JPWO2014080906A1 - インクジェットヘッド及びラインヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド及びラインヘッド Download PDF

Info

Publication number
JPWO2014080906A1
JPWO2014080906A1 JP2014548582A JP2014548582A JPWO2014080906A1 JP WO2014080906 A1 JPWO2014080906 A1 JP WO2014080906A1 JP 2014548582 A JP2014548582 A JP 2014548582A JP 2014548582 A JP2014548582 A JP 2014548582A JP WO2014080906 A1 JPWO2014080906 A1 JP WO2014080906A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
inkjet head
ink
inkjet
ink jet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014548582A
Other languages
English (en)
Inventor
坂井 繁一
繁一 坂井
裕一 町田
裕一 町田
康二郎 吉田
康二郎 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Publication of JPWO2014080906A1 publication Critical patent/JPWO2014080906A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/34Bodily-changeable print heads or carriages
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14233Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14233Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
    • B41J2002/14241Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm having a cover around the piezoelectric thin film element
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14491Electrical connection
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/18Electrical connection established using vias
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/19Assembling head units
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/20Modules

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

高精度なノズル配置が可能な小型のインクジェットヘッドを提供する。インクを吐出する複数のインクノズルが配列されたインクジェットヘッドエレメントを複数配列したインクジェットヘッドにおいて、複数のインクジェットヘッドエレメントは、ヘッド保持部材と嵌合で各々保持され、ヘッド保持部材には、複数のインクジェットヘッドエレメントの位置及び/又は姿勢を調整するための変形が可能な変形部が各々設けられていることを特徴とする。

Description

この発明は、インクジェットヘッド及びラインヘッドに関する。
従来、所定のパターンで配列された複数の微細なノズルからインク滴を吐出させるインクジェットヘッドを備え、当該インクジェットヘッドの動作を制御して記録媒体上に画像を形成するインクジェット記録装置がある。
近年、インクジェット記録装置に要求される出力画像の解像度及び画像出力速度が上昇し、インクジェット記録装置では、インクジェットヘッドの各ヘッドチップをより高密度且つ高精度に配列する必要が生じている。このとき、単純に複数のヘッドチップを横並びさせることで生じるヘッドチップ両端のマージン、ヘッドチップ同士の接合面の形成、接合精度や各ノズルのインク吐出特性の違いといった種々の影響を避けるため、以前より、複数のヘッドチップを千鳥格子状に配置した構成が用いられている。
しかしながら、複数のヘッドチップを二次元面内の異なる線上に配置させると、今度は、各ヘッドチップの相対位置関係を精度良く定めるのが困難になるという問題がある。そこで、特許文献1には、各ヘッドチップを所望の位置に取り付けるための取付基板を用いる技術が開示されている。また、特許文献2には、支持基板に取り付けられた複数のヘッドチップについて、ネジを用いて各々支持基板に対する取付位置を調整するための調整機構を設ける技術が開示されている。
また、近年、インクジェット記録装置により画像形成される画像の高精度化、印刷速度の高速度化の要望に応えるため、複数のインクジェットヘッドを千鳥格子状に配置したラインヘッドを用いて記録媒体の搬送のみで描画をおこなう1パス描画方式が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
このようなラインヘッドにおいては、主として記録媒体の搬送方向に略直交する幅方向の長さがプリンタ全体の大きさに影響を与えるため、インクジェット記録装置全体の小型化を図る上では当該幅方向の長さを小さくすることが望ましい。
また、このようなラインヘッドでは、複数のインクジェットヘッドを正確な相対位置関係で配置する必要がある。そこで、従来、ラインヘッドに用いられるインクジェットヘッドには、キャリッジなどのヘッド取付固定部材に固定するためのウィング(突起部)やフランジが設けられている。これらのウィングやフランジは、インクジェットヘッドの側面に設けられるが、特許文献4には、これらについて衝突破損を防ぐ形状を用いる技術が開示されている。また、特許文献5には、インクジェットヘッドを支持部材に取り付ける部分の形状を球状としてその取り付け角度を変更することでインクジェットヘッドの位置を微調整する技術が開示されている。
特開2000−351211号公報 特開2007−90695号公報 特開2007−90693号公報 特開2010−264747号公報 特開2010−76360号公報
しかしながら、高解像度且つ高精度のインクジェットヘッドにおいて、特許文献1のように、ヘッドチップを単に取り付けるだけであると、取付基板の形成精度以上の精度の向上が困難であり、また、従来の位置調整機構では、特許文献2に示されているように、ヘッドチップに並列に設けられたネジなどの構造物が不要な場所を占めることから小型化が困難であるという課題があった。
この発明の目的は、高精度なノズル配置が可能な小型のインクジェットヘッドを提供することにある。
また、各インクジェットヘッドの解像度を上げてより高精度の画像を得る場合等に、複数のインクジェットヘッドを密に配置すると、隣合うインクジェットヘッドどうしの間に各インクジェットヘッドの支持体に対する位置決めや固定のための取付機構を設けるスペースを確保するのが困難となる。
なお、複数のインクジェットヘッドどうしが隣り合わない側に取付機構を設けると、ラインヘッドの記録媒体の搬送方向の長さが大きくなるため、結果として、プリンタ全体の大きさが大きくなってしまうといった問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、複数のインクジェットヘッドを効率良く配置して省スペース化を図ることができるインクジェットヘッド及びラインヘッドの提供を課題とする。
また、従来のインクジェットヘッドを並列に配置すると、側面に設けられたウィングやフランジのための余分なスペースが必要となる。特に、両端部のインクジェットヘッドに係るウィングやフランジのスペースが必要となり、近年のインクジェット記録装置の高精度化や小型化の要求にも関わらず、ラインヘッドのサイズが大きくなるという課題がある。
この発明の目的は、余分なスペースの発生を抑えながら高精度なノズル配置を保ちつつ複数のインクジェットヘッドを配列可能なラインヘッドを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
インクを吐出する複数のインクノズルが配列されたインクジェットヘッドエレメントを複数配列したインクジェットヘッドにおいて、
前記複数のインクジェットヘッドエレメントは、ヘッド保持部材と嵌合で各々保持され、
前記ヘッド保持部材には、前記複数のインクジェットヘッドエレメントの位置及び/又は姿勢を調整するための変形が可能な変形部が各々設けられている
ことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記インクジェットヘッドエレメントの位置及び/又は姿勢の変更に係る前記調整の量を定める調整機構を備える
ことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記ヘッド保持部材に固定されるヘッド調整部材を備え、
前記調整機構は、前記ヘッド調整部材に設けられている
ことを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項3記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記ヘッド保持部材には、前記複数のインクジェットヘッドエレメントを各々嵌合される位置へ導入するための複数の切欠部が設けられており、
前記ヘッド調整部材は、前記インクジェットヘッドエレメントが嵌合された前記切欠部の開放端を塞ぐように前記ヘッド保持部材に固定される
ことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項2〜4の何れか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記調整機構は、前記調整の量に応じて前記インクジェットヘッドエレメントを前記変形部に押し込む複数の押し込み部を有する
ことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記ヘッド保持部材には、前記変形部の前記インクジェットヘッドエレメントとの接触面と反対側に、所定の幅の空隙が設けられていることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項2〜6の何れか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記ヘッド保持部材には、前記複数のインクジェットヘッドエレメントが二列のヘッド列に配列され、
前記調整機構は、当該複数のインクジェットヘッドエレメントのそれぞれに対し、当該インクジェットヘッドエレメントと、隣接する他の前記インクジェットヘッドエレメントとの間以外の位置に設けられている
ことを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項7記載のインクジェットヘッドにおいて、
二列の前記ヘッド列は、平行して設けられ、
前記調整機構は、前記複数のインクジェットヘッドエレメントのそれぞれに対し、前記ヘッド列と直交する方向であって一方の前記ヘッド列の前記インクジェットヘッドエレメントと、他方の前記ヘッド列の前記インクジェットヘッドエレメントとが対向する側とは反対の側に設けられる
ことを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記インクジェットヘッドエレメントは、
前記複数のインクノズルからインクを吐出させるためのインクを蓄えるインクリザーバーを備え、
前記インクリザーバーには、溝部が設けられ、
当該溝部が前記ヘッド保持部材と嵌合する
ことを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項9記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記インクリザーバーの各々にインクを供給する共通流路部材を備え、
前記インクリザーバーには、それぞれ外部と連通するインク流路が設けられ、
前記共通流路部材は、当該インク流路を覆うように設けられ、前記インク流路を介して前記インクリザーバーにインクを供給する
ことを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項10記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記共通流路部材は、前記複数のインクリザーバーに各々対応する複数のブロックに区分され、当該複数のブロックは、隣接する他のブロックとそれぞれ壁面に設けられた開口同士で連通していることを特徴としている。
請求項12記載の発明は、請求項10又は11記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記インクリザーバーに設けられた前記インク流路は、当該インクリザーバーから外側に突起した形状を有し、
当該突起形状部分と前記共通流路部材との隙間は、弾性部材により充填されている
ことを特徴としている。
また、以上の課題を解決するために、請求項13に記載の発明は、
液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板を具備するインクジェットヘッドにおいて、
前記ノズル基板が一端部に取り付け固定されるとともに、内側に当該インクジェットヘッドを構成する構成部品が配置された筐体を備え、
