する生体認証装置及び撮像装置を提供する。【解決手段】透光壁と遮光壁とが交互に設けられる光制御層100と、波長600nm〜800nmに吸収極大を有する近赤外線遮断層300と、を含む光学フィルタ10。【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線カットフィルムに関する。また、光学フィルタ、特に、近赤外光を遮断する光学フィルタに関する。さらに、近赤外光を遮断する光学フィルタを具備した生体認証装置及び撮像装置に関する。
従来より、デジタルカメラなどの撮像素子には、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーなどの半導体固体撮像素子が使用されている。一般的なCMOSセンサーは、受光部と増幅部とからなり、受光部で光を電荷に変換し、増幅部でその電荷を増幅し、増幅された電気信号を出力する。CMOSセンサーは、低電圧、低消費電力という特徴を有するだけなく、半導体の製造技術を用いて作製することができるため、低コストで量産することができる。但し、CMOSセンサーは可視光領域だけでなく、赤外光領域にも光感度を有する。そのため、人間の視感度に近づけるためには、赤外光を遮断する赤外線カットフィルタを設ける必要がある。このような赤外線カットフィルタとして、誘電体の積層による赤外線多層反射膜が知られている。しかしながら、上述したようなCMOSセンサーや赤外線多層反射膜は、基板の大型化が難しいという問題点がある。
一方、赤外光領域にほとんど光感度がない可視光センサーとして、半導体層にアモルファスシリコン(a−Si)を用いた受光素子が知られている。アモルファスシリコンを用いた可視光センサーは、赤外光領域にほとんど光感度を有しないことから、光源の違いによるばらつきが小さいといった特徴を有する。また、基板の大型化も可能である。
近年、このようなCMOSセンサーや可視光センサーのような受光素子をディスプレイの表示領域内に設け、指紋認証として用いることが提案されている(例えば、特許文献1)。
米国特許出願公開第2018/0225498号明細書
アモルファスシリコンを用いた受光素子は赤外光領域にほとんど光感度を有しないが、可視光領域でのさらなる高いダイナミックレンジのためには、ノイズとなる近赤外光を遮断することが有効である。赤外線多層反射膜の最適化を行うことによりある程度の近赤外光を遮断することは可能であるが、上述したように、基板の大型化が難しいという問題点がある。さらに、光の入射する角度によっては、近赤外光を十分に遮断できないだけでなく、可視光も遮断してしまうという問題点もある。
本発明は、上記問題に鑑み、近赤外光を遮断し、光の入射角又は出射角を制御する光学フィルタを提供することを課題の一つとする。また、光学フィルタを有する生体認証装置及び撮像装置を提供することを課題の一つとする。
本発明の一実施形態に係る光学フィルタは、透光壁と遮光壁とが交互に設けられる光制御層と、波長600nm〜800nmに吸収極大を有する近赤外線遮断層と、を含む。
光制御層は、所定の入射角以上で入射する波長700nm〜780nmの入射光の光透過率が10%以下であってもよい。
所定の入射角は60°であってもよい。また、所定の入射角は45°であってもよい。
透光壁及び遮光壁は、第1透明保護膜の上に設けられていてもよい。
近赤外線遮断層は、波長900〜1000nmの光透過率が90%以上であってもよい。
近赤外線遮断層は、近赤外線吸収膜を含んでいてもよい。
近赤外線吸収膜は、第2透明保護膜の上に設けられていてもよい。
近赤外線吸収膜は、マトリクス樹脂及び近赤外線吸収色素を含んでもよい。
マトリクス樹脂は、環状ポリオレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルエステル系硬化型樹脂及びシルセスキオキサン系紫外線硬化樹脂から選ばれる一つ又は複数の樹脂でもよい。
近赤外線吸収色素は、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、クロコニウム系化合物から選ばれる一つ又は複数の化合物でもよい。
近赤外線遮断層は、光制御層の上に塗布法により形成されていてもよい。
光制御層と近赤外線遮断層との間に設けられる接着層を含んでいてもよい。接着層は、透光壁、遮光壁、及び近赤外線吸収膜と接していてもよい。
本発明の一実施形態に係る生体認証装置又は撮像装置は、光学フィルタを具備する。
本発明の一実施形態に係る生体認証装置用、表示装置用、又は撮像装置用の近赤外線カットフィルムは、波長600nm〜800nmに吸収極大を有し、波長900〜1000nmの光透過率が90%以上である。
本発明の一実施形態に係る光学フィルタの概略図を示す。 本発明の一実施形態に係る光学フィルタの光制御層の概略図及び概略断面図並びに近赤外線遮断層の概略断面図を示す。 本発明の一実施形態に係る光学フィルタの近赤外線遮断層の分光透過率曲線の一例を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係る光学フィルタの作製方法を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る光学フィルタの概略図を示す。 本発明の一実施形態に係る光学フィルタの作製方法を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る生体認証装置の概略断面図を示す。 一実施形態に係る表示装置の表示モジュールの構成を示す概略平面図である。 一実施形態に係る表示装置の液晶表示モジュールの画素の構成を示す概略断面図である。 一実施形態に係る表示装置のOLED表示モジュールの画素の構成を示す概略断面図である。 一実施形態に係る表示装置の構成を示す概略断面図である。 一実施形態に係る表示装置の構成を示す概略断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるものではない。すなわち、以下に説明する複数の実施形態に公知の技術を適用して変形をして、様々な態様で実施をすることが可能である。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合がある。しかしながら、模式的な図面はあくまでも一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。なお、各要素に付記される「第1」、「第2」の文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有さない。
本明細書において、「上」とは、ある物体、領域、層、又は膜の上に接して配置される場合だけでなく、他の物体、領域、層、又は膜を間に挟んで配置される場合も含まれる。「下」という用語についても同様である。また、「上」、「下」の用語は、物体、領域、層、又は膜の相対的な上下関係を示すものであり、絶対的な上下関係を意味するものではない。
本明細書において、特に断りのない限り、光透過率は分光光度計を用いた測定値をいう。また、特に断りのない限り、特定の波長領域で光透過率が70%以上とは、その波長領域における平均の光透過率が70%以上であることをいい、特定の波長領域で光透過率が10%以下とは、その波長領域における平均の光透過率が10%以下であることをいう。
