JPWO2014132926A1 - アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 - Google Patents

アゾ化合物、インク組成物、記録方法及び着色体 Download PDF

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Abstract

インクジェット専用紙に記録した場合に、極めて耐ブロンジング性及び耐湿性に優れ、また印字濃度が非常に高く、演色性に優れ、かつ彩度が低く、高品位な黒色の色相を有し、さらには耐(オゾン)ガス性等の各種堅牢性に優れる色素として、下記式(1)で表されるアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩を提供する。また、該色素を含有するインク組成物、特にインクジェット記録用の黒色インク組成物を提供する。式中、R1は(C1〜C4)アルキル基等を表し、R2はシアノ基を表し、R3及びR4はそれぞれ独立に水素原子、スルホ基等を表し、R5及びR7はそれぞれ独立に(C1〜C4)アルキルチオ基等を表し、R6及びR8はそれぞれ独立に(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基を表し、R9はスルホ(C1〜C4)アルコキシ基を表し、R10はメチル基等を表し、R11からR13はそれぞれ独立に水素原子、スルホ基等を表す。

Description

本発明は、新規なアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩、これらを含有するインク組成物、及びそれらにより着色された着色体に関する。
インクジェットプリンタによる記録方法、すなわちインクジェット記録方法は、各種のカラー記録方法の中でも代表的方法の1つである。インクジェット記録方法は、インクの小滴を発生させこれを種々の被記録材(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うものである。この方法は、記録ヘッドと被記録材とが直接接触しないため音の発生が少なく静かである。また、小型化、高速化が容易であるという特長を有するため、近年急速に普及しつつあり、今後とも大きな伸長が期待されている。
従来、万年筆、フェルトペン等及びインクジェット記録用のインクとしては、水溶性色素を水性媒体中に溶解した水性インクが使用されている。これらの水性インクには、ペン先やインク吐出ノズルでのインクの目詰まりを防止すべく、一般に水溶性有機溶剤が添加されている。そして、これらのインクにおいては、十分な濃度の記録画像を与えること、ペン先やノズルの目詰まりを生じないこと、被記録材上での乾燥性がよいこと、滲みが少ないこと、保存安定性に優れること等が要求される。また、使用される水溶性色素には、特に水への溶解度が高いこと、インクに添加される水溶性有機溶剤への溶解度が高いことが要求される。さらに、形成される画像には、耐水性、耐光性、耐ガス性、耐湿性等の画像堅牢性が求められている。
これらのうちで、耐ガス性とは、空気中に存在する酸化作用を持つオゾンガス等が被記録材上、又は被記録材中で色素に作用し、記録画像を変退色させるという現象に対する耐性のことである。オゾンガスの他にも、この種の作用を持つ酸化性ガスとしては、NOx、SOx等が挙げられる。しかし、これらの酸化性ガスの中でも、オゾンガスがインクジェット記録画像の変退色現象を促進させる主原因物質とされており、特に耐オゾンガス性が重要視されている。写真画質が得られるインクジェット専用紙の表面には、インクの乾燥を早め、また高画質での滲みを少なくするためにインク受容層が設けられる。このインク受容層の材質として、多孔性白色無機物等の材料を用いているものが多い。このような記録紙上で、オゾンガス等による変退色が顕著に見られる。この酸化性ガスによる変退色現象は、インクジェット記録画像に特徴的なものであるため、耐ガス性、特に耐オゾンガス性の向上は、インクジェット記録における最も重要な課題の1つである。
また、ブロンジング現象が問題となる場合もある。ブロンジング現象とは、色素の会合やインクの吸収不良等を原因とし、被記録材の表面上で色素が金属片上になり、ぎらつく現象のことである。この現象が起こると光沢性、印字品位、印字濃度の全ての点で劣るものとなる。特に色素として金属フタロシアニン系染料を使用した場合、高濃度で印字を行った部分に「赤浮き現象」として現れることが多く、画像全体としてのバランスが不均一となり、その品質を低下させるため、ブロンジング現象を生じない色素が望まれている。また、近年では写真調に近い風合いを持つ記録媒体として光沢紙が多く使用されているが、ブロンジング現象が発生すると記録物表面での光沢感にバラツキが生じ、画像の風合いを著しく損ねてしまう。この観点からも、ブロンジング現象を生じない色素が強く望まれている。なお、本明細書中では、このブロンジング現象を生じない色素を、耐ブロンジング性に優れる色素として記載する。
今後、インクジェット記録の使用分野を拡大すべく、インクジェット記録画像には、耐光性、耐ガス性、耐湿性、耐水性、耐ブロンジング性等のさらなる向上が強く求められている。また、これに加えて黒色画像としては、演色性に優れることが必要とされている。光源の種類により色相が変化して見える現象を演色性というが、一般に黒色の染色物や記録物においてこの現象が起こりやすい。染色加工の分野では、演色性を改良する方法として長波長に吸収のある化合物を使用することが一般的であり、例えば特許文献6及び非特許文献1にそれらの方法が開示されている。
種々の色相のインクが、種々の色素から調製されているが、それらのうち黒色インクはモノカラー及びフルカラー画像の両方に使用される重要なインクである。これら黒色インク用の色素として、今日まで多くのものが提案されているが、市場の要求を十分に満足するものを提供するには至っていない。提案されている色素の多くはアゾ色素であり、そのうちC.I.Food Black2等のジスアゾ色素には、耐水性や耐湿性が不良である、耐光性及び耐ガス性が十分でない、演色性が大きい等の問題がある。共役系を延ばしたポリアゾ色素については、一般に水溶性が低く、記録画像が部分的に金属光沢を有するブロンジング現象が発生しやすい、耐光性及び耐ガス性が十分でない等の問題がある。また、同様に数多く提案されているアゾ含金色素の場合、耐光性が良好なものもあるが、金属イオンを含むため生物への安全性や環境問題に対し好ましくない、耐ガス性が極めて弱い等の問題がある。
近年最も重要な課題となっている耐ガス性について改良された、インクジェット記録用の黒色化合物(黒色色素)としては、例えば特許文献1に記載の化合物が挙げられる。これらの化合物の耐ガス性は向上してきてはいるものの、市場要求を十分に満たすものではない。また、本発明の黒色色素の特徴の1つであるベンズイミダゾロピリドン骨格を有するアゾ化合物は、特許文献3乃至5等に開示されている。特許文献3及び4にはトリスアゾ化合物かつ水溶性の黒色化合物を、インクジェット記録用として使用することが開示されている。また、特許文献5及び8にはテトラキスアゾ化合物かつ水溶性の黒色化合物を、インクジェット記録用として使用することが開示されている。
国際公開第2005/054374号 国際公開第2004/050768号 国際公開第2007/077931号 国際公開第2009/069279号 特開2008−169374号公報 特開平01−284562号公報 特開2004−75719号公報 国際公開第2012/081640号
加工技術31巻9号1996年599〜602頁
本発明は、インクジェット専用紙に記録した場合、特に耐ブロンジング性及び耐湿性に優れ、また、耐(オゾン)ガス性、耐光性、耐湿性に優れ、印字濃度が非常に高く、演色性に優れ、かつ彩度が低く、高品位な黒色の色相を有する色素、及び該色素を含有するインク組成物、特にインクジェット記録用の黒色インク組成物の提供を目的とする。
本発明者らは上述したような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアゾ化合物が上記課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
1)
下記式(1)で表されるアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩、
Figure 2014132926
[式(1)中、
は、(C1〜C4)アルキル基;又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;を表し、
は、シアノ基;を表し、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子;(C1〜C4)アルコキシ基;又は、スルホ基;を表し、
は、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
は、(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;を表し、
は、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
は、(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;を表し、
は、スルホ(C1〜C4)アルコキシ基;を表し、
10は、メチル基;又はハロゲン原子;を表し、
11〜R13は、水素原子;スルホ基;又はハロゲン原子;を表す。
ただし、R10がメチル基のとき、R11〜R13のうち、1つは水素原子、残り2つはスルホ基であり、R10がハロゲン原子のとき、R11〜R13のうち、1つは水素原子、1つはハロゲン原子、残り1つはスルホ基である。]
2)
上記式(1)で表されるアゾ化合物が下記式(2)で表される、上記1)に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩、
Figure 2014132926
[式(2)中、RからR13は、上記式(1)におけるものと同じ意味を表す。]
3)
がメチル基;
がシアノ基;
がメトキシ基;
がスルホ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;
10がメチル基;
11が水素原子;
12がスルホ基;
13がスルホ基;である、上記1)又は2)に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩、
4)
がメチル基;
がシアノ基;
がメトキシ基;
がスルホ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;
10が塩素原子;
11が水素原子;
12が塩素原子;
13がスルホ基;である、上記1)又は2)に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩、
5)
上記1)乃至4)のいずれか一項に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩を、色素として少なくとも1種類含有する水性インク組成物、
6)
