JPWO2014132393A1 - スピーカ用振動板 - Google Patents

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Abstract

層間剥離を抑制できる安価なスピーカ用振動板を提供する。スピーカ用振動板(4)は、材料(4a1、4b1)で構成された抄造体でそれぞれ構成され、互いに積層された第1振動板層(4a)及び第2振動板層(4b)を備え、これら第1振動板層(4a)及び第2振動板層(4b)がそれらの境界部分で一体化している。

Description

本発明は、スピーカ用振動板に関するものである。
スピーカ用振動板は、音質の向上を目的として物性の異なる複数の振動板層を重ね合わせて構成された多層構造のものがある(例えば、特許文献1参照)。このような多層構造のスピーカ用振動板は、異なる材料を別々に抄紙したのち、例えば、抄紙した半乾燥状態の内面コーン紙と外面コーン紙との間に、抄紙した半乾燥状態の内層コーン紙を積層狭持して加熱及び加圧して製造したり、または、一方の層を構成する材料に接着性繊維を採用して他方の層と貼り合わせることにより製造したりする。
特開平3−210897号公報
しかしながら、上述した方法で製造されたスピーカ用振動板は、予め抄造された各層を脱水した後重ね合わせるので、各コーン紙間(各層間)の結合が比較的弱くなり、層間剥離などの不具合が生じる恐れがある点が課題の一例として挙げられる。また、接着性繊維を採用することにより製造コストの上昇が課題の一例として挙げられる。
そこで、本発明は、層間剥離を抑制できる安価なスピーカ用振動板を提供することを課題とする。
請求項1に記載された発明は、上記課題を解決するために、積層された複数の抄造体を備え、互いに隣接する2つの抄造体が一体化していることを特徴とするスピーカ用振動板である。
本発明の一実施例に係るスピーカ用振動板を説明するための図であって、(a)は本発明の一実施例に係るスピーカ用振動板を採用したスピーカ装置を説明するための半断面図であり、(b)は、(a)に示したスピーカ用振動板を説明するための断面図であり、(c)は、(b)に示したスピーカ用振動板の断面拡大図である。 スピーカ用振動板の製造装置を説明するための図であり、かつ、スピーカ用振動板の製造方法の第1振動板層形成工程の一例を説明するための図である。 スピーカ用振動板の製造方法の液体層注入工程の一例を説明するための図である。 スピーカ用振動板の製造方法の第2振動板層形成工程の一例を説明するための図である。 第2振動板層の材料を含ませた縣濁液の注入後に堆積する様子の一例を説明するための図である。 スピーカ用振動板の製造方法の成形工程の一例を説明するための図である。 スピーカ用振動板の製造方法の他の成形工程の一例を説明するための図である。 本発明の一実施例に係るスピーカ用振動板の変形例の構成を説明するための図であって、(a)はスピーカ用振動板を説明するための断面図であり、(b)は、(a)に示したスピーカ用振動板の断面拡大図である。 図2に示すスピーカ用振動板の製造装置の変形例の構成を説明するための図である。 図2に示すスピーカ用振動板の製造装置の他の変形例の構成を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態にかかるスピーカ用振動板について説明する。
本発明の一実施形態にかかるスピーカ用振動板は、積層された複数の抄造体を備え、互いに隣接する2つの抄造体が一体化している。また、互いに隣接する2つの抄造体の境界部分が一体化してもよい。このようにしたことから、接着性繊維などを用いることなく、各抄造体間の一体性を高めることができ、安価に層間隔離を抑制することができる。また、各抄造体間の結合性を高めることができる。この一体性には、結合性を含む。一体性を有する具体的として、所定の密着力、所定の接着力、所定の剥離強力、所定の結合力、所定の拘束力を有することなどが挙げられる。
また、抄造体は材料で構成され、2つの抄造体の境界部分には、当該2つの抄造体の材料が交絡した交絡部分が形成されていてもよい。このようにすることにより、互いに隣接する2つの抄造体の境界部分において交絡部分により一体化して、各抄造体間の一体性を高めて、抄造体の隔離を抑制することができる。また、各抄造体間の一体性を高めることができる。
また、交絡部分の厚みが、2つの抄造体のうち一方の抄造体の厚さに対して小さくてもよい。このようにすることで、各抄造体間の一体性を高めて、抄造体間の隔離を抑制することができる。また、各抄造体の所定の厚さを維持しつつ、各抄造体間の一体性を高めて、抄造体間の隔離を抑制することができる。また、各抄造体の所定の厚さを維持できるので、本発明に係るスピーカ用振動板を用いたスピーカ装置の音響特性を向上することができる。
また、互いに隣接する2つの抄造体の間で剥離強力を有するようにしてもよい。このようにすることで、各層間の一体性を高めて、抄造体間の隔離を抑制することができる。
また、2つの抄造体のうち、一方の抄造体の密度は他方の抄造体の密度に対して大きくしても構わない。また、2つの抄造体のうち、一方の抄造体のヤング率を、他方の抄造体のヤング率に対して大きくしても構わない。このような構成にすることで、スピーカ用振動板のヤング率を高め、スピーカ用振動板を用いたスピーカ装置の音響特性を向上することができる。
