JPWO2015008376A1 - 電力制御器及び電力制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような電力制御器では、多くの電力をトランスの1次側に供給する場合、サイリスタがターンオンするタイミングを示すトリガ角(位相角)を大きくするが、電源投入時などの位相制御の開始時に、大きなトリガ角でサイリスタをターンオンさせると、大きな突入電流がトランスに流れる。
なお、ソフトスタート方式を用いる場合、電源電圧やトランスの1次側の電圧を監視し、その電圧が零値から所定値に変化すると、小さなトリガ角から目標のトリガ角まで徐々にトリガ角を変化させてサイリスタをターンオンさせるようにする。
図1はこの発明の実施の形態1による電力制御器を示す構成図である。
図1において、電力制御器3は交流電源1と開閉器2(例えば、リレーやブレーカーなど)を介して接続されており、開閉器2が閉じている状態のとき交流電源1から電力の供給を受けて、トランス4の1次側に供給する電力を位相制御によって調整するスイッチング素子であるサイリスタ12を実装している。サイリスタ12の1次側にはヒューズ11が接続されている。
この実施の形態1では、スイッチング素子としてサイリスタ12が実装されている例を示しているが、これに限るものではなく、例えば、スイッチング素子としてトライアックなどが実装されていてもよい。
負荷であるヒーター5は被制御対象6を加熱する熱源であり、被制御対象6には温度センサ7が取り付けられている。
温度調節計8は温度センサ7から出力されたセンサ信号が示す温度を予め設定されている目標温度と一致させる出力の目標信号を算出して、その目標信号を電力制御器3に出力する処理を実施する。
出力目標値トリガ角変換部13は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、温度調節計8から出力された目標信号から、サイリスタ12がターンオン(点弧)するタイミングを示す目標トリガ角Φnを算出する処理をゼロ点検出タイミング毎に実施する。
具体的には、出力目標値トリガ角変換部13は、例えば、温度調節計8から出力される目標信号を電力の目標値として、電力値と目標トリガ角Φnの対応関係を示すテーブルを内蔵しており、そのテーブルを参照して、その目標信号に対応する目標トリガ角Φnを出力する処理を実施する。なお、出力目標値トリガ角変換部13は目標トリガ角算出手段を構成している。
出力電流測定部16は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、電流検出器15から出力されたセンサ信号から、実際に、サイリスタ12に流れている電流である出力電流Inmを測定する処理を出力電流監視のタイミング毎に実施する。なお、電流検出器15及び出力電流測定部16から電流測定手段が構成されている。
ここでは、出力電流監視部17が、出力電流推定部14により算出された出力電流の推定値Ienmに所定の係数を乗算することで異常判断電流I^enmを算出し、サイリスタ12の出力電流Inmが異常判断電流I^enmよりも小さい場合(測定値であるサイリスタ12の出力電流Inmが出力電流の推定値Ienmよりも所定の割合以上小さい場合)、サイリスタ12の出力電流の異常を認定する例を説明するが、出力電流推定部14により算出された出力電流の推定値Ienmに所定の定数を加算することで異常判断電流I^enm(I^enm=Ienm+所定の定数)を算出し、サイリスタ12の出力電流Inmが異常判断電流I^enmよりも小さい場合(測定値であるサイリスタ12の出力電流Inmが出力電流の推定値Ienmよりも所定の値以上小さい場合)、サイリスタ12の出力電流の異常を認定するようにしてもよい。
即ち、トリガ角判定部19は前半サイクルにおいて、出力電流監視部17により出力電流が正常であると認定された場合、出力目標値トリガ角変換部13で算出された目標トリガ角Φnを暫定の制御用のトリガ角φ^nに決定する一方、前半サイクルにおいて、出力電流監視部17により出力電流の異常が認定された場合、予め設定されている待機時トリガ角φeを暫定の制御用のトリガ角φ^nに決定する処理を実施する。
なお、待機時トリガ角φeは、トランス4に流れる位相制御開始時の突入電流が、所定の許容電流(例えば、トランス4の定格電流)よりも小さくなり、かつ、出力電流測定部16により測定可能な最小電流よりも大きくなるトリガ角である。