前記筐体の前記ノズル基板が取り付け固定された一端部側と反対となる他端部側は、前記一端部側から前記他端部側に亘る一方向に略直交する断面の寸法が前記一端部側の前記一方向に略直交する断面の寸法よりも小さく形成され、
前記他端部側の外面に当該インクジェットヘッドを支持する支持体に取り付けられる支持体取付部が設けられていることを特徴としている。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記筐体は、
前記一端部側に設けられ、前記一方向に略直交する断面の寸法が前記一方向に沿って略等しい大寸法部と、
前記他端部側に設けられ、前記一方向に略直交する断面の寸法が前記大寸法部よりも小さく、且つ、前記一方向に略直交する断面の寸法が前記一方向に沿って略等しい小寸法部と、を有し、
前記小寸法部の外面に前記支持体取付部が設けられていることを特徴としている。
請求項15に記載の発明は、請求項13又は14に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記支持体取付部は、前記他端部側の外面から突出した突起部を有し、
前記突起部が前記支持体に設けられた溝部と係合することで、当該インクジェットヘッドを所定方向に位置決めすることを特徴としている。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記支持体には、所定方向に沿って配設される複数のインクジェットヘッドの各々の前記突起部に対応させて前記溝部が複数設けられ、
前記複数の溝部に前記複数の突起部が係合することで、前記複数のインクジェットヘッドをその並び方向に位置決めすることを特徴としている。
請求項17に記載の発明は、請求項13又は14に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記支持体に前記支持体取付部が取り付けられることで、当該インクジェットヘッドを所定方向に位置決めする第1位置決め機構部を更に備えることを特徴としている。
請求項18に記載の発明は、請求項13又は14に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記支持体には、所定方向に沿って配設される複数のインクジェットヘッドの各々の前記支持体取付部が取付けられ、
前記筐体の当該インクジェットヘッドと隣合うインクジェットヘッドと対向する面に、前記複数のインクジェットヘッドを所定方向に位置決めする第2位置決め機構部を更に備えることを特徴としている。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記第2位置決め機構部は、互いに係合する凸部及び凹部を有し、
前記複数のインクジェットヘッドのうち、一方のインクジェットヘッドの前記筐体の他方のインクジェットヘッドと対向する面に前記凸部が設けられ、他方のインクジェットヘッドの前記筐体の一方のインクジェットヘッドと対向する面に前記凹部が設けられていることを特徴としている。
請求項20に記載の発明は、請求項13〜19の何れか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記ノズル基板は、複数個が千鳥状に配置されてなることを特徴としている。
請求項21に記載の発明のラインヘッドは、
請求項13〜20の何れか一項に記載のインクジェットヘッドが所定方向に沿って前記支持体に複数配設されてなることを特徴としている。
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載のラインヘッドにおいて、
前記支持体は、所定方向に沿って配設される複数のインクジェットヘッドの各々の前記支持体取付部が取付けられるフレーム部を有することを特徴としている。
また、上記目的を達成するため、請求項23記載の発明は、
複数のインクノズル開口部が一の面に配列されたインクジェットヘッドが複数配列され、支持部材により支持されてなるラインヘッドにおいて、
前記インクジェットヘッドの前記一の面と異なる面、又は、前記支持部材の一の面の何れか一方には、取付突起が設けられ、他方には、当該取付突起を受ける取付受部が設けられ、
前記取付突起と前記取付受部とが対面配置されて、前記インクジェットヘッドが前記支持部材に固定される
ことを特徴とするラインヘッドである。
請求項24記載の発明は、請求項23記載のラインヘッドにおいて、
前記インクジェットヘッドの前記一の面と異なる面は、当該一の面とは反対側の面であることを特徴としている。
請求項25記載の発明は、請求項23又は24記載のラインヘッドにおいて、
前記取付突起又は前記取付受部の少なくとも何れか一方には、前記複数のインクノズル開口部からのインクの吐出により画像が形成される記録媒体の搬送方向に対して直交する幅方向に傾斜する傾斜面が設けられている
ことを特徴としている。
請求項26記載の発明は、請求項25記載のラインヘッドにおいて、
前記取付突起及び前記取付受部には、互いに対向する前記傾斜面が設けられていることを特徴としている。
請求項27記載の発明は、請求項25又は26記載のラインヘッドにおいて、
前記取付突起は、その先端方向に向けて前記幅方向の幅が狭くなる形状を有することを特徴としている。
請求項28記載の発明は、請求項25記載のラインヘッドにおいて、
前記支持部材又は前記インクジェットヘッドの一方に設けられた少なくとも一の前記傾斜面を他方の前記取付突起又は前記取付受部に接触させた状態で前記支持部材と前記インクジェットヘッドとの間の距離を変化させる距離調整機構を有することを特徴としている。
請求項29記載の発明は、請求項23又は24記載のラインヘッドにおいて、
前記支持部材の前記インクジェットヘッドと対向する面とは反対側の面には、前記支持部材に対する前記インクジェットヘッドの相対位置を調整するための位置調整部を備える
ことを特徴としている。
請求項30記載の発明は、請求項29記載のラインヘッドにおいて、
前記位置調整部は、先端方向へ向けて記録媒体の搬送方向に対して直交する幅方向の幅が狭くなる先細形状を有し、当該先細形状部分が前記インクジェットヘッドに設けられた前記取付突起又は前記取付受部と接して前記支持部材に対して上下方向に位置を調整可能に設けられている先細ピンの頭部であることを特徴としている。
請求項31記載の発明は、請求項23〜30の何れか一項に記載のラインヘッドにおいて、
前記インクジェットヘッドは、複数のインクノズル開口部が所定のパターンで配列されたヘッドチップを複数内蔵することを特徴としている。
請求項32記載の発明は、請求項23〜31の何れか一項に記載のラインヘッドにおいて、
隣接する前記インクジェットヘッドの間には、
弾性部材を用いたスペーサー部が設けられていることを特徴としている。
本発明に従うと、インクジェットヘッドにおいて、小型且つ高精度なノズル配置が可能となるという効果がある。
また、本発明によれば、複数のインクジェットヘッドを効率良く配置して省スペース化を図ることが出来る。
また、本発明に従うと、ラインヘッドにおいて、余分なスペースを必要とせずに高精度なインクジェットヘッドの配置を保ちながら複数のインクジェットヘッドを配列可能となるという効果がある。
本発明の第1実施形態のラインヘッドを示す斜視図である。 インクジェットヘッドの各構成を分解して示す図である。 インクジェットヘッドへの共通インクバッファーの接合について説明する図である。 インクジェットヘッドへの共通インクバッファーの接合について説明する図である。 インクジェットヘッドの組立手順を説明するための図である。 インクジェットヘッドの組立手順を説明するための図である。 インクジェットヘッドエレメントの位置の調整について説明する図である。 インクジェットヘッドエレメントの位置の調整について説明する図である。 インクジェットヘッドエレメントの位置の調整について説明する図である。 本発明を適用した第2実施形態のインクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。 図6のインクジェット記録装置に備わるラインヘッドの概略構成を示す斜視図である。 図6のインクジェット記録装置に備わるラインヘッドの概略構成を示す斜視図である。 図7A及び図7Bのラインヘッドに備わるインクジェットヘッドの配設状態を概略的に説明するための図である。 図8のインクジェットヘッドの概略構成を示す斜視図である。 図8のインクジェットヘッドの概略構成を示す斜視図である。 図8のV−V線に沿った面を模式的に示す図である。 図8のインクジェットヘッドに備わるヘッドチップの概略構成を示す部分断面図である。 インクジェットヘッドの変形例の概略構成を示す斜視図である。 インクジェットヘッドの変形例の概略構成を示す斜視図である。 第3実施形態のラインヘッドの全体を示す図である。 第3実施形態のラインヘッドの一部を拡大して示す図である。 第3実施形態のラインヘッドの一部を拡大して示す図である。 ラインヘッドの一部の側面図である。 ラインヘッドの一部の上面図である。 インクジェットヘッドの固定部分を説明する図である。 インクジェットヘッドの固定部分を説明する図である。 インクジェットヘッドの位置調整方法を説明する図である。 インクジェットヘッドの位置調整方法を説明する図である。 インクジェットヘッドの位置調整方法を説明する図である。 第4実施形態のラインヘッドの一部を拡大して示す図である。 第4実施形態のラインヘッドにおけるインクジェットヘッドの位置調整方法を説明する図である。 複数のラインヘッドの配置の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態のインクジェットヘッド110の全体構造を示す図である。また、図2は、インクジェットヘッド110の各構成を分解して示す図である。
図1に示すように、このインクジェットヘッド110は、6個のインクジェットヘッドエレメント111と、これらのインクジェットヘッドエレメント111を支持する基準プレート120(ヘッド保持部材)と、基準プレート120に対して各インクジェットヘッドエレメント111を固定するための押さえプレート150(ヘッド調整部材)と、各インクジェットヘッドエレメント111にインクを供給するための共通インク室となる共通インクバッファー113(共通流路部材)とを備える。本実施形態のインクジェットヘッド110では、記録媒体の搬送方向に垂直な方向(幅方向)に3個ずつ2列のヘッド列が形成されて、全体として千鳥格子状にインクジェットヘッドエレメント111が配列されている。
インクジェットヘッドエレメント111は、従来用いられている積層型のヘッドチップ111aと、共通インクバッファー113から供給されたインクを一時的に蓄え、ヘッドチップ111aに送り出すインクリザーバー111bとを備える。
インクリザーバー111bは、ヘッドチップ111aにおけるノズル開口部が設けられた面とは反対側の面に接合されている。インクリザーバー111bのこの接合面側には、インク流路となる凹部が設けられており、ヘッドチップ111aにおいてこの接合面に設けられたインク供給孔を介し、ヘッドチップ111aの複数のノズルからそれぞれ吐出させるインクが流れるインク流路の各々と連通している。一方、このインクリザーバー111bにおいて、ヘッドチップ111aとの接合面と反対側には、2本の円筒状に突起した形状のインク流路112a、112bが設けられ、共通インクバッファー113から供給されるインクが流入する他、インクジェットヘッドエレメント111の試験の際には、インク流路112a、112bの一方を流入用、他方を排出用にそれぞれ用いることができる。本実施形態のインクジェットヘッド110に係るインクリザーバー111bには、その側面を周回する溝部112cが設けられている。この溝部112cの幅は、基準プレート120の厚みと対応しており、後に詳述するように、溝部112cと、基準プレート120の切欠部121とが嵌合される。
ヘッドチップ111aは、一方の面に複数のノズル開口部(インクノズル)が配列され、これらのノズル開口部からインクが吐出されて記録媒体上に画像を形成する。ノズル開口部の配列パターンや数、間隔などは、適宜定められるが、例えば、千鳥格子状であり、このインクジェットヘッド110を用いて画像が形成される記録媒体の搬送方向に直交する方向(幅方向)に所定の解像度(間隔)で隙間が生じないように配列されている。本実施形態のインクジェットヘッド110に係るヘッドチップ111aでは、これらのノズル開口部が配列されたノズル基板に、各ノズルからインクを吐出させるための圧力をインクに与える圧力室を形成する各層が積層される。即ち、ノズル基板には、中間基板、圧力室をなす空間が設けられた圧力室層、圧力室の蓋となると同時に圧力室内に圧力を加えるための振動板が順に積層される。更に、形成された圧力室には、電圧が印加されることで変形して振動板を振動させる圧電素子、第一接着層(隔壁層)、圧電素子へ電圧を供給する配線層、及び、絶縁層(保護層)が積層される。絶縁層から圧力室層までの各層には、インクを供給するためのインク流路用孔部、即ち、互いに連通したインレット及び貫通孔が設けられ、インクリザーバー111bと連通するインク供給孔から各インク流路用孔部を通って圧力室に流入したインクは、振動板の振動に伴い加圧されて各ノズル開口部から吐出される。
基準プレート120には、図2に示すように、幅方向に伸びる軸に対して両側に交互に6箇所の切欠部121が設けられている。これらの切欠部121をなす3辺のうち、隣接する2辺には、平行して空隙部122a、122b(空隙)が設けられている。また、隣り合う切欠部121の間となる4箇所には、スリット123が設けられている。