本明細書において、特に断りのない限り、光透過率とは、層又は膜に対して垂直方向から入射した光が層又は膜を透過した割合をいう。また、光透過率の測定において、層又は膜に対して垂直方向以外の方向から光を入射させて光透過率を測定する場合、層又は膜に対して垂直方向と光が入射する方向とのなす角度を入射角という。出射角も同様であり、層又は膜に対して垂直方向と光が出射する方向とのなす角度を出射角という。
本明細書において、特に断りのない限り、アルカリ金属とはLi、Na、K、Rb、Csであり、アルカリ土類金属とはCa、Sr、Baであり、希土類元素とはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luである。
<第1実施形態>
図1〜図4を用いて、本発明の一実施形態に係る光学フィルタについて説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る光学フィルタ10の概略図を示す。光学フィルタ10は、光制御層100、光制御層100上の接着層200、及び接着層200上の近赤外線遮断層300を含む。以下では、光制御層100、接着層200、及び近赤外線遮断層300について詳細に説明する。
[1−1.光制御層の構成]
図2(A)及び図2(B)の各々に、本発明の一実施形態に係る光学フィルタ10の光制御層100の概略図及び概略断面図を示す。光制御層100は、第1透明保護膜110、複数の遮光壁120、及び複数の透光壁130を含む。遮光壁120及び透光壁130の各々は、第1透明保護膜110の上に設けられる。遮光壁120及び透光壁130の各々は、第1方向に延伸して設けられる。また、遮光壁120及び透光壁130は、第1方向と直交する第2方向において交互に設けられる。遮光壁120又は透光壁130は、等間隔で交互に設けれられていてもよく、異なる間隔で交互に設けられていてもよい。
第1透明保護膜110は、遮光壁120及び透光壁130の基材となるものであればよい。第1透明保護膜110として、例えば、石英、ガラス、ポリイミド膜、ポリアミド膜、アクリル膜、ポリカーボネート膜、ポリエチレンテレフタレート膜などを用いることができる。なお、第1透明保護膜110は、可撓性を有することが好ましい。可撓性を有する第1透明保護膜110として、上述した材料のうち、ポリイミド膜、ポリアミド膜、アクリル膜、ポリカーボネート膜、ポリエチレンテレフタレート膜などを用いることが好ましい。また、第1透明保護膜110の膜厚は、50μm〜1000μm、好ましくは、100μm〜500μである。
遮光壁120は、光透過率の低い遮光性樹脂を用いることができる。遮光壁120の遮光性樹脂の波長400nm〜650nmの可視光領域における光透過率は30%以下、好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。遮光性樹脂は、シリコーン樹脂又はポリウレタン樹脂のようなマトリクス樹脂に、カーボンブラックのような黒色の顔料又は染料を分散させることで調製することができる。また、遮光性樹脂には、さらにフォトクロミック色素が添加されていてもよい。フォトクロミック色素は、特定の波長の光を受けると色が変わり、特定の波長の光を一定時間受けない場合は、本来の色に戻る性質を有する。このようなフォトクロミック色素としては、スピロラン系化合物、スピロオキサジン系化合物、ジアリールエテン系化合物、フルキド系化合物、ヘキサアリールビスイミダゾール系化合物などから選択される1つ又は複数の化合物を用いることができる。
透光壁130は、光透過率の高い透光性樹脂を用いることができる。透光壁130の透光性樹脂の波長400nm〜650nmの可視光領域における光透過率は70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。透光性樹脂は、黒色の顔料又は染料を添加しない上述したシリコーン樹脂又はポリウレタン樹脂のようなマトリクス樹脂を用いることができる。
遮光壁120と透光壁130とは、応力や接着力の観点から、同じマトリクス樹脂を用いることが好ましい。また、遮光壁120及び透光壁130の厚さは、100μm〜300μmが好ましい。なお、遮光壁120及び透光壁130は、接着剤によって第1透明保護膜110の上に接着されていてもよい。
光制御層100は、遮光壁120及び透光壁130の各々の光透過率、屈折率、厚さ、及び幅を変えることにより、光制御層100に所定の入射角以上で入射する光を遮断することができる。言い換えると、光制御層100は、所定の入射角以上で入射する光の波長400nm〜650nmの可視光領域における光透過率を20%以下、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下に制御することができる。また、所定の入射角は、光学フィルタ10が適用される装置に応じて選択されればよいが、例えば、60、又は45°である。
[1−2.光制御層の作製方法]
光制御層100は、第1透明保護膜110に、遮光壁120及び透光壁130が形成された膜(光制御膜)を貼り合わせる方法を用いて作製することができる。光制御膜は、遮光壁120を構成する材料からなる複数枚の第1シートと、透光壁130を構成する材料からなる複数枚の第2シートとを交互に積層し、加熱及び加圧してこれらシートが一体化されたブロック体を形成する。続いて、ブロック体を構成する積層された各シートの表面に対して垂直な面でブロック体を切断することにより光制御膜を形成することができる。この作製方法では、第1シートの厚さが遮光壁120の幅に、第2シートの厚さが透光壁130の幅に対応する。また、ブロック体の切断する幅が光制御膜の厚さに対応する。
あるいは、第1透明保護膜110の上に透光壁130を構成する材料をスピンコート、スリットコート、印刷又はインクジェットなどの方法で透光膜を形成し、金型などを用いて透光膜に一定方向に延伸する溝を形成する。続いて、溝の中に、遮光壁120を構成する材料を充填することにより光制御層100を作製することができる。
[2−1.近赤外線遮断層の構成]
図2(c)に、本発明の一実施形態に係る光学フィルタ10の近赤外線遮断層300の概略断面図を示す。近赤外線遮断層300は、第2透明保護膜310及び近赤外線吸収膜320を含む。近赤外線吸収膜320は、第2透明保護膜310の上に設けられる。
第2透明保護膜310は、第1透明保護膜110と同様の膜を用いることができる。
近赤外線吸収膜320は、マトリクス樹脂及び近赤外線吸収色素を含む。近赤外線吸収膜320は、マトリクス樹脂に近赤外線吸収色素を添加することで調製することができる。
近赤外線吸収膜320のマトリクス樹脂として、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン策賛美汁共重合体などのポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、ノルボルネン樹脂、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂などを用いることができる。なお、マトリクス樹脂は、上述の樹脂から一つを単独で用いてもよく、又は2つ以上を混合して用いてもよい。
