JPWO2014042260A1 - 駐輪装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、限られたスペースにできるだけ多くの自転車を収容できるよう、これまで多種類の駐輪装置が提案されてきており、一例として、自転車を垂直に立てて駐輪する駐輪装置又は設備についての提案も多くなされてきている。
例えば、特許文献1に記載された駐輪装置では、自転車の前輪を車輪固定具で固定して、この車輪固定具を直接又は間接的に上下に掛け渡したチェーンに連結し、チェーンをモータで駆動することで、自転車を垂直に引き上げて収容するようにしている。
即ち、特許文献5には、自転車の前輪が嵌る吊下げアームに連結された旋回アームを設け、前輪を旋回アームのガイドに入れて、自転車を押すことで旋回アームを、水平枢軸を中心に上向きに回動させて、旋回アームを垂直に起立する直立式駐輪装置が記載されている。
この直立式駐輪装置では、旋回アームの起立回動時に、引張コイルバネにより旋回アームを起立方向に跳ね上げ付勢して旋回アームの起立回動を行うようにし、かつ自転車を垂直に立てた状態で、直立した旋回アームを係止ピンとフック板とで掛合して、自転車を吊下げた直立位置に拘束している。
この自転車の駐輪用設備では、旋回アームを下降させるときはアームが下降する方向にのみ旋回するようにつめとつめ車で移動規制し、旋回アームを上方に旋回したときはアームが下降しないように別のつめとつめ車で移動規制する、また、自転車を上昇させるときは、前者のつめとつめ車の係合を外して引張り力を利用して垂直位置まで旋回移動している。
また、特許文献6に記載された自転車の駐輪用設備は、旋回アームを旋回させるためにチェーン伝動機構を用いており、また、旋回アームの移動を規制するために2対のつめ及びつめ車を備えるため、構造が複雑で装置が大型化すると共に、部品点数が多くなり、コスト面でも改良の余地がある。
(第1の実施形態)
図1Aは、自転車を垂直に立てて収容するための本実施形態に係る駐輪装置全体を示す正面図であり、図1Bは、図1Aのフックを拡大してその形状及び旋回アームへの取付状態を示す図である。また、図2、3はそのロック機構を拡大して示す斜視図である。
本駐輪装置1は、概略的には、旋回アーム10(1)を含む自転車の収容機構2と、旋回アーム10(1)を下降位置でロックしておくためのロック機構3とから成っている。ここでは、まず、自転車の収容機構2から説明する。
旋回アーム10(1)は棒状部材であって、その一端部は、後述する旋回プレート12に連結されており、その自由端には自転車の前輪に引っ掛けるフック10aが設けられている。なお、ここでは、旋回アーム10(1)と旋回プレート12とは別体であるが一体に形成してもよく、したがって、とくに区別して論じる場合を除き、便宜上旋回プレート12を含めて旋回アーム10(1)という。
このフック10aを旋回アーム10(1)に取り付けるときは、旋回アーム10(1)を旋回下降させた状態で、その長径が床面に略垂直になるように取り付けることで(図1B(2))、フック10aは床面に対して縦長形状となるため、円形のフランジを備えたフックよりも自転車の前輪のスポークの間に入れ易くかつリムに引っ掛け易くすることができる。また、旋回アーム10(1)を旋回上昇する際、及び旋回アーム10(1)を旋回上昇した自転車の収容位置においても(図1B(3))、フック10aの中央が括れた円筒状の係止部10a(3)と自転車前輪のリムの湾曲した表面が馴染んで安定した状態で自転車を支持することができる。
このフック10bは、両側壁10b(1)、10b(2)と両側壁10b(1)、10b(2)を連結する底壁10b(3)で構成された溝状断面(略U字状)をなす、例えば金属あるいは合成樹脂でできた板状の部材である。具体的には、両側壁10b(1)、10b(2)のうち、自転車の前輪への挿入側となる側壁(図中右側の側壁)10b(2)は、その対向側の旋回アーム10(1)への取り付け側となる側壁(図中左側の側壁)10b(1)よりも高さが低く形成されており、また、係止部となる底壁10b(3)は、図中右側から左側に向かって溝が深くなるように、即ち、前輪挿入側となる側壁10b(2)から旋回アーム10(1)への取付側となる側壁10b(1)に向かって下方に傾斜した傾斜面に構成されている。これはフック10bを自転車の前輪スポーク間に挿入して自転車を吊り上げたときに、自転車が自重により傾斜面に沿って図示左側にスライドできるようにして、吊り下げ中に自転車がフック10bから外れるのを防止するためである。また、自転車の前輪と馴染むように、底壁10b(3)の前輪リムとの当接面は前輪の形状に対応した(必ずしも一致していなくともよい)円弧状に形成されている。