切欠部121には、それぞれ、インクジェットヘッドエレメント111が挿し込まれる。このとき、切欠部121がインクリザーバー111bの側面に設けられた溝と嵌合される。これら空隙部122a、122bと切欠部121との間に残るブリッジ部分124a、124b(変形部)は、切欠部121の側から押圧されると弾性的に変形する。このブリッジ部分124a、124bの幅は、基準プレート120に用いられる材質と、後述するインクジェットヘッドエレメント111の位置調整により加えられる力とに基づいて適切に変形可能な幅に形成される。また、ブリッジ部分124a、124bの中央部には、切欠部121の内側に向けて突起部125a、125bが設けられており、突起部125aと、切欠部121の反対側の辺との間の距離は、インクジェットヘッドエレメント111の溝部112cにおける幅以下に設定される。
スリット123は、インクジェットヘッドエレメント111のインク吐出動作に係る駆動信号を送るための配線部材(図示略)を通すためのものである。
押さえプレート150は、基準プレート120の各列に重ねて設けられ、インクジェットヘッドエレメント111をそれぞれ適切な位置に調整して固定するためのものである。押さえプレート150は、例えば、種々の金属部材で構成され、基準プレート120に、例えば、ネジを用いて固定されている。この押さえプレート150には、インクジェットヘッドエレメント111及びスリット123に対応する位置に長方形の開口部151が設けられている。本実施形態のインクジェットヘッド110に係る押さえプレート150では、開口部151のうち基準プレート120における切欠部121の開放端部分を塞ぐ位置に3箇所のネジ穴152が設けられている。ネジ穴152の位置は、インクジェットヘッドエレメント111の溝部112cの位置と対応しており、即ち、基準プレート120と略同一面内にある。後述するように、これらのネジ穴152を貫通してインクジェットヘッドエレメント111に接触する3本のネジ153(図5A〜図5C参照、押し込み部)の回転量により、インクジェットヘッドエレメント111が基準プレートの面内で押し込まれたり(即ち、平行移動したり)、回転したりする。このネジ穴152とネジ153とにより、調整機構が構成される。
共通インクバッファー113は、基準プレート120に固定される全てのインクジェットヘッドエレメント111のインクリザーバー111bに対してインクを供給するためのインク室を形成する。共通インクバッファー113は、各インクリザーバー111bに合わせて6つの機室(ブロック)を有し、それぞれの機室がインクリザーバー111bのインク流路112a、112bの開放端を内部に収容するように各種接着剤を用いて接合される。
図3A、図3Bは、インクジェットヘッド110への共通インクバッファー113の接合について説明する図である。
図3Aには、共通インクバッファー113のインクジェットヘッドエレメント111との接合面を示す。共通インクバッファー113には、インク流路112a、112bを各機室内部にそれぞれ挿入するための開口116a、116bが設けられている。図3Bは、円筒状のインク流路112aの軸を含む面内で機室及びインクリザーバー111bを切断した断面を斜視した図である。本実施形態のインクジェットヘッド110では、各インクジェットヘッドエレメント111の位置が調整された際に、共通インクバッファー113の各機室がこの位置調整に対応して隙間を開けずに接続され、インク供給が可能である必要がある。そこで、このインクジェットヘッド110では、開口116a、116bのサイズをインク流路112a、112bのサイズよりも大きくし、インク流路112a、112bを取り囲んで隙間全体に弾性部材115を埋め込んでいる。この弾性部材115をその弾性率に基づきインクジェットヘッドエレメント111の位置調整により移動可能な幅に対して適宜な厚さとすることで、インクジェットヘッドエレメント111が共通インクバッファー113に対して相対的に移動しても両者の間に隙間を生じさせない構成となっている。弾性部材115としては、インクに対する耐性を有する種々の周知の材質、例えば、シリコン系ゴムやフッ素系ゴムを用いることが出来る。
共通インクバッファー113の両端には、外部との間で貫通し、インクの流入、排出が行われる供給パイプ114a、114bが設けられている。このインクジェットヘッド110に係る外部から図示略の供給用コネクターを介して供給パイプ114aから流入されたインクは、各機室を順番に流れて全てのインクリザーバー111bにインクを供給する。
次に、本発明のインクジェットヘッド110の組立及び位置の調整について説明する。
図4A及び図4Bは、本実施形態のインクジェットヘッド110の組立手順を説明するための図である。
先ず、図4Aに示すように、基準プレート120に対し、切欠部121の開放端側から基準プレート120とインクリザーバー111bの側面の溝とを嵌合させながら導入して嵌め込む(工程1)。次いで、図4Bに示すように、押さえプレート150の開口部151にインクジェットヘッドエレメント111を通し、押さえプレート150を基準プレート120の一面(ここでは、ヘッドチップ111aがある側とは反対側の面)に固定する(工程2)。それから、共通インクバッファー113を各インクリザーバー111bと接合させる(工程3)。最後に、押さえプレート150の前面のネジ穴152にそれぞれネジ153(図5A参照)を嵌めこみ、カメラなどを用いて予めマーキングされたインクジェットヘッドエレメント111の設定位置と一致するようにネジ153の回転量を調整する(工程4)。
なお、インクジェットヘッドエレメント111と配線部材との接続は、上述の工程の途中で行うことも可能であるが、工程1の前に予め接続しておくことが可能である。この場合には、押さえプレート150を設ける際に、インクジェットヘッドエレメント111と共に配線部材が開口部151から引き出される。
図5A〜図5Cは、ネジ153を用いたインクジェットヘッドエレメント111の位置調整を説明する図である。この図では、インクジェットヘッドエレメント111についてのみ、溝部112cの位置で切断した断面形状を示している。
先ず、図5Aに示すように、ネジ穴152から3本のネジ153が均等且つ浅くねじ込まれて溝部112cと接触すると、インクジェットヘッドエレメント111は、ネジ153の先端と突起部125bとの間の位置に固定される。次に、図5Bに示すように3本のネジ153を均等に更にねじ込んでいくと、ねじ込んだ量(調整の量)に応じてブリッジ部分124bを撓ませながら(変形させながら)、インクジェットヘッドエレメント111は、基準プレート120の軸寄りに平行移動する。なお、このとき、ブリッジ部分124bの撓みによる反発力は、3本のネジ153に均等にかからないので、両端のネジ153の回転量が等しければ、中央のネジ153の回転量は、両端のネジ153の回転量と異なっても良い。
一方、図5Cに示すように、両端のネジ153を異なる分量ずつねじ込むと、インクジェットヘッドエレメント111の両端が不均等に押し込まれ、その結果、インクジェットヘッドエレメント111は、突起部125a、125b及びその他のインクジェットヘッドエレメント111と切欠部121との接触点を支点として回転する。
以上のように、第1実施形態のインクジェットヘッド110は、複数のノズル開口部が配列されたインクジェットヘッドエレメント111が複数配列されており、インクジェットヘッドエレメント111は、基準プレート120に嵌合され、インクジェットヘッドエレメント111の位置や姿勢を調整する際には、ブリッジ部分124a、124bが変形して位置を定めることが出来る。即ち、インクジェットヘッドエレメント111を基準プレート120に嵌合させた後に、精密に相対位置を調整することができるので、高精度でインクジェットヘッドエレメント111を配列することが出来る。
また、インクジェットヘッドエレメント111を保持する基準プレート120のインクジェットヘッドエレメント111との接触部分自体が変形するので、位置調整をするための余分なスペースが生じてインクジェットヘッド110のサイズが大型化するのを抑えることが出来る。
また、インクジェットヘッドエレメント111の側面からネジ穴152を貫通するネジ153により側面からインクジェットヘッドエレメント111の位置や姿勢を調整するので、直接的、容易、且つ、確実にインクジェットヘッドエレメント111の位置や姿勢の調整を行うことが出来る。
また、このネジ穴152及びネジ153は、基準プレート120上に固定された押さえプレート150に設けられるので、基準プレート120と押さえプレート150との組み合わせにより、適切な位置にネジ穴152及びネジ153を配置して容易にインクジェットヘッドエレメント111の位置や姿勢の調整を行うことが出来る。
また、基準プレート120には、インクジェットヘッドエレメント111を嵌合させるための切欠部121が設けられており、基準プレート120の面内でインクジェットヘッドエレメント111を嵌合位置まで導入することが出来るので、インクジェットヘッドエレメント111の組立を容易且つ確実に行うことが出来る。
また、押さえプレート150は、基準プレート120にインクジェットヘッドエレメント111が嵌合された後、当該インクジェットヘッドエレメント111を開口部151に通す形で基準プレート120に積層されるので、容易且つ確実に基準プレート120の切欠部121の開放端部分を封鎖してインクジェットヘッドエレメント111を押さえることが出来る。
また、ネジ153によりインクジェットヘッドエレメント111を押し込むことで、インクジェットヘッドエレメント111に対し、ネジ153の反対側に設けられたブリッジ部分124a、124bを押し込んで変形させるので、容易な構成で位置調整を行うことが出来る。
また、インクジェットヘッドエレメント111の位置や姿勢の調整の際に変形されるブリッジ部分124a、124bに並列に空隙部122a、122bが設けられているので、ブリッジ部分124a、124bの変形が基準プレート120の他の部分に対して影響することをより抑えることが出来る。
また、インクジェットヘッドエレメント111を2列に配列することで、幅方向にインクノズルを隙間無く配列しやすい構成とすることができる。また、この場合に、隣接する他のインクジェットヘッドエレメント111との間以外の位置に設けられたネジ穴152からネジ153をねじ込むことが出来るので、ネジ153の回転動作が容易となり、インクジェットヘッドエレメント111の位置調整を容易に行うことが出来る。
また、ヘッド列を平行な2列とし、特に、千鳥格子状に配列させることで、隙間のないノズル配列と、容易なインクジェットヘッドエレメント111の位置調整に係るネジ穴152の配置とを両立させることが出来、高解像度と高精度のノズル配列を容易に両立することができる。
また、インクジェットヘッドエレメント111に含まれるインクリザーバー111bのようにインクジェットヘッドエレメント111の各構成の中で相対的にサイズ(厚さ)が大きく且つ剛性の高いものに溝部112cを設け、基準プレート120と嵌合させることで、より容易且つ確実にインクジェットヘッドエレメント111の位置や姿勢の調整を行うことが出来る。
また、共通インクバッファー113に対してインクジェットヘッドエレメント111が接合された後に各インクジェットヘッドエレメント111の位置や姿勢の調整を行うことが出来る構成であるので、インク流路の構成に余剰な場所を必要としない。
また、共通インクバッファー113とインクリザーバー111bとの接合部分では、インクリザーバー111bに突起状のインク流路112a、112bを設け、これらの周囲を弾性部材115で覆うことにより、各インクリザーバー111bが共通インクバッファー113に対して相対的に位置や姿勢が変化されてもインク漏れや切断などを起こすことなく容易且つ確実にインクを各ノズルに供給することが出来る。
なお、本発明は、上記第1実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、基準プレート120と嵌合されたインクジェットヘッドエレメント111を押さえプレート150のネジ穴152に挿入されたネジ153により位置及び姿勢の調整を行い、固定する場合について説明したが、基準プレート120が嵌合に係る構成と、位置及び姿勢の調整に係る機構とを併せ持つこととしても良い。
また、上記実施の形態では、切欠部121の開放端側を除く3辺で基準プレート120とインクジェットヘッドエレメント111とが嵌合されたが、例えば、平行な2辺のみを嵌合させる形態のように、基準プレート120に対して上下方向の移動を抑えることが可能であればこれに限られない。更に、例えば、押さえプレート150と共に上下方向の移動を抑えることで、嵌合箇所を一箇所とすることも可能である。
また、上記実施の形態では、空隙部122a、122bを伴うブリッジ部分124a、124bを屈曲変形させることでインクジェットヘッドエレメント111の位置や姿勢を調整可能としたが、インクジェットヘッドエレメント111の位置や姿勢を調整するための変形部分は、これに限られない。例えば、基準プレート120において、インクジェットヘッドエレメント111との接触面に弾性変形や塑性変形する部材を用いる構造とすることが出来る。また、突起部125a、125bに限らず、ブリッジ部分124a、124bが設けられていない他の嵌合部分にも別途突起を設けることで、インクジェットヘッドエレメント111をより容易に回転調整可能とすることが出来る。
また、上記実施の形態では、インクジェットヘッドエレメント111のうち、インクリザーバー111bの側面に溝を設けることとしたが、他の部材に設けられても良い。例えば、ヒーター用の部材や基板などに設けられても良い。また、この場合の溝は、凹部を設けたものの他、平行な二列の突起部を設けることによって形成されるものであっても良い。或いは、反対に、インクジェットヘッドエレメント111に設けられた一本の凸部が基準プレート120に設けられた凹部と嵌合される形態であっても良い。
また、上記実施の形態では、ヘッドチップ111aのノズル開口面と平行に基準プレート120を配置するインクジェットヘッドを例に挙げて説明したが、これに限られない。インクジェットヘッドエレメント111には、他の構成に係るインクジェットヘッドチップが用いられてもよいし、複数のインクジェットヘッドエレメント111が一列に配列されたインクジェットヘッドなどでは、インクの射出方向も基準プレート120の面に垂直である場合に限られない。また、インクジェットヘッドエレメント111は、圧電素子を用いてインクを加圧して吐出させる方式のものに限らず、加熱により加圧する方式のものであっても良い。
