JPWO2014136814A1 - 新規ctlエピトープ5連結ペプチド - Google Patents

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Abstract

HLA型検査を必要とすることなく、かつ特定のHLA型を有する患者に限定されることなく、がんペプチドワクチンとして幅広いがん患者に投与することが可能ながん抗原ペプチドの提供。CTL誘導能を有することが報告されている、腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチド群より選択された5つのCTLエピトープペプチドをリンカーを介して連結して得られたCTLエピトープ5連結ペプチド。

Description

本発明は、がん抗原ペプチドとして有用な新規ペプチドに関する。より詳細には、本発明はHLA-A拘束性にCTL誘導能を有するペプチドを5つ連結してなる新規がん抗原ペプチド、及びそれを利用した医薬組成物に関する。
がんは日本人の死亡原因の第1位を占め年間約35万人が死亡しており、今なお重篤な疾患である。確立されているがん治療法としては主に外科的切除、抗がん剤治療、および放射線療法がある。しかしながら、かかる療法には再発、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の低下、さらには先に述べた治療法が受けられない進行がんである場合の治療選択肢が無い等の問題がある。
がん免疫療法(がんワクチン療法)は長い間新たな治療法として待望されており、ヒト腫瘍抗原におけるエピトープペプチドが同定可能になった1990年からがんペプチドワクチン臨床研究が世界中で開始された。しかし、ペプチド単独投与もしくは併用療法での臨床研究成果の解析結果によると、1,000例以上の投与例のうち、奏効率僅か2.7%(非特許文献1)であり、実用化の難しさが指摘されている。
一方、日本においても長きにわたり独自のがんペプチドワクチンを用いた臨床研究が継続的に行われ、徐々にその成果が明らかにされてきた。近年では、治療成績向上を目指す工夫のひとつとして、1種のがんペプチドを投与するのではなく、複数種のがんペプチドを投与する戦略もとられ始めている。例えば、患者のHLAタイプおよび特異的免疫応答をあらかじめ検査することにより、投与するペプチドを複数種選択するテーラーメイド型のがんペプチドワクチン療法が実施されており、安全性および抗腫瘍効果が確認されている。具体的にはテーラーメイド型ペプチドワクチン単独投与や抗がん剤との併用により脳腫瘍、子宮頸がん、更には前立腺がん、すい臓がんにおいて優れた臨床効果並びに安全性が達成されている(非特許文献2、3、4)。
がんペプチドワクチン療法において、主要なエフェクター細胞と考えられているエピトープ特異的細胞傷害性Tリンパ球(以下、CTLと略称する)による細胞性免疫はHLA拘束性であり、特定のHLA型、具体的には対象患者数の多いHLA-A2またはHLA-A24を有する患者のみを対象としたがんペプチドワクチン開発が実施されてきた。
しかしながらこれら2種のHLA型保有割合は日本人においてそれぞれ約40%、60%(非特許文献5)であり、これら2種以外のHLA型を有する患者はがんペプチドワクチンの恩恵を受けることができない問題点がある。さらには治療開始前にHLA型検査を要すことが、治療の開始時期を遅延させ,患者負担を増大させる一因となっている。以上より、HLA型検査を必要とせず、全てのがん患者に適応可能ながんペプチドワクチンの開発・研究が望まれている。
またがんペプチドワクチン療法において、細胞免疫であるCTLの活性化に加えて、液性免疫である免疫グロブリン産生が誘導されることにより、延命効果に寄与することが知られている(非特許文献6)。
Rosenberg SA et al., Nature Med. 2004, 10(9): 909-15 Terasaki M et al., J Clin Oncol. 2011, 29(3):337-44 Noguchi M et al., Cancer lmmunol. lmmunother. 2010, 59(7):1001-9 Yanagimoto H et al.,Cancer Sci. 2007, 98(4): 605-11 Sette A et al., Immunogenetics. 1999, 50(3-4):201-12 Noguchi M et al., Cancer Biol. Ther. 2011, 10(12):1266-79
本発明は、HLA型検査を必要とすることなく、かつ特定のHLA型を有する患者に限定されることなく、がんペプチドワクチンとして幅広いがん患者に投与することが可能ながん抗原ペプチドを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、HLA-A2、HLA-A24、HLA-A26またはHLA-A3スーパータイプのいずれか、又は上記の複数のHLA-A拘束性にCTL誘導能を有することが報告されているCTLエピトープペプチドより選択された5つのペプチドをリンカーを介して連結して得られたCTLエピトープ5連結ペプチドが、HLA型検査を必要とすることなく、かつ特定のHLA型を有する患者に限定されることなく幅広いがん患者に投与可能であり、さらに当該CTLエピトープ5連結ペプチドを投与することによって、当該ペプチドを構成するCTLエピトープペプチドに特異的なCTL及び免疫グロブリンが強く誘導されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の特徴を有する。
[1] 以下のCTLエピトープペプチド:配列番号1で表されるペプチド(PEP1)、配列番号2で表されるペプチド(PEP2)、配列番号3で表されるペプチド(PEP3)、配列番号4で表されるペプチド(PEP4)、配列番号5で表されるペプチド(PEP5)、配列番号6で表されるペプチド(PEP6)、及び、配列番号7で表されるペプチド(PEP7)、
からなる群より、重複して選択されてもよい5つのペプチドがリンカーを介してそれぞれ連結されてなる、エピトープ5連結ペプチドであって、
以下の(1)〜(12)より選択される一又は複数の特徴を有する、上記エピトープ5連結ペプチド:
(1) リンカーを介してN末端側より順にPEP5とPEP2が隣り合う配列を含む;
