JP2009241094A - 水溶性鋳型の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂を成形型のキャビティに充填し、過熱水蒸気を用いて前記鋳物砂を湿潤させたのち乾燥させることにより、鋳型を製造する水溶性鋳型の製造装置において、エネルギコストを抑えて効率よく鋳物砂の温度を高くする。
【解決手段】成形型キャビティ53に充填する鋳物砂Sを収容する鋳物砂収容装置20と、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sを成形型キャビティ53に充填する鋳物砂充填装置30と、鋳物砂充填装置30による鋳物砂Sの充填時から又は充填後から成形型キャビティ53に過熱水蒸気を導入することにより鋳物砂Sの湿潤及び乾燥を行う過熱水蒸気供給装置40とを備え、成形型キャビティ53に向かう過熱水蒸気が流れる過熱水蒸気供給装置40の配管44を鋳物砂収容装置20の内部に配設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水溶性鋳型の製造装置、より詳しくは、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂を成形型のキャビティに充填し、湿潤させた後、乾燥させることにより鋳型を製造する水溶性鋳型の製造装置に関する。
従来、珪砂等の耐火性粒状物に硫酸マグネシウム等の硫酸化合物を主成分とする水溶性粘結剤を水と共に混合して該水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂を作製し、この鋳物砂を成形型のキャビティに充填して造型することにより鋳造用の鋳型を製造することが知られている。このようにして製造された鋳型は、水没させることで容易に崩壊でき、また粘結剤を回収して再使用できるという利点がある。
ところが、水溶性粘結剤を被覆するときに水を使用するから、作製した鋳物砂はそのままでは湿潤状態で流動性が低く、成形型キャビティへの充填性に劣るという問題がある。
そこで、特許文献1には、作製した鋳物砂の水分の少なくとも一部を加熱や減圧吸引等で除去し、鋳物砂の流動性を高めた状態で該鋳物砂を成形型キャビティに充填することが開示されている。さらに、前記特許文献1には、粘結剤の粘結力を十分に発現させるため、前記鋳物砂の成形型キャビティへの充填時から又は充填後から、該鋳物砂に過熱水蒸気を供給することで、過熱水蒸気の一部を結露させて鋳物砂に水分を補給し、その後、過熱水蒸気の供給を継続することで、該鋳物砂を乾燥させて鋳型に造型することが開示されている。
これによれば、鋳物砂を成形型キャビティに充填する際には、該鋳物砂の水分が減って成形型キャビティへの充填性が向上すると共に、成形型キャビティ内においては、鋳物砂が湿潤状態に戻されて、粘結剤の粘結力が回復し、製造された鋳型の強度確保も図られることとなる。
特開2004−249339(段落0016)
ところで、前記特許文献1に開示の技術において鋳物砂の湿潤及び乾燥に用いられる過熱水蒸気は、一般に、飽和水蒸気をさらに加熱してより大きな熱エネルギを付与したものであり、低温度の物質と接触すると、該物質に熱を与えて温度を上昇させつつ、自身は沸点温度に降下して凝縮・結露し、水となって相手物質に付着する性質、つまり湿潤させる性質を有するものである。そして、相手物質の温度が自身の露点温度に達したときに湿潤が完了し、それ以降は、それ以上結露することなく相手物質の乾燥に転じる。つまり、乾燥に転じるまでの結露量と相手物質の温度上昇幅とは比例する関係にあり、過熱水蒸気と相手物質との温度差に応じた量の水分が供給されることとなる。
したがって、前記のような水溶性鋳型の製造において、成形型キャビティに充填する鋳物砂の温度が低過ぎると、該鋳物砂に過度の水分が供給され、該鋳物砂が過度に湿潤状態となって、被覆していた粘結剤が流失してしまい、その結果、鋳物砂が固まらずに造型不良が生じるという不具合がある。特に、前述したように、過熱水蒸気は飽和水蒸気よりも高温に過熱されているから、鋳物砂との温度差が大きくなり、前記のような造型不良の不具合が頻発する傾向にある。
このような造型不良の不具合を抑制するためには、接触時における過熱水蒸気と鋳物砂との温度差を小さくすることが提案され、その場合に、過熱水蒸気の温度を予め低くしておくことと、鋳物砂の温度を予め高くしておくこととの2つが考えられるが、前者で対策すると、過熱水蒸気の温度を低くした分、鋳物砂の湿潤及び乾燥に時間がかかり、鋳型の生産性の低下を招いてしまう。そこで、後者で対策することが好ましいが、その場合に、いかにエネルギコストを抑えて効率よく鋳物砂の温度を高くするかが重要課題となる。
