JPWO2014088029A1 - カーボネート化合物の製造方法 - Google Patents

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids

Abstract

本発明は、ホスゲン、クラウンエーテル等の毒性の化合物を用いることなく、塩化水素等の腐食性ガスを副生することなく、副生するクロロホルムを留去する必要がなく、種々のカーボネート化合物を高い収率で自由に作り分けることができる製造方法に関し、金属塩および該金属塩1モルあたり0.2〜4.0モルの化合物(2)の存在下に、化合物(1)とOH基を有する化合物とを反応させてカーボネート化合物を得る、カーボネート化合物の製造方法に関する。式中、m:1〜10の整数、Q:炭素数1〜4のアルキレン基等、R10、R11:炭素数1〜5のアルキル基である。【化1】

Description

本発明は、カーボネート化合物の製造方法に関する。
毒性を有するホスゲンを用いないカーボネート化合物の製造方法としては、下記方法が知られている。
(1)触媒の存在下、炭酸ガスとアルケンオキサイドとを反応させて環状カーボネートを製造する方法(たとえば、特許文献1参照)。
(2)エステル交換反応触媒の存在下、環状カーボネートまたはジメチルカーボネートとアルコールとのエステル交換反応によって製造する方法(たとえば、非特許文献1参照)。
(3)クロロ蟻酸メチルとアルコールとの反応によって製造する方法(たとえば、特許文献2参照)。
(4)ヘキサクロロアセトンとアルコールとの反応によって製造する方法。
しかし、(1)の方法では、環状カーボネートのみの製造しかできず、種々のカーボネート化合物をつくり分けることができない問題がある。
(2)の方法は、平衡反応であるため、目的物の収率を向上するためには大過剰のアルコールを用いなければならない;副生する非対称のカーボネート化合物の分離除去が困難である等の問題がある。
(3)の方法では、副生する塩化水素によって製造設備が腐食する等の問題がある。
(4)の方法としては、たとえば、下記の方法が開示されている。
(4−1)塩基触媒(強塩基と弱酸との塩)の存在下、ビシナルジオール化合物(プロピレングリコール等)とヘキサクロロアセトンとを反応させて環状のアルキレンカーボネートおよびクロロホルムを得る方法(特許文献3)。
(4−2)2族または3族の金属ハイドロシリケート触媒の存在下、ビシナルジオール化合物(プロピレングリコール等)とヘキサクロロアセトンとを反応させて環状のアルキレンカーボネートおよびクロロホルムを得る方法(特許文献4)。
(4−3)ハロゲン塩触媒の存在下、ヘキサクロロアセトンとOH基を有する化合物とを反応させてカーボネート結合を有する化合物を得る方法(特許文献5)。
(4−4)ヘキサクロロアセトンとOH基を有する含フッ素化合物とを反応させてカーボネート結合を有する含フッ素化合物を得る方法(特許文献6)。
(4−1)、(4−2)の方法では、触媒の存在下、ヘキサクロロアセトンとビシナルジオール化合物との反応で環状カーボネート化合物を得ている。しかし、本発明者らの検討では、ビシナル位にOH基が隣接するジオール化合物は、分子内の環化によるカーボネート生成反応の反応速度が非常に速いため、ヘキサクロロアセトンと他のジオールやモノオールとの反応に直接適用することは困難が予想される。
また、(4−1)、(4−2)の方法では、ヘキサクロロアセトンとビシナルジオール化合物との反応によって生成するクロロホルム(非極性溶媒)が、基質への触媒の溶解性を低下させ、目的物の収率が低下するため、ヘキサクロロアセトンとビシナルジオール化合物との反応の間、クロロホルムを留去する必要がある。しかし、反応と同時にクロロホルムを留去するためには、専用の設備が必要となり、工業的に不利である。
また、(4−1)の方法では、相間移動触媒としてクラウンエーテルが有効であり、環状ではないグリコールエーテルや他のエーテルは、不活性な溶媒として用いることができるとされている。しかし、クラウンエーテルは、毒性を有し、また高価であることから工業的に不利である。また、溶媒を用いた場合、反応終了後、反応混合物から溶媒を分離する必要があり、工業的に不利である。
(4−3)、(4−4)の方法においても、上述した理由から、ヘキサクロロアセトンとOH基を有する化合物との反応の間、クロロホルムを留去する必要がある。しかし、クロロホルムを留去する場合、下記の問題がある。
・反応と同時にクロロホルムを留去するためには、専用の設備が必要となり、工業的に不利である。
・OH基を有する化合物がクロロホルムと共沸する場合、原料であるOH基を有する化合物も留去されてしまう。
日本国特開平07−206847号公報 日本国特開昭60−197639号公報 米国特許第4353831号明細書 露国特許第2309935号明細書 国際公開第2009/072501号 国際公開第2009/072502号
Journal of Catalysis、2006年、第241巻、第1号、p.34−44
本発明は、ホスゲン、クラウンエーテル等の毒性の化合物を用いることなく、塩化水素等の腐食性ガスを副生することなく、かつ副生するクロロホルムを留去する必要がなく、種々のカーボネート化合物を高い収率で自由に作り分けることができる新規な製造方法を提供する。
本発明のカーボネート化合物の製造方法は、金属塩および該金属塩1モルあたり0.2〜4.0モルの下式(2)で表される化合物の存在下に、下式(1)で表わされる化合物と、OH基を有する化合物とを反応させて、カーボネート結合を有する化合物を得る方法である。
Figure 2014088029
ただし、mは、1〜10の整数であり、Qは、炭素数1〜4のアルキレン基、または、該アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間にエーテル性の酸素原子を有する炭素数2〜5のアルキル基に置換された基であり、mが2以上である場合のQは、同一の基であってもよく、異なる基であってもよく、R10およびR11は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基である。
本発明のカーボネート化合物の製造方法においては、式(1)で表わされる化合物とOH基を有する化合物との反応の間、該反応によって生成するクロロホルムを留去しないことが好ましい。
前記金属塩は、アルカリ金属の塩およびアルカリ土類金属の塩からなる群から選ばれる1種以上であることが好ましい。
前記式(2)で表される化合物は、下式(21)で表わされる化合物であることが好ましい。
Figure 2014088029
ただし、mは、2〜6の整数であり、R10およびR11は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基である。