(2) リンカーを介してN末端側より順にPEP2とPEP4が隣り合う配列を含む;
(3) リンカーを介してN末端側より順にPEP4とPEP6が隣り合う配列を含む;
(4) リンカーを介してN末端側より順にPEP6とPEP3が隣り合う配列を含む;
(5) リンカーを介してN末端側より順にPEP4とPEP1が隣り合う配列を含む;
(6) リンカーを介してN末端側より順にPEP1とPEP3が隣り合う配列を含む;
(7) リンカーを介してN末端側より順にPEP4とPEP2が隣り合う配列を含む;
(8) リンカーを介してN末端側より順にPEP1とPEP4が隣り合う配列を含む;
(9) リンカーを介してN末端側より順にPEP5とPEP1が隣り合う配列を含む;
(10) リンカーを介してN末端側より順にPEP6とPEP5が隣り合う配列を含む;
(11) C末端にPEP2を含む;ならびに、
(12) C末端にPEP3を含む。
[2] N末端にN末端側より順に、PEP5とPEP2、PEP6とPEP5、又は、PEP4とPEP6がリンカーを介して隣り合う配列を含む、ならびに/あるいは、C末端にN末端側より順に、PEP7とPEP3、PEP4とPEP3、PEP6とPEP3、PEP1とPEP3、PEP5とPEP2、PEP4とPEP2、又は、PEP5とPEP3がリンカーを介して隣り合う配列を含む、[1]のエピトープ5連結ペプチド。
[3] 以下の(a)〜(p)より選択される配列を含む、[2]のエピトープ5連結ペプチド:
(a)PEP5-PEP2-PEP4-PEP7-PEP3;
(b)PEP5-PEP2-PEP7-PEP3-PEP4;
(c)PEP4-PEP6-PEP5-PEP7-PEP3;
(d)PEP5-PEP2-PEP4-PEP6-PEP3;
(e)PEP5-PEP2-PEP4-PEP1-PEP3;
(f)PEP4-PEP5-PEP2-PEP7-PEP3;
(g)PEP7-PEP3-PEP4-PEP5-PEP2;
(h)PEP5-PEP7-PEP3-PEP4-PEP2;
(i)PEP6-PEP1-PEP4-PEP5-PEP2;
(j)PEP6-PEP5-PEP1-PEP4-PEP2;
(k)PEP4-PEP5-PEP1-PEP6-PEP3;
(l)PEP7-PEP2-PEP4-PEP5-PEP3;
(m)PEP4-PEP2-PEP7-PEP5-PEP3;
(n)PEP7-PEP2-PEP5-PEP4-PEP3;
(o)PEP5-PEP2-PEP7-PEP4-PEP3;または、
(p)PEP5-PEP2-PEP4-PEP3-PEP7;
なお、式中「-」はリンカーを示す。
[4] リンカーがアミノ酸リンカーである、[1]〜[3]のいずれかのエピトープ5連結ペプチド。
[5] アミノ酸リンカーが、アルギニンを2個連結したアルギニンダイマーである、[4]のエピトープ5連結ペプチド。
[6] [1]〜[5]のいずれかのエピトープ5連結ペプチドを用いて、末梢血リンパ球を刺激することにより得られるCTL。
[7] [1]〜[5]のいずれかのエピトープ5連結ペプチド、又は、[6]のCTLを有効成分として含有する、がんを治療又は予防するための医薬組成物。
[8] 免疫療法剤である、[7]の医薬組成物。
[9] [1]〜[5]のいずれかのエピトープ5連結ペプチド、又は[6]のCTLをがん患者に投与することを含む、がんの治療方法。
[10] [1]〜[5]のいずれかのエピトープ5連結ペプチド、又は、[6]のCTLを被験者に投与することを含む、がんに対する被験者の免疫方法。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2013-047271号の明細書および/または図面に記載される内容を包含する。
本発明によれば、HLA型検査を必要とすることなく、かつ特定のHLA型を有する患者に限定されることなく、がんペプチドワクチンとして幅広いがん患者に投与することが可能ながん抗原ペプチドを提供することができる。
本発明のCTLエピトープ5連結ペプチドは、HLA型検査を必要とすることなく幅広いがん患者、例えばHLA-A2陽性患者群、HLA-A24陽性患者群、HLA-A26陽性患者群、HLA-A3スーパータイプ陽性患者群に投与することが可能であり、当該患者におけるがん又はそれに起因する疾患を治療及び/又は予防することができる。また、本発明のCTLエピトープ5連結ペプチドを構成する腫瘍抗原は、複数のがん種において発現が認められていることから、本発明のCTLエピトープ5連結ペプチドは多様ながん種を治療又は予防するための医薬組成物(より詳細には免疫療法剤)として使用できる。さらに、本発明のエピトープ5連結ペプチドを投与することにより、構成されるCTLエピトープペプチドを混合して等量投与した場合と比べて、CTLエピトープペプチド特異的なCTL及び免疫グロブリンを強く誘導することが可能であり、抗腫瘍免疫をより効率的に活性化することができる。
図1は、エピトープ5連結ペプチド投与マウスモデルにおける、エピトープ特異的CTL誘導結果を示す(*:未検討であることを示す)。 図2は、エピトープ5連結ペプチド投与マウスモデルにおける、血清中エピトープ特異的IgG抗体価の測定結果を示す。
以下に本発明をさらに具体的に説明する。
1.エピトープ5連結ペプチド
本発明の「エピトープ5連結ペプチド」は、同一及び/又は異なる腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチドから選ばれる5つのペプチドを、リンカーを介して直鎖状に連結して1分子としたペプチドを意味する。
「腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチド」は、腫瘍抗原が腫瘍細胞内で分解されて生じるペプチドであり、HLA クラスI分子と結合して細胞表面上に提示されることにより、腫瘍特異的なCTLに認識される、ならびに/あるいは、腫瘍特異的なCTLを誘導する及び/又は活性化することができる。「腫瘍特異的なCTLを誘導する」とは、in vitro又はin vivoにおいて、腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチドを特異的に認識するCTLを分化及び/又は増殖させることを意味する。また、「腫瘍特異的なCTLを活性化する」とは、CTLがHLAクラスI分子により提示された抗原を認識することにより、インターフェロン−γ(IFN-γ)を産生することを意味する。本明細書においては、「腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチド」を単に、「CTLエピトープペプチド」と呼ぶ場合がある。