本発明は、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂を成形型のキャビティに充填し、湿潤させた後、乾燥させることにより鋳型を製造する水溶性鋳型の製造装置における前記のような問題に対処するもので、製造工程中に鋳物砂が過度に湿潤状態となるのを未然に防止するために、過熱水蒸気との接触時における鋳物砂の温度を予め高くしておくよう対策を講じる場合に、エネルギコストを抑えて効率よく鋳物砂の温度を高くすることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明では次のような手段を用いる。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂を成形型のキャビティに充填し、湿潤させた後、乾燥させることにより鋳型を製造する水溶性鋳型の製造装置であって、前記成形型キャビティに充填する鋳物砂を収容する鋳物砂収容装置と、この鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂を前記成形型キャビティに充填する鋳物砂充填装置と、この鋳物砂充填装置による鋳物砂の充填時から又は充填後から前記成形型キャビティに過熱水蒸気を導入することにより前記鋳物砂の湿潤及び乾燥を行う過熱水蒸気供給装置とが備えられ、前記成形型キャビティに向かう過熱水蒸気が流れる前記過熱水蒸気供給装置の配管が前記鋳物砂収容装置の内部に配設されていることを特徴とする。
ここで、前記「配管」は、鋳物砂の湿潤のために成形型キャビティに導入される過熱水蒸気がその中を流れるものである。
また、本願の請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の水溶性鋳型の製造装置において、前記鋳物砂収容装置に、鋳物砂を成形型キャビティに供給するためのノズルが設けられ、前記配管は、前記ノズルの近傍に配設されていることを特徴とする。
また、本願の請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の水溶性鋳型の製造装置において、前記配管から、過熱水蒸気を成形型キャビティに導入するためのノズル管が分岐され、このノズル管が前記鋳物砂収容装置のノズルの内部に配設されていることを特徴とする。
また、本願の請求項4に記載の発明は、前記請求項1から3のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、前記鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂を加熱するためのヒータと、前記鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂の温度を検出する鋳物砂温度検出手段と、この鋳物砂温度検出手段で検出される温度が所定温度よりも低いとき、前記ヒータを作動させるヒータ作動手段とが備えられていることを特徴とする。
ここで、鋳物砂の「所定温度」は、過熱水蒸気の温度及び過熱水蒸気との温度差の目標値に応じて設定される。また、過熱水蒸気との目標温度差は、鋳物砂への水分供給量(鋳物砂の湿潤度合い)の目標値に基いて定められる。そして、鋳物砂への目標水分供給量は、鋳物砂を被覆している粘結剤の量や種類等に依存して決定される。
また、本願の請求項5に記載の発明は、前記請求項1から3のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、前記配管に加えて、前記鋳物砂収容装置の内部に配設され、過熱水蒸気が循環して流れる循環配管と、前記鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂の温度を検出する鋳物砂温度検出手段と、この鋳物砂温度検出手段で検出される温度に応じて、前記循環配管を流れる過熱水蒸気の量を調整する過熱水蒸気循環量調整手段とが備えられていることを特徴とする。
ここで、前記「循環配管」は、鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂の温度を高めるために循環される過熱水蒸気がその中を流れるものである。
また、本願の請求項6に記載の発明は、前記請求項1から5のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、前記成形型のキャビティ形成面を加熱するためのヒータが備えられていることを特徴とする。
また、本願の請求項7に記載の発明は、前記請求項1から6のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、前記成形型キャビティの内部圧力を低減する減圧手段と、前記成形型キャビティに充填されている鋳物砂の温度を検出する第2の鋳物砂温度検出手段と、この第2の鋳物砂温度検出手段で検出される温度が過熱水蒸気の露点温度に達したとき、前記減圧手段を作動させる減圧作動手段とが備えられていることを特徴とする。
また、本願の請求項8に記載の発明は、前記請求項1から7のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、前記成形型キャビティに充填されている鋳物砂の水分量を検出する水分量検出手段が備えられていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂を成形型のキャビティに充填し、湿潤させた後、乾燥させることにより鋳型を製造する水溶性鋳型の製造装置において、成形型キャビティに充填する鋳物砂、すなわち、例えば鋳物砂の水分の少なくとも一部が除去されて流動性が高められた状態にある、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂を、鋳物砂収容装置に収容し、この鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂を鋳物砂充填装置で成形型キャビティに充填し、この鋳物砂充填装置による鋳物砂の充填時から又は充填後から過熱水蒸気供給装置で成形型キャビティに過熱水蒸気を導入することにより前記鋳物砂の湿潤及び乾燥を行うようにしたから、これらの充填、湿潤、乾燥の各工程を経ることにより、過熱水蒸気と鋳物砂との温度差に応じた量の水分が鋳物砂に供給されて、鋳物砂が湿潤状態となり、粘結剤の粘結力が十分に発現されて、乾燥後に強度に優れる鋳物が製造されることとなる。
