JPWO2015004695A1 - 鋳型の製造装置 - Google Patents

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Abstract

成形型への粘結剤コーテッドサンドの供給や水蒸気の吹き込みのタイミングが良好であって、鋳型の造型時間を短縮することができる鋳型製造装置を提供する。本発明は、注入口1を有する成形型2と、粘結剤コーテッドサンド3を成形型2に注入して充填するサンド供給ヘッド4と、成形型2に水蒸気を吹き込んで、水蒸気による加熱で粘結剤コーテッドサンド3の粘結剤を固化乃至硬化させる水蒸気供給ヘッド5とを具備した鋳型製造装置であって、上下駆動装置6と水平駆動装置7とを備える。上下駆動装置6は、粘結剤コーテッドサンド3を成形型2に注入する際に、成形型2の注入口1にサンド供給ヘッド4のノズル口8を接続する位置にサンド供給ヘッド4を下降させるものである。水平駆動装置7は、水蒸気を成形型2に吹き込む際に、成形型2の注入口1に水蒸気供給ヘッド5のノズル口9を接続する位置に水蒸気供給ヘッド5を前進させるものである。

Description

本発明は、鋳造に用いられる鋳型の製造装置、特に水蒸気による加熱で鋳型の造型を行なうようにした鋳型製造装置に関するものである。
現在使用されている鋳型は一般に、生砂型、高圧造型、高速造型など粘土類等を粘結剤として用いる普通鋳型と、熱硬化性鋳型、自硬性鋳型、ガス硬化鋳型、精密鋳造用鋳型など硬化性粘結剤を用いる特殊鋳型と、その他の鋳型とに分類される。
これらの鋳型には一長一短があるが、鋳型を製造する際に高温の加熱が必要であったり、粘結剤の硬化に時間を要して短時間で安定して鋳型を製造することが難しかったり、鋳型を製造する際に有毒ガスが発生するおそれがあったりするなどの問題を有することが多い。
そこで、粘結剤を耐火骨材に混合して調製される粘結剤コーテッドサンド(いわゆるレジンコーテッドサンド)を成形型内に充填し、この成形型内に水蒸気を吹き込んで粘結剤コーテッドサンドを加熱することによって、粘結剤を固化乃至硬化させ、耐火骨材を粘結剤で結合して形成される鋳型を製造する方法が提案されている。すなわち、水蒸気は高い凝縮潜熱を有するので、粘結剤コーテッドサンドを充填した型内に水蒸気を吹き込むことによって、水蒸気が粘結剤コーテッドサンドに接する際にこの潜熱が伝達され、粘結剤コーテッドサンドを瞬時に加熱して粘結剤を固化乃至硬化させることができるものである。従って、成形型を高温に加熱しておく必要なく、安定して短時間で鋳型を製造することができると共に、有毒ガスの発生も低減することができるのである(特許文献1等参照)。
このように水蒸気による加熱で鋳型の造型を行なうにあたって、鋳型製造装置としては、鋳型を造型する成形型の他に、成形型に粘結剤コーテッドサンドを供給する機構と、成形型に水蒸気を吹き込む機構とを備える必要があり、例えば下記特許文献2,3のような鋳型製造装置が提案されている。
特許第3563973号公報 特開2009−241094号公報 特開2009−241135号公報
そして上記の特許文献2,3で提案されている鋳型製造装置はいずれも、鋳型を造型する成形型に、粘結剤コーテッドサンドを供給する機構や、水蒸気を供給する機構を一体的に結合したものとして形成されている。
従って、これらのものでは、成形型の構造が複雑になり、また造型する鋳型の種類を切り換える際の成形型の交換が困難である等の問題を有するものであった。そして成形にあたっては、成形型への粘結剤コーテッドサンドの供給や水蒸気の吹き込みのタイミングを最適にして、鋳型の造型時間を短縮することが望まれるものであった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、成形型を複雑な構造にする必要がなく、そして成形型への粘結剤コーテッドサンドの供給や水蒸気の吹き込みのタイミングが良好であって、鋳型の造型時間を短縮することができる鋳型製造装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る鋳型製造装置は、注入口1を有する成形型2と、耐火物に粘結剤を被覆して調製される粘結剤コーテッドサンド3を注入口1から成形型2内に注入して充填するサンド供給ヘッド4と、粘結剤コーテッドサンド3が充填された成形型2内に注入口1から水蒸気を吹き込むことによって、水蒸気による加熱で粘結剤コーテッドサンド3の粘結剤を固化乃至硬化させる水蒸気供給ヘッド5とを具備した鋳型製造装置であって、サンド供給ヘッド4を上昇下降させる上下駆動装置6と、水蒸気供給ヘッド5を水平方向へ前進後退させる水平駆動装置7とを備え、上下駆動装置6は、粘結剤コーテッドサンド3を成形型2内に注入する際に、成形型2の注入口1にサンド供給ヘッド4のノズル口8を接続する位置にサンド供給ヘッド4を下降させるものであり、水平駆動装置7は、水蒸気を成形型2内に吹き込む際に、成形型2の注入口1に水蒸気供給ヘッド5のノズル口9を接続する位置に水蒸気供給ヘッド5を前進させるものであることを特徴とするものである。
成形型2内への粘結剤コーテッドサンド3の充填は、上下駆動装置6でサンド供給ヘッド4を移動させて成形型2の注入口1にサンド供給ヘッド4のノズル口8を接続することによって行なうことができると共に、成形型2内への水蒸気の吹き込みは、水平駆動装置7で水蒸気供給ヘッド5を移動させて成形型2の注入口1に水蒸気供給ヘッド5のノズル口9を接続することによって行なうことができるものであり、鋳型を造型する成形型2に粘結剤コーテッドサンド3を注入する機構や水蒸気を吹き込む機構を一体的に結合して設ける場合のような、特別な仕様の複雑な成形型2を用いる必要がなくなり、また造型する鋳型の種類を切り換える際に成形型2を交換することが容易になるものである。
また、サンド供給ヘッド4は上下駆動装置6で上下方向に移動して成形型2の注入口1に近接離反すると共に、水蒸気供給ヘッド5は水平駆動装置7で横方向に移動して成形型2の注入口1に近接離反するものであって、サンド供給ヘッド4と水蒸気供給ヘッド5はそれぞれ移動の方向が90度の角度で異なっており、相互に干渉し合うことなく作動させることができるものであり、サンド供給ヘッド4と水蒸気供給ヘッド5という2種類のヘッドを備えるにも拘らず、成形型2への粘結剤コーテッドサンド3の注入と水蒸気の吹き込みをタイミング良く行なうことができ、鋳型の造型時間を短縮することが可能になるものである。
また請求項2の発明は、上記の水蒸気供給ヘッド5は上方への付勢力を付与された状態で上下動自在に支持されており、上記の上下駆動装置6は、水蒸気供給ヘッド5が水平駆動装置7で成形型1の上方位置に前進したときに、サンド供給ヘッド4を下降させて水蒸気供給ヘッド5をサンド供給ヘッド4で押し下げることによって、成形型2の注入口1に水蒸気供給ヘッド5のノズル口9を密着させるものであることを特徴とするものである。
