JPWO2014076906A1 - リレー動作設定装置、パワーコンディショナ及び分散型電源システム - Google Patents

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Abstract

電力系統からの分散型電源の解列を制御する保護リレーの解列条件を設定するリレー動作設定装置であって、前記電力系統の系統電圧の周波数を検出する周波数検出部と、前記検出された周波数に基づき、前記系統電圧の角加速度を算出する角加速度算出部と、前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記電力系統の事故時に分散型電源が事故時運転継続要件を満たすことを検出すれば前記分散型電源の解列を行わない事故時運転継続条件にするか否かを決定する保護リレー設定決定部とを備える。電力系統の擾乱がFRT要件を満たす場合に分散型電源を解列させることなく系統連系を維持し、不必要な解列を抑制することができる。

Description

本発明は、分散型電源が系統連系のために用いる保護リレーの設定を決定するリレー動作設定装置、ならびにそれを備えたパワーコンディショナ及び分散型電源システムに関する。
従来、太陽電池、燃料電池等の分散型電源と、分散型電源により発電された直流電力を交流電力に変換し、電力系統に供給するパワーコンディショナとを備えた分散型電源システムが利用されている。分散型電源システムは、商用電源を受電設備に供給するための電力系統に接続され、分散型電源により発電された電力は、商用電源から供給される電力と一体で用いられる。このようなシステムを系統連系システムと呼ぶ。系統連系システムにおいて、分散型電源を電力系統に接続することを並列と呼び、分散型電源を電力系統から切り離すことを解列と呼ぶ。また、分散型電源が電力系統と接続されている状態を系統連系と呼ぶ。なお、電力系統のうち、分散型電源システムが連系している電力系統、例えば、分散型電源システムが単相三線式の低圧配電系統に接続されている場合は当該低圧配電系統のことを、以下、連系系統と呼ぶ。
連系系統において事故や緊急作業等が発生した場合、連系系統内、または、連系系統より商用電源側にある遮断器を動作させ、連系系統の全部もしくは一部が、商用電源から切り離されることがある。このような商用電源から切り離された連系系統に対して、分散型電源が連系系統に接続したまま運転を続け、商用電源から切り離された連系系統に電力を供給している状態を単独運転という。
商用電源から切り離された連系系統は本来無電圧であるべきだが、単独運転が発生すれば分散型電源によって商用電源から切り離された連系系統が充電された状態となる。そのため、単独運転は、連系系統の保守作業の妨げや、電気火災に対する消火活動の妨げとなる。また、商用電源から切り離された連系系統では、分散型電源の供給電力と負荷の消費電力とが釣り合わず、それによって分散型電源システムが出力する電圧や電圧周波数が所定の範囲を大きく逸脱し負荷設備を損傷する問題もある。したがって、単独運転の状態にある分散型電源を連系系統から速やかに解列するために、連系系統の系統電圧の周波数変動等を検知することにより、分散型電源が単独運転の状態にあることを検出する技術が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−136095号公報
分散型電源システムの導入が拡大すると、多数の分散型電源システムが電力系統に連系されることになる。この場合に、電力系統の擾乱を単独運転と誤検知すれば、多数の分散型電源システムが電力系統から一斉に解列し、電力系統の電力品質を損なうおそれがある。
そこで、本明細書において開示される技術は、電力品質を確保するため、不必要な解列を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、本明細書において開示されるリレー動作設定装置は、電力系統からの分散型電源の解列を制御する保護リレーの解列条件を設定するリレー動作設定装置であって、前記電力系統の系統電圧の周波数を検出する周波数検出部と、前記検出された周波数に基づき、前記系統電圧の角加速度を算出する角加速度算出部と、前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記電力系統の事故時に前記分散型電源が事故時運転継続要件を満たすことを検出すれば前記分散型電源の解列を行わない事故時運転継続条件にするか否かを決定する保護リレー設定決定部とを備える。
上記のリレー動作設定装置によれば、保護リレーの解列条件を、必要に応じて、事故時運転継続(Fault Ride Through:以下、FRTと略称する)要件を満たしていれば解列しないFRT条件に切り替えることで、FRT要件を満たす場合に分散型電源システムの不必要な解列を抑制することができる。
実施の形態1に係るパワーコンディショナ100の構成を示すブロック図。 実施の形態1に係るパワーコンディショナ制御装置107の構成の一例を示すブロック図。 実施の形態1に係るリレー動作設定装置130が行う動作を示すフローチャート。 (a)は系統連系規程(JEAC9701−2010)、及び、系統連系規程(JEAC9701−2010[2011年追補版(その1)])の規格に合致する周波数リレー127、および、電圧リレー128の解列条件の設定例。(b)はDIN V VDE V 0126−1−1(VDE V 0126−1−1)、及び、VDN TransmissionCodeの規格に合致する周波数リレー127、および、電圧リレー128の解列条件の設定例。 (a)実施の形態1に係る分散型電源システムにおいて、系統電圧の周波数変動を示す図。(b)図5(a)の周波数変動に対する周波数リレー127の解列条件と動作とを示す図。(c)周波数リレー127の解列条件を「系統連系条件」に固定した場合の、図5(a)の周波数変動に対する周波数リレー127の動作を示す図。 実施の形態1に係る位相シフト付加部124の特性を示す図。 実施の形態2に係るパワーコンディショナ制御装置200の構成の一例を示すブロック図。 実施の形態2に係る位相シフト付加部224の特性を示す図。 実施の形態2に係るリレー動作設定装置210が行う動作を示すフローチャート。 実施の形態3に係る位相シフト付加部の特性を示す図。
(発明に至った経緯)
上述したように、従来の分散型電源システムにおいて、単独運転を検出して分散型電源を解列することが求められている。そのため、分散型電源システムは、単独運転を検出するための単独運転検出機能を有し、単独運転を検出すれば速やかに分散型電源を解列する必要がある。
一方で、上述したように、分散型電源の解列は電力系統の電圧や周波数に影響を与える可能性がある。分散型電源システムの数が少なく、分散型電源の電力供給量が商用電源の電力供給量に比べてかなり小さい場合、分散型電源が解列しても連系系統において電力供給量の低下が小さいため、商用電源の電圧や周波数に大きな影響が出ることは少ない。しかしながら、多数の分散型電源が電力系統に連系している状態になると、分散型電源が一斉に解列すると瞬時に電力供給量が低下するため、連系系統の電圧や周波数が大きく低下するという問題が発生する。特に、配電系統に対する系統連系システムにおいて、発電系統や送電系統などの事故による連系系統の瞬時電圧低下や瞬時周波数変動を、分散型電源が単独運転であると単独運転検出機能が誤認識すると、分散型電源の一斉解列が発生するおそれがある。
この問題に対処するため、今後、大量に連系することが予測される分散型電源については、電圧低下や周波数変動がFRT要件を満たす場合には分散型電源の運転を継続する機能を有することが求められる。その一方で、分散型電源が単独運転となった場合、または、分散型電源やパワーコンディショナが故障した場合や連系系統に継続的な異常が発生した場合には、速やかに分散型電源を解列することが求められる。
従来の単独運転検出機能では、FRT要件において運転継続を求められるような系統事故であっても、分散型電源が単独運転であると誤認識した場合には速やかに分散型電源の解列を行ってしまうため、不必要な解列が発生する可能性がある。その一方で、分散型電源が単独運転であると単独運転検出機能が検出しても、FRT要件において運転継続を求められる条件を満たすか否かを確認し、当該条件を満たさないことを確認してから解列を行うものとすると、分散型電源が単独運転に移行している場合に定められた時限内に解列が行えないおそれがある。
