JPWO2014103095A1 - 鉗子 - Google Patents

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Abstract

この発明の課題は、外科手術における術野で手術操作の邪魔にならず、操作性に優れ、血管等の生体組織を傷め難い鉗子を提供すること。一対の鉗子部材における一方に挟持部を、他方に操作部を、前記挟持部と前記操作部との間に運動伝達部をそれぞれ有し、前記操作部の開閉に応じて前記運動伝達部を介して前記挟持部が開閉する鉗子であって、前記操作部及び前記挟持部はそれぞれ少なくとも1つの屈曲部を有し、前記運動伝達部は、前記操作部の開閉運動を前記挟持部の開閉運動として伝達する両てこ機構を有することを特徴とする鉗子。

Description

この発明は鉗子に関し、特に外科手術の際に生体組織を処置するのに使用される鉗子に関する。
外科、特に血管縫合、血栓除去などの血管の手術においては、出血は患者に大きな負担となるため、縫合糸や止血帯による一時止血、血管を鉗子で挟むことによる止血が行われる。鉗子は血管以外にも生体組織の一部、縫合糸、及び器具等を挟持するためにも使用され、時間との闘いである外科手術において多用されている。
これまでに開発されている鉗子の1つとして、例えば、特許文献1には「腹腔や胸腔における内視鏡下手術において、経外筒的手術操作や、経肋間的手術操作において受けるハサミ構造を有する手術器具類の決定的な制限を解消し、開腹・開胸における直視下手術操作と変わらない利便性・安全性を提供するとともに、患者および医療行政の負担の軽減という経済性をも提供することを目的」(特許文献1の段落番号0004)として、「・・前記先端部を閉じたときに、前記支点と前記把持部との間で前記各柄部が交差していることを特徴とする手術用器具」(特許文献1の請求項1)が記載されている。
また、特許文献2には、狭い肛門管内部での痔核を的確に挟持し、縫合時の出血を抑える鉗子として、「・・鉗子全体が把持部の開閉方向を含む面に対して垂直平面上にゆるやかに湾曲されたことを特徴とした手術用鉗子」(特許文献2の請求項1)が記載されている。
このように、外科手術において使用される鉗子は、その使用状況等に応じて様々な形状を有する鉗子が開発されているが、患者及び医療従事者の負担を軽減し、利便性及び安全性を備えた鉗子のさらなる開発が望まれている。
特開平09−294746号公報 特開2004−209009号公報
例えば、頚部の血栓除去手術においては、切開した穴から体内を走行する血管を鉗子で挟持して止血する場合に、鉗子が体表から立った状態になり易いので、重力によって鉗子が体表に向かって傾倒し、血管に余分な力がかかり易くなる。血管は繊細な組織であるので、余分な力をかけると生体組織がダメージを受け、切れたり破壊したりしなくとも、内皮組織が傷ついたり、血栓が発生し易くなる。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、外科手術における術野で手術操作の邪魔にならず、操作性に優れ、血管等の生体組織を傷め難い鉗子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、
(1) 一対の鉗子部材における一方に挟持部を、他方に操作部を、前記挟持部と前記操作部との間に運動伝達部をそれぞれ有し、前記操作部の開閉に応じて前記運動伝達部を介して前記挟持部が開閉する鉗子であって、
前記操作部及び前記挟持部はそれぞれ少なくとも1つの屈曲部を有し、
前記運動伝達部は、前記操作部の開閉運動を前記挟持部の開閉運動として伝達する両てこ機構を形成することを特徴とする鉗子である。
前記(1)の好適な態様としては、
(2) 前記一対の操作部を含む第1平面と前記一対の運動伝達部を含む第2平面とのなす角θが105〜135°であり、
(3) 前記挟持部は、2つの屈曲部を有する前記(1)又は(2)に記載の鉗子であり、