前記カーボネート結合を有する化合物は、下式(31)で表わされる化合物または下式(32)で表わされる化合物であることが好ましい。
Figure 2014088029
ただし、RおよびRは、それぞれ1価の脂肪族炭化水素基を表し、RおよびRは、同一の基ではない。
前記カーボネート結合を有する化合物が、下式(3a)で表わされる環状カーボネート化合物または下式(3b)で表わされる鎖状カーボネート化合物であることが好ましい。
Figure 2014088029
ただし、Rは、2価の脂肪族炭化水素基を表し、nは1〜1000の整数を表す。
前記OH基を有する化合物は、OH基を1個有する化合物の場合、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブチルアルコール、3−オキサ−1−ブタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノール、2,2−ジフルオロ−2−(1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エタノール、2,2−ジフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)エタノール、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)プロポキシ)−1−プロパノールおよび2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)−1−プロパノールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールおよび1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
前記OH基有する化合物は、OH基を2個有する化合物の場合、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−オキサ−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオールおよび1,4−ブタンジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明のカーボネート化合物の製造方法によれば、ホスゲン、クラウンエーテル等の毒性の化合物を用いることなく、塩化水素等の腐食性ガスを副生することなく、かつ副生するクロロホルムを留去する必要がなく、種々のカーボネート化合物を高い収率で自由に作り分けることができる。また、環状カーボネートに加えて、末端に反応性官能基を有するカーボネートのオリゴマーまたはポリマーを容易に製造できる。
本明細書においては、式(1)で表される化合物を化合物(1)と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
<カーボネート化合物>
本発明の製造方法で得られるカーボネート化合物は、カーボネート結合[−O−C(=O)−O−]を有する化合物である。
該カーボネート化合物としては、化合物(31)、化合物(32)、化合物(3a)、化合物(3b)、末端OH基を2個超有する分岐状カーボネート化合物(以下、分岐状カーボネート化合物と記す。)が挙げられる。
Figure 2014088029
(化合物(31))
は、1価の脂肪族炭化水素基を表す。左右のRは、同一の基である。
1価の脂肪族炭化水素基は、エーテル性の酸素原子を有していてもよい。
1価の脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、化合物(31)の有用性の点から、ハロゲン原子が好ましい。
1価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜9の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数が1〜6の脂肪族炭化水素基がより好ましい。化合物(31)の有用性の点から、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、3−オキサ−n−ブチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、2,2−ジフルオロ−2−(1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エチル基、2,2−ジフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル基、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)プロポキシ)プロピル基、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)プロピル基から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
(化合物(32))
およびRは、それぞれ1価の脂肪族炭化水素基を表す。RおよびRは、同一の基ではない。
1価の脂肪族炭化水素基は、エーテル性の酸素原子を有していてもよい。
1価の脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
およびRは、置換基を有していてもよい。該置換基としては、化合物(32)の有用性の点から、ハロゲン原子が好ましい。
1価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数が1〜9の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数が1〜6の脂肪族炭化水素基がより好ましい。化合物(32)の有用性の点から、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、3−オキサ−n−ブチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、2,2−ジフルオロ−2−(1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エチル基、2,2−ジフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)エチル基、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)プロポキシ)プロピル基、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)プロピル基から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
