JP3185434U - 冷凍システム - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒使用量および冷媒ガス圧を大幅に低減しながら、システムを構成する機器の負担を低く抑え、機器寿命の延長、電力消費量および電力コストの削減、地球温暖化の防止を既存設備を利用しながら実現可能にする冷凍システムを提供する。
【解決手段】圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器を接続する冷凍回路における冷凍サイクルで使用する冷媒に炭化水素系冷媒、炭化水素系冷媒と非炭化水素系冷媒の代替冷媒との混合冷媒、アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒、アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒、冷媒R32、または冷媒R1234yfであるノンフロン自然冷媒ガスを使用する。
【選択図】図1

Description

本考案は、地球環境に悪影響を及ぼすことがないノンフロン自然冷媒を用いた冷凍システムに関する。
ヒートポンプにおける冷凍サイクルは、図2に示すように圧縮機11、凝縮器12、膨張弁13および蒸発器14の4要素によって実現される。この冷凍サイクルでは 、冷媒ガスを圧縮機11で圧縮して高温度にし、この高温度の冷媒を凝縮器12に送り出し、この凝縮器12において高温度の冷媒の熱を外気や冷却水に放出(熱交換)する。この高温度の冷媒の熱放出により冷媒は冷却されて液化される。
また、この液化された冷媒は細い管の中を通過し膨張弁13に送られ、いっきに減圧されて気化する。この気化した冷媒は蒸発器14に送られ、この蒸発器14はその冷媒の気化によって周囲の温度(熱)を奪い、その周囲の温度を低下させる。以下、この気化した冷媒を再び前記圧縮機11で圧縮し、前記凝縮、膨張、蒸発の各工程を繰り返し実行し、冷媒の気体と液体の相変化時の熱エネルギを利用可能にしている。
ところで、かかる冷凍サイクルで使用される冷媒として、従来からフロン系の冷媒R12(CFC12)やR22(HCFC22)が広く用いられていた。しかし、これらのフロン系の冷媒(フロンガス)はフッ素、炭素、塩素からなるクロロフルオロカーボン(CFC)を含み、冷凍システムからの漏れや廃棄処理時に大気に放出されて、オゾン層を破壊するという問題があった。これに対し、今日ではフロン系の冷媒の代替冷媒として、R407CやR410Aが用いられるようになり、オゾン層の破壊が効果的にゼロに抑えられるに至っている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−219237号公報
しかしながら、前記代替冷媒はフロン系の冷媒のようにオゾン層の破壊を招くことがなく、人体に無害であるにも拘らず、地球温暖化係数が高く、地球環境に及ぼす影響が大きい。例えば家庭用エアコンでは年間2%程度の冷媒の大気放出が見込まれており、廃棄時の冷媒回収率は約7%に止まり、大量の冷媒が大気に放出されている。また、この代替冷媒は埃を吹き飛ばすための工業用のダストスプレイや発泡剤などにも使用され、これが大気中に放出されて、地球の温暖化を促進していた。
本考案は前述のような従来の問題点を解消するものであり、その目的とするところは、地球温暖化係数の低いノンフロン自然冷媒の使用によって地球の温暖化を効果的に抑制するとともに、冷凍効率の高い冷媒の使用によって、所定の冷凍効率を得るための冷媒使用量および冷媒ガス圧を大幅に低減しながら、システムを構成する前記各機器の負担を低く抑え、機器寿命の延長、電力消費量および電力コストの削減、さらには地球温暖化の防止を既存設備の利用しながら実現できる冷凍システムを提供することにある。
前記目的達成のために、本考案にかかる冷凍システムは、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器を接続して冷凍回路を構成する冷凍システムであって、前記冷凍回路における冷凍サイクルで使用する冷媒がノンフロン自然冷媒であることを特徴とする。
この構成により、ノンフロン自然冷媒によるオゾン層の破壊を完全に防止しながら、地球の温暖化に及ぼす影響を確実に回避することができ、しかも電力コストの削減を図ることができる。
また、本考案にかかる冷凍システムは、前記ノンフロン自然冷媒が炭化水素系冷媒であることを特徴とする。