そこで、発明者らは、単独運転時、運転継続条件を満たす周波数変動時、および系統連系運転時のそれぞれの場合において、電力系統の系統電圧の周波数の時間変化率(角加速度)に一定の傾向があることに着目した。これにより、周波数リレー、電圧リレーといった保護リレーの動作設定を角加速度に応じて変更するという着想を得た。単独運転のおそれがある場合に系統電圧や周波数の異常を感知すると分散型電源を解列する設定、FRT要件において運転継続を求められる条件を満たすか否かを監視して条件を満たさない場合に分散型電源を解列する設定、それ以外の場合に系統電圧や周波数の異常を感知すると分散型電源を解列する設定、の解列条件を角加速度に応じて切り替えることにより、保護リレーの不適切な設定を回避し、不必要な解列を抑制することができる。また、角加速度を用いて分散型電源の解列を行うか否かを直接決定するのではなく、保護リレーの解列条件を変更し、保護リレーの解列条件を満たせば解列することにより、角加速度と保護リレーの解列条件の双方を用いて分散型電源の運転状態を確認することができるので、必要な解列の実施および不必要な解列の抑制を両立させることができる。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
≪構成≫
図1は、実施の形態1に係るリレー動作設定方法が適用されるパワーコンディショナ100の構成を示す図である。
パワーコンディショナ100は、端子Taおよび端子Tbを有しており、端子Taに直流電源である分散型電源101が接続されるとともに、端子Tbを介して電力系統102に連系した形態で使用され、パワーコンディショナ100と電力系統102の間に接続された負荷103に電力を供給する。
分散型電源101は、例えば、太陽電池、燃料電池、または、リチウムイオン蓄電池等の二次電池からなる直流電源である。
パワーコンディショナ100は、インバータ104と、連系リレー105と、計測部106と、パワーコンディショナ制御装置107とを備える。
インバータ104は、パワーコンディショナ制御装置107から受け取るゲート信号Sgに応じてスイッチング動作を行い、分散型電源101から入力された直流電力を交流電力に変換して、端子Tb側へ出力する。インバータ104は、例えば、ゲート信号SgによりON/OFFが切り替わる複数のトランジスタがブリッジ接続され、各スイッチング素子にダイオードが逆並列に接続されたゲート回路を有している。また、インバータ104は、パワーコンディショナ制御装置107からゲートブロック信号Sbが入力されると、ゲート信号Sgの受信を停止して各スイッチング素子のON/OFF動作を停止させることによりゲートブロックを行い、端子Tb側へ出力する電流を停止させて分散型電源101の解列を行う。なおゲートブロック信号Sbの送出が解除されたときには、ゲートブロックは解除され、インバータ104はゲート信号Sgに従って動作を再開する。
連系リレー105は、インバータ104と端子Tbを繋ぐライン上に設けられている。連系リレー105は、パワーコンディショナ制御装置107からリレー解列信号Srを受けると開いて、分散型電源101を電力系統102から解列する。
計測部106は、端子Tbにおける電圧値を計測し、計測された交流電圧の検出値(電圧値)Vsをパワーコンディショナ制御装置107に出力する。また、計測部106は、端子Tbを介してパワーコンディショナ100から電力系統102に流れる電流値を計測し、計測された交流電流の検出値(電流値)Isをパワーコンディショナ制御装置107に出力する。
パワーコンディショナ制御装置107は、計測部106より得た電圧値Vsと電流値Is、および、分散型電源101の直流電圧の検出値(直流電圧検出値)Veと、直流電流の検出値(直流電流検出値)Ieとを用いて、インバータ104の上記複数のスイッチング素子のON/OFFを制御するパルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)信号を出力する。また、パワーコンディショナ制御装置107は、電圧値Vsに基づき、単独運転またはその他の異常(周波数/電圧異常など)を検出すると、分散型電源101を電力系統102から解列するため、インバータ104へのゲートブロック信号Sbの送出、及び連系リレー105へのリレー解列信号Srの送出のいずれか一方または両方を行う。パワーコンディショナ制御装置107は、電圧値Vs、電流値Is、直流電圧検出値Ve、および、直流電流検出値Ieを所定のサンプリング周波数(例えば17.5kHz)でA/D変換し、得られたデジタル信号に対してA/D変換の周期ごとに後述の各処理を施す。
図2は、本実施の形態に係るパワーコンディショナ制御装置107の構成を示すブロック図である。パワーコンディショナ制御装置107は、インバータ駆動装置110と系統連系保護装置120を備え、系統連系保護装置120はリレー動作設定装置130を備えている。
(インバータ駆動装置110)
インバータ駆動装置110は、計測部106より電流値Isを、系統連系保護装置120より出力電流位相θsを、それぞれ受け取り、分散型電源101の直流電圧検出値Veと直流電流検出値Ie、有効電流指令値Ip *と無効電流指令値Iq *とを用いて、インバータ104をPWM制御するためのゲート信号Sgを出力する。インバータ駆動装置110は、座標変換部111、有効電流制御部113、無効電流制御部114、座標変換部112、PWM信号生成部115を備える。
座標変換部111は、出力電流位相値θsを用いて電流値Isの座標変換を行い、有効電流検出値Ip(有効成分)および無効電流検出値Iq(無効成分)を算出する。座標変換部111は、有効電流検出値Ipを有効電流制御部113へ、無効電流検出値Iqを無効電流制御部114へ、それぞれ出力する。
有効電流制御部113は、有効電流検出値に対する指令値(有効電流指令値Ip *)の設定を受け付ける。本実施の形態では、インバータ104を力率1で動作させるために、Ip *=Ieとする。有効電流制御部113は、有効電流検出値Ipと有効電流指令値Ip *との差をゼロに近づけるための信号を、有効電圧指令値Vp *(有効電圧検出値Vpに対する指令値)の信号として生成し、座標変換部112へ送出する。
無効電流制御部114は、無効電流検出値に対する指令値(無効電流指令値Iq *)の設定を受け付ける。本実施の形態では、インバータ104を力率1で動作させるために、Iq *=0とする。無効電流制御部114は、無効電流検出値Iqと無効電流指令値Iq *との差をゼロに近づけるための信号を、無効電圧指令値Vq *(無効電圧検出値Vqに対する指令値)の信号として生成し、座標変換部112へ送出する。
座標変換部112は、出力電流位相値θsを用いて有効電圧指令値Vp *および無効電圧指令値Vq *に対する座標変換を行い、交流電圧指令値Vs *を求める。座標変換部112は、算出した交流電圧指令値Vs *をPWM信号生成部115へ出力する。
PWM信号生成部115は、交流電圧指令値Vs *に応じたデューティ比のパルス信号をゲート信号Sgとして生成し、インバータ104に含まれるゲート回路116へ送出する。このようにして、PWM信号生成部115はインバータ104のPWM制御を行う。
(系統連系保護装置120)
系統連系保護装置120は、計測部106より電圧値Vsを取得し、電圧値Vsに基づき単独運転またはその他の異常(周波数/電圧異常など)を検出して、分散型電源101を電力系統102から解列するため、インバータ104へのゲートブロック信号Sbの送出、及び連系リレー105へのリレー解列信号Srの送出を行う。系統連系保護装置120は、リレー動作設定装置130と、位相検出部122と、受動的単独運転検出部123と、位相シフト付加部124と、周波数リレー127と、電圧リレー128とを備える。なお、周波数検出部121は系統連系保護装置120とリレー動作設定装置130とに共有されており、周波数検出部121は系統連系保護装置120の要素でもあるので、本項目で説明する。
周波数検出部121は、計測部106より取得した電圧値Vsより、系統電圧の周波数fvを検出し、位相検出部122、位相シフト付加部124、および角加速度算出部125に出力する。周波数検出部121は、A/D変換の周期ごとに、例えば、ベクトル制御により電圧値Vsから系統電圧の周波数fvを推測する。
