JPWO2015002171A1 - 車両 - Google Patents

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JPWO2015002171A1
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利男 飯塚
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Abstract

ヘッドパイプ(211)が直立状態かつ操舵装置により左前輪(31)と右前輪(32)が回動されていない状態の車両(1)を前方から見て、左前輪(31)の左支持軸(314)および右前輪(32)の右支持軸(324)より上方、かつリンク機構(5)の下端(LD)より下方、かつ左前輪(31)の左端(LWL)より右方、かつ右前輪(32)の右端(RWR)より左方に、警音器(70)の下端(HD)が配置されている。

Description

本発明は、傾斜可能な車体フレームと、その車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両に関する。
左右旋回時に車両の左右方向に傾斜する車体フレームと、その車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備えた車両が知られている(例えば、特許文献1および非特許文献1を参照)。この種の車両は、車体フレームが鉛直方向に対して傾斜した状態で旋回できる車両である。より具体的には、車体フレームは、右旋回時において車両の右方に傾斜し、左旋回時において車両の左方に傾斜する。この種の車両においては、車体フレームの傾斜量を大きく確保するために、車体フレームの左右方向に並べて配置された2つの前輪の間隔は、一般的な四輪車両のものと比較すると非常に狭い。したがって、この種の車両は、車体フレームの左右方向にコンパクトである。
警音器は、車両の前方に向かって警音を発することにより他者に注意を促すための装備として、車両への搭載が義務付けられている。警音器は、他者に対して充分な音圧の警音を確保できる位置に配置される。特許文献1および非特許文献1に記載の車両においては、前輪の上方に配置される車体カバー内に警音器が収容されている。
米国意匠特許547242号公報
Catalogo parti di ricambio, MP3 300 ie LT Mod. ZAPM64102, Piaggio & C. S.p.A.
特許文献1および非特許文献1に記載の車両の場合、2つの前輪を連動させるリンク機構の少なくとも一部は、当該前輪の上方に配置される車体カバー内に配置される。当該リンク機構の可動範囲を避けつつ車両の前方へ向かう警音の音圧を確保するために、警音器は、車体フレームの前後方向における車体カバーとリンク機構の間に配置されている。したがって、車体カバーが大型化し、ひいては車両が大型化する。
よって本発明は、傾斜可能な車体フレーム、およびその車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両に警音器を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体を小型化することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明がとりうる一態様は、車両であって、
車体フレームと、
前記車体フレームの左右方向に並ぶように配置された左前輪および右前輪と、
前記左前輪および前記右前輪を回動させる操舵装置と、
前記左前輪および前記右前輪より上方に配置され、前記車体フレームに対する前記左前輪および前記右前輪の相対位置を変更して前記車体フレームを前記車両の左方または右方に傾斜させるリンク機構と、
前記リンク機構の少なくとも一部を覆い、かつ、前記車体フレームに対して変位不能に設けられ、かつ、前記左前輪の車輪軸および前記右前輪の車輪軸より前記車体フレームの前後方向の前方に配置される前部を有し、かつ、前記車体フレームが直立状態の前記車両を前記前後方向の前方から見て、当該前部の下端が、前記左前輪の上端および前記右前輪の上端より前記車体フレームの上下方向の上方に配置されるリンクカバー部と、
前記車体フレームが直立状態かつ前記操舵装置により前記左前輪と前記右前輪が回動されていない状態における前記車両を前記前後方向の前方から見て、前記左前輪の車輪軸および前記右前輪の車輪軸より前記上下方向の上方、かつ、前記リンク機構の下端より前記上下方向の下方、かつ、前記左前輪の左端より前記左右方向の右方、かつ、前記右前輪の右端より前記左右方向の左方に、その下端が配置された警音器と、
を備えている。
上記のような配置によれば、車体フレームが直立状態かつ操舵装置により左前輪と右前輪が回動されていない状態の車両を前方から見ると、両前輪の各車輪軸より上方かつリンクカバー部の前部の下端より下方には、車両の前方に開放的となる空間が形成される。他方、同状態の車両を側方から見ると、リンクカバー部の前部の下端の高さと両前輪の上面の高さの差は、両前輪の各前端に向かって大きくなるため、車体フレームの左右方向へ次第に開放的となる空間が形成される。上記のような空間に臨む位置に警音器が配置されることにより、車両の前方に向かう充分な音圧の警音を確保しやすい。また、リンク機構の下端より下方に位置するように警音器の下端が配置されることにより、特に車体フレームの前後方向におけるリンクカバー部とリンク機構の距離を短くでき、リンクカバー部を小型化できる。したがって、傾斜可能な車体フレーム、およびその車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両に警音器を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体を小型化できる。
前記警音器は、前記車体フレームの直立状態かつ前記操舵装置により前記左前輪と前記右前輪が回動されていない状態において、前記左前輪の車輪軸および前記右前輪の車輪軸より前記前後方向の後方に配置されている構成としてもよい。
2つの前輪は、車両の走行時などにおいてリンクカバー部の下方で大きく変位する。そのため、警音器は、2つの前輪の可動範囲を避けて配置される必要がある。2つの前輪の各車輪軸より後方は、リンクカバー部を大型化することなくそのような配置をとるための自由度が比較的高い。一方、警音器の位置が車両の前端から後方へ離れるほど、充分な音圧の警音を確保することが難しくなる。しかしながら、車体フレームが直立状態かつ操舵装置により左前輪と右前輪が回動されていない状態の車両を前方から見て、両前輪の各車輪軸より上方、かつ、リンク機構の下端より下方、かつ、前記左前輪の左端より前記左右方向の右方、かつ、前記右前輪の右端より前記左右方向の左方には、車両の前方に向かうにつれて次第に遮蔽物が減り、開放的となる空間が形成される。これにより、車両の前端から比較的後方に離れた位置に警音器を配置しても、あたかも拡声器のように当該空間が警音に指向性を与えることにより、車両の前方に向かう充分な音圧の警音を確保しやすい。したがって、傾斜可能な車体フレーム、およびその車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両に警音器を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
前記警音器は、前記車体フレームの直立状態かつ前記操舵装置により前記左前輪と前記右前輪が回動されていない状態において、前記左前輪の後端および前記右前輪の後端より前記前後方向の後方に配置されている構成としてもよい。