水溶性有機溶剤をさらに含有する、上記5)に記載の水性インク組成物、
7)
上記5)又は6)に記載の水性インク組成物をインクとして用い、該インクのインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法、
8)
上記被記録材が情報伝達用シートである、上記7)に記載のインクジェット記録方法、
9)
上記情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシートである、上記8)に記載のインクジェット記録方法、
10)
上記5)又は6)に記載の水性インク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ、
11)
a)上記1)乃至4)のいずれか一項に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩、
b)上記5)又は6)に記載の水性インク組成物、及び、
c)上記7)に記載のインクジェット記録方法、の3者のいずれかによって着色された着色体、
に関する。
本発明のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩、及びこれを含有するインク組成物は、インクジェット記録用のインクとして好適に用いられる。また、インクジェット専用紙に記録した場合、特に耐ブロンジング性に優れ、また印字濃度が非常に高く、演色性に優れ、かつ彩度が低く、高品位な黒色の色相を有し、さらには耐(オゾン)ガス性等の各種堅牢性に優れる。したがって、本発明のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩を含有するインク組成物は、インクジェット記録用黒色インクとして極めて有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
便宜上、本明細書においては、「本発明のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩」の全てを含めて「本発明のアゾ化合物」と以下、簡略して記載する。
ここで互変異性体としては、例えば下記式(3)、(4)で表される構造等が挙げられる。なお、式(3)及び(4)中、R乃至R13は、上記式(1)におけるものと同じ意味を有する。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
上記式(1)中、Rは、(C1〜C4)アルキル基、又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基を表す。
における(C1〜C4)アルキル基としては、直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖のもの;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の分岐鎖のもの;等が挙げられる。好ましい具体例としては、メチル基、n−プロピル基が挙げられ、メチル基がより好ましい。
における、カルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基としては、上記非置換(C1〜C4)アルキル基のいずれかの炭素原子にカルボキシ基が置換したものが挙げられる。カルボキシ基の置換位置は特に制限されないが、アルキル基の末端に置換するのが好ましく、カルボキシ基の置換数は1又は2、好ましくは1である。具体例としては、カルボキシメチル基、2−カルボキシエチル基等が挙げられる。好ましい具体例としては、カルボキシメチル基が挙げられる。
としては、(C1〜C4)アルキル基、カルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基はいずれも好ましいが、より好ましくは、(C1〜C4)アルキル基である。
さらに好ましくは、メチル基、又はn−プロピル基である。特に好ましくは、メチル基である。
上記式(1)中、Rはシアノ基を表す。
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、(C1〜C4)アルコキシ基、又はスルホ基を表す。
及びRにおける(C1〜C4)アルコキシ基としては、直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等の直鎖のもの;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の分岐鎖のもの;等が挙げられる。これらの中では、メトキシ基がより好ましい。
及びRとしては、水素原子、(C1〜C4)アルコキシ基、又はスルホ基が挙げられるが、いずれか一方がメトキシ基、他方がスルホ基、又はいずれか一方が水素原子、他方がスルホ基の組み合わせが好ましい。より好ましくは、いずれか一方がメトキシ基、他方がスルホ基の組み合わせである。
及びRの置換位置は特に制限されないが、いずれか一方が水素原子、他方がスルホ基のとき、該スルホ基は、ベンズイミダゾロピリドン環のイミダゾール環を構成しない4つの炭素原子のいずれかに置換するのが好ましい。
本発明の上記式(1)で表される化合物は、合成の容易さ及び安価さの観点から、R及びRの置換位置における、少なくとも2種類の位置異性体を含む混合物として用いてもよい。
式(1)におけるR乃至Rにおける好ましい組み合わせとしては、Rが(C1〜C4)アルキル基(好ましくはメチル基又はn−プロピル基、より好ましくはメチル基)、Rがシアノ基、Rが水素原子又はメトキシ基(好ましくはメトキシ基)、Rがスルホ基の組み合わせが挙げられる。
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基を表す。
及びRにおける、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基としては、(C1〜C4)アルキルチオ基における任意の炭素原子に、これらの置換基を有するものが挙げられる。該置換基の数は、通常1又は2、好ましくは1である。置換基の位置は特に制限されないが、アルキルチオ基における硫黄原子が結合する炭素原子以外の炭素原子に置換するのが好ましい。
具体例としては、2−ヒドロキシエチルチオ基、2−ヒドロキシプロピルチオ基、3−ヒドロキシプロピルチオ基、2−スルホエチルチオ基、3−スルホプロピルチオ基、2−カルボキシエチルチオ基、3−カルボキシプロピルチオ基、4−カルボキシブチルチオ基が挙げられる。
上記のうち好ましいR及びRとしては、スルホ(C1〜C4)アルキルチオ基又はカルボキシ(C1〜C4)アルキルチオ基が挙げられ、スルホ(C1〜C4)アルキルチオ基がより好ましく、3−スルホプロピルチオ基がさらに好ましい。
上記式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基を表す。
上記式(1)中、R及びRにおける(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基としては、アルキル部分が直鎖又は分岐鎖の非置換のものが挙げられ、直鎖のものが好ましい。具体例としては、アセチルアミノ基(メチルカルボニルアミノ基)、プロピオニルアミノ基(エチルカルボニルアミノ基)、n−プロピルカルボニルアミノ基、n−ブチルカルボニルアミノ基等の直鎖のもの;イソプロピルカルボニルアミノ基、イソブチルカルボニルアミノ基、sec−ブチルカルボニルアミノ基、ピバロイルアミノ基(tert−ブチルカルボニルアミノ基)等の分岐鎖のもの;等が挙げられ、アセチルアミノ基が好ましい。
及びRの好ましい組み合わせは、Rがスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基、Rがアセチルアミノ基の組み合わせであり、Rが3−スルホプロピルチオ基、Rがアセチルアミノ基の組み合わせがより好ましい。また、R及びRについても同様である。
上記式(1)中、Rはスルホ(C1〜C4)アルコキシ基を表す。
におけるスルホ(C1〜C4)アルコキシ基としては、(C1〜C4)アルコキシ基における任意の炭素原子に、スルホ基を有するものが挙げられる。該置換基の数は、通常1又は2、好ましくは1である。置換基の位置は特に制限されないが、アルコキシ基における酸素原子が結合する炭素原子以外の炭素原子に置換するのが好ましい。
具体例としては、2−スルホエトキシ基、3−スルホプロポキシ基、4−スルホブトキシ基等が挙げられる。
上記のうち好ましいRとしては、3−スルホプロポキシ基、4−スルホブトキシ基が挙げられ、3−スルホプロポキシ基がより好ましい。
上記式(1)中、R10はメチル基又はハロゲン原子を表す。
10におけるハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、塩素原子が好ましい。
10としては、メチル基又は塩素原子が好ましい。
上記式(1)中、R11乃至R13は、それぞれ独立に、水素原子、スルホ基、又はハロゲン原子を表す。ただし、R10がメチル基のとき、R11乃至R13のうち、1つは水素原子、残り2つはスルホ基であり、R10がハロゲン原子のとき、R11乃至R13のうち、1つは水素原子、1つはハロゲン原子、残り1つはスルホ基である。
上記式(1)中、R11乃至R13におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、塩素原子が好ましい。
11乃至R13の好ましい組み合わせは、R11が水素原子、R12がスルホ基又は塩素原子、R13がスルホ基の組み合わせである。
式(1)において、より好ましいR11乃至R13は、その置換位置等を特定することができる。
すなわち、R11乃至R13が置換するベンゼン環において、アゾ基の置換位置を1位とした場合に、R11が2位に、R12が3位又は4位に、R13が5位又は6位に置換したものが好ましい。
式(1)及び(2)における、好ましい組み合わせの具体例としては、以下の(i)乃至(v)の組み合わせが挙げられる。このうち(ii)乃至(v)がより好ましく、(iv)又は(v)がさらに好ましい。
(i)
がメチル基;
がシアノ基;
が水素原子;又はメトキシ基;
がスルホ基;
がスルホ基又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ基又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;
10がメチル基;又は塩素原子;
11乃至R13が、それぞれ独立に、水素原子;スルホ基;又は塩素原子;である組み合わせ。
(ii)
がメチル基;
がシアノ基;
がメトキシ基;
がスルホ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;
10がメチル基;
11が水素原子;
12がスルホ基;
13がスルホ基;である組み合わせ。
(iii)
がメチル基;
がシアノ基;
がメトキシ基;
がスルホ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;
10が塩素原子;
11が水素原子;
12が塩素原子;
13がスルホ基;である組み合わせ。
(iv)
がメチル基;
がシアノ基;
