JPWO2014119121A1 - 保管容器 - Google Patents

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Abstract

本発明は、蓄熱材を最適に配置した棚部材を有する保管容器を提供することを目的とする。所定の温度で物を保管する保管容器であって、保管容器は、物を貯蔵する貯蔵室と、貯蔵室内に配置され、前記物を載置する平面部と、定常運転時の前記貯蔵室内の前記平面部近傍の温度分布に基づいて前記平面部に分布して配置された蓄熱材とを備える棚部材とを有することを特徴とする。蓄熱材は、貯蔵室内の温度分布のうち相対的に低温側の平面部に偏って配置されている。

Description

本発明は保管容器に関し、特に、所定の温度で物(貯蔵物)を貯蔵する保管容器に関する。
従来、外気温度とは異なる所定の温度で貯蔵物を貯蔵する保管容器として、例えば、冷蔵庫や温蔵庫が知られている。冷蔵庫や温蔵庫では、貯蔵物を貯蔵している貯蔵室の開閉扉が開放したり、停電等により冷凍機や加熱器の作動が停止したりすると、貯蔵室内の温度が外気温度に近づいてしまう。
特許文献1には、冷蔵庫内の温度が外気温度に近づいてしまうのを防止するために、冷蔵庫内に設けられている貯蔵物載置用の棚部材に蓄熱材を配置することが記載されている。
特開2000−180046号公報
しかしながら、特許文献1には単に棚部材に蓄熱材を取り付けることが記載されているだけで、棚部材に蓄熱材を配置する際の最適な配置位置や配置量等については何ら開示も示唆もされていない。適量の蓄熱材を適切な形状で棚部材に配置しなければ、蓄熱材による充分な温度保持ができないという課題が生じる。また、蓄熱材を棚部材に適切に固定し、保護しなければ、貯蔵室の環境変化の影響により蓄熱材の信頼性が低下してしまったりするという課題が生じる。また、貯蔵室内を照明する貯蔵室内灯の光が棚部材に配置した蓄熱材により遮光され、蓄熱材より下方の空間の照度が低下してしまうという課題も生じる。また、蓄熱材を含む棚部材の厚さが厚くなってしまうと、保管容積が小さくなってしまうという課題が生じる。
本発明の目的は、蓄熱材を最適に配置した棚部材を有する保管容器を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、所定の温度で物を保管する保管容器であって、前記物を貯蔵する貯蔵室と、前記貯蔵室内に配置され、前記物を載置する平面部と、定常運転時の前記貯蔵室内の前記平面部近傍の温度分布に基づいて前記平面部に分布して配置された蓄熱材とを備える棚部材とを有することを特徴とする保管容器であってもよい。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は、前記温度分布のうち相対的に低温側の前記平面部に偏って配置されていることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は、前記温度分布の高温側から低温側に向かって前記平面部からの厚さが厚くなるように配置されていることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材の厚さは、連続的に変化していることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材の厚さは、不連続に変化していることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記貯蔵室を開閉する開閉扉をさらに有し、前記蓄熱材の厚さは、前記開閉扉からの距離が相対的に長い方が厚くなることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は、複数の潜熱蓄熱部材を有し、前記複数の潜熱蓄熱部材のそれぞれの相変化温度は、前記温度分布に基づいて異なっていることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記貯蔵室を開閉する開閉扉をさらに有し、前記相変化温度は、前記開閉扉からの距離が相対的に長い方が低くなることを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、所定の温度で物を保管する保管容器であって、前記物を貯蔵する貯蔵室と、前記貯蔵室内に配置され、前記物を載置する平面部と、前記平面部に隣接配置された蓄熱材とを有し、光透過性を備えた棚部材とを有することを特徴とする保管容器であってもよい。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は光透過性を有すること特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記棚部材は、前記平面部を法線方向に見て前記蓄熱材の配置されていない領域に光透過性を有することを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は、前記平面部に対して離散的に複数配置されていることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は、パラフィン又は無機塩水溶液を含むことを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は、ゲル状であることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は、前記平面部の裏面に配置されていることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記裏面は、凹凸形状を有することを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記棚部材は、前記平面部の下方に配置されるトレイを有し、前記蓄熱材は、前記トレイに配置されていることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は、包装部材で包装されていることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記包装部材は、透明材料で形成されていることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記蓄熱材は、前記平面部を法線方向に見て左右非対称に形成されていることを特徴とする。
上記本発明の保管容器であって、前記貯蔵室内を照明する貯蔵室内灯をさらに有することを特徴とする。
本発明によれば、蓄熱材を最適に配置した棚部材を有する保管容器を実現できる。
本発明の第1の実施の形態による保管容器10の外観構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態による保管容器10の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態による蓄熱材40の配置場所と保冷効果との関係を解析するためのシミュレーションに用いる計算モデルの例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態によるシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態の変形例による保管容器10の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態による保管容器10の構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態による保管容器10の構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態による保管容器の棚部材20への蓄熱材40の搭載例を説明する図である。 図9(a)は、本発明の第5の実施の形態による保管容器10の外観構成を示す正面図であり、図9(b)は、比較例による保管容器210の外観構成を示す正面図である。 本発明の第5の実施の形態による保管容器10と、比較例による保管容器210との貯蔵室14内の照度の比較評価の結果を示す表である。 本発明の第5の実施の形態による保管容器10と、比較例による保管容器210との貯蔵室14内の照度の比較評価を行った際の写真である。 図12(a)は、本発明の第5の実施の形態による保管容器10に設置される棚部材20の反射率を測定する状態の模式図であり、図12(b)は、比較例による保管容器210に設置される棚部材220の反射率を測定する状態の模式図である。 本発明の第5の実施の形態による保管容器10及び比較例による保管容器210の貯蔵室14の保冷温度及び保冷時間の測定結果を示すグラフである。 本発明の第5の実施の形態による保管容器の蓄熱材の光学特性の膜厚依存性を示す表である。 本発明の第5の実施の形態による保管容器の蓄熱材の光学特性の膜厚依存性を示すグラフである。 本発明の第6の実施の形態による保管容器の棚受け24に設置された棚部材20を保管容器の正面から見た断面図である。 本発明の第7の実施の形態による光学シミュレーションで用いる保管容器10の構成について示す表である。 本発明の第7の実施の形態による光学シミュレーションで用いる保管容器10の計算モデルを示す図である。 本発明の第7の実施の形態による光学シミュレーションの評価基準とする計算モデルの計算条件を示す表である。 本発明の第7の実施の形態による光学シミュレーションの結果を示す表である。 図21(a)は、本発明の第8の実施の形態による保管容器の棚部材20の平面部22を法線方向から見た外観図であり、図21(b)は、図21(a)のB−B線で切断した棚部材20の断面図である。 本発明の第8の実施の形態の変形例による保管容器10を正面から見た断面図である。 本発明の第8の実施の形態の変形例による保管容器の棚部材20の平面部22を法線方向から見た外観図である。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態による保管容器10について、図1〜図5を用いて説明する。なお、以下の全ての図面においては、理解を容易にするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせて図示されている。まず、保管容器10の概略構成について図1を用いて説明する。
図1は、本実施の形態による保管容器10の外観構成を示す斜視図である。保管容器10は、定常運転時に外気温度(室温)と異なる温度で貯蔵物を保管するために用いられ、保管温度に応じて、冷蔵庫、冷凍庫、温蔵庫等として利用される。本実施の形態では保管容器10として冷蔵庫を例に挙げて説明する。保管容器10は設置状態で鉛直方向に高い直方体形状の保管容器本体12を有している。図1では保管容器本体12の正面12aを斜め左上方から観察した状態を示している。保管容器本体12の正面12aには長方形の開口が設けられている。長方形の開口を開口端として、保管容器本体12内に中空箱状の貯蔵室14が設けられている。
