JPWO2014061456A1 - 統合失調症マーカーセット及びその利用 - Google Patents

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Abstract

統合失調症の高精度な判別を可能にするバイオマーカーの組合せ及びその用途を提供することを課題とする。三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1、グルタレドキシン-3、微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1、チューブリン・フォールディング・コファクターB、免疫グロブリンmu鎖C領域及び熱ショック70kDaタンパク質4Lからなる群より選択される、2個以上のタンパク質分子の組合せからなる統合失調症マーカーセットが提供される。また、当該マーカーセットの検体中レベルを指標とした統合失調症検査法が提供される。

Description

本発明は統合失調症の検査に有用な統合失調症マーカーに関する。詳しくは、統合失調症の発症可能性(有病確率)の判定に利用可能なバイオマーカーの組合せ(バイオマーカーセット)及びそれを利用した統合失調症の検査法等に関する。本出願は、2012年10月15日に出願された日本国特許出願第2012−228417号に基づく優先権を主張するものであり、当該特許出願の全内容は参照により援用される。
統合失調症は、思春期・青年期に発症する慢性・進行性の精神疾患であり、陽性症状(幻覚や妄想、まとまりに欠ける会話や行動など)、陰性症状(感情の平板化、思考の貧困、意欲の低下など)及び認知障害(注意障害、作業記憶の低下、実行機能障害など)を主な症状とする。統合失調症は遺伝的要因と環境的要因が関与する多因子疾患と考えられているが、統合失調症の病態の分子生物学的機序に関しては依然として不明な部分が多く、結果として生化学的な検査法は見出されていない。
統合失調症の診断は、医師の問診や患者の訴えを基にした症候学によって行われており、生化学的な検査による診断法は確立していない。統合失調症は発症後数年で病勢が進行し、非可逆的な障害が引き起こされ、社会的機能の永続的な障害が生じると考えられているが、診断に有用な検査法がないため治療的介入が遅れ、その結果、難治化している症例が少なくないのが現状である。統合失調症の診断に有用な検査法の開発が切望されているが、当該疾患は脳内分子の異常によって発症すると考えられる一方で脳の分子病態を検知することは極めて困難であり、検査法の開発は進んでいない。
双生児研究などの結果から、遺伝要因が統合失調症の発症に大きく関与していることが明らかにされている。これまでに、統合失調症患者と健常者を用いた遺伝子解析によって、統合失調症の発症に関与すると示唆されるいくつかの候補遺伝子が同定されているが(例えば非特許文献1〜3)、これらの遺伝子と統合失調症の病態を明確化する手掛かりは少なく、疾患の発症分子機構が解明されるには至っていない。その結果、本疾患の病態生理は依然として不明であり、生化学的な検査を基にした診断法が確立していないのが現状である。
特開2012−013415号公報
Arcos-Burgos M. et al., Am J Hum Genet 77,6 p937-44,2005 Lewis CM. et al., Am J Hum Genet 73, 34-48, 2003 Badner JA. and Gershon ES., Mol Psychiatry 7, 405-11, 2002
統合失調症の高精度な判別を可能にする、バイオマーカーの組合せ及びその用途(検査法、検査試薬、検査キットなど)を提供することを課題とする。
本発明者らは、統合失調症特異的なバイオマーカーを見出すべく、末梢血液に含まれるリンパ球に注目して研究を行った。その成果として、患者群と健常者群の間で発現レベルに有意な差を認める22種類のタンパク質を報告した(特許文献1)。同定に成功したこれらのタンパク質の殆どは脳内でも発現が認められるものであり、統合失調症の病態形成に深く関与している可能性が強く示唆された。
同定した22種類のタンパク質はそれぞれ単独でも利用価値が高い。しかしながら、臨床の現場においては可能な限り高い判別精度が求められるものであり、単一のバイオマーカーの使用ではこのような要望に応えることは難しい。また、統合失調症のように様々な要因で発症する疾患の判別において一層高い精度を実現するためには、複数のバイオマーカーを併用するのが有利であると考えられる。このような視点に立ち、統計学的手法を駆使し、高精度の判別を可能にするバイオマーカーの組合せを特定することを目指した。その結果、特に有効なバイオマーカーを見出すとともに、非常に高い判別精度をもたらす、バイオマーカーの組合せを特定することに成功した。特定されたバイオマーカーの組合せを用いた検査は実用性が極めて高く、統合失調症の診断技術の飛躍的な向上に貢献することが期待される。以下に示す発明は主として以上の成果に基づく。
[1]三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1、グルタレドキシン-3、微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1、チューブリン・フォールディング・コファクターB、免疫グロブリンmu鎖C領域及び熱ショック70kDaタンパク質4Lからなる群より選択される、2個以上のタンパク質分子の組合せからなる、統合失調症マーカーセット。
[2]三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1及びグルタレドキシン-3を少なくとも含む、[1]に記載の統合失調症マーカーセット。
[3]微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1及び/又はチューブリン・フォールディング・コファクターBを更に含む、[2]に記載の統合失調症マーカーセット。
[4]三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1、グルタレドキシン-3、微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1及びチューブリン・フォールディング・コファクターBの組合せからなる、[1]に記載の統合失調症マーカーセット。
[5]三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1及びグルタレドキシン-3の組合せからなる、[1]に記載の統合失調症マーカーセット。