(4) 前記挟持部における前記運動伝達部に隣接する第2屈曲部の曲げ角度、及び前記挟持部における前記第2屈曲部に隣接する第3屈曲部における曲げ角度がそれぞれ、105〜135°であり、前記操作部の長さが40〜80mm、前記挟持部における先端から前記第3屈曲部までの長さが1〜5mm、前記第3屈曲部から前記第2屈曲部までの長さが0〜20mmである前記(3)に記載の鉗子である。
この発明に係る鉗子は、前記操作部が少なくとも1つの屈曲部を有するので、従来の鉗子では体内の血管等の生体組織を挟持する際に体表から立った状態になっていた部分が、体表に沿って配置されるようになるので、血管等の生体組織に無理な力がかからないため、生体組織を傷め難く、また、鉗子が術野での手術操作の邪魔にならない。また、前記挟持部が少なくとも1つの屈曲部を有するので、体内に挿入された挟持部が無理のない姿勢で血管等の生体組織を挟持することができ、生体組織を傷め難い。さらに、前記運動伝達部は、前記操作部の開閉運動を前記挟持部の開閉運動として伝達する両てこ機構を形成することから、この開閉運動の際に前記運動伝達部の形状がほとんど変化しない、換言すると、一対の運動伝達部が互いにほとんど離隔しない状態で前記挟持部を開閉させることができるので、切開部位における限られたスペースで血管等の生体組織の挟持をする際の操作性に優れる。
図1は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の概略説明図である。図1(a)は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の上面概略説明図であり、図1(b)は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の側面概略説明図である。 図2は、運動伝達部を拡大して示す要部概略図である。図2(a)は、挟持部が閉じている状態のときの運動伝達部を拡大して示す要部概略図であり、図2(b)は、挟持部が開いている状態のときの運動伝達部を拡大して示す要部概略図である。 図3は、この発明に係る鉗子の他の実施態様を示す鉗子の概略説明図である。図3(a)は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の上面概略説明図であり、図3(b)は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の側面概略説明図である。
以下において、図面を参照しつつこの発明に係る鉗子について説明する。図1は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の概略説明図である。図1(a)は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の上面概略説明図であり、図1(b)は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の側面概略説明図である。
図1に示すように、この実施態様の鉗子1は、一対の鉗子部材2における一方に挟持部3a、3bを、他方に操作部4a、4bを、前記挟持部3a、3bと前記操作部4a、4bとの間に運動伝達部5a、5bをそれぞれ有し、前記操作部4a、4bの開閉に応じて前記運動伝達部5a、5bを介して前記挟持部3a、3bが開閉する。
前記鉗子部材2は、医療用の鉗子の材料として一般的に使用される材料で形成されることができ、例えば、チタン、Ti6Al4等のチタン合金、ステンレス鋼等によって形成される。
前記操作部4a、4bは、医療従事者が挟持して、一対の操作部4a、4bを開閉することにより挟持部3a、3bの開閉を行う部位である。操作部4a、4bは、指を挿入するリング状のリング部6a、6bと、このリング部6a、6bから延在する柄部7a、7bと、この柄部7a、7bのリング部6a、6b側の端部における一対の柄部7a、7bの対向する側に設けられたラチェット部8a、8bとを有する。操作部4a、4bの長さは、この鉗子の使用部位及び操作性等の観点から、40〜80mmであるのが好ましく、例えば60mmである。