なお、零点検出部18、トリガ角判定部19及びトリガ角増分制御部20から制御用トリガ角決定手段が構成されている。
例えば、電力制御器の一部(例えば、出力目標値トリガ角変換部13、出力電流推定部14、出力電流測定部16、出力電流監視部17、零点検出部18、トリガ角判定部19、トリガ角増分制御部20、サイリスタ制御部21)をコンピュータで構成する場合、出力目標値トリガ角変換部13、出力電流推定部14、出力電流測定部16、出力電流監視部17、零点検出部18、トリガ角判定部19、トリガ角増分制御部20及びサイリスタ制御部21の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
また、図3はこの発明の実施の形態1による電力制御器が制御用のトリガ角を決定する処理内容を示すフローチャートであり、ゼロ点検出タイミング毎に処理される。
図4、図5及び図6は電力制御器の処理タイミングを示す説明図であり、特に、図4は出力電流監視部17により出力電流の異常が検知されない場合の処理タイミングを示し、図5は出力電流監視部17により出力電流の異常が検知された場合の処理タイミングを示している。また、図6は出力電流が異常から正常に戻り、ソフトスタートが始まった場合の処理タイミングを示している。
温度センサ7は、被制御対象6の温度を測定し、その温度を示すセンサ信号を温度調節計8に出力する。
温度調節計8は、温度センサ7からセンサ信号を受けると、そのセンサ信号が示す温度が予め設定されている目標温度と一致するような目標信号を算出して、その目標信号を電力制御器3に出力する。
例えば、温度調節計8がPIDコントローラ(Proportional Integral Derivative Controller)を内蔵している調節計であれば、温度調節計8のPIDコントローラが、温度センサ7から出力されたセンサ信号が示す温度と予め設定されている目標温度との偏差を入力して、その偏差に対するPID演算を実施し、その演算結果を目標信号として電力制御器3に出力する。
例えば、出力目標値トリガ角変換部13が、予め目標信号(電力の目標値)と目標トリガ角Φnの対応関係を示すテーブルを内蔵している場合、そのテーブルから、温度調節計8から出力された目標信号に対応する目標トリガ角Φnを読み出し、その目標トリガ角Φnをトリガ角判定部19に出力する。
このため、出力目標値トリガ角変換部13は、10m秒毎に、目標トリガ角Φnを算出する。Φの添え字であるnは何番目の位相制御サイクルであるかを示す変数である。
図4及び図5では、n番目の位相制御サイクルの目標トリガ角Φnとして、51%が算出されている例を示している。この51%は、1つの位相制御サイクル内で、サイリスタ12がオンする期間を百分率で表している。
なお、この実施の形態1では、制御用のトリガ角φn(=目標トリガ角Φn)はサイリスタがオンの期間の角度を現す形式とするために、トリガタイミングからその位相制御サイクルの終了時のゼロ点までの角度の値としている。よって、制御用のトリガ角φnが、例えば、51%の場合は、位相制御サイクルの開始時のゼロ点からトリガタイミングまでの角度は49%となる。
図4、図5及び図6の横軸の目盛は、最初のゼロ点位置の角度を0%としているため、制御用のトリガ角φnが51%の場合は横軸の目盛の49%の位置がトリガタイミングになっている。
位相制御周期が10m秒であるため、図2の異常検知処理は、1つの位相制御サイクルの中で、合計、19回の異常検知処理が実施される。図4及び図5では、↑又は↓が付記されている位相角のタイミングで異常検知処理が実施される。
以下、n番目の位相制御サイクルの中で、何番目の異常検知処理であるかを示す変数として、「m」を用いるものとする。m=1,2,3,・・・,19である。
例えば、n番目の位相制御サイクルの冒頭における零点の位置での位相角を0度、n+1番目の位相制御サイクルの冒頭における零点の位置での位相角を180度とすると、m=1の位相角は9度、m=2の位相角は18度、・・・、m=10の位相角は90度、・・・、m=19の位相角は171度である。
目標トリガ角Φn(=51%)を百分率ではなく、上記の位相角と同様に角度で表すと、目標トリガ角Φnは、88.2度(=(100−51)×180/100))になる。
