JP6307279B2 - 二酸化炭素ガス回収装置及び回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二酸化炭素化学吸収分離法を用いて二酸化炭素ガスを回収する二酸化炭素ガス回収装置及び回収方法に関する。
従来、二酸化炭素ガス回収装置として、例えば下記特許文献1に示されるような構成のものが知られている。
この二酸化炭素ガス回収装置は、二酸化炭素ガスを含有する処理対象ガスと吸収液とを接触させて、処理対象ガス中の二酸化炭素ガスを吸収液に吸収させる吸収塔と、吸収塔から供給される吸収液を加熱して吸収液から二酸化炭素ガスを分離させて吸収液を再生する再生塔と、を備える。
また、この二酸化炭素ガス回収装置では、吸収塔で吸収液が二酸化炭素ガスを吸収するときの発熱反応で生じた熱を、熱媒体を介して移動させ、再生塔でリッチ吸収液(ここでは、二酸化炭素ガスを吸収した二酸化炭素ガス含有率が高い吸収液をリッチ吸収液、二酸化炭素ガスを分離した二酸化炭素ガス含有率が低い吸収液をリーン吸収液という)から二酸化炭素ガスを分離させるときの吸熱反応の熱源として利用するヒートポンプを備え、このヒートポンプによって熱回収を図っている。
特開2011−213494号公報
ところで、この種の二酸化炭素ガス回収装置において効率良く運転するには、処理対象ガスからの二酸化炭素ガスの回収量を極力多くし、かつ熱エネルギー原単位を下げることが必要となる。このため、当該二酸化炭素ガス回収装置を実際に運転するには、使用する例えばアミン水溶液等の吸収液の特性を考慮し、二酸化炭素ガス吸収時のリーン吸収液の温度を60℃前後とし、二酸化炭素分離時のリッチ吸収液の温度を120℃前後とするのが一般的であった。
しかしながら、リッチ吸収液の温度が120℃の場合、工場内に配置される蒸気配管のスチームを介した排熱利用が行なえず、省エネルギー化を図る上で、リッチ吸収液の温度を下げて運転する要望があった。
なお、当該二酸化炭素ガス回収装置に組み込まれたヒートポンプを利用して熱回収することも考えられるが、ヒートポンプのみを用いて、リッチ吸収液を120℃まで上昇させることは困難であった。
発明者等は、鋭意研究した結果、特定のアミン水溶液が特有な特性、つまり、温度変化に対する二酸化炭素吸収量の変化率が、70℃以上の二酸化炭素分離工程での加熱温度領域(吸収液再生温度領域)において温度が高くなるに従い漸次低くなる特性を有することを見い出した。そして、この特定アミン水溶液を二酸化炭素ガスの吸収液として利用することにより、二酸化炭素ガス吸収時のリーン吸収液の温度を35℃〜70℃前後とし、二酸化炭素分離時のリッチ吸収液の温度を90℃前後に設定しても、二酸化炭素ガスの回収量を所定値以上に高く維持することが可能になった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、二酸化炭素ガス吸収時のリーン吸収液の温度並びに二酸化炭素分離時のリッチ吸収液の温度を、従前のものよりそれぞれ低く設定した、いわゆる低温領域での二酸化炭素ガス回収運転において、外部からの入熱量を抑制してさらなる省エネルギー化を図ることができる二酸化炭素ガス回収装置及び回収方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係る二酸化炭素ガス回収装置は、二酸化炭素ガスを含有する処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記処理対象ガス中の前記二酸化炭素ガスを前記吸収液に吸収させる吸収塔と、前記吸収塔から前記供給される前記吸収液を加熱して前記吸収液から前記二酸化炭素ガスを分離させて前記吸収液を再生する再生塔と、前記吸収塔で前記吸収液が前記二酸化炭素ガスを吸収するときの発熱反応で生じた熱を、熱媒体を介して移動させ、前記再生塔でリッチ吸収液から前記二酸化炭素ガスが分離するときの吸熱反応の熱源として利用するヒートポンプと、を備えた二酸化炭素ガス回収装置であって、前記吸収液には、温度変化に対する二酸化炭素吸収量の変化率が、前記再生塔で前記吸収液から前記二酸化炭素ガスが分離する工程での70℃以上の加熱温度領域において温度が高くなるに従い漸次低くなる特性を有するIPAE(イソプロピルアミノエタノール)の水溶液またはIPAEとTMDAH(テトラメチルジアミノヘキサン)の混合水溶液が用いられ、前記ヒートポンプの前記熱媒体として20mol%のn―ブタンと80mol%のn―ペンタンとを混合した混合熱媒体が用いられることを特徴とする。