がメトキシ基;
がスルホ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
がアセチルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
がアセチルアミノ基;
がスルホプロポキシ基;又はスルホブトキシ基;
10がメチル基;
11が水素原子;
12がスルホ基;
13がスルホ基;である組み合わせ。
(v)
がメチル基;
がシアノ基;
がメトキシ基;
がスルホ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
がアセチルアミノ基;
がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
がアセチルアミノ基;
がスルホプロポキシ基;又はスルホブトキシ基;
10が塩素原子;
11が水素原子;
12が塩素原子;
13がスルホ基;である組み合わせ。
上記式(1)における各種の置換基、その組み合わせ、及びその置換位置等について記載した好ましいもの同士を組み合わせた化合物はより好ましく、より好ましいもの同士を組み合わせたものはさらに好ましい。さらに好ましいもの同士や、好ましいものとより好ましいものとの組み合わせ等についても同様である。
上記式(1)のより好ましい化合物は上記式(2)で表される化合物である。なお、式(2)中、R乃至R13は式(1)におけるのと同じ意味を表す。
式(1)で示される本発明のテトラキスアゾ化合物は、例えば次のような方法で合成することができる。なお、各工程における化合物の構造式は遊離酸の形で表すものとする。下記式(5)乃至(12)において、R乃至R13は上記式(1)におけるのと同じ意味を表す。
下記式(5)で表される化合物を常法によりジアゾ化し、得られたジアゾ化合物と下記式(6)で表される化合物とを常法によりカップリング反応させ、下記式(7)で表される化合物を得る。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
Figure 2014132926
得られた上記式(7)で表される化合物を常法によりジアゾ化した後、得られたジアゾ化合物と下記式(8)で表される化合物とを常法によりカップリング反応させ、下記式(9)で表される化合物を得る。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
得られた上記式(9)で表される化合物を常法によりジアゾ化した後、得られたジアゾ化合物と下記式(10)で表される化合物とを常法によりカップリング反応させ、下記式(11)で表される化合物を得る。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
得られた上記式(11)で表される化合物を常法によりジアゾ化した後、得られたジアゾ化合物と下記式(12)で表される化合物とを常法によりカップリング反応させることにより、上記式(1)で表される本発明のアゾ化合物を得ることができる。
Figure 2014132926
上記式(12)で表される化合物は、特許文献3に記載の方法に準じて合成することができる。
式(1)で表される本発明のアゾ化合物の好適な具体例として、特に限定されるものではないが、下記表1乃至14に挙げた構造式で示される化合物等が挙げられる。
各表においてスルホ基、カルボキシ基等の官能基は、便宜上、遊離酸の形で記載する。なお、下記式中のAcはアセチル基を表す。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
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Figure 2014132926
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上記式(5)で表される化合物のジアゾ化はそれ自体公知の方法で実施され、例えば、無機酸媒質中、例えば−5〜30℃、好ましくは0〜15℃の温度で亜硝酸塩、例えば亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸アルカリ金属塩を使用して実施される。
上記式(5)で表される化合物のジアゾ化物と上記式(6)で表される化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水又は水性有機媒体中、例えば−5〜30℃、好ましくは0〜25℃の温度、かつ、酸性から中性のpH値、例えばpH1〜6で行うことが有利である。ジアゾ化反応液が酸性であり、またカップリング反応の進行により反応系内はさらに酸性化してしまうため、反応液の好ましいpH条件へのpH値の調整を塩基の添加によって行う。塩基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、酢酸ナトリウム等の酢酸塩、アンモニア又は有機アミン等が使用できる。
上記式(5)で表される化合物と上記式(6)で表される化合物とは、ほぼ化学量論量で用いる。
上記式(7)で表される化合物のジアゾ化はそれ自体公知の方法で実施され、例えば、無機酸媒質中、例えば−5〜40℃、好ましくは5〜30℃の温度で亜硝酸塩、例えば亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸アルカリ金属塩を使用して実施される。
上記式(7)で表される化合物のジアゾ化物と上記式(8)で表される化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水又は水性有機媒体中、例えば−5〜40℃、好ましくは10〜30℃の温度、かつ、酸性から中性のpH値、例えばpH2〜7で行うことが有利である。ジアゾ化反応液が酸性であり、またカップリング反応の進行により反応系内はさらに酸性化してしまうため、反応液の好ましいpH条件へのpH値の調整を塩基の添加によって行う。塩基としては上記と同じものが使用できる。
上記式(7)で表される化合物と上記式(8)で表される化合物とは、ほぼ化学量論量で用いる。
上記式(9)で表される化合物のジアゾ化はそれ自体公知の方法で実施され、例えば、無機酸媒質中、例えば−5〜50℃、好ましくは5〜40℃の温度で亜硝酸塩、例えば亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸アルカリ金属塩を使用して実施される。
上記式(9)で表される化合物のジアゾ化物と上記式(10)で表される化合物とのカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水又は水性有機媒体中、例えば−5〜50℃、好ましくは10〜40℃の温度、かつ、酸性から中性のpH値、例えばpH2〜7で行うことが有利である。ジアゾ化反応液が酸性であり、またカップリング反応の進行により反応系内はさらに酸性化してしまうため、反応液の好ましいpH条件へのpH値の調整を塩基の添加によって行う。塩基としては上記と同じものが使用できる。
上記式(9)で表される化合物と上記式(10)で表される化合物とは、ほぼ化学量論量で用いる。
上記式(11)で表される化合物のジアゾ化もそれ自体公知の方法で実施され、例えば、無機酸媒質中、例えば−5〜50℃、好ましくは10〜40℃の温度で亜硝酸塩、例えば亜硝酸ナトリウム等の亜硝酸アルカリ金属塩を使用して実施される。
上記式(11)で表される化合物のジアゾ化物と上記式(12)で表される化合物のカップリングもそれ自体公知の条件で実施される。水又は水性有機媒体中、例えば−5〜50℃、好ましくは10〜40℃の温度、かつ、弱酸性からアルカリ性のpH値で行うことが有利である。好ましくは弱酸性から弱アルカリ性のpH値、例えばpH5〜10で実施され、pH値の調整は塩基の添加によって実施される。塩基としては上記と同じものが使用できる。
上記式(11)で表される化合物と上記(12)で表される化合物とは、ほぼ化学量論量で用いる。
上記式(1)で表されるアゾ化合物の塩は、無機又は有機陽イオンとの塩である。そのうち無機塩の具体例としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、及びアンモニウム塩が挙げられ、好ましい無機塩は、リチウム、ナトリウム、カリウムの塩、及びアンモニウム塩である。また、有機陽イオンとの塩としては、例えば下記式(13)で表される4級アンモニウムイオンとの塩が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明のアゾ化合物の遊離酸、その互変異性体、及びそれらの各種の塩が混合物であってもよい。例えば、ナトリウム塩とアンモニウム塩との混合物、遊離酸とナトリウム塩との混合物、リチウム塩、ナトリウム塩、及びアンモニウム塩の混合物等、いずれの組み合わせを用いてもよい。塩の種類によって溶解性等の物性値が異なる場合も有り、必要に応じて適宜塩の種類を選択すること、又は複数の塩等を含む場合にはその比率を変化させることにより、目的に適う物性を有する混合物を得ることもできる。
Figure 2014132926
上記式(13)において、Z、Z、Z、及びZは、それぞれ独立に、水素原子、非置換アルキル基、ヒドロキシアルキル基、及びヒドロキシアルコキシアルキル基よりなる群から選択される基を表し、少なくとも1つは水素原子以外の基である。
上記式(13)におけるZ乃至Zのアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等が挙げられ、ヒドロキシアルキル基の具体例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ(C1〜C4)アルキル基が挙げられ、ヒドロキシアルコキシアルキル基の具体例としては、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシ(C1〜C4)アルコキシ(C1〜C4)アルキル基が挙げられる。これらのうち、ヒドロキシエトキシ(C1〜C4)アルキルが好ましい。特に好ましいものとしては、水素原子;メチル;ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等のヒドロキシ(C1〜C4)アルキル基;ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、2−ヒドロキシエトキシプロピル、4−ヒドロキシエトキシブチル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等のヒドロキシエトキシ(C1〜C4)アルキル基;等が挙げられる。
上記式(13)で表される好ましい化合物におけるZ、Z、Z、及びZの組み合わせの具体例を下記表15に示す。
Figure 2014132926
