JPWO2014136180A1 - リチウムイオン二次電池用負極活物質 - Google Patents

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Abstract

リチウムイオン二次電池において、初回の充放電効率を高くして、高容量化を実現するための新規な負極活物質及びその製造方法を提供することを目的とする。上記課題を解決するための本発明に係るリチウムイオン二次電池用の負極活物質は、鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物が、炭素系材料により被覆されていることを特徴とする。

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用の負極活物質及びその製造方法、並びにその負極活物質を用いたリチウムイオン二次電池に関する。
電子機器の電源として、小型化・軽量化が可能な二次電池であるリチウムイオン二次電池が期待されている。リチウムイオン二次電池の負極活物質としては、黒鉛(人造黒鉛、天然黒鉛)や非晶質炭素に代表される炭素系材料、あるいはケイ素やスズ等を主成分とする合金材料等が検討され、実用化が進められている。
近年、電気自動車等の大型製品へ応用するために、電池の高エネルギー密度化への要求が高まっている。それに伴い、単位重量当たりの容量が高い材料の技術開発が求められている。また、電池が高エネルギー密度化することに伴い、高安全性との両立も求められている。
リチウムイオン二次電池の充電時において、上述の従来の負極活物質(炭素系材料や合金材料)は、Li金属に対する電位が0V近くであるために、電池が劣化した場合や過充電状態に陥った場合に、Li金属デンドライトが発生する恐れがあった。そこで、新しい負極活物質として、充電時における電位が1Vより高く、Li金属のデンドライトが発生しないチタン酸リチウム等の種々の材料が注目されている。
例えば、(特許文献1)には、充放電効率を高めるために、負極活物質として結晶子サイズが60nm以下の鉄酸化物を用いる技術が開示されている。また、(特許文献2)には、充放電サイクルにおいてLi金属デンドライトが発生する危険性を低減させるために、Li金属に対する電位を1V以上とする負極活物質を用いる技術が開示されている。そして、その際に用いる負極活物質としては、スピネル構造を有するLi4+xTi12(式中、xは−1〜3である)やラムスデライト構造を有するLi2+yTi(式中、yは−1〜3である)等、チタン酸リチウム系の酸化物が挙げられている。また、(非特許文献1)には、スピネル構造を有するLi4+xTi12(式中、xは−1〜3である)を用いることにより、Li金属に対して1.5V程度高い電位で充放電することが示されている。さらに、(特許文献3)では、負極活物質としてNaFeOと黒鉛との混合物を用いることにより、黒鉛の理論容量372mAh/gを超える放電容量を得ている。NaFeOは、公知の正極活物質であるLiCoO等と同様に層状岩塩構造を有しているために、Liの挿入・脱離が容易であることが示されている。
特開2011−029139号報 特開2010−153258号報 特開2010−218834号報
セラミックス, 45, No.3, P.135 (2010)
しかしながら、電気自動車用リチウムイオン二次電池に用いられる負極活物質は、高い安全性と同時に、高容量化との両立が求められている。前記(非特許文献1)には、LiTi12で表されるチタン酸リチウムの比容量が170mAh/g程度であることが示されており、この比容量は黒鉛の理論容量である372mAh/gと比較して低いという問題があった。また、(特許文献3)の技術に関しては、NaがLiと比較して分子量が大きいため、重量当たりの容量を大きくするためには不利になる可能性がある。また、従来のリチウムイオン二次電池では、非水電解液のリチウム塩として、LiPFやLiBFが一般的に用いられており、製品としての入手の容易さ等から、LiN(CFSOではなく、LiPFを用いた場合にも充放電が可能な負極活物質であることが望ましい。
そこで本発明は、リチウムイオン二次電池において、初回の充放電効率を高くして、高容量化を実現するための新規な負極活物質及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討を行った結果、鉄酸化物等を炭素系材料により被覆したものを負極活物質として用いることにより、上記課題が解決されることを見出し、発明を完成した。
すなわち、本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極活物質は、鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物が、炭素系材料により被覆されていることを特徴とする。