また、上記実施の形態では、基準プレート120上に開口部151を備えた板状の押さえプレート150を重ねて設ける構成としたが、押さえプレート150の形状はこれに限られない。基準プレート120に固定され、ネジ穴152に係るインクジェットヘッドエレメント111の調整機構を有していれば、板状ではなく、角柱形状などであっても良く、また、この場合には、開口部151を設けるまでもなく、インクジェットヘッドエレメント111の周囲を囲わない形状とすることが出来る。更に、この押さえプレート150は、基準プレート120に積層される場合に限らず、横から取り付ける形状や、基準プレート120を上下から挟む形状とすることも可能である。
また、ネジ穴152に挿入されてインクジェットヘッドエレメント111の位置及び姿勢を調整するネジ153には、先端に各々、又は、共通の緩衝部材等が設けられていても良い。
また、上記実施の形態では、基準プレート120に6個のインクジェットヘッドエレメント111が2列に3個ずつ配列されて嵌合される場合を例として挙げて説明したが、これに限られず、例えば、単純に複数個のインクジェットヘッドエレメント111が一列に配列される場合にも本発明を適用することが出来る。
また、上記実施の形態では、平行に配列されたヘッド列の配列方向に垂直に外側から中心線への向き(本実施形態では、記録媒体の搬送方向)に向けてネジ153を配置したが、この配置に限られない。ネジ153を幅方向に向けて配置しても良いし、両方向の配置に係る調整機構を併用しても良い。但し、各ヘッド列において真ん中のインクジェットヘッドエレメント111のように、幅方向両側に他のインクジェットヘッドエレメント111が設けられている場合には、当該隣接するインクジェットヘッドエレメント111が設けられている側からネジ153の回転量を調整しづらいので、調整機構は、隣接するインクジェットヘッドエレメント111の間には設けられない構造とすることが出来る。
また、上記実施の形態では、共通インクバッファー113が固定され、各インクジェットヘッドエレメント111の位置及び姿勢の調整による各機室とのずれを弾性部材115によって補う構成としたが、これに限られない。例えば、共通インクバッファー113において各機室を連通する部分を肉薄に形成し、各インクジェットヘッドエレメント111の微小移動や回転に伴って当該部分が折れ曲がったり延びたりすることが可能としてもよい。
また、上記実施の形態では、インク流路112a、112bを突起した円筒形状としたが、角型など他の形状の突起でもよく、或いは、突起形状ではない単なる孔部であっても良い。
また、上記実施の形態では、共通インクバッファー113を、各インクジェットヘッドエレメント111に対応した機室を有する形状としたが、これに限られない。各インクジェットヘッドエレメント111のインク流路112a、112bの位置変化にそれぞれ対応可能な一の大きなインクバッファーを設けることとしても良い。
また、共通インクバッファー113を用いず、個別のインクバッファーをチューブなどの配管で接続する形態であっても良い。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。
図6は、本発明を適用した第2実施形態のインクジェット記録装置200の概略構成を示す斜視図である。
図6に示すように、インクジェット記録装置200は、記録媒体Mを支持するプラテン201と、このプラテン201の前後に設けられ、記録媒体Mを搬送するための搬送ローラー202と、プラテン201の上方に設けられた所定数(例えば、4つ)のラインヘッド203、204、205、206とを備えている。
以下の説明では、記録媒体Mの搬送方向を前後方向(若しくは、Y方向)とし、当該前後方向に直交する一の方向を左右方向(若しくは、X方向)とし、前後方向及び左右方向に直交する方向を上下方向とする。
ラインヘッド203、204、205、206は、それぞれ左右方向に延在する長尺な形状をなしている。また、ラインヘッド203、204、205、206は、搬送方向の上流側から下流側に所定間隔を空けて配設されている。
そして、インクジェット記録装置200は、プラテン201に支持された状態の記録媒体Mを搬送ローラー202の駆動により搬送方向に搬送し、このとき、ラインヘッド203、204、205、206からY,M,C,Kの各プロセスカラーのインクを記録媒体Mに向けて吐出するようになっている。
なお、各ラインヘッド203、204、205、206は、吐出するインクの色が異なる以外の点で略同様の構成をなし、これらのうちのラインヘッド203を代表として詳細に説明する。
図7Aは、ラインヘッド203の概略構成を示す斜視図であり、図7Bは、図7Aの破線Bで囲まれた部分を拡大して示す斜視図である。また、図8は、インクジェットヘッド210の配設状態を概略的に説明するためにラインヘッド203を下側から見て示した図である。
図7A及び図8に示すように、ラインヘッド203は、左右方向に沿って配設された所定数(例えば、3つ)のインクジェットヘッド210と、これらのインクジェットヘッド210を支持するフレーム部(支持体)220とを備えている。
フレーム部220は、左右方向に長尺な部材であり、下向きに開口した箱型に形成されている。また、フレーム部220の前面部221及び後面部222の所定位置には、インクジェットヘッド210の筐体230の前面側及び後面側の突起部a1、b1(後述)と係合する溝部223が所定数(例えば、各面部に6つずつ)形成されている(図7A等参照)。
溝部223は、前面側の突起部a1どうし及び後面側の突起部b1どうしの間隔に対応させて所定間隔を空けて複数形成されている。
また、各溝部223は、前面部221及び後面部222の各々の下端から切り欠かれてなり、前後方向に見て略直角に屈曲した形状をなしている。また、各溝部223の最奥部が下側に凸の円弧状に湾曲してなり、当該円弧状の部分に円柱状の突起部a1、b1が載置されるようになっている。
なお、図7A等にあっては、前面部221に設けられた溝部223のみを図示している。また、溝部223の形状は、一例であってこれに限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。さらに、溝部223の最奥部の形状も突起部a1、b1の外形上に対応させて適宜任意に変更可能である。
また、フレーム部220の上面部224には、各インクジェットヘッド210に対応させて開口部224aがそれぞれ形成され、この開口部224aにインクジェットヘッド210を構成する供給用コネクター215、排出用コネクター216及び電装コネクター219(後述)等が挿通されている。
以下に、インクジェットヘッド210について詳細に説明する。
図9A及び図9Bは、インクジェットヘッド210の概略構成を示す斜視図である。また、図10は、図8のV−V線に沿った面を透過して模式的に示す図である。
図9A及び図9B並びに図10に示すように、インクジェットヘッド210は、所定数(例えば、6つ)のヘッドチップ211を保持する保持板212と、各ヘッドチップ211にインクを供給するために共通化されたインク室213と、このインク室213と供給パイプ214を介して連通された供給用コネクター215及び排出用コネクター216と、ヘッドチップ211の圧電素子2114b(後述)の駆動を制御するためのIC基板217と、このIC基板217と中継基板218a及びコネクター基板218bを介して接続されるとともに記録装置本体側の制御基板(図示略)と接続される電装コネクター219と、これらのヘッド構成部品が内側に配置された筐体230とを備えている。
供給用コネクター215、IC基板217及び電装コネクター219は、後述するように、保持板212の前側及び後側の各々にそれぞれ配設された3つのヘッドチップ211、…に対応させるように2つずつ設けられている。
保持板212は、筐体230の下端部230aに取り付け固定されている。
また、保持板212には、所定数(例えば、6つ)の略等しい形状及び寸法のノズル基板2111を具備するヘッドチップ211、…が左右方向に沿って千鳥状に配設されている。即ち、保持板212の前側及び後側の各々には、ヘッドチップ211が3つずつ所定の等しい間隔を空けて配設され、前側の3つのヘッドチップ211、…と後側の3つのヘッドチップ211、…とは、一のヘッドチップ211の左右方向の幅の分だけ左右方向にずれて配置されている。
また、保持板212は、所定数(例えば、6つ)のヘッドチップ211、…の配置に対応させて段付き形状に形成されている。具体的には、保持板212の前側の3つのヘッドチップ211、…のうちの右端のヘッドチップ211よりも右側の部分、即ち、保持板212の後側の3つのヘッドチップ211、…のうちの右端のヘッドチップ211の前側部分が、平面視にて略直角に切り欠かれている。同様に、保持板212の前側の3つのヘッドチップ211、…のうちの左端のヘッドチップ211の後側部分、即ち、保持板212の後側の3つのヘッドチップ211、…のうちの左端のヘッドチップ211よりも左側側部分が、平面視にて略直角に切り欠かれている。
ヘッドチップ211は、複数のノズル2111a、…を備えた板状の部材である。
以下に、ヘッドチップ211について詳細に説明する。
図11は、ヘッドチップ211の概略構成を示す部分断面図であり、一個のノズル2111aに係る構成要素のみを図示している。
図11に示すように、ヘッドチップ211は、ノズル基板2111、中間基板2112、圧力室基板2113、第一接着層2114、配線層2115及び第二接着層2116が、この順で積層されて構成されている。
ノズル基板2111は、シリコン製の基板であり、ヘッドチップ211の最下層に位置している。このノズル基板2111には、複数のノズル2111a、…が形成されている。
ノズル2111aは、例えば、略マトリクス状となるようにノズル面に配列されている。
中間基板2112は、ガラス製の基板であり、ノズル基板2111の上面に積層され、接合されている。中間基板2112には、ノズル基板2111のノズル2111aと連通する貫通孔2112aが形成されている。
圧力室基板2113は、圧力室層2113aと振動板2113bとから構成されている。
圧力室層2113aは、シリコン製の基板であり、中間基板2112の上面に積層され、接合されている。圧力室層2113aには、ノズル2111aから吐出されるインクに吐出圧力を付与する圧力室2113cが、当該圧力室層2113aを貫通するように形成されている。圧力室2113cは、貫通孔2112a及びノズル2111aの上方に設けられ、これら貫通孔2112a及びノズル2111aと連通している。また、圧力室層2113aには、圧力室2113cと連通する連通孔2113dが、当該圧力室層2113aを貫通しつつ水平方向に延在するように形成されている。
振動板2113bは、圧力室2113cの開口を覆うように圧力室層2113aの上面に積層され、接合されている。すなわち、振動板2113bは、圧力室2113cの上壁部を構成している。振動板2113bの表面には、酸化膜が形成されている。また、振動板2113bには、連通孔2113dと連通する貫通孔2113eが形成されている。
第一接着層2114は、振動板2113bの上面に積層されている。また、第一接着層2114は、振動板2113bと配線層2115とを接着する感光性樹脂層であるとともに、その内部に空間部2114aを形成する隔壁層となっている。空間部2114aは、第一接着層2114を貫通するように圧力室2113cの上方に形成され、内部に圧電素子2114bを収容している。
圧電素子2114bは、圧力室2113cと略同一の平面視形状に形成され、振動板2113bを挟んで圧力室2113cと対向する位置に設けられている。この圧電素子2114bは、振動板2113bを変形させるためのPZT(lead zirconium titanate)からなるアクチュエータである。また、圧電素子2114bの下面に設けられた電極(図示略)が振動板2113bに接続されている。
また、第一接着層2114には、振動板2113bの貫通孔2113eと連通する貫通孔2114cが、空間部2114aとは独立して形成されている。
配線層2115は、シリコン製の基板であるインターポーザー2115aを備えている。インターポーザー2115aの下面には、2層の酸化ケイ素の絶縁層2115b、2115cが被覆され、上面には、同じく酸化ケイ素の絶縁層2115dが被覆されている。そして、インターポーザー2115aの下方の2つの絶縁層2115b、2115cのうち、下側に位置する絶縁層2115cが、第一接着層2114の上面に積層され、接合されている。
インターポーザー2115aを上下方向に貫通して貫通電極2115eが配設されている。貫通電極2115eの下端には、水平方向に延在する導電性基板2115fの一端が接続されている。この導電性基板2115fの他端には、圧電素子2114bの上面の電極(図示略)に設けられたスタッドバンプ2114dが、空間部2114a内に露出した半田2115gを介して接続されている。また、導電性基板2115fは、インターポーザー2115aの下方の2つの絶縁層2115b、2115cによって挟まれて保護されている。
また、インターポーザー2115aには、第一接着層2114の貫通孔2114cと連通するインレット2115hが、当該インターポーザー2115aを上下方向に貫通するように形成されている。
第二接着層2116は、配線層2115の上面に配設された配線2116aを覆いつつ、インターポーザー2115aの絶縁層2115dの上面に積層され、接合されている。この第二接着層2116は、保持板212とヘッドチップ211とを接着する感光性樹脂層であるとともに、配線2116aを保護する保護層となっている。配線2116aは、水平方向に延在されて、一端が貫通電極2115eの上端に接続されるとともに、他端が中継基板218a及びコネクター基板218bを介して電装コネクター219に接続されている。また、第二接着層2116には、インレット2115hと連通する貫通孔2116bが形成されている。