[6]三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3及びインターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1を少なくとも含む、[1]に記載の統合失調症マーカーセット。
[7]三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3及びインターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1の組合せからなる、[1]に記載の統合失調症マーカーセット。
[8]三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1及び熱ショック70kDaタンパク質4Lからなる群より選択される1個以上のタンパク分子を含む、[1]に記載の統合失調症マーカーセット。
[9][1]〜[8]のいずれか一項に記載の統合失調症マーカーセットの検体中レベルを指標とした統合失調症検査法。
[10]以下のステップ(1)〜(3)を含む、[9]に記載の統合失調症検査法:
(1)被検者由来の検体を用意するステップ;
(2)前記検体中の、前記マーカーセットを構成する各タンパク質分子を検出するステップ;及び
(3)検出結果に基づいて、統合失調症の現在又は将来の発症可能性を判定するステップ。
[11]三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、グルタレドキシン-3、微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1、チューブリン・フォールディング・コファクターB及び熱ショック70kDaタンパク質4Lについては、検出値が低いことが統合失調症の発症可能性が高いことを示し、
インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1及び免疫グロブリンmu鎖C領域については、検出値が高いことが統合失調症の発症可能性が高いことを示す、[10]に記載の統合失調症検査法。
[12]ロジスティックモデルを用いてステップ(3)の判定を行う、[10]又は[11]に記載の統合失調症検査法。
[13]前記検体が血液、血漿、血清、口腔粘膜、鼻粘膜、皮膚、血液細胞、又は被検者から採取した血液リンパ球を不死化したリンパ球芽様細胞である、[9]〜[12]のいずれか一項に記載の統合失調症検査法。
[14][1]に記載の統合失調症マーカーセットを構成する各タンパク質分子を検出するための試薬と、取り扱い説明と、を含む、統合失調症検査キット。
[15]前記試薬が、各々、その標的であるタンパク質分子に対する抗体からなる、[14]に記載の統合失調症検査キット。
発現解析(ウエスタンブロット及び2D-DIGE法)の結果。各解析のS/C(統合失調症患者群と健常者群の比)とp値(Student's t-test)を示した。 補正型AUCが大きい上位30モデルの特徴を示す表。 候補モデル1に含まれるタンパク質のオッズ比を示す表。 候補モデル2に含まれるタンパク質のオッズ比を示す表。 選択されたバイオマーカーの有効性の検証。バイオマーカーのスクリーニングに使用した30検体(スクリーニングデータ)と別の30検体(バリデーションデータ)を用いて検証した。 選択されたバイオマーカーの有効性の検証。各バイオマーカーの機能の説明とともに、検証結果をまとめた。 バリデーションデータセットを用いた4種類のバイオマーカー(MX1、GART、UROD及びGLRX3)の検証。4変数モデルで評価した。 バリデーションデータセットを用いた4種類のバイオマーカー(MX1、GART、UROD及びGLRX3)の検証。バリデーションデータ に対する4変数モデルの予測性能を評価した。AUCは 0.724であった。データ数(N=30)を踏まえると、再現性は良いといえる。 バリデーションデータセットを用いた6種類のバイオマーカー(MX1、GART、UROD、GLRX3、MAPRE1及びTBCB)の検証。6変数モデルで評価した。 バリデーションデータセットを用いた6種類のバイオマーカー(MX1、GART、UROD、GLRX3、MAPRE1及びTBCB)の検証。バリデーションデータに対する6変数モデルの予測性能を評価した。AUC は0.664であった。 MX1、GART及びHSPA4Lの相関関係。(バリデーションデータでの相関係数、両方のデータを統合した場合の相関係数)を示す。 各種予測モデルとその判別精度。上段の4つの予測モデルは、予測モデルの構築をスクリーニングデータセットで行い、評価をバリデーションデータセットで行ったものである。中段の4つの予測モデルは、予測モデルの構築をバリデーションデータセットで行い、評価をスクリーニングデータセットで行ったものである。下段の4つの予測モデルでは、スクリーニングデータセット及びバリデーションデータセットで予測モデルを構築した。S:スクリーニングデータセット、V:バリデーションデータセット、I:スクリーニングデータセット及びバリデーションデータセットを統合。
1.統合失調症マーカーセット
本発明の第1の局面は、統合失調症に特異的なタンパク質分子(バイオマーカー)の組合せである統合失調症マーカーセット(以下、「本発明のバイオマーカーセット」とも呼ぶ)に関する。本発明のバイオマーカーセットは統合失調症の現在又は将来の発症可能性を判定・評価する上で有用である。「現在の発症可能性」は、検査時において統合失調症を罹患ないし発症しているか否か(統合失調症であるか否か)又は罹患ないし発症している確率を表すことになる。他方、「将来の発症可能性」は統合失調症を将来発症する可能性(リスク)を表す。「統合失調症」とは精神機能の分裂を基本とする精神疾患群の総称である。世界保健機構(WHO)の疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)によれば妄想型、破瓜型、緊張型、鑑別不能型、統合失調症後抑うつ、残遺型、単純型に分類されている。
本発明のバイオマーカーセットは、統合失調症との相関を認めたタンパク質分子の組合せからなる。具体的には、以下に列挙する8種類のタンパク質の中から選択される、2個以上のタンパク質分子によって本発明のバイオマーカーセットは構成される。好ましくは3個以上、更に好ましくは4個以上のタンパク質分子によって本発明のバイオマーカーセットは構成される。
三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3(以下、「GART」と称する。配列番号1);
ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素(以下、「UROD」と称する。配列番号2);
インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1(以下、「MX1」と称する。配列番号3);
グルタレドキシン-3(以下、「GLRX3」と称する。配列番号4);
微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1(以下、「MAPRE1」と称する。配列番号5);
チューブリン・フォールディング・コファクターB(以下、「TBCB」と称する。配列番号6);
免疫グロブリンmu鎖C領域(以下、「IGHM」と称する。配列番号7);
熱ショック70kDaタンパク質4L(以下、「HSPA4L」と称する。配列番号8)
本発明のバイオマーカーセットとして、上記タンパク質の様々な組合せを採用可能である。但し、後述の実施例(特に図2の表)に示す通り、GART、UROD、MX1、GLRX3は、精度の極めて高い判別を可能にする点において、特に有用且つ重要である。そこで、本発明の好ましい一態様では、少なくともこれら4個のタンパク分子を含む統合失調症マーカーセットが提供される。一方、MAPRE1及びTBCBも、上記4個のタンパク分子に次いで有用であることが示された。そこで、上記4個のタンパク分子に加えて、これらの両方又は片方を組み合わせて統合失調症マーカーセットを構成することも好ましい。
本発明のバイオマーカーセットの具体例を以下に列挙する。尚、これらは、統計学的手法による解析の結果、高い判別精度をもたらす組合せとして特定されたものである。
GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCBの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCB、IGHMの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCB、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、GLRX3、MAPRE1、TBCBの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCB、IGHM、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、MAPRE1、TBCBの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、TBCB、IGHMの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、MAPRE1、TBCB、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、GLRX3、MAPRE1、TBCB、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、IGHM、HSPA4Lの組合せ
GART、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCB、IGHM、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、TBCB、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、GLRX3、MAPRE1、TBCBの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3の組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、TBCB、IGHM、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、MAPRE1、IGHMの組合せ
GART、UROD、MX1、MAPRE1、TBCB、IGHMの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、IGHMの組合せ
GART、UROD、GLRX3、MAPRE1、TBCB、IGHM、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、TBCB、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、MAPRE1、TBCB、IGHMの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、HSPA4Lの組合せの組合せ
GART、MX1、GLRX3、MAPRE1、IGHM、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、IGHM、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、IGHMの組合せ
GART、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCB、IGHM、HSPA4Lの組合せ
GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、IGHMの組合せ
GART、UROD、MX1、TBCB、IGHMの組合せ
GART、UROD、MX1、TBCB、IGHM、HSPA4Lの組合せ
以上の組合せの中でも、GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCBの組合せは最も高い判別精度を示した。この事実を考慮すると、当該組合せは最適なバイオマーカーセットの一つといえる。また、統計学におけるオッカムの剃刀(Occam's razor)という考え方に従えば、判別精度が同程度であれば、判別に用いるタンパク質の数は少ない方が良い(詳細は後述する)。この考えに最も適合するのはGART、UROD、MX1、GLRX3の組合せとなる。
後述の実施例に示すように、再現性の検証の結果、GARTとMX1の再現性がよいことが判明した。この知見に鑑み、バイオマーカーセットにGARTとMX1を含めることが好ましい。特に、GARTとMX1の二つでバイオマーカーセットを構成することが好ましい。一方、GARTとMX1の再現性がよいとの知見に加え、HSPA4Lも比較的再現性がよいとの知見を踏まえ、本発明の好ましい一態様では、GART、MX1及びHSPA4Lからなる群より選択される1個以上のタンパク分子を含むようにバイオマーカーセットを構成する。
2.統合失調症検査法