フック10bは、図1C(3)に示すように、その底壁10b(3)は、自転車のリムの湾曲形状に馴染むように、湾曲が形成されている。
フック10bはこの点を改良したもので、その形状を断面U字状にし、かつ旋回アーム10(1)を図8に示すように旋回下降させて自転車の前輪のリムをフック10bに係止する際に、係止部となる底壁10b(3)が旋回アーム10(1)よりも下方になるように旋回アーム10(1)に取り付けるようにしている。即ち、フック10bに係止したときの、自転車の旋回アーム10(1)に対する相対位置をフック10aによる場合よりも下方にずらし、これによって、旋回アーム10(1)と自転車の発電機とが干渉しないようにしている。
ガススプリング15は、例えばピストンによって仕切られたオイルと高圧のガスによる弾発力を利用して、旋回プレート12に上方への旋回力を付与する構造のものである。
第2のリンクアーム14は、図2A、図3に示すように、一対の矩形の細長いリンクアーム片14(1)を備え、一対のリンクアーム片14(1)の長手方向中間位置には被ロック体であるロックピン14aの両端部が連結されている。このロックピン14aは、後述するロック機構3におけるロック体であるロックプレート23と協働して、旋回アーム10(1)をロックするためのものである。
反面、下降させた旋回アーム10(1)には上向きに比較的大きな付勢力が作用しているため、旋回アーム10(1)を下降位置に安定して保持しておく必要がある。そのため、本実施形態では、旋回アームの上動を規制するロック機構3が備えられている。
図2A、図3は、それぞれロック解除状態及びロック状態における第2のリンクアーム14とロック機構3の拡大斜視図である。ここで、ロック機構3は、さらにロック部と、ロック作動部と、ロック解除部とからなっている。
なお、カム従動子25はその形状は任意であるが、本実施形態では、その上部一側面に後述するロック解除部を構成するロックカム22に対応してテーパー状のカム従動面を備えた矩形状に形成されている。
本実施形態に係る駐輪装置1は、既に述べたように、自転車の装着を行うため、旋回アーム10(1)を下降させた状態ではその上動を規制するロック状態にしている。したがって、ロック状態を解除しない限り旋回アーム10(1)を上昇させることはできない。そこで、自転車の装着後にロックの解除を行い、次に、旋回アーム10(1)を上昇させる。旋回アーム10(1)の上昇端位置は、自転車を垂直に立てて収容する位置であるが、この状態ではロックは解除したままである。
解除したロックの再ロックは、旋回アーム10(1)を旋回下降するときに、その旋回下降動作を利用して自動的に行う。これにより最初のロック状態に戻る。
本実施形態では、このロック、ロック解除動作を駐輪装置への自転車の出し入れに伴って繰り返し行う。
まず、旋回アーム10(1)が下降位置、つまり駐輪装置が自転車の収容を待つ待機状態(ロック機構3はロック状態である)から説明する。
図3、図4Aは、旋回アーム10(1)が下降位置でロック機構3が作動した状態を示している。この状態では、第2のリンクアーム14が下降位置にあり、そのロックピン14aはロックプレート23のロックピン係止部23a内に位置している。
また、ロックレバー20は、ロック解除時から時計方向に45°〜90°、好ましくは45°回動した下向きの位置にあり、カム従動子25はロックレバー軸21のロックカム22から外れて、コイルスプリング28の付勢力を受けて連結プレート24と回動軸25aの回りで相対回動してロックレバー軸21の周面に当接している。また、カム従動子25の回動軸25aも、ロック解除時よりもスプリング受け金具26の回りで僅かに反時計方向に回動した位置にある。
この状態で旋回アーム10(1)を持ち上げると、ロックピン係止部23a内にあるロックピン14aは、ロックプレート23のロックピン係止部23aの収容部23a(2)(図2B)を上昇してその上部に当接する。そのため、旋回アーム10(1)をそれ以上持ち上げることはできない。
なお、ロックレバー20の回動によるロックレバー軸21の回動でロックプレート23に回動を伝える一連の機構をここでは総称して連動手段という。