ただし、この位相角の定義の仕方は一例に過ぎず、n番目の位相制御サイクルの冒頭における零点の位置での位相角が180度、n+1番目の位相制御サイクルの冒頭における零点の位置での位相角が0度であると定義すれば、m=1の位相角は171度、m=2の位相角は162度、・・・、m=10の位相角は90度、・・・、m=19の位相角は9度となる。
ヒーター5が断線しておらず、トランス4が定常状態である条件の下では、サイリスタ12に流れる電流(瞬時電流)の波形は正弦波になるため、サイリスタ12に流れる電流Ienmは、下記の式(1)に示すように推定される。
Ienm=Ipeak・sin(φnm) (1)
式(1)において、φnmはm番目の出力電流監視のタイミングでの位相角(トリガ角)であり、Ipeakは半サイクル間電流が流れ続けたときの出力電流のピーク値であり、定格の電源電圧と負荷の抵抗値から算出される既知の値である。
出力電流のピーク値Ipeakは、目標トリガ角が100%のときの出力電流の実効値をIrmsとすると、その実効値Irmsの2の平方根倍である。
出力電流測定部16は、n番目の位相制御サイクル内で、m番目の異常検知処理のタイミングになると、そのタイミングで電流検出器15から出力されたセンサ信号から、実際に、サイリスタ12に流れている電流である出力電流Inm(瞬時電流)を算出(測定)する。
目標トリガ角Φn(=51%)の角度は、88.2度であるため、m=10,11,12,・・・,19のとき、位相角φnmが目標トリガ角Φnよりも大きくなる。
この係数Kは、「0<K<1」の範囲の値であり、出力電流監視部17で測定された出力電流Inmが異常判断電流K×Ienm以下であれば、明らかに電源電圧や負荷に異常があると判定できる適切な異常判断電流K×Ienmを算出するための係数であり、この実施の形態1では、K=0.5として説明する。
特に、m=10の出力電流監視のタイミングでは、位相角=90度であって、目標トリガ角Φn(88.2度)と近いため、概ね、出力電流監視部17により取得されるサイリスタ12の出力電流Inmは、目標トリガ角Φnが示すタイミングでの測定値とみなせる。
また、この実施の形態1では、ステップST3で、出力電流監視部17により算出された異常判断電流0.5×Ienmは、目標トリガ角Φnが示すタイミングでサイリスタ12がターンオンされた場合に、そのサイリスタ12に流れる電流の推定値の0.5倍とみなさせる。
例えば、トランス4の2次側に接続されているヒーター5が断線すると、トランス4の2次負荷が減少して、サイリスタ12の出力電流Inmがほぼ0Aとなり、異常判断電流0.5×Ienmよりも小さくなる。
また、開閉器2が開いたり、ヒューズ11が断線したりしても、サイリスタ12の出力電流Inmが異常判断電流0.5×Ienmよりも小さくなる。
以下、制御用のトリガ角φnの決定処理を具体的に説明する。
次に、トリガ角判定部19は、出力電流異常フラグを参照して、出力電流監視部17により出力電流の異常が認定されているか否かを確認する(ステップST12)。
即ち、トリガ角判定部19は、出力電流異常フラグがオン(flag=1)であれば、出力電流の異常が認定されていると判断し、出力電流異常フラグがオフ(flag=0)であれば、出力電流の異常が認定されていないと判断する。
また、トリガ角判定部19は、出力電流の異常が認定されていると判断すると、突入電流の発生を防止するため、予め設定されている小さな待機時トリガ角φeを暫定の制御用のトリガ角φ^nに決定して、そのトリガ角φ^nをトリガ角増分制御部20に出力する(ステップST14)。
なお、待機時トリガ角φeは、トランス4に流れる突入電流が、所定の許容電流よりも小さくなり、かつ、出力電流測定部16により測定可能な最小電流よりも大きくなるトリガ角であり、例えば、待機時トリガ角φeとして11%(角度表記では、19.8度)が設定される。
トリガ角増分制御部20は、その加算値(φn−1+Δφ)がトリガ角判定部19から受け取った暫定の制御用のトリガ角φ^nよりも大きければ、既にソフトスタートが完了しているため、暫定の制御用のトリガ角φ^nを制御用のトリガ角φnに決定して、そのトリガ角φnをサイリスタ制御部21に出力するが(ステップST16)、その加算値(φn−1+Δφ)がトリガ角判定部19から受け取った暫定の制御用のトリガ角φ^nよりも小さければ、未だソフトスタートが完了していないため、その加算値(φn−1+Δφ)をそのままサイリスタ制御部21に出力する(ステップST17)。
