JP2014211270A - 保温庫 - Google Patents

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Tomoko Kase
知子 加瀬
夕香 内海
Yuka Utsumi
夕香 内海
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Tetsuya Ide
哲也 井出
知久 宮谷
Tomohisa Miyatani
知久 宮谷
山下 隆
Takashi Yamashita
山下  隆
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Abstract

【課題】本発明は、蓄熱材が安定的に取り付けられた保温庫を提供することを目的とする。
【解決手段】保温庫は、外箱と、前記外箱内に配置された内箱と、前記外箱と前記内箱との間に設けられた空間部に充填された発泡系断熱材と、前記内箱の外壁面の一部に形成された粗面領域と、前記粗面領域に接着され、前記内箱と前記発泡系断熱材との間に配置された蓄熱材とを有することを特徴とする。粗面領域には複数の溝が形成されている。複数の溝の延伸方向は、前記発泡系断熱材の発泡方向に直交している。
【選択図】図5

Description

本発明は保温庫に関し、特に、蓄熱材を備えた保温庫に関する。
従来、蓄熱材を備えた保温庫が知られている。特許文献1には、保温庫として、内箱と断熱材との間に蓄熱材を配置した蓄冷型保冷庫が記載されている。
特開昭58−219379号公報
しかしながら、特許文献1には、蓄熱材の具体的な取り付け方については何ら記載されていない。蓄熱材を内箱に安定的に取り付けないと、製造工程における発泡系断熱材の充填時の発泡圧で蓄熱材が内箱から剥がれたり、所定位置からずれたりして、発泡系断熱材の充填の妨げになるという問題が生じる。また、外箱と内箱との間に発泡系断熱材の充填されない隙間が生じると、保温庫の筺体強度が保てなくなるという問題が生じる。また、蓄熱材が内箱に密着していないと、蓄熱材は、相変化温度以下に冷却されず、蓄熱性能が低下してしまうという問題が生じる。また、蓄熱材は、相変化温度以下に冷却されないと、潜熱を利用した保温ができなくなってしまう。
本発明の目的は、蓄熱材が安定的に取り付けられた保温庫を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、外箱と、前記外箱内に配置された内箱と、前記外箱と前記内箱との間に設けられた空間部に充填された発泡系断熱材と、前記内箱の外壁面の一部に形成された粗面領域と、前記粗面領域に接着され、前記内箱と前記発泡系断熱材との間に配置された蓄熱材とを有することを特徴とする保温庫であってもよい。
上記本発明の保温庫であって、前記粗面領域は、所定の表面粗さで形成されていることを特徴とする。
上記本発明の保温庫であって、前記粗面領域には、複数の溝が形成されており、前記複数の溝の延伸方向は、前記発泡系断熱材の発泡方向に直交していることを特徴とする。
上記本発明の保温庫であって、前記蓄熱材はゲル状であることを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、外箱と、前記外箱内に配置された内箱と、前記内箱の外壁面の一部に配置された蓄熱材と、前記蓄熱材の表面に接する第一の層と、前記蓄熱材と反対側の前記第一の層上に配置された第二の層とを備えたシート材と、前記第二の層の表面に接する断熱材とを有することを特徴とする保温庫であってもよい。
上記本発明の保温庫であって、前記シート材は、前記蓄熱材を包装していることを特徴とする。
上記本発明の保温庫であって、前記シート材は、前記外壁面と前記蓄熱材との間に配置された第三の層を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、外箱と、前記外箱内に配置された内箱と、前記外箱と前記内箱との間に設けられた空間部に充填された発泡系断熱材と、前記内箱の外壁面に所定の間隔を設けて形成された複数の凸部と、前記凸部の間に配置された蓄熱材とを有することを特徴とする保温庫であってもよい。
上記本発明の保温庫であって、前記複数の凸部は、前記発泡系断熱材の発泡方向に直交して形成されていることを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様によれば、物を貯蔵する貯蔵室と、前記貯蔵室の内壁面の一部に形成された粗面領域と、前記粗面領域に配置された蓄熱材とを有することを特徴とする保温庫であってもよい。
上記本発明の保温庫であって、前記粗面領域は、所定の表面粗さで形成されていることを特徴とする。
上記本発明の保温庫であって、前記粗面領域には、複数の溝が形成されていることを特徴とする。
上記本発明の保温庫であって、前記蓄熱材は前記粗面領域に塗布されていることを特徴とする。
上記本発明の保温庫であって、前記蓄熱材は前記粗面領域に接着されていることを特徴とする。
本発明によれば、蓄熱材が安定的に取り付けられた保温庫を実現することができる。
本発明の第1の実施の形態による保温庫10の外観構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10の断面図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10が有する所定の表面粗さに形成された粗面領域28を備えた内箱22の製造方法を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10が有する所定の表面粗さに形成された粗面領域28を備えた内箱22の製造方法を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10が有する複数の溝40が形成された粗面領域28を拡大して示した図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10が有する複数の溝40が形成された粗面領域28を拡大して示した図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10が有する複数の溝40、42が形成された粗面領域28を拡大して示した図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10が有する複数の溝44が形成された粗面領域28を拡大して示した図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10が有する複数の溝が形成された粗面領域28を備える内箱22の製造方法を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10が有する複数の溝が形成された粗面領域28を備えた内箱22の製造方法を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態による保温庫10に発泡系断熱材24を充填する方法を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態による保温庫10の内箱22の外壁面に配置された蓄熱材30の断面図である。 本発明の第2の実施の形態による保温庫10のシート材70を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態による保温庫10の内箱22の外壁面に配置された蓄熱材30の断面図である。 本発明の第3の実施の形態による保温庫の蓄熱材30が配置されている内箱22の断面図である。 本発明の第3の実施の形態による保温庫の蓄熱材30が配置されている内箱22の断面図である。 本発明の第3の実施の形態による保温庫の冷却器76が配置されているダクト78を示す図である。 本発明の第3の実施の形態による保温庫での蓄熱材30の設置方法を説明する図である。 本発明の第4の実施の形態による保温庫での配束線90の配置方法を説明する図である。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態による保温庫10について、図1〜図11を用いて説明する。なお、以下の全ての図面においては、理解を容易にするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせて図示している。