非対称型の化合物(32)は、対称型の化合物(31)に比べ、融点が低くなることが知られており、溶媒等に用いる場合に優位になることが予測される。
(化合物(3a))
化合物(3a)は、環状カーボネート化合物である。
は、2価の脂肪族炭化水素基を表す。
2価の脂肪族炭化水素基は、エーテル性の酸素原子を有していてもよい。
2価の脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、化合物(3a)の有用性の点から、ハロゲン原子が好ましい。
としては、炭素数が1〜15の脂肪族炭化水素基が好ましく、化合物(3a)の有用性の点から、−CHCH−、−CHCH(CH)−、−CHCH(C)−または−CHCHCH−がより好ましい。
化合物(3a)としては、エチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、1,3−プロピレンカーボネート、または1,2−ブチレンカーボネートが好ましい。
(化合物(3b))
化合物(3b)は、末端に反応性基であるOH基を有するオリゴマーまたはポリマーである。
は、2価の脂肪族炭化水素基を表す。化合物(3b)中に複数のRが存在する場合、Rは、1種のみであってもよく、2種以上であってもよい。
2価の脂肪族炭化水素基は、エーテル性の酸素原子を有していてもよい。
2価の脂肪族炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよく、環状であってもよい。
は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、化合物(3b)の有用性の点から、ハロゲン原子が好ましい。
としては、エーテル性の酸素原子を有してもよい、炭素数が1〜15の脂肪族炭化水素基が好ましく、化合物(3b)の有用性の点から、−CHCHCH(CH)CHCH−、−CHCHCHCHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CHCHCH−、−CHCH(OCHCH−(ただし、xは1〜4の整数である。)、ジプロピレングリコールまたはトリプロピレングリコールがより好ましい。
nは、1〜1000の整数を表し、5〜100の整数が好ましく、10〜50の整数がより好ましい。なお、化合物(3b)は、反応生成物としては、通常、n数の異なる化合物の混合物として得られる。
化合物(3b)としては、ポリ(1,3−プロピレンカーボネート)、ポリ(1,4−ブチレンカーボネート)、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンカーボネート)、ポリ(3−オキサ−1,5−ペンチレンカーボネート)、ポリ(1,6−ヘキシレンカーボネート)、−(CHCHOCHCH−O−(CO)−O)−、−(CHCHOCHCHOCHCH−O−(CO)−O)−、−(CHCHOCHCHOCHCHOCHCH−O−(CO)−O)−、−((CH(CH)CHO)−(CO)−O)−(ただし、zは2または3である。)、これらの繰り返し単位を有する共重合体が挙げられる。
(分岐状カーボネート化合物)
分岐状カーボネート化合物としては、2個超の末端OH基を有する、分岐状オリゴマー、分岐状ポリマー等が挙げられる。ここで、2個超の末端OH基を有する分岐状カーボネート化合物とは、末端OH基を3個以上有するもの、および、前記末端OH基を2個有するものと3個以上の有するものとの混合物が挙げられる。混合物の場合には、2個超とは、平均値を示し、たとえば、2.05個、2.1個等を示す。
<カーボネート化合物の製造方法>
本発明のカーボネート化合物の製造方法は、金属塩および化合物(2)の存在下に、化合物(1)とOH基を有する化合物とを反応させて、カーボネート化合物を得る方法である。
Figure 2014088029
(化合物(1))
化合物(1)は、ヘキサクロロアセトンである。
ヘキサクロロアセトンは、日本国特公昭60−52741号公報、日本国特公昭61−16255号公報に記載された、アセトンを塩素化する方法によって製造できる。
(化合物(2))
化合物(2)は、触媒である金属塩と、原料である化合物(1)およびOH基を有する化合物ならびに副生するクロロホルムとの親和性を向上させ、また、化合物(1)、OH基を有する化合物およびクロロホルム中での金属塩の解離度を大きくすることによって、化合物(1)とOH基を有する化合物との反応を促進できる。特に、副生するクロロホルム等の非プロトン性溶媒中での反応促進効果が著しく、原料であるOH基を有する化合物の濃度が低くなり、副生するクロロホルムの濃度が高くなる反応終期に大きな効果を発揮する。
mは、1〜10の整数である。
mは、用いる金属塩の種類によっても異なるが、効果的な配位能力の点から、1〜6の整数が好ましく、2〜5がより好ましく、2〜4がさらに好ましい。
Qは、炭素数1〜4のアルキレン基、または、該アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間にエーテル性の酸素原子を有する炭素数2〜5のアルキル基に置換された基である。
mが2以上である場合のQは、同一の基であってもよく、異なる基であってもよい。
Qとしては、酸素原子の配位を介して金属塩を包摂する際の立体障害と工業的な汎用性の点から、直鎖状のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜4の直鎖状のアルキレン基がより好ましく、−CHCH−が特に好ましい。
10およびR11は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基である。
10およびR11としては、同様に酸素原子の配位を介して金属塩を包摂する際の立体障害と工業的な汎用性の点から、メチル基またはエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
式(2)においてQが−CHCH−である化合物(2)としては、1,2−ジメトキシエタン[m=1、モノグライム]、ジグライム[m=2]、トリグライム[m=3]、テトラグライム[m=4]、ペンタグライム[m=5]、ヘキサグライム[m=6]、1,2−ジエトキシエタン、ジエチレングリコール−ジエチルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコール−ジエチルエーテル、トリエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、トリエチレングリコールジ−iso−プロピルエーテル、トリエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコール−ジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、テトラエチレングリコールジ−iso−プロピルエーテル、テトラエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、ペンタエチレングリコール−ジエチルエーテル、ペンタエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ペンタエチレングリコール−ジ−iso−プロピルエーテル、ペンタエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル、ヘキサエチレングリコール−ジエチルエーテル、ヘキサエチレングリコール−ジ−n−プロピルエーテル、ヘキサエチレングリコール−ジ−iso−プロピルエーテル、ヘキサエチレングリコール−ジ−n−ブチルエーテル等が挙げられる。