近赤外線吸収膜320の近赤外線吸収色素として、アゾ系化合物、ジイモニウム系化合物、ジチオール金属錯体系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、ポリメチン系化合物、フタリド系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、インドフェノール系化合物、又はスクアリリウム系化合物などを用いることができる。なお、近赤外線吸収色素は、上述の化合物から一つを単独で用いてもよく、又は2つ以上を混合して用いてもよい。
また、近赤外線吸収膜320は、さらに金属酸化物微粒子を含んでいてもよい。金属酸化物微粒子としては、一般式M(但し、Mは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iの中から選ばれる一つ又は複数の元素あり、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3.0)で表記される金属酸化物を用いることができる。
金属酸化物微粒子の粒子直径の平均値は1nm〜200nmであり、好ましくは200nm以下であり、さらに好ましくは150nm以下であり、特に好ましくは100nm以下である。金属微粒子の粒子直径は、金属微粒子が分散した状態の懸濁液(以下、単に「分散液」ともいう)をダイナミク光散乱光度計(大塚電子社製、型番DLS−8000HL/HH)を用いた動的光散乱法(He−Neレーザー使用、セル室温度25℃)によって測定したものである。近赤外線吸収微粒子の粒子直径の平均値がこの範囲にあれば、可視光透過率低下の原因となる幾何学散乱やミー散乱を低減でき、レイリー散乱領域となる。レイリー散乱領域では、散乱光は粒子直径の6乗に反比例して低減するため、粒子直径の減少に伴い散乱が低減し可視光透過率が向上する。このため、金属酸化物微粒子の粒子直径が上記範囲にあれば、散乱光が非常に少なくなり、良好な可視光透過率を達成できるため好ましい。
近赤外線吸収膜320の膜厚は、特に限定されないが、0.1μm〜100μmであり、好ましくは1μm〜50μmの範囲である。近赤外線吸収膜320の膜厚が0.1μm未満では、近赤外線の吸収機能を十分に発現できないおそれがある。また、近赤外線吸収膜320の膜厚が100μm超では膜の平坦性が低下し、吸収率のバラツキが生じるおそれがある。このため、近赤外線吸収膜320の膜厚が上記範囲にあれば、十分な近赤外線の吸収機能と平坦性を両立することができるため好ましい。
[2−2.近赤外線遮断層の作製方法]
近赤外線遮断層300は、例えば、溶融成形又はキャスト成形により作製することができるが、近赤外線遮断層300の作製方法はこれに限られない。ここでは、溶融成形及びキャスト成形について説明する。
≪溶融成形による作製≫
近赤外線吸収膜320は、マトリクス樹脂と近赤外線吸収色素とを溶融混練りして得られたペレットを溶融成形する方法、マトリクス樹脂と近赤外線吸収色素とを含有する樹脂組成物を溶融成形する方法、又は近赤外線吸収色素、樹脂および溶剤を含む樹脂組成物から溶剤を除去して得られたペレットを溶融成形する方法により形成することができる。溶融成型は、射出成形、溶融押出成形又はブロー成形など方法を用いることができる。続いて、第2透明保護膜310と作製された近赤外線吸収膜320とを貼り合わせ、近赤外線遮断層300を作製することができる。あるいは、作製された近赤外線吸収膜320の上に第2透明保護膜310の材料を塗布して第2透明保護膜310を形成し、近赤外線遮断層300を作製することもできる。
≪キャスト成形による作製≫
近赤外線遮断層300は、第2透明保護膜310の上に、マトリクス樹脂、近赤外線吸収色素及び溶剤を含む樹脂組成物を塗布して溶剤を除去する方法、又は第2透明保護膜310の上に、光硬化性マトリクス樹脂及び/又は熱硬化性マトリクス樹脂、近赤外線吸収色素及び溶剤を含む硬化性組成物を塗布して溶媒を除去した後、紫外線照射や加熱などの適切な手法により硬化させる方法などにより作製することができる。
上述した溶融成形又はキャスト成形で用いる溶媒は、特に限定されないが、例えば、ヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類を用いることができる。なお、溶媒は、上述の材料から一つを単独で用いてもよく、又は2つ以上を混合して用いてもよい。
近赤外線吸収膜320中の残留溶媒量は可能な限り少ない方がよい。具体的には、残留溶媒量は、近赤外線吸収膜320の重さに対して、好ましくは3重量%以下、より好ましくは1重量%以下、さらに好ましくは0.5重量%以下である。残留溶媒量が前記範囲にあると、変形や特性が変化しにくい、所望の機能を容易に発揮できる近赤外線遮断層300が得られる。
近赤外線吸収膜320に金属酸化物微粒子を含ませる場合には、溶融成形においてはペレットに、キャスト成形においては塗布液に金属酸化物微粒子を混合しておけばよい。また、その他適宜必要な材料を近赤外吸収膜320に含ませることもできる。
[2−3.近赤外線遮断層の光学特性]
近赤外線遮断層300は、波長400nm〜650nmの可視光領域に透過率50%以上となる光線透過帯Aを有し、少なくとも近赤外光(700nm〜1100nm)の一部を透過しない(遮断する)特性を有する。光線透過帯Aにおける透過率は、好ましくは55%以上、さらに好ましくは60%以上、特に好ましくは70%以上である。近赤外線遮断層300は、波長600nm〜800nmに吸収極大を有し、この波長領域に吸収極大を有する化合物を二種以上含むことが好ましい。当該化合物としては、近赤外線吸収顔料や近赤外線吸収色素を挙げることができるが、光学特性の調整のしやすさや溶解性の観点から近赤外線吸収色素が好ましく、近赤外線吸収色素としては、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、クロコニウム系化合物が特に好ましい。また、近赤外線遮断層300は、波長850nm以上の近赤外光を透過するようにしてもよい。以下、分光透過率曲線のグラフを用いて、近赤外線遮断層300の光学特性について具体的に説明する。
図3に、本発明の一実施形態に係る光学フィルタ10の近赤外線遮断層300の分光透過率曲線のグラフの一例を示す。近赤外線遮断層300は、波長400nmでの光透過率が約30%であり、波長650nmでの光透過率は約10%である。その間の波長450nm〜600nmにおける光透過率は78%であり、近赤外線遮断層300は、高い透過率を有する。一方、波長680nm〜800nmでは光透過率はほぼ0%である。さらに長波長側の800nm以上では再び光透過率が高くなる。他の波長領域と比較しても、波長680nm〜800nmにおける光透過率が低いことは明らかであり、言い換えると、近赤外線遮断層300は、波長680nm〜800nmで吸収極大を有しているとも言える。
[3.接着層の構成]