2つの前輪の各後端より後方は、リンクカバー部を大型化することなくそのような配置をとるための自由度がさらに高い。一方、警音器の位置が車両の前端からさらに後方へ離れるため、充分な音圧の警音を確保することが難しくなる。しかしながら、上記のように、リンクカバー部の下方に形成される空間が、あたかも拡声器のように警音に指向性を与えるため、車両の前方に向かう充分な音圧の警音を確保しやすい。したがって、傾斜可能な車体フレーム、およびその車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両に警音器を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
前記車両は、前記車体フレームに装着され、かつ前記左前輪の後端および前記右前輪の後端より前記前後方向の後方に配置されているレッグシールドを備えている構成としてもよい。この場合、前記警音器は、前記レッグシールドより前記前後方向の前方に配置されている構成としてもよい。
このような構成によれば、警音器の保守点検時において、車体フレームに装着されたレッグシールドを取り外す作業が不要であり、作業性が向上する。またレッグシールド内に警音器を収容するためのスペースを確保する必要がない。そのため、警音の充分な音圧を確保できるとともに、レッグシールドを小型化できる。したがって、傾斜可能な車体フレーム、およびその車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両に警音器を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
上記のように車両がレッグシールドを備える場合において、前記警音器が前記車体フレームに固定されている構成としてもよい。
このような構成によれば、レッグシールドに警音器を固定するための構造を設ける必要がない。したがって、保守点検に係る作業性を向上させつつ、固定構造を設けることによるレッグシールドを小型化できる。したがって、傾斜可能な車体フレーム、およびその車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両に警音器を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
あるいは、レッグシールドが開口を有し、前記警音器が当該開口の後方に配置される構成としてもよい。
このような構成によれば、2つの前輪により跳ね上げられた水が警音器にかかることが抑制される。したがって、傾斜可能な車体フレーム、およびその車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両に警音器を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
前記リンク機構は、
上クロス部材と、
前記上クロス部材より下方に配置された下クロス部材と、
前記左前輪より前記上下方向の上方に配置された左サイド部材と、
前記右前輪より前記上下方向の上方に配置された右サイド部材と、
を備えている構成としてもよい。
この場合、前記上クロス部材、前記下クロス部材、前記左サイド部材、および前記右サイド部材は、前記上クロス部材と前記下クロス部材が相互に平行な姿勢を保ち、前記左サイド部材と前記右サイド部材が相互に平行な姿勢を保つように連結されている構成としてもよい。
いわゆるダブルウィッシュボーン方式のリンク機構と比較すると、リンク機構を構成する部品群をリンクカバー部内に集約しやすい。したがって、リンクカバー部の下方に警音器を配置するためのスペースを確保しやすい。換言すると、リンクカバー部の大型化を抑制しながらも、警音器のレイアウト自由度を向上させることができる。したがって、傾斜可能な車体フレーム、およびその車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両に警音器を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
一実施形態に係る車両の全体を左方から見た側面図である。 図1の車両の前部を示す正面図である。 図1の車両の前部を示す平面図である。 転舵時における図1の車両の前部を示す平面図である。 傾斜時における図1の車両の前部を示す正面図である。 傾斜および転舵時における図1の車両の前部を示す正面図である。 図1の車両が備える警音器の位置を示す正面図である。 図7の警音器の位置を一部断面視で示す左側面図である。 変形例に係る警音器の位置を示す正面図である。 図9の警音器の位置を一部断面視で示す左側面図である。
添付の図面を参照しつつ、好ましい実施形態の例について以下詳細に説明する。
添付の図面において、矢印Fは、車両の前方向を示している。矢印Bは、車両の後方向を示している。矢印Uは、車両の上方向を示している。矢印Dは、車両の下方向を示している。矢印Rは、車両の右方向を示している。矢印Lは、車両の左方向を示している。
車両は、車体フレームを鉛直方向に対して車両の左右方向に傾斜させて旋回する。そこで車両を基準とした方向に加え、車体フレームを基準とした方向が定められる。添付の図面において、矢印FFは、車体フレームの前方向を示している。矢印FBは、車体フレームの後方向を示している。矢印FUは、車体フレームの上方向を示している。矢印FDは、車体フレームの下方向を示している。矢印FRは、車体フレームの右方向を示している。矢印FLは、車体フレームの左方向を示している。
本明細書において、「車体フレームの前後方向」、「車体フレームの左右方向」、および「車体フレームの上下方向」とは、車両を運転する乗員から見て、車体フレームを基準とした前後方向、左右方向、および上下方向を意味する。「車体フレームの側方」とは、車体フレームの右方向あるいは左方向を意味している。
本明細書において、「車体フレームの前後方向に延びる」とは、車体フレームの前後方向に対して傾いて延びることを含み、車体フレームの左右方向および上下方向と比較して、車体フレームの前後方向に近い傾きで延びることを意味する。
本明細書において、「車体フレームの左右方向に延びる」とは、車体フレームの左右方向に対して傾いて延びることを含み、車体フレームの前後方向および上下方向と比較して、車体フレームの左右方向に近い傾きで延びることを意味する。
本明細書において、「車体フレームの上下方向に延びる」とは、車体フレームの上下方向に対して傾いて延びることを含み、車体フレームの前後方向および左右方向と比較して、車体フレームの上下方向に近い傾きで延びることを意味する。
本明細書において、「車体フレームの直立状態」とは、無転舵状態かつ車体フレームの上下方向が鉛直方向と一致している状態を意味する。この状態においては、車両を基準にした方向と車両フレームを基準にした方向は一致する。車体フレームを鉛直方向に対して左右方向に傾斜させて旋回しているときは、車両の左右方向と車体フレームの左右方向は一致しない。また車両の上下方向と車体フレームの上下方向も一致しない。しかしながら、車両の前後方向と車体フレームの前後方向は一致する。
図1から図8を参照しつつ、一実施形態に係る車両1について説明する。車両1は、動力源から発生する動力により駆動され、傾斜可能な車体フレームと、その車体フレームの左右方向に並んで配置された2つの前輪を備える車両である。
図1は、車両1の全体を左方から見た左側面図である。車両1は、車両本体部2、左右一対の前輪3、後輪4、リンク機構5、および操舵機構7を備えている。
車両本体部2は、車体フレーム21、車体カバー22、シート24、およびパワーユニット25を含んでいる。図1において、車体フレーム21は直立状態にある。図1を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。