図1は、本実施の形態による保温庫10の外観構成を示す斜視図である。保温庫10は、定常運転時に外気温度(室温)と異なる温度で貯蔵物を保管するために用いられ、保管温度に応じて、冷蔵庫、冷凍庫、温蔵庫等として利用される。本実施の形態では保温庫10として冷蔵庫を例に挙げて説明する。保温庫10は設置状態で鉛直方向に高い直方体形状の保温庫本体12を有している。図1では保温庫本体12の正面12aを斜め左上方から観察した状態を示している。保温庫本体12の正面12aには長方形の開口が設けられている。長方形の開口を開口端として、保温庫本体12内に中空箱状の貯蔵室14が設けられている。
保温庫10は貯蔵室14を開閉する開閉扉16を有している。開閉扉16は正面12aの貯蔵室14の開口端右側に不図示のヒンジ機構を介して開閉可能に取り付けられている。図1において開閉扉16を開いた状態を実線で示し、開閉扉16を閉じた状態を2点鎖線の開閉扉16aとして示している。開閉扉16は閉じた状態で貯蔵室14の長方形開口を塞ぐ領域を備えた長方形平板形状を有している。また、開閉扉16の長方形開口を含む外周囲との対面側には、扉閉鎖時に貯蔵室14の密閉性を高めるためのドアパッキン18が配置されている。ドアパッキン18に用いられる代表的な材料として、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、ネオプレン、ブチルゴム等の合成系ゴムが挙げられるが、本発明においてドアパッキン18の材料はこれらに限定されない。
次に、図2を用いて、本実施の形態による保温庫10の構成について詳細に説明する。図2は、図1のA−A線に沿って図示の鉛直方向(A−A線の矢印の方向)に保温庫10を切断した断面を本体右側面12b側から観察した状態を示している。また図2では、開閉扉16が閉じている状態を示している。
保温庫本体12は、中空の直方体形状を備えた外箱20を有している。外箱20は、一側面の全面が開口されている。外箱20は、例えば、鉄製の金属板を用いて製造される。
また、保温庫本体12は、外箱20内に配置された内箱22を有している。内箱22は、外箱20の外寸よりも小さい中空箱形状を備えている。内箱22は、一側面の全面が開口されている。内箱22は、開口面が外箱20の開口面と重なるように配置される。内箱22は、ABS樹脂、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレンなどの樹脂材料を用いて製造される。本実施の形態では、内箱22は、厚さ約1mm程度のABS樹脂のシート材を用いて製造される。
外箱20と内箱22との間に設けられた空間部には、発泡系断熱材24が充填されている。発泡系断熱材24には、例えば、発泡ウレタンが用いられる。
貯蔵室14は、内箱22の内壁面側に設けられる。また、内箱22の外壁面の一部には粗面領域28が形成されている。粗面領域28の詳細については後述する。
粗面領域28には、薄板状の蓄熱材30が接着されている。蓄熱とは、熱を一時的に蓄え、必要に応じてその熱を取り出す技術をいう。蓄熱方式としては、顕熱蓄熱、潜熱蓄熱、化学蓄熱等があるが、本実施形態では、潜熱蓄熱を利用する。潜熱蓄熱は、物質の潜熱を利用して、物質の相変化の熱エネルギーを蓄える。潜熱蓄熱は、蓄熱密度が高く、出力温度が一定である。潜熱蓄熱を利用する蓄熱材30には、氷(水)、パラフィン(一般式C2n+2で表される飽和鎖式炭化水素の総称)、無機塩水溶液、無機塩水和物、高分子材料などの潜熱蓄熱材料が用いられる。
例えば、潜熱蓄熱材料に用いられるパラフィンには、相変化温度が約6℃のノルマルテトラデカン(C1430)や相変化温度が約9.9℃のノルマルペンタデカン(C1532)などがある。また、潜熱蓄熱材料に用いられる無機塩水和物には、硫酸ナトリウム・10水和物がある。また、潜熱蓄熱材料に用いられる高分子材料には、相変化温度が6℃のエチレングリコールがある。蓄熱材30には、配置場所の温度に適した相変化温度を有する潜熱蓄熱材料が用いられる。
また、蓄熱材30はゲル状である。蓄熱材30には、ゲル化(固化)するゲル化剤が含有されている。ゲルとは一般に、分子が部分的に架橋されることで三次元的な網目構造を形成し、その内部に溶媒を吸収し膨潤したものをいう。ゲルの組成はほぼ液相状態であるが、力学的には、固相状態となる。ゲル化した蓄熱材30は、固相と液相との間で相変化しても全体として固体状態を維持し、流動性を有しない。ゲル状の蓄熱材30は、相変化の前後で全体として固体状態を維持できるので取扱いが容易である。
蓄熱材30をABS樹脂性の内箱22に接着する場合には、例えば、瞬間接着剤、熱可塑性ポリエステル系ホットメルト接着剤、光硬化型接着剤、高機能反応型接着剤、変成オレインを主成分としたホットメルト接着剤が用いられる。
また、開閉扉16は、保温庫本体10と同様に、外壁側が金属板を用いて形成され、内壁側が樹脂材料(例えば、ABS樹脂)を用いて形成されている。開閉扉16の外壁と内壁との間の空間には発泡系断熱材34が充填されている。発泡系断熱材34には、例えば、発泡ウレタンが用いられる。
また、保温庫10は、貯蔵室14を所定の温度(例えば、3℃〜8℃)に冷却する冷却装置(不図示)を有している。保温庫10は、例えば、電力の供給により冷却装置を作動させて、貯蔵室14を冷却している。冷却機構としては、例えば、蒸気圧縮冷凍機、吸収冷凍機又はペルチェ効果を用いた電子式の冷却装置を用いることができる。また、保温庫10の冷却方式として、貯蔵室14外に配置される冷却器により作られた冷気をファンによって貯蔵室14内に送風する間冷式(ファン式)や貯蔵室14内に配置される冷却器により貯蔵室14を直接冷却する直冷式を採用することができる。また、貯蔵室14は、発泡系断熱材24、34に囲まれた断熱空間となる。このため、保温庫10は、貯蔵室14を冷却装置で冷却して所定の温度に保つことができる。
また、蓄熱材30は、冷却装置の作動中に生成された冷気により冷却されて固相状態に相変化し、冷熱を蓄熱する。停電等により保温庫10への電力供給が停止し、冷却装置の作動が停止すると、蓄熱材30による貯蔵室14の保冷が開始される。貯蔵室14内の空気は、蓄熱材30により所定時間だけ所望の温度範囲に維持される。より具体的には、蓄熱材30が固相から液相へ相変化するまでの期間において、貯蔵室14内の温度がほぼ一定に維持される。また、蓄熱材30は、内箱22と発泡系断熱材24との間に配置されており、外側が発泡系断熱材24により覆われている。このため、発泡系断熱材24は蓄熱材30に蓄熱された冷熱が保温庫10の外周囲に漏れるのを防止することができる。これにより、保温庫10は、貯蔵室14内の温度が所定温度に維持される時間を長くすることができる。