位相検出部122は、周波数検出部121より取得した系統電圧の周波数fvを用いて系統電圧の位相θvを検出し、受動的単独運転検出部123と位相シフト付加部124とに出力する。位相検出部122は、A/D変換の周期ごとに、例えば、ベクトル制御により、系統電圧の周波数fvから系統電圧の位相θvを推測する。
受動的単独運転検出部123は、系統電圧の位相θvを監視し、単独運転によって生じる電圧位相跳躍を検出する。受動的単独運転検出部123は、電圧位相跳躍を検出するとインバータ104に含まれるゲート回路116にゲートブロック信号Sbを送出し、インバータ104のゲートブロックにより分散型電源101を電力系統102から解列させる。
位相シフト付加部124は、位相検出部122より系統電圧の位相θvを取得し、周波数検出部121より系統電圧の周波数fvを取得する。そして位相シフト付加部124は、系統電圧の周波数fvに応じたシフト位相量θsftを算出する。最後に、位相シフト付加部124は、算出したシフト位相量θsftを系統電圧の位相θvに付加して出力電流位相θsを生成し(θs=θv+θsft)、出力電流位相θsをインバータ駆動装置110の座標変換部111と座標変換部112とに出力する。シフト位相量θsftは、スリップモード周波数シフト、または周波数フィードバック機能により、系統電圧の周波数fvの基準周波数fsからの差分値(周波数偏差)Δf(Δf=fv−fs)に応じて決定される。詳細は次の通りである。
図6は、位相シフト付加部124の周波数偏差−位相特性(無効電力特性)を示した図である。系統電圧の位相θvに対して出力電流位相θsをシフトさせることにより、インバータ104に、位相シフト量θsftに応じた無効電力を電力系統102に供給させる。図6に示すように、位相シフト付加部124の周波数偏差−位相特性は、周波数偏差Δfの絶対値が小さいときは位相シフト量θsftが小さく(0であってもよい)、周波数偏差Δfの絶対値が大きいときは位相シフト量θsftが大きくなる特性である。また、周波数偏差Δfの絶対値が一定値以上となる点において、位相シフト特性が反転する。
電力系統102に何ら故障が発生していない場合、パワーコンディショナ100は、電力系統102の周波数(基準周波数fs)に同期して運転するため、周波数偏差Δfはゼロもしくは微小な値である。また、上述したように、インバータ104の力率を1にするためにインバータ駆動装置110の無効電流指令値Iq *をゼロに設定している。そのため、分散型電源101が系統連系しているとき、負荷103が必要とする無効電力は全て電力系統102から供給されている。
一方、分散型電源101が系統連系から単独運転に移行すると、負荷103が必要とする無効電力が不足するので、パワーコンディショナ100の電圧の周波数fvは、図6に示す、位相シフト付加部124の周波数偏差−位相特性と負荷103の負荷特性とが一致する値まで、上昇または下降する。また、周波数偏差Δfの絶対値が大きいときに位相シフト量θsftの絶対値が大きくなる特性により、周波数偏差Δfに正のフィードバックが発生し、角加速度の絶対値|df/dt|は大きな値をとる。以上の機能により、分散型電源101が単独運転に移行すると、周波数偏差Δfの絶対値と、角加速度の絶対値|df/dt|とが、ともに大きくなる。
周波数リレー127は、系統電圧の周波数fvを周波数検出部121より取得し、系統電圧の周波数fvが上限値を上回った(周波数上昇)、または、下限値を下回った(周波数低下)ことの検出を行う。周波数上昇または周波数低下を、検出時限を超えて継続して検出した場合、周波数リレー127は、インバータ104に含まれるゲート回路116に対してゲートブロック信号Sbを送出し、および、連系リレー105に対して解列信号Srの送出を行う。また、周波数リレー127は、「単独運転条件」、「FRT条件」、「系統連系条件」のそれぞれに対応する、上限値と下限値、検出時限を保持しており、リレー動作設定装置130より設定信号Sdを受信すると、系統電圧の周波数fvの上限値と下限値、および検出時限のそれぞれを、設定信号Sdに示されている解列条件に対応する値に変更する。
電圧リレー128は、電力系統102の電圧値Vsの上限値と下限値、および検出時限を保持している。電圧リレー128は、電力系統102の電圧値Vsを計測部106より取得し、電力系統102の電圧値Vsが上限値を上回った(過電圧)、または、下限値を下回った(不足電圧)ことの検出を行う。過電圧または不足電圧を、検出時限を超えて継続して検出した場合、電圧リレー128は、インバータ104に含まれるゲート回路116に対してゲートブロック信号Sbを送出し、および、連系リレー105に対して解列信号Srの送出を行う。また、電圧リレー128は、リレー動作設定装置130より設定信号Sdを受信すると、電力系統102の電圧値Vsの上限値と下限値、および検出時限のそれぞれを、設定信号Sdに示されている解列条件に対応する値に変更する。
図4に、周波数リレー127と電圧リレー128とが保持している、「単独運転条件」、「FRT条件」、「系統連系条件」のそれぞれに対応する、上限値と下限値、検出時限の例を示す。図4(a)は系統連系規程(JEAC9701−2010)、及び、系統連系規程(JEAC9701−2010[2011年追補版(その1)])の規格に合致する設定例である。図4(b)はDIN V VDE V 0126−1−1(VDE V 0126−1−1)、及び、VDN TransmissionCodeの規格に合致する設定例である。
(リレー動作設定装置130)
リレー動作設定装置130は、電圧値Vsから系統電圧の周波数の時間変化率である系統電圧の角加速度df/dtを算出し、周波数リレー127と電圧リレー128とに、設定信号Sdを送出して解列条件の変更を指示する。リレー動作設定装置130は、周波数検出部121と、角加速度算出部125と、保護リレー設定決定部126とを備える。
角加速度算出部125は、周波数検出部121より系統電圧の周波数fvを取得し、fvの時間変化率である系統電圧の角加速度df/dtを算出して保護リレー設定決定部126に出力する。
保護リレー設定決定部126は、角加速度算出部125より取得した系統電圧の角加速度df/dtを用いて、周波数リレー127と電圧リレー128との解列条件を、「単独運転条件」、「FRT条件」、「系統連系条件」の何れにするかを決定し、周波数リレー127と電圧リレー128とに設定信号Sdを送出する。各解列条件には、周波数および電圧のそれぞれに対し、上限値と下限値、および、検出時限が含まれる。
(リレー動作設定装置130の動作)
図3は、リレー動作設定装置130の、A/D変換の周期ごとの動作を示すフローチャートである。
まず、周波数検出部121が、系統電圧の周波数fvを検出する(S101)。
次に、角加速度算出部125が、系統電圧の角加速度df/dtを算出する(S102)。
次に、保護リレー設定決定部126は、系統電圧の角加速度の絶対値|df/dt|に応じて、保護リレーの解列条件を選択する。詳しくは以下の手順となる。
保護リレー設定決定部126は、系統電圧の角加速度の絶対値|df/dt|が、予め設定された閾値Aより大きいか否かを判定する(S103)。本実施の形態において、閾値Aは2Hz/秒である。
角加速度の絶対値|df/dt|が閾値Aより大きい場合(S103でYES)、保護リレー設定決定部126は、保護リレーの解列条件として「単独運転条件」を用いると決定する(S104)。「単独運転条件」とは、分散型電源101が単独運転を行っているか否かを検知して、分散型電源101が単独運転を行っていれば速やかに解列を行うための解列条件である。上述したように、位相シフト付加部124の動作により、分散型電源101が単独運転であるとき、角加速度の絶対値|df/dt|が顕著に大きくなる。また、分散型電源101が単独運転となる前後において電力系統102に対する電力供給量が変動するので、電力系統102の周波数変動が発生し得る。したがって、分散型電源101が単独運転となったとき、この周波数変動によっても角加速度の絶対値|df/dt|が大きな値となり得る。したがって、角加速度の絶対値|df/dt|が2Hz/秒より大きい場合、分散型電源101が単独運転に移行している可能性が高いからである。
一方、角加速度の絶対値|df/dt|が閾値A以下の場合(S103でNO)、保護リレー設定決定部126は、角加速度の絶対値|df/dt|が、予め設定された閾値Bより大きいか否かを判定する(S105)。本実施の形態において、閾値Bは0Hz/秒である。
