JPWO2014196610A1 - 海水淡水化装置および海水淡水化方法 - Google Patents

海水淡水化装置および海水淡水化方法 Download PDF

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Abstract

自己熱再生プロセスを用いることにより、従来の多重フラッシュ方式と比較して投入するエネルギーを半分以下にできる、蒸発法による海水淡水化装置および海水淡水化方法を提供する。特に、三相流動層を用いることで、熱効率の高い運転が可能で、伝熱面のスケーリング防止が可能となり、塩分濃度が高濃度でも運転操作が可能である。蒸気を加圧した加圧蒸気を発生可能な蒸気再圧縮機3と、淡水化させる対象となる海水の液体顕熱の熱量と、加圧蒸気が凝縮した後の液体顕熱の熱量と、海水が濃縮された後の濃縮液の顕熱の熱量とを交換可能である、第1熱交換器5と、加圧蒸気の熱量と、海水の蒸発潜熱の熱量、及び海水から蒸発した蒸気顕熱の熱量とを交換可能であり、且つ、海水を濃縮可能である、第2熱交換器7と、海水供給手段17と、蒸気供給手段13と、第1排出手段21と、第2排出手段23と、水滴分離手段25と、を備える海水淡水化装置1。

Description

本発明は、蒸発法による海水淡水化装置および海水淡水化方法に関するものである。特に、水不足を解消し、水の安定供給に有効である、蒸発法による海水淡水化装置および海水淡水化方法に関するものである。さらに、塩製造に好適な蒸発法による海水淡水化装置および海水淡水化方法に関するものである。
海水を淡水化させる方法として、蒸発法、膜法がある。
当該「蒸発法」には、多段フラッシュ法、多重効用法がある。また、当該「膜法」には、逆浸透膜法、電気透析法がある。
上記「蒸発法」によって、海水を淡水化させる場合には、得られる水は、塩分濃度を低くできる点でメリットがあるものの、淡水化する際のエネルギー消費量が多いことが問題となっている。さらに、上記「蒸発法」によって、海水を淡水化させる場合には、海水を高濃度まで濃縮する際に、装置等にスケーリングなどの不具合が生じ、熱効率が低下する等の問題がある。
なお、蒸発法による、スケーリングなどの不具合としては、海水中のスケール成分として、カルシウム、マグネシウムが濃縮および水温上昇により、硫酸塩、炭酸塩として析出し、伝熱管の表面に付着し、伝熱効率の低下から造水量が減少するなどの、問題点が挙げられる(特集/水処理技術の基礎と適用事例/海水淡水化の最新動向 化学装置 51(8), 25−30, 2009−08−00 工業調査会 収録)。
上記「膜法」によって、海水を淡水化させる場合には、上記蒸発法に比べて、エネルギー消費量が少ない点でメリットがある。しかし、殺菌、あるいは粘着物の除去などの前処理が必要となる。さらに、得られる水の塩分濃度が高く、そのままでは工業用水、水道用水として使用できないなどの問題がある。
特許文献1には、入力流体と出力流体との間で熱交換を行う「第1熱交換器」と、入力流体及び出力流体の一方を圧縮させて昇温させる「第1圧縮機」と、入力流体を膨張させることによって降温させる膨張機と、を備える、「加熱モジュール」が記載されている。この特許文献1の「加熱モジュール」では、省エネルギー効果を高めることを、目的とする。
特許文献2には、第1成分及び第2成分を含む入力流体を、第1成分を含む第1出力流体と、第2成分を含む第2出力流体とに分離する「分離器」と、当該分離器から出力された第1出力流体を圧縮することによって昇温させる「第1圧縮機」と、を備える「分離プロセスモジュール」が記載されている。さらに、上記「分離プロセスモジュール」は、第1熱交換器、第2熱交換器、第3熱交換器を備えている。この特許文献2の「分離プロセスモジュール」では、省エネルギー効果を高めることを、目的とする。
特開2010−36056号公報 特開2010−36057号公報
特許文献1及び2では、エネルギー効率を向上させる点では評価し得るものであるが、海水を淡水化処理するものに適していない。たとえば、上記特許文献1及び2では、海水を淡水化処理する際に、得られる淡水化液などの「液体」と、得られる析出した塩等の「固体」を、回収処理するという点においては、対応し難いものである。
さらに、特許文献1及び2では、得られる淡水化液などの「液体」と、得られる析出した塩等の「固体」を、回収処理する点について対応し難いものであるため、カルシウム、マグネシウムが濃縮および水温上昇により、硫酸塩、炭酸塩として析出し、伝熱管の表面に付着し、伝熱効率の低下から造水量が減少するなどの問題も解消し難い。
本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、自己熱再生プロセスを用いることにより、従来の多段フラッシュ方式と比較して投入するエネルギーを半分以下にできる、蒸発法による海水淡水化装置および海水淡水化方法を提供する。特に、三相流動層を用いることで、熱効率の高い運転が可能で、伝熱面のスケーリング防止が可能となり、塩分濃度が高濃度でも運転操作が可能な、蒸発法による海水淡水化装置および海水淡水化方法を提供する。
本発明により、以下の海水淡水化装置および海水淡水化方法が提供される。
[1] 蒸気を加圧した加圧蒸気を発生可能な蒸気再圧縮機と、淡水化させる対象となる海水の液体顕熱の熱量と、前記加圧蒸気が凝縮した後の液体の顕熱の熱量と、前記海水が濃縮された後の濃縮液の顕熱の熱量とを交換可能である、第1熱交換器と、前記加圧蒸気の熱量と、前記海水の蒸発潜熱の熱量、及び前記海水から蒸発した蒸気顕熱の熱量とを交換可能であり、且つ、前記海水を濃縮可能である、第2熱交換器と、前記海水を前記第1熱交換器へ供給するとともに、更に、前記第1熱交換器から前記第2熱交換器へ供給する海水供給手段と、前記海水から蒸発した蒸気を前記第2熱交換器に供給する蒸気供給手段と、前記海水を濃縮した海水濃縮液、又は、前記海水より析出した塩、或いは、前記海水濃縮液及び前記塩の両方を外部へ排出する第1排出手段と、前記海水より分離した淡水を外部へ排出する第2排出手段と、前記第2熱交換器より流出した、前記海水より蒸発した前記蒸気中に混入した水滴を分離する水滴分離手段と、を備え、前記海水を淡水化する海水淡水化装置。