このように、本実施の形態による保温庫10は、電力の供給が停止しても、貯蔵室14を所定温度に維持することができる。
次に、粗面領域28について、詳細に説明する。粗面領域28は、内箱22の外壁面と蓄熱材30との接着性を向上させるために設けられている。粗面領域28は、例えば、所定の表面粗さに形成されている。粗面領域28の表面の凹凸に接着剤が入り込み、粗面領域28と蓄熱材30との接着表面積を大きくして、接着強度を高めることができる。また、所定の表面粗さに形成された粗面領域28は、接着剤のぬれ性を向上させ、蓄熱材30との接着強度を高めることができる。粗面領域28の表面の算術平均粗さ(Ra)を100μm以上に形成すると、蓄熱材30と粗面領域28との接着強度が向上すると考えられる。また、粗面領域28は、算術平均粗さ(Ra)が200μm以下になるように形成されることが好ましい。また、算術平均粗さ(Ra)の上限値は、少なくとも内箱22の厚さの半分以下にする。これにより、内箱22の美観が保たれる。
また、所定の表面粗さの粗面領域28に接着剤を塗布すると、粗面領域28表面の凹部内に接着剤40が入り込む。これにより、アンカー効果が得られ、蓄熱材30は、内箱22の外壁面の一部に形成された粗面領域28に強固に接着される。また、保温庫10は、蓄熱材30を粗面領域28に接着した後に、外箱20と内箱22との間に発泡系断熱材24を充填して製造される。発泡系断熱材24の発泡圧が蓄熱材30にせん断方向に作用するが、保温庫10は、アンカー効果により、蓄熱材30が内箱22から剥がれることを防止することができる。これにより、保温庫10は、発泡系断熱材24の充填時に蓄熱材30が剥がれてしまうのを防止することができる。
次に、所定の表面粗さの粗面領域28が形成された内箱22の製造方法について図3および図4を用いて説明する。内箱22は、圧延ローラを用いてABS樹脂材を所定温度に加熱しながら圧延し、ABS樹脂のシート材を作成し、ABS樹脂のシート材を真空成形やインジェクション成形により箱形状に成型されて、製造される。本実施の形態では、内箱22は真空成形により製造されるものとして説明する。
図3は、所定の表面粗さ(100μm≦Ra≦200μm)に形成された粗面領域28を備える内箱22の製造方法を模式的に示している。内箱22は、ABS樹脂のシート材50を凹型の型52を用いて箱状に成型されて、製造される。図3(a)は、シート材50及び型52の断面図である。図3(a)は、シート材50が型52上に設置されている状態を示している。
型52の内壁面には砂54が散布されている。また、型52にはシート材50と型52の内壁との間の空間を真空状態にするために、当該空間の空気を吸引する吸引口(不図示)が設けられている。図3(a)に示す状態からシート材50と型52の内壁との間の空間を真空状態にすると、図3(b)に示すように、シート材50は型52に沿った形状に成型される。また、内箱22の外壁面となるシート材50表面の一部は、砂54の微細な凹凸に沿って成型される。これにより、所定の表面粗さの粗面領域28が形成される。次に、図3(b)に示す状態から、シート材50を型52から離型すると、所定の表面粗さに形成された粗面領域28を備えた内箱22が製造される。
図4は、所定の表面粗さ(100μm≦Ra≦200μm)で形成された粗面領域を備える内箱22の製造方法の変形例を模式的に示している。図4(a)は、シート材50が型52上に設置されている状態を示している。
型52の内壁面の一部には、微細な凹部56が形成されている。図4(a)に示す状態からシート材50と型52の内壁との間の空間を真空状態にすると、図4(b)に示すように、シート材50は型52に沿った形状に成型される。また、内箱22の外壁面となるシート材50表面の一部は、型52の内壁面の微細な凹凸に沿うように成型される。これにより、所定の表面粗さの粗面領域28が形成される。次に、図4(b)に示す状態から、シート材50を型52から離型すると、所定の表面粗さに形成された粗面領域28を備えた内箱22が製造される。
次に、図5〜図10を用いて、規則的に配置された複数の溝が形成された粗面領域28について説明する。粗面領域28は、規則的に配置された複数の溝を形成して粗面とすることもできる。図5(a)は、粗面領域28を拡大して示した平面図であり、図5(b)は、図5(b)のB−B線に沿って切断した粗面領域28の断面図である。また、図5(b)の白抜き矢印は、発泡系断熱材24の充填時の発泡系断熱材24の発泡方向を示している。
図5(a)に示すように、粗面領域28には、複数の溝40が形成されている。図5(a)に示す例では、均等な間隔を設けて3つの溝40が形成されている。図5(b)に示すように、溝40は、溝40の底部が頂角となり、頂角が90度以下の二等辺三角形状の形状を有している。溝40の底部が当該二等辺三角形の頂角になっている。なお、複数の溝40は、均等な間隔を設けて形成されていなくてもよく、所定の方向性を有していればよい。
溝40は、深さが0.5mm〜1mmに形成され、幅が0.2mm〜1mm未満に形成される。また、複数の溝40は、溝40の深さに対し2倍程の長さの間隔(1mm〜2mm)を設けて形成される。また、複数の溝40は、深さが0.2mm以下、幅が0.5mm〜1mm、ピッチが幅に対し3倍以上で形成されていることが望ましい。
粗面領域28に接着剤を塗布すると、溝40内に接着剤が入り込む。これにより、アンカー効果が得られ、蓄熱材30は、内箱22の外壁面の一部に形成された粗面領域28に強固に接着される。また、保温庫10は、蓄熱材30を粗面領域28に接着した後に、外箱20と内箱22との間に発泡系断熱材24を充填して製造される。溝40の延伸方向は、発泡系断熱材24の充填時の発泡系断熱材24の発泡方向にほぼ直交している。保温庫10は、アンカー効果により、蓄熱材30を接着した場合のせん断接着力を向上させることができる。これにより、保温庫10は、発泡系断熱材24の充填時に蓄熱材30が剥がれてしまうのを防止することができる。
次に、図6を用いて、規則的に配置された複数の溝が形成された粗面領域28の変形例1について説明する。図6(a)は、本例の粗面領域28を拡大して示した平面図であり、図6(b)は、図6(a)のC−C線に沿って切断した粗面領域28の断面図である。図6(c)は、図6(b)に示す1つの溝40を拡大して示した断面図である。
図6(a)に示すように、粗面領域28には、均等な間隔を設けて3つの溝40が形成されている。図6(b)に示すように、本例における溝40は、3つの辺の長さが互いに異なる鋭角三角形状の形状を有している。また、図6(b)の白抜き矢印は、発泡系断熱材24の充填時の発泡系断熱材24の発泡方向を示している。なお、複数の溝40は、均等な間隔を設けて形成されていなくてもよく、所定の方向性を有していればよい。
図6(c)に示すように、溝40の底部を当該鋭角三角形の頂角とすると、2つ底角の大きさはそれぞれ異なっている。粗面領域28の平坦部に沿う仮想直線41を引き、当該鋭角三角形の底角の大きさをα、βとおくと、α≦βである。