この構成により、炭化水素系の冷媒はフロンと違って地球の温暖化係数が殆んど零に近いため、前記圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器を接続することによって構成された冷凍回路に該炭化水素系の冷媒を使用しても、オゾン層を破壊することもなく地球の温暖化を招かない冷凍システムを実現できる。しかも、冷凍能力はフロン系の旧冷媒R12、R22に近い。
物質の特性が地球の温暖化に影響する地球温暖化係数(GWP)は、一般に、それ自体の赤外線吸収特性と大気中での存在寿命(存在時間)との積によって決定される。炭化水素(HC)の大気中の寿命は旧冷媒CFC12,HCFC22と比較して特に短かいというわけではないので、炭化水素の地球温暖化係数が零に近いのは、主として赤外線吸収特性の差によるものと考えられる。
フロンの場合は、フッ素の存在のために赤外線の吸収特性が変化し、それによって地球温暖化係数が大となっていたものと考えられる。一方、炭化水素系の冷媒の場合は、そのような赤外線の吸収特性が小さく、変化がない。このため、地球の温暖化係数が小さくなる。
また、本考案にかかる冷凍システムは、前記ノンフロン自然冷媒が炭化水素系冷媒と非炭化水素系冷媒との混合冷媒であることを特徴とする。
この構成により、炭化水素系冷媒と非炭化水素系冷媒との混合冷媒は前記炭化水素系冷媒と同じく、フロンと違って地球の温暖化係数が殆んど零に近い。冷凍回路に炭化水素系冷媒と非炭化水素系冷媒との混合冷媒を使用すると、オゾン層を破壊することもなく地球の温暖化レベルの低い冷凍システムを実現することができる。また、炭化水素系冷媒および非炭化水素系冷媒は前述したように赤外線の吸収特性が小さく、変化がない。このため、地球の温暖化係数が小さくなる。
また、本考案にかかる冷凍システムは、前記ノンフロン自然冷媒がアンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒であることを特徴とする。
この構成により、アンモニアと炭化水素系冷媒はこの炭化水素系冷媒と同じく、地球の温暖化係数が殆んど零に近い。冷凍回路に前記ノンフロン自然冷媒としてアンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒を使用すると、オゾン層を破壊することもなく地球の温暖化レベルの低い冷凍システムを実現することができる。また、前記アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒は前述したように赤外線の吸収特性が小さく、変化がない。このため、地球の温暖化係数が小さくなる。
また、本考案にかかる冷凍システムは、前記ノンフロン自然冷媒がアンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒であることを特徴とする。
この構成により、アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒は、フロンと違って地球の温暖化係数が殆んど零に近い。冷凍回路に該アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒を使用すると、オゾン層を破壊することもなく地球の温暖化を招かない冷凍システムを実現することができる。また、アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒は、前述したように赤外線の吸収特性が小さく、変化がない。このため、地球の温暖化係数が小さくなる。
また、本考案にかかる冷凍システムは、前記自然冷媒ガスを冷媒R32としたことを特徴とする。
この構成により、地球温暖化係数がやや高いものの、冷媒R32の高い冷媒性能によって、冷媒R32の使用量を減らして冷媒ガス圧を低減しても、必要とする冷媒効率が得られ、以ってシステムを構成する各機器の負担軽減とシステムの稼動電力量並びに温室効果ガス排出量の削減による地球温暖化の防止を十分に果たすことができる。さらに、電力コストの削減並びに既存設備の利用を実現できる。
また、本考案にかかる冷凍システムは、前記自然冷媒ガスを冷媒R1234yfとしたことを特徴とする。
この構成により、冷媒R32に比べて地球温暖化係数を僅少に抑え、冷媒性能が冷媒R32に比べてやや劣る冷媒R1234yfの使用によっても、所期の冷凍効率を確保しながら地球温暖化を抑制することができる。
本考案によれば、ノンフロン自然冷媒ガスの使用によって、高い冷凍効率を得ること、およびオゾン層の破壊もせず、地球温暖化係数を低減し、しかも電力コストの削減を図ることができる。
