JP6692059B2 - 濃縮装置および濃縮方法 - Google Patents
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Description
第2熱交換器と、
原液を前記第1熱交換器へ供給するとともに、更に、前記第1熱交換器から前記第2熱交換器へ供給する原液供給手段と、
前記第2熱交換器より流出した、前記原液から蒸発した蒸気に混入した水滴を分離する水滴分離手段と、
前記水滴を分離した前記蒸気の一部を加圧することで加圧蒸気を発生させる蒸気再圧縮機と、
前記第2熱交換器より流出した、前記原液から蒸発した蒸気を前記水滴分離手段を通過させ、通過することで前記水滴が分離された前記蒸気の一部を加圧することで発生した前記加圧蒸気を前記第2熱交換器に供給すると共に、前記水滴が分離された前記蒸気の残りを流動ガスとして前記第2熱交換器に供給する蒸気供給手段と、
前記第2熱交換器より、前記原液が濃縮された後の濃縮液を外部へ排出する第1排出手段と、
前記第2熱交換器より、前記加圧蒸気が凝縮した後の水を外部へ排出する第2排出手段と、を備え、
前記蒸気再圧縮機は、前記蒸気を圧縮することで熱量を増加させ、この増加した熱量によって原液の蒸発を可能にするものであり、
前記第1熱交換器は、濃縮の対象となる前記原液の顕熱熱量と、前記加圧蒸気が凝縮した後の水の顕熱熱量、及び前記原液が濃縮された後の前記濃縮液の顕熱熱量とを交換するものであり、
前記第2熱交換器は、前記加圧蒸気の熱量と、前記原液の蒸発潜熱熱量、及び前記原液から蒸発した前記蒸気の顕熱熱量とを交換し、且つ、前記原液を濃縮するものであり、更に、固相、気相、液相が流動する流動層である三相流動層による熱交換がされる金属製の三相流動層熱交換器を備える、前記原液を濃縮する濃縮装置。
前記第2熱交換器より流出した、前記原液から蒸発した蒸気に混入した水滴を分離する水滴分離工程と、
前記水滴を分離した前記蒸気の一部を加圧することで加圧蒸気を発生させる加圧蒸気発生工程と、
前記第2熱交換器より流出した、前記原液から蒸発した蒸気に混入した水滴を分離した蒸気の一部を加圧することで発生した前記加圧蒸気を前記第2熱交換器に供給すると共に、前記水滴が分離された前記蒸気の残りを流動ガスとして前記第2熱交換器に供給する蒸気供給工程と、
前記第2熱交換器より、前記原液が濃縮された後の濃縮液を外部へ排出する第1排出工程と、
前記第2熱交換器より、前記加圧蒸気が凝縮した後の水を外部へ排出する第2排出工程と、
濃縮の対象となる前記原液の顕熱熱量と、前記加圧蒸気が凝縮した後の水の顕熱熱量、及び前記原液が濃縮された後の前記濃縮液の顕熱熱量とを交換する、第1熱交換工程と、
前記加圧蒸気の熱量と、前記原液の蒸発潜熱熱量、及び前記原液から蒸発した前記蒸気の顕熱熱量とを交換し、且つ、前記原液を濃縮する、第2熱交換工程と、を有し、
前記第2熱交換工程において、固相、気相、液相が流動する流動層である三相流動層による熱交換がされる金属製の三相流動層熱交換器を備える前記第2熱交換器を用いる、前記原液を濃縮する濃縮方法。
本発明における濃縮装置は、概ね、蒸気再圧縮機、第1熱交換器、第2熱交換器、原液供給手段、蒸気供給手段、第1排出手段、水滴分離手段、第2排出手段を備え、原液を濃縮する濃縮装置として構成される。上記「蒸気再圧縮機」は、蒸気を加圧した加圧蒸気を発生可能である。上記「第1熱交換器」は、濃縮の対象となる原液の液体顕熱の熱量と、加圧蒸気が凝縮した後の液体顕熱の熱量と、原液が濃縮された後の濃縮液の顕熱の熱量とを交換可能であり、濃縮の対象となる原液を昇温させる。上記「第2熱交換器」は、加圧蒸気の熱量と、原液の蒸発潜熱の熱量、及び原液から蒸発した蒸気の顕熱の熱量とを交換可能であり、且つ、原液を濃縮可能である。上記「原液供給手段」は、原液を第1熱交換器へ供給するとともに、更に、第1熱交換器から第2熱交換器へ供給する手段である。上記「蒸気供給手段」は、原液から蒸発した蒸気を第2熱交換器に供給する手段である。上記「第1排出手段」は、原液を濃縮した濃縮液を外部へ排出する手段である。上記「水滴分離手段」は、第2熱交換器より流出した、原液より蒸発した蒸気中に混入した水滴を分離する手段である。上記「第2排出手段」は、加圧蒸気が凝縮した後の液体を排出する手段である。