車体フレーム21は、ヘッドパイプ211、ダウンフレーム212、リアフレーム213、を含んでいる。図1においては、車体フレーム21のうち、車体カバー22に隠れた部分は破線で示している。車体フレーム21は、シート24とパワーユニット25を支持している。パワーユニット25は、後輪4を支持している。パワーユニット25は、エンジン、電動モータ、バッテリなどの動力源や、トランスミッションなどの装置を備えている。動力源は、車両1を駆動する力を生成する。
ヘッドパイプ211は、車両1の前部に配置されている。車体フレーム21の左方から見て、ヘッドパイプ211の上部は、ヘッドパイプ211の下部より後方に配置されている。
ダウンフレーム212は、ヘッドパイプ211に接続されている。ダウンフレーム212は、ヘッドパイプ211の後方に配置されている。ダウンフレーム212は、車体フレーム21の上下方向に延びている。
リアフレーム213は、ダウンフレーム212の後方に配置されている。リアフレーム213は、車体フレーム21の前後方向に延びている。リアフレーム213は、シート24とパワーユニット25を支持している。
車体カバー22は、フロントカバー221、左右一対のフロントフェンダー223、リアフェンダー224、およびレッグシールド225を含んでいる。車体カバー22は、左右一対の前輪3、車体フレーム21、リンク機構5などの車両1に搭載される車体部品の少なくとも一部を覆う車体部品である。
フロントカバー221は、シート24より前方に配置されている。フロントカバー221は、リンク機構5と操舵機構7の少なくとも一部を覆っている。
左右一対のフロントフェンダー223の少なくとも一部は、フロントカバー221の下方にそれぞれ配置されている。左右一対のフロントフェンダー223の少なくとも一部は、左右一対の前輪3の上方にそれぞれ配置されている。
リアフェンダー224の少なくとも一部は、後輪4の上方に配置されている。
レッグシールド225は、乗員の脚部の少なくとも一部を覆う位置に配置されている。レッグシールド225は、左右一対の前輪3より後方かつシート24より前方に配置されている。
左右一対の前輪3の少なくとも一部は、ヘッドパイプ211の下方に配置されている。左右一対の前輪3の少なくとも一部は、フロントカバー221の下方に配置されている。
後輪4の少なくとも一部は、シート24より下方に配置されている。後輪4の少なくとも一部は、リアフェンダー224の下方に配置されている。
図2は、車両1の前部を車体フレーム21の前方から見た正面図である。図2において、車体フレーム21は直立状態にある。図2を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。図2においては、破線で示すフロントカバー221、および左右一対のフロントフェンダー223を透視した状態を示している。
左右一対の前輪3は、左前輪31と右前輪32を含んでいる。左前輪31は、車体フレーム21の一部であるヘッドパイプ211より左方に配置されている。右前輪32は、ヘッドパイプ211より右方に配置されている。左前輪31と右前輪32は、車体フレーム21の左右方向に並んで配置されている。
操舵機構7は、左緩衝機構33、右緩衝機構34、左ブラケット317、および右ブラケット327を含んでいる。
左緩衝機構33は、左外筒33aを含んでいる。左外筒33aは、左前輪31を支持している。左外筒33aは、車体フレーム21の上下方向に延びている。左外筒33aは、その下端部に左支持軸314を備えている。左前輪31は、左支持軸314に支持されている。
左緩衝機構33は、左内筒33bを含んでいる。左内筒33bは、車体フレーム21の上下方向に延びている。左内筒33bは、その一部が左外筒33aに挿入された状態で、左外筒33aの上方に配置されている。左内筒33bの上部は、左ブラケット317に固定されている。
左緩衝機構33は、いわゆるテレスコピック式の緩衝機構である。左内筒33bが左外筒33aに対して左外筒33aの延びる方向に相対移動することにより、左緩衝機構33は、当該方向に伸縮可能である。これにより、左緩衝機構33は、左内筒33bに対する左前輪31の車体フレーム21の上下方向における変位を緩衝する。
左外筒33aと左内筒33bは、車体フレーム21の前後方向に並んで配列された一対のテレスコピック要素を構成している。
右緩衝機構34は、右外筒34aを含んでいる。右外筒34aは、右前輪32を支持している。右外筒34aは、車体フレーム21の上下方向に延びている。右外筒34aは、その下端部に右支持軸324を備えている。右前輪32は、右支持軸324に支持されている。
右緩衝機構34は、右内筒34bを含んでいる。右内筒34bは、車体フレーム21の上下方向に延びている。右内筒34bは、その一部が右外筒34aに挿入された状態で、右外筒34aの上方に配置されている。右内筒34bの上部は、右ブラケット327に固定されている。
右緩衝機構34は、いわゆるテレスコピック式の緩衝機構である。右内筒34bが右外筒34aに対して右外筒34aの延びる方向に相対移動することにより、右緩衝機構34は、当該方向に伸縮可能である。これにより、右緩衝機構34は、右内筒34bに対する右前輪32の車体フレーム21の上下方向における変位を緩衝する。
右外筒34aと右内筒34bは、車体フレーム21の前後方向に並んで配列された一対のテレスコピック要素を構成している。
操舵機構7は、操舵力伝達機構6を含んでいる。操舵力伝達機構6は、ハンドル23とステアリングシャフト60を含んでいる。ハンドル23は、ステアリングシャフト60の上部に取り付けられている。ステアリングシャフト60は、その一部がヘッドパイプ211に回動可能に支持されている。ステアリングシャフト60の中間回動軸Zは、車体フレーム21の上下方向に延びている。図1に示すように、ステアリングシャフト60の上部は、その下部より後方に配置されている。したがって、ステアリングシャフト60の中間回動軸Zは、車体フレーム21の前後方向に傾斜している。ステアリングシャフト60は、乗員によるハンドル23の操作に応じて、中間回動軸Zを中心に回動する。
操舵力伝達機構6は、乗員がハンドル23を操作する操舵力を、左ブラケット317と右ブラケット327に伝達する。具体的な構成については、後に詳述する。
本実施形態に係る車両1においては、平行四節リンク(パラレログラムリンクとも呼ばれる)方式のリンク機構5を採用している。
図2に示すように、リンク機構5は、ハンドル23より下方に配置されている。リンク機構5は、左前輪31と右前輪32より上方に配置されている。リンク機構5は、上クロス部材51、下クロス部材52、左サイド部材53、および右サイド部材54を含んでいる。リンク機構5は、ハンドル23の操作に伴うステアリングシャフト60の中間回動軸Zを中心とする回動によらず、当該中間回動軸Zを中心に、車体フレーム21に対して回動しない。
上クロス部材51は、板状部材512を含んでいる。板状部材512は、ヘッドパイプ211の前方に配置されている。板状部材512は、車体フレーム21の左右方向に延びている。
上クロス部材51の中間部は、支持部Cによってヘッドパイプ211に支持されている。上クロス部材51は、支持部Cを通り車体フレーム21の前後方向に延びる中間上軸線を中心に、ヘッドパイプ211に対して回動可能である。
上クロス部材51の左端部は、支持部Dによって左サイド部材53に支持されている。上クロス部材51は、支持部Dを通り車体フレーム21の前後方向に延びる左上軸線を中心に、左サイド部材53に対して回動可能である。
上クロス部材51の右端部は、支持部Eによって右サイド部材54に支持されている。上クロス部材51は、支持部Eを通り車体フレーム21の前後方向に延びる右上軸線を中心に、右サイド部材54に対して回動可能である。
図3は、車両1の前部を車体フレーム21の上方から見た平面図である。図3において、車体フレーム21は直立状態にある。図3を参照する以降の説明は、車体フレーム21の直立状態を前提にしている。図3においては、破線で示すフロントカバー221と一対のフロントフェンダー223を透視した状態を示している。