[2] 前記蒸気再圧縮機は、前記蒸気を再圧縮して熱量を増加可能である[1]に記載の海水淡水化装置。
[3] 前記蒸気再圧縮機により、海水淡水化に必要な全熱量を生成する[1]又は[2]に記載の海水淡水化装置。
[4] 前記第2熱交換器が、三相流動層である[1]〜[3]のいずれかに記載の海水淡水化装置。
[5] 前記第2熱交換器は、前記海水を淡水化させるための伝熱領域を備え、前記伝熱領域の伝熱面積は、変更可能に形成される[1]〜[4]のいずれかに記載の海水淡水化装置。
[6] 前記第2熱交換器の経路に、蒸気を循環させる循環ラインを備える蒸気循環手段を、更に備える[1]〜[5]のいずれかに記載の海水淡水化装置。
[7] 蒸気を加圧した加圧蒸気を発生させる加圧蒸気発生工程と、淡水化させる対象となる海水の液体顕熱の熱量と、前記加圧蒸気が凝縮した後の液体の顕熱の熱量と、前記海水が濃縮された後の濃縮液の顕熱の熱量とを交換する、第1熱交換工程と、前記加圧蒸気の熱量と、前記海水の蒸発潜熱の熱量、及び前記海水から蒸発した蒸気顕熱とを交換可能であり、且つ、前記海水を濃縮可能である、第2熱交換工程と、を有し、前記海水を前記第1熱交換工程へ供給するとともに、更に、前記第1熱交換工程から前記第2熱交換工程へ供給する海水供給工程と、前記海水から蒸発した蒸気を前記第2熱交換工程に供給する蒸気供給工程と、前記海水を濃縮した海水濃縮液、又は、前記海水より析出した塩、或いは、前記海水濃縮液及び前記塩の両方を外部へ排出する第1排出工程と、前記第2熱交換工程より流出した、前記海水より蒸発した前記蒸気中に混入した水滴を分離する水滴分離工程と、を有し、前記海水を淡水化する海水淡水化方法。
[8] 前記第2熱交換工程に蒸気を循環させる蒸気循環工程を有する[7]に記載の海水淡水化方法。
本発明の蒸発法による海水淡水化装置および海水淡水化方法では、従来の多重フラッシュ方式と比較しても投入するエネルギーを半分以下にできる。特に、三相流動層を用いることで、熱効率の高い運転が可能で、伝熱面のスケーリング防止が可能となり、塩分濃度が高濃度でも運転操作が可能である。
本発明の海水淡水化装置の模式図である。
以下、本発明の海水淡水化装置について具体的に説明する。但し、本発明はその発明特定事項を備える海水淡水化装置を広く包含するものであり、以下の実施形態に限定されるものではない。
[1]本発明における海水淡水化装置:
本発明における海水淡水化装置は、概ね、蒸気再圧縮機、第1熱交換器、第2熱交換器、海水供給手段、蒸気供給手段、第1排出手段、第2排出手段、水滴分離手段とから構成され、海水を淡水化する海水淡水化装置である。上記「蒸気再圧縮機」は、蒸気を加圧した加圧蒸気を発生可能である。上記「第1熱交換器」は、淡水化させる対象となる海水の液体顕熱の熱量と、加圧蒸気が凝縮した後の液体の顕熱の熱量と、海水が濃縮された後の濃縮液の顕熱の熱量とを交換可能である。上記「第2熱交換器」は、加圧蒸気の熱量と、海水の蒸発潜熱の熱量、及び海水から蒸発した蒸気顕熱の熱量とを交換可能であり、且つ、海水を濃縮可能である。上記「海水供給手段」は、海水を第1熱交換器へ供給するとともに、更に、第1熱交換器から第2熱交換器へ供給する手段である。上記「蒸気供給手段」は、海水から蒸発した蒸気を第2熱交換器に供給する手段である。上記「第1排出手段」は、海水を濃縮した海水濃縮液、又は、海水より析出した塩、或いは、海水濃縮液及び塩の両方を外部へ排出する手段である。上記「第2排出手段」は、海水より分離した淡水を外部へ排出する手段である。上記「水滴分離手段」は、第2熱交換器より流出した、海水より蒸発した蒸気中に混入した水滴を分離する手段である。
[1−1]蒸気再圧縮機:
本発明における蒸気再圧縮機(圧縮機)は、蒸気を加圧して加圧蒸気を発生させるものである。すなわち、蒸気再圧縮機は、海水淡水化装置の経路内に供給された蒸気を再圧縮するために用いられる。このような蒸気再圧縮機としては、たとえば、コンプレッサーや蒸気圧縮ブロワ等を挙げることができる。ただし、これらの構成に限定されるものではない。
蒸気再圧縮機が圧縮して加圧する蒸気は、原液である海水を蒸発させる過程で発生した蒸気が好ましい。また、原液である海水を蒸発させる過程で発生した蒸気とは別に、海水淡水化装置内に導入した蒸気を利用しても良いが、原液である海水を蒸発させる過程で発生した蒸気を処理工程中で使用することが好ましい。ただし、上記蒸気は、原液である海水を蒸発させる過程で発生した蒸気の割合が多いほど、エネルギー効率をより向上させることができるので、上記蒸気は、原液である海水を蒸発させる過程で発生した蒸気が多いことがより好ましい。
さらに、上記「蒸気再圧縮機」は、上記「蒸気」を再圧縮して熱量を増加可能であることが好ましい。蒸気再圧縮機によって加圧蒸気に熱交換温度差分の熱量を増加させて、増加させた熱量と、海水淡水化装置内における、淡水化させるための海水の熱量を交換することで、エネルギー効率を向上させるためである。
さらに、上記「蒸気再圧縮機」により、海水淡水化に必要な全熱量を生成することが好ましい。このように構成されることにより、エネルギー効率を最大限高めることができる。
なお、海水淡水化を効率良く行うために、海水淡水化処理前に、海水淡水化装置の経路内に余熱を持たせることが好ましい。ただし、海水淡水化処理前に、海水淡水化装置の経路内に余熱を持たせる場合には、海水淡水化装置の経路内の余熱の熱量は、上記「蒸気再圧縮機」により、海水淡水化に必要な全熱量には含まれない。
