JPWO2014132825A1 - インクジェットプリンタ用インク及び印字物 - Google Patents

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Abstract

着色剤、樹脂、界面活性剤及び溶剤を含むインクジェットプリンタ用インクにおいて、界面活性剤は、変性シリコーンであって一級アミノ基と二級アミノ基とがアルキル基を介して結合している官能基をシリコーンの側鎖に有する。また、着色剤、樹脂及び界面活性剤を含む印字物において、界面活性剤は、変性シリコーンであって一級アミノ基と二級アミノ基とがアルキル基を介して結合している官能基をシリコーンの側鎖に有する。これにより、インクの塗膜表面での耐転写性及び耐擦性を向上することができる。

Description

本発明は、インクジェットプリンタに使用されるインク及び印字物に関する。
ポリオレフィン樹脂など、表面の活性が極めて乏しい基材にマーキング(印字、印刷)をする場合、基材と印字した塗膜との密着性が低いため、印字した塗膜は、他の物体が接触した場合、擦れ等によって容易に剥れたり転写したりしてしまう。
特許文献1には、メルカプトポリジオルガノシロキサンコポリマー添加剤を含む剥離可能なインク組成物が開示されている。
特表2002−520440号公報
特許文献1のインク組成物では、耐転写性及び耐擦性に改良の余地がある。
本発明の目的は、インクの塗膜表面での耐転写性及び耐擦性を向上することにある。
本発明は、着色剤、樹脂、界面活性剤及び溶剤を含むインクジェットプリンタ用インクにおいて、界面活性剤は、変性シリコーンであって一級アミノ基と二級アミノ基とがアルキル基を介して結合している官能基をシリコーンの側鎖に有することを特徴とする。
また、上記インクを印字することで形成される印字物は、着色剤、樹脂及び界面活性剤を含み、界面活性剤は、変性シリコーンであって一級アミノ基と二級アミノ基とがアルキル基を介して結合している官能基をシリコーンの側鎖に有することを特徴とする。
本発明によれば、インクの塗膜表面での耐転写性及び耐擦性を向上することができる。
印字物の内部構造を示す断面模式図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。以下に述べる実施形態は、本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本明細書において「印字物」とは、ポリエチレンテレフタレート基板、PETボトル等に噴射したインクを乾燥することにより溶剤を除去し、固定したものをいう。一般に、ドット状に印字したものが多く、複数個のドットの集合体も含む。
1.インクの構成材料
インクの構成材料は、着色剤、樹脂、界面活性剤、添加剤及び溶剤である。これらをオーバーヘッドスターラー等により溶解し、撹拌混合した後、孔径0.25〜10μmのフィルタにて濾過することにより、インクジェットプリンタ用インクが得られる。
(1)溶剤
溶剤の主成分としては、ケトン系溶剤を用いる。例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)等が挙げられる。その他、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、吉草酸エステルなどのカルボン酸エステル系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤、エーテル系溶剤又はグリコール系溶剤を加えても良い。
(2)樹脂
樹脂は、溶剤に溶解し、かつ、界面活性剤である変性シリコーンの変性部と親和性が高い樹脂が好適である。例えば、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等を用いる。ここで、アクリル樹脂は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸又はメタクリル酸エステルから合成される単重合体樹脂及び共重合体樹脂を含む。スチレン−アクリル樹脂は、スチレン−アクリル共重合体樹脂及びスチレン−メタクリル共重合体樹脂を含む。ポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリプロピレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリブチレンイソフタレートを含む。これらは、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
(3)界面活性剤
界面活性剤としては、下記化学式(1)で表される変性シリコーンが挙げられる。この変性シリコーンは、シリコーン(ポリジメチルシロキサン)の側鎖であるアルキル基(アルキル鎖)の一部が下記化学式(2)で表される官能基で変性されたものである。この官能基は、一級アミノ基(NH)と二級アミノ基(NH)がアルキル基(アルキル鎖)を介して結合している構造である。変性シリコーンの分子量は5,000〜10,000であり、下記化学式(1)において、yは(x+y)の1〜5%であり、a,bはそれぞれ、1〜5の整数であることが好ましい。
インクの乾燥に伴って、変性シリコーンが印字物の表面に集まる。これにより、印字物の表面エネルギーが低下する。そのため、印字物と接触体との相互作用が低減し、耐転写性及び耐擦性が向上する。
Figure 2014132825
Figure 2014132825
変性シリコーンは、インクの0.1〜1質量%の量でインクに添加される。添加量が0.1質量%以上の場合、充分な耐転写性及び耐擦性が得られる。変性シリコーン中のジメチルシロキサンは、ケトン系溶媒に対して溶解性が低いが、添加量が1質量%以下の場合、着色剤や樹脂等の析出物が生じない。
(4)着色剤