上下駆動装置6により下降駆動されるサンド供給ヘッド4で水蒸気供給ヘッド5を押し下げることによって、水蒸気供給ヘッド5のノズル口9を成形型2の注入口1に密着させて、ノズル口9と注入口1の隙間から水蒸気が漏れるようなことなく成形型2内に水蒸気吹き込むことができるものであり、水蒸気供給ヘッド5を押し下げるための駆動装置を別途設ける必要なく、サンド供給ヘッド4を昇降させるための上下駆動装置6を利用して、水蒸気供給ヘッド5のノズル口9と成形型2の注入口1を密着させることができるものである。
また請求項3の発明は、上記水平駆動装置7は、成形型2の注入口1にノズル口9が接続される前進位置と、成形型2の外方へ離れた後退位置と、この前進位置と後退位置の間の待機位置の3か所に水蒸気供給ヘッド5を移動させるものであると共に、サンド供給ヘッド4から成形型2に粘結剤コーテッドサンド3を注入している間は水蒸気供給ヘッド5を待機位置に位置させ、サンド供給ヘッド4から成形型2への粘結剤コーテッドサンド3の注入が終了してサンド供給ヘッド4が上下駆動装置6で上昇された後に、水蒸気供給ヘッド5を待機位置から前進位置に移動させるものであることを特徴とするものである。
成形型2の注入口1にサンド供給ヘッド4のノズル口8を接続させて成形型2に粘結剤コーテッドサンド3を注入している間、水蒸気供給ヘッド5を後退位置よりも成形型2に近い待機位置に待機させておくことによって、成形型2への粘結剤コーテッドサンド3の注入が終了してサンド供給ヘッド4が上昇した後に、短時間で水蒸気供給ヘッド5をノズル口9が成形型2の注入口1に接続される位置に前進させて、成形型2への水蒸気の吹き込みを開始することができるものであり、鋳型の成形のサイクルを短縮することが可能になるものである。
また請求項4の発明は、粘結剤コーテッドサンド3が貯留されたサンド貯留槽10と、サンド供給ヘッド4を水平方向へ前進後退させるサンド供給水平駆動装置11とを備え、サンド供給水平駆動装置11は、粘結剤コーテッドサンド3が供給されるサンド貯留槽10の下方位置にサンド供給ヘッド4を後退させると共に、成形型2に粘結剤コーテッドサンド3を注入する成形型2の上方位置にサンド供給ヘッド4を前進させるものであることを特徴とするものである。
このようにサンド供給ヘッド4をサンド貯留槽10の下方位置と成形型2の上方位置の間で往復移動させて、サンド貯留槽10からサンド供給ヘッド4に粘結剤コーテッドサンド3を供給した後、サンド供給ヘッド4から成形型2に粘結剤コーテッドサンド3を注入するようにすることによって、サンド供給ヘッド4には多量の粘結剤コーテッドサンド3を溜める必要がなくなり、サンド供給ヘッド4を小型化することができるものである。
また請求項5の発明は、エアーをサンド供給ヘッド4内に供給するエアー配管13を備え、エアー配管13は、エアーの圧力でサンド供給ヘッド4内の粘結剤コーテッドサンド3を成形型2内に吹き込んで注入するものであることを特徴とするものである。
このようにエアー圧で成形型2内に粘結剤コーテッドサンド3を吹き込むことによって、粘結剤コーテッドサンド3の注入を短時間で、充填不良が発生することなく行なうことができるものである。
また請求項6の発明は、水蒸気を加熱して過熱水蒸気として水蒸気供給ヘッドに供給する過熱器14を備えることを特徴とするものである。
過熱水蒸気は高温の乾き空気であって、成形型2内で水蒸気から凝縮水が過剰に生成されることが少なくなり、成形型2内の粘結剤コーテッドサンド3の温度上昇速度を速めることができ、鋳型の成形のサイクルを短縮することが可能になるものである。
本発明によれば、成形型2内への粘結剤コーテッドサンド3の充填は、上下駆動装置6でサンド供給ヘッド4を移動させて成形型2の注入口1にサンド供給ヘッド4のノズル口8を接続することによって行なうことができると共に、成形型2内への水蒸気の吹き込みは、水平駆動装置7で水蒸気供給ヘッド5を移動させて成形型2の注入口1に水蒸気供給ヘッド5のノズル口9を接続することによって行なうことができ、鋳型を造型する成形型1に粘結剤コーテッドサンド3を注入する機構や水蒸気を吹き込む機構を一体的に結合して設ける場合のような、特別な仕様の複雑な成形型1を用いる必要がなくなり、また造型する鋳型の種類を切り換える際に成形型1を交換することが容易になるものである。また、サンド供給ヘッド4は上下駆動装置6で上下方向に移動して成形型2の注入口1に近接離反すると共に、水蒸気供給ヘッド5は水平駆動装置7で横方向に移動して成形型2の注入口1に近接離反するものであって、サンド供給ヘッド4と水蒸気供給ヘッド5はそれぞれ移動の方向が90度の角度で異なっており、相互に干渉し合うことなく作動させることができるものであり、サンド供給ヘッド4と水蒸気供給ヘッド5という2種類のヘッドを備えるにも拘らず、成形型2への粘結剤コーテッドサンド3の注入と水蒸気の吹き込みをタイミング良く行なうことが容易であって、鋳型の造型時間を短縮することが可能になるものである。
本発明に係る鋳型製造装置の一例の全体構成を示す正面図である。 同上の装置の鋳型を備えるブロックを示すものであり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は平面図である。 同上の装置のサンド供給ヘッドを備えるブロックの正面図である。 同上の装置のサンド供給ヘッドを備えるブロックを示すものであり、(a)は平面図、(b)は左側面図である。 同上の装置の水蒸気供給ヘッドを備えるブロックの正面図である。 同上の装置の水蒸気供給ヘッドを備えるブロックを示すものであり、(a)は平面図、(b)は右側面図である。 同上の成形型を示すものであり、(a)は成形型を分離した状態の斜視図、(b)は成形型を型締めした状態の断面図である。 同上のサンド供給ヘッドを示すものであり、(a)は断面図、(b)はノズル口部分の拡大した断面図、(c)はノズル口部分の拡大した平面図である。 同上のサンド貯留槽からサンド供給ヘッドに粘結剤コーテッドサンドを供給する状態を示すものであり、(a)は断面図、(b)は砂シャッターの拡大した平面図である。 同上のサンド供給ヘッドから成形型に粘結剤コーテッドサンドを注入する状態を示す断面図である。 同上の水蒸気供給ヘッドの拡大した断面図である。 同上の水蒸気供給ヘッドの前進後退状態を示すものであり、(a)(b)(c)はそれぞれ概略正面断面図である。 同上の水蒸気供給ヘッドとサンド供給ヘッドと成形型の関係を示すものであり、(a)は断面図、(b)は水蒸気供給ヘッドが下降して成形型に接続された状態を示す断面図である。 (a)は水蒸気供給ヘッドの他の実施の形態の概略下面図、(b)は成形型の他の実施の形態の平面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明に係る鋳型製造装置の一例の全体構成を示すものであり、この鋳型製造装置は主として、鋳型を成形する成形型2を備えるブロックと、成形型2に粘結剤コーテッドサンド3を供給するサンド供給ヘッド4を備えるブロックと、成形型2に水蒸気を供給する水蒸気供給ヘッド5を備えるブロックとからなっている。