角加速度の絶対値|df/dt|が閾値A以下であって閾値Bより大きい場合(S105でYES)、保護リレー設定決定部126は、保護リレーの解列条件として「FRT条件」を用いると決定する(S106)。「FRT条件」とは、電力系統102の系統電圧や電圧周波数の擾乱が所定の範囲内であれば分散型電源101を解列しないための解列条件である。これは、角加速度の絶対値|df/dt|が所定の範囲内である場合に、電圧や周波数の変動もFRT条件を満たしている可能性があるからである。
一方、角加速度の絶対値|df/dt|が閾値B以下の場合(S105でNO)、保護リレー設定決定部126は、保護リレーの解列条件として「系統連系条件」を用いると決定する(S107)。「系統連系条件」とは、電力系統102の系統電圧や電圧周波数に異常が発生し、または、パワーコンディショナ100の出力電圧や電圧周波数に異常が発生した場合に、異常を検出して分散型電源101を解列するための解列条件である。系統連系条件は、単独運転条件、FRT条件以外の場合の電力系統102の異常を検出するための条件である。これは、角加速度の絶対値|df/dt|が十分に小さい場合には系統電圧の周波数fvがほぼ一定であることが予想されるが、電力系統102、もしくは、パワーコンディショナ100に異常があれば分散型電源101を解列する設定が適切と考えられるからである。
最後に、保護リレー設定決定部126は、決定した保護リレーの解列条件を示す設定信号Sdを、周波数リレー127と、電圧リレー128とに出力する(S108)。
リレー動作設定装置130は、A/D変換の次の周期になると、S101から処理を開始する。すなわち、リレー動作設定装置130は、A/D変換の周期ごとにS101〜S108を実行する。
(リレー動作設定装置130の動作具体例1)
図5は、本実施の形態に係る分散型電源システムにおいて、系統電圧の周波数変動が生じた場合の保護リレーの設定と動作を示した図である。なお、系統電圧の基準周波数fSは50Hzとし、解列条件は図4(a)に示す、基準周波数が50Hzの場合の値を使用するものとする。
図5(a)は、時間tが0秒から5秒までの、系統電圧の周波数fvの変動を示している。図5(b)は、本実施の形態に係る分散型電源システムにおける周波数リレー127の解列条件と動作を示している。図5(c)は、周波数リレー127の解列条件を「系統連系条件」に固定した場合の動作を示したものであり、従来の分散型電源システムにおける保護リレーの動作を模したものである。
本実施の形態に係る分散型電源システムにおける周波数リレー127の解列条件と動作を、図5(b)を用いて説明する。時刻t=0秒の時点では、周波数変動が生じる直前であり|df/dt|は0であるため、リレー動作設定装置130は保護リレーの解列条件を「系統連系条件」と決定する。このとき、系統電圧の周波数fvは下限値48.5Hz以上で上限値51.0Hz以下なので、周波数リレー127は解列を行わない。
次に、時刻tが0秒を過ぎてから1.4秒までの間、|df/dt|は1Hz/秒であるため、リレー動作設定装置130は保護リレーの解列条件を「FRT条件」と決定する。このとき、周波数リレー127の上限値は51.5Hzであり、系統電圧の周波数fvは51.4Hz以下なので「周波数上昇」は検出されず、周波数リレー127は解列を行わない。
次に、時刻tが1.4秒から4.2秒までの間、|df/dt|は0.5Hz/秒であるため、リレー動作設定装置130は保護リレーの解列条件を「FRT条件」と決定する。このとき、周波数リレー127の上限値は51.5Hzであり、系統電圧の周波数fvは51.4Hz以下なので「周波数上昇」は検出されず、周波数リレー127は解列を行わない。
次に、時刻tが4.2秒から5.0秒までの間、|df/dt|は0Hz/秒であるため、リレー動作設定装置130は保護リレーの解列条件を「系統連系条件」と決定する。このとき、系統電圧の周波数fvは50Hzなので「周波数上昇」も「周波数低下」も検出されず、周波数リレー127は解列を行わない。
一方、従来の分散型システムの動作を模した、周波数リレー127の解列条件を「系統連系条件」に固定した場合の動作を、図5(c)を用いて説明する。時刻tが0秒から1.0秒までの間、系統電圧の周波数fvは下限値48.5Hz以上で上限値51.0Hz以下なので、周波数リレー127は解列を行わない。
しかしながら、時刻tが1.0秒を過ぎると、系統電圧の周波数fvは上限値51.0Hzを上回る。そのため、周波数リレー127は「周波数上昇」を検知する。さらに、時刻tが2.2秒までの1.2秒間、系統電圧の周波数fvは上限値51.0Hzを上回り続ける。検出時限は1.0秒であるので、周波数リレー127は、最初に周波数上昇を検知してからその1.0秒後まで、すなわち時刻tが1.0秒を過ぎてから2.0秒を過ぎるまで「周波数上昇」を検知し続け、時刻tが2.0秒を過ぎるとゲートブロック信号Sbおよびリレー解列信号Srを送出する。
結果として、本実施の形態に係る分散型電源システムにおける周波数リレー127は、図5(a)に示す周波数変動に対して解列を行わず、従来の分散型電源システムでは解列を行うような状況において、不必要な解列を抑制することが可能となる。
なお、時刻tが1.4秒を過ぎた後も系統電圧の周波数fvが上昇を続けた場合には、系統電圧の周波数fvが51.5Hzを越えてから1秒後に周波数リレー127がゲートブロック信号Sbおよびリレー解列信号Srを送出するので、分散型電源101を解列すべき異常が発生した場合には、その異常を検知して分散型電源101を解列することができる。
(リレー動作設定装置130の動作具体例2)
以下に、系統電圧の基準周波数が50Hzである場合に、系統電圧の周波数が3周期だけ50.8Hzにステップ状に上昇した場合について説明する。
本実施の形態に係る分散型電源システムにおける周波数リレー127の解列条件と動作を説明する。周波数のステップ上昇が起きている間、角加速度の絶対値|df/dt|は極めて大きな値、例えば、ステップ上昇にかかった時間が1/4周期であれば160Hz/秒であるため、リレー動作設定装置130は保護リレーの解列条件を「単独運転条件」と決定する。しかしながら、系統電圧の周波数fvは上限値の51.0Hz以下であるので、周波数リレー127は解列を行わない。
次に、系統電圧の周波数fvが50.8Hzである間、角加速度の絶対値|df/dt|は0であるため、リレー動作設定装置130は保護リレーの解列条件を「系統連系条件」と決定する。このとき、系統電圧の周波数fvは上限値51.0Hz以下なので、周波数リレー127は解列を行わない。
次に、系統電圧の周波数が50Hzに戻る際、角加速度の絶対値|df/dt|は極めて大きな値となるため、リレー動作設定装置130は保護リレーの解列条件を「単独運転条件」と決定する。しかしながら、系統電圧の周波数fvは上限値の51.0Hz以下であるので、周波数リレー127は解列を行わない。
最後に、系統電圧の周波数が50Hzに戻った後は、角加速度の絶対値|df/dt|は0であるため、リレー動作設定装置130は保護リレーの解列条件を「系統連系条件」と決定する。このとき、系統電圧の周波数fvは上限値51.0Hz以下なので、周波数リレー127は解列を行わない。
結果として、本実施の形態に係る分散型電源システムにおけるリレー動作設定装置130は、ステップ上昇、ステップ下降の瞬間のみ単独運転条件に周波数リレー127の解列条件を変更するが、系統電圧の周波数fvが解列条件を一度も満たさないため、周波数リレー127は解列を行わない。したがって、角加速度の絶対値|df/dt|のみを用いて単独運転を判定するような単独運転検出装置が、ステップ上昇またはステップ下降を単独運転と誤検出して分散型電源を解列するような状況においても、本実施の形態に係る分散型電源システムは、不必要な解列を抑制することが可能となる。
≪まとめ≫
以上説明したように、本実施の形態においては、電力系統102の角加速度の絶対値|df/dt|によって、周波数リレー127、電圧リレー128の上限値および下限値(整定値)、検出時限を切り換える。
電力系統102の周波数のみに基づく単独運転検出方法では、FRT条件を満たすような連系系統の擾乱を単独運転であると誤認識し、不要な解列が発生する課題がある。一方、連系系統の擾乱を単独運転であると誤認識しないために、単独運転を検出した後に、電圧値や電圧周波数の変動がFRT条件を満たすか否かを判定する方法では、分散型電源が単独運転を行っている場合に、FRT条件を満たさないことが判定できるまで分散型電源を解列することができず、速やかな解列が行えない。これに対し、本実施の形態では、角加速度の絶対値|df/dt|を用いて保護リレーの解列条件を切り替えることにより、分散型電源が単独運転へ推移したときの速やかな解列と、不要な解列の抑制を両立させることが可能である。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、角加速度の絶対値|df/dt|のみに基づいて保護リレーの解列条件が設定されている。