保管容器10は貯蔵室14を開閉する開閉扉16を有している。開閉扉16は正面12aの貯蔵室14の開口端右側に不図示のヒンジ機構を介して開閉可能に取り付けられている。図1において開閉扉16を開いた状態を実線で示し、開閉扉16を閉じた状態を2点鎖線の開閉扉16aとして示している。開閉扉16は閉じた状態で貯蔵室14の長方形開口を塞ぐ領域を備えた長方形平板形状を有している。また、開閉扉16の長方形開口を含む外周囲との対面側には、扉閉鎖時に貯蔵室14の密閉性を高めるためのドアパッキン18が配置されている。ドアパッキン18に用いられる代表的な材料として、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、ネオプレン、ブチルゴム等の合成系ゴムが挙げられるが、本発明においてドアパッキンの材料はこられに限定されない。
保管容器10は、貯蔵室14内に設置されて食品等の貯蔵物を載置する棚部材20を有している。本例では、貯蔵室14内の直方体空間を鉛直方向にほぼ3等分するように2枚の棚部材20が設置されている。棚部材20は、貯蔵物を載置するための長方形平面が形成された平面部22を有している。貯蔵室14の左右の内壁には、水平対向位置に一対の棚受け24、26がそれぞれ設けられている。棚受け24は、貯蔵室14の上方に設けられている。棚受け26は、貯蔵室14の下方に設けられている。棚受け24、26のそれぞれには、保管容器10の設置状態で平面部22が鉛直方向に対して水平になるように棚部材20の端部が載置されている。
次に、図2を用いて、本実施の形態による保管容器10の構成について詳細に説明する。図2は、図1のA−A線に沿って図示の鉛直方向(A−A線の矢印の方向)に保管容器10を切断した断面を本体右側面12b側から観察した状態を示している。また図2では、開閉扉16が閉じている状態を示している。
棚部材20は、平面部22に隣接配置された蓄熱材40を備えている。蓄熱とは、熱を一時的に蓄え、必要に応じてその熱を取り出す技術をいう。蓄熱方式としては、顕熱蓄熱、潜熱蓄熱、化学蓄熱等があるが、本実施形態では、潜熱蓄熱を利用する。潜熱蓄熱は、物質の潜熱を利用して、物質の相変化の熱エネルギーを蓄える。潜熱蓄熱は、蓄熱密度が高く、出力温度が一定である。潜熱蓄熱を利用する蓄熱材40には、氷(水)、パラフィン(一般式C2n+2で表される飽和鎖式炭化水素の総称)、無機塩水溶液、無機塩水和物などの潜熱蓄熱部材が用いられる。
潜熱蓄熱部材に用いられる無機塩水溶液として、塩化カリウム(KCl)と塩化アンモニウム(NHCl)とを水に溶解した水溶液、塩化ナトリウム(NaCl)と塩化アンモニウム(NHCl)とを水に溶解した水溶液等が挙げられるが、本発明において潜熱蓄熱部材の材料はこれらの水溶液に限定されない。
潜熱蓄熱部材に用いられる無機塩水和物として、硫酸ナトリウム十水和物(NaSO・10HO)、酢酸ナトリウム三水和物、チオ硫酸ナトリウム五水和物、リン酸水素二ナトリウム12水和物とリン酸水素二カリウム6水和物との二元系組成物(融解点5℃)、硝酸リチウム3水和物を主成分とする硝酸リチウム3水和物と塩化マグネシウム6水和物との二元系組成物(融解点8〜12℃)又は硝酸リチウム3水和物−塩化マグネシウム6水和物−臭化マグネシウム6水和物の三元系組成物(融解点5.8〜9.7℃)等が挙げられるが、本発明において潜熱蓄熱部材の材料はこれらの無機塩水和物に限定されない。
また、蓄冷材40には、包接水和物などが用いられてもよい。包接水和物として、例えば、弗化テトラブチルアンモニウム(相変化温度:25℃)、塩化テトラブチルアンモニウム(相変化温度:16℃)、臭化テトラブチルアンモニウム(相変化温度:11℃)、塩化トリブチル−n−ペンチルアンモニウム(相変化温度:8℃)、臭化トリブチル−n−ペンチルアンモニウム(相変化温度:6℃)、臭化トリブチル−n−プロピルアンモニウム(相変化温度:1℃)などが挙げられる。
また、蓄熱材40には、固相へ相変化時の過冷却現象を防止する過冷却防止材が含まれていてもよい。過冷却防止材としては、硫酸ナトリウム(NaSO)、ホウ砂(四ホウ酸ナトリウム10水和物)(Na(OH)・8HO))、四ホウ酸ナトリウム五水和物、四ホウ酸ナトリウム無水和物、リン酸水素二ナトリウム(NaHPO)、ヨウ化銀(AgI)、リン酸水素二ナトリウム(NaHPO)、ポリエチレングリコール(分子量600以上)、テトラアルキルアンモニウム塩等が挙げられる。これらは、過冷却防止材の一例として挙げられるが、本発明において過冷却防止材はこれらに限定されない。
また、蓄熱材40には、相分離を防止する相分離防止材が含まれていてもよい。相分離防止材としては、CMC(カルボキシメチルセルロース)、アタパルシャイ粘土、アクリル吸水性樹脂かんなくず、おがくず、パルプ、各種繊維混合物、澱粉、アルギン酸、シリカゲル、ケイ藻土、水溶性樹脂、架橋ポリアクリル酸塩、澱粉のグラフト重合物、セルロースのグラフト重合物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体の部分ケン化物、架橋ポリビニルアルコール、架橋ポリエチレンオキサイドなどの高吸水性樹脂などや、天然系多糖類又はゼラチンなどが挙げられる。 これらは、相分離防止材の一例として挙げられるが、本発明において相分離防止材はこれらに限定されない。
蓄熱材40は、包装部材36により包装されて、平面部22の裏面23に接着剤などで張り付けられている。包装部材36は、例えば、透明材料で形成されている。蓄熱材40は、保管容器10の定常運転時において、固相及び液相間の相変化が可逆的に生じる相変化温度より低い温度に冷却されて個相状態に維持されている。蓄熱材40の相変化温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。蓄熱材40は、停電等による冷却装置の作動停止時に冷熱を放射して貯蔵室14内を冷却することができる。
本実施の形態において用いられる接着剤は、大きく分けて無機系接着剤と有機系接着剤とがある。無機系接着剤としては、ケイ酸ソーダ、セメント、セラミック等が挙げられる。有機系接着剤には、天然系接着剤と合成系接着剤とがある。天然系接着剤としては、でんぷん、天然ゴム等が挙げられる。合成系接着剤としては、熱可塑性樹脂系、熱硬化性樹脂系、エラストマー系からなる接着剤が挙げられる。これらは接着剤の一例であり、本発明はこれら以外の接着剤を用いることができる。
包装部材36に用いられる透明材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ABS樹脂、アクリル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のプラスチックが挙げられる。包装部材36には、こられのプラスチックを射出成形やブロー成形等によって成形したプラスチック容器から成る硬質包装材、又は溶液法、溶融法、カレンダー法等によって成膜されたプラスチックフィルムから成る軟質包装材が用いられる。
また、蓄熱材40はゲル状である。蓄熱材40には、ゲル化(固化)するゲル化剤が含有されている。ゲルとは一般に、分子が部分的に架橋されることで三次元的な網目構造を形成し、その内部に溶媒を吸収し膨潤したものをいう。ゲルの組成はほぼ液相状態であるが、力学的には、個相状態となる。ゲル化した蓄熱材40は、固相と液相との間で相変化しても全体として固体状態を維持し、流動性を有しない。ゲル状の蓄熱材40は、相変化の前後で全体として固体状態を維持できるので取扱いが容易である。
ゲル化剤としては、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、アミド基を1つ以上備えた分子を用いた合成高分子、天然系多糖類又はゼラチン等が挙げられる。合成高分子としては、ポリアクリルアミド誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸誘導体等が挙げられる。天然系多糖類としては、寒天、アルギン酸、ファーセルラン、ペクチン、澱粉、キサンタンガム+ローカストビーンガムの混合物、タマリンド種子ガム、ジュランガム、カラギーナン等が挙げられる。これらは、ゲル化剤の一例として挙げられるが、本発明においてゲル化剤はこれらに限定されない。
また、保管容器10は、貯蔵室14を所定の温度(例えば、3℃〜8℃)に冷却する冷却装置(不図示)を有している。保管容器10は、例えば、電力の供給により冷却装置を作動させて、貯蔵室14を冷却している。冷却機構としては、例えば、蒸気圧縮冷凍機、吸収冷凍機又はペルチェ効果を用いた電子式の冷却装置を用いることができる。また、保管容器10の冷却方式として、貯蔵室14外に配置される冷却器により作られた冷気をファンによって貯蔵室14内に送風する間冷式(ファン式)や貯蔵室14内に配置される冷却器により貯蔵室14を直接冷却する直冷式を採用することができる。
保管容器本体12の内壁と外壁との間には断熱材30が配置されている。また、開閉扉16の内壁と外壁の間には断熱材32が配置されている。断熱材30、32は、所定の温度に冷却されている貯蔵室14に外部から熱が伝わらないように断熱するために配置されている。断熱材30、32は、繊維系断熱材(グラスウール等)や発泡樹脂系断熱材、真空断熱材等を用いて形成される。
また、保管容器10は、貯蔵室14内を照明する貯蔵室内灯34を有している。貯蔵室内灯34は、例えば、貯蔵室14の上部内壁に配置されている。貯蔵室内灯34は、開閉扉16を開いた状態で電源がオン状態になり、保管容器10の利用者が貯蔵物を視認できるように貯蔵室14内を照明するようになっている。貯蔵室内灯34の光源には、例えば、LEDなどが用いられる。
保管容器10は、通常、貯蔵室14内の温度より高い温度の空間に設置される。例えば、保管容器10は、室温が約20℃の居住空間に設置される。このように、居住空間の温度(室温)が貯蔵室14内の温度より高いと、開閉扉16の閉鎖状態における保管容器10の定常運転時においても、貯蔵室14内にはドアパッキン18近傍から熱が流入する。このため、定常運転時の貯蔵室14内には温度分布が生じる。開閉扉16に近い方を貯蔵室14の手前側とし、開閉扉16から遠い方を貯蔵室16の奥側とすると、貯蔵室14の手前側から奥側に向かって温度が低くなっている。つまり、開閉扉16から遠くなるほど貯蔵室14内の温度は低くなっている。定常運転時において、開閉扉16付近の温度は例えば8℃になり、貯蔵室14の中央付近の温度は例えば5℃になり、貯蔵室14の奥側の温度は例えば3℃になる。棚部材20の平面部22は貯蔵室14内でほぼ水平面内に位置するので、定常運転時の平面部22近傍の温度も貯蔵室14の手前側から奥側に向かって温度が低くなる分布を呈している。
棚部材20の平面部22裏面に貼り付けられた蓄熱材40は、図2に示す例では、相対的に高温の貯蔵室14手前側には配置せず、相対的に低温の貯蔵室14の中央付近から奥側にかけて一定の厚さで配置されている。このように、蓄熱材40は、定常運転時の貯蔵室14内の平面部22近傍の温度分布に基づいて分布して配置されている。蓄熱材40の潜熱蓄熱部材には、ノルマル(直鎖型構造)テトラデカン(C1430)が用いられている。ノルマルテトラデカンの個相及び液相間での相変化温度は、約6℃である。