本発明によれば、負極活物質として、炭素系材料で被覆したFe等の鉄酸化物等からなる材料を用いることにより、従来の炭素系の負極活物質と比較して、重量当たりの容量が大きく、充電電位が貴であるためデンドライトの発生が抑制されることから、高い安全性と高容量化を両立したリチウムイオン二次電池を提供することができる。また、被覆における炭素の量を所定の範囲内とすることにより、初回の充放電効率が72%を超えるような負極活物質を得ることができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池の一実施形態の断面を模式的に示す図である。 実施例1〜9及び比較例1における初回の充放電効率を評価した結果を示すグラフである。 炭素系材料による被覆のTEM観察像を示す図である。
以下、実施の形態に基づき、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るリチウムイオン二次電池用の負極活物質は、鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物が、炭素系材料により被覆されていることを特徴とする。
鉄を含む酸化物としては、Fe及びFe、FeO等を挙げることができ、鉄及びリチウムを含む酸化物としてはLiFeO及びLiFe等が挙げられる。その中でも、充放電効率等の電池特性の観点から、Fe並びにLiFeO及びLiFe等が特に好ましく用いられる。これらの鉄を含む酸化物、又は鉄及びリチウムを含む酸化物は、いずれか一種を単独で用いても良いし、複数種を組み合わせて用いても良い。
鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物を被覆する炭素系材料は、炭素を主成分とする材料である。このような被覆は、例えば、鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物と、炭素元とを所定のモル比で配合し、水とともに反応容器内で水熱反応させることにより形成することができる(水熱法)。水熱反応は、例えば、原料を仕込んだ反応容器を電気炉中に設置し、200℃,20時間保持することにより行うことができる。反応後の材料は、蒸留水で数回洗浄し、ろ過により溶液を分離し、例えば100℃で4時間以上乾燥させる。なお、上記の反応条件は一例であり、これらに限定されるものではない。例えば、ろ過後の乾燥工程を、真空乾燥機等を用いて減圧条件下で実施することができる。水熱法による被覆形成は、常温常圧下では溶解しない化合物であっても、高温あるいは高圧にすることにより溶解することが可能になるので被覆物の選択の拡張性のある点で有利である。ここで、鉄酸化物等と配合する炭素元としては、水熱反応等を経て炭素系材料に変換されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、デキストリンやスクロース等の水溶性の糖類、炭化水素ポリマー等の一般的に入手が容易な材料を挙げることができる。なお、水熱法以外にも、ドライアップ等の方法を適宜用いて炭素系材料による被覆を形成することができる。
炭素系材料による被覆は、鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物の表面全体を覆うことが好ましいが、鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物の表面の一部が被覆された状態であっても良い。
また、炭素系材料による被覆における炭素の量は、少な過ぎると本発明の効果を得ることができず、逆に多過ぎてもサイクル特性は向上するものの初回の充放電効率はむしろ低下してしまうので、これらのバランスを考慮して適宜設定される。具体的には、被覆対象である鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物における鉄の量に対して、原子比で0.1%以上6%以下、好ましくは0.3%以上3.6%以下、特に好ましくは0.5%以上2.4%以下である。0.1%以上6%以下の範囲内に制御することにより、負極活物質の単位重量当たりにおける初回の充放電効率を、72%以上にまで高めることができる。
以上のような負極活物質は、リチウムイオン二次電池の負極に用いることができる。図1に、本発明に係るリチウムイオン二次電池の一実施形態の断面図を示す。図1の電池は、ボタン型リチウムイオン二次電池であり、正極11、多孔質なセパレータ12、及び負極13を備えている。これらを電池ケース14に納めて非水電解液を注液し、ガスケット15を介して、負極端子を兼ねる上蓋16をかしめることにより、リチウムイオン二次電池を得ることができる。