本実施の形態では、位相シフト付加部の周波数偏差−位相特性(無効電力特性)の特性により、保護リレー設定決定部126が、分散型電源の単独運転時に保護リレーの解列条件を単独運転条件と決定する可能性を向上させるようにする構成について説明する。
≪構成≫
図7は、実施の形態2に係るパワーコンディショナ制御装置200の構成を示す図である。実施の形態1と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
パワーコンディショナ制御装置200は、系統連系保護装置120に代えて系統連系保護装置220を含む以外は、パワーコンディショナ制御装置107と同様の構成である。また、系統連系保護装置220は、位相シフト付加部124と、リレー動作設定装置130とのそれぞれに代えて、位相シフト付加部224とリレー動作設定装置210とを含む以外は、系統連系保護装置120と同様の構成である。
また、リレー動作設定装置210は、保護リレー設定決定部126に代えて保護リレー設定決定部226を備え、さらに符号変化カウント部221を含む以外は、リレー動作設定装置130と同様の構成である。
符号変化カウント部221は、角加速度算出部125から角加速度df/dtを取得して、角加速度df/dtの符号(正負)が変化する回数をカウントする。また、符号変化カウント部221は、定期的に、カウント値Ctを出力してからカウント値Ctを0にリセットする。本実施の形態では、系統電圧の1周期ごとに、例えば、系統電圧の周波数が50Hzであれば0.02秒ごとに、カウント値Ctの出力とリセットとを行うものとする。
保護リレー設定決定部226は、角加速度の絶対値|df/dt|と、カウント値Ctとに基づいて、周波数リレー127と電圧リレー128との解列条件を決定する。決定された解列条件を設定信号Sdとして出力する動作については保護リレー設定決定部126の動作と同様である。保護リレー設定決定部226は、A/D変換の周期ごとではなく、カウント値Ctが出力されるごとに、すなわち、カウント値Ctのリセット周期である系統電圧の1周期ごとに、周波数リレー127と電圧リレー128との解列条件の決定と設定信号Sdの出力を行う。
位相シフト付加部224は、スリップモード周波数シフト、または周波数フィードバック機能を有し、系統電圧の周波数偏差Δfに応じたシフト位相量θsftを算出して系統電圧の位相θvに付加し、生成した出力電流位相θsをインバータ駆動装置110の座標変換部111と座標変換部112とに出力する点は位相シフト付加部124と同様である。位相シフト付加部224は、さらに、周波数偏差−位相特性が離散値状(不連続、階段状)の値となるように構成される。これにより、分散型電源101が単独運転に移行したときに、インバータ104が供給する無効電力と、負荷103が要求する無効電力とが一致しづらくなり、角加速度df/dtの符号(正負)が変化する効果が発生する。詳しくは以下に説明する。
(位相シフト付加部224の動作)
図8を用いて、位相シフト付加部224の動作について説明する。
図8は、位相シフト付加部224の周波数偏差−位相特性と、負荷103の負荷特性とが交差する部分を拡大したものであり、図6の破線Aに囲まれた部分に相当する。
図8に示すように、周波数偏差Δf3において、負荷103が要求する無効電力に対応する、電圧位相に対する電流位相の差(位相差)はθLである。一方、位相シフト付加部224の周波数偏差−位相特性は、周波数偏差がΔf1〜Δf2のときシフト位相θ1、周波数偏差がΔf2〜Δf3のときシフト位相θ2、周波数偏差がΔf3〜Δf4のときシフト位相θ3である。すなわち、シフト位相θsftは不連続な値をとる。
したがって、位相シフト付加部224の周波数偏差−位相特性と、負荷103の負荷特性とが一致する、周波数偏差とシフト位相との組み合わせが存在せず、すなわち、インバータ104は、負荷103が必要とする無効電力を過不足なく供給することができない。そのため、分散型電源101が単独運転となった場合に、位相シフト付加部224は、負荷103が必要とする無効電力を過不足なく供給しようとして、シフト位相θsftはθLを中心に増加と減少とを交互に繰り返し、周波数偏差Δfはそれに対応してΔf3を中心に減少と増加とを交互に繰り返す。
分散型電源101が系統連系状態から単独運転へと遷移した際の周波数変動について詳細に説明する。上述したように、分散型電源101が単独運転であるとき、負荷103が要求する無効電力をインバータ104が供給する必要が生じる。そのため、インバータ104の出力電圧の電圧周波数は基準周波数fsから上昇または下降し、インバータ104は周波数偏差Δfに応じた無効電力を供給する。なお、図8は、インバータ104の出力電圧の電圧周波数が上昇する領域において負荷103の負荷特性が位相シフト付加部224の周波数偏差−位相特性と交差する場合、すなわち、負荷103が進み力率負荷である場合を示している。
インバータ104の出力電圧の電圧周波数が上昇し周波数偏差Δfが増大していくと、それによってシフト位相量θsftが変化していく。周波数偏差ΔfがΔf1〜Δf2の範囲からΔf2〜Δf3の範囲に移行すると、シフト位相量θsftがθ1からθ2へと変化する。θ2>θLであるため、周波数偏差ΔfがΔf2〜Δf3の範囲では、インバータ104が供給する無効電力は、負荷103が必要とする無効電力を上回る。そのため、インバータ104が供給する無効電力を減らすように、周波数fvがさらに上昇し、周波数偏差Δfがさらに増大する。
しかしながら、シフト位相θsftは不連続な値であり、θLに一致する値をとることができない。そのため、周波数偏差ΔfがΔf3〜Δf4の範囲に移行すると、シフト位相量θsftがθ2からθLを越えてθ3へと変化する。θ3<θLであるため、周波数偏差ΔfがΔf3〜Δf4の範囲では、インバータ104が供給する無効電力は、負荷103が必要とする無効電力を下回る。そのため、インバータ104が供給する無効電力を増やすように、周波数fvが低下し、周波数偏差Δfが減少する。
しかしながら、シフト位相θsftは不連続な値であり、θLに一致する値をとることができない。そのため、周波数偏差ΔfがΔf2〜Δf3の範囲に移行すると、シフト位相量θsftがθ3からθLを越えてθ2へと変化する。
以降、周波数偏差Δfは「Δf2〜Δf3の範囲から増大」と、「Δf3〜Δf4の範囲から減少」とを交互に繰り返し、df/dtの符号は正の値と負の値とを交互にとる。
以上説明したように、位相シフト付加部224の周波数偏差−位相特性が離散値状(不連続、階段状)の値をとることで、分散型電源101が単独運転のときにインバータ104が供給する無効電力が、負荷103が必要とする無効電力に対して過不足を交互に繰り返すようになる。そのため、角加速度df/dtの符号(正負)が交互に変化すれば、分散型電源101が単独運転である可能性が高い、と推測することができる。
(リレー動作設定装置210の動作)
図9は、実施の形態2に係る、A/D変換の周期ごとのリレー動作設定装置210の動作を示すフローチャートである。なお、実施の形態1と同様の動作については同じステップ番号を付し、詳細な説明を省略する。
まず、周波数検出部121は系統電圧の周波数を検出する(S101)。次に、角加速度算出部125は、角加速度を算出する(S102)。
次に、符号変化カウント部221は、角加速度df/dtの符号が、直前のA/D変換の周期における角加速度df/dtの符号と同一であるか否かを判定する(S201)。判定の結果、角加速度df/dtの符号が変化している(同一でない)場合は、保持しているカウント値Ctの値を1だけ増加させる(S202)。
次に、符号変化カウント部221は、直前のカウント値Ctのクリアを実施してから、系統電圧の1周期が経過したか否かを判定する(S203)。直前のカウント値Ctのクリアを実施してから系統電圧の1周期が経過していない場合は(S203でNO)、リレー動作設定装置210は、当該A/D変換の周期における処理を終了し、次のA/D変換の周期に再びS101から処理を開始する。