まず成形型2を備えるブロックの構成を図2を参照して説明する。図2において20は基台であって、一方の端部の立ち上がり部20aの上端に反転駆動機構部21が設けてある。この反転駆動機構部21は、ラック(図示しない)が内蔵された下部のラック機構部21aと、ラックと噛合するピニオン(図示しない)が内蔵された上部のピニオン機構部21bから形成してあり、ピニオン機構部21bは細長いラック機構部21aの中央部の上に一体に設けてある。ラック機構部21a内のラックは、シリンダー機構によって長手方向に直線往復駆動されるようになっており、ラックがこのように直線駆動されると、ラックに噛合するピニオン機構部21b内のピニオンが回転駆動されるようになっている。このピニオン部21bに固定側回動軸22が挿通して設けてあり、固定側回動軸22の外周に上記のピニオンが固定してある。この固定側回動軸22の先端部には固定側型板23が取り付けてある。
基台20の他方の端部の上には一対の反転支持車25が設けてあり、この一対の反転支持車25間の上に反転支持円盤26が配置してある。反転支持円盤26と上記の固定側型板23の間に複数本の連結ロッド27が架け渡して取り付けてあり、反転支持円盤26は連結ロッド27を介して固定側型板23に連結固定された状態で、一対の反転支持車25の上に支持されているものである。この各連結ロッド27には、可動側型板28に設けたスリーブ29がスライド自在に外嵌してあり、連結ロッド27に沿ってスライドすることができるように可動側型板28が取り付けてある。反転支持円盤26の外側中央部に型開閉シリンダー装置30が取り付けてあり、このシリンダー装置30のシリンダーロッド30aが反転支持円盤26を通して内方へ突き出ている。シリンダーロッド30aの先端部は連結部材31を介して上記の可動側型板28に結合してある。従って、シリンダー装置30を駆動してシリンダーロッド30aを出入りさせるように作動させることによって、可動側型板28を連結ロッド27に沿ってスライドさせ、可動側型板28を上記の固定側型板23に近接・離反する方向に前進・後退させることができるものである。
成形型2は図7(a)のように固定側の型2aと可動側の型2bからなるものであり、型2aは固定側型板23に、型2bは可動側型板28に取り付けてある。型2a,2bの対向面にはそれぞれ成形用の凹所33a,33bが凹設してある。そして上記のようにシリンダー装置30を作動し、可動側型板28を前進させて固定側型板23に近接させることによって、型2a,2bを合致させて成形型2の型締めすることができるものであり、成形型2を型締めすることによって図7(b)のように凹所33a,33bで成形型2内にキャビティ33が形成され、またキャビティ33に連通し且つ成形型2の上面で開口する注入口1が形成されるようにしてある。型2a,2b少なくとも一方の表面には、キャビティ33内から水蒸気を含む気体を排気するエアベント34が設けてある。エアベント34は、水蒸気などの気体は通過するが、粘結剤コーテッドサンド3は通過しない浅溝として形成してある。また型2a,2bには電気ヒータなどを内蔵してあり、成形型2を加熱することができるようにしてある。本発明は成形型2の熱で粘結剤コーテッドサンド3を加熱して鋳型の成形を行なうものではないので、成形型2の加熱温度は成形型2に吹き込まれる水蒸気の温度が低下しない程度の比較的低い温度でよい。また、成形する鋳型を変更するために成形型2を交換する場合、固定側型板23や可動側型板28に別の型2a,2bを取り付け直すだけで済むものであり、成形型2の交換を容易に且つ短時間で行なうことができるものである。
ここで、上記したように、反転駆動機構部21のラック機構部21a内のラックを駆動して、ピニオン機構部21b内のピニオンを回転駆動すると、固定側回動軸22がこのピニオンと共に回動する。固定側型板23はこの固定側回動軸22に取り付けられており、反転支持車25上の反転支持円盤26及び可動側型板28は連結ロッド27を介して固定側型板23と連結されている。従って、反転駆動機構部21を作動して固定側回動軸22を回動させると、固定側型板23と共に反転支持円盤26が反転支持車25の上を転動するように回動するものであり、同時に可動側型板28も回動する。これに伴って、固定側型板23と可動側型板28に取り付けた型2a,2bからなる成形型2も回動する。そして、型締めした成形型2には、注入口1を上方を向けた状態でキャビティ33内に粘結剤コーテッドサンド3が充填されるが、このように成形型2を180度の角度で回動させて、成形型2の注入口1が下方を向くように上下反転させると、キャビティ33内の粘結剤コーテッドサンド3のうち、固まっていない粘結剤コーテッドサンド3を注入口1から排出することができるものである。
次に、サンド供給ヘッド4を備えるブロックの構成を図3及び図4を参照して説明する。36は支柱であり、水平に配置される支持梁37の一端が一対の支柱36の上端間に固定してある。支持梁37の下側には水平方向に長い案内部材38が取り付けてあり、案内部材38の一方の端部は支持梁37よりも延長して張り出している。この案内部材38の両側の側片39の外面にそれぞれ下端部に沿ってレール40が水平に設けてある。
42は台車であり、その両側の上端部に一対ずつ設けた車輪43がレール40の上に載置してある。この車輪43の下側にはレール40を介して対向するように浮防止車輪43aが設けてある。また44は副台車であり、その両側の上端部に一対ずつ設けた車輪45がレール40の上に載置してある。この副台車44の下側には一対のシリンダー装置46,47が水平に取り付けてあり、各シリンダー装置46,47はそれぞれ反対方向にシリンダーロッド46a,47aが出入りするように、逆向き配置で取り付けてある。そして一方のシリンダー装置46のシリンダーロッド46aの先端は案内部材39の一端部に垂下した固定板48に固定してあり、他方のシリンダー装置47のシリンダーロッド47aの先端部は台車42に設けた連結板49に固定してある。従って、各シリンダー装置46,47を作動させてシリンダーロッド46a,47aを出入りさせると、副台車44がレール40に沿って走行することに伴ってシリンダー装置46,47が移動すると共に、台車42をレール40に沿って走行させることができ、シリンダー装置46,47の各シリンダーロッド46a,47aが出入りするストロークの2倍のストロークで台車42を移動させることができるものである。このシリンダー装置46,47によって、台車42に後述のように設けたサンド供給ヘッド4を水平に横移動させるサンド供給水平駆動装置11が形成されるものである。
台車42の下側にはシリンダー装置52の後端部を固定した状態で、シリンダー装置52が下向に取り付けてあり、このシリンダー装置52のシリンダー52aの下端部に下板53が取り付けてある。そしてこのシリンダー装置52の下端から出入りするシリンダーロッド52bの下端にサンド供給ヘッド4を固定して、サンド供給ヘッド4が配置してある。サンド供給ヘッド4に上方へ突出して設けたスライドロッド54を下板53に設けた案内スリーブ55に上下スライド自在に通すことによって、サンド供給ヘッド4は上下動自在になっている。そしてシリンダー装置52を作動してシリンダーロッド52bを出入りさせることによって、サンド供給ヘッド4を上下に昇降させることができるものであり、このシリンダー装置52でサンド供給ヘッド4を昇降させる上下駆動装置6が形成されるものである。