本発明において使用するCTLエピトープペプチドとしては、公知のものを使用することができ、以下のものが挙げられる:
PEP1:KLVERLGAA(配列番号1[WO 0l/Ol1044]);
PEP2:ASLDSDPWV(配列番号2[WO 02/010369]);
PEP3:LLQAEAPRL(配列番号3[WO 00/12701]);
PEP4:DYSARWNEI(配列番号4[特開平11-318455号公報]);
PEP5:VYDYNCHVDL(配列番号5[WO 00/12701]);
PEP6:LYAWEPSFL(配列番号6[特開2003-000270号公報]);
PEP7:QIRPIFSNR(配列番号7[Cancer lmmunol. lmmunother. 2007,56(5), 689-698])。
本明細書中、配列番号1で表されるペプチドを「PEP1」、配列番号2で表されるペプチドを「PEP2」、配列番号3で表されるペプチドを「PEP3」、配列番号4で表されるペプチドを「PEP4」、配列番号5で表されるペプチドを「PEP5」、配列番号6で表されるペプチドを「PEP6」、配列番号7で表されるペプチドを「PEP7」とそれぞれ呼ぶ場合がある。
本発明においては、PEP1、PEP2、PEP3、PEP4、PEP5、PEP6、及びPEP7の各アミノ酸配列において、一又は複数のアミノ酸が置換、挿入、欠失、及び/又は付加されたアミノ酸配列を有し、かつ、元のペプチドと同等又はそれ以上のCTL誘導能、免疫グロブリン産生誘導能を有するペプチドも、「CTLエピトープペプチド」として使用することができる。ここで「複数」とは1〜3個、好ましくは1〜2個である。このようなペプチドとしては、例えば、元のアミノ酸と類似した特性を有するアミノ酸で置換された(すなわち、保存的アミノ酸置換により得られた)ペプチドが挙げられる。
PEP1、PEP2、PEP3、PEP4、及び、PEP5はHLA-A2に、PEP2、PEP4、PEP5、及び、PEP6はHLA-A24に、PEP2、PEP4、PEP5、及び、PEP7はHLA-A3スーパータイプに、ならびに、PEP2、及び、PEP5はHLA-A26に、それぞれ拘束されCTLを誘導、及び/又は活性化することできる。また、これらのCTLエピトープペプチドをコードする遺伝子は、複数のがん種において発現が確認されている(Yang D et al., Cancer Res. 1999, 59: 4056-63、Harashima N et al., Eur. J. Immunol. 2001, 31(2), 323-32)。
PEP1、PEP2、PEP3、PEP4、PEP5、PEP6、及びPEP7から選択された(重複して選択されてもよい)5つのペプチドは、リンカーを介してそれぞれ直鎖状に連結される。
リンカーは、エピトープ5連結ペプチドが生体に投与された際に切断され、連結されたCTLエピトープペプチドが個々に分離されることを可能とするものであればよく、例えば、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、糖鎖リンカー、ポリエチレングリコールリンカー、アミノ酸リンカーなどが挙げられる。アミノ酸リンカーとして用いられるアミノ酸配列としては、アルギニンダイマー、リジンダイマー、グリシンダイマー、グリシンペンタマー、グリシンヘキサマー、アラニン-アラニン-チロシン(AAY)、イソロイシン-ロイシン-アラニン(ILA)、アルギニン-バリン-リジン-アルギニン(RVKR)等が例示され、好ましくはアルギニンダイマーである。
選択されるCTLエピトープペプチド、及びその連結順序は、所定の組合せ及び所定の連結順序で合成したエピトープ5連結ペプチドをヒトHLA-Aトランスジェニックマウスに投与し、in vivoにおいて各CTLエピトープペプチド特異的なCTL誘導の有無を評価し決定することができる。
好ましくは、本発明のエピトープ5連結ペプチドは、以下の(1)〜(12)より選択される一又は複数の特徴を有する:
(1)リンカーを介してN末端側より順にPEP5とPEP2が隣り合う配列を含む;
(2)リンカーを介してN末端側より順にPEP2とPEP4が隣り合う配列を含む;
(3)リンカーを介してN末端側より順にPEP4とPEP6が隣り合う配列を含む;
(4)リンカーを介してN末端側より順にPEP6とPEP3が隣り合う配列を含む;
(5)リンカーを介してN末端側より順にPEP4とPEP1が隣り合う配列を含む;
(6)リンカーを介してN末端側より順にPEP1とPEP3が隣り合う配列を含む;
(7)リンカーを介してN末端側より順にPEP4とPEP2が隣り合う配列を含む;
(8)リンカーを介してN末端側より順にPEP1とPEP4が隣り合う配列を含む;
(9)リンカーを介してN末端側より順にPEP5とPEP1が隣り合う配列を含む;
(10)リンカーを介してN末端側より順にPEP6とPEP5が隣り合う配列を含む;
(11)C末端にPEP2を含む;ならびに、
(12)C末端にPEP3を含む。
好ましくは、本発明のエピトープ5連結ペプチドは、
(I)N末端にN末端側より順に、
PEP5とPEP2、
PEP6とPEP5、又は、
PEP4とPEP6、
がリンカーを介して隣り合う配列を含む、ならびに/あるいは、
(II)C末端にN末端側より順に、
PEP7とPEP3;
PEP4とPEP3;
PEP6とPEP3;
PEP1とPEP3;
PEP5とPEP2;
PEP4とPEP2;又は、
PEP5とPEP3
がリンカーを介して隣り合う配列を含む。
さらに好ましくは、本発明のエピトープ5連結ペプチドは、以下の(a)〜(p)より選択される配列を含むか、あるいは当該配列からなる(式中「−」はリンカーを示す):
(a)PEP5-PEP2-PEP4-PEP7-PEP3;
(b)PEP5-PEP2-PEP7-PEP3-PEP4;
(c)PEP4-PEP6-PEP5-PEP7-PEP3;
(d)PEP5-PEP2-PEP4-PEP6-PEP3;
(e)PEP5-PEP2-PEP4-PEP1-PEP3;
(f)PEP4-PEP5-PEP2-PEP7-PEP3;