前記柄部7a、7bは、リング部6a、6bにおける指を挿入する側とは反対側に曲げられた第1屈曲部Aを有する。図1(b)に示すように、第1屈曲部Aにおける曲げ角度は、一対の操作部4a、4bを側面から見て、一対の操作部4a、4bにおける端部から第1屈曲部Aまでの中心軸線を含む平面を第1平面、一対の運動伝達部5a、5bの中心軸線を含む平面を第2平面として、第1平面と第2平面とのなす角θで表すことができ、θは120°である。この実施態様の鉗子1におけるなす角θは、120°であるが、体内の挟持対象物を挟持部3a、3bで挟持した後の鉗子1の姿勢として、リング部6a、6bが体表に沿って配置されるような角度であればよく、θは105°〜135°であるのが好ましく、115°〜125°であるのが特に好ましい。このような屈曲部のない従来の鉗子では、体内の血管等の挟持対象物を挟持したときに鉗子が体表から立った状態になってしまうことがあった。しかし、この鉗子1における前記柄部3a、3bが前記範囲の角度で、リング部6a、6bにおける指を挿入する側とは反対側に曲げられていると、操作部4a、4b特にリング部6a、6bが体表に沿って配置されるようになるので、血管等の生体組織に無理な力がかからないため、生体組織を傷め難く、また、鉗子が術野での手術操作の邪魔にならない。
前記柄部7a、7bのうちの一方の柄部7aは、図1(a)に示すように、一対の操作部4a、4bを上面から見たときに、一方の運動伝達部5aと一体となって直線状に延在している。他方の柄部7bは、他方の運動伝達部5bとは別体として所定の角度で連結している。したがって、一方の柄部7aと他方の柄部7bとラチェット部8a、8bとで三角形を形成するように、一方の柄部7aと他方の柄部7bとは運動伝達部5a、5b側の端部において所定の角度で交差している。柄部7a、7bの長さは特に限定されないが、この鉗子の使用部位及び操作性等を考慮すると、例えば20〜60mmである。また、柄部7a、7bの断面形状は例えば角にRを付けた角形であり、その寸法は1.5〜2.5mm×1〜2mm、例えば2.0mm×1.5mmである。なお、生体組織を傷つけないように、この鉗子1の外表面の角には全てRが付けられているのがよい。
前記ラチェット部8a、8bは、血管等の挟持対象物を挟持した後に挟持部3a、3bが開閉しないように挟持部3a、3bの開き角度を位置決めすることができるように形成されている。このラチェット部8a、8bは、一方の操作部4a、4bから他方の操作部4b、4aに向かって延在し、一対の操作部4a、4bが閉じた状態のときには一対のラチェット部8a、8bは重なり合っている。ここで、一対の操作部4a、4bが閉じた状態とは、一対の操作部4a、4b特に一対の柄部7a、7bが互いに平行に接触している状態をいうのではなく、一対の操作部4a、4bが所定の角度で交差しており、一対の操作部4a、4bが互いに接近する方向に力をかけてもそれ以上その角度が小さくならない状態をいう。一対のラチェット部8a、8bが対向する面には、複数の山及び複数の谷が例えば2〜10個形成されており、一方のラチェット部8a、8bに形成された山と他方のラチェット部8b、8aに形成された山と山との間の谷とが噛み合うことにより、挟持部3a、3bが挟持対象物の大きさ等に応じて特定の角度で開いた状態で固定できるようになっている。この固定された状態を解除する場合には、操作者がリング部6a、6bに指を挿入して一対の操作部4a、4bを離隔する方向に所定以上の力をかけて、ラチェット部8a、8bにおける一方の山と他方の谷との噛み合いを外すことによってする。