本発明の上記式(1)で表されるアゾ化合物の所望の塩を合成する方法としては、上記式(1)で表される化合物の合成反応における、最終工程の終了後、所望の無機塩又は有機の4級アンモニウム塩を反応液に加えて塩析する方法;該反応液に塩酸等の鉱酸を加えて反応液から該アゾ化合物を遊離酸の形で単離した後、得られた遊離酸を、必要に応じて水、酸性の水、水性有機媒体等で洗浄して、付着した無機塩等の不純物を除去し、再度、水性の媒体中(好ましくは水中)で、該遊離酸に所望の無機塩基又は上記の4級アンモニウム塩に対応する有機塩基を加えて塩形成する方法;等が挙げられる。このような方法により、目的とするアゾ化合物の塩を、溶液又は析出固体の状態として得ることができる。ここで酸性の水とは、例えば硫酸、塩酸等の鉱酸や酢酸等の有機酸を水に溶解し、酸性にしたものをいう。また、水性有機媒体とは、いずれも水と混和可能な、有機物質及び/又は有機溶剤等と、水との混和物をいう。
この水と混和可能な有機物質や有機溶剤としては、後述する水溶性有機溶剤等が挙げられる。
上記式(1)で表されるアゾ化合物を所望の塩とする際に用いる無機塩の例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属のハロゲン塩;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;塩化アンモニウム、臭化アンモニウム等のアンモニウムイオンのハロゲン塩;水酸化アンモニウム(アンモニア水)等のアンモニウムイオンの水酸化物;等が挙げられる。
また、有機陽イオンの塩の例としては、例えばジエタノールアミン塩酸塩、トリエタノールアミン塩酸塩等の、上記式(13)で表される4級アンモニウムイオンのハロゲン塩等が挙げられる。
本発明のインク組成物について説明する。本発明の上記式(1)で表されるアゾ化合物は、該化合物を含む水性組成物とすることにより、セルロースからなる材料を染色することが可能である。また、カルボンアミド結合を有する材料の染色も可能であり、皮革、織物、紙の染色等に幅広く用いることができる。一方、本発明の化合物の代表的な使用法としては、液体の媒体に溶解してなるインク組成物が挙げられ、インクジェット記録用のインク組成物として用いるのが好ましい。
上記式(1)で表される化合物を含む反応液、例えば上記式(1)で表される化合物の合成反応における、最終工程終了後の反応液等は、インク組成物の製造に直接使用することができる。また、該反応液を乾燥、例えばスプレー乾燥させる方法;該反応液に塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム等の無機塩類を添加することによって塩析する方法;該反応液に塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸を添加することによって酸析する方法;あるいは上記の塩析と酸析とを組み合わせた酸塩析する方法;等の方法によって該化合物を単離し、この化合物を用いてインク組成物を調製することもできる。本発明のアゾ化合物は、単離してから用いるのが好ましい。
本発明のインク組成物は、本発明の上記式(1)で表されるアゾ化合物を色素として、通常0.1〜20質量%、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは2〜8質量%含有する水性のインク組成物である。本発明のインク組成物は水を媒体として調製され、必要に応じて、水溶性有機溶剤やインク調製剤を、本発明の効果を害しない範囲内において含有してもよい。水溶性有機溶剤は、色素溶解剤、乾燥防止剤(湿潤剤)、粘度調整剤、浸透促進剤、表面張力調整剤、消泡剤等としての機能を有する場合があり、本発明のインク組成物中には含有する方が好ましい。インク調製剤としては、例えば、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、色素溶解剤、酸化防止剤、界面活性剤等の公知の添加剤が挙げられる。本発明のインク組成物は、その総質量に対して、水溶性有機溶剤を0〜30質量%、好ましくは5〜30質量%、インク調製剤を0〜15質量%、好ましくは0〜7質量%それぞれ含有してもよい。上記以外の残部は水である。なお、インク組成物のpHは、保存安定性を向上させる点で、pH5〜11が好ましく、pH7〜10がより好ましい。また、インク組成物の表面張力としては、25〜70mN/mが好ましく、25〜60mN/mがより好ましい。さらに、インク組成物の粘度としては、30mPa・s以下が好ましく、20mPa・s以下がより好ましい。
本発明のインク組成物は、黒色の微妙な色合いを調整する目的等により、本発明のアゾ化合物以外に、他の調色用の色素等を適宜含有してもよい。このような場合であっても、本発明のインク組成物に含有する色素の総質量は、インク組成物の総質量に対して上記の範囲でよい。
調色用色素としては、イエロー(例えばC.I.ダイレクトイエロー34、C.I.ダイレクトイエロー58、C.I.ダイレクトイエロー86、C.I.ダイレクトイエロー132、C.I.ダイレクトイエロー161等)、オレンジ(例えばC.I.ダイレクトオレンジ17、C.I.ダイレクトオレンジ26、C.I.ダイレクトオレンジ29、C.I.ダイレクトオレンジ39、C.I.ダイレクトオレンジ49等)、ブラウン、スカーレット(例えばC.I.ダイレクトレッド89等)、レッド(例えばC.I.ダイレクトレッド62、C.I.ダイレクトレッド75、C.I.ダイレクトレッド79、C.I.ダイレクトレッド80、C.I.ダイレクトレッド84、C.I.ダイレクトレッド225、C.I.ダイレクトレッド226等)、マゼンタ(例えばC.I.ダイレクトレッド227等)、バイオレット、ブルー、ネイビー、シアン(例えばC.I.ダイレクトブルー199、C.I.アシッドブルー249等)、グリーン(例えばアシッドグリーン1)、ブラック(例えばC.I.アシッドブラック2)等の種々の色相を有する他の色素が挙げられる。
本発明のインク組成物は、本発明のアゾ化合物により得られる効果を阻害しない範囲で、これらの調色用色素を1種類以上配合して用いることができる。この場合であっても、インク組成物中に含有する色素の総量は上記の範囲でよい。また、本発明のアゾ化合物と上記の調色用色素との配合比率は、調色用色素の色相等にもよるが、おおよそ20:1から1:2、好ましくは10:1から1:1である。
本発明のインク組成物をインクジェット記録用のインクとして使用する場合、本発明のアゾ化合物中の金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機不純物の含有量が少ないものを用いるのが好ましい。該無機不純物の含有量の目安は、おおよそ色素の総質量に対して1質量%以下程度である。下限は分析機器の検出限界以下、すなわち0%でよい。無機不純物の少ない本発明のアゾ化合物を製造するには、例えば逆浸透膜を用いる方法;本発明のアゾ化合物の乾燥品あるいはウェットケーキをメタノール等のアルコール、好ましくは(C1〜C4)アルコール及び水の混合溶媒中で撹拌して懸濁精製し、析出物を濾過分離して乾燥する方法;等の公知の方法で脱塩処理すればよい。
本発明のインク組成物の調製に使用できる水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等の(C1〜C4)アルコール;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド;2−ピロリドン、ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム;1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン、1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素類;アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン又はケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル;エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール等のC2−C6アルキレン単位を有するモノ、オリゴ、若しくはポリアルキレングリコール又はチオグリコール;トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(好ましくはトリオール);エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの(C1〜C4)アルキルエーテル;γ−ブチロラクトン;ジメチルスルホキシド;等が挙げられる。これらの有機溶剤は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
なお、上記の水溶性有機溶剤にはトリメチロールプロパン等のように、常温で固体の物質も含まれているが、これらは固体であっても水溶性を示し、水に溶解させた場合には水溶性有機溶剤と同じ目的で使用することができるため、便宜上、本明細書においては水溶性有機溶剤の範疇に記載する。
以下、インク調製剤として使用できる、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、色素溶解剤、酸化防止剤、及び界面活性剤について記載する。
防黴剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその塩等が挙げられる。これらはインク組成物中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
防腐剤としては、例えば、有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系、無機塩系等の化合物が挙げられる。有機ハロゲン系化合物の具体例としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられ、ピリジンオキシド系化合物の具体例としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられ、イソチアゾリン系化合物の具体例としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。その他の防腐防黴剤の具体例として、無水酢酸ソーダ、ソルビン酸ソーダ、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
pH調整剤としては、調製されるインクに悪影響を及ぼさずに、インクのpHをおおよそ5〜11の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。その具体例としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等のアルカノールアミン;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物;水酸化アンモニウム(アンモニア水);炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;酢酸カリウム等の有機酸のアルカリ金属塩;ケイ酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム等の無機塩基;等が挙げられる。