また、本発明に係る二酸化炭素ガス回収方法は、二酸化炭素ガスを含有する処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記処理対象ガス中の前記二酸化炭素ガスを前記吸収液に吸収させる二酸化炭素ガス吸収工程と、前記二酸化炭素ガスを吸収させた前記吸収液を加熱して前記吸収液から前記二酸化炭素ガスを分離させる二酸化炭素ガス分離工程と、前記二酸化炭素吸収工程で前記吸収液が前記二酸化炭素ガスを吸収するときの発熱反応で生じた熱を、前記二酸化炭素分離工程で前記吸収液から前記二酸化炭素ガスを分離させるときの吸熱反応の熱源として利用する熱回収工程と、を備える二酸化炭素ガス回収方法であって、前記吸収液として、温度変化に対する二酸化炭素吸収量の変化率が、70℃以上の前記二酸化炭素ガス分離工程での加熱温度領域において温度が高くなるに従い漸次低くなる特性を有するIPAEの水溶液またはIPAEとTMDAHの混合水溶液を用い、前記ヒートポンプの前記熱媒体として20mol%のn―ブタンと80mol%のn―ペンタンとを混合した混合熱媒体を用いることを特徴とする。
この発明によれば、吸収液に、IPAEの水溶液またはIPAEとTMDAHの混合水溶液を用いている。このような吸収液は、前述に紹介した特定のアミン水溶液であって、このアミン水溶液を用いることにより、二酸化炭素ガス吸収時のリッチ吸収液の温度を35℃〜70℃前後とし、二酸化炭素分離時のリーン吸収液の温度を90℃前後に設定した、いわゆる低温領域での二酸化炭素ガス回収運転でも、二酸化炭素ガスの回収量を所定値以上例えば90パーセントに高く維持することが可能になる。
また、前記ヒートポンプの前記熱媒体として2種類以上の物質を混合した混合熱媒体を用いており、それら熱媒体の混合割合を適宜設定することにより、前述の特定アミン水溶液を用いた低温領域での二酸化炭素ガス回収運転におけるヒートポンプの運転、つまり、例えば、吸熱が25℃〜60、発熱が110℃前後のヒートポンプの運転が可能となる。
これにより、当該二酸化炭素ガス回収装置において外部からの入熱量を抑えることが可能になり、省エネルギー化を図ることができる。
また、この場合、熱媒体は炭化水素系の物質であって、入手が容易であり、しかも性能が安定しているので、ヒートポンプ用熱媒体として用いて好適である。
また、この場合、ペンタンとブタンいずれも、気体から液体あるいは液体から気体への相変化が円滑に行なわれるので、ヒートポンプ用熱媒体として用いて好適である。
前記吸収塔から前記再生塔に前記吸収液を供給する吸収液供給路を備え、前記吸収液供給路と前記ヒートポンプとの間には、前記吸収液と、膨張させられて温度低下した前記熱媒体との間で熱交換する第1熱交換器が介在していても良い。
この場合、吸収液供給路とヒートポンプとの間に、第1熱交換器が介在しているので、吸収液供給路側のリッチ吸収液と、ヒートポンプ側の熱媒体と、で熱交換することで、吸収塔の発熱反応で生じてリッチ吸収液に受け渡されたリッチ吸収液の熱を、熱媒体に受け取らせて熱媒体を加熱することができる。
前記吸収塔には、前記吸収塔における塔頂部と塔底部との間の塔中間部から前記吸収液を導出して冷却した後、前記塔中間部へ再導入するインタークーラ系統が設けられ、前記インタークーラ系統と前記ヒートポンプとの間には、前記吸収液と、膨張させられて温度低下した前記熱媒体との間で熱交換する第2熱交換器が介在していてもよい。
この場合、吸収塔にインタークーラ系統が設けられているので、塔中間部の吸収液を冷却した後に再導入することが可能になり、吸収液を適宜冷却できるので吸収塔での吸収液による二酸化炭素ガスの吸収を促進することができる。
また、インタークーラ系統とヒートポンプとの間に、第2熱交換器が介在しているので、インタークーラ系統側の吸収液と、ヒートポンプ側の熱媒体と、で熱交換することで、吸収液を冷却しつつ、熱媒体を加熱することができる。
これにより、吸収塔の発熱反応で生じて吸収液に受け渡された熱が、外部に漏出するのを抑制することが可能になり、更なる省エネルギー化を図ることができる。
前記再生塔には、前記再生塔から吸収液を導出して加熱し、前記再生塔に再導入するリボイラー系統を備え、前記リボイラー系統と前記ヒートポンプとの間には、前記吸収液と、圧縮させられて温度上昇した前記熱媒体との間で熱交換する第3熱交換器が介在していてもよい。
この場合、リボイラー系統とヒートポンプとの間に、第3熱交換器が介在しているので、リボイラー系統側の吸収液と、ヒートポンプ側の熱媒体と、で熱交換することで、熱媒体の熱を、吸収液に受け取らせて吸収液を加熱することができる。