接着層200に用いられる接着剤としては、例えば、動的粘弾性測定装置で測定した貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”との比(tanδ=G”/G’)が0.001〜1.5である物質のことを表し、いわゆる、接着剤やクリープしやすい物質などが含まれる。接着層200の接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤や、ポリビニルアルコール系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤などを用いることができる。また、接着剤は、光硬化性接着剤であってもよく、熱硬化性接着剤であってもよい。なお、接着剤は、上述の接着剤から一つを単独で用いてもよく、又は2つ以上を混合して用いてもよい。
接着層200に用いられる接着剤として、耐水性、耐熱性、耐光性等の信頼性に優れ、接着力、透明性が高いなどの理由から、特に、アクリル系接着剤が好ましい。アクリル系粘着剤としては、アクリル酸およびそのエステル、メタクリル酸及びそのエステル、アクリルアミド、アクリルニトリルなどのアクリルモノマーの単独重合体もしくはこれらの共重合体、さらに、上述のアクリルモノマーの少なくとも1つと、酢酸ビニル、無水マレイン酸、スチレンなどの芳香族ビニルモノマーとの共重合体を用いることができる。
アクリル系接着剤として、特に、粘着性を発現するエチレンアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の主モノマー、凝集力成分となる酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルアミド、スチレン、メタクリレート、メチルアクリレートなどのモノマー、さらに接着力向上や、架橋化起点を付与するメタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリルアミド、メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレート、無水マレイン酸等の官能基含有モノマーからなる共重合体で、T(ガラス転移点)が−60℃〜−15℃の範囲にあり、重量平均分子量が20万〜100万の範囲にあるものが好ましい。
[4.光学フィルタの作製方法]
図4は、本発明の一実施形態に係る光学フィルタ10の作製方法を示す概略断面図である。光制御層100の上に、接着層200を構成する接着剤をスピンコート、スリットコート、印刷又はインクジェットなどの方法で塗布する(図4(A))。次に、塗布した接着剤と近赤外線遮断層300を貼り合わせる(図4(B))。最後に、接着剤を乾燥、光硬化、又は熱硬化することによって接着層200を形成し、光学フィルタ10を作製することができる。なお、光制御層100と近赤外線遮断層300とを接着した後、第1透明保護膜110又は第2透明保護膜310を剥離することもできる。すなわち、光制御膜(遮光壁120及び透光壁130)、接着層200、及び近赤外線吸収膜320からなる構成を光学フィルタ10としてもよい。
以上、本実施形態に係る光学フィルタ10によれば、近赤外線遮断層300が近赤外光を吸収し、光制御層100が光学フィルタ10に対して一定の入射角の範囲にある光のみを透過する。したがって、光学フィルタ10は、近赤外光を遮断し、光の入射角又は出射角を制御することができる。また、光学フィルタ10は、基板サイズに限定されることなく作製することができるため、大型基板に対しても適用することができる。
<第2実施形態>
図5〜図6を用いて、第1実施形態とは異なる、本発明の一実施形態に係る光学フィルタについて説明する。
図5に、本発明の一実施形態に係る光学フィルタ20の概略図を示す。光学フィルタ20は、光制御層100及び近赤外線遮断層301を含む。第1実施形態に係る光学フィルタ10と比較すると、光学フィルタ20は接着層200を有しない点で相違する。すなわち、光学フィルタ20は、光制御層100と近赤外線遮断層301とが直接接する構成である。以下では、第1実施形態に係る光学フィルタ10と同様の構成については説明を省略し、主に、光学フィルタ10と相違する光学フィルタ20の構成について説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係る光学フィルタ20の作製方法を示す概略断面図である。光制御層100の上に、第1実施形態で説明した近赤外線吸収膜320を構成する材料をスピンコート、スリットコート、印刷又はインクジェットなどの方法で塗布する(図6(A))。続いて、塗布膜を乾燥、光硬化、又は熱硬化することにより近赤外線遮断層301を形成し、光学フィルタ20を作製することができる。なお、図示しないが、近赤外線遮断層301の損傷を防止するため、近赤外線遮断層301の上に第2透明保護膜310を設けることもできる。
また、光制御層100の上に近赤外線遮断層301が形成された後は、近赤外線遮断層301を基材とすることができる。そのため、図示しないが、近赤外線遮断層301を基材として、光制御層100の第1透明保護膜110を剥離することもできる。すなわち、光制御膜(遮光壁120及び透光壁130)及び近赤外線遮断層301からなる構成を光学フィルタ20としてもよい。
以上、本実施形態に係る光学フィルタ20によれば、光制御層100の上に直接近赤外線遮断層301を形成し、接着層を形成する工程を必要としない。そのため、光学フィルタの生産タクトを短縮し、光学フィルタの生産コストを抑制することができる。さらに、接着層や透明保護膜を設けないことで、可視光領域において光透過率の高い光学フィルタを提供することができる。
<第3実施形態>
図7を用いて、本発明の一実施形態に係る生体認証装置について説明する。
図7(A)に、本発明の一実施形態に係る表面反射型の生体認証装置40の概略断面図を示す。生体認証装置40は、光学フィルタ10、保護カバー410、光学調整層420、光源430、及び受光装置440を含む。光学フィルタ10の一方の面には保護カバー410が設けられ、他方の面には光学調整層420が設けられている。図7(A)に示す生体認証装置40では、光学フィルタ10の近赤外線遮断層300側に保護カバー410が設けられ、光学フィルタ10の光制御層100側に光学調整層420が設けられているが、光学フィルタ10を逆にし、光制御層100側に保護カバー410が設けられ、近赤外線遮断層300側に光学調整層420が設けられる構成とすることもできる。光源430及び受光装置440は、光学調整層420側に設けられる。
保護カバー410は、光学フィルタ10の表面を保護するために設けられる。保護カバー410としては、例えば、ガラスや有機樹脂膜を用いることができる。光学調整層420は、光源430から照射された光を光学フィルタ10へ均一に入射させるために設けられる。光学調整層420としては、例えば、プリズムを用いることができる。光源430は、生体認証の対象物に光を照射するために設けられる。光源430としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic Light Emitting Diode)、冷陰極管、又は蛍光管などを用いることができる。受光装置440は、光学調整層420からの出射光を検知するとともに、光を電気信号へと変換する機能を有する。受光装置440として、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサー、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーなどを用いることができる。また、受光装置440内の半導体層は、アモルファスシリコンを含むことが好ましい。アモルファスシリコンは赤外光領域における光吸収がほとんどないため、アモルファスシリコンを半導体層とする受光装置440は、可視光領域における光感度を高くすることができる。