本発明における蒸気再圧縮機(圧縮機)は、蒸気を加圧して加圧蒸気を発生させるものである。すなわち、蒸気再圧縮機は、濃縮装置の経路内に供給された蒸気を再圧縮するために用いられる。このような蒸気再圧縮機としては、たとえば、コンプレッサーや蒸気圧縮ブロワ等を挙げることができる。たとえば、蒸気対応のコンプレッサー(スチームコンプレッサー)を使用することにより、コンプレッサーをインバータで制御する際に生じる圧力等の変動に対しても、良好な追従性を確保することができる。さらに、スチームコンプレッサーを用いた自己熱再生技術による濃縮操作を行えるため、エネルギー効率を向上させることができる。
本発明における「第1熱交換器」は、濃縮の対象となる原液の液体顕熱の熱量と、加圧蒸気が凝縮した後の液体の顕熱の熱量、及び原液が濃縮された後の濃縮液の顕熱、の両方の熱量とを交換可能に構成されている。すなわち、濃縮装置への「原液の供給」から、濃縮装置からの「濃縮液」、及び「加圧蒸気が凝縮した後の液体」の排出までの経路における、顕熱を交換するために設けられる。
本発明における「第2熱交換器」は、加圧蒸気の熱量と、原液の蒸発潜熱の熱量、及び原液から蒸発した蒸気の顕熱の熱量とを交換可能であり、且つ、原液を濃縮可能である。このように「第2熱交換器」が構成されることにより、上記「第1熱交換器」と合わせて、原液を濃縮させて濃縮液を得る際の蒸発過程において、液顕熱、蒸発潜熱、蒸気顕熱の全てを熱交換することができる。そのため、高効率の熱交換操作を実現できる。さらに、原液を濃縮させて濃縮液を得る際の蒸発過程において、液顕熱、蒸発潜熱、蒸気顕熱の全てを熱交換することができると、蒸気圧縮機の動力のみで熱交換に必要な温度差分のエネルギーを賄うことが可能となる。そのため、本プロセスにおいては、加熱操作を一切使用しないことが可能となる。
さらに、原液を濃縮させて、得られた濃縮原液を、第2熱交換器及び第1熱交換器のいずれか1つに、再送させる再送手段を有することが好ましい。図1においては、第1熱交換器に濃縮原液を再送している例を示している。このように構成されることで、得られた濃縮原液が持ち出す顕熱を有効に利用することが可能となり、熱交換のバランスが崩れた際に修正することが可能となる。さらに、原液を濃縮させて、得られた濃縮原液の濃度が、設計値よりも低かった場合には、再送手段により再度濃縮過程に原料液を戻すことが可能となり、希望とする濃度の濃縮液が得られる。
さらに、濃縮装置において、原液を、濃縮装置に供給するための原液供給手段と、蒸気を濃縮装置に供給するための蒸気供給手段とを備えている。このように構成されることにより、効率よく原液の供給、及び蒸気の供給を行える。
上記「原液供給手段」は、原液を第1熱交換器、第2熱交換器へ送り込む手段である。このような「原液供給手段」は、たとえば、原液吸入口、原液供給ポンプ、原液供給管等から構成される。具体的には原液タンクなどに貯留された原液は、原液タンクから敷設された配管を通過して原液供給ポンプを経由し、原液供給管から第1熱交換器、第2熱交換器へ供給される。
上記「蒸気供給手段」は、第2熱交換器内に蒸気を供給する手段である。この蒸気供給手段には、ブロワ、蒸気供給ポンプのほか、蒸気用コンプレッサーなどが含まれる。蒸気供給手段を用いて第2熱交換器内に、原液から蒸発した蒸気を供給することで、効率よく熱交換を行うことが可能となる。
(第1排出手段)
さらに、上記「濃縮装置」には、原液を濃縮した「濃縮液」を外部へ排出する第1排出手段を備える。上記「第1排出手段」を備えることで、効率よく原液を濃縮化した濃縮液、または、原液内部の析出物を外部へ排出することができる。