(g)PEP7-PEP3-PEP4-PEP5-PEP2;
(h)PEP5-PEP7-PEP3-PEP4-PEP2;
(i)PEP6-PEP1-PEP4-PEP5-PEP2;
(j)PEP6-PEP5-PEP1-PEP4-PEP2;
(k)PEP4-PEP5-PEP1-PEP6-PEP3;
(l)PEP7-PEP2-PEP4-PEP5-PEP3;
(m)PEP4-PEP2-PEP7-PEP5-PEP3;
(n)PEP7-PEP2-PEP5-PEP4-PEP3;
(o)PEP5-PEP2-PEP7-PEP4-PEP3;または、
(p)PEP5-PEP2-PEP4-PEP3-PEP7。
本発明のエピトープ5連結ペプチドは、連結された5種のCTLエピトープペプチドのうち、好ましくは2種、さらに好ましくは3種、より好ましくは4種、最も好ましくは5種のCTLエピトープペプチドについて、各CTLエピトープペプチドに特異的なCTLを誘導、及び/又は、活性化することができ、ならびに各CTLエピトープペプチドに特異的な免疫グロブリン産生を誘導することができる。なお、ここで「免疫グロブリン」とは、IgG, IgM, IgA, IgDを意味する。
2.エピトープ5連結ペプチドの製造
本発明のエピトープ5連結ペプチドは、慣用の液相合成法、固相合成法などのペプチド合成法、自動ペプチド合成機によるペプチド合成などによって製造することができる(Kelley et al., Genetics Engineering Principles and Methods, Setlow, J.K. eds., Plenum Press NY. (1990) Vol.12, p.1-19;S tewart et al., Solid-Phase Peptide Synthesis (1989) W.H. Freeman Co.; Houghten, Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1985) 82: p.5132、「新生化学実験講座1 タンパク質IV」(1992)日本生化学会編,東京化学同人)。ペプチド合成は、各アミノ酸の、結合しようとするα−アミノ基とα−カルボキシル基以外の官能基を保護したアミノ酸類を用意し、それぞれのアミノ酸のα−アミノ基とα−カルボキシル基との間でペプチド結合形成反応を行う。通常、ペプチドのC末端に位置するアミノ酸残基のカルボキシル基を適当なスペーサー又はリンカーを介して固相に結合しておく。上で得られたジペプチドのアミノ末端の保護基を選択的に除去し、次のアミノ酸のα−カルボキシル基との間でペプチド結合を形成する。このような操作を連続して行い側基が保護されたペプチドを製造し、最後に、すべての保護基を除去し、固相から分離する。保護基の種類や保護方法、ペプチド結合法の詳細は、上記の文献に詳しく記載されている。
あるいは、本発明のエピトープ5連結ペプチドをコードする核酸を用いた遺伝子組換え法やファージディスプレイ法などによって、ペプチドを製造してもよい。
遺伝子組換え法は、本発明のエピトープ5連結ペプチドをコードするDNAを適当な発現ベクター中に挿入し、適当な宿主細胞にベクターを導入し、細胞を培養し、細胞内から又は細胞外液から目的のペプチドを回収することを含む。ベクターは、限定されないが、例えば、プラスミド、ファージ、コスミド、ファージミド、ウイルスなどのベクターである。ベクターを導入するための宿主細胞は、大腸菌や枯草菌等の細菌、酵母細胞、昆虫細胞、動物細胞(例えば、哺乳動物細胞)、植物細胞等であり、これらの細胞への形質転換又はトランスフェクションは、例えば、リン酸カルシウム法、エレクトロポレーション法、リポフェクション法、パーテイクルガン法、PEG法等を含む。形質転換細胞を培養する方法は、宿主生物の培養に用いられる通常の方法に従って行われる。本発明のペプチドの回収を容易にするために、発現によって生成したペプチドを細胞外に分泌させることが好ましい。そのために、その細胞からのペプチドの分泌を可能にするペプチド配列をコードするDNAを目的ペプチドをコードするDNAの5'末端側に結合する。あるいは、細胞内に蓄積された目的ペプチドを回収することもできる。この場合、細胞を物理的又は化学的に破壊し、タンパク質精製技術を使用して目的ペプチドを回収する。
製造されたペプチドは、常法により、例えば、ゲルろ過クロマトグラフィー、イオン交換カラムクロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、逆相カラムクロマトグラフィー、HPLCなどのクロマトグラフィー、硫安分画、限外ろ過、免疫吸着法などにより、回収又は精製することができる。
3.細胞障害性Tリンパ球
本発明のエピトープ5連結ペプチドを用いて、CTLエピトープペプチドに特異的であり、がん細胞を傷害するCTLをin vitroにて取得することができる。CTLエピトープペプチドを用いたCTLのin vitroにおける誘導方法は公知であり(例えば、特開2006−14637号公報)、本発明においてもこれらの手法を利用することができる。例えば、健常人又はがん患者由来の末梢血単核球(PBMC)中のプレート接着細胞をGM-CSF、IL-4等のサイトカインの存在下で培養して樹状細胞(DC)を誘導する。この樹状細胞に、本発明のエピトープ5連結ペプチドをパルスした後、X線照射を行うことにより、抗原提示細胞(stimulator)を調製する。DCが使用できない場合は、健常人または同じがん患者由来の末梢血単核 (PBMC)に本発明のエピトープ5連結ペプチドをパルスした後、X線照射を行ったものを用いてもよい。次いで、健常人由来の末梢血単核球(PBMC)又はがん患者由来の末梢血単核球(PBMC)又は所属リンパ節リンパ球(responder)を加えて、IL-2, IL-4, IL-7等のサイトカイン存在下で培養する。その後さらに、本発明のエピトープ5連結ペプチドを上述の通りパルスして得た抗原提示細胞を加えて再刺激を行い、IL-2等のサイトカイン存在下にてさらに培養する。