本発明の第2の局面は上記本発明のバイオマーカーセットの用途に関し、統合失調症の現在又は将来の発症可能性を検査する方法(以下、「本発明の検査法」とも呼ぶ)を提供する。本発明の検査法は、統合失調症を罹患ないし発症しているか否かを判定するための手段として、或いは統合失調症を将来発症する可能性を判定するための手段として有用である。本発明の検査法は統合失調症を診断するために有用な情報を与える。本発明の検査法によれば統合失調症の発症可能性を簡便且つ客観的に判定することが可能となる。
ところで、統合失調症などの精神病が発症してから薬物療法が開始されるまでの時間的遅れのことを未治療精神病期間(Duration of untreated psychosis;DUP)と呼ぶ。DUPが長いほど臨床的転帰が不良であることが知られている。一方、発症からの数年間は予後を左右する重要な時期であり、臨界期(critical period)と呼ばれる。脳神経画像解析の知見では、DUPが長いほど左の上側頭回の一部である側頭平面の体積が小さいことが報告されており(Takahashi et al.: Psychiatry Res 154: 209-219, 2007)、この知見は、病初期(臨界期)の未治療期間に脳形態変化が進行すること、そして、DUPを短くするだけでなく、臨界期における神経生物学的変化を改善する早期介入が極めて重要であることを示唆する。本発明の検査法は統合失調症のスクリーニングにも利用できるものであり、統合失調症の早期発見・早期治療にも役立つ。
本発明の検査法では、被検者由来の検体中における、本発明のバイオマーカーセットのレベルが指標として用いられる。ここでの「レベル」は、典型的には「量」ないし「濃度」を意味する。但し、慣例及び技術常識に従い、検出対象の分子を検出できるか否か(即ち見かけ上の存在の有無)を表す場合にも用語「レベル」が用いられる。尚、求められる精度や検査の簡便性等を考慮し、採用するバイオマーカーセットを決定すればよい。
本発明の検査法では以下のステップを行う。
(1)被検者由来の検体を用意するステップ
(2)前記検体中の、マーカーセット(即ち、GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCB、IGHM、HSPA4Lからなる群より選択される、2個以上(好ましくは3個以上、更に好ましくは4個以上)のタンパク質分子の組合せ)を構成する各タンパク質分子を検出するステップ
(3)検出結果に基づいて、統合失調症の現在又は将来の発症可能性を判定するステップ
ステップ(1)では被検者由来の検体を用意する。検体としては被検者の血液、血漿、血清、口腔粘膜、鼻粘膜、皮膚等を用いることができる。また、被検者由来から採取した血液細胞を検体として用いることにしてもよい。血液細胞から分離したリンパ球、B細胞又はT細胞を検体としてもよい。尚、継代培養後の細胞を用いることにしてもよい。一方、被検者から採取した血液リンパ球を不死化したリンパ球芽様細胞を検体にすることもできる。「リンパ球芽様細胞」とは、成熟リンパ球に分化する前の細胞に類似した細胞であり、血液から分離したリンパ球をエプスタイン・バールウイルスにより不死化させることによって調製することができる。株化されたリンパ球芽様細胞は、新鮮血液細胞に比べ、疾患の特徴・形質をより反映したタンパク質発現プロファイルを示すといえる。従って、リンパ球芽様細胞を検体とすれば、本来示すべき発現プロファイル(即ち、本件出法で検出されるべき発現プロファイル)を、当該疾患以外の要素である採取時の被検者の状態(状態依存性因子)がマスクすることを防止できる。その結果、疾患の特徴・形質をより反映した信頼度の高い検査結果が得られる。血液、血漿又は血清などを検体とした検査は操作が簡便であるため、スクリーニング的な検査として特に有用であり、他方、リンパ球芽様細胞を検体とした検査は信頼度のより高い結果を与えることから、2次検査として或いは確定診断の手段として特に有用である。従って、血液、血漿又は血清などを検体とした検査によってハイリスク群(発症可能性の高い者)の絞り込みを行った後、リンパ球芽様細胞を検体とした検査を行うことにすれば、効率的且つ信頼度の高い診断が可能になる。
被検者は特に限定されない。即ち、統合失調症の現在又は将来の発症可能性(即ち、統合失調症の罹患ないし発症の有無、統合失調症を発症している可能性の程度、統合失調症を将来発症する可能性の程度)の判定が必要な者に対して広く本発明を適用することができる。例えば、医師の問診などによって統合失調症であると診断された患者に対して本発明を適用した場合、タンパク質の発現レベルという客観的な指標に基づいて当該診断の当否を判定することができる。即ち、本発明の検査法によれば従来の診断を補助或いは裏付ける情報が得られる。当該情報は、より適切な治療方針の決定に有益であり、治療効果の向上や患者のQOL(Quality of Life、生活の質)の向上を促す。一方、罹患状態のモニターに本発明を利用し、難治化、重篤化、再発等の防止を図ることもできる。
家族背景などから統合失調症の罹患リスクが高いと推定される者(高リスク者)も好適な被検者である。このような被検者に対して統合失調症の症状が現れる前に本発明を適用することは、発症の阻止又は遅延或いは早期の治療介入を可能にする。統合失調症の罹患リスクが高い者を特定する目的にも本発明は有用である。このような特定は、例えば、予防的措置や生活習慣の改善等による発症可能性(罹患可能性)の低下を可能にする。自覚症状がない者など、従来の診断では統合失調症であるか否かの判定が不能又は困難な者も本発明の好適な被験者である。尚、健康診断の一項目として本発明を実施することにしてもよい。
ステップ(2)では検体中の各バイオマーカーを検出する。各バイオマーカーのレベルを厳密に定量することは必須でない。即ち、後続のステップ(3)において統合失調症の発症可能性が判定可能となる程度に各バイオマーカーのレベルを検出すればよい。例えば、検体中の各バイオマーカーのレベルが所定の基準値を超えるか否かが判別可能なように検出を行うこともできる。
各バイオマーカーの検出方法は特に限定されないが、好ましくは免疫学的手法を利用する。免疫学的手法によれば迅速且つ感度のよい検出が可能である。また、操作も簡便である。免疫学的手法による測定では、採用するバイオマーカーに特異的結合性を有する物質を使用する。当該物質としては通常は抗体が用いられるが、当該バイオマーカーに特異的結合性を有し、その結合量を測定可能な物質であれば抗体に限らず採用できる。尚、市販の抗体に限らず、免疫学的手法、ファージディスプレイ法、リボソームディスプレイ法などを利用して新たに調製した抗体を使用してもよい。