φn=φn−1+Δφ
トリガ角増分制御部20は、制御用のトリガ角φnをサイリスタ制御部21に出力すると、出力電流異常フラグをオフ(flag=0)に設定する(ステップST18)。
図5では、左側の半サイクルにおいて、制御用のトリガ角φn(=51%)でサイリスタ12をターンオンさせたにもかかわらず、サイリスタ12の出力電流Inmが異常判断電流0.5×Ienmよりも小さいため、サイリスタ12の出力電流を異常と認定している例を示している。次の半サイクル(図5の右側の半サイクル)の制御用のトリガ角φnが待機時トリガ角φe(=11%)であり、トリガ角φn(=11%)のタイミングでサイリスタ12をターンオンさせている。
角度表記では、160.2度(=180−19.8度)のタイミングでサイリスタ12をターンオンさせて、180度のタイミングでサイリスタ12をターンオフされている。
また、図6では、左側の前回の半サイクルで制御用のトリガ角φn−1を待機時トリガ角φe(=11%)としてサイリスタ12をターンオンさせた時に、サイリスタ12の出力電流In−1mが異常判断電流0.5×Ien−1mよりも大きいため、サイリスタ12の出力電流を異常と認定していない例を示している。今回の半サイクル(図5の右側の半サイクル)の制御用のトリガ角φnが、前半サイクルの制御用のトリガ角φn−1(=11%)に対して半サイクル毎に上限値Δφ(=5%)を加算したトリガ角を制御用のトリガ角φn(=16%)とした場合であり、トリガ角φn(=16%)のタイミングでサイリスタ12をターンオンさせている。
次に、トリガ角判定部19は、出力電流異常フラグを参照して、出力電流監視部17により出力電流の異常が認定されているか否かを確認する(ステップST12)。
即ち、トリガ角判定部19は、出力電流異常フラグがオン(flag=1)であれば、出力電流の異常が認定されていると判断し、出力電流異常フラグがオフ(flag=0)であれば、出力電流の異常が認定されていないと判断する。
ただし、この段階では、n−1番目の位相制御サイクルで、トリガ角増分制御部20により出力電流異常フラグがオフ(flag=0)に設定されているので、出力電流の異常が認定されていないと判断する。
トリガ角増分制御部20は、制御用のトリガ角φnをサイリスタ制御部21に出力すると、出力電流異常フラグをオフ(flag=0)に設定する(ステップST18)。
例えば、待機時トリガ角φeが11%であり、増加分のトリガ角Δφが5%であれば、制御用のトリガ角φnが16%になるため、トリガ角φn(=16%)のタイミングでサイリスタ12がターンオンされる。
角度表記では、151.2度(=180−19.8−9度)のタイミングでサイリスタ12がターンオンさせて、180度のタイミングでサイリスタ12がターンオフされる。
また、制御対象がトランス4であっても、交流電源1の投入時や瞬時停電が発生したときに、トランス4に対する突入電流の発生を防止することができる。また、交流電源1が継続的にオンしている状態で、トランス4だけに電力を供給している状態でも、トランス4に対する突入電流の発生を防止することができる。
また、一般的には、トランス4の1次巻き線を位相制御する場合の突入電流を低減するために、トランス4の定格電圧における磁束密度が低くなるような設計が行われるが、この実施の形態1では、どの様な状況でも、トランス4に対する突入電流を小さな値に抑制することができるため、従来に比して、磁束密度が高いトランス4を使用することができるようになり、トランスの小型化を図ることができる。
また、交流電源1と電力制御器3の間の配線を開閉器2で切断したのち、その開閉器2で再接続された場合の突入電流の抑制効果も期待することができる。
上記実施の形態1では、トランス4の2次側にヒーター5が接続されている例を示しているが、図7に示すように、例えば、リレーやブレーカーなどの開閉器30を介して、ヒーター5がトランス4の2次側に接続されていてもよい。