図3に示すように、下クロス部材52は、前板状部材522aと後板状部材522bを含んでいる。前板状部材522aは、ヘッドパイプ211の前方に配置されている。後板状部材522bは、ヘッドパイプ211の後方に配置されている。前板状部材522aと後板状部材522bは、車体フレーム21の左右方向に延びている。前板状部材522aと後板状部材522bは、左連結ブロック523aと右連結ブロック523bにより連結されている。左連結ブロック523aは、ヘッドパイプ211より左方に配置されている。右連結ブロック523bは、ヘッドパイプ211より右方に配置されている。
下クロス部材52は、上クロス部材51より下方に配置されている。下クロス部材52の車体フレーム21の左右方向における長さ寸法は、上クロス部材51の車体フレーム21の左右方向における長さ寸法と同一または同等である。下クロス部材52は、上クロス部材51と平行に延びている。
下クロス部材52の中間部は、支持部Fによってヘッドパイプ211に支持されている。下クロス部材52は、支持部Fを通り車体フレーム21の前後方向に延びる中間下軸線を中心に回動可能である。
下クロス部材52の左端部は、支持部Gによって左サイド部材53に支持されている。下クロス部材52は、支持部Gを通り車体フレーム21の前後方向に延びる左下軸線を中心に回動可能である。
下クロス部材52の右端部は、支持部Hによって右サイド部材54に支持されている。下クロス部材52は、支持部Hを通り車体フレーム21の前後方向に延びる右下軸線を中心に回動可能である。
中間上軸線、右上軸線、左上軸線、中間下軸線、右下軸線、および左下軸線は、互いに平行に延びている。中間上軸線、右上軸線、左上軸線、中間下軸線、右下軸線、および左下軸線は、左前輪31と右前輪32より上方に配置されている。
図2と図3に示すように、左サイド部材53は、ヘッドパイプ211の左方に配置されている。左サイド部材53は、左前輪31より上方に配置されている。左サイド部材53は、ヘッドパイプ211が延びる方向に延びている。左サイド部材53は、ステアリングシャフト60の中間回動軸Zが延びる方向に延びている。左サイド部材53の上部は、その下部より後方に配置されている。
左サイド部材53の下部は、左ブラケット317に接続されている。左ブラケット317は、左サイド部材53に対して、左中心軸Xを中心に回動可能である。左中心軸Xは、左サイド部材53が延びる方向に延びている。図2に示すように、左中心軸Xは、車体フレーム21の上下方向において、ステアリングシャフト60の中間回動軸Zと平行に延びている。図3に示すように、左中心軸Xは、車体フレーム21の前後方向において、ステアリングシャフト60の中間回動軸Zと平行に延びている。
図2と図3に示すように、右サイド部材54は、ヘッドパイプ211の右方に配置されている。右サイド部材54は、右前輪32より上方に配置されている。右サイド部材54は、ヘッドパイプ211が延びる方向に延びている。右サイド部材54は、ステアリングシャフト60の中間回動軸Zが延びる方向に延びている。右サイド部材54の上部は、その下部より後方に配置されている。
右サイド部材54の下部は、右ブラケット327に接続されている。右ブラケット327は、右サイド部材54に対して、右中心軸Yを中心に回動可能である。右中心軸Yは、右サイド部材54が延びる方向に延びている。図2に示すように、右中心軸Yは、車体フレーム21の上下方向において、ステアリングシャフト60の中間回動軸Zと平行に延びている。図3に示すように、右中心軸Yは、車体フレーム21の前後方向において、ステアリングシャフト60の中間回動軸Zと平行に延びている。
以上説明したように、上クロス部材51、下クロス部材52、左サイド部材53、および右サイド部材54は、上クロス部材51と下クロス部材52が相互に平行な姿勢を保ち、左サイド部材53と右サイド部材54が相互に平行な姿勢を保つように、車体フレーム21に支持されている。
図2と図3に示すように、操舵力伝達機構6は、前述のハンドル23とステアリングシャフト60に加え、中間伝達プレート61、左伝達プレート62、右伝達プレート63、中間ジョイント64、左ジョイント65、右ジョイント66、およびタイロッド67を含んでいる。
中間伝達プレート61は、ステアリングシャフト60の下部に接続されている。中間伝達プレート61は、ステアリングシャフト60に対して相対回動不能である。中間伝達プレート61は、ヘッドパイプ211に対して、ステアリングシャフト60の中間回動軸Zを中心に回動可能である。中間伝達プレート61の前部は、その後部より車体フレーム21の左右方向における幅が狭くなっている。
左伝達プレート62は、中間伝達プレート61の左方に配置されている。左伝達プレート62は、左ブラケット317の下部に接続されている。左伝達プレート62は、左ブラケット317に対して相対回動不能である。左伝達プレート62は、左サイド部材53に対して、左中心軸Xを中心に回動可能である。左伝達プレート62の前部は、その後部より車体フレーム21の左右方向における幅が狭くなっている。
右伝達プレート63は、中間伝達プレート61の右方に配置されている。右伝達プレート63は、右ブラケット327の下部に接続されている。右伝達プレート63は、右ブラケット327に対して相対回動不能である。右伝達プレート63は、右サイド部材54に対して、右中心軸Yを中心に回動可能である。右伝達プレート63の前部は、その後部より車体フレーム21の左右方向における幅が狭くなっている。
図3に示すように、中間ジョイント64は、車体フレーム21の上下方向に延びる軸部を介して中間伝達プレート61の前部に連結されている。中間伝達プレート61と中間ジョイント64は、当該軸部を中心として相対回動可能とされている。左ジョイント65は、中間ジョイント64の左方に配置されている。左ジョイント65は、車体フレームの上下方向に延びる軸部を介して左伝達プレート62の前部に連結されている。左伝達プレート62と左ジョイント65は、当該軸部を中心として相対回動可能とされている。右ジョイント66は、中間ジョイント64の右方に配置されている。右ジョイント66は、車体フレームの上下方向に延びる軸部を介して右伝達プレート63の前部に連結されている。右伝達プレート63と右ジョイント66は、当該軸部を中心として相対回動可能とされている。
中間ジョイント64の前部には、車体フレーム21の前後方向に延びる軸部が設けられている。左ジョイント65の前部には、車体フレーム21の前後方向に延びる軸部が設けられている。右ジョイント66の前部には、車体フレーム21の前後方向に延びる軸部が設けられている。タイロッド67は、車体フレーム21の左右方向に延びている。タイロッド67は、これらの軸部を介して、中間ジョイント64、左ジョイント65、および右ジョイント66に連結されている。タイロッド67と中間ジョイント64は、中間ジョイント64の前部に設けられた軸部を中心として相対回動可能とされている。タイロッド67と左ジョイント65は、左ジョイント65の前部に設けられた軸部を中心として相対回動可能とされている。タイロッド67と右ジョイント66は、右ジョイント66の前部に設けられた軸部を中心として相対回動可能とされている。
次に図3と図4を参照しつつ、車両1の操舵動作について説明する。図4は、左前輪31と右前輪32を左転舵させた状態における車両1の前部を、車体フレーム21の上方から見た平面図である。図4においては、破線で示すフロントカバー221と一対のフロントフェンダー223を透視した状態を示している。
乗員がハンドル23を操作すると、ステアリングシャフト60は、中間回動軸Zを中心にヘッドパイプ211に対して回動する。図4に示す左転舵の場合、ステアリングシャフト60は、矢印Tの方向に回動する。ステアリングシャフト60の回動に伴って、中間伝達プレート61は、ヘッドパイプ211に対して、中間回動軸Zを中心に矢印Tの方向へ回動する。