上記「蒸気再圧縮機」としては、たとえば、コンプレッサーや蒸気圧縮ブロワ等を挙げることができる。たとえば、蒸気対応のコンプレッサー(スチームコンプレッサー)を使用することにより、コンプレッサーをインバータで制御する際に生じる圧力等の変動に対しても、良好な追従性を確保することができる。さらに、スチームコンプレッサーを用いた自己熱再生技術による海水淡水化操作を行えるため、エネルギー効率を向上させることができる。
[1−2]熱交換器:
本発明における「熱交換器」は、第1熱交換器及び第2熱交換器から構成され、当該「熱交換器」は、加圧蒸気の熱量と、淡水化させるための海水の熱量とを交換可能である。すなわち、海水淡水化装置への「原液である海水の供給」から、海水淡水化装置からの「濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」及び「加圧蒸気が凝縮した後の液体」の排出までの経路における、「加圧蒸気の熱量」と「淡水化させるための海水」の各段階の熱量とを交換するために、上記「熱交換器」は、設けられている。
[1−2−1]第1熱交換器:
本発明における「第1熱交換器」は、淡水化させる対象となる海水の液体顕熱の熱量と、加圧蒸気が凝縮した後の液体の顕熱の熱量、及び海水が濃縮された後の濃縮液の顕熱の両方の熱量とを交換可能に構成されている。すなわち、海水淡水化装置への「淡水化させる対象となる海水の供給」から、海水淡水化装置から「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」の排出までの経路、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」、及び「加圧蒸気が凝縮した後の液体」の排出までの経路における、「淡水化させる対象となる海水の液体顕熱の熱量」と、「加圧蒸気が凝縮した後の液体の顕熱の熱量」と、「海水が濃縮された後の濃縮液、析出物の顕熱の熱量」の各段階の顕熱とを交換するために設けられる。
このように「第1熱交換器」が構成されることにより、後述する「第2熱交換器」と合わせて、淡水化させる対象となる海水を濃縮させて、「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」を外部へ排出するまでの過程において、生じる熱(熱量)の全てを熱交換することができる。そのため、高効率の熱交換操作を実現できる。さらに、淡水化させる対象となる海水を濃縮させて、「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」を外部へ排出するまでの過程において、生じる熱(熱量)の全てを熱交換することができると、蒸気圧縮機の動力のみで熱交換に必要な温度差分のエネルギーを賄うことが可能となる。そのため、本発明の海水淡水化装置においては、加熱操作を一切使用しないことが可能となる。
なお、図1においては、「第1熱交換器」は、一つの装置として記載されているが、海水淡水化の対象となる海水の液体顕熱の熱量に対して、加圧蒸気が凝縮した後の液体の顕熱の熱量、及び海水が濃縮された後の濃縮液の顕熱の熱量を熱交換するため、それぞれ独立した熱交換器を用いても良い。
[1−2−2]第2熱交換器:
本発明における「第2熱交換器」は、加圧蒸気の熱量と、海水の蒸発潜熱の熱量、及び海水から蒸発した蒸気顕熱の熱量とを交換可能であり、且つ、前記海水を濃縮可能である。このように「第2熱交換器」が構成されることにより、上記「第1熱交換器」と合わせて、淡水化させる対象となる海水を濃縮させて、「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」を外部へ排出するまでの過程において、生じる熱(熱量)の全てを熱交換することができる。そのため、高効率の熱交換操作を実現できる。さらに、淡水化させる対象となる海水を濃縮させて、「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」、及び「加圧蒸気が凝縮した後の液体」を外部へ排出するまでの過程において、生じる熱(熱量)の全てを熱交換することができると、蒸気圧縮機の動力のみで熱交換に必要な温度差分のエネルギーを賄うことが可能となる。そのため、本発明の海水淡水化装置においては、加熱操作を一切使用しないことが可能となる。
例えば、図1に示されるように、「原液」である「海水」が、海水供給手段17を構成する「原液タンク17a」に貯蔵され、所定量をポンプPで、「第1熱交換器5」に液送されるように構成された「海水淡水化装置1」を挙げることができる。上記「海水淡水化装置1」では、更に、上記「第1熱交換器5」で、昇温された「海水」を、海水供給手段17を構成する「海水供給管17c」を経由して、「第2熱交換器7」に液送されるように構成されている。さらに、「第2熱交換器7」には、「海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」を外部へ排出するための「第1排出手段21」である、第1排出管と接続されている。さらに、「第2熱交換器7」には、「海水より分離した淡水を外部へ排出するための「第2排出手段23」である、第2排出管等23a等と接続されている。
本発明における上記の「第2熱交換器」の形状は、例えばプレート式熱交換器とすることが出来る。プレート式熱交換器は、プレートの枚数を変更することで、容易に伝熱面積を変更することが可能であり、運転条件によって伝熱面積の変更の必要がある場合において好適である。