以上、本考案について簡潔に説明した。更に、以下に本考案を実施するための最良の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本考案の冷凍システムで使用する冷媒および従来の冷媒の各冷房能力対地球温暖化係数特性を示す説明図である。 従来の一般的な冷凍システムを示すブロック図である。
以下、本考案の実施の形態を、図面を参照して説明する。
本考案の実施形態による冷凍サイクルは既存設備を利用することで実施可能であり、前述のように圧縮機11、凝縮器12、膨張弁13および蒸発器14の4要素を備える。そして、この冷凍システムを構成する冷凍回路で使用する冷媒は、ノンフロン自然冷媒である。このノンフロン自然冷媒はオゾン層を破壊するフロンや地球温暖化を招く代替フロンに代えて用いられる。本実施形態では、炭化水素系冷媒、炭化水素系冷媒と非炭化水素系冷媒との混合冷媒、アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒、アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒などの新冷媒であり、また、冷媒R32および冷媒R1234yfである。
ここで前記炭化水素系冷媒としては、例えば、メタン、エタン、プロピレン、エチレン、シクロブタン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ぺンタン、シクロペンタン、シクロプロパンの内の1種またはそれらの内の2種以上を含む冷媒を挙げることができる。上記のような炭化水素系の冷媒は、フロンと違って地球の温暖化係数が殆んど零に近い。従って、圧縮機、凝縮器、膨張弁(絞り装置)、蒸発器を接続することによって構成された冷凍回路に炭化水素系の冷媒を使用すると、オゾン層を破壊することもなく地球の温暖化を招かない冷凍システムを実現することができる。そして、冷凍能力はフロン系の旧冷媒R12(CFC12)、R22(HCFC22)に近い。
物質の特性が地球の温暖化に影響する地球温暖化係数GWPは、それ自体の赤外線吸収特性と大気中での存在寿命(存在時間)との積によって決定される。炭化水素(HC)の大気中の寿命はフロン(CFC12,HCFC22)と比較して特に短かいというわけではないから、炭化水素の地球温暖化係数が零に近いのは、主として赤外線吸収特性の差によるものと考えられる。炭化水素系の冷媒はそのような赤外線の吸収特性が小さく、変化がない。このため、地球の温暖化係数が小さくなる。
また、ノンフロン自然冷媒が炭化水素系冷媒と非炭化水素系の代替冷媒との混合冷媒であっても、この炭化水素系冷媒と非炭化水素系代替冷媒との混合冷媒は炭化水素系冷媒単独の場合と同じく、フロンと違って地球の温暖化係数が殆んど零に近い。冷凍回路に該炭化水素系冷媒と非炭化水素系代替冷媒との混合冷媒を使用すると、オゾン層を破壊することもなく地球の温暖化レベルの低い冷凍システムを実現することができる。また、炭化水素系冷媒および非炭化水素系代替冷媒は前述したように赤外線の吸収特性が小さく、変化がない。このため、地球の温暖化係数が小さくなる。
非炭化水素系の代替冷媒としては、例えば、HFC32、HFC134a、HFC125、HFC23、HFC143a、HFC152aを例示できる。従って、炭化水素系冷媒と非炭化水素系の代替冷媒との混合冷媒は、例えば、メタン、エタン、プロピレン、エチレン、シクロブタン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、シクロペンタン、プロパン、シクロプロパンの内の1種或いはそれらの内の2種以上を含む炭化水素系冷媒と例えばHFC32、HFC134a、HFC125、HFC23、HFC143a、HFC152aの内の1種或いは2種以上を含む非炭化水素系の代替冷媒との混合冷媒を挙げることができる。
また、ノンフロン自然冷媒は、アンモニア(NH)と炭化水素系冷媒の混合冷媒であってもよい。アンモニアの大気中の寿命は、フロン(CFC12、HCFC22)と比較して特に短いというわけではないから、アンモニアの地球温暖化係数が零に近いのは、赤外線の吸収特性が小さく変化がないためと考えられ、これは前記炭化水素と同様である。アンモニアの地球温暖化係数は小さい。
従って、ノンフロン自然冷媒がアンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒にあっても、前記炭化水素系冷媒単独の場合と同じく、フロンと違って地球の温暖化係数が殆んど零に近い。従って、冷凍回路に前記ノンフロン自然冷媒がアンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒を使用すると、オゾン層を破壊することもなく地球の温暖化レベルの低い冷凍システムを実現することができる。また、前記アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒は前述したように赤外線の吸収特性が小さく、変化がない。このため、地球の温暖化係数が小さくなる。