前記運動伝達部5a、5bは、前記操作部4a、4bの開閉運動を前記挟持部3a、3bの開閉運動として伝達する両てこ機構を形成する。前記運動伝達部5a、5bは、両てこ機構を形成するので、開閉運動の際に前記運動伝達部5a、5bの形状がほとんど変化しない、換言すると、一対の運動伝達部5a、5bが互いにほとんど離隔しない状態で前記挟持部3a、3bを開閉させることができる。患者の負担を軽減するために、通常、切開する部位の長さは最小限に抑えられる。このような切開部位に鉗子1を挿入して血管等の挟持対象物を挟持する際に、はさみと同様の機構である従来の鉗子すなわち蝶番を回動軸として鉗子部材が重ね合わされて開閉される鉗子を用いる場合には、蝶番を中心にして一対の鉗子部材が扇状に開閉されるので、その開閉幅の分だけスペースを必要とする。特に挟持対象物が体表から体内の奥深くに存在する場合には、蝶番から後端側に延在する柄部が長くなるので、その分だけ開閉幅も大きくなり、他の鉗子及び切開部位への接触等により操作性が悪くなり易い。一方、この鉗子1は操作部4a、4bを開閉する際に一対の運動伝達部5a、5bの形状がほとんど変化しないので、切開された開口面積が小さくてもそこから挟持部3a、3bを挿入して、容易に挟持対象物を挟持することができ、操作性に優れる。
図2は、運動伝達部を拡大して示す要部概略図であり、図2(a)は、挟持部が閉じている状態のときの運動伝達部を示し、図2(b)は、挟持部が開いている状態のときの運動伝達部を示す。
図2(a)及び(b)に示すように、一方の運動伝達部5bと他方の運動伝達部5aとは、一方の操作部4bの先端にある第1リンク9と他方の挟持部3aの基端にある第2リンク10とにより第1ピン11から第4ピン14までの4つのピンを介して連結されている。この運動伝達部5a、5bにおいては、第1リンク11と第2リンク12とがてことして作用し、一方の運動伝達部5bが固定リンクとして作用して、両てこ機構を形成している。図2(a)に示すように、一対の挟持部3a、3bが互いに接触して閉じている場合には、第1ピン11、第2ピン12、第3ピン13、第4ピン14、及び第1ピン11の順にそれぞれの間を結ぶ仮想線Lは平行四辺形を形成している。図2(b)に示すように、一対の挟持部3a、3bが互いに離れて開いている場合には、前記仮想線Lは長方形に近似する形状となり、一対の運動伝達部5a、5bの間が僅かに、例えば0.1〜0.5mm離隔する。このように、挟持部3a、3bの開閉によって運動伝達部5a、5bの外形はほとんど変化することがない。
運動伝達部5a、5bの断面形状及びその太さは、柄部7a、7bに近似する形状及び太さとすることができ、その長さは、鉗子の使用部位及び操作性の観点から、15〜50mmであるのが好ましく、例えば25mmである。
以下にこの実施態様の両てこ機構について、より詳細に説明する。
一方の運動伝達部5bは、一方の挟持部5bと直線状に一体に連結され、固定リンクとして作用する。この運動伝達部5bと一方の操作部4bの端部にある第1リンク9とは第1ピン11を介して連結され、一方の操作部4bは第1ピン11を中心にして回動する。第1リンク9の第1ピン11とは反対側の端部は、第2ピン12を介して他方の運動伝達部5aに連結され、一方の操作部4bの回動に応じて他方の運動伝達部5aが応動する。他方の運動伝達部5aは他方の操作部4aと直線状に一体に連結され、他方の挟持部3aの基端にある第2リンク10とは第3ピン13を介して連結されている。第2リンク10の第3ピン13とは反対側の端部は、第4ピン14を介して一方の運動伝達部5bに連結されている。一方の操作部4bの回動に伴って第1リンク9に第2ピン12を介して連結した他方の運動伝達部5aが応動すると、この応動に伴って第2リンク10が応動することにより、他方の挟持部3aが第4ピン14を中心にして回動する。
第1リンク9は、柄部7bに対して所定の角度で傾斜して設けられ、第2リンク10は挟持部3aに対して所定の角度で傾斜して設けられている。第1リンク9と第2リンク10とは、図2(a)に示すように、運動伝達部5a及び5bの幅を合計した長さよりも僅かに長い。したがって、挟持部3a、3bが閉じている状態のときには、一対の運動伝達部5a、5bは互いに接触し、第1リンク9と第2リンク10とは運動伝達部5a及び5bの長手方向に直交する方向から所定の角度で傾斜するように配置されて、第1リンク9と第2リンク10とは、運動伝達部5a及び5bの幅方向からはみ出さないように形成されている。また、図2(b)に示すように、挟持部3a、3bが開いた状態のときには、第1リンク9と第2リンク10とが運動伝達部5a、5bに対して略直交する方向に配置され、第1リンク9と第2リンク10とが運動伝達部5a及び5bの幅方向からはみ出さずに、運動伝達部5a、5bが互いに僅かに離隔するように形成されている。