また、互いに隣接する2つの抄造体の一方の抄造体が複数の抄造体のうちの表層であり、この一方の抄造体が、全体にわたって均一な厚みを有するようにしてもよい。このようにすることで、スピーカ用振動板を用いたスピーカ装置の音響特性を向上することができる。
また、互いに隣接する2つの抄造体の一方の抄造体に隣接する他方の抄造体が、全体にわたって均一な厚みを有するようにしてもよい。このようにすることで、スピーカ用振動板を用いたスピーカ装置の音響特性を向上することができる。
以下、本発明の一実施例に係るスピーカ用振動板、並びに、スピーカ用振動板の製造装置及び製造方法を図面を参照しながら説明する。
まず、スピーカ用振動板の構成を説明し、その次にスピーカ用製造板の製造装置及び製造方法を説明する。
(スピーカ用振動板の実施例)
以下、スピーカ用振動板について、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施例に係るスピーカ用振動板を説明するための図である。図1(a)は本発明の一実施例に係るスピーカ用振動板を採用したスピーカ装置を説明するための半断面図である。図1(b)は、図1(a)に示したスピーカ用振動板を説明するための断面図である。図1(c)は、図1(b)に示したスピーカ用振動板の断面拡大図である。
本発明の一実施例に係るスピーカ用振動板を採用したスピーカ装置10は、図1(a)に示すように、磁石1A、プレート1B、ヨーク1Cにより形成される磁気回路1と、磁気回路1の磁気ギャップ内に配置された、ボイスコイル支持部2に巻回されたボイスコイル3と、中心部がボイスコイル支持部2に固定されたスピーカ用振動板4を有する。スピーカ用振動板4の外周縁は、エッジ5およびガスケット6を介して、フレーム7に固定されている。ボイスコイル支持部2はダンパ8により、フレーム7に固定され、ボイスコイル支持部2の開口部は、センターキャップ9により覆われている。
スピーカ用振動板4は、複数の振動板層が積層した多層構造を有する。スピーカ用振動板4は、図1(b)、(c)に示すように、抄造により形成された抄造体で構成される第1振動板層4a及び第2振動板層4bを有する。スピーカ用振動板4は、積層体の一例であり、多層抄造体の一例である。第1振動板層4a及び第2振動板層4bは、それぞれ抄造体の一例に相当する。ここでは2層構造のスピーカ用振動板4を説明するが、この形態に限られるものではなく、スピーカ用振動板4は3層以上の多層構造を有していてもよい。また、後述するスピーカ用振動板の構成を転用して、スピーカ用エッジ、又はスピーカ用振動板及びスピーカ用エッジが一体形成されたスピーカ用振動体、センターキャップに変更しても構わない。この場合、スピーカ用エッジは複数のエッジ層が積層した多層構造を有し、スピーカ用振動体は複数の振動体層が積層した多層構造を有し、センターキャップは複数のセンターキャップ層が積層した多層構造を有することになる。
スピーカ用振動板4が有する複数の振動板層において、センターキャップ9が設けられる側の最外層が表層の一例に相当する。第1振動板層4aが、他方の層の一例に相当し、第2振動板層4bが、一方の層及び表層の一例に相当する。
スピーカ用振動板4の各振動板層は材料で構成される。材料は、例えば、木材パルプ繊維、非木材パルプ繊維、化学繊維、合成繊維、動物繊維、植物繊維、有機繊維、無機繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維などの繊維状材料、マイカ粉、グラファイト、炭素系材料、金属材料、セラミック材料、樹脂などの粒子状材料が挙げられる。なお、「材料」には、例えば、前述した、粉や中空粒子や繊維なども含まれる。第1振動板層4aの材料4a1、および第2振動板層4bの材料4b1は、異なる種類の材料であってもよいし、同じ種類の材料であってもよい。
スピーカ用振動板4の各振動板層間は、後述するように、各振動板層の材料を含まない液体層を隔てて、振動板層の材料を含ませた縣濁液を順次抄造して複数の振動板層が積層され、振動板層間が一体化している。この時、隣接する2つの振動板層の材料は互いに化学結合(化学結合には、ファンデルワールス力、水素結合、金属結合等を含む)により結合している。特に材料が天然繊維の場合には水素結合で結合している。縣濁液は、第1液体及び第2液体の一例に相当する。この構造のスピーカ用振動板4は、各振動板層間の結合力が比較的大きいので、層間剥離などの不具合を防止することができる。また、抄造により積層された構造を有するスピーカ用振動板4は、各振動板層間の境界部分に各振動板層の繊維状材料(特に、繊維)が絡み合ってなる交絡部分4zが形成されている。この交絡部分4zにより各振動板層が一体的に構成されて各振動板層間の一体力(結合力を含む)が大きくなり、層間剥離などの不具合を抑止することができる。
スピーカ用振動板4の第1振動板層4aと第2振動板層4bとの間の境界部分に形成される交絡部分4zの厚みは、第1振動板層4aと第2振動板層4bが所定の厚さを有するように、第1振動板層4aの厚さ又は第2振動板層4bの厚さに対して小さいことが好ましい。
(スピーカ用振動板の製造装置及び製造方法の構成例)
以下、本発明の一実施例に係るスピーカ用振動板の製造に用いられる製造装置及び製造方法の一例について、図2〜図7を参照して説明する。