このような形状の溝40を形成すると、発泡系断熱材24の発泡圧に対し溝40に入り込んだ接着剤が強く引っかかり、蓄熱材30を接着した場合のせん断接着力をより向上させることができる。
図6(d)は、溝43の底部を鋭角三角形の頂角とし、当該鋭角三角形の底角の大きさをα、βとおくと、α>βとなる溝43を拡大して示した断面図である。また、図6(d)の白抜き矢印は、発泡系断熱材24の充填時の発泡系断熱材24の発泡方向を示している。蓄熱材30の下隅(図中、点線で囲んだ領域γ)に発泡圧が局所的に作用する場合、図6(d)に示すように、α>βとすると、蓄熱材30がめくれ上がる方向の力に耐えやすくなる。蓄熱材30に上方向や横方向から作用する発泡圧により蓄熱材30が剥がれるのを防ぐには、上述の通り、α≦βとするとよい。
次に、図7を用いて、規則的に配置された複数の溝が形成された粗面領域28の変形例2について説明する。図7(a)および図7(b)は、粗面領域28を拡大して示した平面図である。図7(a)に示す例では、図3に示す溝40に加えて、溝40に直交する溝42が複数形成されている。図7(b)に示す例は、図4に示す溝40に加えて、溝40に直交する溝42が複数形成されている。
図7(a)及び図7(b)に示すように、複数の溝42は、均等な間隔を設けて配置されている。溝42は、図5(b)に示す溝40と同様の断面形状を有している。また、溝42は、図6(b)に示す溝40と同様の断面形状を有していてもよい。
本変形例のように、保温庫10は、発泡系断熱材24の発泡方向に直交する方向に延伸する溝40を形成し、さらに当該発泡方向に平行な方向に延伸する溝42を有していてもよい。
次に、図8を用いて、規則的に配置された複数の溝が形成された粗面領域28の変形例3について説明する。図8(a)および図8(b)は、粗面領域28を拡大して示した平面図である。図8(a)および図8(b)に示す溝44の延伸方向は、発泡系断熱材24の発泡方向にほぼ直交している。
図8(a)および図8(b)に示すように、複数の溝44は、延伸方向の途中で途切れるように複数形成されていてもよい。図8(a)に示す例では、複数の溝44は、マトリクス状(例えば、3行2列)に並ぶように形成されている。図8(b)に示す例では、1行目及び3行目の溝44は、行方向の並びが一致するように形成され、2行目の溝44は、1行目及び3行目の溝44と行方向の並びが一致しないように形成されている。
本変形例に示すように、粗面領域28には、発泡系断熱材24の発泡方向にほぼ直交する方向に延びる、不連続な複数の溝44が形成されている。溝44は、図5(b)に示す溝40と同様の断面形状を有している。また、溝44は、図6(b)に示す溝40と同様の断面形状を有していてもよい。
次に、図9を用いて、複数の溝40が形成された粗面領域28を備えた内箱22の製造方法について説明する。図9は、当該内箱22を製造するためのABS樹脂のシート材50の製造方法を模式的に示している。
図9(a)は、ABS樹脂材60を圧延ローラ58で圧延し、ABS樹脂のシート材50を作成している状態を模式的に表している。ABS樹脂材60は所定温度に加熱されて圧延され、厚さ約1mmのシート材50が作成される。図9(a)では、紙面に向かって左回りに圧延ローラ58が回転し、ABS樹脂材60が圧延されて、シート材50が作成される。
圧延ローラ58のABS樹脂材60との接触面には、複数の突起58aが形成されている。突起58aは、三角形状を有し、圧延ローラ58の回転軸と平行に延びるように形成されている。
ABS樹脂材60は、加熱され軟化しているので、圧延されるとともに、突起58aの形状に沿った溝40が形成される。図9(b)は、溝40が形成されたシート材50を拡大して観た斜視図である。図9(b)に示すように、突起58aの形状に沿った溝40が形成される。
次に、作成したシート材50を真空成型により箱状に成型して内箱22が製造される。図10は、図3と同様に、当該シート材50を真空成型により成型している状態を模式的に示している。複数の溝40が形成された粗面領域28を備えた内箱22の製造時に用いられる型52には、砂54が散布されておらず、凹部56も形成されていない。
図10(a)に示す状態からシート材50と型52の内壁との間の空間を真空状態にすると、図10(b)に示すように、シート材50は型52に沿った形状に成型される。次に、図10(b)に示す状態から、シート材50を型52から離型すると、内箱22が製造される。
次に、内箱22の粗面領域28に蓄熱材30を接着する。粗面領域28は、所定の表面粗さに形成されていたり、複数の溝40が形成されていたりするので、上述のように、蓄熱材30と内箱22とは強固に接着される。
次に、図11を用いて、保温庫10に発泡系断熱材24を充填する方法について説明すする。まず、外箱20内に内箱22を設置し、外箱20と内箱22との間に発泡系断熱材24を充填する。内箱22を開口部を下にして台座62上に設けられた凸型の内型64に被せるように設置する。内型64は、内箱22の形状に概ね合致する形状を有している。内箱22は、厚さ約1mmのABS樹脂で形成されているため、支えなしで自立できる強度を有していない。内型64は、内箱22が箱形状を保つことがきるように、内箱22を支えている。
次に、図11に示すように、内箱22の上に外箱20を重ねるように設置する。外箱20と内箱22とは、所定の間隙を設けて、それらの縁に隙間がないように、一体化され、保温庫本体12が製造される。
また、図11に示すように、外箱22の開口面と対向する側面(背面)には、注入口20a、20bが設けられている。本例では、発泡系断熱材24に発泡ウレタンが用いられる。発泡ウレタンの原料液は、ポリオール液とイソシアネート液である。例えば、注入口20aからポリオール液を注入し、注入口20bからイソシアネート液を注入する。また、注入口20aから発泡剤を注入する。
また、発泡系断熱材の充填時には、保温庫本体12を発泡治具内に収容し、発泡治具内を45℃程度にしながら、外箱20と内箱22との間の空間部に発泡系断熱材24を充填する。発泡ウレタンの原液は保温庫本体12の開口部側から背面側に向かって発砲する。図11の白抜き矢印は、発泡ウレタンの発泡方向を示している。発泡ウレタンの発泡反応が終了すると、外箱20と内箱22との間の空間部に発泡系断熱材24が充填される。
このように、本実施の形態による保温庫10は、内箱22の外壁面の一部に形成された粗面領域28と、粗面領域28に接着され、内箱22と発泡系断熱材24との間に配置された蓄熱材30を有している。粗面領域28は、例えば、表面粗さ(Ra)が100μm以上、200μm以下になるように形成されている。また、粗面領域28には、複数の溝40が形成されている。このため、本実施の形態による保温庫10は、発泡系断熱材24充填時の発泡圧が蓄熱材30に対し、せん断方向に作用しても、蓄熱材30が内箱22から剥がれたり、蓄熱材30が位置ずれしたりするのを防止することができる。このため、保温庫10は、外箱20と内箱22との間に発泡系断熱材の充填されない隙間を生じさせず、保温庫本体12の筺体強度を保つことができる。また、蓄熱材30は内箱22に密着しているので、蓄熱材30は、保温庫10の冷却装置の作動時には相変化温度以下に冷却されて、潜熱を利用することができる。