CTLの誘導に用いる細胞培養用培地としては、Tリンパ球が生存できる任意の培地を用いればよい。例えば、RHAMα培地(Kawai, K., Sasaki, T., Saijo-Kurita, K., Akaza, H., Koiso, K., and Ohno, T., Cancer Immunol. Immunother. 35, 225-229, 1992中に記載されたLAK medium)、AIMV培地(GIBCO BRL, Life Technologies, INC.)、またはRPMI1640培地などに、IL-2等の各種サイトカインやウシ胎仔血清(FCS)などを添加したものを用いることができる。
培養条件は当業者に周知の条件に従えばよい。例えば、培養温度を33℃〜41℃、好ましくは37℃とする。また空気若しくは適当な濃度の酸素と、培地のpHを約7.4に保つために適当な濃度の炭酸ガス(例えば5%CO2)とを含む不活性ガスを気相として用いることができる。培養は、4〜10日間が好ましく、7日間がより好ましい。このような培養を行うことにより誘導されてきたCTLは、エピトープ5連結ペプチドを構成する5つのCTLエピトープペプチドのうち、好ましくは2種、さらに好ましくは3種、より好ましくは4種、最も好ましくは5種のCTLエピトープペプチドについて、各CTLエピトープペプチドに特異的なCTLを含み、がん細胞を特異的に傷害することができる。
4.医薬組成物
本発明のエピトープ5連結ペプチドは、がんの免疫療法に使用する医薬組成物の有効成分として利用することができる。
本発明の医薬組成物には、上記エピトープ5連結ペプチドのうち1又は複数種を有効成分として含めることができる。複数種のエピトープ5連結ペプチドを含めることによって、より高い効果を得ることができる。
本発明のエピトープ5連結ペプチドに含まれるPEP1、PEP2、PEP3、PEP4、PEP5、PEP6、及びPEP7をコードする遺伝子は、複数の固形がん及び血液がんにおいて発現が認められている。固形がんとしては、例えば、脳腫瘍、肺がん、乳がん、甲状腺がん、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、食道がん、胃がん、GIST、膵がん、大腸がん、直腸がん、肛門がん、腎がん、肝がん、胆道がん、頭頸部がん、膀胱がん、前立腺がん、悪性黒色腫、皮膚がん、舌がん、骨肉腫、軟骨肉腫、線維肉腫、脂肪肉腫、血管肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫等が挙げられる。血液がんとしては例えば、白血病、悪性リンパ腫、骨髄腫等が挙げられる。従って、本発明のエピトープ5連結ペプチドはこれらのがんの治療又は予防に有用である。ここで「がんの治療又は予防」とは、がんの発生/再発を予防する、がんの進行/増悪を抑制する、がんの病態を改善することを意味する。
本発明の医薬組成物は、医薬上許容される製剤素材として慣用の各種有機又は無機担体物質などを含むことができる。利用できる医薬担体としては、製剤の投与形態に応じて通常使用される、安定化剤、殺菌剤、緩衝剤、等張化剤、キレート剤、pH調整剤、界面活性剤、充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤、無痛化剤、希釈剤あるいは賦形剤等を例示でき、これらを常法により添加した配合剤として調製されるのが好ましい。
また、本発明の医薬組成物は、ワクチンの投与に際して使用することが知られているアジュバントを含むことができる。アジュバントとしては、Complete Freund’s adjuvant(CFA)、Incomplete Freund’s adjuvant(IFA)、ミョウバン、Lipid A 、モノホスホリルリピドA 、BCG(Bacillus-Calmette-Guerrin) 等の細菌製剤、ツベルクリン等の細菌成分製剤、キーホールリンペットヘモシアニンや酵母マンナン等の天然高分子物質、ムラミルトリペプチドまたムラミルジペプチドまたはそれらの誘導体、アラム(alum)、非イオン性ブロックコポリマー等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を組合せて用いることができる。アジュバントは本発明の医薬組成物と混和状態、またはエマルジョンとして同時に投与して用いてもよい。
さらに、本発明の医薬組成物は、上記エピトープ5連結ペプチドに加えて、公知の腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチド又はそれを含むペプチド、あるいはそれらを連結したペプチド(以下、「公知の腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチド等」と記載)を、1又は複数組み合わせて含んでいてもよい。公知の腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチドとしては、例えばWT-1 p126-134, modified (M236Y) WT-1 p235-243, NY-ESO-1 p157-165, modified (T210M) gp100 p209-217, survivin-2B p80-88, Her-2/neu p63-71, VEGFR2 p169-177, MART-1 p26-35, Glypican-3 p298-306, SPARC p143-151等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。この場合、本発明のエピトープ5連結ペプチドと公知の腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチド等とは、一剤型の製剤形態でもよいし、本発明のエピトープ5連結ペプチドを有効成分として含む製剤と、公知の腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチド等を有効成分として含む製剤とが別個の製剤形態であってもよい。
本発明の医薬組成物は、投与形態に応じて製剤形態を選択することができる。代表的な製剤形態としては、溶液剤、乳剤、リポソーム製剤、脂肪乳剤、シクロデキストリン等の包接体、けん濁剤、軟膏剤、クリーム剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、粉末剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤等の作製も可能であるが、これらに限定されない。これらはさらに投与経路に応じて経口剤、非経口剤、経鼻剤、経膣剤、坐剤、舌下剤、吸入剤、点眼剤、点耳剤等に分類され、それぞれ通常の方法に従い、調合、成形ないし調製することができる。また、溶液製剤として使用できる他に、凍結乾燥化し保存し得る状態にした後、用時、水や生埋的食塩水等を含む緩衝液等で溶解して適当な濃度に調製した後に使用することも可能である。