中間伝達プレート61の矢印Tの方向への回動に伴って、タイロッド67の中間ジョイント64は、中間伝達プレート61に対して、矢印S方向に回動する。これにより、タイロッド67は、その姿勢を維持したまま右後方へ移動する。
タイロッド67の右後方への移動に伴って、タイロッド67の左ジョイント65と右ジョイント66は、それぞれ左伝達プレート62と右伝達プレート63に対して矢印S方向に回動する。これにより、タイロッド67はその姿勢を維持したまま、左伝達プレート62と右伝達プレート63が、矢印Tの方向に回動する。
左伝達プレート62が矢印Tの方向に回動すると、左伝達プレート62に対して相対回動不能である左ブラケット317が、左サイド部材53に対して、左中心軸Xを中心に、矢印Tの方向に回動する。
右伝達プレート63が矢印Tの方向に回動すると、右伝達プレート63に対して相対回動不能である右ブラケット327が、右サイド部材54に対して、右中心軸Yを中心に、矢印Tの方向に回動する。
左ブラケット317が矢印Tの方向に回動すると、左内筒33bを介して左ブラケット317に接続されている左緩衝機構33が、左サイド部材53に対して、左中心軸Xを中心に、矢印Tの方向に回動する。左緩衝機構33が矢印Tの方向に回動すると、左支持軸314を介して左緩衝機構33に支持されている左前輪31が、左サイド部材53に対して、左中心軸Xを中心に、矢印Tの方向に回動する。
右ブラケット327が矢印Tの方向に回動すると、右内筒34bを介して右ブラケット327に接続されている右緩衝機構34が、右サイド部材54に対して、右中心軸Yを中心に、矢印Tの方向に回動する。右緩衝機構34が矢印Tの方向に回動すると、右支持軸324を介して右緩衝機構34に支持されている右前輪32が、右サイド部材54に対して、右中心軸Yを中心に、矢印Tの方向に回動する。
右転舵するように乗員がハンドル23を操作すると、上述した各要素は、矢印Sの方向に回動あるいは回動する。各要素の動きは左右が逆になるのみであるため、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、操舵力伝達機構6は、乗員によるハンドル23の操作に応じて、操舵力を左前輪31と右前輪32に伝達する。左前輪31と右前輪32は、それぞれ左中心軸Xと右中心軸Yを中心に、乗員によるハンドル23の操作方向に応じた方向に回動する。
次に図2と図5を参照しつつ、車両1の傾斜動作について説明する。図5は、車体フレーム21が車両1の左方に傾斜した状態における車両1の前部を、車体フレーム21の前方から見た正面図である。図5においては、破線で示すフロントカバー221と一対のフロントフェンダー223を透視した状態を示している。
図2に示すように、車体フレーム21の直立状態においては、車体フレーム21の前方から車両1を見ると、リンク機構5は長方形状をなしている。図5に示すように、車体フレーム21の傾斜状態においては、車体フレーム21の前方から車両1を見ると、リンク機構5は平行四辺形状をなしている。リンク機構5の変形と車体フレーム21の左右方向への傾斜は連動する。リンク機構5の作動とは、リンク機構5を構成する上クロス部材51、下クロス部材52、左サイド部材53、および右サイド部材54が、それぞれの支持部C〜Hを通る回動軸線を中心に相対回動し、リンク機構5の形状が変化することを意味している。
例えば図5に示すように、乗員が車両1を左方に傾斜させると、ヘッドパイプ211が鉛直方向に対して左方に傾斜する。ヘッドパイプ211が傾斜すると、上クロス部材51は、支持部Cを通る中間上軸線を中心に、ヘッドパイプ211に対して右方に回動する。同様に、下クロス部材52は、支持部Fを通る中間下軸線を中心に、ヘッドパイプ211に対して右方に回動する。これにより、上クロス部材51は、下クロス部材52に対して左方に移動する。
上クロス部材51の左方への移動に伴い、上クロス部材51は、支持部Dを通る左上軸線と支持部Eを通る右上軸線を中心に、それぞれ左サイド部材53と右サイド部材54に対して右方に回動する。同様に、下クロス部材52は、支持部Gを通る左下軸線と支持部Hを通る右下軸線を中心に、それぞれ左サイド部材53と右サイド部材54に対して右方に回動する。これにより、左サイド部材53と右サイド部材54は、ヘッドパイプ211と平行な姿勢を保ったまま、鉛直方向に対して左方に傾斜する。
このとき下クロス部材52は、タイロッド67に対して左方に移動する。下クロス部材52の左方への移動に伴い、中間ジョイント64、左ジョイント65、および右ジョイント66の各前部に設けられた軸部がタイロッド67に対して回動する。これにより、タイロッド67は、上クロス部材51および下クロス部材52と平行な姿勢を保つ。
左サイド部材53の左方への傾斜に伴い、左サイド部材53に接続されている左ブラケット317が左方に傾斜する。左ブラケット317の左方への傾斜に伴い、左ブラケット317に接続されている左緩衝機構33が左方に傾斜する。左緩衝機構33の左方への傾斜に伴い、左緩衝機構33に支持されている左前輪31が、ヘッドパイプ211と平行な姿勢を保ったまま左方に傾斜する。
右サイド部材54の左方への傾斜に伴い、右サイド部材54に接続されている右ブラケット327が左方に傾斜する。右ブラケット327の左方への傾斜に伴い、右ブラケット327に接続されている右緩衝機構34が左方に傾斜する。右緩衝機構34の左方への傾斜に伴い、右緩衝機構34に支持されている右前輪32が、ヘッドパイプ211と平行な姿勢を保ったまま左方に傾斜する。
上記の左前輪31と右前輪32の傾斜動作に係る説明は、鉛直方向を基準としている。しかしながら、車両1の傾斜動作時(リンク機構5の作動時)においては、車体フレーム21の上下方向と鉛直上下方向は一致しない。車体フレーム21の上下方向を基準とした場合、リンク機構5の作動時において、左前輪31と右前輪32は、車体フレーム21に対する相対位置が変化している。換言すると、リンク機構5は、左前輪31と右前輪32の車体フレーム21に対する相対位置を、車体フレーム21の上下方向に変更することにより、車体フレーム21を鉛直方向に対して傾斜させる。
乗員が車両1を右方に傾斜させると、各要素は右方に傾斜する。各要素の動きは左右が逆になるのみであるため、詳細な説明は省略する。
図6は、車体フレーム21を傾斜させ、かつ転舵させた状態における車両前部の正面図である。車両1が左方に傾斜した状態で左方に転舵した状態を示している。操舵動作により左前輪31と右前輪32が左方に回動され、傾斜動作により左前輪31と右前輪32が車体フレーム21とともに左方に傾斜している。すなわち、この状態においては、リンク機構5は平行四辺形状を呈しており、タイロッド67は、車体フレーム21の直立状態における位置から左後方に移動している。
本実施形態に係る車両1は、警音器70を備えている。図1、図7、および図8を参照しつつ、警音器70の位置について説明する。
図7は、車両1の前部を車体フレーム21の前方から見た正面図である。図7においては、破線で示すフロントカバー221と左右一対のフロントフェンダー223を透視した状態を示している。図8は、車両1の前部を左方から見た側面図であり、レッグシールド225のみを図7における線VIII−VIIIに沿う断面で示している。図7と図8においては、車体フレーム21は直立状態にあり、操舵装置7により左前輪31および右前輪32が回動されていない状態を示している。ここで「左前輪31および右前輪32が回動されていない状態」とは、図3に示した左前輪31の前端と後端を通る直線CLの向き、および右前輪32の前端と後端を通る直線CRの向きが車体フレーム21の前後方向と一致している状態を意味する。言い換えれば、「左前輪31および右前輪32が回動されていない状態」とは、車両が直進しているときの左前輪31および右前輪32の状態である。但し、この状態は、車両が動いているか停止しているかを限定していない。この状態は、車両が動いている場合も停止している場合も含む。図7と図8を参照する以降の説明は、この状態を前提にしている。