この場合、開閉器30が開いている状態では、電力制御器3が上記実施の形態1と同様に、サイリスタ12の出力電流の減少を検知して、制御用のトリガ角φnを待機状態の小さなトリガ角(待機時トリガ角φe)にするため、トランス4の2次側に接続されている開閉器30の開閉操作よって起こる可能性がある大きな励磁電流の発生を防止することもできる。
なお、電力制御器3の処理内容自体は上記実施の形態1と同様である。
Claims (4)
- 変圧器の2次側に接続されている負荷に供給する電力の目標値を算出する調節計より出力される目標信号から、前記変圧器の1次側に供給する電力を調整するスイッチング素子の点弧のタイミングを示す目標トリガ角を算出する目標トリガ角算出手段と、
前記目標トリガ角算出手段により算出された目標トリガ角が示すタイミングで前記スイッチング素子が点弧された場合に、前記スイッチング素子に流れる電流を推定する電流推定手段と、
前記スイッチング素子に実際に流れている電流を測定する電流測定手段と、
前記電流測定手段により測定された電流が前記電流推定手段により推定された電流よりも予め設定された所定の値または所定の割合以上小さい場合、前記スイッチング素子に流れている電流の異常を認定する異常認定手段と、
前記異常認定手段により電流の異常が認定された場合、予め設定されている待機時トリガ角を制御用のトリガ角に決定して、前記制御用のトリガ角を出力するとともに、前記制御用のトリガ角を出力している状態で、前記異常認定手段により電流の異常が認定されなくなれば、前記制御用のトリガ角が、前記待機時トリガ角から前記目標トリガ角算出手段により算出された目標トリガ角に到達するまで、前記制御用のトリガ角を徐々に大きくしながら、前記トリガ角を出力する制御用トリガ角決定手段と、
前記制御用トリガ角決定手段から出力されたトリガ角が示すタイミングで前記スイッチング素子を点弧するスイッチング素子制御手段と
を備えた電力制御器。 - 前記制御用トリガ角決定手段は、前記異常認定手段により電流の異常が認定されない場合、前記目標トリガ角算出手段により算出された目標トリガ角を制御用のトリガ角として前記スイッチング素子制御手段に出力することを特徴とする請求項1記載の電力制御器。
- 前記制御用トリガ角決定手段には、前記異常認定手段により電流の異常が認定されて、前記スイッチング素子制御手段により前記スイッチング素子が前記待機時トリガ角で点弧された際に、前記変圧器に流れる突入電流が、所定の許容電流よりも小さくなり、かつ、前記電流測定手段により測定可能な最小電流よりも大きくなるトリガ角が、前記待機時トリガ角として設定されていることを特徴とする請求項1記載の電力制御器。
- 目標トリガ角算出手段が、変圧器の2次側に接続されている負荷に供給する電力の目標値を算出する調節計より出力される目標信号から、前記変圧器の1次側に供給する電力を調整するスイッチング素子の点弧のタイミングを示す目標トリガ角を算出する目標トリガ角算出処理ステップと、
電流推定手段が、前記目標トリガ角算出処理ステップで算出された目標トリガ角が示すタイミングで前記スイッチング素子が点弧された場合に、前記スイッチング素子に流れる電流を推定する電流推定処理ステップと、
電流測定手段が、前記スイッチング素子に実際に流れている電流を測定する電流測定処理ステップと、
異常認定手段が、前記電流測定処理ステップで測定された電流が前記電流推定処理ステップで推定された電流よりも予め設定された所定の値または所定の割合以上小さい場合、前記スイッチング素子に流れている電流の異常を認定する異常認定処理ステップと、
制御用トリガ角決定手段が、前記異常認定処理ステップで電流の異常が認定された場合、予め設定されている待機時トリガ角を制御用のトリガ角に決定して、前記制御用のトリガ角を出力するとともに、前記制御用のトリガ角を出力している状態で、前記異常認定処理ステップで電流の異常が認定されなくなれば、前記制御用のトリガ角が、前記待機時トリガ角から前記目標トリガ角算出手段により算出された目標トリガ角に到達するまで、前記制御用のトリガ角を徐々に大きくしながら、前記トリガ角を出力する制御用トリガ角決定処理ステップと、
スイッチング素子制御手段が、前記制御用トリガ角決定処理ステップで出力されたトリガ角が示すタイミングで前記スイッチング素子を点弧するスイッチング素子制御処理ステップと
を備えた電力制御方法。
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