着色剤は、溶剤に溶解する材料であれば特に限定は無い。着色剤の例としては、具体的には、VALIFAST(R) Yellow 3150, VALIFAST(R) Yellow 3170, VALIFAST(R) Yellow 4120, VALIFAST(R) Yellow 4121, VALIFAST(R) Orange 2210, VALIFAST(R) Orange 3209, VALIFAST(R) Red 1306, VALIFAST(R) Red 2320, VALIFAST(R) Red 3311, VALIFAST(R) Red 3312, VALIFAST(R) Pink 2310N, VALIFAST(R) Brown 3402, VALIFAST(R) Blue 1605, VALIFAST(R) Blue 1621, VALIFAST(R) Blue 2620, VALIFAST(R) Blue 2627, VALIFAST(R) Blue 2670, VALIFAST(R) Black 1807, VALIFAST(R) Black 3804, VALIFAST(R) Black 3810, VALIFAST(R) Black 3820, VALIFAST(R) Black 3830, VALIFAST(R) Black 3840, VALIFAST(R) Black 3866, VALIFAST(R) Black 3870(以上、オリヱント化学工業(株)製),Orasol(R) Yellow 152, Neptun(R) Yellow 078, Orasol(R) Orange 247, Orasol(R) Orange RG, Orasol(R) Brown 322, Orasol(R) Brown 324, Orasol(R) Brown 326, Orasol(R) Red 330, Orasol(R) Red 385, Orasol(R) Red 363, Orasol(R) Red BL, Orasol(R) Pink 478, Orasol(R) Blue 825, Orasol(R) Blue GL, Neptun(R) Blue 755, Orasol(R) Black X55, Orasol(R) Black X45(以上、BASF製)、Savinyl Yellow RLS, Savinyl Red 3BLS, Savinyl Pink 6BLS, Savinyl Blue GLS, Savinyl Black RLSN(以上、Clariant製),Solvent Yellow 25, 88, 89, Solvent Orange 11, 99, Solvent Brown 42, 43, 44, Solvent Red 122, 135, 127, 130, 233, Solvent Blue 67, 70, Solvent Black 27, 28, 29等が挙げられる。
(5)添加剤
インクの物性を調整するために添加剤を加えても良い。例えば、帯電制御方式のインクジェットプリンタ等で使用する場合は、インク液の導電率を調整するために導電剤を加えても良い。
2.インクジェットプリンタ
上記のインクは、公知のインクジェットプリンタで使用することができる。このようなインクジェットプリンタとしては、例えば、帯電制御方式、ドロップ・オン・デマンド方式等のプリンタが挙げられる。因みに、凹凸のある面への高速印字においては、速乾性の溶剤を用いる帯電制御方式が適している。
3.基板
上記のインクを印字する基板は特に限定されない。基板形状は平滑であっても凹凸があっても良い。また、基板材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール、ポリカーボネート、ABS、ポリビニル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイソブチレン、エポキシ、アクリル、セルロース等のプラスチック材料でも、アルミニウム、ステンレス、鉄等の金属材料であっても良い。
80.0gのMEK中に、樹脂として平均分子量約10,000のスチレンアクリル樹脂を15.0g、染料としてsolvent black 34を5.0g加え、撹拌して溶解した後、上記化学式(1)で表される変性シリコーンA(式中、x=100、y=3、a=3、b=3)を0.1g添加し、溶解した。得られた液を孔径0.5μmのポリプロピレン製フィルタで濾過した。こうして本実施例のインクを調製した。
調製したインクを帯電制御方式のインクジェットプリンタで吐出し、ポリエチレンテレフタレート基板にドット状の塗膜を形成した。以下の実施例及び比較例でもポリエチレンテレフタレート基板を用いた。印字後24時間経過した塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、塗膜を断面加工し、塗膜の空気界面近傍部及び塗膜のポリエチレンテレフタレート基板界面近傍部をX線光電子分光法で元素分析を行った。ここで、空気界面は、塗膜が空気に接触している面であり、基板界面は、基板と塗膜とが接触している面である。元素分析の結果、変性シリコーンAの濃度は、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部で高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
本明細書においては、空気界面近傍部は、塗膜の表面から深さ約1nmまでの領域とし、基板界面近傍部は、基板と塗膜との接触面(界面)から深さ約1nmまでの領域とした。
図1は、印字物の断面を模式的に示したものである。
本図において、印字物100は、ポリエチレンテレフタレート基板200の表面に形成されている。印字物100が空気と接する面には、変性シリコーンが集まり、空気界面近傍部101を形成する。一方、ポリエチレンテレフタレート基板200に接する印字物100の基板界面近傍部102においては、変性シリコーンの濃度が空気界面近傍部101に比べて低くなる。