図1に示すように、リンク機構5は、左前輪31と右前輪32より上方に配置されている。フロントカバー221(リンクカバー部の一例)は、リンク機構5の一部を覆っている。フロントカバー221は、車体フレーム21に対して変位不能である。フロントカバー221は、前部221aを有している。前部221aは、前輪3の支持軸3aより車体フレーム21の前後方向の前方に配置されている。図7に示すように、前部221aの下端CDは、左前輪31と右前輪32の上端WUより車体フレーム21の上下方向の上方に配置されている。
図7に示した状態において、警音器70の下端HDは、左前輪31の左支持軸314および右前輪32の右支持軸324(車輪軸の一例)より車体フレーム21の上下方向の上方に配置されている。また、警音器70の下端HDは、リンク機構5の下端LDより車体フレーム21の上下方向の下方に配置されている。本実施形態においては、リンク機構5の下端LDは、左サイド部材53の下端および右サイド部材54の下端に対応している。さらに、警音器70の下端HDは、左前輪31の左端LWLより車体フレーム21の左右方向の右方、かつ右前輪32の右端RWRより車体フレーム21の左右方向の左方に配置されている。
上記のような配置によれば、車体フレーム21が直立状態かつ操舵装置7により左前輪31と右前輪32が回動されていない状態の車両1を前方から見ると、左前輪31の車輪軸(左支持軸314)と右前輪32の車輪軸(右支持軸324)より上方かつフロントカバー221の前部221aの下端CDより下方には、車両1の前方に開放的となる空間が形成される。他方、同状態の車両1を側方から見ると、フロントカバー221の前部221aの下端CDの高さと両前輪3の上面の高さの差は、両前輪3の各前端に向かって大きくなるため、車体フレーム21の左右方向へ次第に開放的となる空間が形成される。上記のような空間に臨む位置に警音器70が配置されることにより、車両1の前方に向かう充分な音圧の警音を確保しやすい。また、リンク機構5の下端LDより下方に位置するように警音器70の下端HDが配置されることにより、特に車体フレーム21の前後方向におけるフロントカバー221とリンク機構5の距離を短くでき、フロントカバー221を小型化できる。したがって、傾斜可能な車体フレーム21、およびその車体フレーム21の左右方向に並んで配置された2つの前輪3を備える車両1に警音器70を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体を小型化できる。
図8に示した状態において、警音器70は、左前輪31の左支持軸314および右前輪32の右支持軸324より車体フレーム21の前後方向の後方に配置されている。
左前輪31と右前輪32は、車両1の走行時などにおいてフロントカバー221の下方で大きく変位する。そのため、警音器70は、左前輪31と右前輪32の可動範囲を避けて配置される必要がある。左前輪31と右前輪32の各車輪軸(左支持軸314および右支持軸324)より後方は、フロントカバー221を大型化することなくそのような配置をとるための自由度が比較的高い。一方、警音器70の位置が車両1の前端から後方へ離れるほど、充分な音圧の警音を確保することが難しくなる。しかしながら、車体フレーム21が直立状態かつ操舵装置7により左前輪31と右前輪32が回動されていない状態の車両1を前方から見て、左前輪31と右前輪32の各車輪軸より上方、かつ、リンク機構5の下端LDより下方、かつ、左前輪31の左端LWLより車体フレーム21の左右方向の右方、かつ、右前輪32の右端RWRより車体フレーム21の左右方向の左方には、車両1の前方に向かうにつれて次第に遮蔽物が減り、開放的となる空間が形成される。これにより、車両1の前端から比較的後方に離れた位置に警音器70を配置しても、あたかも拡声器のように当該空間が警音に指向性を与えることにより、車両1の前方に向かう充分な音圧の警音を確保しやすい。したがって、傾斜可能な車体フレーム21、およびその車体フレーム21の左右方向に並んで配置された2つの前輪3を備える車両1に警音器70を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
より具体的には、図8に示した状態において、警音器70は、左前輪31と右前輪32の各後端WBより車体フレーム21の前後方向の後方に配置されている。
左前輪31と右前輪32の各後端WBより後方は、フロントカバー221を大型化することなく左前輪31と右前輪32の可動範囲を避ける配置をとるための自由度がさらに高い。一方、警音器70の位置が車両1の前端からさらに後方へ離れるため、充分な音圧の警音を確保することが難しくなる。しかしながら、上記のように、フロントカバー221の下方に形成される空間が、あたかも拡声器のように警音に指向性を与えるため、車両1の前方に向かう充分な音圧の警音を確保しやすい。したがって、傾斜可能な車体フレーム21、およびその車体フレーム21の左右方向に並んで配置された2つの前輪3を備える車両1に警音器70を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
図8に示すように、レッグシールド225は、車体フレーム21の一部であるダウンフレーム212に装着されている。レッグシールド225は、前シールド225aと後シールド225bを備えている。前シールド225aは、ダウンフレーム212に沿って車体フレーム21の上下方向に延びている。後シールド225bは、ダウンフレーム212より車体フレーム21の前後方向の後方に配置されている。後シールド225bは、車体フレーム21の上下方向に延びている。前シールド225aと後シールド225bの間には、空間225cが区画されている。前シールド225aは、左前輪31と右前輪32の各後端WBより車体フレーム21の前後方向の後方に配置されている。警音器70は、前シールド225aより車体フレーム21の前後方向の前方に配置されている。
このような構成によれば、警音器70の保守点検時において、ダウンフレーム212に装着されたレッグシールド225を取り外す作業が不要であり、作業性が向上する。またレッグシールド225内の空間225cに警音器70を収容するためのスペースを確保する必要がない。そのため、警音の充分な音圧を確保できるとともに、レッグシールド225を小型化できる。したがって、傾斜可能な車体フレーム21、およびその車体フレーム21の左右方向に並んで配置された2つの前輪3を備える車両1に警音器70を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
図7に示すように、警音器70は、ステー71を介して車体フレーム21の一部である連結部215に固定されている。連結部215は、ヘッドパイプ211とダウンフレーム212を連結している。
このような構成によれば、レッグシールド225に警音器70を固定するための構造を設ける必要がない。したがって、保守点検に係る作業性を向上させつつ、固定構造を設けることによるレッグシールド225を小型化できる。したがって、傾斜可能な車体フレーム21、およびその車体フレーム21の左右方向に並んで配置された2つの前輪3を備える車両1に警音器70を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
次に、図9と図10を参照しつつ、変形例に係る車両1Aについて説明する。上記実施形態に係る車両1と同一または同等の要素については、同一の参照番号を付与し、繰り返しとなる説明を省略する。