保管容器10は、定常運転時に蓄熱材40を個相状態に維持しておき、停電などによる電力供給の遮断時に、蓄熱材40を入れ替える必要なくそのままの状態で、蓄熱材40の潜熱を利用して、蓄熱材40から放射される冷熱により貯蔵室14内を冷却する。前述の通り、貯蔵室14の中央付近の温度は約5℃であり、貯蔵室14の奥側の温度は約3℃である。このため、保管容器10は、定常運転時に蓄熱材40の相変化温度より高い温度を含む温度分布が存在していても蓄熱材40を個相状態に維持することができる。
次に、蓄熱材40の配置場所と保冷効果との関係について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、蓄熱材40の配置場所と保冷効果との関係を解析するためのシミュレーションに用いる計算モデルの例を示している。本例では、蓄熱材40の配置場所を3パターンに分けてシミュレーションを行った。図3(a)は、貯蔵室14の手前側に蓄熱材40を配置した場合の計算モデルを示している。図3(b)は、貯蔵室14の中央に蓄熱材40を配置した場合の計算モデルを示している。図3(c)は、貯蔵室14の奥側に蓄熱材40を配置した場合の計算モデルを示している。また、図3(a)〜図3(c)に示す計算モデルにおいて、蓄熱材40のほぼ中央部100で温度データが取得されるものとしている。
図3(a)〜図3(c)に示す計算モデルにおいては開閉扉16が開いた状態になっていることを前提としている。図3(a)〜図3(c)では、開閉扉16の図示を省略している。また、保管容器10の設置場所の温度を30℃として各計算モデルについてシミュレーションを行った。
図4は、各計算モデルについてのシミュレーション結果を示している。図4の横軸は経過時間(h)を示し、縦軸は貯蔵室14内の温度(℃)を示している。また、図4において、実線で示す曲線A1は図3(c)の計算モデルのシミュレーション結果を示し、一点鎖線で示す曲線A2は図3(b)の計算モデルのシミュレーション結果を示し、点線で示す曲線A3は図3(a)の計算モデルのシミュレーション結果を示している。
本例では、貯蔵室14内の初期条件温度を0℃として、経過時間(h)に対する貯蔵室14内の温度(℃)の変化を算出した。図4に示すように、蓄熱材40を貯蔵室14の手前側に配置した図3(a)の計算モデルでは、貯蔵室14内の温度が0℃から6℃を超えるのに約1.1時間を要している。また、蓄熱材40を貯蔵室14の中央に配置した図3(b)の計算モデルでは、貯蔵室14内の温度が0℃から6℃を超えるのに約1.14時間を要している。また、蓄熱材40を貯蔵室14の奥側に配置した図3(c)の計算モデルでは、貯蔵室14内の温度が0℃から6℃を超えるのに約1.2時間を要している。
本シミュレーションにより、蓄熱材40を貯蔵室14の奥側に配置すると最も長く貯蔵室14内の温度を6℃以下に保つことができることを確認できた。言い換えると、蓄熱材40を貯蔵室14の奥側に配置すると、開閉扉16を開放した場合に蓄熱材40がより長時間、個相状態に維持されることを確認できた。このことから、開閉扉16が開閉される保管容器10の実使用時においては、蓄熱材40を貯蔵室14の奥側に配置した方が貯蔵室14の保冷効果が高くなることが分かる。
本実施の形態による保管容器10は、平面部22近傍の温度分布のうち相対的に低温側の平面部22に偏って配置されている。本実施の形態では、蓄熱材40は、貯蔵室14の手前側に配置されておらず、貯蔵室14の中央付近から奥側にかけて配置されている。本実施の形態による保管容器10は、外部からの熱の流入の影響を受け難い貯蔵室14の中央付近から奥側に蓄熱材40を配置しているので、定常運転時には、蓄熱材40を個相状態に維持することができ、停電時には、蓄熱材40を入れ替える必要なくそのままの状態で、蓄熱材40の潜熱を利用して貯蔵室14内を保冷することができる。本実施の形態による保管容器10は、停電時においても蓄熱材40による充分な温度保持をすることができる。
また、本実施例による保管容器10は、開閉扉16の開放による熱の流入により温度の上昇する貯蔵室14の手前側に蓄熱材40を配置していないので、定常運転時において、開閉扉16が開放したことにより貯蔵室14の手前側の温度が上昇しても蓄熱材40は融解しない。
このように貯蔵室14内の棚部材20に蓄熱材40が配置されているので、貯蔵物の収納を妨げることなく、貯蔵室14内の温度を所定の温度に保持することができる。本実施例によれば、適量の蓄熱材40を適切な形状で棚部材20に配置しているので、蓄熱材40による充分な温度保持ができるようになる。
(変形例)
次に、本実施の形態の変形例による保管容器10について、図5を用いて説明する。図5は、図2に示すのと同じ方向から見た保管容器10の断面図である。蓄熱材42は、平面部22近傍の温度分布に基づいて平面部42に分布して隣接配置されている。
本変形による保管容器10は、蓄熱材42に特徴を有している。蓄熱材42は、平面部22近傍の温度分布の高温側から低温側に向かって平面部22からの厚さが厚くなるように配置されている。また、保管容器10の蓄熱材40の厚さは、連続に変化している。図5に示すように、蓄熱材42は、貯蔵室14の手前側から奥側に向かって厚さが線形に増加する形状を有している。
このように、本変形例による保管容器10において、蓄熱材42は、平面部22近傍の温度分布の高温側から低温側に向かって平面部22からの厚さが厚くなるように配置されている。また、保管容器10の蓄熱材40の厚さは、連続的に変化している。また、保管容器10の蓄熱材40の厚さは、開閉扉16からの距離が相対的に長い方が厚くなっている。
本変形例よる保管容器10によれば、外部からの熱の流入の影響を受け難い貯蔵室14の中央付近から奥側に蓄熱材40が偏って配置されているので、定常運転時には、蓄熱材40の大部分は個相状態に維持される。また、停電時には、蓄熱材40を入れ替える必要なくそのままの状態で、蓄熱材40の潜熱を利用して貯蔵室14内は保冷される。本実施の形態による保管容器10は、停電時においても蓄熱材40による充分な温度保持をすることができる。
また、本変形例では、定常運転時において、開閉扉16の開放による熱の流入による温度上昇が比較的顕著な貯蔵室14の手前側には少量の蓄熱材40が配置されているだけである。このため、開閉扉16の開放による温度上昇で貯蔵室14の手前側の蓄熱材40が融解しても、開閉扉16を閉じた後の冷却機構による貯蔵室14内の冷却により、貯蔵室14手前側の少量の蓄熱材40は短時間で凝固することができる。
本変形例の蓄熱材42は厚さが線形に変化しているが、蓄熱材42の厚さの変化はこれに限られない。例えば、蓄熱材42の厚さは、平面部22近傍の温度分布の高温側から低温側に向かって指数関数的に増すようになっていてもよい。このように、蓄熱材42の厚さは、連続的に変化していてもよい。また、蓄熱材42の厚さは、平面部22近傍の温度分布の高温側から低温側に向かって階段状に増すようになっていてもよい。このように、蓄熱材42の厚さは、不連続に変化していてもよい。蓄熱材42の厚さは、開閉扉16からの距離が相対的に長い方が厚くなっていればよい。
以上のように、本実施の形態による保管容器10は、適量の蓄熱材42を適切な形状で配置しているので、蓄熱材42による充分な温度保持をすることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態による保管容器10について、図6を用いて説明する。図6は、図2に示すのと同じ方向から見た保管容器10の断面図である。なお、第1の実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。本実施の形態による保管容器10は、相変化温度の異なる複数の潜熱蓄熱部材を備えていることに特徴を有している。
保管容器10の棚部材20は、平面部22と、平面部22の裏面23に配置された蓄熱材43とを有している。蓄熱材43は、潜熱蓄熱部材44、46、48を有している。潜熱蓄熱部材44は平面部22の裏面23上で貯蔵室14の奥側に配置されている。潜熱蓄熱部材46は平面部22の裏面23上で貯蔵室14の中央に配置されている。潜熱蓄熱部材48は平面部22の裏面23上で貯蔵室14の手前側に配置されている。潜熱蓄熱部材44、46、48は、包装部材36によりそれぞれ包装されて、棚部材20の裏面23に接着剤などで張り付けられている。また、潜熱蓄熱部材44、46、48はゲル状である。
潜熱蓄熱部材44には、例えば、相変化温度が0℃の氷(水)が用いられる。前述の通り貯蔵室14の奥側の平面部22近傍の温度は約3℃であるが、局所的にはさらに低い温度になっている。例えば、保管容器10が間冷式の冷蔵庫である場合、貯蔵室14内を冷却する冷気の吹出口が貯蔵室14の奥側に配置される。貯蔵室14を3℃〜8℃程度に冷却するための冷気温度は、約−2℃〜0℃である。貯蔵室14の奥側の吹出口から吹き出された冷気により潜熱蓄熱部材44は0℃以下に冷却されて個相状態になる。
また、例えば、保管容器10が直冷式の冷蔵庫である場合、貯蔵室14内の奥側に冷却器が配置されるため、貯蔵室14の奥側の冷却器近傍では0℃以下になっている。水を用いた潜熱蓄熱部材44は、冷却器近傍に配置されているので、0℃以下に冷却されて個相状態になる。
潜熱蓄熱部材46には、例えば、相変化温度が約6℃のノルマルテトラデカン(C1430)が用いられる。貯蔵室14の中央付近の温度は約5℃である。このため、潜熱蓄熱部材46は相変化温度よりも低い温度に冷却されて個相状態になる。
潜熱蓄熱部材48には、例えば、相変化温度が約9.9℃のノルマルペンタデカン(C1532)が用いられる。貯蔵室14の手前側の温度は約8℃である。このため、潜熱蓄熱部材48は相変化温度よりも低い温度に冷却されて個相状態になる。
このように、蓄熱材43は、複数の潜熱蓄熱部材44、46、48を有している。潜熱蓄熱部材44、46、48のそれぞれの相変化温度は、平面部22近傍の温度分布に基づいて異なっている。潜熱蓄熱部材44、46、48のそれぞれの相変化温度は、開閉扉16からの距離が相対的に長い方が低くなっている。前述の通り、潜熱蓄熱部材44の相変化温度は0℃であり、潜熱蓄熱部材46の相変化温度は6℃であり、潜熱蓄熱部材48の相変化温度は9℃である。
本実施形態による保管容器10は、定常運転時に潜熱蓄熱部材44、46、48を個相状態に維持し、停電等による電力遮断時には潜熱蓄熱部材44、46、48の潜熱を利用して、貯蔵室14内の温度を保持することができる。また、本実施形態において、平面部22近傍の温度分布に基づいてそれぞれ異なる相変化温度を備える複数の潜熱蓄熱部材44、46、48を保管容器10は有しており、蓄熱材43による貯蔵室14の充分な温度保持をすることができる。
停電時には、蓄熱材40を入れ替える必要なくそのままの状態で、蓄熱材40の潜熱を利用して貯蔵室14内は保冷される。本実施の形態による保管容器10は、停電時においても蓄熱材40による充分な温度保持をすることができる。