続いて、生体認証装置40における生体認証方法について説明する。以下では、本実施形態に係る生体認証装置40の生体認証として指紋認証を例として説明するが、生体認証装置40は指紋認証装置に限られない。生体認証装置40は、指紋認証だけでなく、掌紋認証などにも適用することができる。
指紋認証の対象物となる指800は、生体認証装置40の保護カバー410の上に置かれる。指800は、その表面に指紋を構成する凸部810及び凹部820を有する。そのため、指800が保護カバー410に置かれた場合、保護カバー410と接する凸部810と、保護カバー410と接しない凹部820が存在する。
指紋認証を行う場合、光源430から指800の表面に向けて光が照射される。照射された光は、光学調整層420により、指800の表面に均一に光が照射されるように調整される。調整された光は、光学フィルタ10及び保護カバー410を透過するが、光学フィルタ10には光制御層100が含まれているため、光学フィルタ10に対して入射角の大きい光が遮断される。また、光学フィルタ10には近赤外線遮断層300も含まれているため、近赤外光も遮断される。
保護カバー410の表面に達した光は、凸部810では乱反射が起き、反射光の強度が大きく減衰する。一方、凹部820では全反射が起きるため、反射光の強度はほとんど減衰しない。これら反射光は、再び光学調整層420を透過し、受光装置440によって検知される。受光装置440は、反射光を電気信号へと変換する。
上述したように、指紋の凸部810では反射光が強くなり、指紋の凹部では反射光が弱くなる。そのため、指紋の凹凸が反射光の強度の違いとして現れるため、反射光の強度を解析することで指紋認証が可能となる。
図7(B)に、本実施形態の変形例として、内部散乱光型の生体認証装置41の概略断面図を示す。以下では、生体認証装置40と同様の構成については説明を省略し、主に、生体認証装置40と相違する生体認証装置41の構成について説明する。
生体認証装置41は、光学フィルタ10、光源430、及び受光層450を含む。光学フィルタ10の一方の面には受光層450が設けられている。受光層450は、フォトダイオード、フォトトランジスタなどの受光素子が設けられる。なお、図示しないが、生体認証装置40と同様に、光学フィルタ10の他方の面に保護カバー410を設けてもよい。また、図7(B)に示す生体認証装置41では、光学フィルタ10の光制御層100側に受光層450が設けられているが、光学フィルタ10を逆にし、光学フィルタ10の近赤外線遮断層300側に受光層450が設けられる構成とすることもできる。
続いて、生体認証装置41における生体認証方法について説明する。以下では、生体認証装置40と同様に、生体認証の一つである指紋認証を例として説明するが、生体認証装置41も指紋認証装置に限られない。生体認証装置41は、指紋認証だけでなく、掌紋認証や静脈認証などに適用することができる。
指紋認証の対象物となる指800は、生体認証装置41の光学フィルタ10の上に置かれる。指800は、光学フィルタ10と接する凸部810と、保護カバー410と接しない凹部820が存在する。
指紋認証を行う場合、光源430から指800の側部に向けて光が照射される。照射された光は、指800の内部を透過し、指800の表面の凸部810から光学フィルタ10に入射する。凹部820からも光が出射されるが、その出射光は光学フィルタ10の表面で反射されるため、光学フィルタ10にはほとんど入射されない。また、光学フィルタ10には近赤外線遮断層300が含まれているため、近赤外光も遮断される。透過光は、受光層450によって検知され、受光層450は、透過光を電気信号へと変換する。
上述したように、指紋の凸部では透過光が強くなり、指紋の凹部では透過光が弱くなる。そのため、指紋の凹凸が透過光の強度の違いとして現れるため、透過光の強度を解析することで指紋認証が可能となる。
さらに、光源430として、可視光源及び近赤外光源を含むことで、指紋認証及び静脈認証を同時に行うことも可能である。例えば、可視光源を用いて指紋認証を行い、近赤外光源を用いて静脈認証を行う。本実施形態に係る生体認証装置41の近赤外線遮断層300は、可視光領域近傍の近赤外光の一部を遮断する。そのため、近赤外線遮断層30が吸収する波長領域を境界として、短波長側の可視光領域と長波長側の近赤外光領域を明確に区別することができる。したがって、ノイズが抑制され、感度の高い指紋認証及び静脈認証が可能となる。
以上、本実施形態に係る生体認証装置40又は41によれば、光学フィルタ10が近赤外光を遮断するとともに、光源430からの光の入射角を制御し、又は光学フィルタ10からの光の出射角を制御する。そのため、受光装置440又は受光層450は、ノイズが抑制され、可視光領域での光感度が向上する。したがって、生体認証装置40又は41は、高感度かつ高ダイナミックレンジの生体認証が可能となる。
<第4実施形態>
図8〜図12を用いて、本実施形態に係る表示装置について説明する。本実施形態に係る表示装置は、表示モジュール及び光学フィルタを含む。
[1.表示モジュールの構成]
図8は、本実施形態に係る表示装置50の表示モジュール51の画素部の構成を示す概略断面図である。表示モジュール51は、第1基板510、表示領域104、ゲート側駆動回路108及び109、ソース側駆動回路112、コネクタ114、並びに集積回路116を含む。また、図示しないが、表示モジュール51は、第1基板510と対向する第2基板570を含む。
第1基板510の上に、表示領域504、ゲート側駆動回路507及び508、並びにソース側駆動回路509が形成される。すなわち、表示領域504、ゲート側駆動回路507及び508、並びにソース側駆動回路509は、第1基板510と第2基板570の間に設けられる。コネクタ502は第1基板510に接続される。集積回路503はコネクタ503の上に設けられる。表示領域504の大きさに合わせて、コネクタ502の数を変えてもよい。
表示領域504は、複数の画素506を含む。複数の画素506は、一方向及び一方向に交差する方向に沿って配列される。複数の画素506の配列数は任意である。例えば、一方向に沿った方向をX方向、一方向に交差する方向に沿った方向をY方向とし、X方向にm個、Y方向にn個の画素506を配列することができる。mとnはそれぞれ独立に、1よりも大きい自然数である。画素506の各々は、液晶又はOLEDなどの表示素子を含む。
フルカラー表示の場合、各画素には、例えば、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)に対応する表示素子のいずれかが割り当てられる。また、RGBの画素の配列は、ストライプ配列を採用することができるが、これに限定されない。RGBの画素の配列として、デルタ配列や、ペンタイルのような配列などを採用してもよい。