図2は、スピーカ用振動板の製造装置を説明するための図であり、かつ、スピーカ用振動板の製造方法の第1振動板層形成工程の一例を説明するための図である。図3は、スピーカ用振動板の製造方法の液体層注入工程の一例を説明するための図である。図4は、スピーカ用振動板の製造方法の第2振動板層形成工程の一例を説明するための図である。図5は、第2振動板層の材料を含ませた縣濁液の注入後に堆積する様子の一例を説明するための図である。図6は、スピーカ用振動板の製造方法の成形工程の一例を説明するための図である。図7は、スピーカ用振動板の製造方法の他の成形工程の一例を説明するための図である。
スピーカ用振動板の製造装置20は、抄造のための共通のタンク内に、振動板層の材料を含まない液体層を隔てて、振動板層の材料を含ませた縣濁液を順次注入し、当該縣濁液を順次抄造して複数の振動板層を積層する。スピーカ用振動板の製造装置20は、積層体製造装置の一例に相当する。
スピーカ用振動板の製造装置20は、図2に示すように、タンク30と、脱水装置61と、液体注入装置62と、制御装置70と、を備えている。
タンク30は、タンク本体31と、抄造部40と、液体注入部50と、を備えている。
タンク本体31は、例えばアクリルなどの光透過性材料を用いて筒形状(図示の例では円筒形状)に形成されており、その内側に水などの液や振動板の材料を含ませた縣濁液などの液体が注入される。つまり、タンク本体31は液体を収容する。タンク本体31は、タンクの壁部(図示の例では壁部は筒状に形成されている)の一例に相当する。
抄造部40は、取り付け部41、金型42と、網43と、傾斜面部44と、を備えている。取り付け部41は凹状に形成されており、金型42、網43、傾斜面部44がこの取り付け部41内に配置されている。取り付け部41の底部の中央部には、後述する脱水装置61が接続される脱水口の一例としての接続口41Bが設けられており、この接続口41Bにはバルブが設けられている。金型42は、複数の吸引口42Aと、複数の吸引口42Aが取り付けられ且つ網43を支持する支持面42Bを備えている。これら複数の吸引口42Aは脱水装置61に接続されている。支持面42Bは、凹状に形成され、この支持面42Bの上に網43が配設されている。網43の外周部43aには、傾斜面部44が連接されている。
網43は、例えばスピーカ用振動板の形状に応じて予め規定された形状に形成されており、本構成例ではコーン形状に形成されている。網43は、例えば複数の孔が形成され、振動板層の材料を含ませた縣濁液のうち、材料を網43上に堆積させ、液を孔から通過させる。網43として、例えば金網やパンチングメタルなどを採用することができる。傾斜面部44は、内周面が上端44aから下端44bに向かうにしたがって徐々に内径が小さくなる傾斜面状(テーパ面状)に形成された筒状(図示の例では略円筒形状)の部材である。傾斜面部44の下端44bの縁部は、全周にわたって網43の外周部43aに連接されている。傾斜面部44の上端44aの縁部は、全周にわたって取り付け部41に支持されている。
抄造部40において、取り付け部41の上端側の縁部に形成された段部41Cがタンク本体31の下端と着脱可能に嵌合されている。また、このとき、タンク本体31と取り付け部41と金型42と網43とは、それぞれの軸心が軸線Lに重なるように配置されている。
液体注入部50は、液体注入口51と、導管52と、を備えている。液体注入口51は、タンク本体31の下部(即ち、タンク30の下部)に当該タンク本体31の内周面31aに全周にわたってスリット状(つまり、環状)に開口されている。これにより、液体注入口51からタンク本体31の周方向全体にわたって液体を注入することができる。液体注入口51は、少なくともタンク30の下部に設けられていればよいが、本構成例では、一例として、液体注入口51は、タンク30の下部でかつ抄造部40(具体的には、傾斜面部44の上端44a)より上方に配設されている。導管52は、液体注入口51につながっており、液体注入装置62から供給された液体を液体注入口51まで導くように構成されている。
脱水装置61は、例えば吸引ポンプを備え、金型42の各吸引口42Aに接続されている。脱水装置61は、タンク30の下部に設けられた網43を介してタンク本体31に収容された液体中の液等を吸引する。脱水装置61は、制御装置70に接続されており、制御装置70からの制御信号に応じて動作する。
液体注入装置62は、タンク30に注入する液体を収容する貯蔵タンクと、タンク30につながっている導管52に各貯蔵タンクに収容された液体を送り出す図示しないポンプと、を備えている。貯蔵タンクは1又は複数設けられていても構わなく、各々の種類の異なる液体毎に貯蔵タンクで液体を貯蔵しても構わない。液体注入装置62は、制御装置70に接続されており、制御装置70からの制御信号に応じて動作する。
制御装置70は、例えば、マイクロコンピュータ等を含んで構成されており、製造装置20全体を統括的に制御して、本発明に係る機能を実現する。この制御装置70は、脱水装置61及び液体注入装置62等の動作を制御する。この際、制御装置70は、図2に示すように、タンク30に設けられたセンサ32の検出結果に基づいて上記制御を行う。センサ32は、例えば液体の水位、液体中の材料の分散の度合い、液体の流れの度合い、等のタンク30内の液体や材料に関する特性を検出し、検出結果を示す信号を制御装置70に出力する。
またタンク30は、後述するように、振動板層の材料を含まない液体層を隔てて、振動板層の材料を含ませた縣濁液を順次注入することができるように、タンク本体31の長さが予め規定された長さ以上に形成されていることが好ましい。