また、本実施例では、定常運転時において、開閉扉16の開放による熱の流入による温度上昇が比較的顕著な貯蔵室14の手前側に相変化温度が相対的に高い蓄熱材48が配置されている。このため、開閉扉16の開放による温度上昇で貯蔵室14の手前側の蓄熱材48が融解しても、開閉扉16を閉じた後の冷却機構による貯蔵室14内の冷却により、貯蔵室14手前側の蓄熱材48は短時間で凝固することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態による保管容器10について、図7を用いて説明する。図7は、図2に示すのと同じ方向から見た保管容器10の断面図である。なお、上記実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。本実施の形態による保管容器10は、棚部材20の平面部22の裏面23の形状に特徴を有している。
棚部材20の平面部22の裏面23は、凹凸形状を有している。また、裏面23には、包装部材36で包装された蓄熱材40が接着剤などで張り付けられている。裏面23を凹凸形状にして蓄熱材40との接触面積を平面状態より広くすることにより、蓄熱材40と裏面23との密着性が向上する。これにより、棚部材20から蓄熱材40が剥がれ落ちるのを防止することができる。本実施の形態による保管容器10は、蓄熱材40を棚部材20に適切に固定及び保護しているので、蓄熱材40の信頼性を向上することができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態による保管容器について、図8を用いて説明する。なお、上記実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。本実施の形態では、棚部材20の平面部22近傍への蓄熱材40の配置例について説明する。なお、本例では蓄熱材40は包装部材36で包装されているが包装部材36はなくてもよい。図8(a)〜図8(d)は、棚受け24に設置された棚部材20を保管容器の正面から見た断面を示している。
図8(a)は、平面部22の裏面23に蓄熱材40が密着して配置されている例を示しており、上記第1の実施の形態に示す棚部材20と同様の構成である。裏面23は、図7に示すように、凹凸形状を有していてもよい。
図8(b)に示す棚部材20は、平面部22と蓄熱材40とともにトレイ27を備えている。トレイ27は、一対の棚受け24上に設置可能な細長状で平行に延びる一対の縁部27aを有している。一対の縁部27aの間には、薄板状の蓄熱材40を収容可能な深さの凹部が形成されている。平面部22は、一方の縁部27aから他方の縁部27aに亘って凹部に蓋をするように配置されている。一対の棚受け24の上方の平面部22の裏面23と一対の縁部27a上面とは接着されている。これにより、蓄熱材40はトレイ27の凹部と平面部22の裏面23とで形成される閉空間内に密封される。
図8(c)に示す棚部材20は、平面部22と蓄熱材40とともにトレイ27を備えている。一対の棚受け24の上方の平面部22と一対の縁部27aとは一体的に成型されている。その他は図8(b)の棚部材20と同様の構成である。蓄熱材40はトレイ27の凹部と平面部22の裏面23とで形成される閉空間内に密封される。
図8(d)に示す棚部材20は、平面部22と蓄熱材40とともにトレイ27を備えている。トレイ27は、薄板状の蓄熱材40を収容可能な深さの凹部を有している。平面部22は、一方の棚受け24から他方の棚受け24に亘って凹部に蓋をするように配置されている。トレイ27の凹部端部と平面部22の裏面23とは接着されている。これにより、蓄熱材40はトレイ27の凹部と平面部22の裏面23とで形成される閉空間内に密封される。
このように、本実施の形態による保管容器によれば、蓄熱材40を棚部材20の平面部22やトレイ27に適切に固定し保護することができるので、棚部材20に無用な機械的応力が生じてしまったり、貯蔵室14の環境変化の影響により蓄熱材40の信頼性が低下してしまったりすることを防止できる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態による保管容器10について、図9〜図15を用いて説明する。なお、上記実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。図9(a)は、本実施の形態による保管容器10の外観構成を示す正面図である。図9(b)は、比較例による保管容器210の外観構成を示す正面図である。図9(a)及び図9(b)では開閉扉16の図示を省略している。
本実施の形態では、蓄熱材40が透明な包装部材36で包装される場合(図9(a)に示す例)と、蓄熱材40が不透明な包装部材236で包装される場合(図9(b)に示す例)とでの貯蔵室14の照度について比較評価を行った。図9(a)に示す本実施の形態による保管容器10の棚部材20は、平面部22と、トレイ27と、トレイ27に配置され、包装部材36で包装されている蓄熱材40とを有している。図9(b)に示す比較例による保管容器210の棚部材220は、平面部22と、トレイ27と、トレイ27に配置され、包装部材236で包装されている蓄熱材40とを有している。平面部22には、透明性樹脂材やガラス等の透明部材が用いられる。本例では、厚さ4mmの透明ガラス材を用いた平面部22を用いて比較評価を行った。
また、蓄熱材40を搭載するトレイ27には、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリメタクリル酸(PMMA)、ポリスチレン(PS)などの透明性樹脂材が用いられる。本例では、厚さ1.0mmのポリカーボネートで形成されたトレイ27を用いて比較評価を行った。
また、本例では、パラフィン(ノルマルテトラデカン)をポリマー系のゲル化剤でゲル化した蓄熱材40で比較評価を行う。また、蓄熱材40を包装する包装部材には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、アルミ材などが用いられる。本実施の形態による保管容器10では、ナイロン(厚さ15μm)とポリエチレンテレフタレート(厚さ60μm)とを貼り合わせた透明フィルムを包装部材36に用い、比較例による保管容器210では、ポリエチレンテレフタレート(厚さ60μm)にアルミ箔(厚さ2μm)を蒸着したアルミフィルムを包装部材236に用いて比較評価を行った。
また、本実施の形態では、貯蔵室14内の上方に配置される棚部材20の平面部22上面に照度計102を設置して貯蔵室14上段の照度を計測し、貯蔵室14内の下方に配置される棚部材20の平面部22上に照度計104を設置して貯蔵室14中段の照度を計測し、貯蔵室14の最下部に照度計106を設置して貯蔵室14下段の照度を計測し、比較評価を行った。照度計には、株式会社トプコン製のデジタル照度計「IM−5」を用いた。
図10は、本実施の形態での比較評価の結果を示している。図10中の「測定箇所」の項目は、各照度計での測定結果を示している。「測定箇所」の欄の「1」は、図9に示す照度計102での貯蔵室14上段の測定結果を示している。「測定箇所」の欄の「2」は、図9に示す照度計104での貯蔵室14中段の測定結果を示している。「測定箇所」の欄の「3」は、図9に示す照度計106での貯蔵室14下段の測定結果を示している。また、図10中の「実施例(lx)」の項目は、本実施の形態による保管容器10での照度測定結果を示している。また、図10中の「比較例(lx)」の項目は、比較例による保管容器210での照度測定結果を示している。
図10に示すように、本実施の形態による保管容器10において、照度計102での貯蔵室14上段の測定結果は88.4lxであり、照度計104での貯蔵室14中段の測定結果は58.8lxであり、照度計106での貯蔵室14下段の測定結果は34.2lxである。貯蔵室14上段の照度を基準とすると、貯蔵室14中段の照度は貯蔵室14上段の照度の66.5%になり、貯蔵室14下段の照度は貯蔵室14上段の照度の38.7%になった。
一方、比較例による保管容器210において、照度計102での貯蔵室14上段の測定結果は87.3lxであり、照度計104での貯蔵室14中段の測定結果は10.1lxであり、照度計106での貯蔵室14下段の測定結果は5.3lxである。貯蔵室14上段の照度を基準とすると、貯蔵室14中段の照度は貯蔵室14上段の照度の11.6%になり、貯蔵室14下段の照度は貯蔵室14上段の照度の6.1%になった。
このように、ナイロン(厚さ15μm)とポリエチレンテレフタレート(厚さ60μm)とを貼り合わせた透明フィルムを包装部材36に用いた本実施の形態による保管容器10では、貯蔵室14上段の照度(88.4lx)に対し、貯蔵室14中段で約66.5%の照度(58.8lx)を確保することができた。また、本実施の形態による保管容器10は、比較例による保管容器210と比較して、貯蔵室14中段において5倍以上の照度を得ることができた。
また、本実施形態による保管容器10では、貯蔵室14上段の照度(88.4lx)に対し、貯蔵室14下段で約38.7%の照度(34.2lx)を確保することができた。また、本実施の形態による保管容器10は、比較例による保管容器210と比較して、貯蔵室14下段において6倍以上の照度を得ることができた。
図11は、本実施の形態の比較評価を行った際の保管容器を示す写真である。図11において、左側の写真は本実施の形態による保管容器10を示し、右側の写真は比較例による保管容器210を示している。図11の写真から分かるように、本実施の形態による保管容器10では、貯蔵物を充分視認できる程度に貯蔵室14内が照明されている。一方、比較例による保管容器210では、貯蔵物の視認が困難になっており、貯蔵室14下段にまで充分な光が行き届いていないことが分かる。
次に、本実施の形態による保管容器10に設置される棚部材20の反射率と、比較例による保管容器210に設置される棚部材220との反射率を測定した。図12(a)は、本実施の形態による保管容器10に設置される棚部材20の反射率を測定する状態を模式的に示している。図12(b)は、比較例による保管容器210に設置される棚部材220の反射率を測定する状態を模式的に示している。図12(a)及び図12(b)に示す例では、平面部22上に分光色側計110を設置し、SCI値で波長が550nmの光の反射率を測定した。反射率測定には、コニカミノルタ株式会社製の分光測色計「CM−2600d」を用いた。
本実施の形態による保管容器10に設置される棚部材20の反射率は22.7%であった。比較例による保管容器210に設置される棚部材220との反射率は75.2%であった。このように、本実施の形態では、包装部材36にナイロン(厚さ15μm)とポリエチレンテレフタレート(厚さ60μm)とを貼り合わせた透明フィルムを用いているため棚部材20の反射率は低くなっている。また、比較例では、包装部材36にポリエチレンテレフタレート(厚さ60μm)にアルミ箔(厚さ2μm)を蒸着したアルミフィルムを用いているため棚部材220の反射率は高くなっている。このことから、蓄熱材40を包装する包装部材に透明性材料を用いた場合の方が包装部材にアルミ材を用いた場合よりも棚部材の下方に透過する光の透過率が大きくなっていると考えられる。