前記挟持部3a、3bは、生体内の血管等の生体組織、縫合糸、器具等を挟持する。前記挟持部3a、3bは、前述したように、操作部4a、4bの開閉運動が運動伝達部5a、5bを介して伝達されて開閉する。換言すると、一方の操作部4bの回動運動が両てこ機構により他方の挟持部3aの回動運動として伝達されて、挟持部3a、3bが開閉する。
前記挟持部3a、3bは、運動伝達部5a、5bに隣接し、第1屈曲部Aとは反対側に曲げられた第2屈曲部Bと、この第2屈曲部Bに隣接し、第2屈曲部Bと同じ方向に曲げられた第3屈曲部Cとを有する。図1(b)に示すように、第2屈曲部Bにおける曲げ角度は、鉗子1を側面から見て、一対の運動伝達部5a、5bの中心軸線を含む平面を第2平面、一対の挟持部3a、3bにおける第2屈曲部Bから第3屈曲部Cまでの間の中心軸線を含む平面を第3平面として、第2平面と第3平面とのなす角θで表すことができ、θは120°である。この実施態様の鉗子1におけるなす角θは、120°であるが、体内の挟持対象物を無理のない姿勢で挟持することのできる角度であればよく、θは105°〜135°であるのが好ましく、115°〜125°であるのが特に好ましい。また、第3屈曲部Cにおける曲げ角度は、鉗子1を側面から見て、一対の挟持部3a、3bにおける第3屈曲部Cから先端までの間の中心軸線を含む平面を第4平面として、第3平面と第4平面とのなす角θで表すことができ、θは120°である。この実施態様の鉗子1におけるなす角θは、体内の挟持対象物を無理のない姿勢で挟持することのできる角度であればよく、θは105°〜135°であるのが好ましく、115°〜125°であるのが特に好ましい。この鉗子1における前記挟持部3a、3bが前記範囲の角度で曲げられていると、生体内の血管等の生体組織を無理のない姿勢で挟持することができるので、血管等の生体組織に無理な力がかからず、生体組織を傷め難い。なお、上述した第1屈曲部A、第2屈曲部B、及び第3屈曲部Cは、いずれも適度な曲げ半径で曲げられている。
前記挟持部3a、3bの長さは特に限定されないが、例えば、挟持部3a、3bの先端から第3屈曲部Cまでの長さが1〜5mm、例えば3mmであり、第3屈曲部Cから第2屈曲部Bまでの長さが0〜20mm、特に1〜10mm、例えば10mmであり、第2屈曲部Bから運動伝達部5a、5bと連結している端部までの長さが1〜10mm、例えば5mmである。前記挟持部3a、3bの外周面は、適度な丸みを有し、生体組織を傷つけないように形成されているのがよい。挟持部3a、3bの太さは、例えば柄部7a、7bよりも細く、先端に向かって次第に細くなるように形成されており、例えば、挟持部3a、3bの長手方向の中心付近における断面は0.8〜1.8×0.5〜1.5mm、例えば1.3mm×1.0mmである。
また、一対の挟持部3a、3bが対向する対向面は、平面であってもよいし、挟持対象物を挟持したときに挟持対象物を傷つけずに適度な摩擦力で確実に挟持対象物を挟むことができる程度の凹凸が形成されていてもよい。
次に、この実施態様の鉗子の使用状態について説明する。
操作者がリング部6a、6bに指を挿入して鉗子1を把持し、一対の操作部4a、4bが離隔する方向に力をかけると、噛み合っていたラチェット部8a、8bが外れて、一方の操作部4bが第1ピン11を中心にして他方の操作部4aから離れる方向に回動する。図2(a)及び(b)に示すように、一方の操作部4bの回動に伴って、操作部4bに対して傾斜して配置されていた第1リンク9が第1ピンを中心にして運動伝達部5a及び5bの長手方向に直交する方向に近づくように回動し、この第1リンク9の回動に伴って、第1リンク9に第2ピン12を介して連結した他方の運動伝達部5aが応動し、この応動に伴って第2リンク10が第4ピンを中心にして運動伝達部5a及び5bの長手方向に直交する方向に近づくように回動することにより、この第2リンク10に一体に連結している他方の挟持部3aが第4ピン14を中心にして一方の挟持部3bから離れる方向に回動する。