これにより、リボイラー系統での外部からの入熱量をより抑えることが可能になり、更なる省エネルギー化を図ることができる。
請求項1に係る発明及び請求項7に係る発明によれば、外部からの入熱量を抑制して省エネルギー化を図ることができる。
請求項2に係る発明によれば、熱媒体は炭化水素系の物質であって、入手が容易であり、しかも性能が安定しているので、ヒートポンプ用熱媒体として好適な熱媒体を得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、ペンタンとブタンいずれも、相変化が円滑に行なわれるので、ヒートポンプ用熱媒体として好適な熱媒体を得ることができる。
請求項4に係る発明によれば、吸収液供給路側のリッチ吸収液と、ヒートポンプ側の熱媒体と、で熱交換することで、吸収塔の発熱反応で生じてリッチ吸収液に受け渡されたリッチ吸収液の熱を、熱媒体に受け取らせて熱媒体を加熱することができ、外部からの入熱量を抑制して更なる省エネルギー化を図ることができる。
請求項5に係る発明によれば、塔中間部の吸収液を冷却した後に再導入することが可能になり、吸収塔での吸収液による二酸化炭素ガスの吸収を促進することができる。また、インタークーラ系統とヒートポンプとの間に、第2熱交換器が介在しているので、インタークーラ系統側の吸収液と、ヒートポンプ側の熱媒体と、で熱交換することで、吸収液を冷却しつつ、熱媒体を加熱することができる。これにより、吸収塔の発熱反応で生じて吸収液に受け渡された熱が、外部に漏出するのを抑制することが可能になり、更なる省エネルギー化を図ることができる。
請求項6に係る発明によれば、リボイラー系統側の吸収液と、ヒートポンプ側の熱媒体と、で熱交換することで、熱媒体の熱を、吸収液に受け取らせて吸収液を加熱することができる。これにより、リボイラー系統での外部からの入熱量をより抑えることが可能になり、更なる省エネルギー化を図ることができる。外部からの入熱量を抑制して省エネルギー化を図ることができる。
本発明の実施形態に係る二酸化炭素ガス回収装置の概略図である。 20mol%のn―ブタンと80mol%のn―ペンタンを混合した熱媒体の特性図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る二酸化炭素ガス回収装置及び二酸化炭素ガス回収方法を説明する。
この二酸化炭素ガス回収装置は、二酸化炭素ガスを含有する処理対象ガスから二酸化炭素ガスを二酸化炭素化学吸収分離法によって吸収分離することで回収し、処理対象ガスから二酸化炭素ガスが分離されてなる脱炭酸ガスを生成する。この二酸化炭素化学吸収分離法には、二酸化炭素ガスを吸収可能な吸収液を用いる。この吸収液としては、例えば、温度変化に対する二酸化炭素吸収量の変化率が、70℃以上の二酸化炭素分離工程での加熱温度領域(吸収液再生温度領域)において温度が高くなるに従い漸次低くなる特性を有する性質のもの、具体的にはIPAEの水溶液またはIPAEとTMDAHの混合水溶液を採用する。
図1に示すように、二酸化炭素ガス回収装置1は、処理対象ガスと、二酸化炭素ガスを吸収可能なリーン吸収液と、を接触させ、処理対象ガス中の二酸化炭素ガスをリーン吸収液に吸収させてリッチ吸収液を生成する吸収塔2と、吸収塔2からリッチ吸収液が供給されるとともに、リッチ吸収液を加熱して二酸化炭素ガスを分離させることによりリーン吸収液を再生する再生塔3と、吸収塔2から再生塔3にリッチ吸収液を供給するリッチ供給路4と、再生塔3から吸収塔2にリーン吸収液を供給するリーン供給路5と、吸収塔2でリーン吸収液が二酸化炭素ガスを吸収するときの発熱反応で生じた熱を熱媒体を介して移動させ、再生塔3でリッチ吸収液から二酸化炭素ガスが分離するときの吸熱反応の熱源として利用するヒートポンプ6と、を備えている。
吸収塔2の塔底部2aには、処理対象ガスを吸収塔2内に導入する導入路2dが設けられている。また、吸収塔2の塔頂部2b内には、下方に向けてリーン吸収液を供給する第1ノズル7が配設されている。そして、吸収塔2における塔頂部2bと塔底部2aとの間の塔中間部2c内には、表面でリーン吸収液と処理対象ガスとを接触させる吸収塔充填物8が上下方向に間隔をあけて多段配設されている。
吸収塔2には、吸収塔2の塔頂部2bから脱炭酸ガスを導出する導出路9が設けられている。導出路9には脱炭酸ガスに含まれる吸収液を回収するため脱炭酸ガスを冷却する熱交換器10が介在されている。