なお、変性シリコーンの濃度は、次の方法で算出した。
ドット状の塗膜と同様にして平均膜厚1.3μmの試料を作製し、XPS(X線光電子分光法)を用いてSi、O及びCの量を測定する。XPSは、試料のほぼ表面のシグナルを検知することから、それを空気界面近傍部のシグナルとみなす。
また、試料を断面加工し、エネルギー分散型X線分析(EDX)で表面と内部との元素比を求める。
試料中の変性シリコーン及び樹脂に含まれるSi、O及びCの量は、分子構造から既知であるため、XPS及びEDXの両データから算出することができる。算出したSi、O及びCの量から空気界面近傍部における界面活性剤(変性シリコーン)の濃度を求める。
実施例1のインクに塩素化ポリオレフィン樹脂を1.0g加えたインクを調製した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
実施例1のインクに塩素化ポリオレフィン樹脂を2.0g加えたインクを調製した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
実施例1のインクと染料の種類が異なり、塩素化ポリオレフィン樹脂を加えたインクを調製した。Solvent black 27を5.0g、塩素化ポリオレフィン樹脂を5.0g添加し、溶解した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
(比較例1)
実施例3と変性シリコーンのみが異なるインクを調製した。本比較例の変性シリコーンBは、下記化学式(3)(式中、x=100、y=3、a=3)で表される。変性シリコーンBを0.1g添加し、溶解した。変性シリコーンBは、シリコーンの側鎖であるアルキル基(アルキル鎖)の一部が一級アミノ基(NH)で変性されている構造である。得られた液を0.5μm孔径のポリプロピレン製フィルタで濾過した。こうして本比較例のインクを調製した。
Figure 2014132825
調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.2μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、変性シリコーンBの濃度が90質量%未満であり実施例のものよりも塗膜の空気界面近傍部に変性シリコーンが偏在しにくいという結果であった。
(比較例2)
実施例3と変性シリコーンのみが異なるインクを調製した。本比較例の変性シリコーンCは、下記化学式(4)(式中、x=100、y=3、a=3)で表される。変性シリコーンCを0.1g添加し溶解した。変性シリコーンCは、シリコーンの側鎖であるアルキル基(アルキル鎖)の一部がチオール基(SH)で変性されている構造である。
Figure 2014132825
調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.2μmであった。
また、塗膜の空気界面近傍部を元素分析したところ、変性シリコーンCの濃度が90質量%未満であった。
(比較例3)
実施例3と変性シリコーンと染料が異なるインクを調製した。変性シリコーンDを0.1g、solvent black 27を5.0g添加し、溶解した。本比較例のシリコーンDは、下記化学式(5)(式中、n=103)で表される。
Figure 2014132825
調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.2μmであった。
また、塗膜の空気界面近傍部を元素分析したところ、シリコーンDの濃度が90質量%未満であった。
(比較例4)
実施例3のインクから変性シリコーンAを除いたインクを調製した。
80.0gのMEK中に、樹脂として平均分子量約50,000のメタクリル酸エステル樹脂を15.0g、染料としてsolvent black 34を5.0g加え、撹拌して溶解した後、変性シリコーンAを0.1g、添加し溶解した。得られた液を孔径0.5μmのポリプロピレン製フィルタで濾過した。こうして本実施例のインクを調製した。
調製したインクを帯電制御方式のインクジェットプリンタで吐出し、ポリエチレンテレフタレート基板にドット状の塗膜を形成した。印字後24時間経過した塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
実施例5のインクの染料の種類が異なり塩素化ポリオレフィン樹脂を加えたインクを調製した。Solvent black 27を5.0g、塩素化ポリオレフィン樹脂を1.0g添加し、溶解した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
実施例5のインクの染料の種類が異なり、塩素化ポリオレフィン樹脂を加えたインクを調製した。Solvent black 27を5.0g、塩素化ポリオレフィン樹脂を2.0g添加し、溶解した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
実施例5のインクに塩素化ポリオレフィン樹脂を5.0g加えたインクを調製した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
80.0gのMEK中に、樹脂として平均分子量約10,000のポリエチレンテレフタレート樹脂を15.0g、染料としてsolvent black 27を5.0g加え、撹拌して溶解した後、変性シリコーンAを0.1g添加し、溶解した。得られた液を孔径0.5μmのポリプロピレン製フィルタで濾過した。こうして本実施例のインクを調製した。