また、ヘッドチップ211の連通孔2113d、貫通孔2113e、2114c、2116b及びインレット2115hは、インク室213と圧力室2113cとを連通する流路を構成するので、インク室213のインクはこの流路を介してノズル2111aに供給される。
次に、筐体230について詳細に説明する。
筐体230は、図9A等に示すように、ヘッドチップ211を保持する保持板212が取り付け固定された下端部(一端部)230a側の寸法が上端部(他端部)230b側の寸法に対して大きい形状に形成されている。即ち、筐体230の上端部230b側は、下端部230a側から上端部230b側に亘る上下方向(一方向)に略直交する断面の寸法が下端部230a側の上下方向に略直交する断面の寸法よりも小さく形成されている。
具体的には、筐体230の下端部230a側に、上下方向に略直交する断面の寸法が上下方向に沿って略等しい形状をなす大寸法部231が設けられている。また、大寸法部231の上端部230bに連続するように、上下方向に略直交する断面の寸法が大寸法部231よりも小さく、且つ、上下方向に略直交する断面の寸法が上下方向に沿って略等しい形状をなす小寸法部232が設けられている。
大寸法部231は、保持板212の平面視形状を上下方向に伸ばしたような外形状をなしている。即ち、大寸法部231の上下方向に略直交する断面の形状及び寸法は、保持板212の外側面の上下方向に略直交する断面の形状及び寸法と略等しくなっている。
つまり、大寸法部231の内側には、当該筐体230に配設される各種のヘッド構成部品の収納空間が十分に確保されている。
小寸法部232は、大寸法部231に対して前後方向の長さがわずかに短くされている。
即ち、小寸法部232の前面部232a及び後面部232bと大寸法部231の前面部231a及び後面部231bは、いずれも前後方向に略直交する平面をなしている。そして、小寸法部232の前面部232aは、大寸法部231の前面部231aに対して所定の距離だけ後側に配置され、同様に、小寸法部232の後面部232bは、大寸法部231の後面部231bに対して所定の距離だけ前側に配置されている。
また、小寸法部232の前後方向の長さ、即ち、前面部232aと後面部232bの間の長さは、フレーム部220の前後の内側面どうしの長さと略等しいか、或いは、この長さよりもわずかに短くなっている。
また、小寸法部232の前面部232a及び後面部232bには、フレーム部220の溝部223と係合する突起部a1、b1が設けられている(図9A及び図10等参照)。
突起部a1は、小寸法部232の前面部232aの左右両端部の外面から前側に所定の長さ突出して形成されている。同様に、突起部b1は、小寸法部232の後面部232bの左右両端部の外面から後側に所定の長さ突出して形成されている。
また、突起部a1、b1の各々は、例えば、略円柱状に形成されているが、形状は一例であってこれに限られるものではない。例えば、突起部a1、b1の前後方向に直交する断面を矩形状にするなど適宜任意に変更可能である。
また、突起部a1、b1の突出長は、フレーム部220の前面部221及び後面部222の厚さ等に応じて適宜任意に変更可能である。
そして、小寸法部232の突起部a1、b1が、フレーム部220の対応する各溝部223に差し込まれて当該溝部223の最奥部に係合することで、当該インクジェットヘッド210がフレーム部220に取り付けられる。これにより、当該インクジェットヘッド210のフレーム部220に対する左右方向の移動が規制されて当該インクジェットヘッド210がフレーム部220に対して左右方向に位置決めされた状態となる。
このように、小寸法部232の各突起部a1、b1は、当該インクジェットヘッド210を支持するフレーム部(支持体)220に取り付けられる支持体取付部を構成している。
また、フレーム部220の前面部221及び後面部222には、溝部223が左右方向に沿って複数配設されているので、複数のインクジェットヘッド210、…の各々の突起部a1、b1が複数の溝部223、…に係合することで、これら複数のインクジェットヘッド210、…がその並び方向に位置決めされた状態となる。
即ち、上記のように構成されたインクジェットヘッド210が、フレーム部220に左右方向に沿って複数(例えば、3つ)配設されることでラインヘッド203を構成する。具体的には、各インクジェットヘッド210の保持板212及び筐体230の左右方向の両端部によって凹凸が形成されているので、例えば、3つのインクジェットヘッド210、…のうち、隣合うインクジェットヘッド210どうしの左右両端部の凹凸を係合させるようにして当該3つのインクジェットヘッド210が左右方向に沿ってフレーム部220に配設された状態となる。
なお、小寸法部232の上面部232cには、供給用コネクター215、排出用コネクター216及び電装コネクター219の各々に対応させて開口部c1、c2、c3が形成され、これらの開口部c1、c2、c3に供給用コネクター215、排出用コネクター216及び電装コネクター219が挿通されている。
以上のように、第2実施形態のインクジェット記録装置200によれば、内側にヘッド構成部品が配置された筐体230のノズル基板2111が取り付け固定された下端部230a側と反対となる上端部230b側は、上下方向に略直交する断面の寸法が下端部230a側の上下方向に略直交する断面の寸法よりも小さく形成され、当該上端部230b側の外面に当該インクジェットヘッド210を支持するフレーム部220に取り付けられる支持体取付部が設けられているので、筐体230の下端部230aよりも上下方向に略直交する断面の寸法が小さい上端部230b側の外面の支持体取付部、特に、突起部a1、b1を利用して当該インクジェットヘッド210をフレーム部220に取り付けることができる。具体的には、筐体230の下端部230a側に上下方向に略直交する断面の寸法が上下方向に沿って略等しい大寸法部231が設けられるとともに、筐体230の上端部230b側に上下方向に略直交する断面の寸法が大寸法部231よりも小さく、且つ、当該断面の寸法が上下方向に沿って略等しい小寸法部232が設けられ、小寸法部232の外面に設けられた突起部a1、b1をフレーム部220の対応する各溝部223に係合させることで、当該インクジェットヘッド210をフレーム部220に取り付けることができる。
これにより、ラインヘッド203、204、205、206を構成する複数のインクジェットヘッド210、…を所定方向に沿ってフレーム部220に配置する場合に、これら複数のインクジェットヘッド210、…の並び方向(左右方向)やこの並び方向に略直交する一方向(前後方向)の幅が大きくなるのを抑制しつつ、複数のインクジェットヘッド210、…を密に配置することができる。従って、複数のインクジェットヘッド210、…を効率良く配置することができ、省スペース化を図ることができる。
また、突起部a1、b1がフレーム部220の各溝部223と係合することで、当該インクジェットヘッド210を左右方向に位置決めすることができる。特に、フレーム部220に設けられた複数の溝部223、…に、左右方向に沿って配設される複数のインクジェットヘッド210の各々の突起部a1、b1が係合することで、これら複数のインクジェットヘッド210、…をその並び方向に簡便に位置決めすることができる。
以下に、インクジェットヘッド210の変形例について説明する。
例えば、インクジェットヘッド210は、当該インクジェットヘッド210を所定方向に位置決めする第1位置決め機構部(図示略)を設けても良い。
即ち、例えば、突起部a1、b1等の代わりに筐体230の小寸法部232の所定位置にネジ穴を設け、当該ネジ穴に螺子込まれる取付用ネジの雄ネジ部分をフレーム部220の溝部223に係合させつつネジ穴に螺子込んで取り付け固定することで、当該インクジェットヘッド210をフレーム部220に対して左右方向に位置決めすることができる。
このとき、取付用ネジの螺子込み量を調整することがで、インクジェットヘッド210をフレーム部220に対して前後方向に位置決めするようにしても良い。
これにより、ラインヘッド203、204、205、206を構成する複数のインクジェットヘッド210、…の並び方向や前後方向の幅が大きくなるのを抑制しつつ、複数のインクジェットヘッド210、…を密に配置することができるとともに、各インクジェットヘッド210をフレーム部220に対して所定方向に簡便に位置決めすることができる。
また、図12A及び図12Bに示すように、インクジェットヘッド210aの筐体230の隣合うインクジェットヘッド210aと対向する面に、当該インクジェットヘッド210aを所定方向に位置決めする第2位置決め機構部240を設けても良い。
即ち、第2位置決め機構部240は、各インクジェットヘッド210aの筐体230における隣合うインクジェットヘッド210aと対向する左右の両側面部233、234に設けられている。具体的には、第2位置決め機構部240は、互いに係合する凸部241及び凹部242を有し、複数のインクジェットヘッド210a、…のうち、一方のインクジェットヘッド210aの筐体230における他方のインクジェットヘッド210aと対向する面に凸部241が設けられ、他方のインクジェットヘッド210aの筐体230における一方のインクジェットヘッド210aと対向する面に凹部242が設けられている。
凸部241は、例えば、筐体230の左側面部234から左側に所定の長さ突出して形成されている。また、凸部241は、前後方向の中央部側に対して両端部側の突出量が小さくされている。
凹部242は、凸部241と係合可能となるように当該凸部241の形状に対応させて形成されている。即ち、凹部242の前後方向の両端部側が中央部側に対して突出量が大きくなるように筐体230の右側面部233から右側に所定の長さ突出することで、所定の深さの凹部242が構成されている。
なお、凸部241及び凹部242は、互いに係合する形状であれば如何なる形状であっても良く、例えば、外形が円弧状に形成されていても良いし、台形状に形成されていても良い。
そして、例えば、3つのインクジェットヘッド210a、…のうち、隣合うインクジェットヘッド210aどうしの左右両端部の凹凸を係合させるようにして当該3つのインクジェットヘッド210aを左右方向に沿ってフレーム部220に配設する際に、一方のインクジェットヘッド210aの筐体230の凸部241と他方のインクジェットヘッド210aの筐体230の凹部242とを突き合わせるようにして係合させる。これにより、隣合うインクジェットヘッド210aどうしがその並び方向に位置決めされた状態とすることができる。また、隣合うインクジェットヘッド210aどうしの前後方向の移動も規制されて当該インクジェットヘッド210aが前後方向に位置決めされた状態となる。
これにより、ラインヘッド203、204、205、206を構成する複数のインクジェットヘッド210a、…の並び方向や前後方向の幅が大きくなるのを抑制しつつ、複数のインクジェットヘッド210a、…を密に配置することができるとともに、各インクジェットヘッド210aを所定方向に簡便に位置決めすることができる。
また、上記実施形態では、支持体としてフレーム部220を例示したが、一例であってこれに限られるものではなく、インクジェットヘッド210、210aを支持する構成であれば適宜任意に変更可能である。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図13は、本発明の第3実施形態のラインヘッド303を示す斜視図である。また、図14A及び図14Bは、ラインヘッド303の一部分を拡大して示した斜視図である。
第3実施形態のラインヘッド303は、図13に示すように、フレーム部320(支持部材)に複数のインクジェットヘッド310が固定(支持)されてなる。インクジェットヘッド310は、記録媒体M(記録紙)と対向してこの記録媒体Mの搬送方向と直交する方向(以降、幅方向と記す)に配列され、この記録媒体Mの幅全体に亘って設けられている。即ち、このラインヘッド303は、固定されて設けられており、記録媒体Mを搬送しながら適宜なタイミングで各ノズルからインクを吐出させることで、記録媒体M全面に画像の形成が可能な1パス(シングルパス)描画方式のヘッドである。フレーム部320に固定されるインクジェットヘッド310の数は、ここでは、例として3個が示されているが、記録媒体Mの幅及び各インクジェットヘッド310の長さに応じて定められる。隣接するインクジェットヘッド310の間には、僅かに隙間が設けられており、この隙間には、弾性部材340(スペーサー部)が設けられている。
フレーム部320は、枠状の支持部材である。このフレーム部320は、例えば、ステンレス、鉄、アルミニウムといった金属で形成されている。この金属としては、特に、低膨張金属が適しており、例えば、インバー、スーパーインバー、ノビナイト(登録商標)などをより好ましく使用することが出来る。図14Aに示すように、フレーム部320には、それぞれ2本の調整ネジ323a、323b及び3本の固定ネジ324a〜324cを用いて複数のインクジェットヘッド310が固定されている。このフレーム部320には、各インクジェットヘッド310と対向する部分にそれぞれ2箇所の突起受け部322a、322b(取付受部)が設けられている。この突起受け部322a、322bは、後述するインクジェットヘッド310の突起部312a、312bの形状に対応した凹部であり、その一側面がインクジェットヘッド310の配列方向(幅方向)に所定の角度で傾斜している。また、この傾斜した側面(傾斜面)とは反対側の側面には、プランジャー327a、327bが設けられている。これらのプランジャー327a、327bは、インクジェットヘッド310の突起部312a、312bがフレーム部320の突起受け部322a、322bの内部で一方に偏って配置されるように付勢する。各インクジェットヘッド310は、後述するように、フレーム部320に対して所定の範囲内で固定位置を調整することが出来る。