負極13は、負極活物質として上述の炭素系材料で被覆した鉄酸化物等を用いる以外は、従来知られた方法により作製することができる。例えば、まず、所望の合剤組成となるように負極活物質、PVDF等のバインダを溶解した溶液、及び必要に応じてカーボンブラック等の導電剤を秤量して混合し、負極合剤スラリーを作製する。負極活物質の粒径は、合剤層の厚さ以下になるように規定される。負極活物質粉末中に合剤層の厚さ以上のサイズを有する粗粒がある場合、予めふるい分級、風流分級等により粗粒を除去し、合剤層の厚さ以下の粒子を作製する。
この負極合剤スラリーを銅箔等の負極集電体に塗布し乾燥させた後、プレス等の成型や所望の大きさにする裁断等を行うことにより、負極を作製することができる。スラリーの塗布には、ドクターブレード法、ディッピング法、スプレー法等の既知の製法を採ることができ、手段に制限はない。
正極11は、正極活物質、バインダ及び集電体から構成される。正極活物質を例示すると、LiCoO、LiNiO、LiMn等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。正極活物質の粒径は、合剤層の厚さ以下になるように規定される。正極活物質粉末中に合剤層の厚さ以上のサイズを有する粗粒がある場合、予めふるい分級、風流分級等により粗粒を除去し、合剤層の厚さ以下の粒子を作製する。
導電剤としては、黒鉛、非晶質炭素、易黒鉛化炭素、デンカブラック等のカーボンブラック、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ等の公知の材料を用いることができる。導電性繊維には、気相成長炭素、又はピッチ(石油、石炭、コールタール等の副生成物)を原料として高温で炭化して製造した繊維、アクリル繊維(ポリアクリロニトリル)から製造した炭素繊維等がある。
正極活物質、バインダ、及び導電剤の混合物を攪拌、混合しながら、溶媒を添加して正極合剤スラリーを調製し、そのスラリーを正極集電体に塗布し、溶媒を蒸発させ乾燥することによって正極11を製造することができる。正極集電体には、厚さが10〜100μm程度のアルミニウム箔、アルミニウム製穿孔箔、エキスパンドメタル、発泡金属板等が用いられ、材質もアルミニウムの他に、ステンレス鋼、チタン等が適用可能である。なお、正極合剤スラリーの塗布には、ドクターブレード法、ディッピング法、スプレー法等の既知の製法を採ることができ、手段に制限はない。
また、非水電解液は、リチウム塩を非水溶媒に溶解させたものであり、従来知られた非水電解液が適用可能である。
リチウム塩としては、LiClO、LiCFSO、LiPF、LiBF、LiAsF等のいずれかを単独でもしくは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
非水溶媒としては、各種環状カーボネートや鎖状カーボネート等を用いることができる。例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート及びジエチルカーボネート等、あるいはそのフッ素等を置換した誘導体が適用可能である。さらに、本発明の目的を妨げない範囲で、非水電解液に各種の添加剤を加えることができ、例えば、難燃性を付与するためにリン酸エステル等を添加することができる。
さらに、図1のボタン型リチウムイオン二次電池の他にも、円筒型、角型、ラミネート型等の種々の形状を有するリチウムイオン二次電池を作製することができる。
円筒型のリチウムイオン二次電池は、次のようにして作製することができる。すなわち、まず帯状に裁断した正極と負極の各々の未塗工部に電流を取り出すための端子を設ける。正極と負極との間にセパレータを挟み、これを円筒状に捲回して電極群を作製し、SUSやアルミニウム製の容器に収納する。この電極群を収納した容器に、乾燥空気中又は不活性ガス雰囲気中で非水電解液を注入し、容器を封止して円筒型リチウムイオン二次電池を作製することができる。
また、角形のリチウムイオン電池は例えば以下のようにして作製する。すなわち、上記の捲回工程において捲回軸を二軸とし、楕円形の電極群を作製する。円筒型リチウムイオン二次電池と同様に、角型容器にこれを収納し非水電解液を注入後、密封して角形リチウムイオン二次電池を得ることができる。
また、捲回する代わりに、セパレータ、正極、セパレータ、負極、セパレータの順に積層した電極群を用いることもできる。
また、ラミネート型のリチウムイオン二次電池は例えば以下のようにして作製する。すなわち、上記の積層型の電極群を、ポリエチレンやポリプロピレン等の絶縁性シートで内張りした袋状のアルミラミネートシートに収納する。開口部から電極の端子が突き出た状態として非水電解液を注入後、開口部を封止する。