上記「第2熱交換器」は、三相流動層であることが好ましい。三相流動層は固相(ガラスビーズなどの流動媒体または析出物)、気相(蒸気)、液相(海水)が流動する流動層である。上記「第2熱交換器」が、三相流動層であると、加圧蒸気の熱量と海水の蒸発潜熱の熱量、及び海水から蒸発した蒸気顕熱の熱量との交換を効率良く行うことができ、確実に海水を淡水化処理し、塩を析出させることができる。さらに、三相流動層内部の海水の濃縮操作を進行させる際に、「三相流動層」の内部を、流動ガス等で流動させることにより熱交換面の清浄度が保たれ、海水濃縮液が高濃度まで濃縮された条件においても安定的に、熱交換面へのスケーリングによる熱効率の低下などを抑制できる。
上記「三相流動層」は、円筒の軸方向が鉛直方向となるように設置され、円筒状に形成されている。「三相流動層」が、円筒状に形成されることにより、「三相流動層」の内部で、加圧蒸気の熱量と、濃縮の対象となる海水の蒸発潜熱の熱量、及び海水から蒸発した蒸気の顕熱の熱量の交換が十分に行われ、温度ムラを生じ難くさせることができる。すなわち、安定的に海水を淡水化することができる。
上記「三相流動層」は金属製からなる。金属製であると、温度ムラを生じ難くさせることができる。そのため、昇温及び降温の制御を容易にでき、且つ、短時間で処理を行うことができる。さらに、熱効率を向上させることでき、ランニングコストを低減することができる。ただし、これらの構成に限定されるものではない。
上記金属としては、SUS304、SUS316(L)、SUS310S、チタン、ハステロイ(登録商標)、インコネル(INCONEL:登録商標)、インコロイ(INCOLOY:登録商標)等を挙げることができる。これらの金属は耐熱性や腐食等に対する耐久性に優れるためである。
なお、上記「三相流動層」に限らず、「海水淡水化装置」の各構成において、耐塩性の材料から形成されることが好ましい。耐食性を有する金属を選定する他、耐食性能の向上として、メッキ、コーティングなどの表面処理を施すことが望ましい。
上記「三相流動層7」内に、上記「蒸気再圧縮機3」から送り込まれる、加圧蒸気の流速は、1〜20m/sが好ましく、3〜15m/sがより好ましく、5〜10m/sが最も好ましい。上記所定の流速を有するように、加圧蒸気が送り込まれることにより、上記「三相流動層7」内に、供給された海水を加熱することができ、海水の水分の蒸発を促進させることができる。これにより、加圧蒸気の熱量と、海水の蒸発潜熱の熱量、及び海水から蒸発した蒸気の顕熱の熱量との熱交換を効率的に行うことができる。そのため、エネルギーロスが少なく、海水の淡水化、海水の濃縮化、塩の析出化等を容易に行える。
一方、上記「三相流動層7」内に、上記「蒸気再圧縮機3」から送り込まれる、加圧蒸気の流速が1m/s未満であると、熱交換の効率が低下する。さらに、上記「三相流動層7」内に、上記「蒸気再圧縮機3」から送り込まれる、加圧蒸気の流速が20m/s超であると、蒸気再圧縮装置における動力が過剰に必要となる。
上記「三相流動層7」内に、上記「蒸気再圧縮機3」から送り込まれる、加圧蒸気の温度は、例えば蒸気圧縮ブロワの場合には、110〜130℃が好ましく、115〜125℃がより好ましく、117℃〜123℃が最も好ましい。また、加圧蒸気の温度は、スチームコンプレッサーの場合には130〜150℃が好ましく、135〜145℃がより好ましく、137〜143℃が最も好ましい。上記所定の温度を有するように、加圧蒸気が送り込まれることにより、上記「三相流動層7」内に、噴霧された海水を十分に加熱することができ、海水の水分の蒸発を促進させることができる。これにより、加圧蒸気の熱量と、海水の蒸発潜熱の熱量、及び海水から蒸発した蒸気の顕熱の熱量との熱交換を効率的に行うことができる。そのため、エネルギーロスが少なく、海水の淡水化、海水の濃縮化、塩の析出化等を容易に行える。
一方、上記「三相流動層7」内に、上記「蒸気再圧縮機3」から送り込まれる、加圧蒸気の温度が、蒸気圧縮ブロワの場合に、110℃未満であると、或いは、スチームコンプレッサーの場合に、130℃未満であると、熱交換に必要な伝熱面積が多く必要となる。さらに、上記「三相流動層7」内に、上記「蒸気再圧縮機3」から送り込まれる、加圧蒸気の温度が、蒸気圧縮ブロワの場合に、130℃超であると、或いは、スチームコンプレッサーの場合に、150℃超であると、蒸気再圧縮装置における動力が過剰に必要となる。
上記「三相流動層7」内に、上記「蒸気再圧縮機3」から送り込まれる、加圧蒸気の圧力は、例えば、蒸気圧縮ブロワの場合には、0.14〜0.27MPa(絶対圧力)であることが好ましく、0.17〜0.23MPa(絶対圧力)であることがより好ましく、0.18〜0.21MPa(絶対圧力)であることが最も好ましい。上記所定の圧力を有するように、加圧蒸気が送り込まれることにより、上記「三相流動層7」内に、供給された海水を十分に加熱することができ、海水の水分の蒸発を促進させることができる。これにより、加圧蒸気の熱量と、海水の蒸発潜熱の熱量、及び海水から蒸発した蒸気の顕熱の熱量との熱交換を効率的に行うことができる。そのため、海水の淡水化、海水の濃縮化、塩の析出化等を容易に行える。
一方、上記「三相流動層7」内に、上記「蒸気再圧縮機3」から送り込まれる、加圧蒸気の圧力が、0.14MPa未満であると、熱交換に必要な熱量が不足する。さらに、上記「三相流動層7」内に、上記「蒸気再圧縮機3」から送り込まれる、加圧蒸気の圧力が、0.27MPa超であると、蒸気再圧縮装置における動力が過剰に必要となる。
さらに、第2熱交換器は、海水を淡水化させるための伝熱領域を備えることが好ましい。さらに、上記「伝熱領域」の伝熱面積は、変更可能に形成されることがより好ましい。伝熱領域の伝熱面積が変更可能であると、装置動力や運転温度に合わせて最適な伝熱面積を確保できる。