次に、本実施の形態による保管容器10及び比較例による保管容器210の電源をオフ状態にした後の貯蔵室14の保冷性能について、図13を用いて説明する。図13は、保管容器10及び保管容器210の貯蔵室14の保冷温度及び保冷時間の測定結果を示している。図13の横軸は経過時間(h)を示し、縦軸は貯蔵室14内の温度(℃)を示している。図13において、実線で示す曲線T1は本実施の形態による保管容器10の貯蔵室14の温度変化を示している。また、実線で示す曲線T2は比較例による保管容器10の貯蔵室14の温度変化を示している。
本例では、保管容器10及び保管容器210において、蓄熱材40を包装する包装部材以外の条件を同じにして貯蔵室14の保冷温度及び保冷時間を測定した。蓄熱材40には、パラフィン(テトラデカン)900gを用いた。蓄熱材40を150g毎にパックして、貯蔵室14の天井(上部内壁)、貯蔵室上段及び貯蔵室下段に2パックずつ配置した。開閉扉16を8分間隔で16回開放した。また、開閉扉16の1回当りの開放時間は15秒とした。また、500mlの水を充填した容積500mlのペットボトル3本を貯蔵室14内に載置した。また、保管容器10、210の設置場所の温度を30℃とした。
図13に示すように、本実施の形態による保管容器10と比較例による保管容器210とで、ほぼ同じ測定結果が得られた。保管容器10及び貯蔵室210ともに貯蔵室14内を10℃以下で5時間以上保つことができた。このことから、蓄熱材40の包装部材にナイロン(厚さ15μm)とポリエチレンテレフタレート(厚さ60μm)とを貼り合わせた透明フィルムを用いた場合と、当該包装部材にポリエチレンテレフタレート(厚さ60μm)にアルミ箔(厚さ2μm)を蒸着したアルミフィルムを用いた場合とでは、貯蔵室14の保冷性能に差異がないことが分かる。
次に、図14及び図15を用いて、蓄熱材の光学特性の膜厚依存性について説明する。本例では、3つの異なる材料を用いて蓄熱材を作製した。また、それぞれの材料を用いた厚さの異なる蓄熱材を3つ作製した。また、それぞれの蓄熱材の個相時の反射率と液相時の反射率とを測定した。
図14は、蓄熱材40の光学特性の膜厚依存性を示す表である。図14に示す「材料」の項目は、蓄熱材40に用いた潜熱蓄熱部材を示している。図14に示す「パラフィン系1」は、テトラデカンをポリブタジエンでゲル化した材料を用いていた場合の蓄熱材40の光学特性の膜厚依存性を示している。作製した蓄熱材40を包装部材に包装し、包装部材を含む蓄熱材40の厚さを1.8mm、3.1mm、5.1mmとした。図14に示す「パラフィン系2」は、ドデカンをポリブタジエンでゲル化した材料を用いていた場合の蓄熱材40の光学特性の膜厚依存性を示している。作製した蓄熱材40を包装部材に包装し、包装部材を含む蓄熱材40の厚さを4.1mm、7.5mm、14mmとした。図14に示す「水和物系」は、塩化アンモニウム及び塩化カリウムを水に溶解した水溶液(塩化アンモニウム:8wt%、塩化カリウム:8wt%)をアクリルアミド及びゼラチン(アクリルアミド:0.7wt%、ゼラチン:0.4wt%)でゲル化した材料を用いた場合の蓄熱材40の光学特性の膜厚依存性を示している。作製した蓄熱材40を包装部材に包装し、包装部材を含む蓄熱材40の厚さを1.1mm、4.7mm、7.5mmとした。
また、蓄熱材40の包装部材36には、ポチエチレンテレフタレートの表面にシリカ蒸着膜が形成されたシリカ蒸着フィルムを用いた。このシリカ蒸着フィルムの厚さは12μmであり、全光線透過率は89%である。
図14に示す「反射率(%)」の項目は、「液相時」及び「個相時」の項目に分けられている。図14に示す「液相時」の欄は、それぞれの蓄熱材40の液相時の反射率を示している。図14に示す「個相時」の欄は、それぞれの蓄熱材の個相時の反射率を示している。図14に示すように、パラフィン系1の厚さ1.8mmの蓄熱材40では、液相時の反射率が14.4%であり、個相時の反射率が44.9%である。パラフィン系1の厚さ3.1mmの蓄熱材40では、液相時の反射率が15.8%であり、個相時の反射率が55.3%である。パラフィン系1の厚さ5.1mmの蓄熱材40では、液相時の反射率が20.8%であり、個相時の反射率が59.0%である。パラフィン系2の厚さ4.1mmの蓄熱材40では、液相時の反射率が19.2%であり、個相時の反射率が51.9%である。パラフィン系2の厚さ7.5mmの蓄熱材40では、液相時の反射率が29.1%であり、個相時の反射率が68.7%である。パラフィン系3の厚さ14mmの蓄熱材40では、液相時の反射率が31.3%であり、個相時の反射率が72.4%である。水和物系の厚さ1.1mmの蓄熱材40では、液相時の反射率が10.5%であり、個相時の反射率が38.6%である。水和物系の厚さ4.7mmの蓄熱材40では、液相時の反射率が14.4%であり、個相時の反射率が49.2%である。水和物系の厚さ7.5mmの蓄熱材40では、液相時の反射率が15.8%であり、個相時の反射率が51.9%である。
図15は、図14の表に示す蓄熱材40の光学特性の膜厚依存性についてのグラフである。図15の横軸は蓄熱材40の厚さ(mm)を示し、縦軸は蓄熱材40の反射率(%)を示している。図15中、実線の曲線B1はパラフィン系1の液相時の光学特性の膜厚依存性を示している。点線の曲線B2はパラフィン系1の個相時の光学特性の膜厚依存性を示している。実線の曲線C1はパラフィン系2の液相時の光学特性の膜厚依存性を示している。点線の曲線C2はパラフィン系2の個相時の光学特性の膜厚依存性を示している。実線の曲線D1は水和物系の液相時の光学特性の膜厚依存性を示している。点線の曲線D2は水和物系の個相時の光学特性の膜厚依存性を示している。
図14及び図15に示すように、蓄熱材40は、いずれの材料を用いても、液相時よりも個相時の方が反射率が高くなっている。このことから、蓄熱材40は、液相時よりも個相時の方が透過率が低くなっていることが分かる。また、蓄熱材40は、液相時及び個相時のいずれの状態であっても、厚さが厚くなるほど反射率が高くなっている。このことから、蓄熱材40は、厚さが厚いほど透過率が低くなっていることが分かる。これらのことから、貯蔵室14の貯蔵室中段及び貯蔵室下段において充分な照度を確保するためには、棚部材20に搭載する蓄熱材40の厚さを薄くするとよいことが分かる。
本実施の形態による保管容器10は、平面部22と、平面部22に隣接配置された蓄熱材40とを有し、光透過性を備えた棚部材20を有している。パラフィン系1、パラフィン系2及び水和物系を用いて作製された蓄熱材40は、光透過性を有している。これにより、貯蔵室14内を照明する貯蔵室内灯34の光が棚部材20に配置した蓄熱材40により遮光されないので、蓄熱材40より下方の空間の照度が低下してしまうことを防止できる。また、蓄熱材40を含む棚部材20の厚さを薄くできるので、保管容積を犠牲にすることを防止できる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態による保管容器10について、図16を用いて説明する。なお、上記実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。図16(a)〜図16(c)は、棚受け24に設置された棚部材20を保管容器の正面から見た断面を示している。
図16(a)に示す例では、棚部材20は、開口部52を備えた蓄熱材50を有している。このように、保管容器は、蓄熱材50に複数の開口部52を設けており、貯蔵室内灯34の照明光を棚部材20で遮ることなく、棚部材20の下方に透過させることができる。
図16(b)に示す例では、蓄熱材50は、開口部52の側面に光反射性を備えた光反射膜70を有している。このように、保管容器は、開口部52の側面に光反射膜を配置しているので、棚部材20の光透過性を向上させることができる。
図16(c)に示す例では、棚部材20は蓄熱材50の下方に光拡散透過性を備えた光拡散透過膜72を有している。保管容器は、開口部52とトレイ27の底面との間に光拡散透過膜72を配置しているので、貯蔵室内灯34の照明光を棚部材20の下方に均一に拡散させることができる。
以上のように、図16(a)〜図16(c)に示す棚部材20を備えた保管容器は、棚部材20の下方で充分な照度を得ることができる。
[第7の実施の形態]
次に、本発明の第7の実施の形態による保管容器について、図17〜図20を用いて説明する。なお、上記実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。
本実施の形態では、保管容器10の計算モデルを作成し、貯蔵室内灯34の照明光による貯蔵室14内の照度を光学シミュレーションを用いて算出した。図17は、本実施の形態での光学シミュレーションで用いる保管容器10の構成について示している。
本実施の形態では、貯蔵室14の内壁の反射率を形態1〜形態3の3種類にして光学シミュレーションを行った。形態1では、内壁面の反射は拡散反射とし、内壁面の反射率は66%とした。形態1の内壁面の反射率は、白色ABS樹脂の反射率に相当する。形態2では、内壁面の反射は鏡面反射とし、内壁面の反射率は80%とした。形態2の内壁面の反射率は、アルミ蒸着の内壁に相当する。形態3では、内壁面の反射は拡散反射とし、内壁面の反射率は99%とした。形態3の内壁面の反射率は、硫酸バリウム塗布の内壁の反射率に相当する。
また、本実施の形態では、蓄熱材40の包装部材36を形態4〜形態6の3種類にして光学シミュレーションを行った。形態4では、光吸収率100%の光吸収性を備えた包装部材36とした。形態4の包装部材36は、黒色系パックに相当する。形態5では、反射率80%の光反射性を備えた包装部材36とした。形態5の包装部材36は、アルミ系パックに相当する。形態6では、光透過率100%の光透過性を備えた包装部材36とした。形態6の包装部材36は、透明パックに相当する。
また、本実施の形態では、棚部材20の平面部22の裏面23に蓄熱材を配置し、平面部22に対する蓄熱材40の搭載面積比を形態7〜形態9の3種類にして光学シミュレーションを行った。形態7では、平面部22に対する蓄熱材の搭載面積比は100%とした。形態7では、裏面23側から棚部材20を観察すると、裏面23の全面に蓄熱材40が配置される。形態8では、平面部22に対する蓄熱材の搭載面積比は80%とした。形態8では、裏面23側から棚部材20を観察すると、平面部22の20%が露出している。形態9では、平面部22に対する蓄熱材の搭載面積比60%とした。形態9では、裏面23側から棚部材20を観察すると、平面部22の40%が露出している。
図18は、本実施の形態での光学シミュレーションで用いる計算モデルを示している。図18(a)は、貯蔵室内灯34の計算モデルを模式的に示している。図18(a)に示すように、貯蔵室内灯34は貯蔵室14の上部内壁(天井)に配置されている。図18(a)中、貯蔵室内灯34から延びる矢印は、貯蔵室内灯34から出射される光を模式的に示している。
図18(b)は、棚部材20の計算モデルを示している。本実施の形態での光学シミュレーションでは、平面部22の中央に受光器120を配置した。