そのうえで、過熱水蒸気供給装置の配管であって、その中を成形型キャビティに向かう過熱水蒸気が流れる配管を、鋳物砂収容装置の内部に配設したから、この配管を流れる過熱水蒸気の温度で、前記鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂、つまり成形型キャビティに充填される前の鋳物砂が加熱され、過熱水蒸気と接触する前に予め鋳物砂の温度が高められることとなる。
その結果、過熱水蒸気と鋳物砂とが接触したときの両者の温度差が小さくなり、鋳物砂に結露し供給される水分量が過度に多くならず、したがって鋳物砂が過度に湿潤状態となることが防がれて、鋳物砂を被覆していた粘結剤が流失し、鋳物砂が固まらずに造型不良が生じるという不具合が回避されることとなる。
しかも、過熱水蒸気の温度で鋳物砂が加熱されるから、両者の温度差が確実に縮小されることとなる。
そして、成形型キャビティに充填する前の鋳物砂を加熱する専用の機器に頼らずに、過熱水蒸気の熱エネルギを有効利用するから、エネルギコストを抑えて効率よく鋳物砂の温度を高くすることが可能となる。
その場合に、請求項2に記載の発明によれば、前記配管(以下、「加熱用配管」ということがある)を、鋳物砂を成形型キャビティに供給するためのノズルの近傍に配設したから、成形型キャビティに充填される前の鋳物砂のうちでも成形型キャビティに充填される直前の鋳物砂の温度が予め高められることとなり、成形型キャビティに充填されるまでに鋳物砂の温度が再び下がるというような不具合が回避される。
次に、請求項3に記載の発明によれば、加熱用配管から過熱水蒸気を成形型キャビティに導入するためのノズル管を分岐させ、このノズル管を鋳物砂収容装置のノズルの内部に配設したから、例えば、鋳物砂を成形型キャビティに供給するための菅と、過熱水蒸気を成形型キャビティに導入するための管とが二重構造となって、当該水溶性鋳型の製造装置のコンパクト化が図られる。さらに、加熱用配管を流れる過熱水蒸気の温度で予め高められた鋳物砂の温度が成形型キャビティに充填されるまでに再び下がるというような不具合の回避にも寄与する。
次に、請求項4に記載の発明によれば、鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂の温度が所定温度よりも低いときは、鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂を加熱するためのヒータを作動させるようにしたから、例えば前記加熱用配管による鋳物砂の加熱が不十分であるような場合に、その不足分をこのヒータによる鋳物砂の加熱で補うことが可能となり、過熱水蒸気と鋳物砂との温度差を安定して小さくすることができる。
一方、請求項5に記載の発明によれば、前記のような加熱用配管の他に、過熱水蒸気が循環して流れる循環配管を鋳物砂収容装置の内部に配設し、鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂の温度に応じて、この循環配管を流れる過熱水蒸気の量を調整するようにしたから、鋳物砂の温度が相対的に低いときには循環配管を流れる過熱水蒸気の流量を多くし、鋳物砂の温度が相対的に高いときには循環配管を流れる過熱水蒸気の流量を少なくすることによって、例えば鋳物砂の温度を所定温度(請求項4でいう所定温度と同意義のもの)に調整することが可能となる。
次に、請求項6に記載の発明によれば、成形型のキャビティ形成面を加熱するためのヒータを備えたから、このヒータを作動させることにより、成形型キャビティに導入された過熱水蒸気がキャビティ形成面に多量に結露し、その水分で、成形型キャビティに充填された鋳物砂を被覆していた粘結剤が流失するというような不具合が解消されることとなる。
次に、請求項7に記載の発明によれば、成形型キャビティに充填されている鋳物砂の温度が過熱水蒸気の露点温度に達したときに成形型キャビティの内部圧力を減圧するようにしたから、過熱水蒸気による水分供給の完了(鋳物砂の湿潤の完了)直後から、キャビティ内部の水分の蒸発が促進され、鋳物砂の乾燥時間ひいては鋳型の製造サイクルが短縮化し、鋳型の生産性向上に寄与することとなる。
そして、請求項8に記載の発明によれば、成形型キャビティに充填されている鋳物砂の水分量が検出可能となるから、該鋳物砂の乾燥状態が判り、適正な時期に成形型を型開きすることが可能となる。以下、発明の最良の実施の形態を通して本発明をさらに詳しく説述する。
図1は、本実施形態に係る水溶性鋳型の製造装置1の全体構成図である。この装置1は、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂Sを成形型50のキャビティ53に充填し、該鋳物砂Sを過熱水蒸気を用いて湿潤させた後、引き続き過熱水蒸気を用いて該鋳物砂Sを乾燥させることにより鋳型を製造するように構成されたものである。