式(2)においてR10およびR11がメチル基またはエチル基、Qが−CHCH−以外の基である場合を含み、mが2〜4の整数である化合物としては、下式で表される化合物等が挙げられる。ただし、Etはエチル基を示す。
Figure 2014088029
Figure 2014088029
化合物(2)としては、酸素原子の配位を介して金属塩を包摂する際の立体障害と工業的な汎用性の点から、化合物(21)が好ましい。
Figure 2014088029
化合物(21)としては、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライム、ヘキサグライム、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、ペンタエチレングリコールジエチルエーテル、ヘキサエチレングリコールジエチルエーテルが好ましく、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライムまたはヘキサグライムがより好ましい。
化合物(2)の量は、金属塩1モルあたり0.2〜4.0モルであり、0.5〜4.0モルが好ましく、1.0〜3.0モルがより好ましい。化合物(2)の量が少ないと、金属への配位量が不充分となり反応促進効果が低くなる。化合物(2)の量が多すぎると、金属塩の分離が困難となったり、反応後の精製蒸留において蒸留収率の低下等の原因となる。
(金属塩)
触媒として金属塩を用いることによって、化合物(1)とOH基を有する化合物との反応を効率的に行うことができ、収率を向上できる。
金属塩としては、触媒活性の高さおよび工業的な汎用性の点から、アルカリ金属の塩およびアルカリ土類金属の塩からなる群から選ばれる1種以上が好ましい。
アルカリ金属としては、Li、Na、K、Rb、Cs等が挙げられる。
アルカリ土類金属としては、Be、Ca、Sr等が挙げられる。
アルカリ金属、アルカリ土類金属の塩としては、ハロゲン塩、炭酸塩、水酸化物、アルコキシド等が挙げられる。
アルカリ金属ハロゲン塩としては、LiF、LiCl、LiBr、LiI、NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、KCl、KBr、KI、RbF、RbCl、RbBr、RbI、CsF、CsCl、CsBr、CsI等が挙げられる。
アルカリ土類金属ハロゲン塩としては、BeF、BeCl、BeBr、BeI、CaF、CaCl、CaBr、CaI、SrF、SrCl、SrBr、SrIが挙げられる。
アルカリ金属炭酸塩としては、LiCO、NaCO、KCO、RbCO、CsCO等が挙げられる。
アルカリ土類金属炭酸塩としては、BeCO、CaCO、SrCO等が挙げられる。
アルカリ金属水酸化物としては、LiOH、NaOH、KOH、RbOH、CsOH等が挙げられる。
アルカリ土類金属水酸化物としては、Be(OH)、Ca(OH)、Sr(OH)等が挙げられる。
アルカリ金属、アルカリ土類金属のアルコキシドとしては、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド、フェノキシド等が挙げられる。
金属塩の量は、金属塩の種類によって種々選択されるが、基質(原料)に対して0.01〜5質量%が好ましく、反応活性および反応後の金属塩除去工程を考慮すると、0.1〜3質量%がより好ましい。
(OH基を有する化合物)
化合物(31)は、金属塩および化合物(2)の存在下に、化合物(1)と、OH基を1個有する化合物とを反応させることによって製造される。
化合物(32)は、金属塩および化合物(2)の存在下に、1段目の置換反応にて、化合物(1)の一方の−CCl基と、OH基を1個有する化合物とを反応させた後、2段目の置換反応にて、化合物(1)の他方の−CCl基と、1段目とは異なる、OH基を1個有する化合物とを反応させることによって製造される。
化合物(3a)、化合物(3b)は、金属塩および化合物(2)の存在下に、化合物(1)と、OH基を2個有する化合物とを反応させることによって製造される。
分岐状カーボネート化合物は、金属塩および化合物(2)の存在下に、化合物(1)と、OH基を2個超有する化合物とを反応させることによって製造される。
OH基を1個有する化合物としては、得られるカーボネート化合物の有用性の点から、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブチルアルコール、3−オキサ−1−ブタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール[ヘキサフルオロイソプロピルアルコール]、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノール、2,2−ジフルオロ−2−(1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エタノール[CFCFOCFCFOCFCHOH]、2,2−ジフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)エタノール[CFCFOCFCFOCFCFOCFCHOH]、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)プロポキシ)−1−プロパノール[CFCFCFOCF(CF)CFOCF(CF)CHOH]、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)−1−プロパノール[CFCFCFOCF(CF)CHOH]からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本発明においては、反応系にクロロホルムが存在しても基質への金属塩の溶解性を維持する化合物(2)を用いているため、クロロホルムを留去する必要がない。そのため、OH基を1個有する化合物がクロロホルムと共沸するためにクロロホルムを留去できない場合であっても、カーボネート化合物を高い収率で製造できる。