次に、上記製造装置20を用いた、スピーカ用振動板の製造方法の一例を、図面を参照しながら説明する。この製造方法では、抄造に用いる液体に含まれる液として水を採用する。
スピーカ用振動板の製造方法は、(1)振動板層形成工程及び(2)成形工程を備えている。振動板層形成工程は、サブ工程として、(1−a)第1振動板層形成工程、(1−b)液体層注入工程、(1−c)第2振動板層形成工程を備えている。
(1)振動板層形成工程
振動板層形成工程では、各振動板層を形成する材料を含む第1縣濁液K1及び第2縣濁液K2をタンク30内に順次注入し、タンク30内の液の脱水を行う。第1縣濁液K1は、第1液体の一例に相当し、第2縣濁液K2は、第2液体の一例に相当する。
(1−a)第1振動板層形成工程
まず、図2に示すように、第1振動板層4aの材料4a1を含ませた第1懸濁液K1をタンク30内に注入する。この際、制御装置70により液体注入装置62を制御して、水に材料4a1を含ませて予め作成した第1縣濁液K1を液体注入口51から注入する。または、タンク30の上端開口から、水などの液をタンク30内に注入しながら、タンク30内に材料4a1を注入(投入)してもよい。最初にタンク30内に注入する第1縣濁液K1の注入方法は任意である。タンク30内では、水に材料4a1が分散した第1縣濁液層R51が形成される。規定形状の網43では液(即ち、水)が通過して脱水され、網43上に材料4a1が堆積する。この際、制御装置70により脱水装置61を制御して強制的に液を吸引して脱水してもよく、または、強制吸引せずに自然落下により脱水してもよい。第1振動板層形成工程において、タンク30内の液体の水位が液体注入口51より低い位置にならないように、第1縣濁液K1の注入速度や液の脱水速度等を適宜調整する。
(1−b)液体層注入工程
第1振動板層4aの材料4a1をタンク30内に注入した後、図3に示すように、制御装置70により液体注入装置62を制御して、予め規定した量の液W(水)を液体注入口51から注入する。この際、タンク30内の液体の水位が、液体注入口51より高い位置にある状態において、タンク30内の液体中で液Wを注入する。また、タンク30内の液体の液面に乱れ(波打ち)が生じない程度の速度で液Wを注入することが好ましい。タンク30内では、振動板層の材料を含まない液体層R52が形成される。この液体層R52の厚さ(タンク30の上下方向に沿った長さ)は、各振動板層の材料の比重、液体中での材料の落下速度、等の各種条件に応じて決定することが好ましい。この際、制御装置70により脱水装置61を制御して強制的に液を吸引して脱水してもよく、または、強制吸引せずに自然落下により液を脱水してもよい。液体層注入工程においても、タンク30内の水位が液体注入口51より低い位置にならないように、液Wの注入速度や液の脱水速度等を適宜調整する。
(1−c)第2振動板層形成工程
液Wをタンク30内に注入した後、図4に示すように、水に材料4b1を含ませて予め作成した第2懸濁液K2を液体注入口51からタンク30内に注入する。この際、タンク30内の水位が、液体注入口51より高い位置にある状態において、タンク30内の液体中で第2縣濁液K2を注入する。また、タンク30内の液体の液面に乱れ(波打ち)が生じない程度の速度で第2縣濁液K2を注入することが好ましい。タンク30内では、水に材料4b1が分散した第2縣濁液層R53が形成される。網43では液(即ち、水)が通過して脱水され、網43上に堆積した第1振動板層4aの材料4a1の上に重なるように、第2振動板層4bの材料4b1が堆積する。この際、脱水装置61により強制的に液を吸引して脱水してもよく、または、強制吸引せずに自然落下により液を脱水してもよい。
また、図5に示すように、第2縣濁液K2を注入した後、制御装置70により液体注入装置62を制御して、予め規定した量の液Wを液体注入口51から注入して、振動板層の材料を含まない液体層R54を形成してもよい。
そして、タンク30内の液体成分(水)が脱水されて、網43上に第1振動板層4aの材料4a1及び第2振動板層の材料4b1が積層された多層抄造体が得られる。
本構成例では、振動板層形成工程において、第1振動板層形成工程と第2振動板層形成工程との間に液体層注入工程を挟んでいる。つまり、第1振動板層形成工程で行われる第1縣濁液K1の注入終了時から第2振動板層形成工程で行われる第2縣濁液K2の注入開始時までの間に所定の期間が設けられており、この所定の期間において、タンク30内の液体中で各振動板層の材料を含まない液Wを注入している。また、上記所定の期間を設けたことにより、第1縣濁液K1の注入後に材料4a1が沈殿して網43上に堆積し、液Wを注入しなくても振動板層の材料を含まない液体層R52が形成されるのであれば、上記所定の期間において水Wを注入する液体層注入工程を省略してもよい。
また、上記工程において、制御装置70が、第1縣濁液層R51、液体層R52及び第2縣濁液層R53の状態、並びに、網上の堆積(積層)状態等に応じて、第1縣濁液K1、第2縣濁液K2及び水Wの注入タイミングや注入速度、または、脱水速度の調整を行っている。これに限らず、例えば、制御装置70に代えて、作業員が目視によりタンク30内の状態等を確認しながら、手動により脱水装置61及び液体注入装置62を操作するようにしてもよい。