上記「伝熱領域」としては、たとえば、ヒーター、伝熱管などを挙げることができる。さらに、上記「伝熱領域」の伝熱面積を変更可能にするものとしては、複数のヒーターエレメントや伝熱管などの構成を伝熱領域に備えさせることで、伝熱面積の変更が可能となる。ただし、これらの構成に限定されるものではない。
上記「伝熱領域」は、三相流動層の下部に配置される。三相流動層の下部に設置されることで三相流動層の上向流に伴い効率よく全体に熱を行き渡らせることが出来る。
さらに、海水の水分を蒸発させる過程で発生した蒸気を、第2熱交換器の流動化ガスとして用いる蒸気循環手段を有することが好ましい。このように構成されることにより、海水の水分を蒸発させる過程で発生した蒸気を流動化ガスとして用いることができ、エネルギー効率をより向上させ、第2熱交換器内部を流動させることで、原液が高濃度まで濃縮された状態であっても熱交換面を清浄に保つことが出来る。これにより、海水を高濃度まで濃縮した状態であっても安定的に、かつ省エネルギー性を実現した運転が可能となる。ブロワについては、吐出圧力が、5kPa以上の性能を有する機種を使用することが好ましい。
さらに、海水の水分を蒸発させる過程で発生した蒸気を、第2熱交換器の流動化ガスとして用いる流動化手段としては、第2熱交換器の経路に、循環ラインを備えることにより、複雑な装置を新たに設ける必要もなく、海水の水分を蒸発させる過程で発生した蒸気を流動化ガスとして用いることができる。
上記「第2熱交換器」としては、図1に示される「三相流動層7」のように、その上端部において、第1循環ライン9及び第1循環ライン9から分岐した第2循環ライン11と接続され、第1循環ライン9の経路には、圧縮機3(蒸気再圧縮機)が配置されているものを挙げることができる。なお、第2循環ライン11の経路には、ブロワが配置されている。
さらに、熱交換部は、海水、媒体、析出固形物等を流動化させることが好ましい。このように構成されることにより、海水、媒体、析出固形物等を流動化させることで、熱効率を向上させることができる。さらに、海水、媒体、析出固形物等を流動化させることで、「第2熱交換器」において海水、媒体、析出固形物等と接している熱交換表面部分のスケーリングを防止することができ、更に、海水、媒体、析出固形物等を流動させることで、原液が高濃度まで濃縮された状態であっても熱交換面を清浄に保つことが出来る。
[1−3]海水供給手段、蒸気供給手段:
さらに、上記「海水淡水化装置」では、海水を第1熱交換器へ供給するとともに、更に、第1熱交換器から第2熱交換器へ供給する海水供給手段を備えている。さらに、上記「海水淡水化装置」では、海水から蒸発した蒸気を第2熱交換器に供給する蒸気供給手段を備えている。このように構成されることにより、効率よく原料となる海水の供給、及び蒸気の供給を行える。そのため、海水の淡水化、海水の濃縮化、塩の析出化等を行える。
(海水供給手段)
上記「海水供給手段」は、例えば、「原液」である「海水」を、「海水淡水化装置」の供給口となる、「海水吸入口」から取り込んだ海水を一時的に貯蔵するための「原液タンク17a」、海水を「海水淡水化装置」内へ送り込む(液送する)ためのポンプP、海水供給管等から構成される。ただし、これらの構成に限定されるものではない。
(蒸気供給手段)
上記「蒸気供給手段」には、たとえば蒸気圧縮ブロワ、蒸気供給ポンプ、蒸気用コンプレッサー等が含まれる。蒸気供給手段を用いて第2熱交換器内に、海水から蒸発した蒸気を供給することで、効率よく熱交換を行うことが可能となる。
[1−4]第1排出手段、第2排出手段:
上記「海水淡水化装置」においては、「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」を外部へ排出する、第1排出手段を備えている。さらに、海水より分離した淡水を外部へ排出する第2排出手段を備えている。このように構成されることにより、効率良く「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」を外部へ排出することができるだけでなく、海水より分離した淡水を外部へ排出することができる。
(第1排出手段)
上記「第1排出手段」は、たとえば、排出管、回収した「海水濃縮液」、「海水より析出した塩」等を貯蔵するタンク、ポンプ等を挙げることができる。さらに、上記「第1排出手段21」は、第1排出管とは、別の排出管を設けて、「海水濃縮液」、または「海水より析出した塩」を、別々に外部に排出してもよい。
(第2排出手段)
上記「第2排出手段」は、たとえば、第2排出管、「海水より分離した淡水」を液送させるためのモータ及びポンプ、淡水回収タンク等の構成を挙げることができる。
[1−5]水滴分離手段:
上記「海水淡水化装置」においては、上記「第2熱交換器」より流出した、海水より蒸発した蒸気中に混入した水滴を分離する、「水滴分離手段」が設けられている。このように構成されることにより、効率良く、上記「第2熱交換器」より流出した、海水より蒸発した蒸気中に混入した「水滴」を分離することができる。そのため、海水より蒸発した蒸気中に混入した「水滴」を除去することにより、蒸気再圧縮器を安定的に、かつ所定の能力を発揮して運転することが可能となる。
上記「水滴分離手段」として、例えば、サイクロンセパレーター、ミストセパレーター等を挙げることができる。ただし、これに限定されるものではない。
さらに、排出手段として、第2熱交換器に排出管を設けて、析出した塩等を排出できるようにしてもよい。このように構成されることにより、主として固体状になった塩を外部へ排出しやすくなるため好ましい。
(海水供給装置)
本発明における海水淡水化装置では、三相流動層7内に、海水を供給するものである。原液供給装置としては、三相流動層7内の上部に設置されている二流体ノズルの他、加圧ノズル、加圧二流体ノズル等を挙げることができる。この他の海水供給装置としては、滴下式の供給管、滴下ノズル、流動層の内部に強制的に送液する送液管などを挙げることが出来る。