ところで、特許文献1に記載された蓄冷型保冷庫には、固体から液体に相変化する蓄熱材が使用されている。蓄熱材が固体から液体に相変化すると、蓄熱材や蓄熱材の周囲に配置される部材が安定しないという問題や、蓄熱材と当該部材との所望の位置関係が崩れてしまうという問題が生じる。
一方、本実施の形態による保温庫10は、相変化の前後で全体として固体状態を維持できるゲル状の蓄熱材30を用いているので、蓄熱材30が固相から液相に相変化しても、蓄熱材30や蓄熱材30の周囲に配置される部材が安定しないという問題や、蓄熱材30と当該部材との所望の位置関係が崩れてしまうという問題が生じない。
また、本実施の形態による保温庫10は、内箱22と蓄熱材30とが別部材になっている。複数の溝40が形成された粗面領域28を内箱22が備えている場合には、内箱22への蓄熱材30の張り付ける工程の際に、溝40は、蓄熱材30を所定位置に案内し、粗面領域28への蓄熱材30の粗面領域28上への設置を容易にすることができる。
また、粗面領域28の溝40は、内箱22の厚さの半分以下の深さで形成されることが望ましい。これにより、内箱22の外壁面に発泡系断熱材24の発泡圧が作用したとしても、内箱22の内壁面が凹凸になるのを防ぎ、保温庫10の美観を保つことができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態による保温庫について、図12〜図14を用いて説明する。図12(a)〜(c)は、本実施の形態による保温庫の内箱22の外壁面に配置された蓄熱材30の断面図を示している。なお、第1の実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。
図12(a)に示すように、蓄熱材30は、内箱22の外壁面の一部に配置されている。本実施の形態による保温庫は、蓄熱材30の発泡系断熱材24側の表面を覆うシート材70を有している。シート材70は、蓄熱材30の表面に接する第一の層70aと、蓄熱材30と反対側の第一の層70a上に配置された第二の層70bとを備えている。第一の層70aと第二の層70bとが接着されてシート材70が構成されている。
第一の層70aは、蓄熱材30の表面に接している。第一の層70aには、蓄熱材30と接着性のよい材料が用いられる。また、第一の層70aは、内箱22との接着性がよいとより好ましい。ゲル化したパラフィンを蓄熱材30に用いる場合には、第一の層70aには、ポリエチレンが用いられる。また、ゲル化されたパラフィンは、粘着性が高いので、蓄熱材30は内箱22との接着性が向上する。
第二の層70bは、発泡系断熱材24の表面に接している。第二の層70bには、発泡系断熱材24と接着性のよい材料が用いられる。これにより、第二の層70bの表面に接する発泡系断熱材24と、シート材70との接着性を向上させることができる。第二の層70bには、熱可塑性プラスチックの極性ビニル系プラスチック(例えば、ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデンなど)が用いられる。また、シート材70は、第一の層70aと第二の層70bとの間に蓄熱材30の揮発成分や水分の透過を抑える層を有していてもよい。
また、本実施の形態による保温庫10は、蓄熱材30と内箱22との間に蓄熱材30の相変化時の体積変形を吸収する体積変形吸収層を有していてもよい。これにより、保温庫10は、相変化による蓄熱材30の体積変形を体積変形吸収層で吸収して内箱22の変形を防ぐことができる。体積変形吸収層には、力を受けると変形し、力を受けないときには元の形状に戻ろうとする弾性体、例えば、発泡ゴムが用いられる。体積変形吸収層の厚さは、蓄熱材30の厚さに応じて適時設定可能である。
また、図12(b)に示すように、シート材70は、蓄熱材30を包装していてもよい。シート材70が蓄熱材30を包装する場合には、第二の層70bと内箱22の外壁面とが接する。この場合、第二の層70bは、内箱22と接着性がよい材料を用いて形成される。
本例による保温庫では、シート材70で包装された蓄熱材30は、保温庫本体の製造工程とは別工程で作製することができる。作製された蓄熱材30を、保温庫本体完成後に内箱22に貼り付けることができる。
また、図12(c)に示すように、シート材70が蓄熱材30を包装する場合には、シート材70と内箱22の外壁面と蓄熱材30との間に配置された第三の層70cを備えていてもよい。第三の層70cは、内箱22と接着性がよい材料を用いて形成される。
また、シート材70は、ガスバリア性の高い材料を積層した共押出しフィルムを用いて作成される。また、シート材70の表面に薄い層をコーティングしてもよい。例えば、ガスバリア性の高いポリマー等の有機物をシート材70の表面にコーティングしてもよい。また、シート材70の表面にアルミニウム金属や酸化ケイ素(シリカ)、酸化アルミニウム(アルミナ)などの無機酸化物を蒸着し、金属および無機の薄膜層を形成してもよい。また、シート材70の表面にナノコンポジット系等の有機・無機複合バリア層を形成してもよい。ガスバリア性を備えた材料として、ポリマー系ガスバリア性材料が用いられる。ポリマー系ガスバリア性材料には、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、結晶化度を向上させるために層状粘土鉱物を添加した改質ポリビニルアルコール等がある。
アルミニウム金属の蒸着フィルムは光遮断性があるが、膜厚が20nm以下であれば
可視光線の20〜40%は透過することができる。シリカやアルミナ等の酸化物を蒸着して形成した層は、高い可視光線透過率を保持しながら、優れたガスバリア性が得られる。また、ダイヤモンドライクカーボンをフィルムに蒸着しても高いガスバリア性を得ることができる。このほか、変性有機酸、有機・無機複合材、樹脂・無機材料ハイブリッドコート剤などもガスバリア層として用いられる。
また、シート材70は、第一の層70aと第三の層70cとの間に蓄熱材30の揮発成分や水分の透過を抑える層を有していてもよい。
次に、図13(a)および図13(b)を用いて、シート材70に貫通穴72が設けられている場合の構成について説明する。図13(a)は、シート材70の表面を上から観た状態を示している。図13(b)は、シート材70で包装された蓄熱材30が内箱22の外壁面に配置された時の、図13(a)のD−D線に沿って切断した断面図を示している。
図13(a)に示すように、蓄熱材30を包装するシート材70には複数の貫通孔72が設けられている。シート材70は、中身の蓄熱材30が漏れないように全縁が止められている。貫通孔72の形状は、円形状でもよく、三角形状でもよく、四角形状であってもよい。
このようなシート材70で蓄熱材30を包装し、内箱22の外壁面の配置すると、図13(b)に示すように、発泡系断熱材24は貫通孔72に入り込むように充填される。発泡系断熱材24と内箱22との接着性はよい。このため、本例による保温庫は、貫通孔72に入り込んだ発泡系断熱材24で蓄熱材30を包装するシート材70を押さえつけて、シート材70が内箱22から剥がれるのを防止することができる。
次に、図14を用いて、互いに異なる潜熱蓄熱材料を用いた蓄熱材30が複数配置されている構成について説明する。図14は、図12と同様に、内箱22の外壁面に配置された蓄熱材30の断面図を示している。