また、本構成例では、振動板層形成工程において、タンク30の下部に抄造部40(具体的には、網43)が設けられているので、タンク30に液体を注入した時点から脱水が開始されて、その後タンク30内の液が無くなるまで継続して行われる。しかしながら、脱水については、網43上に第1縣濁液K1に含まれる材料4a1及び第2縣濁液K2に含まれる材料4b1が順次堆積して脱水されるのであれば、振動板層形成工程における脱水の開始時期及び継続期間については任意である。また、第1縣濁液K1に含まれる材料4a1及び第2縣濁液K2に含まれる材料4b1を順次堆積させるため、脱水の開始時期及び継続期間について任意に変更可能である。例えば、第1縣濁液K1の注入終了後(注入終了直後及び注入終了直後からしばらく時間経過した後を含む)から第2縣濁液の注入終了後まで継続して脱水が行われてもよく、遅くとも第2縣濁液の注入開始時より前から脱水が開始しても構わない。
(2)成形工程
上述した振動板層形成工程において、網43上に形成された、第1振動板層4aの材料4a1及び第2振動板層の材料4b1が積層された多層の抄造体(即ち、スピーカ用振動板4の前駆体)を、ホットプレス法、ウェットプレス法、オーブン法、等の成形法により成形して、図1(b)、(c)に示すようなスピーカ用振動板4を作製する。具体的には、網43上から上記多層の抄造体を取り出して、例えば図6に示すように、加熱部811を備えた雌金型81と、加熱部821を備えた雄金型82とを有する金型80にて、加熱及び加圧して、所定形状のスピーカ用振動板4を作製する。
または、網43上から上記多層の抄造体を取り出して、例えば、図7に示すように、乾燥釜800内に配置された中空部831を有する金型83に、上記多層抄造体を配置して、真空ポンプ832により吸引しながら、金型83の上方に配置されたガスコンロ等の加熱装置84により乾燥させる。この方法では加圧せずに乾燥のみによりスピーカ用振動板4を作製する。
次に、2層構造のスピーカ用振動板の製造方法の一具体例を説明する。
基材層(第1振動板層4a)の材料4a1として木材パルプ繊維のNBKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)を採用する。先ず、この木材パルプ繊維のNBKPを叩解して、叩解度20°SR(ショッパー・リーグラー)程度に設定して水に分散させ、濃度1.0g/L程度の懸濁液(第1縣濁液K1)を調製する。図2に示すように、第1縣濁液K1を液体注入口51からタンク30内に注入する。この材料4a1は注入後に材料4a1の自重により沈降を開始するが、その後、金型42の吸引口42Aから脱水装置61により吸引を開始して脱水されると、材料4a1が所定形状の網43上に堆積する。第1縣濁液K1注入後に、水Wを液体注入口51からタンク30内の液体中で継続して注入し、図3に示すように、振動板層の材料を含まない液体層R52を形成する。この間も脱水を継続している。
次に、表層(第2振動板層4b)の材料4b1としてNBKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)を採用し、このNBKPを叩解度20°SR程度に調整した原料を液である水に分散させて濃度1.0g/L程度の縣濁液(第2縣濁液K2)を予め調製する。上記液Wの注入後に、図4に示すように、タンク30内の液体中で第2縣濁液K2を液体注入口51から注入する。この際、脱水装置61による吸引が継続して行われており、材料4b1が網43上に堆積する。この際の吸引の強さは、水の供給量とバランスを取る必要がある。本構成例に係る脱水装置61は真空圧が0〜500mmHg(0〜66660Pa)程度まで調節できるようになっている。タンク本体31を抄造部40から取り外し、網43を同形状の金型80に載せて吸引することにより、図6に示すように、堆積した材料を金型80上に移す。この時、金型80は温度160℃程度に加熱し、圧力2kg/cm2(196kPa)程度で40秒間程度、プレスすることにより乾燥させる。また上述した例では、第1振動板層4aと第2振動板層4bを異なる色調に染色してもよい。
以上説明したように、本実施例のスピーカ用振動板4は、材料4a1、4b1の抄造体でそれぞれ構成され、互いに積層された第1振動板層4a及び第2振動板層4bを備え、これら第1振動板層4a及び第2振動板層4bがそれらの境界部分で一体化している。このようにしたことから、接着性繊維などを用いることなく、各層間の結合性を高めることができ、安価に層間隔離を抑制することができる。なお、スピーカ用振動板の物性を調整する目的で、ポリビニルアルコール系繊維や、ホウ素を有するポリビニルアルコール系繊維や、熱融着繊維などの接着性繊維を用いても構わない。
また、第1振動板層4a及び第2振動板層4bの境界部分には、これら第1振動板層4a及び第2振動板層4bのそれぞれに含まれる材料が互いに交絡した交絡部分4zが形成されている。そのため、第1振動板層4a及び第2振動板層4bがそれらの境界部分において交絡部分により一体化して、各層間の一体性を高めて、層間隔離を抑制することができる。
また、交絡部分4zの厚みは、第1振動板層4a又は第2振動板層4bに対して小さいので、第1振動板層4a及び第2振動板層4bの一体性を高めて、第1振動板層4aと第2振動板層4bの隔離を抑制することができる。また、第1振動板層4a及び第2振動板層4bの所定の厚さを維持しつつ、第1振動板層4aと第2振動板層4bの一体性を高めて、第1振動板層4aと第2振動板層4bの隔離を抑制することができる。また、第1振動板層4a及び第2振動板層4bの所定の厚さを維持できるので、本発明に係るスピーカ用振動板を用いたスピーカ装置の音響特性を向上することができる。