キレート試薬の具体例としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラシル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグルコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等が挙げられる。
水溶性紫外線吸収剤としては、例えば、スルホン化したベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ−ル系化合物、サリチル酸系化合物、桂皮酸系化合物、トリアジン系化合物が挙げられる。
水溶性高分子化合物としては、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等が挙げられる。
色素溶解剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、エチレンカーボネート、尿素等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機系の褪色防止剤の例としては、ハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、複素環類等が挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系等の公知の界面活性剤が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、アルキルスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸及びその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリールスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸塩、ジオクチルスルホ琥珀酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、イミダゾリン誘導体等が挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系;ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレングリコール(アルコール)系;日信化学社製、商品名サーフィノール104、105、82、465、オルフィンSTG等;ポリグリコールエーテル系(例えばSIGMA−ALDRICH社製のTergitol 15−S−7等);等が挙げられる。
上記のインク調製剤は、それぞれ単独又は混合して用いられる。
本発明のインク組成物は、上記各成分を任意の順序で混合、撹拌することによって得られる。得られたインク組成物は、所望により、夾雑物を除くためにメンブランフィルタ等で精密濾過を行ってもよい。インクジェット記録に用いる場合には、該濾過を行うのが好ましい。精密濾過を行うフィルタの孔径は通常1〜0.1μm、好ましくは、0.8〜0.1μmである。
本発明のインク組成物は、各種分野において使用することができるが、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録インク等に好適であり、インクジェット記録用のインクとして用いることが特に好ましく、後述する本発明のインクジェット記録方法において好適に使用される。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインク組成物をインクとして用い、該インクのインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に付着させることにより記録を行う方法である。本発明のインクジェット記録方法は、記録の際に使用するインクヘッド、インクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
この記録方法は、公知の方法、例えば、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式;ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式);電気信号を音響ビームに変えてインクに照射し、その放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式;インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット、いわゆるバブルジェット(登録商標)方式;等を使用することができる。
本発明のインクジェット記録方法に用いる被記録材としては、特に制限はないが、例えば、紙、フィルム等の情報伝達用シート、繊維や布(セルロース、ナイロン、羊毛等)、皮革、カラーフィルター用基材等が挙げられ、中でも情報伝達用シートが好ましい。
この情報伝達用シートとしては、表面処理されたもの、具体的には紙、合成紙、フィルム等の基材にインク受容層を設けたものが好ましい。インク受容層は、例えば上記基材にカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工すること;多孔質シリカ、アルミナゾル、特殊セラミックス等の、インク中の色素を吸収し得る多孔性白色無機物を、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に、上記基材表面に塗工すること;等の方法により設けられる。
このようなインク受容層を設けた情報伝達用シートは、通常インクジェット専用紙(フィルム)、光沢紙(フィルム)等と呼ばれる。その具体例としては、キヤノン株式会社製、商品名 プロフェッショナルフォトペーパー、スーパーフォトペーパー又はマットフォトペーパー;セイコーエプソン株式会社製、商品名 写真用紙(光沢)、PMマット紙、クリスピア;日本ヒューレット・パッカード株式会社製、商品名 アドバンスフォトペーパー、プレミアムプラスフォト用紙、プレミアム光沢フィルム又はフォト用紙;等が挙げられ、市販品として入手が可能である。なお、普通紙も当然に使用できる。
上記の情報伝達用シートのうち、多孔性白色無機物を表面に塗工したシートに記録した画像は、オゾンガスによって、特に変退色が大きくなることが知られている。しかし本発明のインク組成物は耐オゾンガス性が優れているため、このような被記録材へインクジェット記録した際にも大きな効果を発揮する。
本発明のインクジェット記録方法で被記録材に記録するには、例えば上記のインク組成物を含有する容器をインクジェットプリンタの所定の位置に装填し、上記の方法で被記録材に記録すればよい。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明の黒色インク組成物と、例えば上記したような公知のマゼンタ、シアン、イエロー、及び必要に応じて、グリーン、ブルー(又はバイオレット)、レッド(又はオレンジ)等の各色のインク組成物とを併用することもできる。
各色のインク組成物は、それぞれの容器に注入され、その各容器を本発明の黒色インク組成物を含有する容器と同様に、インクジェットプリンタの所定の位置に装填してインクジェット記録に使用される。
本発明の着色体とは、
a)上記1)乃至4)のいずれか一項に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩、
b)上記5)又は6)に記載の水性インク組成物、及び、
c)上記7)に記載のインクジェット記録方法、の3者[これらa)乃至c)の3者]のいずれかによって着色された物質を意味する。
着色される物質について特に制限は無いが、上記のインクジェット記録方法に用いる被記録材等が好ましく挙げられる。
本発明のアゾ化合物は黒色色素である。この化合物は、合成が容易かつ安価であり、彩度が低いという特徴を有するため、黒色としてより好ましい色相を呈する。また、水溶解性に優れるので、インク組成物を製造する過程でのメンブランフィルタによる濾過性が良好である。
また、該アゾ化合物を含有する本発明のインク組成物は水性の黒色インク組成物であり、長期間保存後の固体析出、物性変化、色変化等もなく、貯蔵安定性が良好である。
本発明のインク組成物で記録した画像は、特に耐ブロンジング性に非常に優れ、また印字濃度が高く、演色性が小さく、かつ彩度が低く、高品位な黒色の色相を有する。耐オゾンガス性、耐光性、耐湿性、耐水性等の各種堅牢性にも優れる。さらに、マゼンタ、シアン、及びイエロー色素をそれぞれ含有するインク組成物と併用することにより、各種堅牢性に優れ、保存性の優れたフルカラーのインクジェット記録が可能である。
このように、本発明のアゾ化合物を含有するインク組成物は、インクジェット記録用、筆記具用等のインクとして用いることが可能であり、吐出安定性にも優れることから、特にインクジェット記録用のインクとして好適である。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本文中「部」及び「%」とあるのは、特別の記載のない限り質量基準である。
各合成反応、晶析等の操作は、特に断りのない限り、いずれも撹拌下に行った。下記の各式において、スルホ、カルボキシ等の酸性官能基は、遊離酸の形で表記した。合成反応におけるpH値及び反応温度は、いずれも反応系内における測定値を示した。
また、合成した化合物の最大吸収波長(λmax)はpH7〜8の水溶液中で測定し、測定した化合物については実施例中に、その測定値を記載した。
なお、以下の実施例で合成した本発明のアゾ化合物は、水に対していずれも100g/リットル以上の溶解性を示した。
[実施例1]
(工程1)
4−クロロ−3−ニトロアニリン51.8部をN−メチル−2−ピロリドン60.0部に溶解し、ここに無水酢酸35.2部を約15分間かけて滴下した。滴下後、40〜50℃で2時間反応させた後、反応液を水400部に添加した。室温で30分間撹拌した後、析出した固体を濾過し、得られた固体を漏斗上で水100部により洗浄し、分取、乾燥して下記式(14)で表される化合物63.0部を得た。
Figure 2014132926
(工程2)
上記実施例1(工程1)で得られた式(14)で表される化合物42.9部をN−メチル−2−ピロリドン115.0部に溶解し、ここに3−メルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム40.9部及び炭酸カリウム29.0部を添加した。添加後、130〜140℃に加熱し、同温度で2時間反応させた。3−メルカプトプロパンスルホン酸ナトリウム3.6部をさらに添加した後、130〜140℃で1時間反応させた。60℃まで冷却後、反応液を2−プロパノール700部に添加し、室温まで冷却後、得られた固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを水300部に溶解後、35%塩酸の添加によりpH3.0〜4.0とした後、塩化ナトリウムにて塩析し、析出した固体を濾過分取して、下記式(15)で表される化合物を含むウェットケーキを205.3部得た。
Figure 2014132926
(工程3)