一方、判定の結果、直前のカウント値Ctのクリアを実施してから系統電圧の1周期が経過している場合は(S203でYES)、符号変化カウント部221はカウント値Ctを保護リレー設定決定部226に出力する。保護リレー設定決定部226は、カウント値Ctが0を超えているか、または、角加速度の絶対値|df/dt|が閾値Aを超えているかを判定する(S204)。
カウント値Ctが0を超えている場合、または、角加速度の絶対値|df/dt|が閾値Aを超えている場合は(S204でYES)、保護リレー設定決定部226は、周波数リレー127および電圧リレー128の解列条件を、単独運転条件と決定する(S104)。上述したように、カウント値Ctが0を超えている場合にも、分散型電源101が単独運転である可能性があるからである。
一方、カウント値Ctが0であり、かつ、角加速度の絶対値|df/dt|が閾値Aを以下である場合(S204でNO)は、保護リレー設定決定部226は、角加速度の絶対値|df/dt|が閾値Bを超えているかを判定する(S205)。
角加速度の絶対値|df/dt|が閾値A以下で閾値Bを超えている場合(S205でYES)、保護リレー設定決定部226は、周波数リレー127および電圧リレー128の解列条件を、FRT条件と決定する(S106)。また、角加速度の絶対値|df/dt|が閾値B以下の場合(S205でNO)、保護リレー設定決定部226は、周波数リレー127および電圧リレー128の解列条件を、系統連系条件と決定する(S107)。
保護リレー設定決定部226は、決定した周波数リレー127および電圧リレー128の解列条件を、設定信号Sdとして、周波数リレー127および電圧リレー128に送出する(S108)。
最後に、符号変化カウント部221は、カウント値Ctのクリアを実施する(S206)。リレー動作設定装置210は、A/D変換の次の周期になると、再びS101から処理を開始する。
≪まとめ≫
以上説明したように、本実施の形態においては、位相シフト付加部224の周波数偏差−位相特性を離散的に設定することにより、分散型電源101が単独運転の場合に、角加速度df/dtの符号が正負交互に変動するという特徴を作り出す。
そして、保護リレー設定決定部226が、角加速度の絶対値|df/dt|と、角加速度の符号変化とに基づいて保護リレーの解列条件を変更することにより、より適正に保護リレーの解列条件を設定することを可能とし、単独運転時の確実な解列と、不要な解列の抑制とを両立させることができる。
(実施の形態3)
実施の形態2においては、位相シフト付加部224の周波数偏差−位相特性が離散値状(不連続、階段状)の値となるように構成する。
本実施の形態は、位相シフト付加部の周波数偏差−位相特性のうち、負荷特性と交差する部分と、基準周波数近傍の部分との間で離散値間隔を変化させることを特徴とする。
≪構成≫
本実施の形態に係るパワーコンディショナ制御装置は、位相シフト付加部の周波数偏差−位相特性が異なる以外は実施の形態2に係るパワーコンディショナ制御装置200と同様である。以下、本実施の形態に係る位相シフト付加部の周波数偏差−位相特性について説明する。
(位相シフト付加部)
図10は、本実施の形態に係る位相シフト付加部の周波数偏差−位相特性を示した図である。
位相シフト付加部の周波数偏差−位相特性は、以下のような特徴を持つ。すなわち、周波数偏差Δfの絶対値がΔfaより小さい区間(−Δfa<Δf<Δfa)では、θsftの離散値間隔が小さく、周波数偏差Δfの絶対値がΔfa以上の区間(Δf≦−Δfa、または、Δf≧Δfa)では、θsftの離散値間隔が大きい。
このようにすることで、負荷103の負荷特性と位相シフト付加部の周波数偏差−位相特性との交点となる、周波数偏差Δfの絶対値がΔfa以上の区間(Δf≦−Δfa、または、Δf≧Δfa)において、θsftの取れる値の間隔が大きくなり、インバータ104が供給する無効電力の分解能が低下する。そのため、分散型電源101が単独運転となったときに、インバータ104が供給する無効電力と負荷103が必要とする無効電力とが一致する可能性が低下し、角加速度df/dtの符号変化が生じやすくなる。
また、周波数偏差Δfの絶対値がΔfaより小さい区間(−Δfa<Δf<Δfa)では、θsftの取れる値の間隔を小さくしている。これは、単独運転以外の周波数変動、例えば、系統電圧の周波数が一時的に変動した場合にも、インバータ104が無効電力を供給するので、微細な周波数偏差Δfに対し大きなθsftが用いられると無効電力の供給量が増えてしまい、インバータ104の力率が低下するからである。
≪まとめ≫
以上説明したように、本実施の形態においては、位相シフト付加部の周波数偏差−位相特性を、周波数偏差Δfの絶対値がΔfaより小さい区間(−Δfa<Δf<Δfa)では、θsftの離散値間隔を小さく、周波数偏差Δfの絶対値がΔfa以上の区間(Δf≦−Δfa、または、Δf≧Δfa)では、θsftの離散値間隔を大きくする。この構成により、分散型電源101が単独運転となった時に周波数偏差−位相特性と負荷特性が一致する可能性を低減し、角加速度の変化を大きくすることができるため、実施の形態2と比較してより適正に保護リレーの解列条件を設定することを可能とし、単独運転時の確実な解列と、不要な解列の抑制とを両立させることができる。
(実施の形態に係るその他の変形例)
(1)実施の形態1〜3において、周波数リレー127、および、電圧リレー128が、ゲートブロック信号Sbと解列信号Srとの両方を送出する場合について説明したが、本発明は必ずしもこの場合に限定されない。例えば、周波数リレー127は、FRT条件または系統連系条件の場合には、検出時限以上継続して周波数上昇を検出した際にゲートブロック信号Sbのみを送出するとしてもよい。連系リレー105を閉じたままであってもインバータ104のゲートブロックを行えば分散型電源101の解列が行えるので、このようにすることで、電力系統102側の一時的トラブルで分散型電源101の解列を行う際に、復帰動作を簡単にすることができる。
なお、周波数リレー127および電圧リレー128がゲートブロック信号Sbのみを送出するかゲートブロック信号Sbと解列信号Srとの両方を送出するかは、単独運転条件、FRT条件、系統連系条件のそれぞれに対して定めてもよいし、電圧の整定値(上限値、下限値)と周波数の整定値とそれぞれに対して個別に定めてもよい。また、周波数の上限値と周波数の下限値とのそれぞれに対して個別に定めてもよい。
(2)実施の形態1〜3では、保護リレー設定決定部126または226が、周波数リレー127および電圧リレー128に、周波数リレー127および電圧リレー128自身が保持している解列条件の何れを用いるかの設定信号Sdを送出する場合について説明したが、本発明は必ずしもこの場合に限定されない。例えば、保護リレー設定決定部126または226は、周波数リレー127に周波数の整定値と検出時限を設定信号Sdとして送出してもよい。また、検出時限は、周波数上限値と周波数下限値とで個別の値を用いてもよいし、上述のように解列信号Srの送出の有無を指定する情報を含んでいてもよい。なお、保護リレー設定決定部126または226は、電圧リレー128に同様の情報を送出してもよいのは勿論である。
また、保護リレー設定決定部126または226は、周波数リレー127および電圧リレー128の解列条件を変更する必要がある場合にのみ設定信号Sdを送出するとしてもよい。また、上述のように設定信号Sdに整定値や検出時限を含む場合には、保護リレー設定決定部126または226は、周波数リレー127および電圧リレー128の解列条件のうち変更のある値のみを設定信号Sdとして送出するとしてもよい。
(3)実施の形態1〜3において、保護リレー設定決定部126または226が用いる閾値Aおよび閾値Bは、それぞれ2Hz/秒、0Hz/秒である場合について説明したが、本発明は必ずしもこの場合に限定されない。閾値Aは、分散型電源101が単独運転である状態と、FRT要件を満たす状態とを区別できる値であればよい。また、閾値Bは、電力系統102が安定動作している状態と、電力系統102の擾乱とを区別できる値であればよく、例えば、0.1Hz/秒であってもよい。
(4)実施の形態1〜3において、パワーコンディショナ制御装置107または200は所定の周波数17.5kHzで系統電圧値Vs、出力電流値IsをA/D変換し、得られたデジタル信号に対してA/D変換の周期ごとに各処理を施す場合について説明したが、本発明は必ずしもこの場合に限定されない。A/D変換の周波数は、電圧周波数の周波数検出と位相検出、電流値の座標変換が行え、かつ、分散型電源101が単独運転になった際に解列時限内に解列が行うことができればよく、例えば、20kHzであってもよい。