さらに、ノンフロン自然冷媒は、アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒であってもよい。非アンモニア系代替冷媒としては、例えば、HFC32、HFC134a、HFC125、HFC23、HFC143a、HFC152aを示すことができる。従って、アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒は、アンモニアと、例えば、メタン、エタン、プロピレン、エチレン、シクロブタン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ぺンタン、シクロペンタン、プロパン、シクロプロパンの内の1種或いはそれらの内の2種以上を含む炭化水素系冷媒との混合冷媒と、例えば、HFC32、HFC134a、HFC125、HFC23、HFC143a、HFC152aの内の1種或いは2種以上を含む非アンモニア系の代替冷媒との混合冷媒を挙げることができる。
従って、ノンフロン自然冷媒がアンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒などの新冷媒であっても、フロンと違って地球の温暖化係数が殆んど零に近い。冷凍回路にアンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒などの新冷媒を使用すると、オゾン層を破壊することもなく地球の温暖化レベルの低い冷凍システムを実現することができる。また、前記アンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒などの新冷媒は前述したように赤外線の吸収特性が小さく、変化がない。このため、地球の温暖化係数が小さくなる。
以上の結果、前記実施の形態に示すそれぞれの冷媒は、概ね図1のGで示す付近の冷媒性能を示す。従って、本実施の形態の冷凍システムによると、オゾン層を破壊することがなく、地球の温暖化を招くこともなく、しかも従来のフロン系冷凍回路のシステム構造を改変することなく適用することができる。また、冷凍能力もフロン系の旧冷媒R12、R22に近い。
次に前記炭化水素系冷媒のうち冷媒R32およびR1234yfを例に挙げて、それぞれの冷媒性能について詳述する。冷媒R32は単一冷媒であるため気相充填が可能で、取り扱いが容易であるものの、地球温暖化係数(GWP)が「675」で、冷媒R1234yfの地球温暖化係数の「4」に比べて大きい値を示す。また、この冷媒R32はオゾン層破壊係数がゼロ「0」であり、沸点が−56.65℃と低いため、つまり冷媒性能およびエネルギ効率が高いため、冷凍能力/消費電力(COP)が高く、また大気寿命が「4.9年」、燃焼性が「微燃性」である。
このように冷媒R32は、図1にも示すように、地球温暖化係数(GWD)が僅か高めではあるものの、冷媒性能およびエネルギ効率が高いため、所定の冷媒性能を得るために、冷凍システムにおける冷媒ガスの使用量、つまり冷媒ガスの充填量が例えば冷媒R410Aなどに比べて約1/3となり、ガス圧も約1/3となって、システムを構成する前記各機器の圧力負担(強度負担)が軽減可能となる。この結果として電力消費量が40%〜50%に削減可能となり、前記各機器の寿命を延ばすことができるほか、かかるシステムの運転に伴って発生する温室効果ガス排出量の削減により地球温暖化の防止と電力コストの削減を図ることができる。
一方、冷媒R1234yfは自動車の空調用として開発が進められており、冷凍効率/消費電力は低いものの、地球温暖化係数が前述のように「4」であり、前記冷媒R32の「675」に比べて格段に小さい値を示す。また、この冷媒R1234yfはオゾン層破壊係数が「0」と低いが、沸点が−29℃と、冷媒R32の沸点に比べて高く、冷媒性能およびエネルギ効率はやや劣る。しかし、この沸点は実用領域内である。また、この冷媒R1234yfは臨界温度が95℃で、毒性が低い。なお、地球温暖化係数の低い冷媒はCOを除き、一般に可燃性を有するというリスクを負うが、このリスクは今日の機器開発時における冷媒ガスの漏れ防止対策等によって確実に抑止可能となっている。