図9は、車両1Aの前部を車体フレーム21の前方から見た正面図である。図9においては、破線で示すフロントカバー221と左右一対のフロントフェンダー223を透視した状態を示している。図10は、車両1Aの前部を左方から見た側面図であり、レッグシールド225のみを図9における線X−Xに沿う断面で示している。図9と図10においては、車体フレーム21は直立状態にあり、操舵装置7により左前輪31および右前輪32が回動されていない状態を示している。ここで「左前輪31および右前輪32が回動されていない状態」とは、図3に示した左前輪31の前端と後端を通る直線CLの向き、および右前輪32の前端と後端を通る直線CRの向きが車体フレーム21の前後方向と一致している状態を意味する。図9と図10を参照する以降の説明は、この状態を前提にしている。
本変形例においても、警音器70の下端HDは、左前輪31の左支持軸314および右前輪32の右支持軸324(車輪軸の一例)より車体フレーム21の上下方向の上方に配置されている。また、警音器70の下端HDは、リンク機構5の下端LDより車体フレーム21の上下方向の下方に配置されている。さらに、警音器70の下端HDは、左前輪31の左端LWLより車体フレーム21の左右方向の右方、かつ右前輪32の右端RWRより車体フレーム21の左右方向の左方に配置されている。当該配置により得られる利点は前述の通りであるため、繰り返しとなる説明は省略する。
本変形例においても、警音器70は、左前輪31の左支持軸314および右前輪32の右支持軸324より車体フレーム21の前後方向の後方に配置されている。当該配置により得られる利点は前述の通りであるため、繰り返しとなる説明は省略する。
本変形例においても、警音器70は、左前輪31と右前輪32の各後端WBより車体フレーム21の前後方向の後方に配置されている。当該配置により得られる利点は前述の通りであるため、繰り返しとなる説明は省略する。
本変形例に係る車両1Aにおいては、レッグシールド225の一部である前シールド225aが、開口225dを有している。警音器70は、前シールド225aと後シールド225bにより区画された空間225c内において、開口225dの車体フレーム21の前後方向の後方に配置されている。
このような構成によれば、左前輪31と右前輪32により跳ね上げられた水が警音器70にかかることが抑制される。したがって、傾斜可能な車体フレーム21、およびその車体フレーム21の左右方向に並んで配置された2つの前輪3を備える車両1に警音器70を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。
上記の実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更・改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは明らかである。
上記の実施形態および変形例においては、フロントカバー221がリンク機構5の一部を覆っている。しかしながら、フロントカバー221の前部221aの下端CDが左前輪31と右前輪32の上端WUより車体フレーム21の上下方向の上方に配置されていれば、フロントカバー221がリンク機構5の全体を覆う構成としてもよい。
上記の実施形態においては、車体フレーム21の直立状態かつ操舵装置7により左前輪31と右前輪32が回動されていない状態における車両1を車体フレーム21の前後方向の前方から見て、フロントカバー221の前部221aの下方に警音器70の一部が視認可能とされている。しかしながら、同状態において警音器70の下端HDが左前輪31の左支持軸314および右前輪32の右支持軸324より車体フレーム21の上下方向の上方、かつリンク機構5の下端LDより車体フレーム21の上下方向の下方、かつ左前輪31の左端LWLより車体フレーム21の左右方向の右方、かつ右前輪32の右端RWRより車体フレーム21の左右方向の左方に配置されていれば、警音器70の全体がフロントカバー221に覆われていてもよい。また、同状態において警音器70の下端HDが左前輪31の左支持軸314および右前輪32の右支持軸324より車体フレーム21の上下方向の上方、かつリンク機構5の下端LDより車体フレーム21の上下方向の下方、かつ左前輪31の左端LWLより車体フレーム21の左右方向の右方、かつ右前輪32の右端RWRより車体フレーム21の左右方向の左方に配置されていれば、車体フレーム21の傾斜時において、警音器70の全体がフロントカバー221に覆われる構成としてもよいし、逆に警音器70の全体がフロントカバー221の外方に露出する構成としてもよい。
上記の実施形態および変形例においては、警音器70が、左前輪31の左支持軸314および右前輪32の右支持軸324より車体フレーム21の前後方向の後方に配置されている。しかしながら、車体フレーム21が直立状態の車両1を車体フレーム21の前後方向の前方から見て、警音器70の下端HDが左前輪31の左支持軸314および右前輪32の右支持軸324より車体フレーム21の上下方向の上方、かつリンク機構5の下端LDより車体フレーム21の上下方向の下方に配置されていれば、警音器70は、左前輪31の左支持軸314および右前輪32の右支持軸324より車体フレーム21の前後方向の前方に配置されてもよい。
上記の実施形態および変形例においては、警音器70の音発生面は、車体フレーム21の前後方向の前方を向いている。しかしながら、警音器70の音発生面が、車体フレーム21の前後方向および上下方向の斜め前下方を向いている構成としてもよい。
上記の実施形態および変形例においては、左緩衝機構33と右緩衝機構34は、それぞれ一対のテレスコピック機構を備えている。しかしながら、車両1の仕様に応じて、左緩衝機構33と右緩衝機構34がそれぞれ備えるテレスコピック機構の数は、1つであってもよい。
上記の実施形態および変形例においては、車両1は、1つの後輪4を備えている。しかしながら、後輪の数は、複数でもよい。
上記の実施形態および変形例においては、後輪4の車体フレーム21の左右方向における中央は、車体フレーム21の左右方向における左前輪31と右前輪32の間隔の中央と一致している。このような構成が好ましいものの、後輪4の車体フレーム21の左右方向における中央は、車体フレーム21の左右方向における左前輪31と右前輪32の間隔の中央と一致していなくてもよい。
上記の実施形態および変形例においては、リンク機構5は、上クロス部材51と下クロス部材52を備えている。しかしながら、リンク機構5は、上クロス部材51と下クロス部材52以外のクロス部材を備えていてもよい。「上クロス部材」と「下クロス部材」は、相対的な上下関係に基づいて命名しているに過ぎない。上クロス部材は、リンク機構5における最上位のクロス部材を意味していない。上クロス部材は、それより下方の別のクロス部材より上方にあるクロス部材を意味する。下クロス部材は、リンク機構5における最下位のクロス部材を意味していない。下クロス部材は、それより上方の別のクロス部材より下方にあるクロス部材を意味する。上クロス部材51と下クロス部材52の少なくとも一方は、右クロス部材と左クロス部材の2つの部品で構成されていてもよい。このように、上クロス部材51と下クロス部材52は、リンク機能を有する範囲で、複数のクロス部材で構成してもよい。
上記の実施形態および変形例においては、リンク機構5は、いわゆる平行四節リンクを構成している。平行四節リンクは、いわゆるダブルウィッシュボーン方式のリンク機構と比較すると、リンク機構5を構成する部品群をフロントカバー221内に集約しやすい。したがって、フロントカバー221の下方に警音器70を配置するためのスペースを確保しやすい。換言すると、フロントカバー221の大型化を抑制しながらも、警音器70のレイアウト自由度を向上させることができる。したがって、傾斜可能な車体フレーム21、およびその車体フレーム21の左右方向に並んで配置された2つの前輪3を備える車両1に警音器70を搭載する場合において、警音の充分な音圧を確保しつつ、車体をより小型化できる。しかしながら、リンク機構5は、ダブルウィッシュボーン方式の構成を採用してもよい。