インクジェットヘッド310は、図14Bに示すように、それぞれ、筐体330の内部に複数のヘッドチップ311を備えており、ここでは例として6個のヘッドチップ311を示している。この筐体330は、例えば、樹脂製であり、フレーム部320と対向する面に突起部312a、312b(取付突起)が設けられている。また、この突起部312a、312bが設けられている面において、内部のヘッドチップ311に連通する供給用コネクター315a、315bが外部に貫通している。突起部312a、312bの形状は、突起受け部322a、322bと対応したものであり、上述の突起受け部322a、322bに設けられた傾斜面と対向する一の側面が所定の角度で傾斜している。従って、突起部312a、312bの形状は、先端方向に向けて幅方向の幅が狭くなる形状となっている。インクジェットヘッド310は、突起部312a、312bがフレーム部320の突起受け部322a、322bと対面配置されて嵌合される位置関係で調整ネジ323a、323b及び固定ネジ324a〜324cによりフレーム部320に固定されている。
一方、インクジェットヘッド310において筐体330がフレーム部320に固定されている面とは反対側の面(一の面)では、筐体330が開放されており、内部のヘッドチップ311の一の端面がそれぞれ露出されている。このヘッドチップ311は、従来用いられているヘッドチップの何れの形式であってもよい。筐体330から露出されたヘッドチップ311の端面には、それぞれ多数(例えば、128個)のノズル(インクノズル開口部)が千鳥格子状といった所定のパターンで配列されており、少なくとも記録媒体Mの幅方向には所定の解像度で当該記録媒体Mの幅に亘り隙間のない配列となっている。外部から供給用コネクター315a、315bを介して供給されたインクは、ヘッドチップ311において、各ノズルからインクを吐出させるための圧力室に送られ、これらの圧力室の変形動作などにより圧力室内のインクが加圧されて各ノズルから吐出される。
弾性部材340は、インクジェットヘッド310をフレーム部320に取り付ける際の衝撃防止用緩衝部材として用いられると共に、ラインヘッド303が組み立てられた後の通常の状態では、両側のインクジェットヘッド310から押し込まれた状態となっており、フレーム部320に固定されたインクジェットヘッド310が幅方向に動くのを妨げている。弾性部材340としては、特には限られないが、種々のゴム材、例えば、シリコンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、若しくはフッ素ゴム、又は、スポンジ材、例えば、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)発泡体、ポリウレタンスポンジ、若しくはニトリルスポンジなどを用いることが出来る。
次に、本実施形態のラインヘッド303におけるインクジェットヘッド310のフレーム部320への取り付けについて説明する。
図15A及び図15Bは、それぞれ、ラインヘッド303における一のインクジェットヘッド310に対応する部分の側面図及び上面図である。また、図16A及び図16Bは、インクジェットヘッド310の固定部分を説明する図である。
図15Aに示すように、フレーム部320にインクジェットヘッド310を固定する5本のネジのうち、2本の調整ネジ323a、323bは、それぞれ、二つの突起受け部322a、322bの位置に設けられ、図15Bに示すように、固定ネジ324a〜324cは、突起受け部322a、322bとは異なる位置に設けられている。
調整ネジ323aには、図16Aに示すように、その先端部の所定の長さに亘りネジ山及びネジ溝が設けられており、突起受け部322aに設けられた長穴325a(図16B参照)を貫通して、インクジェットヘッド310の突起部312aに設けられたねじ穴313aと適宜な長さで噛み合わされる。調整ネジ323bにも同様にネジ山及びネジ溝が設けられており、長穴325bを貫通してねじ穴313bと適宜な長さで噛み合わされる。そして、この噛み合せ部分の長さにより調整ネジ323a、323bの頭部の位置が定められ、フレーム部320とインクジェットヘッド310との間の距離が規定される。即ち、調整ネジ323a、323bが締められるほどフレーム部320とインクジェットヘッド310との間の距離が縮まり、緩められると距離が広がる。長穴325a、325bは、それぞれ幅方向に伸びた形状となっており、フレーム部320に対し、調整ネジ323a、323b及びインクジェットヘッド310が相対的に幅方向に移動可能となっている。これら、調整ネジ323a、323b及びねじ穴313a、313bにより距離調整機構が構成される。
一方、固定ネジ324a〜324cは、それぞれ、フレーム部320に設けられた孔部326a〜326cと噛み合わされて嵌めこまれる。インクジェットヘッド310において、この固定ネジ324a〜324cに対応する位置に溝等は設けられておらず、固定ネジ324a〜324cの先端がフレーム部320のインクジェットヘッド310と対向する面から突出した長さだけフレーム部320とインクジェットヘッド310とが離隔することになる。なお、固定ネジ324a〜324cは、長さの調整後に接着剤などで固定されてもよい。
ここで、上述のように、突起部312a、312bと、突起受け部322a、322bとは、お互いに対応する形状となっているが、突起受け部322a、322bの方が幅広く形成され、突起部312a、312bが嵌め込まれた状態で幅方向に所定の範囲で相対的に移動可能となっている。また、突起受け部322a、322bと、突起部312a、312bとに設けられた所定の傾斜角度を有する側面は、本実施形態のラインヘッド303では、記録媒体Mの幅方向に同一角度で傾斜しており、お互いに面で接触する構成となっている。そして、フレーム部320に設けられたプランジャー327a、327bにより、当該傾斜面の間の接触状態が保たれるように付勢されている。
図17A、図17B及び図17Cは、インクジェットヘッド310の位置調整方法を説明する図である。
図17Aに示すように、調整ネジ323aが突起部312aのねじ穴313aに浅く噛み合わされている場合、上述のように、フレーム部320(突起受け部322a)とインクジェットヘッド310(突起部312a)の距離は、大きく離れる。この状態で、プランジャー327aによりフレーム部320の突起受け部322aにおける傾斜面とインクジェットヘッド310の突起部312aにおける傾斜面とが接触するように付勢されることで、図17Aにおいて、フレーム部320は、インクジェットヘッド310に対して相対的に右寄りに位置することになる。
次いで、調整ネジ323aをねじ穴313aにねじ込んでいくにつれて、フレーム部320とインクジェットヘッド310の間の間隔が狭まっていく。プランジャー327aにより突起受け部322aの傾斜面と突起部312aの傾斜面との接触状態は、保たれているので、突起受け部322aと突起部312aとの距離が縮まるにつれて、図17B及び図17Cにおいて、フレーム部320は、インクジェットヘッド310に対して相対的に左に移動する(インクジェットヘッド310は、フレーム部320に対して相対的に右に移動する)ことになる。
本実施形態のラインヘッド303を組み立てる際には、フレーム部320とインクジェットヘッド310の位置関係を予めマーキング等で定めておき、カメラなどを用いてこのマーキングとフレーム部320及びインクジェットヘッド310の位置とを確認しながら調整ネジ323a、323bの回転量を調整することで、正確に幅方向の位置合わせを行うことが出来る。それから、固定ネジ324a〜324cを孔部326a〜326cと噛み合わせ、調整ネジ323a、323bにより規定されたフレーム部320とインクジェットヘッド310との距離と等しくなるように固定ネジ324a〜324cの回転量を調整することで、インクジェットヘッド310が適切な位置でフレーム部320に固定される。
なお、上述の位置調整がなされたラインヘッド303を用いて画像の形成を行う際、フレーム部320の位置を固定した状態では、インクジェットヘッド310のヘッドチップ311に係るノズル面と記録媒体Mとの距離が調整に応じて変化することになるが、この距離変化は、ノズルから吐出させるインクの速度やタイミングを適宜に制御することで調整することが可能である。
以上のように、第3実施形態のラインヘッド303は、インクノズルが底面に配列されて設けられたインクジェットヘッド310が、この底面と略平行な反対側の面でフレーム部320に固定されている。そして、このインクジェットヘッド310のフレーム部320との固定面には突起部312a、312bが設けられ、フレーム部320のこのインクジェットヘッド310との対向面には、突起受け部322a、322bが設けられている。このように、インクジェットヘッド310とフレーム部320との取付用の構成を対向面内に対向させて設けることで、別途取付用のスペースを設けずにコンパクトにインクジェットヘッド310を配列することが出来る。
また、インクジェットヘッド310において、インクノズルが配列された底面とフレーム部320に固定される面とが反対側に配置されることで、側面には、一切構造物を設ける必要が無いので、更にコンパクトにインクジェットヘッド310を配列したラインヘッドを形成することが出来る。
また、突起部312a、312bに幅方向へ傾斜する傾斜面を設けることで、インクジェットヘッド310とフレーム部320との間の距離と、幅方向のずれとを対応付けてインクジェットヘッド310の位置を調整することが出来るので、容易にインクジェットヘッド310の位置合わせを行うことが出来る。
また、特に、このインクジェットヘッド310の突起部312a、312bに設けられた傾斜面に対向するフレーム部320の突起受け部322a、322bの面を、当該傾斜面と同様の傾斜面とし、互いに接する形状とすることで、スムーズ且つ安定的に位置合わせに係る調整動作を行うことが出来る。
また、特に、プランジャー327a、327bを用いて突起部312a、312bと、突起受け部322a、322bとの接触状態を維持させたまま、調整ネジ323a、323bにより一の傾斜面の他方との接触位置を調整するので、突起部312a、312bと突起受け部322a、322bとの間に設けられている隙間に関わらず、安定且つ確実にインクジェットヘッド310の位置の調整を行うことが出来る。
また、フレーム部320のインクジェットヘッド310との接合面とは反対側に頭部が配置された調整ネジ323a、323bの回転ねじ込み量によってフレーム部320とインクジェットヘッド310との間の距離を変化させると、突起部312a及び突起受け部322aの傾斜面同士の接触により、距離の変化に応じて幅方向の相対位置も変化する構成であるので、調整ネジ323a、323bのためにノズル面に平行な方向に余分な場所を必要とせず、且つ、ラインヘッド303の上部から容易且つ正確に位置の調整を行うことが出来る。
また、インクジェットヘッド310が複数のヘッドチップ311を内蔵する構成であるので、ヘッドチップ311の組立で高精度に位置を定められる範囲については、まとめて一のインクジェットヘッド310として形成し、一のインクジェットヘッド310としての高精度な組立が難しい場合に、個別のインクジェットヘッド310を並列に配列して、上記の位置調整を行うことで、ラインヘッド303全体のノズル配列を高精度で行うことが可能になる。
また、複数のインクジェットヘッド310の間に弾性部材340を設けることで、ラインヘッド303の組立の際に、隣接するインクジェットヘッド310同士での衝突などによる破損を防ぐと共に、ラインヘッド303の組立後には、当該弾性部材340により隣接するインクジェットヘッド310同士の間隔をより安定的に維持する効果を得ることが出来る。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態のラインヘッド303aについて説明する。
図18は、第4実施形態のラインヘッド303aのうち、一のインクジェットヘッド310aに係る部分を拡大して示した斜視図である。
第4実施形態のラインヘッド303aのインクジェットヘッド310aには、第3実施形態のインクジェットヘッド310における突起部312a、312bの代わりに異なる形状の突起部318a、318bが設けられている。また、フレーム部320aには、テーパーピン329a、329b(先細ピン)が設けられ、突起部318a、318bに対応した突起受け部328a、328bが第3実施形態のフレーム部320における突起受け部322a、322bの代わりに設けられている。その他の構成は、第3実施形態のラインヘッド303と第4実施形態のラインヘッド303aにおいて同一であり、同一の符号を付して説明を省略する。
図19は、第4実施形態のラインヘッド303aの側面図である。
本実施形態のラインヘッド303aにおいて、フレーム部320aの突起受け部328a及びインクジェットヘッド310aの突起部318aには、傾斜面は設けられていない。その一方で、突起部318aには、階段部分が設けられている。突起部318aの幅方向の幅は、突起受け部328aの幅よりも狭く、幅方向に位置の移動調整が可能となっている。
テーパーピン329a、329bは、先端部分がテーパー形状となっているピンであり、フレーム部320aの突起受け部328a、328bの位置に設けられた孔部と噛み合っている。そして、このテーパーピン329a、329bは、フレーム部320aに対して上下移動されて、適宜な位置に設定することが可能となっている。このテーパーピン329a、329bの頭部が位置調整部を構成する。
テーパーピン329a、329bは、そのテーパー形状部分が突起部318a、318bの階段部分の角と接するように配置されている。テーパーピン329a、329bをフレーム部320aの孔部に深く挿入すると、突起部318a、318bに対するテーパーピン329a、329bの接触位置が変化し、テーパー形状部分の根元に近くなる。これにより、図19において、テーパーピン329a、329bの軸位置が左に移動し、併せて、フレーム部320aがインクジェットヘッド310aに対して左に移動する。一方、テーパーピン329a、329bをフレーム部320aから抜き出すと、テーパーピン329a、329bの突起部318a、318bとの接触位置は、テーパー形状部分の先端方向に変化する。これにより、図19において、テーパーピン329a、329bの回転軸が右に移動し、併せてフレーム部320aがインクジェットヘッド310aに対して右に移動する。