リッチ供給路4は、吸収塔2の塔底部2aと、再生塔3の塔頂部3b内に配設されて再生塔3内において下方に向けてリッチ吸収液を供給する第2ノズル12と、を接続している。リッチ供給路4には、吸収塔2の塔底部2aから第2ノズル12にリッチ供給路4を通してリッチ吸収液を移送する図示せぬリッチ吸収液移送用ポンプが設けられている。
再生塔3における塔頂部3bと塔底部3aとの間の塔中間部3c内には、再生塔充填物14が上下方向に間隔をあけて複数段(この実施形態では2段)配設されている。この再生塔充填物14の表面を流下する吸収液は、再生塔3内を上昇する吸収液の溶質および溶媒(例えば、水)の蒸気分や、この蒸気分と二酸化炭素ガスとの混合ガスと気液接触する。
また再生塔3には、再生塔3から吸収液を導出して加熱し、再生塔3に再導入するリボイラー系統15と、混合ガスを再生塔3から導出して冷却し、前記溶質および溶媒の蒸気分を凝縮させて凝縮液を再生塔3に再導入するとともに、未凝縮の二酸化炭素ガスを回収する混合ガス冷却系統16と、が設けられている。
リボイラー系統15は、再生塔3の塔底部3aから延びる配管18を備えており、この配管18には吸収液を移送するための図示せぬポンプ、及び外部から供給される熱を熱源として吸収液を加熱するリボイラー本体19がそれぞれ介在されている。リボイラー系統15は、リボイラー本体19で加熱された吸収液を、再生塔3の塔底部3aから再導入する。このとき、加熱された吸収液の一部がフラッシュし、吸収液の溶質および溶媒それぞれの一部が蒸気となる。
混合ガス冷却系統16は、再生塔3の塔頂部3bから延びる配管21を備える。配管21には、再生塔3から導出される混合ガスを圧縮することで温度上昇させて昇温混合ガスとする図示せぬ混合ガスコンプレッサーと、昇温混合ガスを冷却させた後膨張させることで温度低下させる減圧・膨張弁と、混合ガスを温度低下させたときに生成される凝縮液と二酸化炭素ガスとを分離する気液分離器22とを備える。気液分離器22で分離された液は、配管23を介して、塔頂部3bに配置された第3ノズル24に戻される。また、気液分離器22で分離された二酸化炭素ガスは配管25を介して回収される。
リーン供給路5は、再生塔3の塔底部3aと、吸収塔2内の前記第1ノズル7と、を接続しており、このリーン供給路5には、再生塔3の塔底部3aから第1ノズル7にリーン供給路5を通してリーン吸収液を移送する図示せぬリーン吸収液移送用ポンプが設けられている。
また、リーン供給路5とリッチ供給路4との間には、リーン吸収液とリッチ吸収液とで熱交換するアミン熱交換器26が介在されている。
また、リーン供給路5におけるアミン熱交換器26より吸収塔2側には、アミン熱交換器で冷却されたリーン吸収液の温度をさらに下降させるためのリーンアミンクーラ27が配設されている。
ヒートポンプ6について説明すると、リッチ供給路4におけるアミン熱交換器26より吸収塔2側にはリッチアミン熱交換器(第1熱交換器)29が配設されている。
吸収塔2の塔中間部2cには、吸収液を抜き出した後、この吸収液を再び吸収塔1内に戻す配管30が接続されており、この配管30には、熱媒体を用いて吸収液を冷却する熱媒冷却式のインタークーラ(第2熱交換器)31が設けられている。
なお、インタークーラ31は2段以上取り付けられる場合もある。その場合、熱媒膨張弁45の後段側で複数系統に分岐され、それぞれがインタークーラ31に接続される。その後、熱媒冷却式熱交換器42に至る前で一つの経路に統合される。
配管30及びインタークーラ31は、吸収塔2内の吸収液を導出して冷却した後、吸収塔2へ再導入するインタークーラ系統34を構成する。
一方、前記リボイラー系統15の配管18には、リボイラー本体19を通過した後の吸収液をさらに加熱するための熱媒加熱式熱交換器(第3熱交換器)36が設けられている。
ここで、前記リッチアミン熱交換器29は、前記吸収塔2から払い出されたリッチ吸収液と、膨張させられて温度低下した熱媒体との間で熱交換を行なう。
前記インタークーラ31は、吸収塔2から導出された吸収液と、膨張させられて温度低下した前記熱媒体との間で熱交換を行なう。
また、熱媒加熱式熱交換器36は、再生塔から導出された吸収液と、圧縮させられて温度上昇した熱媒体との間で熱交換を行なう。