測定法として、ラテックス凝集法、蛍光免疫測定法(FIA法)、酵素免疫測定法(EIA法)、放射免疫測定法(RIA法)、ウエスタンブロット法を例示することができる。好ましい測定法としては、FIA法及びEIA法(ELISA法を含む)を挙げることができる。これらの方法によれば高感度、迅速且つ簡便に検出可能である。FIA法では蛍光標識した抗体を用い、蛍光をシグナルとして抗原抗体複合体(免疫複合体)を検出する。一方、EIA法では酵素標識した抗体を用い、酵素反応に基づく発色ないし発光をシグナルとして免疫複合体を検出する。
ELISA法は検出感度が高いことや特異性が高いこと、定量性に優れること、操作が簡便であること、多検体の同時処理に適することなど、多くの利点を有する。ELISA法を利用する場合の具体的な操作法の一例を以下に示す。まず、抗バイオマーカー抗体を不溶性支持体に固定化する。具体的には例えばマイクロプレートの表面を抗バイオマーカーモノクローナル抗体で感作する(コートする)。このように固相化した抗体に対して検体を接触させる。この操作の結果、固相化した抗バイオマーカー抗体に対する抗原(バイオマーカーであるタンパク質分子)が検体中に存在していれば免疫複合体が形成される。洗浄操作によって非特異的結合成分を除去した後、酵素を結合させた抗体を添加することで免疫複合体を標識し、次いで酵素の基質を反応させて発色させる。そして、発色量を指標として免疫複合体を検出する。尚、ELISA法の詳細については数多くの成書や論文に記載されており、各方法の実験手順や実験条件を設定する際にはそれらを参考にできる。尚、非競合法に限らず、競合法(検体とともに抗原を添加して競合させる方法)を用いることにしてもよい。また、検体中のバイオマーカーを標識化抗体で直接検出する方法を採用しても、或いはサンドイッチ法を採用してもよい。サンドイッチ法では、エピトープの異なる2種類の抗体(捕捉用抗体及び検出用抗体)が用いられる。
プロテインアレイやプロテインチップ等、多数の検体を同時に検出可能な手段を用いることにしてもよい。プローブには例えば標的のバイオマーカー特異的な抗体が用いられる。
ステップ(3)では、検出結果に基づいて統合失調症の現在又は将来の発症可能性を判定する。精度のよい判定を可能にするため、ステップ(2)で得られた検出値を対照検体(コントロール)の検出値と比較した上で判定を行うとよい。発症可能性の判定は定性的、定量的のいずれであってもよい。尚、ここでの判定は、その判定基準から明らかな通り、医師や検査技師など専門知識を有する者の判断によらずとも自動的/機械的に行うことができる。
本発明では、原則として、各バイオマーカーについて以下の基準が採用される。即ち、GART、UROD、GLRX3、MAPRE1、TBCB、HSPA4Lについては、検出値が低いことが統合失調症の発症可能性が高いことを示し(検出値と発症可能性が負の相関関係にある)、MX1、IGHMについては検出値が高いことが統合失調症の発症可能性が高いことを示す(検出値と発症可能性が正の相関関係にある)。
ステップ(3)の判定は、採用するバイオマーカーセットに対応したロジスティックモデル(統計モデル)を用いて行うことができる。以下、具体例(GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCBからなるバイオマーカーセットを用いた場合)を示す。
<ロジスティックモデルを用いた判定>
以下のロジスティックモデルにおいて、pを算出する。具体的には、各タンパク質分子のレベル(検出値)を以下の式に代入し、統合失調症の発症可能性(統合失調症有病確率)を求める。
Figure 2014061456
一方、基準値ないしカットオフ値を設定しておき、以下の(a)や(b)のごとき定性的な判定を下すことにしてもよい。尚、判定に用いる基準値やカットオフ値は、使用する検体の種類や状態、要求される精度(信頼度)などを考慮して決定すればよい。
(a)バイオマーカーセットに含まれるバイオマーカーの全てに関して陽性(カットオフ値以上)である場合を陽性(例えば発症可能性50%以上)と判定し、それ以外の場合を陰性(例えば発症可能性50%未満)と判定する。
(b)バイオマーカーセットに含まれるバイオマーカーの一つでも陽性(カットオフ値以上)の場合を陽性(例えば発症可能性50%以上)と判定し、それ以外の場合を陰性(例えば発症可能性50%未満)と判定する。
複数の判定区分を設けておき、定量的又は半定量的な判定を下すことにしてもよい。定量的判定の場合、例えば、各バイオマーカーのレベルの範囲を関連付けた複数の判定区分(各判定区分には統合失調症の発症可能性が規定される)を予め設定しておき、各バイオマーカーのレベルから、検体が該当する判定区分を特定する。判定区分の数、及び各判定区分に関連付けられる各バイオマーカーのレベル及び判定結果は特に限定されず、予備実験等を通して任意に設定することができる。例えば、所定の閾値を境界として発症可能性の高低を判定する場合の「閾値」や、発症可能性の高低に係る区分に関連づける「バイオマーカーのレベル範囲」は、多数の検体を用いた統計的解析によって決定することができる。統計処理を利用して解析する場合には、一般に、高リスク群と低リスク群を設定することが有効である。高リスク群としては例えば、統合失調症患者の集団や家系に統合失調症患者の多い者の集団が該当し、低リスク群としては例えば、健常者の集団や家系に統合失調者患者のいない者の集団が該当する。
本発明の一態様では、同一の被検者について、ある時点で測定された各バイオマーカーのレベルと、過去に測定された各バイオマーカーのレベルとを比較し、各バイオマーカーのレベルの増減の有無及び/又は増減の程度を調べる。その結果得られる、バイオマーカーセットのレベル変化に関するデータは統合失調症の発症可能性の変化をモニターするために有用な情報となる。即ち、バイオマーカーセットのレベル変動を根拠として、前回の検査から今回の検査までの間に発症可能性が高くなった又は低くなった或いは変化がないとの判定を行うことができる。このような評価を統合失調症の治療と並行して行えば、治療効果の確認が行えることはもとより、統合失調症の再発の兆候を事前に把握することができる。これによって、より適切な治療方針の決定が可能となる。このように本発明は、治療効果の最大化及び患者のQOL(生活の質)向上に多大な貢献をし得る。
3.統合失調症検査キット
本発明はさらに、統合失調症の発症可能性を検査するためのキットも提供する。本発明のキットは、統合失調症マーカーセットを構成する各タンパク質分子を検出するための試薬を含む。バイオマーカー(タンパク質分子)毎に試薬が用意される。各試薬は、対応するバイオマーカーに特異的結合性を示す物質(以下、「結合分子」と呼ぶ)からなる。例えば、GART用の試薬であれば、GARTに特異的結合性を示す物質を試薬として用いる。結合分子の例として、バイオマーカーを特異的に認識する抗体、核酸アプタマー及びペプチドアプタマーを挙げることができる。結合分子は、採用するバイオマーカーに対する特異的結合性を有する限り、その種類や由来などは特に限定されない。また、抗体の場合、ポリクローナル抗体、オリゴクローナル抗体(数種〜数十種の抗体の混合物)、及びモノクローナル抗体のいずれでもよい。ポリクローナル抗体又はオリゴクローナル抗体としては、動物免疫して得た抗血清由来のIgG画分のほか、抗原によるアフィニティー精製抗体を使用できる。抗バイオマーカー抗体が、Fab、Fab'、F(ab')2、scFv、dsFv抗体などの抗体断片であってもよい。