水150部に、上記実施例1(工程2)で得られた式(15)で表される化合物のウェットケーキ102.6部、活性炭1.6部、及び無水塩化鉄(III)0.4部を添加し、60℃に加熱後、80%ヒドラジンヒドラート15.9部を約30分間かけて滴下した。90℃に加熱後、同温度で1.5時間反応させた。40℃まで冷却後、不溶物を濾過により除去し、濾液を室温まで冷却した。50%硫酸の添加によりpH1.0〜1.5とし、析出した固体を濾過分取して、下記式(16)で表される化合物を含むウェットケーキを62.3部得た。
Figure 2014132926
(工程4)
水50部に下記式(17)で表されるアニリン−2,4−ジスルホン酸5.1部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液4.2部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸0.8部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記実施例1(工程3)にて得られた式(16)で表される化合物のウェットケーキ9.5部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを2.0〜4.0に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムを添加して35%塩酸によりpH0.8〜1.0として酸塩析した。析出した固体を濾過分取し、下記式(18)で表される化合物を含むウェットケーキを24.8部得た。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
(工程5)
水80部に上記実施例1(工程4)にて得られた式(18)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸5.63部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液3.8部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸0.8部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記実施例1(工程3)にて得られた式(16)で表される化合物のウェットケーキ8.6部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを2.0〜2.5に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムを添加し、35%塩酸の添加によりpH0.8〜1.0として酸塩析した。析出した固体を濾過分取し、下記式(19)で表される化合物を含むウェットケーキを33.2部得た。
Figure 2014132926
(工程6)
水100部に上記実施例1(工程5)にて得られた式(19)で表される化合物のウェットケーキ33.2部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸4.7部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液3.2部を添加し、約30分間撹拌した。ここにスルファミン酸0.4部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に特開2004−083492号公報に記載の方法で得られる下記式(20)で表される化合物3.9部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを8.0〜8.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(21)で表される化合物を含むウェットケーキを55.4部得た。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
(工程7)
メタノール300部に2−メチル−6−ニトロアニリン15.2部を溶解した。得られた溶液をオートクレーブ中に移し、5%Pd/炭素2.0部を加え、20〜30℃で0.2〜0.5MPaの水素加圧下、水素の吸収が無くなるまで反応させた後、30分間同温度でさらに反応を続けた。触媒(5%Pd/炭素)を濾過分離することにより、下記式(22)で表される化合物を含む溶液(濾液)を得た。
Figure 2014132926
(工程8)
上記実施例1(工程7)で得られた式(22)で表される化合物を含む溶液200部に、シアノ酢酸メチル13.0部を加え、30分間還流した後、メタノールを減圧濃縮し、水100部、次いで炭酸ナトリウムを加えてpH7.0〜7.5とし、析出した固体を濾過分離、乾燥することにより、下記式(23)で表される化合物8.3部を得た。
Figure 2014132926
(工程9)
エタノール100部に上記実施例1(工程8)で得られた式(23)で表される化合物8.3部、28%ナトリウムメトキシド12.0部、及びアセト酢酸メチル7.2部を加え、30分間還流した後、エタノールを減圧濃縮し、水100部、次いで35%塩酸を加えてpH7.0〜7.5とし、析出した固体を濾過分離、乾燥することにより、下記式(24)で表される化合物11.1部を得た。得られた下記式(24)で表される化合物はメトキシ基がb又はcに置換した化合物の混合物であった。
Figure 2014132926
(工程10)
上記実施例1(工程9)で得られた式(24)で表される化合物5.6部を8%発煙硫酸77部中に5〜10℃でゆっくりと添加した後、同温度で1.5時間反応させた。反応液を150部の氷水中に約10分間かけて滴下し、65〜70℃で30分間撹拌した後、析出した固体を濾過分離することにより、下記式(25)で表される化合物のウェットケーキ24.4部を得た。下記式(25)で表される化合物は、メトキシ基がbの位置であり、スルホ基の置換位置がa、c、又はdであるか、あるいは、メトキシ基がcの位置であり、スルホ基の置換位置がa、b、又はdである化合物の混合物であった。
Figure 2014132926
(工程11)
水80部に上記実施例1(工程6)にて得られた式(21)で表される化合物のウェットケーキ55.4部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸4.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.5部を添加し、約30分間撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水80部に上記実施例1(工程10)で得られた式(25)で表される化合物のウェットケーキ4.5部を加え、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH7.5〜8.5に調整し、水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃で約30分間かけて滴下した。この際、炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応させた。反応液に塩化ナトリウムを加えて塩析し、析出した固体を濾過分離し、ウェットケーキ65.0部を得た。得られたウェットケーキを水150部に溶解し、35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取した。得られたウェットケーキを再度水100部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより、黒色粉末状の本発明の下記式(26)で表される化合物9.0部をナトリウム塩として得た。λmax:604nm。
Figure 2014132926
[実施例2]
(工程1)
水50部に下記式(27)で表されるアニリン−2.5−ジスルホン酸8.3部を添加した後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。35%塩酸9.4部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液6.3部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸0.6部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記実施例1(工程3)にて得られた式(16)で表される化合物のウェットケーキ14.4部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜5.0に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムを添加して35%塩酸によりpH0.8〜1.0として酸塩析した。析出した固体を濾過分取し、下記式(28)で表される化合物を含むウェットケーキを37.4部得た。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
(工程2)
水150部に上記実施例2(工程1)にて得られた式(28)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加した後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸7.8部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液5.2部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸1.0部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記実施例1(工程3)にて得られた式(16)で表される化合物のウェットケーキ14.2部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを2.0〜2.5に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムを添加し、35%塩酸の添加によりpH0.8〜1.0として酸塩析した。析出した固体を濾過分取し、下記式(29)で表される化合物を含むウェットケーキ58.8部得た。
Figure 2014132926
(工程3)
水100部に上記実施例2(工程2)にて得られた式(29)で表される化合物のウェットケーキ58.8部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液4.2部を添加し、約30分間撹拌した。ここにスルファミン酸0.6部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に特開2004−083492号公報に記載の方法で得られる上記式(20)で表される化合物5.2部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを7.0〜8.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(30)で表される化合物を含むウェットケーキを36.0部得た。
Figure 2014132926