サンド供給ヘッド4は図8(a)に示すように、下端にノズル口8を設けると共に、上部に上端面が開口部57aとして開口する円筒状のサンド導入筒57を上方へ突出して設けて形成してある。このサンド導入筒57は下板53に設けた開口部58及び台車42に設けた開口部59に挿通してあり(図3参照)、サンド供給ヘッド4と共に昇降されるようになっている。
図8(a)において60はサンド供給ヘッド4の下端部に設けた冷却板であり、水を通して冷却できるようにしてある。サンド供給ヘッド4の下端は加熱された成形型2に接触するが、成形型2の熱がサンド供給ヘッド4内の粘結剤コーテッドサンド3に伝わることを、冷却板60で防ぐことができるものである。この冷却板60の中央部にサンド供給ヘッド4内に連通する連通孔60aが形成してあり、この連通孔60aの個所において冷却板60の下面にノズル取付板61が取り付けてある。ノズル取付板61には連通孔60aと連通するノズル取付口61aが形成してあり、ノズル取付孔61aにノズル筒62が装着してある。
ノズル筒62は図8(b)のように円筒状に形成してあり、ノズル筒62の下面の開口はフランジ底片63で閉塞してある。このフランジ底片63の中央部にノズル口8が開口して形成してあり、ノズル口8はノズル取付口61a、連通孔60aを介してサンド供給ヘッド4内に連通している。ノズル筒62内には邪魔板64が取り付けてある。この邪魔板64は円板状に形成されるものであり、図8(c)のように外周の複数個所に等間隔でスペーサ片64aが同じ突出寸法で突設してある。邪魔板64は、このスペーサ突片64aがノズル筒62の内周に当接した状態で、フランジ底片63から離れた位置に固定されるものであり、ノズル筒62内は邪魔板64によって上下に仕切られるものである。そしてスペーサ突片64aによって、邪魔板64の外周とノズル筒62の内周の間に狭い隙間65が形成され、邪魔板64の上側と下側はこの隙間65で連通されるものである。
サンド供給ヘッド4内の粘結剤コーテッドサンド3は、冷却板60の連通孔60a、ノズル取付板61のノズル取付口61a、ノズル筒62を通過してノズル口8から吐出されるが、ノズル筒62には邪魔板64が設けられており、粘結剤コーテッドサンド3は狭い隙間65を容易に通過できないので、粘結剤コーテッドサンド3の自重だけではノズル口8から吐出されないようになっている。特にサンド供給ヘッド4内と邪魔板64の間には狭い連通孔60aが設けられているので、サンド供給ヘッド4内の総ての粘結剤コーテッドサンド3の自重が邪魔板64に作用することがなく、通常の状態では粘結剤コーテッドサンド3はノズル口8から吐出されない。一方、後述のように、サンド供給ヘッド4内にエアーを導入して、サンド供給ヘッド4内を外気圧よりも高圧にすることによって、エアー圧でサンド供給ヘッド4内の粘結剤コーテッドサンド3を押圧して邪魔板64の隙間65を強制的に通過させ、ノズル口9から図8(b)の矢印のように粘結剤コーテッドサンド3を吐出させることができるものである。
また、上記の支持梁57の一方の端部にはサンド貯留槽10が設けてあり、他方の端部には押えシリンダー装置67が設けてある。上記のようにシリンダー装置46,47により形成されるサンド供給水平駆動装置11で台車42を横移動させることによって、台車42に設けたサンド供給ヘッド4を、サンド貯留槽10の直下位置と、押えシリンダー装置67の直下位置の間で往復移動させることができるようにしてある。
サンド貯留槽10には粘結剤コーテッドサンド3が貯留してある。図9(a)に示すように、サンド貯留槽10の漏斗状に形成される下部に排出筒69が下方へ突出して設けてあり、排出筒69の下端に排出口70が設けてある。排出口70は砂シャッター71で開閉されるようになっている。砂シャッター71には図9(b)のようにシャッター孔71aが設けてあり、シャッター開閉シリンダー装置100のシリンダーロッド100aの先端が砂シャッター71に固定してある。砂シャッター71は排出口70の下面に接して配置してあり、シャッター開閉シリンダー装置100によって前後に往復移動されるようにしてある。そして砂シャッター71のシャッター孔71aがサンド貯留槽10の排出口70に合致したときに排出口70は開口され、図9(a)の矢印のように粘結剤コーテッドサンド3はシャッター孔71aを通過して自重で排出される。またこの状態からシャッター開閉シリンダー装置100で砂シャッター71を前進させることによって、砂シャッター71で排出口70を閉じることができ、サンド貯留槽10から粘結剤コーテッドサンド3が排出されないようにすることができる。通常状態では排出口70は砂シャッター71で閉じられている。
押えシリンダー装置67は下向に取り付けてあり、押えシリンダー装置67から下方に突出するシリンダーロッド67aの先端部に押え筒72が取り付けてある。押え筒72は図10に示すように、下面が開口し上面が閉塞された有底の円筒として形成されるものであり、下面の開口部72aには網73が張ってある。また押え筒72の下面の開口部72aの外周縁にはパッキン74が設けてある。押え筒72の側面にはエアー配管13が接続してあり、エアー配管13から高圧エアーが押え筒72内に供給され、網73を通して押え筒72の下面の開口部72aから噴出されるようになっている。この押えシリンダー装置67と押え筒72によって、サンド供給ヘッド押え装置12が形成されるものである。
次に、水蒸気供給ヘッド5を備えるブロックについて図5及び図6を参照して説明する。77は基台であって、一方の端部寄り側において上面の両側端部にそれぞれ支持板78が立設してあり、各支持板78の内側に同じ高さの複数個所に上車79が取り付けてあると共に、各上車79の下側に下車80が取り付けてある。また基台77の他方の端部の上に門型の後支持体81が立設してある。
83は両側の枠片84の後端間を桟材85で連結して形成したスライド枠体であり、両側の枠片84のそれぞれの外面に全長に亘って、上端が逆V字型に尖ったレール板86が取り付けてある。また両側の枠片84の前端部の上面間に渡して保持枠板87が取り付けてある。保持枠板87の両側端部に二か所ずつ、昇降ガイドピン88が上下動自在に挿通して取り付けてあり、保持枠板87の下側に配置した昇降板89にこれらの昇降ガイドピン88の下端が固定してある。昇降板89は保持枠板87の枠内の開口87aよりも大きい寸法に形成してある。昇降ガイドピン88はその外周に設けたスプリング90によって上方へ引き上げる方向に弾発付勢されており、昇降板89はこのスプリング90の力で上方へ引き上げられて保持枠板87の下面に当接されるようになっている(図13(a)参照)。