調製したインクを帯電制御方式のインクジェットプリンタで吐出し、ポリエチレンテレフタレート基板にドット状の塗膜を形成した。印字後24時間経過した塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
実施例9のインクの染料の種類が異なり、塩素化ポリオレフィン樹脂を加えたインクを調製した。Solvent black 34を5.0g、塩素化ポリオレフィン樹脂を1.0g添加し、溶解した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
実施例9のインクの染料の種類が異なり、塩素化ポリオレフィン樹脂を加えたインクを調製した。Solvent black 34を5.0g、塩素化ポリオレフィン樹脂を2.0g添加し、溶解した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
実施例9のインクに塩素化ポリオレフィン樹脂を5.0g加えたインクを調製した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
実施例3のインクの変性シリコーンAを1.0gとしたインクを調製した。調製したインクについて、実施例1と同様に塗膜を観察したところ、直径380μm、平均膜厚1.3μmであった。
また、実施例1と同様に塗膜の界面近傍部を元素分析したところ、基板界面近傍部に比べて空気界面近傍部の変性シリコーンAの濃度が高く、塗膜の空気界面近傍部における変性シリコーンAの濃度は約90質量%であった。
(比較例5)
実施例3のインクの染料の種類と変性シリコーンAの添加量が異なるインクを調製した。Solvent black 27を5.0g、変性シリコーンAを0.05g添加し、溶解した。
(比較例6)
実施例3のインクの変性シリコーンAを2.0gとしたインクを調製した。
上記実施例1〜13及び比較例1〜6で調製したインクを帯電制御方式のインクジェットプリンタで吐出し、ポリエチレンテレフタレート基板にドット状の塗膜の集合体を形成した。印字後24時間経過したドット状の塗膜の集合体に対して、24mm幅のセロハンテープ(ニチバン製セロテープ(登録商標))を空気が入らないよう注意しながら貼り付け、1000mm/minの速さで引きはがす耐転写性試験、及び消しゴムを使って加重3kg/cmでドット状の塗膜の集合体を25回擦る耐擦性試験を実施した。両試験後、塗膜の剥離の有無を確認し、下記の基準で密着性を評価した。
これらの評価結果を表1及び2に示す。○印は剥離ほぼ無し、△印は一部剥離、×印は剥離が多いことを示す。
以上より、変性シリコーンAを0.1質量%以上添加したインクによって形成した塗膜は、耐転写性及び耐擦性が高いことが示された。
上記実施例1〜13並びに比較例5及び6のインク50gを−20℃環境下で100時間放置した後、孔径1μmのポリプロピレン製メンブレンフィルタで濾過し、フィルタ上にインク由来の析出物があるかを確認した。
これらの評価結果を表1及び2に示す。○印は析出物なし、×印は析出物ありを示す。
以上より、変性シリコーンAを1質量%以下添加したインクは低温環境下で析出物が発生しないことが示された。
実施例1〜13及び比較例1〜3の塗膜中でのシリコーンの偏在性についての評価結果を表1及び2に示す。塗膜の空気界面近傍部におけるシリコーン又は変性シリコーン濃度が○印は90質量%以上、×印は90質量%未満であることを示している。
以上より、変性シリコーンAを添加したインクによって形成した塗膜は、ポリエチレンテレフタレート基板近傍部よりも空気界面近傍部における変性シリコーンの比率が高く、塗膜の空気界面近傍部での変性シリコーン濃度が90質量%以上である事が示された。
Figure 2014132825
Figure 2014132825
100:印字物、101:空気界面近傍部、102:基板界面近傍部、200:ポリエチレンテレフタレート基板。

Claims (7)

  1. 着色剤、樹脂及び界面活性剤を含む印字物において、前記界面活性剤は、変性シリコーンであって一級アミノ基と二級アミノ基とがアルキル基を介して結合している官能基をシリコーンの側鎖に有することを特徴とする印字物。
  2. 請求項1において、前記樹脂は、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂若しくは塩素化ポリオレフィン樹脂、又はこれらを2種以上混合した混合物であることを特徴とする印字物。
  3. 請求項1において、前記印字物が印字される基板と前記印字物との界面である印字基板界面における前記界面活性剤の濃度よりも、空気と前記印字物との界面である空気界面における前記界面活性剤の濃度の方が高いことを特徴とする印字物。
  4. 請求項1において、前記印字物が印字される基板と前記印字物との界面である印字基板界面近傍部よりも、空気と前記印字物との界面である空気界面近傍部の方が前記界面活性剤の比率が高く、前記印字物の前記空気界面近傍部での前記界面活性剤濃度が90質量%以上であることを特徴とする印字物。
  5. 着色剤、樹脂、界面活性剤及び溶剤を含むインクジェットプリンタ用インクにおいて、前記界面活性剤は、変性シリコーンであって一級アミノ基と二級アミノ基とがアルキル基を介して結合している官能基をシリコーンの側鎖に有することを特徴とするインクジェットプリンタ用インク。
  6. 請求項5において、前記界面活性剤の濃度は、0.1〜1質量%であることを特徴とするインクジェットプリンタ用インク。
  7. 請求項5において、前記樹脂は、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂若しくは塩素化ポリオレフィン樹脂、又はこれらを2種以上混合した混合物であることを特徴とするインクジェットプリンタ用インク。
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