また、本発明の医薬組成物は、上記本発明のエピトープ5連結ペプチドを用いてin vitroにて誘導されたCTLを有効成分として含んでもよい。このような医薬組成物は非経口剤の形態であることが好ましい。
5.治療方法
本発明の医薬組成物は、幅広いがん患者、例えばHLA-A2、HLA-A24、HLA-A26およびHLA-A3スーパータイプからなる群から選択されるHLAタイプ陽性患者群に投与することが可能であり、治療開始前にHLA型検査を要することなく治療を開始することができる。
本発明の医薬組成物はがん患者に投与することによって、有効成分として含有されるエピトープ5連結ペプチドを構成する2種以上、好ましくは3種以上、より好ましくは4種以上、さらに好ましくは5種のCTLエピトープペプチドに特異的なCTLを誘導、及び/又は、活性化することができ、並びに、当該CTLエピトープペプチドに特異的な免疫グロブリン産生を誘導することができる。有効成分として含有されるエピトープ5連結ペプチドの投与による免疫グロブリン産生の誘導は、エピトープ5連結ペプチドに含まれるCTLエピトープペプチドを連結することなく個々に混合して投与した場合に認められる免疫グロブリン産生の誘導よりも顕著に高く、したがって、本発明におけるエピトープ5連結ペプチドは、がん患者におけるがんを効率的に治療又は予防することができる。
本発明の医薬組成物は、経口投与、静脈投与、動脈投与、筋肉内投与、皮下投与、皮内投与、舌下投与、腹腔内投与、直腸内投与、経皮投与、経粘膜投与、経鼻投与、経膣投与、経眼投与、吸引投与等によって投与することができる。複数種のエピトープ5連結ペプチド、また、公知の腫瘍抗原分子由来のCTLエピトープペプチド等を有効成分として含む製剤がそれぞれ別個の医薬組成物として製剤されている場合、各医薬組成物は同じ、又は別個の投与経路にて、同時、又は非同時に投与することができる。
本発明の医薬組成物の投与量は、治療するがんの状態/重篤度、個々の患者の年齢、体重等の要因に応じて適宜調整することができるが、エピトープ5連結ペプチドの量にして、0.000lmg〜1000mg 、好ましくはO.00lmg〜100mg、より好ましくはO.01mg〜50 mgを含む医薬組成物を、これを数日、数週または数ヶ月に1 回、反復投与することが好ましい。また、本発明の医薬組成物が有効成分として、本発明のエピトープ5連結ペプチドを用いてin vitroにて誘導されたCTLを含む場合には、1日につき体重1kg当たり、2x106〜2x108個のCTLを、1週間〜2週間の間隔で投与することが好ましい。
本発明の医薬組成物は、がん化学治療に一般的に用いられる医薬品と併用してがん患者へ投与することも可能である。例えば、シクロホスファミド、テモゾロミド、ベンダムスチン等のアルキル化剤、テガフール・ウラシル配合剤、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤、メソトレキセート、ゲムシタビン等の代謝拮抗剤、シスプラチン、オキサリプラチン等のプラチナ製剤、イリノテカン、エリブリン、パクリタキセル、ドセタキセル、ビンクリスチン等の植物アルカロイド製剤、ドキソルビシン、ブレオマイシン、アクチノマイシンD等の抗がん性抗生物質、イマチニブ、スニチニブ、ゲフィチニブ、ソラフェニブ、エベロリムス、トラスツズマブ、ベバシズマブ、リツキシマブ、セツキシマブ、パニツムマブ、モガムリズマブ等の分子標的治療剤、ビカルタミド、エストラムスチン、エキセメスタン等のホルモン療法製剤等が挙げられる。これらの医薬品は、本発明の医薬組成物と同じ、又は別個の投与経路にて、同時、又は非同時に投与することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1 ペプチドの合成・精製
CTLエピトープペプチド、及びエピトープ5連結ペプチドは、市販のペプチド合成機Prelude(Protein Technologies, Inc.)を用いて、固相合成法(Fmoc法)にて合成した。得られた各種合成ペプチドはYMC-Pack Pro C18カラム(YMC Co., Ltd.)及びHPLCシステム(Gilson)にて精製し、凍結乾燥後冷温暗所にて保存し、以降に示す実施例に供した。
合成したCTLエピトープペプチドのアミノ酸配列を表1に、エピトープ5連結ペプチドのアミノ酸配列を表2に示す。
なおHLA-A2に結合する対照ペプチドとしてWT1 (配列番号8)、HLA-A24に結合する対照ペプチドとしてHer2(配列番号9)をそれぞれ合成した。
Figure 2014136814
Figure 2014136814
実施例2 マウスモデルにおけるエピトープペプチド特異的CTLの誘導とELISPOT法によるCTLの検出
エピトープ5連結ペプチドを大塚蒸留水(大塚製薬工場)にて2mg/mLないし4mg/mLに調製し、B Braun Injektシリンジに充填した。別のシリンジに等量のIncomplete Freund’s adjuvant(IFA)を充填後、両シリンジをGPシリンジコネクタで接続し、エピトープ5連結ペプチド溶液とIFAをよく混合させることでエマルジョンを調製した。これをマウス(HLA-A2.1 transgenic,HLA-A24 transgenic (Taconic))の尾根部周辺に100μLずつ週1回、計2回投与した。最終投与1週間後、マウスより鼠径部リンパ節を回収した。リンパ節細胞懸濁液をComplete Medium(RPMI-1640,10% heat-inactivated FBS,100U/mL Penicillin,100μg/mL Streptomycin,50μM 2-Mercaptoethanol)にて5×106cells/mLに調製し、標的CTLエピトープペプチド(最終濃度10μg/mL)、recombinant mouse IL-15(最終濃度100ng/mL)、recombinant mouse IL-21(最終濃度100ng/mL)をそれぞれ加え1mL/wellで24 well plateへ播種後、37℃、5%CO2インキュベーター内で8日間培養した。