(5)実施の形態1〜3において、系統連系保護装置120または220とリレー動作設定装置130または210とが周波数検出部121を共有する場合について説明したが、本発明は必ずしもこの場合に限定されない。例えば、系統連系保護装置120とリレー動作設定装置130とが、それぞれ周波数検出部を有するとしてもよい。
また、インバータ駆動装置110は位相シフト付加部124または224から電圧位相を取得する場合について説明したが、例えば、インバータ駆動装置110は、電圧位相を検出する位相検出部を有するものとしてもよい。この場合、インバータ駆動装置110は、自身が有する位相検出部が検出する電圧位相に、位相シフト付加部124が出力するシフト位相値θsftを加算して座標変換部111と座標変換部112とに出力する加算器を備えることにより、本発明の実施が可能となる。なお、シフト位相値θsftを電圧位相に加算する方法はインバータ駆動装置110が有する位相検出部が検出する電圧位相に加算器を用いて加算する方法に限られず、シフト位相値θsftに応じて有効電流指令値Ip *と無効電流指令値Iq *との値を変更する方法であってもよい。
(6)実施の形態2〜3において、保護リレー設定決定部226は系統電圧の1周期内にカウント値Ctが0でなければ単独運転条件を周波数リレー127および電圧リレー128に設定する場合について説明したが、本発明は必ずしもこの場合に限定されない。例えば、符号変化カウント部221は、0.1秒ごとにカウント値Ctをリセットするものとし、保護リレー設定決定部226はカウント値Ctが6以上であれば単独運転条件を周波数リレー127および電圧リレー128に設定するものとしてもよい。また、符号変化カウント部221は、角加速度df/dtの符号が変化していても角加速度の絶対値|df/dt|が所定の値以下であればカウントしない、としてもよい。このようにすることで、電力系統の系統電圧の周波数が微細変動しただけの場合に、周波数リレー127および電圧リレー128の解列条件を、単独運転条件にすることを防ぐことができる。
(7)実施の形態1〜3において、受動的単独運転検出部123が系統電圧の位相θvの電圧位相跳躍を検出する場合について説明したが、本発明は必ずしもこの場合に限定されない。例えば、周波数変化率や、3次高調波変化率を検出するなど、任意の受動的単独運転検出方式に該当する方法で単独運転を検出してもよい。また、受動的単独運転検出部123は、複数の受動的単独運転検出方式を用いて単独運転を検出するとしてもよい。
(8)実施の形態1〜3では、インバータ104の力率を1とする場合について説明したが、本発明は必ずしもこの場合に限定されない。インバータ104の力率は、系統連系規定等に合致する範囲であれば、例えば、95%であってもよく、有効電流指令値Ip *と無効電流指令値Iq *との値は、それぞれ、Ie、0に限られない。
(9)実施の形態1〜3のリレー動作設定装置、系統連系保護装置、インバータ駆動装置、パワーコンディショナ制御装置のそれぞれは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてよい。各回路を個別に1チップとしてもよいし、全ての回路又は一部の回路を含むように1チップ化されてもよい。例えば、リレー動作設定装置は他の回路部とともに同一の集積回路に系統連系保護装置として集積されてもよいし、別の集積回路としてもよい。
ここでは、LSIとして記載したが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラム化することが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。
(10)実施の形態1〜3の説明は本発明の例示に過ぎず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができる。
(補足)
以下に、実施の形態に係るリレー動作設定装置、パワーコンディショナ、分散型電源システムおよびリレー動作設定方法の構成および効果について説明する。
(1)実施の形態に係るリレー動作設定装置は、電力系統からの分散型電源の解列を制御する保護リレーの解列条件を設定するリレー動作設定装置であって、前記電力系統の系統電圧の周波数を検出する周波数検出部と、前記検出された周波数に基づき、前記系統電圧の角加速度を算出する角加速度算出部と、前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記電力系統の事故時に前記分散型電源が事故時運転継続要件を満たすことを検出すれば前記分散型電源の解列を行わない事故時運転継続条件にするか否かを決定する保護リレー設定決定部とを備える。
また、実施の形態に係るパワーコンディショナは、分散型電源により発電される直流電力を交流電力に変換するインバータと、前記インバータを駆動するインバータ駆動装置と、前記インバータの電力系統からの切り離しを制御する保護リレーと、前記電力系統の系統電圧の周波数を検出する周波数検出部と、前記検出された周波数に基づき、前記系統電圧の角加速度を算出する角加速度算出部と、前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記電力系統の事故時に前記分散型電源が事故時運転継続要件を満たすことを検出すれば前記分散型電源の解列を行わない事故時運転継続条件にするか否かを決定する保護リレー設定決定部とを備える。
また、実施の形態に係るリレー動作設定方法は、電力系統からの分散型電源の解列を制御する保護リレーの解列条件を設定するリレー動作設定方法であって、前記電力系統の系統電圧の周波数を検出する周波数検出ステップと、前記検出された周波数に基づき、前記系統電圧の角加速度を算出する角加速度算出ステップと、前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記電力系統の事故時に前記分散型電源が事故時運転継続要件を満たすことを検出すれば前記分散型電源の解列を行わない事故時運転継続条件にするか否かを決定する保護リレー設定決定ステップとを含む。
このようにすることで、系統電圧の周波数の時間変化率を指標とし、保護リレーの解列条件を、必要に応じてFRT要件を満たしていれば解列しないFRT条件に切り替えることで、FRT要件を満たす場合に分散型電源システムの不必要な解列を抑制することができる。
(2)また、実施の形態に係る上記(1)のリレー動作設定装置は、前記保護リレー設定決定部は、前記算出された角加速度の絶対値が所定の範囲内であるときに、前記保護リレーの解列条件を前記事故時運転継続条件にする、としてもよい。
また、実施の形態に係る上記(1)のパワーコンディショナは、前記保護リレー設定決定部は、前記算出された角加速度の絶対値が所定の範囲内であるときに、前記保護リレーの解列条件を前記事故時運転継続条件にする、としてもよい。
このようにすることで、系統電圧の周波数の時間変化率の絶対値を用いてFRT条件に切り替えるか否かを決定することで、FRT要件を満たす場合により確実に分散型電源システムの不必要な解列を抑制することができる。
(3)また、実施の形態に係る上記(1)のリレー動作設定装置は、前記保護リレー設定決定部は、前記保護リレーの解列条件を前記事故時運転継続条件にしないと決定したときに、さらに前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記分散型電源が単独運転状態であることを検知すれば前記分散型電源を前記電力系統から解列する単独運転条件、および、前記分散型電源が前記電力系統と連系しているときに異常を検出すれば前記分散型電源を前記電力系統から解列する系統連系条件、のいずれにするかを決定する、としてもよい。
このようにすることで、保護リレーの解列条件を単独運転条件、FRT条件、系統連系条件の3種類のいずれかに必要に応じて切り替えることができ、分散型電源が単独運転であるときに解列を行うことと、FRT要件を満たす場合に分散型電源を解列しないことの両立を実現することができる。