図14には、例えば、3個の蓄熱材30が図示されている。これらの蓄熱材30は、シート材70で包装されているので、それぞれの蓄熱材30に異なる潜熱蓄熱材料を用いることができる。また、それぞれの蓄熱材30で用いられる潜熱蓄熱材料の相変化温度が互い異なっていても、これらの蓄熱材30の間には発泡系断熱材24が充填されているため、隣接する蓄熱材30に含まれる潜熱蓄熱材料同士での熱の干渉を防ぐことができる。
また、シート材70は蓄熱材30の成分の揮発や水分の蒸発を防ぐためにも設けられている。蓄熱材30の成分の揮発や水分の蒸発を防ぐためには、シート材70で蓄熱材30を包装する以外に、蓄熱材30をマイクロカプセル化してもよい。本実施の形態による保温庫は、マイロカプセル化した蓄熱材30が分散されたゲル状の所定部材が内箱22に貼り付けられていてもよい。また、本実施の形態による保温庫は、マイクロカプセル化した蓄熱材30が内箱22や発泡系断熱材24に練り込まれていてもよい。
以上説明したように、本実施の形態による保温庫は、蓄熱材30と内箱22との接着性と、蓄熱材30と発泡系断熱材24と接着性とを向上することができる。本実施の形態による保温庫は、蓄熱材30を内箱22に安定的に取り付けることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態による保温庫について、図15〜図17を用いて説明する。図15(a)〜(c)は、蓄熱材30が配置されている内箱22の断面図を示している。図15(a)〜(c)において、白抜き矢印は発泡系断熱材の発泡方向を示している。なお、第1及び第2の実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。
図15(a)に示すように、内箱22の外壁面には、所定の間隔を設けて一対の凸部74が形成されている。凸部74は、内箱22の表面形状を外壁面側に凸にすることにより形成されている。例えば、凸部74は、蓄熱材30の厚さとほぼ同じ高さの二等辺三角形状を有している。凸部74は、発泡系断熱材の発泡方向にほぼ直交して形成されている。
蓄熱材30は、一対の凸部の間に配置されている。保温庫10は、蓄熱材30を一対の凸部の間に配置しているので、発泡系断熱材の発泡圧が蓄熱材30に直接作用するのを防ぐことができる。これにより、蓄熱材30が内箱22から剥がれるのを防止し、さらに、蓄熱材30の変形や、図12に示すシート材70が蓄熱材30から剥がれるのを防止することができる。
また、凸部74は、図15(b)又は図15(c)に示すような形状を有していてもよい。図15(b)に示すように、凸部74は、直角三角形形状を有している。図15(b)に示すように、内箱22の平坦部に沿う仮想直線75を引き、仮想直線75に垂直な仮想直線77を引き、当該直角三角形の斜辺とその両端の角をそれぞれα、βとおくと、α<β≦90°になるようにする。また、凸部74の高さは、蓄熱材30の厚さの半分以上にする。
図15(b)に示す凸部74を設けた場合には、凸部74近傍において、発泡系断熱材は当該直角三角形の斜辺を沿うように発泡する。これにより、凸部74の近傍に隙間なく発泡系断熱材は充填される。
また、図15(c)に示すように、凸部74は、蓄熱材30と隣接する平坦部74aを備えていてもよい。平坦部74aを備えた凸部74を設けた場合には、発泡系断熱材は当該直角三角形の斜辺を沿うように発泡し、さらに、蓄熱材30の表面に沿うように発泡する。これにより、蓄熱材30の近傍に隙間なく発泡系断熱材は充填される。
次に、本実施の形態による保温庫の凸部74の形状や蓄熱材30の形状の変形例について図16(a)〜図16(h)を用いて説明する。図16(a)〜図16(h)は、蓄熱材30が配置されている内箱22の断面図を示している。図16(a)〜図16(h)の白抜き矢印は、発泡系断熱材の発泡方向を示している。
図16(a)に示すように、凸部74は、蓄熱材30に隣接し、発泡系断熱材が発泡してくる側に1つだけ設けるようにしてもよい。また、図16(b)に示すように、凸部74を設けずに、蓄熱材30の端部をテーパー状に形成してもよい。また、図16(c)に示すように、凸部74を設けずに、蓄熱材30の発泡系断熱材が発泡してくる側の端部のみをテーパー状に形成してもよい。また、図16(d)に示すように、蓄熱材30の端部をテーパー状に形成し、発泡系断熱材が発泡してくる側に凸部74を1つだけ設けるようにしてもよい。また、図16(e)に示すように、凸部74は、平行四辺形状を有していてもよい。また、図16(f)に示すように、凸部74は、鋭角三角形状を有していてもよい。蓄熱材30に隣接する当該鋭角三角形の斜辺は、蓄熱材30のテーパー形状に沿う方向に延びている。また、図16(g)に示すように、平行四辺形状を有する一対の凸部74が設けられていてもよい。また、図16(h)に示すように、蓄熱材30の発泡系断熱材が発泡してくる側の端部のみをテーパー状に形成し、発泡系断熱材が発泡してくる側に凸部74を1つだけ設けるようにしてもよい。
次に、図17を用いて、凸部74の形成場所について説明する。凸部74は、内箱22に形成されるため、内箱22の内壁面が貯蔵室14内に露出する場所に凸部74を設けると、保温庫の外観上好ましくない。このため、凸部74は、貯蔵室14側から視認できない場所に形成されるのが好ましい。
図17は、冷却器76が配置されているダクト78を示している。本実施の形態の保温庫は、間冷式(ファン式)の冷却方式を採用している。冷気を循環させるためのダクト78は、内箱22と仕切り壁80との間に設けられる。仕切り壁80には、冷風口82が設けられている。冷風口82から貯蔵室14内に冷却器76で生成された冷気が流入する。ようになっている。
このように、ダクト78の配置場所には、仕切り壁82が設けられているため、貯蔵室14側から内箱22が視認することができない。このため、本実施の形態による保温庫は、ダクト78に沿って複数の凸部74を設けているため、貯蔵室14の美観を保つことができる。
また、一般的には、貯蔵室14内は、貯蔵室内灯や貯蔵室14の側面や天井面を覆うカバー部材が配置される。当該カバー部材は、例えば、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いて形成される。貯蔵室内灯やカバー部材の配置場所では、貯蔵室14側から内箱22を視認することができない。このため、貯蔵室内灯やカバー部材の配置場所に凸部74を設けてもよい。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態による保温庫について、図18を用いて説明する。なお、第1〜3の実施の形態と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明は省略する。
図18(a)は、本実施の形態による保温庫に用いられる蓄熱材30の側面図である。蓄熱材30はシート材84により包装されている。シート材84は、中身の蓄熱材30が漏えいしないように、縁部84aが設けられている。縁部84aによりシート材84は、縁が塞がっている。シート材84は、上記第2の実施の形態で用いたシート材70と同様の材料を用いて形成することができる。
シート材84の縁部84bには、蓄熱材30が封止されていない。このため、図18(b)に示すように、螺子86を用いて内箱22と縁部84aを固定してもよい。本例による保温庫は、接着剤及び螺子86を用いて蓄熱材30を内箱22に強固に固定することができる。