[2]本発明の海水淡水化方法:
本発明における海水淡水化方法は、概ね、加圧蒸気発生工程、第1熱交換工程、第2熱交換工程を有し、さらに、海水供給工程、蒸気供給工程、第1排出工程、及び水滴分離工程を有し、海水を淡水化する海水淡水化方法である。上記「加圧蒸気発生工程」は、蒸気を加圧した加圧蒸気を発生させる工程である。上記「第1熱交換工程」は、淡水化させる対象となる海水の液体顕熱の熱量と、加圧蒸気が凝縮した後の液体の顕熱の熱量と、海水が濃縮された後の濃縮液の顕熱の熱量とを交換する、工程である。上記「第2熱交換工程」は、加圧蒸気の熱量と、海水の蒸発潜熱の熱量、及び海水から蒸発した蒸気顕熱とを交換可能であり、且つ、海水を濃縮可能である、工程である。上記「海水供給工程」は、海水を第1熱交換工程へ供給するとともに、更に、第1熱交換工程から第2熱交換工程へ供給する、工程である。上記「蒸気供給工程」は、海水から蒸発した蒸気を第2熱交換工程に供給する、工程である。上記「第1排出工程」は、海水を濃縮した海水濃縮液、又は、前記海水より析出した塩、或いは、海水濃縮液及び塩の両方を外部へ排出する、工程である。上記「水滴分離工程」は、第2熱交換工程より流出した、海水より蒸発した蒸気中に混入した水滴を分離する、工程である。
上記海水淡水化方法によれば、蒸気を加圧した加圧蒸気を発生させる加圧蒸気発生工程による、自己熱再生技術により、海水淡水化操作を行える。さらに、本発明の海水淡水化方法では、淡水化させる対象となる海水を濃縮させて、「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」及び「加圧された蒸気が凝縮した液体」を外部へ排出するまでの過程において、生じる熱(熱量)の全てを熱交換することができる。そのため、高効率の熱交換操作を実現できる。さらに、淡水化させる対象となる海水を濃縮させて、「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」及び「加圧された蒸気が凝縮した液体」を外部へ排出するまでの過程において、生じる熱(熱量)の全てを熱交換することができると、蒸気圧縮機の動力のみで熱交換に必要な温度差分のエネルギーを賄うことが可能となる。そのため、本発明の海水淡水化方法においては、加熱操作を一切使用しないことが可能となる。
上記「海水淡水化方法」において、「蒸気を加圧した加圧蒸気」は、海水である原液を蒸発させる過程で発生した蒸気が好ましい。また、海水である原液を蒸発させる過程で発生した蒸気とは別の蒸気を利用しても良いが、少なくとも海水である原液を蒸発させる過程で発生した蒸気を処理工程中で使用することが好ましい。ただし、上記蒸気は、海水である原液を蒸発させる過程で発生した蒸気の割合が多いほど、エネルギー効率をより向上させることができるので、上記蒸気は、海水である原液を蒸発させる過程で発生した蒸気が多いことがより好ましい。
本発明の海水淡水化方法において、「加圧蒸気の熱量と、海水淡水化の対象となる海水の熱量とを交換し」とは、「原液である海水の供給」から、淡水化させる対象となる海水を濃縮させて、「海水を濃縮した海水濃縮液」、又は、「海水より析出した塩」、或いは、「海水濃縮液及び塩の両方」及び「加圧された蒸気が凝縮した液体」を外部へ排出するまでに至る処理工程中における、生じる熱(熱量)の全てを熱交換することを意味する。
さらに、本発明の「海水淡水化方法」において、加圧蒸気発生工程、熱交換工程、及び蒸気再圧縮工程のいずれかに、顕熱又は潜熱、或いは、顕熱及び潜熱の両方を循環させる、循環工程を有し、顕熱又は潜熱、或いは、顕熱及び潜熱の両方の熱交換を行うことが好ましい。このように構成されることにより、複雑な処理工程が不要となり、海水の水分を蒸発させる過程で発生した蒸気を流動化ガスとして用いることができ、エネルギー効率をより向上させる。さらに、海水淡水化の進行に伴う海水の性状変化に対応し、熱交換面におけるスケーリングの抑制が可能となるため安定的に、かつ従来と比較し高濃度での運転が可能となり、省エネルギー性の高い運転が可能となる。
なお、本発明における「海水淡水化方法」は、これまで説明した「海水淡水化装置」を好適に用いることができる。さらに、本発明における「海水淡水化方法」における、上記「加圧蒸気発生工程」、「第1熱交換工程」、「第2熱交換工程」、「海水供給工程」、「蒸気供給工程」、「第1排出工程」、「水滴分離工程」は、これまで説明した「海水淡水化装置」における、「蒸気再圧縮機」、「第1熱交換器」、「第2熱交換器」、「海水供給手段」、「蒸気供給手段」、「第1排出手段」、「第2排出手段」、「水滴分離手段」を好適に用いることができる。そのため、これまで説明した「海水淡水化装置」で説明した事項については、本発明における「海水淡水化方法」に適用できる。
本発明における「海水淡水化方法」は、これまで説明した「海水淡水化装置」を好適に用いることができる。そのため、「海水淡水化装置」で説明した事項については、本発明における「海水淡水化方法」に適用できる。
[3]海水淡水化装置及び海水淡水化方法の具体的態様:
これまで説明した本発明の海水淡水化装置及び海水淡水化方法についての、具体的態様について説明する。ただし、以下で説明する海水淡水化装置及び海水淡水化方法に限定されるものではない。
ここで、本発明の海水淡水化装置の具体的態様としては、図1に示されるように、本発明の海水淡水化装置1を挙げることができる。当該海水淡水化装置1は、圧縮機3、第1熱交換器5、海水供給手段17、蒸気供給手段19、三相流動層7を備えている。