また、第1振動板層4a及び第2振動板層4bの間で剥離強力を有している。そのため、各層間の一体性を高めて、層間隔離を抑制することができる。
また、第2振動板層4bが表層である場合、この第2振動板層4bが、全体にわたって均一な厚みを有している。第2振動板層4bの厚さが不均一で所定の位置での厚さがほとんどない場合には、所望のスピーカ用振動板4の物性を得られない。このため、スピーカ装置の音響特性は低減してしまう。しかし、本発明に係るスピーカ用振動板4の第2振動板層4bは均一な厚さを有するので、所望のスピーカ用振動板4の物性が得られ、スピーカ装置の音響特性を向上でき、所望する音響特性を得ることができる。
また、第2振動板層4bに隣接する第1振動板層4aが、全体にわたって均一な厚みを有している。第1振動板層4aの厚さが不均一で所定の位置での厚さがほとんどない場合には、所望のスピーカ用振動板4の物性を得られない。このため、スピーカ装置の音響特性は低減してしまう。しかし、本発明に係るスピーカ用振動板4の第1振動板層4aは均一な厚さを有するので、所望のスピーカ用振動板4の物性が得られ、スピーカ装置の音響特性を向上でき、所望する音響特性を得ることができる。
以上、本発明について、好ましい実施例を挙げて説明したが、本発明は上記実施例の構成に限定されるものではない。
例えば、上述したスピーカ用振動板について、第1振動板層4aが表層であっても構わない。また、スピーカ用振動板4は3層以上の多層構造を有していても構わなく、この場合には少なくとも第3振動板層4cを備えることになる。第3振動板層4cについても、第1振動板層4a、第2振動板層4bが均一な厚さを有することで、所望のスピーカ用振動板4の物性が得られ、スピーカ装置の音響特性を向上でき、所望する音響特性を得ることができる。
また、例えば、上述したスピーカ用振動板の製造方法は、2層構造のスピーカ用振動板4を製造する方法であったが、これに限定されるものではない。図8(a)、(b)に示す3層以上の多層構造のスピーカ用振動板4Aを製造する方法であってもよい。このスピーカ用振動板4Aは、第1振動板層4d、第2振動板層4e、および第3振動板層4fが順次積層された3層構造を有する。中間層である第2振動板層4eとして発泡層が形成されている。この発泡層は、加熱により膨張する性質のある微小中空体(中空粒子形状の発泡材料)を抄造した後、加熱圧縮することにより作製する。
上記3層構造のスピーカ用振動板4Aの製造方法を簡単に説明する。(1)タンク30内に第1振動板層4dの材料を含む縣濁液(第1縣濁液)を注入する。(2)タンク30内の液体中で振動板の材料を含まない水(液)を液体注入口51から注入する。このとき、第1縣濁液からなる縣濁液層の上に水からなる液体層が重ねて形成される。(3)タンク30内の液体中で、第2振動板層4eの材料として加熱により膨張する性質のある微小中空体(中空粒子形状の発泡材料)を含む縣濁液(第2縣濁液)を液体注入口51から注入する。このとき、液体層の上に第2縣濁液からなる縣濁液層が重ねて形成される。(4)タンク30内の液体中で振動板の材料を含まない水(液)を液体注入口51から注入する。このとき、第2縣濁液からなる縣濁液層の上に水からなる液体層が重ねて形成される。(5)タンク30内の液体中で第3振動板層4fの材料を含む縣濁液(第3縣濁液)を注入する。このとき、液体層の上に第3縣濁液からなる縣濁液層が重ねて形成される。そして、上記液体の注入と並行して行われる脱水により、タンク30内の液が排出されて、網43上に第1振動板層4d、第2振動板層4e、第3振動板層4fが積層された多層抄造体が得られる。多層抄造体を、図6に示すように上記実施例と略同様に、金型80により加熱、加圧することにより、図8に示すような3層構造のスピーカ用振動板4Aを作製する。
次に、3層構造のスピーカ用振動板の製造方法の一具体例を説明する。
基材層(第1振動板層4d)の材料として、第1実施形態と同様にNBKP20°SRに調製されたパルプ繊維を使用し、そのパルプ材に更に防水性を上げるためにカチオン系サイズ剤を5%程度加える。中間層(第2振動板層4e)の材料として、例えば平均粒子径が20μm程度で、加熱により膨張する性質のある微小中空体を濃度1.0g/L程度に水(液)に分散させて混濁液(第2混濁液)を作製する。表層(第3振動板層4f)の材料として、基材層(第1振動板層4d)と同じパルプ原料(90%)に対して、マイカ紛を10%の割合で混合した原料を1.0g/L程度の濃度に調製し、サイズ剤を同様に5%程度加えて混濁液(第3混濁液)を作製する。
まず、基材層の材料及び水をタンク30内に注入して混濁液(第1混濁液)とする。そして、タンク30内の液体中で水を液体注入口51から注入した後、タンク30内の液体中で第2混濁液を液体注入口51から注入する。さらに、タンク30内の液体中で水を液体注入口51から注入した後、タンク30内の液体中で第3混濁液を液体注入口51から注入する。抄造部40において、各液体の注入と並行してタンク30内の液が脱水されて、網43上に第1振動板層4d、第2振動板層4e、第3振動板層4fからなる多層抄造体が得られる。そして、この多層抄造体を、160℃程度に加熱された金型80により、第1実施形態と同様にプレス乾燥する。加熱すると微小中空体が膨張して、図8(b)に示すように、第2振動板層4eに発泡層が形成されたスピーカ用振動板4Aが完成する。