既に述べたように、旋回アーム10(1)を上死点位置に旋回させて停止した状態では、ロックは解除された状態が維持されている。
ここで、旋回アーム10(1)を下方に旋回すると、それに伴って第2のリンクアーム14は図2Aの状態から図3の状態まで旋回する。
即ち、図5に示すロック解除の状態から、第2のリンクアーム14が旋回アーム10(1)の下方への旋回に伴って、回動軸14bの回りで下方に旋回を始め、下降する第2のリンクアーム14の図中右側のリンクアーム片14(1)の下端がロック作動部の当接金具31に当接する。
図8は、本駐輪装置1を用いて自転車を収容しようとする状態を示す正面図であり、本駐輪装置1の旋回アーム10(1)のフック10aを自転車の前輪に係止した状態を示す図である。
この状態ではロックアーム33は下向きでありロック機構3はロック状態にあることを示している。ここで、ロックアーム33を反時計方向に回動させてロックを解除すると、既に説明したように、旋回アーム10(1)には、自転車の前輪を上に引き上げる方向にガススプリング15の付勢力が作用しているため、駐輪しようとする人は、自転車を軽く支えて自転車の姿勢に応じて後輪を軽く押し込むだけで、自転車はスムーズに引き上げられて垂直に立った状態になる。
したがって引き上げる力をそれ程要せず、非力な人でも自転車を容易に垂直に立てた収容状態にして駐輪することができる。
本実施形態では、垂直に立てて収容した自転車は、特に係止具等を要することなく、前輪がフック10aで吊り下げられた状態で、旋回アーム10(1)を含むリンク機構の上死点位置で安定して垂直に立てた収容状態が維持される。
自転車の引き降ろしに伴って旋回アーム10(1)は時計方向に旋回し、既に述べたように、その旋回下降の過程でロック動作が自動で行われ、自転車を水平な床面に降ろした状態では、旋回アーム10(1)は自動ロックされた状態で次の駐輪のために待機する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態とは旋回アーム10(1)の構造が相違するのみで、その他の構造は全て同一であるので、ここでは旋回アーム10(2)についてのみ説明し、その他の説明は第1の実施形態の説明を援用する。
図10は、第2の実施形態の旋回アーム10(2)を示す斜視図であり、図10Aは、旋回アーム不使用時において折り畳んだ状態を示す。図10Bは、旋回アームの使用時に折り畳んだ状態から展開した状態を示す、第1の実施形態の図8に対応する図である。
旋回アーム10(2)は、回転可能に連結された第1旋回アーム10(2)aと第2旋回アーム10(2)bで構成されている。即ち、第2旋回アーム10(2)bのフック10bを取り付けた端部と反対側の端部は、第1旋回アーム10(2)aの旋回プレート12を備えた端部と反対側の端部の周りで旋回可能に連結されている。
旋回アームロック機構50は、第2旋回アーム10(2)bに取り付けた係止案内機構51と、係止案内機構51と協働して第2旋回アーム10(2)bを、それぞれ図10A、10Bに示す位置でロックするための、第1旋回アーム10(2)aに取り付けた被係止部材である円筒状の係止ピン54とから成っている。
なお、図中40は本駐輪装置の機構部を覆う保護カバーであり、第1旋回アーム10(2)aは、この実施形態では、下降位置に旋回されたとき、その係止案内機構51に取り付けた端部が保護カバー40から僅かに突出する程度の長さに形成されている。
係止案内機構51は、一対の板状のフレーム部材52を備える。フレーム部材52は、それぞれ図示のように、第2旋回アーム10(2)bの中空端部からその内部に挿入されて、例えば、図示のように、1対のボルト53をフレーム部材52の両側から螺入して突き合わせることで、第2旋回アーム10(2)bに2か所で一体に連結される挿入部52cをその一端部に有している。また、フレーム部材52の挿入部52cに続くフレーム本体上部には、被係合部材である係止ピン54を案内する、被係合部材案内部である円弧状の案内縁52dと、案内縁52dの両端部に、係止ピン54のストッパとなる第1及び第2の凸部52a、52bが形成されている。なお、案内縁52dは、第2旋回アーム10(2)bの旋回中に第1旋回アーム10(2)aの係止ピン54を連続して案内できるように、第1旋回アーム10(2)aと第2旋回アーム10(2)bの回動中心を中心とする円弧をなすように形成されている。