本実施形態のラインヘッド303aを組み立てる際には、フレーム部320aとインクジェットヘッド310aの位置関係を予めマーキング等で定めておき、先ず、調整ネジ323a、323bによりフレーム部320aとインクジェットヘッド310aを幅方向に移動可能な状態で仮留めする。次いで、カメラなどを用いてこのマーキングとフレーム部320a及びインクジェットヘッド310aの位置とを確認しながらテーパーピン329a、329bの挿入量を調整することで、正確に幅方向の位置合わせを行うことが出来る。それから、調整ネジ323a、323bを締めてフレーム部320aとインクジェットヘッド310aとを固定した後、固定ネジ324a〜324cを孔部326a〜326cと噛み合せ、フレーム部320とインクジェットヘッド310との距離と等しくなるように固定ネジ324a〜324cの回転量を調整する。
以上のように、第4実施形態のラインヘッド303aは、突起部318a、318bに対してテーパー形状の部分が接するテーパーピン329a、329bが設けられている。そして、このテーパーピン329a、329bの頭部がフレーム部320aのインクジェットヘッド310aとの接合面とは反対側の面に来るように配置され、この頭部を回転させることで、テーパーピン329a、329bのテーパー形状部分の突起部318a、318bとの接触位置が変化することで、容易にフレーム部320aとインクジェットヘッド310aとの位置関係を変化させることが出来る。従って、ノズルの配置面方向に余分なスペースを必要とせず、且つ、容易に調整動作を行うことが可能な配置で高精度なインクジェットヘッド310aの位置調整を行うことが出来る。
また、特に、このようなテーパーピン329a、329bを用いて上下方向に位置を移動させることで、フレーム部320aとインクジェットヘッド310aとの相対位置を幅方向に高精度で調整することが可能なので、複雑な構成を必要とせずに容易にインクジェットヘッド310aの位置調整を行うことが出来る。
なお、本発明は、上記第3、第4実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、インクジェットヘッド310に突起部312a、312bを設け、フレーム部320に突起受け部322a、322bを設けたが、反対にインクジェットヘッド310に突起受け部、フレーム部320に突起部を設ける構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、枠状のフレーム部320を支持部材として例に挙げて説明したが、その他の形状、例えば、幅の広い板状の支持部材であってもよい。
また、上記実施の形態では、インクジェットヘッド310、310aにおいて、ノズル面とフレーム部320への固定面とが反対側となるように配置したが、その他の位置関係、例えば、これらの面が隣接する(例えば、直交する)面であってもよい。このような配置であっても、フレーム部320とインクジェットヘッド310、310aの占めるスペース以外に余分なスペースを必要としない。また、インクジェットヘッド310、310aは、ノズル面とフレーム部320への固定面とが平行となるように形成されたものでなくてもよい。また、フレーム部320は、枠状の形状に限られず、梯子形状や一本の柱状部材に櫛歯が設けられたような形状であっても良い。
第3実施形態のラインヘッド303において、インクジェットヘッド310の一の面に設けられた突起部312a、312b及びこれを受けるフレーム部320の突起受け部322a、322bは、それぞれ、インクジェットヘッド310とフレーム部320とが対向する面に対して傾斜した一つの面と垂直な三つの面とで構成される形状としたが、2以上の面が傾斜していてもよい。この場合、少なくとも一つ傾斜面同士が接触し、当該傾斜面同士の相対位置関係によりインクジェットヘッド310の位置が調整されればよい。例えば、図16Aにおいて、突起部312a、312b及び突起受け部322a、322bをそれぞれねじ穴313a、313b及び長穴325a、325bに対して対称に傾斜面を有する形状に形成し、どちらの傾斜面で接触させることも可能としてもよい。或いは、インクジェットヘッド310とフレーム部320のそれぞれにおいて、2の傾斜面が同間隔で並行に設けられ、両面で接触状態が維持されてもよい。また、突起部312a、312bの先端ほど幅が狭くなる形状に限られず、反対に、先端ほど幅が広い形状であってもよい。
また、上記第3実施形態では、突起部312a、312b及び突起受け部322a、322bの形状が幅方向に傾斜を持つものであることについて説明したが、幅方向だけではなく、記録媒体Mの搬送方向にも傾斜を持たせて位置の調整を可能としてもよい。
また、上記第3実施形態では、突起部312a、312b及び突起受け部322a、322bの両者が対向する傾斜面を有するものとして説明したが、何れか一方のみが傾斜面を持ち、他方は単純な凹部又は凸部であっても良い。当該凹部又は凸部の端部が傾斜面と接触する位置を変化させることで、同様に確実且つ高精度な位置の調整を行うことが出来る。
また、上記第4実施形態では、テーパーピン329a、329bを用いて突起部318a、318bの階段状部分の角と接触させる場合を例に挙げて説明したが、接触部分は階段状ではなくてもよく、また、テーパーピンは、幅方向にのみ先細の形状を有する先細ピンであっても良い。或いは、先端が平坦なネジを傾斜面に接触させる形態であってもよい。また、この場合、ネジをフレーム部320とインクジェットヘッド310との対向面に垂直に設けるのではなく、傾斜面に垂直になるように斜めに設けることとしてもよい。
また、上記実施の形態では、インクジェットヘッド310の間に弾性部材340を設けることとしたが、本発明に係るラインヘッドでは、弾性部材がなくても高精度且つ省スペースでインクジェットヘッド310を配列することが出来る。
また、上記実施の形態では、一のラインヘッドを配置して画像の形成を行うこととしたが、図20に示すように、回転ドラム301による記録媒体Mの搬送方向に複数のラインヘッド303、304、305、306を配列することが出来る。この場合、各ラインヘッド303〜306で異なる色のインク、例えば、YMCKの4色を吐出可能とすることで、カラー画像の形成を行うことが出来る。
また、上記実施の形態では、複数のヘッドチップを内蔵するインクジェットヘッド310を幅方向に一列に配列させたが、一つのインクジェットヘッドが一つのヘッドチップと対応してもよい。また、インクジェットヘッドの配列は、一列ではなく、複数列であったり、千鳥格子状の配列であったりしてもよい。
また、インクジェットヘッド310、310aにおける筐体330の下端位置と、ヘッドチップ311のノズル面の位置との上下関係は、適宜に設定可能である。即ち、両者を等しい高さに配置することとしても良いし、ノズル面を筐体330の下端から突出させたり、筐体330の内部に留めたりする配置としても良い。
また、上記実施の形態では、固定ネジ324a〜324cを用いてより確実にインクジェットヘッド310、310aとフレーム部320、320aとの距離を設定する構成について説明したが、調整ネジ323a、323b、又は、テーパーピン329a、329bのみで距離を設定することも可能である。
また、上記実施の形態では、ラインヘッド303、303aを1パス描画方式のインクジェット記録装置に用いるものとして説明したが、複数のインクジェットヘッドがフレーム部320、320aに取り付けられる形状のものであれば、1パス描画方式に限られない。
その他、上記第1〜第4の実施形態で示した具体的な構成や配置などの細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
加えて、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
産業上の利用の可能性
本発明は、インクを吐出するインクジェットヘッド及びラインヘッドに利用することが出来る。
110 インクジェットヘッド
111 インクジェットヘッドエレメント
111a ヘッドチップ
111b インクリザーバー
112a、112b インク流路
112c 溝部
113 共通インクバッファー
115 弾性部材
120 基準プレート
121 切欠部
122a、122b 空隙部
150 押さえプレート
152 ネジ穴
153 ネジ
200 インクジェット記録装置
203〜206 ラインヘッド
210、210a インクジェットヘッド
211 ヘッドチップ
220 フレーム部
223 溝部
230 筐体
230a 下端部
230b 上端部
231 大寸法部
232 小寸法部
303〜306、303a ラインヘッド
310、310a インクジェットヘッド
311 ヘッドチップ
312a、312b 突起部
313a、313b ねじ穴
318a、318b 突起部
320、320a フレーム部
322a、322b 突起受け部
323a、323b 調整ネジ
325a、325b 長穴
328a、328b 突起受け部
329a、329b テーパーピン
330 筐体
340 弾性部材
a1 突起部
b1 突起部
c1 開口部
M 記録媒体

Claims (32)

  1. インクを吐出する複数のインクノズルが配列されたインクジェットヘッドエレメントを複数配列したインクジェットヘッドにおいて、
    前記複数のインクジェットヘッドエレメントは、ヘッド保持部材と嵌合で各々保持され、
    前記ヘッド保持部材には、前記複数のインクジェットヘッドエレメントの位置及び/又は姿勢を調整するための変形が可能な変形部が各々設けられている
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記インクジェットヘッドエレメントの位置及び/又は姿勢の変更に係る前記調整の量を定める調整機構を備える
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記ヘッド保持部材に固定されるヘッド調整部材を備え、
    前記調整機構は、前記ヘッド調整部材に設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記ヘッド保持部材には、前記複数のインクジェットヘッドエレメントを各々嵌合される位置へ導入するための複数の切欠部が設けられており、
    前記ヘッド調整部材は、前記インクジェットヘッドエレメントが嵌合された前記切欠部の開放端を塞ぐように前記ヘッド保持部材に固定される
    ことを特徴とする請求項3記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記調整機構は、前記調整の量に応じて前記インクジェットヘッドエレメントを前記変形部に押し込む複数の押し込み部を有する
    ことを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記ヘッド保持部材には、前記変形部の前記インクジェットヘッドエレメントとの接触面と反対側に、所定の幅の空隙が設けられていることを特徴とする請求項5記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記ヘッド保持部材には、前記複数のインクジェットヘッドエレメントが二列のヘッド列に配列され、
    前記調整機構は、当該複数のインクジェットヘッドエレメントのそれぞれに対し、当該インクジェットヘッドエレメントと、隣接する他の前記インクジェットヘッドエレメントとの間以外の位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項2〜6の何れか一項に記載のインクジェットヘッド。
  8. 二列の前記ヘッド列は、平行して設けられ、
    前記調整機構は、前記複数のインクジェットヘッドエレメントのそれぞれに対し、前記ヘッド列と直交する方向であって一方の前記ヘッド列の前記インクジェットヘッドエレメントと、他方の前記ヘッド列の前記インクジェットヘッドエレメントとが対向する側とは反対の側に設けられる
    ことを特徴とする請求項7記載のインクジェットヘッド。
  9. 前記インクジェットヘッドエレメントは、
    前記複数のインクノズルからインクを吐出させるためのインクを蓄えるインクリザーバーを備え、
    前記インクリザーバーには、溝部が設けられ、
    当該溝部が前記ヘッド保持部材と嵌合する
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のインクジェットヘッド。
  10. 前記インクリザーバーの各々にインクを供給する共通流路部材を備え、
    前記インクリザーバーには、それぞれ外部と連通するインク流路が設けられ、
    前記共通流路部材は、当該インク流路を覆うように設けられ、前記インク流路を介して前記インクリザーバーにインクを供給する
    ことを特徴とする請求項9記載のインクジェットヘッド。
  11. 前記共通流路部材は、前記複数のインクリザーバーに各々対応する複数のブロックに区分され、当該複数のブロックは、隣接する他のブロックとそれぞれ壁面に設けられた開口同士で連通していることを特徴とする請求項10記載のインクジェットヘッド。
  12. 前記インクリザーバーに設けられた前記インク流路は、当該インクリザーバーから外側に突起した形状を有し、
    当該突起形状部分と前記共通流路部材との隙間は、弾性部材により充填されている
    ことを特徴とする請求項10又は11記載のインクジェットヘッド。
  13. 液滴を吐出する複数のノズル孔が形成されたノズル基板を具備するインクジェットヘッドにおいて、
    前記ノズル基板が一端部に取り付け固定されるとともに、内側に当該インクジェットヘッドを構成する構成部品が配置された筐体を備え、