図18(c)は、保管容器10を正面から見た計算モデルを示している。図18(d)は保管容器10を斜め上方から見た計算モデルを示している。図18(c)及び図18(d)に示すように、貯蔵室14内の上方に配置される棚部材20の平面部22上に受光器120を配置して貯蔵室上段の照度値を算出し、貯蔵室14内の下方に配置される棚部材20の平面部22上に受光器120を配置して貯蔵室中段の照度値を算出し、貯蔵室14の最下部に受光器120を設置して貯蔵室下段の照度値を算出した。
図19は、本光学シミュレーションの評価基準とする計算モデルの計算条件を示している。図19に示すように、保管容器の貯蔵室寸法(内寸)は、横幅を400mmとし、奥行を300mmとし、高さを900mmとした。貯蔵室の内壁面の反射率は65%(拡散反射性(ABS樹脂の実測値))とした(図17に示す形態1)。また、棚板の外形寸法は、横幅を380mmとし、奥行を280mmとし、高さを13mmとした。また、棚板の材質は、ガラスとした。また、貯蔵室内灯34の照明光の光束量は100lumenとし、照明光の波長は550nmとし、照明光の配光は等方発光とした。また、包装部材36の光学特性は、光吸収性(吸収率100%)とした(図17に示す形態4)。また、平面部に対する蓄熱材の搭載面積比は100%とした(図17に示す形態7)。
以上の条件を評価基準として照度値を計算した。また、内壁面の反射率を図17に示す形態1〜形態3に変化させ、包装部材36の表面の光学特性を図17に示す形態4〜形態6に変化させ、平面部22に対する蓄熱材40の搭載面積比を図17に示す形態7〜形態9に変化させて、上記の評価基準に対する照度改善効果を評価した。
図20は、本実施の形態での光学シミュレーションの結果を示している。形態1、形態4及び形態7の組合せは、評価基準のシミュレーション結果を示している。図20に示すように、貯蔵室14内の照度は、貯蔵室14上段で229.1lx、貯蔵室14中段で1.4lx、貯蔵室14下段で0.0lxとなった。貯蔵室14上段の照度を基準(100%)とすると、貯蔵室14中段の照度は0.6%であり、貯蔵室14下段の照度は0.0%であった。
また、形態1、形態5及び形態7の組合せによる光学シミュレーションでは、貯蔵室14内の照度は、貯蔵室14上段で442.6lx、貯蔵室14中段で4.1lx、貯蔵室14下段で0.1lxとなった。貯蔵室14上段の照度を基準(100%)とすると、貯蔵室14中段の照度は0.9%であり、貯蔵室14下段の照度は0.0%であった。
また、形態1、形態6及び形態7の組合せによる光学シミュレーションでは、貯蔵室14内の照度は、貯蔵室14上段で250.5lx、貯蔵室14中段で90.0lx、貯蔵室14下段で56.5lxとなった。貯蔵室14上段の照度を基準(100%)とすると、貯蔵室14中段の照度は35.9%であり、貯蔵室14下段の照度は22.6%であった。
また、形態1、形態4及び形態8の組合せによる光学シミュレーションでは、貯蔵室14内の照度は、貯蔵室14上段で230.7lx、貯蔵室14中段で29.7lx、貯蔵室14下段で15.1lxとなった。貯蔵室14上段の照度を基準(100%)とすると、貯蔵室14中段の照度は12.9%であり、貯蔵室14下段の照度は6.5%であった。
また、形態1、形態4及び形態9の組合せによる光学シミュレーションでは、貯蔵室14内の照度は、貯蔵室14上段で234.7lx、貯蔵室14中段で53.4lx、貯蔵室14下段で29.9lxとなった。貯蔵室14上段の照度を基準(100%)とすると、貯蔵室14中段の照度は22.7%であり、貯蔵室14下段の照度は12.7%であった。
また、形態2、形態6及び形態7の組合せによる光学シミュレーションでは、貯蔵室14内の照度は、貯蔵室14上段で505.4lx、貯蔵室14中段で223.6lx、貯蔵室14下段で184.3lxとなった。貯蔵室14上段の照度を基準(100%)とすると、貯蔵室14中段の照度は44.2%であり、貯蔵室14下段の照度は36.5%であった。
また、形態3、形態6及び形態7の組合せによる光学シミュレーションでは、貯蔵室14内の照度は、貯蔵室14上段で322.8lx、貯蔵室14中段で187.0lx、貯蔵室14下段で145.8lxとなった。貯蔵室14上段の照度を基準(100%)とすると、貯蔵室14中段の照度は57.9%であり、貯蔵室14下段の照度は45.2%であった。
一般的に冷蔵庫の庫内の照度は、50lx以上が良好とされている。図20に示すように、形態1、形態6及び形態7を組み合わせた保管容器10の光学シミュレーション結果では、貯蔵室14上段の照度は250.5lxになり、貯蔵室14中段の照度は90.0lxになり、貯蔵室14下段の照度は56.6lxになっている。形態1、形態6及び形態7を組み合わせた保管容器10は、貯蔵室14内で50lx以上の照度を得ることができる。
また、形態2、形態6及び形態7を組み合わせた保管容器10の光学シミュレーション結果では、貯蔵室14上段の照度は505.4lxになり、貯蔵室14中段の照度は223.6lxになり、貯蔵室14下段の照度は184.3lxになっている。形態2、形態6及び形態7を組み合わせた保管容器10は、貯蔵室14内で180lx以上の照度を得ることができる。
また、形態3、形態6及び形態7を組み合わせた保管容器10の光学シミュレーション結果では、貯蔵室14上段の照度は322.8lxになり、貯蔵室14中段の照度は187.0lxになり、貯蔵室14下段の照度は145.8lxになっている。形態3、形態6及び形態7を組み合わせた保管容器10は、貯蔵室14内で140lx以上の照度を得ることができる。
[第8の実施の形態]
次に、本発明の第8の実施の形態による保管容器について、図21〜図23を用いて説明する。なお、上記実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。
図21(a)は、本実施の形態による保管容器が有する棚部材20の平面部22を法線方向から見た状態を示している。棚部材20は、平面部22と、所定の間隔を設けて離散的に配置された複数の蓄熱材54とを有している。図22(a)に示すように、複数の蓄熱材54は、4行5列のマトリクス状に配置されている。また、蓄熱材54は、平面部22を法線方向に見て円形状を有している。蓄熱材54には、パラフィン、無機塩水溶液又は無機塩水和物などが用いられる。また、蓄熱材54はゲル状である。また、蓄熱材54は包装部材で包装されていてもよい。
図21(b)は、図21のB−B線で切断した断面図である。図21(b)に示すように、平面部22は、お椀状に窪んだ複数の凹部74を有している。凹部74は、平面部22を法線方向に見て4行5列のマトリクス状に配置されている。蓄熱材54は、凹部74に配置されている。
このように、本実施の形態による保管容器は、凹部74に蓄熱材54を配置しており、蓄熱材54を確実に固定することができる。また、平面部22には透明樹脂材やガラス材などが用いられているため、平面部22は光透過性を有している。図21(a)に示すように、保管容器は、所定の間隔を設けて蓄熱材54を配置しており、平面部22を法線方向に見て蓄熱材54の配置されていない領域で貯蔵室内灯34からの照明光を透過することができる。このため、本実施の形態による保管容器によれば、棚部材20下方で充分な照度を得ることができる。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例による保管容器10について、図22及び図23を用いて説明する。図22は、本変形例による保管容器10の構成を示す正面から見た断面図である。本実施の形態による保管容器10は、平面部22内に配置された蓄熱材55を有している。蓄熱材55は、複数の潜熱蓄熱部材56、58を有している。蓄熱材55は、複数の潜熱蓄熱部材56、58が積層された層構造を有している。潜熱蓄熱部材56は、平面部22の表面側に配置されている。潜熱蓄熱部材58は裏面23側に配置されている。
例えば、保管容器10が間冷式の冷蔵庫である場合、貯蔵室14内を冷却する冷気の吹出口が貯蔵室14の奥側上方に配置される。また、例えば、保管容器10が直冷式の冷蔵庫である場合、貯蔵室14内の奥側に冷却器が配置される。このため、貯蔵室14内では、平面部22表面の上方の温度は相対的に低く、裏面23の下方の温度は相対的に高くなっている。
例えば、貯蔵室14の上方部に冷却器を備えた内容積160リットル程度の直冷式冷蔵庫の場合、中央部に設けられた棚部材20の上方側(冷却器の配置側)の平均温度は、約−8℃であるのに対し、下方側の平均温度は、約4℃である。このような場合、平面部22側に配置される潜熱蓄熱部材56には、炭酸水素カリウム(相変化温度:約−6℃)が用いられる。また、裏面23側に配置される潜熱蓄熱部材58には、例えばテトラデカン(相変化温度:約6℃)が用いられる。
また、平面部22表面は冷却器で生成された冷気を受ける。このため、保管容器10の定常運転時において、潜熱蓄熱部材56、58は、平面部22表面側から冷却される。平面部22表面は相対的に熱伝導率の高い材料で形成されている。これにより、保管容器10は、潜熱蓄熱部材56、58を短時間で冷却して凝固させることができる。
また、貯蔵室14は、停電などにより冷却機構の作動が停止すると、対流が生じて相対的に高温の空気は上昇し、低温の空気は下降する。裏面23近傍には相対的に温度の高い空気が上昇してくる。このため、裏面23を介して、潜熱蓄熱部材58と裏面23近傍の空気との間で熱交換が行われる。当該熱交換が行われる裏面23は相対的に熱伝導率の低い材料で形成されている。これにより、保管容器10は、潜熱蓄熱部材58からの冷熱の放出時間を長くして、貯蔵室14内の保冷時間を長くすることができる。
次に、本実施の形態による保管容器10の棚部材20の平面部22への蓄熱材55の搭載例について図23を用いて説明する。蓄熱材55は、図21に示す例と同様に、平面部22に設けられた凹部に配置されている。図23(a)及び図23(b)は、棚部材20の平面部22を法線方向から見た状態を示している。
図23(a)に示す例では、平面部22を法線方向に見て蓄熱材55は、台形形状を有している。蓄熱材55の台形形状は、2本の脚の長さが互いに異なっている。このため、当該台形形状は、平面部22を法線方向に見て左右非対称になっている。
図23(b)に示す例では、平面部22を法線方向に見て蓄熱材55は、半円と台形とを組み合わせたような形状を有している。当該形状は、平面部22を法線方向に見て左右非対称になっている。
例えば、蓄熱材55が複数の潜熱蓄熱部材56、58が積層された層構造を有している場合には、蓄熱材55を平面部22に搭載する場合に上下方向の向きが決まっている。保管容器10は、平面部22を法線方向に見て左右非対称の形状を備えた蓄熱材を有しており、平面部22への蓄熱材55の上下方向の向きを誤るというような蓄熱材55の棚部材20への誤搭載を防ぐことができる。