次いで、血管等の挟持対象物を一対の挟持部3a、3bの間に配置されるようする。挟持部3a、3bは第2屈曲部Bと第3屈曲部Cとを有するので、例えば、生体内の挟持し難い場所に配置された血管であっても、血管及びその周辺組織に無理な力をかけないように、一対の挟持部3a、3bの間に血管を配置することができる。
操作者が一対の操作部4a、4bが互いに近接する方向に力をかけると、一方の操作部4bが第1ピン11を中心にして他方の操作部4aに接近する方向に回動する。一方の操作部4bの回動に伴って、第1リンク9に第2ピン12を介して連結した他方の運動伝達部5aが応動し、この応動に伴って第2リンク10が応動することにより、他方の挟持部3aが第4ピン14を中心にして一方の挟持部3bに接近する方向に回動する。
一方の操作部4bが他方の操作部4aに向かって回動するにしたがって、一対のラチェット部8a、8bの重なり面積が増加し、それに従って一方のラチェット部8aに形成された山と他方のラチェット部8bに形成された谷との噛み合いの数が増加する。一対の挟持部3a、3bが血管等の挟持対象物を適度な押圧力で挟持したところで、一方の操作部4bの回動を止めると、一対のラチェット部8a、8bにおける複数の山と複数の谷とが噛み合うことにより、操作部4b及び挟持部3aが容易に回動することのないように固定される。
鉗子1で挟持対象物を挟持した後に、操作者がリング部6a、6bから指を抜くと、操作部4a、4bが第1屈曲部Aを有することから、切開部位に挿入された運動伝達部5a、5bから操作部4a、4bが体表に対して立った状態にならずに、操作部4a、4bにおけるリング部6a、6bは体表に沿って配置される。したがって、その後の手術操作においてこの鉗子1が術者の手に接触することがなく、邪魔にならない。また、リング部6a、6bが体表に沿って配置されているので、重力にしたがってリング部6a、6bが傾倒する等その姿勢を大きく変えることがないので、挟持対象物やその周辺組織に無理な力がかからず、生体組織を傷め難い。
これら一連の操作部4a、4bと挟持部3a、3bとの開閉運動において一対の運動伝達部5a、5bは僅かに離隔するだけで、ほとんどその外形が変化しない。したがって、小さな切開部位に鉗子1を挿入して使用する場合であっても、先に配置された鉗子等に接触し難く、操作性に優れる。
次に、この発明の鉗子の第2の実施態様について説明する。
図3は、この発明に係る鉗子の他の実施態様を示す鉗子の概略説明図である。図3(a)は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の上面概略説明図であり、図3(b)は、この発明に係る鉗子の一実施態様を示す鉗子の側面概略説明図である。
図3に示す実施態様の鉗子20は、操作部41a、41bにおける第1屈曲部A’の曲がる方向が図1に示す鉗子1とは異なること以外は図1に示す鉗子1と同様である。図3においては、図1に示した部材と同様の形状を有する部材については、図1に示した符号と同じ符号を用いて示す。
図3(b)に示すように、この実施態様の鉗子20における柄部71a、71bは、一対の操作部41a、41bを側面から見ると、図1(b)に示す鉗子1の第1屈曲部Aと同様に屈曲した第1屈曲部A’を有している。したがって、第1平面と第2平面とのなす角θは120°であり、図1に示す鉗子1と同じ角度でリング部における指を挿入する側とは反対側に曲がっている。