一対のフレーム部材52の第1、第2凸部52a、52b同士は、止め具例えばネジ57a、57bで一定間隔を保持して連結固定されている。その一定間隔内には、第1、第2凸部52a、52bのネジ57a、57b間に装着された板バネ56が配置されている。板バネ56は、その両端部をそれぞれ円筒状の胴つきネジ57a、57bの胴部分に巻き付け、例えばカシメなどにより固定されている。
図12Aは、第1及び第2旋回アーム10(2)a、10(2)bが一直線に展開した状態を示す。即ち、第1旋回アーム10(2)aの係止ピン54は、第2旋回アーム10(2)bに取り付けた係止案内機構51の板バネ56の凹面部56aとフレーム部材52の第1の凸部52aで形成される係止部に係止されており、第2旋回アーム10(2)bの図示、時計方向の旋回は、板バネ56により、また、反時計方向の旋回は第1の凸部52aによりそれぞれ阻止されたロック状態にある。この状態は、自転車の吊り下げ直前(図8)又は降ろした直後の状態に相当する。
この状態では、第1旋回アーム10(2)aの係止ピン54は、第2旋回アーム10(2)bの板バネ56の凹面部56bとフレーム部材52の第2の凸部52bで形成される係止部に係止されており、第2旋回アーム10(2)bの図示、反時計方向の旋回は板バネ56により、また、時計方向の旋回は第2の凸部52bによりそれぞれ阻止されたロック状態にある。
なお、以上の説明では、係止案内機構51は第2旋回アーム10(2)bに、また係止ピン54は第1旋回アーム10(2)aに取り付けたものとして説明したが、その取り付け関係は逆でもよい。即ち、係止案内機構51を第1旋回アーム10(2)aに、また係止ピン54を第2旋回アーム10(2)bに取り付けた構成にしてもよい。
また、旋回アーム10(1)、10(2)はロックにより下降位置が維持されるため、本駐輪装置1を使う人は、自転車の前輪を下降した旋回アーム10(1)、10(2)の先端に取り付けられたフック10aに容易に引っ掛けることができる。
その後、ロックレバー20を操作してロックを解除すれば、ガススプリング15の付勢力で補助されて非力な人でも容易に自転車を垂直に立てた位置まで移動することができる。
また、垂直に立てた自転車を床面又は地面に降ろすときは、自転車を斜めに引っ張るだけでよく、又、その過程で自動ロックされるためロックを掛けるなどの煩わしさがなく操作が容易である。また、ロックの掛け忘れで、床に降ろしてフックを外した途端に、旋回アームが跳ね上がるなどの虞がない。
さらに、従来の同種の装置に比べて部品点数が少なく、構造も比較的簡単であり、大きさも小型であるため、故障し難くまた場所もとらない利点がある。コスト面でも低廉化が可能であるなどの利点がある。
また、第1、第2旋回アームを折り畳んだ状態に係止する手段は、板バネと係止ピンとストッパとなる凸部の組み合わせで構成されるため、構造が簡単で故障し難く、したがって安全であり、また、弾発力の異なる板バネを選択することにより、係止案内機構の係脱に要する力を容易に調節することができる。
まず、図2Aに関連して説明した連結プレート24の変形例にいて説明する。
図13は、図2Aと同様のロック解除状態における第2のリンクアームとロック機構の拡大斜視図である。
ここで、図13に示す第2のリンクアームとロック機構において、構成が異なる部分のみを説明し、図2Aに示すものと同じ部分は同一の番号を付して説明を省略する。
まず、図13に示す連結プレート24Aは、ここでは、図示のように底面が平坦な断面U字状の溝部材であり、その溝内にはカム従動子25が回動軸25Aで回動可能に連結された状態で収容されている。
したがって、この構成では、ロックを解除するために、図13において、ロックレバー20を反時計方向に例えば45°回動すると、ロックレバー20と一体に連結されたロックレバー軸21も反時計方向に45°回動する。ロックレバー軸21が反時計方向に回動すると、ロックレバー軸21の周面に設けたロックカム22が連結プレート24Aの溝底裏面に当接し、連結プレート24A及びこれと一体に連結されたロックプレート23の脚部23bをロックプレート23の回動軸23cの回りで反時計方向に僅かに回動する。同時に、連結プレート24Aに回動軸25Aで連結されたカム従動子25を、これに一体に連結されたロッド27と共に、スプリング受け金具26の周りで僅かに時計方向に回動する。その後の動作は既に説明したとおりである。