この製造装置1は、主たる構成要素として、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂Sを一時貯留する砂タンク10と、この砂タンク10から投下されて成形型50のキャビティ53に充填されることとなる鋳物砂Sを収容する鋳物砂収容装置20と、この鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sを成形型50のキャビティ53に充填する鋳物砂充填装置としてのエアブロー装置30と、このエアブロー装置30による鋳物砂Sの成形型キャビティ53への充填時から(第2〜第4実施形態:図6、図7、図9参照)又は充填後から(第1実施形態:図5参照)、成形型キャビティ53に過熱水蒸気を導入することにより、鋳物砂Sの湿潤とその後の乾燥とを行う過熱水蒸気供給装置40とを備えている。
砂タンク10は、タンク本体11に搬入管12を介して鋳物砂供給装置13から水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂Sが矢印アで示すように搬入されるようになっている。
ここで、砂タンク10に搬入される、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂Sは、例えば、珪砂等の耐火性粒状物に硫酸マグネシウム等の硫酸化合物を主成分とする水溶性粘結剤が水と共に混合された後、加熱や減圧吸引等で水分の少なくとも一部が除去されて流動性が高められた状態にある鋳物砂Sである。
また、その場合における、耐火性粒状物と、水溶性粘結剤と、水との配合としては、例えば、耐火性粒状物100重量部に対し、水溶性粘結剤が3.5重量部、水が1.0重量部のものが好ましい。
さらに、水溶性粘結剤の組成としては、例えば、硫酸マグネシウム・7水和塩(MgSO・7HO)が48.4重量%、硫酸ナトリウム・10水和塩(NaSO4・10HO)が14.1重量%、ホウ砂(Na・10HO)が35.0重量%、及びリン酸3カルシウム(Ca10(PO(OH))が2.5重量%のものが好適である。
図1に戻り、砂タンク10の下端と鋳物砂収容装置20の上端との間に、砂タンク10から鋳物砂Sを鋳物砂収容装置20に投下するためのシャッタ部材71及び該シャッタ部材71のアクチュエータ70が配置されている。
鋳物砂収容装置20は、上半部の筒状部21と、下半部のブローヘッド部22とが連結され、ブローヘッド部22の下面が底板23で閉鎖された構造である。底板23には、鋳物砂Sを成形型キャビティ53に供給するための複数のノズル24…24が下方に延びて設けられている。
ブローヘッド部22には、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂S、本実施形態では特に鋳物砂収容装置20の下端部近傍に収容されている鋳物砂Sの温度を検出する第1砂温度計25と、同じく鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sを加熱するための砂ヒータ26と、前記底板23を加熱するためのブローヘッドヒータ27とが具備されている。
一方、筒状部21の上端部近傍には、エアブロー装置30から加圧エアが矢印イで示すように圧送されてくるブローエア送り管31が接続されている。この送り管31を介して圧送されてきた加圧エアの圧力により、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sが前記ノズル24…24を介して矢印ウで示すように成形型キャビティ53に供給されることとなる。
過熱水蒸気供給装置40は、飽和水蒸気発生装置41から飽和水蒸気の供給を受けて過熱水蒸気を生成する過熱水蒸気生成装置42を有する。この過熱水蒸気生成装置42で生成された過熱水蒸気は、外部配管43及び内部配管44を介して成形型キャビティ53に導入される。
ここで、外部配管43は鋳物砂収容装置20の外部に配設された配管であり、内部配管44は鋳物砂収容装置20の内部に配設された配管であって、いずれの配管43,44も、成形型キャビティ53に向かう過熱水蒸気がその中を流れる配管である。
そして、内部配管44は、鋳物砂収容装置20の下端部近傍に配設されて、前記ノズル24…24の近傍(直上部)に位置している。
したがって、加熱用配管であるこの内部配管44を流れる過熱水蒸気の温度で、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂S、つまり成形型キャビティ53に充填される前の鋳物砂Sが加熱され、過熱水蒸気と接触する前に予め鋳物砂Sの温度が高められることとなる。
また、内部配管44から、過熱水蒸気を成形型キャビティ53に導入するための複数のノズル管45…45が分岐されて下方に延び、このノズル管45…45が鋳物砂収容装置20のノズル24…24の内部に配設されている。
その結果、図2に拡大して示すように、鋳物砂Sを成形型キャビティ53に供給するためのノズル24と、過熱水蒸気を成形型キャビティ53に導入するためのノズル管45とが外内に二重構造となっている。