結合分子は常法で調製すればよい。市販品が入手可能であれば、当該市販品を用いても良い。例えば、抗体であれば免疫学的手法、ファージディスプレイ法、リボソームディスプレイ法などを利用して調製することができる。免疫学的手法によるポリクローナル抗体の調製は次の手順で行うことができる。抗原(バイオマーカー又はその一部)を調製し、これを用いてウサギ等の動物に免疫を施す。生体試料を精製することにより抗原を得ることができる。また、組換え型抗原を用いることもできる。組換え型抗原は、例えば、バイオマーカーをコードする遺伝子(遺伝子の一部であってもよい)を、ベクターを用いて適当な宿主に導入し、得られた組換え細胞内で発現させることにより調製することができる。
免疫惹起作用を増強するために、キャリアタンパク質を結合させた抗原を用いてもよい。キャリアタンパク質としてはKLH(Keyhole Limpet Hemocyanin)、BSA(Bovine Serum Albumin)、OVA(Ovalbumin)などが使用される。キャリアタンパク質の結合にはカルボジイミド法、グルタルアルデヒド法、ジアゾ縮合法、MBS(マレイミドベンゾイルオキシコハク酸イミド)法などを使用できる。一方、バイオマーカー分子(又はその一部)を、GST、βガラクトシダーゼ、マルトース結合タンパク、又はヒスチジン(His)タグ等との融合タンパク質として発現させた抗原を用いることもできる。このような融合タンパク質は、汎用的な方法により簡便に精製することができる。
必要に応じて免疫を繰り返し、十分に抗体価が上昇した時点で採血し、遠心処理などによって血清を得る。得られた抗血清をアフィニティー精製し、ポリクローナル抗体とする。
一方、モノクローナル抗体については次の手順で調製することができる。まず、上記と同様の手順で免疫操作を実施する。必要に応じて免疫を繰り返し、十分に抗体価が上昇した時点で免疫動物から抗体産生細胞を摘出する。次に、得られた抗体産生細胞と骨髄腫細胞とを融合してハイブリドーマを得る。続いて、このハイブリドーマをモノクローナル化した後、目的タンパク質に対して高い特異性を有する抗体を産生するクローンを選択する。選択されたクローンの培養液を精製することによって目的の抗体が得られる。一方、ハイブリドーマを所望数以上に増殖させた後、これを動物(例えばマウス)の腹腔内に移植し、腹水内で増殖させて腹水を精製することにより目的の抗体を取得することもできる。上記培養液の精製又は腹水の精製には、プロテインG、プロテインA等を用いたアフィニティークロマトグラフィーが好適に用いられる。また、抗原を固相化したアフィニティークロマトグラフィーを用いることもできる。更には、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、硫安分画、及び遠心分離等の方法を用いることもできる。これらの方法は単独ないし任意に組み合わされて用いられる。
バイオマーカーへの特異的結合性を保持することを条件として、得られた抗体に種々の改変を施すことができる。このような改変抗体を本発明における試薬としてもよい。
特異的結合分子として標識化抗体を使用すれば、標識量を指標に結合抗体量を直接検出することが可能である。従って、より簡便な検査法を構築できる。その反面、標識物質を結合させた抗体を用意する必要があることに加えて、検出感度が一般に低くなるという問題点がある。そこで、標識物質を結合させた二次抗体を利用する方法、二次抗体と標識物質を結合させたポリマーを利用する方法など、間接的検出方法を利用することが好ましい。ここでの二次抗体とは、採用するバイオマーカーに特異的な抗体に対して特異的結合性を有する抗体である。例えば、バイオマーカーに特異的な抗体をウサギ抗体として調製した場合には抗ウサギIgG抗体を二次抗体として使用することができる。ウサギやヤギ、マウスなど様々な種の抗体に対して使用可能な標識二次抗体が市販されており(例えばフナコシ株式会社やコスモ・バイオ株式会社など)、本発明における試薬に応じて適切なものを適宜選択して使用することができる。
標識物質の例は、ペルオキシダーゼ、マイクロペルオキシダーゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシダーゼ及びグルコース−6−リン酸脱水素酵素などの酵素、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC)及びユーロピウムなどの蛍光物質、ルミノール、イソルミノール及びアクリジニウム誘導体などの化学発光物質、NADなどの補酵素、ビオチン、並びに131I及び125Iなどの放射性物質である。
一態様では、本発明における試薬はその用途に合わせて固相化されている。固相化に用いる不溶性支持体は特に限定されない。例えばポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂、ナイロン樹脂等の樹脂や、ガラス等の水に不溶性の物質からなる不溶性支持体を用いることができる。不溶性支持体への抗体の担持は物理吸着又は化学吸着によって行うことができる。
本発明のキットには、通常、取り扱い説明書が添付される。検査法を実施する際に使用するその他の試薬(緩衝液、ブロッキング用試薬、酵素の基質、発色試薬など)及び/又は装置ないし器具(容器、反応装置、吸光度計や蛍光リーダーなど)をキットに含めてもよい。また、標準試料として、バイオマーカーセットを構成する各タンパク質分子又はその断片をキットに含めることが好ましい。
先の研究によって、統合失調症との関連を認める22種のタンパク質が同定された(特許文献1)。高精度の判別を可能にするバイオマーカーの組合せを特定することを目指し、以下の検討を行った。
1.ウエスタンブロットによる発現解析
(1)方法
統合失調症患者30名(男性15名:43.7±12.6歳、女性15名:43.1±8.9歳)と健常者30名(男性15名:44.4±12.9歳、女性15名:43.2±9.6歳)を対象として、同定された22種類のタンパク質について、ウエスタンブロット法により発現量の再確認を行った。
(2)結果