よって、本発明は、OH基を1個有する化合物が、クロロホルムと共沸する化合物である場合、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール[ヘキサフルオロイソプロピルアルコール]からなる群から選ばれる少なくとも1種である場合に特に有効である。
OH基を2個有する化合物としては、得られるカーボネート化合物の有用性の点から、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−オキサ−1,5-ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオールおよび1,4−ブタンジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
OH基を2個超有する化合物としては、3価以上の脂肪族アルコール、および3価以上の脂肪族アルコールと前記OH基を2個有する化合物との混合物が挙げられる。混合物の場合には、2個超とは、化合物中の平均の末端OH基の数を示す。
3価以上の脂肪族アルコールとしては、工業的に用いる上での汎用性の点から、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、シュークロース等が挙げられる。
化合物(31)製造する場合、OH基を1個有する化合物の最初の仕込みのモル数と、化合物(1)の最初の仕込みのモル数との比(OH基を1個有する化合物/化合物(1))は、化合物(31)の収率を向上させる点から、2超が好ましく、2.5以上がより好ましく、3以上が特に好ましい。該比を2超とすることにより、反応の平衡を化合物(31)側にずらして反応収率を向上させる。化合物(32)を製造する場合、OH基を1個有する化合物の最初の仕込みのモル数と、化合物(1)の最初の仕込みのモル数との比(OH基を1個有する化合物/化合物(1))を1で反応を実施し、しかる後に別のOH基を1個有する化合物を化合物(1)の最初の仕込みのモル数との比(OH基を1個有する化合物/化合物(1))1〜1.5の間で反応させることが化合物(32)の反応収率を向上させるうえで好ましい。1より少ない場合は反応を完結出来ないという点で収率低下を伴い、1.5より多い場合は後から添加した別のOH基を1個有する化合物が両側に置換した生成物が多くなることで目的物の収率低下を伴う。
化合物(3a)を製造する場合、基質の割合、すなわち化合物(1)に対するOH基を2個有する化合物は、0.1〜10倍モルが好ましく、反応効率や収率の点から、0.5〜2倍モルがより好ましい。
化合物(3b)を製造する場合、基質の割合は、化合物(3b)の分子量によって異なるが、化合物(1)に対するOH基を2個有する化合物は、0.5〜2倍モルが好ましく、0.75〜1.5倍モルがより好ましい。
分岐状カーボネート化合物を製造する場合、基質の割合は、分岐状カーボネート化合物の分子量によって異なるが、化合物(1)に対するOH基を2個超有する化合物は、0.5〜2倍モルが好ましく、0.75〜1.5倍モルがより好ましい。
(製造条件)
本発明おいては、化合物(1)とOH基を有する化合物との反応の少なくとも一部を、40〜200℃の反応温度で実施することが好ましい。
反応を、反応初期と反応後期とで異なる反応温度で実施することによって、反応の効率を改善できる。これは、化合物(1)の2つの−CCl基の置換反応が段階的に進行し、1段目の置換反応の反応速度が速く、これに比べ2段目の置換反応の反応速度が遅いためである。1段目の置換反応は、0〜100℃程度の比較的低い温度で容易に進行し、しばし激しい発熱を伴う反応となるため、反応初期は比較的低温で反応を進行させることが好ましい。2段目の置換反応は、50〜200℃程度の比較的高い温度で実施することが反応速度の点からは好ましい。
反応圧力は、通常は大気圧である。反応温度におけるOH基を有する化合物の蒸気圧によっては、加圧することが好ましい。
本反応においては、反応の進行に伴い、低沸点のクロロホルムが生成する。よって、反応の平衡をカーボネート化合物側にずらして反応収率を向上させ、反応を化学量論的に完結させる点からは、生成するクロロホルムを反応系中より留去しながら反応を実施することが好ましい。
クロロホルムを留去する方法としては、容易に実施できる点から、クロロホルムがOH基を有する化合物およびカーボネート化合物に比べ沸点が低いことを利用した反応蒸留形式が好ましい。
一方、クロロホルムの留去のための専用の設備を用いる必要がなく、かつ反応終了後に通常の精製蒸留の設備を用いてカーボネート化合物とクロロホルムとを分離できる点からは、生成するクロロホルムを反応系中より留去することなく反応を実施することが好ましい。
なお、OH基を有する化合物がクロロホルムと共沸組成物を形成する場合は、クロロホルムを留去しながら反応を進行させると、原料として用いたOH基を有する化合物もクロロホルムとともに反応系外に留去されてしまう。このようなOH基を有する化合物を反応させる場合は、反応で生成するクロロホルムを留去することなく、クロロホルムの存在下に反応を完結させることが好ましい。
さらに、高純度のクロロホルムを反応系外に抜き出し、有効に活用する場合等は、原料として用いたOH基を有する化合物が、クロロホルムと共沸組成となる組成比よりも少なくなるまで反応を継続することが必須であり、可能な限り未反応分を少なく反応を完結させることが好ましい。
このような反応系では、OH基を有する化合物に比較して非極性溶媒となるクロロホルムが反応系中で多くの割合を占めることになるため、触媒として用いる金属塩の基質への溶解度が極端に低くなり、結果として反応速度が非常に遅くなるという現象が生じる。このような場合は、特に化合物(2)の存在が重要となる。
(作用効果)
以上説明した本発明のカーボネート化合物の製造方法にあっては、触媒である金属塩の存在下に、化合物(1)とOH基を有する化合物とを反応させて、カーボネート化合物を得る方法であるため、OH基を有する化合物を適宜変更することにより、一つの反応プロセスで、対称型のジアルキルカーボネート、非対称型のジアルキルカーボネート、環状カーボネート、ポリカーボネート等を自由に作り分けることができる。
また、金属塩および化合物(2)の存在下に、化合物(1)とOH基を有する化合物とを反応させて、カーボネート化合物を得る方法であるため、副生するクロロホルムを留去する必要がなく、高い収率でカーボネート化合物を製造できる。
また、ホスゲン、クラウンエーテル等の毒性の化合物を用いることなく、カーボネート化合物を製造できる。
また、塩化水素等の腐食性ガスを副生することはなく、製造設備が腐食する等の問題がない。
また、工業的に有用なクロロホルムを併産できる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