また、図3に示すように、本実施形態では、内部配管44は2本あり(外部配管43から分岐している)、これらの内部配管44,44の中間部、及び、内部配管44,44とブローヘッド部22の壁面との中間部に、前記砂ヒータ26が計3本配置されている。
過熱水蒸気供給装置40には、その他、過熱水蒸気生成装置42で生成された過熱水蒸気の温度を検出する温度計46と、同じく過熱水蒸気生成装置42で生成された過熱水蒸気の圧力を検出する圧力計47と、外部配管43の開度を調節する電磁弁48とが具備されている。前記電磁弁48は、内部配管44が2本に分岐する分岐部より上流側に配置されており、この電磁弁48で外部配管43を開くことにより、過熱水蒸気生成装置42で生成された過熱水蒸気が内部配管44,44及びノズル管45…45を介して矢印エで示すように成形型キャビティ53に導入されることとなる。
ここで、前記過熱水蒸気生成装置42は、およそ200℃〜500℃の温度の過熱水蒸気を生成することが可能になっている。そして、前記温度計46で検出された過熱水蒸気の温度、前記圧力計47で検出された過熱水蒸気の圧力、前記電磁弁48の開度等に基いて、成形型キャビティ53に導入した過熱水蒸気の流量や質量等が算出される。
この水溶性鋳型の製造装置1は、鋳物砂収容装置20の下方に成形型50を備えている。成形型50は、相互に対接(型締め)又は離反(型開き)する一対の型(上型51及び下型52)を有し、図1で示す型締め時に成形型50の内部に所定形状のキャビティ53が形成される。
なお、成形型50を前記のように型締め又は型開きさせるための、例えばエアシリンダ等で構成される成形型駆動装置59が備えられている(図4参照)。
成形型50には、上型51及び下型52をそれぞれ加熱することにより成形型50のキャビティ形成面を加熱するための成形型ヒータ54,54と、成形型キャビティ53に充填されている鋳物砂Sの温度を検出する第2砂温度計55と、同じく成形型キャビティ53に充填されている鋳物砂Sの水分量を検出する水分量検出手段としての水分量センサ56とが具備されている。
水分量センサ56は、例えば正負の電極間を流れる電気の抵抗値から水分量を求める形式のものである。
さらに、この水溶性鋳型の製造装置1は、成形型キャビティ53の内部圧力を低減する減圧手段としての吸引ポンプ60を備えている。この吸引ポンプ60は、下型52に形成された複数のベント孔61…61及び成形型50の外部に配設された吸引管62を介して矢印オで示すように型締め状態の成形型50の内部に形成されたキャビティ53内の気体を成形型50の外部へ排気するものである。
そして、図4に示すように、この水溶性鋳型の製造装置1には、前記各種計器類から検出信号を入力すると共に、前記各種装置類へ制御信号を出力する制御ユニット80が備えられている。そして、この制御ユニット80が行う制御動作により、この水溶性鋳型の製造装置1において、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂Sを成形型キャビティ53に充填する充填工程と、鋳物砂Sを過熱水蒸気を用いて湿潤させる湿潤工程と、鋳物砂Sを引き続き過熱水蒸気を用いて乾燥させる乾燥工程とが実行されて、鋳型が製造されることとなる。
次に、この制御ユニット80が行う具体的制御動作の1例を、図5に示すタイムチャートを参照して説明する(第1の実施形態)。
まず、成形型50は型締め状態にあり、キャビティ53は空である。時刻a〜時刻bの間、エアブロー装置30が作動して、成形型キャビティ53に所定量の鋳物砂Sが充填される(充填工程)。また、吸引ポンプ60が弱作動して成形型キャビティ53内の気体を成形型50の外部へ比較的緩慢に排気する。
次いで、時刻b〜時刻dの間、電磁弁48が開いて、成形型キャビティ53に過熱水蒸気が導入される。つまり、エアブロー装置30によって鋳物砂Sが成形型キャビティ53に充填された後から、成形型キャビティ53に過熱水蒸気が導入されることとなる。これにより、鋳物砂Sと過熱水蒸気とが接触し合い、鋳物砂Sは過熱水蒸気から熱を与えられて温度が上昇し、一方、過熱水蒸気は沸点温度に降下して凝縮・結露し、水となって鋳物砂Sに付着し、鋳物砂Sを湿潤させる(湿潤工程)。
そして、第2砂温度計55で検出される、成形型キャビティ53に充填されている鋳物砂Sの温度が過熱水蒸気の露点温度(この露点温度は成形型キャビティ53の内部圧力に依存して変化する(成形型キャビティ53の内部圧力は成形型キャビティ53への過熱水蒸気の導入量や吸引ポンプ60の作動状態に応じて決まる))に達した時刻cに鋳物砂Sの湿潤が完了し、それ以降は鋳物砂Sの乾燥に転じる(乾燥工程)。
なお、吸引ポンプ60は、乾燥が終了する時刻dまで弱作動が続けられる。時刻dは、水分量センサ56により検出された成形型キャビティ53に充填されている鋳物砂Sの水分量が予め設定された乾燥完了判定値まで低下した時刻である。この時刻dに過熱水蒸気の導入が停止され、その後、成形型50が型開きされることとなる。