また、図18(c)に示すように、内箱22に縁部取り付け部88を設けてもよい。縁部取り付け部88は、縁部82を挟んで内箱22に取り付けることができるようになっている。本例による保温庫は、縁部取り付け部88で縁部84aを固定して、蓄熱材30を内箱22に強固に固定することができる。
また、図18(d)に示すように、縁部取り付け部88を内箱22の平坦部に対して斜めに形成してもよい。このような形状に縁部取り付け部88を形成すると、発泡系断熱材は、縁部取り付け部88の斜辺を沿うように発泡する。これにより、縁部取り付け部88の近傍に隙間なく発泡系断熱材は充填される。
図19は、本実施の形態による保温庫において、配束線90が内箱22の外壁面に這うように張り付けられている状態を示している。配束線90は、2つの蓄熱材30の間の縁部84a上に配置され、紙面に向かって直交する方向に延びている。配束線90は、貯蔵室内灯、冷気供給用のファン、除湿ヒータ、ダンパーなどに接続され、各部に電力を供給している。
図19に示すように、配束線90は、2つの蓄熱材30の間の縁部84a上に配置されている。これにより、配束線90近傍での発泡系断熱材24の発泡を阻害しないようにすることができる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態による保温庫について図2を参照しつつ説明する。本実施の形態による保温庫は、内箱22の内壁面側に蓄熱材を配置している点に特徴を有している。
内箱22の内壁面は、貯蔵室14の内壁となっている。このため、内箱22の内壁面側に蓄熱材を薄く延ばして配置し、保温庫の貯蔵容積を減少させないようにする。この際、薄く延ばした蓄熱材30が内箱22から剥がれないようにする必要がある。
図示は省略するが、内箱22の内壁面の一部に、上記第1の実施の形態で説明した粗面領域28を形成する。内箱22の内壁面に形成された粗面領域にゲル状の蓄熱材30を塗布してもよい。粗面領域上では、ゲル状の蓄熱材30はぬれやすいので、蓄熱材30と内箱22との接着力を高めることができ、蓄熱材30が剥がれるのを防止することができる。また、蓄熱材30をゲル化させるのに光照射法を用いる場合、内箱22の内壁面にゲル化前の蓄熱材30を沿わせておき、その状態で光を照射し蓄熱材30をゲル化させてもよい。また、ゲル化した蓄熱材30を粗面領域に接着してもよい。また、蓄熱材30を図12に示すシート材70で覆ったり、包装したりして、蓄熱材30を粗面領域に接着してもよい。また、本実施の形態において、内箱22の内壁面に形成された粗面領域に図5に示す複数の溝40を設ける場合、複数の溝40の延伸方向は、蓄熱材30に作用するせん断力の方向と直交するようにする。内箱22の内壁面側に蓄熱材30を配置する場合には、例えば、貯蔵室14内に貯蔵されている食品等を利用者が取り出す際に、蓄熱材30に利用者の手が触れると、蓄熱材30には貯蔵室14の奥側から手前側の方向にせん断力が作用する。例えば、溝40は、延伸方向が当該せん断力の向きに直交させるように形成される。また、蓄熱材30は、貯蔵室14内に配置される載置棚に張り付けられていてもよい。
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施の形態では、保温庫として冷蔵庫を例に挙げたが、本発明はこれに限らず、冷凍庫や温蔵庫にも用いることができる。
また、例えば、蓄熱材30は、ターシャリーブチルメルカプタンやテトラヒドロチオフェンなどの芳香剤を含んでいてもよい。これにより、シート材70が破損した場合、蓄熱材30は、芳香剤の臭いをシート材70外に放出し、シート材70から漏えいしていることを利用者に知らせることができる。また、蓄熱材30に含まれる芳香剤の臭い成分反応して色が変わるシールを貯蔵室14内に配置した保温庫では、当該シールの色が変化したことで、利用者は蓄熱材がシート材70から漏えいしていることを目視で確認することができる。また、芳香剤の臭い成分は、貯蔵物などに付着しないように、時間の経過により自然に消える(発散する)ものが望ましい。
また、蛍光色に染色した蓄熱材を用いることで、シート材70が破損した場合に、シート材70から蓄熱材が漏えいしていることを利用者に気付きやすくすることができる。
また、染色に用いる蛍光材料としては、600nm以上に発光ピーク波長を有する材料が好ましい。例えば、600nm以上の波長の光を肉やマグロ等に照射させると、赤みを強調させることができ、結果として、冷蔵庫内の食品を鮮度が高く美味しそうに再現することができる。これらの蛍光材料には、以下に記載の材料が挙げられるが、本発明において、蛍光材料はこれらに限定されない。
有機系蛍光材料には、紫外および青色の励起光を赤色発光に変換する赤色蛍光色素として、シアニン系色素:4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチルリル)−4H−ピラン、ピリジン系色素:1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウム−パークロレート(ピリジン1)、及びキサンテン系色素:ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、ベーシックバイオレット11、スルホローダミン101、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2、ペリレン系色素:ルモゲンオレンジ、ルモゲンピンク、ルモゲンレッド、ソルベントオレンジ55、オキサジン系色素、クリセン系色素、チオフラビン系色素、ピレン系色素、アントラセン系色素、アクリドン系色素、アクリジン系色素、フルオレン系色素、ターフェニル系色素、エテン系色素、ブタジエン系色素、ヘキサトリエン系色素、オキサゾール系色素、クマリン系色素、スチルベン系色素、ジフェニルメタン系色素、トリフェニルメタン系色素、チアゾール系色素、チアジン系色素、ナフタルイミド系色素、アントラキノン系色素等が挙げられる。
無機系蛍光材料には、紫外および青色の励起光を赤色の発光に変換する赤色蛍光色素として、YS:Eu3+、YAlO:Eu3+、Ca(SiO:Eu3+、LiY(SiO:Eu3+、YVO:Eu3+、CaS:Eu3+、Gd:Eu3+、GdS:Eu3+、Y(P,V)O:Eu3+、MgGeO5.5F:Mn4+、MgGeO:Mn4+、KEu2.5(WO6.25、NaEu2.5(WO6.25、KEu2.5(MoO6.25、NaEu2.5(MoO6.25等が挙げられる。
また、染色には、所定の温度で変色を示す示温インキや感温インキなどを用いてもよい。例えば、約10℃で無色及び青色間で可逆的に変色可能な示温インキ(例えば、久保井インキ株式会社製示温インキ「温度タイプ:15」)を混合した蓄熱材を冷蔵庫に配置すれば、冷蔵庫内が冷えているか否かを蓄熱材の着色にて容易に確認することができる。蓄熱材が図12に示すシート材70等で形成された包装部材に充填されている場合には、スクリーン印刷やグラビアオフセット印刷、又はホットスタンプ等の手法によって、蓄熱材ではなく包装部材にこれらのインキを印刷してもよい。
なお、上記詳細な説明で説明した事項、特に上記実施の形態で説明した事項は組み合わせることが可能である。
上記実施の形態による保温庫は、例えば以下のように表現される。
(付記1)
外箱20と、
外箱20内に配置された内箱22と、
外箱20と内箱22との間に設けられた空間部に充填された発泡系断熱材24と、
内箱22の外壁面の一部に形成された粗面領域28と、