なお、図13のロッド27には、ロッド27下部のスプリング受け金具26に加えて、ロッド27の上部にも別のスプリング受け金具26Aが設けられている。このスプリング受け金具26Aの取り付け位置をロッド27上で任意に設定することで、異なる長さのコイルスプリング28の長さに対応することができる。そのため、例えば、このコイルスプリング28を、板状のロッド受け部35AとT型プレート30Aの間でロッド36(1)の周りに嵌装されたコイルスプリング36(2)と共通にすることができる。
図2Aに示したプレート30の当接金具31は、矩形をなしているが、この形状は、図13に示すように先端にいくにしたがって拡大した逆三角形、又は扇形形状の当接金具31Aとして構成してもよい。
また、図2Aに示したプレート(T型プレート)30の主プレート30aの回転軸30cは、縦枠16に固定された支持金具60の二又脚部62間で、回動軸30cにより回動可能に連結して支持する構成のものでもよい。
図14は、図13のプレート30Aなどを反対側からみた図5と同様の図であり、支持金具60の斜視図である。
即ち、図15は、図3と同様のロック状態における第2のリンクアームとロック機構の拡大斜視図であるが、ここに示すように、プレート30Aは、ロック状態において、一対の矩形の細長いリンクアーム片14(1)の内側になるようにしてもよい。
この場合は、図15において、第2のリンクアーム14の一対のリンクアーム片14(1)が回動軸14bの周りで下方に回動してきたとき、その外側(右側)のリンクアーム片14(1)の下端が当接金具31Aの右側端部に当接し、当接金具31Aの当接上端面をガイドとして当接金具31Aを内方に押し開きかつ押し込みながら下降し、第2のリンクアーム14は当接金具31Aを通り抜けて停止する。この動作により、第2のリンクアーム14のロックピン14aは、ロックプレート23のロックピン係止部23aの案内部23a(1)(図2B)に案内されてその中に収容されるのは、図3に示したプレート30の場合と同様である。
図16は、図11の係止案内機構の変形例であり、図16Aはその正面図、図16Bは平面図である。
図16Aに示す係止案内機構では、図11に示す係止案内機構51に設けられている板バネ56cに代えて、第1旋回アーム10(2)aと第2の旋回アーム10(2)bの回動連結部に回動抵抗力を付加する抵抗力付加手段を設ける構造としている。以下その点について説明する。なお、以下で説明する部分以外は、図11に示したものと同様であるので、同じ番号を付して説明を省略する。
即ち、図11に示す係止案内機構51では、第1及び第2の旋回アーム10(2)a、10(2)bのロック状態にしたとき板バネ56でロック状態を維持している。したがって、ロックを解除する際には、係止ピン54を、板バネ56をその弾発力に抗して変形して相対移動させることで、妄りにロックが解除されないようにしている。
そこで、図16Aの係止案内機構51Aでは、第1及び第2の旋回アーム10(2)a、10(2)bのロック状態を維持するため、第1旋回アーム10(2)aの回りで第2旋回アーム10(2)bを旋回(回動)させる際に、その旋回に抵抗力を付与する構成を採っている。
これにより、ボルト59の締め付け力により、第1旋回アーム10(2)aと第2旋回アーム10(2)bに一体に取り付けたフレーム部材52を皿バネ65(1)を介して密着し、その両者の旋回に抵抗力を付与することができる。したがって、ボルト59の締め付け力を調整することで、第1旋回アーム10(2)aと第2旋回アーム10(2)bとのロックの解除及び旋回時における回動抵抗力を調整することができる。
ここでは、図11の第1旋回アーム10(2)aと第2旋回アーム10(2)bとの回動連結部に追加した皿バネ65(1)及び樹脂ワッシャ65(2)、スプリングワッシャ65(3)は抵抗力付与手段を構成している。
なお、抵抗力付与手段は、この構成に限定されず第1旋回アーム10(2)aと第2旋回アーム10(2)bとの回動時に抵抗力を付与できるものであれば、任意の構造のものを用いることができる。
Claims (14)
- 自転車を垂直に立てた状態で収容する駐輪装置であって、
自転車の前輪を上方へ引き上げる旋回アームと、
前記旋回アームに接続され、前記旋回アームの旋回下降に伴って増大しかつ旋回上昇に伴って減少する付勢力を前記旋回アームに付与する付勢手段と、
前記旋回アームの旋回上昇を規制するロックと、
前記ロックを作動するロック作動手段と、
前記ロックを解除するロック解除手段と、を有し、