前記リッチアミン熱交換器29、インタークーラ31は、それぞれ分岐配管40a、40bに介在され、分岐配管40a、40bは配管41に接続されている。配管41には、熱媒体を加熱するための熱媒ヒータ42、並びに熱媒ヒータ42の熱媒体移送方向下流側に熱媒体を圧縮することで温度上昇させる熱媒コンプレッサー43がそれぞれ介在されている。熱媒ヒータ42は、熱媒コンプレッサー43により圧縮される熱媒体の温度が所定温度例えば110℃となるよう、圧縮される前の熱媒体を予め加熱する。
配管41には、熱媒コンプレッサー43より熱媒体移送方向下流側に前記熱媒加熱式熱交換器36が介在されている。
また、配管41には、熱媒加熱式熱交換器36よりさらに熱媒体移送方向下流側に熱媒クーラ44が介在され、熱媒クーラ44より熱媒体移送方向下流側に配管41内の熱媒体を膨張させることで温度低下させる熱媒膨張弁45が介在されている。
熱媒クーラ44は、熱媒膨張弁45により膨張される熱媒体の温度が所定温度例えば20℃〜30℃となるよう、膨張される前の熱媒体を予め冷却するものである。
なお、熱媒膨張弁45が介在された配管41の熱媒体移送方向下流側は、前記分岐配管40a、40bに分岐している。
ヒートポンプ6で用いられる熱媒体としては、例えば、吸収塔2での発熱反応で生じる熱を、リッチアミン熱交換器29、インタークーラ31内で蒸発することにより蒸発潜熱として回収するとともに、熱媒加熱式熱交換器36内で凝縮することにより凝縮熱を発生させ、この凝縮熱を再生塔3での吸熱反応の熱源とさせることが可能な流体、具体的には2種類以上の物質を混合した混合熱媒体が用いられる。この熱媒体には、2種類以上の炭化水素系の物質が混合されてなるものを用いることが好ましく、例えば、ペンタン、ブタン、ヘキサンのうち2種、あるいは3種が混合されてなるものが用いられる。
具体的な熱媒体例としては、20mol%のn―ブタンと80mol%のn―ペンタンを混合したものが挙げられる。この熱媒体の特性を図2に示す。
次に、以上のように構成された二酸化炭素ガス回収装置1の作用について説明する。
はじめに、吸収液の流れについて、吸収塔2を起点として説明する。
まず、吸収塔2では、塔底部2aに供給された処理対象ガスが吸収塔内を上昇するとともに、塔頂部2b内の第1ノズル7から供給されたリーン吸収液が内部を下降する。この過程で、処理対象ガスとリーン吸収液とが接触し、処理対象ガス中の二酸化炭素ガスが、リーン吸収液に吸収されて発熱反応が生じる。
ここで、本実施形態では、吸収塔2の塔中間部2c内に吸収塔充填物8が配設されている。この吸収塔充填物8は、例えば、多数の狭い隙間を持つフィン構成で、容積あたりのフィン表面積が大きく、また、その隙間は規則的に流路の角度が変化するように構成され、意図的に流れの乱れが起きるようになっている。吸収塔充填物8の表面では、吸収液がフィン上に濡れ壁をなして流下し、吸収塔2内を上昇する処理対象ガスと気液接触がなされる。また吸収塔充填物8は、濡れ壁の隙間が狭くかつ一定ピッチで進行角度が変化することで気液の流れを乱し、気液接触を効率化できる構造になっている。したがって、吸収塔充填物8の表面では、上昇する処理対象ガスと下降する吸収液とが接触し易く、吸収液による二酸化炭素ガスの吸収が促進される。
これにより、リッチ吸収液および脱炭酸ガスが生成される。これらのうち、脱炭酸ガスは、吸収塔2の塔頂部2bに向けて上昇し、導出路9を通して外部に導出される。
一方、脱炭酸ガスとともに生成されたリッチ吸収液は、吸収塔2内を下降して塔底部2aに貯留された後、リッチ供給路4を通して再生塔3の塔頂部3b内の第2ノズル12に供給される。ここで本実施形態では、リーン供給路5とリッチ供給路4との間にアミン熱交換器26が介在しており、リッチ吸収液は、リーン供給路5側のリーン吸収液と熱交換することで、リーン吸収液を冷却しつつ加熱される。
再生塔3内では、第2ノズル12から供給されたリッチ吸収液が内部を下降するとともに、リボイラー系統15によって加熱された吸収液が塔底部3aから再導入される。このとき、加熱された吸収液の一部が蒸気発生部分でフラッシュし、吸収液の溶質および溶媒それぞれの一部が蒸気となり、また、再生された二酸化炭素がガスとなり、再生塔3内部を上昇する。この過程で、リッチ吸収液と前記溶質および溶媒の蒸気分とが接触し、前記溶質および溶媒の蒸気分の凝縮熱を熱源として、脱離再生の吸熱反応が起こり、リッチ吸収液から二酸化炭素ガスが分離される。
ここで、本実施形態では、再生塔3の塔中間部3c内に再生塔充填物14が配設されている。この再生塔充填物14は、例えば、多数の狭い隙間を持つフィン構成で、容積あたりのフィン表面積が大きく、また、その隙間は規則的に流路の角度が変化するように構成され、意図的に流れの乱れが起きるようになっている。再生塔充填物14の表面では、吸収液がフィン上に濡れ壁をなして流下し、再生塔3内を上昇する前記溶質および溶媒の蒸気分と接触し、表面積の大きさや流れの乱れによって効率的に気液接触がなされ、二酸化炭素の分離・放散が促進される。