例1〜5は実施例、例6、7は比較例である。
(ガスクロマトグラフ)
ガスクロマトグラフ(以下、GCと記す。)による分析は、下記の条件にて、Agilent社製の6890シリーズを用いて行った。
カラム:DB−1301(J&W社製)、60m、
内径:0.25mm、
膜厚:1μm、
カラム温度:40℃(10℃/minで昇温)280℃、
インジェクション温度:300℃、
検出器温度:300℃、
検出法:FID。
(例1)
ジメチルカーボネートの製造例:
滴下ロートおよび冷却部を10℃に冷却したジムロートを設置した内容積10Lの三ツ口のガラス反応器に、KCO(東京化成工業社、P1748)の50g(0.36mol)、メタノール(東京化成工業社、M0097)の1024g(32.0mol)、テトラグライム(東京化成工業社、B0497)の80g(0.36mol)を仕込んだ後に、オイルバスで30℃に加温した後、撹拌を行いながら滴下ロートからヘキサクロロアセトン(東京化成工業社、H0335)の4154g(15.7mol)を反応器内の温度が50℃を超えないように滴下速度を調整しながら全量滴下した。滴下終了後、充分な撹拌を行いながら、オイルバスの温度を2時間かけて徐々に75℃まで昇温した。昇温途中で反応により生成するクロロホルムは、反応器に設置したジムロートで還流させた。反応器の内部温度は反応初期、原料であるメタノールの転化率が低い段階では、発生したクロロホルムとの共沸温度である55℃に近い温度であり、反応進行によりメタノール残量が少なくなるとクロロホルムの沸点温度である61℃に近い温度まで上昇した。反応器の内部温度が60℃に到達した時点から、2時間反応を継続し、温度を下げることで反応を停止した。反応終了後、上部に設置したジムロートを10℃に冷却した留出ラインに交換した後、留出ライン側に設置した圧力調整弁を経由して真空ポンプで徐々に反応器内の圧力を下げ、最終的に20mmHgになるまで減圧を継続しながら反応器の内部温度を徐々に昇温した。留分を回収しながら、最終的には反応器内に液体がない状態まで留出を継続して反応生成物を全量回収した。
留分として5153g(回収率98質量%)を回収した。留分をGC分析することで、ジメチルカーボネートがヘキサクロロアセトンを基準とした収率で97質量%生成していることを確認した。
(例2)
ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)カーボネートの製造例:
滴下ロートおよび冷却部を10℃に冷却したジムロートを設置した内容積10Lの三ツ口のガラス反応器に、KCO(東京化成工業社、P1748)の50g(0.36mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール(東京化成工業社、T0101)の4226g(32.0mol)、テトラグライム(東京化成工業社、B0497)の80g(0.36mol)を仕込んだ後に、オイルバスで30℃に加温した後、撹拌を行いながら滴下ロートからヘキサクロロアセトン(東京化成工業社、H0335)の4154g(15.7mol)を反応器内の温度が50℃を超えないように滴下速度を調整しながら全量滴下した。滴下終了後、充分な撹拌を行いながらオイルバスの温度を2時間かけて徐々に70℃まで昇温した。昇温途中で反応により生成するクロロホルムは、反応器に設置したジムロートで還流させた。反応器の内部温度は反応初期、原料である2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールの転化率が低い段階では、発生したクロロホルムとの共沸温度である55℃に近い温度であり、反応進行により2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール残量が少なくなるとクロロホルムの沸点温度である61℃に近い温度まで上昇した。反応器の内部温度が60℃に到達した時点から、2時間反応を継続し、温度を下げることで反応を停止した。反応終了後、上部に設置したジムロートを10℃に冷却した留出ラインに交換した後、留出ライン側に設置した圧力調整弁を経由して真空ポンプで徐々に反応器内の圧力を下げ、最終的に20mmHgになるまで減圧を継続しながら反応器の内部温度を徐々に昇温した。留分を回収しながら、最終的には反応器内に液体がない状態まで留出を継続して反応生成物を全量回収した。
留分として8291g(回収率98質量%)を回収した。留分をGC分析することで、ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)カーボネートがヘキサクロロアセトンを基準とした収率で97質量%生成していることを確認した。
(例3)
ジブチルカーボネートの製造例:
滴下ロートおよび冷却部を10℃に冷却したジムロートを設置した内容積10Lの三ツ口のガラス反応器に、KCO(東京化成工業社、P1748)の50g(0.36mol)、1−ブタノール(東京化成工業社、B0704)の2372g(32.0mol)、テトラグライム(東京化成工業社、B0497)の80g(0.36mol)を仕込んだ後に、オイルバスで30℃に加温した後、撹拌を行いながら滴下ロートからヘキサクロロアセトン(東京化成工業社、H0335)の4154g(15.7mol)を反応器内の温度が50℃を超えないように滴下速度を調整しながら全量滴下した。滴下終了後、充分な撹拌を行いながら、オイルバスの温度を2時間かけて徐々に75℃まで昇温した。昇温途中で反応により生成するクロロホルムは、反応器に設置したジムロートで還流させた。反応器の内部温度は反応初期から発生したクロロホルムクロロホルムの沸点温度である61℃に近い温度まで上昇した。反応器の内部温度が60℃に到達した時点から、2時間反応を継続し、温度を下げることで反応を停止した。反応終了後、上部に設置したジムロートを10℃に冷却した留出ラインに交換した後、留出ライン側に設置した圧力調整弁を経由して真空ポンプで徐々に反応器内の圧力を下げ、最終的に20mmHgになるまで減圧を継続しながら反応器の内部温度を徐々に昇温した。留分を回収しながら、最終的には反応器内に液体がない状態まで留出を継続して反応生成物を全量回収した。
留分として6407g(回収率97質量%)を回収した。留分をGC分析することで、ジブチルカーボネートがヘキサクロロアセトンを基準とした収率で98質量%生成していることを確認した。
(例4)
ジメチルカーボネートの製造例:
滴下ロートおよび冷却部を10℃に冷却したジムロートを設置した内容積10Lの三ツ口のガラス反応器に、KCO(東京化成工業社、P1748)の50g(0.36mol)、メタノール(東京化成工業社、M0097)の1024g(32.0mol)、ジグライム(東京化成工業社、B0498)の97g(0.72mol)を仕込んだ後に、オイルバスで30℃に加温した後、撹拌を行いながら滴下ロートからヘキサクロロアセトン(東京化成工業社、H0335)の4154g(15.7mol)を反応器内の温度が50℃を超えないように滴下速度を調整しながら全量滴下した。滴下終了後、充分な撹拌を行いながら、オイルバスの温度を2時間かけて徐々に75℃まで昇温した。昇温途中で反応により生成するクロロホルムは、反応器に設置したジムロートで還流させた。反応器の内部温度は反応初期、原料であるメタノールの転化率が低い段階では、発生したクロロホルムとの共沸温度である55℃に近い温度であり、反応進行によりメタノール残量が少なくなるとクロロホルムの沸点温度である61℃に近い温度まで上昇した。反応器の内部温度が60℃に到達した時点から、2時間反応を継続し、温度を下げることで反応を停止した。反応終了後、上部に設置したジムロートを10℃に冷却した留出ラインに交換した後、留出ライン側に設置した圧力調整弁を経由して真空ポンプで徐々に反応器内の圧力を下げ、最終的に20mmHgになるまで減圧を継続しながら反応器の内部温度を徐々に昇温した。留分を回収しながら、最終的には反応器内に液体がない状態まで留出を継続して反応生成物を全量回収した。
留分として5064g(回収率96量%)を回収した。留分をGC分析することで、ジメチルカーボネートがヘキサクロロアセトンを基準とした収率で95質量%生成していることを確認した。
(例5)
ジメチルカーボネートの製造例:
滴下ロートおよび冷却部を10℃に冷却したジムロートを設置した内容積10Lの三ツ口のガラス反応器に、KF(東京化成工業社、P1758)の21g(0.36mol)、メタノール(東京化成工業社、M0097)の1024g(32.0mol)、テトラグライム(東京化成工業社、B0497)の80g(0.36mol)を仕込んだ後に、オイルバスで30℃に加温した後、撹拌を行いながら滴下ロートからヘキサクロロアセトン(東京化成工業社、H0335)の4154g(15.7mol)を反応器内の温度が50℃を超えないように滴下速度を調整しながら全量滴下した。滴下終了後、充分な撹拌を行いながら、オイルバスの温度を2時間かけて徐々に75℃まで昇温した。昇温途中で反応により生成するクロロホルムは、反応器に設置したジムロートで還流させた。反応器の内部温度は反応初期、原料であるメタノールの転化率が低い段階では、発生したクロロホルムとの共沸温度である55℃に近い温度であり、反応進行によりメタノール残量が少なくなるとクロロホルムの沸点温度である61℃に近い温度まで上昇した。反応器の内部温度が60℃に到達した時点から、2時間反応を継続し、温度を下げることで反応を停止した。反応終了後、上部に設置したジムロートを10℃に冷却した留出ラインに交換した後、留出ライン側に設置した圧力調整弁を経由して真空ポンプで徐々に反応器内の圧力を下げ、最終的に20mmHgになるまで減圧を継続しながら反応器の内部温度を徐々に昇温した。留分を回収しながら、最終的には反応器内に液体がない状態まで留出を継続して反応生成物を全量回収した。
留分として4943g(回収率94質量%)を回収した。留分をGC分析することで、ジメチルカーボネートがヘキサクロロアセトンを基準とした収率で87質量%生成していることを確認した。
(例6)
ジメチルカーボネートの比較製造例:
滴下ロートおよび冷却部を10℃に冷却したジムロートを設置した内容積10Lの三ツ口のガラス反応器に、KCO(東京化成工業社、P1748)の50g(0.36mol)、メタノール(東京化成工業社、M0097)の1024g(32.0mol)を仕込んだ後に、オイルバスで30℃に加温後、撹拌を行いながら滴下ロートからヘキサクロロアセトン(東京化成工業社、H0335)の4154g(15.7mol)を反応器内の温度が50℃を超えないように滴下速度を調整しながら全量滴下した。滴下終了後、充分な撹拌を行いながらオイルバスの温度を2時間かけて徐々に75℃まで昇温した。昇温途中で反応により生成するクロロホルムを、反応器に設置したジムロートで還流させながら、反応を6時間継続した。反応器の内部温度は、反応継続中、クロロホルムとの共沸温度である55℃に近い温度であった。6時間経過後、温度を下げることで反応を停止した。反応終了後、上部に設置したジムロートを10℃に冷却した留出ラインに交換した後、留出ライン側に設置した圧力調整弁を経由して真空ポンプで徐々に反応器内の圧力を下げ、最終的に20mmHgになるまで減圧を継続しながら反応器の内部温度を徐々に昇温した。留分を回収しながら、最終的には反応器内に液体がない状態まで留出を継続して反応生成物を全量回収した。
留分として5153g(回収率98質量%)を回収した。留分をGC分析した結果、ジメチルカーボネートは全く検出されず、1,1,1−トリクロロ酢酸メチルがヘキサクロロアセトンを基準とした収率で30質量%生成している以外は、原料であるヘキサクロロアセトンおよびメタノール、ならびにクロロホルムのみが検出された。
(例7)
ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)カーボネートの比較製造例:
滴下ロートおよび冷却部を10℃に冷却したジムロートを設置した内容積10Lの三ツ口のガラス反応器に、KCO(東京化成工業社、P1748)の50g(0.36mol)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール(東京化成工業社、T0101)の4226g(32.0mol)を仕込んだ後に、オイルバスで30℃に加温した後、撹拌を行いながら滴下ロートからヘキサクロロアセトン(東京化成工業社、H0335)の4154g(15.7mol)を反応器内の温度が50℃を超えないように滴下速度を調整しながら全量滴下した。滴下終了後、充分な撹拌を行いながらオイルバスの温度を2時間かけて徐々に70℃まで昇温した。昇温途中で反応により生成するクロロホルムを、反応器に設置したジムロートで還流させながら、反応を6時間継続した。反応器の内部温度は反応継続中、クロロホルムとの共沸温度である55℃に近い温度であった。6時間経過後、温度を下げることで反応を停止した。反応停止後、上部に設置したジムロートを10℃に冷却した留出ラインに交換した後、留出ライン側に設置した圧力調整弁を経由して真空ポンプで徐々に反応器内の圧力を下げ、最終的に20mmHgになるまで減圧を継続しながら反応器の内部温度を徐々に昇温した。留分を回収しながら、最終的には反応器内に液体がない状態まで留出を継続して反応生成物を全量回収した。