本実施の形態による保管容器10は、平面部22を法線方向に見て蓄熱材54の配置されていない領域に光透過性を有している。例えば、平面部22には透明ガラス材が用いられる。これにより、棚部材20は、貯蔵室14内を照明する貯蔵室内灯34の光を透過することができ、蓄熱材40より下方の空間の照度が低下してしまうことを防止できる。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施の形態では、保管容器として冷蔵庫を例に挙げたが、本発明はこれに限らず、冷凍庫や温蔵庫にも用いることができる。
また、JIS(日本工業規格)の規格番号C9801では、冷蔵庫内の内容積を決定する場合、冷蔵庫内に載置される厚さ13mm未満の棚(棚部材)及び仕切りはないものとして当該内容積が決定される。上記実施の形態では、例えば、平面部22に用いられる透明ガラス材の厚さは4mmである。このため、保管容器10は、裏面23に蓄熱材40を配置する場合には、蓄熱材40の厚さを9mm未満にすることで、棚部材20の厚さを13mm未満にし、蓄熱材40を搭載したことによるJIS規格上の内容積の減少を防ぐことができる。また、保管容器10は、トレイ27に蓄熱材40を配置する場合には、トレイの厚さを9mm未満にすることで、棚部材20の厚さを13mm未満にし、蓄熱材を搭載したことによるJIS規格上の内容積の減少を防ぐことができる。また、蓄熱材を薄く形成することができれば、前述のように棚部材20での光の透過率が高くなり、貯蔵室内を照明する貯蔵室内灯34の光を遮ることなく、貯蔵室14内を明るく保つことができる。
また、上記の実施の形態では、包装部材36には透明材料が用いられているが、包装部材36には半透過性の材料が用いられていても良い。包装部材36は蓄光機能を備えていても良い。この場合、包装部材36は、保管容器の設置場所の照明(例えば、居住空間の照明)などの光を蓄え、夜間など保管容器の設置場所の照度が充分でない場合に発光し、貯蔵室14内の照度低下を防ぐことができる。
また、例えば、蓄熱材は、ターシャリーブチルメルカプタンやテトラヒドロチオフェンなどの芳香剤を含んでいてもよい。これにより、包装部材36が破損した場合、蓄熱材は、芳香剤の臭いを包装部材36外に放出し、包装部材36から漏えいしていることを保管容器の利用者に知らせることができる。また、蓄熱材に含まれる芳香剤の臭い成分反応して色が変わるシールを貯蔵室14内に配置した保管容器では、当該シールの色が変化したことで、利用者は蓄熱材が包装部材36から漏えいしていることを目視で確認することができる。また、芳香剤の臭い成分は、貯蔵物などに付着しないように、時間の経過により自然に消える(発散する)ものが望ましい。
また、蛍光色に染色した蓄熱材を用いることで、包装部材36が破損した場合に、包装部材36から蓄熱材が漏えいしていることを利用者に気付きやすくすることができる。
また、染色に用いる蛍光材料としては、600nm以上に発光ピーク波長を有する材料が好ましい。例えば、600nm以上の波長の光を肉やマグロ等に照射させると、赤みを強調させることができ、結果として、冷蔵庫内の食品を鮮度が高く美味しそうに再現することができる。これらの蛍光材料には、以下に記載の材料が挙げられるが、本発明において、蛍光材料はこれらに限定されない。
有機系蛍光材料には、紫外および青色の励起光を赤色発光に変換する赤色蛍光色素として、シアニン系色素:4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリル)−4H−ピラン、ピリジン系色素:1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウム−パークロレート(ピリジン1)、及びキサンテン系色素:ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、ベーシックバイオレット11、スルホローダミン101、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2、ペリレン系色素:ルモゲンオレンジ、ルモゲンピンク、ルモゲンレッド、ソルベントオレンジ55、オキサジン系色素、クリセン系色素、チオフラビン系色素、ピレン系色素、アントラセン系色素、アクリドン系色素、アクリジン系色素、フルオレン系色素、ターフェニル系色素、エテン系色素、ブタジエン系色素、ヘキサトリエン系色素、オキサゾール系色素、クマリン系色素、スチルベン系色素、ジフェニルメタン系色素、トリフェニルメタン系色素、チアゾール系色素、チアジン系色素、ナフタルイミド系色素、アントラキノン系色素等が挙げられる。
無機系蛍光材料には、紫外および青色の励起光を赤色の発光に変換する赤色蛍光色素として、YS:Eu3+、YAlO:Eu3+、Ca(SiO:Eu3+、LiY(SiO:Eu3+、YVO:Eu3+、CaS:Eu3+、Gd:Eu3+、GdS:Eu3+、Y(P,V)O:Eu3+、MgGeO5.5F:Mn4+、MgGeO:Mn4+、KEu2.5(WO6.25、NaEu2.5(WO6.25、KEu2.5(MoO6.25、NaEu2.5(MoO6.25等が挙げられる。
また、染色には、所定の温度で変色を示す示温インキや感温インキなどを用いてもよい。例えば、約10℃で無色及び青色間で可逆的に変色可能な示温インキ(例えば、久保井インキ株式会社製示温インキ「温度タイプ:15」)を混合した蓄熱材を冷蔵庫に配置すれば、冷蔵庫内が冷えているか否かを蓄熱材の着色にて容易に確認することができる。蓄熱材が包装部材に充填されている場合には、スクリーン印刷やグラビアオフセット印刷、又はホットスタンプ等の手法によって、蓄熱材ではなく包装部材にこれらのインキを印刷してもよい。
また、一般的に、冷蔵庫の開閉扉には、ドアポケットが配置されている。蓄熱材は当該ドアポケットに配置されてもよい。当該ドアポケットに配置された蓄熱材を備えた保管容器は、ドアポケットを部分的に保冷することができる。
なお、上記詳細な説明で説明した事項、特に上記実施の形態で説明した事項は組み合わせることが可能である。
上記実施の形態による保管容器は、例えば以下のように表現される。
(付記1)
所定の温度で物を保管する保管容器であって、
物を貯蔵する貯蔵室14と、
貯蔵室14内に配置され、物を載置する平面部22と、定常運転時の貯蔵室14内の前記平面部近傍の温度分布に基づいて平面部22に分布して配置された蓄熱材40とを備える棚部材20と
を有することを特徴とする保管容器。
上記保管容器は、貯蔵室14内の外部からの熱の流入の影響を受け難い箇所に蓄熱材40を配置しているので、例えば定常運転時には、蓄熱材40を個相状態に維持することができ、停電時には、蓄熱材40を入れ替える必要なくそのままの状態で、蓄熱材40の潜熱を利用して確実に貯蔵室14内を保冷することができる。
(付記2)
付記1記載の保管容器であって、
蓄熱材40は、温度分布のうち相対的に低温側の平面部22に偏って配置されていること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、例えば定常運転時に蓄熱材が確実に個相する場所に蓄熱材を配置することによって、蓄熱材40による充分な温度保持ができる。
(付記3)
付記1又は2に記載の保管容器であって、
蓄熱材40は、温度分布の高温側から低温側に向かって平面部22からの厚さが厚くなるように配置されていること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、外部からの熱の流入の影響を受け難い貯蔵室14の中央付近から奥側に蓄熱材40が偏って配置しているので、定常運転時には、蓄熱材40の大部分は個相状態に維持される。また、停電時には、蓄熱材40を入れ替える必要なくそのままの状態で、蓄熱材40の潜熱を利用して貯蔵室14内は保冷される。上記保管容器は、停電時においても蓄熱材40による充分な温度保持をすることができる。
(付記4)
付記3に記載の保管容器であって、
蓄熱材42の厚さは、連続的に変化していること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、停電時においても蓄熱材40による充分な温度保持をすることができる。
(付記5)
付記3に記載の保管容器であって、
蓄熱材の厚さは、不連続に変化していること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、停電時においても蓄熱材40による充分な温度保持をすることができる。
(付記6)
請求項1から5までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
貯蔵室14を開閉する開閉扉16をさらに有し、
蓄熱材40の厚さは、開閉扉16からの距離が相対的に長い方が厚くなること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、外部からの熱の流入の影響を受け難い貯蔵室14の中央付近から奥側に、即ち開閉扉16に近い方から遠い方に、蓄熱材40を偏って配置することができる。
(付記7)
付記1から6までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
蓄熱材43は、複数の潜熱蓄熱部材44、46、48を有し、
複数の潜熱蓄熱部材44、46、48のそれぞれの相変化温度は、前記温度分布に基づいて異なっていること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、定常運転時に潜熱蓄熱部材44、46、48を個相状態に維持し、停電等による電力遮断時には潜熱蓄熱部材44、46、48の潜熱を利用して、貯蔵室14内の温度を保持することができる。また、平面部22近傍の温度分布に基づいてそれぞれ異なる相変化温度を備える複数の潜熱蓄熱部材44、46、48を保管容器は有しており、蓄熱材43による貯蔵室14の充分な温度保持をすることができる。
(付記8)
付記7に記載の保管容器であって、
貯蔵室14を開閉する開閉扉16をさらに有し、
相変化温度は、開閉扉16からの距離が相対的に長い方が低くなること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、開閉扉16の開放による温度上昇で貯蔵室14の手前側の蓄熱材48が融解しても、開閉扉16を閉じた後の冷却機構による貯蔵室14内の冷却により、貯蔵室14手前側の蓄熱材43を短時間で凝固させることができる。
(付記9)
所定の温度で物を保管する保管容器であって、
物を貯蔵する貯蔵室14と、
貯蔵室14内に配置され、物を載置する平面部22と、平面部22に隣接配置された蓄熱材40とを有し、光透過性を備えた棚部材20と
を有することを特徴とする保管容器。
上記保管容器は、貯蔵室14内に設けられた貯蔵室内灯34からの光、又は外部から貯蔵室内に入射する光が棚部材20に配置した蓄熱材40により遮光されないので、蓄熱材40より下方の空間の照度が低下してしまうことを防止できる。
(付記10)
付記9記載の保管容器であって、
蓄熱材40は光透過性を有すること
特徴とする保管容器。
上記保管容器は、蓄熱材40より下方の空間の照度が低下してしまうことを防止できる。
(付記11)
付記9又は10に記載の保管容器であって、