以上説明したように、本実施形態においては、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂Sを成形型50のキャビティ53に充填し、湿潤させた後、乾燥させることにより鋳型を製造する水溶性鋳型の製造装置1において、成形型キャビティ53に充填する鋳物砂S、すなわち、例えば鋳物砂Sの水分の少なくとも一部が除去されて流動性が高められた状態にある、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂Sを、鋳物砂収容装置20に収容し、この鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sをエアブロー装置30で成形型キャビティ53に充填し、このエアブロー装置30による鋳物砂Sの充填後から過熱水蒸気供給装置40で成形型キャビティ53に過熱水蒸気を導入することにより前記鋳物砂Sの湿潤及び乾燥を行うようにしたから、これらの充填、湿潤、乾燥の各工程を経ることにより、過熱水蒸気と鋳物砂Sとの温度差に応じた量の水分が鋳物砂Sに供給されて、鋳物砂Sが湿潤状態となり、粘結剤の粘結力が十分に発現されて、乾燥後に強度に優れる鋳物が製造されることとなる。
そのうえで、過熱水蒸気供給装置40の配管であって、その中を成形型キャビティ53に向かう過熱水蒸気が流れる内部配管44を、鋳物砂収容装置20の内部に配設したから、この内部配管44を流れる過熱水蒸気の温度で、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂S、つまり成形型キャビティ53に充填される前の鋳物砂Sが加熱され、過熱水蒸気と接触する前に予め鋳物砂Sの温度が高められることとなる。
その結果、過熱水蒸気と鋳物砂Sとが接触したときの両者の温度差が小さくなり、鋳物砂Sに結露し供給される水分量が過度に多くならず、したがって鋳物砂Sが過度に湿潤状態となることが防がれて、鋳物砂Sを被覆していた粘結剤が流失し、鋳物砂Sが固まらずに造型不良が生じるという不具合が回避されることとなる。
しかも、過熱水蒸気の温度で鋳物砂Sが加熱されるから、両者の温度差が確実に縮小されることとなる。
そして、成形型キャビティ53に充填する前の鋳物砂Sを加熱する専用の機器に頼らずに、過熱水蒸気の熱エネルギを有効利用するから、エネルギコストを抑えて効率よく鋳物砂Sの温度を高くすることが可能となる。
また、内部配管44を、鋳物砂Sを成形型キャビティ53に供給するための鋳物砂収容装置20のノズル24の近傍に配設したから、成形型キャビティ53に充填される前の鋳物砂Sのうちでも成形型キャビティ53に充填される直前の鋳物砂Sの温度が予め高められることとなり、成形型キャビティ53に充填されるまでに鋳物砂Sの温度が再び下がるというような不具合が回避される。
また、内部配管44から過熱水蒸気を成形型キャビティ53に導入するためのノズル管45を分岐させ、このノズル管45を鋳物砂収容装置20のノズル24の内部に配設したから、図2に示したように、鋳物砂Sを成形型キャビティ53に供給するためのノズル24と、過熱水蒸気を成形型キャビティ53に導入するためのノズル管45とが外内に二重構造となって、当該水溶性鋳型の製造装置1のコンパクト化が図られる。さらに、内部配管44を流れる過熱水蒸気の温度で予め高められた鋳物砂Sの温度が成形型キャビティ53に充填されるまでに再び下がるというような不具合の回避にも寄与する。
また、必要であれば、状況に応じて、第1砂温度計25で検出される、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sの温度が所定の目標温度(符号αを付す)よりも低いときは、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sを加熱するための砂ヒータ26を作動させるようにすれば(図4から明らかなように制御ユニット80がヒータ作動手段である)、例えば内部配管44による鋳物砂Sの加熱が不十分であるような場合に、その不足分を前記砂ヒータ26による鋳物砂Sの加熱で補うことが可能となり、過熱水蒸気と鋳物砂Sとの温度差を安定して小さくすることができる。
また、鋳物砂収容装置20の底板23を加熱するためのブローヘッドヒータ27を作動させるようにすれば(図4から明らかなように制御ユニット80がこの場合のヒータ作動手段である)、これもまた、内部配管44を流れる過熱水蒸気の温度で予め高められた鋳物砂Sの温度が成形型キャビティ53に充填されるまでに再び下がるというような不具合の回避に寄与することとなる。
また、成形型50のキャビティ形成面を加熱するための成形型ヒータ54を作動させるようにすれば(図4から明らかなように制御ユニット80がこの場合のヒータ作動手段である)、成形型キャビティ53に導入された過熱水蒸気がキャビティ形成面に多量に結露し、その水分で、成形型キャビティ53に充填された鋳物砂Sを被覆していた粘結剤が流失するというような不具合が解消されることとなる。
また、水分量センサ56により、成形型キャビティ53に充填されている鋳物砂Sの水分量が検出可能であるから、該鋳物砂Sの乾燥状態が判り、適正な時期に成形型50を型開きすることが可能となる。
次に、前記制御ユニット80が行う具体的制御動作の別の例を、図6に示すタイムチャートを参照して説明する(第2の実施形態)。ただし、先の実施形態と同じ又は類似する部分は説明を省略し、この第2実施形態の特徴部分のみ説明する。
図6から明らかなように、この第2実施形態は、エアブロー装置30によって鋳物砂Sが成形型キャビティ53に充填されているときから、並行して、成形型キャビティ53に過熱水蒸気が導入される場合の例である。つまり、電磁弁48が開くことによる成形型キャビティ53への過熱水蒸気の導入が、エアブロー装置30が作動することによる成形型キャビティ53への鋳物砂Sの充填が開始される時刻aから同時に開始されている。