さらに、上記「濃縮装置」には、加圧蒸気が凝縮した後の液体を排出する第2排出手段を備える。上記「第2排出手段」を備えることで、効率よく加圧蒸気が凝縮した後の液体を排出することができる。
(原液の濃度)
本発明の濃縮装置で濃縮する原液の濃度は、3〜10%であることが好ましい。なお、濃縮装置で濃縮する原液の濃度とは、1キログラムの水に対する、当該水に溶解する原料の質量(キログラム)の100分率のことを意味する。さらに、原料の濃度が3〜10%であると、濃縮操作に供する性状として、取り扱いが容易となる。一方、原料の濃度が、3%未満であると、蒸発させる水分量が多くなり、エネルギー消費量が多くなる。さらに、原料の濃度が10%超であると、原液の性状によっては粘度が高くなり、濃縮操作の効率が低下する。
上記「濃縮の対象となる原液」の原料は、漢方薬をはじめとする医薬品類、糖類や乳製品、植物からの抽出液など、抽出操作により製造される原液を挙げることができる。
本発明における濃縮装置では、三相流動層7内に、原料を供給するものである。原液供給装置としては、三相流動層7内の上部に設置されている二流体ノズルの他、加圧ノズル、加圧二流体ノズル等を挙げることができる。この他の原液供給装置としては、滴下式の供給管、滴下ノズル、流動層の内部に強制的に送液する送液管などを挙げることが出来る。
本発明における濃縮方法は、概ね、加圧蒸気発生工程、第1熱交換工程、第2熱交換工程を有し、さらに、原液供給工程、蒸気供給工程、第1排出工程、水滴分離工程、第2排出工程と、を有し、原液を濃縮する濃縮方法である。上記「加圧蒸気発生工程」は、蒸気を加圧した加圧蒸気を発生させる工程である。上記「加圧蒸気発生工程」は、蒸気を加圧した加圧蒸気を発生させる工程である。上記「第1熱交換工程」は、濃縮の対象となる原液の液体顕熱の熱量と、加圧蒸気が凝縮した後の液体顕熱の熱量と、原液が濃縮された濃縮液の顕熱の熱量を交換する工程である。上記「第2熱交換工程」は、加圧蒸気の熱量と、原液の蒸発潜熱の熱量と、原液から蒸発した蒸気顕熱を交換可能であり、且つ、原液を濃縮可能である工程である。上記「原液供給工程」は、原液を第1熱交換工程へ供給するとともに、更に、第1熱交換工程から第2熱交換工程へ供給する工程である。上記「蒸気供給工程」は、原液から蒸発した蒸気を第2熱交換工程に供給する工程である。上記「第1排出工程」は、原液を濃縮した濃縮液を外部へ排出する工程である。上記「水滴分離工程」は、第2熱交換工程より流出した、原液より蒸発した蒸気中に混入した水滴を分離する工程である。上記「第2排出工程」は、加圧蒸気が凝縮した後の液体を排出する工程である。
これまで説明した本発明の濃縮装置及び濃縮方法についての、具体的態様について説明する。ただし、以下で説明する濃縮装置及び濃縮方法に限定されるものではない。
なお、濃縮処理を効率良く行うために、濃縮処理前に、濃縮装置の経路内に余熱を持たせることが好ましい。この余熱処理としては、例えば、熱水を経路に循環させた後に経路を乾燥させておくことを挙げることができる。例えば、蒸気又は熱風を経路内に循環させておくことを挙げることができる。その他の例としては、装置の外部よりヒーターなどを巻き付けて加熱すること等を挙げることができる。ただし、これらの例に限定されるものではない。