これにより、リッチ吸収液が、リーン吸収液と二酸化炭素ガスとに分離される。これらのうち、二酸化炭素ガスは、前記溶質および溶媒の蒸気分と混合され混合ガスとなり、再生塔3内を上昇する。
この混合ガスは、再生塔3の塔頂から混合ガス冷却系統16の配管21に導入された後、この配管21を通る過程で、まず図示せぬ混合ガスコンプレッサーによって圧縮されて温度上昇させられ昇温混合ガスとなる。その後、昇温混合ガスは、図示せぬ凝縮熱交換器で熱交換されることで冷却された後、減圧・膨張弁によって膨張させられて温度低下させられる。
そして、昇温混合ガス中の前記溶質および溶媒の蒸気分が凝縮されて凝縮液となり、この凝縮液と、二酸化炭素ガスを主体とした未凝縮の二酸化炭素主体ガスとが、気液分離器22により分離される。そして凝縮液は、第3ノズル24から再生塔3に再導入されるとともに、未凝縮の二酸化炭素主体ガスは、配管25を通して回収される。
一方、再生塔3内を下降する吸収液は、塔底部3aに貯留された後、分離再生されたリーン吸収液として再生塔3から導出され、リーン供給路5を通して吸収塔2の塔頂部2b内の前記第1ノズル7に供給される。このとき、リーン吸収液は、前記アミン熱交換器26で、リッチ供給路4側のリッチ吸収液と熱交換することで、リッチ吸収液を予熱しつつ冷却される。このことにより、再生塔3側から見た場合、リーン吸収液が外部に持ち出す熱を、外部から供給されるリッチ吸収液の予熱として、熱回収することができる。
ここで、本実施形態では、吸収液として、IPAEの水溶液またはIPAEとTMDAHの混合水溶液を用いている。そして、二酸化炭素ガス吸収時のリッチ吸収液の温度を35℃〜70℃とし、二酸化炭素分離時のリーン吸収液の温度を90℃前後に設定している。このように、吸収液として特殊なアミン水溶液を用いているため、この二酸化炭素ガス回収運転方法を、上述したような吸収液を35℃〜70℃として二酸化炭素ガスを吸収させ、同吸収液を90℃前後として二酸化炭素ガスを分離させる、いわゆる低温度領域での二酸化炭素ガス回収運転でも、二酸化炭素ガスの回収量を所定値以上例えば90パーセントに高く維持することが可能になる。
なお、図1に示すように、リーン供給路5を通して吸収塔2に導入されるリーン吸収液の温度は例えば35℃、吸収塔2からリッチ供給路を通して払い出されるリッチ吸収液の温度は例えば35℃〜70℃、吸収塔2からインタークーラ系統34へ導出される吸収液の温度は例えば35℃〜70℃、インタークーラ系統34から吸収塔2内へ導入される吸収液の温度は例えば35℃に設定される。
また、リーン供給路5を通してアミン熱交換器26に導入されるリーン吸収液の温度は例えば45℃、アミン熱交換器26からリーン供給路5へ導出されるリーン吸収液の温度は例えば90℃、リッチ供給路4を通してリッチアミン熱交換器29を経てアミン熱交換器26に導入されるリッチ吸収液の温度は例えば35℃、アミン熱交換器26からリッチ供給路4へ導出されるリッチ吸収液の温度は例えば80℃に設定される。
また、再生塔3から配管18を通して導出される吸収液の温度は例えば90℃、リボイラー本体19及び熱媒加熱式熱交換器36を経て配管18を通して再生塔3へ再び導入される吸収液の温度は例えば100℃に設定される。
次に、ヒートポンプ6での熱媒体の流れについて、熱媒膨張弁45を起点として説明する。熱媒体としては、前述した20mol%のn―ブタンと80mol%のn―ペンタンを混合したものを用いるものとする。
熱媒膨張弁45で圧力を100〜300kPaAまで減圧することで、熱媒体は膨張させられて例えば25℃〜60℃まで温度低下する。そして、この温度低下した熱媒体は、配管41から分岐した分岐配管40a、40bを通過する際に、リッチアミン熱交換器(第1熱交換器)29、インタークーラ31内をそれぞれ移動しながら、吸収液と熱交換することで、潜熱を利用して35℃〜70℃の吸収液を冷却しつつ、吸収液が二酸化炭素を化学吸収する際に発生する発熱反応の熱を受け取り蒸発して気化する。その後、熱媒体は、再び配管41に集合し、この配管41を通って熱媒ヒータ42によりさらに加熱される。次いで、熱媒体は熱媒コンプレッサー43によって例えば1000kPaAまで圧縮されて110℃まで温度上昇する。