コネクタ502は、信号(例えば、映像信号又は回路の動作を制御するタイミング信号)及び電源などを、ゲート側駆動回路507及び508、ソース側駆動回路509、並びに集積回路503に供給する機能を有する。なお、コネクタ502は、フレキシブルプリント回路(FPC)を用いてもよい。
ゲート側駆動回路507及び508、ソース側駆動回路509、並びに集積回路503は、コネクタ502を介して供給された信号及び電源などを用いて、各画素506を駆動し、表示領域504に映像を表示する機能を有する。なお、ゲート側駆動回路507及び508並びにソース側駆動回路509は、駆動回路の機能の一部を別の部品に設けることもできる。例えば、駆動回路の機能の一部を集積回路(IC)に設け、この集積回路を第1基板510又はコネクタ502の上に配置することができる。さらに、ゲート側駆動回路507及び508並びにソース側駆動回路509の機能の一部を集積回路503に設けてもよい。
次に、表示モジュール51の例として、液晶表示モジュール51A及びOLED表示モジュール51Bの画素506の構成について説明する。
[2−1.液晶表示モジュールの画素の構成]
図9は、本実施形態に係る表示装置50の液晶表示モジュール51Aの画素の構成を示す概略断面図である。液晶表示モジュール51Aは、第1偏光板580、第1基板510、下地層511、薄膜トランジスタ520、フォトダイオード530、絶縁層541、第1透光性導電層542、第1配向膜543、液晶層550、第2配向膜561、カラーフィルタ層562、第2透光性導電層564、第2基板570、及び第2偏光板590を含む。
液晶表示モジュール51Aは、第1透光性導電層542と第2透光性導電層564の各々に電圧を印加することで、液晶層550に含まれる液晶が制御され、映像を表示することができる。なお、図9に示す液晶表示モジュール51Aは、VA(Vertical Alignment)方式やTN(Twisted Nematic)方式の駆動方法に適用することができる。一方、第2透光性導電層564の代わりにコモン電位線を設けることで、IPS(In Plane Switching)方式の駆動方法に適用することも可能である。
薄膜トランジスタ520は、半導体層521、ゲート絶縁層522、ゲート電極層523、保護層524、ソース電極層525、及びドレイン電極層526を含む。半導体層521の上に、ゲート絶縁層522を介してゲート電極層523が設けられている。また、ゲート電極層523の上に保護層524が設けられている。ソース電極層525及びドレイン電極層526は、保護層524の上に設けられ、ゲート絶縁層522及び保護層524に設けられた開口部を介して半導体層521と電気的に接続している。
半導体層521の材料としては、例えば、シリコン又はIGZOのような酸化物半導体を用いることができる。ゲート電極層523、ソース電極層525、及びドレイン電極層526の材料としては、例えば、銅、アルミニウム、チタン、又はモリブデンのような導電性金属材料を用いることができる。また、ゲート絶縁層522及び保護層524の材料としては、例えば、酸化シリコン又は窒化シリコンのような絶縁性材料を用いることができる。
受光素子530は、第1電極層531、第1半導体層532、第2半導体層533、第3半導体層534、及び第2電極層535を含む。第1電極層531の上に、第1半導体層532、第2半導体層533、及び第3半導体層534が順に設けられている。また、第3半導体層534の上に第2電極層535が設けられている。第1電極層531は第1半導体層532と電気的に接続し、第2電極層535は第3半導体層534と電気的に接続している。
第1半導体層532と第3半導体層534とは、半導体の導電型が異なる。すなわち、一方の半導体層がp型半導体であり、他方の半導体層がn型半導体である。第1半導体層532、第2半導体層533、及び第3半導体層534の材料としては、例えば、アモルファスシリコンを用いることができる。第1電極層531及び第2電極層の材料としては、例えば、銅、アルミニウム、チタン、又はモリブデンのような導電性金属材料を用いることができる。第1電極層531は遮光性材料が好ましく、第2電極層535は透光性材料が好ましい。
第1基板510及び第2基板570は、例えば、ガラス基板又は石英基板などの透明基板を用いることができる。また、可撓性を必要とする場合には、例えば、ポリイミド系又はアクリル系の樹脂基板を用いることができる。
下地層511は、例えば、酸化シリコン又は窒化シリコンのような絶縁性材料を用いることができる。また、酸化シリコン膜及び窒化シリコン膜の積層構造を下地層511とすることもできる。下地層511は、必要に応じて設ければよく、下地膜を設けることで、第1基板510からの不純物の拡散を防止することができる。
絶縁層541の材料としては、例えば、酸化シリコン又は窒化シリコンのような絶縁性無機材料もしくはアクリル樹脂やポリイミド樹脂のような絶縁性有機材料を用いることができる。また、第1透光性導電層542及び第2透光性導電層564の材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)のような透明導電性酸化物を用いることができる。
第1配向膜543及び第2配向膜561の材料としては、例えば、ポリイミド樹脂のような有機材料を用いることができる。また、液晶層550の材料としては、例えば、ネマティック液晶又はスメクティック液晶を用いることができる。また、カラーフィルタ層562は、赤色カラーフィルタ層562R、緑色カラーフィルタ層562G、青色カラーフィルタ層562B、及びブラックマトリクス層563を含む。ブラックマトリクス層563は、画素間の混色を防止するために設けられるものであり、クロム又は黒色樹脂などを材料として用いることができる。また、光の偏光方向を制御するため、液晶層550を挟み、第1基板510側に第1偏光板580が設けられ、第2基板570側に第2偏光板590が設けられる。
本実施形態では、受光素子530の一例としてフォトダイオードを示したが、本実施形態に係る表示装置の受光素子530はフォトダイオードに限られない。受光素子は、フォトトランジスタであってもよく、光を電気信号に変換できる機能を有する素子であれば、本実施形態に係る表示装置に適用することができる。また、薄膜トランジスタ520と受光素子530とを必ずしも同一平面内に設ける必要はない。薄膜トランジスタ520の上又は下に受光素子530を設けることもできる。
[2−2.OLED表示モジュールの画素部の構成]
図10は、本実施形態に係る表示装置50のOLED表示モジュール51Bの画素の構成を示す概略断面図である。OLED表示モジュール51Bは、第1基板510、下地層511、薄膜トランジスタ520、フォトダイオード530、絶縁層541、陽極642、土手643、発光層652、陰極653、保護層654、封止層660、第2基板570を含む。薄膜トランジスタ520及びフォトダイオード530は、上述した液晶表示モジュール51Aと同様の構成であるため、ここでは説明を省略する。