図1に示されるように、蒸気再圧縮機、第1熱交換器、第2熱交換器、原液供給手段、蒸気供給手段、第1排出手段、第2排出手段、水滴分離手段を配置し、濃縮装置を用意した。原液タンクに貯蔵した液を送液ポンプで第1熱交換器、第2交換器へと供給した。この際、送液する液温度は25℃に設定した。さらに、濃縮の対象液として10質量%のデキストリン水溶液を使用した。なお、デキストリン水溶液の濃度とは、1キログラムの水溶液に対する、当該水溶液に溶解するデキストリンの質量(キログラム)の100分率のことを意味する。また、送液ポンプで第1熱交換器へ、30kg/hの条件で供給させた。第1熱交換器出口では原料の状態は91℃となった。次に、潜熱および蒸気顕熱を熱交換する第2熱交換器出口での蒸気の状態は、101℃、0.1MPaであった。そこで、水滴分離手段(セパレーター)により蒸気と濃縮液とに分離し、その蒸気を蒸気再圧縮機で加圧し120℃、0.16MPaとした。加圧された蒸気を再び第2熱交換器へ供給し、新たに供給されてくる原料と熱交換を行った。また、一部蒸気を分離して第2熱交換器の流動ガスとして使用した。蒸気再圧縮機から第2熱交換器へ供給された蒸気は、第2熱交換器にて蒸気顕熱および潜熱が熱交換され、第2熱交換器の出口での状態は110℃であり、その後第1熱交換器にて顕熱を熱交換され、回収タンクに蒸留水として回収された。当初は第2熱交換器における伝熱領域の伝熱面積が不足しており、良好な熱交換が行われなかったが、その後、好適な伝熱面積を選定し、良好な運転をすることが可能となった。また、運転している途中に、得られた原液の濃度を確認したところ、設計値より低い値となっていたため、再送手段により一部の原液を第1熱交換器へ再送して運転を行い、12kg/hの流量で、設計通りの濃度の原液を得ることが出来た。本条件において蒸気再圧縮に要したエネルギーは1.8kWであった。
図1に示されるような濃縮装置から、蒸気再圧縮機、第1熱交換器、第2熱交換器、蒸気供給手段を除外し蒸発容器を用意した。送液ポンプにて、送液温度25℃、流量30kg/hの条件にて蒸発容器に送液した。液の加熱方式としてはヒーターを使用し、蒸気の再圧縮熱交換および熱交換を行う以外は実施例1と同様の運転を行った。本条件にて運転し、12kg/hの流量で濃縮液を得た。運転に要するエネルギーを算出したところ、原料液の蒸発に要する熱量は13kWであった。
実施例1では、原料の蒸発にかかる熱量が比較例1より劇的に低く、省エネルギー効果が十分に発揮された結果となった。そのため、本発明の効果を裏づけるものとなった。また、伝熱面積を変更することにより、消費エネルギーを最小に留める条件を選定することが可能となった一方、比較例1では、省エネルギー性が悪く熱効率が低い値となった。
図1に示されるように、蒸気再圧縮機、第1熱交換器、第2熱交換器、原液供給手段、蒸気供給手段、第1排出手段、第2排出手段、水滴分離手段を配置し、濃縮装置を用意した。原液タンクに貯蔵した10質量%のデキストリン水溶液を送液ポンプで第2交換器へと供給した。この際、送液する液温度は25℃に設定した。この状態で熱交換器を作動させ、第2交換器内にて10質量%のデキストリン水溶液を流動させた。10質量%のデキストリン水溶液中の水分が蒸発し、濃縮操作が進行している状態であっても、第2熱交換器内部の流動部分と接している熱交換器表面はデキストリンの析出が見られなかった。
図1に示されるような濃縮装置から、蒸気供給手段を除外した濃縮装置を用意した。原液タンクに貯蔵した10質量%のデキストリン水溶液を送液ポンプで第2交換器へと供給した。この際、送液する液温度は25℃に設定した。この状態で熱交換器を作動させ、第2交換器内にて10質量%のデキストリン水溶液を濃縮した。10質量%のデキストリン水溶液中の水分が蒸発し、濃縮操作が進行すると、第2熱交換器内部の10質量%のデキストリン水溶液と接している熱交換器表面にデキストリンが析出した。
実施例2では、第2熱交換器7の内部の10質量%のデキストリン水溶液が流動することにより、熱交換器表面のスケール析出が見られず、伝熱効率の低下が抑制された結果となった。そのため、本発明の効果を裏づけるものとなった。一方、比較例2では、熱交換器表面のスケーリングにより、省エネルギー性が悪く安定的な運転が出来ない状況となった。
Claims (7)
- 第1熱交換器と、
第2熱交換器と、