そこで本実施形態では、自然冷媒の使用に伴う低い冷凍効率およびリスクの双方を考慮し、冷媒性能が高いノンフロン自然冷媒である冷媒R32を用いることで、所定の冷房効率を得るための冷媒使用量を減らし、冷媒ガス圧を低減しても必要とする冷媒効率が得られている。これによりシステムを構成する各機器の負担軽減と稼動電力量並びに温室効果ガス排出量の削減による地球温暖化の防止を十分に果たすことができ、電力コストの削減も図ることができる。
一方、冷媒1234yfを用いた場合には、冷媒性能が冷媒R32に比べて劣るものの、地球温暖化係数を各段に低く抑えることができ、地球温暖化を抑制することができる。また、これらの冷媒R32および冷媒R1234yfは、冷凍サイクルの温度で安定状態を維持し、冷凍効率が高く、冷凍機油との馴染みが良く、非爆発性であり、以前の家庭用エアコンディショナで用いた冷媒R22、現行の自動車用エアコンディショナで用いるR134a、現行の家庭用/業務用エアコンディショナで用いる冷媒R410A、R407Cなどに比べて、図1に示すように優れた冷凍能力/消費電力特性を持つ。
また、冷媒R32は前述のように冷凍効率/消費電力が冷媒R410Aの略1.25倍であるため、所定の冷房効率を得るための冷媒の使用量を減らして冷媒ガス圧を低減しても必要とする冷媒効率が得られる。この結果、システムを構成する各機器の負担軽減と稼動電力量、温室効果ガス排出量の削減による地球温暖化の防止を十分に可能にするとともに、電力使用量、電力コストの削減、消費電力換算のCO量の削減、省エネルギ対策が可能になる。
従って、これらの冷媒R32および冷媒R1234yfのいずれの冷媒にあっても低地球温暖化係数でありながら、図1に示すように、現行の冷媒に比べて十分に高い冷凍効率が得られ、地球環境に優しい次世代型の冷凍サイクルの実現が可能になる。
以上のように、本実施形態にかかる冷凍システムは、圧縮器、凝縮器、膨張弁および蒸発器を接続して冷凍回路を構成する冷凍システムであって、前記冷凍回路における冷凍サイクルで使用する冷媒をノンフロン自然冷媒ガスとすることにより、オゾン層の破壊を完全に防止しながら、地球の温暖化に及ぼす影響を確実に回避できる。
この場合において、前記ノンフロン自然冷媒ガスに炭化水素系冷媒を用いることで、フロンと違って地球の温暖化係数が殆んど零に近いため、前記圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器を接続することによって構成された冷凍回路に該炭化水素系の冷媒を使用しても、オゾン層を破壊することもなく地球の温暖化を招かない冷凍システムを実現できる。また、炭化水素系冷媒としての冷媒R32のような高い冷媒性能によって、冷媒使用量を減らして冷媒ガス圧を低減しても、必要とする冷媒効率が得ることができ、システムを構成する各機器の負担軽減とシステムの稼動電力量並びに温室効果ガス排出量の削減による地球温暖化の防止を十分に果たすことができる。さらに、電力コストの削減並びに既存設備の利用を実現できる。
本考案の冷凍システムは、ノンフロン自然冷媒ガスの大気への排出にも拘らず、オゾン層の破壊を生じることなく、さらに地球温暖化の防止を図りながら、電力コストの削減並びに既存設備の利用を可能にするという効果を有し、地球環境に悪影響を及ぼすことがない冷凍システム等に有用である。
11 圧縮機
12 凝縮器
13 膨張弁
14 蒸発器

Claims (7)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器を接続して冷凍回路を構成する冷凍システムであって、前記冷凍回路における冷凍サイクルで使用する冷媒がノンフロン自然冷媒であることを特徴とする冷凍システム。
  2. 前記ノンフロン自然冷媒が炭化水素系冷媒であることを特徴とする請求項1記載の冷凍システム。
  3. 前記ノンフロン自然冷媒が炭化水素系冷媒と非炭化水素系冷媒の代替冷媒との混合冷媒であることを特徴とする請求項1記載の冷凍システム。
  4. 前記ノンフロン自然冷媒がアンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒であることを特徴とする請求項1記載の冷凍システム。
  5. 前記ノンフロン自然冷媒がアンモニアと炭化水素系冷媒との混合冷媒と非アンモニア系代替冷媒との混合冷媒であることを特徴とする請求項1記載の冷凍システム。
  6. 前記ノンフロン自然冷媒が冷媒R32であることを特徴とする請求項1記載の冷凍システム。
  7. 前記ノンフロン自然冷媒が冷媒R1234yfであることを特徴とする請求項1記載の冷凍システム。
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