この結果、第1実施形態と比べて、湿潤工程が早期に完了し、乾燥工程が早期に開始し完了することとなり、鋳型の製造サイクルが短縮化し、鋳型の生産性向上に寄与することとなる。
次に、前記制御ユニット80が行う具体的制御動作のさらに別の例を、図7に示すタイムチャートを参照して説明する(第3の実施形態)。ただし、先の実施形態と同じ又は類似する部分は説明を省略し、この第3実施形態の特徴部分のみ説明する。
図7から明らかなように、この第3実施形態では、第2砂温度計55で検出される、成形型キャビティ53に充填されている鋳物砂Sの温度が過熱水蒸気の露点温度(この露点温度は成形型キャビティ53の内部圧力に依存して変化する(成形型キャビティ53の内部圧力は成形型キャビティ53への過熱水蒸気の導入量や吸引ポンプ60の作動状態に応じて決まる))に達した時刻cに、電磁弁48を閉じて成形型キャビティ53への過熱水蒸気の導入を停止する。
そして、前記時刻cに、吸引ポンプ60を強作動に切り替えて、成形型キャビティ53内の気体を成形型50の外部へ比較的急激に排気する。これにより、成形型キャビティ53の内部圧力が減圧(急減圧)されることとなり(図4から明らかなように制御ユニット80が減圧作動手段である)、これに起因して、過熱水蒸気による鋳物砂Sの湿潤が完了した直後から、キャビティ53の内部の水分の蒸発が促進され、第2実施形態と比べて、鋳物砂Sの乾燥時間(乾燥工程)ひいては鋳型の製造サイクルがより一層短縮化し、鋳型の生産性向上により一層寄与することとなる。
なお、減圧の度合いに応じて、前記時刻c以降も継続して過熱水蒸気を成形型キャビティ53に導入するようにしてもよい。
次に、前記制御ユニット80が行う具体的制御動作のさらに別の例を、図9に示すタイムチャートを参照して説明する(第4の実施形態)。ただし、先の実施形態と同じ又は類似する部分は説明を省略し、この第4実施形態の特徴部分のみ説明する。
まず、この第4実施形態では、図8に示すように、前記内部配管44の他に、過熱水蒸気が循環して流れる循環配管44aが鋳物砂収容装置20の内部に配設されている。より具体的には、この循環配管44aは、およそ図1に矢印VIIで示した位置にあり、前記内部配管44の直上方に配設されている。
この循環配管44aは、外部配管43とは別に過熱水蒸気生成装置42から延びており、この循環配管44a上に、該循環配管44aの開度を調節する循環用電磁弁48a(図4、図9参照)が配設されて、この循環用電磁弁48aの開動作により、過熱水蒸気生成装置42で生成された過熱水蒸気が、鋳物砂Sの湿潤用に成形型キャビティ53へ導入される過熱水蒸気とは別に、矢印カで示すように循環配管44aを通過して再び過熱水蒸気生成装置42に戻るようになっている。
つまり、この循環配管44aを流れる過熱水蒸気の温度によっても、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂S、つまり成形型キャビティ53に充填される前の鋳物砂Sが加熱され、過熱水蒸気と接触する前に予め鋳物砂Sの温度が安定して高められることとなる。
したがって、第1砂温度計25で検出される、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sの温度に応じて、前記循環用電磁弁48aの開度等を調節して、前記循環配管44aを流れる過熱水蒸気の流量を調整するようにすれば(図4から明らかなように制御ユニット80が過熱水蒸気循環量調整手段である)、前記鋳物砂Sの温度が相対的に低いときには循環配管44aを流れる過熱水蒸気の流量を多くし、逆に前記鋳物砂Sの温度が相対的に高いときには循環配管44aを流れる過熱水蒸気の流量を少なくすることによって、例えば前記鋳物砂Sの温度を所定の目標温度(第1の実施形態で符号αを付した所定の目標温度と同意義のもの)に調整することが可能となる。
以上のことから、この第4実施形態では、図9に示すように、第3実施形態と異なり、前記循環用電磁弁48aを常時ONにして、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sの加熱を、内部配管44による加熱に加えて、連続して行っている。
なお、図9では、循環用電磁弁48aのON状態(開度)は一定値に図示されているが、前述したように、第1砂温度計25で検出される、鋳物砂収容装置20に収容されている鋳物砂Sの温度に応じて、循環用電磁弁48aのON状態(開度)は増減調節されている。
以上、具体例を挙げて詳しく説明したように、本発明は、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂を成形型のキャビティに充填し、湿潤させた後、乾燥させることにより鋳型を製造する水溶性鋳型の製造装置において、製造工程中に鋳物砂が過度に湿潤状態となるのを未然に防止するために、過熱水蒸気との接触時における鋳物砂の温度を予め高くしておくよう対策を講じる場合に、エネルギコストを抑えて効率よく鋳物砂の温度を高くすることが可能な技術であるから、水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂から鋳型を製造する技術分野において広範な産業上の利用可能性が期待される。