OLED表示モジュール51Bは、陽極641の上に土手643が設けられ、土手643の上に発光層652及び陰極653が順に設けられる。さらに、陰極653の上に保護層654が設けられている。
陽極642及び陰極653の各々は、発光層652に正孔及び電子を供給する機能を有し、金属、合金、金属酸化物、又はこれらの混合物を用いることができる。具体的には、陽極642として、酸化スズ(SnOx)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム(InOx)、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金属酸化物、あるいは銀、モリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウムなどの金属を用いることができる。光の射出方向を陰極653側であるトップエミッションの場合、陽極642を遮光性材料とし、陰極653を透光性材料とすればよい。一方、光の射出方向を陽極642側であるボトムエミッションの場合、陽極642を透光性材料とし、陰極653を遮光性材料とすればよい。
発光層652は、陽極及び陰極から注入された正孔及び電子の再結合させて発光する機能を有し、正孔注入層、正孔輸送層、EL層、電子輸送層、電子注入層などの積層構造としてもよい。発光層652は、各画素ごとに、赤色発光層(652R)、緑色発光層(652G)、青色発光層(652B)のいずれかが設けられている。なお、全ての画素に共通して白色発光層を設けてもよいが、その場合、発光層652からの光が射出される側に、各画素に対応して赤色、緑色、青色のカラーフィルタを設けることが好ましい。カラーフィルタを設けることで、白色の表示だけでなく、フルカラーの表示が可能となる。
保護層654は、発光層652への水分の侵入を防ぐ機能を有する。保護層654として、例えば、酸化シリコン又は窒化シリコンのような無機絶縁材料を用いることができる。また、保護層654として、有機絶縁材料と無機絶縁材料との積層構造とすることもできる。封止層660は、第2基板570を接着する機能を有する。封止層660として、例えば、ガラスフリットなどのガラス材料、光硬化樹脂、又は熱硬化樹脂などの固体封止材料を用いることができる。
[3.表示装置の構成]
図11は、本実施形態に係る表示装置50A〜50Dの構成を示す概略断面図である。
図11(A1)に示す表示装置50Aは、光学フィルタ10、液晶表示モジュール51A、及びバックライト52を含む。バックライト52は、液晶表示モジュール51Aの第1偏光板580側に設けられている。光学フィルタ10は、接着層700を介して液晶表示モジュール51Aの第2偏光板590側に設けられている。また、光学フィルタ10は、光制御層100が第2偏光板590側に設けられている。一方、図11(A2)に示す表示装置50Bは、図11(A1)に示す表示装置50Aとは光学フィルタ10が逆に設けられている。すなわち、光学フィルタ10の近赤外線遮断層300が第2偏光板590側に設けられている。
図11(B1)に示す表示装置50Cは、光学フィルタ10及びOLED表示モジュール51Bを含む。光学フィルタ10は、接着層700を介してOLED表示モジュール51Bの第2基板570側に設けられている。また、光学フィルタ10は、光制御層100が第2基板570側に設けられている。一方、図11(B2)に示す表示装置50Dは、図11(B1)に示す表示装置50Cとは光学フィルタ10が逆に設けられている。すなわち、光学フィルタ10の近赤外線遮断層300が第2基板570側に設けられている。
表示装置50A及び表示装置50Bでは、バックライト52から照射された光は、液晶表示モジュール51A及び光学フィルタ10を透過し、表示装置50A又は表示装置50Bの外部に出射される。一方、表示装置50C及び表示装置50Dでは、OLED表示モジュールの発光層652から照射された光は、光学フィルタ10を透過し、表示装置50A又は表示装置50Bの外部に出射される。いずれの表示装置も照射された光は、光学フィルタ10の近赤外線遮断層300によって近赤外光が遮断されるが、可視光は透過するため、表示装置50A又は表示装置50Bは映像を表示することが可能である。また、光学フィルタ10の光制御層100が光の出射方向を制御するため、表示装置50A又は表示装置50Bの映像を見る方向を一定の範囲に限定することができる。
続いて、表示装置50Aの受光素子530による物体900の検出方法について説明する。
図12は、本実施形態に係る表示装置50Aの構成を示す概略断面図である。具体的には、図12(A)は光源がバックライト52の場合であり、図12(B)は光源が外光(例えば、太陽光など)の場合である。液晶表示モジュール51Aは、受光素子530を含む。また、表示装置50Aの光学フィルタ10の上に物体900が接触している。なお、図12では、便宜上、物体900と重畳しない受光素子を受光素子530Aとし、物体900と重畳する受光素子を受光素子530Bとして図示する。受光素子530Aと受光素子530Bとは隣接した画素に設けられたものでなくてもよい。
図12(A)では、バックライト52から照射された光は、液晶モジュール51A及び光学フィルタ10を透過する。しかし、物体900が表示装置50Aに接触する場合には、光は物体900で反射される。そのため、物体900と重畳しない受光素子530Aは光を検知せず、物体900と重畳する受光素子530Bは光を検知する。したがって、受光素子530の光の検知の有無により物体900の接触の有無を判定することができる。
図12(B)では、外光は、光学フィルタ10及び液晶モジュール51Aを透過し、受光素子530で検知される。しかし、物体900が接触する場合には、外光は物体900で遮られ、入射表示装置50Aに入射されない。そのため、物体900と重畳しない受光素子530Aは光を検知し、物体900と重畳する受光素子530Bは光を検知しない。したがって、受光素子530の検知の有無により物体900の接触の有無を判定することができる。
また、図12(B)では、光学フィルタ10により、液晶モジュール51Aへの一定の入射角以上の光の入射が制限される。物体900と重畳しない領域からの入射光は、いわゆるノイズであるが、光学フィルタ10によってノイズを低減することができる。したがって、受光素子530Bは、ダイナミックレンジが高く、高精度の検知が可能となる。
本実施形態に係る表示装置50は、物体900と接触する部分と接触しない部分とを明瞭に区別できることから、複数の物体900が表示装置50に接触していた場合であっても、それら複数の物体900を高精度に検知することができる。例えば、指やペンなどで複数の場所に接触して操作する場合、いわゆるマルチタッチ操作の場合であっても、複数の接触場所を高精度に検知すること可能である。
図12を用いて、物体900が表示装置50Aに接触している場合を説明したが、物体900は表示装置50Aに非接触であってもよい。表示装置50Aは、光制御層100が設けられているため、物体900が非接触であっても、一定の入射角以上の光の入射が制限されるため、物体900と重畳する部分と重畳しない部分とでは受光素子が検知する光の強度が異なる。そのため、光の強度の違いから、非接触の物体900の場所を検知することが可能である。