(工程4)
水80部に上記実施例2(工程3)にて得られた式(30)で表される化合物のウェットケーキ36.0部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸7.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液4.2部を添加し、約30分間撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記実施例1(工程10)で得られた式(25)で表される化合物のウェットケーキ7.5部を加え、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH7.5〜8.5に調整し、水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃で約30分間かけて滴下した。この際、炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応させた。反応液に35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取し、ウェットケーキ81.5部を得た。得られたウェットケーキを再度水100部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより、黒色粉末状の本発明の下記式(31)で表される化合物6.7部をナトリウム塩として得た。λmax:602nm。
Figure 2014132926
[実施例3]
(工程1)
水40部に下記式(32)で表される5−アミノ−2−クロロベンゼンスルホン酸6.9部を添加した後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH5.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸10.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液6.4部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸0.4部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水40部に上記実施例1(工程3)にて得られた式(16)で表される化合物のウェットケーキ9.2部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH4.0〜5.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを2.0〜2.5に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムの添加により塩析した。析出した固体を濾過分取し、下記式(33)で表される化合物を含むウェットケーキを27.5部得た。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
(工程2)
水150部に上記実施例3(工程1)にて得られた式(33)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加した後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸8.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液5.2部を添加し約30分反応した。ここにスルファミン酸0.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水20部に上記実施例1(工程3)にて得られた式(16)で表される化合物のウェットケーキ11.7部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを2.0〜2.5に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムを添加して塩析した。析出した固体を濾過分取し、下記式(34)で表される化合物を含むウェットケーキを71.6部得た。
Figure 2014132926
(工程3)
水17.5部に、特開2004−75719号公報に記載の方法に準じて、市販品の2−アミノ−4−クロロフェノールを原料として得られる下記式(35)で表される化合物4.3部を添加した後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0で溶解し、1.9部の重亜硫酸ナトリウム及び1.5部の35%ホルマリンを用いて、常法によりメチル−ω−スルホン酸誘導体とした。
一方、水80部に上記実施例3(工程2)にて得られた式(34)で表される化合物のウェットケーキ35.1部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸3.8部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.6部を添加し、約30分間撹拌した。ここにスルファミン酸0.4部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
このジアゾ反応液を上記にて得られたメチル−ω−スルホン酸誘導体溶液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを6.0〜7.0に保持しながら3時間反応させた。反応液を水酸化ナトリウムでpH11とした後、同pHを維持しながら80〜95℃で5時間撹拌し、さらに塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(36)で表される化合物を含むウェットケーキを27.0部得た。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
(工程4)
水80部に上記実施例3(工程3)にて得られた式(36)で表される化合物のウェットケーキ25.1部を添加し、撹拌して溶解した。35%塩酸4.4部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.5部を添加し、約30分間撹拌した。ここにスルファミン酸0.3部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記実施例1(工程10)で得られた式(25)で表される化合物のウェットケーキ4.5部を加え、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH7.5〜8.5に調整し、水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃で約30分間かけて滴下した。この際、炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応させた。反応液に35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取し、ウェットケーキ20.1部を得た。得られたウェットケーキを再度水100部に溶解後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより、黒色粉末状の本発明の下記式(37)で表される化合物1.9部をナトリウム塩として得た。λmax:598nm。
Figure 2014132926
[実施例4]
(工程1)
水70部に下記式(38)で表されるアニリン−3,5−ジスルホン酸6.0部を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH5.0〜6.0として水溶液を得た。35%塩酸7.4部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液4.2部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸0.4部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に上記実施例1(工程3)にて得られた式(16)で表される化合物のウェットケーキ9.3部を添加した後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜5.0に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(39)で表される化合物を含むウェットケーキを35.3部得た。
Figure 2014132926
Figure 2014132926
(工程2)
水100部に上記実施例4(工程1)にて得られた式(39)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。35%塩酸6.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液3.6部を添加し、約30分間反応させた。ここにスルファミン酸1.0部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水50部に上記実施例1(工程3)にて得られた式(16)で表される化合物のウェットケーキ7.9部を添加した後、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを2.0〜2.5に保持しながら3時間反応させた後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(40)で表される化合物を含むウェットケーキを40.6部得た。
Figure 2014132926
(工程3)
水100部に上記実施例4(工程2)にて得られた式(40)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸5.3部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液3.1部を添加し、約30分間撹拌した。ここにスルファミン酸0.6部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に特開2004−083492号公報に記載の方法で得られる上記式(20)で表される化合物5.2部を添加し、25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpH6.0〜7.0として水溶液を得た。この水溶液を上記にて得られたジアゾ反応液に約5分間かけて滴下した。滴下後、15%炭酸ナトリウム水溶液の添加によりpHを3.0〜4.5に保持しながら3時間反応させた。25%水酸化ナトリウム水溶液の添加によりpHを7.0〜8.5とした後、塩化ナトリウムを添加した。析出した固体を濾過分取し、下記式(41)で表される化合物を含むウェットケーキを58.6部得た。
Figure 2014132926
(工程4)