この昇降板89の下側に水蒸気供給ヘッド5が取り付けてある。水蒸気供給ヘッド5は矩形板状に形成されるものであり、下面の中央部にノズル口9が設けてある。水蒸気供給ヘッド5には図11に示すように、後端部と上下面に開口する蒸気通路102が形成してある。この蒸気通路の102の上下に開口する縦穴部にノズル筒103が上から差し込んで取り付けてある。ノズル筒103は上面が閉塞され下面が開口する円筒状に形成されるものであり、側面に形成した開口部103aが蒸気通路102内に開口させてある。従ってノズル筒103内は開口部103aを通して蒸気通路102と連通しているものであり、ノズル筒103の水蒸気ヘッド5の下面から突出する下端開口部によってノズル口9が形成されるものである。水蒸気供給ヘッド5の後端の蒸気通路102の開口には水蒸気供給ホース91が接続してあり、水蒸気供給ホース91を通して水蒸気供給ヘッド5に供給された水蒸気はノズル口9から矢印のように噴出されるようになっている。
このように昇降板89と水蒸気供給ヘッド5を下面に設けた保持枠板87を取り付けたスライド枠体83は、その両側端のレール板86を基台77の両側の支持板78の上車79と下車80の間に差し込むことによって、支持板78の間に支持した状態で、基台77の上に配置されるものである。スライド枠体83は両側端のレール板86が上車79と下車80の間に差し込まれているので、レール板86が上車79や下車80を回転させて走行することによって、スライド枠体83を前後にスライドさせることができ、このスライド枠体83のスライドによって水蒸気供給ヘッド5を前後方向に移動させることができるものである。
スライド枠体83に取り付けた保持枠板87と基台77の後支持体81の間には水平配置される一対のシリンダー装置92,93からなる水平駆動装置7が設けてある。各シリンダー装置92,93はそれぞれ反対方向にシリンダーロッド92a,93aが出入りするように、逆向き配置で上下に重ねてあり、下側のシリンダー装置93の下端部の両側に設けた走行車輪94によって、基台77の上面のレール95の上に載置して配置してある。そして一方のシリンダー装置92のシリンダーロッド92aの先端は後支持体81に垂下した後固定板96に固定してあり、他方のシリンダー装置93のシリンダーロッド93aの先端部は保持枠板87の後端に立設した前固定板97に固定してある。
従って、各シリンダー装置92,93を作動させてシリンダーロッド92a,93aを出入りさせると、レール板95上を走行車輪94が走行することによってシリンダー装置92,93が移動すると共に、上車79や下車80を回転させながらスライド枠体83がスライドすることで保持枠板87をレール板85に沿って移動させることができ、シリンダー装置92,93の各シリンダーロッド92a,93aが出入りするストロークの2倍のストロークで、保持枠板87に設けた水蒸気供給ヘッド5を前進後退させて移動させることができるものである。
ここで、一対のシリンダー装置92,93の各シリンダーロッド92a,93aが引っ込んでいる状態では、水蒸気供給ヘッド5は最も後退した位置にあり、図12(a)に示すように水蒸気供給ヘッド5は支持板78の間に位置している。またシリンダー装置92,93の各シリンダーロッド92a,93aが突出している状態では、水蒸気供給ヘッド5は最も前進した位置にあり、図12(c)に示すように水蒸気供給ヘッド5は基台77の前方に飛び出している。そして一対のシリンダー装置92,93のうち一方、例えばシリンダー装置92のシリンダーロッド92aのみを突出させることによって、水蒸気供給ヘッド5を最も後退した位置と最も前進した位置の間の中間に位置させることができ、図12(b)に示すように水蒸気供給ヘッド5は基台77の前端部に配置されるものである。
上記した図2の成形型2を備えるブロックと、図3,図4のサンド供給ヘッド4を備えるブロックと、図5,図6の水蒸気供給ヘッド5を備えるブロックを、図1のように組み合わせることによって、本発明に係る鋳型製造装置を形成することができるものである。すなわち、成形型2を備えるブロックの基台20の側方にサンド供給ヘッド4を備えるブロックの支柱36を立てることによって、このブロックの支持梁37を成形型2の上方に配置し、成形型2の型開閉方向とサンド供給ヘッド4の水平移動方向が直角に交差するようにしてある。また成形型2の固定側の型2aの背方に水蒸気供給ヘッド5を備えるブロックの基台77を設置し、成形型2の型開閉方向と水蒸気供給ヘッド5の水平移動方向が下と上とで一致するようにしてある。尚、図中105は、既述の各シリンダー装置やエアー配管などに高圧エアーを供給するエアーコンプレッサーのタンクである。
ここで、本発明の鋳型製造装置で使用する粘結剤コーテッドサンド3について説明する。粘結剤コーテッドサンド3はレジンコーテッドサンド(RCS)とも呼ばれるものであり、耐火骨材に粘結剤を混合することによって、耐火骨材の表面を粘結剤で被覆して形成されるものである。耐火骨材としては、特に限定されるものではないが、硅砂、山砂、アルミナ砂、オリビン砂、クロマイト砂、ジルコン砂、ムライト砂、その他、人工砂などを例示することができる。また粘結剤としては、シェルモールド用のレジンコーテッドサンドに使用されるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、フェノール樹脂やフラン樹脂等の熱硬化性樹脂、糖類、水溶性無機化合物、水溶性熱可塑性樹脂などを挙げることができる。
この粘結剤コーテッドサンド3はサンド貯留槽10に貯留されている。そして本発明に係る鋳型製造装置で鋳型を製造するにあたっては、サンド貯留槽10からサンド供給ヘッド4に粘結剤コーテッドサンド3を供給することから鋳型を成形する一つのサイクルが始まる。
すなわち、サンド供給水平駆動装置11を構成するシリンダー装置46,47を作動させて各シリンダーロッド46a,47aを引っ込ませることによって、サンド供給ヘッド4を図3において、案内部材38の左端に実線で図示する位置から、鎖線で図示するように、サンド貯留槽10の直下位置へと後退させる。このようにサンド供給ヘッド4がサンド貯留槽10の直下位置に移動すると、シャッター開閉シリンダー装置100が作動して砂シャッター70でサンド貯留槽10の排出口70を開き、サンド貯留槽10内に貯留されている粘結剤コーテッドサンド3の一部が自重で落下して排出口70から排出される。サンド貯留槽10の排出口70の直下には図9(a)のようにサンド供給ヘッド4が位置しているので、排出口70から排出された粘結剤コーテッドサンド3は、サンド導入筒57の開口部57aからサンド供給ヘッド4内に供給される。
このようにサンド供給ヘッド4内に粘結剤コーテッドサンド3を供給した後、サンド供給水平駆動装置11を構成するシリンダー装置46,47を作動させて各シリンダーロッド46a,47aを突出させることによって、サンド供給ヘッド4をサンド貯留槽10の直下の位置から、図3の実線のように案内部材38の左端へと前進させる。
このとき、このサンド供給ヘッド4の前進移動にタイミングを合わせて、成形型2の型締めが行なわれる。すなわち、図2(a)(b)のように成形型2の固定側及び可動側の型2a,2bが開いた状態から、型開閉シリンダー装置30が作動し、シリンダーロッド30aが突出することによって、固定側の型2aに近接するように可動側の型2bを移動させて、図7(b)のように型締めすることができるものである。そして成形型2の型締めが完了した時点で、サンド供給ヘッド4も図3の実線のように案内部材38の左端への移動が完了し、サンド供給ヘッド4は型締めした成形型2の直上に位置している。