本明細書で用いられた用語および表現は、説明のために用いられたものであって、限定的に解釈するために用いられたものではない。本明細書に示され、かつ述べられた特徴事項のいかなる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されねばならない。
本明細書で用いられている「平行」という語は、±40°の範囲で傾斜するが、部材としては交わらない2つの直線も含む意味である。本明細書において方向や部材に関して用いられている「沿う」という語は、±40°の範囲で傾斜する場合も含む意味である。本明細書で用いられている「方向に延びる」という語は、当該方向に対して±40°の範囲で傾斜する場合も含む意味である。
本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。本明細書は、本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。本明細書において記載と図示の少なくとも一方がなされた好ましい実施形態は、当該実施形態に本発明が限定されることを意図するものではないという了解に基づいている。
本発明は、本明細書に開示された実施形態例に基づいて当業者によって認識されうる、均等な要素、修正、削除、組み合わせ(例えば、各種実施形態に跨る特徴の組み合わせ)、改良、変更を含むあらゆる実施形態も包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。そのような実施形態は非排他的であると解釈されるべきである。例えば、本明細書において、「好ましくは」、「よい」という用語は非排他的なものであって、「好ましいがこれに限定されるものではない」「よいがこれに限定されるものではない」ということを意味する。
本出願の記載の一部を構成するものとして、2013年7月1日に提出された日本国特許出願2013−138487の内容を援用する。すなわち、以下に列挙する構成もまた、本出願の記載の一部を構成する。
(1):
車体フレームと、
前方から見て左右に配置され、操舵可能な第1前輪および第2前輪と、
前記車体フレームに支持されるとともに、前記第1前輪と前記第2前輪に連結されたリンク機構と、
前記第1前輪と前記第2前輪の上方に配置され、前記リンク機構の少なくとも一部を覆う第1車体カバーと、
前記第1前輪と前記第2前輪の各車輪軸よりも上方かつ後方に配置された警音器と、
を備え、
直立状態において、前記警音器の少なくとも一部が正面視で前記第1車体カバーの下方に見えるように、前記警音器が配置されている、鞍乗型車両。
(2):
前記車体フレームに装着されて前記第1前輪と前記第2前輪に対向する第2車体カバーを備え、
前記警音器は、前記第2車体カバーの前方に配置されている、(1)に記載の鞍乗型車両。
(3):
前記警音器は、前記車体フレームに固定されている、(1)または(2)に記載の鞍乗型車両。
(4):
前記車体フレームに装着されて前記第1前輪と前記第2前輪に対向する第2車体カバーを備え、
前記第2車体カバーは開口を有しており、
前記警音器は、前記開口の後方に配置されている、(1)に記載の鞍乗型車両。
(5):
前記警音器は、直立状態における前記第1前輪と前記第2前輪の各後端位置よりも後方に配置されている、(1)から(4)のいずれかに記載の鞍乗型車両。
(6):
前記リンク機構は、
前記第1前輪の上方に配置され、上下方向に延びる第1サイド部材と、
前記第2前輪の上方に配置され、上下方向に延びる第2サイド部材と、
左右方向に延びる第1クロス部材と、
前記第1クロス部材の下方で左右方向に延びる第2クロス部材と、を備え、
前記第1クロス部材、前記第2クロス部材、前記第1サイド部材、および前記第2サイド部材は、前記第1クロス部材と前記第2クロス部材が相互に平行な姿勢を保ち、前記第1サイド部材と前記第2サイド部材が相互に平行な姿勢を保つように連結されている、(1)から(5)のいずれかに記載の鞍乗型車両。

Claims (7)

  1. 車両であって、
    車体フレームと、
    前記車体フレームの左右方向に並ぶように配置された左前輪および右前輪と、
    前記左前輪および前記右前輪を回動させる操舵装置と、
    前記左前輪および前記右前輪より上方に配置され、前記車体フレームに対する前記左前輪および前記右前輪の相対位置を変更して前記車体フレームを前記車両の左方または右方に傾斜させるリンク機構と、
    前記リンク機構の少なくとも一部を覆い、かつ、前記車体フレームに対して変位不能に設けられ、かつ、前記左前輪の車輪軸および前記右前輪の車輪軸より前記車体フレームの前後方向の前方に配置される前部を有し、かつ、前記車体フレームが直立状態の前記車両を前記前後方向の前方から見て、当該前部の下端が、前記左前輪の上端および前記右前輪の上端より前記車体フレームの上下方向の上方に配置されるリンクカバー部と、
    前記車体フレームが直立状態かつ前記操舵装置により前記左前輪と前記右前輪が回動されていない状態における前記車両を前記前後方向の前方から見て、前記左前輪の車輪軸および前記右前輪の車輪軸より前記上下方向の上方、かつ、前記リンク機構の下端より前記上下方向の下方、かつ、前記左前輪の左端より前記左右方向の右方、かつ、前記右前輪の右端より前記左右方向の左方に、その下端が配置された警音器と、
    を備えている、車両。
  2. 前記警音器は、前記車体フレームの直立状態かつ前記操舵装置により前記左前輪と前記右前輪が回動されていない状態において、前記左前輪の車輪軸および前記右前輪の車輪軸より前記前後方向の後方に配置されている、
    請求項1に記載の車両。
  3. 前記警音器は、前記車体フレームの直立状態かつ前記操舵装置により前記左前輪と前記右前輪が回動されていない状態において、前記左前輪の後端および前記右前輪の後端より前記前後方向の後方に配置されている、
    請求項2に記載の車両。
  4. 前記車体フレームに装着され、かつ前記左前輪の後端および前記右前輪の後端より前記前後方向の後方に配置されているレッグシールドを備えており、
    前記警音器は、前記レッグシールドより前記前後方向の前方に配置されている、
    請求項3に記載の車両。
  5. 前記警音器は、前記車体フレームに固定されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の車両。
  6. 前記車体フレームに装着され、かつ前記左前輪の後端および前記右前輪の後端より前記前後方向の後方に配置され、かつ開口を有しているレッグシールドを備えており、
    前記警音器は、前記開口より前記前後方向の後方に配置されている、
    請求項3に記載の鞍乗型車両。
  7. 前記リンク機構は、
    上クロス部材と、
    前記上クロス部材より下方に配置された下クロス部材と、
    前記左前輪より前記上下方向の上方に配置された左サイド部材と、
    前記右前輪より前記上下方向の上方に配置された右サイド部材と、
    を備えており、
    前記上クロス部材、前記下クロス部材、前記左サイド部材、および前記右サイド部材は、前記上クロス部材と前記下クロス部材が相互に平行な姿勢を保ち、前記左サイド部材と前記右サイド部材が相互に平行な姿勢を保つように連結されている、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の車両。
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