棚部材20は、平面部22を法線方向に見て蓄熱材54の配置されていない領域に光透過性を有すること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、棚部材20が、貯蔵室14内を照明する貯蔵室内灯34の光を透過することができ、蓄熱材40より下方の空間の照度が低下してしまうことを防止できる。
(付記12)
付記9から11までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
蓄熱材54は、平面部に対して離散的に複数配置されていること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、蓄熱材54を確実に固定することができる。
(付記13)
付記1から12までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
蓄熱材40、42、43、50、54、55は、パラフィン又は無機塩水溶液を含むこと
を特徴とする保管容器。
(付記14)
付記1から13までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
蓄熱材40、42、43、50、54、55は、ゲル状であること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、相変化の前後で全体として蓄熱材40、42、43、50、54、55を固体状態に維持できるので蓄熱材の取扱いを容易にすることができる。
(付記15)
付記1から14までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
蓄熱材40、42、43は、平面部22の裏面23に配置されていること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、蓄熱材40を含む棚部材20の厚さを薄くできるので、保管容積を犠牲にすることを防止できる。
また、上記保管容器は、平面部22に弊害なく貯蔵物を載せることができる。
(付記16)
付記1から15までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
裏面23は、凹凸形状を有すること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、裏面23を凹凸形状にして蓄熱材40との接触面積を平面状態より広くすることにより、蓄熱材40と裏面23との密着性が向上させて、棚部材20から蓄熱材40が剥がれ落ちるのを防止することができる。
(付記17)
付記1から16までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
棚部材20は、平面部22の下方に配置されるトレイ27を有し、
蓄熱材40は、前記トレイに配置されていること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、蓄熱材40をトレイ27に適切に固定し保護することができるので、棚部材20に無用な機械的応力が生じてしまったり、貯蔵室14の環境変化の影響により蓄熱材40の信頼性が低下してしまったりすることを防止できる。
(付記18)
付記1から17までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
蓄熱材40、42、43、50、54、55は、包装部材36で包装されていること を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、蓄熱材40、42、43、50、54、55を包装部材36で保護することができる。
また、上記保管容器は、包装部材36で保護することによって、蓄熱材のガスバリア性や水蒸気バリア性を向上させることができる。
(付記19)
付記1から18までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
包装部材36は、透明材料で形成されていること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、蓄熱材40、42、43、50、54、55より下方の空間の照度が低下してしまうことを防止できる。
(付記20)
付記1から19までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
蓄熱材55は、平面部22を法線方向に見て左右非対称に形成されていること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、蓄熱材55の棚部材20への誤搭載を防ぐことができる。
(付記21)
付記1から20までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
貯蔵室14内を照明する貯蔵室内灯34をさらに有すること
を特徴とする保管容器。
上記保管容器は、貯蔵室14内の貯蔵物が視認できるように貯蔵室14を照明することができる。
本発明は、所定の温度で物(貯蔵物)を貯蔵する保管容器において広く利用可能である。
10、210 保管容器
12 保管容器本体
14 貯蔵室
16 開閉扉
18 ドアパッキン
20、220棚部材
22 平面部
23 裏面
24、26 棚受け
27 トレイ
27a 上縁
30、32 断熱材
34 貯蔵室内灯
36、236 包装部材
40、42、43、50、54、55 蓄熱材
44、46、48、56、58 潜熱蓄熱部材
52 開口部
70 光反射膜
72 光拡散透過膜
74 凹部
100 温度測定箇所
102、104、106 照度計
120 受光器

Claims (21)

  1. 所定の温度で物を保管する保管容器であって、
    前記物を貯蔵する貯蔵室と、
    前記貯蔵室内に配置され、前記物を載置する平面部と、定常運転時の前記貯蔵室内の前記平面部近傍の温度分布に基づいて前記平面部に分布して配置された蓄熱材とを備える棚部材と
    を有することを特徴とする保管容器。
  2. 請求項1記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は、前記温度分布のうち相対的に低温側の前記平面部に偏って配置されていること
    を特徴とする保管容器。
  3. 請求項1又は2に記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は、前記温度分布の高温側から低温側に向かって前記平面部からの厚さが厚くなるように配置されていること
    を特徴とする保管容器。
  4. 請求項3記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材の厚さは、連続的に変化していること
    を特徴とする保管容器。
  5. 請求項3記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材の厚さは、不連続に変化していること
    を特徴とする保管容器。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記貯蔵室を開閉する開閉扉をさらに有し、
    前記蓄熱材の厚さは、前記開閉扉からの距離が相対的に長い方が厚くなること
    を特徴とする保管容器。
  7. 請求項1から6までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は、複数の潜熱蓄熱部材を有し、
    前記複数の潜熱蓄熱部材のそれぞれの相変化温度は、前記温度分布に基づいて異なっていること
    を特徴とする保管容器。
  8. 請求項7記載の保管容器であって、
    前記貯蔵室を開閉する開閉扉をさらに有し、
    前記相変化温度は、前記開閉扉からの距離が相対的に長い方が低くなること
    を特徴とする保管容器。
  9. 所定の温度で物を保管する保管容器であって、
    前記物を貯蔵する貯蔵室と、
    前記貯蔵室内に配置され、前記物を載置する平面部と、前記平面部に隣接配置された蓄熱材とを有し、光透過性を備えた棚部材と
    を有することを特徴とする保管容器。
  10. 請求項9記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は光透過性を有すること
    特徴とする保管容器。
  11. 請求項9又は10に記載の保管容器であって、
    前記棚部材は、前記平面部を法線方向に見て前記蓄熱材の配置されていない領域に光透過性を有すること
    を特徴とする保管容器。
  12. 請求項9から11までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は、前記平面部に対して離散的に複数配置されていること
    を特徴とする保管容器。
  13. 請求項1から12までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は、パラフィン又は無機塩水溶液を含むこと
    を特徴とする保管容器。
  14. 請求項1から13までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は、ゲル状であること
    を特徴とする保管容器。
  15. 請求項1から14までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は、前記平面部の裏面に配置されていること
    を特徴とする保管容器。
  16. 請求項1から15までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記裏面は、凹凸形状を有すること
    を特徴とする保管容器。
  17. 請求項1から16までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記棚部材は、前記平面部の下方に配置されるトレイを有し、
    前記蓄熱材は、前記トレイに配置されていること
    を特徴とする保管容器。
  18. 請求項1から17までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は、包装部材で包装されていること
    を特徴とする保管容器。
  19. 請求項1から18までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記包装部材は、透明材料で形成されていること
    を特徴とする保管容器。
  20. 請求項1から19までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記蓄熱材は、前記平面部を法線方向に見て左右非対称に形成されていること
    を特徴とする保管容器。
  21. 請求項1から20までのいずれか一項に記載の保管容器であって、
    前記貯蔵室内を照明する貯蔵室内灯をさらに有すること
    を特徴とする保管容器。
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