一方、図3(a)に示すように、この実施態様の鉗子20における柄部71a、71bは、一対の操作部41a、41bを上面から見たときに、一方のリング部6b側へ屈曲するように曲げられている点で図1に示す鉗子1における柄部7a、7bとは異なっている。前記第1平面に直交し、かつ操作部41aと運動伝達部5aとが一体に連結している方の柄部71aの中心軸線を含む平面を第5平面、前記第1平面に直交し、かつ操作部41aと運動伝達部5aとが一体に連結している方の運動伝達部5aの中心軸線を含む平面を第6平面として、第5平面と第6平面とのなす角をθとすると、なす角θは20°である。なお、この実施態様の鉗子20は、柄部71a、71bが一方のリング部6b側へ曲げられているが、他方のリング部側6aへ曲げられていてもよい。また、なす角θは、−20°〜0°又は0°〜20°の範囲であってもよい(鉗子20を上面から見たときに第1屈曲部A’を中心、第5平面を軸として反時計回りの角度を正とする。)。前記柄部71a、71bが前記範囲の角度で、一方のリング部6a又は6b側へ屈曲するように曲げられていると、鉗子20で挟持する挟持対象物が切開部位から横方向にずれていて挟持し難い位置にある場合であっても生体組織に無理な力をかけずに挟持することができる。
なお、この発明の鉗子は、前述した実施態様に限定されず、この発明の課題を達成することができる限り、種々の変更が可能である。
例えば、鉗子1の挟持部3a、3bにおける第2屈曲部B及び第3屈曲部Cは、いずれも第1屈曲部Aとは反対側に曲げられているが、挟持部3a、3bに設けられた屈曲部の曲げられる方向は特に限定されず、運動伝達部5a、5bの軸線方向から見て、360°いずれの方向に曲げられていてもよく、第1屈曲部Aと同じ方向に曲げられていてもよいし、鉗子1を上面から見たときに、いずれか一方のリング部6a又は6b側へ屈曲するように曲げられていてもよい。また、挟持部3a、3bにおける屈曲部の数は2つに限らず、少なくとも1つ設けられていればよい。
また、鉗子1の操作部4a、4bは、リング部6a、6bにおける指を挿入する側とは反対側に曲げられた第1屈曲部Aを有するが、屈曲部の数は特に限定されず、2つ以上の屈曲部を有していてもよい。
また、前記実施態様では、操作者の指を操作部4a、4bのリング部6a、6bに挿入して操作する鉗子1について説明したが、この発明の鉗子は、医療用ロボットのアームの先端に装着されるマニピュレータとして用いることもできる。
この発明の鉗子は、外科手術において生体組織を処置するのに使用され、例えば血管を挟持して止血したり、血管を止血するのに使用される縫合糸及びベルト等を挟持したりするのに使用される。この発明の鉗子は、挟持対象物を挟持する際に、運動伝達部の外形がほとんど変化せず、また、操作部と挟持部とが適度に曲がっているので、前述したように、生体組織を傷め難く、また、手術操作の邪魔にならず、操作性に優れている。したがって、この発明の鉗子は、例えば切開面積が小さく、限られたスペースで手術操作をする、頸動脈等の血栓除去術等に好適に使用される。
1、20 鉗子
2 鉗子部材
3a、3b 挟持部
4a、4b 操作部
5a、5b 運動伝達部
6a、6b リング部
7a、7b、71a、71b 柄部
8a、8b ラチェット部
9 第1リンク
10 第2リンク
11 第1ピン
12 第2ピン
13 第3ピン
14 第4ピン

Claims (4)

  1. 一対の鉗子部材における一方に挟持部を、他方に操作部を、前記挟持部と前記操作部との間に運動伝達部をそれぞれ有し、前記操作部の開閉に応じて前記運動伝達部を介して前記挟持部が開閉する鉗子であって、
    前記操作部及び前記挟持部はそれぞれ少なくとも1つの屈曲部を有し、
    前記運動伝達部は、前記操作部の開閉運動を前記挟持部の開閉運動として伝達する両てこ機構を形成することを特徴とする鉗子。
  2. 前記一対の操作部を含む第1平面と前記一対の運動伝達部を含む第2平面とのなす角θが105〜135°である請求項1に記載の鉗子。
  3. 前記挟持部は、2つの屈曲部を有する請求項1又は2に記載の鉗子。
  4. 前記挟持部における前記運動伝達部に隣接する第2屈曲部の曲げ角度、及び前記挟持部における前記第2屈曲部に隣接する第3屈曲部における曲げ角度がそれぞれ、105〜135°であり、前記操作部の長さが40〜80mm、前記挟持部における先端から前記第3屈曲部までの長さが1〜5mm、前記第3屈曲部から前記第2屈曲部までの長さが0〜20mmである請求項3に記載の鉗子。
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