以上、本実施形態に係る表示装置50によれば、近赤外線遮断層300によって近赤外光が遮断され、光制御層100によって受光素子530への入射光の入射角が制御される。そのため、たとえ異なる光源であっても、波長や入射角のばらつきが小さい光を受光素子530に入射することができる。したがって、本実施形態に係る表示装置50は、あらゆる状況において高精度、かつ、高ダイナミックレンジで物体900の検出が可能である。
また、受光素子530は、物体900の検知手段だけでなく、撮像手段として用いることもできる。例えば、表示装置50の表示領域の受光素子530を単独で用いることにより、カメラやビデオなどの撮像装置として使用することが可能である。本実施形態に係る撮像装置は、光学フィルタ10の近赤外線遮断層300が近赤外光を遮断するため、ノイズが抑制され、高画質の撮像が可能である。
上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
10、20:光学フィルタ、 40、41:生体認証装置、 50、50A、50B、50C、50D:表示装置、 51:表示モジュール、 51A:液晶表示モジュール、 51B:OLED表示モジュール、 52:バックライト、 100:光制御層、 110:第1透明保護膜、 120:遮光壁、 123:第1基板、 130:透光壁、 200:接着層、 300:近赤外線遮断層、 301:近赤外線遮断層、 310:第2透明保護膜、 320:近赤外線吸収膜、 410:保護カバー、 420:光学調整層、 430:光源、 440:受光装置、 450:受光層、 502:コネクタ、 503:集積回路、 504:表示領域、 506:画素、 507、508:ゲート側駆動回路、 509:ソース側駆動回路、 510:第1基板、 511:下地層、 520:薄膜トランジスタ、 521:半導体層、 522:ゲート絶縁層、 523:ゲート電極層、 524:保護層、 525:ソース電極層、 526:ドレイン電極層、 530、530A、530B:受光素子、 531:第1電極層、 532:第1半導体層、 533:第2半導体層、 534:第3半導体層、 535:第2電極層、 541:絶縁層、 542:第1透光性導電層、 543:第1配向膜、 550:液晶層、 561:第2配向膜、 562:カラーフィルタ層、 562B:青色カラーフィルタ層、 562G:緑色カラーフィルタ層、 562R:赤色カラーフィルタ層、 563:ブラックマトリクス層、 564:第2透光性導電層、 570:第2基板、 580:第1偏光板、 590:第2偏光板、 641:陽極、 642:陽極、 643:土手、 652:発光層、 652B:青色発光層、 652G:緑色発光層、 652R:赤色発光層、 653:陰極、 654:保護層、 660:封止層、 700:接着層、 800:指、 810:凸部、 820:凹部、 900:物体

Claims (19)

  1. 透光壁と遮光壁とが交互に設けられる光制御層と
    波長600nm〜800nmに吸収極大を有する近赤外線遮断層と、を含む光学フィルタ。
  2. 前記光制御層は、所定の入射角以上で入射する波長700nm〜770nmの入射光の光透過率が10%以下である請求項1に記載の光学フィルタ。
  3. 前記所定の入射角は60°である請求項2に記載の光学フィルタ。
  4. 前記所定の入射角は45°である請求項2に記載の光学フィルタ。
  5. 前記透光壁及び前記遮光壁は、第1透明保護膜の上に設けられる請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の光学フィルタ。
  6. 前記近赤外線遮断層は、波長900〜1000nmの光透過率が90%以上である請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の光学フィルタ。
  7. 前記近赤外線遮断層は、近赤外線吸収膜を含む請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の光学フィルタ。
  8. 前記近赤外線吸収膜は、第2透明保護膜の上に設けられる請求項7に記載の光学フィルタ。
  9. 前記近赤外線吸収膜は、マトリクス樹脂及び近赤外線吸収色素を含む請求項7又は請求項8のいずれか一に記載の光学フィルタ。
  10. 前記マトリクス樹脂は、環状ポリオレフィン系樹脂、芳香族ポリエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フルオレンポリカーボネート系樹脂、フルオレンポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリサルホン系、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリパラフェニレン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエチレンナフタレート系樹脂、フッ素化芳香族ポリマー系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アリルエステル系硬化型樹脂及びシルセスキオキサン系紫外線硬化樹脂から選ばれる一つ又は複数の樹脂である請求項9に記載の光学フィルタ。
  11. 前記近赤外線吸収色素は、スクアリリウム系化合物、フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、クロコニウム系化合物から選ばれる一つ又は複数の化合物である請求項9又は請求項10のいずれか一に記載の光学フィルタ。
  12. 前記近赤外線遮断層は、前記光制御層の上にスピンコート、スリットコート、印刷又はインクジェットによる方法により形成される請求項1乃至請求項11のいずれか一に記載の光学フィルタ。
  13. さらに、前記光制御層と前記近赤外線遮断層との間に設けられる接着層を含む請求項1乃至請求項11のいずれか一に記載の光学フィルタ。
  14. さらに、前記光制御層と前記近赤外線遮断層との間に設けられる接着層を含み、
    前記接着層は、前記透光壁、前記遮光壁、及び前記近赤外線吸収膜と接する請求項7乃至請求項11のいずれか一に記載の光学フィルタ。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか一に記載の光学フィルタを具備する生体認証装置。
  16. 請求項1乃至請求項14のいずれか一に記載の光学フィルタを具備する撮像装置。
  17. 波長600nm〜800nmに吸収極大を有し、波長900〜1000nmの光透過率が90%以上である生体認証装置用の近赤外線カットフィルム。
  18. 波長600nm〜800nmに吸収極大を有し、波長900〜1000nmの光透過率が90%以上である表示装置用の近赤外線カットフィルム。
  19. 波長600nm〜800nmに吸収極大を有し、波長900〜1000nmの光透過率が90%以上である撮像装置用の近赤外線カットフィルム。

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