またこの成形型2の型締めと同時に、水蒸気供給ヘッド5が前進する。すなわち、成形型2が型開きされており、サンド供給ヘッド4がサンド貯留槽10の直下位置に後退しているときには、水平駆動装置7を構成するシリンダー装置92,93の両方のシリンダーロッド92a,93aは引っ込んでおり、水蒸気供給ヘッド5は図12(a)のように最も後退した位置にあるが、シリンダー装置92,93のうち、一方のシリンダー装置92のみを作動させ、このシリンダー装置92のシリンダーロッド92aが突出することによって、水蒸気供給ヘッド5を前進させることができる。一方のシリンダー装置92のみの作動であるので図12(b)のように、図12(a)と図12(c)の中間位置に水蒸気供給ヘッド5は位置している。この中間位置は、成形型2の直上やサンド供給ヘッド4の直下の位置ではないが、水蒸気供給ヘッド5が成形型2に近接した位置であり、この中間位置で水蒸気供給ヘッド5を待機させるようにしてある。
上記のように型締めされた成形型2の直上位置にサンド供給ヘッド4が移動した後、上下駆動装置6を構成するシリンダー装置52を作動させ、シリンダーロッド52bを下方へ突出させることによって、サンド供給ヘッド4を降下させる。成形型2の直上に位置するサンド供給ヘッド4が降下すると、図10に示すように、サンド供給ヘッド4の下端のノズル口8が成形型2の上面の注入口1に合致して密着する。このとき同時に、押えシリンダー装置67も作動してシリンダーロッド67aが下方へ突出し、シリンダーロッド67aの下端に取り付けられた押え筒72がサンド供給ヘッド4のサンド導入筒57の上端に押さえ付けられるようになっている。このように押え筒72がサンド供給ヘッド4のサンド導入筒57の上端に押さえ付けられるとパッキン74が密着してサンド導入筒57の開口部57aと押え筒72の開口部72aが気密的に連通する。そしてこの状態でエアー配管13から高圧エアーを押え筒72内に供給することによって、高圧エアーが図10の矢印のようにサンド導入筒57内に流入してサンド供給ヘッド4内は加圧状態になり、サンド供給ヘッド4内に貯留された粘結剤コーテッドサンド3は図8の(b)の矢印のようにノズル口8を通過して吐出され、注入口1から成形型2のキャビティ33内に注入されるものである。
このように、粘結剤コーテッドサンド3はエアーの圧力でサンド供給ヘッド4から成形型2内に吹き込まれるものであり、成形型2内への粘結剤コーテッドサンド3の注入を短時間で行なうことができ、また充填不良が発生することなく成形型2のキャビティ33内に粘結剤コーテッドサンド3を充填することができるものである。粘結剤コーテッドサンド3と共にキャビティ33内に流入するエアーは、エアベント34から排気される。
このようにサンド供給ヘッド4から成形型2内に粘結剤コーテッドサンド3が注入されて充填されると、エアー配管13からの高圧エアーの供給が停止され、上下駆動装置6を構成するシリンダー装置52をシリンダーロッド52bが引っ込むように作動させると共に押えシリンダー装置67をシリンダーロッド67aが引っ込むように作動させ、サンド供給ヘッド4を上昇させる。サンド供給ヘッド4は成形型2の直上位置のまま上昇されるものである。
次に、水平駆動装置7を構成するシリンダー装置92,93のうち、一方のシリンダー装置93のみを作動させ、このシリンダー装置93のシリンダーロッド93aを突出させることによって、水蒸気供給ヘッド5を図12(b)の待機位置からさらに前進させ、成形型2とサンド供給ヘッド4の間に水蒸気供給ヘッド5を差し込んで、図12(c)のように水蒸気供給ヘッド5を成形型2の直上で且つサンド供給ヘッド4の直下に位置させる。ここで、水蒸気供給ヘッド5はスライド枠体83に取り付けられた保持枠板87の下側に保持されているが、水蒸気供給ヘッド5を図12(c)のように前進させたとき、図13(a)に示すように、保持枠板87の開口87aを介してサンド供給ヘッド4の直下に水蒸気供給ヘッド5が位置するようになっている。
この状態で、上下駆動装置6を構成するシリンダー装置52を作動させ、シリンダーロッド52bを下方へ突出させることによって、サンド供給ヘッド4を下降させる。このとき同時に押えシリンダー装置67も作動させ、シリンダーロッド67aを下方へ突出させて押え筒72でサンド供給ヘッド4を下方へ押えるようにしてもよい。そしてこのようにサンド供給ヘッド4が下降すると、図13(b)に示すように、サンド供給ヘッド4は保持枠板87の開口87aを通過して、昇降板89の上面に当接し、昇降板89はサンド供給ヘッド4で下方へ押圧される。昇降板89はスプリング90によって上方へ弾発付勢された状態で上下動自在であるので、サンド供給ヘッド4で押圧されると昇降板89はスプリング90を圧縮させながら下降することになり、昇降板89の下面側に設けた水蒸気供給ヘッド5も下降する。そしてこのように水蒸気供給ヘッド5が下降することによって、図13(b)のように水蒸気供給ヘッド5のノズル口9が成形型2の注入口1に合致して密着し、水蒸気供給ホース91から水蒸気供給ヘッド5に供給されている水蒸気が図11の矢印のように、ノズル口9から注入口1を通して成形型2のキャビティ33内に吹き込まれるものである。キャビティ33内に吹き込まれた水蒸気は、粘結剤コーテッドサンド3の間を通過した後、エアベント34から排気される。
ここで、水蒸気が漏れないように成形型2の注入口1に水蒸気供給ヘッド5のノズル口9を密着させるため、上記のように、サンド供給ヘッド4を上下駆動装置6で下降させて、サンド供給ヘッド4によって水蒸気供給ヘッド5を押し下げるようにしてある。従って、サンド供給ヘッド4を昇降させるための上下駆動装置6をそのまま利用して、水蒸気供給ヘッド5を押えて注入口1にノズル口9を密着させることができるものであり、水蒸気供給ヘッド5を押し下げるための専用のシリンダー装置などを別途設備する必要がなくなるものである。
また、水蒸気供給ヘッド5へは水蒸気供給ホース91から常に水蒸気が供給されており、成形型2に水蒸気を吹き込むとき以外も、ノズル口9から常に水蒸気が噴き出ている。このため、成形型2が開いているときには図12(a)のように、成形型2から遠い位置に水蒸気供給ヘッド5を後退させ、噴き出る水蒸気が悪影響しないようにしてある。しかし、成形型2に粘結剤コーテッドサンド3を充填した後に水蒸気を成形型2に吹き込む際に、成形型2から遠い位置から水蒸気供給ヘッド5を成形型2の直上まで前進させると、長い距離を前進する時間が必要になる分、鋳型の成形のサイクルが長くなる。そこで、成形型2が型締めされ、サンド供給ヘッド4から成形型2に粘結剤コーテッドサンド3を注入する時点で、図12(b)のように水蒸気供給ヘッド5を成形型2に近接する待機位置にまで前進させておき、成形型2への粘結剤コーテッドサンド3の注入が終了した後、成形型2に近接した待機位置から、短時間で図12(c)のように成形型2の直上に前進できるようにしてあり、鋳型の成形のサイクルをより短くすることができるようにしてある。