このスピーカ用振動板4Aにおいて、第1振動板層4dと第2振動板層4eとの間の境界部分に第1振動板層4dの材料と第2振動板層4eの材料とが絡み合ってなる第1交絡部分4xが形成されている。また、第2振動板層4eと第3振動板層4fとの間の境界部分に第2振動板層4eの材料と第3振動板層4fの材料とが絡み合ってなる第2交絡部分4yが形成されている。第1交絡部分4xの厚みは、第1振動板層4d、第2振動板層4e、又は第3振動板層4fの厚さより小さい。同様に、第2交絡部分4yの厚みは、第1振動板層4d、第2振動板層4e、又は第3振動板層4fの厚さより小さい。
また、スピーカ用振動板4について、第1振動板層4d、第2振動板層4e、又は第3振動板層4fは互いに一体化しており、第1振動板層4d、第2振動板層4e、又は第3振動板層4fを剥離することが困難な程度に、高い剥離強力を有していた。
また、上述したスピーカ用振動板の製造装置20において、液体注入口51は、タンク30の下部でかつ抄造部40(具体的には、傾斜面部44の上端44a)より上方に配設されており、水平方向に向けて開口されていたが、勿論、これに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、タンク本体31の内周面に周方向にわたって配置されかつ下方に向けて開口された構成の液体注入口51Aとしてもよい。または、図10に示すように、導管52がタンク本体31の中央部分まで延設され、導管52の先端開口を液体注入口51Bとして、水平方向や鉛直方向や上方向等に向けた構成としてもよい。つまり、本発明の目的に反しない限り、タンク30内の液体中で液体を注入できる構成であれば、液体注入口51の開口する向きは水平方向や下方向や上方向に限定されず任意である。
また、上述したスピーカ用振動板の製造装置20において、第1縣濁液K1が第1液体の一例に相当し、第2縣濁液K2が第2液体の一例に相当する。ここで、第1液体と第2液体とは、第1液体を先に注入し、第2液体を第1液体の後に注入することを示しており、すなわち、「第1」、「第2」とは、単に相対的な順序関係を示しているだけであって絶対的な順序関係を示すものではない。つまり、第1液体が全ての液体のなかで一番目に注入され、第2液体が全ての液体の中で二番目に注入されることを意味するものではない。例えば、4種の液体を順次注入する場合に、2番目に注入する液体と3番目に注入する液体に着目したとき、前者が第1液体の一例に相当し、後者が第2液体の一例に相当する。同様に、3番目に注入する液体と4番目に注入する液体に着目したときも同様に、前者が第1液体の一例に相当し、後者が第2液体の一例に相当する。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のスピーカ用振動板の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
(検証)
スピーカ用振動板について、以下に示す実施例1、2及び比較例1のスピーカ用振動板を作成して、それぞれについて物性値を測定し比較を行った。
(実施例1)
実施例1のスピーカ用振動板は、上述したスピーカ用振動板の製造方法を用いて製造され、叩解度20°SRの木材パルプ繊維のNBKPで構成される第1振動板層と、同じ叩解度20°SRの木材パルプ繊維のNBKPで構成される第2振動板層と、を有して構成されている。第1振動板層の密度は、第2振動板層の密度より高くなっている。これら第1振動板層及び第2振動板層は、その境界部分において一体化している。
(実施例2)
実施例2のスピーカ用振動板は、上述したスピーカ用振動板の製造方法を用いて製造され、叩解度20°SRの木材パルプ繊維のNBKPで構成される第1振動板層と、叩解度20°SRの木材パルプ繊維のNBKPで構成される第2振動板層と、第1振動板層及び第2振動板層の間に配置された織物と、を有して構成されている。この織物はポリプロピレン系の繊維で構成されている。これら、第1振動板層及び織物、並びに、第2振動板層及び織物は、それらの境界部分において一体化している。
(比較例1)
比較例1のスピーカ用振動板は、叩解度20°SRの木材パルプ繊維のNBKPで構成される単一の振動板層を有して構成されている。
表1に、実施例1、2及び比較例1のスピーカ用振動板についての物性値の測定結果を示す。
Figure 2014132393
上記の測定結果から明らかなように、実施例1、2のスピーカ用振動板のヤング率は、比較例1のスピーカ用振動板のヤング率より大きい。また、実施例1、2のスピーカ用振動板の伝播速度は、比較例1のスピーカ用振動板の伝播速度より大きい。また、実施例1、2のスピーカ用振動板の内部損失は、比較例1のスピーカ用振動板の内部損失より若干小さい、又は同等の大きさになっている。
一般に、スピーカ用振動板のヤング率と内部損失は反比例の関係にあり、ヤング率及び内部損失の一方が大きい場合、他方は小さくなる。しかし、上記実施例1、2のスピーカ用振動板は、第1振動板及び第2振動板が直接又は織物を介して一体化していることで、第1振動板の材料と第2振動板の材料の摩擦により内部損失が向上していると考えられる。また、第1振動板と第2振動板の境界において交絡部分があることで、より摩擦が発生しやすくなっているので内部損失が向上しているものと考えられる。