原液を前記第1熱交換器へ供給するとともに、更に、前記第1熱交換器から前記第2熱交換器へ供給する原液供給手段と、
前記第2熱交換器より流出した、前記原液から蒸発した蒸気に混入した水滴を分離する水滴分離手段と、
前記水滴を分離した前記蒸気の一部を加圧することで加圧蒸気を発生させる蒸気再圧縮機と、
前記第2熱交換器より流出した、前記原液から蒸発した蒸気を前記水滴分離手段を通過させ、通過することで前記水滴が分離された前記蒸気の一部を加圧することで発生した前記加圧蒸気を前記第2熱交換器に供給すると共に、前記水滴が分離された前記蒸気の残りを流動ガスとして前記第2熱交換器に供給する蒸気供給手段と、
前記第2熱交換器より、前記原液が濃縮された後の濃縮液を外部へ排出する第1排出手段と、
前記第2熱交換器より、前記加圧蒸気が凝縮した後の水を外部へ排出する第2排出手段と、を備え、
前記蒸気再圧縮機は、前記蒸気を圧縮することで熱量を増加させ、この増加した熱量によって原液の蒸発を可能にするものであり、
前記第1熱交換器は、濃縮の対象となる前記原液の顕熱熱量と、前記加圧蒸気が凝縮した後の水の顕熱熱量、及び前記原液が濃縮された後の前記濃縮液の顕熱熱量とを交換するものであり、
前記第2熱交換器は、前記加圧蒸気の熱量と、前記原液の蒸発潜熱熱量、及び前記原液から蒸発した前記蒸気の顕熱熱量とを交換し、且つ、前記原液を濃縮するものであり、更に、固相、気相、液相が流動する流動層である三相流動層による熱交換がされる金属製の三相流動層熱交換器を備える、前記原液を濃縮する濃縮装置。 - 前記蒸気再圧縮機により、濃縮に必要な全熱量を生成する請求項1に記載の濃縮装置。
- 前記第2熱交換器は、前記原液を濃縮させるための伝熱領域を備え、前記伝熱領域の伝熱面積は、変更可能に形成される請求項1又は2に記載の濃縮装置。
- 前記原液を濃縮させて、得られた濃縮原液を、前記第2熱交換器及び前記第1熱交換器のいずれか1つに、再送させる再送手段を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の濃縮装置。
- 前記第2熱交換器の経路に、蒸気を循環させる循環ラインを備える蒸気循環手段を、更に備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の濃縮装置。
- 原液を第1熱交換器へ供給するとともに、更に、前記第1熱交換器から第2熱交換器へ供給する原液供給工程と、
前記第2熱交換器より流出した、前記原液から蒸発した蒸気に混入した水滴を分離する水滴分離工程と、
前記水滴を分離した前記蒸気の一部を加圧することで加圧蒸気を発生させる加圧蒸気発生工程と、
前記第2熱交換器より流出した、前記原液から蒸発した蒸気に混入した水滴を分離した蒸気の一部を加圧することで発生した前記加圧蒸気を前記第2熱交換器に供給すると共に、前記水滴が分離された前記蒸気の残りを流動ガスとして前記第2熱交換器に供給する蒸気供給工程と、
前記第2熱交換器より、前記原液が濃縮された後の濃縮液を外部へ排出する第1排出工程と、
前記第2熱交換器より、前記加圧蒸気が凝縮した後の水を外部へ排出する第2排出工程と、
濃縮の対象となる前記原液の顕熱熱量と、前記加圧蒸気が凝縮した後の水の顕熱熱量、及び前記原液が濃縮された後の前記濃縮液の顕熱熱量とを交換する、第1熱交換工程と、
前記加圧蒸気の熱量と、前記原液の蒸発潜熱熱量、及び前記原液から蒸発した前記蒸気の顕熱熱量とを交換し、且つ、前記原液を濃縮する、第2熱交換工程と、を有し、
前記第2熱交換工程において、固相、気相、液相が流動する流動層である三相流動層による熱交換がされる金属製の三相流動層熱交換器を備える前記第2熱交換器を用いる、前記原液を濃縮する濃縮方法。 - 前記第2熱交換工程に蒸気を循環させる蒸気循環工程を有する請求項6に記載の濃縮方法。
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