そして温度上昇した熱媒体は、熱媒加熱式熱交換器36内を移動しながら、吸収液と熱交換することで、リボイラー本体19により例えば95℃まで加熱された吸収液を、潜熱を利用してさらに100℃になるまで加熱しつつ、その熱を吸熱反応の熱源として消費させることで例えば100℃にまで冷却される。
冷却された熱媒体は、熱媒クーラ44によってさらに冷却された後、再び熱媒膨張弁45に至り、該熱膨張弁45で100〜300kPaAまで減圧されることで、25℃〜60℃まで温度が下げられる。以上の経路を経て、熱媒体は配管41内を循環し、吸収塔2にて吸収液が二酸化炭素ガスを吸収するときの発熱反応で生じた熱を熱媒体を介して移動させて、その熱を再生塔3で吸収液から二酸化炭素ガスが分離するときの吸熱反応の熱源として利用している。
以上説明したように、本実施形態に係る二酸化炭素ガス回収装置1によれば、上述したように吸収液を35℃〜70℃として二酸化炭素ガスを吸収させ、同吸収液を90℃前後として二酸化炭素ガスを分離させる、いわゆる低温度領域での二酸化炭素ガス回収運転において、ヒートポンプ6の熱媒体として2種類以上の物質を混合した混合熱媒体を用いているため、それら熱媒体の混合割合を適宜設定することにより、前述の特定アミン水溶液を用いた低温領域での二酸化炭素ガス回収運転におけるヒートポンプの運転、つまり、例えば、吸熱が25℃〜60、発熱が110℃前後のヒートポンプの運転が可能となり、結果的に、省エネルギー化を図ることができる。
また、ヒートポンプ6の混合熱媒体として、2種類以上の炭化水素系の物質を混合したものを用いる場合、個々の熱媒体は、入手が容易であり、しかも性能が安定しているので、ヒートポンプ用熱媒体として用いて好適である。
また、ヒートポンプ6の混合熱媒体として、ペンタンとブタンとが混合されてなるものを用いる場合、ペンタンとブタンいずれも、相変化が円滑に行なわれるので、ヒートポンプ用熱媒体として用いて好適である。
また、本実施形態の場合、吸収塔2から再生塔3にリッチ吸収液を供給するリッチ供給路4を備え、リッチ供給路4とヒートポンプ6との間に、吸収液と、膨張させられて温度低下した熱媒体との間で熱交換するリッチアミン熱交換器29を介在させているので、リッチ供給路4側のリッチ吸収液と、ヒートポンプ6側の熱媒体とで熱交換することで、吸収塔2の発熱反応で生じてリッチ吸収液に受け渡されたリッチ吸収液の熱を、熱媒体に受け取らせて熱媒体を加熱することができる。
また、吸収塔2に、吸収塔2における塔中間部2cから吸収液を導出して冷却した後、塔中間部へ再導入するインタークーラ系統34を設けているので、塔中間部2cの吸収液を冷却した後に再導入することが可能になり、吸収塔2での吸収液による二酸化炭素ガスの吸収を促進することができる。
これらインタークーラ系統34とヒートポンプ6との間にインタークーラ31を設けているので、インタークーラ系統34側の吸収液と、ヒートポンプ6側の熱媒体とで熱交換させることで、吸収液を冷却しつつ、熱媒体を加熱することができる。
これにより、吸収塔の発熱反応で生じて吸収液に受け渡された熱が、外部に漏出するのを抑制することが可能になり、更なる省エネルギー化を図ることができる。
また、再生塔3に、再生塔3から吸収液を導出して加熱し、再生塔3に再導入するリボイラー系統15を備え、リボイラー系統15とヒートポンプ6との間に、吸収液と、圧縮させられて温度上昇した前記熱媒体との間で熱交換する熱媒加熱式熱交換器36を介在しているので、リボイラー系統15側の吸収液と、ヒートポンプ6側の熱媒体と、で熱交換することで、熱媒体の熱を、吸収液に受け取らせて吸収液を加熱することができる。
これにより、リボイラー系統15での外部からの入熱量をより抑えることが可能になり、更なる省エネルギー化を図ることができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
本実施形態では、吸収塔2で吸収液が二酸化炭素ガスを吸収するときの発熱反応で生じた熱をヒートポンプ6の熱媒体を介して熱回収するときに、リッチアミン熱交換器29、インタークーラ31の熱交換器を用いているが、これら熱交換器は必ずしも必要ではなく、熱交換器のうち少なくとも一つあれば足りる。
また、本実施形態では、吸収塔2での吸収液が二酸化炭素ガスを吸収するときの発熱反応で生じた熱を再生塔3で吸収液から二酸化炭素ガスが分離するときの吸熱反応の熱源として利用する例として、リボイラー系統15に設けた熱媒加熱式熱交換器36を利用しているが、これに限られることなく、リボイラー系統15とは別系統で再生塔3内の吸収液を加熱する加熱系統を設け、この加熱系統によって再生塔3内の吸収液を加熱してもよい。