8日後、細胞を回収しMurine IFN-γ ELISpot Kit(GEN-PROBE)添付のanti IFN-γ抗体固相化プレートに1×105cells/wellで播種した。続けて、同系マウス脾臓より調製し30GyのX線を照射した脾臓細胞を同一wellへ抗原提示細胞として1×105cells/well播種後、標的CTLエピトープペプチド、またはnegative control ペプチド(最終濃度10μg/mL)を加え、37℃、5%CO2インキュベーター内で一晩インキュベートした。翌日、キットの添付文書に従いIFN-γ産生細胞スポットを発色させた。IFN-γ産生細胞スポット数はELISPOTアナライザー(Immunospot S6,Cellular Technology Ltd.)にて定量した。CTLエピトープペプチド特異的CTLの誘導は、当該試験により得られた標的CTLエピトープペプチド添加ウェルのIFN-γ産生細胞スポット数が、negative controlペプチド添加ウェルのそれに比し有意に高い(Student’s t-test, p<0.05)場合、陽性と判断した。なお、negative controlペプチドとしては、WT1またはHer2を用いた。さらに、CTL誘導強度を可視化する目的で、(標的CTLエピトープペプチド添加ウェルの平均IFN-γ産生細胞スポット数)-(negative controlペプチド添加ウェルの平均IFN-γ産生細胞スポット数)= Δとした時、10≦Δ<100の場合を陽性、100≦Δ<200の場合を中陽性、200≦Δの場合を強陽性として表した。
CTLエピトープペプチド特異的CTL誘導の検討結果を図1に示した。図1の通り、エピトープ5連結ペプチドのいずれかの配列がPEP5-RR-PEP2、若しくはPEP4-RR-PEP2であるか、又はエピトープ5連結ペプチドのC末端がPEP3である、エピトープ5連結ペプチドが、少なくとも3種以上のCTL誘導を示した。一方、TPV18のような連結順序の5連結体では、2種以上のCTL誘導を示さなかった。
以上の結果より、既知CTLエピトープペプチドを、アルギニンダイマーを介し連結したエピトープ5連結ペプチドをマウスに投与しても、全てのCTLエピトープペプチドに対して必ずエピトープ特異的CTLが誘導できるわけではないことが明らかとなった。
実施例3 CTLエピトープペプチド固相化ビーズの調製
xMAP Multi-Analyte COOH Microspheres(Luminex corporation、以下ビーズという)に、以下の手順でペプチドを固相化した。MES buffer(0.1M MES-NaOH,pH7.0)でビーズを洗浄後、遠心分離により上清を除去した。これを二回繰り返した後、75μLのMES bufferでビーズを懸濁した。そこへ、1mg/mLに調製したCTLエピトープペプチド溶液を100μL加え、さらに10mg/mL EDC(1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochloride)を5μL加えよく混合した後、30℃、暗所で一晩反応させた。翌日、遠心分離により上清を除去した後、1M Tris-HClを125μL加え、30℃、暗所で30分間インキュベートした。上清除去後、wash buffer(PBS(-),0.05% Tween20)二回洗浄後、イムノブロック(DSファーマバイオメディカル)に懸濁することで、CTLエピトープペプチドの固相化を完了した。
実施例4 CTLエピトープ特異的IgG抗体価測定
本発明のエピトープ5連結ペプチドを大塚蒸留水(大塚製薬工場)にて2mg/mLに調製し、B Braun Injektシリンジに充填した。別のシリンジに等量のIFAを充填後、両シリンジをGPシリンジコネクタで接続し、該エピトープ5連結ペプチド溶液とIFAをよく混合させることでエマルジョンを調製した。これをCBF1マウス(C57BL/6×Balb/c F1)尾根部周辺に100μLずつ週1回、計3回にわたり投与した。最終投与1週間後、マウスより採血し血清サンプルを得た。対照群として、PEP2、PEP3、PEP4、PEP5、PEP7の各ペプチド混合物(各1mg/mL)を用いてエマルジョンを調製し、エピトープ5連結ペプチドと同じスケジュールにて投与した(mixture投与群)。
96ウェルフィルタープレートに、イムノブロックで希釈したCTLエピトープペプチド固相化ビーズを分注しwash bufferで洗浄後、イムノブロックで200倍希釈したマウス血清サンプルを100μL/well添加した。プレートを30℃インキュベーターにて600rpmで攪拌しながら、90分間インキュベートした。wash bufferで3回洗浄後、イムノブロックで500倍希釈したbiotinylated-anti-mouse IgG (H+L)(Vector Labolatories)を100μL/well添加し、30℃、600rpm攪拌条件にて60分間インキュベートした。wash bufferで3回洗浄後、イムノブロックで500倍希釈したStreptavidin,R-phycoerythrin conjugate(Invitrogen)を100μL/well添加し、30℃、600rpm攪拌条件にて30分間インキュベートした。wash bufferで3回洗浄後、wash bufferを100μL/well添加しビーズを懸濁後、Bio-Plex Suspension Array System(BIO-RAD)で各ビーズ特異的に結合したPE色素の平均蛍光強度を測定した。
CTLエピトープ特異的IgG抗体価測定結果は図2に示した通りである。なお、図2にはIFAと大塚蒸留水(大塚製薬工場)を等量混合したエマルジョンを調製し、CTLエピトープペプチド混合物やエピトープ5連結ペプチドと同じスケジュールにてマウスへ投与した陰性対照群(以下、IFA群と略称する)の血清中CTLエピトープ特異的IgG抗体価測定結果に比し、何倍の当該IgG抗体の産生が誘導されたかを示した。
図2の通り、mixture投与群においてはIFA群に比し、CTLエピトープ特異的IgG抗体産生誘導は認められなかった。一方、エピトープ5連結ペプチドを投与した場合は高い頻度で強いCTLエピトープ特異的IgG抗体の産生誘導が認められ、さらに当該IgG産生量は、投与されたエピトープ5連結ペプチドによっては数十倍から百倍以上、顕著に誘導されることが判明した。一方、TPV17のような連結順序の5連結体では、複数のCTLエピトープ特異的IgG抗体産生誘導は認められなかった。