上記のように、粘結剤コーテッドサンド3が充填された成形型2内に水蒸気を吹き込むと、粘結剤コーテッドサンド3の表面に水蒸気が接触することによって、水蒸気は潜熱が粘結剤コーテッドサンド3に奪われて凝縮するが、水蒸気は高い潜熱を有するので、水蒸気が凝縮する際に伝熱されるこの潜熱で粘結剤コーテッドサンド3の温度は100℃付近にまで急速に上昇する。このように水蒸気の潜熱の伝熱によって粘結剤コーテッドサンド3が100℃付近にまで加熱される時間は、水蒸気の温度や成形型2内への吹き込み流量、成形型2内の粘結剤コーテッドサンド3の充填量などで変動するが、通常、3〜30秒程度の短時間である。成形型2内に注入口1から吹き込まれた水蒸気は、成形型2内の粘結剤コーテッドサンド3を加熱した後、エアベント34から排気される。
上記のように成形型2内に吹き込んだ水蒸気の凝縮潜熱で粘結剤コーテッドサンド3の温度を急速に上昇させることができるものであり、水蒸気の凝縮で成形型2内に生成される凝縮水は、その後に成形型2内に吹き込まれる水蒸気による加熱で蒸発されることにより、成形型2内の温度は水蒸気の温度付近にまで急速に上昇し、この温度で粘結剤コーテッドサンド3を加熱することができるものである。
そして粘結剤コーテッドサンド3の粘結剤が熱硬化性樹脂の場合、成形型2内に充填した粘結剤コーテッドサンド3を水蒸気の凝縮潜熱で加熱して、熱硬化性樹脂の硬化温度以上の温度に上昇させることによって、粘結剤を溶融・硬化させることができ、耐火骨材(サンド)を粘結剤で結合した状態で鋳型を成形することができるものである。
また粘結剤コーテッドサンド3の粘結剤が糖類、水溶性無機化合物、水溶性熱可塑性樹脂の場合、成形型2内に水蒸気を吹き込み始める際に、上記のように水蒸気が粘結剤コーテッドサンド3に接触することで熱を奪われて凝縮水が生成されるので、粘結剤コーテッドサンド3の粘結剤に凝縮水が作用する。そして粘結剤コーテッドサンド3の固形状態の粘結剤に凝縮水が作用すると、粘結剤が糖類であるときは、この凝縮水を吸収して膨潤あるいは溶解して糊化し、また粘結剤が水溶性無機化合物や水溶性熱可塑性樹脂であるときは、この凝縮水に溶解して液状になって糊化し、糖類、水溶性無機化合物、水溶性熱可塑性樹脂からなる粘結剤はいずれも糊状になって粘着性が生じる。このように粘結剤に粘着性が生じることによって、成形型2内に充填された粘結剤コーテッドサンド3の耐火骨材はこの粘結剤の粘着性で結合される。次いで、引き続いて成形型2内に吹き込まれる水蒸気の凝縮潜熱で粘結剤コーテッドサンド3が加熱され、粘結剤に作用した水分が蒸発して乾燥するものであり、糖類、水溶性無機化合物、水溶性熱可塑性樹脂からなる粘結剤を乾燥固化させることができ、耐火骨材をこの固化した粘結剤によって結合させて、鋳型を成形することができるものである。
上記のように、成形型2に水蒸気を供給して粘結剤コーテッドサンド3の加熱を行なうことによって、水蒸気の高い凝縮潜熱で粘結剤コーテッドサンド3を瞬時に加熱して、粘結剤を固化乃至硬化させることができ、成形型2を予め高温に加熱しておくような必要なく、安定して短時間で鋳型を製造することができるものであり、鋳型の生産性を向上することができるものである。また加熱の際に仮に粘結剤から有毒ガスが発生しても水蒸気の凝縮水に吸収させることができ、環境が汚染されることを低減することができるものである。
ここで、水蒸気としては飽和水蒸気をそのまま用いることができるが、過熱水蒸気を用いるのが好ましい。過熱水蒸気は、飽和水蒸気をさらに加熱して、沸点以上の温度とした完全気体状態の水蒸気であり、100℃以上の乾き蒸気である。飽和水蒸気を加熱して得られる過熱水蒸気は、圧力を上げないで定圧膨張させたものであってもよく、あるいは膨張させないで圧力を上げた加圧水蒸気であってもよい。成形型1内に吹き込む過熱水蒸気の温度は特に限定されるものではなく、過熱水蒸気は900℃程度にまで温度を高めることができるので、100〜900℃の間で必要に応じた温度に設定すればよい。
図11に示す実施の形態では、ボイラー115で発生した飽和水蒸気を過熱器14で加熱して過熱水蒸気を調製し、この過熱水蒸気を水蒸気供給ホース91を通して水蒸気供給ヘッド5に供給するようにしてある。
上記のように成形型2内に水蒸気を吹き込んで鋳型の成形を行なった後、上下駆動装置6を構成するシリンダー装置52を作動させ、シリンダーロッド52bを引っ込ませることによって、サンド供給ヘッド4を上昇させる。このようにサンド供給ヘッド4が上昇すると、サンド供給ヘッド4による昇降板89の押圧が解除されるので、昇降板89はスプリング90の弾発力で上昇する。昇降板89の下面側に設けた水蒸気供給ヘッド5も上昇し、成形型2から離れる(図12(c)、図13(a)参照)。
次に、このようにサンド供給ヘッド4が上昇した後、サンド供給水平駆動装置11を構成するシリンダー装置46,47を作動させて各シリンダーロッド46a,47aを引っ込ませることによって、成形型2の直上位置である図3における案内部材38の左端に実線で図示する位置から、サンド供給ヘッド4を図3に鎖線で図示するように、サンド貯留槽10の直下位置へと後退移動させる。
このようにサンド供給ヘッド4が成形型2の直上位置から離れるように移動する際に、成形型2の上面の清掃ができるようにしてある。すなわち図3に示すように、サンド供給ヘッド4のサンド供給水平駆動装置11と反対側の側部に掻き板支持体111が取り付けてあり、掻き板110の一端が掻き板支持体111に上下回動自在に枢着してある。また掻き板支持体111にシリンダー装置112が取り付けてあり、そのシリンダーロッド112aの下端が掻き板110に枢着してある。シリンダー装置112のシリンダーロッド112aは通常時は上方へ引っ込んでおり、図3に実線で示すように掻き板110は上方へ水平に回動されて引き上げられた状態にある。そしてサンド供給ヘッド4が成形型2の直上位置から離れるように移動する際に、シリンダー装置112が作動してシリンダーロッド112aを下方へ突出させ、掻き板110を下方へ回動させて図3に鎖線で示すように垂下された状態にし、サンド供給ヘッド4の移動と共に掻き板110の下端で成形型2の上面に付着した粘結剤コーテッドサンド3などを掻き取って清掃することができるものである。サンド供給ヘッド4がサンド貯留槽10の直下から再度成形型2の上に移動する前に、掻き板110は上方へ水平に回動されて引き上げられる。
サンド供給ヘッド4が図3の鎖線のようにサンド貯留槽10の直下位置へ移動すると、既述のように砂シャッター71が開き、サンド貯留槽10からサンド供給ヘッド4に粘結剤コーテッドサンド3が供給され、次の成形に備えられる(図9(a)参照)。このようにサンド供給ヘッド4は、サンド貯留槽10から粘結剤コーテッドサンド3の供給を受けた後に、成形型2へと移動して成形型2に粘結剤コーテッドサンド3を注入するようにしているので、サンド供給ヘッド4は成形型2に注入する一回分の粘結剤コーテッドサンド3を貯留する大きさに形成すれば足りる。従って、サンド供給ヘッド4の大きさを小さくすることが可能になるものである。
また、上記のようにサンド供給ヘッド4が後退移動すると同時に、水蒸気供給ヘッド5も後退移動する。すなわち、水平駆動装置7を構成するシリンダー装置92,93が作動して、シリンダーロッド93a、さらにシリンダーロッド92aが引っ込み、水蒸気供給ヘッド5は最も後退した位置にまで移動し(図12(a)参照)、次の成形に備える。