本発明のリチウムイオン二次電池の用途は特に限定されない。例えば、電気自動車やハイブリッド型電気自動車等の動力用電源や、運動エネルギーの少なくとも一部を回収するシステムを有するエレベータ等の産業用機器、各種業務用や家庭用の蓄電システム用の電源等、各種大型電源として用いることができる。
また、各種携帯型機器や情報機器、家庭用電気機器、電動工具等の各種小型電源としても用いることができる。
次に、実施例及び比較例に基づき、本発明をさらに詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
(実施例1)
以下の手順に従って、Fe酸化物への炭素被覆処理を行った。Fe酸化物としては、3酸化2鉄(Fe:高純度化学製)を用いた。まず、Fe酸化物に対して、炭素元となる水溶性のスクロース(和光純薬製)をモル比(スクロース/3酸化2鉄)が0.002となるように配合し、密閉型試料反応容器(三愛科学製)に蒸留水50g(和光純薬製)と共に入れた。そして、その反応容器を電気炉中に設置し、200℃で10時間保持し水熱反応させた。処理した材料は、蒸留水で数回洗浄し、ろ過により溶液を分離し、80℃で5時間乾燥して目的の負極活物質を作製した。
得られた負極活物質粉末の粒度分布を、HORIBA製LA−920を用いて計測したところ、メジアン径:0.86μm、算術平均径:0.9285μmであった。
(炭素被覆量の算出)
調製した試料の炭素被覆量を、SEM−EDX装置(日立ハイテクノロジーズ製、S−4800)を使用して同定を行った。炭素被覆量の測定条件は次の通りである。評価する試料を、バインダ等を用いずに金型に入れ、一軸油圧プレスを用いてペレットを成型した。それを、加速電圧10kV、倍率500倍で数視野ずつEDXの面分析を行い、炭素被覆量を、次式によりFe原子と炭素原子の存在量の比率として算出した。
炭素被覆量(%)=炭素原子値×100/Fe原子値
(炭素被覆層の観察)
調製した試料の炭素被覆形態は、TEM装置(日本電子製、JEM−1011)を使用して観察を行った。評価条件は、加速電圧80kV、倍率50万倍で数視野ずつ観察を行い、被覆層の形態を評価した。
(実施例2)
Fe酸化物に対して、炭素元となる水溶性のスクロースをモル比で0.005となるように配合した以外は、実施例1に準じて水熱反応させ、負極活物質を調製した。得られた負極活物質について、実施例1と同様に、炭素被覆量の算出と炭素被覆層の観察を行った。
(実施例3)
Fe酸化物に対して、炭素元となる水溶性のスクロースをモル比で0.014となるように配合した以外は、実施例1に準じて水熱反応させ、負極活物質を調製した。得られた負極活物質について、実施例1と同様に、炭素被覆量の算出と炭素被覆層の観察を行った。
(実施例4)
Fe酸化物に対して、炭素元となる水溶性のスクロースをモル比で0.028となるように配合した以外は、実施例1に準じて水熱反応させ、負極活物質を調製した。得られた負極活物質について、実施例1と同様に、炭素被覆量の算出と炭素被覆層の観察を行った。
(実施例5)
Fe酸化物に対して、炭素元となる水溶性のスクロースをモル比で0.057となるように配合した以外は、実施例1に準じて水熱反応させ、負極活物質を調製した。得られた負極活物質について、実施例1と同様に、炭素被覆量の算出と炭素被覆層の観察を行った。
(実施例6)
Fe酸化物に対して、炭素元となる水溶性のスクロースをモル比で0.085となるように配合した以外は、実施例1に準じて水熱反応させ、負極活物質を調製した。得られた負極活物質について、実施例1と同様に、炭素被覆量の算出と炭素被覆層の観察を行った。
(実施例7)
Fe酸化物に対して、炭素元となる水溶性のスクロースをモル比で0.114となるように配合した以外は、実施例1に準じて水熱反応させ、負極活物質を調製した。得られた負極活物質について、実施例1と同様に、炭素被覆量の算出と炭素被覆層の観察を行った。
(実施例8)
Fe酸化物に対して、炭素元となる水溶性のスクロースをモル比で0.142となるように配合した以外は、実施例1に準じて水熱反応させ、負極活物質を調製した。得られた負極活物質について、実施例1と同様に、炭素被覆量の算出と炭素被覆層の観察を行った。
(実施例9)
Fe酸化物に対して、炭素元となる水溶性のスクロースをモル比で0.160となるように配合した以外は、実施例1に準じて水熱反応させ、負極活物質を調製した。得られた負極活物質について、実施例1と同様に、炭素被覆量の算出と炭素被覆層の観察を行った。
(比較例1)
γ−3酸化2鉄「γ−Fe」(高純度化学製)をそのまま負極活物質として用いた。