(4)また、実施の形態に係る上記(1)のパワーコンディショナは、さらに、前記インバータ駆動装置に対して、前記インバータの出力電流の位相の、前記系統電圧の位相に対する位相差の目標値を設定する位相シフト付加部を備え、前記位相シフト付加部は、前記系統電圧の周波数の基準周波数に対する差分の絶対値が第1範囲である場合、前記差分が正の値であれば前記差分の値が大きくなるのに応じて前記位相差の目標値を正の方向に離散的に変化させ、前記差分が負の値であれば前記差分の値の絶対値が大きくなるのに応じて前記位相差の目標値を負の方向に離散的に変化させ、前記系統電圧の周波数の基準周波数に対する差分の絶対値が前記第1範囲より大きい第2範囲である場合、前記差分が正の値であれば前記差分の値が大きくなるのに応じて前記位相差の目標値を負の方向に離散的に変化させ、前記差分が負の値であれば前記差分の値の絶対値が大きくなるのに応じて前記位相差の目標値を正の方向に離散的に変化させ、前記保護リレー設定決定部は、所定時間内に前記算出された角加速度の符号が変化する場合に、前記保護リレーの解列条件を、前記分散型電源が単独運転状態であることを検知すれば前記分散型電源を前記電力系統から解列する単独運転条件にする、としてもよい。
このようにすることで、角加速度の符号変化を用いてより確実に保護リレーの解列条件を単独運転条件に設定すべきか否かを決定することができ、より適正に保護リレーの解列条件を設定して、分散型電源が単独運転であるときの確実な解列と、不要な解列の抑制とを両立させることができる。
(5)また、実施の形態に係る上記(4)のパワーコンディショナは、前記保護リレー設定決定部は、前記算出された角加速度の符号が所定時間内に変化せず、かつ、前記算出された角加速度の絶対値が所定の範囲内であるときに、前記保護リレーの解列条件を前記事故時運転継続条件にする、としてもよい。
このようにすることで、角加速度の絶対値と符号変化との両方を用いてより確実に保護リレーの解列条件を単独運転条件に設定すべきか否かを決定することができる。
(6)また、実施の形態に係る上記(4)または(5)のパワーコンディショナは、前記第2範囲における前記位相差の目標値の離散間隔が、前記第1範囲における前記位相差の目標値の離散間隔よりも大きい、としてもよい。
このようにすることで、分散型電源が単独運転に移行したときに角加速度の符号変化を発生しやすくし、より確実に分散型電源が単独運転であるときの解列を行わせ、分散型電源が単独運転でないときに不要な解列を抑制することができる。
本明細書において開示されるリレー動作設定装置は、例えば、電力系統と連系した分散型電源等において有用である。
100 パワーコンディショナ
101 分散型電源
102 電力系統
103 負荷
104 インバータ
105 連系リレー
106 計測部
107,200 パワーコンディショナ制御装置
110 インバータ駆動装置
120,220 系統連系保護装置
130,210 リレー動作設定装置
111,112 座標変換部
113 有効電流制御部
114 無効電流制御部
115 PWM信号生成部
116 ゲート回路
121 周波数検出部
122 位相検出部
123 受動的単独運転検出部
124,224 位相シフト付加部
125 角加速度算出部
126,226 保護リレー設定決定部
127 周波数リレー
128 電圧リレー
221 符号変化カウント部

Claims (10)

  1. 電力系統からの分散型電源の解列を制御する保護リレーの解列条件を設定するリレー動作設定装置であって、
    前記電力系統の系統電圧の周波数を検出する周波数検出部と、
    前記検出された周波数に基づき、前記系統電圧の角加速度を算出する角加速度算出部と、
    前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記電力系統の事故時に前記分散型電源が事故時運転継続要件を満たすことを検出すれば前記分散型電源の解列を行わない事故時運転継続条件にするか否かを決定する保護リレー設定決定部と
    を備えるリレー動作設定装置。
  2. 前記保護リレー設定決定部は、前記算出された角加速度の絶対値が所定の範囲内であるときに、前記保護リレーの解列条件を前記事故時運転継続条件にする
    請求項1に記載のリレー動作設定装置。
  3. 前記保護リレー設定決定部は、前記保護リレーの解列条件を前記事故時運転継続条件にしないと決定したときに、
    さらに前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記分散型電源が単独運転状態であることを検知すれば前記分散型電源を前記電力系統から解列する単独運転条件、および、前記分散型電源が前記電力系統と連系しているときに異常を検出すれば前記分散型電源を前記電力系統から解列する系統連系条件、のいずれにするかを決定する
    請求項1に記載のリレー動作設定装置。
  4. 分散型電源により発電される直流電力を交流電力に変換するインバータと、
    前記インバータを駆動するインバータ駆動装置と、
    前記インバータの電力系統からの切り離しを制御する保護リレーと、
    前記電力系統の系統電圧の周波数を検出する周波数検出部と、
    前記検出された周波数に基づき、前記系統電圧の角加速度を算出する角加速度算出部と、
    前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記電力系統の事故時に前記分散型電源が事故時運転継続要件を満たすことを検出すれば前記分散型電源の解列を行わない事故時運転継続条件にするか否かを決定する保護リレー設定決定部と
    を備えるパワーコンディショナ。
  5. 前記保護リレー設定決定部は、前記算出された角加速度の絶対値が所定の範囲内であるときに、前記保護リレーの解列条件を前記事故時運転継続条件にする
    請求項4に記載のパワーコンディショナ。
  6. さらに、前記インバータ駆動装置に対して、前記インバータの出力電流の位相の、前記系統電圧の位相に対する位相差の目標値を設定する位相シフト付加部を備え、
    前記位相シフト付加部は、
    前記系統電圧の周波数の基準周波数に対する差分の絶対値が第1範囲である場合、前記差分が正の値であれば前記差分の値が大きくなるのに応じて前記位相差の目標値を正の方向に離散的に変化させ、前記差分が負の値であれば前記差分の値の絶対値が大きくなるのに応じて前記位相差の目標値を負の方向に離散的に変化させ、
    前記系統電圧の周波数の基準周波数に対する差分の絶対値が前記第1範囲より大きい第2範囲である場合、前記差分が正の値であれば前記差分の値が大きくなるのに応じて前記位相差の目標値を負の方向に離散的に変化させ、前記差分が負の値であれば前記差分の値の絶対値が大きくなるのに応じて前記位相差の目標値を正の方向に離散的に変化させ、
    前記保護リレー設定決定部は、
    所定時間内に前記算出された角加速度の符号が変化する場合に、前記保護リレーの解列条件を、前記分散型電源が単独運転状態であることを検知すれば前記分散型電源を前記電力系統から解列する単独運転条件にする
    請求項4に記載のパワーコンディショナ。
  7. 前記保護リレー設定決定部は、前記算出された角加速度の符号が所定時間内に変化せず、かつ、前記算出された角加速度の絶対値が所定の範囲内であるときに、前記保護リレーの解列条件を前記事故時運転継続条件にする
    請求項6に記載のパワーコンディショナ。
  8. 前記第2範囲における前記位相差の目標値の離散間隔が、前記第1範囲における前記位相差の目標値の離散間隔よりも大きい
    請求項6または請求項7に記載のパワーコンディショナ。
  9. 請求項4乃至8のいずれか1つに記載のパワーコンディショナと、
    前記パワーコンディショナと接続される分散型電源と
    を備える分散型電源システム。
  10. 電力系統からの分散型電源の解列を制御する保護リレーの解列条件を設定するリレー動作設定方法であって、
    前記電力系統の系統電圧の周波数を検出する周波数検出ステップと、
    前記検出された周波数に基づき、前記系統電圧の角加速度を算出する角加速度算出ステップと、
    前記算出された角加速度に基づいて、前記保護リレーの解列条件を、前記電力系統の事故時に前記分散型電源が事故時運転継続要件を満たすことを検出すれば前記分散型電源の解列を行わない事故時運転継続条件にするか否かを決定する保護リレー設定決定ステップと
    を含むリレー動作設定方法。
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