次に、成形型2の型開きがなされる。すなわち、型開閉シリダンダー装置30が作動し、シリンダーロッド30aが引っ込むことによって、固定側の型2aから離れるように可動側の型2bを移動させて、成形型2を型開きし、成形された鋳型を成形型2のキャビティ33から取り出すことができるものである。
このように成形型2が型開きして、型2a,2bが離れた状態にあるとき、エアーダスター107で各型2a,2bの内面を清掃することができるようにしてある。すなわち図1に示すように、エアーダスター107は両側にエアノズル107a,107aを設けて形成してある。このエアーダスター107はシリンダー装置108のシリンダーロッド108aの先端部に設けてあり、シリンダー装置108は成形型2の上方において支持梁37の側部に固定してある。そして成形型2が型開きして、成形された鋳型を成形型2から脱型した後、シリンダー装置108を作動させると、シリンダーロッド108aが下方へ突出してエアーダスター107が下方へ移動し、開いた型2a,2bの間にこのエアーダスター107が差し込まれる。このとき、エアーダスター107のエアノズル107a,107aから型2a,2bの内面に高圧エアーが噴出され、型2a,2bの内面を清掃することができるものである。エアノズル107a,107aから高圧エアーを噴出した後、シリンダーロッド108aは引っ込んでエアーダスター107は元の位置まで引き上げられる。
図14は本発明の他の実施の形態を示すものである。上記の実施の形態では、成形型2として、上面に注入口1を一つ設けたものを使用するようにしたが、鋳型として大型のものを成型する場合、特に平面の面積が大きい鋳型を成型する場合、注入口1が一つだけであると、水蒸気は一か所の注入口1から成形型2内に吹き込まれることになるため、成形型2内の全体に均一に水蒸気を行き渡らせることは難しく、成形型2内に充填した粘結剤コーテッドサンド3を均一に加熱できないことがある。
そこでこのような場合には、図14(b)のような、成形型2の上面の複数個所に注入口1を設けたものを用いるのが好ましい。そしてこのような複数個所に注入口1を設けた成形型2に水蒸気を供給する水蒸気供給ヘッド5としては、注入口1に対応した個数のノズル口9を設けた図14(a)のものを用いることができる。
この水蒸気供給ヘッド5は、水蒸気供給ホース91に接続した水蒸気パイプ120をヘッド本体5aに設けて形成されるものである。水蒸気供給パイプ120には分岐パイプ121が左右に複数本分岐して設けてあり、各分岐パイプ121の先端にノズル口9が設けてある。このノズル口9は上記の成形型2の複数個所の注入口1に対応するように配置されるものである。このように形成される水蒸気ヘッド5は、既述の図13の場合と同様に昇降板89の下側に取り付けて使用されるものである。
そして、成形型2内に水蒸気を吹き込むにあたっては、既述の図13(b)と同様に水蒸気供給ヘッド5を下降させると、成形型2の上面の複数の注入口1に水蒸気供給ヘッド5の各ノズル口9を合致させることができる。従って水蒸気供給ヘッド5の各ノズル9からすべての注入口1を通して成形型2内に水蒸気が供給される。このため、水蒸気は複数個所の注入口1から成形型2内に吹き込まれ、成形型2内の全体に均一に水蒸気を行き渡らせることができるものであり、成形型1内に充填した粘結剤コーテッドサンド3を均一に加熱することができ、均質な鋳型を成型することができるものである。
1 注入口
2 成形型
3 粘結剤コーテッドサンド
4 サンド供給ヘッド
5 水蒸気供給ヘッド
6 上下駆動装置
7 水平駆動装置
8 ノズル口
9 ノズル口
10 サンド貯留槽
11 サンド供給水平駆動装置
12 サンド供給ヘッド押え装置
13 エアー配管
14 過熱器

Claims (6)

  1. 注入口を有する成形型と、耐火物に粘結剤を被覆して調製される粘結剤コーテッドサンドを注入口から成形型内に注入して充填するサンド供給ヘッドと、粘結剤コーテッドサンドが充填された成形型内に注入口から水蒸気を吹き込むことによって、水蒸気による加熱で粘結剤コーテッドサンドの粘結剤を固化乃至硬化させる水蒸気供給ヘッドとを具備した鋳型製造装置であって、サンド供給ヘッドを上昇下降させる上下駆動装置と、水蒸気供給ヘッドを水平方向へ前進後退させる水平駆動装置とを備え、上下駆動装置は、粘結剤コーテッドサンドを成形型内に注入する際に、成形型の注入口にサンド供給ヘッドのノズル口を接続する位置にサンド供給ヘッドを下降させるものであり、水平駆動装置は、水蒸気を成形型内に吹き込む際に、成形型の注入口に水蒸気供給ヘッドのノズル口を接続する位置に水蒸気供給ヘッドを前進させるものであることを特徴とする鋳型製造装置。
  2. 上記の水蒸気供給ヘッドは上方への付勢力を付与された状態で上下動自在に支持されており、上記の上下駆動装置は、水蒸気供給ヘッドが水平駆動装置で成形型の上方位置に前進したときに、サンド供給ヘッドを下降させて水蒸気供給ヘッドをサンド供給ヘッドで押し下げることによって、成形型の注入口に水蒸気供給ヘッドのノズル口を密着させるものであることを特徴とする請求項1に記載の鋳型製造装置。
  3. 上記水平駆動装置は、成形型の注入口にノズル口が接続される前進位置と、成形型の外方へ離れた後退位置と、この前進位置と後退位置の間の待機位置の3か所に水蒸気供給ヘッドを移動させるものであると共に、サンド供給ヘッドから成形型に粘結剤コーテッドサンドを注入している間は水蒸気供給ヘッドを待機位置に位置させ、サンド供給ヘッドから成形型への粘結剤コーテッドサンドの注入が終了してサンド供給ヘッドが上下駆動装置で上昇された後に、水蒸気供給ヘッドを待機位置から前進位置に移動させるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳型製造装置。
  4. 粘結剤コーテッドサンドが貯留されたサンド貯留槽と、サンド供給ヘッドを水平方向へ前進後退させるサンド供給水平駆動装置とを備え、サンド供給水平駆動装置は、粘結剤コーテッドサンドが供給されるサンド貯留槽の下方位置にサンド供給ヘッドを後退させると共に、成形型に粘結剤コーテッドサンドを注入する成形型の上方位置にサンド供給ヘッドを前進させるものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の鋳型製造装置。
  5. サンド供給ヘッド内にエアーを供給するエアー配管を備え、エアー配管は、エアーの圧力でサンド供給ヘッド内の粘結剤コーテッドサンドを成形型内に吹き込んで注入するものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の鋳型製造装置。
  6. 水蒸気を加熱して過熱水蒸気として水蒸気供給ヘッドに供給する過熱器を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の鋳型製造装置。
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