    前記筐体の前記ノズル基板が取り付け固定された一端部側と反対となる他端部側は、前記一端部側から前記他端部側に亘る一方向に略直交する断面の寸法が前記一端部側の前記一方向に略直交する断面の寸法よりも小さく形成され、
    前記他端部側の外面に当該インクジェットヘッドを支持する支持体に取り付けられる支持体取付部が設けられていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  14. 前記筐体は、
    前記一端部側に設けられ、前記一方向に略直交する断面の寸法が前記一方向に沿って略等しい大寸法部と、
    前記他端部側に設けられ、前記一方向に略直交する断面の寸法が前記大寸法部よりも小さく、且つ、前記一方向に略直交する断面の寸法が前記一方向に沿って略等しい小寸法部と、を有し、
    前記小寸法部の外面に前記支持体取付部が設けられていることを特徴とする請求項13に記載のインクジェットヘッド。
  15. 前記支持体取付部は、前記他端部側の外面から突出した突起部を有し、
    前記突起部が前記支持体に設けられた溝部と係合することで、当該インクジェットヘッドを所定方向に位置決めすることを特徴とする請求項13又は14に記載のインクジェットヘッド。
  16. 前記支持体には、所定方向に沿って配設される複数のインクジェットヘッドの各々の前記突起部に対応させて前記溝部が複数設けられ、
    前記複数の溝部に前記複数の突起部が係合することで、前記複数のインクジェットヘッドをその並び方向に位置決めすることを特徴とする請求項15に記載のインクジェットヘッド。
  17. 前記支持体に前記支持体取付部が取り付けられることで、当該インクジェットヘッドを所定方向に位置決めする第1位置決め機構部を更に備えることを特徴とする請求項13又は14に記載のインクジェットヘッド。
  18. 前記支持体には、所定方向に沿って配設される複数のインクジェットヘッドの各々の前記支持体取付部が取付けられ、
    前記筐体の当該インクジェットヘッドと隣合うインクジェットヘッドと対向する面に、前記複数のインクジェットヘッドを所定方向に位置決めする第2位置決め機構部を更に備えることを特徴とする請求項13又は14に記載のインクジェットヘッド。
  19. 前記第2位置決め機構部は、互いに係合する凸部及び凹部を有し、
    前記複数のインクジェットヘッドのうち、一方のインクジェットヘッドの前記筐体の他方のインクジェットヘッドと対向する面に前記凸部が設けられ、他方のインクジェットヘッドの前記筐体の一方のインクジェットヘッドと対向する面に前記凹部が設けられていることを特徴とする請求項18に記載のインクジェットヘッド。
  20. 前記ノズル基板は、複数個が千鳥状に配置されてなることを特徴とする請求項13〜19の何れか一項に記載のインクジェットヘッド。
  21. 請求項13〜20の何れか一項に記載のインクジェットヘッドが所定方向に沿って前記支持体に複数配設されてなることを特徴とするラインヘッド。
  22. 前記支持体は、所定方向に沿って配設される複数のインクジェットヘッドの各々の前記支持体取付部が取付けられるフレーム部を有することを特徴とする請求項21に記載のラインヘッド。
  23. 複数のインクノズル開口部が一の面に配列されたインクジェットヘッドが複数配列され、支持部材により支持されてなるラインヘッドにおいて、
    前記インクジェットヘッドの前記一の面と異なる面、又は、前記支持部材の一の面の何れか一方には、取付突起が設けられ、他方には、当該取付突起を受ける取付受部が設けられ、
    前記取付突起と前記取付受部とが対面配置されて、前記インクジェットヘッドが前記支持部材に固定される
    ことを特徴とするラインヘッド。
  24. 前記インクジェットヘッドの前記一の面と異なる面は、当該一の面とは反対側の面であることを特徴とする請求項23記載のラインヘッド。
  25. 前記取付突起又は前記取付受部の少なくとも何れか一方には、前記複数のインクノズル開口部からのインクの吐出により画像が形成される記録媒体の搬送方向に対して直交する幅方向に傾斜する傾斜面が設けられている
    ことを特徴とする請求項23又は24記載のラインヘッド。
  26. 前記取付突起及び前記取付受部には、互いに対向する前記傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項25記載のラインヘッド。
  27. 前記取付突起は、その先端方向に向けて前記幅方向の幅が狭くなる形状を有することを特徴とする請求項25又は26記載のラインヘッド。
  28. 前記支持部材又は前記インクジェットヘッドの一方に設けられた少なくとも一の前記傾斜面を他方の前記取付突起又は前記取付受部に接触させた状態で前記支持部材と前記インクジェットヘッドとの間の距離を変化させる距離調整機構を有することを特徴とする請求項25記載のラインヘッド。
  29. 前記支持部材の前記インクジェットヘッドと対向する面とは反対側の面には、前記支持部材に対する前記インクジェットヘッドの相対位置を調整するための位置調整部を備える
    ことを特徴とする請求項23又は24記載のラインヘッド。
  30. 前記位置調整部は、先端方向へ向けて記録媒体の搬送方向に対して直交する幅方向の幅が狭くなる先細形状を有し、当該先細形状部分が前記インクジェットヘッドに設けられた前記取付突起又は前記取付受部と接して前記支持部材に対して上下方向に位置を調整可能に設けられている先細ピンの頭部であることを特徴とする請求項29記載のラインヘッド。
  31. 前記インクジェットヘッドは、複数のインクノズル開口部が所定のパターンで配列されたヘッドチップを複数内蔵することを特徴とする請求項23〜30の何れか一項に記載のラインヘッド。
  32. 隣接する前記インクジェットヘッドの間には、
    弾性部材を用いたスペーサー部が設けられていることを特徴とする請求項23〜31の何れか一項に記載のラインヘッド。
JP2014548582A 2012-11-22 2013-11-19 インクジェットヘッド及びラインヘッド Pending JPWO2014080906A1 (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012255817 2012-11-22
JP2012255817 2012-11-22
JP2012258093 2012-11-27
JP2012258070 2012-11-27
JP2012258093 2012-11-27
JP2012258070 2012-11-27
PCT/JP2013/081165 WO2014080906A1 (ja) 2012-11-22 2013-11-19 インクジェットヘッド及びラインヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2014080906A1 true JPWO2014080906A1 (ja) 2017-01-05

Family

ID=50776086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014548582A Pending JPWO2014080906A1 (ja) 2012-11-22 2013-11-19 インクジェットヘッド及びラインヘッド

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2014080906A1 (ja)
WO (1) WO2014080906A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110154544B (zh) * 2018-02-12 2020-11-24 海德堡印刷机械股份公司 用于喷墨的印刷杆
US20220281247A1 (en) * 2021-03-08 2022-09-08 SCREEN Holdings Co., Ltd. Head unit, head unit adjustment method, attaching/ detaching jig and head unit exchange method

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3925406B2 (ja) * 2002-12-26 2007-06-06 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッド
JP2007160516A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 長尺液滴噴射装置
JP2007237439A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、及び液滴吐出ヘッドの製造方法
JP2007276426A (ja) * 2006-04-12 2007-10-25 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置
JP5010216B2 (ja) * 2006-09-08 2012-08-29 株式会社ミマキエンジニアリング プリンタ装置のプリンタヘッド
JP2008062583A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Olympus Corp 記録ヘッド位置調整構造、記録ヘッド位置調整治具
JP2008179081A (ja) * 2007-01-25 2008-08-07 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置及び液滴吐出装置の製造方法
JP2010184445A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Sony Corp 液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014080906A1 (ja) 2014-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10464321B2 (en) Liquid ejecting head and liquid ejecting apparatus
US20110221822A1 (en) Liquid ejection head and liquid ejection apparatus
US20060187274A1 (en) Housing used in inkjet head
US7984549B2 (en) Method of manufacturing ink-jet recording head
JP2007090693A (ja) ラインヘッド及びインクジェット印画装置
US20080239023A1 (en) Liquid ejecting head
EP3403837B1 (en) Liquid ejecting head and liquid ejecting recording apparatus
US8191991B2 (en) Liquid ejecting head unit and liquid ejecting apparatus
WO2014080906A1 (ja) インクジェットヘッド及びラインヘッド
JP5257563B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニットの製造方法
US9744780B2 (en) Liquid ejecting apparatus with wiring board positioned between transport rollers
US9120313B2 (en) Liquid ejecting head unit and liquid ejecting apparatus
JP6798541B2 (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射装置、及び、液体噴射装置の製造方法
JP5614082B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニットの位置決め機構、液体噴射ヘッドユニット、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドユニットの製造方法
JP5678463B2 (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
US20120236082A1 (en) Liquid ejecting head, liquid ejecting apparatus, and manufacturing method of liquid ejecting head
JP2007090686A (ja) ラインヘッド及びインクジェット印画装置
JP4407698B2 (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法
JP2007090695A (ja) ラインヘッド及びインクジェット印画装置
US9889661B2 (en) Liquid ejecting head and manufacturing method for liquid ejecting head
JP4765505B2 (ja) インクジェットヘッド
JP2007090692A (ja) ラインヘッド及びインクジェット印画装置
JP2007144793A (ja) 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置
JP2005014506A (ja) インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置
JP2024047748A (ja) 液体吐出ヘッド