水80部に上記実施例4(工程3)にて得られた式(41)で表される化合物のウェットケーキ全量を添加し撹拌して溶解した。35%塩酸4.5部を添加後、40%亜硝酸ナトリウム水溶液2.6部を添加し、約30分間撹拌した。ここにスルファミン酸0.5部を添加して5分間撹拌し、ジアゾ反応液を得た。
一方、水100部に、上記実施例1(工程10)で得られた式(25)で表される化合物のウェットケーキ4.7部を加え、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH7.5〜8.5に調整し、水溶液を得た。この水溶液に、上記で得たジアゾ反応液を15〜30℃で約30分間かけて滴下した。この際、炭酸ナトリウム水溶液を加えて反応液のpHを6.5〜7.5に保持し、同温度及びpHの調整を維持しながら、さらに2時間反応させた。反応液に35%塩酸でpHを7.0〜7.5とした後、メタノール400部を添加し、析出した固体を濾過分取し、ウェットケーキ36.1部を得た。得られたウェットケーキを再度水100部に溶解した後、メタノール300部を添加した。析出した固体を濾過分離し、乾燥することにより、黒色粉末状の本発明の下記式(42)で表される化合物7.1部をナトリウム塩として得た。λmax:602nm。
Figure 2014132926
[(A)インクの調製]
[実施例5]
実施例1で得られた本発明の化合物を色素として用い、下記表16に示した組成比で各成分を混合し、固形分が溶解するまでおおよそ1時間撹拌した後、0.45μmのメンブランフィルタ(商品名、セルロースアセテート系濾紙、アドバンテック社製)で濾過することにより、試験用の黒色インク組成物を調製した。なお、下記表16中における界面活性剤としては、日信化学株式会社製、商品名サーフィノール104PG50を用いた。
Figure 2014132926
[実施例6]
上記実施例5と同様に、上記実施例2で得られた本発明の化合物を色素として用い、表16に示した組成比で混合し、同様の方法で黒色インク組成物を作成した。
[実施例7]
上記実施例5と同様に、上記実施例3で得られた本発明の化合物を色素として用い、表16に示した組成比で混合し、同様の方法で黒色インク組成物を作成した。
[実施例8]
上記実施例5と同様に、上記実施例4で得られた本発明の化合物を色素として用い、表16に示した組成比で混合し、同様の方法で黒色インク組成物を作成した。
[比較例1]
比較対象の黒色色素として、下記式(43)で表される色素を用いる以外は、上記実施例4と同様にして比較用のインクを調製した。このインクを用いて行った下記各種の試験を比較例1とする。なお、下記式(43)で表される化合物は、国際公開2012/081640号中の実施例9に記載の化合物であり、文献記載の方法を追試することで得た。
Figure 2014132926
[(B)インクジェット記録]
上記実施例5乃至8、比較例1で得られたそれぞれのインク組成物を使用し、インクジェットプリンタ(Canon社製、商品名PIXUS iP4500)により、下記の印刷用紙にインクジェット記録を行った。
光沢紙1:Canon社製、商品名 キヤノン写真用紙・光沢プロ PT−101A420
光沢紙2:Canon社製、商品名 キヤノン写真用紙・光沢ゴールド GL−101A450
光沢紙3:EPSON社製、商品名 写真用紙クリスピア<高光沢>
光沢紙4:ブラザー工業社製、商品名 写真用紙 BP71GA4
光沢紙5:ヒューレットパッカー社製、商品名 アドバンスフォト用紙
光沢紙6:Canon社製、商品名 キヤノン写真用紙・光沢プロ PT−201A420
印刷の際は、色相評価用試験片として、反射濃度が100%、85%、70%、55%、40%、25%の6段階の階調が得られるように画像パターンを作り、濃黒色〜淡黒色のグラデーションの記録物を得て、これを試験片としてブロンジング性の評価試験を実施した。
また、耐湿性評価用試験片として、反射濃度が100%及び0%の格子状の画像パターンを作り、黒色及び白色の格子状の記録物を得て、これを試験片とした。
印刷時はグレースケールモードを用いているため、黒色記録以外のイエロー、マゼンタ、シアンの各記録液は併用されていない。
[(C)記録画像の評価]
[(C−1)ブロンジング性の評価]
実施例5乃至7、及び比較例1のインクを用いて得られた各記録画像を目視にて確認し、ブロンジング現象の有無を確認した。以下に判定基準を示す。また、結果を下記表17に示す。
○:ブロンジングなし
△:100%でブロンジング発生
×:85%以下でブロンジング発生
Figure 2014132926
表17より明らかなように、実施例5乃至7はいずれも比較例1よりも耐ブロンジング性が良好であった。
[(C−2)耐湿性の評価]
本試験において、記録画像の濃度変化は、GRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名SpectroEyeを用い測定した。測色する際は、いずれも光源にD65、濃度基準にDIN NB、視野角2°の条件で行った。
実施例5乃至8、及び比較例1のインクを用いて得られた各記録画像は、印刷後24時間自然乾燥し、ヤマト科学(株)社製のHumidic Chamber IG400を用いて、30℃、90%RHの条件下で各試験片を168時間放置した。試験終了後、上記の測色機を用いて測色し、色差(ΔE)を((試験後のL*−試験前のL*)+(試験後のa*−試験前のa*)+(試験後のb*−試験前のb*)1/2で求め、以下の基準で評価を行った。得られる評価としては、値の小さいものが褪色後の色変化が少ないことを示し、優れている。以下に判定基準を示す。また、結果を下記表18及び表19に示す。
Figure 2014132926
○:ΔE≦1.00
△:1.00<ΔE≦1.10
×:1.10<ΔE
Figure 2014132926
○:ΔE≦1.15
△:1.15<ΔE≦1.25
×:1.25<ΔE
表18及び表19より明らかなように、実施例5乃至8はいずれも比較例1よりも耐湿性が良好であった。
以上より、実施例1乃至4の化合物を用いた実施例5乃至8のインク組成物は、耐ブロンジング性、耐湿性において比較例1よりも良好であることが分かる。
本発明のアゾ化合物及びこれを含有するインク組成物は、筆記用具等の各種記録用、特にインクジェット記録用の黒色インクに好適に用いられる。

Claims (11)

  1. 下記式(1)で表されるアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩。
    Figure 2014132926
    [式(1)中、
    は、(C1〜C4)アルキル基;又はカルボキシ基で置換された(C1〜C4)アルキル基;を表し、
    は、シアノ基;を表し、
    及びRは、それぞれ独立に、水素原子;(C1〜C4)アルコキシ基;又は、スルホ基;を表し、
    は、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
    は、(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;を表し、
    は、ヒドロキシ基、スルホ基、及びカルボキシ基よりなる群から選択される少なくとも1種類の基で置換された(C1〜C4)アルキルチオ基;を表し、
    は、(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;を表し、
    は、スルホ(C1〜C4)アルコキシ基;を表し、
    10は、メチル基;又はハロゲン原子;を表し、
    11〜R13は、水素原子;スルホ基;又はハロゲン原子;を表す。
    ただし、R10がメチル基のとき、R11〜R13のうち、1つは水素原子、残り2つはスルホ基であり、R10がハロゲン原子のとき、R11〜R13のうち、1つは水素原子、1つはハロゲン原子、残り1つはスルホ基である。]
  2. 前記式(1)で表されるアゾ化合物が下記式(2)で表される、請求項1に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩。
    Figure 2014132926
    [式(2)中、RからR13は、前記式(1)におけるものと同じ意味を表す。]
  3. がメチル基;
    がシアノ基;
    がメトキシ基;
    がスルホ基;
    がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
    が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
    がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
    が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
    がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;
    10がメチル基;
    11が水素原子;
    12がスルホ基;
    13がスルホ基である、請求項1又は2に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩。
  4. がメチル基;
    がシアノ基;
    がメトキシ基;
    がスルホ基;
    がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
    が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
    がスルホ(C1〜C4)アルキルチオ基;
    が(C1〜C4)アルキルカルボニルアミノ基;
    がスルホ(C1〜C4)アルコキシ基;
    10が塩素原子;
    11が水素原子;
    12が塩素原子;
    13がスルホ基である、請求項1又は2に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩を、色素として少なくとも1種類含有する水性インク組成物。
  6. 水溶性有機溶剤をさらに含有する、請求項5に記載の水性インク組成物。
  7. 請求項5又は6に記載の水性インク組成物をインクとして用い、該インクのインク滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法。
  8. 前記被記録材が情報伝達用シートである、請求項7に記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するインク受容層を有するシートである、請求項8に記載のインクジェット記録方法。
  10. 請求項5又は6に記載の水性インク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ。
  11. a)請求項1乃至4のいずれか一項に記載のアゾ化合物若しくはその互変異性体、又はそれらの塩、
    b)請求項5又は6に記載の水性インク組成物、及び、
    c)請求項7に記載のインクジェット記録方法、の3者のいずれかによって着色された着色体。
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