当該海水淡水化装置1では、図1に示されるように、原料である海水を、海水供給手段17の供給口に投入し、海水供給手段17を構成する「原液タンク17a」に貯蔵され、所定量をポンプPで、「第1熱交換器5」に液送される。「第1熱交換器5」では、昇温された「海水」を、海水供給手段17を構成する「海水供給管17c」を経由して、「第2熱交換器7」に液送される。上記「第1熱交換器5」では、原料である海水と、製品である凝縮水(濃縮された海水)または、「析出した塩」及び「加圧された蒸気が凝縮した液体」とが、顕熱交換され、原料である海水は昇温される。
さらに、上記海水淡水化装置1では、上記「第1熱交換器5」で、昇温された海水は、海水供給手段17を構成する「海水供給管17c」を経由して、「第2熱交換器7」に液送される。特に、「第2熱交換器7」が三相流動層である場合には、「三相流動層7」内に液送された、上記「第1熱交換器5」で「昇温された海水」を、上記三相流動層7内に送り込まれた、「圧縮機3により昇温された蒸気」の熱量で、海水の水分が蒸発したり、濃縮されたりする。すなわち、「圧縮機3により昇温された蒸気の熱量で、海水の水分が蒸発した際の「水分(蒸気)」」は、圧縮機3の作用によって断熱圧縮操作により、圧縮(昇温)される。
さらに、当該海水淡水化装置1では、海水の水分が蒸発して蒸気となった内の一部は、圧縮機3を経由せずに、第2循環ライン11を経由して、ブロワ13にて、三相流動層7に再び送り込まれる。
さらに、当該「海水淡水化装置1」では、上記「三相流動層7」の内部に伝熱管が配置されると、三相流動層7内で、蒸気と水との熱交換が十分に行われることになる。すなわち、圧縮機3にて圧縮(昇温)された蒸気が、第2熱交換器7の内部に設けられた伝熱管を通り、第2熱交換器7の内部にある海水と熱交換される。熱交換され、蒸気が凝縮した水は、更に、第1熱交換器5に送り込まれ、第1熱交換器5内で、海水供給手段17から第1熱交換器5に送り込まれた海水と熱交換される。その後、第1熱交換器5で熱交換された当該「水」は、第2排出手段23を経て、海水淡水化装置1から外部へ「淡水」として排出される。この第2排出手段23には、淡水回収タンクを備えさせて、回収を効率化させることが好ましい。
さらに、上記三相流動層7から、第1排出手段21の第1排出管を経て、海水を濃縮した海水濃縮液、又は、海水より析出した塩、或いは、海水濃縮液及び塩の両方を外部へ排出する。なお、第1排出手段21において、上記第1排出管の他に、別途排出管等を備えさせて、「海水を濃縮した海水濃縮液」と、「海水より析出した塩」を別々に外部に排出させることも好ましい。
(余熱処理)
なお、海水淡水化を効率良く行うために、海水淡水化処理前に、海水淡水化装置の経路内に余熱を持たせることが好ましい。海水の淡水化を効率よく行えるためである。この余熱処理としては、たとえば、熱水を経路に循環させた後に経路を乾燥させておくことを挙げることができる。さらに、蒸気又は熱風を経路内に循環させておくことを挙げることができる。その他の例としては、装置の外部よりヒーターなどを巻き付けて加熱することなどを挙げることができる。ただし、これらの例に限定されるものではない。
なお、図1中に示される、符号Xは、「海水淡水化装置」内における、水蒸気の流れを示す。同様に、符合Yは、「海水淡水化装置」内における、水の流れを示す。同様に、符合Zは、「海水淡水化装置」内における、海水の流れを示す。さらに、符合「M」はモータ、符合Pは、「ポンプ」を示す。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示されるように、蒸気再圧縮機3、第1熱交換器5、第2熱交換器7、原液供給手段、蒸気供給手段、第1排出手段21、第2排出手段23、水滴分離手段25を配置し、海水淡水化装置1を用意した。原液タンクに貯蔵した液を送液ポンプで第1熱交換器5、第2熱交換器7へと供給した。この際、送液する液温度は25℃に設定した。また、送液ポンプで第1熱交換器5へ、30kg/hの条件で海水を供給させた。第1熱交換器出口では原料の状態は91℃となった。次に、潜熱および蒸気顕熱を熱交換する第2熱交換器出口での蒸気の状態は、101℃、0.1MPaであった。そこで水滴分離手段(セパレーター)により蒸気と濃縮液とに分離し、その蒸気を蒸気再圧縮機で加圧し120℃、0.16MPaとした。加圧された蒸気を再び第2熱交換器7へ供給し、新たに供給されてくる海水と熱交換を行った。また、一部蒸気を分離して第2熱交換器7の流動ガスとして使用した。蒸気再圧縮機3から第2熱交換器7へ供給された蒸気は、第2熱交換器7にて蒸気顕熱および潜熱が熱交換され、第2熱交換器7の出口での状態は110℃であり、その後第1熱交換器5にて顕熱を熱交換され、淡水回収タンクに淡水が回収された。当初は第2熱交換器7における伝熱領域の伝熱面積が不足しており、良好な熱交換が行われなかったが、その後、好適な伝熱面積を選定し、良好な運転をすることが可能となった。その結果、18kg/hの流量で、設計通りの淡水を得ることが出来た。本条件において蒸気再圧縮に要したエネルギーは1.8kWであった。
(比較例1)
図1に示されるような海水淡水化装置から、蒸気再圧縮機3、第1熱交換器5、第2熱交換器7、蒸気供給手段を除外し、海水淡水化容器を用意した。送液ポンプにて送液温度25℃、流量30kg/hの条件にて海水淡水化容器に海水を送液した。液の加熱方式としてはヒーターを使用し、蒸気の再圧縮熱交換および熱交換を行う以外は実施例1と同様の運転を行った。本条件にて運転し、18kg/hの流量で淡水を得た。運転に要するエネルギーを算出したところ、原料液の蒸発に要する熱量は13kWであった。
(考察)