以上の結果は、エピトープ5連結ペプチドを投与することにより、当該エピトープ5連結ペプチドを構成するCTLエピトープペプチドを混合して投与するよりも抗腫瘍免疫が強く賦活化されていることを示す。
がんペプチドワクチン治療を受けたがん患者におけるCTLエピトープペプチド特異的なIgG産生の誘導は、エピトープペプチド特異的CTLの誘導と共に延命効果に寄与する。したがって、本発明は既知のCTLエピトープペプチドやその混合物から構成されるようながんペプチドワクチン療法に比べ優れた延命効果がもたらすことができる。したがって本発明のエピトープ5連結ペプチドは、既知のCTLエピトープペプチドやその混合物から構成されるようながんペプチドワクチン療法に比べ治療成績を向上させることが可能となる、がんまたはそれに起因する疾患の治療剤および/または予防剤、がんペプチドワクチンとして好適に用いることができる。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。

Claims (10)

  1. 以下のCTLエピトープペプチド:配列番号1で表されるペプチド(PEP1)、配列番号2で表されるペプチド(PEP2)、配列番号3で表されるペプチド(PEP3)、配列番号4で表されるペプチド(PEP4)、配列番号5で表されるペプチド(PEP5)、配列番号6で表されるペプチド(PEP6)、及び、配列番号7で表されるペプチド(PEP7)、
    からなる群より、重複して選択されてもよい5つのペプチドがリンカーを介してそれぞれ連結されてなる、エピトープ5連結ペプチドであって、
    以下の(1)〜(12)より選択される一又は複数の特徴を有する、上記エピトープ5連結ペプチド:
    (1) リンカーを介してN末端側より順にPEP5とPEP2が隣り合う配列を含む;
    (2) リンカーを介してN末端側より順にPEP2とPEP4が隣り合う配列を含む;
    (3) リンカーを介してN末端側より順にPEP4とPEP6が隣り合う配列を含む;
    (4) リンカーを介してN末端側より順にPEP6とPEP3が隣り合う配列を含む;
    (5) リンカーを介してN末端側より順にPEP4とPEP1が隣り合う配列を含む;
    (6) リンカーを介してN末端側より順にPEP1とPEP3が隣り合う配列を含む;
    (7) リンカーを介してN末端側より順にPEP4とPEP2が隣り合う配列を含む;
    (8) リンカーを介してN末端側より順にPEP1とPEP4が隣り合う配列を含む;
    (9) リンカーを介してN末端側より順にPEP5とPEP1が隣り合う配列を含む;
    (10) リンカーを介してN末端側より順にPEP6とPEP5が隣り合う配列を含む;
    (11) C末端にPEP2を含む;ならびに、
    (12) C末端にPEP3を含む。
  2. N末端にN末端側より順に、PEP5とPEP2、PEP6とPEP5、又は、PEP4とPEP6がリンカーを介して隣り合う配列を含む、ならびに/あるいは、C末端にN末端側より順に、PEP7とPEP3、PEP4とPEP3、PEP6とPEP3、PEP1とPEP3、PEP5とPEP2、PEP4とPEP2、又は、PEP5とPEP3がリンカーを介して隣り合う配列を含む、請求項1に記載のエピトープ5連結ペプチド。
  3. 以下の(a)〜(p)より選択される配列を含む、請求項2に記載のエピトープ5連結ペプチド:
    (a)PEP5-PEP2-PEP4-PEP7-PEP3;
    (b)PEP5-PEP2-PEP7-PEP3-PEP4;
    (c)PEP4-PEP6-PEP5-PEP7-PEP3;
    (d)PEP5-PEP2-PEP4-PEP6-PEP3;
    (e)PEP5-PEP2-PEP4-PEP1-PEP3;
    (f)PEP4-PEP5-PEP2-PEP7-PEP3;
    (g)PEP7-PEP3-PEP4-PEP5-PEP2;
    (h)PEP5-PEP7-PEP3-PEP4-PEP2;
    (i)PEP6-PEP1-PEP4-PEP5-PEP2;
    (j)PEP6-PEP5-PEP1-PEP4-PEP2;
    (k)PEP4-PEP5-PEP1-PEP6-PEP3;
    (l)PEP7-PEP2-PEP4-PEP5-PEP3;
    (m)PEP4-PEP2-PEP7-PEP5-PEP3;
    (n)PEP7-PEP2-PEP5-PEP4-PEP3;
    (o)PEP5-PEP2-PEP7-PEP4-PEP3;または、
    (p)PEP5-PEP2-PEP4-PEP3-PEP7。
    なお、式中「-」はリンカーを示す。
  4. リンカーがアミノ酸リンカーである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエピトープ5連結ペプチド。
  5. アミノ酸リンカーが、アルギニンを2個連結したアルギニンダイマーである、請求項4に記載のエピトープ5連結ペプチド。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のエピトープ5連結ペプチドを用いて、末梢血リンパ球を刺激することにより得られるCTL。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のエピトープ5連結ペプチド、又は、請求項6に記載のCTLを有効成分として含有する、がんを治療又は予防するための医薬組成物。
  8. 免疫療法剤である、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のエピトープ5連結ペプチド、又は、請求項6に記載のCTLをがん患者に投与することを含む、がんの治療方法。
  10. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のエピトープ5連結ペプチド、又は、請求項6に記載のCTLを被験者に投与することを含む、がんに対する被験者の免疫方法。
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