粗面領域28に接着され、内箱22と発泡系断熱材24との間に配置された蓄熱材と
を有することを特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材30を安定的に内箱22に取り付けることができる。
(付記2)
付記1記載の保温庫であって、
粗面領域28は、所定の表面粗さで形成されていること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、粗面領域28での接着剤のぬれ性を向上させて、内箱22と蓄熱材30との接着力を向上させることができる。
(付記3)
付記1記載の保温庫であって、
粗面領域28には、複数の溝40が形成されており、
複数の溝40の延伸方向は、発泡系断熱材24の発泡方向に直交していること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、アンカー効果により、内箱22と蓄熱材30とのせん断接着強さを向上させることができる。
(付記4)
付記1から3までのいずれか一項に保温庫であって、
蓄熱材30はゲル状であること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材30の取扱いを容易にすることができる。
(付記5)
外箱20と、
外箱20内に配置された内箱22と、
前記内箱22の外壁面の一部に配置された蓄熱材30と、
蓄熱材30の表面に接する第一の層70aと、蓄熱材30と反対側の第一の層70a上に配置された第二の層70bとを備えたシート材70と、
第二の層70bの表面に接する断熱材とを
有することを特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材30と外箱20とを強固に固着することができる。
(付記6)
付記5記載の保温庫であって、
シート材70は、蓄熱材30を包装していること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材30の成分の揮発や水分の蒸発を防ぐことができる。
(付記7)
付記6記載の保温庫であって、
シート材70は、前記外壁面と蓄熱材30との間に配置された第三の層70cを備えること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材30と内箱22とを強固に固着することができる。
(付記8)
外箱20と、
外箱20内に配置された内箱22と、
外箱20と内箱22との間に設けられた空間部に充填された発泡系断熱材24と、
内箱20の外壁面に所定の間隔を設けて形成された複数の凸部74と、
凸部74の間に配置された蓄熱材30と
を有することを特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材30に発泡系断熱材24の発泡圧が直接作用するのを防止して、蓄熱材30が内箱22から剥がれるのを防止することができる。
(付記9)
付記8記載の保温庫であって、
複数の凸部74は、発泡系断熱材24の発泡方向に直交して形成されていること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材30が自重で内箱22から剥がれ落ちるのを防ぐことができる。
(付記10)
物を貯蔵する貯蔵室14と、
貯蔵室14の内壁面の一部に形成された粗面領域と、
前記粗面領域に配置された蓄熱材と
を有することを特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材を貯蔵室14の内壁に薄く延ばして配置することができる。
(付記11)
付記10記載の保温庫であって、
前記粗面領域は、所定の表面粗さで形成されていること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材と貯蔵室14の内壁面との接着力を向上させることができる。
(付記12)
付記10記載の保温庫であって、
前記粗面領域には、複数の溝が形成されていること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、アンカー効果により、蓄熱材と貯蔵室14の内壁面との接着力を向上させることができる。
(付記13)
付記10から12までのいずれか一項に記載の保温庫であって、
前記蓄熱材は前記粗面領域に塗布されていること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、貯蔵室14の内壁面での蓄熱材のぬれ性を向上させて、蓄熱材が内箱22から剥がれるのを防止することができる。
(付記14)
付記10から12までのいずれか一項に記載の保温庫であって、
前記蓄熱材は前記粗面領域に接着されていること
を特徴とする保温庫。
上記保温庫は、蓄熱材と貯蔵室14の内壁面との接着力を向上させることができる。
本発明は、蓄熱材を備えた保温庫において広く利用可能である。
10 保温庫
12 保温庫本体
14 貯蔵室
16 開閉扉
18 パッキン
20 外箱
22 内箱
24、34 発泡系断熱材
28 粗面領域
30 蓄熱材
40、42、43、44 溝
50 ABS樹脂のシート材
52 型
54 砂
56 凹部
58 圧延ローラ
60 ABS樹脂材
62 台座
64 内型
70、84 シート材
72 貫通穴
74 凸部
76 冷却器
78 ダクト
80 仕切り壁
82 冷風口
86 螺子
88 縁部取り付け部
90 配束線

Claims (5)

  1. 外箱と、
    前記外箱内に配置された内箱と、
    前記外箱と前記内箱との間に設けられた空間部に充填された発泡系断熱材と、
    前記内箱の外壁面の一部に形成された粗面領域と、
    前記粗面領域に接着され、前記内箱と前記発泡系断熱材との間に配置された蓄熱材と
    を有することを特徴とする保温庫。
  2. 請求項1記載の保温庫であって、
    前記粗面領域は、所定の表面粗さで形成されていること
    を特徴とする保温庫。
  3. 請求項1記載の保温庫であって、
    前記粗面領域には、複数の溝が形成されており、
    前記複数の溝の延伸方向は、前記発泡系断熱材の発泡方向に直交していること
    を特徴とする保温庫。
  4. 外箱と、
    前記外箱内に配置された内箱と、
    前記内箱の外壁面の一部に配置された蓄熱材と、
    前記蓄熱材の表面に接する第一の層と、前記蓄熱材と反対側の前記第一の層上に配置された第二の層とを備えたシート材と、
    前記第二の層の表面に接する断熱材と
    を有することを特徴とする保温庫。
  5. 外箱と、
    前記外箱内に配置された内箱と、
    前記外箱と前記内箱との間に設けられた空間部に充填された発泡系断熱材と、
    前記内箱の外壁面に所定の間隔を設けて形成された複数の凸部と、
    前記凸部の間に配置された蓄熱材と
    を有することを特徴とする保温庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7499034B2 (ja) 2020-01-30 2024-06-13 株式会社荏原製作所 配管用保温装置、および配管用加熱装置

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