実施例1では、原料の蒸発にかかる熱量が比較例1より劇的に低く、省エネルギー効果が十分に発揮された結果となった。そのため、本発明の効果を裏づけるものとなった。また、伝熱面積を変更することにより、消費エネルギーを最小に留める条件を選定することが可能となった。一方、比較例1では、省エネルギー性が悪く熱効率が低い値となった。
(実施例2)
図1に示されるように、蒸気再圧縮機3、第1熱交換器5、第2熱交換器7、原液供給手段、蒸気供給手段、第1排出手段21、第2排出手段23、水滴分離手段25を配置し、海水淡水化装置を用意した。原液タンクに貯蔵した飽和NaCl溶液を送液ポンプで第2熱交換器へと供給した。この際、送液する液温度は25℃に設定した。この状態で熱交換器を作動させ、第2熱交換器内にて飽和NaCl溶液を流動させた。飽和NaCl溶液中の水分が蒸発し、海水淡水化操作が進行している状態であっても、第2熱交換器内部の流動部分と接している熱交換器表面はNaClの析出が見られなかった。
(比較例2)
図1に示されるような海水淡水化装置から、蒸気供給手段を除外した海水淡水化装置を用意した。原液タンクに貯蔵した飽和NaCl溶液を送液ポンプで第2熱交換器へと供給した。この際、送液する液温度は25℃に設定した。この状態で熱交換器を作動させ、第2熱交換器内にて飽和NaCl溶液より水分を蒸発させた。飽和NaCl溶液中の水分の蒸発が進行するに伴い、第2熱交換器内部の飽和NaCl溶液と接している熱交換器表面に、NaClが析出した。
(考察)
実施例2では、第2熱交換器7の内部の飽和NaCl溶液が流動することにより、熱交換器表面のスケール析出が見られず、伝熱効率の低下が抑制された結果となった。そのため、本発明の効果を裏づけるものとなった。一方、比較例2では、熱交換器表面のスケーリングにより、省エネルギー性が悪く安定的な運転が出来ない状況となった。
本発明の海水淡水化装置および海水淡水化方法は、海水の淡水化及び塩を析出化に用いることができる。特に、蒸気圧縮機の動力のみで熱交換に必要な温度差分のエネルギーを賄うことが可能となる高効率の熱交換操作を実現可能な海水淡水化装置および海水淡水化方法を提供する。特に、蒸気圧縮機の動力のみで熱交換に必要な温度差分のエネルギーを賄うことが可能となる、加熱操作が不要である。
1:海水淡水化装置、3:圧縮機(蒸気再圧縮機)、5:第1熱交換器、7:第2熱交換器、(三相流動層)、9:第1循環ライン、11:第2循環ライン、13:蒸気供給手段(ブロワ)、15:伝熱管、17:海水供給手段、19:蒸気供給手段、21:第1排出手段、23:第2排出手段、25:水滴分離手段(セパレータ)、M:モータ、P:ポンプ、X、Y、Z:矢印。

Claims (8)

  1. 蒸気を加圧した加圧蒸気を発生可能な蒸気再圧縮機と、
    淡水化させる対象となる海水の液体顕熱の熱量と、前記加圧蒸気が凝縮した後の液体顕熱の熱量と、前記海水が濃縮された後の濃縮液の顕熱の熱量とを交換可能である、第1熱交換器と、
    前記加圧蒸気の熱量と、前記海水の蒸発潜熱の熱量、及び前記海水から蒸発した蒸気顕熱の熱量とを交換可能であり、且つ、前記海水を濃縮可能である、第2熱交換器と、
    前記海水を前記第1熱交換器へ供給するとともに、更に、前記第1熱交換器から前記第2熱交換器へ供給する海水供給手段と、
    前記海水から蒸発した蒸気を前記第2熱交換器に供給する蒸気供給手段と、
    前記海水を濃縮した海水濃縮液、又は、前記海水より析出した塩、或いは、前記海水濃縮液及び前記塩の両方を外部へ排出する第1排出手段と、
    前記海水より分離した淡水を外部へ排出する第2排出手段と、
    前記第2熱交換器より流出した、前記海水より蒸発した前記蒸気中に混入した水滴を分離する水滴分離手段と、を備え、
    前記海水を淡水化する海水淡水化装置。
  2. 前記蒸気再圧縮機は、前記蒸気を再圧縮して熱量を増加可能である請求項1に記載の海水淡水化装置。
  3. 前記蒸気再圧縮機により、海水淡水化に必要な全熱量を生成する請求項1又は2に記載の海水淡水化装置。
  4. 前記第2熱交換器が、三相流動層である請求項1〜3のいずれか1項に記載の海水淡水化装置。
  5. 前記第2熱交換器は、前記海水を淡水化させるための伝熱領域を備え、前記伝熱領域の伝熱面積は、変更可能に形成される請求項1〜4のいずれか1項に記載の海水淡水化装置。
  6. 前記第2熱交換器の経路に、蒸気を循環させる循環ラインを備える蒸気循環手段を、更に備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の海水淡水化装置。
  7. 蒸気を加圧した加圧蒸気を発生させる加圧蒸気発生工程と、
    淡水化させる対象となる海水の液体顕熱の熱量と、前記加圧蒸気が凝縮した後の液体の顕熱の熱量と、前記海水が濃縮された後の濃縮液の顕熱の熱量とを交換する、第1熱交換工程と、
    前記加圧蒸気の熱量と、前記海水の蒸発潜熱の熱量、及び前記海水から蒸発した蒸気顕熱とを交換可能であり、且つ、前記海水を濃縮可能である、第2熱交換工程と、を有し、
    前記海水を前記第1熱交換工程へ供給するとともに、更に、前記第1熱交換工程から前記第2熱交換工程へ供給する海水供給工程と、
    前記海水から蒸発した蒸気を前記第2熱交換工程に供給する蒸気供給工程と、
    前記海水を濃縮した海水濃縮液、又は、前記海水より析出した塩、或いは、前記海水濃縮液及び前記塩の両方を外部へ排出する第1排出工程と、
    前記第2熱交換工程より流出した、前記海水より蒸発した前記蒸気中に混入した水滴を分離する水滴分離工程と、を有し、
    前記海水を淡水化する海水淡水化方法。
  8. 前記第2熱交換工程に蒸気を循環させる蒸気循環工程を有する請求項7に記載の海水淡水化方法。
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