本発明の最良の実施形態に係る水溶性鋳型の製造装置の全体構成を示すための部分的に破断した側面図である。 図1の矢印IIから見た部分拡大断面図である。 図1の矢印IIIから見た部分拡大断面図である。 前記水溶性鋳型の製造装置のシステム構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る水溶性鋳型の製造装置の具体的動作を示すタイムチャートである。 同じく第2の実施形態に係るタイムチャートである。 同じく第3の実施形態に係るタイムチャートである。 図1の矢印VIIIの位置における図3に類似の部分拡大断面図である。 同じく第4の実施形態に係るタイムチャートである。
符号の説明
1 水溶性鋳型の製造装置
20 鋳物砂収容装置
24 ノズル
25 第1砂温度計(鋳物砂温度検出手段)
26 砂ヒータ
30 エアブロー装置(鋳物砂充填装置)
40 過熱水蒸気供給装置
44 内部配管
44a 循環配管
45 ノズル管
48 電磁弁
48a 循環用電磁弁
50 成形型
53 キャビティ
54 成形型ヒータ
55 第2砂温度計(第2の鋳物砂温度検出手段)
56 水分量センサ(水分量検出手段)
60 吸引ポンプ(減圧手段)
80 制御ユニット(ヒータ作動手段、過熱水蒸気循環量調整手段、減圧作動手段)
S 鋳物砂

Claims (8)

  1. 水溶性粘結剤が被覆された鋳物砂を成形型のキャビティに充填し、湿潤させた後、乾燥させることにより鋳型を製造する水溶性鋳型の製造装置であって、
    前記成形型キャビティに充填する鋳物砂を収容する鋳物砂収容装置と、
    この鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂を前記成形型キャビティに充填する鋳物砂充填装置と、
    この鋳物砂充填装置による鋳物砂の充填時から又は充填後から前記成形型キャビティに過熱水蒸気を導入することにより前記鋳物砂の湿潤及び乾燥を行う過熱水蒸気供給装置とが備えられ、
    前記成形型キャビティに向かう過熱水蒸気が流れる前記過熱水蒸気供給装置の配管が前記鋳物砂収容装置の内部に配設されていることを特徴とする水溶性鋳型の製造装置。
  2. 前記請求項1に記載の水溶性鋳型の製造装置において、
    前記鋳物砂収容装置に、鋳物砂を成形型キャビティに供給するためのノズルが設けられ、
    前記配管は、前記ノズルの近傍に配設されていることを特徴とする水溶性鋳型の製造装置。
  3. 前記請求項2に記載の水溶性鋳型の製造装置において、
    前記配管から、過熱水蒸気を成形型キャビティに導入するためのノズル管が分岐され、このノズル管が前記鋳物砂収容装置のノズルの内部に配設されていることを特徴とする水溶性鋳型の製造装置。
  4. 前記請求項1から3のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、
    前記鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂を加熱するためのヒータと、
    前記鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂の温度を検出する鋳物砂温度検出手段と、
    この鋳物砂温度検出手段で検出される温度が所定温度よりも低いとき、前記ヒータを作動させるヒータ作動手段とが備えられていることを特徴とする水溶性鋳型の製造装置。
  5. 前記請求項1から3のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、
    前記配管に加えて、前記鋳物砂収容装置の内部に配設され、過熱水蒸気が循環して流れる循環配管と、
    前記鋳物砂収容装置に収容されている鋳物砂の温度を検出する鋳物砂温度検出手段と、
    この鋳物砂温度検出手段で検出される温度に応じて、前記循環配管を流れる過熱水蒸気の量を調整する過熱水蒸気循環量調整手段とが備えられていることを特徴とする水溶性鋳型の製造装置。
  6. 前記請求項1から5のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、
    前記成形型のキャビティ形成面を加熱するためのヒータが備えられていることを特徴とする水溶性鋳型の製造装置。
  7. 前記請求項1から6のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、
    前記成形型キャビティの内部圧力を低減する減圧手段と、
    前記成形型キャビティに充填されている鋳物砂の温度を検出する第2の鋳物砂温度検出手段と、
    この第2の鋳物砂温度検出手段で検出される温度が過熱水蒸気の露点温度に達したとき、前記減圧手段を作動させる減圧作動手段とが備えられていることを特徴とする水溶性鋳型の製造装置。
  8. 前記請求項1から7のいずれか1項に記載の水溶性鋳型の製造装置において、
    前記成形型キャビティに充填されている鋳物砂の水分量を検出する水分量検出手段が備えられていることを特徴とする水溶性鋳型の製造装置。
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