1 二酸化炭素ガス回収装置
2 吸収塔
2a 塔底部
2b 塔頂部
2c 塔中間部
3 再生塔
4 リッチ供給路(吸収液供給路)
5 リーン供給路(吸収液供給路)
6 ヒートポンプ
12 第2ノズル
15 リボイラー系統
19 リボイラー本体
24 第3ノズル
26 アミン熱交換器
29 リッチアミン熱交換器(第1熱交換器)
31 インタークーラ(第2熱交換器)
36 熱媒加熱式熱交換器(第3熱交換器)
42 熱媒ヒータ
43 熱媒コンプレッサー
44 熱媒クーラ
45 熱媒膨張弁

Claims (5)

  1. 二酸化炭素ガスを含有する処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記処理対象ガス中の前記二酸化炭素ガスを前記吸収液に吸収させる吸収塔と、
    前記吸収塔から前記供給される前記吸収液を加熱して前記吸収液から前記二酸化炭素ガスを分離させて前記吸収液を再生する再生塔と、
    前記吸収塔で前記吸収液が前記二酸化炭素ガスを吸収するときの発熱反応で生じた熱を熱媒体を介して移動させて、その熱を前記再生塔で吸収液から前記二酸化炭素ガスが分離するときの吸熱反応の熱源として利用するヒートポンプと、
    を備えた二酸化炭素ガス回収装置であって、
    前記吸収液には、温度変化に対する二酸化炭素吸収量の変化率が、前記再生塔で前記吸収液から前記二酸化炭素ガスが分離する工程での70℃以上の加熱温度領域において温度が高くなるに従い漸次低くなる特性を有するIPAEの水溶液またはIPAEとTMDAHの混合水溶液が用いられ、
    前記ヒートポンプの前記熱媒体として20mol%のn―ブタンと80mol%のn―ペンタンとを混合した混合熱媒体が用いられることを特徴とする二酸化炭素ガス回収装置。
  2. 前記吸収塔から前記再生塔に前記吸収液を供給する吸収液供給路を備え、
    前記吸収液供給路と前記ヒートポンプとの間には、前記吸収液と、膨張させられて温度低下した前記熱媒体との間で熱交換する第1熱交換器が介在していることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素ガス回収装置。
  3. 前記吸収塔には、前記吸収塔における塔頂部と塔底部との間の塔中間部から前記吸収液を導出して冷却した後、前記塔中間部へ再導入するインタークーラ系統が設けられ、
    前記インタークーラ系統と前記ヒートポンプとの間には、前記吸収液と、膨張させられて温度低下した前記熱媒体との間で熱交換する第2熱交換器が介在していることを特徴とする請求項1または2に記載の二酸化炭素ガス回収装置。
  4. 前記再生塔には、前記再生塔から吸収液を導出して加熱し、前記再生塔に再導入するリボイラー系統を備え、
    前記リボイラー系統と前記ヒートポンプとの間には、前記吸収液と、圧縮させられて温度上昇した前記熱媒体との間で熱交換する第3熱交換器が介在していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の二酸化炭素ガス回収装置。
  5. 二酸化炭素ガスを含有する処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記処理対象ガス中の前記二酸化炭素ガスを前記吸収液に吸収させる二酸化炭素ガス吸収工程と、
    前記二酸化炭素ガスを吸収させた前記吸収液を加熱して前記吸収液から前記二酸化炭素ガスを分離させる二酸化炭素ガス分離工程と、
    前記二酸化炭素吸収工程で前記吸収液が前記二酸化炭素ガスを吸収するときの発熱反応で生じた熱を、前記二酸化炭素分離工程で前記吸収液から前記二酸化炭素ガスを分離させるときの吸熱反応の熱源として利用するヒートポンプを用いた熱回収工程と、
    を備える二酸化炭素ガス回収方法であって、
    前記吸収液として、温度変化に対する二酸化炭素吸収量の変化率が、70℃以上の前記二酸化炭素ガス分離工程での加熱温度領域において温度が高くなるに従い漸次低くなる特性を有するIPAEの水溶液またはIPAEとTMDAHの混合水溶液を用い、
    前記ヒートポンプの前記熱媒体として20mol%のn―ブタンと80mol%のn―ペンタンとを混合した混合熱媒体を用いることを特徴とする二酸化炭素の回収方法。
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