留分として8291g(回収率98質量%)を回収した。留分をGC分析した結果、ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)カーボネートは全く検出されず、CClCOOCHCFCHFがヘキサクロロアセトンを基準とした収率で40質量%生成している以外は、原料であるヘキサクロロアセトンおよび2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、ならびにクロロホルムのみが検出された。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2012年12月6日出願の日本特許出願2012−267084に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の製造方法で得られたジアルキルカーボネートは、種々の用途に適用でき、有機溶媒、樹脂原料、医農薬原料等として有用である。
本発明の製造方法で得られた環状カーボネートは、種々の用途に適用可能な溶媒、電解液、レジスト剥離剤、アクリル繊維加工剤、ヒドロオキシエチル化剤、医薬品原料、土壌硬化剤等として、工業的に極めて有用である。
本発明の製造方法で得られたポリカーボネートは、末端に反応性のOH基を有するオリゴマーとして、高機能ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂等の種々の高分子材料の原料、反応性希釈剤、反応性可塑剤等として有用である。

Claims (10)

  1. 金属塩および該金属塩1モルあたり0.2〜4.0モルの下式(2)で表される化合物の存在下に、下式(1)で表わされる化合物と、OH基を有する化合物とを反応させて、カーボネート結合を有する化合物を得る、カーボネート化合物の製造方法。
    Figure 2014088029
    ただし、
    mは、1〜10の整数であり、
    Qは、炭素数1〜4のアルキレン基、または、該アルキレン基の水素原子の1個以上が、炭素数1〜5のアルキル基、もしくは炭素原子−炭素原子間にエーテル性の酸素原子を有する炭素数2〜5のアルキル基に置換された基であり、mが2以上である場合のQは、同一の基であってもよく、異なる基であってもよく、
    10およびR11は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基である。
  2. 式(1)で表わされる化合物とOH基を有する化合物との反応の間、該反応によって生成するクロロホルムを留去しない、請求項1に記載のカーボネート化合物の製造方法。
  3. 前記金属塩が、アルカリ金属の塩およびアルカリ土類金属の塩からなる群から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載のカーボネート化合物の製造方法。
  4. 前記式(2)で表される化合物が、下式(21)で表わされる化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーボネート化合物の製造方法。
    Figure 2014088029
    ただし、
    mは、2〜6の整数であり、
    10およびR11は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基である。
  5. 前記カーボネート結合を有する化合物が、下式(31)で表わされる化合物または下式(32)で表わされる化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカーボネート化合物の製造方法。
    Figure 2014088029
    ただし、
    およびRは、それぞれ1価の脂肪族炭化水素基を表し、RおよびRは、同一の基ではない。
  6. 前記カーボネート結合を有する化合物が、下式(3a)で表わされる環状カーボネート化合物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカーボネート化合物の製造方法。
    Figure 2014088029
    ただし、
    は、2価の脂肪族炭化水素基を表す。
  7. 前記カーボネート結合を有する化合物が、下式(3b)で表わされる鎖状カーボネート化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載のカーボネート化合物の製造方法。
    Figure 2014088029
    ただし、
    は、2価の脂肪族炭化水素基を表し、nは1〜1000の整数を表す。
  8. 前記OH基を有する化合物が、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブチルアルコール、3−オキサ−1−ブタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノール、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノール、2,2−ジフルオロ−2−(1,1,2,2−テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エタノール、2,2−ジフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(テトラフルオロ−2−(ペンタフルオロエトキシ)エトキシ)エトキシ)エタノール、2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)プロポキシ)−1−プロパノールおよび2,3,3,3−テトラフルオロ−2−(1,1,2,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロポキシ)−1−プロパノールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のカーボネート化合物の製造方法。
  9. 前記OH基を有する化合物が、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールおよび1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロ−1−エタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項8に記載のカーボネート化合物の製造方法。
  10. 前記OH基有する化合物が、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−オキサ−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオールおよび1,4−ブタンジオールからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜4、6、7のいずれか一項に記載のカーボネート化合物の製造方法。
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