また、上記実施例1、2のスピーカ用振動板の密度は、比較例1のスピーカ振動板の密度より大きくなっているので、スピーカ用振動板のヤング率が向上しているものと考えられる。上記実施例1、2のスピーカ用振動板の密度が大きい要因として、脱水時間が比較的長いため、材料が網へ引き寄せられて振動板層内の空隙が比較的小さくなったためだと考えられる。一方、第1振動板層の密度が大きい場合には、第2振動板層の材料は第1振動板層の内部へ進入しにくくなるので、第1振動板層上に所定の厚さ又は均一な厚さを有する第2振動板層を形成することができると考えられる。
また、上記実施例1、2のスピーカ用振動板について、第1振動板層と第2振動板層は一体化しており、第1振動板及び第2振動板を剥離することが困難な程度に、高い剥離強力を有していた。
また、上記実施例1、2のスピーカ用振動板について、第1振動板層と第2振動板との間における境界には交絡部分がある。交絡部分においては、第1振動板層の繊維と第2振動板層の繊維が交絡している。このため、交絡部分における繊維は、第1振動板層、第2振動板層の順に抄造された場合には第1振動板層から第2振動板層に向かって侵入し、第2振動板層、第1振動板層の順に抄造された場合には第2振動板層から第1振動板層に向かって侵入している場合がある。また、交絡部分以外の層内における繊維は、スピーカ用振動板の表面又は裏面又は境界に沿って堆積している。よって、交絡部分における繊維が堆積する方向が、交絡部分以外における繊維が堆積する方向とは異なっている場合がある。また、交絡部分は、第1振動板層と第2振動板の境界全体にわたって形成されていても構わなく、境界の所定の位置にのみ形成されていても構わない。
上記実施例1、2のスピーカ用振動板と比較例との相違点として、境界部分があること、交絡部分があること、交絡部分における繊維の堆積する方向が異なっていること、その他に、第1振動板層、第2振動板層の順に抄造された場合には第1振動板層の密度が第2振動板層の密度より大きい場合、或いは第2振動板層、第1振動板層の順に抄造された場合には第2振動板層の密度が第1振動板層の密度より大きい場合がある。このため、巣スピーカ用振動板全体の密度が、実施例1、2では比較例に比べて大きいという相違点がある場合がある。また、密度に相違点があることから、スピーカ用振動板のヤング率や伝播速度は、実施例1、2では比較例に比べて大きい場合がある。以上の実施例1、2と比較例について述べたが、本実施形態ではこれら相違点を少なくとも1つ有していればよく、すべての相違点を有していることに限定はされない。
4、4A スピーカ用振動板
4a1、4b1 材料(材料の一例)
4a、4d 第1振動板層(抄造体の一例)
4b、4e 第2振動板層(抄造体の一例)
4f 第3振動板層(抄造体の一例)
4x 第1交絡部分
4y 第2交絡部分
4z 交絡部分
10 スピーカ装置
20 スピーカ用振動板の製造装置
30 タンク
31 タンク本体
32 センサ
40 抄造部
41 取り付け部
41B 接続口(脱水口の一例)
42 金型
43 網
44 傾斜面部
50 液体注入部
51、51A、51B 液体注入口
52 導管
61 脱水装置
62 液体注入装置
70 制御装置
K1 第1縣濁液
K2 第2縣濁液
請求項1に記載された発明は、上記課題を解決するために、積層された複数の抄造体を備え、互いに隣接する2つの抄造体が一体化しているとともに、当該一体化した2つの抄造体を当該2つの抄造体に剥離可能であり、前記隣接する2つの抄造体の境界全体に、交絡部分が形成されていることを特徴とするスピーカ用振動板である。

Claims (9)

  1. 積層された複数の抄造体を備え、
    互いに隣接する2つの抄造体が一体化していることを特徴とするスピーカ用振動板。
  2. 前記互いに隣接する2つの抄造体の境界部分が一体化していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ用振動板。
  3. 前記抄造体は材料で構成され、
    前記2つの抄造体の境界部分には、当該2つの抄造体の材料が交絡した交絡部分が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のスピーカ用振動板。
  4. 前記交絡部分の厚みが、前記2つの抄造体のうち一方の抄造体の厚さに対して小さいことを特徴とする請求項3に記載のスピーカ用振動板。
  5. 前記2つの抄造体の間で剥離強力を有することを特徴とする請求項2に記載のスピーカ用振動板。
  6. 前記2つの抄造体のうち、一方の抄造体の密度は他方の抄造体の密度に対して大きいことを特徴とする請求項5に記載のスピーカ用振動板。
  7. 前記一方の抄造体のヤング率は、前記他方の抄造体のヤング率に対して大きいことを特徴とする請求項6に記載のスピーカ用振動板。
  8. 前記2つの抄造体の一方の抄造体が前記複数の抄造体のうちの表層であり、
    前記一方の抄造体が、全体にわたって均一な厚みを有することを特徴とする請求項6に記載のスピーカ用振動板。
  9. 前記2つの抄造体の前記一方の抄造体に隣接する他方の抄造体が、全体にわたって均一な厚みを有することを特徴とする請求項8に記載のスピーカ用振動板。
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