前記ロック作動手段は、前記旋回アームの下降動作に連携して前記ロックを作動することを特徴とする駐輪装置。 - 請求項1に記載された駐輪装置において、
前記ロックは、前記旋回アームの旋回下降と連携して移動する被ロック体と、前記被ロック体を受け入れる収容部を備えたロック体で構成されていることを特徴とする駐輪装置。 - 請求項1又は2に記載された駐輪装置において、
前記ロックは、前記旋回アームの旋回下降に伴い、前記旋回アームの旋回上昇を規制するロック位置と、前記旋回上昇を許容するロック解除位置間で移動するロック体を有することを特徴とする駐輪装置。 - 請求項2又は3に記載された駐輪装置において、
前記ロック作動手段は、前記旋回アームの旋回下降と連携して、前記ロック体を、前記被ロック体の前記収容部からの離脱を許容するロック解除位置から規制するロック位置に移動させることを特徴とする駐輪装置。 - 請求項2ないし4のいずれかに記載された駐輪装置において、
前記ロック解除手段は、前記ロック体を前記被ロック体の前記収容部からの離脱を規制するロック位置から許容するロック解除位置に移動させることを特徴とする駐輪装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載された駐輪装置において、
前記付勢手段はガススプリングであり、前記旋回アームにリンクを介して連結されていることを特徴とする駐輪装置。 - 請求項5又は6に記載された駐輪装置において、
前記ロック解除手段は、手動操作のためのロックレバーと、ロックレバーと一体に連結されたロックレバー軸と、前記ロックレバー軸の連動手段を有し、
前記ロックレバーの回動により、前記連動手段により、前記ロックレバー軸の回動に連動させて前記ロック体を前記ロック位置から前記ロック解除位置に移動させることを特徴とする駐輪装置。 - 請求項7に記載された駐輪装置において、
前記ロック作動手段は、前記旋回アームの旋回下降時に前記旋回アームとリンク機構を構成するリンクに押下されて、前記ロックレバー軸を回動して、前記ロック体を前記ロック解除位置から前記ロック位置に移動させることを特徴とする駐輪装置。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載された駐輪装置において、
前記旋回アームは、第1旋回アームと、第1旋回アームに対して回転可能に連結された第2旋回アームと、第1及び第2旋回アームを一直線上に展開させた展開位置と折り畳んだ折り畳み位置においてロックする旋回アームロック機構と、を備えたことを特徴とする駐輪装置。 - 請求項9に記載された駐輪装置において、
前記旋回アームロック機構は、第1又は第2旋回アームの一方の旋回アームに取り付けた係止案内機構と、他方の旋回アームに取り付けた被係止部材とから成り、前記係止案内機構は、第1及び第2旋回アームを折り畳んだロック位置と、第1及び第2旋回アームを直線状に展開したロック位置において、前記被係止部材を係止する係止部と、前記ロック位置間において前記被係止部材を案内する被係止部材案内部とを有することを特徴とする駐輪装置。 - 請求項10に記載された駐輪装置において、
前記被係止部材は係止ピンであり、前記被係止部材案内部は、前記係止案内機構のフレーム部材に設けた円弧状の案内縁であり、前記係止部は、前記フレーム部材に装着された板バネの両端部に設けた凹面部と前記円弧状の案内縁の両端部に設けた前記係止ピンのストッパであることを特徴とする駐輪装置。 - 請求項10に記載された駐輪装置において、
第1及び第2旋回アームの回動に抵抗を与える回動抵抗付与部を備え
前記被係止部材は係止ピンであり、前記被係止部材案内部は、前記係止案内機構のフレーム部材に設けた円弧状の案内縁であり、前記係止部は、前記円弧状の案内縁の両端部に設けた前記係止ピンのストッパであることを特徴とする駐輪装置。 - 請求項1ないし12のいずれかに記載された駐輪装置において、
前記旋回アームの自由端に自転車の前輪を支持する支持手段を備えたことを特徴とする駐輪装置。 - 請求項13に記載された駐輪装置において、
前記支持手段は、両側壁と底壁からなる溝状断面に形成され、前記底壁は前輪挿入側側壁から旋回アーム取付側側壁に向かって、前記溝状断面における溝が深くなるように傾斜して形成されていることを特徴とする駐輪装置。
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