22種類のタンパク質中、発現量の有意な差異(Student’s t-test, p < 0.05)を認めたタンパク質は8種類であった。統合失調症患者群において発現上昇を認めたタンパク質が2個(MX1、IGHM)、発現低下を認めたタンパク質が6個(MAPRE1、TBCB、GLRX3、UROD、HSPA4L、GART)であった(図1)。
2.統計学的手法を用いた疾患判別モデルの作製
統合失調症患者群と健常者群のタンパク発現量の平均値の差を、統計的仮説検定を用いて比較した結果、有意な差異を認めたタンパク質は8種類であった(Student's t-test, p < 0.05)(上記結果に同じ)。この8種の中から、統合失調症患者群と健常者群の判別に有用なタンパク質を同定し、高精度で疾患を判別できる統計モデル(ロジスティックモデル)を作製した。ロジスティックモデルは、下式(式(1))で表される二値応答(ここでは、統合失調症患者者と健常者)を判別するための統計モデルである。
Figure 2014061456
ここで、pは統合失調症である確率、タンパク質1〜タンパク質kは判別に用いるタンパク質の発現量である。β0は切片、β1〜βkは各タンパク質の発現量が統合失調症である確率に与える影響の大きさを表すパラメータであり、タンパク発現データから推定する。βが正(負)であることは、そのタンパク質の発現量が大きいと統合失調症である確率が高い(低い)ことを意味する。高精度の疾患判別モデルを作製するためには、全255(= 8C1+8C2+8C3+8C4+8C5+8C6+8C7+8C8)のタンパク質の組合せから、最適な組合せを選定する必要がある。以下の統計的手法を用いて、疾患判別に適したタンパク質の組合せ(判別モデル)を2つ同定した。
<判別モデル1>
255のタンパク質の組合せについて、バイアス補正型area under the curve (AUC)、leave one out cross validation (LOOCV)に基づく予測誤差をそれぞれ算出した。補正型AUCが1.0に近い程、LOOCVに基づく予測誤差が小さい程、その組合せの判別精度が高いことを意味する。なお、両指標とも統計学の教科書及び論文で推奨されている評価指標である。図2は、補正型AUCが大きい上位30のタンパク質の組合せを示している。図2の表からは、GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCBを用いたモデル(以下、判別モデル1)の判別精度が最も高いことが分かる(補正型AUC:0.877、予測誤差:0.164)。判別モデル1のロジスティックモデルは、以下のとおり(式(2))である。
Figure 2014061456
式(2)からは、MX1が大きい程、統合失調症である確率が高くなり、その他のタンパク質については、その値が大きい程、統合失調症である確率が低くなることが分かる。
<判別モデル2>
統計学には、オッカムの剃刀(Occam's razor)という考え方がある。これは、「ある事象を同様に説明できるのであれば、仮定の数は少ないほうが良い」という考え方である。具体的には、統計モデルを用いて、従属変数(統合失調症の有無)を複数の説明変数(タンパク質)の測定データで説明する場合、統計モデルに含める説明変数の数を増やし、モデルを複雑にすればするほど、「その測定データ」に対する適合度は良くなる。しかし、この統計モデルは「その測定データ(過去のデータ)」に過剰に適合してしまい、新たに測定したデータに対する適合が悪くなる。すなわち、統計モデルが既存のデータに過剰適合(Overfitting)してしまう。この問題を回避するためにも、統計モデルに含める説明変数は少ないほうが良い。この考え方に基づけば、判別精度が同程度であれば、判別に用いるタンパク質の数は少ない方が良いことになる。図2の表からは、GART、UROD、MX1、GLRX3を用いたモデル(以下、判別モデル2)がこの考えに適したモデルであることが分かる(補正型AUC:0.860、予測誤差:0.178)。判別モデル2のロジスティックモデル(式(3))は、以下のとおりである。
Figure 2014061456
パラメータの正負は判別モデル1と同じであり、各タンパク質が統合失調症である確率に与える影響は、判別モデル1及び2で同じであることが分かる。
<判別モデル1及び2の比較>
判別モデル1及び2に含まれるタンパク質のオッズ比をそれぞれ図3及び図4に示した。両モデルに含まれるタンパク質が統合失調症有病確率に与える影響は統計学的に有意(p < 0.05)又は限界的有意(p < 0.10)であり、判別に適したタンパク質であることが示唆されている。また、ステップワイズ変数選択法という統計手法を用いて、判別に適したタンパク質の組合せを選定した。その結果、GART、UROD、MX1、GLRX3が選択され、判別モデル2の有用性が異なる統計手法からも支持された。さらに、図2の表からは、GART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCB、IGHM、HSPA4Lの順でモデルに含まれている回数が多いことが分かる。
以上の検討結果から、以下のことが示唆される。
・判別モデル1及び2の統合失調症判別精度は、統計学的にはほぼ同じである。
・統合失調症の判別には、図2の殆どのモデルに含まれていたGART、UROD、MX1、GLRX3が特に重要である。
・判別モデル1に含まれるMARPRE1とTBCBも判別における有用性が高い。
<判別モデルを用いた統合失調症の判定>
判別モデル1又は2を用いて、統合失調症であるか否かを判定する場合、統合失調症有病確率(式(2)又は(3)におけるp)を算出することになる。例えば、判別モデル1を用いる場合、患者のGART、UROD、MX1、GLRX3、MAPRE1、TBCBを測定し、その値を式(2)に代入して、統合失調症有病確率を求める。
3.バイオマーカーの有効性の検証
選択された8種類のバイオマーカーの有効性を別の臨床検体を用いて検証した。ウエスタンブロットによる検証の結果を図5、6に示す。MX1、GART及びHSPA4Lについて、スクリーニングデータ(上記1.で使用した30検体のデータ)とバリデーションデータ(別の30検体のデータ)が同方向への変化(統計的有意性あり)を示し、再現性が認められた。
バリデーションデータセットを用いて4種類のバイオマーカー(MX1、GART、UROD及びGLRX3)の有効性を検証したところ、MX1とGARTに有意性が再現された(図7、8)。また、バリデーションデータセットを用いて6種類のバイオマーカー(MX1、GART、UROD、GLRX3、MAPRE1及びTBCB)の有効性を検証した場合にも、MX1とGARTに有意性が再現された(図9、10)。尚、4変数モデルの方が予測精度がよいとの結果であった。