以上の実施例1〜9の負極活物質における配合モル比を表1にまとめて示す。また、実施例1〜9において算出した炭素被覆量(すなわち、炭素/鉄の原子比)を表2にまとめて示す。
Figure 2014136180
Figure 2014136180
(充放電効率の評価)
次に、実施例1〜9及び比較例1の負極活物質を用いて図1に示すボタン型リチウムイオン二次電池を作製し、得られた電池について充放電効率の評価を行った。
具体的には、各実施例及び比較例において作製した負極活物質80質量%、カーボンブラック(導電剤)10質量%、及びバインダ10質量%を混合し、ノルマルメチルピロリドンを添加して15Pa・sの粘度にした負極合剤スラリーを作製した。調製したスラリーを負極集電体の銅箔上にドクターブレードを用いて塗布し、乾燥させて負極合剤層を作製した。負極合剤層及び負極集電体を共にパンチで打ち抜いて、負極13を作製した。
そして、図1に示すように、正極11(金属Li箔を用いた)と負極13との間にセパレータ12を挟み、ボタン型の電池ケース14に設置し、ガスケット15をセットした後に、上蓋16を設置して、ボタン型リチウムイオン二次電池を作製した。
非水電解液としては、LiPFを1モル含有したエチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)の混合溶媒(EC:EMC=1:2)を用いた。リチウムイオン二次電池の充放電特性は、TSCAT3000(東洋システム製)を用い、0.3mA/cmの電流密度で、3.0〜0.1V(vs.Li/Li)の範囲で充放電を行い、負極に含まれる負極活物質重量当たりにおける、初回の充電容量(mAh/g)及び放電容量(mAh/g)を測定した。そして、初回の充放電効率を次式に従って算出した。
初回の充放電効率(%)=(初回放電容量/初回充電容量)×100
実施例1〜9及び比較例1の初回充放電効率を評価した結果を図2に示す。その結果、炭素被覆量が0.1%以上6%以下である負極活物質(実施例1〜8)においては、初回の充放電効率が72%以上と高くなることが確認された。また、実施例3〜6では初回の充放電効率が76%以上となり、特に高い結果が得られた。実施例9は、他の実施例に比べて初回の充放電効率は低下したが、良好なサイクル特性が得られた。
(炭素被覆層の観察結果)
図3に、炭素被覆形態をTEM観察した結果を示す。観察した試料は、実施例6に示す条件で調製した負極活物質に相当する。観察の結果、数十nmのFe系酸化物の表面に数nm程度の均一な炭素被覆層が形成されていることを確認した。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願をそのまま参考として本明細書にとり入れるものとする。
11 正極
12 セパレータ
13 負極
14 電池ケース
15 ガスケット
16 上蓋

Claims (6)

  1. 鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物が、炭素系材料により被覆されているリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  2. 鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物が、Fe、LiFeO及びLiFeからなる群から選択される一以上である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  3. 炭素系材料による被覆における炭素の量が、鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物における鉄の量に対して、原子比で0.1%以上6%以下である請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質。
  4. 鉄を含む酸化物又は鉄及びリチウムを含む酸化物に、水熱法を用いて炭素系材料を被覆する工程を含む、リチウムイオン二次電池用負極活物質の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の負極活物質を含む負極と、正極と、リチウム塩を非水溶媒に溶解した非水電解液とを有するリチウムイオン二次電池。
  6. 負極活物質の単位重量当たりにおける初回の充放電効率が、72%以上である請求項5に記載のリチウムイオン二次電池。
JP2015504023A 2013-03-04 2013-03-04 リチウムイオン二次電池用負極活物質 Pending JPWO2014136180A1 (ja)

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