MX1、GART及びHSPA4Lについて再現性が認められたことを踏まえ、これら3分子の相関関係を多変量解析で調べることにした。結果を図11に示す。括弧内の数値は、左から順に、スクリーニングデータでの相関係数、バリデーションデータでの相関係数、両方のデータを統合した場合の相関係数である。3分子間に相関関係は全く認められない。尚、多変量解析でHSPA4Lの有意性が認められなくなった原因は、多重共線性の影響ではないと予想される。
一方、MX1とGARTに有意性が再現されたことを踏まえ、特にこれらのバイオマーカーに注目しつつ、8種類のバイオマーカー(MX1、GART、UROD、GLRX3、MAPRE1、TBCB、HSPA4L、IGHM)に関して、使用するバイオマーカーの種類及び数の異なる複数の予測モデルを構築し、更なる検証を行った。検証結果を図12に示す。一部の予測モデルを除き、高い再現性が認められる。予測精度及び再現性の点から、MX1とGARTの2変数モデルが最も優れているといえる。尚、各予測モデルは、上記の式(1)と同様に表される。例えば、図12の最上段の判別モデルは、p=exp(-0.234+3.012MX1-2.852GART)/{1+exp(-0.234+3.012MX1-2.852GART)となる。
以上の検討結果から、以下のことが示唆される。
・MX1及びGARTの再現性はよく、優れたバイオマーカーである。
・HSPA4Lも比較的再現性がよく、利用価値が高い。
・MX1及びGARTの二つで判別すると最も精度の高い結果が得られる。
本発明の検査法は統合失調症の高精度な判別を可能にする。本発明の検査法は、統合失調症を発症しているか否かを判定するための手段として有用である。また、将来発症する可能性を把握するための手段としても有用である。本発明の検査法を利用した早期発見・早期治療によって、統合失調症の難治化、重篤化(病勢の進行)、再発等の防止を図ることが期待される。
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。

Claims (15)

  1. 三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1、グルタレドキシン-3、微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1、チューブリン・フォールディング・コファクターB、免疫グロブリンmu鎖C領域及び熱ショック70kDaタンパク質4Lからなる群より選択される、2個以上のタンパク質分子の組合せからなる、統合失調症マーカーセット。
  2. 三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1及びグルタレドキシン-3を少なくとも含む、請求項1に記載の統合失調症マーカーセット。
  3. 微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1及び/又はチューブリン・フォールディング・コファクターBを更に含む、請求項2に記載の統合失調症マーカーセット。
  4. 三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1、グルタレドキシン-3、微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1及びチューブリン・フォールディング・コファクターBの組合せからなる、請求項1に記載の統合失調症マーカーセット。
  5. 三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1及びグルタレドキシン-3の組合せからなる、請求項1に記載の統合失調症マーカーセット。
  6. 三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3及びインターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1を少なくとも含む、請求項1に記載の統合失調症マーカーセット。
  7. 三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3及びインターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1の組合せからなる、請求項1に記載の統合失調症マーカーセット。
  8. 三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1及び熱ショック70kDaタンパク質4Lからなる群より選択される1個以上のタンパク分子を含む、請求項1に記載の統合失調症マーカーセット。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の統合失調症マーカーセットの検体中レベルを指標とした統合失調症検査法。
  10. 以下のステップ(1)〜(3)を含む、請求項9に記載の統合失調症検査法:
    (1)被検者由来の検体を用意するステップ;
    (2)前記検体中の、前記マーカーセットを構成する各タンパク質分子を検出するステップ;及び
    (3)検出結果に基づいて、統合失調症の現在又は将来の発症可能性を判定するステップ。
  11. 三官能基プリン生合成タンパク質アデノシン-3、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素、グルタレドキシン-3、微小管関連タンパク質RP/EBファミリー・メンバー1、チューブリン・フォールディング・コファクターB及び熱ショック70kDaタンパク質4Lについては、検出値が低いことが統合失調症の発症可能性が高いことを示し、
    インターフェロン誘導GTP結合タンパク質Mx1及び免疫グロブリンmu鎖C領域については、検出値が高いことが統合失調症の発症可能性が高いことを示す、請求項10に記載の統合失調症検査法。
  12. ロジスティックモデルを用いてステップ(3)の判定を行う、請求項10又は11に記載の統合失調症検査法。
  13. 前記検体が血液、血漿、血清、口腔粘膜、鼻粘膜、皮膚、血液細胞、又は被検者から採取した血液リンパ球を不死化したリンパ球芽様細胞である、請求項9〜12いずれか一項に記載の統合失調症検査法。
  14. 請求項1に記載の統合失調症マーカーセットを構成する各タンパク質分子を検出するための試薬と、取り扱い説明と、を含む、統合失調症検査キット。
  15. 前記試薬が、各々、その標的であるタンパク質分子に対する抗体からなる、請求項14に記載の統合失調症検査キット。
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